説明

アスパルチルプロテアーゼ阻害剤

式Iの化合物、または立体異性体、互変異性体、あるいは薬剤として許容されるその塩または溶媒和物(式中、U、W、A、R、R、R、R6a、およびRは、本明細書に定義される通りである)、ならびに式Iの化合物を含む薬剤組成物をここに開示する。また、アスパルチルプロテアーゼを阻害する方法、特に、心疾患、認知疾患、および神経変性疾患の治療方法を開示する。また、式Iの化合物を、コリンエステラーゼ阻害剤あるいはムスカリン性mアゴニストまたはmアンタゴニストと併用して、認知疾患または神経変性疾患を治療する方法を開示する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、アスパルチルプロテアーゼ阻害剤、前記化合物を含む薬剤組成物、心疾患、認知疾患、および神経変性疾患の治療におけるそれらの使用、ならびにヒト免疫不全ウイルス、プラスメプシン、カテプシンD、および原虫酵素の阻害剤としてのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
現在、諸病状に関与するペプシンAおよびC、レニン、BACE、BACE2、ナプシンA、ならびにカテプシンDを含めた、周知の幾つかのアスパラギン酸プロテアーゼが存在している。
【0003】
血圧および液体電解質の調節におけるレニンアンジオテンシン系(RAS)の役割は、十分確立されている(非特許文献1)。強力な血管収縮薬および副腎アルドステロン放出の刺激薬であるオクタペプチドアンジオテンシン−IIは、レニン酵素によってアンジオテンシノゲンからプロセシングされる前駆物質デカペプチドアンジオテンシン−Iからプロセシングされた。アンジオテンシン−IIはまた、脈管平滑筋細胞増殖、炎症、活性酸素種の発生、および血栓症において役割を担い、アテローム発生および血管の損傷に影響を及ぼすことが見出されている。臨床上、アンジオテンシン−Iの変換の拮抗作用によってアンジオテンシン−IIの発生を妨害する利益は周知であり、幾つかのACE阻害薬が市販されている。アンジオテンシノゲンからアンジオテンシン−Iへの早期変換の遮断、即ちレニン酵素の阻害は、同一ではないが類似の効果を有することが期待されている。レニンはアスパルチルプロテアーゼであり、その唯一の天然基質はアンジオテンシノゲンであるため、その阻害によって、アンジオテンシン−IIにより調節される高血圧および関連症候を制御するのにそれほど副作用が生じないだろうと考えられている。
【0004】
別のプロテアーゼであるカテプシン−Dは、リソソーム生合成およびタンパク質ターゲティングに関与し、ペプチドフラグメントの抗原プロセシングおよび抗原提示にも関与し得る。これは、アルツハイマー病、結合組織疾患、筋ジストロフィー、および乳癌を含む多数の疾患にも関連付けられている。
【0005】
アルツハイマー病(AD)は、最終的に死に至る進行性の神経変性疾患である。疾患の進行は、記憶、推論、見当識、および判断に関する認知機能の漸進的損失を伴う。錯乱、抑うつ、および攻撃性を含めた行動変化も、疾患の進行として現れる。認知行動機能不全は、海馬および大脳皮質における神経機能の変調およびニューロン損失から生じると考えられている。現在利用可能なAD治療は、対症療法であり、認知障害および行動障害を緩和するが疾患の進行を防御することはない。したがって、疾患進行を停止させるAD治療に対する医療上の必要性は未だ満たされていない。
【0006】
ADの病理学的特徴は、細胞外β−アミロイド(Aβ)斑の沈着および異常リン酸化タンパク質タウからなる細胞内神経原線維変化である。ADを有する個体は、記憶および認知に重要であると知られている脳領域に、特徴的なAβの沈着を示す。Aβは、認知および行動の減衰に関連する、神経細胞損失および機能不全の基本的原因物質であると考えられている。アミロイド斑は、主にアミロイド前駆体タンパク質(APP)のプロセシングから誘導される、40〜42種のアミノ酸残基からなるAβペプチドからなる。APPは、多数の異なるプロテアーゼ活性によってプロセシングされる。Aβペプチドは、AβのN−末端に対応する位置でβ−セクレターゼによってAPPを切断され、C−末端で、γ−セクレターゼ活性によってAPPを切断されることによって生じる。APPはまた、α−セクレターゼ活性によっても切断されて、可溶性のAPPとして知られる分泌された非アミロイド生成フラグメントを形成する。
【0007】
BACE−1として知られるアスパルチルプロテアーゼは、AβペプチドのN−末端に対応する位置でAPPを切断する原因となるβ−セクレターゼ活性として同定されている。
【0008】
蓄積された生化学的および遺伝的証拠は、ADの病因におけるAβの中心的役割を支持するものである。例えば、Aβは、in vitroにおいても、げっ歯類の脳に注入される場合にも神経細胞に対して有害であることが示されている。さらに、早発型ADの遺伝型には、APPまたはプレセニリンの十分に定義された突然変異が存在することが周知である。これらの突然変異は、Aβの産生を増大し、ADの原因であると考えられている。
【0009】
Aβペプチドは、β−セクレターゼ活性の結果形成されるので、BACE−1の阻害は、APペプチドの形成を阻害するはずである。したがって、BACE−1の阻害は、ADならびにAβ斑の沈着によって生じる他の認知疾患および神経変性疾患の治療に対する治療的アプローチである。
【0010】
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、後天性免疫不全症候群(AIDS)の原因物質である。HIVアスパルチルプロテアーゼの阻害剤であるインジナビル、リトナビル、およびサキナビルなどの化合物は、ウイルス量を減少させることが臨床的に実証されている。したがって、本明細書に記載の化合物は、AIDS治療に有用であると期待されるはずである。従来、研究者の主な標的は、HIV−1プロテアーゼであるレニン関連アスパルチルプロテアーゼであった。
【0011】
さらに、ヒトT細胞白血病ウイルス型I(HTLV−I)は、成人のT細胞白血病および他の慢性疾患に臨床的に関連しているヒトのレトロウイルスである。他のレトロウイルスと同様、HTLV−lは、成熟ウイルス粒子を生じるウイルス前駆体タンパク質をプロセシングするためにアスパルチルプロテアーゼを必要とする。これによって、このプロテアーゼは、阻害剤の設計に魅力的な標的となっている。(Mooreら、Purification of HTLV−l Protease and Synthesis of Inhibitors for the treatment of HTLV−l Infection 55th Southeast Regional Meeting of the American Chemical Society, Atlanta, GA, US、2003年11月16〜19日(2003年), 1073.CODEN;69EUCH Conference, AN 2004年:137641 CAPLUS)。
【0012】
プラスメプシンは、マラリア原虫の必須のアスパルチルプロテアーゼ酵素である。アスパルチルプロテアーゼであるプラスメプシン、特にI、II、IV、およびHAPを阻害する化合物は、マラリアの治療のために開発中である。(FreireらWO2002074719。Na Byoung−KukらAspartic proteases of Plasmodium vivax are highly conserved in wild isolates, Korean Journal of Parasitology (2004年6月), 42(2) 61−6. Journal code: 9435800参照)。さらに、アスパルチルプロテアーゼであるプラスメプシン(例えば、I、II、IV、およびHAP)を標的にするために使用される化合物は、マラリア原虫を死滅させ、即ちそれに罹患した患者を治療するために使用されている。
【0013】
アスパルチルプロテアーゼ阻害剤として作用する化合物は、参照によって本明細書に組み込まれる、例えば2004年12月13日出願の米国特許出願第11/010,772号に記載されている。
【0014】
参照によって本明細書に組み込まれるWO/9304047には、キナゾリン−2−(チ)オン核を有する化合物が記載されている。該文書は、本明細書に記載の化合物がHIV逆転写酵素の阻害剤であると主張している。
【0015】
参照によって本明細書に組み込まれる特許文献1には、患者におけるβ−アミロイド沈着またはβ−アミロイドレベルの増大を特徴とする疾患または障害の治療、予防、または緩和に有用であるとされているジフェニルイミダゾピリミジンまたは−イミダゾールアミンが記載されている。該出願に挙げられる病態には、アルツハイマー病、軽度認知障害、ダウン症候群、ドイツ型アミロイドーシスによる遺伝性脳出血、脳アミロイド血管障害、および退行性認知症が含まれている。
【0016】
参照によって本明細書に組み込まれる特許文献2には、患者におけるβ−アミロイド沈着またはβ−アミロイドレベルの増大を特徴とする疾患または障害の治療、予防、または緩和に有用であるとされているアミノ−5,5−ジフェニルイミダゾロンが記載されている。該出願に挙げられる病態には、アルツハイマー病、軽度認知障害、ダウン症候群、ドイツ型アミロイドーシスによる遺伝性脳出血、脳アミロイド血管障害、および退行性認知症が含まれている。
【0017】
アルツハイマー病の治療に有用な化合物を開示している他の出願には、β−セクレターゼの阻害剤とされるスピロピペリジン化合物を開示している特許文献3、およびAβ関連病理の治療または予防に有用とされる置換アミノ化合物を開示している特許文献4が挙げられる。
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0282826号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2005/0282825号明細書
【特許文献3】国際公開第2006/044492号パンフレット
【特許文献4】国際公開第2006/041404号パンフレット
【非特許文献1】Oparil,Sら、N Engl J Med 1974年;291:381〜401/446〜57
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0018】
(発明の要旨)
本発明は、構造式Iを有する化合物、
【0019】
【化20】

あるいは薬剤として許容されるその塩または溶媒和物に関し、式中、
Wは、結合、−C(=S)−、−S(O)−、−S(O)−、−C(=O)−、−O−、−C(R)(R)−、−N(R)−、または−C(=N(R))−であり、
Uは、結合、−N(R)−、−(C(R)(R))−、または−(C(R)(R))(C(R)(R))−であり、
Aは、結合または−(C(R)(R))−であり、
Rは、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−NO、ハロ、HO−アルコキシアルキル、−CF、−CN、アルキル−CN、−C(O)R30、−C(O)OH、−C(O)OR30、−C(O)NHR31、−C(O)NH、−C(O)NH−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アリール)、−C(O)N(アルキル)(ヘテロアリール)、−SR30、−S(O)R31、−S(O)31、−S(O)NH、−S(O)NH(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH、−S(O)NHR30、−S(O)NH(ヘテロシクロアルキル)、−S(O)N(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アリール)、−OCF、−OH、−OR31、−O−ヘテロシクロアルキル、−O−シクロアルキルアルキル、−O−ヘテロシクロアルキルアルキル、−NH、−NHR31、−N(アルキル)、−N(アリールアルキル)、−N(アリールアルキル)−(ヘテロアリールアルキル)、−NHC(O)R31、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(アルキル)、−NHC(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)C(O)NH(アルキル)、−N(アルキル)C(O)N(アルキル)(アルキル)、−NHS(O)31、−NHS(O)NH(アルキル)、−NHS(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)S(O)NH(アルキル)および−N(アルキル)S(O)N(アルキル)(アルキル);からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基であり、
、R、およびRは、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−OR15、−CN、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)R10、−S(O)10、−C(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−NO、−N=C(Rおよび−N(R11)(R12)、からなる群から独立に選択され、但し、RおよびRは、両方が−NO、−N=C(R、および−N(R11)(R12)から選択されることはなく、
、R、R、およびRは、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CH−O−Si(R)(R10)(R19)、−SH、−CN、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)N(R11)(R12)、−SR19、−S(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−N(R11)(R12)、−N(R11)C(O)R、−N(R11)S(O)R10、−N(R11)S(O)10、−N(R11)C(O)N(R12)(R13)、−N(R11)C(O)ORおよび−C(=NOH)R;からなる群から独立に選択され、
6aおよびR7aは、アルキレン、アリールアルキレン、ヘテロアリールアルキレン、シクロアルキルアルキレン、ヘテロシクロアルキルアルキレン、アリールシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキルアルキレン、アリールヘテロシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキレン、シクロアルキレン、アリールシクロアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリールヘテロシクロアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキレン、アルケニレン、アリールアルケニレン、シクロアルケニレン、アリールシクロアルケニレン、ヘテロアリールシクロアルケニレン、ヘテロシクロアルケニレン、アリールヘテロシクロアルケニレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニレン、アルキニレン、アリールアルキニレン、アリーレン、シクロアルキルアリーレン、ヘテロシクロアルキルアリーレン、シクロアルキエニルアリーレン、シクロアルケニルアリーレン、ヘテロシクロアルケニルアリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキルヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキルヘテロアリーレン、シクロアルケニルヘテロアリーレンおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリーレン、からなる群から独立に選択され、あるいは
6aおよびR7aは、一緒になってC〜C炭素鎖であってもよく、1個、2個、または3個の環炭素は、−O−、−C(O)−、−S−、−C(S)−、−S(O)−、−S(O)−、または−N(R)−で置換されていてもよく、R6aおよびR7aは、それらに結合する炭素原子と一緒になって、Rで置換されていてもよい3〜8員環を形成し、
但し、ただ1個の環炭素が、−O−、−C(O)−、−C(S)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、または−N(R)−で置換される場合、RおよびR7aは、シクロアルキルエーテルを形成することはできず、
あるいは、R6aおよびR7aは、一緒になって
【0020】
【化21】

であり、
式中、sは0〜3であり、tは0〜3であり、但しsまたはtが同時に0になることはできず、
あるいは、R6a、R7a、D、およびEは、一緒になって
【0021】
【化22】

であり、
式中、DまたはEは、シクロアルケニレン、ヘテロシクロアルケニレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリーレン、またはヘテロアリーレンであり、
Mは、−O−、−C(O)−、−S−、−CH−、−C(S)−、−S(O)−、−S(O)−、または−N(R)−であり、
式中、1〜5個の環炭素は、−O−、−C(O)−、−S−、−C(S)−、−S(O)−、−S(O)−、または−N(R)−で置換され、
qは、0、1、または2であり、
あるいは、R6a、R7a、およびDは、一緒になって
【0022】
【化23】

であり、
式中、Dは、シクロアルケニレン、ヘテロシクロアルケニレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリーレン、またはヘテロアリーレンであり、
式中、1〜5個の環炭素は、−O−、−C(O)−、−S−、−C(S)−、−S(O)−、−S(O)−、または−N(R)−で置換され、
14は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)および−N(R15)C(O)OR16;からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基であり、
但し、R6aおよびR7aは、一緒になって前記多環式基を形成することはできず、
【0023】
【化24】

式中、
Mは、−CH−、−S−、−N(R19)−、または−O−であり、
DおよびEは、独立にアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、
qは、0、1、または2であり、但しqが2である場合、1個のMは炭素原子でなければならず、qが2である場合、Mは二重結合であってもよく、
但し、少なくとも2個のヘテロ原子が存在する場合、前記環系中に、隣接する酸素原子および/または硫黄原子が存在することはできず、
は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−OR15、−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)および−N(R15)C(O)OR16;からなる群から独立に選択され、
は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;からなる群から独立に選択され、
10は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールおよび−N(R15)(R16);からなる群から独立に選択され、
11、R12、およびR13は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)R10、−S(O)10、−C(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)および−CN;からなる群から独立に選択され、
15、R16、およびR17は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、R18−アルキル、R18−アリールアルキル、R18−ヘテロアリールアルキル、R18−シクロアルキルアルキル、R18−ヘテロシクロアルキルアルキル、R18−アリールシクロアルキルアルキル、R18−ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、R18−アリールヘテロシクロアルキルアルキル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、R18−シクロアルキル、R18−アリールシクロアルキル、R18−ヘテロアリールシクロアルキル、R18−ヘテロシクロアルキル、R18−アリールヘテロシクロアルキル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、R18−アルケニル、R18−アリールアルケニル、R18−シクロアルケニル、R18−アリールシクロアルケニル、R18−ヘテロアリールシクロアルケニル、R18−ヘテロシクロアルケニル、R18−アリールヘテロシクロアルケニル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、R18−アルキニル、R18−アリールアルキニル、R18−アリール、R18−シクロアルキルアリール、R18−ヘテロシクロアルキルアリール、R18−シクロアルケニルアリール、R18−ヘテロシクロアルケニルアリール、R18−ヘテロアリール、R18−シクロアルキルヘテロアリール、R18−ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、R18−シクロアルケニルヘテロアリール、およびR18−ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;からなる群から独立に選択され、あるいは
15、R16、およびR17は、
【0024】
【化25】

であり、
式中、R23は、0〜5個の置換基であり、mは0〜6であり、nは0〜5であり、
18は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−NO、ハロ、HO−アルコキシアルキル、−CF、−CN、アルキル−CN、−C(O)R19、−C(O)OH、−C(O)OR19、−C(O)NHR20、−C(O)NH、−C(O)NH−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アリール)、−C(O)N(アルキル)(ヘテロアリール)、−SR19、−S(O)20、−S(O)NH、−S(O)NH(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH、−S(O)NHR19、−S(O)NH(ヘテロシクロアルキル)、−S(O)N(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アリール)、−OCF、−OH、−OR20、−O−ヘテロシクロアルキル、−O−シクロアルキルアルキル、−O−ヘテロシクロアルキルアルキル、−NH、−NHR20、−N(アルキル)、−N(アリールアルキル)、−N(アリールアルキル)−(ヘテロアリールアルキル)、−NHC(O)R20、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(アルキル)、−NHC(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)C(O)NH(アルキル)、−N(アルキル)C(O)N(アルキル)(アルキル)、−NHS(O)20、−NHS(O)NH(アルキル)、−NHS(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)S(O)NH(アルキル)および−N(アルキル)S(O)N(アルキル)(アルキル);からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基であり、
あるいは、隣接炭素上の2個のR18部分は、結合して、
【0025】
【化26】

を一緒になって形成してもよく、
19は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;であり、
20は、ハロ置換のアリール、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;であり、
ここで、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、およびR14中のアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールのそれぞれは、独立に非置換であるか、またはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−CH(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R1516)、−アルキル−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−R15;−CHN(R15)(R16)、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16、−CH−N(R15)C(O)OR16、−S(O)R15、−N、−NOおよび−S(O)15;からなる群から独立に選択される1〜5個のR21基で独立に置換され、
21中のアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール基のそれぞれは、独立に非置換であるか、またはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CF、−CN、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−アルキル−C(O)OR15、C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R15)(R16)、−アルキル−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16、−CH−N(R15)C(O)OR16、−N、−NO、−S(O)R15および−S(O)15;からなる群から独立に選択される1〜5個のR22基で独立に置換され、
あるいは、隣接炭素上の2個のR21または2個のR22部分は、結合して、
【0026】
【化27】

を一緒になって形成してもよく、
21またはR22が、−C(=NOR15)R16、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16および−CH−N(R15)C(O)OR16、からなる群から選択される場合、R15およびR16は、一緒になってC〜C鎖であってもよく、1個、2個、または3個の環炭素は、−C(O)−または−N(H)−で置換されていてもよく、R15およびR16は、それらに結合する原子と一緒になって、R23で置換されていてもよい5〜7員環を形成し、
23は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−OR24、−C(O)R24、−C(O)OR24、−C(O)N(R24)(R25)、−SR24、−S(O)N(R24)(R25)、−S(O)N(R24)(R25)、−C(=NOR24)R25、−P(O)(OR24)(OR25)、−N(R24)(R25)、−アルキル−N(R24)(R25)、−N(R24)C(O)R25、−CH−N(R24)C(O)R25、−N(R24)S(O)R25、−N(R24)S(O)25、−CH−N(R24)S(O)25、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−CH−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)OR25、−CH−N(R24)C(O)OR25、−S(O)R24および−S(O)24;からなる群から独立に選択される1〜5個の基であり、R23中のアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリール基のそれぞれは、独立に非置換であるか、またはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CF、−CN、−OR24、−C(O)R24、−C(O)OR24、アルキル−C(O)OR24、C(O)N(R24)(R25)、−SR24、−S(O)N(R24)(R25)、−S(O)N(R24)(R25)、−C(=NOR24)R25、−P(O)(OR24)(OR25)、−N(R24)(R25)、−アルキル−N(R24)(R25)、−N(R24)C(O)R25、−CH−N(R24)C(O)R25、−N(R24)S(O)R25、−N(R24)S(O)25、−CH−N(R24)S(O)25、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−CH−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)OR25、−CH−N(R24)C(O)OR25、−S(O)R24および−S(O)24;からなる群から独立に選択される1〜5個のR27基で独立に置換され、
24、R25、およびR26は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、R27−アルキル、R27−アリールアルキル、R27−ヘテロアリールアルキル、R27−シクロアルキルアルキル、R27−ヘテロシクロアルキルアルキル、R27−アリールシクロアルキルアルキル、R27−ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、R27−アリールヘテロシクロアルキルアルキル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、R27−シクロアルキル、R27−アリールシクロアルキル、R27−ヘテロアリールシクロアルキル、R27−ヘテロシクロアルキル、R27−アリールヘテロシクロアルキル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、R27−アルケニル、R27−アリールアルケニル、R27−シクロアルケニル、R27−アリールシクロアルケニル、R27−ヘテロアリールシクロアルケニル、R27−ヘテロシクロアルケニル、R27−アリールヘテロシクロアルケニル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、R27−アルキニル、R27−アリールアルキニル、R27−アリール、R27−シクロアルキルアリール、R27−ヘテロシクロアルキルアリール、R27−シクロアルケニルアリール、R27−ヘテロシクロアルケニルアリール、R27−ヘテロアリール、R27−シクロアルキルヘテロアリール、R27−ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、R27−シクロアルケニルヘテロアリールおよびR27−ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;からなる群から独立に選択され、
27は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−NO、ハロ、−CF、−CN、アルキル−CN、−C(O)R28、−C(O)OH、−C(O)OR28、−C(O)NHR29、−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アリール)、−C(O)N(アルキル)(ヘテロアリール)、−SR28、−S(O)29、−S(O)NH、−S(O)NH(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH、−S(O)NHR28、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH(ヘテロシクロアルキル)、−S(O)N(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アリール)、−OH、−OR29、−O−ヘテロシクロアルキル、−O−シクロアルキルアルキル、−O−ヘテロシクロアルキルアルキル、−NH、−NHR29、−N(アルキル)、−N(アリールアルキル)、−N(アリールアルキル)(ヘテロアリールアルキル)、−NHC(O)R29、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(アルキル)、−NHC(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)C(O)NH(アルキル)、−N(アルキル)C(O)N(アルキル)(アルキル)、−NHS(O)29、−NHS(O)NH(アルキル)、−NHS(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)S(O)NH(アルキル)および−N(アルキル)S(O)N(アルキル)(アルキル);からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基であり、
28は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;であり、
29は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;であり、
30は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;であり、
31は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールである。
【0027】
別の態様では、本発明は、式Iの少なくとも1種の化合物と、薬剤として許容される担体とを含む薬剤組成物に関する。
【0028】
別の態様では、本発明は、式Iの少なくとも1種の化合物を、アスパルチルプロテアーゼを阻害する治療を必要とする患者に投与することを含む、アスパルチルプロテアーゼの阻害方法を含む。
【0029】
より具体的には、本発明は、高血圧などの心疾患、腎不全、うっ血性心不全、またはレニン阻害によって変調される他の疾患の治療方法、ヒト免疫不全ウイルスの治療方法、アルツハイマー病などの認知疾患または神経変性疾患の治療方法、マラリア治療のためのプラスメプシンIおよびIIの阻害方法、アルツハイマー病、乳癌、および卵巣癌の治療のためのカテプシンDの阻害方法、ならびに真菌感染症の治療のための原虫酵素、例えば熱帯性マラリア原虫の阻害方法を含む。前記治療方法は、式Iの少なくとも1種の化合物を、そのような治療を必要とする患者に投与することを含む。特に、本発明は、式Iの少なくとも1種の化合物を、アルツハイマー病の治療を必要とする患者に投与することを含む、アルツハイマー病の治療方法を含む。
【0030】
別の態様では、本発明は、式Iの少なくとも1種の化合物と、コリンエステラーゼ阻害剤またはムスカリン性mアゴニストもしくはmアンタゴニストとの組合せを、アルツハイマー病の治療を必要とする患者に投与することを含む、アルツハイマー病の治療方法を含む。
【0031】
最後の一態様では、本発明は、単一の包装中の別の容器に組み合わせて使用するための薬剤組成物を含むキットに関し、その第1の容器が、薬剤として許容される担体中に式Iの化合物を含み、第2の容器が、薬剤として許容される担体中にコリンエステラーゼ阻害剤またはムスカリン性mアゴニストもしくはmアンタゴニストを含み、それらの混合量は、アルツハイマー病などの認知疾患または神経変性疾患を治療するのに有効な量である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
(詳細な説明)
一般に、二価の基は、左から右に読むべきであることが理解される。
【0033】
式Iの好ましい化合物は、以下の構造を有する化合物であり、
【0034】
【化28】

式中、s、t、R、R、R、R、R、R、R、およびRは本明細書に定義されている。
【0035】
あるいは、式Iの好ましい化合物の別の群は、式中、R6aおよびR7aが一緒になって
【0036】
【化29】

からなる群から選択される化合物である。
【0037】
6aおよびR7aが一緒になって炭素鎖を形成し、その結果、炭素の少なくとも1個が−O−、−C(O)−、−S−、−C(S)−、−S(O)−、−S(O)−、または−N(R)−で置換される場合、その鎖のR6aおよびR7a部分の炭素数は、sとtとの合計(sは0〜3であり、tは0〜3であり、但しsまたはt両方が0になることはできない)になることも理解される。
【0038】
式Iの好ましい化合物のさらに別の群は、Uが、−(C(R)(R))−または−(C(R)(R))(C(R)(R))−であり、より好ましくはUが−(C(R)(R))−である化合物である。
【0039】
式Iの好ましい化合物のさらに別の群は、Rが、アリール、ヘテロアリール、R21−置換アリール、R21−置換ヘテロアリール、またはアルキルであり、Rが、アリール、ヘテロアリール、R21−置換アリール、R21−置換ヘテロアリール、またはアルキルであり、あるいはより好ましくは、Rがメチルまたは
【0040】
【化30】

であり、Rがメチルまたは
【0041】
【化31】

である化合物である。
【0042】
式Iの好ましい化合物のさらに別の群は、Rがアルキルであり、またはより好ましくはRがメチルである化合物である。
【0043】
式Iの好ましい化合物のさらに別の群は、Aが結合である化合物である。
【0044】
式Iの好ましい化合物のさらに別の群は、Wが−C(O)−である化合物である。
【0045】
式Iの好ましい化合物のさらに別の群は、R6aおよびR7aが一緒になって
【0046】
【化32】

であり、またはより好ましくは、R6aおよびR7aが一緒になって
【0047】
【化33】

である化合物である。
【0048】
式Iの好ましい化合物のさらに別の群は、Uが−(C(R)(R))−であり、
がアルキルであり、
がアリール、ヘテロアリール、R21−置換アリール、R21−置換ヘテロアリール、またはアルキルであり、
がアリール、ヘテロアリール、R21−置換アリール、R21−置換ヘテロアリール、またはアルキルであり、
Aが結合であり、
Wが−C(O)−であり、
6aおよびR7aが一緒になって
【0049】
【化34】

である化合物である。
【0050】
式Iの好ましい化合物のさらに別の群は、Uが−(C(R)(R))−であり、
がメチルであり、
がメチルまたは
【0051】
【化35】

であり、
がメチルまたは
【0052】
【化36】

であり、
Aが結合であり、
Wが−C(O)−であり、
6aおよびR7aが一緒になって
【0053】
【化37】

である化合物である。
【0054】
別の実施形態では、式(I)の化合物は、以下の構造
【0055】
【化38】

を有する。
【0056】
式Iの炭素は、全ての原子価の要件が満たされる限り、1〜3個のケイ素原子で置換されてもよいことに留意されたい。
【0057】
上記および本明細書全体に使用されるように、以下の用語は、別段の指定がない限り以下の意味を有すると理解されるべきである。
【0058】
「患者」は、ヒトおよび動物両方を含む。
【0059】
「哺乳類」は、ヒトおよび他の哺乳動物を意味する。
【0060】
「アルキル」は、直鎖または分岐鎖であってよく、鎖中に約1〜約20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキル基は、鎖中に約1〜約12個の炭素原子を含有する。より好ましいアルキル基は、鎖中に約1〜約6個の炭素原子を含有する。分岐鎖は、メチル、エチル、またはプロピルなどの1個または複数の低級アルキル基が、アルキル直鎖に結合していることを意味する。「低級アルキル」は、直鎖または分岐鎖であってよい鎖中に、約1〜約6個の炭素原子を有する基を意味する。適切なアルキル基の非限定的な例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ヘプチル、ノニル、およびデシルが含まれる。R21−置換アルキル基には、フルオロメチル、トリフルオロメチル、およびシクロプロピルメチルが含まれる。
【0061】
「アルケニル」は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含有し、直鎖または分岐鎖であってよく、鎖中に約2〜約15個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルケニル基は、鎖中に約2〜約12個の炭素原子、より好ましくは鎖中に約2〜約6個の炭素原子を有する。分岐鎖は、メチル、エチル、またはプロピルなどの1個または複数の低級アルキル基が、アルケニル直鎖に結合していることを意味する。「低級アルケニル」は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい鎖中の約2〜約6個の炭素原子を意味する。適切なアルケニル基の非限定的な例には、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、3−メチルブタ−2−エニル、n−ペンテニル、オクテニル、およびデセニルが含まれる。
【0062】
「アルキニル」は、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含有し、直鎖または分岐鎖であってよく、鎖中に約2〜約15個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキニル基は、鎖中に約2〜約12個の炭素原子、より好ましくは鎖中に約2〜約4個の炭素原子を有する。分岐鎖は、メチル、エチル、またはプロピルなどの1個または複数の低級アルキル基が、アルキニル直鎖に結合していることを意味する。「低級アルキニル」は、直鎖または分岐鎖であってよい鎖中の約2〜約6個の炭素原子を意味する。適切なアルキニル基の非限定的な例には、エチニル、プロピニル、2−ブチニル、3−メチルブチニル、n−ペンチニル、およびデシニルが含まれる。
【0063】
「アリール」は、約6〜約14個の炭素原子、好ましくは約6〜約10個の炭素原子を含む芳香族単環系または多環系を意味する。アリール基は、同じであっても異なっていてもよい、本明細書に定義される1個または複数の置換基(例えば、R18、R21、R22等)で置換されていてもよく、あるいは隣接する炭素上の2個の置換基が結合して、
【0064】
【化39】

を一緒になって形成することができる。適切なアリール基の非限定的な例には、フェニルおよびナフチルが含まれる。
【0065】
「ヘテロアリール」は、約5〜約14個の環原子、好ましくは約5〜約10個の環原子を含む芳香族単環系または多環系を意味し、その環原子の1〜4個は、炭素以外の元素、例えば、窒素、酸素、または硫黄の単独または組合せである。好ましいヘテロアリールは、約5〜約6個の環原子を含有する。「ヘテロアリール」は、同じでも異なっていてもよい、本明細書に定義される1個または複数のR21置換基で置換されていてもよい。ヘテロアリールという基本名の前の接頭辞である、アザ、オキサ、またはチアは、少なくとも1個の窒素、酸素、または硫黄原子が、それぞれ環原子として存在することを意味する。ヘテロアリールの窒素原子は、対応するN−オキシドに酸化されていてもよい。適切なヘテロアリールの非限定的な例には、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、ピローロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリル等が含まれる。
【0066】
「シクロアルキル」は、約3〜約15個の炭素原子、好ましくは約5〜約10個の炭素原子を含む非芳香族単環系または多環系を意味する。好ましいシクロアルキル環は、約5〜約7個の環原子を含有する。シクロアルキルは、同じでも異なっていてもよい、本明細書に定義する1個または複数のR21置換基で置換されていてもよい。適切な単環式シクロアルキルの非限定的な例には、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等が含まれる。適切な多環式シクロアルキルの非限定的な例には、1−デカリン、ノルボルニル、アダマンチル等が含まれる。シクロアルキルのさらなる非限定的な例には、以下が含まれる。
【0067】
【化40】

「シクロアルキルエーテル」は、1個の酸素原子および2〜14個の炭素原子を含む、3〜15個の原子の非芳香族環を意味する。環炭素原子は、環酸素に隣接している置換基が、酸素、窒素、または硫黄原子を介して環に結合しているハロまたは置換基を含まない場合、置換することができる。
【0068】
「シクロアルケニル」は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含有する、約3〜約15個の炭素原子、好ましくは約5〜約10個の炭素原子を含む非芳香族単環系または多環系を意味する。シクロアルケニル環は、同じでも異なっていてもよい、本明細書に定義される1個または複数のR21置換基で置換されていてもよい。好ましいシクロアルケニル環は、約5〜約7個の環原子を含有する。適切な単環式シクロアルケニルの非限定的な例には、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル等が含まれる。適切な多環式シクロアルケニルの非限定的な例は、ノルボルニレニルである。
【0069】
「ヘテロシクレニル」(または「ヘテロシクロアルケニル」)は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合または炭素−窒素二重結合を含有する、約3〜約10個の環原子、好ましくは約5〜約10個の環原子を含む非芳香族単環系または多環系を意味し、環系中のその原子の1個または複数は、炭素以外の元素、例えば窒素、酸素、または硫黄原子の単独または組合せである。その環系中に、隣接する酸素および/または硫黄原子は存在しない。好ましいヘテロシクレニル環は、約5〜約6個の環原子を含有する。ヘテロシクレニルという基本名の前の接頭辞である、アザ、オキサ、またはチアは、少なくとも1個の窒素、酸素、または硫黄原子が、それぞれ環原子として存在することを意味する。ヘテロシクレニルは、1個または複数の環系置換基で置換されていてもよく、「環系置換基」は、先に定義される通りである。ヘテロシクレニルの窒素または硫黄原子は、対応するN−オキシド、S−オキシド、またはS,S−ジオキシドに酸化されていてもよい。適切な単環式アザヘテロシクレニル基の非限定的な例には、1,2,3,4−テトラヒドロピリジル、1,2−ジヒドロピリジル、1,4−ジヒドロピリジル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、2−イミダゾリニル、2−ピラゾリニル等が含まれる。適切なオキサヘテロシクレニル基の非限定的な例には、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、ジヒドロフラニル、フルオロジヒドロフラニル等が含まれる。適切な多環式オキサヘテロシクレニル基の非限定的な例は、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプテニルである。適切な単環式チアヘテロシクレニル環の非限定的な例には、ジヒドロチオフェニル、ジヒドロチオピラニル等が含まれる。
【0070】
「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード基を意味する。好ましいのは、フルオロ、クロロ、またはブロモであり、より好ましいのは、フルオロおよびクロロである。
【0071】
「ハロアルキル」は、アルキル上の1個または複数の水素原子が先に定義されたハロ基で置換されている、先に定義されたアルキルを意味する。
【0072】
「ヘテロシクリル」(またはヘテロシクロアルキル)は、約3〜約10個の環原子、好ましくは約5〜約10個の環原子を含む非芳香族飽和単環系または多環系を意味し、その環系中の原子の1〜3個、好ましくは1または2個は、炭素以外の元素、例えば窒素、酸素、または硫黄の単独または組合せである。その環系中に、隣接する酸素および/または硫黄原子は存在しない。好ましいヘテロシクリルは、約5〜約6個の環原子を含有する。ヘテロシクリルという基本名の前の接頭辞である、アザ、オキサ、またはチアは、少なくとも窒素、酸素、または硫黄原子が、それぞれ環原子として存在することを意味する。ヘテロシクリルは、同じでも異なっていてもよい、本明細書に定義される1個または複数のR21置換基で置換されていてもよい。ヘテロシクリルの窒素または硫黄原子は、対応するN−オキシド、S−オキシド、またはS,S−ジオキシドに酸化されていてもよい。適切な単環式ヘテロシクリル環の非限定的な例には、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル等が含まれる。
【0073】
「アリールアルキル」は、アリールおよびアルキルが先に記載された通りであるアリール−アルキル基を意味する。好ましいアラルキルは、低級アルキル基を含む。適切なアラルキル基の非限定的な例には、ベンジル、2−フェネチル、およびナフタレニルメチルが含まれる。親部分への結合は、アルキルを介する。
【0074】
「アリールシクロアルキル」は、本明細書に定義される縮合アリールおよびシクロアルキルから誘導された基を意味する。好ましいアリールシクロアルキルは、アリールがフェニルであり、シクロアルキルが約5〜約6個の環原子からなるものである。アリールシクロアルキルは、1〜5個のR21置換基で置換されていてもよい。適切なアリールシクロアルキルの非限定的な例には、インダニルおよび1,2,3,4−テトラヒドロナフチル等が含まれる。親部分への結合は、非芳香族炭素原子を介する。
【0075】
「アリールヘテロシクロアルキル」は、本明細書に定義される縮合アリールおよびヘテロシクロアルキルから誘導された基を意味する。好ましいアリールシクロアルキルは、アリールがフェニルであり、ヘテロシクロアルキルが約5〜約6個の環原子からなるものである。アリールヘテロシクロアルキルは、1〜5個のR21置換基で置換されていてもよい。適切なアリールヘテロシクロアルキルの非限定的な例には、
【0076】
【化41】

が含まれる。
【0077】
親部分への結合は、非芳香族炭素原子を介する。
【0078】
同様に、「ヘテロアリールアルキル」、「シクロアルキルアルキル」、および「ヘテロシクロアルキルアルキル」は、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびアルキルが、先に記載される通りであるヘテロアリール−、シクロアルキル−、またはヘテロシクロアルキル−アルキル基を意味する。また、用語「アリールシクロアルキルアルキル」、「ヘテロアリールシクロアルキルアルキル」、「アリールヘテロシクロアルキルアルキル」、「ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル」、「ヘテロアリールシクロアルキル」、「ヘテロアリールヘテロシクロアルキル」、「アリールシクロアルケニル」、「ヘテロアリールシクロアルケニル」、「ヘテロシクロアルケニル」、「アリールヘテロシクロアルケニル」、「ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル」、「シクロアルキルアリール」、「ヘテロシクロアルキルアリール」、「ヘテロシクロアルケニルアリール」、「ヘテロシクロアルキルヘテロアリール」、「シクロアルケニルアリール」、「シクロアルケニルヘテロアリール」、「ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール」、および「ヘテロシクロアルケニルアリール」も同様に、上述の基、アリール−、シクロアルキル−、アルキル−、ヘテロアリール−、ヘテロシクロアルキル−、シクロアルケニル−、およびヘテロシクロアルケニル−の組合せで表されることが理解される。好ましい基は、低級アルキル基を含有する。親部分への結合は、アルキルを介する。
【0079】
「アシル」は、種々の基が先に記載された通りであるH−C(O)−、アルキル−C(O)−、アルケニル−C(O)−、アルキニル−C(O)−、またはシクロアルキル−C(O)−基を意味する。親部分への結合は、カルボニルを介する。好ましいアシルは、低級アルキルを含有する。適切なアシル基の非限定的な例には、ホルミル、アセチル、プロパノイル、2−メチルプロパノイル、ブタノイル、およびシクロヘキサノイルが含まれる。
【0080】
「アルコキシ」は、アルキル基が先に記載された通りであるアルキル−O−基を意味する。適切なアルコキシ基の非限定的な例には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、およびヘプトキシが含まれる。親部分への結合は、エーテル酸素を介する。
【0081】
「アルコキシアルキル」は、本明細書に定義されるアルコキシおよびアルキルから誘導される基を意味する。親部分への結合は、アルキルを介する。
【0082】
「アリールアルケニル」は、本明細書に定義されるアリールおよびアルケニルから誘導される基を意味する。好ましいアリールアルケニルは、アリールがフェニルであり、アルケニルが約3〜約6個の原子からなるものである。アリールアルケニルは、1個または複数のR27置換基で置換されていてもよい。親部分への結合は、非芳香族炭素原子を介する。
【0083】
「アリールアルキニル」は、本明細書に定義されるアリールおよびアルキニルから誘導される基を意味する。好ましいアリールアルキニルは、アリールがフェニルであり、アルキニルが約3〜約6個の原子からなるものである。アリールアルキニルは、1個または複数のR27置換基で置換されていてもよい。親部分への結合は、非芳香族炭素原子を介する。
【0084】
アルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル等の接尾辞「エン」は、二価の部分を示しており、例えば−CHCH−はエチレンであり、
【0085】
【化42】

はパラフェニレンである。
【0086】
多環式二価の基、例えば、アリールヘテロシクロアルキレンは、前記基のいずれかの環の上に形成される結合を介して、他の基と結合することができることが理解される。例えば、
【0087】
【化43】

「置換されていてもよい」という用語は、1つまたは複数の有用な位置における、特定の基、ラジカル、または部分による任意選択の置換を意味する。
【0088】
シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル部分の置換には、環部分および/または基のアルキル部分の置換が含まれる。
【0089】
ある基に変数が2回以上現れる場合、例えば−N=C(RのRであり、または構造式Iに変数が2回以上現れる場合、例えばR15がRおよびRの両方に現れ得る場合、この変数は、同じでも異なっていてもよい。
【0090】
ある化合物の部分(例えば、置換基、基、または環)の数に関して、別段の指定がない限り、「1つまたは複数」および「少なくとも1つ」という語句は、化学的に可能な限り多くの部分が存在できることを意味し、そのような部分の最大数の決定は、当業者には周知である。「式Iの少なくとも1種の化合物」の使用を含む組成物および方法に関して、1〜3種の式Iの化合物を同時に、好ましくは1種を投与することができる。
【0091】
本明細書で使用する用語「組成物」は、特定量の特定成分を含む生成物、ならびに直接的または間接的に、特定量の特定成分の組合せから得られる任意の生成物を包含するものとする。
【0092】
結合としての波線
【0093】
【化44】

は、一般に、例えば(R)−および(S)−立体化学を含む、可能な異性体の混合物またはそのいずれかを意味する。例えば、
【0094】
【化45】

は、
【0095】
【化46】

の両方を含むことを意味する。
【0096】
環系の中に引かれた線、例えば
【0097】
【化47】

などは、示された線(結合)が、置換可能な環炭素原子のいずれかに結合できることを示している。
【0098】
当該分野で周知のように、結合の末端に部分が示されていない特定の原子から引かれた結合は、別段の指定がない限り、結合を介してその原子と結合しているメチル基を示す。例えば、
【0099】
【化48】

は、
【0100】
【化49】

を表す。
【0101】
本明細書の本文、スキーム、実施例、構造式、および任意の表における満たされていない原子価を有する任意のヘテロ原子は、その原子価を満たすために1個または複数の水素原子を有すると想定されることにも留意されたい。
【0102】
式Iの幾つかの化合物は互変異性体であり、このような全ての互変異性体の形態は本発明の一部として本明細書に企図されていることが、当業者には理解される。
【0103】
【化50】

が、例えば−N(R15)S(O)N(R16)(R17)であり、R16およびR17が環を形成する場合、形成された部分は、例えば
【0104】
【化51】

である。
【0105】
本発明の化合物のプロドラッグおよび溶媒和物も、本明細書に企図される。プロドラッグの考察は、T. Higuchi and V. Stella, Pro−drugs as Novel Delivery Systems (1987年) 14 of the A.C.S. Symposium Series, and in Bioreversible Carriers in Drug Design, (1987年) Edward B. Roche, ed., American Pharmaceutical Association and Pergamon Pressに記載されている。「プロドラッグ」という用語は、in vivoで変換されて、式(I)の化合物、あるいはその化合物の薬剤として許容される塩、水和物、または溶媒和物を産生する化合物(例えば、薬剤前駆体)を意味する。変換は、様々な機構によって(例えば、代謝過程または化学過程によって)、例えば血中での加水分解などによって生じ得る。プロドラッグの使用の考察については、T. Higuchi and W. Stella, ”Pro−drugs as Novel Delivery Systems,”、A.C.S. Symposium Series14巻、およびBioreversible Carriers in Drug Design, ed. Edward B. Roche, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press、1987年に記載されている。
【0106】
例えば、式(I)の化合物、あるいはその化合物の薬剤として許容される塩、水和物、または溶媒和物が、カルボン酸官能基を含有する場合、プロドラッグは、酸性基の水素原子を、例えば、(C〜C)アルキル、(C〜C12)アルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)−エチル、3〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4〜10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、γ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C〜C)アルキルアミノ(C〜C)アルキル(β−ジメチルアミノエチルなど)、カルバモイル−(C〜C)アルキル、N,N−ジ(C〜C)アルキルカルバモイル−(C〜C)アルキル、ならびにピペリジノ−、ピロリジノ−、またはモルホリノ(C〜C)アルキルなどの基で置換することによって形成したエステルを含むことができる。
【0107】
同様に、式(I)の化合物が、アルコール官能基を含有する場合、プロドラッグは、アルコール基の水素原子を、例えば、(C〜C)アルカノイルオキシメチル、1−((C〜C)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C〜C)アルカノイルオキシ)エチル、(C〜C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C〜C)アルコキシカルボニルアミノメチル、サクシノイル、(C〜C)アルカノイル、α−アミノ(C〜C)アルカニル、アリールアシルおよびα−アミノアシル、またはα−アミノアシル−α−アミノアシル(但し、各α−アミノアシル基は、天然に存在するL−アミノ酸、P(O)(OH)、−P(O)(O(C〜C)アルキル)、またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタール形態のヒドロキシル基を除去することによって得られるラジカル)から独立に選択される)などの基で置換することによって形成することができる。
【0108】
式(I)の化合物が、アミン官能基を含む場合、プロドラッグは、アミン基の水素原子を、例えば、R−カルボニル、RO−カルボニル、NRR’−カルボニル(但し、RおよびR’は、それぞれ独立に(C〜C10)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、ベンジルであり、またはR−カルボニルは、天然のα−アミノアシルである)、あるいは天然のα−アミノアシル、−C(OH)C(O)OY(但し、Yは、H、(C〜C)アルキル、またはベンジルである)、−C(OY)Y(但し、Yは、(C〜C)アルキルであり、Yは、(C〜C)アルキル、カルボキシ(C〜C)アルキル、アミノ(C〜C)アルキル、またはモノ−N−もしくはジ−N,N−(C〜C)アルキルアミノアルキルである)、−C(Y)Y(但し、Yは、Hまたはメチルであり、Yは、モノ−N−もしくはジ−N,N−(C〜C)アルキルアミノモルホリノ、ピペリジン−1−イル、またはピロリジン−1−イルである)などの基で置換することによって形成することができる。
【0109】
「溶媒和物」は、本発明の化合物と、1つまたは複数の溶媒分子との物理的結合を意味する。この物理的結合には、水素結合を含めた、様々な度合いのイオン結合および共有結合が関与する。場合によっては、溶媒和物は、例えば1つまたは複数の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれる場合に単離され得る。「溶媒和物」は、液相および単離可能な溶媒和物の両方を包含する。適切な溶媒和物の非限定的な例には、エタノール付加物、メタノール付加物等が含まれる。「水和物」は、溶媒分子がHOである溶媒和物である。
【0110】
「有効量」または「治療有効量」は、アスパルチルプロテアーゼおよび/またはBACE−1を阻害し、したがって適切な患者に所望の治療効果をもたらすのに有効な本発明の化合物または組成物の量を示すことを意味する。
【0111】
式Iの化合物は、やはり本発明の範囲に含まれる塩を形成する。本明細書における式Iの化合物への言及は、別段の指示がない限り、その塩への言及を含むと理解される。本明細書で使用される用語「塩(複数種可)」は、無機酸および/または有機酸で形成される酸性塩、ならびに無機塩基および/または有機塩基で形成される塩基性塩を意味する。さらに、式Iの化合物が、それらに限定されるものではないがピリジンまたはイミダゾールなどの塩基性部分と、それらに限定されるものではないがカルボン酸などの酸性部分の両方を含む場合、双性イオン(「内塩」)が形成され得、本明細書で使用する用語「塩(複数種可)」に含むことができる。薬剤として許容される(即ち、非毒性の生理学的に許容される)塩が好ましいが、他の塩も有用である。式Iの化合物の塩は、例えば、式Iの化合物を、その塩が沈殿するような媒体または水性媒体中で、当量などのある量の酸または塩基と反応させ、次いで凍結乾燥させることによって形成することができる。塩基性(または酸性)薬剤化合物から薬剤として有用な塩を形成するのに適していると一般に考えられている酸(および塩基)は、例えば、S. BergeらJournal of Pharmaceutical Sciences(1977年)、66(1)、1〜19頁;P. Gould, International J. of Pharmaceutics (1986年)、33、201〜217頁、AndersonらThe Practice of Medicinal Chemistry(1996年), Academic Press, New York、The Orange Book(Food & Drug Administration, Washington, D.C. on their website)、およびP. Heinrich Stahl, Camille G. Wermuth (Eds.), Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use, (2002年) Int’I. Union of Pure and Applied Chemistry、330〜331頁に論じられている。これらの開示は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0112】
例示的な酸付加塩には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル硫酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、重硫酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩(本明細書に記載するものなど)、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩としても知られる)、ウンデカン酸塩等が含まれる。
【0113】
例示的な塩基塩には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えばナトリウム塩、リチウム塩、およびカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム塩およびマグネシウム塩、アルミニウム塩、亜鉛塩、有機塩基(例えば、有機アミン)との塩、例えば、ベンザチン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ヒドラバミン(N,N−ビス(デヒドロアビエチル)エチレンジアミンで形成)、N−メチル−D−グルカミン、N−メチル−D−グルカミド、t−ブチルアミン、ピペラジン、フェニルシクロヘキシルアミン、コリン、トロメタミン、ならびにアミノ酸、例えばアルギニン、リシンとの塩等が含まれる。塩基性窒素含有基は、低級アルキルハロゲン化物(例えば、メチル、エチル、プロピル、およびブチル塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、ジアルキル硫酸塩(例えば、ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミル硫酸塩)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステアリル塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、アラルキルハロゲン化物(例えば、ベンジルおよびフェネチル臭化物)、ならびにその他などの試剤で四級化することができる。
【0114】
全てのこのような酸性塩および塩基性塩は、本発明の範囲に含まれる薬剤として許容される塩を企図し、全ての酸性塩および塩基性塩は、本発明の目的の対応化合物の遊離形態と同等であるとみなされる。
【0115】
本発明の化合物(その化合物の塩、溶媒和物、およびプロドラッグ、ならびにそのプロドラッグの塩および溶媒和物を含む)の全ての立体異性体(例えば、幾何異性体、光学異性体等)、例えば、鏡像異性体(不斉炭素の非存在下でも存在し得る)、回転異性体、アトロプ異性体、およびジアステレオマー形態を含めて、様々な置換基上の不斉炭素により存在し得るものは、本発明の範囲に含まれることが企図されている。本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば他の異性体を実質的に含まなくてもよく、あるいは例えばラセミ化合物として、または全ての他の立体異性体もしくは他の選択された立体異性体と混合してもよい。本発明のキラル中心は、IUPAC 1974推奨によって定義されるように、SまたはR配置を有することができる。「塩」、「溶媒和物」、「プロドラッグ」等の用語の使用は、本発明の化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、ラセミ化合物、またはプロドラッグの塩、溶媒和物、およびプロドラッグに同じく適用されるものとする。
【0116】
式Iの化合物の多様な形態、ならびに式Iの化合物の塩、溶媒和物、およびプロドラッグの多様な形態は、本発明に含まれるものとする。
【0117】
式Iの化合物は、当該分野で知られる手順を使用して行うことができる。以下の反応スキームは、典型的な手順を示すが、他の手順も適することが当業者には理解される。
【0118】
以下のスキームおよび実施例では、次の略語を使用する。
高圧液体クロマトグラフィー:HPLC
逆相HPLC:RP−HPLC
液体クロマトグラフィー質量分析:LCMS
質量分析:MS
ポリテトラフルオロエチレン:PTFE
時間:h
分:min
保持時間:tR
室温:r.t.
DMF;ジメチルホルムアミド
Et;エチル
DIEA;ジイソプロピルエチルアミン
EtOAc;酢酸エチル
TEOC;トリメチルシリルエトキシカルボニル
TBAF;フッ化テトラブチルアンモニウム
TFA;トリフルオロ酢酸
THF;テトラヒドロフラン
LDA;リチウムジイソプロピルアミド。
【0119】
(方法A)
【0120】
【化52】

方法A、工程1
文献による手順を適用する(Tang, T.らJournal of Organic Chemistry (2002年), 67(22), 7819〜7832頁)。
【0121】
(R)−(+)−2−メチル−2−プロパンスルフィンアミド(1.0g、8.3mmol、1当量)およびm−ブロモアセトフェノン(9.1mmol)の無水THF(30mL)中溶液に、室温で、Ti(OEt)(7mL、17mmol、2当量)を添加する。混合物を70℃で24時間加熱する。室温に冷却した後、その混合物を、激しく撹拌しながらブライン30mLに注ぐ。得られた懸濁液をセライトパッドで濾過し、固体をEtOAc(2×20mL)で洗浄する。ろ液をブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧濃縮する。残渣をヘキサン/EtO(5:1)で溶出することによってシリカでクロマトグラフして、A2を得る。
【0122】
メチル4−テトラヒドロピラニルカルボキシラート(6.9mmol、2当量)のTHF(5mL)中溶液に、LDA(ヘプタン/THF中2M、3.4mL、6.9mmol、2当量)を、−78℃で、注射器で滴加する。−78℃で30分間撹拌した後、ClTi(Oi−Pr)(1.8mL、7.6mmol、2.2当量)のTHF(5mL)中溶液を滴加する。さらに30分間撹拌した後、A2(3.4mmol、1当量)のTHF(2mL)中溶液を、注射器で滴加する。その混合物を−78℃で3時間撹拌する。NHCl(10当量)の飽和水溶液を添加し、その懸濁液を室温に加熱する。混合物をHO(50mL)で希釈し、10分間撹拌する。次いで混合物を、HO(50mL)とEtOAc(50mL)とに分配する。有機層を分離し、水層をEtOAc(3×50mL)で抽出する。混合有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濃縮して褐色の油を得る。シリカゲルでのクロマトグラフィーによって、50%EtOAc/ヘキサンを溶離液として使用して生成物を得、それをMeOH12mLに溶解し、その後4NのHCl/ジオキサン16mLを添加する。30分間の撹拌後、揮発物を減圧下で除去する。残渣をMeOH(6mL)に再び溶解し、5分間撹拌し、再度蒸発させてA3を得る。
【0123】
方法A、工程2
室温におけるA3のHCl塩のDMF(2mL)中溶液およびN−メチル−N’−Boc−チオ尿素に、DIEA(4当量)および1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミドHCl(EDCl、1.4当量)を添加する。室温で16時間撹拌した後、その混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過する。ろ液を減圧下で蒸発させて粗生成物を得、それを、シリカゲルクロマトグラフィーを使用して、20%EtOAc/ヘキサンで溶出することによって精製して、A4を得る。
【0124】
方法A、工程3
A4と、3−シアノフェニルボロン酸と、ファイバーキャット(Fibrecat)(Pd4.26%、0.7g)と、1NのKCO水溶液(0.5mL)との、tert−ブタノール(10mL)中の混合物を、110℃で15分間、電子レンジで加熱する。冷却後、反応混合物をプレパックしたSi−炭酸塩カラムに移し、MeOH/CHCl(1:1)で溶出する。溶離液を回収し、減圧下で濃縮して、粗生成物としてB5を得、それをシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサンの勾配20〜50%)で精製して、A5を得る。
【0125】
方法A、工程4
A5を、室温で30分間、30%のTFA/CHCl1mLで処理する。揮発物を減圧下で除去する。残渣をアセトニトリル(5mL)に再び溶解し、再度蒸発させて粗生成物を得る。粗生成物を逆相HPLCで精製して、A6を得る。
【0126】
以下の化合物は、方法Aと同様の手順を使用して製造することができる。
【0127】
【化52】

(方法B)
【0128】
【化53】

方法B、工程1
アミノ基のTEOC保護の後、方法Aの工程1と同様の方法を使用して得る化合物B1を加水分解して、対応するカルボン酸にし、続いて酸塩化物に変換する。酸塩化物をジアゾメタンで処理することによって、MeOHでの再配列および反応後に化合物B2が得られる。
【0129】
方法B、工程2
THF中1MのTBAFを使用して、化合物B2を脱保護し、その後p−メトキシベンズアルデヒドを使用して還元的にアミノ化してB3を得る。
【0130】
方法B、工程3
化合物B4は、B3を出発材料として使用して、方法Aの工程2と同様の手順を使用して得る。
【0131】
方法B、工程4
化合物B5は、B4を出発材料として使用して、方法Aの工程3と同様の手順を使用して得ることができる。
【0132】
方法B、工程5
化合物B6は、Pd/C水素化条件を使用してB5を脱ベンジル化し、その後TFA処理してboc基を除去することによって得ることができる。
【0133】
以下の化合物は、同様の手順を使用して合成することができる。
【0134】
【化55】

(方法C)
【0135】
【化56】

方法C、工程1および2
合成は、PedregalらTetrahedron: Asymmetry 1994年, 5, 921〜926頁による合成手順に応じた。したがって、−70℃の(S)−tert−ブチル4−(4−ブロモチオフェン−2−イル)−1,4−ジメチル−6−オキソ−テトラヒドロピリミジン−2(1H)−イリデンカルバメート(C1、1.0g、2.48mmol)の無水THF(7mL)中溶液に、LiHMDS(1M、5mL、2当量、4.96mmol)のTHF中溶液を滴加した。−78℃で40分間撹拌した後、N,N−ジメチルメチレンイミニウム(エッシェンモーザー塩、0.92g、4.96mmol)を添加した。反応混合物を室温に温め、16時間撹拌した。得られた反応混合物を、水(15mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3×50mL)。有機層を混合し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、減圧濃縮してC2を含有する粗生成物混合物を得、それをメタノール(8.0mL)に溶解し、その後Mel(5.7mL)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、その後溶媒を蒸発させた。残渣を、飽和NaHCO(10mL)とEtOAc(15mL)とに分配し、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させた(MgSO)。その溶液を濃縮して黄色の油を得、それをカラムクロマトグラフィーによって、1:1のEtOAc/ヘキサンを溶離液として使用して精製して、0.88g(85%)の(S)−tert−ブチル4−(4−ブロモチオフェン−2−イル)−1,4−ジメチル−5−メチレン−6−オキソテトラヒドロピリミジン−2(1H)−イリデンカルバメートであるC3を黄色の油として得た。
【0136】
【化57】

方法C、工程3
合成は、RaghunathanらSynthesis Communication 2003年, 33, 1131〜1139頁による合成手順に応じた。したがって、還流凝縮器およびディーンスタークトラップを装着したフラスコに、サルコシン(0.21、2.8mmol、2.7当量)、パラホルムアルデヒド(0.42g、7.1mmol、6.7当量)、および(S)−tert−ブチル4−(4−ブロモチオフェン−2−イル)−1,4−ジメチル−5−メチレン−6−オキソ−テトラヒドロピリミジン−2(1H)−イリデンカルバメートであるC3(0.6g、1.45mmol、1当量)の溶液を添加し、無水トルエン(50mL)で還流しながら24時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィーによって、勾配が1:2のEtOAc/ヘキサンから勾配が9:1のEtOAc/MeOHを溶離液として使用して精製して、0.23g(47%)の(R)−4−(3−ブロモチオフェン−2−イル)−2−tert−ブチルオキシカルバムイミノ−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,3,8−ジアザスピロ[5.5]デカン−8−メチルであるC4を黄色の油として得た。
【0137】
【化58】

方法C、工程4
(R)−4−(3−ブロモチオフェン−2−イル)−2−tert−ブチルオキシカルバムイミノ−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[5.5]デカン(C4、0.045g、0.095mmol)を、30%のTFA/CHCl1mLで、室温で3時間処理した。溶媒を蒸発させ、残渣を逆相分取HPLCによって精製して、0.008g(25%)の(R)−4−(3−ブロモチオフェン−2−イル)−2−イミノ−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[5.5]デカンであるC5を白色固体として得た。
【0138】
【化59】

方法C、工程5
(R)−4−(3−ブロモフェニル)−2−tert−ブチルオキシカルバムイミノ−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[5.5]デカン(C4、0.05g、0.11mmol)、5−(プロプ−1−イニル)ピリジン−3−イルボロン酸(0.033g、0.021mmol)、Pd(PPh(0.011g、8mol%)、およびKCO(HO中1M、0.28mL、0.28mmol)のt−ブタノール(1mL)中の混合物を、110℃で15分間、マイクロ波シンセサイザで加熱した。溶媒を蒸発させ、褐色の残渣を、30%のTFA/CHCl2mLで、室温で3時間処理した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を、逆相分取HPLCによって精製して、0.012g(25%)の(R)−4−(5−(プロプ−1−イニル)ピリジン−3−イル)チオフェン−2−イル)−2−イミノ−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,3,8−トリアザスピロ[5.5]デカン−8−メチル(C6)を、白色固体として得た。
【0139】
【化60】

ヒトカテプシンD FRETアッセイ
以下で使用する基質は、記載されているものである(Y.YasudaらJ. Biiochem., 125, 1137(1999年))。基質および酵素は、市販のものである。
【0140】
アッセイは、384ウェルのNuncブラックプレートを使用して最終体積30μl中で実施することができる。化合物の8種の濃縮物を、37℃で30分間、酵素で予めインキュベートし、その後基質を添加し、37℃で45分間、インキュベーションを続けることができる。蛍光の増加速度は、1時間にわたって線形であり、インキュベーションの最後にMolecular Devices FLEXステーションプレートリーダーを使用して測定する。Kiは、4μMのKm値および2.5μMの基質濃度を使用して、IC50から補間する。
【0141】
試薬
Na−酢酸塩pH5
10%原液からの1%Brij−35(Calbiochem)
DMSO
精製した(>95%)ヒト肝臓カテプシンD(Athens Research&Technologyカタログ番号16−12−030104)
ペプチド基質(Km=4μM)Mca−Gly−Lys−Pro−Ile−Leu−Phe−Phe−Arg−Leu−Lys(Dnp)−D−Arg−NH Bachemカタログ番号M−2455
ペプスタチンはSigmaから入手可能であり、対照阻害剤(Ki約0.5nM)として使用する。
Nunc384ウェルブラックプレート
最終アッセイの緩衝液の条件
100mMのNa酢酸塩pH5.0
0.02%Brij−35
1%DMSO。
【0142】
3%DMSOを含むアッセイ緩衝液で、化合物を3×最終濃度に希釈することができる。化合物10μlを、DMSOを含まないアッセイ緩衝液で希釈(3×)した2.25nM酵素10μlに添加し、短時間混合し回転させ、37℃で30分間インキュベートすることができる。3×基質(7.5μM)を、DMSOを含まない1×アッセイ緩衝液で調製する。基質10μlを、各ウェルに添加し、短時間混合し回転させて、反応を開始する。アッセイプレートを、37℃で45分間インキュベートし、328nmのExおよび393nmのEmを使用して384互換性蛍光プレートリーダーで読み取ることができる。
【0143】
BACE−1クローニング、タンパク質発現および精製
ヒトBACE1の予測される可溶型(アミノ酸1〜454に対応するsBACE1)を、PCRによりadvantage−GC cDNA PCRキット(Clontech、カリフォルニア、パロアルト)を使用して、全長のBACE1 cDNA(pCDNA4/mycHisA構築物における全長のヒトBACE1 cDNA、トロント大学)から生成することができる。pCDNA4−sBACE1 myc/His由来のHindIII/Pmelフラグメントを、Klenowを使用して平滑末端化し、pFASTBACl(A)(インビトロジェン)のStu I部位にサブクローニングすることができる。sBACE1 mycHis組換えbacmidを、DH10Bac細胞(GIBCO/BRL)に転移させることによって生成することができる。その後、組換えバキュロウイルスを生成するために、CellFectin(インビトロジェン、カリフォルニア、サンディエゴ)を使用して、sBACE1 mycHis bacmid構築物をsf9細胞にトランスフェクトすることができる。3%加熱不活性化FBSおよび0.5×ペニシリン/ストレプトマイシン溶液(インビトロジェン)を補充したSF900−II培地(インビトロジェン)で、sf9細胞を増殖させる。高力価プラーク精製したsBACEmyc/Hisウイルス5ミリリットルを使用して、対数的に増殖するsf9細胞1Lを、72時間感染させる。インタクトの細胞を、3000×gで15分間遠心分離することによってペレット化する。分泌されたsBACE1を含有する上清を収集し、100mMのHEPES pH8.0で50%v/vに希釈する。希釈した培地を、Q−セファロースカラムに搭載する。Q−セファロースカラムを、緩衝液A(20mMのHEPES、pH8.0、50mMのNaCl)で洗浄する。
【0144】
タンパク質を、緩衝液B(20mMのHEPES、pH8.0、500mMのNaCl)でQ−セファロースカラムから溶出することができる。Q−セファロースカラム由来のタンパク質ピークをプールし、Ni−NTAアガロースカラムに搭載する。次いで、Ni−NTAカラムを、緩衝液C(20mMのHEPES、pH8.0、50.0mMのNaCl)で洗浄することができる。次いで、結合タンパク質を、緩衝液D(緩衝液C+250mMのイミダゾール)で溶出する。ブラッドフォードアッセイ(Biorad、カリフォルニア)で決定したピークタンパク質の画分を、Centricon30濃縮器(ミリポア)を使用して濃縮する。sBACE1の純度は、SDS−PAGEおよびクマシーブルー染色によって評価して、〜90%であると推測される。N−末端シークエンシングによって、精製したsBACE1の90%超がプロドメインを含有していたことが示され、したがってこのタンパク質は、sproBACE1と呼ばれる。
【0145】
ペプチド加水分解アッセイ
阻害剤である25nMのEuK−ビオチン標識APPsw基質(EuK−KTEEISEVNLDAEFRHDKC−ビオチン、CIS−Bio International、フランス)、5μMの非標識APPswペプチド(KTEEISEVNLDAEFRHDK、American Peptide Company、カリフォルニア、サニーベール)、7nMのsproBACE1、20mMのPIPES pH5.0、0.1%のBrij−35(タンパク質グレード、Calbiochem、カリフォルニア、サンディエゴ)、および10%のグリセロールを、30℃で30分間プレインキュベートする。5μlアリコートの基質を添加し、全体積を25μにすることによって反応を開始する。30℃で3時間後、50mMのトリス−HCl pH8.0、0.5MのKF、0.001%のBrij−35、20μg/mlのSA−XL665(ストレプトアビジンに結合した架橋アロフィコシアニンタンパク質、CIS−Bio International、フランス)(0.5μg/ウェル)を含有する、同じ体積の2×停止緩衝液を添加することによって、反応を終了させる。プレートを短時間振とうし、1200×gで10秒間回転させて、全ての液体をプレートの底部にペレット化して、その後インキュベーションした。Packard Discovery(登録商標)HTRFプレートリーダーで337nmのレーザー光を使用してサンプルを励起し、その後遅延時間50μsとし、400μsについて620nmおよび665nm両方の発光を同時に測定することによって、HTRF測定を行った。
【0146】
阻害剤、(I)についてのIC50測定値は、様々な濃度のIと固定濃度の酵素および基質の存在下、620nmの相対的蛍光で割った665nmの相対的蛍光(665/620比)のパーセント変化を測定することによって決定する。このデータの非線形回帰分析は、4つのパラメータのロジスティック方程式を選択し、それによって可変勾配を可能にするGraphPad Prism3.0ソフトウェアを使用して実施することができる。Y=ボトム+(トップ−ボトム)/(1+10((LogEC50−X)Hill Slope));XはIの濃度の対数、Yは比のパーセント変化であり、Yは、シグモイド形のボトムから開始し、トップに到達する。
【0147】
ヒト成熟レニン酵素アッセイ
ヒトレニンは、ヒト腎臓cDNAライブラリからクローニングすることができ、V5−6His配列でpCDNA3.1にC−末端エピトープ標識される。pCNDA3.1−レニン−V5−6Hisは、HEK293細胞に安定発現し、標準のNi−親和性クロマトグラフィーを使用して>80%になるまで精製する。組換えヒトレニンV5−6Hisのプロドメインを、限定的タンパク質分解によって、固定化TPCK−トリプシンを使用して除去して、成熟−ヒトレニンを得ることができる。レニン酵素活性を、様々な濃度の試験化合物の存在下または非存在下で、50mMのトリス−HCl pH8.0、100mMのNaCl、0.1%のBrij−35、および5%のDMSO緩衝液中、市販の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)ペプチド基質、RS−1(Molecular Probes、Eugene、OR)を使用して、30℃で40分間モニタすることができる。成熟ヒトレニンは、約200nMで存在する。阻害活性は、40分間のインキュベーションの最後に、賦形剤対照および酵素なしのサンプルと比較したレニン誘導蛍光におけるパーセント減少として定義する。
【0148】
式Iの少なくとも1種の化合物と、少なくとも1種のコリンエステラーゼ阻害剤との組合せに関する本発明の態様では、アセチル−および/またはブチリルコリンエステラーゼ阻害剤を使用することができる。コリンエステラーゼ阻害剤の例は、タクリン、ドネペジル、リバスティグミン、ガランタミン、ピリドスチグミン、およびネオスチグミンであり、タクリン、ドネペジル、リバスティグミン、およびガランタミンが好ましい。好ましくは、これらの組合せは、アルツハイマー病の治療を対象とする。
【0149】
本発明の一態様では、式Iの少なくとも1種の化合物と、少なくとも1種のムスカリン性mアゴニストまたはmアンタゴニストとの組合せを使用することができる。mアゴニストの例は、当該分野で知られている。mアンタゴニストの例も当該分野では知られており、特にmアンタゴニストは、参照によってその全てが本明細書に組み込まれる米国特許第5,883,096号、同第6,037,352号、同第5,889,006号、同第6,043,255号、同第5,952,349号、同第5,935,958号、同第6,066,636号、同第5,977,138号、同第6,294,554号、同第6,043,255号、および同第6,458,812号、ならびにWO03/031412に開示されている。
【0150】
式Iの少なくとも1種の化合物と、少なくとも1種の他の薬剤との組合せに関する本発明の他の態様では、例えばβセクレターゼ阻害剤、γセクレターゼ阻害剤、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、およびロスバスタチンなどのHMG−CoA還元酵素阻害剤、それらに限定されるものではないが、イブプロフェン、レラフェン(relafen)、またはナプロキセンなどの非ステロイド系抗炎症薬、メマンチンなどのN−メチル−D−アスパラギン酸レセプターアンタゴニスト、ヒト化モノクローナル抗体を含めた抗アミロイド抗体、ビタミンE、ニコチン性セチルコリンレセプターアゴニスト、CB1レセプター逆アゴニストまたはCB1レセプターアンタゴニスト、ドキシサイクリンなどの抗生物質、成長ホルモン分泌促進因子、ヒスタミンH3アンタゴニスト、AMPAアゴニスト、PDE4阻害剤、GABA逆アゴニスト、アミロイド凝集阻害剤、グリコーゲンシンターゼキナーゼβ阻害剤、αセクレターゼ活性の促進剤。好ましくは、これらの組合せは、アルツハイマー病の治療を対象とする。
【0151】
本発明に記載される化合物からの薬剤組成物の調製に関して、薬剤として許容される不活性担体は、固体でも液体でもよい。固体調製物には、粉剤、錠剤、分散可能な顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤、および坐剤が含まれる。粉剤および錠剤は、約5〜約95パーセントの活性成分からなることができる。適切な固体担体は、当該分野で知られており、例えば炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖類、またはラクトースである。錠剤、粉剤、カシェ剤、およびカプセル剤は、経口投与に適切な固体剤形として使用することができる。様々な組成物のための薬剤として許容される担体および製造方法の例は、A. Gennaro (ed.), Remington’s Pharmaceutical Sciences, 18th Edition, (1990年), Mack Publishing Co., Easton, Pennsylvaniaに見ることができる。
【0152】
液体調製物には、溶剤、懸濁剤、および乳剤が含まれる。例えば、非経口注入のため、あるいは経口溶剤、乳濁剤、および乳剤用に甘味剤および乳白剤を添加するための、水または水−プロピレングリコール溶液を挙げることができる。液体調製物は、鼻腔内投与のための溶剤を含むこともできる。
【0153】
吸入に適したエアロゾル調製物には、溶剤および粉末形態の固体が含まれ、それらは、不活性圧縮ガス、例えば窒素などの薬剤として許容される担体と組み合わせることができる。
【0154】
また、経口または非経口投与のために、使用直前に液体調製物に変換することを企図される固体調製物が含まれる。このような液体には、溶剤、懸濁剤、および乳剤が含まれる。
【0155】
本発明の化合物は、経皮的に送達可能でもある。経皮用組成物は、クリーム、ローション、エアロゾル、および/または乳液の形態であってよく、この目的で当該分野に慣習的なマトリックスまたは保存タイプの経皮用パッチに含まれてもよい。
【0156】
好ましくは、化合物は経口投与される。
【0157】
好ましくは、薬剤調製物は単位剤形である。このような形態では、調製物は、適切な量、例えば所望の目的を達するために効果的な量の活性成分を含有する、適切なサイズの単位剤形に小分割される。
【0158】
単位剤形の調製物中の活性化合物の量は、特定の用途に応じて約1mg〜約100mg、好ましくは約1mg〜約50mg、より好ましくは約1mg〜約25mgに変えることができ、または調節することができる。
【0159】
実際に使用される用量は、患者の要件および治療される状態の重篤度に応じて変化し得る。特定の状況に対する適切な用量レジメンは、当業者によって決定される。便宜上、1日の総用量は、必要に応じてその日の間に数回に分割し、投与することができる。
【0160】
本発明の化合物および/またはそれらの薬剤として許容される塩の投与量および投与頻度は、患者の年齢、状態、およびサイズ、ならびに治療される症候の重篤度などの因子を考慮して、担当医の判断に従って調節される。経口投与に一般に推奨される1日の用量レジメンは、2回〜4回の分割用量で、約1mg/日〜約300mg/日、好ましくは1mg/日〜50mg/日の範囲であってよい。
【0161】
認識障害を治療するために式Iの化合物をコリンエステラーゼ阻害剤と併用する場合、これらの2つの活性成分は、同時または連続的に併用投与することができ、あるいは式Iの化合物とコリンエステラーゼ阻害剤とを薬剤として許容される担体中に含む、単一の薬剤組成物を投与することができる。この組合せの成分を、カプセル剤、錠剤、粉剤、カシェ剤、懸濁剤、溶剤、坐剤、鼻腔用スプレーなどの従来の任意の経口または非経口剤形として、別個または一緒に投与することができる。コリンエステラーゼ阻害剤の用量は、公開されている資料から決定することができ、0.001〜100mg/体重kgの範囲であってよい。
【0162】
式Iの化合物とコリンエステラーゼ阻害剤との別の薬剤組成物を投与すべき場合、それらは、薬剤として許容される担体に式Iの化合物を含む1つの容器と、薬剤として許容される担体にコリンエステラーゼ阻害剤を含む別の容器とを単一包装中に含むキットで提供することができ、式Iの化合物およびコリンエステラーゼ阻害剤は、その組合せが治療上効果的な量で存在する。キットは、例えば、諸成分が異なる時間間隔で投与されなければならない場合、またはそれらが異なる剤形である場合、組合せの投与に有利である。
【0163】
本発明を、前記特定の実施形態と共に記載してきたが、それら多くの代替、改変、および変更は当業者には明らかとなろう。全てのこのような代替、改変、および変更は、本発明の精神および範囲内に含まれるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造式
【化1】

を有する化合物、あるいは薬剤として許容されるその塩または溶媒和物であって、
式中、
Wは、結合、−C(=S)−、−S(O)−、−S(O)−、−C(=O)−、−O−、−C(R)(R)−、−N(R)−、または−C(=N(R))−であり、
Uは、結合、−N(R)−、−(C(R)(R))−、または−(C(R)(R))(C(R)(R))−であり、
Aは、結合または−(C(R)(R))−であり、
Rは、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−NO、ハロ、HO−アルコキシアルキル、−CF、−CN、アルキル−CN、−C(O)R30、−C(O)OH、−C(O)OR30、−C(O)NHR31、−C(O)NH、−C(O)NH−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アリール)、−C(O)N(アルキル)(ヘテロアリール)、−SR30、−S(O)R31、−S(O)31、−S(O)NH、−S(O)NH(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH、−S(O)NHR30、−S(O)NH(ヘテロシクロアルキル)、−S(O)N(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アリール)、−OCF、−OH、−OR31、−O−ヘテロシクロアルキル、−O−シクロアルキルアルキル、−O−ヘテロシクロアルキルアルキル、−NH、−NHR31、−N(アルキル)、−N(アリールアルキル)、−N(アリールアルキル)−(ヘテロアリールアルキル)、−NHC(O)R31、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(アルキル)、−NHC(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)C(O)NH(アルキル)、−N(アルキル)C(O)N(アルキル)(アルキル)、−NHS(O)31、−NHS(O)NH(アルキル)、−NHS(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)S(O)NH(アルキル)および−N(アルキル)S(O)N(アルキル)(アルキル);からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基であり、
、R、およびRは、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−OR15、−CN、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)R10、−S(O)10、−C(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−NO、−N=C(Rおよび−N(R11)(R12)、からなる群から独立に選択され、但し、RおよびRは、両方が−NO、−N=C(R、および−N(R11)(R12)から選択されることはなく、
、R、R、およびRは、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CH−O−Si(R)(R10)(R19)、−SH、−CN、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)N(R11)(R12)、−SR19、−S(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−N(R11)(R12)、−N(R11)C(O)R、−N(R11)S(O)R10、−N(R11)S(O)10、−N(R11)C(O)N(R12)(R13)、−N(R11)C(O)ORおよび−C(=NOH)R;からなる群から独立に選択され、
6aおよびR7aは、アルキレン、アリールアルキレン、ヘテロアリールアルキレン、シクロアルキルアルキレン、ヘテロシクロアルキルアルキレン、アリールシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキルアルキレン、アリールヘテロシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキレン、シクロアルキレン、アリールシクロアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリールヘテロシクロアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキレン、アルケニレン、アリールアルケニレン、シクロアルケニレン、アリールシクロアルケニレン、ヘテロアリールシクロアルケニレン、ヘテロシクロアルケニレン、アリールヘテロシクロアルケニレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニレン、アルキニレン、アリールアルキニレン、アリーレン、シクロアルキルアリーレン、ヘテロシクロアルキルアリーレン、シクロアルキエニルアリーレン、シクロアルケニルアリーレン、ヘテロシクロアルケニルアリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキルヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキルヘテロアリーレン、シクロアルケニルヘテロアリーレンおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリーレンからなる群から独立に選択され、あるいは
6aおよびR7aは、一緒になってC〜C炭素鎖であってもよく、1個、2個、または3個の環炭素は、−O−、−C(O)−、−S−、−C(S)−、−S(O)−、−S(O)−、または−N(R)−で置換されていてもよく、R6aおよびR7aは、それらに結合する炭素原子と一緒になって、Rで置換されていてもよい3〜8員環を形成し、
但し、ただ1個の環炭素が、−O−、−C(O)−、−C(S)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、または−N(R)−で置換される場合、RおよびR7aは、シクロアルキルエーテルを形成することはできず、
あるいは、R6aおよびR7aは、一緒になって
【化2】

であり、
式中、sは0〜3であり、tは0〜3であり、但しsまたはtが同時に0になることはできず、
あるいは、R6a、R7a、D、およびEは、一緒になって
【化3】

であり、
式中、DまたはEは、シクロアルケニレン、ヘテロシクロアルケニレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリーレン、またはヘテロアリーレンであり、
Mは、−O−、−C(O)−、−S−、−CH−、−C(S)−、−S(O)−、−S(O)−、または−N(R)−であり、
qは、0、1、または2であり、
式中、1〜5個の環炭素は、−O−、−C(O)−、−S−、−C(S)−、−S(O)−、−S(O)−、または−N(R)−で置換され、
あるいは、R6a、R7a、およびDは、一緒になって
【化4】

であり、
式中、Dは、シクロアルケニレン、ヘテロシクロアルケニレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリーレン、またはヘテロアリーレンであり、
式中、1〜5個の環炭素は、−O−、−C(O)−、−S−、−C(S)−、−S(O)−、−S(O)−、または−N(R)−で置換され、
14は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)および−N(R15)C(O)OR16;からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基であり、
但し、R6aおよびR7aは、一緒になって前記多環式基を形成することはできず、
【化5】

式中、
Mは、−CH−、−S−、−N(R19)−、または−O−であり、
DおよびEは、独立にアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、
qは、0、1、または2であり、但しqが2である場合、1個のMは炭素原子でなければならず、qが2である場合、Mは二重結合であってもよく、
但し、少なくとも2個のヘテロ原子が存在する場合、前記環系中に、隣接する酸素原子および/または硫黄原子が存在することはできず、
は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−OR15、−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)および−N(R15)C(O)OR16;からなる群から独立に選択され、
は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;からなる群から独立に選択され、
10は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールおよび−N(R15)(R16);からなる群から独立に選択され、
11、R12、およびR13は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)R10、−S(O)10、−C(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)および−CN;からなる群から独立に選択され、
15、R16、およびR17は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、R18−アルキル、R18−アリールアルキル、R18−ヘテロアリールアルキル、R18−シクロアルキルアルキル、R18−ヘテロシクロアルキルアルキル、R18−アリールシクロアルキルアルキル、R18−ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、R18−アリールヘテロシクロアルキルアルキル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、R18−シクロアルキル、R18−アリールシクロアルキル、R18−ヘテロアリールシクロアルキル、R18−ヘテロシクロアルキル、R18−アリールヘテロシクロアルキル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、R18−アルケニル、R18−アリールアルケニル、R18−シクロアルケニル、R18−アリールシクロアルケニル、R18−ヘテロアリールシクロアルケニル、R18−ヘテロシクロアルケニル、R18−アリールヘテロシクロアルケニル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、R18−アルキニル、R18−アリールアルキニル、R18−アリール、R18−シクロアルキルアリール、R18−ヘテロシクロアルキルアリール、R18−シクロアルケニルアリール、R18−ヘテロシクロアルケニルアリール、R18−ヘテロアリール、R18−シクロアルキルヘテロアリール、R18−ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、R18−シクロアルケニルヘテロアリール、およびR18−ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;からなる群から独立に選択され、あるいは
15、R16、およびR17は、
【化6】

であり、
式中、R23は、0〜5個の置換基であり、mは0〜6であり、nは0〜5であり、
18は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−NO、ハロ、HO−アルコキシアルキル、−CF、−CN、アルキル−CN、−C(O)R19、−C(O)OH、−C(O)OR19、−C(O)NHR20、−C(O)NH、−C(O)NH−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アリール)、−C(O)N(アルキル)(ヘテロアリール)、−SR19、−S(O)20、−S(O)NH、−S(O)NH(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH、−S(O)NHR19、−S(O)NH(ヘテロシクロアルキル)、−S(O)N(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アリール)、−OCF、−OH、−OR20、−O−ヘテロシクロアルキル、−O−シクロアルキルアルキル、−O−ヘテロシクロアルキルアルキル、−NH、−NHR20、−N(アルキル)、−N(アリールアルキル)、−N(アリールアルキル)−(ヘテロアリールアルキル)、−NHC(O)R20、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(アルキル)、−NHC(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)C(O)NH(アルキル)、−N(アルキル)C(O)N(アルキル)(アルキル)、−NHS(O)20、−NHS(O)NH(アルキル)、−NHS(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)S(O)NH(アルキル)および−N(アルキル)S(O)N(アルキル)(アルキル);からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基であり、
あるいは、隣接炭素上の2個のR18部分は、結合して、
【化7】

を一緒になって形成してもよく、
19は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;であり、
20は、ハロ置換のアリール、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;であり、
ここで、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、およびR14中のアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールのそれぞれは、独立に非置換であるか、またはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−CH(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R1516)、−アルキル−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−R15;−CHN(R15)(R16)、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16、−CH−N(R15)C(O)OR16、−S(O)R15、−N、−NOおよび−S(O)15;からなる群から独立に選択される1〜5個のR21基で独立に置換され、
21中のアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール基のそれぞれは、独立に非置換であるか、またはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CF、−CN、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−アルキル−C(O)OR15、C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R15)(R16)、−アルキル−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16、−CH−N(R15)C(O)OR16、−N、−NO、−S(O)R15および−S(O)15;からなる群から独立に選択される1〜5個のR22基で独立に置換され、
あるいは、隣接炭素上の2個のR21または2個のR22部分は、結合して、
【化8】

を一緒になって形成してもよく、
21またはR22が、−C(=NOR15)R16、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16および−CH−N(R15)C(O)OR16、からなる群から選択される場合、R15およびR16は、一緒になってC〜C鎖であってもよく、1個、2個、または3個の環炭素は、−C(O)−または−N(H)−で置換されていてもよく、R15およびR16は、それらに結合する原子と一緒になって、R23で置換されていてもよい5〜7員環を形成し、
23は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−OR24、−C(O)R24、−C(O)OR24、−C(O)N(R24)(R25)、−SR24、−S(O)N(R24)(R25)、−S(O)N(R24)(R25)、−C(=NOR24)R25、−P(O)(OR24)(OR25)、−N(R24)(R25)、−アルキル−N(R24)(R25)、−N(R24)C(O)R25、−CH−N(R24)C(O)R25、−N(R24)S(O)R25、−N(R24)S(O)25、−CH−N(R24)S(O)25、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−CH−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)OR25、−CH−N(R24)C(O)OR25、−S(O)R24および−S(O)24;からなる群から独立に選択される1〜5個の基であり、R23中のアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリール基のそれぞれは、独立に非置換であるか、またはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CF、−CN、−OR24、−C(O)R24、−C(O)OR24、アルキル−C(O)OR24、C(O)N(R24)(R25)、−SR24、−S(O)N(R24)(R25)、−S(O)N(R24)(R25)、−C(=NOR24)R25、−P(O)(OR24)(OR25)、−N(R24)(R25)、−アルキル−N(R24)(R25)、−N(R24)C(O)R25、−CH−N(R24)C(O)R25、−N(R24)S(O)R25、−N(R24)S(O)25、−CH−N(R24)S(O)25、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−CH−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)OR25、−CH−N(R24)C(O)OR25、−S(O)R24および−S(O)24;からなる群から独立に選択される1〜5個のR27基で独立に置換され、
24、R25、およびR26は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、R27−アルキル、R27−アリールアルキル、R27−ヘテロアリールアルキル、R27−シクロアルキルアルキル、R27−ヘテロシクロアルキルアルキル、R27−アリールシクロアルキルアルキル、R27−ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、R27−アリールヘテロシクロアルキルアルキル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、R27−シクロアルキル、R27−アリールシクロアルキル、R27−ヘテロアリールシクロアルキル、R27−ヘテロシクロアルキル、R27−アリールヘテロシクロアルキル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、R27−アルケニル、R27−アリールアルケニル、R27−シクロアルケニル、R27−アリールシクロアルケニル、R27−ヘテロアリールシクロアルケニル、R27−ヘテロシクロアルケニル、R27−アリールヘテロシクロアルケニル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、R27−アルキニル、R27−アリールアルキニル、R27−アリール、R27−シクロアルキルアリール、R27−ヘテロシクロアルキルアリール、R27−シクロアルケニルアリール、R27−ヘテロシクロアルケニルアリール、R27−ヘテロアリール、R27−シクロアルキルヘテロアリール、R27−ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、R27−シクロアルケニルヘテロアリールおよびR27−ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;からなる群から独立に選択され、
27は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−NO、ハロ、−CF、−CN、アルキル−CN、−C(O)R28、−C(O)OH、−C(O)OR28、−C(O)NHR29、−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アリール)、−C(O)N(アルキル)(ヘテロアリール)、−SR28、−S(O)29、−S(O)NH、−S(O)NH(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH、−S(O)NHR28、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH(ヘテロシクロアルキル)、−S(O)N(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アリール)、−OH、−OR29、−O−ヘテロシクロアルキル、−O−シクロアルキルアルキル、−O−ヘテロシクロアルキルアルキル、−NH、−NHR29、−N(アルキル)、−N(アリールアルキル)、−N(アリールアルキル)(ヘテロアリールアルキル)、−NHC(O)R29、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(アルキル)、−NHC(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)C(O)NH(アルキル)、−N(アルキル)C(O)N(アルキル)(アルキル)、−NHS(O)29、−NHS(O)NH(アルキル)、−NHS(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)S(O)NH(アルキル)および−N(アルキル)S(O)N(アルキル)(アルキル);からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基であり、
28は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;であり、
29は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;であり、
30は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリール;であり、
31は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールである、
化合物。
【請求項2】
以下の構造:
【化9】

[式中、s、t、R、R、R、R、R、R、R、およびRは本明細書で定義されている]
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
一緒になったR6aおよびR7aが、
【化10】

からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Uが、−(C(R)(R))−または−(C(R)(R))(C(R)(R))−である、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
Uが−(C(R)(R))−である、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
が、アリール、ヘテロアリール、R21−置換アリール、R21−置換ヘテロアリール、またはアルキルであり、
が、アリール、ヘテロアリール、R21−置換アリール、R21−置換ヘテロアリール、またはアルキルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項7】
が、メチルまたは
【化11】

であり、Rが、メチルまたは
【化12】

である、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
がアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
がメチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
Aが結合である、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
Wが−C(O)−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
6aおよびR7aが、一緒になって
【化13】

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
6aおよびR7aが、一緒になって
【化14】

である、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
Uが−(C(R)(R))−であり、
がアルキルであり、
が、アリール、ヘテロアリール、R21−置換アリール、R21−置換ヘテロアリール、またはアルキルであり、
が、アリール、ヘテロアリール、R21−置換アリール、R21−置換ヘテロアリール、またはアルキルであり、
Aが結合であり、
Wが−C(O)−であり、
6aおよびR7aが、一緒になって
【化15】

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
Uが−(C(R)(R))−であり、
がメチルであり、
が、メチルまたは
【化16】

であり、
が、メチルまたは
【化17】

であり、
Aが結合であり、
Wが−C(O)−であり、
6aおよびR7aが、一緒になって
【化18】

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
【化19】

である、請求項3に記載の化合物。
【請求項17】
有効量の請求項1に記載の化合物と、薬剤として有効な担体とを含む、薬剤組成物。
【請求項18】
有効量の請求項16に記載の化合物と、薬剤として有効な担体とを含む、薬剤組成物。
【請求項19】
アスパルチルプロテアーゼを阻害する方法であって、アスパルチルプロテアーゼを阻害する治療を必要とする患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項20】
アスパルチルプロテアーゼを阻害する方法であって、アスパルチルプロテアーゼを阻害する治療を必要とする患者に、有効量の請求項16に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項21】
心疾患、認知疾患、および神経変性疾患を治療する方法、ならびにヒト免疫不全ウイルス、プラスメプシン、カテプシンD、および原虫酵素を阻害する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項22】
心疾患、認知疾患、および神経変性疾患を治療する方法、ならびにヒト免疫不全ウイルス、プラスメプシン、カテプシンD、および原虫酵素を阻害する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、有効量の請求項16に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項23】
認知疾患または神経変性疾患が治療される、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
認知疾患または神経変性疾患が治療される、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
アルツハイマー病が治療される、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
アルツハイマー病が治療される、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
薬剤として有効な担体中に、有効量の請求項1に記載の化合物と、有効量のコリンエステラーゼ阻害剤またはムスカリン性mアゴニストもしくはmアンタゴニストとを含む、薬剤組成物。
【請求項28】
薬剤として有効な担体中に、有効量の請求項16に記載の化合物と、有効量のコリンエステラーゼ阻害剤またはムスカリン性mアゴニストもしくはmアンタゴニストとを含む薬剤組成物。
【請求項29】
認知疾患または神経変性疾患の治療方法であって、認知疾患または神経変性疾患の治療を必要とする患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を、有効量のコリンエステラーゼ阻害剤と組み合わせて投与することを含む、方法。
【請求項30】
認知疾患または神経変性疾患の治療方法であって、認知疾患または神経変性疾患の治療を必要とする患者に、有効量の請求項16に記載の化合物を、有効量のコリンエステラーゼ阻害剤と組み合わせて投与することを含む、方法。
【請求項31】
アルツハイマー病が治療される、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
アルツハイマー病が治療される、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
認知疾患または神経変性疾患の治療方法であって、認知疾患または神経変性疾患の治療を必要とする患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を、有効量のγセクレターゼ阻害剤、HMG−CoA還元酵素阻害剤、または非ステロイド系抗炎症薬と組み合わせて投与することを含む、方法。
【請求項34】
認知疾患または神経変性疾患の治療方法であって、認知疾患または神経変性疾患の治療を必要とする患者に、有効量の請求項16に記載の化合物を、有効量のγセクレターゼ阻害剤、HMG−CoA還元酵素阻害剤、または非ステロイド系抗炎症薬と組み合わせて投与することを含む、方法。
【請求項35】
アルツハイマー病が治療される、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
アルツハイマー病が治療される、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記HMG−CoA還元酵素阻害剤が、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、またはロスバスタチンである、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記HMG−CoA還元酵素阻害剤が、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、またはロスバスタチンである、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記非ステロイド系抗炎症薬が、イブプロフェン、レラフェン、またはナプロキセンである、請求項33に記載の方法。
【請求項40】
前記非ステロイド系抗炎症薬が、イブプロフェン、レラフェン、またはナプロキセンである、請求項34に記載の方法。
【請求項41】
有効量の請求項1に記載の化合物と、有効量のγセクレターゼ阻害剤、HMG−CoA還元酵素阻害剤、または非ステロイド系抗炎症薬とを含む、薬剤組成物。
【請求項42】
有効量の請求項16に記載の化合物と、有効量のγセクレターゼ阻害剤、HMG−CoA還元酵素阻害剤、または非ステロイド系抗炎症薬とを含む、薬剤組成物。
【請求項43】
認知疾患または神経変性疾患の治療方法であって、認知疾患または神経変性疾患の治療を必要とする患者に、有効量の請求項1に記載の少なくとも1種の化合物を、コリンエステラーゼ阻害剤、ムスカリン性mアゴニストまたはmアンタゴニスト、γセクレターゼ阻害剤、HMG−CoA還元酵素阻害剤、および非ステロイド系抗炎症薬からなる群から選択される有効量の1種または複数の化合物と組み合わせて投与することを含む、方法。
【請求項44】
認知疾患または神経変性疾患の治療方法であって、認知疾患または神経変性疾患の治療を必要とする患者に、有効量の請求項16に記載の少なくとも1種の化合物を、コリンエステラーゼ阻害剤、ムスカリン性mアゴニストまたはmアンタゴニスト、γセクレターゼ阻害剤、HMG−CoA還元酵素阻害剤、および非ステロイド系抗炎症薬からなる群から選択される有効量の1種または複数の化合物と組み合わせて投与することを含む、方法。

【公表番号】特表2008−543844(P2008−543844A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−516979(P2008−516979)
【出願日】平成18年6月12日(2006.6.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/022828
【国際公開番号】WO2006/138217
【国際公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【出願人】(507195014)ファーマコピア, インコーポレイテッド (15)
【Fターム(参考)】