説明

ウェハ加熱装置及びそれを用いた半導体製造装置

【課題】ウェハ加熱装置では、ヒータ部に冷媒を供給しても、冷媒の供給量を大幅に増加することは難しいため、300mm以上の大型のウェハを加熱するウェハ加熱装置のヒータ部を短時間で冷却することができないという問題があった。
【解決手段】本発明のウェハ加熱装置は、板状体の一方の主面に帯状の抵抗発熱体を備え、他方の主面にウェハを載せる載置面を備えたヒータ部と、前記抵抗発熱体に電力を供給する給電端子と、該給電端子を包むように板状体と接続したケースと、該ケースに前記ヒータ部を冷却するノズルと開口部とを備え、載置面への投影面から見て上記ノズルの先端を上記抵抗発熱体の帯の間に設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、半導体の製造用や検査用装置として用いられるウェハ加熱装置やそれを用いた半導体製造装置に関するものであり、例えば、半導体ウェハや液晶基板あるいは回路基板等のウェハ上に半導体薄膜を生成したり、前記ウェハ上に塗布されたレジスト液を乾燥焼き付けしてレジスト膜を形成するのに好適なものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を用いた製品は、産業用から家庭用に至るまであらゆる製品に利用され極めて重要な製品である。半導体素子を形成する半導体チップは、例えば、シリコンウェハ上に種々の回路等を形成した後、所定の大きさにシリコンウェハを切断し製造されている。
【0003】
シリコンウェハに種々の回路等を形成する半導体製造工程における、半導体薄膜の成膜処理、エッチング処理、レジスト膜の焼き付け処理等では、シリコンウェハ等の半導体ウェハ(以下、ウェハと略す)を加熱するためのウェハ加熱装置が用いられている。
【0004】
従来のウェハ加熱装置は、まとめて複数のウェハを成膜処理するバッチ式のものが使用されていたが、近年、ウェハの大きさが8インチから12インチと大型化するにつれ、処理精度を高めるために、一枚づつ処理する枚葉式と呼ばれる手法が実施されている。
【0005】
しかしながら、枚葉式にすると1回当たりの処理数が減少するため、ウェハの処理時間の短縮が必要とされている。このため、ウェハ加熱装置に対して、昇温時間のみならず、冷却時間の短縮に対する強い要請がある。そこで、ウェハ加熱装置では、通常、抵抗発熱体を備えた板状体からなるヒータ部をケースに設置し、このヒータ部の冷却を行う際に、ケース内に強制冷却用のノズルと開口部とを備え、ノズルから冷媒を供給し、上記ヒータ部を強制冷却する方法が採用されている。
【特許文献1】特開2003−100818号公報
【特許文献2】特開2004−063813号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のウェハ加熱装置では、ヒータ部に冷媒を供給しても、冷媒の供給量を大幅に増加することは難しいため、300mm以上の大型のウェハを加熱するウェハ加熱装置のヒータ部を短時間で冷却することができないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、抵抗発熱体を有する板状体からなるヒータ部の冷却速度を向上させることで急速冷却が可能なウェハ加熱装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のウェハ加熱装置は、板状体の一方の主面に帯状の抵抗発熱体を備え、他方の主面にウェハを載せる載置面を備えたヒータ部と、前記抵抗発熱体に電力を供給する給電端子と、該給電端子を包むように板状体と接続したケースと、該ケースに前記ヒータ部を冷却するノズルと開口部とを備え、載置面への投影面から見て上記ノズルの先端が上記抵抗発熱体の帯の間に位置することを特徴する。
【0009】
また、上記抵抗発熱体が独立した複数の抵抗発熱体からなり、上記ノズルの先端が上記複数の抵抗発熱体の間にあることを特徴とする。
【0010】
また、上記板状体と抵抗発熱体とは異なる熱伝導率を有し、板状体の熱伝導率が抵抗発熱体よりも高いことを特徴とする。
【0011】
また、載置面への投影面から見て上記ノズル先端の中心が抵抗発熱体と異なる円周上に位置することを特徴とする。
【0012】
また、上記ノズルの先端と上記板状体の間隔が0.1〜10mmであることを特徴とする。
【0013】
また、載置面への投影面から見て上記ノズル先端の中心から上記抵抗発熱体までの最短距離が3〜100mmであることを特徴とする。
【0014】
また、上記ノズルの数が、4〜16個であることを特徴とする。
【0015】
また、上記ノズルが同心円状に配置されていることを特徴とする。
【0016】
また、上記ウェハ加熱装置を用いた半導体製造装置であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
上記ウェハ加熱装置によれば、ヒータ部の冷却時間を短くすることで、ウェハの冷却時間を短くすることができる。そして、半導体製造工程におけるウェハ処理時間が短縮し、半導体素子を効率良く量産できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は本発明に係るウェハ加熱装置1の例を示す断面図で、熱伝導率の大きな炭化珪素または窒化アルミニウムを主成分とするセラミックからなる板状体2の一方の主面を、ウェハWを載せる載置面3とするとともに、他方の主面に抵抗発熱体5とその両端に給電部6を形成したヒータ部14を備えている。また、ヒータ部14の給電部6には給電端子7が接続している。そして、給電端子7を覆うように金属製のケース11が断熱部材18を介して接続している。
【0019】
抵抗発熱体5は導体成分として、耐熱性および耐酸化性が良好なPt族金属、Au、もしくはこれらの合金を主成分とするものを使用することが好ましい。抵抗発熱体5としては、板状体2との密着性および抵抗発熱体5自体の焼結性を向上させるために、30〜75重量%のガラス成分を混合することが好ましく、抵抗発熱体5の熱伝導率は板状体2の熱伝導率に比べ小さくなっている。
【0020】
抵抗発熱体5の形状としては、円弧状の帯と直線状の帯とからなる略同心円状をしたものや渦巻き状をしたものなど、載置面3を均一に加熱できる形状であれば良い。均熱性を改善するため、抵抗発熱体5を複数に分割することも可能である。
【0021】
抵抗発熱体5には、金や銀、パラジウム、白金等の材質からなる給電部6が形成され、該給電部6に給電端子7を弾性体8により押圧して接触させることにより、導通が確保されている。また、給電端子7は半田付けやロー付けなどにより抵抗発熱体5に直接接合されていても良い。
【0022】
金属製のケース11は側壁部9とベースプレート13を有し、板状体2はそのベースプレート13に対向してケース11の上部を覆うように設置してある。また、ベースプレート13には冷却ガスを排出するための開口部16が施されており、給電部6に導通する給電端子7、板状体2を冷却するためのノズル12、板状体2の温度を測定するための温度センサー10が設けられている。
【0023】
また、板状体2とケース11の周辺部にボルトを貫通させ、板状体2とケース11が直接当たらないように、断熱部材18と弾性体17とを介在させてナットを螺着することにより弾性的に固定している。これにより、温度変化によりケース11が変形しても、上記弾性体17によってこれを吸収し、これにより板状体2の変形や反りを抑制し、板状体2の反りに起因するウェハ表面の温度バラツキの発生を防止できる。
【0024】
そして、抵抗発熱体5に通電して載置面3を加熱し、ウェハWを均一に加熱することができる。そして通電を停止するとともにノズル12より冷却空気を送りヒータ部14を急速に冷却することができる。
【0025】
本発明のウェハ加熱装置1は、板状体2の一方の主面に帯状の抵抗発熱体5を備え、他方の主面にウェハを載せる載置面3を備えたヒータ部14と、前記抵抗発熱体5に電力を供給する給電端子7と、該給電端子7を包むように板状体2と接続したケース11と、該ケース11に前記ヒータ部を冷却するノズル12と開口部16とを備え、載置面3への投影面から見て上記ノズル12の先端が上記抵抗発熱体5の帯の間に位置することを特徴とする。
【0026】
図2は板状体2と抵抗発熱体5、ノズル12の先端12aを示す拡大図である。上記ウェハ加熱装置1によれば、ノズル12から、冷却エアー等の冷媒が、抵抗発熱体5の帯の間に噴射される。ここで、ノズル12の先端が抵抗発熱体5の帯の間とは、ノズル12の先端の中心が図3のP20で示す帯の間であり板状体2の表面にあることを示す。この抵抗発熱体5の帯の間は、抵抗発熱体5の表面に比べ、熱伝導率が大きな板状体2の表面である。そのため、ノズル12から噴射された冷媒が板状体2の表面を直接冷却することから、板状体2を効率的に冷却することが可能性となり短時間にヒータ部14の熱を奪い取ることができ、ヒータ部14の冷却時間を短縮することができる。
【0027】
また、本発明のウェハ加熱装置1は、上記抵抗発熱体5が独立した複数の抵抗発熱体5からなり、上記ノズル12の先端が上記複数の抵抗発熱体5の間にあることを特徴とする。
【0028】
図4は複数の抵抗発熱体5からなるヒータ部14の一例を示す平面図である。抵抗発熱体5が独立した複数の抵抗発熱体5からなり、上記ノズル12の先端12aが上記複数の抵抗発熱体5の間P30にあると、ノズル12から噴射した冷媒が熱伝導率の大きな板状体2の表面に直接当たり板状体2の熱を奪う事ができ効率良くヒータ部14を冷却することができる。
【0029】
特に、ノズル12から噴射した冷媒が直接当たる複数の抵抗発熱体5の間は上記帯の間より大きな面積を確保できることから、よりヒータ部14を効率よく短時間で冷却できる。複数の抵抗発熱体5の間に冷却媒体を当てる部分P30を備えると、冷却媒体を板状体2に直接当てる領域を広くとることができて好ましい。つまり、図4のように複数の抵抗発熱体5を同心円状の領域に設けることでウェハWの面内温度差を小さくすることができると同時にそれぞれの抵抗発熱体5の間隔Sを大きく取ることができることからP30を中心として板状体2の露出部を広くとることができて効率よくヒータ部14を冷却することができる。
【0030】
また、本発明のウェハ加熱装置1は、板状体2と抵抗発熱体5とは異なる熱伝導率を有し、板状体2の熱伝導率が抵抗発熱体5よりも高いことを特徴とする。
【0031】
より高速に熱を伝導させるためには、高い熱伝導率を有する物質が要求される。このため、冷却エアー等の冷媒が直接あたる板状体2の熱伝導率は高いことが望まれ、抵抗発熱体5と比べ高くしている。上記発熱抵抗体5の材質としては、詳細を後述するように、導電性の金属粒子にガラスフリットや金属酸化物を含む電極ペーストを印刷法で印刷、焼き付けしたものを用い、その熱伝導率は1〜40W/(m・K)である。これよりも高い熱伝導率を有する板状体5としては、窒化アルミニウム質焼結体(熱伝導率180W/(m・K))または炭化珪素質焼結体(熱伝導率100W/(m・K))を用いる。
【0032】
また、本発明のウェハ加熱装置1は、載置面への投影面から見て上記ノズル12先端の中心が抵抗発熱体5と異なる円周上に位置することが好ましい。
【0033】
ウェハを均一に加熱させるためには、抵抗発熱体5の構成が非常に重要であり、板状体2の中心からみて、対称な配置にすることが望ましい。円弧状のパターンを配置する際には、その同一円周上の単位面積あたりの抵抗値が等しくなると、均一な温度分布となる。ノズル12先端が抵抗発熱体5と同一円周上に位置していると、ノズル12部分では、これを避けるために抵抗発熱体5が配置され、同一円周内の単位面積あたりの抵抗値に差が生じ、不均一な温度分布となってしまう。
【0034】
このため、載置面への投影面から見て上記ノズル12先端の中心が抵抗発熱体5と異なる円周上に位置することが望ましい。
【0035】
また、本発明のウェハ加熱装置1は、ノズル12の先端と板状体2の間隔Lが0.1〜10mmであることが好ましい。
【0036】
より高速で冷却ガスを板状体2に衝突させるためには、上記ノズルの先端と上記板状体の間隔Lは重要であり、0.1〜10mmとすることが望ましい。このように配置すると噴射された冷却ガスは、極端に速度低下することなく、十分な速度で板状体2に衝突する。このため、効率良く熱を奪うことが出来る。
【0037】
板状体2とノズル12との距離Lが0.1mmより小さいと噴射され板状体2に衝突したガスの吹き返しがガスの噴射を阻害し、冷却効率が落ちてしまう。逆に板状体2とノズル12との距離Lが10mmより大きいと噴射ガスは拡散してしまい、板状体2に衝突する際に流速が低下、また、流量も減少しているため、冷却効率が落ちる。
【0038】
また、載置面への投影面から見て上記ノズル先端の中心から上記抵抗発熱体までの最短距離が3〜100mmであることが好ましい。
【0039】
載置面への投影面から見てノズル先端の中心から抵抗発熱体5までの最短距離が3mmよりも小さい場合、ノズルから噴射されたエアー等の一部は抵抗発熱体5の表面にあたってしまう。抵抗発熱体5は、ガラス層を含んでいるために、熱伝導率が小さい。抵抗発熱体5の表面から、板状体2に熱が伝導する場合、熱伝導の小さな、抵抗発熱体層、および、抵抗発熱体5と板状体2の界面が存在するために、熱伝導時間が長くなる。このため、この部分を冷却しても、冷却効率が悪く、冷却時間が長くなってしまう。
【0040】
一方、載置面への投影面から見てノズル12先端の中心から抵抗発熱体5までの最短距離が100mmよりも大きい場合、板状体2上で抵抗発熱体5が無い面積が大きくなり冷却スピードは大きくなるが、抵抗発熱体5が無い部分に対応するウェハWの表面の温度が低下して、ウェハW面内で温度バラツキが大きくなり不均一な温度分布となる。このため、板状体2に抵抗発熱体5を配置するには、ウェハW面内の温度分布を均一にするために、抵抗発熱体5が無い面積を小さくするほうが良いからである。
【0041】
また、上記ノズル12の数は、4〜16個であることが好ましい。ノズル12の数が、4個よりも少ない場合、1個のノズルが冷却する面積、および、熱容量が大きくなり過ぎ、冷却効率が悪く、冷却時間が長くなってしまう。一方、ノズル12の数が、16個よりも多い場合、全てのノズル12に必要なガス圧力、および、流速を得るためには、大型で高ガス容量の設備が必要となり、量産には適さない。このため、ノズル12の数は、4〜16個であることが望ましい。
【0042】
また、上記ノズル12が同心円状に配置されていることが好ましい。上記ノズルが、同心円状に配置していないと冷却する際に、ムラができてしまい、冷却ムラの部分で冷却時間が長くなり、効率を悪くしてしまう。このため、高速冷却するためには、冷却ムラをなくす必要があり、対称性のある位置で同心円状にノズルを配置すれば、冷却時間が短くなり、効率良い冷却が可能である。
【0043】
また、一般的な冷却ガス圧縮機のガス圧力により、冷却に必要なガス流速を確保するためには、ノズル12の口径を0.5〜3.0mmとすることが望ましい。ノズル12の口径が3.0mmを越えると流速が遅くなりすぎて冷却効率が著しく低下する。逆に0.5mm以下では口径が小さすぎて圧力損失が大きく冷却ガスの流量が小さくなり、冷却効率が低下し好ましくない。尚、冷却ガスは常温、冷却ガスの総流量は、120(リットル/分)とした。
【0044】
更に、ノズル12は板状体2に対して、80〜100°の角度で設置されていることが必要である。すると噴射された冷却ガスが板状体2に強く衝突することになり効率よく冷却できる。ノズル12が板状体2に対して80°未満、又は100°を越えると、噴射された冷却ガスは板状体2に斜めに当たり、板状体2に平行に進むことから、冷却効率が低下し好ましくない。
【0045】
ノズル12は、ステンレス(Fe−Ni−Cr合金)、ニッケル(Ni)等の耐酸化性金属や、一般鋼(Fe)、チタン(Ti)にニッケルメッキやニッケルメッキ上に金メッキを重ねて耐酸化処理を施した金属材料を用いる。または、ジルコニア(ZrO)などのセラミックを用いることがよい。このようなノズル12は、熱による酸化で噴射口の内径が変化することなく流速を安定させられるし、ウェハ熱処理に有害なガスやパーティクルの発生のない信頼性の高いウェハ加熱装置とすることが出来る。
【0046】
また、万が一冷却ガスに油分や水分などの不純物が混入していた場合でも直接抵抗発熱体5にダメージを与えることを防止できるが、冷却ガスはクリーンフィルターなどを通し不純物を除去することで更に信頼性を高める事が出来るのは言うまでもない。
【0047】
また、ここで供給された冷却ガスを外に排出するために、前記ケース11のベースプレート13には、その面積の5〜70%の開口部16が形成されている。この開口部16の面積が5%未満であると、ケース11の容積の中でノズル12から噴射されるガスと排出されるべきガスが混合されて、冷却効率が低下してしまう。また、開口部16の面積が70%を越えると、給電端子11やノズル12を保持するスペースが確保できなくなる。またケース11の強度が不足して、板状体2の平坦度が大きくなり均熱性、特に昇温時などの過渡的な均熱性が悪くなる。
【0048】
このように、ベースプレート13に開口部16を設けることにより、冷却時はノズル12から噴射された冷却ガスが板状体2の表面の熱を奪い、ケース11の内部に滞留することなく開口部16から順次ウェハ加熱装置1外に排出され、ノズル12から噴射される新しい冷却ガスで板状体2の表面を効率的に冷却できるので冷却時間を短縮することができる。
【0049】
また、板状体2の温度は、板状体2にその先端が埋め込まれた温度センサー10により測定する。温度センサー10としては、その応答性と保持の作業性の観点から、外径0.8mm以下のシース型の熱電対を使用することが好ましいが、外径0.5mm以下の素線の熱電対やRTDなどの測温抵抗体を用いても何ら差し支えない。この温度センサー10の先端部は、板状体2の形成された孔の中に設置された固定部材により孔の内壁面に押圧固定することが測温の信頼性を向上させるために好ましい。
【0050】
以下、本発明のウェハ加熱装置に用いる他の部材について説明する。
【0051】
板状体2を炭化珪素質焼結体又は窒化アルミニウム質焼結体により形成すると、熱を加えても変形が小さく、板厚を薄くできるため、所定の処理温度に加熱するまでの昇温時間及び所定の処理温度から室温付近に冷却するまでの冷却時間を短くすることができ、生産性を高めることができるとともに、板状体2は10W/(m・K)以上の熱伝導率を有することから、薄い板厚でも抵抗発熱体5のジュール熱を素早く伝達し、載置面3の温度バラツキを極めて小さくすることができる。熱伝導率が、10W/(m・K)以下では、所定の処理温度に加熱するまでの昇温時間および所定の処理温度から室温付近に冷却するまでの時間が膨大にかかってしまう虞がある。
【0052】
板状体2の厚みは、2〜7mmとすることが好ましい。板状体2の厚みが2mmより薄いと、板状体2の強度が弱くなり抵抗発熱体5の発熱による加熱時、ノズル12からの冷却流体を吹き付けた際に、冷却時の熱応力に耐えきれず、板状体2にクラックが発生する場合がある。また、板状体2の厚みが7mmを越えると、板状体2の熱容量が大きくなるので加熱および冷却時の温度が安定するまでの時間が長くなり好ましくない。
【0053】
抵抗発熱体5は、導電性の金属粒子にガラスフリットや金属酸化物を含む電極ペーストを印刷法で板状体2に印刷、焼き付けしたもので、金属粒子としては、比較的電気抵抗が小さいAu、Ag、Cu、Pd、Pt、Rhの少なくとも一種の金属を用いることが好ましく、またガラスフリットとしては、B、Si、Znを含む酸化物からなり、板状体2の熱膨張係数より小さな4.5×10−6/℃以下の低膨張ガラスを用いることが好ましく、さらに金属酸化物としては、酸化珪素、酸化硼素、アルミナ、チタニアから選ばれた少なくとも一種を用いることが好ましい。
【0054】
また、上記ガラスフリットとして、B、Si、Znを含む酸化物からなり、抵抗発熱体5を構成する金属粒子の熱膨張係数が板状体2の熱膨張係数より大きいことから、抵抗発熱体5の熱膨張係数を板状体2の熱膨張係数に近づけるには、板状体2の熱膨張係数より小さな4.5×10−6/℃以下の低膨張ガラスを用いることが好ましいからである。
【0055】
また、上記金属酸化物としては、酸化珪素、酸化硼素、アルミナ、チタニアから選ばれた少なくとも一種を用いるのは、抵抗発熱体5の中の金属粒子と密着性が優れ、しかも熱膨張係数が板状体2の熱膨張係数と近く、板状体2との密着性も優れるからである。
【0056】
ただし、抵抗発熱体5に対し、金属酸化物の含有量が50%を越えると、板状体2との密着力を増すものの、抵抗発熱体5の抵抗値が大きくなり、好ましくない。そのため、金属酸化物の含有量は60%以下とすることが良い。
【0057】
そして、導電性の金属粒子とガラスフリットや金属酸化物からなる抵抗発熱体5は、板状体2との熱膨張差が3.0×10−6/℃以下であるものを用いることが好ましい。
【0058】
すなわち、抵抗発熱体5と板状体2との熱膨張係数を0.1×10−6/℃とすることは製造上難しく、逆に抵抗発熱体5と板状体2との熱膨張差が3.0×10−6/℃を超えると、抵抗発熱体5を発熱させた時、板状体2との間に作用する熱応力によって、載置面3側が凹状に反る恐れがあるからである。
【0059】
また、リング状の断熱部材18の断面は多角形や円形の何れでも良いが、板状体2と断熱部材18が平面で接触する場合において、板状体2と断熱部材18の接する接触部の幅は0.1〜13mmであれば、板状体2の熱が断熱部材18を介して有底の金属ケース11に流れる量を小さくすることができる。さらに好ましくは、0.1〜8mmである。断熱部材18の接触部の幅が0.1以下では、板状体2と接触固定した際に接触部が変形し、断熱部材18が破損するおそれがある。また、断熱部材18の接触部の幅が13mmを超える場合には、板状体2の熱が断熱部材に流れ、板状体2の周辺部の温度が低下しウェハWを均一に加熱することが難しくなる。好ましくは、断熱部材18と板状体2の接触部の幅は0.1〜8mmであり、さらに好ましくは0.1〜2mmである。
【0060】
また、断熱部材18の熱伝導率は板状体2の熱伝導率より小さいことが好ましい。断熱部材18の熱伝導率が板状体2の熱伝導率より小さければ板状体2に載せたウェハW面内の温度分布を均一に加熱することができると共に、板状体2の温度を上げたり下げたりする際に、断熱部材18との熱の伝達量が小さく有底の金属ケース11との熱的干渉が少なく、迅速に温度を変更することが容易となる。
【0061】
断熱部材18の熱伝導率が板状体2の熱伝導率の10%より小さいヒータ14では、板状体の熱が有底のケース11に流れにくく、雰囲気ガス(ここでは空気)による伝熱や輻射伝熱により流れる熱が多くなり逆に効果が小さい。
【0062】
断熱部材18の熱伝導率が板状体2の熱伝導率より大きい場合は、板状体2の周辺部の熱が断熱部材18を介して有底のケース11に流れ、有底のケース11を加熱すると共に、板状体2の周辺部の温度が低下しウェハW面内の温度差が大きくなり好ましくない。また、有底のケース11が加熱されることからノズル12からエアーを噴射し、板状体2を冷却しようとしても有底のケース11の温度が高いことから冷却する時間が大きくなったり、一定温度に加熱する際に、一定温度になるまでの時間が大きくなるおそれがある。
【0063】
一方、前記断熱部材18を構成する材料としては、小さな接触部を保持するために、断熱部材18のヤング率は1GPa以上が好ましく、さらに好ましくは10GPa以上である。このようなヤング率とすることで、接触部の幅が0.1〜8mmと小さく、板状体2を有底のケース11に断熱部材18を介して固定しても、断熱部材18が変形することが無く、板状体2が位置ズレしたり平行度が変化したりすることなく、精度良く保持することができる。
【0064】
前記断熱部材18の材質としては、鉄とカーボンからなる炭素鋼やニッケル、マンガン、クロムを加えた特殊鋼等のヤング率の大きな金属が好ましい。また、熱伝導率の小さな材料としては、セテンレス鋼やFe−Ni−Co系合金であるコバールが好ましく、板状体2の熱伝導率より小さくなるように断熱部材18の材料を選択することが好ましい。
【0065】
さらに、断熱部材18と板状体2との接触部を小さく、かつ接触部が小さくても接触部が欠損しパーティクルを発生するおそれが小さく安定な接触部を保持できるために、板状体2に垂直な面で切断した断熱部材18の断面は多角形より円形が好ましく、断面の直径1mm以下の円形のワイヤを断熱部材18として使用すると板状体2と有底のケース11の位置が変化することなくウェハWの表面温度を均一にしかも迅速に昇降温することが可能である。
【0066】
なお、有底のケース11の深さは、10〜50mmで、ベースプレート13は板状体2から10〜50mmの距離に設置することが望ましい。さらに好ましくは、20〜30mmである。これは、板状体2と有底のケース11相互の輻射熱により載置面3の均熱化が容易となると同時に、外部との断熱効果があるので、載置面3の温度が一定で均一な温度となるまでの時間が短くなるためである。
【0067】
さらに、抵抗発熱体5への給電方法については、有底のケース11に設置した給電端子7を板状体2の表面に形成した給電部6に弾性体8で押圧することにより接続を確保し給電する。これは、板状体2に金属からなる端子部を埋設して形成すると、該端子部の熱容量により均熱性が悪くなるからである。そのため、本発明のように、給電端子7を弾性体で押圧して電気的接続を確保することにより、板状体2とその有底のケース11の間の温度差による熱応力は緩和し、高い信頼性で電気的導通を維持できる。さらに、接点が点接触となるのを防止するため、弾性のある導体を中間層として挿入しても構わない。この中間層は単に箔状のシートを挿入するだけでも効果がある。そして、給電端子7の給電部6側の径は、1.5〜5mmとすることが好ましい。
【0068】
なお、板状体2の一方の主面には、図1に示すように、複数のウェハ支持ピン15を設け、板状体2の一方の主面より一定の距離をおいてウェハWを保持するようにしても構わない。
【実施例1】
【0069】
熱伝導率が100W/(m・K)の炭化珪素質焼結体に研削加工を施し、板厚3mm、外径330mm円形の板状体を複数製作した。
【0070】
次いで板状体上に抵抗発熱体及び給電部を被着するため、導電材としてAu粉末とPt粉末と、前記同様の組成からなるバインダーを添加したガラスペーストを混練して作製した導電体ペーストをスクリーン印刷法にて所定のパターン形状に印刷したあと、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥させ、さらに550℃で30分間脱脂処理を施したあと、700〜900℃の温度で焼き付けを行うことにより、厚みが50μmの抵抗発熱体を形成した。ここで給電部は抵抗発熱体よりも比抵抗が小さくなるように金属成分とガラス成分の比率を調整した。
【0071】
また、ケースは、厚み3.0mmのSUS304からなるベースプレートを基礎にして、同じくSUS304からなる側壁部とネジ締めにて固定して構成した。
【0072】
その後、前記ケースの上に、板状体を重ね、その外周部にボルトを貫通させ、板状体とケースが直接当たらないように、断熱部材を介在させ、ケース側より弾性体を介してナットを螺着することにより弾性的に固定することによりウェハ加熱装置とした。
【0073】
試料No.1のノズルの先端は、板状体(図3のP30)であり、図2,3と同様に冷却ノズルの先端が抵抗発熱体5の間に位置している。試料No.2のノズルの先端は、抵抗発熱体部であり、図5や図6のP22に示すように冷却ノズルの先端が抵抗発熱体上とした。
【0074】
そして、各ウェハ加熱装置の給電端子に通電して140℃保持時のウェハW表面の温度バラツキが±0.5℃となるように調整し、140℃に保持した。温度設定値を、90℃に変更後、直ちに、ノズル12から冷却ガスを板状体2に向けて噴射を開始し、90℃まで温度が低下し、ウェハW表面の温度バラツキが±0.5℃となるまでの時間を降温安定時間とした。今までの冷却効率を改善させるために、目標冷却時間は、降温安定時間200秒以内とした。ウェハW表面の温度バラツキについては、直径300mmのウェハ表面に、測温センサーを29箇所の埋めこんだ測温用ウェハを用いて評価した。
【0075】
作製したウェハ加熱装置の評価は、25℃の恒温室内で行い、冷却ガスは常温、冷却ガスの総流量は、120(リットル/分)とした。また、ノズルの口径を1.0mmとした。冷却ノズルの先端と板状体の距離Lは、5.0mmとした。
【0076】
まず、冷却位置が冷却時間に与える影響を評価した。その結果を表1に示した。
【表1】

【0077】
試料No.1は、ノズルの先端が抵抗発熱体の帯の間にあり(図3のP20)にあり、温度安定時間が195秒と小さく優れた特性を示した。
【0078】
一方、試料No.2は、ノズルの先端が抵抗発熱体の上にあり、温度安定時間が300秒と大きく好ましくないことが分った。
【0079】
ノズルの先端が熱伝導率の大きな板状体部分であると、冷却時間が短く優れた特性を示すことが分った。これは、熱伝導率の大きい板状体に直接冷却エアーが当たり短時間で熱を奪う事ができ、効率良く冷却することができているからである。このため、効率良く冷却するためには、板状体部分を冷却する必要がある。
【実施例2】
【0080】
ここでは、冷却ノズル12の先端と板状体2の距離Lが冷却時間に与える影響を評価した。ノズル12を固定する位置を調整し、ノズル12の先端と板状体2の距離Lを変化させた。そして、実施例1と同様の評価をした。
【0081】
各ウェハ加熱装置1の給電部6に通電して140℃保持時のウェハW表面の温度バラツキが±0.5℃となるように調整し、140℃に保持した。温度設定値を、90℃に変更後、直ちに、ノズル12から冷却ガスを板状体2に向けて噴射を開始し、90℃まで温度が低下し、ウェハW表面の温度バラツキが±0.5℃となるまでの時間を降温安定時間とした。今までの冷却効率を改善させるために、目標冷却時間は、降温安定時間200秒以内とした。ウェハW表面の温度バラツキについては、直径300mmのウェハ表面に、測温センサーを29箇所の埋めこんだ測温用ウェハを用いて測定した。
【0082】
作製したウェハ加熱装置の評価は、25℃の恒温室内で行い、冷却ガスは常温、冷却ガスの総流量は、120(リットル/分)とした。また、ノズル12の口径を1.0mmとした。
【0083】
そして評価した結果を表2に示した。
【表2】

【0084】
表2より、冷却ノズルの先端と上記板状体の間隔Lが重要であり、Lが0.1〜10mmである試料No.4〜7は降温安定時間が190秒以下と小さくより優れていることが分った。
【0085】
しかし、試料No.3や8のようにノズル先端と板状体の距離が0.05mmと小さ過ぎたり、15mmと大きすぎると温度安定時間が195秒とやや大きかった。試料No.3は、板状体2とノズル12との距離Lが0.05mmより小さいため、板状体2に衝突したガスの吹き返しがガスの噴射を阻害し、効率が落ちてしまう。逆に、試料No.8は、板状体2とノズル12との距離Lが15mmと大きいため噴射ガスは拡散してしまい、板状体2に衝突する際の流速が低下、また流量も減少し、冷却効率が落ちてしまうと考えられる。
【実施例3】
【0086】
ここでは、冷却時間に与える影響を評価した。ノズル12を固定する位置を調整し、載置面への投影面から見てノズル12先端の中心から抵抗発熱体5までの最短距離を変化させた。そして、実施例1と同様の評価をした。
【0087】
その結果を表3に示した。
【表3】

【0088】
載置面への投影面から見てノズル12先端の中心から抵抗発熱体5までの最短距離が3〜100mmである試料No.11〜13は温度安定時間が175秒以下と小さく、且つウェハW面内の温度差が0.25℃以下と小さく好ましいことが分った。実施例2と比較し、さらに温度安定時間が小さく好ましいことが分った。
【0089】
一方、試料No.9、10は、載置面への投影面から見てノズル12先端の中心から抵抗発熱体5までの最短距離が0.1mm、1mmと小さ過ぎるために、冷却ノズル12から、噴出されたエアーが抵抗発熱体5にあたってしまい、降温安定時間が長くなっている。抵抗発熱体5にエアーがあたってしまうと、熱伝導の小さな抵抗発熱体5と板状体2の界面の影響で、熱の移動遅くなり、冷却の効率を悪くし、冷却時間が長くなると考えられる。
【0090】
また、試料No.14、15では、載置面への投影面から見てノズル12先端の中心から抵抗発熱体5までの最短距離が150mm、200mmと大きいために、ウェハ内の温度バラツキが大きくなっている。降温安定時間は小さいが、ウェハ内の温度分布を均一にすることが出来ていない。これは、ウェハ加熱装置として、最重要目標であるウェハ内の温度均一化の条件を満たしていない。
【0091】
以上のことより、載置面への投影面から見てノズル12先端の中心から抵抗発熱体5までの最短距離が与える影響は大きく、3〜100mmとすることが望ましいことが分った。
【実施例4】
【0092】
ここでは、ノズルの数12が、冷却時間に与える影響を評価した。ノズル12の数を調整し、ノズル12の数を変化させた。そして、実施例1と同様の評価をした。その結果を表4に示した。
【表4】

【0093】
上記ノズルの数が、4〜16個である試料No.17〜19は温度安定時間が165秒以下と小さく好ましいことが分った。実施例3と比較し、さらに温度安定時間が小さく好ましいことが分った。
【0094】
試料No.16では、ノズルの数が少なく、冷却する際に、ムラが起きるために、降温安定するまでの時間が長くなってしまい、冷却効率を悪くしている。また、試料No.20では、ノズル12の数が17個となることにより、設備上の問題より流速が低下してしまい、冷却時間が長くなり、冷却効率が低下している。
【0095】
ノズル12の数を多くしすぎると、全てのノズル12に必要なガス圧力、および、流速を得るためには、大型で高ガス容量の設備が必要となり、量産には適さない。16個以下が妥当であると考えられ、ノズル12の数は、4〜16個であることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明のウェハ加熱装置の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の冷却ノズルと発熱抵抗体の位置を示す拡大図である。
【図3】本発明のウェハ加熱装置の板状体に形成した抵抗発熱体の帯の形とノズルの先端の位置を示す図である。
【図4】本発明のウェハ加熱装置の板状体に形成した抵抗発熱体の帯の形とノズルの先端の位置を示す図である。
【図5】従来のノズルの先端が抵抗発熱体の上に位置することを示す拡大図である。
【図6】従来のウェハ加熱装置の板状体に形成した抵抗発熱体の帯の形とノズルの先端の位置を示す図である。
【符号の説明】
【0097】
W:半導体ウェハ
1:ウェハ加熱装置
2:板状体
3:載置面
4:絶縁層
5:抵抗発熱体
6:給電部
7:給電端子
8:弾性体(給電部)
9:側壁部
10:温度センサー
11:ケース(支持体)
12:ノズル
13:ベースプレート
14:ヒータ
15:ウェハ支持ピン
16:開口部
17:弾性体(ケース部)
18:断熱部材
24:半導体ウェハ
P22:抵抗発熱体の上
P20:ノズルの先端の位置(抵抗発熱体の帯の間)
P30:ノズルの先端の位置(複数の抵抗発熱体の帯の間)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状体の一方の主面に帯状の抵抗発熱体を備え、他方の主面にウェハを載せる載置面を備えたヒータ部と、前記抵抗発熱体に電力を供給する給電端子と、該給電端子を包むように板状体と接続したケースと、該ケースに前記ヒータ部を冷却するノズルと開口部とを備え、載置面への投影面から見て上記ノズルの先端が上記抵抗発熱体の帯の間に位置することを特徴とするウェハ加熱装置。
【請求項2】
板状体の一方の主面に帯状の複数の抵抗発熱体を備え、他方の主面にウェハを載せる載置面を備えたヒータ部と、前記抵抗発熱体に電力を供給する給電端子と、該給電端子を包むように板状体と接続したケースと、該ケースに前記ヒータ部を冷却するノズルと開口部とを備え、載置面への投影面から見て上記ノズルの先端が上記複数の抵抗発熱体の間にあることを特徴とするウェハ加熱装置。
【請求項3】
上記板状体の熱伝導率が上記抵抗発熱体よりも高いことを特徴とする請求項1または2の何れかに記載のウェハ加熱装置。
【請求項4】
載置面への投影面から見て上記ノズル先端の中心が抵抗発熱体と異なる円周上に位置することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のウェハ加熱装置。
【請求項5】
上記ノズルの先端と上記板状体の間隔が0.1〜10mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のウェハ加熱装置。
【請求項6】
載置面への投影面から見て上記ノズル先端の中心から上記抵抗発熱体までの最短距離が3〜100mmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のウェハ加熱装置。
【請求項7】
上記ノズルの数が、4〜16個であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のウェハ加熱装置。
【請求項8】
上記ノズルが同心円状に配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のウェハ加熱装置。
【請求項9】
上記請求項1〜8の何れかに記載のウェハ加熱装置を用いた半導体製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−66441(P2006−66441A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−243904(P2004−243904)
【出願日】平成16年8月24日(2004.8.24)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】