説明

ICタグによる携帯端末認証システム

【課題】携帯端末使用時の本人認証を行い、他人による、又は紛失時の不正使用を防ぐ。又、携帯端末とデータ処理端末によるデータ処理を行う時に、データ処理毎に認証を行う。
【解決手段】携帯端末使用者が同一のICタグIDを記憶したICタグとリーダー/ライター機能を備えた携帯端末とを別々に携帯し、ICタグより読取ったICタグIDと携帯端末のICタグIDとを比較することにより、携帯端末の認証を行う。又、携帯端末を使用してデータ送受信を行う時に、データ処理端末に携帯端末リーダー/ライターと同等の機能を持つリーダー/ライターを備え、データの送受信は、携帯端末認証が行われた時のみ可能とする。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は携帯端末使用者が同一のICタグIDを記憶したICタグとリーダー/ライター機能を備えた携帯端末とを別々に携帯し、ICタグより読取ったICタグIDと携帯端末のICタグIDを比較することにより、携帯端末の認証を行い、他人による携帯端末の不正使用と記憶してある個人情報の漏洩を防ぐためのものである。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯端末の本人認証はパスワード及び生体認証によるもので、他人による不正使用と個人情報漏洩防止には不十分であった。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
【0004】
携帯端末使用時に本人認証を自動的に行い、本人であるか、他人であるかを認証し、他人による場合は携帯端末の電源を入れることができないようにし、携帯端末の機能毎に認証を行い、不正使用を防止する。本人認証後も定期的に認証し、認証できない時は使用不可にする。
【0005】
携帯端末とデータ処理端末によるデータ処理を行う時に、データ処理毎に認証を行い不正使用を防止する。ICタグと携帯端末にデータを分散させて記憶し、使用するデータの機密保持を行う。
【0006】
携帯端末と認証用ICタグを別々に携帯するためのICタグを様々な携帯品に安価で、容易に、取替え可能に装着できるようにし、ICタグ携帯の利便性を図る。
【0007】
携帯端末紛失時の紛失場所の確認ができるようにする。
【0008】
携帯端末とデータ処理端末及び通信ネットワークよる商取引のデータ入力フォームに、あらかじめデータ入力してある項目テーブルを使用して、携帯端末によるデータセットを可能とし、入力手間の軽減をはかり、個人情報の使用を制限し、個人情報の保護が行えるようにする。
【問題を解決するための手段】
【0009】
【0010】
携帯端末を使用する本人が別々に携帯するICタグと携帯端末にICタグIDを記憶して、携帯端末のリーダーでICタグのICタグIDを読取り、携帯端末のICタグIDと比較し携帯端末認証を行い、他人による不正使用を防ぎ、データの機密保持を可能とさせる。
【0011】
ICタグ、携帯端末とデータ処理端末間でデータ送受信によるデータ処理を行う時に、ICタグと携帯端末の暹別を可能とし、ICタグ、携帯端末とに分散して記憶してあるデータを組合せてデータ処理を行う。
【0012】
ICタグの携帯性を高め、携帯することの忘れ、紛失を防ぐために、さまざまな携帯品にICタグを装着できるようにする。
【0013】
携帯端末紛失したときの携帯端末のある位置情報を入手し、あらかじめ設定してある電話番号又はメールアドレスへ送信する。
【0014】
携帯端末により取引先との商取引を行うときに、携帯端末にデータ入力処理用項目テーブルを作成し、データを入力し、商取引入力フォームに携帯端末でデータセットを行い、入力の手間の軽減と、取引先への氏名、住所等の個人情報登録を行わず、個人を特定できる個人認証IDのみを事前登録し、この個人認証IDのみで取引認証を行い、商取引に使用する個人情報の保護を図る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
【0016】
携帯電話又はモバイルコンピュータよりなる携帯端末を使用する時に、個別の携帯端末を識別することが可能となる、文字/数字/記号の組合せよりなるICタグIDを個別携帯端末毎に設定する。携帯端末を使用する本人は、図1のICタグID4をメモリー3に記憶してあるICチップ2とアンテナ6を備えたICタグ1と、ICタグID13をメモリー12に記憶してあり、アンテナ14を持ったICタグ1よりデータを読取るためのリーダー/ライター11を備えた携帯端末10とを別々に携帯する。この時のICタグID4とICタグID13は同内容とする。ICタグ1よりデータを読取うためのリーダー/ライター11は電波利用料のかからない周波数を使用する。携帯端末へのICタグID13の記憶保存は携帯端末認証機能使用前又はICタグID4の最初の読取り時に行う。ICタグを使用した携帯端末認証の方法は、本人が携帯端末の電源をキー操作で入れる時に、携帯端末のリーダー/ライター11はICタグ1よりICタグID4を読取り25、記憶してあるICタグID13と比較し、一致すれば本人使用の携帯端末であるとの認証ができ、携帯端末の電源を入れ、携帯端末の使用を可能とさせる。ICタグIDの不一致、あるいは使用者がICタグを携帯していない場合は、本人使用であるとの認証ができず、携帯端末の電源は入れず、携帯端末の使用を不能にする。ICタグ1のメモリー3にパスワード5を記憶し、携帯端末10でこのパスワードを使用する時は、ICタグ1より読取り25使用する。携帯端末には以下の(1)から(7)の機能を備える。(1)ICタグによる携帯端末認証を行う、行わないかを設定する機能。(2)携帯端末が未認証の状態になった場合でも、電源の入れる/切る処理、携帯端末の状態表示、電話/メール着信履歴表示のみを可能にする機能。(3)携帯端末に備わる機能毎に、認証後の使用を可能、不可に設定する機能。(4)携帯端末の未認証の場合は接続ケーブル、赤外線、通信回線によるデータ送受信の使用を不可にする機能。(5)遠隔操作による携帯端末認証、認証取消し処理の機能。(6)遠隔操作による携帯端末電源を入れる、切る処理の機能。(7)携帯端末認証後、設定された一定の時間毎に、ICタグを読取り、読取れなかった場合に認証を取消す、電源は入った状態にするが携帯端末の遠隔操作以外の機能を使用不可にする、あるいは電源を切る機能。これらの(1)から(7)の機能を備え、携帯端末使用者が同一のICタグIDを記憶保存してあるICタグと携帯端末を別々に携帯し、相互のICタグIDの比較による携帯端末認証を行う、ICタグと携帯端末との組合せによる、ICタグによる携帯端末認証システム。
【0017】
携帯端末を使用してデータ送受信によるデータ処理を行う時は、図2のデータ処理端末18に携帯端末10のリーダー/ライター11と同等の機能を持つリーダー/ライター19を備える。携帯端末10とデータ処理端末18間でデータの送受信を行う時は、最初に携帯端末と同時に携帯するICタグ1上のICタグID4を読取り携帯端末認証を行い、認証された時のみデータ送受信を許可する。携帯端末10に携帯端末ID17を記憶保存し、データ処理端末18はICタグ1上のICタグID4と携帯端末10上の携帯端末ID17により、ICタグ1と携帯端末10の選別を行う。携帯端末10とデータ処理端末18とのデータ送受信は携帯端末認証後、(1)から(5)の処理を行う。(1)携帯端末10はICタグ1に記憶してあるデータ7より、必要なデータを読取る26。(2)データ処理端末18はICタグ1のデータと携帯端末10に記憶してあるデータ15より、必要なデータを組合せて読取り28、データ21を記憶する。(3)データ処理端末18はデータ処理を行い、処理結果データ22を作成する。(4)データ処理端末18は処理結果データ22を携帯端末10に書込み29、携帯端末10は処理結果データ16を記憶保存する。(5)携帯端末10は処理結果データ16より、必要なデータを抽出して、ICタグ1へ書込み27、ICタグ1は処理結果データ8を記憶保存する。ICタグ1及び携帯端末10に記憶するデータは組合せて、データ処理端末18での処理が可能であるために、それぞれのデータは以下の(1)から(3)の形式で記憶する。(1)商取引時の決済に使用する銀行口座の場合は銀行名をICタグ1に、口座種別、口座番号は携帯端末10に持つ情報分散形式で記憶する。(2)16桁のクレジットカード番号の場合は前半の8桁をICタグ1に、後半の8桁を携帯端末10に持つ情報分割形式で記憶する。(3)ICタグ1及び携帯端末10それぞれに暗号化した情報晴号形式のいずれかで記憶する。ICタグ1と携帯端末10、データ処理端末18間で通信によるデータの送受信を行うことが可能となる請求項1記載のICタグによる携帯端末認証システム。
【0018】
個別端末を認証できる端末認証用ICタグを取替可能な形式で装着してあるカード、ストラップ、リストバンド、時計、財布、洋服、帽子、靴、眼鏡、アクセサリー、鞄、手帳、本、筆記用其等の携帯品をICタグインレット(原型)のシール材とするICタグ装着携帯品、携帯品に貼付して使用するICタグを持ったラベル、シール、ICタグを持った宣伝のためのCMを印刷表示したラベル、シール及びICタグインレット(原型)のシール材で、金属製携帯品に装着する場合は、ICタグに金属が作る磁界の影響を弱めるための高透磁率シートを組合せて使用する。これらの端末認証用ICタグを装着した携帯品と携帯端末及び携帯端末10のリーダー/ライター11と同等の機能を持つリーダー/ライターを備えるディスクトップコンピュータとの組合せにより端末認証を行う請求項1記載のICタグによる携帯端末認証システム。
【0019】
ICタグによる携帯端末認証状態、あるいは遠隔操作により携帯端末電源を入れ、かつ未認証状態になっている場合に、一定の間隔を設定した時間毎に、携帯端末のリーダー/ライターはICタグよりICタグIDを読取り、読取れなかった場合に、GPS機能により入手した位置情報をあらかじめ設定してある電話番号又はメールアドレスへ送信する請求項1記載のICタグによる携帯端末認証システム。
【0020】
図3はICタグ1、携帯端末10とデータ処理端末18による取引先31又はサーバ経由の通信ネットワーク30による取引先32との発注、送り状作成、宛名書き、行政手続申請書等の商取引におけるデータ送受信処理である。あらかじめ携帯端末固有のデータ作成維持プログラムで、携帯端末10のメモリーに項目テーブル33を作成し、項目データ34の入力を行っておく。項目テーブルは図4の本人情報、決済情報、住所録情報、グループ情報、定型取引情報の用途別に、それぞれの属性として(1)項目を識別するID(2)項目内容を表す項目名(3)項目の漢字、英字、数字、金額の文字の種別(4)項目の長さである桁数を持つ。それぞれの項目は商取引開始前に属性に従い、データをあらかじめ入力しておく。図4項目テーブルはあらかじめ取引先31、取引先32に配布しておき、携帯端末10と共通の項目テーブルとその属性を使用する。項目テーブルの本人情報は氏名、住所、会社名、電話番号等本人に関する情報である。決済情報は銀行口座、クレジットカード番号等取引の決済に使用する情報である。住所録情報は氏名、住所、連名等相手先/宛名に関する情報である。グループ情報は性別、職種、学歴、資格等のように複数の項1よりなり、単一又は複数選択した情報をデータとして使用する情報である。定型取引情報は発注書、送り状作成、宛名書き、行政手続申請書等の入力形式の定まっている商取引情報である。項目テーブル33を使用する携帯端末10と取引先31、取引先32と商取引では、キー入力なしの入力フォームへの携帯端末10によるデータセットを可能とし、取引先への氏名、住所等の個人情報登録を行わず、取引先31取引先32へ個人を特定できる個人認証ID50のみを事前登録し、この個人認証ID50のみで取引認証を行う。図4の項目テーブルを使用して携帯端末と取引先との商取引を行う時は、(1)から(9)の処理を行う。(1)取引毎に、携帯端末はICタグよりICタグIDを読取り端末認証40を行う。(2)取引先は携帯端末より携帯端末IDを読取り携帯端末認証41を行う。(3)携帯端末認証41と同時に、携帯端末使用者が取引先に対して個人情報使用契約を締結する時は、個人情報使用契約書36を送信42する。個人情報使用契約書の内容は今回送信する個人情報はA個人情報の利用目的を本人に明らかにする。B利用目的以外に利用する場合は本人の同意を得る。C個人情報の漏洩防止の仕組を備える。D個人情報責任者の設置と連絡先を公表する条件で、商法、税法で保存義務がある必要項目だけを保存し、その他の情報は破棄し、保存期間が経過したら保存情報は消去し、通信ネットワークに接続させない場所へ保管する、個人情報使用を制限する機能を持たせ、取引先が承認しない時は以下の処理を行わず、取引を中止する。(4)取引先は携帯端末使用者と個人情報使用契約を締結した時は、個人情報使用契約承認書37を携帯端末に送信43し、携帯端末10はこれを記憶保存する。(5)取引先は今回の取引に必要な項目を要求項目として、携帯端末に送信44する。(6)携帯端末10は受取った要求項目により項目テーブル33を検索し、合致したデータを項目へセットした項目データを取引先へ返信45する。要求項目により項目テーブルを検索して、該当しない項目は、その場でキー入力してデータを項目へセットする。(7)取引先は受信した項目データによりデータ処理を行い、受領書35を携帯端末へ送信46する。(8)携帯端末10はメモリーへ受領書35を記憶保存し、必要があれば受領書をICタグへ書込む47。(9)ICタグ1はメモリーへ受領書38を記憶保存し、取引を完了する。携帯端末に項目テーブルを持ち、ICタグによる端末認証後、ICタグ、携帯端末とデータ処理端末又はサーバ経由の通信ネットワークによる取引先との商取引を行う請求項1記載のICタグによる携帯端末認証システム。
【発明の効果】
【0021】
【0022】
携帯端末とICタグを別々に携帯するだけで、自動本人認証ができ、本人以外は電源を入れて使用することができない。ICタグの最大読取範囲を1メートル以内とし、電波利用料のかからなリーダー/ライターを使用することにより、ノイズやほかの無線との混線が少なく、信頼性があり、安価で小型のICタグの開発が容易になる。携帯端末認証により他人、紛失による不正使用と個人情報の漏洩を防ぎ、携帯端末機能毎の認証、遠隔操作による電源のオン/オフと機能認証、携帯端末と接続ケーブル、赤外線、通信回線によるデータ送受信の制限がおこなえる。携帯端末が未認証状態でも携帯端末の状態表示、電話/メール着信履歴表示は可能となる。
【0023】
携帯端末をデータ処理端末にかざすだけで、パスワードを使用せず、データ送受信処理が可能となり、データ送受信は処理毎に自動認証が可能となる。ICタグと携帯端末に情報分散形式、情報分割形式、情報暗号形式で情報の記憶ができ、分散してデータを保存でき、データの機密保持が可能となる。携帯端末とデータ処理端末に同等のリーダー/ライター機能を備えることにより、対称通信方式も可能となり、データ処理アプリケーションの開発が容易に行える。
【0024】
様々な携帯品に、携帯品ICタグを持ったラベルの貼付け、あるいは取替可能な形式で装着させ、携帯性を高め、携帯することの忘れ、紛失を防止が容易に行え、ICタグを携帯品に安価に装着でき、金属製にも装着でき、様々な応用が可能になる。
【0025】
個人情報表示、処理を防ぐ携帯端末に遠隔操作での電源操作も可能であり、GPS機能により位置情報を取得し、電話番号又はメールアドレスへの位置情報送信により、紛失された携帯端末を探すことが可能となる。
【0026】
携帯端末と取引先との商取引の、取引毎の自動認証が可能とり。携帯端末にデータの入力された項目テーブルを持ち、商取引用入力フォームへの携帯端末によるデータセットが行える。宅配便の送り状作成処理は、事前に送り状フォームにデータ入力と保存を行い、集荷時にデータ処理端末に送信し、携帯プリンターで送り状を印刷させることにより、事前の送り状の入手、その都度の記入の手間、送り状の再利用を可能とする。携帯端末とデータ処理端末による、項目テーブルのデータを使用した登録/契約/申込/予約/受注/発注/発送/保管/受取/仲介/宣伝/アンケートのデータ処理も可能となる。取引先への氏名、住所等の個人情報登録を行わず、個人を特定できる個人認証IDのみを事前登録し、この個人認証IDのみで取引認証を行い、個人情報の取引先への登録を不用とし、個人情報を使用するネットショッピングでの取引の安全性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ICタグIDを記憶したICタグと携帯端末による携帯端末認証処理
【図2】ICタグと携帯端末のデータを組合せて使用する、携帯端末とデータ処理端末とのデータ処理
【図3】ICタグと携帯端末の組合せとデータ処理端末又は通信ネットワークと接続してある取引先との商取引処理
【図4】携帯端末による商取引用フォームへのデータセットを行うために携帯端末に記憶するデータ形式である項目テーブルと入力したデータ
【符号の説明】
1 ICタグ 2 ICチップ 3 ICタグのメモリー 4 ICタグのICタグID
5 パスワード 6 ICチップのアンテナ
25 ICタグよりの読取り
10 携帯端末 11 リーダー/ライター 12 携帯端末のメモリー
13 携帯端末のICタグID 14 携帯端末のアンテナ
7 ICタグのデータ 8 ICタグの処理結果データ 15 携帯端末のデータ
16 携帯端末の処理結果データ 17 携帯端末ID 18 データ処理端末
19 データ処理端末のリーダー/ライター 20 データ処理端末のメモリー
21 データ処理端末のデータ 22 データ処理端末の処理結果データ
26 ICタグよりの読取り 27 ICタグへの書込み
28 携帯端末よりの読込み 29 携帯端末への書込み
30 通信ネットワーク 31 データ処理端末の取引先 32 通信ネットワークの取引先 33 項目テーブル 34 項目データ 35 携帯端末の受領書
36 個人情報使用契約書 37 個人情報使用承認書
38 ICタグの受領書
50 個人認証ID
40 ICタグID読取りによるICタグ認証
41 携帯端末読取りによる携帯端末認証
42 個人情報使用契約書送信
43 個人情報使用承認書送信
44 データ入力フォーム用の要求項目送信
45 データ入力後の項目データ返信
46 携帯端末への受領書送信
47 ICタグへの受領書送信

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末を使用する時に、図1の個別の携帯端末を識別するICタグID4を記憶したICタグ1とこれを読取るためのICタグID13を記憶したリーダー/ライター11を備えた携帯端末10を使用者は別々に携帯する。この時のICタグID4とICタグID13は同一内容のものとする。ICタグ1よりデータを読取るためのリーダー/ライター11は電波利用料のかからない周波数を使用する。携帯端末の認証を行う時は、携帯端末の電源をキー操作で入れる時に、携帯端末10はICタグID4を読取り25、記憶してあるICタグID13と比較し、一致すれば本人使用の携帯端末であるとの認証ができ、携帯端末の電源を入れ、携帯端末の使用を可能とさせる。ICタグIDの不一致、あるいは使用者がICタグを携帯せず読取れない場合は、本人使用であるとの認証ができず、携帯端末の電源は入れず、携帯端末の使用を不能にする。ICタグ1のメモリー3にパスワード5を記憶し、携帯端末10でこのパスワードを使用する場合は、ICタグ1より読取り25使用する。携帯端末には携帯端末認証を行う/行わない、認証後の機能毎に機能使用を可能/不可にする、未認証時のデータ送受信を不可にする、遠隔操作による電源を入れる/切る状態にする、遠隔操作による携帯端末認証状態にする、一定の時間毎に、ICタグを読取り、読取りが不能な場合は端末認証の取消を行う、電源は入った状態にするが携帯端末の遠隔操作以外の機能を使用不可にする、あるいは電源を切る設定機能を持つ。又携帯端末が未認証の状態になった場合でも、電源の入れる/切る処理、携帯端末の状態表示、電話/メール着信履歴表示のみを可能にする機能を、携帯端末の用途、目的に合せて選択して備える。これらの機能を備え、携帯端末使用者が同一のICタグIDを記憶保存してあるICタグと携帯端末を別々に携帯し、相互のICタグIDの比較による携帯端末認証を行うICタグと携帯端末との組合せによる、ICタグによる携帯端末認証システム。
【請求項2】
携帯端末を使用してデータ送受信を行う時に、図2のデータ処理端末18に携帯端末10のリーダー/ライター11と同等の機能を持つリーダー/ライター19を備える。データの送受信は、携帯端末認証が行われた時のみ可能とする。携帯端末10に携帯端末ID17を記憶保存し、データ処理端末18はICタグID4と携帯端末ID17を使用し、ICタグ1と携帯端末10の選別を行う。携帯端末10とデータ処理端末18とのデータ送受信は、携帯端末10はICタグ1よりデータ7を読取り、データ処理端末18はデータ7と携帯端末10のデータ15を組合せて読取り、受信したデータでデータ処理を行い、処理結果データ22を作成し、これを携帯端末10に書込み、さらに必要な処理結果データを携帯端末10はICタグ1に書込む処理を行う。ICタグ1及び携帯端末10に記憶するデータは、ICタグと携帯端末に分けて記憶する情報分散形式、一つのデータをICタグと携帯端末に分割して記憶する情報分割形式、それぞれを暗号化した情報暗号形式のいずれかで記憶する。ICタグ1と携帯端末10、データ処理端末18間で通信によるデータの送受信を行うことが可能となる請求項1記載のICタグによる携帯端末認証システム。
【請求項3】
個別端末を認証できる端末認証用ICタグを取替可能な形式で、ICタグインレット(原型)のシール材とするICタグ装着携帯品、携帯品に貼付して使用するICタグを持ったラベル、シール、ICタグを持った宣伝のためのCMを印刷表示したラベル、シール及びICタグインレット(原型)のシール材で、金属製携帯品に装着する場合は、ICタグと金属が作る磁界の影響を弱めるための高透磁率シートを組合せて使用し、端末認証用ICタグを装着した携帯品と携帯端末、及び携帯端末のリーダー/ライターと同等の機能を持つリーダー/ライターを備えるディスクトップコンピュータの組合せとで端末認証を行う請求項1記載のICタグによる携帯端末認証システム。
【請求項4】
電源が入り、携帯端末が未認証状態の場合に、一定の間隔を設定した時間毎に、携帯端末はICタグよりICタグIDを読取り、読取れなかった場合に、GPS機能により入手した位置情報をあらかじめ設定してある電話番号又はメールアドレスへ送信する請求項1記載のICタグによる携帯端末認証システム。
【請求項5】
図3はICタグ1、携帯端末10とデータ処理端末18による取引先31又はサーバ経由の通信ネットワーク30による取引先32との発注、送り状作成、宛名書き、行政手続申請書等の商取引におけるデータ送受信処理である。あらかじめ携帯端末固有のデータ作成維持プログラムで、携帯端末10のメモリーに図4の本人情報、決済情報、住所録情報、グループ情報、定型取引情報の用途別に、それぞれの属性として(1)ID(2)項目名(3)文字種別(4)桁数を持つ項目テーブル33を作成し、それぞれの項目に項目データ34の入力を行っておく。項目テーブル33を使用する携帯端末10と取引先31、取引先32と商取引では、キー入力なしで入力フォームへのデータセットが可能となるため、取引先への氏名、住所等の個人情報登録を行わず、個人を特定できる個人認証ID50のみを事前登録し、この個人認証IDのみで取引認証を行う。図3の項目テーブル33を使用して携帯端末と取引先との商取引を行う時は、(1)から(9)の処理を行う。(1)携帯端末は取引毎に、端末認証40を行う。(2)取引先は携帯端末認証41を行う。(3)携帯端末使用者が取引先と個人情報使用契約を締結する時は、個人情報使用契約書36を送信42する。(4)取引先が携帯端末使用者と個人情報使用契約を締結した時は、個人情報使用契約承認書37を携帯端末に返信43する。個人情報使用契約書の内容はA個人情報の利用目的を本人に明らかにする。B利用目的以外に利用する場合は本人の同意を得る。C個人情報の漏洩防止の仕組を備える。D個人情報責任者の設置と連絡先を公表する条件で、商法、税法で保存義務がある必要項目だけを保存し、その他の情報は破棄し、保存期間が経過したら保存情報は消去し、通信ネットワークに接続させない場所へ保管する、個人情報使用を制限する機能を持たせる。(5)取引先が個人情報使用契約書を承認しない時は、取引を中止して以下の処理は行わない。(6)取引先は取引に必要な要求項目を携帯端末に送信44する。(7)携帯端末は受取った要求項目により項目テーブル33を検索し、合致したデータを項目へセットした項目データ34を取引先へ返信45する。要求項目により項目テーブルを検索して、該当しない項目は、その場でキー入力してデータを項目へセットする。(8)取引先は受信した項目データによりデータ処理を行い、受領書35を携帯端末へ送信46する。(9)携帯端末は必要があれば受領書38をICタグへ書込む47。(1)から(9)で取引を完了する。携帯端末に項目テーブルを持ち、ICタグによる端末認証後、ICタグ、携帯端末とデータ処理端末又はサーバ経由の通信ネットワークによる取引先との商取引を行う請求項1記載のICタグによる携帯端末認証システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−300587(P2007−300587A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−152652(P2006−152652)
【出願日】平成18年5月1日(2006.5.1)
【出願人】(391019913)
【Fターム(参考)】