説明

AMPA増強剤としてのピラゾールアルカンアミド置換チオフェン

本発明は、式(I)による複素環誘導体(但し、可変因子は明細書中で定義される通りである。)または薬学的に許容可能なこの塩もしくは溶媒和物に関する。また、本発明は、前記複素環誘導体を含む薬学的組成物および療法における、例えばAMPAレセプターに介在されるシナプス応答の増大が必要とされる精神疾患(統合失調症、鬱病およびアルツハイマー病など)の治療または予防におけるこれらの使用にも関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複素環誘導体、これらの化合物を含む薬学的組成物および治療におけるこれらの使用、特に、AMPAレセプターに介在されるシナプス応答の増大が必要とされる精神疾患を治療または予防するための医薬を製造するためのこれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
L−グルタミン酸は、哺乳類の中枢神経系(CNS)に最も多量に位置する興奮性神経伝達物質である。L−グルタミン酸は認識、気分および運動機能の制御において重要な役割を演じ、これらの過程は精神障害および神経障害においてバランスが取れていない。グルタミン酸塩の生理的作用は、代謝調節型(Gタンパク質共役型)レセプターおよびイオンチャネル型(リガンド依存性イオンチャネル型)レセプターの2種類のレセプターファミリーにより介在される。イオンチャネル型レセプターは、細胞外のL−グルタミン酸に対する速いシナプス応答の介在を司る。イオンチャネル型グルタミン酸塩レセプターは分子および薬理学的な差異に基づいて3つのサブクラスに分けられ、これらを選択的に活性化すると当初は特定された小分子アゴニスト:AMPA(α−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチル−4−イソオキサゾール−プロピオン酸)、NMDA(N−メチル−D−アスパラギン酸塩)およびカイニン酸塩(2−カルボキシ−3−カルボキシメチル−4−イソプロペニルピロリジン)にちなんで命名されている。脳生理学におけるAMPAレセプターの重要性は広く認められており、AMPAレセプターがCNSでの高速興奮性アミノ酸伝達の大部分を制御し、学習および記憶などの各種生理的過程で役割を演じるシナプス可塑性に寄与することも示されてきた。このため、統合失調症、鬱病およびアルツハイマー病を含む種々の臨床的徴候のための、AMPAレセプターの正のアロステリック調節因子の有用性に対する認識が高まってきている。
【0003】
AMPAレセプターのサブユニットは4つの異なる遺伝子(GluR1から4と呼ばれる)によってコードされており、それぞれが約900アミノ酸のタンパク質を表す。個々のサブユニットは、L−グルタミン酸のための(S1およびS2と称される領域によって形成されている)細胞外リガンド結合部位である大きな細胞外N末端領域からなる。膜貫通領域は、再入ループM2と共に3つの膜貫通域M1、M3およびM4からなる。次いで、これに長い細胞内C末端領域が続く。4つのAMPAレセプターサブユニットは全て、所謂「フリップ」および「フロップ」スプライスバリアントを有しており、これらは、S2細胞外領域に38アミノ酸をコードするエクソンの選択的スライスにおいて異なっている(10個未満のアミノ酸が異なる)。AMPAレセプターの更なる不均一性はRNAエディティングの結果生じ、最も重要なものはGluR2サブユニットの細孔域(M2)に位置するQ/R部位である。R変異は天然のGluR2サブユニットの大部分が有していると考えられており、カルシウム透過性の著しい減少で特徴付けられる。更なるR/Gエディティング部位は、GluR2、GluR3およびGluR4のS2領域に位置しており、G型は脱感作からの回復の速度を加速する。
【0004】
脱感作および不活性化の速度は、グルタミン酸に対するシナプス応答の強度および期間を制御するAMPAレセプターの重要な機能的特性である。脱感作および不活性化の過程はAMPAレセプターの正のアロステリック調節因子によって調節されえ、これらの因子はアゴニスト結合部位から離れて結合するが、アゴニストの結合、または、実際には、通門および/または脱感作に関連するレセプターにおけるアゴニスト介在立体構造変化に影響する。結果として、これらの特性を特に目標とし、グルタミン酸作動性の信号伝達低下に関連する多種多様なCNS障害の治療において治療的可能性を有する薬物を開発する努力が続けられている。これらの障害としては、年齢関連性記憶障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、鬱病、精神病、精神病を伴う認知欠陥、注意欠陥障害および注意欠陥多動性障害が挙げられる。
【0005】
AMPAレセプター調節因子として作用する多様な構造的クラスの化合物が知られている(最近の総説については、G.Lynch、Current Opinion in Pharmacology、2006年、6巻、82−88頁を参照)。例えば、アニラセタムに関連する所謂ベンズアミド化合物(A.Araiら、J Pharmacol Exp. Ther.、2002年、30巻、1075−1085頁を参照)、S−18689などのベンゾチアジアジン誘導体(B.Pirotte、J Med.Chem.、1998年、41巻、2946−2959頁)およびビアリールプロピルスルホンアミド誘導体(P.L.Ornsteinら、J Med.Chem.2000年、43巻、4354−4358頁を参照)がある。もう1つのクラスのAMPAレセプター調節因子は国際特許出願WO 2005/040110およびWO 2005/070916で開示されており、これらにおいて、グルタミン酸塩の調節因子として有用なものとして種々のヘテロ環化合物が詳述されている。これらの各クラスの化合物は、AMPAレセプターの増強について様々な程度を示す。
【0006】
しかしながら、持続的なAMPAレセプターの活性化は、発作および痙攣を促進する他の副作用にも関連する(Yamada、K.A.、Exp.Opin.Invest.Drugs 2000年、9巻、765−777頁)。結果として、有益な治療的効果と不必要な神経毒作用との最適な分離を有する更なるAMPAレセプター調節因子に対する必要性が依然ある。
【0007】
US2004/171603 A1は、マイコバクテリア感染症の治療に有用なプロテインキナーゼ阻害剤であることが示唆されるヘテロ環化合物を開示している。WO 2005/033102は、ATP利用酵素の阻害と関連した疾患の治療に有用であることが示唆される、ある種のチオフェン系化合物を開示している。WO 2006/044826は、抗腫瘍剤として有用な更なるチオフェン系ヘテロ環化合物を開示している。これらの公報はいずれも、AMPAレセプターに介在されるシナプス応答の増大が必要とされる精神疾患を治療または予防するために有用な化合物に関するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際特許出願WO 2005/040110
【特許文献2】国際特許出願WO 2005/070916
【特許文献3】US2004/171603 A1
【特許文献4】WO 2005/033102
【特許文献5】WO 2006/044826
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】G.Lynch、Current Opinion in Pharmacology、2006年、6巻、82−88頁
【非特許文献2】A.Araiら、J Pharmacol Exp. Ther.、2002年、30巻、1075−1085頁
【非特許文献3】B.Pirotte、J Med.Chem.、1998年、41巻、2946−2959頁
【非特許文献4】P.L.Ornsteinら、J Med.Chem.2000年、43巻、4354−4358頁
【非特許文献5】Yamada、K.A.、Exp.Opin.Invest.Drugs 2000年、9巻、765−777頁
【発明の概要】
【0010】
第1の様態において、本発明は、式Iによる複素環誘導体
【0011】
【化1】

または薬学的に許容可能なこの塩もしくは溶媒和物に関する
[式中、
は、C1−4アルキルまたはCNであり、前記C1−4アルキルは1−3個のハロゲンによって場合により置換されており;
は、C1−4アルキル、C1−4アルキルオキシまたはC1−5アシルであり、前記C1−4アルキルはOH、C1−4アルキルオキシおよびNRから選択される置換基によって場合により置換されているまたはRはRと共に、Nを場合により含む5から7員の不飽和炭素環を形成しており;
は、Hもしくは(ヒドロキシまたは1−3個のハロゲンによって場合により置換されている)メチルであるまたはRはRと共に、Nを場合により含む5から7員の不飽和炭素環を形成しており;
は、ヒドロキシメチル、COHまたはCONR10であり;
およびRは独立に、H、C1−4アルキルもしくはC3−8シクロアルキルであるまたはRはRと共に、OおよびNR11から選択されるヘテロ原子部分を場合により含む5または6員の不飽和炭素環を形成しており;
およびRは独立に、H、C1−6アルキルまたはC3−8シクロアルキルであり、前記C1−6アルキルはヒドロキシ、C1−4アルキルオキシまたは1−3個のハロゲンによって場合により置換されているまたはRおよびRは、これらが結合しているNと共に、3−6員の飽和ヘテロ環を形成しており;
は、Hまたは(ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、NR1213、CONR1415およびYから選択される1−3個の基によって場合により置換されている)C1−4アルキル(ここで、YはO、NおよびSから選択される1−2個のヘテロ原子を含む5−6員のヘテロアリールであるまたは、ここで、Yは、O、S、SOおよびNR16から選択される1−2個のヘテロ原子部分を場合により含むC3−8シクロアルキルであり、Yは、C1−4アルキル、CHOHおよびCHNR1718から選択される1−2個の置換基によって場合により置換されている。)であり;
またはRは、O、SおよびNR16から選択されるヘテロ原子部分を含むC3−8シクロアルキルであるまたはRおよびR10は、これらが結合しているNと共に、OおよびNR16から選択されるヘテロ原子部分を場合により含む5−6員の飽和ヘテロ環を形成しており;
10はHもしくはメチルである(但し、Rがメチルであるとき、R10はC1−4アルキルでなければならない。)またはR10およびRは、これらが結合しているNと共に、OおよびNR16から選択されるヘテロ原子部分を場合により含む5−6員の飽和ヘテロ環を形成しており;
11は、Hまたはメチルであり;
12は、HもしくはC1−4アルキルであるまたはR12およびR13は、これらが結合しているNと共に、O、SおよびNR19から選択されるヘテロ原子部分を場合により含む5−6員の飽和ヘテロ環を形成しており;
13は、H、C1−4アルキル、CO20もしくはSO20であるまたはR13およびR12は、これらが結合しているNと共に、O、SおよびNR19から選択されるヘテロ原子部分を場合により含む5−6員の飽和ヘテロ環を形成しており;
14−R19は、独立にHまたはC1−4アルキルであり;
20は、C1−4アルキルであり、および
mは、1−4であり、
がCFであるとき、RはRと共に、6員の不飽和炭素環を形成し、およびRはRと共に、6員の不飽和炭素環を形成し、RはCONHであり得ない。]。
【0012】
用語C1−6アルキルは、本明細書中で使用される場合、1−6個の炭素原子を有する分岐状または非分岐状のアルキル基を表す。このような基の例は、メチル、エチル、イソプロピル、第三ブチルおよびネオペンチルである。同様に、用語C1−4アルキルは、本明細書中で使用される場合、1−4個の炭素原子を有する分岐状または非分岐状のアルキル基を表す。
【0013】
用語C3−8シクロアルキルは、本明細書中で使用される場合、3−8個の炭素原子を有する分岐状または非分岐状の環状アルキル基を表す。このような基の例は、シクロプロピル、シクロペンチルおよび2−メチルシクロヘキシルである。
【0014】
用語C1−6アルキルオキシは、本明細書中で使用される場合、1−6個の炭素原子を有する分岐状または非分岐状のアルキルオキシ基を表す。このような基の例は、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシおよび第三ブチルオキシである。同様に、用語C1−4アルキルオキシは、本明細書中で使用される場合、1−4個の炭素原子を有する分岐状または非分岐状のアルキルオキシ基を表す。
【0015】
用語C3−6シクロアルキルオキシは、本明細書中で使用される場合、3−6個の炭素原子を有する分岐状または非分岐状の環状アルキルオキシ基を表す。このような基の例は、シクロプロピルオキシ、シクロペンチルオキシおよび2−メチルシクロペンチルオキシである。同様に、用語C4−6シクロアルキルオキシは、4−6個の炭素原子を有する分岐状または非分岐状の環状アルキルオキシ基を表す。
【0016】
用語C1−5アシルは、本明細書中で使用される場合、1−5個の炭素原子を有するカルボン酸から誘導されるアシル基を表す。アシル基は、分岐状、非分岐状、飽和または不飽和の場合もある炭化水素を含むことができる。このような基は、ホルミル、アセチル、プロパノイル、プロペノイルおよびピバロイルを含む。また、C1−5アシルの定義には、ヘミ−マラノイルなどのジカルボン酸から誘導される基も含まれる。
【0017】
用語ハロゲンは、本明細書中で使用される場合、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を表す。
【0018】
と共にRによって形成され、Nを場合により含む5から7員の不飽和炭素環の例は、シクロペンテニレン、シクロヘキセニレン、フェニレンおよびピリジニレンを含む。
【0019】
と共にRによって形成され、OおよびNR11から選択されるヘテロ原子部分を場合により含む6から8員の不飽和炭素環の例は、シクロヘキセニレンおよび1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジニレンを含む。
【0020】
およびRによって、これらが結合している窒素と共に形成され、3から5員の飽和ヘテロ環の例は、アゼチジンおよびピロリジンを含む。
【0021】
O、NおよびSから選択される1または2個のヘテロ原子を含む5または6員のヘテロアリールの例は、フラニル、チエニル、チアゾリルおよびピリジニルを含む。
【0022】
O、S、SOおよびNR16(但し、R16は先に定義される意味を有する)から選択されるヘテロ原子部分を含むC3−8シクロアルキルの例は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニルおよびホモピペリジニルを含む。
【0023】
およびR10によって、これらが結合している窒素と共に形成され、OおよびNR16から選択されるヘテロ原子部分を場合により含む5または6員の飽和ヘテロ環の例は、ピロリジン、ピペリジンおよびピペラジンを含む。
【0024】
同様に、R12およびR13によって、これらが結合している窒素と共に形成され、OおよびNR19から選択されるヘテロ原子部分を場合により含む5または6員の飽和ヘテロ環の例は、ピロリジン、ピペリジンおよびピペラジンを含む。
【0025】
1つの実施形態において、Rはイソプロピル、第三ブチル、CNまたはトリフルオロメチルである。更なる実施形態において、Rはトリフルオロメチルである。
【0026】
もう1つの実施形態において、Rはヒドロキシ、C1−4アルキルオキシまたはNRによって場合により置換されているメチルであり、但し、RおよびRは先に定義される意味を有する。更なる実施形態において、RはヒドロキシメチルまたはCHNRである。
【0027】
更なる実施形態において、RはRと共に、シクロヘキセニレンまたはシクロヘプテニレン環を形成している。
【0028】
もう1つの実施形態において、RはCONR10であり、但し、RおよびR10は先に定義される意味を有する。
【0029】
もう1つの実施形態において、RおよびRは独立に、HまたはC1−4アルキルである。更なる実施形態において、RおよびRは独立に、H、メチルまたはエチルである。更なる実施形態において、RはRと共に、Oを場合により含む5、6または7員の不飽和炭素環を形成している。
【0030】
もう1つの実施形態において、RおよびRは独立に、H、C1−4アルキルまたはC3−6シクロアルキルである。
【0031】
もう1つの実施形態において、Rは、Hまたは(ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシまたはNR1213によって場合により置換されている)C1−4アルキルであり、但し、R12およびR13は先に定義される意味を有する。更なる実施形態において、Rは、Yによって場合により置換されているC1−4アルキルであり、但し、YはOおよびNR16から選択される1−2個のヘテロ原子部分を含むC4−6シクロアルキルであり、但し、R16は先に定義される意味を有する。
【0032】
もう1つの実施形態において、R10はHまたはC1−4アルキルである。更なる実施形態において、R10はHまたはメチルである。
【0033】
もう1つの実施形態において、R11はHまたはメチルである。
【0034】
もう1つの実施形態において、複素環誘導体は、
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(3−ヒドロキシ−プロピル)−アミド;
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−メタンスルホニルアミノ−エチル)−アミド;
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸アゼチジン−3−イルアミド;
2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロインダゾール−1−イル)アセトアミド−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピラン−3−カルボキサミド;
2−[2−(4−エチルアミノメチル−3−トリフルオロメチルピラゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−(2−(4−ヒドロキシメチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−{2−[4−(1−ヒドロキシ−エチル)−3−トリフルオロメチルピラゾール−1−イル]−アセチルアミノ}−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミドおよび
2−[2−(3−tert−ブチル−4−ジメチルアミノメチルピラゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
N−(2−ヒドロキシエチル)−2−(2−(4−((メチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
または薬学的に許容可能なこの塩もしくは溶媒和物から選択される。
【0035】
本発明の複素環誘導体は、有機化学の技術において良く知られている方法により調製される。例えば、J.March、「Advanced Organic Chemistry」4版、John Wiley and Sons社を参照。一連の合成の間、関与する任意の分子上の反応し易いまたは反応性の基を保護することが必要および/または望ましい場合がある。これは、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wutts、「Protective Groups in Organic Synthesis」2版、John Wiley and Sons社、1991年に記載されるものなどの従来の保護基によって達成される。保護基は、都合の良い後の段階において当該技術で良く知られている方法を使用して場合により除去される。
【0036】
一般式(I)の複素環誘導体の合成は、下のスキーム1−6中で概略を示されるようにして達成できる。
【0037】
(8)などの複素環誘導体は、スキーム1中で示されるように調製される。N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中においてNaHまたは炭酸カリウムなどの塩基を使用し、ピラゾール誘導体(1)をアルキル化することは、アセテート誘導体(2)を提供する。酸、例えばトリフルオロ酢酸(TFA)を使用し、t−ブチル基を引続いて除去することは、酸誘導体(3)を提供する。ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)などの有機塩基の存在下において、例えばO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスフェート(HATU)を使用し、酸誘導体(3)をアミノチオフェン誘導体(4)とカップリングすることは、アミド(5)を与える。TFAまたはHClなどの酸によってt−ブチルエステルを除去し、DIEAなどの有機塩基の存在下でアミンと共にHATUなどのカップリング試薬によって、生じるカルボン酸中間体(6)を引続いて処理することは、アミド誘導体(7)を提供する。最後に、TFAまたはHClなどの酸によるBoc基の脱保護は、アルキルアミド(8)を与える。
【0038】
【化2】

【0039】
ピラゾール誘導体(1)およびアミノチオフェン誘導体(4)は商業的な供給元より入手するか、または文献の手順または当業者に既知の文献の手順を改変することで調製する。例えば、スキーム2中に概略を示すように、アミノチオフェン誘導体(4)はジエチルアミンまたはN−メチルモルホリンなどの有機塩基の存在下において、t−ブチルシアノアセテート、シクロヘキサノンおよび硫黄を縮合することで、調製される。
【0040】
【化3】

【0041】
インダゾールアミン構造を構築する代替法は、スキーム3に概要を示す。適切な酸ハロゲン化物、例えばDCMおよびトリエチルアミンの存在下において、アミノチオフェン誘導体(9)を処理することは、ハロゲン化アミド誘導体(10)を提供する。炭酸カリウムまたはNaHなどの塩基の存在下で、アミド(10)をピラゾール誘導体(11)と更に反応させることは、付加物(12)を与える。同様に、ブロモアセトアミド(10)を工夫して、アミド付加物(15)を与える。例えば、MeOH中でトリアセトキシボロヒドリドおよび酢酸を使用して(12)を還元的にアミノ化することは、(13)を与える。あるいは、例えばMeOH中で水素化ホウ素ナトリウムを使用して(12)を還元することは、アミド(14)を与える。
【0042】
【化4】

【0043】
(13a)の型のアミン誘導体も、スキーム4中で説明されるように調製される。NaHなどの塩基を使用し、ブロモアセトアミド誘導体(10)によって3−(トリフルオロメチル)−4−シアノピラゾール(16)をアルキル化することは、(17)を提供する。コバルト塩の存在下で水素化ホウ素ナトリウムによって(17)を還元することは、アミン(18)を与える。例えば、DCM中においてナトリウムトリアセトキシボロヒドリドの存在下でアセトンを使用し、引続いて還元的にアミノ化することは、アミン(19)を提供する。
【0044】
【化5】

【0045】
スキーム5中に示されるように、キノリン中で銅と共に加熱すると、酸誘導体(6)が脱カルボキシル化される。例えば、ジクロロエタン中でオキシ塩化リンおよびDMFを使用し、チオフェン(20)を次いでカルボニル化し、アルデヒド(21)を提供する。例えば、EtOH中で水素化ホウ素ナトリウムによって(21)を続いて還元すると、アルコール(22)が生じる。
【0046】
【化6】

【0047】
(11)の型のアルデヒド誘導体は、スキーム6中で説明されるように調製できる。セミカルバジド(24)を使用してピナコールセミカルバゾン(25)を形成し、DMF中でオキシ塩化リンによって続いて処理することは、アルデヒド(11)を提供する。あるいは、水素化アルミニウムリチウムなどの試薬によって(26)の型のエステルを還元してアルコール(27)を与え、二酸化マンガンまたは同様の試薬によって続いて酸化することは、アルデヒド(11)を提供する。
【0048】
【化7】

【0049】
(34)などの複素環誘導体は、スキーム7中に示されるようにして調製される。例えば、エタノールアミンを使用し還流において、エステルの交換を達成できる。得られるシアノアセトアミド(29)を、例えばシクロヘキサノンにより脱水条件下で縮合でき、(30)を与える。ジエチルアミンまたはN−メチルモルホリンなどの有機塩基の存在下において硫黄により環化することで、アミノチオフェン誘導体(31)を与える。例えば、ジイソプロピルエチルアミンの存在下においてTHF中で臭化ブロムアセチルによってアミノチオフェン誘導体(31)を処理することは、ブロモアセトアミド誘導体(32)を提供する。炭酸カリウムなどの塩基の存在下においてブロモアセトアミド(32)をピラゾール誘導体(11)と更に反応させることは、付加物(33)を与える。例えば、MeOH中においてトリアセトキシボロヒドリドおよび酢酸またはDCM中において炭担持パラジウム、水素および酢酸を使用して、アルデヒド(33)を還元的にアミノ化することは、アミン(34)を与える。
【0050】
【化8】

【0051】
(37)の型の置換ピラゾール誘導体は、スキーム8中で説明されるように調製できる。適切なグリニャール試薬によってアルデヒド(12a)を処理し、例えばデス−マーチンのペルヨージナン試薬を使用して続いて酸化することは、中間体ケトン(36)を与える。シアノ水素化ホウ素ナトリウムを使用して還元的にアミノ化することは、アミン(37)を供与する。
【0052】
【化9】

【0053】
(41)の型のピラゾリルアミン誘導体は、スキーム9中で概要が示されるように調製できる。適切な塩基の存在下においてピラゾールアルコール(38)によりブロモアセトアミド誘導体(10a)を処理することは、中間体(39)を提供する。アルコールを適切な脱離基に転化し、続いてアミンによって置き換えることは、所望のアルキルアミン誘導体(41)を与える。
【0054】
【化10】

【0055】
また、本発明は、本発明による複素環誘導体の、例えば立体配置的または幾何的異性のために生じる立体異性的形態の全てを、この範囲内に含む。このような立体異性的形態は、エナンチオマー、ジアステレオ異性体、シスおよびトランス異性体などである。例えば、Rが1−ヒドロキシエチルの場合、化合物はエナンチオマーの対として存在する。Rが2−メチル−1−シクロペンチルの場合、シスおよびトランスの両方の幾何的異性体が可能である。式Iの複素環誘導体またはこの塩ないし溶媒和物の個々の立体異性体の場合、本発明は、前述の立体異性体を実質的に含まない、即ち、5%未満、好ましくは2%未満、特には1%未満の他の立体異性体を伴う。任意の割合の立体異性体の混合物、例えば、2種類のエナンチオマーを実質的に等量含むラセミ的混合物も、本発明の範囲内に含まれる。
【0056】
キラル化合物については、純粋な立体異性体が得られる非対称合成のための方法が当該技術で良く知られており、例えば、キラル誘導による合成、キラル中間体より出発する合成、エナンチオ選択性酵素的転化、キラル媒体上でのクロマトグラフィーを使用する立体異性体の分離である。このような方法は、Chirality In Industry(A.N.Collins、G.N.SheldrakeおよびJ.Crosby編、1992年;John Wiley社)中に記載されている。幾何的異性体の合成のための同様の方法も、当該技術において良く知られている。
【0057】
本発明の複素環誘導体は、遊離塩基としての形態で、反応混合物より薬学的に許容可能な塩として単離される。これらの塩も前記遊離塩基を有機または無機酸によって処理することで得られ、例えば、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸およびアスコルビン酸である。
【0058】
本発明の複素環誘導体は、溶媒和されているおよび溶媒和されていない両方の形態で存在し、水和された形態を含む。これらの形態も、本発明の範囲内に包含される。
【0059】
本発明の複素環誘導体は、非晶質な形態としても存在する。多結晶質な形態も可能である。これら全ての物理的形態が、本発明の範囲内に含まれる。
【0060】
更なる態様において、本発明の複素環誘導体ならびにこれらの薬学的に許容可能な塩および溶媒和物は、治療において有用である。このようなものとして、本発明の複素環誘導体は、AMPAレセプターに介在されるシナプス応答の増大が必要とされる精神疾患を治療または予防するための医薬を製造するために有用である。特に、複素環誘導体は、神経変性障害、認知もしくは記憶機能不全、記憶および学習障害、注意障害、精神的外傷、脳梗塞、てんかん、アルツハイマー病、鬱病、統合失調症、精神障害、不安症、自閉症、神経性剤の結果生じる障害もしくは疾患、薬物乱用、アルコール性精神性障害、パーキンソン病、睡眠障害もしくは睡眠不足の結果生じるナルコレプシーまたは他の病的状態を治療するための医薬を製造するために有用である。本発明は、任意の前述の疾患および障害の治療において使用するための複素環誘導体を更に含む。
【0061】
本発明は、鬱病またはいずれかの前述の障害に罹っているまたは罹り易い、ヒトを含む哺乳類の治療方法を更に含み、この方法は、本発明による複素環誘導体または薬学的に許容可能なこの塩もしくは溶媒和物の有効量を投与することを含む。
【0062】
本発明の複素環誘導体または薬学的に許容可能なこの塩もしくは溶媒和物(本明細書では活性成分とも呼ぶ)の、治療的効果を達成するために必要な量は、特定の化合物、投与の経路、受容者の年齢および状態ならびに治療される特定の障害または疾患によって、もちろん変化する。
【0063】
いずれかの前述の障害にとって適切な1日当たりの用量は、受容者(例えば、ヒト)の体重1キログラム当たり1日当たり0.001から50mgの範囲内、好ましくは体重1キログラム当たり1日当たり0.01から20mgの範囲内である。所望の用量は、1日を通して適切な間隔で投与される複数回の分割用量として与えることができる。
【0064】
活性成分を単独で投与することは可能であるが、これを薬学的組成物として提示することが好ましい。したがって、本発明は、Gennaroら、Remmington:The Science and Practice of Pharmacy、20版、Lippincott、Williams and Wilkins社、2000年(特に、第5部:pharmaceutical manufacturing参照)に記載されているものなどの薬学的に許容可能な賦形剤の1種類以上と混合して、本発明による複素環誘導体を含む薬学的組成物も提供する。適切な賦形剤は、例えば、the Handbook of Pharmaceutical Excipients、2版、A.WadeおよびP.J.Weller編、American Pharmaceutical Association、ワシントン、The Pharmaceutical Press社、ロンドン、1994年中に記載されている。組成物は、経口、経鼻、局所(頬側、舌下および経皮を含む)、非経口(皮下、静脈内および筋肉内を含む)または直腸投与に適しているものを含む。
【0065】
本発明による複素環誘導体と、薬学的に許容可能な1種類の賦形剤または複数の賦形剤との混合物は、錠剤などの固体用量単位に圧縮する、またはカプセルもしくは坐剤に加工することができる。また、薬学的に許容可能な液体によって、溶液、懸濁液、エマルジョンの形態の注射用調製物、またはスプレー、例えば、鼻もしくは頬側スプレーとして化合物を適用することもできる。用量単位、例えば、錠剤を作製するためには、充填剤、着色剤、ポリマー性バインダーなどの従来の添加剤の使用が意図される。一般的に、任意の薬学的に許容可能な添加剤が使用できる。また、本発明の化合物は、即時および/または持続性放出のためのインプラント、パッチ、ゲルまたは任意の他の調製物中での使用にも適している。
【0066】
それと共に薬学的組成物を調製および投与できる適切な充填剤としては、ラクトース、スターチ、セルロースおよびこの誘導体など、または適切な量で使用されるこれらの混合物が挙げられる。
【0067】
本発明は以下の実施例により、更に説明される。
【実施例1】
【0068】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−ジメチルアミノ−エチル)−アミド
a)(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−酢酸
【0069】
【化11】

【0070】
水素化ナトリウム(ミネラルオイル中60%[w/w]分散液、632mg、15.8mmol)を、DMF(60mL)中の4,5,6,7−テトラヒドロ−3−(トリフルオロメチル)−インダゾール(3.00g、15.8mmol)の撹拌された溶液に、数回に分けて加え、混合物を室温で30分撹拌した。tert−ブチルブロモアセテート(2.33mL、15.8mmol)を加え、反応混合物を80℃で2時間撹拌し、室温まで冷却させた。水(50mL)を加え、生じた溶液をEtOAc(3×200mL)で抽出し、水(200mL)、塩水(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮し、(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−インダゾール−1−イル)−酢酸tert−ブチルエステルを与えた。
【0071】
(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−酢酸tert−ブチルエステルをDCM(30mL)およびTFA(30mL)の溶液に溶解し、生じた混合物を、真空中での濃縮の前に室温で30分撹拌し、標記の化合物(4.50g)を与えた。これを更に一切精製することなく、次の工程で直接使用した。
【0072】
b)2−アミノ−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル
【0073】
【化12】

【0074】
シクロヘキサノン(2.0g、20.4mmol)、tert−ブチルシアノアセテート(2.88g、20.4mmol)、硫黄(650mg、20.4mmol)をEtOH(8mL)中で撹拌した。ジエチルアミン(2.5mL、24.2mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。水(30mL)を加え、反応混合物をEtOAc(3×30mL)で抽出した。EtOAc層を合わせて塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、真空中で溶媒を除去し、粘性物質として所望の生成物を与えた(5.5g)。この化合物を一切更に精製することなく、直接使用した。
MS(ESI):m/z 254[M+H]+。
【0075】
c)2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル
【0076】
【化13】

【0077】
(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−酢酸(638mg、2.57mmol)をDCM(10mL)およびDMF(1mL)の溶液に懸濁させ、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスフェート(1.17g、3.08mmol)およびN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(537μL、3.08mmol)、続いて2−アミノ−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(651mg、2.57mmol)を加えた。生じた混合物を室温で一晩撹拌した。溶液を真空中で濃縮した。残渣を、DCMを溶離液として使用しシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、黄色固体として標記の化合物(0.93g、1.93mmol、75%)を与えた。
【0078】
d)2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸
【0079】
【化14】

【0080】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸tert−ブチルエステルをDCM(5mL)およびTFA(5mL)の溶液中に溶解し、生じる混合物を、真空中で濃縮する前に室温で3時間撹拌し、淡黄色固体として標記の化合物(870mg)を与えた。これを一切更に精製することなく、次の工程で直接使用した。
【0081】
e)2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−ジメチルアミノ−エチル)−アミド
【0082】
【化15】

【0083】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(50mg、0.117mmol)を、DCM(2mL)およびDMF(0.4mL)の溶液中に溶解させた。O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスフェート(54mg、0.141mmol)、続いてN,N−ジメチルエチレンジアミン(15.5μL、0.141mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(24.6μL、0.141mmol)を加えた。生じた混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、得られた残渣を分取逆相HPLCで精製し、無色のオイルでTFA塩として標記の化合物(52mg、0.084mmol、72%)を与えた。
MS(ESI):m/z 498.5[M+H]
【実施例2】
【0084】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−アミド
【0085】
【化16】

【0086】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに1−(2−アミノエチル)−ピペリジンを使用し、実施例1eと同様にして、橙/茶色の残渣でTFA塩として標記の化合物(7mg、0.011mmol、9%)を生じた。
MS(ESI):m/z 538.7[M+H]
【実施例3】
【0087】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−アミド
【0088】
【化17】

【0089】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを使用し、実施例1eと同様にして、淡茶色のオイルとして標記の化合物(13mg、0.026mmol、23%)を生じた。
MS(ESI):m/z 499.3[M+H]
【実施例4】
【0090】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸シクロプロピルアミド
【0091】
【化18】

【0092】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりにシクロプロピルアミンを使用し、実施例1eと同様にして、白色固体として標記の化合物(5mg、0.011mmol、10%)を生じた。
MS(ESI):m/z 467.3[M+H]
【実施例5】
【0093】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(3−ヒドロキシ−プロピル)−アミド
【0094】
【化19】

【0095】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに3−アミノ−1−プロパノールを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(4mg、0.007mmol、12%)を生じた。
MS(ESI):m/z 485.8[M+H]
【実施例6】
【0096】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(3−メトキシ−プロピル)−アミド
【0097】
【化20】

【0098】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに3−メトキシプロピルアミンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(8mg、0.017mmol、29%)を生じた。
MS(ESI):m/z 499.3[M+H]
【実施例7】
【0099】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−アミド
【0100】
【化21】

【0101】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに3−アミノ−1,2−プロパンジオールを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(9mg、0.018mmol、31%)を生じた。
MS(ESI):m/z 501.3[M+H]
【実施例8】
【0102】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−アミド
【0103】
【化22】

【0104】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに1−(3−アミノプロピル)イミダゾールを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(3mg、0.005mmol、9%)を生じた。
MS(ESI):m/z 532.2[M+H]
【実施例9】
【0105】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸プロピルアミド
【0106】
【化23】

【0107】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりにプロピルアミンを使用し、同様にして、標記の化合物(2mg、0.004mmol、7%)を生じた。
MS(ESI):m/z 469.3[M+H]
【実施例10】
【0108】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(ピリジン−3−イルメチル)−アミド
【0109】
【化24】

【0110】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに3−(アミノメチル)ピリジンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(7mg、0.011mmol、18%)を生じた。
MS(ESI):m/z 518.3[M+H]
【実施例11】
【0111】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−オキソ−エチル]−アミド
【0112】
【化25】

【0113】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに2−アミノ−1−(4−メチルピペラジニル)エタノン・2HClを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(7mg、0.012mmol、17%)を生じた。
MS(ESI):m/z 567.5[M+H]
【実施例12】
【0114】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸メチルカルバモイルメチル−アミド
【0115】
【化26】

【0116】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに2−アミノ−N−メチル−アセトアミド・HClを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(11mg、0.022mmol、31%)を生じた。
MS(ESI):m/z 498.6[M+H]
【実施例13】
【0117】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸[2−(2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル)−エチル]−アミド
【0118】
【化27】

【0119】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに1−(2−アミノエチル)イミダゾリン−2−オンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(4mg、0.008mmol、11%)を生じた。
MS(ESI):m/z 539.7[M+H]
【実施例14】
【0120】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−チオモルホリン−4−イル−エチル)−アミド
【0121】
【化28】

【0122】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに1−(2−アミノエチル)チオモルホリンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(13mg、0.024mmol、34%)を生じた。
MS(ESI):m/z 556.3[M+H]
【実施例15】
【0123】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(1−エチル−ピロリジン−2−イルメチル)−アミド
【0124】
【化29】

【0125】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに1−(2−アミノメチル)−1−エチル−ピロリジンを使用し、実施例1eと同様にして、TFA塩として標記の化合物(13mg、0.020mmol、29%)を生じた。
MS(ESI):m/z 538.5[M+H]
【実施例16】
【0126】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−アミド
【0127】
【化30】

【0128】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりにN−(2−アミノエチル)ピロリジンを使用し、実施例1eと同様にして、TFA塩として標記の化合物(8mg、0.013mmol、18%)を生じた。
MS(ESI):m/z 524.5[M+H]
【実施例17】
【0129】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−モルホリン−4−イル−エチル)−アミド
【0130】
【化31】

【0131】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりにN−(2−アミノエチル)モルホリンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(15mg、0.023mmol、33%)を生じた。
MS(ESI):m/z 540.5[M+H]
【実施例18】
【0132】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−アミド
【0133】
【化32】

【0134】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりにN−(3−アミノプロピル)モルホリンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(9mg、0.014mmol、20%)を生じた。
MS(ESI):m/z 554.3[M+H]
【実施例19】
【0135】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(ピリジン−2−イルメチル)−アミド
【0136】
【化33】

【0137】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに2−(アミノメチル)ピリジンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(5mg、0.009mmol、14%)を生じた。
MS(ESI):m/z 518.3[M+H]
【実施例20】
【0138】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−ピリジン−2−イル−エチル)−アミド
【0139】
【化34】

【0140】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに2−(2−アミノエチル)ピリジンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(6mg、0.012mmol、17%)を生じた。
MS(ESI):m/z 532.3[M+H]
【実施例21】
【0141】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エチル)−アミド
【0142】
【化35】

【0143】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりにエタノールアミンを使用し、同様にして、標記の化合物(1mg、0.001mmol、2%)を生じた。
MS(ESI):m/z 471.8[M+H]
【実施例22】
【0144】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−プロピル)−アミド
【0145】
【化36】

【0146】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに3−アミノ−2,2−ジメチル−1−プロパノールを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(9mg、0.018mmol、25%)を生じた。
MS(ESI):m/z 513.7[M+H]
【実施例23】
【0147】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(ピリジン−4−イルメチル)−アミド
【0148】
【化37】

【0149】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに4−(アミノメチル)ピリジンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(11mg、0.022mmol、31%)を生じた。
MS(ESI):m/z 518.5[M+H]
【実施例24】
【0150】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸([1,4]ジオキサン−2−イルメチル)−アミド
【0151】
【化38】

【0152】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりにc−[1,4]ジオキサン−2−イルメチルアミンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(17mg、0.033mmol、46%)を生じた。
MS(ESI):m/z 527.3[M+H]
【実施例25】
【0153】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(1,1−ジオキソ−テトラヒドロ−1Δ−チオフェン−3−イル)−アミド
【0154】
【化39】

【0155】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりにテトラヒドロ−3−チオフェンアミン−1,1−ジオキシドを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(14mg、0.026mmol、38%)を生じた。
MS(ESI):m/z 545.3[M+H]
【実施例26】
【0156】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−ピリジン−3−イル−エチル)−アミド
【0157】
【化40】

【0158】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに3−(2−アミノエチル)ピリジンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(24mg、0.045mmol、64%)を生じた。
MS(ESI):m/z 532.3[M+H]
【実施例27】
【0159】
[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(5−ジメチルアミノメチル−フラン−2−イルメチル)−アミド
【0160】
【化41】

【0161】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりにC−(5−ジメチルアミノメチル−フラン−2−イル)−メチルアミンを使用し、実施例1eと同様にして、TFA塩として標記の化合物(23mg、0.033mmol、48%)を生じた。
MS(ESI):m/z 565.0[M+H]
【実施例28】
【0162】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イルメチル)−アミド
【0163】
【化42】

【0164】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)メチルアミンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(23mg、0.043mmol、61%)を生じた。
MS(ESI):m/z 535.3[M+H]
【実施例29】
【0165】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸[(R)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メチル]−アミド
【0166】
【化43】

【0167】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに(R)−(−)−テトラヒドロフルフリルアミンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(17mg、0.034mmol、48%)を生じた。
MS(ESI):m/z 512.0[M+H]
【実施例30】
【0168】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メチル]−アミド
【0169】
【化44】

【0170】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに(S)−(+)−テトラヒドロフルフリルアミンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(20mg、0.038mmol、55%)を生じた。
MS(ESI):m/z 511.9[M+H]
【実施例31】
【0171】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(5−メチル−ピラジン−2−イルメチル)−アミド
【0172】
【化45】

【0173】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりに2−(アミノメチル)−5−メチルピラジンを使用し、実施例1eと同様にして、標記の化合物(24mg、0.045mmol、65%)を生じた。
MS(ESI):m/z 533.5[M+H]
【実施例32】
【0174】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−メタンスルホニルアミノ−エチル)−アミド
a)[2−({2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0175】
【化46】

【0176】
N,N−ジメチルエチレンジアミンの代わりにN−Boc−エチレンジアミンを使用し、実施例1eと同様にして、白色固体として標記の化合物(16mg、0.028mmol、40%)を生じた。
【0177】
b)2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−メタンスルホニルアミノ−エチル)−アミド
【0178】
【化47】

【0179】
[2−({2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステルを、DCM(1mL)およびTFA(1mL)の溶液中に溶解し、真空中で濃縮する前に室温で1時間撹拌した。生じる無色のオイルをDCM(1mL)中に再溶解し、トリエチルアミン(7.70μL、0.055mmol)、続いてメタンスルホニルクロリド(2.20μL、0.028mmol)を加えた。生じる混合物を室温で一晩撹拌した。試料を真空中で濃縮し、得られた残渣を分取逆相HPLCにより精製し、白色固体として標記の化合物(4mg、0.007mmol、25%)を生じた。
MS(ESI):m/z 548.3[M+H]
【実施例33】
【0180】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−メチルアミノ−エチル)−アミド
【0181】
【化48】

【0182】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(25mg、0.059mmol)を、DCM(1mL)およびDMF(0.2mL)の溶液中に溶解した。O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロフォスフェート(27mg、0.070mmol)、続いてN−(2−アミノエチル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルエステル(12mg、0.070mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(12.2μL、0.070mmol)を加えた。生じた混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、得られた残渣を分取逆相HPLCで精製した。生じる残渣をDCM(0.5mL)およびTFA(0.5mL)の溶液中に溶解し、真空中で濃縮する前に室温で30分撹拌した。得られた残渣を分取逆相HPLCで精製し、TFA塩として標記の化合物(15mg、0.025、42%)を生じた。
MS(ESI):m/z 484.7[M+H]
【実施例34】
【0183】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(4−アミノ−ブチル)−アミド
【0184】
【化49】

【0185】
N−(2−アミノエチル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルエステルの代わりにN−Boc−1,4−ジアミノブタンを使用し、実施例33と同様にして、TFA塩として標記の化合物(2mg、0.003mmol、5%)を生じた。
MS(ESI):m/z 498.5[M+H]
【実施例35】
【0186】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−エチルアミノ−エチル)−アミド
【0187】
【化50】

【0188】
N−(2−アミノエチル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルエステルの代わりにN−Boc−N−エチル−エチレンジアミン・HClを使用し、実施例33と同様にして、TFA塩として標記の化合物(7mg、0.011mmol、15%)を生じた。
MS(ESI):m/z 498.5[M+H]
【実施例36】
【0189】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸((R)−1−ピロリジン−3−イルメチル)アミド
【0190】
【化51】

【0191】
N−(2−アミノエチル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルエステルの代わりに(S)−3−アミノメチル−1−N−Boc−ピロリジンを使用し、実施例33と同様にして、TFA塩として標記の化合物(5mg、0.009mmol、12%)を生じた。
MS(ESI):m/z 510.3[M+H]
【実施例37】
【0192】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸アゼチジン−3−イルアミド
【0193】
【化52】

【0194】
N−(2−アミノエチル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルエステルの代わりに3−アミノ−1−N−Boc−アゼチジンを使用し、実施例33と同様にして、TFA塩として標記の化合物(11mg、0.018mmol、25%)を生じた。
MS(ESI):m/z 482.4[M+H]
【実施例38】
【0195】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(アゼチジン−3−イルメチル)−アミド
【0196】
【化53】

【0197】
N−(2−アミノエチル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルエステルの代わりに3−アミノメチル−1−N−Boc−アゼチジンを使用し、実施例33と同様にして、TFA塩として標記の化合物(10mg、0.016mmol、23%)を生じた。
MS(ESI):m/z 496.6[M+H]
【実施例39】
【0198】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(3−アミノ−プロピル)−アミド
【0199】
【化54】

【0200】
N−(2−アミノエチル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルエステルの代わりにN−Boc−1,4−ジアミノプロパンを使用し、実施例33と同様にして、TFA塩として標記の化合物(6mg、0.0012mmol、21%)を生じた。
MS(ESI):m/z 484.6[M+H]
【実施例40】
【0201】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸エチルアミド
【0202】
【化55】

【0203】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(20mg、0.047mmol)を、DCM(800μL)およびDMF(200μL)の溶液中に溶解した。ポリマー支持カルボジイミド(ローディング1.22mmol/g、53mg、0.064mmol)、続いてエチルアミン(THF中2.0M溶液、94.0μl、0.188mmol)を加えた。生じた混合物を、Biotage SmithCreatorマイクロ波装置中にて120℃で15分加熱した。レジンを濾別し、MeOH(2×50mL)、EtOAc(2×20mL)およびMeCN(2×20mL)で洗浄した。濾液を合わせて真空中で濃縮し、得られた残渣を分取逆相HPLCで精製し、白色固体として標記の化合物(1mg、0.003mmol、6%)を与えた。
MS(ESI):m/z 455.5[M+H]
【実施例41】
【0204】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸ジメチルアミド
【0205】
【化56】

【0206】
エチルアミン(THF中の2.0M溶液)の代わりにジメチルアミン(THF中の2.0M溶液)を使用し、実施例40と同様にして、標記の化合物(1mg、0.003mmol、6%)を生じた。
MS(ESI):m/z 455.3[M+H]
【実施例42】
【0207】
N−(3−ヒドロキシメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセトアミド
a)N−(4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセトアミド
【0208】
【化57】

【0209】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(200mg、0.47mmol)および銅粉(45mg、0.70mmol)をキノリン(4mL)中で懸濁し、生じる混合物を、Biotage SmithCreatorマイクロ波装置中にて200℃で10分加熱した。混合物を水(5mL)で希釈し、5M HClでpH1に酸性とし、ジエチルエーテル(3×50mL)で抽出した。有機物を合わせて硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮した。得られた残渣を溶離液としてDCMを使用しシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、真っ白ではない白色固体として標記の化合物(170mg、0.44mmol、95%)を与えた。
【0210】
b)N−(3−ホルミル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセトアミド
【0211】
【化58】

【0212】
オキシ塩化リン(399μl、4.28mmol)を、1,2−ジクロロエタン(3mL)中のDMF(332μl、4.28mmol)の撹拌された溶液に滴下により加えた。1,2−ジクロロエタン(80mL)中のN−(4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセトアミド(1.64g、4.28mmol)の懸濁液を数回に分けて撹拌しながら加え、混合物を室温で15分撹拌した。生じる黄色溶液を20分還流した。室温まで冷却後、混合物を酢酸ナトリウム(13.6g、116mmol、水130mL)に加え、この溶液を50℃で20分加熱した。室温まで冷却後、溶液をDCM(100mL)で希釈し、相を分離させた。水層をDCM(100mL)で抽出し、有機物を合わせて飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮して、黄色固体として標記の化合物(1.52g、3.70mmol、86%)を与えた。
【0213】
c)N−(3−ヒドロキシメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセトアミド
【0214】
【化59】

【0215】
EtOH(300mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(359mg、9.49mmol)の溶液に、N−(3−ホルミル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)−アセトアミド(1.30g、3.16mmol)を数回に分けて撹拌しながら加えた。生じる混合物を室温で40分撹拌した。発泡が止まるまで、酢酸を滴下により加えた。生じる混合物を真空中で濃縮し、真っ白ではない白色固体を与えた。固体をジエチルエーテル(200mL)中に溶解し、水(100mL)で洗浄した。有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮して、黄色固体として標記の化合物(1.27g、3.08mmol、97%)を生じた。
MS(ESI):m/z 414.4[M+H]
【実施例43】
【0216】
2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロインダゾール−1−イル)アセトアミド−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピラン−3−カルボキサミド
a)2−アミノ−5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[2,3−c]ピラン−3−カルボキサミド
【0217】
【化60】

【0218】
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(1.77g、17.7mmol)、シアノアセトアミド(1.50g、17.7mmol)および硫黄(560mg、17.7mmol)を、EtOH(6mL)中で撹拌した。ジエチルアミン(2mL、19.4mmol)を加え、反応物を室温で一晩撹拌した。沈殿が形成された。水(10mL)を加え、固体を濾過し、水(10mL)次いでヘプタン(50mL)で洗浄し、淡赤色の固体を与えた。固体をEtOAc/MeOH(75mL)中で撹拌し、次いで濾過して、真っ白ではない白色固体(1.64g、8.3mmol、47%)を与えた。
MS(ESI):m/z 199[M+H]
【0219】
b)2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロインダゾール−1−イル)アセトアミド−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピラン−3−カルボキサミド
【0220】
【化61】

【0221】
2−アミノ−5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[2,3−c]ピラン−3−カルボキサミド(40mg、0.20mmol)および2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)酢酸(50mg、0.20mmol)をDCM/DMF(3mL/50μL)中に溶解し、ポリマー支持カルボニルジイミダゾール(330mg、1.2mmol/g、0.396mmol)を加えた。反応混合物を、マイクロ波装置中において120℃で10分加熱した。反応混合物を濾過し、MeOH(10mL)、EtOAc(10mL)、およびMeCN(10mL)で洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、黄色の粘性物質を与えた。分取逆相HPLCによって精製することで、白色固体として所望の生成物(7.6mg、0.018mmol、9%)を与えた。
MS(ESI):m/z 429[M+H]
【実施例44】
【0222】
2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−1−イル)アセトアミド)チオフェン−3−カルボキサミド
a)2−アミノチオフェン−3−カルボキサミド
【0223】
【化62】

【0224】
EtOH(30mL)中の2,5−ジヒドロキシ−1,4−ジチアン(5.83g、38.3mmol)、2−シアノアセトアミド(8.4g、99.1mmol)およびトリエチルアミン(10mL、71.9mmol)の溶液を70℃で2時間加熱し、次いで一晩放置した。反応混合物を真空中で半分まで減少させ、溶液を氷上で冷却して沈殿を生成させた。固体を濾別し、ヘプタン(200mL)で洗浄し、茶色固体(7.12g、50.1mmol、51%)として生成物を与えた。
1H NMR(400MHz,CDOD):δ 6.21(d,1H)、6.93(d,1H)。
【0225】
b)2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)アセトアミド)チオフェン−3−カルボキサミド
【0226】
【化63】

【0227】
2−アミノチオフェン−3−カルボキサミド(23mg、0.16mmol)および2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−1−イル)酢酸(40mg、0.16mmol)をDCM/DMF(2mL/50μL)中に溶解し、ポリマー支持カルボニルジイミダゾール(264mg、1.2mmol/g、0.32mmol)を加えた。反応混合物を、Biotage SmithCreatorマイクロ波装置中において120℃で10分加熱した。反応混合物を濾過し、MeOH(10mL)、EtOAc(10mL)、およびMeCN(10mL)で洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、黄色の粘性物質を与えた。分取逆相HPLCによって精製することで、所望の生成物(1mg、2%)を与えた。
MS(ESI):m/z 373[M+H]
【実施例45】
【0228】
6−メチル−2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)アセトアミド−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−3−カルボキサミド
a)2−アミノ−6−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−3−カルボキサミド
【0229】
【化64】

【0230】
N−メチル−4−ピペリドン(2.00g、17.7mmol)、シアノアセトアミド(1.50g、17.7mmol)および硫黄(560mg、17.7mmol)を、EtOH(6mL)中で撹拌した。ジエチルアミン(2mL、19.4mmol)を加え、反応物を室温で一晩撹拌した。沈殿が形成された。水(10mL)を加え、固体を濾過し、水(10mL)、ヘプタン(50mL)で洗浄し、赤/橙色の固体(850mg、4.03mmol、23%)を与えた。
MS(ESI):m/z 212[M+H]
【0231】
b)6−メチル−2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)アセトアミド−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−3−カルボキサミド
【0232】
【化65】

【0233】
2−アミノ−5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[2,3−c]ピラン−3−カルボキサミドの代わりに2−アミノ−6−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−3−カルボキサミド)を使用し、実施例43bと同様にして、TFA塩として標記の化合物(11mg、0.02mmol、10%)を生じた。
MS(ESI):m/z 442[M+H]
【実施例46】
【0234】
2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)アセトアミド−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−3−カルボキサミド
a)tert−ブチル2−アミノ−3−カルバモイル−4,5−ジヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−6(7H)−カルボキシレート
【0235】
【化66】

【0236】
tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(9.95g、50mmol)、シアノアセトアミド(4.24g、50mmol)および硫黄(1.6g、50mmol)を、EtOH(20mL)中で撹拌した。ジエチルアミン(5mL、48mmol)を加え、反応物を室温で一晩撹拌した。溶液中に粘性物質が形成された。水(50mL)を加え、固体を濾過し、ヘプタン(150mL)で洗浄し、茶/黄色の固体(12.0g、40mmol、81%)を与えた。
MS(ESI):m/z 298[M+H]
【0237】
b)tert−ブチル3−カルバモイル−2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)アセトアミド−4,5−ジヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−6(7H)−カルボキシレート
【0238】
【化67】

【0239】
tert−ブチル2−アミノ−3−カルバモイル−4,5−ジヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−6(7H)−カルボキシレート(72mg、0.24mmol)および2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−1−イル)酢酸(60mg、0.24mmol)をDCM/DMF(3mL/50μL)中に溶解し、ポリマー支持カルボニルジイミダゾール(396mg、1.2mmol/g、0.475mmol)を加えた。反応混合物を、マイクロ波装置中において120℃で10分加熱した。反応混合物を濾過し、MeOH(10mL)、EtOAc(10mL)、およびMeCN(10mL)で洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、黄色の粘性物質として生成物(67mg、0.0127mmol、53%)を与えた。
MS(ESI):m/z 528[M+H]
【0240】
c)2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)アセトアミド−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−3−カルボキサミド
【0241】
【化68】

【0242】
tert−ブチル3−カルバモイル−2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−1−イル)アセトアミド−4,5−ジヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−6(7H)−カルボキシレートをTFA/DCM(2mL/2mL)中に溶解し、室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、分取逆相HPLCによって精製し、白色固体としてTFA塩として所望の生成物(12mg、0.023mmol、22%)を与えた。
MS(ESI):m/z 428[M+H]
【実施例47】
【0243】
4−5−ジメチル−2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)アセトアミド)チオフェン−3−カルボキサミド
a)2−アミノ−4,5−ジメチルチオフェン−3−カルボキサミド
【0244】
【化69】

【0245】
2−ブタノン(1.27g、17.6mmol)、シアノアセトアミド(1.50g、17.6mmol)および硫黄(560mg、17.6mmol)を、EtOH(6mL)中で撹拌した。ジエチルアミン(2mL、19.4mmol)を加え、反応物を室温で一晩撹拌した。水(20mL)を加え、反応混合物をEtOAc(20mL×3)中に抽出し、EtOAc層を合わせて、次いで塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、真空中で溶媒を除去して、黄色固体として生成物(435mg、2.56mmol、15%)を与えた。
【0246】
b)4−5−ジメチル−2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)アセトアミド)チオフェン−3−カルボキサミド
【0247】
【化70】

【0248】
2−アミノ−5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[2,3−c]ピラン−3−カルボキサミドの代わりに2−アミノ−4,5−ジメチルチオフェン−3−カルボキサミドを使用し、実施例43bと同様にして、標記の化合物(3.1mg、0.008mmol、4%)を生じた。
MS(ESI):m/z 401[M+H]
【実施例48】
【0249】
4−エチル−5−メチル−2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)アセトアミド)チオフェン−3−カルボキサミド
a)2−アミノ−4−エチル−5−メチルチオフェン−3−カルボキサミド
【0250】
【化71】

【0251】
2−ペンタノン(1.52g、17.6mmol)、シアノアセトアミド(1.50g、17.6mmol)および硫黄(560mg、17.6mmol)を、EtOH(6mL)中で撹拌した。ジエチルアミン(2mL、19.4mmol)を加え、反応物を室温で一晩撹拌した。水(20mL)を加え、沈殿を濾別し、ヘプタン(100mL)で洗浄し、クリーム色の固体として生成物(150mg、0.81mmol、5%)を与えた。
1H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.17(t,3H)、2.18(s,3H)、2.61(q,2H)、5.48(bs,2H)、5.84(bs,2H)。
【0252】
b)4−エチル−5−メチル−2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)アセトアミド)チオフェン−3−カルボキサミド
【0253】
【化72】

【0254】
2−アミノ−5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[2,3−c]ピラン−3−カルボキサミドの代わりに2−アミノ−4−エチル−5−メチルチオフェン−3−カルボキサミドを使用し、実施例43bと同様にして、標記の化合物(7.8mg、0.019mmol、9%)を生じた。
MS(ESI):m/z 415[M+H]
【実施例49】
【0255】
2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)プロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
a)2−(3−クロロプロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0256】
【化73】

【0257】
2−アミノ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(250mg、1.28mmol)およびトリエチルアミン(0.18mL、1.28mmol)を、DCM(5mL)中で撹拌した。3−クロロプロピオニルクロリド(162mg、1.28mmol)を滴下により窒素雰囲気下で加えた。撹拌を2時間継続した。2M HCl(20mL)を加え、反応混合物をDCM(3×50mL)に抽出した。DCM層を合わせて塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、真空中で溶媒を除去し、黄色固体として所望の生成物(290mg、1.01mmol、79%)を与えた。
1H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.86(m,4H)、2.72(m,4H)、2.91(t,2H)、3.86(t,2H)、5.73(s,2H)、12.1(s,1H)。
【0258】
b)2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール−1−イル)プロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0259】
【化74】

【0260】
3−(トリフルオロメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインダゾール(50mg、0.263mmol)をDMF(2mL)中に溶解した。NaH(オイル中60%[重量/重量]懸濁液、11mg、0.275mmol)続いてヨウ化カリウム(2mg、触媒)を加え、反応混合物を室温で30分撹拌した。次いで2−(3−クロロプロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(75mg、0.262mmol)を加え、反応混合物をBiotage SmithCreatorマイクロ波装置中にて120℃で400秒加熱した。水を加え、続いてEtOAc(3×10mL)で抽出した。EtOAc層を水(5×5mL)、塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、真空中で溶媒を除去し、黄色の粘性物質を与えた。分取逆相HPLCによって精製することで、所望の生成物(22.7mg、0.052mmol、20%)を与えた。
MS(ESI):m/z 441[M+H]
【実施例50】
【0261】
エチル1−(2−(3−カルバモイル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イルアミノ)−2−オキソエチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−カルボキシレート
a)2−(2−ブロモアセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0262】
【化75】

【0263】
2−アミノ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(500mg、2.55mmol)およびトリエチルアミン(0.35mL、2.55mmol)を、DCM(10mL)中で撹拌した。ブロモアセチルブロミドを滴下により窒素雰囲気下で加えた。撹拌を3時間継続した。2M HCl(20mL)を加え、反応混合物をDCM(3×50mL)に抽出した。DCM層を合わせて塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、真空中で溶媒を除去し、クリーム色の固体として所望の生成物(760mg、2.40mmol、94%)を与えた。
1H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.86(m,4H)、2.72(m,4H)、4.05(s,2H)、5.7(s,2H)、12.8(s,1H)。
【0264】
b)エチル1−(2−(3−カルバモイル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イルアミノ)−2−オキソエチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−カルボキシレート
【0265】
【化76】

【0266】
NaH(オイル中60%[重量/重量]懸濁液、10mg、0.25mmol)を、DMF(2mL)中のエチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−カルボキシレート(25mg、0.056mmol)の溶液に加えた。2−(2−ブロモアセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミドを加える前に、反応混合物を室温で60分撹拌した。反応混合物をマイクロ波装置中にて120℃で10分加熱した。水(5mL)を加え、反応混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。EtOAc層を合わせて、水(5×5mL)、塩水(5mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で溶媒を除去し、黄色固体として粗反応混合物(44mg、0.01mmol)を与えた。分取逆相HPLCによって精製することで、所望の生成物(10mg、0.024mmol、19%)を与えた。
MS(ESI):m/z 444[M+H]
【実施例51】
【0267】
2−(2−(4−(アミノメチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
a)2−(2−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0268】
【化77】

【0269】
NaH(オイル中60%[重量/重量]懸濁液、130mg、3.25mmol)を、DMF(10mL)中の3−(トリフルオロメチル)−4−シアノピラゾール(520mg、3.23mmol)の溶液に加えた。2−(2−ブロモアセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(1.023g、3.23mmol)を加える前に、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を65℃で4時間加熱し、次いで放置して室温まで冷却した。水(20mL)を加え、反応混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。EtOAc層を合わせて、水(5×20mL)、塩水(20mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で溶媒を除去し、クリーム色の固体として粗反応混合物を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(溶離液 1:1 EtOAc:ヘプタン)によって精製することで、所望の生成物(626mg、1.58mmol、49%)を与えた。
MS(ESI):m/z 398[M+H]
【0270】
b)2−(2−(4−(アミノメチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0271】
【化78】

【0272】
2−(2−(4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(270mg、68mmol)を、MeOH(10mL)中に溶解した。触媒量のCoCl・6HOを加えた。水素化ホウ素ナトリウム(51mg、13.7mmol)を、数回に分けて加えた。反応混合物を一晩撹拌し続けた。水(20mL)を加え、反応混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。EtOAc層を合わせて塩水(20mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で溶媒を除去し、クリーム色の固体(120mg)として粗反応混合物を与えた。20mgの粗生成物を精製することにより、分析的に純粋な試料を得た。分取逆相HPLCにより、TFA塩として所望の生成物(2.5mg、0.049mmol、1%)を与えた。
MS(ESI):m/z 402[M+H]
【実施例52】
【0273】
2−(2−(4−((イソプロピルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0274】
【化79】

【0275】
2−(2−(4−(アミノメチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(25mg、0.062mmol)を、DCM(1mL)中に溶解した。アセトン(4mg、0.068mmol)続いてトリアセトキシボロヒドリド(53mg、0.25mmol)を加えた。反応混合物を一晩撹拌し、真空中で濃縮し、DMF(1mL)を加え、濾過して固体を取り除き、分取逆相HPLCによって精製し、TFA塩として所望の生成物(2.8mg、0.006mmol、10%)を与えた。
MS(ESI):m/z 444[M+H]
【実施例53】
【0276】
2−(2−(4−((シクロヘキシルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0277】
【化80】

【0278】
アセトンの代わりにシクロヘキサノンを使用し、実施例52と同様にして、標記の化合物のTFA塩(4.1mg、0.008mmol、14%)を生じた。
MS(ESI):m/z 441[M+H]
【実施例54】
【0279】
2−(2−(4−(ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
a)(3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)メタノール
【0280】
【化81】

【0281】
エチル3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(5.00g、24mmol)を、乾燥THF(50mL)中に溶解した。LiAlH(912mg、24.4mmol)を数回に分けて注意深く加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。MeOH(50mL)を滴下により加え、真空中で濃縮する前に30分撹拌を続け、真っ白ではない白色固体を与えた。EtOAc(50mL)を加え、濾過の前に固体を30分撹拌した。濾液を濃縮し、この手順を濾過前に4回繰返し、真空中で濃縮後、合わせてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;溶離液 EtOAc:ヘプタン、4:1)により精製し、所望の生成物(2.1g、12.6mmol、53%)を与えた。
1H NMR(400MHz,CDOD):δ 4.65(s,2H)、7.63(s,1H)。
【0282】
b)3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルバルデヒド
【0283】
【化82】

【0284】
(3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)メタノール(600mg、3.61mmol)を、MeCN(5mL)中に溶解した。MnO(785mg、9.03mmol)を加えた。反応混合物を、120℃で5分、マイクロ波装置中において加熱した。反応混合物をディカライトに通して濾過し、MeCN(30mL)で洗浄し、次いで真空中で濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;溶離液 EtOAc:ヘプタン、1:1)により精製して、所望の生成物(200mg、1.22mmol、34%)を与えた。
1H NMR(400MHz,CDOD):δ 8.44(s,1H)、9.95(s,1H)。
【0285】
c)2−(2−(4−ホルミル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0286】
【化83】

【0287】
3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−カルバルデヒド(200mg、1.22mmol)を、DMF(10mL)中に溶解した。NaH(オイル中60%[重量/重量]懸濁液、50mg、1.25mmol)を数回に分けて加え、反応混合物を室温で30分撹拌した。2−(2−ブロモアセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(386mg、1.22mmol)を加え、反応混合物を65℃で2時間加熱し、次いで放置して室温まで冷却した。水(10mL)を加え、反応混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。EtOAc層を合わせて、水(5×10mL)、塩水(10mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で溶媒を除去し、所望の生成物(470mg、1.17mmol、96%)を与えた。
MS(ESI):m/z 401[M+H]
【0288】
d)2−(2−(4−(ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0289】
【化84】

【0290】
3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−カルバルデヒド(20mg、0.05mmol)を、DCM(2mL)中に溶解した。ジメチルアミン(10μL、過剰)続いてナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(42mg、0.2mmol)次いで触媒量の酢酸を加えた。反応混合物を一晩撹拌し、真空中で濃縮し、DMF(1mL)を加えた。試料を分取逆相HPLCによって精製し、TFA塩として所望の生成物(6.5mg、0.012mmol、24%)を与えた。
MS(ESI):m/z 430[M+H]
【実施例55】
【0291】
2−(2−(4−(シクロプロピルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0292】
【化85】

【0293】
ジメチルアミンの代わりにシクロプロピルアミンを使用し、実施例54dと同様にして、TFA塩として標記の化合物(3.0mg、0.005mmol、11%)を生じた。
MS(ESI):m/z 442[M+H]
【実施例56】
【0294】
2−(2−(4−(ジエチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0295】
【化86】

【0296】
ジメチルアミンの代わりにジエチルアミンを使用し、実施例54dと同様にして、TFA塩として標記の化合物(8.9mg、0.016mmol、31%)を生じた。
MS(ESI):m/z 548[M+H]
【実施例57】
【0297】
2−(2−(4−(エチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0298】
【化87】

【0299】
ジメチルアミンの代わりにエチルアミン(THF中の2.0M溶液)を使用し、実施例54dと同様にして、TFA塩として標記の化合物(11.8mg、0.022mmol、43%)を生じた。
MS(ESI):m/z 430[M+H]
【実施例58】
【0300】
2−(2−(4−((3−ヒドロキシプロピルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0301】
【化88】

【0302】
ジメチルアミンの代わりにプロパノールアミンを使用し、実施例54dと同様にして、TFA塩として標記の化合物(2.9mg、0.005mmol、10%)を生じた。
MS(ESI):m/z 460[M+H]
【実施例59】
【0303】
2−(2−(4−((2−メトキシエチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0304】
【化89】

【0305】
ジメチルアミンの代わりに2−メトキシエチルアミンを使用し、実施例54dと同様にして、TFA塩として標記の化合物(8.8mg、0.015mmol、31%)を生じた。
MS(ESI):m/z 460[M+H]
【実施例60】
【0306】
2−[2−(4−アゼチジン−1−イルメチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0307】
【化90】

【0308】
ジメチルアミンの代わりに塩酸アゼチジンを使用し、実施例54dと同様にして、TFA塩として標記の化合物を生じた。SCXイオン交換クロマトグラフィーを使用して試料を遊離塩基とし、所望の生成物(0.5mg、1μmol、2.3%)を与えた。
MS(ESI):m/z 442[M+H]
【実施例61】
【0309】
2−[2−(4−メチルアミノメチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0310】
【化91】

【0311】
ジメチルアミンの代わりにメチルアミンを使用し、実施例54dと同様にして、TFA塩として標記の化合物を生じた。SCXイオン交換クロマトグラフィーを使用して試料を遊離塩基とし、所望の生成物(2.8mg、6.7μmol、2.3%)を与えた。
MS(ESI):m/z 416[M+H]
【実施例62】
【0312】
2−(2−(4−ヒドロキシメチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0313】
【化92】

【0314】
2−(2−(4−ホルミル−3−(トリフルオロメチル)−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(50mg、0.125mmol)を、THF(3mL)中に溶解した。水素化ホウ素ナトリウム(10mg、0.264mmol)を加え、反応混合物をN下で30分撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、DMF(1mL)中に溶解し、濾過し、分取逆相HPLCによって精製して、白色固体として所望の生成物(12mg、0.03mmol、24%)を与えた。
MS(ESI):m/z 403[M+H]
【実施例63】
【0315】
2−{2−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−トリフルオロメチルピラゾール−1−イル]−アセチルアミノ}−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0316】
【化93】

【0317】
DMF(0.5mL)中の2−(3−トリフルオロメチルピラゾール−4−イル)−メタノール(18mg、0.1mmol)の溶液に、炭酸カリウム(16mg、0.12mmol)を加えた。2−(2−ブロモアセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(32mg、0.1mmol)を加える前に、反応混合物を60℃で25分加熱した。反応混合物を放置して室温まで冷却する前に、60℃での加熱を4時間維持した。全体をMeOH(0.5mL)で希釈し、分取逆相HPLCにより精製する前に濾過して、白色固体として所望の生成物(17mg、0.04mmol、41%)を与えた。
MS(ESI):m/z 417[M+H]
【実施例64】
【0318】
2−[2−(5−ヒドロキシメチル−3−トリフルオロメチルピラゾール−1−イル)アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
a)(5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−メタノール
【0319】
【化94】

【0320】
3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−5−カルボニルクロリド(500mg、2.52mmol)を、THF(10mL)中に溶解した。反応混合物をN雰囲気下に置き、LiAlH(191mg、5.03mmol)を数回に分けて加えた。MeOH(10mL)を加える前に、反応混合物を室温で2日間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、灰色固体を与えた。EtOAc(20mL)を加え、粗反応性生物を室温で30分撹拌した。生じる固体を濾別し、濾液を真空中で濃縮して粗生成物を与え、これを更に精製することなく次の工程で使用した。
【0321】
b)2−[2−(5−ヒドロキシメチル−3−トリフルオロメチルピラゾール−1−イル)アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0322】
【化95】

【0323】
2−(3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−エタノールの代わりに(5−トリフルオロメチル−2H−ピラゾール−3−イル)−メタノールを使用し、実施例63と同様にして、標記の化合物(2mg、0.005mmol、5%)を生じた。
MS(ESI):m/z 403[M+H]
【実施例65】
【0324】
2−(2−(3−シアノインダゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0325】
【化96】

【0326】
DMF(500μL)中の1H−インダゾール−3−カルボニトリル(11mg、0.077mmol)の溶液に炭酸カリウムを加え、2−(2−ブロモアセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(24mg、0.077mmol)を加える前に、全体を室温で30分撹拌した。反応混合物を60℃に加熱し、反応混合物を室温まで冷却する前に、この温度を1.5時間維持し、次いで水(5mL)で希釈した。有機物をジエチルエーテル(10mL)、EtOAc(10mL)およびDCM(10mL)で抽出し、次いで合わせて、懸濁液を乾燥するまで濃縮した。残渣をDMSO(1mL)に溶解し、分取逆相HPLCによって精製し、白色固体として標記の化合物(4mg、0.01mmol、14%)を与えた。
MS(ESI):m/z 380[M+H]
【実施例66】
【0327】
2−(2−(4−(エトキシメチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0328】
【化97】

【0329】
DMF(2mL)中の2−(2−(4−(ヒドロキシメチル)−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(20mg、0.05mmol)の溶液に、NaH(7mg、0.29mmol)をNの雰囲気下で加えた。ヨードエタン(20mg、0.13mmol)を加える前に、反応混合物を室温で30分撹拌した。反応混合物を65℃で3時間加熱し、次いで室温で一晩放置した。水(2mL)を加え、反応混合物をEtOAc(3×5mL)で抽出した。EtOAc層を合わせて、水(3×10mL)、塩水(10mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、真空中で溶媒を除去した。残渣を分取逆相HPLCによって精製し、クリーム色の粘性物質として所望の生成物(6.7mg、0.016mmol、31%)を与えた。
1H NMR(400MHz,CDOD):δ 1.20(t,3H)、1.83(m,4H)、2.67(m,2H)、2.72(m,2H)、3.54(q,2H)、4.51(s,2H)、5.18(s,2H)、7.88(s,1H)。
【実施例67】
【0330】
2−(2−(4−(1−ヒドロキシエチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0331】
【化98】

【0332】
THF(10mL)中の2−(2−(4−ホルミル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(1.6g、4.00mmol)に、ジエチルエーテル中の3Mメチルマグネシウムブロミド(1.249mL、3.75mmol)を、−50℃でアルゴン雰囲気下において滴下により10分にわたって加えた。反応物を−50℃において1.5時間撹拌した。EtOAc/水(×2)間で分配する前に飽和水性NHClで反応をクエンチさせ、EtOAc(×1)および塩水(×1)で洗浄した。真空中で溶媒を除去する前に、有機物をMgSO上で乾燥した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(1:2 ヘプタン/EtOAc)によって精製し、真空中で溶媒を除去して、黄色固体として標記の化合物(0.8g、1.921mmol、48%)を与えた。
MS(ESI):m/z 417.6[M+H]
【実施例68】
【0333】
2−(2−(4−アセチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0334】
【化99】

【0335】
DCM(17mL)中の2−(2−(4−(1−ヒドロキシエチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(1.4g、3.36mmol)に、DCM溶液中の15重量%デス−マーチン ペルヨージナン(9.51g、6.99mL、3.36mmol)を加えた。反応物をアルゴンで覆い、放置して室温で6時間撹拌した。チオ硫酸ナトリウム五水和物(5.84g、23.53mmol)を水(20mL)中に溶解し、反応混合物に加える前に飽和水性重炭酸ナトリウム(40mL)と混合した。ジエチルエーテルを加える前に、反応混合物を放置して40分撹拌した。水性物を分離し、ジエチルエーテル(×3)で抽出した。有機物を合わせて、MgSO上で乾燥する前に水(×2)および塩水(×1)で洗浄した。真空中で溶媒を除去して、真っ白ではない白色固体として標記の化合物(1.2g、2.90mmol、86%)を与えた。
MS(ESI):m/z 415.1[M+H]
【実施例69】
【0336】
2−(2−(4−(1−(メチルアミノ)エチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0337】
【化100】

【0338】
MeOH(1.5mL)にTHF中の2Mメチルアミン(0.724mL、1.448mmol)を加えた。酢酸を加え、混合物をpH4−5に調節した。反応物をマイクロ波照射により100℃で30分加熱する前に、2−(2−(4−アセチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(50mg、0.121mmol)およびシアノボロ水素化ナトリウム(7.58mg、0.121mmol)を加えた。分取逆相HPLCによって精製する前に、反応混合物を水でクエンチした。強カチオン交換カートリッジ(500mg)にかける前に、生成物の画分を酢酸によってpH3に酸性化した。MeOH中の2M NHによって生成物を溶離する前に、カートリッジをDCM/MeOH(1:1)によって洗浄した。真空中で溶媒を除去して、標記の化合物(7.1mg、0.017mmol、14%)を与えた。
MS(ESI):m/z 430.1[M+H]
【実施例70】
【0339】
2−(2−(4−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)エチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0340】
【化101】

【0341】
pHが5となるまで、MeOH(1.5mL)中の2−アミノエタノール(103mg、1.689mmol)の溶液にAcOHを加えた。(7.6mg、0.121mmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加える前に、2−(2−(4−アセチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(50mg、0.121mmol)を加えた。反応物をマイクロ波照射により100℃で20分加熱した。分取逆相HPLCによって精製する前に、反応混合物を濾過した。強カチオン交換カートリッジ(500mg)にかける前に、生成物画分をpH4に酸性化した。MeOH中の2M NHによって生成物を溶離する前に、カートリッジをDCM/MeOH(1:1)によって洗浄した。真空中で溶媒を除去して、標記の化合物(8.3mg、0.018mmol、15%)を与えた。
MS(ESI):m/z 460.5[M+H]
【実施例71】
【0342】
2−(2−(4−(1−(2−フルオロエチルアミノ)エチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0343】
【化102】

【0344】
pHが5となるまで、MeOH(1.5mL)中の2−フルオロエタンアミン(107mg、1.689mmol)の溶液にAcOHを加えた。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(7.58mg、0.121mmol)を加える前に、2−(2−(4−アセチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(50mg、0.121mmol)を加えた。反応物をマイクロ波照射により100℃で20分加熱した。分取逆相HPLCによって精製する前に、反応混合物を濾過した。強カチオン交換カートリッジ(500mg)にかける前に、生成物画分をpH4に酸性化した。MeOH中の2M NHによって生成物を溶離する前に、カートリッジをDCM/MeOH(1:1)によって洗浄した。真空中で溶媒を除去して、標記の化合物(2.9mg、0.006mmol、5%)を与えた。
MS(ESI):m/z 462.5[M+H]
【実施例72】
【0345】
2−[2−(3−tert−ブチル−4−ジメチルアミノメチルピラゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
a)ピナコロンセミカルバゾン
【0346】
【化103】

【0347】
ピナコロン(10g、99.8mmol)を、水(60mL)中のセミカルバジド塩酸塩(11.13g、99.8mmol)および酢酸ナトリウム(16.4g、199mmol)の溶液に加えた。混合物を17時間、周囲温度で撹拌した。白色沈殿を濾過し、水およびジエチルエーテルで洗浄した。固体を真空下にて50℃で乾燥し、所望の生成物(11.09g、70.5mmol、71%)を生じた。
MS(ESI):m/z 158.1[M+H]
【0348】
b)3−tert−ブチル−1H−ピラゾール−4−カルバルデヒド
【0349】
【化104】

【0350】
オキシ塩化リン(18.2mL、195mmol)を数回に分けDMF(30mL、387mmol)に<5℃で加えた。ピナコロンセミカルバゾン(15.4g、97.6mmol)を1時間にわたり温度を<5℃に維持しながら加えた。反応混合物が非常に濃厚となったので、追加量のDMF(10mL)を加えた。混合物を60℃で3.5時間加熱し、次いで放置して冷却し、氷中に投入した。水(130mL)中の水酸化ナトリウム(40g、1mol)を使用して反応物を中和し、次いで60℃で5分加熱した。混合物を氷浴中で冷却し、pH6に酸性化し、生成物をEtOAc中に抽出した。EtOAcをMgSO上で乾燥し、シリカ上で濃縮した。溶離液EtOAc/ヘプタンを使用し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。ジエチルエーテル中で粉末化することで、白色固体(1.02g、6.1mmol、6%)を与えた。
1H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.48(s,9H)、δ 8.07(s,1H)、δ 10.06(s,1H)δ 10.25(b,1H)。
【0351】
c)2−[2−(3−tert−ブチル−4−ホルミル−ピラゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0352】
【化105】

【0353】
d)3−tert−ブチル−1H−ピラゾール−4−カルバルデヒド(32.2mg、0.19mmol)および炭酸カリウム(40mg、1.5mol当量)をDMF(0.5mL)と混合し、10分間、周囲温度で撹拌した。2−(2−ブロモアセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(61mg、0.19mmol)を加え、混合物を60℃で2時間加熱した。水を加え、粗生成物をEtOAcによって抽出した。溶離液ジエチルエーテル/DCMを使用し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、黄色固体(58mg、0.15mmol、78%)を与えた。
MS(ESI):m/z 389.4[M+H]
【0354】
e)2−[2−(3−tert−ブチル−4−ジメチルアミノメチルピラゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0355】
【化106】

【0356】
2−[2−(3−tert−ブチル−4−ホルミルピラゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(50mg、0.13mmol)およびジメチルアミン塩酸塩(20mg、0.23mmol)を、DMF(0.3mL)および酢酸(0.3mL)と混合した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(70mg、0.33mmol)を加え、混合物を1時間撹拌した。反応をMeOHおよび水によってクエンチし、分取逆相HPLCにより直接精製した。クリーム色の生成物をSCXカートリッジに通過させ、窒素雰囲気下で揮発物を吹き飛ばした(2.1mg、5μmol、4%)。
MS(ESI):m/z 418[M+H]
【実施例73】
【0357】
2−(2−(3−tert−ブチル−4−((2−ヒドロキシエチルアミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0358】
【化107】

【0359】
エタノールアミン(189mg、0.186mL、3.09mmol)を、DMF(3mL)中の2−(2−(3−tert−ブチル−4−ホルミル−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(120mg、0.309mmol)および酢酸(0.5mL、8.7mmol)の溶液に加え、1時間撹拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(655mg、3.09mmol)を加え、混合物を17時間、周囲温度で撹拌した。水(500μL)を加え、混合物を30分撹拌した。混合物を濾過し、分取逆相HPLCにより精製した。クリーム色の画分をSCXカートリッジに通過させ、MeOH中の2M NHによって遊離塩基を溶離した。窒素雰囲気下で揮発物を吹き飛ばし、標記の化合物(54.8mg、0.126mmol、41%)を生じた。
MS(ESI):m/z 434.5[M+H]
【実施例74】
【0360】
2−(2−(3−tert−ブチル−4−((エチルアミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0361】
【化108】

【0362】
エチルアミン(175mg、0.205mL、3.89mmol)を、DMF(2.5mL)中の2−(2−(3−tert−ブチル−4−ホルミル−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(151mg、0.389mmol)および酢酸(0.5mL)の溶液に加えた。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(824mg、3.89mmol)を加え、混合物を17時間撹拌した。水(300μL)を加え、反応物を30分撹拌した。反応物を濾過し、分取逆相HPLCにより精製した。クリーム色の画分をSCXカートリッジに通過させ、MeOH中の2M NHによって生成物を溶離した。揮発物を吹き飛ばし、2−(2−(3−tert−ブチル−4−((エチルアミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(13mg、0.031mmol、8%)を与えた。
MS(ESI):m/z 418.5[M+H]
【実施例75】
【0363】
2−[2−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシメチルピラゾール−1−イル)アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0364】
【化109】

【0365】
水素化ホウ素ナトリウム(50mg、1.3mmol)を、THF(2mL)中の2−[2−(3−tert−ブチル−4−ホルミルピラゾール−1−イル)アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(100mg、0.25mmol)の溶液に加えた。混合物を1時間、周囲温度で撹拌した。水を加え、生成物をEtOAcによって抽出した。有機物を合わせて、MgSO上で乾燥し、減圧下で濃縮した。溶離液EtOAc/ヘプタンを使用しフラッシュクロマトグラフィーによって、粗生成物を精製した。単離された固体を分取逆相HPLCにより更に精製し、SCXカートリッジに通過させた。窒素によって揮発物を吹き飛ばし、白色固体(2.4mg、0.61μmol、2%)を与えた。
MS(ESI):m/z 391[M+H]
【実施例76】
【0366】
N−メチル−2−(2−(4−((メチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
a)2−アミノ−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0367】
【化110】

【0368】
シクロヘキサノン(3.70g、37.7mmol)、2−シアノ−N−メチルアセトアミド(3.70g、37.7mmol)および硫黄(1.21g、37.7mmol)を、EtOH(15mL)中で撹拌した。ジエチルアミン(5.60mL、54.1mmol)を加え、反応混合物を20℃で5日間撹拌した。粗材料をシリカ上に直接、前もって吸収させた。フラッシュクロマトグラフィー(溶離液 0−100% EtOAc:ヘプタン)によって精製し、黄色固体として所望の生成物(1.51g、7.18mmol、19%)を与えた。
1H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.60(m,4H)、2.45(m,2H)、2.57(m,2H)、2.69(d,3H)、6.62(s,2H)、6.69(s,1H)。
【0369】
b)2−(2−ブロモアセトアミド)−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0370】
【化111】

【0371】
2−アミノ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミドの代わりに2−アミノ−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミドを使用し、実施例50aと同様にして、黄色固体として標記の化合物(0.67g、2.02mmol、71%)を生じた。
MS(ESI):m/z 333[M+H]
【0372】
c)2−(2−(4−ホルミル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0373】
【化112】

【0374】
3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−カルバルデヒド(332mg、2.02mmol)をTHF(10mL)に溶解した。カリウムtert−ブトキシド(454mg、4.05mmol)、続いて2−(2−ブロモアセトアミド)−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(670mg、2.02mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。水性NHCl(10mL)を加え、反応混合物をDCM(3×10mL)によって抽出した。DCM層を合わせて、重炭酸ナトリウム溶液(5×10mL)によって洗浄した。疎水性濾紙を使用して水性物を分離し、真空中で溶媒を除去して、茶色の泡沫として所望の生成物(0.73g、1.76mmol、87%)を与えた。
MS(ESI):m/z 415[M+H]
【0375】
d)N−メチル−2−(2−(4−((メチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0376】
【化113】

【0377】
2−(2−(4−ホルミル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(338mg、0.816mmol)をNMP(10mL)中に溶解し、メチルアミン塩酸塩(275mg、4.08mmol)、続いて氷酢酸(0.5mL)を加えた。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(691mg、3.26mmol)を数回に分けて加える前に、生じる混合物を室温で5分撹拌した。反応物を室温で一晩撹拌した。反応を水によってクエンチし、DCM(10mL)および飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)によって希釈した。相分離させ、水性物をDCM(2×10mL)によって抽出した。有機物を合わせて茶色のオイルとなるまで濃縮し、これをSCXカラム上に乗せ、MeOH、次いでMeOH中の2N NHで溶離した。画分をTLC(DCM、10%MeOH)で観察し、合わせて茶色の残渣(160mg)を与えた。フラッシュクロマトグラフィー(溶離液 5−10−20% MeOH:DCM)によって精製し、黄/茶色のオイルとして所望の生成物(106mg、0.25mmol、30%)を与え、これを放置すると固化した。
MS(ESI):m/z 430[M+H]
【実施例77】
【0378】
2−(2−(4−((2−ヒドロキシエチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0379】
【化114】

【0380】
メチルアミン塩酸塩の代わりにエタノールアミンを使用し、実施例76dと同様にして、標記の化合物(3mg、0.007mmol、8%)を生じた。
MS(ESI):m/z 460[M+H]
【実施例78】
【0381】
2−(2−(3−tert−ブチル−4−ホルミル−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0382】
【化115】

【0383】
3−tert−ブチル−1H−ピラゾール−4−カルバルデヒド(150mg、0.986mmol)、2−(2−ブロモアセトアミド)−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(490mg、1.478mmol)および炭酸カリウム(545mg、3.94mmol)をDMF(5mL)によって混合し、3時間、60℃で加熱した。水およびEtOAc間で、反応物を分配した。有機物を合わせてクロマトグラフィー(0−60% EtOAc/ヘプタン)によって精製し、白色固体として標記の生成物(360mg、0.894mmol、91%)を与えた。
MS(ESI):m/z 403.6[M+H]
【実施例79】
【0384】
2−(2−(3−tert−ブチル−4−((メチルアミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0385】
【化116】

【0386】
メチルアミン(45.0mg、50μl、1.449mmol)を、DMF(1mL)中の2−(2−(3−tert−ブチル−4−ホルミル−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(100mg、0.248mmol)および酢酸(100μl、1.74mmol)の溶液に加えた。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(527mg、2.484mmol)を加え、反応物を17時間撹拌した。水(500μL)によって反応をクエンチし、分取逆相HPLCにより精製した。クリーム色の画分をSCXカートリッジに通過させ、MeOH中の2M NHによって溶離した。窒素雰囲気下で揮発物を吹き飛ばし、標記の生成物(33mg、0.079mmol、32%)を生じた。
MS(ESI):m/z 418.4[M+H]
【実施例80】
【0387】
N−(2−ヒドロキシエチル)−2−(2−(4−((メチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
a)2−シアノ−N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド
【0388】
【化117】

【0389】
EtOH(100mL)中のエチル2−シアノアセテート(10g、9.41mL、88mmol)の溶液に、2−アミノエタノール(5.40g、5.34mL、88mmol)を加えた。真空中で濃縮する前に、混合物を約4時間還流した。100gシリカカラム上で0−10%MeOH/DCMで溶離して、混合物を精製した。所望の画分を回収し、濃縮して、茶色のオイルとして所望の生成物(10.2g、79.7mmol、90%)を生じた。更に一切精製することなく、次の工程で試料を直接使用した。
【0390】
b)2−シアノ−2−シクロヘキシリデン−N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド
【0391】
【化118】

【0392】
2−シアノ−N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド(4.62g、36.1mmol)、シクロヘキサノン(3.89g、4.10mL、39.7mmol)、酢酸(0.433g、0.413mL、7.21mmol)および酢酸アンモニウム(2.78g、36.1mmol)をトルエン(150mL)中で懸濁し、混合物を加熱して、それ以上は水が回収されなくなるまで(約1.5時間)、ディーン−スターク条件下で還流した。EtOAc/水の間で分配する前に、混合物を濃縮してトルエンを除去した。有機層を回収し、少量のヘプタンを加える前に、乾燥および濃縮して体積を減らした。沈殿が生じるまでガラスを掻き、濾過により固体を回収した。所望の生成物を3つのバッチ(4.2g、20.2mmol、56%)で単離した。更に一切精製することなく、次の工程で試料を直接使用した。
【0393】
c)2−アミノ−N−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0394】
【化119】

【0395】
2−シアノ−2−シクロヘキシリデン−N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド(3.70g、17.77mmol)をEtOH(75mL)中に溶解し、硫黄(1.14g、35.5mmol)続いてジエチルアミン(2.60g、3.68mL、35.5mmol)を加えた。混合物を加熱し、30分還流した。反応混合物を温濾過し、固体をEtOHで洗浄した。EtOH部分を合わせて乾燥するまで濃縮し、暗色固体として標記の生成物(4.6g、19.19mmol、108%)を生じた。更に一切精製することなく、次の工程で試料を直接使用した。
【0396】
d)2−(2−ブロモアセトアミド)−N−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0397】
【化120】

【0398】
2−アミノ−N−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(4.6g、19.14mmol)およびDIPEA(4.95g、6.33mL、38.3mmol)をTHF(100mL)中に溶解し、混合物を窒素によってパージし、氷浴中で冷却した。2−ブロモアセチルブロミド(3.86g、1.667mL、19.14mmol)をTHF(5mL)中に溶解し、滴下により加え、反応をTLCで観察した。30分後、TLCはビス−アシル化された材料に対する微かなスポットと共に3:1の生成物:出発材料を示した。追加量の2−ブロモアセチルブロミド(0.97g、0.417mL、4.79mmol)を加え、撹拌を更に30分継続した。減圧下でTHFを除去する前に、水を加えて混合物をクエンチした。次いで、EtOAc/水の間で混合物を分配し、有機層を回収し−追加のDCMを加えて溶解性を助けた。水層を更にDCMで洗浄した。有機物を合わせて乾燥および濃縮し、濃厚で暗色なオイルを与え、これをシリカ上で20−60%のEtOAc/ヘプタンによって溶離して精製した。所望の画分を回収し、濃縮して、明黄色の固体として所望の生成物(2.96g、8.23mmol、43%)を生じた。更に一切精製することなく、次の工程で試料を直接使用した。
【0399】
e)2−(2−(4−ホルミル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0400】
【化121】

【0401】
2−(2−ブロモアセトアミド)−N−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(2.91g、8.06mmol)をDMF(25mL)中に溶解し、炭酸カリウム(2.23g、16.11mmol)、次いで3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルバルデヒド(1.39g、8.46mmol)を加えた。混合物を60℃で25分撹拌し、この後に反応混合物を水(約800mL)で希釈し、次いでpH1まで5N HClによって酸性化した。酸性化の間に浮遊する固体が得られ、これを濾過により回収した。NMR分析は、約60−70%純度の所望の生成物を示した。引続いて、DCM/エーテルの混合物によって固体を粉末化し、明るいベージュ色の固体を与え、これを濾過によって回収した。母液を濃縮し、同様の過程を使用して第2のバッチを得た。バッチを合わせて、標記の生成物(1.76g、3.95mmol、49%)を生じた。
MS(ESI):m/z 443.5[M−H]
【0402】
f)N−(2−ヒドロキシエチル)−2−(2−(4−((メチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0403】
【化122】

【0404】
2−(2−(4−ホルミル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(100mg、0.225mmol)、メチルアミン(THF中2M、0.45mL、0.90mmol)およびDCM(3mL)を酢酸(13.51mg、0.225mmol)により処理してpH4−5を与え、溶液を室温で20分撹拌した。DCM中のスラリーとして10% Pd/C(20mg)を加え、混合物を4バールの水素下で一晩撹拌した。混合物を20mLの注射器に取り、フラスコの残渣をMeOH/DCMで洗浄し、これも注射器に取った。濾過器チップを通して混合物を濾過し、濃縮して、黄色のオイル(約200mg)を与えた。MeOH/DCM中の4%の2M NHによって溶離することで、シリカ上で精製を達成し、明黄色のガラス状として生成物(74.2mg、0.160mmol、71%)を得た。
MS(ESI):m/z 458.5[M−H]
【実施例81】
【0405】
2−(2−(4−((エチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0406】
【化123】

【0407】
メチルアミンの代わりにエチルアミンを使用し、実施例80fと同様にして、標記の化合物(180mg、0.35mmol、51%)を生じた。
MS(ESI):m/z 472.6[M−H]
【実施例82】
【0408】
2−(2−(4−((ジメチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0409】
【化124】

【0410】
2−(2−(4−ホルミル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(30mg、0.068mmol)、ジメチルアミン(THF中2M溶液、0.169mL、0.34mmol)およびDMF(1mL)を酢酸(5滴)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(57.2mg、0.270mmol)によって処理し、混合物を室温で一晩撹拌した。試料を濾過し、分取逆相HPLCによって精製し、続いて、SCXイオン交換クロマトグラフィーにより追加して精製し、標記の化合物(13.5mg、0.029mmol、42%)を生じた。
MS(ESI):m/z 474.5[M+H]
【実施例83】
【0411】
N−(2−ヒドロキシエチル)−2−(2−(4−((2,2,2−トリフルオロエチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0412】
【化125】

【0413】
2−(2−(4−ホルミル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(30mg、0.068mmol)、2,2,2−トリフルオロエチルアミン(19.8mg、0.20mmol)およびDCM(1mL)を酢酸(5滴)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(58mg、0.272mmol)によって処理し、混合物を室温で一晩撹拌した。試料を濃縮し、ジメチルスルホキシド(1mL)中に再溶解し、濾過し、分取LCMSによって精製し、続いて、SCXイオン交換クロマトグラフィーにより追加して精製し、標記の化合物(10mg、0.02mmol、29%)を生じた。
MS(ESI):m/z 528.5[M+H]
【実施例84】
【0414】
2−(2−(3−tert−ブチル−4−ホルミル−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0415】
【化126】

【0416】
2−(2−ブロモアセトアミド)−N−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(1.66g、4.60mmol)、3−tert−ブチル−1H−ピラゾール−4−カルバルデヒド(1.75g、11.49mmol)および炭酸カリウム(2.54g、18.38mmol)をDMF(20mL)によって混合し、70℃で2時間加熱した。冷却して、反応物をEtOAcおよび水に分配した。有機物を塩水によって洗浄し、MgSO上で乾燥し、クロマトグラフィーによる精製(0−100% EtOAc/ヘプタン)用のシリカ上で直接濃縮した。真空中で濃縮して、白色固体(1.64g、3.79mmol、83%)を生じた。
MS(ESI):m/z 433.5[M+H]
【実施例85】
【0417】
2−(2−(3−tert−ブチル−4−((エチルアミノ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0418】
【化127】

【0419】
2−(2−(3−tert−ブチル−4−ホルミル−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−N−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(1.66g、3.84mmol)を、DCM(40mL)および酢酸(20.98g、20mL、349mmol)中に溶解した。エチルアミン(THF中2M、7.68mL、15.35mmol)を加え、混合物を90分撹拌した。DCM(30mL)中の炭担時パラジウム(10%、1.51g、1.420mmol)のスラリーを加え、4バール、72時間、20℃で混合物を水素添加した。ディカライトに通して触媒を濾過し、ディカライトを水、DCMおよびMeOHによって洗浄した。減圧下で全ての揮発物を除去し、重炭酸ナトリウムを使用して水性残渣をpH8に塩基性化した。粗生成物をEtOAcによって抽出した。有機物を合わせて塩水によって洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過して、濃縮した。粗材料をクロマトグラフィー(DCM、0−30% MeOH/DCMおよびMeOH/DCM中の0−20%の7N NH)によって精製した。真空中で濃縮して、白色固体(800mg、1.73mmol、45%)を生じた。
MS(ESI):m/z 462.5[M+H]
【実施例86】
【0420】
2−(3−(4−((メチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
a)2−(3−(4−ホルミル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0421】
【化128】

【0422】
3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルバルデヒド(260mg、1.585mmol)および2−(3−クロロプロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(454mg、1.585mmol)をTHF(20mL)中に溶解した。カリウムtert−ブトキシド(356mg、3.17mmol)、続いてヨウ化カリウム(10mg、0.06mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。水を加え、反応混合物をEtOAc(×3)によって抽出した。EtOAc層を合わせ、塩水によって洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、真空中で溶媒を除去して、黄色の粘性物質(673mg)を与えた。フラッシュカラムクロマトグラフィー−シリカゲルによって精製し、白色固体として所望の生成物(180mg、0.43mmol、27%)を与えた。
MS(ESI):m/z 415.1[M+H]
【0423】
b)2−(3−(4−((メチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0424】
【化129】

【0425】
2−(3−(4−ホルミル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(50mg、0.121mmol)を、DCM/DMF(2:1、3mL)中に溶解した。メチルアミン(THF中2M、3.57mg、0.121mmol)、続いて酢酸(0.7mg、0.012mmol)を加えた。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(102mg、0.483mmol)を加える前に、反応混合物を室温で30分撹拌した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。真空中でDCMを除去し、反応混合物を濾過し、次いで分取逆相HPLCによって精製し、TFA塩として所望の生成物を与えた。試料をSCXカラムに通し、MeOHによって洗浄し、次いでMeOH中の2M NHによって溶離して、所望の生成物(6.4mg、0.015mmol、12%)を与えた。
MS(ESI):m/z 430.5[M+H]
【実施例87】
【0426】
2−(3−(4−((2−フルオロエチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0427】
【化130】

【0428】
2−(3−(4−ホルミル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(25mg、0.06mmol)を、DCM/DMF(2:1、3mL)中に溶解した。2−フルオロエチルアミン(3.57mg、0.06mmol)、続いて酢酸(0.36mg、0.006mmol)を加えた。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(51mg、0.242mmol)を加える前に、反応混合物を室温で30分撹拌した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。真空中でDCMを除去し、反応混合物を濾過し、次いで分取逆相HPLCによって精製し、TFA塩として所望の生成物を与えた。試料をSCXカラムに通し、MeOHによって洗浄し、次いでMeOH中の2M NHによって溶離して、所望の生成物(8.8mg、0.019mmol、32%)を与えた。
MS(ESI):m/z 462.1[M+H]
【実施例88】
【0429】
2−(3−(4−((2−ヒドロキシエチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0430】
【化131】

【0431】
2−(3−(4−ホルミル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(25mg、0.06mmol)を、DCM/DMF(2:1、3mL)中に溶解した。2−ヒドロキシエチルアミン(14.7mg、0.241mmol)、続いて酢酸(0.36mg、0.006mmol)を加えた。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(51mg、0.242mmol)を加える前に、反応混合物を室温で30分撹拌した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。真空中でDCMを除去し、反応混合物を濾過し、次いで分取逆相HPLCによって精製し、TFA塩として所望の生成物を与えた。試料をSCXカラムに通し、MeOHによって洗浄し、次いでMeOH中の2M NHによって溶離して、所望の生成物(1.5mg、0.003mmol、5%)を与えた。
MS(ESI):m/z 460.4[M+H]
【実施例89】
【0432】
N−メチル2−(3−(4−((メチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
a)2−(3−クロロプロパンアミド)−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0433】
【化132】

【0434】
2−アミノ−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(2.82g、13.41mmol)をTHF(90mL)中に完全に溶解した。次いで、炭酸カリウム(2.22g、16.09mmol)を加え、反応物を5分間撹拌した。3−クロロプロパノイルクロリド(2.04g、1.536mL、16.09mmol)を加え、反応混合物を室温で30分撹拌した。THFを真空中で除去した。水を加え、反応混合物をEtOAc(×3)に抽出した。EtOAc層を合わせて、塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、真空中で溶媒を除去した。フラッシュカラムクロマトグラフィー−シリカゲルによって精製し、0−60%EtOAc:ヘプタンで溶離し、所望の生成物(1.76g、5.87mmol、44%)を与えた。
MS(ESI):m/z 301.3[M+H]
【0435】
b)2−(3−(4−ホルミル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパンアミド)−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0436】
【化133】

【0437】
3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルバルデヒド(437mg、2.66mmol)および2−(3−クロロプロパンアミド)−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(801mg、2.66mmol)をDMF(15mL)に溶解した。炭酸カリウム(368mg、2.66mmol)、続いてヨウ化カリウム(10mg、0.06mmol)を加えた。反応混合物を7日間放置した。水を加え、反応混合物をEtOAc(×3)中に抽出した。EtOAc層を合わせ、水(×5)、塩水によって洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、真空中で溶媒を除去して、黄色固体として所望の生成物(970mg、2.26mmol、85%)を与えた。
MS(ESI):m/z 429.3[M+H]
【0438】
c)N−メチル2−(3−(4−((メチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパンアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0439】
【化134】

【0440】
2−(3−(4−ホルミル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパンアミド)−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(25mg、0.058mmol)をDCM/DMF(2:1、3mL)中に溶解した。メチルアミン(1.81mg、0.058mmol)、続いて酢酸(0.36mg、0.006mmol)を加えた。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(51mg、0.242mmol)を加える前に、反応混合物を室温で30分撹拌した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。真空中でDCMを除去し、反応混合物を濾過し、次いで分取逆相HPLCによって精製し、TFA塩として所望の生成物を与えた。試料をSCXカラムに通し、MeOHによって洗浄し、次いでMeOH中の2M NHによって溶離して、所望の生成物(5.1mg、0.012mmol、20%)を与えた。
MS(ESI):m/z 444.5[M+H]
【実施例90】
【0441】
2−(2−(4−(2−(メチルアミノ)エチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
a)2−(1−(2−(3−カルバモイル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イルアミノ)−2−オキソエチル)−3−(トリフルオロメチル)1H−ピラゾール−4−イル)エチルメタンスルホネート
【0442】
【化135】

【0443】
2−(2−(4−(2−ヒドロキシエチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(実施例64、480mg、1.153mmol)をDCM(10mL)中に溶解した。トリエチルアミン(117mg、1.153mmol)、続いて塩化メタンスルホニル(132mg、1.153mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。水を加え、反応混合物をDCM(×3)に抽出した。DCM層を合わせ、次いで塩水によって洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、真空中で溶媒を除去し、所望の生成物(450mg、0.91mmol、79%)を生じた。
MS(ESI):m/z 495.4[M+H]
【0444】
b)2−(2−(4−(2−(メチルアミノ)エチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0445】
【化136】

【0446】
2−(1−(2−(3−カルバモイル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イルアミノ)−2−オキソエチル)−3−(トリフルオロメチル)1H−ピラゾール−4−イル)エチルメタンスルホネート(30mg、0.061mmol)をDMF(1mL)中に溶解し、メチルアミン(THF中2M、1mL、2mmol)を加えた。反応混合物をマイクロ波装置中にて120℃で5分加熱した。真空中でTHFを除去し、反応混合物を濾過し、分取逆相HPLCで精製して、所望の生成物のギ酸塩(3.6mg、0.008mmol、12%)を与えた。
MS(ESI):m/z 430.5[M+H]
【実施例91】
【0447】
2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
a)1−(4−(ジメチルアミノ)ピリジン−3−イル)−2,2,2−トリフルオロエタノン
【0448】
【化137】

【0449】
トルエン(5mL)中のN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(500mg、4.09mmol)の溶液に、2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物(430mg、0.284mL、2.046mmol)を加えた。反応混合物を85℃まで加熱し、混合物を放置して室温まで一晩冷却する前に、この温度を8時間維持した。濾過により沈殿(DMAP−TFA塩)を除去し、濾液を乾燥するまで濃縮し、明茶色のオイルとして所望の生成物(330mg、1.5mmol、37%)を与えた。
MS(ESI):m/z 219[M+H]
【0450】
b)3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン
【0451】
【化138】

【0452】
ブタン−1−オール(2.5mL)中の1−(4−(ジメチルアミノ)ピリジン−3−イル)−2,2,2−トリフルオロエタノン(259mg、1.187mmol)およびヒドラジン一塩酸塩(244mg、3.56mmol)の懸濁液を、200℃で35分加熱した。3%のMeOH/DCMによって事前に条件を調整された10gSPEカートリッジに反応混合物を乗せ、同一の系によって溶離し、明黄色の固体(189mg、1.0mmol、85%)を与えた。
MS(ESI):m/z 188[M+H]
【0453】
c)2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0454】
【化139】

【0455】
DMF(0.5mL)中の3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン(20mg、0.107mmol)、2−(2−ブロモアセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド(33.9mg、0.107mmol)および炭酸カリウム(29.5mg、0.214mmol)の混合物を60℃に加熱し、この温度を2時間維持した。反応混合物を放置して室温まで冷却し、分取逆相HPLCで精製して、白色固体(2.1mg、5μmol、4.6%)を与えた。
MS(ESI):m/z 424[M+H]
【実施例92】
【0456】
N−メチル−2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
【0457】
【化140】

【0458】
2−(2−ブロモアセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミドの代わりに2−(2−ブロモアセトアミド)−N−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミドを使用し、実施例91cと同様にして、白色固体として標記の化合物(8.1mg、19μmol、17%)を与えた。
MS(ESI):m/z 438[M+H]
【実施例93】
【0459】
生物学的アッセイ
本発明の化合物は、FLEXstation(Molecular Devices社製、Sunnyvale市、カリフォルニア州)などの(これらに限定されない。)、この分野における標準的な技法を使用するAMPA(GluR1)レセプターの正の調節を通して仲介されるCa2+の流入を測定する生物学的アッセイを使用して、試験され得る。蛍光プローブを使用する光学読み出しを使用して、細胞内イオン濃度または膜電位のイオンチャネル依存性変化を測定する。このアッセイは、機能的にホモメリックなGluR1(i)AMPAレセプターのCa2+伝導性を利用し、グルタミン酸依存性Ca2+の応答を生じさせる。イオンチャネルを通過するCa2+の流入は、FLEXstation内のFluo−3(Molecular Devices社製、Sunnyvale市、カリフォルニア州)など(これらに限定されない。)のカルシウム選択的染料を使用して、細胞内のCa2+レベルの増加を通して間接的に測定される。グルタミン酸の存在下では、AMPAレセプターの正の調節剤により、イオンチャネルを通過してCa2+が流入する結果となり、これは、FLEXstation内でカルシウム選択的染料Fluo−3を使用して、細胞内Ca2+レベルの増加を介して間接的に測定できる。
【0460】
HEK・GluR1(i)細胞を、10%フェタクローンII、1%非必須アミノ酸および150μg/mLハイグロマイシンを補ったDMEM中において、37℃/5% CO2で維持した。アッセイの24時間前に細胞をトリプシンによって採取し、底が透明な黒色プレートのCostar96穴に、穴当たり3.5×10の密度で植えつけた。
【0461】
ハイグロマイシンの存在しない状態で、細胞にDMEM培地の5μM fluo3−AMを負荷し、細胞を37℃/5% COで1時間培養した。染料を負荷した後、0.625mMのプロベネシド(アニオン交換タンパク質に対する阻害剤)を含む200μlの低カルシウム溶液(10mM hepes、pH7.4、160mM NaCl、4.5mM KCl、2mM CaCl、1mM MgCl、10mM グルコース)によって細胞を1回洗浄し、染料を除去した。次いで、それぞれの穴に、200μlの低カルシウム溶液を加えた。Flexstationにおいて、それぞれの穴に、高カルシウム溶液(10mM hepes、pH7.4、160mM NaCl、4.5mM KCl、20mM CaCl、1mM MgCl、10mM グルコース)中のグルタミン酸+/−試験化合物を50μl加え、FLEXstation上で、その後の応答を観察した。
【0462】
本発明の化合物は、0.001μMから30μMの範囲内のEC50値を有して、AMPAレセプターの正の調節を示す。例えば、実施例67は、2.2μMのEC50を与えた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iによる複素環誘導体または薬学的に許容可能なこの塩もしくは溶媒和物
【化141】

[式中、
は、C1−4アルキルまたはCNであり、前記C1−4アルキルは1−3個のハロゲンによって場合により置換されており;
は、C1−4アルキル、C1−4アルキルオキシまたはC1−5アシルであり、前記C1−4アルキルはOH、C1−4アルキルオキシおよびNRから選択される置換基によって場合により置換されているまたはRはRと共に、Nを場合により含む5から7員の不飽和炭素環を形成しており;
は、Hもしくは(ヒドロキシまたは1−3個のハロゲンによって場合により置換されている)メチルであるかまたはRはRと共に、Nを場合により含む5から7員の不飽和炭素環を形成しており;
は、ヒドロキシメチル、COHまたはCONR10であり;
およびRは独立に、H、C1−4アルキルもしくはC3−8シクロアルキルであるまたはRはRと共に、OおよびNR11から選択されるヘテロ原子部分を場合により含む5または6員の不飽和炭素環を形成しており;
およびRは独立に、H、C1−6アルキルもしくはC3−8シクロアルキルであり、前記C1−6アルキルはヒドロキシ、C1−4アルキルオキシまたは1−3個のハロゲンによって場合により置換されているまたはRおよびRは、これらが結合しているNと共に、3−6員の飽和ヘテロ環を形成しており;
は、Hまたは(ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、NR1213、CONR1415およびYから選択される1−3個の基によって場合により置換されている)C1−4アルキル(ここで、Yは、O、NおよびSから選択される1−2個のヘテロ原子を含む5−6員のヘテロアリールであるまたは、ここで、Yは、O、S、SOおよびNR16から選択される1−2個のヘテロ原子部分を場合により含むC3−8シクロアルキルであり、Yは、C1−4アルキル、CHOHおよびCHNR1718から選択される1−2個の置換基によって場合により置換されている。)であり;または
は、O、SおよびNR16から選択されるヘテロ原子部分を含むC3−8シクロアルキルであるまたはRおよびR10は、これらが結合しているNと共に、OおよびNR16から選択されるヘテロ原子部分を場合により含む5−6員の飽和ヘテロ環を形成しており;
10は、H、もしくはメチルである(但し、Rがメチルであるとき、R10はC1−4アルキルでなければならない。)またはR10およびRは、これらが結合しているNと共に、OおよびNR16から選択されるヘテロ原子部分を場合により含む5−6員の飽和ヘテロ環を形成しており;
11は、Hまたはメチルであり;
12は、HもしくはC1−4アルキルであるまたはR12およびR13は、これらが結合しているNと共に、O、SおよびNR19から選択されるヘテロ原子部分を場合により含む5−6員の飽和ヘテロ環を形成しており;
13は、H、C1−4アルキル、CO20もしくはSO20であるまたはR13およびR12は、これらが結合しているNと共に、O、SおよびNR19から選択されるヘテロ原子部分を場合により含む5−6員の飽和ヘテロ環を形成しており;
14−R19は独立に、HまたはC1−4アルキルであり;
20は、C1−4アルキルであり、および
mは、1−4であり、
但し、RがCFであるとき、RはRと共に、6員の不飽和炭素環を形成し、およびRはRと共に、6員の不飽和炭素環を形成し、RはCONHであり得ない。]。
【請求項2】
が、CFである、請求項1に記載の複素環誘導体。
【請求項3】
が、(ヒドロキシまたはNRによって場合により置換されている)メチルである、請求項1または請求項2に記載の複素環誘導体。
【請求項4】
がRと共に、5から7員の不飽和炭素環を形成している、請求項1から3のいずれか一項に記載の複素環誘導体。
【請求項5】
が、CONR10であり、RおよびR10が、先に定義された意味を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の複素環誘導体。
【請求項6】
がRと共に、Oを場合により含む5から7員の不飽和炭素環を形成している、請求項1から5のいずれか一項に記載の複素環誘導体。
【請求項7】
mが、1である、請求項1から5のいずれか一項に記載の複素環誘導体。
【請求項8】
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−インダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(3−ヒドロキシ−プロピル)−アミド;
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−インダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸(2−メタンスルホニルアミノ−エチル)−アミド;
2−[2−(3−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−インダゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸アゼチジン−3−イルアミド;
2−(2−(3−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−インダゾール−1−イル)アセトアミド−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピラン−3−カルボキサミド;
2−[2−(4−エチルアミノメチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−(2−(4−ヒドロキシメチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−{2−[4−(1−ヒドロキシ−エチル)−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル]−アセチルアミノ}−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[2−(3−tert−ブチル−4−ジメチルアミノメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミドおよび
N−(2−ヒドロキシエチル)−2−(2−(4−((メチルアミノ)メチル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)アセトアミド)−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−3−カルボキサミド
から選択される複素環誘導体または薬学的に許容可能なこの塩もしくは溶媒和物。
【請求項9】
治療において使用するための、請求項1から8のいずれか一項に記載の複素環誘導体。
【請求項10】
薬学的に許容可能な助剤と混合して、請求項1から8のいずれか一項に記載の複素環誘導体を含む薬学的組成物。
【請求項11】
AMPAレセプターに介在されるシナプス応答の増大が必要とされる精神疾患を治療または予防するための医薬を製造するための、請求項1から8のいずれか一項に記載の複素環誘導体の使用。

【公表番号】特表2009−541404(P2009−541404A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−517024(P2009−517024)
【出願日】平成19年7月2日(2007.7.2)
【国際出願番号】PCT/EP2007/005851
【国際公開番号】WO2008/003452
【国際公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(398057282)ナームローゼ・フエンノートチヤツプ・オルガノン (93)
【Fターム(参考)】