説明

2D光子リソグラフィ及びナノインプリントを使用してサブミクロン3D構造を製造するための3D鋳型ならびにそのプロセス

【解決手段】 高スループット且つ低コストのサブミクロン3D構造製品を製造するための3D鋳型を製造するプロセスが開示される。このプロセスは、2光子レーザリソグラフィと3D書き込み技術との使用を統合して、3D構造製品の各層の3D鋳型を作り、次に、ナノインプリントを使用して、その層の上記3D鋳型から3D構造の各層のポリマー薄膜シートを形成する。次に、ポリマー薄膜シートの各層は、サブミクロン3D構造製品に製造される。高スループット且つ低コストのサブミクロン3D構造製品の各層の3D鋳型がさらに使用されて、マスタ鋳型が作られ、次に、マスタ鋳型を使用して、3D構造の各層のポリマー薄膜シートが形成されて、サブミクロン3D構造製品が製造される。このプロセスを使用する適用例も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2光子リソグラフィとナノインプリントとを統合して、高スループット且つ低コストのサブミクロン3D構造を製造するプロセスを使用して、サブミクロン3D構造を製造するための3D鋳型に関する。
【背景技術】
【0002】
2光子リソグラフィは、複雑な三次元構造を液体感光材料から製造する非常に強力であり、なおかつ単純な技法である。2光子重合(TPP)は、透明基質内でのスタータ分子と単量体との化学反応を含む、2光子の同時吸収に基づく。2光子の吸収には極めて高いピーク強度が必要であり、したがって、高強度を提供するために、超短波パルスレーザが必要である。以前、2光子吸収(TPA)の最も一般的な用途は、螢光染料分子が、TPAにより励起した後に吸収される、2光子共焦点顕微鏡であった。標準のフォトリソグラフィ技法及びステレオグラフィ技法に使用される1光子吸収は本質的に、紫外線光が最初の数マイクロメートル以内で樹脂により吸収されるため、二次元である。感光樹脂は近赤外線(NIR)領域で透明であるため、NIRレーザパルスを樹脂の容積内で合焦させることができる。レーザ焦点が、樹脂容積を通して三次元的に移動する際に、重合プロセスがパスに沿って開始され、任意の3D微細構造の製造を可能にする。
【0003】
TPAのレートは、非線形、すなわち入射強度に二次的に依存するため、重合構造内で100nmよりも良好な横方向解像性を達成することが可能である。数ミクロン以内の3D解像性を必要とする組織工学基材、生体医用インプラント、マイクロレンズ、微小光学、及び他の微小装置(MEMS)等の3D構造を必要とする多くの用途で、TPPプロセスは、所望の解像性を達成する高速且つ単純な方法を提供する。
【0004】
ナノインプリント技術
ナノインプリントの原理は単純である。当初のNILプロセスで開発されたプロセスの概略を図3に示す。ミクロン−ナノスケール表面レリーフ特徴を含む硬性鋳型が、制御された温度及び圧力で基板上のポリマー材料キャストに押し付けられ、それにより、ポリマー材料に厚さコントラストを作り出す。ポリマー材料の薄い残留層が、鋳型突起の下に残り、硬性鋳型が基板に直接当たるのを回避し、鋳型表面上の繊細なナノスケール特徴を効率的に保護する軟らかいクッション層として機能する。大半の用途で、パターン画定を完了するために、この残留層を異方性Oプラズマエッチングプロセスにより除去する必要がある。
【0005】

【0006】
ステップ・アンド・フラッシュインプリントリソグラフィ(SFIL)又はUVナノインプリントリソグラフィとして知られているナノインプリントの変形も開発されている。この技法では、パターンを画定する透明鋳型及びUV硬化性前駆体液体が使用され、以下に示すように、プロセスを室温で実行できるようにする。
【0007】

【0008】
ナノインプリントの3Dテンプレート/鋳型への2光子リソグラフィの使用
現在のNIL技術は、電子ビームリソグラフィ技術、レーザライタ技術、及び光学リソグラフィ技術に頼り、装置の設計をNILテンプレートに書き込む。不都合なことに、これら技術は本質的に、2D書き込み技術であり、多くのNIL用途に必要とされる3D構造の製造に使用することができない。現在の研究者は、多層処理によりこの問題を回避しているが、これは、低コスト3Dナノ構造を得る効率的な長期製造解決策ではない。多層プロセスにより製造されるグレースケールのステップ又は影響も多くの用途で受け入れられない。
【0009】
提案するナノインプリントテンプレート製造への2光子リソグラフィの使用は、新規である。半球構造等の単純な3D要件を有する用途の場合、スタンピングプロセスを単一ステップで実行し、複数回スタンピングオーバーレイプロセスをなくすことができる。
【0010】
2光子リソグラフィは、従来のレーザライタ(〜600nm)と比較して極めて高い書き込み解像性(〜100nm)を有する。さらに、従来のレーザライタと同様に、2光子リソグラフィは、電子ビームライタと比較して高い書き込み速度を有し、この技術を、100nm未満の解像性が必要なものを除く大半の書き込み用途に対して理想的なものにしている。
【0011】
組織工学及び他の用途での3Dナノインプリントの使用
現在、3Dナノインプリント技術を使用する臓器/組織基材の開発を研究している既知のグループはない。インプリント構造の層を互いに重ねるとで、最高解像性及び比較的高いスループットを有するこの高速プロトタイピング技法になる。このプロセスは、特徴の画定に物理的なスタンピングプロセスに頼るため、他の高速プロトタイピングプロセスほどの材料制約を受けない。
【0012】
本発明の下で開発された技術の適用は、ポリマー薄膜上に独自のフォトニクス構造を製造して、機能膜を生成する際に使用することができる。そのような膜の一例は、構成内のマイクロレンズの製造であり得る。2光子リソグラフィ器具等の高解像性器具にマイクロレンズを製造させることの利点は、レンズの湾曲を非常に薄い膜を使用して達成できることである。そのような手法の利点は、
1)低材料コスト、
2)平滑なレンズ表面が光損失を低減させること、及び
3)より薄いポリマー薄膜の使用により、光の吸収の低減が保証されること
である。
【0013】
NIL手法は、次世代半導体ウェーハ製造でのリソグラフィに対する解決策を提供するために設計されたが、科学者及び技術者は、ハイブリッドプラスチック電子工学、有機電子工学、新規のシリコン装置、新規の砒化ガリウム装置、有機レーザ、フォトニクス、非線形光学ポリマー構造、高解像性有機発光ダイオード(OLEDピクセル)、回折光学要素、広帯域偏光子、ハードディスクドライブ、DNA操作、ナノスケールタンパク質パターニング、及び細胞培養での多くの用途について研究してきている。現在、NIL技術は、ハードドライブ業界によりディスク媒体の製造に使用されている。
【0014】
NILでの重要な技術的ステップは、
1)鋳型の製造、
2)レジスト、及び
3)プロセス
に分けられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】“Silicon Processing for the VSLI Era” Vol.1−Process Technology Chapter 15, “Wet Processing:Cleaning and Etching” by Stanley Wolf & Richard N Tauber,1986 Lattice Press
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明によるプロセスは、複数の先端技術:
[1]2光子リソグラフィ、
[2]ナノインプリント、
[3]ロールツーロールナノインプリント
を統合した高スループットサブミクロン3D構造技術を使用する。
【0017】
各技術の利点を活用することにより、サブミクロン3D構造を低コストで製造することが可能である。この手法は、多くの高価な資本機器を使用して、個々の各部品のコストを低減しながら大量生産する、シリコンウェーハ上の集積回路が製造される半導体ウェーハ製造業界内の手法と同様である。
【0018】
本発明によるプロセスの技術は、鋳型製造ステップからして従来のNIL技術と異なる。従来のNILテンプレートは、電子ビームリソグラフィ又は光学リソグラフィを使用してパターン形成され、基本的にこれらパターン形成技術の性質は2Dである。しかし、本発明によるプロセスは、2光子リソグラフィ及び3D書き込み技術を使用して、テンプレートをパターン形成する。パターン形成された鋳型は3Dになる。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の第1の目的は、2光子リソグラフィとナノインプリントを統合した、高スループット且つ低コストのサブミクロン3D構造製品を製造する3D鋳型を製造するプロセスであって、2光子レーザリソグラフィ及び3D書き込み技術を使用して、3D構造製品の各層の3D鋳型を作り、ナノインプリントを使用して、その層の上記3D鋳型から3D構造の各層のポリマー膜シートを形成し、各層を製造してサブミクロン3D構造製品を作ることを特徴とする、プロセスである。
【0020】
本発明の第2の目的は、高スループット且つ低コストのサブミクロン3D構造製品の層の3D鋳型であって、層の3D鋳型が、2光子レーザリソグラフィ及び3D書き込み技術を使用して、3D構造製品の各層の3D鋳型を作り、ナノインプリントを使用して、3D構造の各層のポリマー膜シートを形成して、サブミクロン3D構造製品のその層の3D鋳型を作ることにより作られる、3D鋳型である。
【0021】
好ましくは、高スループット且つ低コストのサブミクロン3D構造製品の層の3D鋳型は、任意の先行請求項に記載のように2光子リソグラフィ及びナノインプリントを統合するプロセスであって、層の3D鋳型が、
3D構造の3D層の設計を作成し、
書き込みプロセスをセットアップして、2光子リソグラフィ器具を使用して3D構造製品の層の3Dイメージを製造し、
基板上に層の3Dイメージのフォトレジスト/ポリマーを現像し、
層の3Dイメージのフォトレジスト/ポリマー表面上に1つ又は複数の金属層をスパッタリングして、シードメタル層を形成し、
電気メッキプロセスによりシードメタル層がコーティングされた3Dポリマーイメージを転写して、3D金属鋳型を形成して
製造される、プロセスを使用し、3D鋳型は、3D構造製品の同じ層の3Dイメージの製造コピーに使用される。
【0022】
有利なことに、サブミクロン3D構造製品の3D層の鋳型の設計を作るステップは、3D CADのベースを基板表面に留めること、ポリマーの縮みを補償すること、ならびにサブミクロン3D構造を機械的に強化して、サブミクロン3D構造が洗浄プロセス中及び乾燥プロセス中に潰れないようにすることを含む。
【0023】
有利なことに、書き込みプロセスをセットアップして、3D層の鋳型を製造するステップにおいて、各層の3Dイメージは0.01ミクロン〜150ミクロンの厚さである。
【0024】
有利なことに、書き込みプロセスをセットアップして、3D層の鋳型を製造するステップにおいて、各層の3Dイメージが、好ましくは、100ミクロン厚のイメージである。
【0025】
有利なことに、書き込みプロセスをセットアップして、3D層の鋳型を製造するステップにおいて、0.01ミクロン厚〜100ミクロン厚の各層のパラメータが、その層の鋳型の製造の入力として使用される。
【0026】
有利なことに、書き込みプロセスをセットアップして、3D層の鋳型を製造するステップにおいて、各層のパラメータが、好ましくは、100ミクロンが、その層の鋳型の製造の入力として使用される。
【0027】
好ましくは、3Dイメージの各層が0.01ミクロン〜150ミクロンである。
【0028】
有利なことに、基板上に層の3Dイメージのフォトレジスト/ポリマーを現像するステップにおいて、このステップは、基板を綺麗にすること、スピンコートレジストを基板上に塗布すること、溶媒を使用して基板裏面上のいかなるフォトレジストも除去すること、必要であれば、基板をプリベークすること、基板を真空チャック上に配置すること、真空チャックの電源を入れること、ウェーハを位置合わせすること、正しいプロセスパラメータを入力すること、基板をマークしてチェックし、あらゆる装置が正しく位置合わせされていることを保証すること、及び基板のその層のイメージのスライスのフォトレジスト/ポリマーを除去することを含む。
【0029】
有利なことに、1つ又は複数の金属層をイメージのレジスト/ポリマー表面上にスパッタリングすることによりシードメタル層を形成するステップにおいて、このステップは、基板にフォトレジスト又は他の材料が残留していないかチェックすること、ウェーハをスパッタリング器具内に配置すること、チャンバをベース圧力まで下げること、短プラズマ洗浄プロセスを実行して、表面が綺麗なことを保証すること、層毎に1つ又は複数の金属層を堆積させて、シードメタル層を形成すること、及びチャンバからウェーハを取り出すことを含む。
【0030】
有利なことに、電気メッキプロセスによりシード金属層から形成されたポリマーイメージを転写して、金属鋳型を形成するステップにおいて、このステップは、シードメタル層を有する基板を電気メッキ浴内に配置すること、電気メッキパラメータを設定すること、所望の厚さが達成されるまでメッキすること、ウェーハをホルダから取り外すこと、3D鋳型からレジストを除去すること、脱イオン水で鋳型を完全に洗浄すること、所定のサイズになるように3D鋳型の裏面及び縁部を研削すること、3D鋳型を脱イオン水内で洗浄すること、Oプラズマ洗浄を3D鋳型の表面に対して実行することを含む。
【0031】
有利なことに、電気メッキプロセスによりシード金属層から形成されたポリマーイメージを転写して、金属鋳型を形成するステップにおいて、このステップは、シードメタル層を有する基板を電気メッキ浴内に配置すること、電気メッキパラメータを設定すること、所望の厚さが得られるまでメッキすること、ウェーハをホルダから取り外すこと、3D鋳型からレジストを除去すること、脱イオン水で鋳型を完全に洗浄すること、所定のサイズになるように3D鋳型の裏面及び縁部を切断すること、3D鋳型を脱イオン水内で洗浄すること、Oプラズマ洗浄を3D鋳型の表面に対して実行することを含む。
【0032】
有利なことに、電気メッキプロセスによりシード金属層から形成されたポリマーイメージを転写して、金属鋳型を形成するステップにおいて、このステップは、シードメタル層を有する基板を電気メッキ浴内に配置すること、電気メッキパラメータを設定すること、所望の厚さが得られるまでメッキすること、ウェーハをホルダから取り外すこと、3D鋳型からレジストを除去すること、脱イオン水で鋳型を完全に洗浄すること、所定のサイズになるように3D鋳型の裏面及び縁部をパンチングすること、3D鋳型を脱イオン水内で洗浄すること、Oプラズマ洗浄を3D鋳型の表面に対して実行することを含む。
【0033】
有利なことに、鋳型を製造するステップにおいて、このステップは、基板をフォトレジストでコーティングすること、スタンピング器具のプロセスパラメータを設定すること、一連のスタンプ・ステップシーケンスを通して3Dイメージを金属鋳型から大きな基板に転写すること、処理後にレジストを現像すること、基板からレジスト/ポリマーを離層させること、治具に基板を巻き付け、シリンダを形成すること、所望の厚さが達成されるまでシリンダを電気メッキすること、正しい仕上げ及び厚さになるように、シリンダを研削し研磨することを含む。
【0034】
有利なことに、鋳型を製造するステップは、マスタ鋳型及び二次鋳型を含む。
【0035】
有利なことに、鋳型を製造するステップにおいて、鋳型が、3D構造の層の上面のために作られ、別の鋳型が、3D構造の同じ層の下面のために作られ、次に、各層が位置合わせされ、ファスナーのように一緒に留められて一緒に接着され、多層構造が形成される。
【0036】
有利なことに、ナノインプリントプロセスに鋳型を使用するステップにおいて、ナノインプリントプロセスは、熱NIL、UV NIL、又はロールツーロールNILを含む。
【0037】
好ましくは、3D鋳型の製造において、2光子リソグラフィは、プロプライエタリソフトウェアを使用して、組み合わせて複雑な鋳型を形成することができる任意の形状の3D鋳型及び異なる形状の鋳型を製造する。
【0038】
好ましくは、3D鋳型の製造において、初期テンプレートは、垂直又は傾斜した側壁を有する典型的なグレースケール構造と比較して3D形状(半球又は湾曲した側壁を有する他の形状)である。
【0039】
好ましくは、3D鋳型において、可撓性ポリマーで作られた鋳型が、シリンダの表面に取り付けられて、ナノインプリント用の可撓性ポリマー鋳型のローラを形成する。
【0040】
好ましくは、3D鋳型において、シートメタルで作られた鋳型がシリンダの表面に取り付けられ、ポリマー特徴を有するナノインプリント用のシートメタル鋳型のローラを形成する。
【0041】
好ましくは、3D鋳型において、アルミニウムシートで作られた板型がシリンダの表面に取り付けられ、金属特徴がニッケルマスタ鋳型上にスタンピングされたナノインプリント用のアルミニウムシート鋳型のローラを形成する。
【0042】
好ましくは、3D鋳型において、金属特徴が表面上に電気メッキされたシートメタルで作られた鋳型が、シリンダの表面に取り付けられ、ナノインプリント用の金属特徴を有するシートメタル鋳型のローラを形成する。
【0043】
好ましくは、3D鋳型を製造するプロセスはNILプロセスフローに続き、このプロセスは、
形状ライブラリを使用して、3D装置の大量生産の設計ルールを確立する、鋳型製造での改良された設計、これら3Dテンプレートを使用して鋳型を作ること、
NIL熱、UV、スタンピング、及びロールツーロール技術に対するスタンプの使用
を含む。
【0044】
本発明の第3の目的は、2光子リソグラフィ及びナノインプリントを統合した、高スループット且つ低コストサブミクロン3D構造製品を製造する3D鋳型を製造するシステムであって、2光子レーザリソグラフィ及び3D書き込み技術を使用して、3D構造の各層の3D鋳型を作り、ナノインプリントを使用して、3D鋳型から3D構造の各層のポリマー膜シートを形成し、3D構造の各層を重ねて、サブミクロン3D構造製品を製造することを特徴とする、システムである。
【0045】
好ましくは、高スループット且つ低コストのサブミクロン3D構造製品を製造する3D鋳型を製造するシステムは、3D書き込み技術を使用して、3D鋳型のテンプレートにパターン形成する。
【0046】
好ましくは、高スループット且つ低コストサブミクロン3D構造製品を製造するシステムは、熱NIL熱、UV NIL、又はロールツーロールナノインプリントであるナノインプリントを使用する。
【0047】
本発明の第4の目的は、臓器/組織基材を製造する複数の3D鋳型であって、腎臓又は肝臓等の複雑な臓器の臓器全体の3D構造の基材のイメージの複数の層が作られ、
a.基材の3D CAD設計をスライスすることにより製造された臓器/組織基材であって、各層がナノインプリントを使用して個々に製造され、すべての層が重ねられ接着されて、最終基材が形成され、生体内の物理的環境で作られるものと解剖学的に同様のそのような基材を作る、臓器/組織基材、
b.組織工学基材、
c.医用移植可能な装置の製造
を含む、複数の3D鋳型である。
【0048】
本発明の第5の目的は、3D鋳型であり、正弦波構造及び半球等の単純な3D構造を単一パスで製造することであって、単一のスタンピングナノインプリントプロセスが、フォトニクス、LCD業界、ホログラフィックタグ、合焦用マイクロレンズ、包帯の製造に使用される、製造することである。
【0049】
好ましくは、単純な3D構造を製造する3D鋳型において、NILプロセスに使用される材料は、合成材料又は生物学的材料のいずれであってもよい。
【0050】
本発明の第6の目的は、組織工学の基材を製造するための複数の3D鋳型であって、
a.2光子リソグラフィを使用して3Dテンプレートを作成すること、
b.処理に必要な鋳型の種類(可撓性、硬性、サイズ、表面性質、及び解像性)に応じて、電鋳により、又は電子ビームリソグラフィもしくは光学リソグラフィ等の任意の種類の鋳造技法により、3Dイメージを3D鋳型に転写すること、
c.コンピュータ支援設計プログラム(CAD)を使用して構造を設計すること、
d.3D CADドローイングを入力としてプロプラエタリソフトウェアを使用して、上記構造を複数の層に自動的にスライスすること、
e.繰り返しパターンを有する層を除去すること、
f.鋳型作成用のテンプレートを製造すること、
g.各層のマスタ鋳型を製造して、スタンピング/ロールツーロールナノインプリント器具用の硬性/可撓性鋳型を製造すること、
h.製造された各層を互いに挟み、実際の自然の基材に近い物理的寸法を有する完全な臓器基材を形成すること
を含む、複数の3D鋳型である。
【0051】
本発明の第7の目的は、神経及び骨の成長をガイドする物理的な足掛かりが必要な神経及び骨のブリッジ等の医用装置を製造するための3D鋳型であって、
a.2光子リソグラフィを使用して3Dテンプレートを作成すること、
b.処理に必要な鋳型の種類(可撓性、硬性、サイズ、表面性質、及び解像性)に応じて、電鋳により、又は電子ビームリソグラフィもしくは光学リソグラフィ等の任意の種類の鋳造技法により、3Dイメージを3D鋳型に転写すること、
c.コンピュータ支援設計プログラム(CAD)を使用して構造を設計すること、
d.3D CADドローイングを入力としてプロプラエタリソフトウェアを使用して、上記構造を複数の層に自動的にスライスすること、
e.繰り返しパターンを有する層を除去すること、
f.鋳型作成用のテンプレートを製造すること、
g.各層のマスタ鋳型を製造して、スタンピング/ロールツーロールナノインプリント器具用の硬性/可撓性鋳型を製造すること、
h.製造された各層を互いに挟み、実際の自然の基材に近い物理的寸法を有する完全な臓器基材を形成すること
を含む、3D鋳型である。
【0052】
本発明の第8の目的は、より機能的な光学膜を形成する、カスタマイズされたマイクロレンズを製造するための3D鋳型であって、
a.2光子リソグラフィを使用して3Dテンプレートを作成すること、
b.処理に必要な鋳型の種類(可撓性、硬性、サイズ、表面性質、及び解像性)に応じて、電鋳により、又は電子ビームリソグラフィもしくは光学リソグラフィ等の任意の種類の鋳造技法により、3Dイメージを3D鋳型に転写すること、
c.コンピュータ支援設計プログラム(CAD)を使用して構造を設計すること、
d.3D CADドローイングを入力としてプロプラエタリソフトウェアを使用して、上記構造を複数の層に自動的にスライスすること、
e.繰り返しパターンを有する層を除去すること、
f.鋳型作成用のテンプレートを製造すること、
g.各層のマスタ鋳型を製造して、スタンピング/ロールツーロールナノインプリント器具用の硬性/可撓性鋳型を製造すること、
h.製造された各層を互いに挟み、カスタム設計された曲率を有する複合マイクロレンズで全体が作られた完全な光学膜を形成すること
を含み、
光学膜を薄膜又は薄いガラス層の表面に組み込み、それにより、反射、全反射を低減し、光を集め、集められた光を能動装置上に合焦させることができる、3D鋳型である。
【0053】
本発明のこれら及び他の目的が、以下の、当業者が本発明を実施することにより習得できる以下の詳細な説明を読んだ後、当業者に疑いなく明らかになる。
【0054】
本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する添付図面は、本発明において参照されるプロセスの例を示し、概説と共に本発明の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明によるプロセスのサブミクロン3D鋳型を製造するステップのプロセスフローである。
【図2】本発明によるプロセスの2光子リソグラフィステップへの入力としての3D CAD設計を作成する第1のステップのプロセスフローである。
【図3】本発明によるプロセスでの書き込みステップに向けて2光子リソグラフィ器具をセットアップするプロセスフローである。
【図4】本発明によるプロセスでの2光子リソグラフィ走査ステップに向けて基板を準備するプロセスフローである。
【図5】本発明によるプロセスでのフォトレジストを現像するステップのプロセスフローである。
【図6】本発明によるプロセスでのレジスト/ポリマーの表面にスパッタリングされるシードメタル層を形成するステップである。
【図7】ポリマーイメージの転写が、レジスト/ポリマー表面上にスパッタリングされたシードメタル層を使用して、電気メッキプロセスを使用して実行される、本発明による金属鋳型を形成する金属被膜ステップである。
【図8】本発明によるプロセスでの二次鋳型を製造するステップである。
【図9】本発明によるプロセスでのローラNIL鋳型を製造するステップである。
【図10】可撓性ポリマー鋳型又はテンプレートを作るプロセスフローの図である。
【図11】アルミニウムシートの物理的スタンピングを使用して金属鋳型又はテンプレートを作るプロセスフローの図である。
【図12】表面に電気メッキされた金属特徴を有する金属シート鋳型又はテンプレートを作るプロセスフローの図である。
【図13】ポリマー特徴を有するシートメタル鋳型又はテンプレートを作るプロセスフローの図である。
【図14】側部から出る薄膜層(side emitting thin film layer)の製造でのマイクロレンズのナノインプリントポリマー膜の図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
本発明によるプロセスのサブミクロン3D鋳型を製造するステップのプロセスフローを図1に示す。全体的なプロセス手順及びステップは以下である。
1)3D CAD設計が、本発明によるプロセスの2光子リソグラフィステップに入力される。
2)次に、ファイルが器具ソフトウェアにより事前処理され、3D設計が100nm厚の層にスライスされる。
3)次に、各層が、レジストがコーティングされたウェーハ/基板の表面上にスキャンされる。
4)次に、レジストが現像される。
5)金属シード層が次に、レジストテンプレート上に堆積する。
6)次に、電気メッキステップが続けられる。
7)ここで、鋳型をスタンピングするか、又は二次鋳型もしくはローラインプリント鋳型を製造するためのマスタ鋳型として使用する準備ができる。
【0057】
図2〜図9は、全体的なプロセス手順での各ステップを示す。
【0058】
図2は、本発明による2光子リソグラフィへの入力としての3D CAD設計を作成する第1のステップのプロセスフローである。3D構造の設計は、以下のようにSTLファイル形式の3D設計として作成されエクスポートされる。
1)当分野において既知の3D CADプログラムを使用して、機械的3D設計、構造をドラフトすることができる。
2)従う必要がある設計ルール
a.3D設計のベースを基板の表面に留める必要がある。これは、構造がマーキング中にずれないようにするためである。
b.構造は、現像プロセスで使用される溶媒が未露出ポリマーを除去可能なように設計される必要がある。
c.構造は、現像後にポリマーの縮みを補償可能なように設計される必要がある。
d.構造は、洗浄プロセス中及び乾燥プロセス中に装置が潰れないように、機械的強度を有する必要がある。
【0059】
3D設計のこれら設計は、STLファイル形式としてさらなる処理のためにエクスポートされる。
【0060】
図3は、本発明によるプロセスでの書き込みステップに向けて2光子リソグラフィ器具をセットアップするプロセスフローである。ここで説明されるのは一般的なプロセスであり、いくつかのプロセスステップは、特定の要件を満たすために除去又は追加される。
1)まず、3D CAD設計を有するSTLファイルが、当分野において既知のカスタマイズされたレーザ走査ソフトウェアにインポートされる。
2)次に、イメージのサイズが、カスタマイズされたレーザ走査ソフトウェアに入力されたイメージが、正しい物理的サイズに正確にスケーリングされることを保証するように補正される。
3)レーザ合焦位置をシステムに入力して、初期ウェーハ位置合わせを提供する。
4)イメージを100nm厚のスライスにスライスする(この厚さは、最終装置の所望解像性に基づいて変更し得る)。
5)プロセスに使用されるポリマーの正しいパラメータを入力する。
a.レーザの電力−本質的に解像性及び仕事の走査時間を制御する。
b.走査速度−走査速度は解像性(スポットサイズ)に影響する。
c.補正ファイル−これは、仕事に使用されているレンズ及びポリマーの種類により決まる。正しい補正ファイルを選択することにより、イメージの歪みが最小に抑えられる。
d.揺らし−レーザを揺らすことにより、レーザの有効スポットサイズを増大させることができる。これは、システムのスループットを増大させると共に、製造された装置の表面上に異なるテクスチャを提供する。
e.ハッチング−ハッチングは、充填する必要があるエリアを充填するために実行される走査線数を決める。ハッチングパターンの変更は、製造される装置の表面テクスチャにも影響する。
f.走査される装置に影響する他の要因−ジャンプ速度(角のシャープさ)、加速度(一貫した線厚)、フィールドサイズ(走査フィールドが大きいほど、装置がフィールドの端で歪みを受けやすいことを意味する)、レーザのドッキング位置(不正確にドッキングされた場合、散乱したレーザ光がレジストを部分的に重合することになる)、ステップサイズ(構造間のギャップ及びストリートも、より大きな装置のスティッチングに影響する)、ステップパターン(装置毎の精度に影響する)。
【0061】
図4は、2光子リソグラフィ走査に向けて基板を準備するプロセスフローである。基板の種類の選択は、二次鋳型の製造及び装置製造に使用されるスタンピング器具の種類に依存する。熱NILの場合、標準のシリコン基板/プロセスで十分であり、シリコンウェーハは通常、レーザ書き込みに最良の表面(低平方二乗平均粗さ及び平坦さ)を有するため、選択されるプロセスである。SFLの場合、ガラスウェーハ又はガラス基板等の透明な基板が必要である。
【0062】
この基板の選択は、これらの相違:
a)接着層を使用する必要があること、
b)ガラスは反射が低く、より高い走査パワーを必要とすること、
c)ガラスウェーハはシリコンウェーハほど平坦ではなく、レーザ走査プロセスが不良の歩留まりを生み出し得ること
により、走査プロセスに影響する。
【0063】
図4のプロセスフローを参照して、一般的なシリコンプロセスについて説明する。他の種類の基板の場合には、いくつかの変更が必要である。
1)最終用途に応じて、異なる基板を器具に装填することができる。
a.大半の熱NILプロセスの場合、シリコン
b.SFIL用途の場合、ガラス及び他の透明基板
2)シリコンウェーハの場合、ピラニア洗浄する((非特許文献1)に記載のような熱硫酸洗浄プロセスを使用して)。
3)ガラス基板の場合、ウェーハを希釈した弗化水素酸に30秒間浸漬させ、脱イオン(「DI」)水で2分間洗浄する。基板を送風乾燥させ、ガラス基板が使用可能な状態になる。
4)正しい接着層(レジスト及び基板の種類に応じて、これは異なり得る)を基板上にスピンコート/蒸着する。
5)正しいレジストを基板上にスピンコートする。ここでも、これは用途に応じて大きく異なり得る。
6)基板の裏面上のいかなるフォトレジストも正しい溶媒で除去する。
7)必要であれば、基板をプリベークする(これは、余剰の溶媒を排除し、処理後の基板の縮みを最小に抑える)。
8)基板を真空チャック上に配置し、真空の電源を入れる。
9)ステージをホーム位置にする。
10)ウェーハを位置合わせし、正しい基板種類、フォトレジストの正しいプロセスパラメータを入力する。
11)マーキングプロセスを開始する。
12)プロセスが完了した後、基板をチェックし、あらゆる装置が2光子リソグラフィ器具の内蔵コントラスト特徴と正しく位置合わせされていることを保証する。
13)最後に、レジスト現像のために基板を取り外す。
【0064】
図5は、本発明によるプロセスでのフォトレジストを現像するプロセスフローを示す。フォトレジストを現像するプロセスフローは、異なる種類のレジストで異なる。後述するプロセスフローは、ガラス又はシリコンウェーハへのPMMAベースのフォトレジストの場合である。使用される現像液は、用途、濃さ、及びマーキングプロセスに応じて他の薬剤で変更し得る。
【0065】
考慮すべき他の注意事項は、3D装置の乾燥プロセスにより装置が潰れないことを保証し、基板の臨界点乾燥等の標準MEMS処理技法を実行する必要があることである。
1)ウェーハをウェーハホルダに配置する。
2)ウェーハを現像液に浸漬させる。これは、使用されるフォトレジストの種類に基づいて変更し得る。
3)現像液へのウェーハの浸漬時間は、使用されるフォトレジストの濃さ、及び設計に深いアンダーカットがあるか否かに依存する。
4)ウェーハを現像液中に十分な時間にわたって浸漬させた後、ウェーハを新しい現像液中にさらに1時間浸漬させる。
5)ウェーハを正しい溶媒又はDI水で洗浄する。
6)そして最後に、ウェーハを搬送させる。スピン乾燥プロセス、空気乾燥、又は臨界点乾燥を使用して。
7)ここで、サンプルがさらなる処理に使用可能な状態になる。
【0066】
鋳型の用途に応じて、この段階で作られる鋳型は、スタンピング、例えば、単純なNIL研究及び開発用途に使用することができる。大半の用途で、ニッケル等の金属鋳型が必要である。
【0067】
図6は、本発明によるプロセスのレジスト/ポリマーの表面上にスパッタリングされるシードメタル層を形成するステップである。このシード添加ステップは、ポリマーイメージの転写が電気メッキプロセスを使用して実行される金属被膜ステップに繋がる。金属鋳型へのポリマーイメージの転写は、電気メッキプロセスを使用して行われる。不都合なことに、基板のポリマーコーティング面は、導電性を有さず、電気メッキに良好な電極ではない。したがって、又はニッケルのシードメタル層をレジスト/ポリマー表面上にスパッタリング又は蒸着させる必要がある。
【0068】
シード層プロセスを形成する典型的なステップについて、図6を参照するプロセスフローで説明する。
1)前のプロセスステップからの残留物がないことを保証する。
2)ウェーハを蒸着器具又はスパッタリング器具内に配置する。
3)チャンバをベース圧力まで下げる。
4)短プラズマ洗浄プロセスを実行して、表面が綺麗なことを保証する。
5)20nm厚のチタン層を堆積させる。
6)次に、300nm厚の金を堆積させる。
7)ウェーハをチャンバから取り出す。
【0069】
ここで、基板が電気メッキに使用可能な状態になる。
【0070】
図7は、ポリマーイメージの転写が、レジスト/ポリマー表面上にスパッタリングされたシードメタル層を使用して電気メッキプロセスを使用して実行される、本発明によるプロセスの、金属被膜して金属鋳型を形成するステップである。金属鋳型は全体的に、図7を参照するステップにおいて説明される電気メッキプロセスにより形成される。
1)シードメタル層を有する基板が、電気メッキ浴内に配置される。
2)次に、電気メッキパラメータを設定する。
3)所望の厚さ、通常は3〜5mmになるまでオーバーメッキする。
4)ウェーハをホルダから取り外す。
5)鋳型からレジストを除去する。これは通常、レジストストリッパ又は熱いアセトンを使用して実行される。この時点で、シリコン/ガラス基板が除去される。
6)鋳型をDI水で完全に洗浄する。
7)次に、鋳型の裏面及び縁部を所定のサイズに研削する。
8)鋳型をDI水で洗浄する。
9)鋳型の表面にOプラズマ洗浄を実行する。
【0071】
ここで、鋳型は使用可能な状態になる。典型的な鋳型のサイズは、約4mm×20mmサイズであり、高スループット用途への使用には適さない。そのような用途では、機能的な原材料(機能的な膜)を製造する鋳型を使用する必要がある。この場合、二次鋳型が必要である。そのような二次鋳型の製造について詳細に後述する。
【0072】
図8は、本発明によるプロセスでの二次鋳型を製造するステップである。多くの用途で、ユーザが必要とするパターンは周期性を有する(繰り返される)。2光子リソグラフィ器具の書き込み時間は長く、高価である。書き込み時間を最小に抑えるために、以下の理由により、マスタ鋳型を使用し、スタンピング器具を使用することによってより大きな二次鋳型を製造する。
1)2光子リソグラフィ器具を使用して製造された3Dマスタ鋳型を使用し、レジスト/ポリマーコーティングされた基板にスタンピングすることにより、はるかに大きな鋳型を製造することができる。これは、大きな鋳型を繰り返すために必要な書き込み時間の短縮に役立つ。
2)誤差が発生するいかなる機会も低減する。
3)歩留まりを増大させる。
4)非常に大きな表面面積をかなり迅速に製造することができる。
【0073】
二次鋳型を製造するステップのプロセスフローについて、図8を参照して後述する。
1)まず、適したレジスト/ポリマーを基板表面上にスピンコートする。この基板は、シリコンウェーハ、大きなポリマーシート、シートメタル、ガラスであり得る(最終製品の用途に応じて)。
2)プロセスに使用される基板及びレジストの種類に応じて、スタンピングプロセスの正しいパラメータをエンボス/スタンピング器具に入力する。
3)マスタ鋳型をスタンピング器具に装填し、基板全体にわたるパターンのステッピングを開始する。
4)次に、パターン形成された基板が現像され、シードメタル層がパターン基板上にスパッタリングされる。
5)次に、基板は電気メッキ浴に浸漬され、所望の厚さまでオーバーメッキされる。
6)次に、最終的な装置が正しい厚さまで研削される。
7)鋳型の縁部も正しい厚さまで研削される。
【0074】
マスタ鋳型を使用して、大きな面積上を多数回にわたってステッピングさせることにより、技術的にかなり大きな鋳型(1m)を製造することができる。
【0075】
高スループット用途及び大きな機能的ポリマー膜シートの連続製造には、ローラ鋳型を製造することができる。
【0076】
図9は、本発明によるプロセスでのローラNIL鋳型を製造するステップである。先の項で説明したように、大きな機能的材料シートが特定の用途で必要であり得る。大きな表面面積をインプリントする現在の方法は、ローラインプリンタの使用を通して達成され、ナノメートル規模の3D特徴を有するローラが連続して使用されて、大きなポリマー連続シートを鋳造する。
【0077】
ローラNIL鋳型を製造するステップについて図9を参照して説明する。
1)まず、適した基板にフォトレジストをコーティングする。可能な基板のいくつかは、PMMA膜、シートメタル、シリコンウェーハ、ガラス等であり得る。
2)次に、スタンピング器具のプロセスパラメータを設定する。
3)一連のスタンプ・ステップシーケンスを通して、3Dイメージをマスタ鋳型から大きな基板に転写する。
4)処理後にレジストを現像する。
5)基板からレジスト/ポリマーを離層させる。
6)シードメタル層を基板表面上に堆積させる。
7)可撓性基板で治具を包み、シリンダを形成する。
8)所望の厚さまでシリンダを電気メッキする。最小厚は3mmよりも厚い必要がある。
9)ニッケルシリンダを正しい仕上げ及び厚さになるように研削し研磨する。
10)ここで、ローラ鋳型が使用可能な状態になる。
【0078】
本発明は、2ローラ鋳型を使用して上層及び下層の両方に特徴を有する層の製造にも応じることができる。そのような用途では、2ローラ鋳型を互いの上で位置合わせすることができる。単純な2層構造の場合、二重鋳型に1回通すことが十分である。より多数の層を必要とするより複雑な構造の場合、各層を一緒にジップで留めることにより位置合わせすることができる。これら構造を使用して、膜を一緒に保持し、異なる層を位置合わせすることができる。第1の層及び第2の層は、ファスナーのように一緒に留められた場合に位置合わせされる。次に、各層が互いに接着されて、多層構造が形成される。
【0079】
可撓性鋳型の製造
ナノインプリント用の可撓性ローラインプリンタを、3D構造のインプリントに使用することができる。表面上にパターン形成された特徴を有するシートメタル又はポリマーで作られる可撓性鋳型は、以下に示すように大きなローラに巻くことができる。
【0080】

【0081】
大きなローラ鋳型は、いくつかの可撓性鋳型をシリンダ表面に取り付けることにより形成することができる。この手法は、以下に示すように、感光性薬剤を有するアルミニウムシートが露光されて、プリントイメージを板上に転写し、プレートシリンダ上に取り付ける、プリント業界でのオフセットプリントにかなり類似する。
【0082】

【0083】
可撓性鋳型/板は、ローラの表面上に設計されたスリットに取り付けられ、可撓性鋳型/板の縁部にある切り欠きにより所定位置におおまかに位置合わせされる。次に、ローラ及びポリマー供給の位置を調整することにより、微調整が行われる。このセットアップ位置合わせにより、上下インプリントで最高で10ミクロン以下の精度を達成することができる。
【0084】
2光子リソグラフィを使用して作成されたマスタ3D鋳型を使用して、可撓性鋳型を作成することができる多くの方法:
1)可撓性ポリマー鋳型、
2)ポリマー特徴を有するシートメタル鋳型、
3)ニッケルマスタ鋳型を使用してスタンピングされた金属特徴を有するアルミニウムシート(軟質金属)鋳型、及び
4)金属特徴が表面上に電気メッキされたシートメタル鋳型
がある。
【0085】
異なる種類の可撓性鋳型を使用するプロセスフローの一例を以下の項で説明する。
【0086】
可撓性ポリマー鋳型/テンプレートを作るプロセスフロー
可撓性ポリマー鋳型/テンプレートを作るプロセスフローについて図10を参照して説明する。
【0087】
このプロセスでは、シートメタル又はポリマー基板から作られた可撓性鋳型を製造することができる。
1)まず、適したレジスト/ポリマーを可撓性基板の表面上にコーティングする。この基板は、大きなポリマーシート又はシートメタルであり得る(最終製品の用途に応じて)。
2)プロセスに使用される基板及びレジストの種類に応じて、スタンピングプロセスの正しいパラメータをスタンピング器具に入力する。スタンピングプロセスは、UVインプリントプロセスであってもよく、熱インプリントプロセスであってもよく、又はこれら両方の組み合わせであってもよい。
3)マスタ鋳型をスタンピング器具に装填し、基板全体にわたるパターンのステッピングを開始する。
4)ここで、ポリマー膜は、二次鋳型として、又はローラに巻かれる製造鋳型として使用可能な状態になる。
【0088】
アルミニウムシートの物理的なスタンピングを使用して金属鋳型又はテンプレートを作るプロセスフロー
アルミニウムシートの物理的なスタンピングを使用して金属鋳型又はテンプレートを作るプロセスフローについて、図11を参照して説明する。
【0089】
このプロセスでは、可撓性鋳型が、ニッケル鋳型を使用して軟質金属上に物理的にスタンピングすることによりシートメタルから作られる。
1)プロセスパラメータを設定する。
2)スタンピングに正しい鋳型を設置する(鋳型はニッケル等のより硬性の金属から作る必要がある。
3)まず、シートメタルをスタンピング器具に装填する。
4)サンプルプロセスに進む。
5)ここで、シートメタルは、二次鋳型として、又はローラに巻かれる製造鋳型として使用可能な状態になる。
【0090】
表面に金属特徴が電気メッキされたシートメタル鋳型又はテンプレートを作るプロセスフロー
表面に金属特徴が電気メッキされたシートメタル鋳型又はテンプレートを作るプロセスフローについて図12を参照して示し、このプロセスフローは以下である。
1)シートメタルの表面にフォトレジストをコーティングする。
2)正しいプロセスパラメータを入力する。
3)3D鋳型をスタンピング器具に装填する。
4)シートメタルを器具に装填する。
5)スタンピングプロセスに進む。
6)シートメタルを塗布するか、又は洗浄ステップを適用し、電気メッキのために、ポリマー構造の下部においてシートメタルを露出させる。
7)電気メッキを実行する。
8)フォトレジストを金属シートから離層させ、除去する。
【0091】
ポリマー特徴を有するシートメタル鋳型又はテンプレートを作るプロセスフロー
ポリマー特徴を有するシートメタル鋳型又はテンプレートを作るプロセスフローについて図13を参照して説明し、このプロセスフローは以下である。
1)シートメタルの表面にフォトレジストをコーティングする。
2)正しいプロセスパラメータを入力する。
3)3D鋳型をスタンピング器具に装填する。
4)シートメタルを器具に装填する。
5)スタンピングプロセスに進む。
6)ポリマーを事後処理して、ポリマーを硬化させる。
7)鋳型が使用可能な状態になる。
【0092】
本発明によるプロセスの用途
異なる製造技術の比較的な利点を以下の行列に示す。2光子リソグラフィとナノインプリントとを組み合わせることにより、本発明は、競合するすべての製造技術と比較して非常に低コストでの装置の大量生産を可能にする。
【0093】

【0094】
異なる製造技術の行列から、本発明によるプロセスが生物的用途に最も適することが分かる。本発明によるプロセスを使用する生物学的用途は、臓器移植の臨床的手法及び既存の移植技法にかなり類似する。死体から集められる生体材料に代えて、完全な合成基材が製造されて、疾病伝播、適した死体の不足、及び低コストという問題が最小限に抑えられる。
【0095】
まず、2光子リソグラフィ又は他の種類の高速プロトタイピング技術(最終的な装置の解像性によって決まる)を使用して作成される3Dテンプレートが作成される。次に、処理に必要な鋳型の種類に応じて(可撓性、硬性、サイズ、表面特性、及び解像性)、電鋳又は任意の種類の鋳造技法により、イメージが鋳型に転写される。次に、標準ロールツーロール技術、標準NIL技術、又はUV NIL技術を通して、単一のスタンピングプロセスのみが必要な製品を製造することができる。
【0096】
構造が、コンピュータ支援設計プログラム(CAD)を使用して設計される。次に、この3D CADドローイングが、本発明に使用されるプロプラエタリソフトウェアに入力され、複数の層に自動的にスライスされる。繰り返しパターンを有する層が除去され、鋳型製造用のテンプレートが製造される。このテンプレートを使用して、各層のマスタ鋳型が製造されて、スタンピング/ロールツーロールナノインプリント器具用の硬性/可撓性鋳型を製造する。
【0097】
ホログラフィックタグ、合焦用マイクロレンズ、LCD、包帯等の単一のインプリントステップで十分な用途の場合、最終製品は販売のために包装される。より複雑な3D構造を必要とする他の用途では、各層を互いに接合させて、組織基材、臓器基材等のより大きな装置を形成することができる。本発明による技術を使用して、組織基材を4個/時間の速度で製造することが可能である。
【0098】
製造方法は、2光子リソグラフィの使用を通して、ナノインプリント用の3Dテンプレートを書き込むプロセスを含む。初期テンプレートは、垂直又は傾斜した側壁を有する典型的なグレースケール構造と比較して3D形(半球又は湾曲した側面を有する他の形状)である。
【0099】
NILプロセスフローに基づいてナノインプリントの3Dテンプレートを書き込むプロセスは、
形状ライブラリを使用して、3D装置の大量生産の設計ルールを確立する、鋳型製造での改良された設計、
これら3Dテンプレートを使用して鋳型を作ること、及び
NIL熱、UV、スタンピング、及びロールツーロール技術に対するスタンプの使用
を含む。
【0100】
以下:
a.基材の3D CAD設計をスライスすることにより製造された臓器/組織基材。各層がナノインプリントを使用して個々に製造され、すべての層が重ねられ接着されて、最終基材が形成され、生体内の物理的環境で作られるものと解剖学的に同様のそのような基材を作る、臓器/組織基材、
b.組織工学基材、
c.医用移植可能な装置の製造、
を含む、2光子リソグラフィを使用して任意の種類の3D構造を作成し、ナノインプリントを使用して、腎臓又は肝臓等の複雑な臓器の臓器全体の基材を作成する臓器/組織基材の製造方法。
【0101】
正弦波構造及び半球等の単純な3D構造を単一パスで製造する方法は、フォトニクス、LCD業界、ホログラフィックタグ、合焦用マイクロレンズ、包帯に使用することができる。
【0102】
NILプロセスに使用される材料が、合成材料又は生物学的材料のいずれであってもよい、単純な3D構造を製造する方法。
【0103】
この製造技術は、臓器/組織工学基材の製造に使用することができる。
【0104】
本発明によるプロセスは、臓器/組織工学及び以下に列挙する主要イノベーションを可能にする技術である。
【0105】
3Dナノインプリント技術を使用しての臓器/組織機材の製造
基材製造の従来の基材方法は、溶液流延法、及び粒子浸出法、ガス発泡法、繊維メッシュ法、及び繊維結合法、溶融鋳造法、相分離法、乳化凍結乾燥法、溶液流延凍結乾燥法である。これら処理技法に関わる、孔サイズ、孔の幾何学的形状、孔の相互接続性、孔の空間分布、及び基材内の内部チャネルの構造の精密な制御の欠如等のいくつかの制約がある。さらに、これら技法の多くは、プロセスの一環として、合成ポリマーを溶かすために、クロロホルム又は塩化メチレンのような有機溶媒を利用する。有機溶媒残留物の存在は、残留溶媒が存在する場合に細胞が曝される毒性及び発がん性により従来の製造方法の大きな問題である。
【0106】
代替の基材製造手法は、光造形法(SLA)、粉末焼結積層造形法(SLS)、3Dプリント、熱溶融樹脂法(FDA)、及び3Dバイオプロッタ等の高度製造技術/ラピットプロトタイピング(RP)技術の使用を通してのものである。現在まで、少数の研究者グループのみが、臨床用途でのRP技術の利用を実証してきた。骨組織工学では、SLSが、ポリカプロラクトン基材の製造での有用性を証明している。また、3Dプリントは、ポリ乳酸溶液が注がれ、熱的に相変化されて分離され、ナノ繊維基材が作成されるネガ鋳型を作成するために使用されてきた。生物学的研究の結果として、微孔性及び非常に細かい表面特徴が、タンパク質が吸収される表面積を増大させ、微小環境でのイオン溶解度を増大させ、骨芽細胞に付着点を提供することにより、基材内への骨の成長を向上させることが示されている。言及したすべてのRP手法は、調和して組織された複雑な組織の構築にはまだ至っていない。これは、現在のRP技術のプリント解像性の欠如、複雑な設計内に様々な細胞種類を埋め込む際の困難さによるものである。現在、それを行うことが可能な唯一の技術は、生体器官印刷であり、いくつかの構造がこのセットアップにより印刷されており、いくつかの細胞種類及び生体材料を同時に印刷される。しかし、このセットアップは、管細胞(hepatoctye)等の脆い細胞型には適さない。さらに、本発明者は、混合物のプリントに使用される生体材料が、機能及び分化を維持するために必要な細胞間相互作用を妨げることを発見した。異なる種類の基材技術を比較する行列を以下の表に示す。
【0107】
【表1】


様々な基材製造技術の直接比較を示す表
【0108】
臓器/組織工学への本発明によるプロセスの適用
組織工学は、新興の再生医療業界において極めて重要な技術である。これは、疾病を有する人体部位を修復するための機能組織及び臓器の工学として定義することができる。自己組織工学により作られた装置は、患者由来の細胞と分解性材料とを組み合わせ、その組み合わせを人体に移植することにより形成される。この材料は基材又は基質と呼ばれる。多孔性又はゼラチン状の性質であり、表面のみならず、基板内への細胞の組み込みを保証する。組織工学の目標は、臓器移植又は生体材料移植の使用に基づく、破損した組織又は臓器の従来の臨床処置の制限を回避することである。これら処置の最も本質的な制限は、ドナー臓器の不足、慢性拒絶反応、及び細胞罹病率(cell morbidity)である。
【0109】
組織工学の主流の方法は、生体内の関連する細胞を、細胞外基質の機能を模そうとする基材内に成長させることを含む。三次元支持構造がまったくなければ、細胞はランダムな二次元の主に単層の細胞を形成することになる。したがって、基材の主な機能は、細胞の接着基板として機能することである。さらに、基材は、成長する組織に一時的な機械的支持及び案内を提供する。
【0110】
近年、様々な研究者が、生体人工臓器の構築のための構造、幾何学的形状、及び細胞構成成分を提供するために、死体からの脱細胞化された臓器、心臓、及び胸郭に頼っている。これら基材には細胞が播種され、灌流させたバイオリアクタ内で数週間培養され、その結果生成された構造物は、臓器の機能のいくつか又は大半を遂行することができる。角膜、膀胱、皮膚、及び骨等の単純な他の臓器では、臓器基材基質は、完全に合成の基材で置き換えられた。
【0111】
前段落からの報告での臨床的成功は、3D基材支持を提供する手法が、再生医療にとって最もよい手法であることを示唆する。しかし、死体からの基材の取り入れは、連続プロセスであり、この技法に関連して、疾病伝搬、利用できる死体の数、部位を取り出すための熟練した外科医、倫理的問題、及び品質制御問題等の多くの問題がある。本発明による技術、生理的に同様の環境、及び正しい化学的信号が使用されれば、完全に合成の臓器/組織基材を再生医療のために再生することができる。
【0112】
組織工学で臓器を作ることには明確なニーズがある。しかし、より複雑な臓器組織を工学技術で作ることの主な問題は、脈管形成、新しい組織に血液を供給する血管の成長、及び新しい組織が成長する3D基質の作成である。
【0113】
本発明の安価で高スループット、高解像性且つ3Dの製造技術の使用は、血管新生した3D基質の作成において研究者が直面する問題に対する解決策を提供する。これは、組織工学研究の理念を発展させると共に、健康管理全般を向上させる。細胞培養で使用された場合、こういった基材の他の生体医療適用を使用して、製薬会社が薬剤テストを実行するためのよりよい薬剤モデルを開発し、臨床試験及び薬剤開発のコストを低減することができる。本発明によるプロセスには広範囲の用途があり、そのうちのいくつかを以下に列挙する。
【0114】
【表2】


本発明により開発される技術から可能な用途を示す表
【0115】
組織工学への本発明の適用は、植物セクタ及び農業セクタに拡張することができる。
【0116】
本発明によるプロセスのマイクロレンズの製造への適用
光を集めて変調することは、屈折法、回折法、干渉法、又は反射法を使用して様々な方法を通して行うことができる。これは、マイクロレンズを通る光を操作することを通して実行される。本発明によるプロセスにより製造されるマイクロレンズは、光を合焦させ、反射し、案内し、曲げるようにレンズの表面/境界面を形作るように設計することができる。レンズ系の微細化を通して、大半のレンズ材料のバルクが除去され、バルク吸収に起因する信号減衰が低減するため、伝送及び効率が改良される。これらレンズを膜に組み込み、機能光学膜を製造することができる。
【0117】
現在のマイクロレンズは、1)溶融ガラス/フォトレジスト/液体を溶融し、表面張力により、レンズに必要な平滑な球面を形成させることにより形成される鋳型により製造される。2)他の技法は、複数のレンズの配列を形成する繰り返しエッチングパターンを含む。これら配列の複数のコピーが、マスタレンズ配列から鋳造又はエンボスにより形成される。
【0118】
製造される現在の薄膜PVモジュールは、パネルの不良な信頼性に悩まされている。これは、ポリマー及び薬剤内の不飽和結合を破断させるUV光の吸収による経時にわたる膜の破断に起因し、効率の低下を生じさせる。本発明によるプロセスにより作られる光学膜を使用して、光をPVパネルに伝送する前に、光スペクトルのUV光以外の部分を減衰させずに、UV光を濾波することができる。
【0119】
製造されるサブミクロン装置の大半の性質は2Dである。マイクロレンズの製造に必要な湾曲した側壁の製造はまた、既存の技術では非常に難しい。製造プロセスに追加の次元を導入することにより、設計者は新規の用途に追加された表面を利用することが可能になる。
1)これは、カスタム設計された曲率を有する複合マイクロレンズを製造できることを意味する。
2)これら装置から、集光、光の伝送、及び光の操作等の新規の用途を有する機能性膜を製造することができる。
【0120】
本発明によるプロセスにより作られる鋳型は、湾曲した側壁を有する小さな装置の製造を可能にするのみならず、鋳型をより軟らかい材料にスタンピングし、マイクロレンズの作成に使用される液体の表面張力の特性により制限されない曲率を有する、非球形の特別に設計されたレンズ等の形状の製造も可能にする。
【0121】
そのような光学膜は、薄膜又はガラスの表面に組み込み、反射、全反射を低減し、光を集めて能動素子上に合焦することができるため、太陽PV製造業者が関心を有するものである。膜をPVパネル上に直接適用することにより、効率の穏やかな増大を提供することができるが、この膜は、集光器のようにも機能する。これは、光を平坦面上に集め、全反射条件が膜内で満たされるように光を曲げ、膜を通して光を案内し、最後に、膜の縁部を通して放射されることにより行われる。膜の縁部で放射される光の強度は、膜の表面面積の一次関数である。膜を組み込んで集光し、光をPVに伝送することにより、PVは従来可能であったよりも多くの光に曝されることになる。これら膜は平坦で低コストであり、これら膜を使用しなければ最適に光を吸収するように位置決めできない、光を集めてPVパネルに伝送するための任意の表面に採用することができる(例えば、都市部)。
【0122】
太陽PV業界に機能性膜が使用されることに加えて、他の用途として、ディスプレイ技術が挙げられる。
1)そのような機能性膜が使用される場合、PVパネル上に集め、伝送し、且つ合焦させることにより太陽発電に適用することができる。PVパネルは、多くの太陽の光エネルギーを比較に値する表面面積のPV膜に提供しながら、極端な天気状況に曝されないように設置することができる。
2)これら膜は、光をLCD画面のピクセルに送り合焦させる光学膜及び可撓性電子工学用途として設計することもできる。
【0123】
そのような膜がPVモジュールに適用される場合、その膜はいくつかの機能、1)反射防止膜、2)集光、3)光の伝送、及び4)光の合焦/集束を実行する。これは、PVに集められて吸収される光の量を最大化する。これは、PV効率が高く、パネルの設置がより容易であり、且つコストがはるかに低いことを意味する。
【0124】
本発明によるプロセスにより製造されるマイクロレンズは、建物の外部から内部に光を運ぶために使用することができる。
【0125】
他の用途
単純な単層プロセスには、LCD用途の非対称微小光子、通信用光学部品の微細化、及びグリーンエネルギー用途で効率的に集光するための、光を光起電性装置に合焦させるマイクロレンズ等の等の多くの用途がある。
【0126】
発明の有利な効果
2Dリソグラフィとナノインプリント技術とを組み合わせることにより、3D構造の各層の高解像性サブミクロン3D鋳型を低コストで製造することができる。次に、各層が構築されて、3D構造が形成される。臓器/組織工学のような本明細書において考察した用途に加えて、LCDモニタ業界、コンタクトレンズ業界、プラスチック製品の表面テクスチャ付け、半導体業界、ハードドライブ業界、さらには模造技術等のナノプリントの新しい多くの用途で、本発明によるプロセスを使用することが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2光子リソグラフィとナノインプリントを統合した、高スループット且つ低コストのサブミクロン3D構造製品を製造する3D鋳型を製造するプロセスであって、2光子レーザリソグラフィ及び3D書き込み技術を使用して、3D構造製品の各層の3D鋳型を作り、ナノインプリントを使用して、その層の上記3D鋳型から3D構造の各層のポリマー膜シートを形成し、各層を製造して前記サブミクロン3D構造製品を作ることを特徴とする、プロセス。
【請求項2】
高スループット且つ低コストのサブミクロン3D構造製品の層の3D鋳型であって、前記層の前記3D鋳型が、2光子レーザリソグラフィ及び3D書き込み技術を使用して、3D構造製品の各層の前記3D鋳型を作り、ナノインプリントを使用して、前記3D構造の各層のポリマー膜シートを形成して、前記サブミクロン3D構造製品のその層の前記3D鋳型を作ることにより作られる、3D鋳型。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の2光子リソグラフィ及びナノインプリントを統合するプロセスを使用する、高スループット且つ低コストのサブミクロン3D構造製品の層の3D鋳型であって、
前記3D構造の3D層の設計を作成し、
書き込みプロセスをセットアップして、2光子リソグラフィ器具を使用して前記3D構造製品の前記層の3Dイメージを製造し、
基板上に前記層の前記3Dイメージのフォトレジスト/ポリマーを現像し、
前記層の前記3Dイメージの前記フォトレジスト/ポリマー表面上に1つ又は複数の金属層をスパッタリングして、シードメタル層を形成し、
電気メッキプロセスにより前記シードメタル層がコーティングされた3Dポリマーイメージを転写して、3D金属鋳型を形成して
製造され、
前記3D構造製品の同じ層の前記3Dイメージの製造コピーに使用される、3D鋳型。
【請求項4】
3D CADのベースを前記基板表面に留めること、前記ポリマーの縮みを補償すること、ならびに前記サブミクロン3D構造を機械的に強化して、前記サブミクロン3D構造が前記洗浄プロセス中及び前記乾燥プロセス中に潰れないようにすることを含む、請求項3に記載のサブミクロン3D構造製品の3D層の鋳型の設計を作成するステップ。
【請求項5】
各層の前記3Dイメージは0.01ミクロン〜150ミクロンの厚さである、請求項3に記載の書き込みプロセスをセットアップして、3D層の鋳型を製造するステップ。
【請求項6】
各層の前記3Dイメージが、好ましくは、100ミクロン厚のイメージである、請求項3に記載の書き込みプロセスをセットアップして、3D層の鋳型を製造するステップ。
【請求項7】
0.01ミクロン厚〜100ミクロン厚の各層のパラメータが、その層の鋳型の製造の入力として使用される、請求項3に記載の書き込みプロセスをセットアップして、3D層の鋳型を製造するステップ。
【請求項8】
各層のパラメータは、好ましくは、100ミクロンが、その層の鋳型の製造の入力として使用される、請求項3に記載の書き込みプロセスをセットアップして、3D層の鋳型を製造するステップ。
【請求項9】
前記3Dイメージの各層は0.01ミクロン〜150ミクロンである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の3D層の3Dイメージ。
【請求項10】
前記基板を綺麗にすること、スピンコートレジストを前記基板上に塗布すること、溶媒を使用して前記基板裏面上のいかなるフォトレジストも除去すること、必要であれば、前記基板をプリベークすること、前記基板を真空チャック上に配置すること、前記真空チャックの電源を入れること、ウェーハを位置合わせすること、正しいプロセスパラメータを入力すること、前記基板をマークしてチェックし、あらゆる装置が正しく位置合わせされていることを保証すること、及び前記基板のその層のイメージの前記スライスの前記フォトレジスト/ポリマーを除去することを含む、請求項3に記載の基板上に層の3Dイメージのフォトレジスト/ポリマーを現像するステップ。
【請求項11】
前記基板に前記フォトレジスト又は他の材料が残留していないかチェックすること、前記ウェーハをスパッタリング器具内に配置すること、前記チャンバをベース圧力まで下げること、短プラズマ洗浄プロセスを実行して、表面が綺麗なことを保証すること、層毎に1つ又は複数の金属層を堆積させて、シードメタル層を形成すること、及び前記チャンバから前記ウェーハを取り出すことを含む、請求項3に記載の1つ又は複数の金属層をイメージのレジスト/ポリマー表面上にスパッタリングすることによりシードメタル層を形成するステップ。
【請求項12】
前記シードメタル層を有する前記基板を電気メッキ浴内に配置すること、電気メッキパラメータを設定すること、所望の厚さが達成されるまでメッキすること、前記ウェーハを前記ホルダから取り外すこと、前記3D鋳型から前記レジストを除去すること、脱イオン水で前記鋳型を完全に洗浄すること、所定のサイズになるように前記3D鋳型の裏面及び縁部を研削すること、前記3D鋳型を脱イオン水内で洗浄すること、Oプラズマ洗浄を前記3D鋳型の表面に対して実行することを含む、請求項3に記載の電気メッキプロセスにより、シードメタル層から形成されたポリマーイメージを転写して、金属鋳型を形成するステップ。
【請求項13】
前記シードメタル層を有する前記基板を電気メッキ浴内に配置すること、電気メッキパラメータを設定すること、所望の厚さが得られるまでメッキすること、前記ウェーハを前記ホルダから取り外すこと、前記3D鋳型から前記レジストを除去すること、脱イオン水で前記鋳型を完全に洗浄すること、所定のサイズになるように前記3D鋳型の裏面及び縁部を切断すること、前記3D鋳型を脱イオン水内で洗浄すること、Oプラズマ洗浄を前記3D鋳型の表面に対して実行することを含む、請求項3に記載の電気メッキプロセスにより、シードメタル層から形成されたポリマーイメージを転写して、金属鋳型を形成するステップ。
【請求項14】
前記シードメタル層を有する前記基板を電気メッキ浴内に配置すること、電気メッキパラメータを設定すること、所望の厚さが得られるまでメッキすること、前記ウェーハを前記ホルダから取り外すこと、前記3D鋳型から前記レジストを除去すること、脱イオン水で前記鋳型を完全に洗浄すること、所定のサイズになるように前記3D鋳型の裏面及び縁部をパンチングすること、前記3D鋳型を脱イオン水内で洗浄すること、Oプラズマ洗浄を前記3D鋳型の表面に対して実行することを含む、請求項3に記載の電気メッキプロセスにより、シードメタル層から形成されたポリマーイメージを転写して、金属鋳型を形成するステップ。
【請求項15】
基板をフォトレジストでコーティングすること、スタンピング器具のプロセスパラメータを設定すること、一連のスタンプ・ステップシーケンスを通して前記3Dイメージを前記金属鋳型から大きな基板に転写すること、処理後に前記レジストを現像すること、前記基板から前記レジスト/ポリマーを離層させること、治具に前記基板を巻き付け、シリンダを形成すること、所望の厚さが達成されるまで前記シリンダを電気メッキすること、正しい仕上げ及び厚さになるように、前記シリンダを研削し研磨することを含む、請求項3に記載の鋳型を製造するステップ。
【請求項16】
前記鋳型はマスタ鋳型及び二次鋳型を含む、請求項3に記載の鋳型を製造するステップ。
【請求項17】
鋳型が、3D構造の層の上面のために作られ、別の鋳型が、3D構造の同じ層の下面のために作られ、次に、各層が位置合わせされ、ファスナーのように一緒に留められて一緒に接着され、多層構造が形成される、2ローラ鋳型を作る際の請求項3に記載の鋳型を製造するステップ。
【請求項18】
前記ナノインプリントプロセスは、熱NIL、UV NIL、又はロールツーロールNILを含む、請求項3に記載のナノインプリントプロセスで鋳型を使用するステップ。
【請求項19】
2光子リソグラフィは、プロプライエタリソフトウェアを使用して、組み合わせて複雑な鋳型を形成することができる任意の形状の3D鋳型及び異なる形状の鋳型を製造する、請求項1〜18のいずれか一項に記載の3D鋳型。
【請求項20】
初期テンプレートは、垂直又は傾斜した側壁を有する典型的なグレースケール構造と比較して3D形状(半球又は湾曲した側壁を有する他の形状)である、請求項1〜19のいずれか一項に記載の3D鋳型。
【請求項21】
可撓性ポリマーで作られた前記鋳型が、シリンダの表面に取り付けられて、ナノインプリント用の可撓性ポリマー鋳型のローラを形成する、請求項1、2、又は3のいずれか一項に記載の3D鋳型。
【請求項22】
シートメタルで作られた前記鋳型がシリンダの表面に取り付けられ、ポリマー特徴を有するナノインプリント用のシートメタル鋳型のローラを形成する、請求項1、2、又は3のいずれか一項に記載の3D鋳型。
【請求項23】
アルミニウムシートから作られた前記鋳型が、シリンダの表面に取り付けられて、ニッケルマスタ鋳型を使用して、金属特徴がスタンピングされたナノインプリント用のアルミニウムシート鋳型のローラを形成する、請求項1、2、又は3のいずれか一項に記載の3D鋳型。
【請求項24】
表面に電気メッキされた金属特徴を有するシートメタルから作られた前記鋳型は、シリンダの表面に取り付けられて、金属特徴を有するナノプリント用のシートメタル鋳型のローラを形成する、請求項1、2、又は3のいずれか一項に記載の3D鋳型。
【請求項25】
請求項1〜24のいずれか一項に記載の3D鋳型を製造するプロセスであって、
該プロセスは、NILプロセスフローに続き、
形状ライブラリを使用して、3D装置の大量生産の設計ルールを確立する、鋳型製造での改良された設計、これら3Dテンプレートを使用して鋳型を作ること、
NIL熱、UV、スタンピング、及びロールツーロール技術に対するスタンプの使用
を含む、プロセス。
【請求項26】
2光子リソグラフィ及びナノインプリントを統合した、高スループット且つ低コストサブミクロン3D構造製品を製造する3D鋳型を製造するシステムであって、2光子レーザリソグラフィ及び3D書き込み技術を使用して、前記3D構造の各層の3D鋳型を作り、ナノインプリントを使用して、3D鋳型から前記3D構造の各層のポリマー膜シートを形成し、前記3D構造の各層を重ねて、前記サブミクロン3D構造製品を製造することを特徴とする、システム。
【請求項27】
3D書き込み技術を使用して、前記3D鋳型のテンプレートにパターン形成する、請求項22に記載の高スループット且つ低コストのサブミクロン3D構造製品を製造する3D鋳型を製造するシステム。
【請求項28】
ナノインプリントが熱NIL熱ナノインプリント、UV NILナノインプリント、又はロールツーロールナノインプリントである、請求項22に記載の高スループット且つ低コストのサブミクロン3D構造を製造するシステム。
【請求項29】
腎臓又は肝臓等の複雑な臓器の臓器全体の基材の3D構造のイメージの複数の層が作成され、以下:
a.前記基材の3D CAD設計をスライスすることにより製造された臓器/組織基材であって、各層がナノインプリントを使用して個々に製造され、すべての層が重ねられ接着されて、最終基材が形成され、生体内の物理的環境で作られるものと解剖学的に同様のそのような基材を作る、臓器/組織基材、
b.組織工学基材、
c.医用移植可能な装置の製造
を含む、臓器/組織基材を製造するための複数の、請求項1〜28のいずれか一項に記載の3D鋳型。
【請求項30】
単一のスタンピングナノインプリントプロセスが、フォトニクス、LCD業界、ホログラフィックタグ、合焦用マイクロレンズ、包帯の製造に使用される、正弦波構造及び半球等の単純な3D構造を単一パスで製造するための、請求項1〜29のいずれか一項に記載の3D鋳型。
【請求項31】
NILプロセスに使用される材料は、合成材料又は生物学的材料のいずれであってもよい、単純な3D構造を製造するための、請求項1〜30のいずれか一項に記載の3D鋳型。
【請求項32】
以下のステップ:
a.2光子リソグラフィを使用して3Dテンプレートを作成すること、
b.処理に必要な鋳型の種類(可撓性、硬性、サイズ、表面性質、及び解像性)に応じて、電鋳により、又は電子ビームリソグラフィもしくは光学リソグラフィ等の任意の種類の鋳造技法により、3Dイメージを3D鋳型に転写すること、
c.コンピュータ支援設計プログラム(CAD)を使用して構造を設計すること、
d.3D CADドローイングを入力としてプロプラエタリソフトウェアを使用して、上記構造を複数の層に自動的にスライスすること、
e.繰り返しパターンを有する層を除去すること、
f.鋳型作成用のテンプレートを製造すること、
g.各層のマスタ鋳型を製造して、スタンピング/ロールツーロールナノインプリント器具用の硬性/可撓性鋳型を製造すること、
h.製造された各層を互いに挟み、実際の自然の基材に近い物理的寸法を有する完全な臓器基材を形成すること
を含む、組織工学の基材を製造する際に使用される複数の、請求項1〜31のいずれか一項に記載の3D鋳型。
【請求項33】
以下のステップ:
a.2光子リソグラフィを使用して3Dテンプレートを作成すること、
b.処理に必要な鋳型の種類(可撓性、硬性、サイズ、表面性質、及び解像性)に応じて、電鋳により、又は電子ビームリソグラフィもしくは光学リソグラフィ等の任意の種類の鋳造技法により、3Dイメージを3D鋳型に転写すること、
c.コンピュータ支援設計プログラム(CAD)を使用して構造を設計すること、
d.3D CADドローイングを入力としてプロプラエタリソフトウェアを使用して、上記構造を複数の層に自動的にスライスすること、
e.繰り返しパターンを有する層を除去すること、
f.鋳型作成用のテンプレートを製造すること、
g.各層のマスタ鋳型を製造して、スタンピング/ロールツーロールナノインプリント器具用の硬性/可撓性鋳型を製造すること、
h.製造された各層を互いに挟み、実際の自然の基材に近い物理的寸法を有する完全な臓器基材を形成すること
を含む、神経及び骨の成長をガイドする物理的な足掛かりが必要な神経及び骨のブリッジ等の医用装置を製造する際に使用される、請求項1、2、又は3のいずれか一項に記載の3D鋳型。
【請求項34】
以下のステップ:
a.2光子リソグラフィを使用して3Dテンプレートを作成すること、
b.処理に必要な鋳型の種類(可撓性、硬性、サイズ、表面性質、及び解像性)に応じて、電鋳により、又は電子ビームリソグラフィもしくは光学リソグラフィ等の任意の種類の鋳造技法により、3Dイメージを3D鋳型に転写すること、
c.コンピュータ支援設計プログラム(CAD)を使用して構造を設計すること、
d.3D CADドローイングを入力としてプロプラエタリソフトウェアを使用して、上記構造を複数の層に自動的にスライスすること、
e.繰り返しパターンを有する層を除去すること、
f.鋳型作成用のテンプレートを製造すること、
g.各層のマスタ鋳型を製造して、スタンピング/ロールツーロールナノインプリント器具用の硬性/可撓性鋳型を製造すること、
h.製造された各層を互いに挟み、カスタム設計された曲率を有する複合マイクロレンズで全体が作られた完全な光学膜を形成すること
を含み、
前記光学膜を薄膜又は薄いガラス層の表面に組み込み、それにより、反射、全反射を低減し、光を集め、前記集められた光を能動装置上に合焦させることができる、
より機能的な光学膜を形成する、カスタマイズされたマイクロレンズを製造する際に使用される、請求項1、2、又は3のいずれか一項に記載の3D鋳型。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2011−523199(P2011−523199A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−501750(P2011−501750)
【出願日】平成21年11月23日(2009.11.23)
【国際出願番号】PCT/SG2009/000443
【国際公開番号】WO2010/074659
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(510231570)ヘリオス アプライド システムス ピーティーイー エルティーディー (1)
【Fターム(参考)】