説明

ACF貼り付け装置及び貼り付け方法、並びにフラットディスプレイ装置

【課題】 ACFを基板におけるACF貼付領域毎に分割貼りを行うに当たって、レーザ光を照射してACFを熱硬化させることによって、ACFとは非接触状態で、ACF貼付領域毎に切断して基板側に固着させる。
【解決手段】貼り付けユニット10には、供給リール11と、この供給リール11から供給されるACFテープ13の走行経路や圧着ヘッド40、さらにはレーザ光照射手段50等が装着され、レーザ光照射手段50は、貼り付けユニット10に固定したレーザ光出射部51と、昇降ブロック43に固定して設けたレーザ光照射部52と、これらレーザ光出射部51とレーザ光照射部52との間を接続する可撓性を有する光ファイバ53とから構成され、レーザ光照射部52のスキャニング光学系55によって、レーザ光のスポットをACFテープ13の幅方向に走査させて、ACF8を熱硬化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ,有機ELディスプレイ等のフラットディスプレイ装置を構成するディスプレイパネル等からなる基板にドライバ回路等の半導体回路装置を搭載するために、この基板にACF(Anisotropic Conductive Film)を貼り付けるためのACF貼り付け装置及びこのACF貼り付け装置により貼り付けられたACFを含むフラットディスプレイ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、液晶ディスプレイは、液晶封入空間を形成した上下2枚の透明基板からなる液晶パネルに半導体回路装置を介して印刷回路基板を接続する構成としている。ここで、半導体回路装置はドライバ回路であって、このドライバ回路はインナ側及びアウタ側の電極を備えており、インナ側の電極は液晶パネルを構成する一方の基板に、またアウタ側の電極は印刷回路基板に、それぞれ電気的に接続される。ドライバ回路の搭載方式の代表的なものとしては、チップ状のICパッケージを直接液晶パネルと印刷回路基板とに接続するCOG(Chip On Glass)方式や、フィルム状の基板にドライバ回路を搭載したTCP(Tape Carrier Package)を液晶パネルと印刷回路基板とに接続するTAB(Tape Automated Bonding)方式がある。
【0003】
いずれにしろ、液晶パネルを構成する一方の基板の表面には、最低1つの辺に配線パターンが形成されており、この配線パターンにおける電極とドライバ回路のインナ電極とが電気的に接続される。従って、液晶パネルには微小ピッチ間隔で配線パターンが設けられるが、搭載される半導体回路装置毎に所定数の電極が形成される。そして、複数の電極で電極群を構成し、相隣接する電極群間は空白領域となっている。なお、ドライバ回路は印刷回路基板とも接続され、このために印刷回路基板側にも、液晶パネル側と同様、所定数の電極群が複数群形成されている。ここで、印刷回路基板側の電極群を構成する配線の数は、通常、液晶パネル側の電極群の配線数より少ない。
【0004】
半導体回路装置としてのドライバ回路と、液晶パネルなり印刷回路基板なりとを接続するに当っては、微小間隔に配列されている多数の電極間を確実に電気的に接続し、しかもドライバ回路を固定しなければならない。このために、ACFが用いられる。ACFは粘着性のあるバインダ樹脂に微小な導電粒子を均一に分散させたものである。このACFを熱圧着することによって、導電粒子を介して電極間が電気的に接続され、かつ加熱によりバインダ樹脂が硬化することになり、ドライバ回路を液晶パネルや印刷回路基板に固定させる。
【0005】
例えば、液晶パネルの一方の基板における配線パターンを設けた部位にACFを貼り付けた上でドライバ回路としてのTCPがこの基板にTAB搭載される。粘着物質であるACFは、セパレータに剥離層を介して積層されており、これによりACFテープを構成している。このACFテープは供給リールに巻回されており、この供給リールから送り出されて、貼り付けユニットにより基板表面に貼り付けられる。このために、貼り付けユニットには、供給リールを装架する部材が設けられ、また供給リールから供給されるACFテープを所定の経路に沿って引き回すために、適宜の箇所にガイドローラ等からなるガイド部材が配置される。
【0006】
基板へのACFの貼り付けは、基板の1辺における全長にわたって連続的に貼り付ける一括貼り方式と、各々に区画された電極群を基準とし、1つの電極群をACF貼付領域として設定し、空白領域にはACFを付着せず、ACF貼付領域毎に行う分割貼り方式とがある。なお、分割貼りであっても、タクトタイムの関係から、2または3群の電極群を1つの領域として設定する場合もある。
【0007】
一括貼りは、不必要な空白領域にもACFが貼り付けられる関係から、材料に無駄が生じることになり、また空白領域ではACFを構成する粘着性のある樹脂と導電粒子とが露出したままになるので、ドライバ回路の搭載後の処理や加工にとって不都合が生じることもある。従って、電極群間の空白領域にACFを貼り付けない領域とする分割貼りの方が望ましい。
【0008】
ACFの分割貼りを行う構成としたものが特許文献1及び特許文献2に示されている。特許文献1の構成では、ACFテープをACF貼付領域の長さ毎にACF側からハーフカットを行い、圧着ヘッドによりACFテープをセパレータ側から基板に押圧するようにして圧着した後に、セパレータを基板から引き離すようにして、ACFを基板に貼り付け、セパレータからACFを剥離するように構成している。また、特許文献2においては、ACFテープにおいて、余白領域に想到する間隔を空けるようにして2箇所ハーフカットを行うようになし、前後2箇所のハーフカットした部位のACFを不要なACFとして除去するように構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平10−173321号公報
【特許文献2】特開2003−51517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、前述したハーフカットは、カッタでACFに切り込んで、ACFは完全に切断するが、セパレータは切断してしまうことがなく連続した状態を維持するようにしたものである。このように、粘着性のあるACFを切り込んだときには、この粘着物質がカッタに付着する。従って、ハーフカットを繰り返し行うと、カッタの切れ味が落ちることになり、このためにカッタのクリーニングを行わなければ、ハーフカットを行うのに支障を来すようになる。そして、カッタのクリーニングを行う際には、ACF貼り付け装置の稼働を停止させなければならず、従ってその分だけ装置の稼働効率が低下するという問題点がある。
【0011】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ACFに対して非接触状態によりACFを基板のACF貼付領域毎に分割して貼り付けるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述した目的を達成するために、複数の電極が形成されている基板に対して、1つ又は複数のACF貼付領域を設定し、これらACF貼付領域毎にACFを貼り付けるACF貼り付け装置の発明としては、下流ガイドローラと上流ガイドローラとを備え、セパレータにACFを積層したACFテープの走行経路を構成するテープ走行手段と、前記下流ガイドローラと上流ガイドローラとの間に配設され、前記ACFテープを前記基板に押圧する圧着ヘッドと、前記ACFテープに対して、前記圧着ヘッドとの上流側の境界部に向けてレーザ光を照射して、前記基板に貼り付けられた前記ACFを熱硬化させるために、前記ACFテープの幅方向の全長にわたってレーザ光を照射するレーザ光照射手段とから構成したことをその特徴とするものである。
【0013】
ACFテープはバインダ樹脂に導電粒子を分散させたACFを所定の幅寸法を有するセパレータに積層したものから構成され、バインダ樹脂はエポキシ系等の熱硬化樹脂から構成される。従って、バインダ樹脂は加熱することにより硬化するものである。従って、ACFテープの幅方向に細いライン状となるように領域を限定して加熱すると、その部分が熱硬化することになり、ACFは加熱領域と非加熱領域とに分断される。セパレータには離型剤が塗布されており、圧着ヘッドによる加圧力によりACFは基板に密着する。従って、圧着ヘッドの動作により熱硬化させたACFは基板側に固着することになり、セパレータを基板側から離間させると、圧着ヘッドでACFの基板に圧着されていた部位及び熱硬化させた部位がセパレータから引き剥がされて基板側に付着し、ACFテープのうち、加圧力も熱も及んでいない部位、つまり圧着ヘッドへの当接部より上流側の部位はセパレータに付着した状態となり、境界部が熱硬化している。ACFテープにおけるACFはこの境界部で分断されるように切断され、セパレータは連続した状態のまま保持されて、基板側に保持される。
【0014】
ACFテープに対して、セパレータには格別ダメージを与えず、ACFだけを加熱するために、ACFテープにレーザ光を照射する。ここで、セパレータはポリエチレンテレフタレート(PET)製のもので形成されるのが一般的であり、このPETはレーザ光の透過率が高い部材である。従って、セパレータの上からレーザ光を照射しても、このレーザ光の大半はセパレータを透過して導電粒子を含むACFに吸収されることになり、その結果バインダ樹脂が加熱されて硬化することになる。
【0015】
ところで、ACFテープが貼り付けられる基板は、液晶ディスプレイ等のディスプレイパネルにあっては、一般的にガラス基板から構成される。しかも、基板におけるACF貼付領域は、2枚重ねの基板のうち、一方の基板が他方の基板から張り出した部位であり、かつ回路パターンも電極も形成されていない余白領域である。従って、レーザ光を基板の裏面側からACFテープに向けて照射することもできる。
【0016】
以上のように、レーザ光は基板の上方側からでも、また基板の下方側からでも照射することができる。レーザの波長に多少の依存するものの、PETにおけるレーザ光の吸収率は5〜10%であるのに対して、ACFは約30%程度のレーザ光を吸収する。従って、セパレータの上部側からレーザ光を照射することによって、ACFを選択的に熱硬化させることができ、その間にセパレータが劣化したり、損傷したりするようなことはない。また、レーザ光を下方に向けて照射する方が、上方に向けて照射するより安全である。
【0017】
ACFを基板に貼り付けるために、圧着ヘッドはACFテープを加圧するが、このときに圧着ヘッドを加熱するのが望ましい。ただし、加熱温度はACFのバインダ樹脂を硬化させる温度より低い温度とする。セパレータを引き上げると、ACFが基板に付着したままとなり、セパレータのみが引き上げられる。ACFを基板に貼り付けたときには、圧着ヘッドによる加圧部分と、その手前側の部位とでACFが切断されることになるが、その境界部分がレーザ光により熱硬化した部分である。従って、ACFにおけるレーザ光の照射による硬化部分と、加圧もレーザの照射も行われていない部位との境界部は、圧着ヘッドがACFテープに作用している部位の直近位置とし、しかもできるだけ細いライン状とする。また、レーザ光はACFテープの幅方向の全長に及ぶようにする。
【0018】
基板には、ACF貼付領域が複数箇所形成されている。従って、基板または圧着ヘッドを含む貼り付けユニットのいずれか一方をACF貼付領域の並び方向に送る必要がある。基板を送ることもできるが、ACF貼り付けステージのコンパクト化のためには、貼り付けユニット側を送る構成とすることができる。貼り付けユニットはACFテープの供給リール及びセパレータの排出部を備え、その間にACFテープの走行経路が形成される。圧着ヘッドの配設位置の前後に先行側ガイドローラと後続側ガイドローラとを設け、両ガイドローラ間ではACFテープを水平方向に走行させるように構成する。そして、圧着ユニットは昇降駆動手段により上下動可能な構成とする。
【0019】
以上のように構成した場合に、レーザ光照射手段は貼り付けユニットに装着する。そして、レーザ光を圧着ヘッドのACFテープに対する当接位置にできるだけ近接した位置に照射するために、レーザ光照射手段としては、貼り付けユニットの適宜の箇所にレーザ発振器からなるレーザ光出射部を装着し、レーザ光照射部は圧着ユニットに装着するのが望ましい。そして、レーザ光出射部とレーザ光照射部との間を光ファイバにより接続する。レーザ光照射部は、レーザ光を小さいスポットとなるように集光する集光レンズと、このレーザ光のスポットをACFテープの幅方向に走査させるスキャニング光学系とから構成することができる。スキャニング光学系は、例えばポリゴンミラーやポリゴンミラー等から構成される。
【0020】
そして、複数の電極が形成されている基板に対して、等しいピッチ間隔となるように複数のACF貼付領域を設定し、このACF貼付領域毎にACFを貼り付ける方法の発明にあっては、セパレータにACFを積層したACFテープを、下流ガイドローラと上流ガイドローラとを有するテープ走行手段に沿って走行させる間に、これら両ガイドローラ間に配置した圧着ヘッドによって、前記ACFテープを前記基板に押圧するようになし、前記圧着ヘッドによる前記ACFテープの前記基板への加圧を解除するまでの間に、前記ACFテープに対して、前記圧着ヘッドとの後続側の境界部に向けてレーザ光を照射して、前記基板に貼り付けられた前記ACFを熱硬化させ、前記圧着ヘッド及び前記テープ走行手段と共に前記ACFのセパレータを前記基板から離間させることによって、前記ACF貼付領域に前記ACFを圧着させ、前記セパレータから前記ACF貼付領域に圧着されているACFを熱硬化している部分を境界として前記ACFテープに積層されている部位から分割させるようにする。
【発明の効果】
【0021】
ACFを基板におけるACF貼付領域毎に分割貼りを行うに当たって、レーザ光を照射してACFを熱硬化させることによって、ACFとは非接触状態で、ACF貼付領域毎に切断して基板側に固着させることができ、繰り返しACFの分割貼りを行っても、ACFを切断する機能が低下することはない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】ACFが貼り付けられる基板としての液晶セルと、この基板に搭載されるドライバ回路とを示す要部平面図である。
【図2】ACF貼り付け機構におけるACFテープの走行経路を示す平面図である。
【図3】ACF貼り付け機構の正面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】貼り付けユニットの正面図である。
【図6】レーザ光照射部の構成説明図である。
【図7】貼り付けユニットの上昇状態を示すACF貼り付け機の要部拡大正面図である。
【図8】図7の左側面図である。
【図9】貼り付けユニットの下降状態を示すACF貼り付け機の要部拡大正面図である。
【図10】図9の左側面図である。
【図11】受け刃の上昇状態を示すACF貼り付け機の要部拡大正面図である。
【図12】図11の左側面図である。
【図13】ACFテープの圧着状態を示すACF貼り付け機の要部拡大正面図である。
【図14】図13の左側面図である。
【図15】ACFテープへのレーザ光の照射状態を示す動作説明図である。
【図16】ACFテープのレーザ光の照射部の平面図である。
【図17】ACFのセパレータから分断される状態を示す動作説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1にACFが貼り付けられる基板の一例として液晶パネルを示し、またACFを介して搭載される半導体回路装置の一例として、基板にTAB搭載されるTCPからなるドライバ回路を示す。なお、基板は液晶パネルを構成するものだけでなく、他のディスプレイ用の基板や、その他各種の印刷回路基板とすることができ、また基板に搭載されるのはドライバ回路に限らず、ACFを介して電気的に接続される各種の半導体回路装置を適用することができる。
【0024】
図1において、1は液晶パネルであって、この液晶パネル1は、共にガラス薄板からなる下基板2と上基板3とで構成され、両基板2,3間には液晶が封入されている。下基板2は、その少なくとも2辺において、上基板3から所定幅分だけ張り出しており、この張り出し部2aに、フィルム基板4aに集積回路素子4bを実装したドライバ回路4が複数枚搭載される。
【0025】
下基板2の張り出し部2aには、両基板2,3が重ね合わせられた部位に形成されているTFT(Thin Film Transistor)にそれぞれ接続した配線に接続した所定数の電極が設けられており、これらの電極は、図中に符号5で示したように、ドライバ回路4の搭載部毎に所定数の電極が群として形成されている。そして、各電極群5の左右両側にはアラインメントマーク6a,6aが形成されている。従って、相隣接する電極群5,5間には所定幅を有する空白領域、つまり電極が設けられていない部位が形成されている。一方、ドライバ回路4には、これら電極群5を構成する各電極と電気的に接続される複数の電極が設けられており、電極群5と接続される電極群は符号7で示されている。また、ドライバ回路4にも電極群7の左右両側にアラインメントマーク6b,6bが形成されており、ドライバ回路4が液晶パネル1に搭載される際には、これらアラインメントマークを基準として電極群7を構成する各電極と電極群5を構成する各電極とが一致するように位置調整がなされる。
【0026】
ドライバ回路4はACF8を介して液晶パネル1に搭載される。ACF8は、周知のように、接着機能を有するバインダ樹脂に微小な導電粒子を多数分散させたものであり、ドライバ回路4と液晶パネル1との間でACF8を加熱及び加圧することによって、導電粒子を介して電極群5を構成する各電極と電極群7を構成する各電極とが電気的に導通する状態となり、かつバインダ樹脂が熱硬化することによって、ドライバ回路4を液晶パネル1に固着させることになる。ここで、ACF8は下基板2の張り出し部2aに設けた電極群5の位置毎に分割され、長さL分毎に貼り付けられる。従って、この長さLがACF貼付領域の全長となる。このように、分割貼りを行うことによって、ACF8を無駄なく使用することができ、しかも貼り付けられたACF8はほぼ完全にドライバ回路4により覆われることになる。
【0027】
図2乃至図5に下基板2の張り出し部2aにACF8を貼り付けるための貼り付け機構の概略構成を示す。これらの図において、9は液晶パネル1を水平状態に保持する支持基台である。液晶パネル1は、例えば真空吸着手段によって、この支持基台9上で安定的に保持されるようにしている。ここで、支持基台9には液晶パネル1が広い面積で当接しているが、ACF8が貼り付けられる下基板2の張り出し部2aの下部位置は開放されている。支持基台9には、ACF8が貼り付けられる下基板2の張り出し部2aとドライバ回路4とのアラインメント等のために、X,Y,θ方向への位置調整手段を設けることができる。
【0028】
また、10はACF8の液晶パネル1への貼り付けユニットであり、この貼り付けユニット10は鉛直方向に設けた取付板体を有するものであり、供給リール11が着脱可能に装着されている。ACF8はセパレータ12に積層されてACFテープ13を構成し、このACFテープ13が供給リール11に巻回されている。ここで、ACF8は、バインダ樹脂に導電粒子を均一に分散させたものからなり、バインダ樹脂は、一般に、エポキシ系の熱硬化樹脂から構成される。また、セパレータ12はPET製のものが用いられる。
【0029】
このような構成としたACFテープ13は、貼り付けユニット10に設けたローラ14〜17からなる走行経路に沿って走行ガイドされる。さらに、18は駆動用ローラであり、ACF8は液晶パネル1に貼り付けた後のセパレータ12を挟持して、排出部19に送り込むように走行駆動される。ローラ14,15は、ACFテープ13のフィーダ用のガイドローラであり、このガイドローラ15はスイングアーム20に装着されており、このスイングアーム20は回動軸21を中心として揺動するものである。回動軸21にはモータ等の駆動手段(図示せず)が接続されており、スイングアーム20を揺動させると、供給リール11から少なくとも1回の貼り付け分、つまりACF貼付領域となる長さL分のACFテープ13が送り出されて、ローラ14,15間に滞留することになる。その結果、ACFテープ13を送る際に作用する反力が常に一定となり、供給リール11の巻回量の差により送り力に対する抵抗が変動することはない。
【0030】
ローラ16,17は、図5にも示したように、ACFテープ13を、その走行経路において、水平方向にガイドし、ACF8の液晶パネル1への1回分の貼り付け部を規定する水平ガイドローラであり、ACFテープ13の走行経路において、水平ガイドローラ17はACFテープ13の走行方向の前方側に位置する下流側ガイドローラであり、水平ガイドローラ16は上流側ガイドローラである。両水平ガイドローラ16,17間に後述する圧着ヘッド40が配置されて、この部位にACF8の貼付領域が設定される。
【0031】
このように、水平ガイドローラ16,17間の部位でACF8が液晶パネル1に貼り付けられて、貼り付けられた分だけのACF8がセパレータ12から剥離されて、液晶パネル1に貼り付けられる。その後に、セパレータ12が排出部19に送り出されることになる。このために、駆動用ローラ18が設けられており、駆動用ローラ18は駆動ローラ18aとピンチローラ18bとから構成され、セパレータ12はこれら駆動ローラ18aとピンチローラ18bとの間に挟持される。そして、駆動ローラ18aを回転駆動することによって、ACFテープ12を長さL分毎にピッチ送りされる。なお、ACF8が剥離された後のセパレータ12は水平ガイドローラ17より下流側に回収される。
【0032】
図3及び図4から明らかなように、貼り付けユニット10は昇降駆動部22に装着され、この昇降駆動部22は前後動駆動部23に装着され、さらに前後動駆動部23は搬送手段を構成する平行動駆動部24に装着されている。これらの機構により、ACFテープ13の引き回し経路における水平ガイドローラ16−17間(図2参照)により規定されるACF8の貼付領域を上下方向、つまりZ軸方向と、水平面でX軸方向(電極群5の並びと直交する方向)とY軸方向(電極群5の並び方向)とに移動及び位置調整可能となっている。一方、液晶パネル1は支持基台9上に真空吸着により固定的に保持されている。
【0033】
ここで、水平ガイドローラ16−17間のACFテープ13と下基板2における電極群5との相対位置を調整する必要があるが、前後動駆動部23は、貼付領域を液晶パネル1に対して近接・離間する方向に移動させるものであり、平行動駆動部24は液晶パネル1における電極群5の並び方向と平行な方向、つまりY軸方向に貼付領域を移動させるものであるから、貼り付けユニット10側で位置調整できるが、前述したように、支持基台9にX,Y,θ方向への位置調整手段を設けている場合には、この支持基台9側でACFテープ13に対してアラインメントすることもできる。
【0034】
昇降駆動部22は、傾斜ブロック30と、この傾斜ブロック30を前後方向に移動させるために、シリンダ31(またはモータ)とを有するものである。また、貼り付けユニット10には傾斜ブロック30の傾斜面に係合するスライド部材32が連結されており、このスライド部材32は傾斜ブロック30と一致する傾斜面を有するものであり、規制杆33により上下方向以外には変位できない構成となっている。これにより、シリンダ31を駆動すると、貼り付けユニット10が上下方向に変位することになる。
【0035】
次に、前後動駆動部23は、傾斜ブロック30を装着した台座34を前後動させるためのものであって、この台座34の往復動はシリンダ,モータ等からなる駆動手段35により行われる。そして、平行動駆動部24は、台座34及びその駆動手段35を装着した搬送台36を有するものであり、搬送台36はボールねじ送り手段を構成するボールねじ37をモータ38で回転駆動することによって、貼り付けユニット10を液晶パネル1における電極群5の配列方向と平行にピッチ送りできる構成となっている。
【0036】
さらに、ACF8を下基板2における張り出し部2aに貼り付けるために、ACFテープ13は、水平ガイドローラ16,17間の位置で、下基板2の表面に所定の加圧力により圧着される。このために、貼り付けユニット10には、図5に示したように、圧着ヘッド40が設けられている。ここで、液晶パネル1は支持基台9上に載置されているが、その下基板2の張り出し部2aは支持基台9からはみ出しており、圧着ヘッド40は、このはみ出した部位を上下から挟持する構成となっている。
【0037】
圧着ヘッド40は加圧刃41と受け刃42とから構成されるものであり、これら加圧刃41及び受け刃42は、それぞれ昇降ブロック43,44に取り付けられている。これら昇降ブロック43,44は、貼り付けユニット10に設けた一対のガイドレール48に沿って上下方向に変位可能に装着されている。加圧刃41と受け刃42とは液晶パネル1を挟んで上下に配置されており、同じ長さに形成されている。そして、加圧刃41は水平ガイドローラ16,17間にガイドされて水平方向に走行するACFテープ13より上方位置に配置されている。
【0038】
受け刃42を装着した昇降ブロック44は、シリンダ46により所定ストローク昇降動作がなされる。即ち、シリンダ46を縮小状態にすると、受け刃42が下降して、液晶パネル1から離間した下方の位置に配置されることになり、シリンダ46を伸長させると、受け刃42は液晶パネル1の下面に当接する。一方、加圧刃41を装着した昇降ブロック43には、加圧手段47が連結して設けられている。図示した加圧手段47は、モータで駆動される送りねじ47aを有するもので、所謂ジャッキを構成している。この加圧手段47は、加圧刃41に連結して設けた昇降ブロック43をガイドレール48に沿って上下動させて、受け刃42上に受承させている液晶パネル1を上方から所定の加圧力を作用させるものである。そして、加圧刃41と受け刃42とは正確に平行度を保つように構成している。また、受け刃42を支承するシリンダ46は、少なくとも上昇ストローク端位置では、加圧手段47により作用する加圧力でみだりに動くことがなく、伸長状態に保持できる圧力が導入される。
【0039】
圧着ヘッド40を構成する加圧刃41に、または加圧刃41及び受け刃42の双方に図示しないヒータが内蔵されており、これにより圧着ヘッド40はACFテープ13を液晶パネル1に熱圧着させることになる。加熱の度合いはACF8のバインダ樹脂が多少軟化する程度の比較的低いものとし、その粘着力が失われないようにする。そして、圧着ヘッド40を構成する加圧刃41及び受け刃42は、ACFテープ13の幅を十分カバーできる幅寸法を有し、かつ長さ方向の寸法は少なくともACF8の貼り付け長さLを有するものとする。
【0040】
加圧刃41と受け刃42とから構成される圧着ヘッド40を作動させて、ACFテープ13を上下から加圧して、液晶パネル1に熱圧着させるが、ACFテープ13の熱圧着を行った後には、セパレータ12をACF8から引き剥がして、液晶パネル1のACF貼付領域に貼り付けると共に、セパレータ12を回収する。このために、ACF8を切断し、しかもセパレータ12を連続状態のまま保つようにする。このために設けられるのが、レーザ光照射手段50である。
【0041】
レーザ光照射手段50は、図5から明らかなように、貼り付けユニット10に固定して設けた半導体レーザ等、連続発振するレーザ発振器を含むレーザ光出射部51と、加圧刃41に連結した昇降ブロック43に固定して設けたレーザ光照射部52と、これらレーザ光出射部51とレーザ光照射部52との間を接続する可撓性を有する光ファイバ53とから構成されている。ここで、レーザ光照射手段50全体を貼り付けユニット10に設ける構成とするが、レーザ光出射部51とレーザ光照射部52との間は可撓性を有する光ファイバ53が介装されているので、レーザ光出射部51は必ずしも貼り付けユニット10に装着しなければならないというものではない。
【0042】
レーザ光照射手段50において、レーザ光出射部51から出射されたレーザ光は光ファイバ53によりガイドされて、レーザ光照射部52に導かれる。レーザ光照射部52は、図6に示したように、光ファイバ53の出射端53aが臨んでおり、この出射端53aの前方位置に集光レンズ54が設けられている。光ファイバ53の出射端53aから出射されて発散傾向にあるレーザ光は、この集光レンズ54によって、所定の位置に小スポットとなるように集光される。さらに、集光レンズ54の出射側にはスキャニング光学系55が設けられている。このスキャニング光学系55は、例えばガルバノミラーやポリゴンミラー等からなり、レーザ光のスポットを走査させるために設けられている。
【0043】
以上のように、ACF貼り付け装置を構成する貼り付けユニット10には、供給リール11と、この供給リール11から供給されるACFテープ13の走行経路や圧着ヘッド40、さらにはレーザ光照射手段50等が装着されている。このACF貼り付け装置によって、液晶パネル1の下基板2における張り出し部2aに所定数形成されている電極群5にドライバ回路4をTAB搭載するために必要なACF8がACF貼付領域毎に順次貼り付けられる。
【0044】
支持基台9上にはACF8が貼り付けられる液晶パネル1が所定位置において、水平状態に配置されて吸着保持されている。この状態では、液晶パネル1の下基板2は、図3及び図4に示したように、張り出し部2aが支持基台9から突出しており、この張り出し部2aにACF8を貼り付けて、このACF8を介して所定枚数のドライバ回路4が搭載される。このために、貼り付けユニット10は平行駆動部24に設けられており、この平行駆動部24は、ボールねじ37により図1に示したピッチ間隔P毎にピッチ送りされる。そして、この間に液晶パネル1にACF貼付領域を構成する長さL分のACF8が順次貼り付けられる。
【0045】
まず、図7及び図8に示したように、昇降駆動部22により貼り付けユニット10を上昇位置に保持する。また、圧着ヘッド40を構成する加圧刃41は上昇位置に、受け刃42は下降位置に保持する。これによって、これら加圧刃41及び受け刃42は液晶パネル1とは非接触状態に保たれ、貼り付けユニット10の移動が円滑に行われ、液晶パネル1に損傷を与える等といった事態は生じることはない。圧着ヘッド40における加圧刃41が、液晶パネル1において、最初にACF8が貼り付けられるべき位置に対面させる。そして、アライメントマーク6a,6bを基準として、貼り付けユニット10の液晶パネル1に対する位置調整を行う。
【0046】
この状態で、図9及び図10に示したように、昇降駆動部22により貼り付けユニット10を下降させて、ACFテープ13のうち、水平ガイドローラ16,17間の部位を液晶パネル1の下基板2の表面に近接した位置に配置する。この状態から、シリンダ46を作動させて、昇降ブロック44を上昇させて、図11,図12に示したように、受け刃42を液晶パネル1の裏面に当接させる。加圧手段47を作動させることにより、加圧刃41を下降させて、図13,図14に示したように、ACFテープ13のセパレータ12を押動することにより、液晶パネル1とACFテープ13とを加圧刃41と受け刃42とで挟持させ、加圧手段47を構成する送りねじ47aを駆動して、液晶パネル1に対して所定の加圧力を作用させて、液晶パネル1にACF8を熱圧着させる。ただし、ACF8の加熱は、そのバインダ樹脂が熱硬化する温度まで上昇させない。
【0047】
このACF8の熱圧着を行っている間、若しくはその後にレーザ光照射手段50を構成するレーザ光出射部51からレーザ光を出力する。このレーザ光は、好ましくは連続発振するものを用いる。このようにして出射したレーザ光は光ファイバ53を介してレーザ光照射部52に導かれる。そして、レーザ光照射部52に導かれたレーザ光は集光レンズ54の作用により集光されながら、スキャニング光学系55に入射される。ここで、スキャニング光学系55として、例えばガルバノミラーを使用している場合には、レーザ光が反射して、ACFテープ13におけるセパレータ12に向けて微小なスポットとして照射される。そして、スキャニング光学系55によって、レーザ光のスポットをACFテープ13の幅方向に走査させる。
【0048】
レーザ光照射手段50によるACFテープ13へのレーザ光の照射位置は圧着ヘッド40を構成する加圧刃41によりACFテープ13を押圧している部位の直近位置とする。レーザ光はACFテープ13のうち、上面側に位置しているPETからなるセパレータ12はレーザ光を90%乃至それ以上透過させるものである。従って、レーザ光はセパレータ12には格別ダメージを与えることがなく、かつ照射されたレーザ光のエネルギの減衰が抑制される。一方、ACF8は金属からなる導電粒子を含むものであり、レーザ光の吸収率は30%乃至それ以上である。従って、このレーザ光のエネルギによりACF8は加熱されることになる。
【0049】
レーザ光照射手段50におけるレーザ光出射部51を構成するレーザ発振器の発信波長及び出力パワー等を適宜のものを用いることによって、ACFテープ13に、セパレータ12側からレーザ光を照射したときに、セパレータ12による吸収率が低く、かつACF8側での吸収率が高いレーザ発振器を選択して用いるようにする。しかも、レーザ発振器は、ピッチ送りされる貼り付けユニット10に設けられる関係から、小型で軽量なものを用いるのが望ましく、従って半導体レーザが好適に用いられる。
【0050】
レーザ光を照射してACF8を加熱すると、図15に示したように、このACF8を構成するバインダ樹脂が溶融状態となって、液晶パネル1の表面に付着する。そして、セパレータ12には表面に離型剤が塗布されているので、溶融化したバインダ樹脂は流動化してセパレータ12から遊離することになる。この状態から、さらに温度が上昇すると、バインダ樹脂の架橋反応が開始して硬化が始まり、液晶パネル1側に固着する。特にACFテープ13は圧着ヘッド40による加圧部から水平ガイドローラ16側に向けて、僅かではあるが、液晶パネル1から離間する方向に傾斜しているので、レーザ光が照射されたACF8は確実に液晶パネル1に移行する。
【0051】
レーザ光照射手段50はレーザ光照射部52にスキャニング光学系55が設けられていることから、このスキャニング光学系55を駆動することによって、レーザ光によるACF8の硬化領域は、図16にHで示したように、ACFテープ13の幅方向の全長に及ぶようになり細いライン状となる。
【0052】
ACFテープ13におけるACF8は、従って、レーザ光の照射によるライン状となった硬化領域Hを境界として、それより下流側の部位が圧着ヘッド40により加圧されて、ACF8が液晶パネル1の下基板2に圧着されており、またそれより上流側の部位は加圧も熱硬化もなされていない。従って、ACF8は硬化領域Hの部位を境界として分断されることになる。ただし、セパレータ12は連続性を保っている。そこで、セパレータ12を上昇させると、ACF8のうち、硬化領域Hを含み、この硬化領域Hより下流側の部位が下基板2に貼り付けられるようになる。その結果、ACFテープ13の走行経路において、硬化領域Hより下流側が下基板2に貼り付けられ、硬化領域Hが切断領域となる。
【0053】
そして、貼り付けユニット10を1ピッチ分だけ移動させて、前述したと同様の操作を行うことによって、液晶パネル1の表面におけるACF貼付領域毎に確実にACF8が貼り付けられる。しかも、この分割貼りを行うに当たって、ACF8を切断するためにカッタを用いず、またACF8に対して何等の部材も接触させる必要がないことから、装置を構成する各部に対して粘着物質が付着することがない。従って、装置に対するメンテナンス作業における負担が軽減される。
【符号の説明】
【0054】
1 液晶パネル 2 下基板
2a 張り出し部 3 上基板
4 ドライバ回路 5 電極群
8 ACF 9 支持基台
11 供給リール 12 セパレータ
13 ACFテープ 16,17 水平ガイドローラ
22 昇降駆動部 23 前後動駆動部
24 平行動駆動部 36 搬送台
40 圧着ヘッド 41 加圧刃
42 受け刃 43,44 昇降ブロック
46 シリンダ 47 加圧手段
50 レーザ光照射手段 51 レーザ光出射部
52 レーザ光照射部 53 光ファイバ
54 集光レンズ 55 スキャニング光学系

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電極が形成されている基板に対して、1つ又は複数のACF貼付領域を設定し、これらACF貼付領域毎にACFを貼り付けるACF貼り付け装置であって、
下流ガイドローラと上流ガイドローラとを備え、セパレータにACFを積層したACFテープの走行経路を構成するテープ走行手段と、
前記下流ガイドローラと上流ガイドローラとの間に配設され、前記ACFテープを前記基板に押圧する圧着ヘッドと、
前記ACFテープに対して、前記圧着ヘッドとの下流側の境界部に向けてレーザ光を照射して、前記基板に貼り付けられた前記ACFを熱硬化させるために、前記ACFテープの幅方向の全長にわたってレーザ光を照射するレーザ光照射手段と
を備える構成としたことを特徴とするACF貼り付け装置。
【請求項2】
前記ACFテープのセパレータはPET(ポリエチレンテレフタレート)製のテープからなり、前記レーザ光照射手段は、このセパレータを透過し、ACFを加熱する波長のレーザ光を照射するものであることを特徴とする請求項1記載のACF貼り付け装置。
【請求項3】
前記基板は透明部材からなり、前記レーザ光照射手段はこの基板を透過して、前記ACFを加熱するものであることを特徴とする請求項1記載のACF貼り付け装置。
【請求項4】
前記テープ走行手段を構成する前記下流ガイドローラと前記上流ガイドローラとにより前記ACFテープの水平方向の走行路となし、前記圧着ヘッドはそれぞれ上下動可能な加圧刃と受け刃とを備える構成としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のACF貼り付け装置。
【請求項5】
前記圧着ヘッドは、前記下流ガイドローラ及び上流ガイドローラと共に送り手段に装着され、この送り手段により前記圧着ヘッドを前記ACF貼付領域毎に送る構成としたことを特徴とする請求項4記載のACF貼り付け装置。
【請求項6】
前記レーザ光照射手段はレーザ光出射部と、レーザ光照射部と、これらレーザ光出射部とレーザ光照射部との間を光ファイバで連結して設け、前記レーザ光照射部は集光レンズとスキャニング光学系とを含むものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のACF貼り付け装置。
【請求項7】
複数の電極が形成されている基板に対して、複数のACF貼付領域を設定し、このACF貼付領域毎にACFを貼り付ける方法であって、
セパレータにACFを積層したACFテープを、下流ガイドローラと上流ガイドローラとを有するテープ走行手段に沿って走行させる間に、これら両ガイドローラ間に配置した圧着ヘッドによって、前記ACFテープを前記基板に押圧するようになし、
前記圧着ヘッドによる前記ACFテープの前記基板への加圧を解除するまでの間に、前記ACFテープに対して、前記圧着ヘッドとの下流側の境界部に向けてレーザ光を照射して、前記基板に貼り付けられた前記ACFを熱硬化させ、
前記圧着ヘッド及び前記テープ走行手段と共に前記ACFのセパレータを前記基板から離間させることによって、前記ACF貼付領域に前記ACFを圧着させ、前記セパレータから前記ACF貼付領域に圧着されているACFを熱硬化している部分を境界として前記ACFテープに積層されている部位から分割させるようにした
ACF貼り付け方法。
【請求項8】
請求項1乃至請求項6のACF貼り付け装置によって、または請求項7記載のACF貼り付け方法によって、基板の各ACF貼付領域に貼り付けられたACFに半導体回路素子を搭載して、前記基板に前記半導体回路素子を搭載したフラットディスプレイパネルから構成されるディスプレイ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−287612(P2010−287612A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−138215(P2009−138215)
【出願日】平成21年6月9日(2009.6.9)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】