アミノアルコール誘導体
本発明は、式[I]
【化1】
[式中、
【化2】
Xは結合、−CH2−、−O−または−NH−、
R1およびR12は、それぞれ水素、ハロゲン、低級アルキルなど、
R2は水素または任意に置換された低級アルキル、
R3は水素またはアミノ保護基、
R4、R5およびR6は、それぞれ水素または任意に置換された低級アルキル、
R7は−Z−R13
(式中、
Zは結合など、
R13はカルボキシ、低級アルコキシカルボニル、(低級アルキルスルホニル)カルバモイルまたは低級アルカノイルスルファモイル、
をそれぞれ意味する。)、
R8は−Y−R9
(式中、
Yは結合、−CH2−、−O−、−S−など、
R9は水素、低級アルキル、シクロ(低級)アルキルなど、
をそれぞれ意味する。)、
R11は水素、低級アルキル、低級アルコキシなど、
をそれぞれ意味する。]
で表される化合物またはその塩に関する。
本発明の化合物[I]および医薬として許容されるその塩は、頻尿または尿失禁の予防および/または治療に有用である。
【化1】
[式中、
【化2】
Xは結合、−CH2−、−O−または−NH−、
R1およびR12は、それぞれ水素、ハロゲン、低級アルキルなど、
R2は水素または任意に置換された低級アルキル、
R3は水素またはアミノ保護基、
R4、R5およびR6は、それぞれ水素または任意に置換された低級アルキル、
R7は−Z−R13
(式中、
Zは結合など、
R13はカルボキシ、低級アルコキシカルボニル、(低級アルキルスルホニル)カルバモイルまたは低級アルカノイルスルファモイル、
をそれぞれ意味する。)、
R8は−Y−R9
(式中、
Yは結合、−CH2−、−O−、−S−など、
R9は水素、低級アルキル、シクロ(低級)アルキルなど、
をそれぞれ意味する。)、
R11は水素、低級アルキル、低級アルコキシなど、
をそれぞれ意味する。]
で表される化合物またはその塩に関する。
本発明の化合物[I]および医薬として許容されるその塩は、頻尿または尿失禁の予防および/または治療に有用である。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】
[式中、
【化2】
Xは結合、−CH2−、−O−または−NH−、
R1およびR12は、それぞれ水素、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、ベンジルオキシ、ニトロ、アミノまたは(低級アルキルスルホニル)アミノ、
R2は水素または任意に置換された低級アルキル、
R3は水素またはアミノ保護基、
R4、R5およびR6は、それぞれ水素または任意に置換された低級アルキル、
R7は−Z−R13
(式中、
Zは結合、−(CH2)n−(式中、nは1、2、3または4)または−OCH2−、
R13はカルボキシ、低級アルコキシカルボニル、(低級アルキルスルホニル)カルバモイルまたは低級アルカノイルスルファモイル、
をそれぞれ意味する。)、
R8は−Y−R9
(式中、
Yは結合、−CH2−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NH−または
【化3】
(式中、R10は、低級アルキル、シクロ(低級)アルキルまたはアリールである。)、
R9は水素、低級アルキル、シクロ(低級)アルキル、モノ(またはジまたはトリ)ハロ(低級)アルキル、低級アルカノイル、低級アルケニル、低級アルコキシ(低級)アルキル、ニトロ、アリールまたは複素環基、
をそれぞれ意味する。)、
R11は水素、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノまたはモノ(またはジ)低級(アルキル)アミノをそれぞれ意味するが、
R7がカルボキシまたは低級アルコキシカルボニルである場合、
(i) R2は低級アルキル、
(ii) R4は置換された低級アルキル、
(iii) R6は任意に置換された低級アルキル、または
(iv) R1およびR12は、それぞれ水素、R2は水素、R4、R5およびR6は、それぞれ水素、R8はシクロ(低級)アルキル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルホニル、エチルスルホニル、低級アルコキシ(低級)アルキルチオ、アミノ、モノ(またはジ)(低級)アルキルアミノ、低級アルカノイルアミノ、シクロ(低級)アルキルアミノ、モノ(またはジまたはトリ)ハロ(低級)アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ(低級)アルキル、テトラヒドロピラニルオキシ、チエニル、ピリジルまたはピリジルオキシ、
である。]
で表される化合物またはその塩。
【請求項2】
R7が−Z−R13
(式中、
Zは結合または−(CH2)n−(式中、nは1)、
R13はカルボキシまたは低級アルコキシカルボニル、
をそれぞれ意味する。)
である請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Xが結合、
R1およびR12が、それぞれ水素またはハロゲン、
R2が任意に置換された低級アルキル、
R3が水素、
R8が−Y−R9
(式中、
Yは結合、−CH2−、−O−または−S−、
R9は低級アルキル、シクロ(低級)アルキルまたは低級アルコキシ(低級)アルキル、
をそれぞれ意味する。)、
R11が水素、
である請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
(1) 4’−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−イソブチル−4−ビフェニルカルボン酸、
(2) 4’−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−(イソプロピルチオ)−4−ビフェニルカルボン酸、
(3) 3−シクロペンチル−4’−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニルカルボン酸、
(4) 4’−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−イソプロポキシ−4−ビフェニルカルボン酸、
(5) [3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニリル]酢酸、
(6) [3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニリル]酢酸、
(7) 3−[(2−エトキシエチル)チオ]−4’−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニルカルボン酸および
(8) 4’−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−プロポキシ−4−ビフェニルカルボン酸、
よりなる群から選択される請求項3に記載の化合物または医薬として許容されるその塩。
【請求項5】
R7が−Z−R13
(式中、
Zは結合または−(CH2)n−(式中、nは1)、
R13は(低級アルキルスルホニル)カルバモイルまたは低級アルカノイルスルファモイル、
をそれぞれ意味する。)
である請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
Xが結合、
R1およびR12が、それぞれ水素またはハロゲン、
R3が水素、
R4が水素、
R8が−Y−R9
(式中、
Yは結合、−CH2−、−O−、−S−または−NH−、
R9は低級アルキルまたはシクロ(低級)アルキル、
をそれぞれ意味する。)、
R11が水素、
である請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
(1) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−(3−メチルブチル)−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミド、
(2) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−イソブチル−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミド、
(3) 4’−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−イソブチル−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミド、
(4) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−(イソプロピルチオ)−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミド、
(5) 3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミド、
(6) 3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エチル]アミノ]エチル]−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミド、
(7) 2−[3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニリル]−N−(メチルスルホニル)アセトアミド、
(8) 2−[3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニリル]−N−(メチルスルホニル)アセトアミド、
(9) N−[[3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニリル]スルホニル]アセトアミド、
(10) N−[[3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニリル]スルホニル]ブタンアミド、
(11) 3−(シクロヘキシルアミノ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミドおよび
(12) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−(イソプロピルアミノ)−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミド、
よりなる群から選択される請求項6に記載の化合物または医薬として許容されるその塩。
【請求項8】
(1) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エチル]アミノ]エチル]−3−(イソプロピルチオ)−4−ビフェニルカルボン酸、
(2) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−2−イソブチル−4−ビフェニルカルボン酸、
(3) 2−ブチル−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニルカルボン酸、
(4) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エチル]アミノ]エチル]−3−イソブトキシ−4−ビフェニルカルボン酸、
(5) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エチル]アミノ]エチル]−3−イソブチル−4−ビフェニルカルボン酸、
(6) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−(イソプロピルチオ)−4−ビフェニルカルボキシレート、
(7) 4’−[[2−[[(2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル] アミノ]エチル]アミノ]−4−ビフェニルカルボン酸、
(8) 4’−[[2−[[(2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル]アミノ]エチル]アミノ]−3−ビフェニルカルボン酸、
(9) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−2−プロピル−4−ビフェニルカルボン酸および
(10) 3−エトキシ−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−2−メチル−4−ビフェニルカルボン酸、
よりなる群から選択される化合物または医薬として許容されるその塩。
【請求項9】
請求項1に記載の化合物またはその塩の製造法であって、
(i) 式
【化4】
(式中、
【化5】
R1、R2およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[II]を、式
【化6】
(式中、X、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR11はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[III]と反応させて、式
【化7】
(式中、
【化8】
X、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[I]またはその塩を得て、
(ii) 式
【化9】
(式中、
【化10】
X、R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りであり、
R3aはアミノ保護基、
をそれぞれ意味する。)
で表される化合物[Ia]またはその塩を、アミノ保護基の脱離反応に付して、式
【化11】
(式中、
【化12】
X、R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[Ib]またはその塩を得て、
(iii) 式
【化13】
(式中、
【化14】
X、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りであり、
X1が脱離基、
をそれぞれ意味する。)
で表される化合物[IV]またはその塩を、式
【化15】
(式中、R7、R8およびR11はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[V]またはその塩と反応させて、式
【化16】
(式中、
【化17】
X、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[I]またはその塩を得て、
(iv) 式
【化18】
(式中、
【化19】
X、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りであり、
X1が脱離基、
をそれぞれ意味する。)
で表される化合物[IV]またはその塩を、式
【化20】
(式中、R7、R8およびR11はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[VI]またはその塩と反応させて、式
【化21】
(式中、
【化22】
X、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[I]またはその塩を得て、
(v) 式
【化23】
(式中、
【化24】
X、R1、R2、R4、R5、R6、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りであり、
R3aはアミノ保護基、
R9は低級アルキル、
をそれぞれ意味する。)
で表される化合物[Ic]またはその塩を、脱エステル化反応に付して、式
【化25】
(式中、
【化26】
X、R1、R2、R4、R5、R6、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りであり、
R3aは前記定義の通りである。)
で表される化合物[Id]またはその塩を得て、次いで、上記の化合物[Id]をアミノ保護基の脱離反応に付して、式
【化27】
(式中、
【化28】
X、R1、R2、R4、R5、R6、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)、
で表される化合物[Ie]またはその塩を得ることを特徴とする前記製造法。
【請求項10】
医薬として許容される担体または賦形剤と共に、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるその塩を有効成分として含有する医薬組成物。
【請求項11】
請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるその塩の、医薬の製造への使用。
【請求項12】
請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるその塩の医薬としての用途。
【請求項13】
請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるその塩の選択的β3アドレナリン性受容体作動薬としての用途。
【請求項14】
請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるその塩をヒトまたは動物に投与することからなる、胃腸疾患、潰瘍、過活動膀胱、排尿障害、膵臓炎、肥満症または糖尿病の予防および/または治療方法。
【請求項1】
式(I)
【化1】
[式中、
【化2】
Xは結合、−CH2−、−O−または−NH−、
R1およびR12は、それぞれ水素、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、ベンジルオキシ、ニトロ、アミノまたは(低級アルキルスルホニル)アミノ、
R2は水素または任意に置換された低級アルキル、
R3は水素またはアミノ保護基、
R4、R5およびR6は、それぞれ水素または任意に置換された低級アルキル、
R7は−Z−R13
(式中、
Zは結合、−(CH2)n−(式中、nは1、2、3または4)または−OCH2−、
R13はカルボキシ、低級アルコキシカルボニル、(低級アルキルスルホニル)カルバモイルまたは低級アルカノイルスルファモイル、
をそれぞれ意味する。)、
R8は−Y−R9
(式中、
Yは結合、−CH2−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NH−または
【化3】
(式中、R10は、低級アルキル、シクロ(低級)アルキルまたはアリールである。)、
R9は水素、低級アルキル、シクロ(低級)アルキル、モノ(またはジまたはトリ)ハロ(低級)アルキル、低級アルカノイル、低級アルケニル、低級アルコキシ(低級)アルキル、ニトロ、アリールまたは複素環基、
をそれぞれ意味する。)、
R11は水素、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノまたはモノ(またはジ)低級(アルキル)アミノをそれぞれ意味するが、
R7がカルボキシまたは低級アルコキシカルボニルである場合、
(i) R2は低級アルキル、
(ii) R4は置換された低級アルキル、
(iii) R6は任意に置換された低級アルキル、または
(iv) R1およびR12は、それぞれ水素、R2は水素、R4、R5およびR6は、それぞれ水素、R8はシクロ(低級)アルキル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルホニル、エチルスルホニル、低級アルコキシ(低級)アルキルチオ、アミノ、モノ(またはジ)(低級)アルキルアミノ、低級アルカノイルアミノ、シクロ(低級)アルキルアミノ、モノ(またはジまたはトリ)ハロ(低級)アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ(低級)アルキル、テトラヒドロピラニルオキシ、チエニル、ピリジルまたはピリジルオキシ、
である。]
で表される化合物またはその塩。
【請求項2】
R7が−Z−R13
(式中、
Zは結合または−(CH2)n−(式中、nは1)、
R13はカルボキシまたは低級アルコキシカルボニル、
をそれぞれ意味する。)
である請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Xが結合、
R1およびR12が、それぞれ水素またはハロゲン、
R2が任意に置換された低級アルキル、
R3が水素、
R8が−Y−R9
(式中、
Yは結合、−CH2−、−O−または−S−、
R9は低級アルキル、シクロ(低級)アルキルまたは低級アルコキシ(低級)アルキル、
をそれぞれ意味する。)、
R11が水素、
である請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
(1) 4’−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−イソブチル−4−ビフェニルカルボン酸、
(2) 4’−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−(イソプロピルチオ)−4−ビフェニルカルボン酸、
(3) 3−シクロペンチル−4’−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニルカルボン酸、
(4) 4’−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−イソプロポキシ−4−ビフェニルカルボン酸、
(5) [3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニリル]酢酸、
(6) [3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニリル]酢酸、
(7) 3−[(2−エトキシエチル)チオ]−4’−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニルカルボン酸および
(8) 4’−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−プロポキシ−4−ビフェニルカルボン酸、
よりなる群から選択される請求項3に記載の化合物または医薬として許容されるその塩。
【請求項5】
R7が−Z−R13
(式中、
Zは結合または−(CH2)n−(式中、nは1)、
R13は(低級アルキルスルホニル)カルバモイルまたは低級アルカノイルスルファモイル、
をそれぞれ意味する。)
である請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
Xが結合、
R1およびR12が、それぞれ水素またはハロゲン、
R3が水素、
R4が水素、
R8が−Y−R9
(式中、
Yは結合、−CH2−、−O−、−S−または−NH−、
R9は低級アルキルまたはシクロ(低級)アルキル、
をそれぞれ意味する。)、
R11が水素、
である請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
(1) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−(3−メチルブチル)−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミド、
(2) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−イソブチル−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミド、
(3) 4’−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−イソブチル−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミド、
(4) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−(イソプロピルチオ)−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミド、
(5) 3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミド、
(6) 3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エチル]アミノ]エチル]−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミド、
(7) 2−[3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニリル]−N−(メチルスルホニル)アセトアミド、
(8) 2−[3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニリル]−N−(メチルスルホニル)アセトアミド、
(9) N−[[3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニリル]スルホニル]アセトアミド、
(10) N−[[3−(シクロヘキシルオキシ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニリル]スルホニル]ブタンアミド、
(11) 3−(シクロヘキシルアミノ)−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミドおよび
(12) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−(イソプロピルアミノ)−N−(メチルスルホニル)−4−ビフェニルカルボキサミド、
よりなる群から選択される請求項6に記載の化合物または医薬として許容されるその塩。
【請求項8】
(1) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エチル]アミノ]エチル]−3−(イソプロピルチオ)−4−ビフェニルカルボン酸、
(2) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−2−イソブチル−4−ビフェニルカルボン酸、
(3) 2−ブチル−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−4−ビフェニルカルボン酸、
(4) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エチル]アミノ]エチル]−3−イソブトキシ−4−ビフェニルカルボン酸、
(5) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エチル]アミノ]エチル]−3−イソブチル−4−ビフェニルカルボン酸、
(6) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−3−(イソプロピルチオ)−4−ビフェニルカルボキシレート、
(7) 4’−[[2−[[(2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル] アミノ]エチル]アミノ]−4−ビフェニルカルボン酸、
(8) 4’−[[2−[[(2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル]アミノ]エチル]アミノ]−3−ビフェニルカルボン酸、
(9) 4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−2−プロピル−4−ビフェニルカルボン酸および
(10) 3−エトキシ−4’−[2−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]エチル]−2−メチル−4−ビフェニルカルボン酸、
よりなる群から選択される化合物または医薬として許容されるその塩。
【請求項9】
請求項1に記載の化合物またはその塩の製造法であって、
(i) 式
【化4】
(式中、
【化5】
R1、R2およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[II]を、式
【化6】
(式中、X、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR11はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[III]と反応させて、式
【化7】
(式中、
【化8】
X、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[I]またはその塩を得て、
(ii) 式
【化9】
(式中、
【化10】
X、R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りであり、
R3aはアミノ保護基、
をそれぞれ意味する。)
で表される化合物[Ia]またはその塩を、アミノ保護基の脱離反応に付して、式
【化11】
(式中、
【化12】
X、R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[Ib]またはその塩を得て、
(iii) 式
【化13】
(式中、
【化14】
X、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りであり、
X1が脱離基、
をそれぞれ意味する。)
で表される化合物[IV]またはその塩を、式
【化15】
(式中、R7、R8およびR11はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[V]またはその塩と反応させて、式
【化16】
(式中、
【化17】
X、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[I]またはその塩を得て、
(iv) 式
【化18】
(式中、
【化19】
X、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りであり、
X1が脱離基、
をそれぞれ意味する。)
で表される化合物[IV]またはその塩を、式
【化20】
(式中、R7、R8およびR11はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[VI]またはその塩と反応させて、式
【化21】
(式中、
【化22】
X、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)
で表される化合物[I]またはその塩を得て、
(v) 式
【化23】
(式中、
【化24】
X、R1、R2、R4、R5、R6、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りであり、
R3aはアミノ保護基、
R9は低級アルキル、
をそれぞれ意味する。)
で表される化合物[Ic]またはその塩を、脱エステル化反応に付して、式
【化25】
(式中、
【化26】
X、R1、R2、R4、R5、R6、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りであり、
R3aは前記定義の通りである。)
で表される化合物[Id]またはその塩を得て、次いで、上記の化合物[Id]をアミノ保護基の脱離反応に付して、式
【化27】
(式中、
【化28】
X、R1、R2、R4、R5、R6、R8、R11およびR12はそれぞれ請求項1に定義の通りである。)、
で表される化合物[Ie]またはその塩を得ることを特徴とする前記製造法。
【請求項10】
医薬として許容される担体または賦形剤と共に、請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるその塩を有効成分として含有する医薬組成物。
【請求項11】
請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるその塩の、医薬の製造への使用。
【請求項12】
請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるその塩の医薬としての用途。
【請求項13】
請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるその塩の選択的β3アドレナリン性受容体作動薬としての用途。
【請求項14】
請求項1に記載の化合物または医薬として許容されるその塩をヒトまたは動物に投与することからなる、胃腸疾患、潰瘍、過活動膀胱、排尿障害、膵臓炎、肥満症または糖尿病の予防および/または治療方法。
【公表番号】特表2007−516211(P2007−516211A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520478(P2006−520478)
【出願日】平成16年12月20日(2004.12.20)
【国際出願番号】PCT/JP2004/019495
【国際公開番号】WO2005/061433
【国際公開日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(000006677)アステラス製薬株式会社 (274)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月20日(2004.12.20)
【国際出願番号】PCT/JP2004/019495
【国際公開番号】WO2005/061433
【国際公開日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(000006677)アステラス製薬株式会社 (274)
【Fターム(参考)】
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