説明

オレア・ユーロペア抽出物および/またはイオネンポリマーにより安定化されたビタミンおよび/またはその誘導体を含む組成物

本発明は、オレア・ユーロペアおよび/またはイオネンポリマーにより安定化されたビタミン、例えばL-アスコルビン酸およびその誘導体、を含む組成物に関する。具体的には、本発明は、医療および化粧分野において、例えば皮膚、粘膜、および漿膜の化粧的および皮膚科的処置のために用いられる、高濃度のビタミン、例えばL-アスコルビン酸、を含む安定な組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、オレア・ユーロペア(Olea Europea)抽出物および/またはイオネンポリマーにより安定化されたビタミンおよび/またはその誘導体を含む組成物に関する。具体的には、本発明は、医療分野および化粧分野において効果的に用いられる、例えば皮膚および粘膜の化粧的処置および皮膚科的処置のための、高濃度のビタミン、例えばアスコルビン酸、好ましくはL-アスコルビン酸および/またはその誘導体、を含む安定な組成物に関する。
【0002】
L-アスコルビン酸、すなわちビタミン Cは、医療分野および特に栄養補給分野において広く用いられており、人体にとって必須の物質である。実際、ヒトにおいてこのビタミンが不足すると、「壊血病」として知られる疾患が誘発される。ビタミン Cはコラーゲンに必須なため、ここ数十年薬用化粧品分野で非常に注目されている。さらに、ビタミン Cを抗菌性添加剤や抗酸化性添加剤として食品に利用すること、あるいは浄化剤や消毒剤として医薬品や化粧品に利用することが知られている。
【0003】
しかしながら、美容液中のアスコルビン酸は、たとえ完全に溶解した状態であっても急速に自然分解する傾向がある。L-アスコルビン酸は水に容易に溶解するが、水溶液中で素早く酸化され、そのため、この自然溶媒において十分な濃度で安定化することができない。一方、L-アスコルビン酸の水溶液における溶解度は非常に限られている。水溶液中におけるL-アスコルビン酸の不安定性は、そのα-ケトン構造、その水との相互作用、ビタミンが溶解された溶液への不可避な酸素の浸透、光および時間に対する暴露の効果に起因する。
【0004】
ここ数年、ある程度長時間安定なビタミン C (L-アスコルビン酸) 溶液を製造する様々な方法が提案されている。特に、国際特許出願WO98/23152は、右旋性(パルミチン酸アスコルビル)および左旋性(LLA)の両方の形態(後者は細胞が自身の代謝を活性化するのに必要とする形態と考えられている)において、ビタミン Cの様々な製造方法および作用方法を示す。具体的には、ビタミン Cの安定化は、ビタミンをある溶媒に溶解することで説明され、その溶媒は例えば、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、プロピレン・カーボネート、グリセリン、カプリン酸またはカプリル酸グリセリド、乳酸アルキル、アジピン酸アルキル、イソソルビド、およびそれらの混合物である。しかしながら、既知の方法では、十分な細胞内浸透性を有するL-アスコルビン酸組成物を得ることができない。
【0005】
上記の観点から、既知の組成物の欠点を解消する、ビタミン、特にビタミン Cを安定化できる新しい代替方法および組成物が必要であることは明らかである。
【0006】
本発明の出願人はこの度、医薬製剤、皮膚用製剤、および化粧用製剤において通常別々に用いられるいくつかの化合物、例えばオレア・ユーロペア、イオネンポリマーが、ある場合にはポリマー性エーテル、テトラホウ酸塩、またはチオ硫酸塩の存在下で、水性組成物中のL-アスコルビン酸を安定化できることを発見した。前述の化合物により、組成物をより効果的なものとし、その細胞内、核内、およびミトコンドリア内浸透を改善し、かつそのバイオ・アベイラビリティを最適化して細胞内飽和に近づけるようにして、より高濃度のL-アスコルビン酸を含む安定な組成物を製造することが可能になる。さらに、L-アスコルビン酸とオレア・ユーロペアおよび/またはイオネンポリマー抽出物とを組み合わせることにより、組成物中のそれら化合物間で相乗効果が生じ、各成分の効果を増強することができる。
【0007】
オレア・ユーロペアの水溶性抽出物は、これまで局所的な化粧的処置にはほとんど使用されていない。この物質は強力な抗酸化性および殺菌性物質であり、さらに、いくつかの特定の物質、中でもオレオユーロペイナ(oleouropeina)は、重要な抗腫瘍作用を発揮する(Eur J. Cancer、2000、Carcinogens. 2000)。オレア・ユーロペアの水溶性抽出物に含まれる物質の効果は、自然医学において利用され、またいくつかの皮膚疾患および腸疾患の処置に用いられている(Int J Antimicrob Agents、2002)。この物質は、免疫系の調節作用を発揮するために、またアレルギーの場合にも、使用されることがある。
【0008】
イオネンポリマーは今日、分子生物学においてキャリアとして用いられている。実際、この物質は、DNAおよびタンパク質の膜タンパクを介する透過を促進する(Bioconjug Chem 2002、J Control Release. 2002)。この物質はしたがって遺伝子治療に用いられており、さらに、いくつかの特定の形態のものは殺菌用製品に用いられている。イオネンポリマーに細胞毒性がないことは明確に示されている (Macromolecules、1972)。この物質はキャリアとして用いることができ、したがって化粧分野および医薬分野において、リポソーム、ナノソーム、または現在用いられている他のキャリアと置き換えて使用することができる。現在のところ、イオネンポリマーは、オレア・ユーロペアまたはアスコルビン酸と組み合わせて使用されたことはない。
【0009】
イオネンポリマーは化合物の大きな分類であり、それには以下の一般式(I)を有する化合物も含まれる:
[-N(CH3)2-(CH2)x-N(CH3)2-(CH2)y-]・2Z- (I)
(式中、xおよびyは整数であり、Zはハライドである)。このポリマーは、N(CH3)2-(CH2)x-N(CH3)2 とZ-(CH2)y-Zとの反応により得られ (Macromolecules、1972)、例えば、イオネンポリマーは、1、4-ジクロロブタンとテトラメチルエチレンジアミンとの反応により得られる。
【0010】
他のイオネンポリマーは、例えば、1、4-ジクロロブタンとポリ(オキシエチレン(ジメチルイミノ)-エチレン(ジメチルイミノ)エチレンジハライド)、ポリ(2-ヒドロキシエチレン-ジメチルイミニオ(dimethyliminio)-2-ヒドロキシプロピレン-ジメチルイミノメチレン)ジハライド、ポリ[{アルキル-(3-アンモニオプロピル)イミノ}トリメチレンジハライド]、ポリ-[ジアルキル-イミノ)エチレンハライド]またはポリ-[(ヒドロキシ-ジアルキル-イミノ)エチレンハライドとの反応により得られるものである。
【0011】
オレアおよびL-アスコルビン酸 (LAA) は、皮膚および全ての細胞組織にとって重要な生物学的機能を有する:
- 同じ細胞代謝、および喫煙、紫外線暴露、およびその他の汚染被害によって刺激される「酸素フリー」ラジカルに対して抗酸化作用を有し、かつ細胞老化に抵抗する;
- 免疫系を増強することにより抗炎症作用を有する;
- 外部および細胞内侵害刺激に対する細胞応答を強化する;
- 免疫応答の制御において顕著な作用を発揮する;
- 重要な抗酸化作用により、腫瘍を起源とする細胞増殖の変化、異形成変化、および/または組織萎縮が存在する体領域に介入する;
- ヒト皮膚の繊維芽細胞におけるコラーゲンの合成を刺激し、特に、LAAは人体の結合組織の恒常性に関与する。さらに、L-アスコルビン酸は、タンパク質およびコラーゲンの合成を増強するよう作用して、抗しわ効果、第二鉄イオンに対するキレート作用を示し、過剰な日光への暴露による皮膚障害を予防する (J Invest Dermatol. 1997、Radial Res. 2003)。
【0012】
L-アスコルビン酸、オレア、およびイオネンポリマーは癌の処置および予防に重要な役割を果たし、これは、オレア・ユーロペアに含まれる幾つかの物質、例えばオレウロペイン(oleuropeina)およびヒドロキシチロソール、またはイオネンポリマーの特有の作用によるものであり、これらをビタミン Cと組み合わせるとビタミンが細胞内、ミトコンドリア内、および細胞質内で直接作用を示すようになる(Cancer Immunol Immunother、2003; Radiat Res、2003)。
【0013】
オレア・ユーロペアはまた、その成分の1つにより過色素性(hyperchromatism)に対して重要な作用を発揮し、その成分はベンゼン環を有することを特徴とし、局所投与されるとやはりチロシナーゼに対して阻害作用を有する。さらに、オレウロペイン、チロソール、およびヒドロキシチロソールを含有するオリーブの水溶性抽出物は、ビタミン Cの効果を増強し、分解に対する高度の抵抗性を付与する。実際、オレア・ユーロペアに含まれるオレウロペインの置換基であるフェノール基は、ビタミン Cのヒドロキシル基と反応し、水が除去され、そしてビタミン Cとの結合を形成して、L-アスコルビン酸の分解および酸化を防ぐ(図1)。ビタミン Cの溶液は、L-アスコルビン酸が無水L-アスコルビン酸に酸化され、また逆に還元される可能性があり、したがって、オレウロペインのフェノール基が2個の水素原子をもたらし無水L-アスコルビン酸と反応して、L-アスコルビン酸へ還元する。強力な還元性物質の存在により、ビタミン Cの酸化が、結果としてその分解プロセスが妨げられ、ビタミン Cに高度な安定性が付与される。
【0014】
「エキナセア(Echinacea)」なる用語は、北米固有の植物の様々な種を意味する。エキナセアはキク科(Compositae)に由来し、現在のエキナセア類の分類では9つの種と2つの変異種が示唆されている。しかしながら、エキナセア・プルプレア(E. purpurea)、エキナセア・アングスティフォリア(E. angustifolia)およびエキナセア・パリダ(E. pallida)のみが治療に用いられている。
【0015】
多くの薬理学的研究の結果により、エキナセア類の薬用植物の地上部分および根から得られる様々な調製物が、免疫系の活性を刺激し、ナチュラルキラー細胞の機能を増強し、また末梢血の単核細胞の抗体依存的細胞傷害性を増強する能力を有することが示された。この医薬的活性には複数の化学成分が関与する: 主に、多糖類 (ヘテロキシラン(heteroxylane)およびラムノ-アラビノ-ガラクタン(rhamno-arabino-galactane))、糖タンパク質、シコリック酸(cichoric acid)、アルキルアミド、コーヒー酸誘導体 (エキナコシド(echinacoside)、エキナセア)、テルペン類、フラボノイド類 (葉由来)、ルチン、カリオフィレン(caryophyllene)。エキナセアのさらなる医薬的効果は、抗ウイルス活性、静菌活性、静真菌活性、抗炎症活性、瘢痕治癒(cicatrising)活性である。
【0016】
それゆえ、本発明の具体的目的は、1以上のビタミンおよび/またはその誘導体を、オレア・ユーロペア抽出物、好ましくは水溶性抽出物、および/またはその1以上の成分、例えばオレウロペイン、チロソール、およびヒドロキシチロソール、および/または1以上のイオネンポリマーと組み合わせて、1以上のアジュバントおよび/または医薬上活性な、または化粧上許容される賦形剤とともに含む組成物である。
【0017】
特に効果的なのは、アスコルビン酸および/またはその誘導体を、オレア・ユーロペア抽出物、好ましくは水溶性抽出物、および/またはその1以上の成分、例えばオレウロペイン、チロソール、およびヒドロキシチロソール、および/または1以上のイオネンポリマーと組み合わせて、1以上のアジュバントおよび/または医薬上活性な、または化粧上許容される賦形剤とともに含む組成物である。
【0018】
本発明のアスコルビン酸誘導体は、アスコルビン酸と脂肪酸とのエステル、例えばパルミチン酸アスコルビル、およびその塩であってよい。
【0019】
さらに、本発明の組成物中に存在しうるビタミンは、水溶性ビタミンおよび脂溶性ビタミンのいずれであってもよく、ビタミン A、B1、B2、B3、B5、B6、B8、B9、B12、D、E、Kを含む群から選択される。
【0020】
本発明の組成物は、さらに、エキネア・プルプレア(Echinea purpurea)抽出物、アングスティフォリア、またはパリダ、および/またはそれらに含まれる1以上の活性成分、例えばヘテロキシラン、ラムノ-アラビノ-ガラクタン、糖タンパク質、シコリック酸、アルキルアミド、コーヒー酸誘導体、例えばエキナコシドおよびエキナセア、テルペン類、フラボノイド類、例えばルチン、カリオフィレンを含むことができる。実際、エキナセア抽出物またはその活性成分は、医薬的活性を有するのに加えて、さらにビタミン、特にビタミン Cを安定化することができる。
【0021】
さらに、組成物は、ポリマー性エーテル、例えばエチレンポリマーまたは酸化プロピレン、一価アルコール、多価アルコール、例えばエトキシジグリコール、例えばTranscutol(登録商標)(APVとしても知られる)、テトラホウ酸塩、またはチオ硫酸塩を含む群より選択される1以上の化合物を含むことができる。
【0022】
実際、これら化合物はビタミンの安定化においてアジュバントとして用いることができるが、安定化はオレア抽出物および/またはイオネンポリマーの存在下に行われる。
【0023】
本発明の具体的態様によれば、組成物は、アデノシン三リン酸、アデノシン二リン酸、ホスホエノールピルビン酸、クレアチンリン酸、および無機ホスフェート(inorganic phosphate)を含む群より選択される1以上の化合物を含むことができる。これら化合物は、プロトン勾配を形成するための細胞エネルギーの源である。
【0024】
前述の組成物はまた、コラーゲン、特にタイプ I コラーゲン、フィブリン・グルー(fibrin glue)、フィブリンおよびその誘導体、硬膜(dura mater)を含む群に含まれる1以上の物質を含むことができる。アスコルビン酸またはその誘導体と1以上の上記物質との組み合わせは、創傷の処置に特に効果的である。実際、これら成分は、好中球、繊維芽細胞、および/または内皮細胞の局所走化性物質である。前述の組み合わせは、本発明の組成物により処理された医療用具、例えばガーゼ、包帯、プラスター、シリコン・バー(silicon bar)において用いることができ、あるいは、例えばエマルジョン、ゲル、粉末、ペースト、分散液、溶液として用いることができる。本発明の組成物により処置することができる創傷は、皮膚創傷、熱傷、痛み、手術フェライト(surgical ferrite)、並びに、慢性および急性の皮膚および粘膜の病変である。創傷の治癒が早まり、感覚消失瘢痕(anaesthetic cicatrix)、例えばケロイド、肥厚性瘢痕が減少し、タイプ I コラーゲンの産生が促進され、全ての適当な成分とともに細胞内および細胞外マトリクスの再生プロセスが調節される。
【0025】
本発明の組成物は、さらに、ヒアルロン酸および/またはその誘導体、例えばエステル、架橋、またはアミド誘導体(例えばゲルとして)、ヒドロキシメチルセルロース、マルトデキストリンを含む群より選択される1以上の化合物を、例えば注射可能な形態における賦形剤として使用するために、含むことができる。さらに、本発明の組成物は、1以上のアミノ酸、例えばグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、システイン、スレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、リジン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、プロリンを含むことができる。
【0026】
本発明の組成物は、pH 2.0〜6.0であり、好ましくは美容液、ゲル、エマルジョン、およびクリームの形態である。
【0027】
前述のように、本発明の組成物はまた、例えば本発明の組成物が組み込まれたガーゼ、包帯、プラスター、シリコン・バーの製造にも使用可能である。それゆえ、本発明のある具体的態様は、本発明の組成物を含む医療用具である。
【0028】
使用可能なイオネンポリマーは、以下の一般式(I)を有する:
[-N(CH3)2-(CH2)x-N(CH3)2-(CH2)y-]・2Z- (I)
(式中、xおよびyは整数であり、Zはハライド、好ましくはBrまたはClである)。例えば、そのようなポリマーの1つは、1、4-ジクロロブタンとテトラメチレンジアミンとの反応により得られる。
【0029】
使用可能な他のイオネンポリマーは、例えば1、4-ジクロロブタンとポリ(オキシエチレン(ジメチルイミノ)-エチレン(ジメチルイミノ)エチレンジハライド)、ポリ(2-ヒドロキシエチレン-ジメチルイミニオ-2-ヒドロキシプロピレン-ジメチルイミノメチレン)ジハライド、ポリ[{アルキル-(3-アンモニオプロピル)イミノ}トリメチレンジハライド]、ポリ-[ジアルキル-イミノ)エチレンハライド]、またはポリ-[(ヒドロキシ-ジアルキル-イミノ)エチレンハライドとの反応により得られるものである。
【0030】
本発明の組成物は、アスコルビン酸またはその誘導体を、濃度0.1%〜35%、好ましくは10%〜25%、より好ましくは12%〜20%で含むことができる。ビタミン A (トランスおよびシスレチノイン酸)は、濃度0.001%〜10%、好ましくは1.5%〜3.2%で存在することができる。オレア・ユーロペア抽出物および/またはその1以上の成分、例えばオレウロペイン、チロソール、およびヒドロキシチロソールは、濃度0.1%〜95%、好ましくは5%〜50%、より好ましくは15%〜30%で存在することができる。ポリマー性エーテルは濃度5%〜50%で、一価および/または多価アルコールは濃度5%〜50%で、チオ硫酸塩は濃度0%〜5%、好ましくは0.01%〜3%で存在することができる。
【0031】
エキナセア抽出物および/またはその1以上の活性成分は濃度0.001%〜10%で、およびアデノシン三リン酸、アデノシン二リン酸、ホスホエノールピルビン酸、クレアチンリン酸、無機ホスフェートを含む群の1以上の化合物は濃度0.001%〜35%で存在することができる。
【0032】
上記割合は、組成物重量に対するその成分の重量%である。
【0033】
具体的には、チオ硫酸塩は、カリウムおよび/またはナトリウムおよび/またはアンモニウム塩として提供される。
【0034】
このように、組成物は、安定化された高濃度のビタミン、好ましくはL-アスコルビン酸を、その効果、細胞透過、核透過、ミトコンドリア透過、酸化抵抗性、水和性、使用感を改善する他の成分とともに含むものである。
【0035】
本発明の組成物の具体例は以下である:水、好ましくは再蒸留水20%、L-アスコルビン酸20%、式(I)を有するイオネンポリマー(x=3およびy=3)2.66%、チオ硫酸カリウム0.3%、オレア・ユーロペア水溶性抽出物15%、プロピレングリコールと1, 2 ブチレングリコールの50:50混合物42%。
【0036】
さらなる例は以下である:水、好ましくは再蒸留水20%、L-アスコルビン酸20%、式(I)を有するイオネンポリマー(x=3およびy=3)2.66%、チオ硫酸カリウム0.3%、オレア・ユーロペア水溶性抽出物22%、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンポリマー15%、プロピレングリコールと1, 2 ブチレングリコールの50:50混合物20%。
【0037】
本発明の組成物のさらなる具体例は以下である: L-アスコルビン酸14.2%、オレア・ユーロペア水溶性抽出物26.8%、エトキシグリコール44%、クエン酸0.06%、浄化水14.2%。
【0038】
本発明の目的である組成物は、核内、ミトコンドリア、細胞質における作用を有する消毒用添加剤、殺菌剤、およびDN修復物質(corrector)、例えばオレウロペイン、チロソール、およびヒドロキシチロソール、細胞内の生化学的エネルギー反応の酵素および触媒を含むことができる。イオネンポリマーの医療分野における用途については、薬理試験および臨床試験に関するデータが、国際的出版物にて広く公開されている。
【0039】
オレア・ユーロペア(例えば水溶性抽出物)およびイオネンポリマーは、消毒および殺菌機能に加えて、同時に溶液中におけるビタミン、特にL-アスコルビン酸を強力に安定化する作用を有する。これらの化合物はさらに、膜タンパク質を介する透過を促進する。
【0040】
本発明のある具体的態様は、ビタミン AおよびEを、1以上のイオネンポリマーと組み合わせて、医薬上または化粧上許容される1以上のアジュバントおよび/または賦形剤とともに含む組成物に関する。この組成物は、皮膚、粘膜、および漿膜の処置に特に適している。これは、コラーゲンの生合成を促進し、細胞傷害を修復し、医療、皮膚科学、および化粧分野で用いられる物質の作用を安定化および増強し、複合体化した物質の完全な透過を促進することができる。組成物は、細胞外空間から細胞内へ透過することができ、細胞質内で作用を発揮し、タンパク質の生合成にも作用し、同時に、細胞の核においてDNAを安定化する作用を有し、侵害刺激に対する抵抗を増強し、そしてDNAがすでに傷害を受けている場合にはDNAの迅速な修復を促進する。
【0041】
ビタミン A (トランスおよびシスレチノイン酸)は、濃度0.01%〜5%で存在することができる。また、ビタミン E (αトコフェロール)は、例えば酢酸塩の形態で、濃度0.01%〜5%で存在することができる。イオネンポリマーは濃度0.001%〜10%、好ましくは1.5%〜3.2%で存在することができる。
【0042】
前述の組成物はさらに、コジック酸(cogic acid)、アゼライン酸(azelaic acid)、フィチック酸(fitic acid)、グリコール酸、乳酸、フマル酸、酒石酸、L-アスパラギン酸、L-アスコルビン酸、フィチン酸(Phytic acid)、アルブチンを含む群から選択される1以上の化合物を含むことができる。前記化合物は、濃度1.5%〜20%で存在することができる。
【0043】
具体的には、組成物はさらに、1以上のエモリエント、例えばセチルエステル、グリセリン、フロー剤(flowing)、例えばステアリルアルコール、シェリルアルコール(cheryl alcohol)、乳化剤、例えばセチルアルコール、グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、保存剤、例えばメチルパラベン、表面活性剤、例えばQuaternium/15、防カビ剤、例えばプロピルパラベンを含むことができる。
【0044】
合成起源の、および他のいかなるセチルエステルも、化学的組成および化学的性質に関する限り、天然の鯨ろう(spermaceti)に由来するワックスと区別できない。これらのエステルは、炭素数14〜18の脂肪酸とアルコールとのエステルの混合物であり、エモリエントまたは「柔軟剤」として製剤に含めることができる。セチルエステルは、製剤中に濃度0.1%〜10%、好ましくは5%〜9%で存在することができる。ステアリルアルコールは濃度0.1%〜15%、好ましくは5%〜12%、シェリルアルコールは5%〜12%、セチルアルコールは0.1%〜6%、好ましくは2%〜6%、グリセリンは0.1%〜18%、好ましくは2〜12%、ラウリル硫酸ナトリウムは0.1%〜1.5%、好ましくは0.5%〜1.0%で存在することができる。
【0045】
セチルエステル、ステアリルアルコール、シェリルアルコール、およびグリセリンは、皮膚への適用を改善するプラス効果を有する水分補給用ベースクリーム(hydrating base cream)を形成する。組成物の保存はさらに、メチルパラベン0.1%〜0.4%、好ましくは0.05%〜0.3%、プロピルパラベン0.01%〜0.1%、好ましくは0.02%〜0.05%、表面活性剤Quaternium/15 0.01%〜0.15%、好ましくは0.05%〜0.12%の存在により改善される。脱イオン水または蒸留水は、本発明の製剤中に、希釈剤として作用すると同時に湿潤性を有する不活性なキャリアとして存在することができる。
【0046】
本発明のある具体的態様によれば、組成物は以下を含む: イオネンポリマー0.01重量%〜10重量%、コジック酸1重量%〜10重量%、アゼライン酸1重量%〜30重量%、グリコール酸および/または乳酸1.5重量%〜15重量%、トランス-シスレチノイン酸0.01重量%〜5重量%、ビタミンEアセテート0.5重量%〜5重量%、セチルエステル、セチルアルコール、グリセリンを含む群から選択される少なくとも1つのエモリエントまたは保湿剤(wetting-agent)を含む水分補給用ベースクリーム、メチルパラベン、プロピルパラベンを含む群から選択される保存剤、乳化剤としてのラウリル硫酸ナトリウム、および最終的に100重量%となるまでの水。
【0047】
好ましくは、前述の組成物はクリームの形態である。
【0048】
本発明のさらなる目的は、化粧的処置、例えばしわ、皮膚斑点(skin spot)の処置のための本発明の組成物の使用である。
【0049】
本発明の組成物はさらに、医療分野において、ヒトおよび動物の両方の処置に効果的に使用することができる。
【0050】
具体的には、本発明の目的は、光線性角化症 (keratosis actinic)、創傷、痛み、 糖尿病性皮膚疼痛(diabetic cutaneous sore)、口腔粘膜病変、乾癬の処置、皮膚腫瘍の一般的予防および処置、および皮膚の急性および慢性病変の処置のための医薬を製造するための、本発明の組成物の使用である。
【0051】
本発明の組成物は、人体に、特に皮膚に、パルス光レーザー技術と、具体的には波長520〜670 nmの範囲で、より具体的には650 nmで組み合わせて使用して、Andre Jagendorの法則にしたがいプロトン勾配を決定することができる。
【0052】
さらに、本発明は、ビタミンまたはその水溶性もしくは脂溶性誘導体の組成物、例えば水溶液またはエマルジョンの形態の組成物を安定化させるための、イオネンポリマーおよび/またはオレア・ユーロペア抽出物の使用に関し、具体的には、組成物は、ビタミン A、B1、B2、B3、B5、B6、B8、B9、B12、D、E、K、Cを含む群より選択される1以上のビタミンまたはその誘導体を含む。
【0053】
本発明の組成物は、当業者に周知の調製技術によって調製することができる。
【0054】
ここで本発明を、限定ではなく例示のため、好ましい態様にしたがい添付図面の図および実施例を特に参照して説明する:
図1は、L-アスコルビン酸とオレウロペイン(オレア・ユーロペアの一成分)またはイオネンポリマーとの間の相互作用の略図を示す;
図2は、実施例5、患者1の結果を示す;
図3は、実施例5、患者2の結果を示す;
図4は、実施例5、患者9(肘乾癬)の結果を示す;
図5は、実施例5、患者9(脚乾癬)の結果を示す;
図6は、実施例5、患者9(乳突耳介後領域乾癬(mastoid retroauricolar region psoriasis))の結果を示す。
【0055】
[実施例]
実施例1:比較製剤と対比した本発明の組成物の安定性の研究
以下の濃度は、重量%である:
20% L-アスコルビン酸
20% 再蒸留水
2.66% 一般式(I)のイオネンポリマー(x=3およびy=3)
0.3% チオ硫酸カリウム
15% SYNPERONIC P94 (ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンポリマー)
22% オレア・ユーロペア水溶性抽出物
20% プロピレングリコールと1, 2 ブチレングリコールとの50:50混合物
【0056】
この製剤において、L-アスコルビン酸を安定化する活性あるパッケージは、以下の化合物より構成される: オレア・ユーロペア水溶性抽出物、イオネンポリマー、エチレングリコールとブチレングリコールのポリマーおよびコポリマー、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンの共重合により構成されるポリマー、およびチオ硫酸塩。
【0057】
この溶液は、医薬、皮膚科学、化粧分野、および外科手術(medical-surgical)分野および獣医学分野における問題に対処し、また、生化学的組織、特に皮膚の創傷および痛みの処置に対処する。
【0058】
後者の場合、例えばウマコラーゲンまたは他の種のコラーゲンを、同じ本発明の溶液に当業者に知られる方法により添加してもよい。
【0059】
以下の比較製剤を調製した(重量%):
20% 再蒸留水
20% L-アスコルビン酸
50% 50%ポリオリ(polioli)溶液。
【0060】
比較試験
本発明の組成物
0ヶ月後 25ヶ月後
薄黄色 色変化なし
分解 0% 分解 5% - 9.8%
比較処方の組成物
0ヶ月後 25ヶ月後
白色 暗褐色
分解 0% 分解 98%
【0061】
実施例2:比較製剤と対比した本発明の組成物の安定性の研究
以下の濃度は、重量%である:
20% L-アスコルビン酸
20% 再蒸留水
2.66% 一般式(I)のイオネンポリマー (x=3およびy=3)
0.3% チオ硫酸カリウム
15% SYNPERONIC P94 (ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンポリマー)
42% プロピレングリコールと1, 2 ブチレングリコールとの50%混合物。
【0062】
この製剤において、L-アスコルビン酸を安定化する活性あるパッケージは、以下の化合物より構成される: イオネンポリマー、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンの共重合により構成されるポリマー、およびチオ硫酸塩。
【0063】
この溶液は、医薬、皮膚科学、化粧分野、および外科手術分野および獣医学分野における問題に対処し、また、生化学的組織、特に皮膚の創傷および痛みの処置に対処する。
【0064】
後者の場合、例えばウマコラーゲンまたは他の種のコラーゲンを、同じ本発明の溶液に当業者に知られる方法により添加してもよい。
【0065】
以下の比較製剤を調製した(重量%):
20% 再蒸留水
20% L-アスコルビン酸
50% 50%ポリオリ溶液。
【0066】
比較試験
本発明の組成物
0ヶ月後 25ヶ月後
薄黄色 薄黄色
分解 0% 分解 9.5%
比較処方の組成物
0ヶ月後 25ヶ月後
白色 暗褐色
分解 0% 分解 98%
【0067】
実施例3:オレア・ユーロペア抽出物およびイオネンポリマーで安定化された14.2% L-アスコルビン酸組成物

薄黄色の組成物は25ヶ月後も変化しなかった。
【0068】
実施例4:オレア・ユーロペア抽出物およびイオネンポリマーで安定化された14.2% L-アスコルビン酸組成物

薄黄色の組成物は25ヶ月後も変化しなかった。
【0069】
実施例5:実施例3および/または4の組成物の適用結果に関する臨床試験
本発明の組成物の様々な臨床適用を実施した;組成物は、オレア・ユーロペア水溶性抽出物により安定化されたLAAと、ビタミン E、A、およびその誘導体を含むクリーム(すべてオレアと複合体化)とを基礎とし、コジック酸およびアゼライン酸を含む。具体的には、臨床適用は、以下のような各種皮膚変化を有する50人の被験者に対して行った: 床擦れ、糖尿病性疼痛(diabetic sore)、異形成や光線角化症(前癌状態)の各種皮膚腫瘍状態、熱傷および化学熱傷、皮膚老化、手術瘢痕および他の種類の瘢痕、各種座瘡、皮膚萎縮、皮膚乾燥、乾癬、並びに興味深い結果を伴う他の皮膚疾患;それゆえ、処置を受けた患者50人のうちいくつかのケースを以下にランダムに挙げる。
【0070】
患者例1: 頭皮の再発性基底細胞癌を有する74歳の患者。患者は、手術を受け、腫瘍が除去され、その領域はその全厚みが転位多層フラップ(transposition multiple flap)により覆われている。皮膚端部に正確な皮膚伸展が認められず、それゆえ青色包膜(cyanic theca)の骨が露出している非被覆領域が存在する病巣に、ウマコラーゲンのシートを配置した。次に、手術患部を毎日、美容液形態のオレアおよび/またはイオネンと複合体化したLAA 14.2%を用いて治療した。治療は、前癌状態、例えば光線性角化症、腫瘍病変、および皮膚萎縮を有したことから、頭皮全体を含む領域においても行った。2週間後、表面の手術傷の端部でそのコラーゲンへ向かって顕著な再上皮形成が見られ、間違いなく、コラーゲンが端部から表面全体へと再上皮形成する細胞構造のブリッジとして機能していた。創傷の治癒は、手術から3週間以内に完了する。オレアと複合体化した安定化LAAおよびビタミン Aを基礎とするクリームおよびその誘導体により処置すると、光線性角化症および上皮腫を有する表面全体が完全に回復した。処置3ヶ月後の皮膚表面は、正常な状態と予想された(図2)。
【0071】
患者例2:左足の第一肢に糖尿病性疼痛があり、また知覚異常も存在する、非代償性糖尿病(値 340 mg/dl)の42歳の患者。毎日、オレアおよび/またはイオネンと複合体化したLAAと厚いガーゼとで治療した。7日後、完全な再上皮形成および感覚の回復が見られた(図3)。
【0072】
患者例3: このケースは、オレアおよび/またはイオネンと複合体化したビタミン C (LAA)およびオレアおよび/またはイオネンと複合体化したビタミン Aおよびビタミン Eを含むクリームの、化粧用途での適用に関する。首に日焼けによる斑点と「日光黒子(lentigo solaris)」を有する26歳の患者。本発明の美容液を、オレアと複合体化したビタミン A、C、およびE誘導体のような物質を活性成分として含むクリームとともに適用した。美白作用は、主にビタミン C美容液により得られ、部分的にはオレアにより安定化されたコジック酸またはアゼライン酸を含むクリームによって得られた。処置開始から8週間後、患者は満足しており、日光黒子は完全に消失し、皮膚が柔軟になり、十分に保湿され、均一な色になった。
【0073】
患者例4: このケースは、オレアと複合体化したビタミン Cと、オレアと複合体化したビタミン A、Cおよびその誘導体、ビタミン E、並びにコジック酸および/またはアゼライン酸を含むクリームとの組み合わせの化粧用途の適用に関する。酒さ(acne rosacea)を有し、顔面に毛細血管拡張(teleangectasys)が広がった(以前のRetin Aの処置による)48歳の患者。 患者は、オレアと複合体化した上記活性物質から構成されるクリーム、サリチル酸、メラルーカ・アルターニフォリア(malaleuca alternifolia)および美容液としてのビタミン Cを処置された。4週間の処置後、患者は20% TCAによるケミカルピーリングを受け、表皮の基底層まで化学腐食され、それはいくつかの箇所でIRD (直下真皮網状層(immediate reticular derma))に達した。患者は、AA、アロエ、オレアおよび/またはイオネンと複合体化したビタミン C、A、Eを基礎とするクリームおよび再表皮形成物質による処置を在宅で受けた。新しい皮膚上での剥離フェーズの開始時に、ビタミン Cを新しい皮膚上に噴霧した。患者は、完全な再上皮形成を7日以内に達成し、驚くべき結果が得られた。剥離後、患者は、その結果を維持するためクリームを基礎とする処置を非常に低用量にて再開した。剥離後、皮膚が赤色を示さなかったことに注目されたい。
【0074】
患者例5: 脂性肌(fatty skin)、過色素性、および多毛を伴う20歳の患者。テストステロンに関するホルモン変化に基づく。処置は、クリーム、収斂剤、および美容液形態の安定化ビタミン Cで開始した。処置の2ヶ月後、均一な色が得られ、また皮脂分泌の減少および毛穴サイズの減少が得られた。
【0075】
患者例6: しわおよび顕著な老化を伴う72歳の患者。本発明の組成物を用いて3ヶ月間の処置を開始し、途中でTCA 20%によるピーリングを行った。しわが明らかに改善し、色および皮膚の張りを回復するために使用した物質による美白作用が見られた。
【0076】
患者例7: 皮膚の斑点および光老化(photo-ageing)を伴う44歳の患者。光線性角化症および皮膚弾力の消失である。本発明のクリームの1日2回の適用にて処置を開始した。処置は2週間毎に調整し、患者の結果にしたがい用量を調節して本発明のクリームおよび美容液による治療とした。8週間の毎日の処置とTCA 20%ピーリングにより、患者の皮膚の斑点は基底膜に相当する面まで完全に無くなった。
【0077】
患者例8: 足の肉腫の手術を受け、背中線(gran dorsale)のフリーエッジ(free edge)が行われた45歳の患者。患者は、手術後に放射線療法を受けており、それによりジストロフィーの痛み(dystrophic sore)が起こっていた。患者の照射部位を本発明の美容液で1日2回処置したところ、7日後、痛む部分に完全に再上皮形成されただけでなく、処置をうけた部位の顕著な抗炎症作用もさらに観察された。
【0078】
患者例9: 20年間滴状乾癬を患っている48歳の患者であり、様々な治療をうけたがよい結果が得られていなかった。本発明の組成物による3ヶ月の処置の後、頭および関節レベルに局在する乾癬病変が消失して治癒した(図4−6)。
【0079】
上記ケースは、処置を受けた50ケースからランダムに選択した。イオネンポリマーおよび/またはオレア・ユーロペアと複合体化したLAAの作用であり、それは美容液形態のみならずクリームの場合もあり、クリームはビタミン C、ビタミン A、およびその誘導体、ビタミン E、アスコルビン酸およびアゼライン酸、アルブチン、およびフィチック酸(これらはすべてイオネンポリマーおよび/またはオレア・ユーロペアと複合体化している)を含む。特に、複合体化した場合のオレア・ユーロペアおよび/またはイオネンポリマーの作用は、以下の効果および作用において相乗的である:
- 斑点の予防および処置(日光をあびた時、および炎症後の色素沈着(PIH)における保護作用;
- 皮膚腫瘍、老年性黒子、日光黒子などの処置および予防;
- 光線性角化症の処置;
- 手術傷の処置(全体として治癒プロセスに関与するため);
- 皮膚の機能およびホメオスタシスの回復;
- 正常な細胞保湿の回復および刺激;
- 通常の皮膚の弾力およびコラーゲンの作用と関係する機能の回復;
- 床擦れ、糖尿病性皮膚疼痛などの処置;
- 口腔粘膜病変の処置;
- 皮膚および粘膜の再上皮形成プロセス;
- 座瘡の処置;
- 熱傷痛の処置;
- 手術傷の処置(コラーゲンと併用すると、コラーゲンが、イオネンポリマーと複合体化したビタミン Cによって刺激される再上皮形成プロセスを支持する作用を発揮する);
- 瘢痕性の小帯(bridle)の形成の予防が望まれる場合の、腸の手術中の事故の処置(これら物質がコラーゲン合成のモジュレータであるため);
- イオネンポリマーと複合体化したビタミン C、A、Eなどを含む物質が使用可能な場合の、皮膚疾患の処置;
- 組織梗塞(histic infarct)および心筋梗塞の瘢痕性および急性の結果の処置(これら物質は治癒の重要なメディエーターである);
- アフタ(aphtas)およびヘルペスを含む口腔粘膜病変の処置;
- 皮膚ヘルペスの処置。
【0080】
本発明の組成物は、神経系に作用して神経の修復を刺激し、また上皮組織にも作用し、ここで、ビタミン Cとの複合体は確かに、特にコラーゲンの生成に重要な役割を果たしている。
【0081】
ビタミン Cとオレア・ユーロペアはいずれも皮膚腫瘍予防作用を有し、特にUVBにより引き起こされるDNA損傷からの保護作用を発揮することが示されている (Cancer Immunol Immunother.2003 Nov.;52 - Eur. J. Cancer. 2000 Jun;36 (10):1235/47)。
【0082】
さらに、とりわけ注目すべきは、イオネンおよび/またはオレア・ユーロペアと複合体化した、オレア、ビタミン C (LAA)、イオネンおよびビタミン Aおよび誘導体の複合体は、ビタミン Aおよび誘導体のみを使用した場合の副作用、例えば新血管形成、皮膚毛細血管拡張(美観消失(unaesthetism)も確実に含まれる)を阻害および減少する。このような血管膜(membrane vessel)の保護は、ビタミン Cとイオネンポリマーまたはビタミン Cとオレウロペインの複合体の作用に起因し、これは臨床的には、毛細血管拡張が存在しない完全な血管形成、保湿性を伴う皮膚を有する患者により示される。
【0083】
LAA - オレア・ユーロペア - および/またはイオネンの複合体による血管保護作用を考慮すると、酒さを処置する場合、すなわち血管成分が豊富な場合、複合体はイオネンおよび/またはオレアと複合体化したトレチノインと組み合わせた場合に最高の治療結果を有する。
【0084】
さらに注目すべきは、LAA - オレア・ユーロペアおよび/またはイオネンポリマー複合体がピーリング後に剥離した皮膚の治癒を促進することである。
【0085】
実施例6: イオネン、ビタミン A、およびビタミン Eを含む本発明の組成物
以下の濃度は重量%で示す:

【0086】
実施例7:イオネン、ビタミン A、およびビタミン Eを含む本発明の組成物
以下の濃度は重量%で示す:

【0087】
参考文献
- WO 98/23152
- Eur J. Cancer. 2000 Jun; 36 (10): 1235-47 The antioxidant /anticancer potential of phenolic compounds isolated from olive oil. Owen RW、Giacosa A、Hull WE、Haubner R、Spiegelhalder B、Bartsch H.
- Carciogenesis. 2000 Nov; 21 (11): 2085-90. Protective effect of topically applied olive oil against photocarcinogenesis following UVB exposure of mice. Budiyanto A、Ahmed NU、Wu A、Bito T、Nikaido O、Osawa T、Ueda M、Ichihashi M.
- J Control Release. 2002 May 17:81(1-2):201-17. Physical properties and in vitro transfection efficiency of gene delivery vectors based on complexes of DNA with synthetic polycations. Reschel T、Konak C、Oupicky d、Seymour LW、Ulbrich K.
- Cancer Immunol Immunother. 2003 Nov; 52 (11) 693-8. Epub 2003 Jun 24 L-ascorbic acid (vitamin C) induces the apoptosis of B16 murine melanoma cells via a caspase 8 independent pathway. Kang JS、et all.
- J Invest Dermatol. 1997 Mar; 108 (3): 302-6. L-ascorbic acid inhibits UVA-induced lipid peroxidation and secretion of IL-1alpha and IL-6 in cultured human keratinocytes in vitro. Tebbe B. et all.
- Bioconjug Chem 2002 May-Jun; 13(3):548-53. Aliphatic ionenes as gene delivery agents: elucidation of structure-function relantionship through modification of charge density and polymer length. Zelikin An、Putnam D、Shastri P、Langer R、Izumrudov VA.
- Int J Antimicrob Agents 2002 Oct;20(4):293-6. In vitro antimycoplasmal activity of oleuropein. Furneri PM、Marino A、Saija A、Uccella N、Bisignano G.
- Macromolecules、Vol. 5 page 253. May-June 1972. Ionene Polymers. Rembaum A.
- Radiat Res. 2003 Mar; 159(3):371-80. Evaluation of the effect of ascorbic acid treatment on wound healing in mice exposed to different doses of fractionated gamma radiation. Jagetia GC、Rajanikant GK、Rao SK.
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】図1は、L-アスコルビン酸とオレウロペイン(オレア・ユーロペアの一成分)またはイオネンポリマーとの間の相互作用の略図を示す。
【図2】図2は、実施例5、患者1の結果を示す。
【図3】図3は、実施例5、患者2の結果を示す。
【図4】図4は、実施例5、患者9(肘乾癬)の結果を示す。
【図5】図5は、実施例5、患者9(脚乾癬)の結果を示す。
【図6】図6は、実施例5、患者9(乳突耳介後領域乾癬)の結果を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のビタミンおよび/またはその誘導体を、オレア・ユーロペア抽出物、好ましくは水溶性抽出物、および/またはその1以上の成分、例えばオレウロペイン、チロソール、およびヒドロキシチロソール、および/またはイオネンポリマーと組み合わせて、医薬上または化粧上許容される1以上のアジュバントおよび/または賦形剤とともに含む組成物。
【請求項2】
ビタミンおよび/またはその誘導体がアスコルビン酸および/またはその誘導体である、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
アスコルビン酸がL-アスコルビン酸である、請求項2記載の組成物。
【請求項4】
アスコルビン酸の誘導体がアスコルビン酸と脂肪酸とのエステルまたはその塩である、請求項2記載の組成物。
【請求項5】
アスコルビン酸と脂肪酸とのエステルがパルミチン酸アスコルビルである、請求項4記載の組成物。
【請求項6】
ビタミンが、ビタミン A、E、D、K、B1、B2、B3、B5、B6、B8、B9、B12を含む群から選択される、請求項1記載の組成物。
【請求項7】
オレア・ユーロペア抽出物が水溶性抽出物である、請求項1から6のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
さらに、エキネア・プルプレア抽出物、アングスティフォリア、またはパリダ、および/またはエキネア・プルプレア抽出物、アングスティフォリア、またはパリダに含まれる1以上の活性成分を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項9】
エキネア・プルプレア抽出物、アングスティフォリア、またはパリダに含まれる1以上の活性成分が、ヘテロキシラン、ラムノ-アラビノ-ガラクタン、糖タンパク質、シコリック酸、アルキルアミド、コーヒー酸誘導体、フラボノイド、カリオフィレンを含む群から選択される、請求項8記載の組成物。
【請求項10】
コーヒー酸誘導体がエキナコシドまたはエキナセアである、請求項9記載の組成物。
【請求項11】
フラボノイドがルチンである、請求項9記載の組成物。
【請求項12】
さらに、ポリマー性エーテル、一価アルコール、多価アルコール、テトラホウ酸塩、およびチオ硫酸塩を含む群から選択される1以上の化合物を含む、請求項1から11のいずれかに記載の組成物。
【請求項13】
ポリマー性エーテルがエチレンポリマーまたは酸化プロピレンである、請求項12記載の組成物。
【請求項14】
多価アルコールがエトキシジグリコールである、請求項12記載の組成物。
【請求項15】
さらに、アデノシン三リン酸、アデノシン二リン酸、ホスホエノールピルビン酸、クレアチンリン酸、無機ホスフェートを含む群から選択される1以上の化合物を含む、請求項1から14のいずれかに記載の組成物。
【請求項16】
さらに、コラーゲン、フィブリン・グルー、フィブリンおよびその誘導体、硬膜を含む群に含まれる1以上の物質を含む、請求項1から15のいずれかに記載の組成物。
【請求項17】
コラーゲンがタイプ I コラーゲンである、請求項15記載の組成物。
【請求項18】
さらに、ヒアルロン酸またはその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、マルトデキストリン、アミノ酸を含む群から選択される1以上の化合物を含む、請求項1から17のいずれかに記載の組成物。
【請求項19】
美容液、ゲル、エマルジョン、クリーム、医療用具の形態である、請求項1から18のいずれかに記載の組成物。
【請求項20】
医療用具がガーゼ、包帯、プラスター、シリコン・バーである、請求項19記載の組成物。
【請求項21】
イオネンポリマーが以下の一般式(I)を有する、請求項1記載の組成物:
[-N(CH3)2-(CH2)x-N(CH3)2-(CH2)y-]・2Z- (I)
(式中、xおよびyは整数であり、Zはハライドである。
【請求項22】
ZがBrまたはClである、請求項21記載の組成物。
【請求項23】
イオネンポリマーが1、4-ジクロロブタンとテトラメチレンジアミンとの反応により得られる、請求項21記載の組成物。
【請求項24】
イオネンポリマーが、1、4-ジクロロブタンと、ポリ(オキシエチレン(ジメチルイミノ)-エチレン(ジメチルイミノ)エチレンジハライド)、ポリ(2-ヒドロキシエチレン-ジメチルイミニオ-2-ヒドロキシプロピレン-ジメチルイミノメチレン)ジハライド、ポリ[{アルキル-(3-アンモニオプロピル)イミノ}トリメチレンジハライド]、ポリ-[ジアルキル-イミノ)エチレンハライド]、またはポリ-[(ヒドロキシ-ジアルキル-イミノ)エチレンハライドとの反応により得られるイオネンポリマーから選択される、請求項1記載の組成物。
【請求項25】
アスコルビン酸またはその誘導体が濃度0.1%〜35%で存在する、請求項1から24のいずれかに記載の組成物。
【請求項26】
アスコルビン酸またはその誘導体が濃度10%〜25%で存在する、請求項25記載の組成物。
【請求項27】
アスコルビン酸またはその誘導体が濃度12%〜20%で存在する、請求項25記載の組成物。
【請求項28】
ビタミン Aが濃度0.01%〜5%で存在する、請求項1から27のいずれかに記載の組成物。
【請求項29】
ビタミン E が濃度0.01%〜5%で存在する、請求項1から28のいずれかに記載の組成物。
【請求項30】
イオネンポリマーが濃度0.001%〜10%で存在する、請求項1から29のいずれかに記載の組成物。
【請求項31】
イオネンポリマーが濃度1.5%〜3.2%で存在する、請求項30記載の組成物。
【請求項32】
オレア・ユーロペア抽出物が濃度0.1%〜95%で存在する、請求項1から31のいずれかに記載の組成物。
【請求項33】
オレア・ユーロペア抽出物が濃度5%〜50%で存在する、請求項1から32のいずれかに記載の組成物。
【請求項34】
オレア・ユーロペア抽出物が濃度15%〜30%で存在する、請求項1から33のいずれかに記載の組成物。
【請求項35】
ポリマー性エーテルが濃度5%〜50%で存在する、請求項1から34のいずれかに記載の組成物。
【請求項36】
一価および/または多価アルコールが濃度5%〜50%で存在する、請求項1から35のいずれかに記載の組成物。
【請求項37】
チオ硫酸塩が0%〜5%、好ましくは濃度0.01%〜3%で存在する、請求項1から36のいずれかに記載の組成物。
【請求項38】
エキナセア・プルプレアおよび/またはその1以上の活性成分が濃度0.001%〜10%で存在する、請求項1から37のいずれかに記載の組成物。
【請求項39】
アデノシン三リン酸、アデノシン二リン酸、ホスホエノールピルビン酸、クレアチンリン酸、無機ホスフェートを含む群の1以上の化合物が濃度0.001%〜35%で存在する、請求項1から38のいずれかに記載の組成物。
【請求項40】
チオ硫酸塩がカリウムおよび/またはナトリウムおよび/またはアンモニウム塩として提供される、請求項1から39のいずれかに記載の組成物。
【請求項41】
水、好ましくは再蒸留水20%、L-アスコルビン酸20%、式(I)を有するイオネンポリマー(式中、x=3およびy=3である)2.66%、チオ硫酸カリウム0.3%、オレア・ユーロペア水溶性抽出物15%、プロピレングリコールと1, 2 ブチレングリコールとの50:50混合物42%を含む、請求項1から40のいずれかに記載の組成物。
【請求項42】
水、好ましくは再蒸留水20%、L-アスコルビン酸20%、式(I)を有するイオネンポリマー(式中、x=3およびy=3である)2.66%、チオ硫酸カリウム0.3%、オレア・ユーロペア水溶性抽出物22%、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンポリマー15%、プロピレングリコールと1, 2 ブチレングリコールとの50:50混合物20%を含む、請求項1から41のいずれかに記載の組成物。
【請求項43】
L-アスコルビン酸14.2%、オレア・ユーロペア水溶性抽出物26.8%、エトキシグリコール44%、クエン酸0.06%、浄化水14.2%を含む、請求項1から42のいずれかに記載の組成物。
【請求項44】
pH値が2.0〜6.0の範囲である、請求項1から43のいずれかに記載の組成物。
【請求項45】
請求項1から44に規定される組成物を含む医療用具。
【請求項46】
ビタミン AおよびEを1以上のイオネンポリマーと組み合わせて、医薬上または化粧上許容される1以上のアジュバントおよび/または賦形剤とともに含む、請求項1記載の組成物。
【請求項47】
ビタミン Aが濃度0.01%〜5%で存在する、請求項46記載の組成物。
【請求項48】
ビタミン Eが濃度0.01%〜5%で存在する、請求項46記載の組成物。
【請求項49】
イオネンポリマーが濃度0.001%〜10%で存在する、請求項46記載の組成物。
【請求項50】
イオネンポリマーが濃度1.5%〜3.2%で存在する、請求項49記載の組成物。
【請求項51】
さらに、コジック酸、アゼライン酸、フィチック酸、グリコール酸、乳酸、フマル酸、酒石酸、L-アスパラギン酸、L-アスコルビン酸、フィチック酸、アルブチンを含む群から選択される1以上の化合物を含む、請求項46から50のいずれかに記載の組成物。
【請求項52】
該1以上の成分が濃度1.5%〜10%で存在する、請求項51記載の組成物。
【請求項53】
さらに、1以上のエモリエント、フロー剤、乳化剤、保存剤、表面活性剤、防カビ剤を含む、請求項46から52のいずれかに記載の組成物。
【請求項54】
エモリエントが濃度0.1%〜10%のセチルエステルである、請求項53記載の組成物。
【請求項55】
セチルエステルが濃度5%〜9%で存在する、請求項54記載の組成物。
【請求項56】
フロー剤が、濃度0.1%〜15%のステアリルアルコールおよび濃度5%〜12%のシェリルアルコールから選択される、請求項53記載の組成物。
【請求項57】
ステアリルアルコールが濃度5%〜12%で存在する、請求項56記載の組成物。
【請求項58】
乳化剤が、濃度0.1%〜6%のセチルアルコール、濃度0.1%〜18%のグリセリン、濃度0.1%〜1.5%のラウリル硫酸ナトリウムから選択される、請求項53記載の組成物。
【請求項59】
セチルアルコールが濃度2%〜5%で存在する、請求項58記載の組成物。
【請求項60】
グリセリンが濃度2〜12%で存在する、請求項58記載の組成物。
【請求項61】
ラウリル硫酸ナトリウムが濃度0.5%〜1.0%で存在する、請求項58記載の組成物。
【請求項62】
保存剤が濃度0.1%〜0.4%のメチルパラベンである、請求項53記載の組成物。
【請求項63】
メチルパラベンが濃度0.05%〜0.3%で存在する、請求項62記載の組成物。
【請求項64】
表面活性剤が濃度0.01%〜0.15%で存在する、請求項53記載の組成物。
【請求項65】
表面活性剤が濃度0.05%〜0.12%で存在する、請求項64記載の組成物。
【請求項66】
防カビ剤が濃度0.01%〜0.1%のプロピルパラベンである、請求項53記載の組成物。
【請求項67】
プロピルパラベンが濃度0.02%〜0.05%で存在する、請求項66記載の組成物。
【請求項68】
イオネンポリマー0.01重量%〜10重量%、コジック酸1重量%〜10重量%、アゼライン酸1重量%〜30重量%、グリコール酸および/または乳酸1.5重量%〜15重量%、トランス-シスレチノイン酸0.01重量%〜5重量%、ビタミンEアセテート0.5重量%〜5重量%、セチルエステル、セチルアルコール、グリセリンを含む群から選択される少なくとも1つのエモリエントまたは保湿剤を含む水分補給用ベースクリーム、メチルパラベン、プロピルパラベンを含む群から選択される保存剤、および乳化剤としてのラウリル硫酸ナトリウム、および最終的に100重量%となるまでの水を含む、請求項46から67のいずれかに記載の組成物。
【請求項69】
医療分野で使用するための、請求項1から68のいずれかに記載の組成物。
【請求項70】
化粧的処置のための、請求項1から68のいずれかに記載の組成物の使用。
【請求項71】
しわの処置のための、請求項70記載の使用。
【請求項72】
皮膚の斑点の処置のための、請求項70記載の使用。
【請求項73】
光線性角化症を処置するための医薬を製造するための、請求項1から68のいずれかに記載の組成物の使用。
【請求項74】
創傷を処置するための医薬を製造するための、請求項1から68のいずれかに記載の組成物の使用。
【請求項75】
痛みを処置するための医薬を製造するための、請求項1から68のいずれかに記載の組成物の使用。
【請求項76】
糖尿病性皮膚疼痛および皮膚の急性および慢性病変を処置するための医薬を製造するための、請求項1から68のいずれかに記載の組成物の使用。
【請求項77】
口腔粘膜病変を処置するための医薬を製造するための、請求項1から68のいずれかに記載の組成物の使用。
【請求項78】
皮膚腫瘍を予防および処置するための医薬を製造するための、請求項1から68のいずれかに記載の組成物の使用。
【請求項79】
乾癬を処置するための医薬を製造するための、請求項1から68のいずれかに記載の組成物の使用。
【請求項80】
ビタミン含有組成物を安定化するための、イオネンポリマーおよび/またはオレア・ユーロペアの使用。
【請求項81】
組成物が水溶液またはエマルジョンである、請求項80記載の使用。
【請求項82】
ビタミンが、ビタミン A、B1、B2、B3、B5、B6、B8、B9、B12、C、D、E、Kを含む群から選択される、請求項80記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−517792(P2007−517792A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−546490(P2006−546490)
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【国際出願番号】PCT/IT2004/000727
【国際公開番号】WO2005/063195
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(506225031)メッド・ケア・ソシエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ (2)
【氏名又は名称原語表記】MED CARE S.r.l.
【Fターム(参考)】