説明

鬱病性障害の治療用のシクロオキシゲナーゼ−2阻害剤の使用

本発明は、鬱病性障害の治療用の、選択的セロトニン再取り込み阻害剤である、有効量の第2の成分と組み合わせた、COX−2(シクロオキシゲナーゼ−2)阻害剤である、式(I)、(II)および(III):


で示される化合物およびその医薬上許容される塩または溶媒和物の使用に関する。


【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な記載】
【0001】
鬱病は、すべての年齢の人に影響を与える慢性疾患である。精神疾患の分類と診断の手引(Diagnostic and Statistical Manual of Mental disorders)第4版(米国精神医学会(American Psychiatric Association)により発行された(DSM IV)において、鬱病性障害は、気分障害に分類され、特記しない限り、3つのタイプ:大鬱病性障害、気分変調性障害および鬱病性障害に分けられる。大鬱病性障害および気分変調性障害は、慢性化、重度および持続性に基づいて区別される。大鬱病において、抑鬱気分は、2週間存在しなければならない。気分変調性障害においては、抑鬱気分は、2週間存在しなければならない。気分変調性障害において、抑鬱気分は、2年間にわたって、ほぼ毎日存在しなければならない。通常、大鬱病性障害は、通常の活動との明確な違いにより特徴付けられる。大鬱病性エピソードを患っている人は、正常に活動し、感じることができるが、突如として鬱病の重度の兆候を生じうる。一方、気分変調性障害を患っている人は、大鬱病よりも軽度な兆候を示す慢性の鬱病を有する。
【0002】
本発明において、鬱病性障害なる用語は、限定するものではないが、双極性鬱病、I型双極性鬱病、II型双極性鬱病、単極性鬱病、精神病的特徴、緊張病性的特徴、メランコリーの特徴、非定型の特徴または分娩後発現を伴う、または伴わない、単発または再発大鬱病性エピソード、不安および対人不安症を含む。
【0003】
大鬱病性障害なる用語に含まれる他の気分障害は、非定型特徴、神経症的鬱病、外傷後ストレス疾患、術後ストレスおよび対人恐怖症を伴う、または伴わない、早発または遅発型の気分変調性障害;アルコール、アンフェタミン、コカイン、幻覚剤、吸入、オピオイド、フェンシクリジン、鎮静剤、鎮痛剤、抗不安剤および他の物質により誘発される気分障害;および抑鬱気分を伴う適応障害を含む。また、大鬱病性障害は、限定するものではないが、心筋梗塞、糖尿病、流産または中絶等を含む一般的な病状からも生じうる。
【0004】
鬱病を治療するための取り組みとして、種々の抗鬱組成物が開発されている。これらの抗鬱剤の中で、三環式抗鬱剤と比較して、効果的であり、認可されやすく、良好な安全特性を有するという理由から、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(以後、SSRIと称する)が、鬱病、ある種の形態の不安症および対人恐怖症の治療に最初に治療剤として選択された。
【0005】
しかしながら、鬱病の臨床試験は、実質的に30%未満で、SSRIに非応答であることを示している。一方、抗鬱治療のコンプライアンスの因子が無視されており、これは薬物療法を続けるための患者のモチベーションに強く影響している。
【0006】
まず第1に、SSRIの治療効果は遅い。治療の第1週の間に兆候が悪化することも多い。これらの問題を解決することなく、鬱病および不安症の薬物療法が本当の意味で進歩する見込みはないだろう。
【0007】
したがって、速やかに効果を示すことができる抗鬱剤の開発が望まれている。
【0008】
本発明は、上記と同意義の精神障害を患っているか、または疑いのある患者の治療方法であって、該患者に、COX−2阻害剤である、有効量の第1の成分を、セロトニン再取り込み阻害剤である、有効量の第2の成分と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
【0009】
本発明の一般的な表現において、第1の成分は、COX−2(シクロオキシゲナーゼ2)阻害剤として作用する化合物である。
【0010】
1の具体例において、本発明は、式(I):
【化1】

[式中:
は、H、C1−6アルキル、1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−10シクロアルキルC0−6アルキル、C4−12架橋シクロアルキル、A(CRおよびB(CRからなる群から選択され;
は、1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキルであり;
は、C1−6アルキル、NHおよびRCONHからなる群から選択され;
およびRは、独立して、HまたはC1−6アルキルからなる群から選択され;
Aは、非置換5または6員のヘテロアリール、非置換6員のアリール、1個以上のRにより置換されている5または6員のヘテロアリールおよび1個以上のRにより置換されている6員のアリールからなる群から選択され;
は、ハロゲン、C1−6アルキル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、1個以上のF、NHSOまたはC1−6アルキルSOにより置換されているC1−6アルコキシからなる群から選択され;
Bは:
【化2】

からなる群から選択される環であり;
は、H、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルOC1−6アルキル、フェニル、HOCC1−6アルキル、C1−6アルキルOCOC1−6アルキル、C1−6アルキルOCO、HNC1−6アルキル、C1−6アルキルOCONHC1−6アルキルおよびC1−6アルキルCONHC1−6アルキルからなる群から選択され;
nは、0〜4である]
で示される化合物およびその医薬上許容される塩または溶媒和物の新規使用を提供する。
【0011】
ハロゲンなる用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を示すのに用いられる。
「アルキル」なる用語は、1の基または基の一部として、直鎖または分枝鎖アルキル基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチルまたはt−ブチル基を意味する。
【0012】
5員のヘテロアリールなる用語は:
【化3】

から選択されるヘテロアリールである。
【0013】
6インのヘテロアリールなる用語は:
【化4】

から選択されるヘテロアリールである。
【0014】
6員のアリールなる用語は:
【化5】

である。
【0015】
式(I)で示される化合物ならびにその塩および溶媒和物は、2002年12月5日に公開されたPCT公開第WO02/096885号および2004年9月2日に公開された米国特許出願第10/477547号に記載されている。これらの引用文献の開示は、出典明示により本明細書に組み入れる。式(I)で示される化合物は、WO02/096885、米国特許出願第10/477547号および同等の特許出願に開示されたいずれかの方法に従って調製することができる。
【0016】
さらなる具体例において、本発明は、上記と同意義の鬱病性障害の治療用の医薬の製造において用いるための、式(I)で示される化合物およびその医薬上許容される塩または溶媒和物を提供する。
【0017】
他の具体例において、本発明は、双極性障害、双極性鬱病、I型双極性障害、II型双極性障害、単極性鬱病の治療方法であって、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物である、治療的に有効な量の第1の成分を、選択的セロトニン再取り込み阻害剤である、有効量の第2の成分と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
【0018】
1の具体例において、本発明は、式(II):
【化6】

[式中:
は、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルコキシおよびO(CHNZからなる群から選択され;
およびZは、各々同じでも異なっていてもよく、独立して、H、C1−6アルキル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、SC1−6アルキル、C(O)H、C(O)C1−6−アルキル、C1−6アルキルスルホニル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルコキシ、O(CHCO1−6アルキル、O(CHSC1−6アルキル、(CHNZ、(CHSC1−6アルキルおよびC(O)NZからなる群から選択される;
ただし、Zが4位にあり、ハロゲンである場合、ZおよびZの少なくとも1個は、C1−6アルキルスルホニル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルコキシ、O(CHCO1−6アルキル、O(CHSC1−6アルキル、(CHNZ、(CHSC1−6アルキルまたはC(O)NZである;
は、C1−6アルキルまたはNHであり;
およびZは、各々同じであっても異なっていてもよく、独立して、H、またはC1−6アルキルからなる群から選択されるか、あるいはZおよびZは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、N、OおよびSから選択される1または2個のヘテロ原子を有する、4〜8員の飽和ヘテロサイクリック環を形成し;
nは、1〜4である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の新規使用を提供する。
【0019】
ハロゲンなる用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味するのに用いられる。
「アルキル」なる用語は、1の基または基の一部として、直鎖または分枝鎖アルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチルまたはt−ブチル基を意味する。
【0020】
好ましくは、Zは、式(I)の記載と同意義である、フェニル環の3または4位にある。
好ましくは、Zは、式(I)の記載と同意義である、ピリダジン環の6位にある。
【0021】
好ましくは、Zは、F、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1−3アルコキシまたはO(CH1−3NZである。より好ましくは、Zは、F、C1−3アルコキシまたは1個以上のフッ素原子により置換されていてもよいC1−3アルコキシである。
好ましくは、Zは、C1−4アルキルスルホニル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−4アルコキシ、O(CH1−3CO1−4アルキル、O(CH1−3SC1−4アルキル、(CH1−3NZ、(CH1−3SC1−4アルキルまたはC(O)NZであるか、あるいは、ZがC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、O(CHNZである場合、Hであってもよい。より好ましくは、Zは、C1−4アルキルスルホニル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−4アルコキシであるか、あるいはZがC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルコキシまたはO(CHNZである場合、Hであってもよい。
【0022】
好ましくは、ZはHである。
好ましくは、Zは、メチルまたはNHである。
好ましくは、ZおよびZは、独立して、C1−3アルキルであるか、あるいはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、5〜6員の飽和環を形成する。
好ましくは、nは1〜3であり、より好ましくは、1または2である。
【0023】
本発明においてZがF、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−3アルコキシまたはO(CHNZであり;Zが、C1−4アルキルスルホニル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−4アルコキシ、O(CHCO1−4アルキル、O(CHSC1−4アルキル、(CHNZ、(CHSC1−4アルキルまたはC(O)NZであるか、あるいはZがC1−3アルキル、C1−3アルコキシ、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−3アルコキシまたはO(CHNZである場合、Hであってもよく;ZがHであり;RがメチルまたはNHであり;ZおよびZが、独立して、C1−3アルキルであるか、あるいは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、5〜6員の飽和環を形成し;nが1〜3である、一群の式(I)で示される化合物(群A)およびその医薬上許容される塩または溶媒和物を提供する。
【0024】
群Aにおいて、ZがF、メチル、C1−2アルコキシ、OCHFまたはO(CHNZであり;Zが、メチルスルホニル、OCHF、O(CHCO1−4アルキル、O(CHSCH、(CHNZ、(CHSCHまたはC(O)NZであるか、あるいはZがメチル、C1−2アルコキシ、OCHFまたはO(CHN(CHである場合、Hであり;ZがHであり;ZがメチルまたはNHであり;ZおよびZが両方メチルであるか、あるいはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、5〜6員の飽和環を形成し;nが1〜2である、他の群の化合物(群A1)およびその医薬上許容される塩または溶媒和物を提供する。
【0025】
群Aにおいて、Zは、F、C1−3アルコキシまたは1個以上のフッ素原子により置換されているC1−3アルコキシ;Zが、C1−4アルキルスルホニル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−4アルコキシであるか、あるいはZが、C1−3アルコキシまたは1個以上のフッ素原子により置換されているC1−3アルコキシである場合、Hであり;ZがHであり;ZがメチルまたはNHである、さらなる群の化合物(群A2)を提供する。
群Aにおいて、A、A1およびA2、Zは、好ましくは、フェニル環の3または4位にあり、Zは、好ましくは、ピリダジン環の6位にある。
【0026】
式(II)で示される化合物およびその塩および溶媒和物は、1999年3月18日に公開されたPCT公開WO99/12930および米国特許第6,451,794号、米国特許出願第2003−0040517号および米国特許出願第2003−0008872号に記載されている。これらの引用文献の開示は、出典明示により本明細書に組み入れる。式(II)で示される化合物は、WO99/12930、米国特許第6,451,794号、米国特許出願第2003−0040517号および米国特許出願第2003−0008872号および同等の特許出願に記載の方法により調製することができる。
【0027】
さらなる具体例において、本発明は、上記と同意義の鬱病性障害の治療用の医薬の製造において用いるための、式(II)で示される化合物およびその医薬上許容される塩または溶媒和物を提供する。
【0028】
他の具体例において、本発明は、双極性障害、双極性鬱病、I型双極性障害、II型双極性障害、単極性鬱病の治療方法であって、式(II)で示される化合物およびその医薬上許容される塩または溶媒和物を含む、治療的に有効な量の第1の成分を、選択的セロトニン再取り込み阻害剤である、有効量の第2の成分と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
【0029】
一の具体例において、本発明は、式(III):
【化7】

[式中:
Xは、酸素またはNQからなる群から選択され;
Yは、CHまたは窒素からなる群から選択され;
は、H、C1−6アルキル、1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキル、C1−3アルキルOC1−3アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−10シクロアルキルC0−6アルキル、C1−3アルキルまたはC1−3−アルコキシにより置換されているC4−7シクロアルキル、C4−12架橋シクロアルキル、A(CRおよびB(CRからなる群から選択され;
は、HおよびC1−6アルキルからなる群から選択されるか;あるいは
およびQは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4〜8員の飽和ヘテロサイクリック環、例えばピロリジンモルホリンまたはピペリジン環または5員のヘテロアリール環を形成し、これらは非置換であっても1個のRにより置換されていてもよく;
は、C1−5アルキルおよび1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキルからなる群から選択され;
は、C1−6アルキル、NHおよびRCONHからなる群から選択され;
は、水素、C1−3アルキル、1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキル、C1−3アルキルOC、ハロゲン、シアノ、(C1−3アルキル)NCO、C1−3アルキルSおよびC1−3アルキルOSからなる群から選択され;
およびQは、独立して、HまたはC1−6アルキルから選択され;
Aは、非置換5または6員のヘテロアリール非置換6員のアリール、5または6員のヘテロアリール;および1個以上のRにより置換されている6員のアリールであり;
は、ハロゲン、C1−6アルキル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルキル、1個以上のC1−6アルコキシ、F、NHSOまたはC1−6アルキルSOにより置換されているC1−6アルコキシからなる群から選択され;
Bは:
【化8】

からなる群から選択され;
は、H、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6−アルキルOC1−6アルキル、フェニル、HOCC1−6アルキル、C1−6アルキルOCOC1−6アルキル、C1−6−アルキルOCO、HNC1−6アルキル、C1−6アルキルOCONHC1−6アルキルおよびC1−6−アルキルCONHC1−6アルキルからなる群から選択され;
10は、Hおよびハロゲンからなる群から選択され;
nは0〜4である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物の新規使用を提供する。
【0030】
「ハロゲン」なる用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味するのに用いられる。
「アルキル」なる用語は、一の基または基の一部として、直鎖または分枝鎖のアルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチルまたはt−ブチル基を意味する。
「飽和ヘテロサイクリック」なる用語は、炭素原子以外の少なくとも1個の原子を含有する飽和環を意味する。
【0031】
「5員のヘテロアリール」なる用語は:
【化9】

から選択されるヘテロアリールを意味する。
【0032】
「6員のヘテロアリール」なる用語は:
【化10】

から選択されるヘテロアリールを意味する。
【0033】
「6員のアリール」なる用語は:
【化11】

である。
【0034】
式(III)で示される化合物は、式(IIIC):
【化12】

[式中:
Xは、酸素またはNRからなる群から選択され;
Yは、CHまたは窒素からなる群から選択され;
は、H、C1−6アルキル、1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキル、C1−3アルキルOC1−3アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−10シクロアルキルC0−6アルキル、C4−12架橋シクロアルキル、A(CQおよびB(CQからなる群から選択され;
は、HおよびC1−6アルキルからなる群から選択されるか;あるいは
およびQは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4〜8員の飽和ヘテロサイクリック環、例えばピロリジン、モルホリンまたはピペリジン環を形成し;
は、C1−5アルキルおよび1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキルからなる群から選択され;
は、C1−6アルキル、NHおよびQCONHからなる群から選択され;
は、水素、C1−3アルキル、1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキル、ハロゲン、シアノ、(C1−3−アルキル)NCO、C1−3アルキルSおよびC1−3アルキルOSからなる群から選択され;
およびQは、HまたはC1−6アルキルから独立して選択され;
Aは、非置換5または6員のヘテロアリールまたは非置換6員のアリールまたは5もしくは6員のヘテロアリールまたは1個以上のQにより置換されている6員のアリールであり;
は、ハロゲン、C1−6アルキル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、1個以上のFにより置換されているC1−6アルコキシ、NHSOおよびC1−6アルキルSOからなる群から選択され;
Bは、
【化13】

からなる群から選択され;
は、H、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6−アルキルOC1−6アルキル、フェニル、HOCC1−6アルキル、C1−6アルキルOCOC1−6アルキル、C1−6−アルキルOCO、HNC1−6アルキル、C1−6アルキルOCONHC1−6アルキルおよびC1−6アルキル
CONHC1−6アルキルからなる群から選択され;
10は、Hおよびハロゲンからなる群から選択され;
nは、0〜4である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
【0035】
式(III)で示される化合物は、式(IIID):
【化14】

[式中、すべての置換基は、上の式(III)の記載と同意義である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
【0036】
式(III)で示される化合物は、式(IIIE):
【化15】

[式中:
Xは、酸素またはNQからなる群から選択され;
Yは、CHまたは窒素からなる群から選択され;
は、H、C1−6アルキル、1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキル、C1−3アルキルOC1−3アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−10シクロアルキルC0−6アルキル、C1−3アルキルまたはC1−3−アルコキシにより置換されているC4−7シクロアルキル、C4−12架橋シクロアルキル、A(CRおよびB(CRからなる群から選択され;
は、HおよびC1−6アルキルからなる群から選択されるか;あるいは
およびQは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4〜8員の飽和ヘテロサイクリック環または5員のヘテロアリール環を形成し、ヘテロアリール環は、非置換であっても、1個のRにより置換されていてもよく;
は、C1−5アルキルおよび1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキルからなる群から選択され;
は、C1−6アルキル、NHおよびRCONHからなる群から選択され;
は、水素、C1−3アルキル、1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキル、C1−3アルキルOC、ハロゲン、シアノ、(C1−3アルキル)NCO、C1−3アルキルSおよびC1−3アルキルOSからなる群から選択され;
およびQは、独立して、HまたはC1−6アルキルであり;
Aは、非置換5または6員のヘテロアリール非置換6員のアリール、1個以上のRにより置換されている5または6員のヘテロアリール;および1個以上のRにより置換されている6員のアリールからなる群から選択され;
は、ハロゲン、C1−6アルキル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、1個以上のFにより置換されているC1−6アルコキシ、NHSOおよびC1−6アルキルSOからなる群から選択され;
Bは、
【化16】

からなる群から選択される環であり;
は、H、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6−アルキルOC1−6アルキル、フェニル、HOCC1−6アルキル、C1−6アルキルOCOC1−6アルキル、C1−6−アルキルOCO、HNC1−6アルキル、C1−6アルキルOCONHC1−6アルキルおよびC1−6−アルキルCONHC1−6アルキルからなる群から選択され;
10は、Hおよびハロゲンからなる群から選択され;
nは、0〜4である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物であってもよい。
【0037】
本発明の他の態様において、Yは炭素である。
本発明の他の態様において、Qは、C1−6アルキル、C3−10シクロアルキルC0−6アルキル、C1−2アルキルまたはC1−2アルコキシにより置換されているC5−6シクロアルキル、C1−3アルキルOC1−3−アルキルおよび1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキルからなる群から選択される。
【0038】
の代表的な例としては、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、n−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−メトキシエチルおよびエチルが挙げられる。
のさらに代表的な例としては、1−メチルエチル、1−エチルプロピル、シクロヘプチル、cis−4−メチルシクロヘキシル、trans−4−メチルシクロヘキシル、シクロブチル、シクロペンタンメチルおよびtrans−4−(エトキシ)シクロヘキシルが挙げられる。
【0039】
本発明の他の態様において、Qは、A(CQおよびB(CQからなる群から選択される。
のさらに代表的な例としては、ベンジル、4−クロロベンジル、2−フリルメチル、4−メチルフェニル、4−フルオロフェニル、4−メトキシフェニル、3−ピリジル、2−クロロフェニル、3,5−ジフルオロベンジル、3−ピリジルメチル、2−メチルベンジル、2−クロロベンジル、(S)−α−メチルベンジル、(R)−α−メチルベンジル、6−メチルピリジン−3−イル、4−メトキシベンジル、4−フルオロベンジル、2−(5−メチルフリル)メチル、4−メチルベンジル、4−ピリジルメチル、2−ピリジルメチル、2−(6−メチルピリジン)メチル、2−チオフェニルメチル、4−ピラニルメチル、2−テトラヒドロフリルメチル、2−(5−メチルピラジン)メチルおよび4−エトキシベンジルが挙げられる。
【0040】
のさらに代表的な例としては、1H−イミダゾール−2−イルメチル、1H−ピラゾール−4−イルメチル、(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル、(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル、(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)メチル、(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル、(3−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)メチル、(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)メチル、(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)メチル、(5−メチル−3−イソキサゾリル)メチル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル、(6−メチル−3−ピリジル)メチル、2−ピラジニルメチル、(2−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)メチル、(4−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル、(4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル、(1−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル、(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル、(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル、(3−メチル−5−イソチアゾリル)メチル、(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)メチル、(3−メチル−4−イソチアゾリル)−メチル、[1−(フルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]メチル、(2−メチル−3−ピリジル)メチル、(6−メチル−3−ピリジル)メチル、(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル、(5−クロロ−2−ピリジル)メチル、1H−イミダゾール−2−イルメチル、4−エトキシフェニル、3−クロロ−4−メチルフェニル、(5−クロロ−2−ピリジル)メチル、(6−メチル−3−ピリジル)メチル、2−メチル−3−ピリジル、6−メチル−2−ピリジル、2−ピラジニルメチル、2,6−ジメチル−3−ピリジル、3,4−ジクロロベンジル、5−クロロ−3−ピリジル、6−クロロ−3−ピリダジニル,3,5−ジクロロベンジル、2−カルボキシフェニル、(5−メチル−2−ピリジル)メチル、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル、(5−ブロモ−2−ピリジル)メチル、(4−ブロモ−4−ピリジル)メチル、(3−メチル−4−イソキサゾリル)メチル、5−ピリミジニルメチル、(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)メチル、(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチルおよび(1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)メチルが挙げられる。
【0041】
本発明の他の態様において、Qは、C3−6アルケニルおよびC3−6アルキニルからなる群から選択される。
のさらに代表的な例としては、プロパルギルおよびアリルが挙げられる。
本発明の他の態様において、Qは、HまたはC1−2アルキルである。
のさらに代表的な例としては、H、メチルおよびエチルが挙げられる。
本発明の他の態様において、Qは、CHF、CHF、CFまたはC1−4アルキルである。
の代表的な例としては、CF、CHおよびエチルが挙げられる。
のさらに代表的な例としては、CHFが挙げられる。
【0042】
本発明の他の態様において、Qは、C1−6アルキル、例えばC1−3アルキルである。
の代表的な例としては、CHが挙げられる。
本発明の他の態様において、QはNHである。
のさらに代表的な例としては、NHが挙げられる。
本発明の他の態様において、Qは、水素またはC1−3アルキルである。
の代表的な例としては、HまたはCHが挙げられる。
本発明の他の態様において、Rは、CN、ハロゲンまたはCOEtである。
のさらに代表的な例としては、CN、F、Cl、COEtが挙げられる。
本発明の他の態様において、QおよびQは、独立して、Hまたはメチルから選択される。他の態様において、QおよびQは両方ともHである。
【0043】
本発明の他の態様において、Aは:
【化17】

からなる群から選択され、Aは、非置換であっても、1または2個のQにより置換されていてもよい。
【0044】
本発明の他の態様において、Aは:
【化18】

からなる群から選択される。
【0045】
本発明の他の態様において、Qは、ハロゲン、C1−3アルキル、1〜3個のフッ素原子により置換されているC1−3アルキル(例えば、CF)およびC1−3アルコキシからなる群から選択される。
の代表的な例としては、F、Cl、CH、メトキシおよびエトキシが挙げられる。
のさらに代表的な例としては、エチル、フルオロメチル、CFおよびBrが挙げられる。
【0046】
Bの代表的な例としては、
【化19】

が挙げられる。
【0047】
本発明の他の態様において、Qは、C1−6アルキル(例えば、エチル)、フェニルおよびアミノメチルからなる群から選択される。
本発明の他の態様において、Q10はHである。
本発明の他の態様において、式(III)、(IIIC)および(IIID)で示される化合物において、nは0〜2(例えば、1)であるか、あるいは式(IIIE)で示される化合物において、nは1または2である。
【0048】
本発明の他の態様において、
Xが、酸素であり;
Yが、CHであり;
が、A(CRであり;
が、C1−5アルキルおよび1〜5個のフッ素原子により置換されているC1-2アルキルからなる群から選択され;
が、C1−6アルキルであり;
が、水素、C1−3アルキル、1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキル、C1−3アルキルOC、ハロゲンおよびC1−3アルキルSからなる群から選択され;
Aが、非置換5または6員のヘテロアリールまたは非置換6員のアリール、あるいは1個以上のRにより置換されている5または6員のヘテロアリールまたは6員のアリールであり;
が、ハロゲン、C1−6アルキル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルキル、C1−6アルコキシおよび1個以上のFにより置換されているC1−6アルコキシからなる群から選択され;
10が、Hおよびハロゲンからなる群から選択され;
nが、0である、式(III)で示されるまたはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
【0049】
式(III)で示される化合物ならびにその塩および溶媒和物は、2004年3月25日に公開されたPCT公開番号WO2004/02469に記載されている。この引用文献の開示は出典明示により本明細書に組み入れる。式(III)で示される化合物は、WO2004/024691および同様の特許出願に記載の方法により調製することができる。
【0050】
さらなる具体例において、本発明は、上記と同意義の鬱病性障害の治療用の医薬の製造において用いるための、式(III)で示される化合物およびその医薬上許容される塩または溶媒和物を提供する。
【0051】
他の具体例において、本発明は、双極性障害、双極性鬱病、I型双極性障害、II型双極性障害、単極性鬱病の治療方法であって、式(III)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物である、治療的に有効な量の第1の成分を、選択的セロトニン再取り込み阻害剤である、有効量の第2の成分を組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
【0052】
本発明の一の具体例において、鬱病性障害の治療用の医薬の製造における:
2−(4−フルオロフェノキシ)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6](トリフルオロメチル)ピリミジン;
2−(4−メトキシフェノキシ)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−トリフルオロメチル)ピリミジン;
2−ブトキシ−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン;
2−[(5−クロロピリジン−3−イル)オキシ]−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン;
2−(シクロヘキシルオキシ)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン;
3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−2−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
6−ジフルオロメトキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]−ピリダジン;
2−(4−エトキシ−フェニル)−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−フルオロ−フェニル)−6−メチルスルホニル−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
4−[2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−イル]−ベンゼンスルホンアミド;
6−ジフルオロメトキシ−2−(3−フルオロ−フェニル)−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−2−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
6−ジフルオロメトキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−エトキシ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−フルオロ−フェニル)−6−メタンスルホニル−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
4−[2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−イル]−ベンゼンスルホンアミド;
6−ジフルオロメトキシ−2−(3−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
4−エチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−2−ピリジンアミン;4−メチル−N−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
N−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−4−メチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
N−[(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−4−メチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
4−(6−{[(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]アミノ}−4−エチル−2−ピリジニル)ベンゼンスルホンアミド;
N−[(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
4−{4−メチル−6−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]−2−ピリジニル}ベンゼンスルホンアミド;
4−メチル−N−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
N−(シクロヘキシルメチル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−シクロヘキシル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−[(2−ピリジニルメチル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)ピリジン;
4−メチル−N−[(3−メチル−4−イソキサゾリル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−(2−ピリジニルメチル)−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−シクロヘプチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−(cis−4−メチルシクロヘキシル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−(1−エチルプロピル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−[(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
4−メチル−N−[(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
N−(シクロペンチルメチル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−[(1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)メチル]−4−メチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
4−エチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[(2−ピリジニルメチル)アミノ]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−2−{[(5−メチル−2−ピリジニル)メチル]アミノ}−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−2−{[(6−メチル−3−ピリジニル)メチル]アミノ}−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−2−{[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]アミノ}−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−{[(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)メチル]アミノ}−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[(2−ピリジニルメチル)オキシ]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−N−[(1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
4−エチル−2−{[(6−メチル−3−ピリジニル)メチル]オキシ}−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−ピリジンカルボニトリル;
6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−[(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)メチル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
からなる群から選択される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物の使用を提供する。
【0053】
本発明の特定の具体例において、化合物は:2−(4−エトキシ−フェニル)−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]−ピリダジン;2−ブトキシ−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)−ピリミジン;N−シクロヘキシル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;2−[4−(メチルスルホニルl−)フェニル]−6−[(2−ピリジニルメチル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)ピリジン;4−メチル−N−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−2−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;6−ジフルオロメトキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;2−(4−エトキシ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;2−(4−フルオロ−フェニル)−6−メタンスルホニル−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;2−(4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;4−[2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−イル]−ベンゼンスルホンアミド;6−ジフルオロメトキシ−2−(3−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物からなる群から選択される
【0054】
本願明細書中での特定の化合物への言及は、これらの化合物の医薬上許容される塩、溶媒和化合物、およびプロドラッグもまた用いてよいことを意図する。
【0055】
有利には、本発明の式(I)、(II)および(III)で示される化合物は、遊離塩基の形態で処理して単離することができる。本発明の化合物の医薬上許容される酸付加塩は、慣用的な方法を用いて調製することができる。
【0056】
典型的には、医薬上許容される塩は、適宜、所望の酸または塩基を用いて、容易に調製することができる。塩は、溶液から沈殿させ濾過により収集することができるか、あるいは溶媒を蒸発させることにより回収することもできる。
【0057】
適切な付加塩は無毒性の塩を形成する酸から形成され、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、二硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素、酢酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、グルコン酸塩、コハク酸塩、ピルビン酸塩、シュウ酸塩、オキサロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、サッカラート、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸およびイセチオン酸塩が挙げられる。
【0058】
加えて、本発明はプロドラッグも含む。
本明細書で用いられる場合、「プロドラッグ」なる用語は、例えば血中での加水分解により体内で医療効果を有する活性形態に変換される化合物を意味する。医薬上許容されるプロドラッグは、T. Higuchi and V. Stella, Prodrugs as Novel Delivery Systems, Vol. 14 of the A.C.S. Symposium Series, Edward B. Roche, ed., Bioreversible Carriers in Drug Design, American Pharmaceutical AssociationおよびPergamon Press, 1987およびD. Fleisher, S. Ramon amd H. Barbra 「Improved oral drug delivery: solubility limitations overcome by the use of prodrugs」, Advanced Drug Delivery Reviews (1996) 19(2) 115-130(各々、出典明示により本明細書に組み入れる)に記載されている。
【0059】
プロドラッグは、このようなプロドラッグが患者に投与されると、インビボで構造(I)、(II)および(III)で示される化合物を放出するあらゆる共有結合したキャリアである。プロドラッグは、一般的に、日常的操作により、またはインビボで、修飾が開裂して親化合物が生じるように、官能基を修飾することにより調製される。プロドラッグとしては、例えば患者に投与されると開裂してヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基を形成するあらゆる基に、ヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基が結合する本発明の化合物が挙げられる。したがって、プロドラッグの代表的な例としては、(限定するものではないが)酢酸塩、アルコールのギ酸および安息香酸誘導体、構造(I)で示される化合物のスルフヒドリルおよびアミン官能基が挙げられる。
【0060】
立体異性体に関しては、構造(I)、(II)および(III)で示される化合物は、1つ以上の不斉炭素原子を有してもよく、ラセミ体、ラセミ混合物、および個々のエナンチオマーまたはジアステレオマーとして存在してもよい。このような全ての異性体形態はそれらの混合物を含めて、本発明内に含まれる。
【0061】
同様に、本発明を広義に見なす場合、第2の成分化合物は、抗鬱活性を有する化合物である。
【0062】
本発明の一の態様において、第2の成分は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤として機能する化合物である。化合物のSSRIとしての活性の測定は、現在標準的な薬理学的アッセイである。Wong, et al., Neuropsychopharmacology 8, 337-344 (1993)。多くの化合物がかかる活性を有し、さらに将来はさらに多くのものが同定されるだろう。本発明の特定の事項において、上掲のWongにより記載されている方法で、約1000nM以下の50%の効果的濃度を示す、再取り込み阻害剤を含むことを意図する。
【0063】
代表的な選択的セロトニン再取り込み阻害剤は、限定するものではないが、シタロプラム(citalopram)、エスシタロプラム(escitalopram)、フルオキセチン(fluoxetine)、R−フルオキセチン(R-fluoxetine)、セルトラリン(sertraline)、パロキセチン(paroxetine)、フルボキサミン(fluvoxamine)、ベンラファクシン(venlafaxine)、ドロセキチン(duloxetine)、ダポキセチン(dapoxetine)、ネファゾドン(nefazodone)、イミプラミン(imipramine)、イミプラミンN−オキシド、デシプラミン(desipramine)、ピランダミン(pirandamine)、ダゼピニル(dazepinil)、ネオパム(nefopam)、ベフラリン(befuraline)、フェゾラミン(fezolamine)、フェモキセチン(femoxetine)、クロミプラミン(clomipramine)、シアノイミプラミン(cianoimipramine)、リトキセチン(litoxetine)、セリクラミン(cericlamine)、セプロキセチン(seproxetine)、WY27587、WY27866、イメルジン(imeldine)、イフォキセチン(ifoxetine)、チフルカルビン(tiflucarbine)、ビクアリン(viqualine)、ミルナシプラン(milnacipran)、バジナプリン(bazinaprine)、YM922、S33005、F98214−TA、OPC14523、アラプロクレート(alaproclate)、シアノドセピン(cyanodothepine)、トリミプラミン(trimipramine)、キヌプラミン(quinupramine)、ドチエピン(dothiepin)、アモキサピン(amoxapine)、ニトロキサゼピン(nitroxazepine)、McN5652、McN5707、VN2222、L792339、ロキシンドール(roxindole)、YM35992、0177、Org6582、Org6997、Org6906、アミトリプチリン(amitriptyline)、アミトリプチリンN−オキシド、ノルトリプチリン(nortriptyline)、CL255.663、ピルリンドール(pirlindole)、インダトラリン(indatraline)、LY113.821、LY214.281、CGP6085A、RU25.591、ナパメゾール(napamezole)、ジクロフェンシン(diclofensine)、トラゾドン(trazodone)、EMD68.843、BMY42.569、NS2389、セルクロレミン(sercloremine)、ニトロキパジン(nitroquipazine)、アデメチオニン(ademethionine)、シブトラミン(sibutramine)、クロボキサミン(clovoxamine)が挙げられる。上記した化合物は、その塩基または医薬上許容される酸付加塩の形態で用いることができる。
【0064】
本発明のさらなる具体例において、本発明の選択的セロトニン再取り込み阻害剤は、限定するものではないが、以下のものを含む:
フルオキセチン、N−メチル−3−(p−トリフルオロメチルフェノキシ)−3−フェニルプロピルアミンは、その塩酸塩形態およびその2つのエナンチオマーのラセミ混合物として市販されている。米国特許第4,314,081号は、この化合物に関する先行文献である。Robertson et al., J. Med. Chem. 31, 1412 (1988)は、フルオキセチンのRおよびSエナンチオマーの分離を教示し、セロトニン再取り込み阻害剤としてのそれらの活性が、互いに同様であることを示している。これらの資料において、「フルオキセチン」なる語は、いずれもの酸付加塩または遊離塩基を意味するものとして、および、ラセミ混合物またはRおよびSエナンチオマーのいずれかを含むものとして用いられるだろう;
ドロセキチン、N−メチル−3−(1−ナフタレニルオキシ)−3−(2−チエニル)プロパンアミンは、通常、塩酸塩として、および、(+)エナンチオマーとして投与される。これは米国特許第4,956,388号により最初に示され、高い能力が示された。「ドロセキチン」なる語は、酸付加塩またはその分子の遊離塩基を意味するものとして用いられるだろう。
ベンラファクシンは、文献で公知であり、その合成方法およびセロトニンおよびノルエピネフリン取り込み阻害剤としての活性も、米国特許第4,761,501号により教示されている。ベンラファクシンは、該特許において化合物Aとして示されている;
ミルナシプラン(N,N−ジエチル−2−アミノメチル−1−フェニルシクロプロパンカルボキシアミド)は、米国特許第4,478,836号により教示されており、その実施例4においてミルナシプランを調製している。該特許は、抗鬱剤としてかかる化合物を記載している。Moret et al., Neuropharmacology 24, 1211-19 (1985)は、セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤としてのその医薬活性を記載している。
シタロプラム,1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフラン−アクスカルボニトリルは、米国特許第4,136,193号に、セロトニン再取り込み阻害剤として開示されている。その薬効は、Christensen et al., Eur. J. Pharmacol. 41, 153 (1977)に開示されており、鬱病におけるその臨床効果は、Dufour et al., Int. Clin. Psychopharmacol. 2, 225 (1987)およびTimmerman et al., ibid., 239において見ることができる;
フルボキサミン,5−メトキシ−1−[4−(トリフルオロメチル)−フェニル]−1−ペンタノン−O−(2−アミノエチル)−オキシムは、米国特許第4,085,225号において教示されている。薬物に関する化学論文は、Claassen et al., Brit. J. Pharmacol. 60, 505 (1977);およびDe Wilde et al., J. Affective Disord. 4, 249 (1982);およびBenfield et al., Drugs 32, 313 (1986)により開示されている;
パロキセチン,trans−(−)−3−[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)メチル]−4−(4−フルオロフェニル)ピペリジンは、米国特許第3,912,743号および第4,007,196号においてミルことができる。薬物の活性の方向は、Lassen, Eur. J. Pharmacol. 47, 351 (1978); Hassan et al., Brit. J. Clin. Pharmacol. 19, 705 (1985); Laursen et al., Acta Psychiat. Scand. 71, 249 (1985);およびBattegay et al., Neuropsychobiology 13, 31 (1985)にある;
セルトラリン,(1S−cis)−4−(3,4−ジクロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−N−メチル−1−ナフチルアミン塩酸塩は、セロトニン再取り込み阻害剤であり、抗鬱剤として市販されている。これらは米国特許第4,536,518号により開示されている。
本発明で用いる化合物と関連のある上記したすべての米国特許は、出典明示により本明細書に組み入れる。
【0065】
本発明の一の態様において、第1の成分化合物としての本発明のCOX−2阻害剤の単独での使用が好ましいが、2または3種の本発明のCOX−2阻害剤の組み合わせも、要すれば、第1の成分として用いることができることは理解できるだろう。同様に、第2の成分化合物としての選択的セロトニン再取り込み阻害剤の単独での使用が好ましいが、2または3種の選択的セロトニン再取り込み阻害剤の組み合わせも、要すれば、第2の成分として用いることができることは理解できるだろう。
【0066】
また、組み合わせは、1種以上の本発明のCOX−2阻害剤の混合物または1種の本発明のCOX−2阻害剤と、例えば、市販されている他のCOX−2阻害剤(Celebrex(登録商標))の混合物を含みうる。
【0067】
本発明のさらなる特定の具体例において、第1および第2の成分化合物の組み合わせは、下記群から選択することができる:
第1の成分:2−(4−エトキシ−フェニル)−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]−ピリダジン;2−ブトキシ−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン;
N−シクロヘキシル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
4−[2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−イル]−ベンゼンスルホンアミド;
N−シクロヘキシル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミンの医薬上許容される塩;
2−ブトキシ−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン;N−シクロヘキシル−6−[4−(メチルスルホニル)−フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミンの医薬上許容される塩;
N−シクロヘキシル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミンの医薬上許容される塩;
4−[2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−イル]−ベンゼンスルホンアミドの医薬上許容される塩;
第2の成分:パロキセチン
【0068】
本発明において用いられる化合物のほとんどまたはすべては、塩を形成することができ、塩が遊離塩基よりも容易に結晶化および精製できるので、医薬の塩形態は通常に用いられるものであることは当業者には理解できるだろう。すべての場合において、塩としての上記した医薬の使用は、本明細書で意図されるものであり、好ましい場合もあり、すべての化合物の医薬上許容される塩は、その名称に含まれている。
【0069】
本発明で用いられる薬剤の用量は、最終分析において、薬剤の知識、臨床試験において測定されるような組み合わせの薬剤の特性および医師が治療する患者の疾患以外の疾患を含む患者の特徴を用いてかかりつけの医師により決定されるべきである。用量の一般的な概要および好ましい用量は、本明細書に提供するだろう。
【0070】
多くの薬剤の用量ガイドラインは、最初に別個で与えられ;所望の組み合わせのガイドラインを作成するために、各々の成分薬剤に関するガイドラインを選択するだろう。
【0071】
フルオキセチン:約1〜約80mg1回/日;好ましくは、約10〜約40mg1回/日;過食症および強迫性神経症の場合好ましくは、約20〜約80mg1回/日;
ドロセキチン:約1〜約160mg1回/日;または80mg1日2回;好ましくは、約5〜約20mg1回/日;
ベンラファクシン:約10〜約150mg1〜3回/日;好ましくは、約25〜約125mg3回/日;
ミルナシプラン:約10〜約100mg1〜3回/日;好ましくは、約25〜約50mg2回/日;
シタロプラム:約5〜約50mg1回/日;好ましくは、約10〜約30mg1回/日;
フルボキサミン:約20〜約500mg1回/日;好ましくは、約50〜約300mg1回/日;
パロキセチン:約20〜約50mg1回/日;好ましくは、約20〜約30mg1回/日;
セルトラリン:約20〜約500mg1回/日;好ましくは、約50〜約200mg1回/日;
【0072】
他の態様において、本発明は、第1の成分としての式(I)(II)および(III)で示される化合物と組み合わせるべき、第2の成分としての選択的セロトニン再取り込み阻害剤の代替物を提供する。
【0073】
種々の型の抗鬱剤を、本発明に従って、第2の成分として用いることができる。本発明に有用な抗鬱剤の例としては、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:
三環系抗鬱剤:例えば、アミトリプチリン(5−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプタン)、アミトリプチリンオキシド、デシプラミン(10,11−ジヒドロ−5−(3−メチルアミノプロピル)−5H−ジベンズ[b,f]フラゼピン)、ジベンゼピン(10−(2−ジメチルアミノエチル)−5,11−ジヒドロ−5−メチル11H−ジベンゾ[b,e]−[1,4]ジアゼピン−11−オン)、ドスレピン(3−(6H−ジベンゾ−[b,e]チエピン−11−イリデン)−N,N−ジメチルプロピルアミン)、ドキセピン(3−(6H−ジベンゾ[b,e]オキセピン−11−イリデン)−ジメチルプロピルアミン)、クロロイミプラミン、イミプラミン(5−(3−ジメチルアミノプロピル)−5,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン)、ノルトリプチリン(3−(10,11−ジヒドロ−5Hジベンゾ−[a,d]−シクロヘプタン−5−イリデン)−N−メチル−1−プロパンアミン)、ミアンセリン(1,2,3,4,10,14b−ヘキサヒドロ−2−メチル−ジベンゾ[c,f]ピラジノ[1,2−a]アゼピン)、マプロチリン(N−メチル−9,10−エタノアントラセン−9(10H)−プロパンアミン)、トリミプラミン(5−[3−ジメチルアミノ)−2−メチルプロピル]−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン)またはビロキサジン(viloxazine)(RS)−2−(2−−エチオキシフェノキシメチル)−モルホリン)、
最新の抗鬱剤:例えばトラゾドン(2−{3−[4−(3−クロロフェニル)−1−ピペラジニル]−プロピル}−1,2,4−トリアゾール[4,3a]ピリジン−3(2H)−オン、ネファゾドン(2−{3−[4−(3−クロロフェニル)−1−ピペラジニル]プロピル)−5−エチル−2,4−ジヒドロ−4−(2−フェノキシエチル)−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン)、ミルタザピン((±)−1,2,3,4,10,14b−ヘキサヒドロ−2−メチルピラジノ[2,1−a]ピリド[2,3−c][2]ベンズアゼピン)、ブプロピオン、(+/−)−(1−(3−クロロフェニル)−2−((1,1−ジメチルエチル)アミノ)−1−プロパノン、ベンラファクシン(()−1−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−メトキシフェニル)−エチル]シクロ−ヘキサノール)またはレボキセチン((±)−(2RS)−2−[(αSR)−α−(2−エトキシフェノキシ)ベンジル]モルホリン)、
モノアミノオキシダーゼの阻害剤:例えば、トラニルシプロミン(trans−2−フェニルシクロプロピルアミン)、ブロファロミン(brofaromine)またはモクロベミド(moclobemide)(4−クロロ−N−(2−モルホリノエチル)−ベンズアミド)および
植物性抗鬱剤:例えば、オトギリソウ(Hypericum)(St. John's wort)。
【0074】
第2の成分として本発明で用いられるNK受容体の選択的アンタゴニストは、以下の特許明細書(出典明示により本明細書に組み入れる)に一般的かつ具体的に記載されているものを含む:
米国特許第4839465号、第5338845号、第5594022号、第6169097号、第6197772号、第6222038号、第6204265号、第6329392号、第6316445号、第2001039286号、第2001034343号、第2001029297号、第2002193402号、第2002147212号、第2002147207号、第2002143003号および第2002022624号;および欧州特許第284942号、第327009号、第333174号、第336230号、第360390号、第394989号、第428434号、第429366号、第436334号、第443132号、第446706号、第482539号、第484719号、第499313号、第512901号、第512902号、第514273号、第514275号、第517589号、第520555号、第522808号、第525360号、第528495号、第532456号、第533280号、第577394号、第591040号、第615751号、第684257号、第1176144号、第1110958号、第1176144号、第1172106号、第1103545号および第1256578号;および国際特許出願第90/05525号、第90/05729号、第91/02745号、第91/12266号、第91/18016号、第91/18899号、第92/01688号、第92/06079号、第92/15585号、第92/17449号、第92/20676号、第92/21677号、第92/22569号、第93/00331号、第93/01159号、第93/01160号、第93/01165号、第93/01169号、第93/01170号、第94/01402号、第94/26735号、第95/06645号、第95/08549号、第95/14017号、第95/16679号、第95/18124号、第95/23798号、第95/28389号、第95/33744号、第96/05181号、第96/18643号、第96/21661号、第96/29326号、第96/32386号、第96/34857号、第96/37489号、第97/02824号、第97/05110号、第97/08166号、第97/13514号、第97/14671号、第97/16440号、第97/17362号、第97/19074号、第97/19084号、第97/19942号、第97/21702号、第97/22597号、第97/22604号、第97/23455号、第97/24324号、第97/24350号、第97/25322号、第97/25988号、第97/27185号、第97/30989号、第97/30990号、第97/30991号、第97/32865号、第97/38692号、第97/44035号、第97/49393号、第97/49710号、第98/02158号、第98/04561号、第98/07694号、第98/07722号、第98/08826号、第98/13369号、第98/17276号、第98/18761号、第98/18785号、第98/18788号、第98/20010号、第98/24438号、第98/24439号、第98/24440号、第98/24441号、第98/24442号、第98/24442号、第98/24443号、第98/24444号、第98/24445号、第98/24446号、第98/24447号、第98/28297号、第98/43639号、第98/45262号、第98/49170号、第98/54187号、第98/57954号、第98/57972号、第99/00388号、第99/01444号、第99/01451号、第99/07677号、第99/07681号、第99/09987号、第99/21823号、第99/24423号、第99/25364号、第99/26924号、第99/27938号、第99/36424号、第99/52903号、第99/59583号、第99/59972号、第99/62893号、第99/62900号、第99/64000号、第00/02859号、第00/06544号、第00/06571号、第00/06572号、第00/06578号、第00/06580号、第00/15621号、第00/20003号、第00/21512号、第00/21564号、第00/23061号、第00/23062号、第00/23066号、第00/23072号、第00/20389号、第00/25745号、第00/26214号、第00/26215号、第00/34243号、第00/34274号、第00/39114号、第00/47562号、第01/77069号、第01/25233号、第01/30348号、第01/87866号、第01/94346号、第01/90083号、第01/87838号、第01/85732号、第01/77100号、第01/77089号、第01/77069号、第01/46176号、第01/46167号、第01/44200号、第01/32625号、第01/29027号、第01/25219号、第02/32865号、第02/00631号、第02/81461号、第02/92604号、第02/38575号、第02/57250号、第02/22574号、第02/74771号、第02/26710号、第02/28853号、第02/102372号、第02/85458号、第02/81457号、第02/74771号、第02/62784号、第02/60898号、第02/60875号、第02/51848号、第02/51807号、第02/42280号、第02/34699号、第02/32867号、第02/32866号、第02/26724号、第02/24673号、第02/24629号、第02/18346号、第02/16344号、第02/16343号、第02/16324号、第02/12168号、第02/08232号および第02/06236号;および英国特許第2216529号、第2266529号、第2268931号、第2269170号、第2269590号、第2271774号、第2292144号、第2293168号、第2293169号および第2302689号;および日本特許第6040995号。本発明の組み合わせに用いるNK1受容体アンタゴニストの特に有用な群は、WO01/25219に記載の化合物に代表される。本発明のさらなる具体例において、化合物2−(S)−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸[1−(R)−(3,5−bis−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−メチル−アミドメタン−スルホネートを用いることができる。
【0075】
第2の成分として本発明で用いられる、CRF−1受容体の選択的アンタゴニストは、以下の特許明細書(出典明示により本明細書に組み入れる)に一般的かつ具体的に記載されているものを含む:
米国特許第4,605,642号、第5,063,245号、第6,348,466号、第6,348,466号および国際特許出願第94/13676号、第94/13677号、第95/10506号、第95/33727号、第95/33750号、第95/34563号、第96/35689号、第96/39400号、第97/00868号、第97/14684号、第97/29109号、第97/29110号、第97/35580号、第97/35846号、第97/44038号、第98/03510号、第98/05661号、第98/08821号、第98/08846号、第98/08847号、第98/11075号、第98/15543号、第98/21200号、第98/27066号、第98/29397号、第98/29413号、第98/35967号、第98/42699号、第98/45295号、第98/47874号、第98/47903号、第99/01454号、第99/01439号、第99/00373号、第99/10350号、第99/12908号、第99/38868号、第00/27846号、第00/27850号、第01/44207号、第02/87573号、第02/08895号、第02/100863号、第02/094826号、第03/008412号、第03/008414号および欧州特許第778277号、第773023号、第576350号、第112909号。
【0076】
他の抗鬱剤は、WO99/37305に記載されており、その中で、(+)−(2S,3S)−2−(3−クロロフェニル)−3,5,5−トリメチル−2−モルホリノールは、第2の成分として本発明で用いることができる。
【0077】
より一般的な表現において、上記ガイドラインの精神に従って、第1および第2の成分化合物の用量を選択することにより、本発明の組み合わせとなるだろう。
【0078】
本発明の補助療法は、第1の成分を、第2の成分と一緒に、同時に体内で有効なレベルの化合物を提供することができるいずれかの方法で投与することにより行うことができる。すべての関与する化合物は、経口投与が可能であり、通常経口で投与され、その補助組み合わせの経口投与が好ましい。これらは、単一の剤形で一緒に投与するか、または、別個に投与することができる。
【0079】
しかしながら、経口投与が、唯一の経路または唯一の好ましい経路ではない。例えば、経皮投与は、経口薬剤の摂取を忘れる、または嫌いな患者の投与に非常に望ましい。特定の状況において、一の薬剤は、一の経路、例えば経口で投与することができ、他方は、経皮、皮膚、静脈内、筋肉内、鼻腔内または直腸内で投与することができる。投与経路は、薬剤の物理特性および患者および介護者の利便性により限定されるが、何らかの方法に変更することができる。
【0080】
補助組み合わせは、単一の医薬組成物として投与することができ、両方の化合物を含むこのような医薬組成物は、本発明の重要な具体例である。かかる組成物は、いずれもの医薬上許容される物理形態を取りうるが、経口で使用可能な医薬組成物が特に好ましい。かかる補助医薬組成物は、有効量の各々の化合物を含有し、有効量は、投与された化合物の1日の投与量に関する。個々の補助剤の投与ユニットは、1日の投与量すべての化合物を含有することができるか、あるいは、1日の用量の一部、例えば1/3の用量を含有してもよい。別法として、ここの投与ユニットは、一の化合物の全用量および他の化合物の用量の一部を含有してもよい。このような場合、患者は、毎日、一の組み合わせ投与ユニットおよび1以上の他の化合物だけを含むユニットを投与するだろう。個々の投与ユニットに含有されるべき個々の薬剤の量は、治療用に選択された薬剤および補助療法が行われる兆候のような他の因子に依存する。
【0081】
補助医薬組成物の不活性成分および形成法は、本発明の組み合わせが存在するものを除いて、慣用的である。薬学で用いられる通常の形成方法を用いることができる。錠剤、チュアブル錠、カプセル、溶液、非経口溶液、鼻腔内スプレーまたは粉末、トローチ、坐剤、経皮パッチおよび懸濁液を含む、すべての一般的な型の組成物を用いることができる。一般的には、組成物は、所望の用量および用いられる組成物の型に応じて、総量約0.5%〜約50%の化合物を含有する。しかしながら、化合物の量は、有効量であるのが最もよく、すなわち、かかる治療を必要とする患者に所望の投与量を提供する各々の化合物の量が最もよい。補助組み合わせの活性は組成物の性質に依存せず、したがって、組成物は単に利便性および経済性により選択され、処方される。いずれの組み合わせも、所望の形態の組成物に処方することができる。異なる組成物のいくつかの記載を提供し、ついで、いくつかの典型的な処方を提供する。
【0082】
カプセルは、化合物を適当な希釈剤と混合し、適当な量の混合物をカプセル内に充填することにより調製される。一般的な希釈剤は、不活性粉末物質、例えば多くの異なる種のスターチ、粉末セルロース、特に結晶性および微結晶セルロース、糖、例えばフルクトース、マンニトールおよびシュークロース、グレイン粉末および同様の食用粉末を含む。
【0083】
錠剤は、直接打錠、湿式造粒法または乾式造粒法により調製することができる。これらの処方は、通常は、希釈剤、結合剤、滑沢剤および崩壊剤、ならびに、化合物を含む。典型的な希釈剤は、例えば、種々のスターチ、ラクトース、マンニトール、カオリン、リン酸カルシウムまたは硫酸カルシウム、無機塩、例えば塩化ナトリウムおよび粉末糖を含む。粉末セルロース誘導体もまた有用である。典型的な錠剤結合剤は、スターチ、ゼラチンおよび糖、例えばラクトース、フルクトース、グルコース等のような物質を含む。天然および合成ガムもまた、遊離であり、アカシア、アルギネート、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン等を含む。ポリエチレングリコール、エチルセルロースおよびワックスもまた、結合剤として用いることができる。
【0084】
滑沢剤は、錠剤を保護し、金型に押しつけるために、錠剤処方に必要とされる。滑沢剤は、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸カルシウム、ステアリン酸および硬化食用油のような滑りやすい固体から選択される。
【0085】
錠剤崩壊剤は、湿った場合に膨潤して錠剤を崩壊させて、化合物を放出する物質である。これらは、スターチ、クレイ、セルロース、アルギンおよびガムが含まれる。より特別には、コーンおよびジャガイモデンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、ウッドセルロース、粉末天然スポンジ、カチオン交換樹脂、アルギン酸、グアーガム、シトリスパルプおよびカルボキシメチルセルロース、ならびにラウリル硫酸ナトリウムが用いられる。
【0086】
腸溶性処方も、胃の強酸物質から活性成分を保護するためにしばしば用いられる。かかる処方は、酸環境化で不溶性で、塩基性環境下で溶解性である、固体剤形をポリマーのフィルムでコーティングすることにより製造される。代表的なフィルムは、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートフタレートである。腸溶組成物として、ドロセキチンおよびドロセキチン含有組み合わせを処方することが好ましく、腸溶ペレットとして処方することがさらにより好ましい。
【0087】
錠剤は、フレーバーおよびシーリング剤として糖でコートされる。また、よく用いられる方法として、化合物は、大量の口当たりがよい物質、例えばマンニトールを処方に用いることにより、チュアブル錠として処方することもできる。即時分解錠剤様処方も、また、患者が剤形を摂取することを確実にするため、および多くの患者を悩ませる固体物質の飲み込みの困難性を回避するためによく用いられる。
【0088】
坐剤としての組み合わせを投与することが望ましい場合、通常の坐剤を用いる。ココアバターが慣用的な坐剤基剤であり、融点をわずかに上げるためにワックスを添加することにより修飾することができる。特に種々の分子量のポリエチレングリコールを含む、水混和性坐剤基剤もまた広く用いられる。
【0089】
経皮パッチは、近年一般的になっている。典型的には、これらは薬剤を溶解または部分的に溶解し、組成物を保護するフィルムにより、皮膚との接触を保持する、樹脂を含む組成物を含む。多くの特許が近年出願されている。他には、より複雑なパッチ組成物組成物もまた用いることができ、特に、浸透作用により薬剤を供給する無数の細孔を開けた幕を有するものがある。
【0090】
実施例1
式(I)で示される化合物の調製
式(I)で示される化合物は、WO02/096885、米国特許出願第10/477547号および同等の出願に記載のいずれかの方法により調製することができる。
【0091】
中間体1
4,4,4−トリフルオロ−1−[4−(メチルチオ)フェニル]ブタン−1,3−ジオン
MTBE(125ml)中のエチルトリフルオロアセテート(7.95ml、1.1等量)の溶液に、メタノール中の25%のナトリウムメトキシド(16ml、1.2等量)を滴下した。4−メチルチオアセトフェノン(Aldrich、10g、0.06mol)を滴下し、混合物を常温で一晩撹拌した。2Nの塩酸(40ml)を注意深く加え、有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)して、橙色固体を得た。橙色固体を熱イソプロパノールから再結晶して、標題化合物を黄色の結晶性固体として得た(11.25g、71%)。
MH−261
【0092】
中間体2
2−(メチルチオ)−4−[4−(メチルチオ)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン
酢酸(100ml)中の4,4,4−トリフルオロ−1−[4−(メチルチオ)フェニル]ブタン−1,3−ジオン(5g)および2−メチル−2−チオプセウドウレラスルフェート(5.1g、0.98等量)の混合物に、酢酸ナトリウム(3g、2等量)を加え、8時間加熱還流した。混合物を減圧下で濃縮し、水(100ml)を加えて固体を得、これを濾過により単離して、標題化合物を黄色固体として得た(5.8g、定量的)。
MH+317
【0093】
中間体3
2−(メチルスルホニル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン
MeOH(500ml)中の2−(メチルチオ)−4−[4−(メチルチオ)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン(5.78g)の溶液に、水(200ml)中のOXONETM(Aldrich、56.23g、5等量)の溶液を加えた。混合物を常温で一晩撹拌し、減圧下で濃縮し、残渣を水および酢酸エチル(2×100ml)間で分配した。合した有機相を乾燥し、減圧下で濃縮して、灰白色固体を得、これを熱イソプロパノールでトリチュレートして、標題化合物を白色固体として得た(5.6g、80%)。
MH+381
TlcSiO酢酸エチル:シクロヘキサン(1:1)Rf0.45
【0094】
実施例1.1
2−(4−フルオロフェノキシ)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン
乾燥テトラヒドロフラン(10ml)中の4−フルオロフェノール(37mg、0.33mmol)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下で、水素化ナトリウム(60%の油中分散液、13mg、0.33mmol)を加え、得られた混合物を20℃で30分間撹拌した。撹拌反応混合物に、2−(メチルスルホニル)−4[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−トリフルオロメチル)ピリミジン(114mg、0.33mmol)を一度に加え、撹拌を2時間続けた。溶媒を蒸発させ、残渣をジクロロメタンおよび2Nの水酸化ナトリウム間で分配した。乾燥した有機相を蒸発させて乾燥した。残渣をクロロホルムで溶出するシリカゲルSPEカートリッジで精製して、標題化合物を無色固体として得た(99mg、80%)。
MH+413
【0095】
実施例1.2〜1.10
下記表1に示した実施例1.2〜1.10を、実施例1.1に記載のものと同様の方法で調製した。
【表1】

【0096】
実施例1.11
2−ブトキシ−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン
ナトリウムメトキシド(6.6kgの30%w/wのメタノール中溶液)を、少なくとも30分にわたって、40±3℃で、tert−ブチルメチルエーテル(40L)中の4−(メチルチオ)アセトフェノン(5.0kg)およびメチルトリフルオロアセテート(4.25kg)の溶液に加えた。溶液を、40±3℃で少なくとも3時間加熱した。酢酸(55L)を、ついで、S−メチル2−ティオプセドウレアスルフェート(5.45kg)を加え、混合物を約45Lに濃縮した。混合物を約110℃で少なくともさらに8時間(一晩)加熱し、ついで、酢酸(20L)を加え、50±3℃に冷却した。水(2.5L)中のナトリウムタングステンジヒドレート(0.2kg)の溶液を加え、ついで、過酸化水素(20.7kgの30%w/v溶液)を少なくとも3時間にわたって、温度を約50℃に維持しながら加えた。混合物を約50℃に少なくとも12時間加熱し、ついで、20±3℃に冷却した。ついで、水(28L)中の亜硫酸ナトリウム(3.45kg)溶液を、少なくとも30分にわたって、温度を20±3℃に維持しながら加えた。混合物を20±3℃で約1時間撹拌し、2−(メチルスルホニル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジンを濾過により回収して、水(3×15L)で洗浄し、減圧下で60℃まで加熱して乾燥させた。収率9.96kg、理論値の90%
【0097】
n−ブタノール(5.25L)中の2−(メチルスルホニル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)−ピリミジン(525g)の懸濁液を、炭酸カリウム(210g)で20±5℃にて処理した。混合物を50±5℃に一晩、反応がHPLCにより完了したことが確認されるまで加熱した。酢酸(1.57L)を滴下し、ガスの発生を制御して、温度を50±5℃に保持した。ついで、水(3.67L)を30分にわたって、温度を50±5℃に保持して加えて、完全な結晶化を生じさせた。ついで、スラリーを20−25℃に冷却し、少なくとも1時間撹拌した。ついで、得られた生成物を、減圧濾過し、n−ブタノール(787mL)、酢酸(236mL)および水(551mL)の混合物、ついで、水(2×1.57L)で洗浄した。ついで、生成物を、減圧下約50℃で乾燥して、標題化合物を得た。収率457g、理論値の88.4%。標題化合物は、実施例10と同一であることが見出された。
HNMR(CDCl)δ:8.33(2H,d,パラ−ジ−置換CH);8.11(2H,d,パラ−ジ−置換CH);7.70(1H,s,芳香族CH);4.54(2H,t,ブチルCH);3.12(3H,s,スルホンCH);1.88(2H,m,ブチルCH);1.55(2H,m,ブチルCH);1.01(3H,t,ブチルCH
【0098】
実施例2
式(II)で示される化合物の調製
式(II)で示される化合物は、WO99/12930、米国特許第6,451,794号、米国特許出願第2003−0040517号および米国特許出願第2003−0008872号および同等の特許出願に記載のいずれかの方法により調製することができる。
【0099】
実施例2.1
6−ジフルオロメトキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
(i)6−メトキシ−2−(4−フルオロ−フェニル−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸メチルエステル
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(3.39mL)を、アセトニトリル(125mL)中の3−(4−フルオロフェニル)−プロプ−2−イノン酸メチルエステル(3.36g)および1−アミノ−3−メトキシ−ピリダジン−1−イウムメシチレンスルホネート(6.1419g)の混合物に加え、混合物を、48時間常温で撹拌した。最初の2時間の間、空気流を反応物に通した。混合物を減圧下で濃縮し、酢酸エチル(150mL)中に溶解し、水(3×25mL)で線上し、乾燥(MgSO)し、濾過し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を褐色固体として得た(4.77g)。
HNMR(CDCl):8.4(d,1H,J=10Hz)7.85−7.90(m,2H)7.1−7.2(m,2H)6.9−7.0(d,1H,J=10Hz)4.1(s,3H)3.9(s,3H)
MH302
参考文献:T. Tsuchiya, J. Kurita and K. Takayama, Chem. Pharm. Bull. 28(9) 2676-2681 (1980)
【0100】
(ii)6−メトキシ−2−(4−フルオロ−フェニル−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸
6−メトキシ−2−(4−フルオロ−フェニル−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸メチルエステル(4.469g)、2Nの水酸化ナトリウム(50mL)およびメタノール(90mL)の混合物を2時間加熱還流した。冷却した溶液を、2Nの塩酸(200mL)に加え、標題化合物を濾過により単離してベージュの固体として得た(3.639g)。
HNMR(DMSO−d):12.8(br.s,1H)8.4(d,1H,J=10Hz)7.8−7.9(m,2H)7.21−7.32(m,2H)7.15−7.2(d,1H,J=10Hz)4.0(s,3H)
MH288
【0101】
(iii)2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−6−メトキシ−ピラゾロ[1,5−b]−ピリダジン
ジメチルホルムアミド(10mL)中の6−メトキシ−2−(4−フルオロ−フェニル−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸(869mg)および炭酸水素ナトリウム(756mg)の混合物を、N−ブロモスクシニミド(587mg)で処理し、常温で1時間撹拌し、ついで、水(50mL)に加え、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、乾燥(MgSO)し、減圧下で蒸発させた。得られた褐色固体(1.612g)を、1,2ジメトキシエタン(20mL)中に溶解した。2Nの炭酸ナトリウム水溶液(10mL)を、4−(メタンスルホニル)フェニルボロン酸(660mg)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(100mg)と一緒に加え、混合物を20時間加熱還流した。反応物を水(50mL)に注ぎ、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合した有機抽出物を乾燥(MgSO)し、減圧下で蒸発させて、褐色固体(1.116g)を得、これをシリカのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を黄色固体として得た(390mg)。
Tlc、SiO,R0.3(1:1シクロヘキサン/酢酸エチル),UV検出。
MH398
【0102】
(iv)2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−6−オール
2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−6−メトキシ−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン(321mg)およびピリジン塩酸塩(1.4g)の混合物を、200℃で密封した容器(ReactivialTM)中で3時間加熱した。冷却した反応物を水(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合した有機抽出物を乾燥(MgSO)し、濾過し、減圧下で蒸発させて固体を得、ジエチルエーテルで処理して、標題化合物をベージュの固体として得た(119mg)。
Tlc、SiO,Rf0.07(1:2シクロヘキサン/酢酸エチル),UV検出。
MH384
【0103】
(v)6−ジフルオロメトキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
無水ジメチルホルムアミド(5mL)中の2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−6−オール(0.2g)の溶液を、水素化ナトリウム(0.046g、60%の油中分散液)で処理し、ついで、発泡が止まった後、ブロモジフルオロメタンガス流を、混合物に常温で30分間通した。ついで、反応混合物を水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL)で抽出し、有機抽出物を水(3×50mL)で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色固体として得た(0.17g)。
MH=434 HNMR(CDCl):δ8.05−8.0(d,J=10HZ,2H)8.0−7.95(d,J=10HZ,1H)7.6−7.5(m,4H)7.8−7.2(t,J=70HZ,1H)7.1−7.05(t,J=11HZ,2H)6.9−6.85(d,J=10HZ,1H)3.15(s,3H)
Tlc,SiO,Rf0.35(酢酸エチル/シクロヘキサン(1/1))
【0104】
実施例2.2
3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−2−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
(i)2−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸メチルエステル
ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(22.76mL、2等量)を、アセトニトリル中のメチル3−(4−メトキシ−フェニル)−プロプ−2−イン酸(14.46g、76mM)および1−アミノピリダジニウムヨウダイド(2等量)の溶液に、窒素雰囲気下で滴下し、6時間撹拌した。トルエン、ついで、トルエン:酢酸エチル(9:1)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(2.76g)を褐色固体として得た。
MH284
1HNMR(CDCl)δ3.87(3H,s)3.9(3H,s)7.0(2H,d,J=9Hz)7.25(1H,dd,J=9&4Hz)7.90(2H,d,J=9Hz)8.45(1H,dd,J=4&2Hz)8.55(1H,dd,J=9&2Hz)
参考文献:J.Morris and D.G.Wishka, Synthesis (1994), (1), 43-6
参考文献:Kobayashi et al Chem.Pharm.Bull. (1971), 19 (10), 2106-15
【0105】
(ii)3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−2−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
エタノール(30mL)中の2−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸メチルエステル(2.76g)および水酸化ナトリウム水溶液(2N、30mL)の混合物を、窒素雰囲気下で2時間還流した。冷却した混合物を塩酸(2N)で酸性化し、得られた白色固体(2.53g)を濾過により単離した。この固体をDMF中に溶解し、炭酸水素ナトリウム(2.67g、3.3等量)、ついで、N−ブロモスクシニミド(1.88g、1.1等量)を滴下した。窒素雰囲気下で1時間撹拌した後、水を加え、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。乾燥有機相を濃縮し、残渣をDME(60mL)中に溶解した。炭酸ナトリウム水溶液(2N、15mL)を、ついで、4−メタンスルホニル−フェニルボロン酸(3.12g)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(250mg)を加えた。混合物を窒素雰囲気下で18時間加熱還流し、冷却し、水に注ぎ、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合した有機相を乾燥し、シリカゲル上で濃縮した。トルエン:酢酸エチル(8:1)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物(3.58g)をクリーム色固体として得た。
MH380
1HNMR(DMSO)δ3.25(3H,s)3.75(3H,s)6.95(2H,d,J=8.5Hz)7.25(1H,dd,J=9&5Hz)7.45(2H,d,J=8.5Hz)7.60(2H,d,J=8Hz)7.9(2H,d,J=8.5Hz)8.15(1H,dd,J=9&2Hz)8.49(1H,dd,J=5&2Hz)
【0106】
実施例2.3
2−(4−エトキシ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
(i)4−[3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−2−イル]−フェノール
三臭化ホウ素(CHCl中1M溶液、2.1等量)を、CHCl中の3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−2−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン(3.58g)に−70℃で加えた。混合物を10分間撹拌し、0℃に加温し、0℃で一晩撹拌した。反応混合物を炭酸カリウムでアルカリ性にし、ついで、塩酸(2M)で酸性化し、水に注ぎ、CHClで抽出した。有機相を乾燥し、濾過し、濃縮して、標題化合物(1.87g)を黄色固体として得た。
MH366
1HNMR(DMSO)δ3.30(3H,s)6.80(2H,d,J=8.5Hz)7.30(1H,dd,J=9&5Hz)7.35(2H,d,J=8.5Hz)7.60(2H,d,J=8Hz)8.0(2H,d,J=8.5Hz)8.20(1H,dd,J=9&2Hz)8.55(1H,dd,J=5&2Hz)9.75(1H,s)
【0107】
(ii)2−(4−エトキシ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
アセトニトリル(30mL)中の4−[3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−2−イル]−フェノール(663mg、1.82)、ヨウドエタン(1等量)および炭酸カリウム(2等量)を、窒素雰囲気下で18時間加熱還流した。冷却した反応混合物を水(30mL)および酢酸エチル(30mL)間で分配した。有機相を回収し、乾燥し、クロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(547mg)をクリーム色泡沫体として得た。
MH394
1HNMR(DMSO)δ1.45(3H,t,J=7Hz)3.10(3H,s)4.1(2H,q,J=7Hz)6.87(2H,d,J=9Hz)7.08(1H,dd,J=9&5Hz)7.55(4H,t,J=9Hz)7.92(1H,dd,J=9&2Hz)7.95(2H,d,J=9Hz)8.20(1H,dd,J=9&2Hz)8.32(1H,dd,J=5&2Hz)
【0108】
実施例2.4
2−(4−フルオロ−フェニル)−6−メタンスルホニル−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
(i)2−(4−フルオロ−フェニル)−6−メチルスルファニル−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸メチルエステル
固体t−ブトキシカルボニル−O−メシチレンスルホニルヒドロキシルアミン(7.8g)を、TFA(25mL)中に撹拌しながら、10分にわたって滴下し、ついで、さらに20分間撹拌した。溶液を氷(約200mL)に注ぎ、氷が溶けるまで静置した。得られた白色固体を濾過し、水で洗浄し、DME(100mL)中に溶解した。溶液を4Åのモレキュラーシーブで1.5時間乾燥し、濾過し、ついで、ジクロロメタン(35mL)中の3−メチルチオ−ピリダジン(2.6g)の溶液に加え、反応物を室温にて20時間撹拌した。中間体塩を濾過により淡褐色結晶(3.87g)として単離し、アセトニトリル(100mL)中に懸濁させて、メチル3−(4−フルオロ−フェニル)−プロプ−2−イン酸(2.02g)を加えた。1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(2.1mL)を滴下し、反応物を室温にて20時間撹拌した。得られた結晶性固体を濾過し、洗浄し、乾燥(770mg)した。濾液を濃縮して第2のクロップ(430mg)を得た。残渣を水および酢酸エチル(各々100mL)で分配し、水層を酢酸エチル(20mL)で抽出した。合した有機物を水、ブラインで洗浄し、乾燥させた。溶媒を除去して、褐色油を得、これを、シクロヘキサン/酢酸エチル(3:1)で溶出するシリカのフラッシュクロマトグラフィー(300g)により精製して、さらに生成物(247mg)を得た。第3のクロップを合して、標題化合物(1.45g)を淡褐色固体として得た。
MH318
1HNMR(CDCl)δ2.70(3H,s),3.88(3H,s)7.08−7.18(3H,m)7.84(2H,m)8.31(1H,d,J=10Hz)
参考文献: K Novitskii et al, Khim Geterotskil Soedin, 1970 2, 57-62
参考文献: Barlin G. B., Brown, W. V., J Chem Soc (1968), (12), 1435-45
【0109】
(ii)2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−6−メチルスルファニル−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
メタノール(40mL)および水(14mL)中の2−(4−フルオロ−フェニル)−6−(メチルチオ)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸メチルエステル(1.45g)炭酸カリウム(690mg)の混合物を撹拌し、窒素雰囲気下で20時間加熱還流した。溶媒を除去し、得られた固体を酢酸エチル(50mL)および水(250mL)間で分配した。水層をpH1(2MのHCl)で酸性化し、固体を濾過(1.0g、MH304)した。固体(1.0g)、炭酸水素ナトリウム(557mg)およびNBS(594mg)の混合物を、室温にて4時間撹拌した。反応物を水(150mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合した抽出物を水(50mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し、濃縮した。得られた固体(1.015g、MH338、340)、4−(メタンスルホニル)フェニルボロン酸(902mg)、炭酸ナトリウム(740mg)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(175mg)を撹拌し、DME(30mLs)および水(15mL)中で、窒素雰囲気下で48時間加熱還流した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合した抽出物を乾燥し、溶媒を除去して、褐色固体を得た。これをシクロヘキサン、酢酸エチル(1:1)で溶出するシリカ(300g)で精製して、標題化合物(0.713g)を黄色固体として得た。
MH414
1HNMRδ(DMSO)2.65(3H,s)3.28(3H,s)7.20−7.30(3H,m)7.55(2H,m)7.62(4H,d,J=8.5Hz)7.95−8.05(3H,m)
【0110】
(iii)2−(4−フルオロ−フェニル)−6−メタンスルホニル−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
MeOH(5mL)および水(2mL)中の2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−6−(メチルチオ)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン(60mg0.145)の懸濁液を、オキソン(196mg0.32)と20時間撹拌した。得られた溶液を水(50mL)に注ぎ、クロロホルム(3×20mL)で抽出した。合した抽出物を乾燥し、溶媒を除去した。残渣をメタノールから結晶化して、標題化合物(60mg)を白色固体として得た。
MH446
1HNMR(DMSO−d6)δ3.34(3H,s)3.53(3H,s)7.33(2H,t,J=9Hz)7.62(2H,m)7.68(1H,d,J=8.5Hz)8.04(1H,d,J=10Hz)8.52(1H,d,J=9Hz)
TLCSiOヘキサン:酢酸エチル(1:1)Rf0.24UV
【0111】
実施例2.5
2−(4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
水素化ナトリウム(48mg、60%の油中分散液、1.2mmol)を、無水ジメチルホルムアミド(5mL)中の4−[3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−2−イル]−フェノール(200mg、0.55mmol)を得た。ブロモジフルオロメタンガスを、穏やかに溶液に20分間バブリングし、ついで、CHCl(30mL)で希釈した。水溶液を処理し、ついで、CHCl:酢酸エチル(3:1)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに、ついで、CHCl:酢酸エチル(10:1)で溶出するクロマトグラフィーに付して、標題化合物(63mg、28%)を白色固体として得た。
MH416
NMR(CDCl)δ8.38(1H,dd,J=4Hz),8.01(2H,d,J=8.5Hz),7.94(1H,dd,J=9&2Hz),7.65(2H,d,J8.5Hz)7.57(2H,d,J=8Hz),7.10(3H,m),6.87−6.27(1H,t,J=7.4Hz)3.15(3H,s)
【0112】
実施例2.6
4−[2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−イル]−ベンゼンスルホンアミド
(i)2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸メチルエステル
ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(1.47mL、2等量)を、アセトニトリル(10mL)中のメチル3−(4−エトキシ−フェニル)−プロプ−2−イン酸(1.0g)および1−アミノピリダジニウムヨウダイド(2.19g)の溶液に、窒素雰囲気下で滴下し、5時間撹拌した。濃縮し、水溶液を処理して、標題化合物(1.2g)を粘性の褐色固体として得た。
MH298
【0113】
(ii)2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸
2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸メチルエステル(1.2g)、エタノール(10mL)および2Nの水酸化ナトリウム(10mL)の混合物を80℃で1.5時間加熱した。混合物を冷却し、pH1に2Nの塩酸を用いて酸性化した。標題化合物を濾過により褐色固体として単離した(716mg、63%)。
MH284
【0114】
(iii)2−(4−エトキシ−フェニル)−3−ヨウド−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
DMF(8mL)中の2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸(710mg)、N−ヨウドスクシニミド(678mg)および炭酸水素ナトリウム(717mg)の混合物を、4時間撹拌した。さらなる量のN−ヨウドスクシニミド(100mg)を加え、2時間撹拌を続けた。水性処理して暗褐色固体を得、これをジクロロメタンで溶出するSPEにより精製した。標題化合物を橙褐色固体として得た(429mg、47%)。
MH366
【0115】
(iv)4−[2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−イル]−ベンゼンスルホンアミド
ジメチルホルムアミド(8mL)中の4−ヨウドベンゼンスルホンアミド(0.311g)、ジピナコールジボレート(0.279g)、酢酸カリウム(486mg)およびジクロロメタンとの[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]パラジウム(II)クロライド複合体(1:1)(0.45g)の混合物を、窒素雰囲気下80℃で加熱した。冷却した反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を1,2ジメトキシエタン(10mL)、2−(4−エトキシ−フェニル)−3−ヨウド−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン(0.4g)中に、2Nの炭酸ナトリウム(4mL)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(20mg)と一緒に懸濁し、混合物を窒素雰囲気下で18時間加熱還流した。冷却した混合物を水(60mL)に注ぎ、懸濁液を、酢酸エチル(3×60mL)で抽出した。有機抽出物を合し、乾燥(NaSO)し、濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/酢酸エチル(3:1)で溶出するクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を黄色固体として得た(0.116g、27%)。
MH395
NMR(CDCL)δ8.32(1H,dd,J=4&2Hz),7.97(2H,d,J=8Hz),7.89(1H,dd,J=9&2Hz),7.54(4H,m),7.04(1H,dd,J=9&4Hz),6.88(2H,d,J=9Hz),1.43(3H,t,J=7Hz)
参考文献: R. Miyaura et al J.Org.Chem.,1995,60,7508-7510
【0116】
実施例2.7
6−ジフルオロメトキシ−2−(3−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
(i)1−(2,2−ジブロモ−ビニル)−3−フルオロ−ベンゼン
無水CHCl(200mL)中の四臭化炭素(48.82g)の撹拌冷却(氷/塩、0℃)溶液に、3分にわたって、10℃以下に温度を維持しながら、トリフェニルホスフィン(77.1g)を滴下した。得られた有機懸濁液を、0℃で1時間撹拌し、ついで、3−フルオロベンズアルデヒド(7.8mL)を加えた。添加が完了した後、懸濁液を0℃で1時間撹拌し、ついで、水(75mL)を添加することによりクエンチした。有機相を分離し、ブライン(75mL)で洗浄し、乾燥(NaSO)し、蒸発させて乾燥した。得られたガムをシクロヘキサン(1L)に注ぎ、30分間撹拌した。有機相をデカントし、残渣をCHClに溶解し、シクロヘキサン(1L)に注いだ。この操作を2回以上繰り返し、合した有機相を約100mLに濃縮し、シリカゲルに通した。濾液を濃縮して、標題化合物を黄色油として得た(24g、100%)。
MH280、MH279
NMR(CDCl)δ7.05(1H,tm,J=9Hz)7.3(3H,m)7.45(1H,s)
【0117】
(ii)(3−フルオロ−フェニル)−プロピン酸メチルエステル
無水THF(350mL)中の1−(2,2−ジブロモ−ビニル)−3−フルオロ−ベンゼン(23.8g)の−78℃に冷却した撹拌溶液に、30分にわたって、n−ブチルリチウム(2.2等量、ヘキサン中1.6M)を滴下した。混合物をさらに30分間−78℃で撹拌し、ついで、クロロギ酸メチル(11.6g、9.5mL)を加え、得られた混合物を0℃に1時間加温し、ついで、1:1の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液:塩化アンモニウム(100mL)で希釈し、エーテル(2×100mL)で抽出した。合した有機抽出物をブライン(25mL)で洗浄し、乾燥(NaSO)し、蒸発させて乾燥して、標題化合物を褐色油として得た(16.7g、100%)。
MH173
NMR(CDCl)δ7.4−7.1(4H,m)3.85(3H,s,COMe)
【0118】
(iii)2−(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸メチルエステル
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(5mL)を、アセトニトリル(80mL)中の(3−フルオロ−フェニル)−プロピン酸メチルエステル(2.67g)および1−アミノ−3−メトキシ−ピリダジン−1−イウムメシチレンスルホネート(4.89g)の冷撹拌混合物に加え、混合物を0℃で1時間、ついで、常温で18時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、酢酸エチル(150mL)および水(150mL)間で分配した。水相を分離し、さらに酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合した有機抽出物を水(2×50mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、乾燥(MgSO)し、濾過し、減圧下で蒸発させて、固体を得、無水エーテル:石油エーテル(1:0.5)でトリチュレートして、標題化合物を褐色固体として得た(2.4g、53%)。
MH302
1HNMR(CDCl)δ12.8(1H,brs);8.4(1H,d,J10Hz)7.7−7.6(2H,m)7.42(1H,q,J8Hz)7.15(1H,td,J8&3Hz)6.95(1H,d,J10Hz)4.1(3H,s)3.88(3H,s)
【0119】
(iv)2−(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸
2Nの水酸化ナトリウム(50mL)を、無水エタノール(50mL)中の2−(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸メチルエステル(2.3g)の溶液に加え、得られた混合物を3時間加熱還流した。冷却した反応混合物をゆっくりと2Nの塩酸(300mL)の撹拌溶液に注いだ。得られた懸濁液を常温で1時間撹拌し、ついで、濾過し、フィルターケークを水で洗浄し、減圧下60℃で乾燥して、標題化合物を灰白色固体として得た(2.0g、91%)。
MH288
1HNMR(DMSO)δ8.45(1H,d,J10Hz);7.67(2H,m);7.5(1H,q,J7Hz);7.3(1H,td,J7&2Hz);7.21(1H,d,J10Hz);4.0(3H,s)
【0120】
(v)3−ブロモ−2−(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
無水DMF(20mL)中の2−(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−カルボン酸(2.0g)の撹拌溶液n、n−ブロモスクシニミド(1.78g)を加え、得られた溶液を常温で3時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(800mL)で希釈し、水(10×100mL)および飽和ブライン(25mL)で洗浄し、乾燥(NaSO)し、濃縮して標題化合物を淡黄色固体として得た(2.1g、93%)
MH323,MH321
1HNMR(CDCl)7.9(2H,m)7.8(1H,d,J10Hz);7.45(1H,m);7.191H,td,J8&2Hz);6.78(1H,d,J10Hz);4.1(3H,s)
【0121】
(vi)6−ジフルオロメトキシ−2−(3−フルオロ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
3−ブロモ−2−(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジンの部分(400mg、2.1g総量)を、磁気スターラーバーを備えた個々の反応容器中に置いた。ピリジン塩酸塩(10等量)を各々のバイアルに加え、バイアルをシールし、200℃に3時間加熱した。バイアルを約140℃に冷却し、ついで、解放し、内容物を氷/水に注いだ。得られた混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出し、合した有機抽出物を水(7×75mL)で洗浄し、乾燥(NaSO)し、蒸発させてデス−ブロモフェノールを褐色固体(1.0g、MH230)として得た。この固体を無水DMF(10mL)中に溶解し、水素化ナトリウム(60%の鉱油中分散液、200mg)に滴下した。20分常温で撹拌した後、溶液を少さい冷却オートクレーブに移し、ブロモジフルオロメタン(5mL、xs、−30℃で濃縮)を加えた。オートクレーブをシールし、常温に加温し、36時間撹拌した。得られた溶液を酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(10×20mL)で洗浄し、乾燥(NaSO)し、濃縮して、得られたガムを、シクロヘキサン:酢酸エチル(4:1)で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。標題化合物を固体として得た(652mg、60%)。
MH280MH278
NMR(DMSO)δ8.42(1H,d,J=10Hz)7.85(1H,d,J8Hz)7.78(1H,t,J70Hz)7.55(1H,q,J8Hz)7.38(1H,s)7.25(1H,m)7.17(1H,d,J10Hz)
【0122】
(vii)3−ブロモ−6−ジフルオロメトキシ−2−(3−フルオロ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
N−ブロモスクシニミド(195mg)を、無水DMF(10mL)中の6−ジフルオロメトキシ−2−(3−フルオロ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン(251mg)および炭酸水素ナトリウム(185mg)の溶液に加え、18時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(300mL)で希釈し、水(10×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥(NaSO)し、濃縮して、標題化合物を固体として得た(293mg、91%)。
MH359,MH356/357
NMR(DMSO)δ8.36(1H,d,J10Hz)7.88(1H,d,J8Hz)7.78(1H,t,J70Hz,OCHF)7.77(1H,dm,J10Hz)7.62(1H,dt,J8&6Hz)7.38(1H,dt,J9&2Hz)7.3(1H,d,J10Hz)
【0123】
(viii)6−ジフルオロメトキシ−2−(3−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
DMF(20mL)中の3−ブロモ−6−ジフルオロメトキシ−2−(3−フルオロ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン(286mg)の撹拌溶液に、2Nの炭酸ナトリウム水溶液(10mL)を加えた。この混合物に、4−メタンスルホニル−フェニルボロン酸(180mg)およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(34mg)を加えた。得られた混合物を撹拌し、18時間加熱還流した。冷却した反応混合物を、酢酸エチル(300mL)で希釈し、有機溶液を水(10×30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、乾燥(NaSO)し、蒸発させてガムを得、これを、クロロホルム:酢酸エチル(50:1〜5:1)で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。適当なフラクションを合し、濃縮して、標題化合物を灰白色固体として得た(132mg、37%)。
MH434
1HNMR(CDCl)δ8.02(1H,d,J9Hz);7.95(2H,d,J10Hz);7.58(1H,d,9Hz);7.52(1H,t,J70Hz);7.32(3H,m);7.08(1H,m);6.9(1H,d,J9Hz);3.15(3H,s)
【0124】
実施例3
式(III)で示される化合物の調製
式(III)で示される化合物は、WO2004/024691よび同等の特許出願に記載のいずれかの方法により調製することができる。
【0125】
実施例3.1
N−シクロヘキシル−4−(トリフルオロメチル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]ピリジン−2−アミン
(i)2−[4−(メチルチオ)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−ピリジン
2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン(19.9g、0.11mol)、4−(メチルチオ)フェニルボロン酸(21.9g、0.13mol)、1Mの炭酸ナトリウム水溶液(180mL)および1,2−ジメトキシエタン(270mL)の混合物に、窒素雰囲気下で、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン(3.78g、3.3mmol)を加え、反応物を100℃で14時間加熱した。冷却し、減圧下で濃縮した後、残渣を酢酸エチル(350mL)および水(400mL)間で分配し、分離した。さらに水層を酢酸エチル(2×150mL)で抽出し、合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。シクロヘキサン中酢酸エチルの勾配で溶出するシリカゲルのパッド(200g)で濾過し、標題化合物(29.4g)を得た。LC保持時間3.62分、MSm/z269(MH
【0126】
(ii)2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−ピリジン
メタノール(400mL)中の中間体(i)(29.4g、0.11mol)の懸濁液に、0℃で、水(200mL)中のOxoneTM(134g)の懸濁液を滴下した。反応物を室温に加温し、14時間撹拌した。メタノールを減圧下で除去し、残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2L)で希釈し、酢酸エチル(3×1L)で抽出した。合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、標題化合物(32g、0.106mol)を得た。LC保持時間2.90、MSm/z302(MH
【0127】
(iii)2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]ピリジン
ジクロロメタン(400mL)中の中間体(ii)(32g、0.106mol)の溶液に、還流温度で、3−クロロペル安息香酸(41.7gの57〜86%グレード物質)を15分にわたって滴下した。14時間還流温度で撹拌した後、反応物を冷却し、ジクロロメタン(2L)で希釈し、連続して、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、テトラ−n−ブチルアンモニウムスルフェートを含有する飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(4mL)および水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−ピリジン−N−オキシド(37.2g、テトラ−n−ブチルアンモニウム塩の痕跡を含有する)を得た。LC保持時間2.34、MSm/z318(MH)。この粗物質とオキシ塩化リン(110mL)の混合物を110℃で4時間加熱した。冷却した後、オキシ塩化リンの大部分を減圧下で除去し、残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)で冷却しながら中和した。混合物をクロロホルムで抽出し、合した有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を、2−プロパノールから再結晶して、標題化合物(22.0g)を得た。LC保持時間3.23分、MSm/z336/338(MH
【0128】
(iv)N−シクロヘキシル−4−(トリフルオロメチル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]ピリジン−2−アミン
中間体(iii)(6g、17.8mmol)およびシクロヘキシルアミン(175mL)の撹拌混合物を、110℃で14時間加熱した。冷却した後、反応物を水(1L)で希釈し、2NのHCl(750mL)で酸性化し、濾過して、標題化合物(6.48g)を得た。LC保持時間3.81分、MSm/z399(MH);H−NMR(CDCl)δ1.22−1.86(8H,m),2.60−2.16(2H,m),3.09(3H,s),3.67−3.78(1H,m),4.84(1H,d,J=7Hz),6.57(1H,s),7.19(1H,s),8.03(2H,d,J=9Hz),8.17(2H,d,J=9Hz)
【0129】
実施例3.2
2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−[(2−ピリジニルメチル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)ピリジン
(i)4−(トリフルオロメチル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−ピリドン
THF(75mL)中のジイソプロピルアミン(11.5mL、81.8mmol)の撹拌溶液に、0℃で、n−ブチルリチウム(51.1mLのヘキサン中の1.6M溶液、81.8mmol)を加えた。15分間撹拌した後、THF(10mL)中の4,4,4−トリフルオロ−3−メチル−2−ブテン酸(6.0g、38.9mmol)の溶液を滴下した。反応物を室温に加温し、30分間撹拌し、ついで、0℃に冷却し、THF(10mL)中の4−(メチルチオ)ベンゾニトリル(2.91g、19.5mmol)の溶液を滴下して処理した。添加が完了すると、反応物を14時間加熱還流した。冷却した後、水(200mL)を加え、混合物を酢酸エチル(250mL)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、得られた残渣を、1:1の酢酸エチル/シクロヘキサンで溶出するシリカクロマトグラフィーにより精製して、標題生成物(2.43g)を得た。LC保持時間3.10分MSm/z286(MH
【0130】
(ii)4−(トリフルオロメチル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリドン
メタノール(100mL)中の中間体(i)(2.43g、8.52mmol)の撹拌混合物に、0℃で、水(60mL)中のOxoneTM(15.7g、25.6mmol)の懸濁液を滴下した。反応物を室温に加温し、14時間撹拌した。メタノールを減圧下で除去し、得られた残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)およびクロロホルム(200mL)間で分配し、分離した。水層をさらにクロロホルム(3×100mL)で抽出し、合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、標題化合物(1.72g)を得た。LC保持時間2.57分、MSm/z318(MH
【0131】
(iii)2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−[(2−ピリジニルメチル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)ピリジン
ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.93mL、4.7mmol)を、クロロホルム(80mL)中の中間体(ii)(1g、3.2mmol)、2−ピリジニルメタノール(0.38mL、3.9mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.24g、4.7mmol)の溶液に滴下した。14時間撹拌した後、反応物を濃縮し、残渣をメタノールで希釈し、メタノール−条件化10gのVarianbond−elutSCX−2カートリッジに充填した。カートリッジをメタノール(2×40mL)、ついで、9:1のメタノール/2Nの塩酸の溶液で洗浄した。合した酸性フラクションを濃縮し、残渣をメタノールでトリチュレートして、標題化合物をその塩酸塩(348mg)として得た。LC保持時間3.35分、MSm/z409(MH);H−NMR(d−DMSO)δ3.28(3H,s),5.79(2H,s),7.47(1H,s),7.64(1H,t,J=6Hz),7.85(1H,d,J=8Hz),8.03(2H,d,J=9Hz),8.11(1H,s),8.17(1H,t,J=8Hz),8.38(2H,d,J=9Hz),8.75(1H,d,J=6Hz)
【0132】
実施例3.3
4−メチル−N−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン
(i)4−メチル−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−ピリドン
THF(50mL)中のリチウムジイソプロピルアミド(50mLの中ヘプタン/THF/エチルベンゼン2M溶液、0.1mol)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下、−78℃で、THF(50mL)中の3−メチル−2−ブテン酸(5g、0.05mol)の溶液を滴下した。反応物を0℃に30分間加温した。−78℃に冷却し、THF(50mL)中の4−(メチルチオ)ベンゾニトリル(7.45g、0.05mol)の溶液を滴下した。滴下を完了して、反応物を室温に加温し、3時間撹拌した。水(150mL)および酢酸エチル(100mL)を反応混合物に加え、得られた沈殿物を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、乾燥して、標題化合物(4.96g、43%)を得た。LC保持時間2.75分、MSm/z232(MH
【0133】
(ii)4−メチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリドン
メタノール(150mL)中の中間体(i)(3.7g、16.0mmol)の撹拌混合物に、0℃で、水(100mL)中のOxoneTM(29.5g、48.0mmol)の懸濁液を加えた。反応物を室温に加温し、14時間撹拌した。メタノールを減圧下で除去し、得られた残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1L)およびクロロホルム(500mL)間で分配し、分離した。水層をさらにクロロホルム(3×200mL)で抽出し、合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥して、濾過し、濃縮して、標題化合物(3.20g、76%)で得た。LC保持時間2.20分、MSm/z264(MH
【0134】
(iii)4−メチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]ピリジン−2−トリフルオロスルホネート
ピリジン(150mL)中の中間体(ii)(3.20g、12.2mmol)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下0℃で、無水トリフルオロメタンスルホン酸(2.46mL、14.6mmol)を滴下した。1時間0℃で撹拌した後、ピリジンを減圧下で除去し、残渣を水(200mL)およびジクロロメタン(200mL)間で分配した。層を分離し、さらに水相をジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、標題化合物(4.27g、89%)を得た。LC保持時間3.48分、MSm/z396(MH
【0135】
(iv)N−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−4−メチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]ピリジン−2−アミン
NMP(10mL)中の中間体(iii)(1.25g、3.15mmol)および(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチルアミン(0.70g、6.30mmol)の撹拌溶液を、180℃で14時間加熱し、冷却し、5メタノール−条件化10gのVarianbond−elutSCX−2カートリッジに充填した。カートリッジをメタノール(各々2×40mL)、ついで、9:1のメタノール/濃水酸化アンモニウム(各々2×40mL)で洗浄した。アンモニウムフラクションを濃縮し、シクロヘキサン〜酢酸エチルの勾配で溶出するシリカクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(780mg)を得た。LC保持時間2.32分,MSm/z357(MH);H−NMR(CDCl)δ2.23(3H,s),3.09(3H,s),3.88(3H,s),4.47(2H,d,J=6Hz),4.68(1H,br),6.28(1H,s),6.99(1H,s),7.36(1H,s),7.50(1H,s),8.00(2H,d,J=9Hz),8.19(2H,d,J=9Hz)
【0136】
実施例4
生物学的データ
ヒトCOX−1およびヒトCOX−2に関して、cDNAで安定に形質移入されたCOS細胞において、ヒトCOX−1およびCOX−2に対する阻害活性を評価した。実験の24時間前に、以下の手順を用いて、COS細胞を生育している175cmフラスコから、24−ウェル細胞培養プレートに移した。培養液(熱不活性化ウシ胎児血清(10%v/v)、ペニシリン(100IU/ml)、ストレプトマイシン(100μg/ml)およびジェネテシン(600μg/ml)を捕捉した、ダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM))を密集した細胞のフラスコ(密集した1本のフラスコはおよそ1×10個の細胞を含有する)から取り除いた。10mlのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)をフラスコに添加して、細胞を洗浄した。PBSを廃棄して、次に細胞を10mlトリプシン中で20秒間すすいで、その後トリプシンを除去し、細胞がフラスコから脱着するまで、フラスコをインキュベーター(37℃)に1〜2分間入れた。次にフラスコをインキュベーターから取り出して、細胞を10mlの新鮮な培養液に再懸濁した。フラスコの内容物を250mlの滅菌容器に移し、引き続いて培養液の容積を100mlにした。ピペットで1mlの細胞懸濁液を4×24−ウェル細胞培養プレートの各ウェルに入れた。次にプレートをインキュベーター(37℃、95%空気/5%CO)に一晩入れた。フラスコ2本分以上の細胞を必要とする場合、24−ウェルプレートに分配する前に個々のフラスコからの細胞を合わせた。
【0137】
一晩の培養に続いて、24−ウェル細胞培養プレートプレートから培養液を完全に除去して、250μlの新鮮なDMEM(37℃)で置き換えた。試験化合物をDMSO中で必要とされる試験濃度の250倍に作り、ウェルに1μlの容積で入れた。次にプレートを回旋させて穏やかに混合し、次にインキュベーター(37℃、95%空気/5%CO)に1時間入れた。インキュベート期間に続いて、10μlのアラキドン酸(750μM)を各ウェルに添加して、最終アラキドン酸濃度30μMを得た。次にプレートをさらに15分間インキュベートし、その後、培養液をプレートの各ウェルから取り出して、酵素イムノアッセイを使用したプロスタグランジンE(PGE2)レベルの判定に先だって−20℃に保存した。試験化合物の阻害効力は、細胞から放出されるPGE2を50%阻害するのに必要な化合物濃度として定義されるIC50値として表される。COX−1対COX−2の阻害の選択性比率は、それぞれのIC50値を比較して計算される。
【0138】
以下のCOX−2およびCOX−1阻害のIC50値が、本発明の化合物について得られた:
【0139】
【表2】

【0140】
実施例5
ミクロソームアッセイ
バキュロウイルス感染SF9細胞からのミクロソーム調製物に関して、ミクロソームh−COX2に対する阻害活性を評価した。ミクロソーム調製物のアリコートを氷上で緩やかに解凍し、それからアッセイ緩衝液(滅菌水、100mMのHEPES(pH7.4)含有アルゴンで脱気、10mMのEDTA(pH7.4)、1mMフェノール、1mM還元グルタチオン、20mg/mlのゼラチン、および0.001mMのヘマチン)中で1/40,000希釈液を調製した。酵素溶液をひとたび希釈すると、次に確実に均質な懸濁液が得られるように5秒間超音波処理した(ブランソン(Branson)超音波処理器、設定4、1cmチップ)。次に155μlの酵素溶液を5μlの試験化合物(必要な試験濃度の40倍)または対照用の5μlのDMSOいずれかを含有する96−ウェルマイクロタイタープレートの各ウェルに入れた。次にプレートを混合し、室温で1時間インキュベートした。インキュベーション期間に続いて、40μlの0.5μMアラキドン酸を各ウェルに添加し、最終濃度0.1μMとした。次にプレートを混合し、反応停止のための各ウェルへの25μlの1MのHCl(塩酸)の添加に先だって、正確に10分間(室温)インキュベートした。次に酵素イムノアッセイ(EIA)によるPGEレベルの判定に先だって、25μlの1MのNaOH(水酸化ナトリウム)を各ウェルに添加して溶液を中和した。
【0141】
以下のCOX−2およびCOX−1阻害のIC50値が、本発明の化合物についてのミクロソームアッセイから得られた:
【表3】

【0142】
実施例3.1、3.2、3.3は、0.5μM以下のCOX−2阻害のIC50値を有し、各IC50比較に基づいて、COX−1よりもCOX−2に対して少なくとも100倍選択性であった。
【0143】
実施例6
鬱病/不安症研究
SSRI阻害剤または別の化合物と組み合わせた、化合物(I)、(II)または(III)で示される化合物の、鬱病/不安症に対する活性を、以下のモデルに従って評価した:
− SSRI/TCAに対するマウスのPorsolt試験(三環式抗鬱剤)(Porsolt et al 1977, Arch Int Pharmacodyn Ther,: 229, 327-336);
− SSRI/TCAに対するラットの慢性的な軽度のストレス(Willner, 1991, TiPS,: 12, 131-136);
− SSRI(またはセロトニン受容体モジュレータ)/TCAに対する子ラットの母性剥奪(Gardner, 1985, J. Pharmacol. methods 14: 181-187);
− SSRI/TCAでの長期治療後のラットの社会的相互作用(File, 1980 J. Neurosci Methods, 2:219-238; Lightowler et al., 1994, Pharmacol., Biochem. Behaviour,: 49, 281-285);
− SSRI(またはセロトニン受容体モジュレータ)/TCAでの長期治療後のアレチネズミ(Gerbil)の社会的相互作用(File, 1997, Pharmacol. Biochem. Behav. 58: 747-752);
− ラットの長期不可避ショック:(Gambarana, C., Ghiglieri, O., Taddei, I., Tagliamonte, A. & De Montis, M.G. (1995)。イミプラミンおよびフルオキセチンは、明確な作用機構のより、ラットにおいてストレス誘発エスケープ欠損を防止する。Behavioural Pharmacol., 6, 66-73);
− ヒトマーモセット強迫試験:(Barros, M. & Tomaz, C. (2002)。恐怖および不安の調査に関する非ヒト霊長類モデル。Neurosci. Biobehav. Rev., 26(2), 187-201)。
【0144】
学習無力パラダイムから発展したラットモデルにおける長期不可避ショックを、SSRI±COX−2阻害剤の存在下および非存在下で、ラットにおけるショック誘発エスケープ欠損の獲得を調査するのに用いた。Gambarana, C., Ghiglieri, O., Taddei, I., Tagliamonte, A. & De Montis, M.G. (1995)により以前に用いられた方法論を適用して、試験を7日間にわたって行った。
【0145】
実験を、雄のスピローグ−ドーリー・ラット(Charles River, Como, Italy)において行った。22℃の一定の温度および12時間明/12時間暗サイクルで、食料および水を自由に摂取できる、制御環境下で保持した。すべての動物に関してこの研究を用いる手順は、実験動物の使用および世話に関する欧州の法律に厳密に従っており(CEENo86/609)、実験は赤色ライト下で行った。
【0146】
実験方法は、予備試験セッション(最小限の強度の、確実な行動の就職を誘発するのに必要な期間の不可避ストレスの暴露)ついで、その24時間後のエスケープ試験(誘発された行動就職の評価に関する)から構成される。
【0147】
予備試験の間、各々のラットは、柔軟性のあるワイヤーネットで固定し、S48 Grass Stimulatorに接続した電極を通して、尾の末端1/3に、80回電気ショック(1mA、35秒、30秒毎に1回)を約50分(80回の電気ショックのデリバリーに40分、加えて、80回×各々のショック時間5秒に対応する6分40秒)を与えた。電極はラットの尾に粘着デープで固定した。24時間後、ラットを、暗色の壁およびステンレスの棒を固定した床を有する、プレキシグラス(Plexiglas)ケージ(30×60×30cm)中で、ショックエスケープパラダイムで試験した。電極を尾に適用し、粘着テープで固定し、電極尾を柔軟なプラスチックチューブで覆った。ついで、動物を、(10310cmの引き戸を有する暗いプレキシグラス区画により)2つの同様の区画に分割したプレキシグラスケージに置き、一方は尾の電極との接続を切り(自然チャンバー)、他方は接続する(電気チャンバー)。5分の順化帰還後、電気チャンバーの動物に、30秒の間隔で30回連続で電気ショックを与える(1mA、35秒)。各々のショックを与える間、電気チャンバーと自然チャンバーを接続するドアを開く。電気ショックの強度を、グリッド床にほぼ分散し、かくして、選択的にラットの尾に関して理解するように、徐々に変化させた。エスケープを理解した動物を、各々電極ショックに暴露すると、自然チャンバーに移動した。
【0148】
動物は、試験環境を理解するように、予備試験の前週に、引き戸を開いた実験ケージ中で少なくとも3日間、1日30分費やした。ストレスに暴露されることはなく(ナイーブ)、試験装置を理解していない対照ラットは、エスケープ試験中のみ尻尾に電極を適用する。エスケープ試験時、典型的には、30回連続試験から平均26回エスケープした。また、ラットの群を、一連の予備試験およびエスケープ試験に曝す。ストレス導入エスケープ欠損が、典型的には、予備試験の24時間後に90%であることを確実にするために、30回トライアルからの0〜8回エスケープを記録した動物を選択した。これらの動物を3つのサブグループに分割し、7日の治療期間中、ビヒクル(0.5%メタノール)単独、パロキセチン単独(5mg/kg)またはパロキセチン(5mg/kg p.o.)および2−ブトキシ−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン(10mg/kg p.o.)の組み合わせのいずれかに曝し、8日目にエスケープ欠損に関して試験した。エスケープ欠損は、最後のエスケープ試みから48時間後の10分の拘束ストレス、さらに48時間後の10分の拘束ストレスおよび4不可避ショック、さらに48時間後ケージで20分間過ごし、1日おきに繰り返す、慢性ストレスプロシージャを、各々の動物において維持する。
【0149】
下記表は、パロキセチン(5mg/kg p.o.)および2−ブトキシ−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン(10mg/kg p.o.)の組み合わせを、治療の7日後、パロキセチン(5mg/kg p.o.)単独と比較して得られた試験結果を報告する。
【0150】
【表4】

【0151】
ストレスに暴露されることはなく(ナイーブ)、試験装置を理解した対照ラットは、8日目の30回連続トライアルから平均22.9回エスケープした。ストレスに曝され、試験装置を理解したラット(ストレス)は、8日目の30回連続トライアルから平均2.6回エスケープした。治療の7日後にストレスおよびSSRI(パロキセチン)に曝され、試験装置を理解したラットは、8日目の30回連続トライアルから平均3.8回エスケープした。これは、ストレス群でのものと同様のエスケープ数であり、パロキセチン単独による慢性不可避ショックの逆転の欠損を裏付ける。治療の7日後に、パロキセチンおよび2−ブトキシ−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン(組み合わせ)に曝され、試験装置を理解したラットは、8日目の30回連続トライアルから平均22.5回エスケープした。したがって、組み合わせは、慢性エスケープ欠損の完全な逆転を強調する。したがって、抗鬱剤およびCOX−2阻害剤の組み合わせは、抗鬱剤単独と比較してこの不可避ショックの逆転の発生スピードを増加させる可能性を有する。
【0152】
限定するものではないが本願明細書に引用する特許および特許出願を含む全ての刊行物は、出典明示により本明細書に組み入れる。
【0153】
本発明は上記の特定のそして好ましい基の全ての組み合わせを包含するものと理解される。
【0154】
記載および特許請求の範囲が一部を構成する出願は、すべての後願に関する優先権の根拠として使用してもよい。このような後願の特許請求の範囲は、本願明細書で述べられるあらゆる特徴または特徴の組み合わせに関連してもよい。それらは生成物、組成物、プロセスまたは使用クレームであってもよく、例示のため制限なしに冒頭の特許請求の範囲を含んでもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中:
は、H、C1−6アルキル、1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−10シクロアルキルC0−6アルキル、C4−12架橋シクロアルキル、A(CRおよびB(CRからなる群から選択され;
は、1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキルであり;
は、C1−6アルキル、NHおよびRCONHからなる群から選択され;
およびRは、独立して、HまたはC1−6アルキルからなる群から選択され;
Aは、非置換5または6員のヘテロアリール、非置換6員のアリール、1個以上のRにより置換されている5または6員のヘテロアリールおよび1個以上のRにより置換されている6員のアリールからなる群から選択され;
は、ハロゲン、C1−6アルキル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、1個以上のF、NHSOまたはC1−6アルキルSOにより置換されているC1−6アルコキシからなる群から選択され;
Bは:
【化2】

からなる群から選択される環であり;
は、H、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルOC1−6アルキル、フェニル、HOCC1−6アルキル、C1−6アルキルOCOC1−6アルキル、C1−6アルキルOCO、HNC1−6アルキル、C1−6アルキルOCONHC1−6アルキルおよびC1−6アルキルCONHC1−6アルキルからなる群から選択され;
nは、0〜4である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の、鬱病性障害の治療用の医薬の製造における使用。
【請求項2】
式(II):
【化3】

[式中:
は、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルコキシおよびO(CHNZからなる群から選択され;
およびZは、各々同じでも異なっていてもよく、独立して、H、C1−6アルキル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ヒドロキシアルキル、SC1−6アルキル、C(O)H、C(O)C1−6−アルキル、C1−6アルキルスルホニル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルコキシ、O(CHCO1−6アルキル、O(CHSC1−6アルキル、(CHNZ、(CHSC1−6アルキルおよびC(O)NZからなる群から選択される;
ただし、Zが4位にあり、ハロゲンである場合、ZおよびZの少なくとも1個は、C1−6アルキルスルホニル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルコキシ、O(CHCO1−6アルキル、O(CHSC1−6アルキル、(CHNZ、(CHSC1−6アルキルまたはC(O)NZである;
は、C1−6アルキルまたはNHであり;
およびZは、各々同じであっても異なっていてもよく、独立して、H、またはC1−6アルキルからなる群から選択されるか、あるいはZおよびZは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、N、OおよびSから選択される1または2個のヘテロ原子を有する、4〜8員の飽和ヘテロサイクリック環を形成し;
nは、1〜4である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の、鬱病性障害の治療用の医薬の製造における使用。
【請求項3】
式(III):
【化4】

[式中:
Xは、酸素またはNQからなる群から選択され;
Yは、CHまたは窒素からなる群から選択され;
は、H、C1−6アルキル、1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキル、C1−3アルキルOC1−3アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−10シクロアルキルC0−6アルキル、C1−3アルキルまたはC1−3−アルコキシにより置換されているC4−7シクロアルキル、C4−12架橋シクロアルキル、A(CRおよびB(CRからなる群から選択され;
は、HおよびC1−6アルキルからなる群から選択されるか;あるいは
およびQは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4〜8員の飽和ヘテロサイクリック環または5員のヘテロアリール環を形成し、ヘテロアリール環は、非置換であっても1個のRにより置換されていてもよく;
は、C1−5アルキルおよび1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキルからなる群から選択され;
は、C1−6アルキル、NHおよびRCONHからなる群から選択され;
は、水素、C1−3アルキル、1〜5個のフッ素原子により置換されているC1−2アルキル、C1−3アルキルOC、ハロゲン、シアノ、(C1−3アルキル)NCO、C1−3アルキルSおよびC1−3アルキルOSからなる群から選択され;
およびQは、独立して、HまたはC1−6アルキルであり;
は、非置換5または6員のヘテロアリール非置換6員のアリール、1個以上のRにより置換されている5または6員のヘテロアリール;および1個以上のRにより置換されている6員のアリールからなる群から選択され;
は、ハロゲン、C1−6アルキル、1個以上のフッ素原子により置換されているC1−6アルキル、1個以上のC1−6アルコキシ、F、NHSOまたはC1−6アルキルSOにより置換されているC1−6アルコキシからなる群から選択され;
は:
【化5】

からなる群から選択される環であり;
は、H、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6−アルキルOC1−6アルキル、フェニル、HOCC1−6アルキル、C1−6アルキルOCOC1−6アルキル、C1−6−アルキルOCO、HNC1−6アルキル、C1−6アルキルOCONHC1−6アルキルおよびC1−6−アルキルCONHC1−6アルキルからなる群から選択され;
10は、Hおよびハロゲンからなる群から選択され;
nは0〜4である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の、鬱病性障害の治療用の医薬の製造における使用。
【請求項4】
鬱病性障害の治療用の医薬の製造における、選択的セロトニン阻害剤と組み合わせた、請求項1〜3いずれか1項記載の式(I)、(II)および(III)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物の使用。
【請求項5】
2−(4−フルオロフェノキシ)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6](トリフルオロメチル)ピリミジン;
2−(4−メトキシフェノキシ)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−トリフルオロメチル)ピリミジン;
2−ブトキシ−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン;
2−[(5−クロロピリジン−3−イル)オキシ]−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン;
2−(シクロヘキシルオキシ)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン;
3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−2−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
6−ジフルオロメトキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]−ピリダジン;
2−(4−エトキシ−フェニル)−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−フルオロ−フェニル)−6−メチルスルホニル−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
4−[2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−イル]−ベンゼンスルホンアミド;
6−ジフルオロメトキシ−2−(3−フルオロ−フェニル)−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−2−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
6−ジフルオロメトキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−エトキシ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−フルオロ−フェニル)−6−メタンスルホニル−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
4−[2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−イル]−ベンゼンスルホンアミド;
6−ジフルオロメトキシ−2−(3−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
4−エチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−2−ピリジンアミン;4−メチル−N−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
N−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−4−メチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
N−[(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−4−メチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
4−(6−{[(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]アミノ}−4−エチル−2−ピリジニル)ベンゼンスルホンアミド;
N−[(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
4−{4−メチル−6−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]−2−ピリジニル}−ベンゼンスルホンアミド;
4−メチル−N−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
N−(シクロヘキシルメチル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−シクロヘキシル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−[(2−ピリジニルメチル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)ピリジン;
4−メチル−N−[(3−メチル−4−イソキサゾリル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−(2−ピリジニルメチル)−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−シクロヘプチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−(cis−4−メチルシクロヘキシル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−(1−エチルプロピル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−[(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
4−メチル−N−[(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
N−(シクロペンチルメチル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−[(1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)メチル]−4−メチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
4−エチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[(2−ピリジニルメチル)アミノ]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−2−{[(5−メチル−2−ピリジニル)メチル]アミノ}−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−2−{[(6−メチル−3−ピリジニル)メチル]アミノ}−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−2−{[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]アミノ}−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−{[(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)メチル]アミノ}−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[(2−ピリジニルメチル)オキシ]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−N−[(1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
4−エチル−2−{[(6−メチル−3−ピリジニル)メチル]オキシ}−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−ピリジンカルボニトリル;
6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−[(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)メチル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
からなる群から選択される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物の、鬱病性障害の治療用の医薬の製造における使用。
【請求項6】
化合物が2−ブトキシ−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジンまたはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物である、請求項5記載の使用。
【請求項7】
選択的セロトニン阻害剤が、シタロプラム、エスシタロプラム、フルオキセチン、R−フルオキセチン、セルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン、ベンラファクシン、ドロセキチン、ダポキセチン、ネファゾドン、イミプラミン、イミプラミンN−オキシド、デシプラミン、ピランダミン、ダゼピニル、ネオパム、ベフラリン、フェゾラミン、フェモキセチン、クロミプラミン、シアノイミプラミン、リトキセチン、セリクラミン、セプロキセチン、WY27587、WY27866、イメルジン、イフォキセチン、チフルカルビン、ビクアリン、ミルナシプラン、バジナプリン、YM922、S33005、F98214−TA、OPC14523、アラプロクレート、シアノドセピン、トリミプラミン、キヌプラミン、ドチエピン、アモキサピン、ニトロキサゼピン、McN5652、McN5707、VN2222、L792339、ロキシンドール、YM35992、0177、Org6582、Org6997、Org6906、アミトリプチリン,アミトリプチリンN−オキシド,ノルトリプチリン,CL255.663,ピルリンドール,インダトラリン,LY113.821,LY214.281,CGP6085A,RU25.591,ナパメゾール,ジクロフェンシン,トラゾドン,EMD68.843,BMY42.569,NS2389,セルクロレミン,ニトロキパジン,アデメチオニン,シブトラミン,クロボキサミンおよびそれらの混合物から選択される、請求項4記載の使用。
【請求項8】
選択的セロトニン阻害剤がパロキセチンである、請求項4記載の使用。
【請求項9】
鬱病性障害の治療用の医薬の製造における、パロキセチンと組み合わせた、2−ブトキシ−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジンまたはその医薬上許容される塩の使用。
【請求項10】
哺乳動物の鬱病性障害の治療方法であって、該治療を必要とする患者に有効量の請求項1〜3いずれか1項に記載の化合物である第1の成分を、有効量の選択的セロトニン再取り込み阻害剤である第2の成分と組み合わせて投与することを含む方法。
【請求項11】
該哺乳動物がヒトである、請求項10記載の方法。
【請求項12】
該鬱病性障害が、双極性障害、双極性鬱病、I型双極性障害、II型双極性障害、単極性鬱病の群から選択される、請求項11記載の方法。
【請求項13】
該選択的セロトニン阻害剤が、シタロプラム、エスシタロプラム、フルオキセチン、R−フルオキセチン、セルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン、ベンラファクシン、ドロセキチン、ダポキセチン、ネファゾドン、イミプラミン、イミプラミンN−オキシド、デシプラミン、ピランダミン、ダゼピニル、ネオパム、ベフラリン、フェゾラミン、フェモキセチン、クロミプラミン、シアノイミプラミン、リトキセチン、セリクラミン、セプロキセチン、WY27587、WY27866、イメルジン、イフォキセチン、チフルカルビン、ビクアリン、ミルナシプラン、バジナプリン、YM922、S33005、F98214−TA、OPC14523、アラプロクレート、シアノドセピン、トリミプラミン、キヌプラミン、ドチエピン、アモキサピン、ニトロキサゼピン、McN5652、McN5707、VN2222、L792339、ロキシンドール、YM35992、0177、Org6582、Org6997、Org6906、アミトリプチリン、アミトリプチリンN−オキシド、ノルトリプチリン、CL255.663、ピルリンドール、インダトラリン、LY113.821、LY214.281、CGP6085A、RU25.591、ナパメゾール、ジクロフェンシン、トラゾドン、EMD68.843、BMY42.569、NS2389、セルクロレミン、ニトロキパジン、アデメチオニン、シブトラミン、クロボキサミンおよびその混合物から選択される、請求項10記載の方法。
【請求項14】
該選択的セロトニン阻害剤がパロキセチンである、請求項10記載の方法。
【請求項15】
該第1の成分が:
2−(4−フルオロフェノキシ)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6](トリフルオロメチル)ピリミジン;
2−(4−メトキシフェノキシ)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−トリフルオロメチル)ピリミジン;
2−ブトキシ−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン;
2−[(5−クロロピリジン−3−イル)オキシ]−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン;
2−(シクロヘキシルオキシ)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン;
3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−2−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
6−ジフルオロメトキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]−ピリダジン;
2−(4−エトキシ−フェニル)−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−フルオロ−フェニル)−6−メチルスルホニル−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
4−[2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−イル]−ベンゼンスルホンアミド;
6−ジフルオロメトキシ−2−(3−フルオロ−フェニル)−3−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−2−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
6−ジフルオロメトキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−エトキシ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−フルオロ−フェニル)−6−メタンスルホニル−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
2−(4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン;
4−[2−(4−エトキシ−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン−3−イル]−ベンゼンスルホンアミド;
6−ジフルオロメトキシ−2−(3−フルオロ−フェニル)−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−ピラゾロ[1,5−b]ピリダジン
4−エチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−2−ピリジンアミン;4−メチル−N−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
N−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−4−メチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
N−[(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−4−メチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
4−(6−{[(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]アミノ}−4−エチル−2−ピリジニル)ベンゼンスルホンアミド;
N−[(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
4−{4−メチル−6−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]−2−ピリジニル}ベンゼンスルホンアミド;
4−メチル−N−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
N−(シクロヘキシルメチル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−シクロヘキシル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−[(2−ピリジニルメチル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)ピリジン;
4−メチル−N−[(3−メチル−4−イソキサゾリル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−(2−ピリジニルメチル)−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−シクロヘプチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−(cis−4−メチルシクロヘキシル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−(1−エチルプロピル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−[(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
4−メチル−N−[(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
N−(シクロペンチルメチル)−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
N−[(1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)メチル]−4−メチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
4−エチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[(2−ピリジニルメチル)アミノ]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−2−{[(5−メチル−2−ピリジニル)メチル]アミノ}−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−2−{[(6−メチル−3−ピリジニル)メチル]アミノ}−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−2−{[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]アミノ}−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−{[(4−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)メチル]アミノ}−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−[(2−ピリジニルメチル)オキシ]−3−ピリジンカルボニトリル;
4−エチル−N−[(1−エチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)メチル]−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−ピリジンアミン;
4−エチル−2−{[(6−メチル−3−ピリジニル)メチル]オキシ}−6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−ピリジンカルボニトリル;
6−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−N−[(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)メチル]−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンアミン;
からなる群から選択される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物である、請求項10記載の方法。
【請求項16】
該第1の成分が、化合物2−ブトキシ−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジンであり、第2の成分がパロキセチンである、請求項10記載の方法。

【公表番号】特表2007−511569(P2007−511569A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−540317(P2006−540317)
【出願日】平成16年11月17日(2004.11.17)
【国際出願番号】PCT/EP2004/013070
【国際公開番号】WO2005/048999
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】