説明

MK2阻害剤として有用なヘテロ環式化合物

本発明は、式(IA)または(IB)


〔式中、記号R、X、A、Y、R2、R3およびDは本明細書に定義のとおりである〕で示される四環式化合物、例えば、MK−2またはTNF活性に依存する特定の疾患の処置におけるその使用、およびそれの製造方法を記載している。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(IA)または(IB)
【化1】

〔式中、
Rは水素、ハロゲン、−Y−C−Cシクロアルキル、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、非置換もしくは置換アリール−C−C−アルケニル、モノ−もしくはジ−(非置換もしくは置換C−C−アルキル)−アミノまたは非置換もしくは置換−アリールアミノであり;
Aは−CH−、−CH−CH−、−CH−CH−CH−または−CH=CH−であり;
Dはそれが結合している炭素原子と窒素原子間の結合であるか、またはC(R4R5)であり;
R2およびR3は水素であるか、または一体となってエチレンまたはトリメチレン架橋を形成し(これらそれぞれにおいて、1個の炭素原子はO、SまたはNR6で置換されていてもよい);
R3およびR4は水素またはC−C−アルキルであるか、または一体となってエチレンまたはトリメチレン架橋を形成するか(これらそれぞれにおいて、1個の炭素原子はO、SまたはNR6で置換されていてもよい);
または、R2およびR3の一方は水素であり、そしてR4およびR5の一方は水素であり、R2およびR3のもう一方はR4およびR5のもう一方と一体となってエチレン(ここで、1個の炭素原子はO、SまたはNR6で置換されていてもよい)またはメチレン架橋を形成する、
ただし、記載されている架橋の少なくとも1個は式(IA)または(IB)の化合物に存在しなければならず、その架橋はR2とR3により、R4とR5により、または、R2またはR3とR4またはR5により形成され、その結果、R2、R3、R4およびR5の3個以上が水素またはC−C−アルキルではなく;
R6は水素、アルキル、C−C−アルキル、ハロ−C−C−アルキル、ヒドロキシ−C−C−アルキル、非置換もしくは置換アリール−C−C−アルキルまたはアシルであり、
XはCHまたはNであり;そして、
YはO、SまたはNR7である(ここで、R7は水素、非置換もしくは置換アルキル、非置換もしくは置換シクロアルキル、非置換もしくは置換アリール−C−C−アルキル、非置換もしくは置換飽和ヘテロシクリルまたは非置換もしくは置換ヘテロシクリル−C−C−アルキルである)〕;
で示される化合物、その薬学的に許容される開裂可能なエステルまたはアミド、および/またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
非置換もしくは置換アリールが、6から28個、一般的に6から18個の環炭素原子を有し、単、二、三もしくは四環式、例えば、フェニル、インデニル、ナフチルまたはフルオレニルであり得、そして非置換であるか、または独立して4−フルオロフェニルのような非置換もしくは置換フェニル、2,4−ジフルオロフェノキシのような非置換もしくは置換フェニルオキシ、1−モルホリニル、4−アルキル−ピペラジン−1−イルまたは1−ピペリジニルのような非置換もしくは置換飽和ヘテロシクリル、メチルのようなC−C−アルキル、トリフルオロメチルまたはブロモメチルのようなハロ−C−C−アルキル、ヒドロキシル−C−C−アルキル、とりわけ3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル、アミノ−C−C−アルキル、とりわけ3−アミノ−3−メチル−ブチル、モノ−もしくはジ−C−C−アルキル−アミノ−C−C−アルキル、ピロリジニル−C−C−アルキルのような飽和ヘテロシクリル−C−C−アルキル、とりわけピロリジノ−メチル、イミダゾリジニル−C−C−アルキル、とりわけイミダゾリジノ−C−C−アルキル、ピラゾリジニル−C−C−アルキル、とりわけピラゾリジン−1−イル−C−C−アルキル、ピペリジニル−C−C−アルキル、とりわけピペリジノ−メチルまたは2−ピペリジノ−エチル、(非置換もしくはC−C−アルキル−置換ピペラジノ)−C−C−アルキル、とりわけ4−メチルピペラジン−1−イル−メチルもしくは−エチル、モルホリニル−C−C−アルキル、とりわけモルホリノ−メチルまたは2−モルホリノ−エチル、チオモルホリニル−C−C−アルキル、とりわけチオモルホリノ−メチルまたは2−チオモルホリノ−エチル、S−オキソ−チオモルホリニル−C−C−アルキル、とりわけS−オキソ−チオモルホリノ−メチルまたは2−S−オキソ−チオモルホリノ−エチル、またはS,S−ジオキソ−チオモルホリニル−C−C−アルキル、とりわけS,S−ジ−チオモルホリノ−メチルまたは2−S,S−ジ−チオモルホリノ−エチル、C−C−アルケニル、(E,Z)−または好ましくは(E)−もしくは(Z)−スチリルのようなC−C10−アリール−C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、アミノ−C−C−アルキニル、とりわけ3−アミノ−3−メチル−ブタ−1−イニル、ヒドロキシル−C−C−アルキニル、とりわけ3−ヒドロキシ−3−メチルブタ−1−イニル、ハロ、とりわけフルオロ、クロロまたはブロモ、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、とりわけメトキシまたはイソプロポキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルコキシ、とりわけ2−メトキシ−エトキシ、ハロ−C−C−アルコキシ、とりわけトリフルオロメトキシ、飽和ヘテロシクリル−C−C−アルコキシ、好ましくはピロリジニル−C−C−アルコキシ、とりわけピロリジノ−メトキシ、イミダゾリジニル−C−C−アルコキシ、とりわけイミダゾリジノ−C−C−アルコキシ、ピラゾリジニル−C−C−アルコキシ、とりわけピラゾリジン−1−イル−C−C−アルコキシ、ピペリジニル−C−C−アルコキシ、とりわけピペリジノ−メトキシまたは2−ピペリジノ−エトキシ、(非置換もしくはC−C−アルキル−置換ピペラジノ)−C−C−アルコキシ、とりわけ4−メチルピペラジン−1−イル−メトキシまたは2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−エトキシ、モルホリニル−C−C−アルコキシ、とりわけモルホリノ−メトキシまたは2−モルホリノ−エトキシ、チオモルホリニル−C−C−アルコキシ、とりわけチオモルホリノ−メトキシまたは2−チオモルホリノ−エトキシ、S−オキソ−チオモルホリニル−C−C−アルコキシ、とりわけS−オキソ−チオモルホリノ−メトキシまたは2−S−オキソ−チオモルホリノ−エトキシ、またはS,S−ジオキソ−チオモルホリニル−C−C−アルコキシ、とりわけS,S−ジ−チオモルホリノ−メトキシまたは2−S,S−ジ−チオモルホリノ−エトキシ、モノ−もしくはジ−(C−C−アルキル)−アミノ−C−C−アルコキシ、とりわけジメチルアミノ−エトキシ、C−C−アルキレンジオキシ、とりわけエチレンジオキシ、とりわけ隣接アリール環原子に結合している2個の酸素原子を有するもの、アミノ、モノ−もしくはジ−(C−C−アルキルおよび/もしくはフェニル−C−C−アルキル)−アミノ、ホルミル、カルボキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アリール−C−C−アルコキシカルボニル、とりわけフェニル−C−C−アルコキシカルボニル、カルバモイル、モノ−もしくはジ−(C−C−アルキル、不飽和ヘテロシクリル−C−C−アルキルおよび/もしくはアリール−C−C−アルキル、とりわけフェニル−C−C−アルキル)−カルバモイル、スルホニル(−S(O)−OH)、スルファモイル、モノ−もしくはジ−(C−C−アルキルおよび/もしくはフェニル−C−C−アルキル)−スルファモイル、ニトロ、アシルおよびシアノからなる群から選択される1個以上、とりわけ3個までの置換基により置換されているアリールであり;
非置換もしくは置換ヘテロシクリルが3から24個、さらに好ましくは3から20個の環原子(これらの1個以上、とりわけ1、2、3または4個は、互いに独立して、N、OおよびSから選択されるヘテロ原子である)を有する単もしくは多、とりわけ単、二もしくは三環式環であり、そして、例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、キヌクリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、S−オキソ−チオモルホリニルおよびS,S−ジオキソチオモルホリニルからなる群から選択される飽和であるか;または、例えば、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、インダゾリル、プリニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリル、イソインドリル、キノリル、イソキノリル、キノリジニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、インドリジニル、カルバゾリル、ベータ−カルボリニル、アクリジニル、フェナントリジニル、フェナジニル、フェナントロリニル、ペリミジニル、フリル、チオフェニル(=チエニル)、2H−もしくは4H−ピラニルもしくは−チオピラニル、オキサゾリル、チアゾリル、イソクロマニル、クロマニル、ベンゾフラニル、2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、イソベンゾフラニル、2H−クロメニル、2H−チオクロメニル、チアントレニル、キサンテニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニルおよびフェノチアジニルからなる群から選択される部分的に不飽和もしくは不飽和(=環内において最大の可能な数の二重結合を有する)であり;ここで、ヘテロシクリルは非置換であるか、または独立して置換アリールの置換基に記載されているもの、とりわけメトキシまたはイソプロポキシのようなC−C−アルコキシ、メチルのようなC−C−アルキル、ヒドロキシ−エチルのようなヒドロキシ−C−C−アルキル、アセチルのようなアシル、2−メトキシエトキシのようなC−C−アルコキシ−C−C−アルコキシ、フルオロまたはクロロのようなハロ、アミノ、モノ−もしくはジ−C−C−アルキル−アミノおよびヒドロキシルから選択される1個以上、好ましくは1から3個の置換基により置換されており;
モノ−もしくはジ−(非置換もしくは置換C−C−アルキル)−アミノがC−C−アルキル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、アミノ−もしくはモノ−もしくはジ−(C−C−アルキルおよび/もしくはC−C10−アリール−C−C−アルキル)または1個以上、例えば、3個までのさらなる置換アリールの置換基に記載されている置換基により置換されているC−C−アルキルから選択される1または2個の部分により置換されているアミノであり;
非置換もしくは置換−アリールアミノにおいて、非置換もしくは置換アリールが好ましくは上記定義のとおりであり;
Aが−CH−、−CH−CH−CH−または−CH=CH−、またはさらに好ましくは−CH−CH−であり;
Dがそれが結合している2個の炭素原子間の結合であるとき、Dを含む環は5個の環原子を有し;
R2およびR3が一体となってエチレンまたはトリメチレン架橋(これらそれぞれにおいて、1個の炭素原子はO、SまたはNR6で置換されていてもよい)を形成するとき、R2およびR3は結合している炭素原子と一体となって3から4員環を形成し;
R3およびR4が一体となってエチレンまたはトリメチレン架橋(これらそれぞれにおいて、1個の炭素原子はO、SまたはNR6で置換されていてもよい)を形成するとき、R3およびR4は結合している炭素原子と一体となって3から4員環を形成し;
R2およびR3の一方が水素であり、そしてR4およびR5の一方が水素であり、R2およびR3のもう一方がR4およびR5のもう一方と一体となってエチレン(ここで、1個の炭素原子はO、SまたはNR6で置換されていてもよい)またはメチレン架橋を形成するとき、R2またはR3およびR4またはR5がそれらが結合している2個の炭素原子と一体となって3から4員環を形成する;
ただし、少なくとも1個の環がR2およびR3により、R4およびR5により、または、R2またはR3およびR4またはR5により形成され(R2、R3、R4およびR5の3個以上が水素またはC−C−アルキルではない)、少なくとも1個の縮合またはスピロ環がこれらの置換基およびそれらが結合している炭素原子により形成されなければならないことを意味し;
アルキルが分岐鎖、非分岐鎖または環式であってよく、そして好ましくはC−C20−アルキル、さらに好ましくはC−C−アルキル(低級アルキル)である。C−Cアルキルは、例えば:メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、三級ブチルまたは2,2−ジメチルプロピルを示し;置換アルキルにおいて、それは1個以上、例えば、3個までのアリールの置換基に記載されている置換基、とりわけヒドロキシルにより置換されていてもよく;
非置換もしくは置換アリール−C−C−アルキルが上記定義の非置換もしくは置換アリール、好ましくはベンジルにより置換されているC−C−アルキルであり;
シクロアルキルが3から12個の環原子、好ましくは3から8個の環原子を含む環式炭化水素、とりわけシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを示し、ここで、シクロアルキルは、例えば、(R,S)−または好ましくは(R)−もしくは(S)−形態において、所望により独立して置換アリールの置換基に記載されているもの、とりわけヒドロキシルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよく;R7の場合、シクロアルキルがそれぞれ非置換であるか、または好ましくはヒドロキシルで置換されている好ましくはシクロヘキシルまたはシクロペンチルであり;
アシルが有機酸、とりわけカルボン酸またはスルホン酸のラジカルであるか、またはとりわけC−C−アルカノイル、好ましくはアセチル、C−C−アルカンスルホニル、ベンゾイル、ナフトイル、C−C−アルコキシカルボニル、好ましくはtert−ブトキシカルボニルまたはC−C10−アリール−C−C−アルコキシカルボニル、とりわけベンジルオキシカルボニルであり;
非置換もしくは置換飽和ヘテロシクリルが上記定義の非置換もしくは置換飽和ヘテロシクリルであり、そして非置換であるか、または独立して上記置換アリールの置換基から選択される1個以上、とりわけ3個までの置換基により置換されており;
非置換もしくは置換ヘテロシクリル−C−C−アルキルにおいて、非置換もしくは置換ヘテロシクリルが好ましくは上記定義のとおりであり、そして非置換であるか、または独立して上記置換アリールの置換基から選択される1個以上、とりわけ3個までの置換基により置換されているが、−C−C−アルキルは好ましくは−メチルである;
請求項1に記載の式IAまたはIBの化合物、その薬学的に許容される開裂可能なエステルまたはアミド、および/またはその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
Rがフェニル、ピリジル、とりわけピリジン−2−イルまたは2−フェニルビニルであり、これらそれぞれは非置換であるか、または独立してトリフルオロメチルまたはブロモメチルのようなハロ−C−C−アルキル、ヒドロキシル−C−C−アルキル、とりわけ3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル、アミノ−C−C−アルキル、とりわけ3−アミノ−3−メチル−ブチル、ピロリジニル−C−C−アルキル、とりわけピロリジノ−メチル、イミダゾリジニル−C−C−アルキル、とりわけイミダゾリジノ−C−C−アルキル、ピペリジニル−C−C−アルキル、とりわけピペリジノ−メチルまたは2−ピペリジノ−エチル、(非置換もしくはC−C−アルキル−置換ピペラジノ)−C−C−アルキル、とりわけ4−メチルピペラジン−1−イル−メチルもしくは−エチル、(E,Z)−もしくは好ましくは(E)−もしくは(Z)−スチリルのようなC−C10−アリール−C−C−アルケニル、アミノ−C−C−アルキニル、とりわけ3−アミノ−3−メチル−ブタ−1−イニル、ヒドロキシル−C−C−アルキニル、とりわけ3−ヒドロキシ−3−メチルブタ−1−イニル、ハロ、とりわけフルオロ、クロロまたはブロモ、C−C−アルコキシ、とりわけメトキシまたはイソプロポキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルコキシ、とりわけ2−メトキシ−エトキシ、ハロ−C−C−アルコキシ、とりわけトリフルオロメトキシ、ピロリジニル−C−C−アルコキシ、とりわけピロリジノ−メトキシ、イミダゾリジニル−C−C−アルコキシ、とりわけイミダゾリジノ−C−C−アルコキシ、ピペリジニル−C−C−アルコキシ、とりわけピペリジノ−メトキシまたは2−ピペリジノ−エトキシ、(非置換もしくはC−C−アルキル−置換ピペラジノ)−C−C−アルコキシ、とりわけ4−メチルピペラジン−1−イル−メトキシまたは2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−エトキシ、C−C−アルキレンジオキシ、とりわけ隣接アリール環原子に結合している2個の酸素原子を有するもの、アミノ、カルバモイル、ニトロおよびシアノからなる群から選択される3個までの部分により置換されており;
Aが−CH−、−CH−CH−、−CH−CH−CH−または−CH=CH−、好ましくは−CH−または−CH−CH−であり;
Dがそれが結合している2個の炭素原子間の結合であるか、C(R4R5)であり;
R2およびR3が水素であるか、または一体となってエチレンまたはトリメチレン架橋(これらそれぞれにおいて、1個の炭素原子はO、SまたはNR6で置換されていてもよい)を形成し;
R3およびR4が水素またはC−C−アルキルであるか、または一体となってエチレンまたはトリメチレン架橋(これらそれぞれにおいて、1個の炭素原子はO、SまたはNR6で置換されていてもよい)を形成するか;
または、R2およびR3の一方が水素であり、そしてR4およびR5の一方が水素であり、R2およびR3のもう一方がR4およびR5のもう一方と一体となってエチレン架橋(ここで、1個の炭素原子はO、SまたはNR6で置換されていてもよい)またはメチレン架橋を形成する、
ただし、少なくとも1個の記載されている架橋がR2およびR3により、R4およびR5により、または、R2またはR3およびR4またはR5により形成され(R2、R3、R4およびR5の3個以上が水素またはC−C−アルキルではない);
R6が水素、C−C−アルキル、フェニル−C−C−アルキル、非置換であるか、またはヒドロキシルにより置換されているC−C−シクロアルキル、C−C−アルカノイルまたはC−C−アルコキシカルボニルであり、
XがCHまたはNであり;そして、
YがO、Sまたは好ましくはNR7である(ここで、R7は水素、C−C−アルキル、ヒドロキシル−C−C−アルキルまたは非置換であるか、またはヒドロキシルにより置換されているC−C−シクロアルキルである);
請求項1に記載の式IAまたはIBの化合物、その薬学的に許容される開裂可能なエステルまたはアミド、および/またはその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
下記の化合物の群から選択される請求項1に記載の式Iの化合物:
2−(1−アミノメチル−シクロプロピル)−8−[5−(2−メトキシ−エトキシ)−ピリジン−3−イル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノメチル−シクロプロピル)−8−((E)−スチリル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノ−シクロブチルメチル)−8−[5−(2−メトキシ−エトキシ)−ピリジン−3−イル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノ−シクロプロピルメチル)−8−[4−(3−アミノ−3−メチル−ブタ−1−イニル)−フェニル]−4,5−ジヒドロ−2H−1,2,7−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノ−シクロプロピルメチル)−8−[4−(3−アミノ−3−メチル−ブチル)−フェニル]−4,5−ジヒドロ−2H−1,2,7−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノ−シクロブチルメチル)−8−((E)−スチリル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノ−シクロプロピルメチル)−8−[4−(3−ヒドロキシ−3−メチル−ブタ−1−イニル)−フェニル]−4,5−ジヒドロ−2H−1,2,7−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノ−シクロプロピルメチル)−8−[4−(3−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−フェニル]−4,5−ジヒドロ−2H−1,2,7−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノ−シクロプロピルメチル)−8−[5−(2−メトキシ−エトキシ)−ピリジン−3−イル]−4,5−ジヒドロ−2H−1,2,7−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノ−シクロプロピルメチル)−8−((E)−スチリル)−4,5−ジヒドロ−2H−1,2,7−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(3−アミノ−アゼチジン−3−イルメチル)−8−(4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−2H−1,2,7−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アセチル−3−アミノ−アゼチジン−3−イルメチル)−8−(4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−2H−1,2,7−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(3−アミノ−アゼチジン−3−イルメチル)−8−[5−(2−メトキシ−エトキシ)−ピリジン−3−イル]−4,5−ジヒドロ−2H−1,2,7−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノ−シクロブチルメチル)−8−(4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−1,7,9−トリアザシクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノ−シクロブチルメチル)−8−[4−(3−アミノ−3−メチル−ブタ−1−イニル)−フェニル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,7,9−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノ−シクロブチルメチル)−8−[4−(3−アミノ−3−メチル−ブチル)−フェニル]−4,5−ジヒドロ−1H−1,7,9−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノメチル−シクロプロピル)−8−(4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−1,7,9−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(3−アミノ−アゼチジン−3−イルメチル)−8−(4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−1,7,9−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノ−シクロブチルメチル)−8−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−1,7,9−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(3−アミノ−オキセタン−3−イルメチル)−8−(4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(3−アミノ−オキセタン−3−イルメチル)−8−(4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−1,7,9−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(3−アミノ−オキセタン−3−イルメチル)−8−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−1,7,9−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
および、2−(3−アミノ−アゼチジン−3−イルメチル)−8−(4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム、
その薬学的に許容されるエステルまたはアミド、および/またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
下記の化合物の群から選択される化合物:
2−(1−アミノ−シクロプロピルメチル)−8−(6−フルオロ−ピリジン−3−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノ−シクロプロピルメチル)−8−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(1−アミノ−シクロブチルメチル)−8−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(3−アミノメチル−1−メチル−アゼチジン−3−イル)−8−(2−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(3−アミノメチル−1−メチル−アゼチジン−3−イル)−8−(6−イソプロポキシ−ピリジン−3−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム塩酸塩、
2−(3−アミノメチル−アゼチジン−3−イル)−8−(6−イソプロポキシ−ピリジン−3−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム塩酸塩、
2−[3−アミノメチル−アゼチジン−3−イル]−8−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム塩酸塩、
2−[3−アミノメチル−1−メチル−アゼチジン−3−イル]−8−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(3−アミノメチル−アゼチジン−3−イル)−8−(4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−1,7,9−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム塩酸塩、
2−(3−アミノメチル−1−メチル−アゼチジン−3−イル)−8−(4−メトキシ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−1,7,9−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
2−[3−(1−アミノ−シクロプロピル)−1−メチル−アゼチジン−3−イル]−8−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム、
2−[3−(1−アミノ−シクロプロピル)−1−メチル−アゼチジン−3−イル]−8−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−f]イソキノリン−3−カルボン酸ラクタム、
2−(3−アミノメチル−アゼチジン−3−イル)−8−(3−フルオロ−4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−1,7,9−トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−3−カルボン酸ラクタム、
その薬学的に許容されるエステルまたはアミド、および/またはその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
とりわけMK−2および/またはTNF活性に依存する疾患を処置するための医薬として使用するための、請求項1から5のいずれかに記載の式(IA)または(IB)の化合物、その薬学的に許容される開裂可能なエステルまたはアミド、および/またはその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
自己免疫疾患または状態を処置するための薬剤の製造における、請求項1から5のいずれかに記載の式(IA)または(IB)の化合物、その薬学的に許容される開裂可能なエステルまたはアミド、および/またはその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項8】
サイトカイン介在疾患を処置するための、請求項1から5のいずれかに記載の式(IA)または(IB)の化合物、その薬学的に許容される開裂可能なエステルまたはアミド、および/またはその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項9】
有効量の請求項1から5のいずれかに記載の式(IA)または(IB)の化合物、その薬学的に許容される開裂可能なエステルまたはアミド、および/またはその薬学的に許容される塩をこのような処置を必要とする患者に投与することを含む、サイトカイン介在状態の処置方法。
【請求項10】
請求項1から5のいずれかに記載の式(IA)または(IB)の化合物、その薬学的に許容される開裂可能なエステルまたはアミド、および/またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項11】
請求項1に記載の式IAまたはIBの化合物の製造方法であって、
a)XがCHであり、そして他の部分が式IAの化合物に対して定義のとおりである式IAの化合物の製造のために、式II
【化2】

〔式中、LGは脱離基であり、そしてA、Y、R2、R3およびDは請求項1から5のいずれかに記載の式IAの化合物に対して定義のとおりである〕で示される化合物を、式III
【化3】

〔式中、Rは請求項1から5のいずれかに記載の式IAの化合物に対して定義のとおりであり、そしてRはヒドロキシルまたはC−C−アルコキシであるか、または両方の部分Rが一体となって非置換であるか、または4個までのC−C−アルキル部分により置換されているC−C−アルキレン架橋を形成する〕で示される化合物と、カップリング条件下で、触媒の存在下で反応させるか;または、
b)Aが−CH−または−CH−CH−であり、そしてXがNである式IBの化合物の製造のために、式IV
【化4】

〔式中、Rは請求項1から5のいずれかに記載の式IBの化合物に対して定義のとおりであり、Halはハロであり、そしてAは−CH−または−CH−CH−である〕で示される化合物を、式V
【化5】

〔式中、PGは保護基、例えば、tert−ブトキシカルボニルであり、そしてR2、R3およびDは式IBの化合物に対して定義のとおりである〕で示される化合物と、式VI
【化6】

〔式中、R7は請求項1から5のいずれかに記載の式IBの化合物に対して定義のとおりである〕で示されるアミンまたはその塩の存在下で反応させ、そして保護基PGを除去するか、または、
c)式IBの化合物の製造のために、式VII
【化7】

〔式中、R、A、Y、R2、R3およびDは請求項1から5のいずれかに記載の式IBの化合物に対して定義のとおりであり、そしてPGはアミノ保護基である〕で示される化合物を脱保護する;
ここで、変法a)、b)またはc)に記載されている出発物質のすべてにおいて、保護基が存在し得、これは適当な工程で除去することができ;
および、所望により、得られた式(IA)または(IB)の遊離化合物をその薬学的に許容される開裂可能なエステルまたはアミド、および/またはその薬学的に許容される塩に、得られた塩を遊離化合物または異なる塩、および/または式IAまたはIBの異なる化合物に変換する、所望により、式(IA)または(IB)の化合物の異性体をその異性体に分離することを含む方法。
【請求項12】
同時に、個別にまたは連続して投与するための、請求項1−5のいずれかに記載の化合物と、抗IL−1剤、抗サイトカインおよび抗サイトカイン受容体剤、B細胞およびT細胞調節剤、疾患修飾性抗リウマチ剤(DMARD)、金塩、ペニシラミン、ヒドロキシクロロキンおよびクロロキン、アザチオプリン、グルココルチコイド、非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)、選択的COX−2阻害剤、免疫細胞の移動を調節する薬剤、ケモカイン受容体アンタゴニスト、接着分子のモジュレーターから選択される1種以上の活性剤の組合せ。
【請求項13】
請求項1から12のいずれかに記載の化合物における処置方法または化合物における処置における使用であって、ここで、当該処置は関節炎(例えば、リウマチ性関節炎、乾癬性関節炎、若年性慢性関節炎、反応性関節炎、変形性関節炎、痛風性関節炎、骨関節症、ライム病)、急性滑膜炎、腸源性(enterogenic)脊椎関節症、強直性脊椎炎、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、胃炎、膵炎、クローン病、多発性硬化症、腰部脊椎関節症(lumbar spondylarthrosis)、全身性エリテマトーデス、狼瘡腎炎、糸球体腎炎、多発性軟骨炎、強皮症、ヴェグナー肉芽腫症、皮膚筋炎、多発性筋炎、腱炎および滑液包炎、移植片対宿主病、敗血症、敗血症性ショック、ベーチェット病、ブドウ膜炎(前部および後部)、乾癬、皮膚エリテマトーデス、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、湿疹、乾燥症、シェーグレン症候群、アテローム性動脈硬化症、心筋炎、炎症性痛覚、病的TNF放出と関連する悪液質または消耗性症候群(例えば、感染、癌または臓器機能障害による、とりわけAIDS関連悪液質)、喘息および気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の予防および処置である。

【公表番号】特表2010−533674(P2010−533674A)
【公表日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−516479(P2010−516479)
【出願日】平成20年7月14日(2008.7.14)
【国際出願番号】PCT/EP2008/059158
【国際公開番号】WO2009/010488
【国際公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【Fターム(参考)】