説明

カテーテル装置および血管閉塞の治療時の画像監視方法

【課題】画像化カテーテルの合間の引き戻しおよび治療カテーテルの再度の挿入を行なわれなくてもすみ、かつ近接範囲においても遠隔範囲においても詳細な画像情報が得られる画像監視下での血管閉塞の最適な治療が可能するカテーテル装置を提供する。
【解決手段】位置センサシステムと共に構成され、画像監視下で部分的および/または完全な血管閉塞を治療するための治療カテーテル装置において、カテーテル装置(1)が、特にプラークの取除きおよび/または破壊および/または血管の拡張により血管閉塞を治療するための治療カテーテルを有し、治療カテーテルが、画像監視のためのOCTカテーテルおよびIVUSカテーテルならびに位置センサシステムと共に、一体化ユニットとして、特に複合式カテーテルとして構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置センサシステムとともに構成され、画像監視下で部分的および/または完全な血管閉塞を治療するためのカテーテル装置、ならびに血管閉塞の治療時の画像監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
血管の病気は死という結果をともなう最も頻度の高い病気の一つである。この場合に言及すべきは、特に心筋梗塞であり、これは冠状血管の病気によってひき起こされる。動脈硬化プラークによって冠状血管の詰まりが生じ、これは多かれ少なかれ深刻になり得る。
【0003】
最近において、例えば冠状血管または血管系のその他の個所のこのような狭まった個所を治療するために種々の方法が出現した。血管閉塞の除去を達成するために、プラークを取除くかもしくは崩壊させることおよび/または血管を広げることが試みられた。部分的または完全な血管閉塞を治療するためのこの種のインターベンション療法の多くは、血管撮影システムによるX線監視下で行なわれる。ただし、例えば冠状血管のような該当血管が2次元でシルエット状にしか表示されない。血管の明確な可視化のためには付加的に造影剤が血管に注入されなければならず、例えば完全な閉塞の場合には造影剤が血管範囲の全体に到達しない。造影剤を使用する場合、少なからぬ患者において造影剤アレルギーが存在し、もしくは造影剤によって灼熱感が生じるという問題が存在する。更に、患者において放射線障害があり得る。
【0004】
これに対して、医師にとっては、造影剤投与にもかかわらず非常に制限された画像化のために、術中にプラークと血管とを見分けることがむずかしい。それによって、間違った個所において組織の除去もしくは崩壊が行なわれ、例えば血管壁損傷という結果となり得るリスクが増大する。
【0005】
X線監視に対して補足された付加的な画像監視によってこの種の問題を除去することが試みられたかぎりでは、これまで、付加的な画像監視の種類に応じて、限られた位置分解能のみが得られか、もしくは近接範囲においてのみ良好な分解能が得られるが、しかし全般的には満足のいく表示が得られないという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の課題は、これに関して改善されたカテーテル装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題の解決のために、位置センサシステムと共に構成され、画像監視下で部分的および/または完全な血管閉塞を治療するためのテーテル装置において、カテーテル装置が、特にプラークの取除きおよび/または破壊および/または血管の拡張により、すなわちプラークの取除き、破壊および血管の拡張のうちの少なくとも1つにより血管閉塞を治療するための治療カテーテルを有し、治療カテーテルが、画像監視のための光コヒーレンス断層画像化用(OCT)カテーテルおよび血管内超音波用(IVUS)カテーテルならびに位置センサシステムと共に一体化ユニットとして、特に複合式カテーテルとして構成されている。
【0008】
OCTは「Optical Coherence Tomography」の略称であり、すなわち光コヒーレンス断層画像化のことであり、この基本原理はマイケルソン干渉計に基づいている。OCTカテーテルにより、特に近接範囲において非常に良好な位置分解能を提供する画像データを取得することができる。また、IVUSは「Intravascular Ultrasound」の略称であり、すなわち血管内超音波のことである。
【0009】
このようなカテーテルが単独で血管内に挿入される場合、治療カテーテルにより血管閉塞をさらに治療するためには、単独のOCTカテーテルが毎回ふたたび血管から引き抜かれなければならないという問題がある。なぜならば、その引き戻し後に治療カテーテルが挿入されなければならないからである。
【0010】
これは、OCTカテーテルが治療カテーテルと共に複合式カテーテルとして一体化ユニットで構成されている本発明によるカテーテル装置によって回避される。
【0011】
そのうえ一体化ユニットは、血管内超音波技術に基づいたIVUSカテーテルを有し、これにより同様に付加的な画像データを取得することができる。これにより、血管内腔の状態を形成できることだけでなく血管壁の画像も作成することができる。しかし、超音波法だけでは限られた位置分解能しか提供しない。IVUSカテーテルが単独のカテーテルとして構成されている場合、IVUSカテーテルは、OCTカテーテルと同様に、付加的に挿入され、治療カテーテルの挿入前にふたたび血管外へ遠ざけられなければならず、それによって治療がむずかしくなり、患者にとって付加的な負担が生じる。これは本発明による一体化解決策によって回避される。
【0012】
従来のIVUSシステムは、例えば独国特許出願公開第19827460号明細書に記載されている。これに対して、OCT技術の使用は、国際公開第01/11409号パンフレットまたは米国特許第5921926号明細書から公知である。
【0013】
本発明によるカテーテル装置においては、OCTカテーテルおよびIVUSカテーテルによるこれらの画像化の可能性が治療カテーテル内に組み込まれているので、治療および画像監視のための複合式カテーテルが構成される。そのうえ、患者体内におけるカテーテル装置の正確な位置測定を可能にする位置センサシステムが設けられている。従って、一体的複合化が、従来の部分解決もしくは個別解決にとって替わり、最適な診断上の画像化および最小侵襲治療を可能にする。本発明による装置は、治療カテーテルによって血管閉塞を解消することができ、同時に異なる画像化法のOCTおよびIVUSによって血管に関係づけたカテーテルの良好な視認性を提供することができる。このために付加的に、血管閉塞の近接範囲および遠隔範囲における高い空間分解能を有する撮影画像を作成すべく、カテーテル装置の位置を測定するための位置センサシステムが使用される。
【0014】
OCT撮影およびIVUS撮影の画像情報は、例えば重ね合わせ画像を作成するために互いに組み合わされ、しかも従来のX線監視等のデータとの組み合わせも可能である。診断上高い品質を有する2次元撮影、あるいは特に3次元撮影も得ることができる。カテーテル装置を複合式カテーテルとして構成することによって、患者および治療を行なう医師にとって相当の欠点をともなう一方または両方の画像化カテーテルの合間の引き戻しおよび治療カテーテルの再度の挿入を行なわなくてもすむ。従って、OCTおよびIVUSの両画像化法と治療カテーテルとのこれまで知られていない組み合わせによって、全ての画像化範囲において、すなわち近接範囲においても遠隔範囲においても、詳細化された画像情報が得られる画像監視下での血管閉塞の最適な治療が可能である。
【0015】
OCTカテーテルおよびIVUSカテーテルは、それぞれ、光コヒーレンス断層画像化法もしくは血管内超音波法のためのセンサが設けられているカテーテル先端に案内される信号線を有する。OCTセンサは、送出された光信号が干渉認識のために反射される回転ミラーとして構成されているとよい。
【0016】
本発明によれば、血管閉塞を治療するための治療カテーテルが、完全な血管閉塞を治療するためのCTOカテーテル、特に鉗子状カテーテルおよび/または放射に基づくカテーテルであるか、または部分的な血管閉塞を治療するための治療カテーテル、特にレーザ血管形成用カテーテルであるとよい。
【0017】
CTOは、「Chronic Total (Chronary) Occlusion」の略称であり、従って、血管、特に冠状血管の慢性完全閉塞のことである。この種の閉塞を治療するために、例えば、血管内のプラークを少しずつ押し崩し、段階的に血管閉塞の除去を可能にする開脚鉗子が使用される。そのほかに、同様にプラークを取除くことができる高周波エネルギーを使用することもできる。
【0018】
血管閉塞を治療するための他の方法はいわゆるレーザ血管形成法である。このレーザ血管形成法においては、プラークが、レーザバルーンカテーテルの加熱下にてもしくは紫外線パルス化レーザの使用下にて熱的レーザもしくは非熱的レーザにより取除かれる。レーザ血管形成法を利用できるようにするためには、もちろん血管内に残余内腔が必要である。
【0019】
従って有効な治療種類の選択は、リスクおよびコストを考慮した閉塞の種類および血管形状に関係する。いずれの場合にも、本発明によるカテーテル装置により適切に選択された治療カテーテルが、画像化を改善するために位置センサならびにOCTセンサおよびIVUSセンサと共に一体化ユニットになった複合式カテーテルとして準備される。
【0020】
OCTカテーテルおよび/またはIVUSカテーテルの信号線が、血管閉塞を治療するための治療カテーテルの外被の内側、特にOCTカテーテルおよび/またはIVUSカテーテルの中空駆動軸の内側を案内されているとよい。治療カテーテル自体は少なくとも1つ又は複数のルーメンを有するカテーテル外被を備えた管状カテーテルとして構成されているとよい。機能を考慮するとむしろ大きい直径を有する治療カテーテルのこの外被内において、カテーテル装置の先端にあるOCTセンサおよびIVUSセンサを信号および/または駆動ユニットに接続するOCT画像化用およびIVUS画像化用の信号線が、場合によってはルーメン内を案内されている。OCTカテーテルおよびIVUSカテーテルのために、共通な駆動軸、または両カテーテルの場合によっては独立した移動を可能にする別々の駆動軸が存在すると望ましい。中空の内部空間により形成されたこのような駆動軸内において、それぞれの信号線が保護されて案内されると望ましい。
【0021】
OCTカテーテル、IVUSカテーテルおよびこれら包囲する駆動軸のうちの少なくとも1つが回転可能に構成されているとよい。外側の駆動軸の代わりに、それぞれ信号線に接続されているIVUSセンサもしくはOCTセンサのみが回転させられる場合、血管内壁におけるカテーテル装置の摩擦が生じない。IVUSカテーテルもしくはOCTカテーテルの回転によって、例えばミラーとして構成されているOCT用画像センサが回転させられる。もちろん、外側にある駆動軸ではなく、外側のカテーテル外被の内側に、同様に回転可能な駆動軸が存在してもよい。
【0022】
OCTカテーテルおよび/またはIVUSカテーテルの画像センサが、血管閉塞を治療するための治療カテーテルの治療ユニット、特に鉗子またはコイルまたはレーザレンズの前方または後方に配置されているとよい。例えばプラーク除去のための高周波エネルギーを発生するためのコイルの前方または後方における装置の種類に応じて、例えばプラーク除去を示す画像、もしくはレーザの放射エネルギーが既に作用した血管の前方範囲、もしくはプラーク除去のために鉗子が更なる過程において到達する血管の前方範囲を示す画像を作成することができる。更なる治療過程を考慮した種々の情報もしくはちょうど実施されたまたはなおも続行中の治療の評価を得ることができる。
【0023】
更に、治療ユニットが、OCTカテーテルおよび/またはIVUSカテーテルの移動可能な駆動軸、信号線および画像センサの少なくとも1つを貫通させるための開口を有するとよい。このような開口が存在するならば、中空駆動軸および/または信号線もしくはセンサのために開口を通して画像センサを案内することによって、画像センサを必要に応じて鉗子もしくはレーザレンズ等の前方もしくは後方に位置させることができる。複合式カテーテル装置における画像化が治療ユニットによって邪魔されるのではなく、寧ろ治療ユニットを取除くことなく治療範囲全体における広範囲な画像化が可能となる。
【0024】
カテーテル装置が、IVUSカテーテルの超音波および/またはOCTカテーテルの光のために少なくとも1つの透過性出射範囲を有するとよい。例えば、カテーテル装置の外側を包囲するカテーテル外被が、その先端範囲に、赤外線光もしくは超音波を透過させかつ画像化を可能にする1つ又は複数の透過性出射窓を有するとよい。カテーテル装置の先端範囲のみを透過性にするのではなくて全体を透過性にすることももちろん考えられ得る。
【0025】
カテーテル装置が、3次元画像化のために、OCTカテーテルおよび/またはIVUSカテーテルの回転と、この回転と同時に押し込みおよび/または引き戻しとができるように構成されているとよい。両方または一方の画像センサをその回転と同時に押し込みおよび/または引き戻すことによって、複合式カテーテルにより3次元撮影画像を作成することができる。この場合に、一方では両画像センサが回転し、同時に両画像センサが長手方向に、つまり、例えば前方に向かって移動させられることが考えられ得る。しかし、駆動装置の相応の構成において、両画像センサが回転され、例えばOCTカテーテルが前方に向けて移動され、これに対してIVUSカテーテルは後方に向けて移動されるか、あるいは交互に一方が後進および前進移動させられることも考えられ得る。
【0026】
本発明に従って、位置センサシステムが電磁的にまたは超音波に基づいて構成されているとよい。カテーテル先端における位置センサによって、血管の正確な3次元表示を得ることができる。なぜならば、血管に対する相対的なカテーテルの大きさ比によって運動アーチファクトを阻止することができるからである。このために適切な数学的方法により血管の中心線および場合によっては血管包絡線が近似計算され、相応の情報がセンサ位置と組み合わされる。それにより正確なずれ補正された3次元再構成が可能となる。
【0027】
電磁式位置センサにより、最初の2次元のOCTもしくはIVUS撮影画像から、治療の著しく改善された評価を可能にする3次元撮影画像が作成される。カテーテル内には、部分的に電磁式センサが配置され、あるいは受信器も配置されるとよく、これが体外への送信器もしくは受信器の相応の配置をもたらす。空間内の位置測定のために、一般に少なくとも1つの送信器が1つの受信器に付設されるか、または逆に少なくとも1つの受信器が1つの送信器に付設される。事情によっては、例えば角度関係が既知である場合、1つの受信器を有する2つの送信装置の組み合わせ、あるいはその逆の組み合わせも可能である。電磁式位置測定システムのコイルが専ら互いに直交配置されているのではなく、任意の、例えば60°の角度で配置されている場合、相応のコイルユニットを小さくすることができるので、カテーテル内への配置が問題なく可能となる。
【0028】
位置センサはカテーテル装置の先端範囲に配置されていると望ましい。それにより、治療のためにも、そしてそれにともないOCT法もしくはIVUS法による画像化のためにも特に関心のある領域の位置測定が可能となる。位置センサシステムを有する本発明によるカテーテル装置を備えた検査装置の設置後に較正が実施され、調整幅のための磁場経過が記憶される。
【0029】
カテーテル装置が、自動的な機械式ナビゲーションおよび/または磁気式ナビゲーションを行なうように構成されているとよい。自動的な機械式ナビゲーションにより、計算された動きがロボット技術で確実かつ安定に変換される。そのほかに、同様に複合式カテーテルの磁気式ナビゲーションが可能であり、この磁気式ナビゲーションにおいては磁石を備えたカテーテルが外部磁場によって制御されて動かされる。これは永久磁石もしくは電磁石を介して行なうことができる。
【0030】
本発明に従って、有り得る患者運動を認識するための少なくとも1つの運動センサが設けられていると好ましい。それにより、このような運動によるアーチファクトが画像計算の前段階において認識され、算出もしくは考慮される。このために数学的運動検出器を設けるか、もしくは異なる動作原理を有するセンサ、例えば電気式センサまたは音響式センサ等を使用するとよい。データはケーブル接続または無線接続を介して計算ユニットに伝達することができる。RFID(Radio frequency identification)技術の使用も可能である。他のセンサを介して、例えば心拍動による器官運動を呼吸振幅の測定またはECGの取得等によって考慮することができる。
【0031】
更に、カテーテル装置の先端に少なくとも1つの生理学的センサが設けられているとよい。例えばマイクロセンサまたはナノセンサを介して温度測定または圧力測定もしくはpH値等の決定を行なうとよい。治療の続行に関して治療が厄介なことなしに経過しているかどうかを決定することができるもしくは示唆する付加的な情報が得られる。
【0032】
カテーテル装置が血管内のカテーテル装置のシールドおよび/または良好なガイドのための被覆を有するとよい。シールドを介して、場合によっては撮影された信号を乱す妨害磁場を遮蔽することができる。このようなシールドは、伝導性のナノ粒子からなる薄いフィルム膜によって提供される。そのほかに、電子デバイスおよびセンサを冷却剤から保護するために熱絶縁が必要であり得る。複合式カテーテルの相応の被覆を介して、血管を通した案内(ガイド)もしくは移送時の摩擦を減らすことができる。このためには、シリコーン被覆もしくはナノ技術材料を用いた被覆が好適である。
【0033】
OCTカテーテルの画像センサが、カテーテル装置の長手方向においてIVUSカテーテルの画像センサの前方または後方に配置されているとよい。従って、カテーテル装置の先端には、実施すべき治療に向かって、先ずOCTセンサが配置され、OCTセンサの前方にIVUSセンサが配置されている。しかし、代替として、センサの順序は入れ替え可能である。決定的に重要なことは、その都度のケースにおいてどのように最適な画像監視を達成できるかだけである。
【0034】
更に、カテーテル装置が、超音波造影剤を注入するために構成されているルーメン、特に個別のルーメンを有するとよい。それにより、元々存在するルーメンまたは付加的なルーメンを介して、IVUSカテーテルの画像化を更に改善するために、超音波造影剤を注入することが可能である。
【0035】
更に、本発明は、以上に述べたカテーテル装置の少なくとも1つにより構成されたX線装置に関する。従って、このようなX線装置は、相応のシステム制御部に接続されかつ相応の寝台装置上の患者に向けて放射されるX線を発生するX線源を有する。データバスを介して、作成されたX線画像は、OCTセンサおよびIVUSセンサを有し患者体内に挿入されたカテーテル装置によって取得された画像データおよびその他のデータと共に、評価のために組み合わされ、もしくは相互に関連付けされる。治療医師に対して画像処理の結果をX線装置のディスプレイユニットに表示することができる。場合によっては全治療中、最適な画像監視のもとで血管閉塞の治療を行なうことができる。
【0036】
このためにX線装置が、OCTデータおよび/またはIVUSデータと、X線データおよび/または他のモダリティの画像データとの組み合わせおよび/または重ね合わせを行なうように構成されているとよい。複合式カテーテルの作成された画像が、共通なユーザインターフェースによりX線画像と一緒に表示され、それによって1つだけの定められた位置において使用者にとって良好に視認できるので、迅速かつ良好な診断実施および治療が可能となる。セグメンテーション、レジストレーションおよび画像融合のために血管X線画像および複合式カテーテルの画像の2次元画像と2次元画像との、あるいは2次元画像と3次元画像から4次元撮影画像までとの種々の重ね合わせが、従来知られていなかった診断上および治療上の利点をもたらす。これらの画像は、超音波検査法、X線透視法、核スピン断層撮影法等の如き他のモダリティの画像と重ね合わせることができる。他のモダリティの画像は、血管閉塞の治療の前段階で生じさせられた画像であるか、もしくはハイブリッドシステム、すなわちX線装置との複合システムにおいて並行作成された画像である。
【0037】
更に、本発明は、画像監視のためのOCTカテーテルおよびIVUSカテーテルならびに位置センサシステムと共に一体化ユニットとして構成されている血管閉塞を治療するための治療カテーテルを有するカテーテル装置による部分的および/または完全な血管閉塞の治療時の画像監視方法に関する。この方法では画像監視が上述した如きカテーテル装置が使用される血管閉塞治療の枠内において行なわれる。このために、カテーテルが先ず、例えばX線制御下でかつ場合によっては補足的な造影剤投与のもとで挿入され、例えば血管撮影法による概観撮影画像が作成される。その後、電磁式位置センサもしくは他の位置システムによる測定が行なわれる。この測定は概観血管撮影画像に重ね合わせることができ、カテーテルはこの測定に基づいたナビゲーションによって血管内の目標位置まで誘導される。このステップは部分的に並行的にかつ使用者の介入なしに自動的に行なわれる。
【0038】
所望の目標位置に到達したとき、場合によっては光コヒーレンス断層画像化のための洗浄液が注入され、血管の閉塞がOCT撮影およびIVUS撮影によって2次元または3次元にて高分解能にて観察される。電磁式位置センサにより3次元再構成が行なわれ、引き続いて概観血管撮影画像との重ね合わせが行なわれる。治療ユニット、すなわち例えばCTOカテーテルの鉗子またはレーザ血管形成用カテーテルのレーザレンズが、血管内の治療のために予定された部位に位置決めされる。位置決めはOCTデータおよびIVUSデータを使用してチェックされる。引続いて血管閉塞が広げられもしくは除去され、プラークが各方面において相応の長さにわたって取除かれるまでこの過程が繰り返される。
【0039】
最後に画像監視による新たな制御後に、開放された閉塞が評価され、治療が成功した場合にはカテーテルが取除かれる。CTOカテーテルは、鉗子および高周波エネルギーの使用のほかに、治療超音波を基礎にすることや、振動を発生することや、低音技術を基礎にすることができ、あるいは移動操作可能なワイヤまたは針ならびに回転装置および化学的または生理学的物質を放出する装置を使用することができる。
【0040】
そのほかに本発明による方法は冠状血管への適用のみならず、一般的に人間または動物の体内の器状の中空、すなわち例えば器官の中空にも適用可能である。
【0041】
それゆえ、治療は、例えば画像化カテーテルの引き抜きおよび再挿入のような方法ステップの削減のもとで実施される。更に、治療のために複合式カテーテルしか必要とせず、つまり最終的には、従来使用された個別のカテーテルと違って、唯一のカテーテルで済ませることができる。OCT画像化により近接範囲における良好な撮影画像が得られ、これに対してIVUSセンサが周辺の組織層における良好な画像化を可能にする。位置センサシステムにより、3次元撮影画像を再構成することができ、場合によっては使用されるX線の線量を低減することができる。閉塞およびプラークに関する付加的な情報のほかに、特に治療ユニットの正しい位置をより良好にチェックすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
本発明の他の利点および詳細を以下の実施例および図面から明らかにする。
図1はレーザ血管形成用カテーテルを備えた本発明によるカテーテル装置を示し、
図2は鉗子状CTOカテーテルを備えた本発明によるカテーテル装置を示し、
図3AはOCTセンサおよびIVUSセンサのための開口を有する鉗子状CTOカテーテルを備えた本発明によるカテーテル装置を示し、
図3Bは図3Aのカテーテル装置の先端の正面図を示し、
図4Aは高周波に基づいたCTOカテーテルおよび駆動軸を備えた本発明によるカテーテル装置を示し、
図4Bは高周波に基づいたCTOカテーテルおよび回転可能なOCTカテーテルおよびIVUSカテーテルを備えた本発明によるカテーテル装置を示し、
図5はCTOカテーテル装置を備えた本発明によるX線装置を示し、
図6は図5のX線装置を用いた本発明による方法の実施時におけるセンサ読取のための概略図を示す。
【0043】
図1には、レーザ血管形成用カテーテルを備えた本発明によるカテーテル装置1が示されている。本発明によるカテーテル装置1は中空の可撓性駆動軸2を有し、駆動軸2内にOCT信号線3およびIVUS信号線4が組み込まれている。
OCT信号線3はグラスファイバ線として構成されている。更に、可撓性駆動軸2内には、電磁センサシステムとして構成されている位置センサシステムの信号線5と、レーザ血管形成を施すレーザエネルギーのために光ファイバである信号線6とが配置されている。包囲する駆動軸2によって、従来使用された単独のカテーテルを血管閉塞の改善された画像監視および治療のために補った複合式カテーテルを構成する一体化ユニットがもたらされる。
【0044】
場合によっては血管内壁におけるカテーテル装置の摩擦を避けると同時にOCTセンサの回転を生じさせるためには、駆動軸2が回転しないで、むしろIVUSセンサおよびOCTセンサのみが回転するここには図示されていない実施形態が好まれる。
【0045】
電磁式位置センサシステムの信号線5がカテーテル装置1の先端に配置されたアンテナ7に導かれている。アンテナ7はx,y,z方向に配置されているが、ここでは概略的にだけ図示されている。アンテナ7は体外の送信および/または受信システム8と相互作用する。体外の送信および/または受信システム8はここでも位置センサもしくは検出器を有する。これから更にデータが、矢印9にて示されているように相応のインターフェースを介して位置認識システムに導かれる。
【0046】
信号線6を介して、血管閉塞を治療するために利用されるレーザ光エネルギーつまりレーザエネルギーを放出するためにレンズ10が制御される。レンズ10は、破線矢印12によって示されているIVUSセンサ11の超音波信号がレンズ10を透過することができるようにするために、超音波に対して部分的に透過性に構成されている。レンズ10のエネルギーの放射は、ここに矢印13によって示されているように、前方および側方に向けて行なわれる。
【0047】
OCT信号線3に接続されているOCTセンサ14は、回転ミラーとして構成されている。OCTセンサ14は、IVUSセンサ11と同様にカテーテル装置1の押し込み方向においてレンズ10の背後に配置されている。OCTセンサ14もしくはIVUSセンサ11の範囲には、包囲している駆動軸2の透過性の出射窓15が設けられており、画像化を可能にするための赤外線光および超音波が出射することができる。OCTセンサは、ここには図示されていない代替案では、光出射もしくは光入射窓が存在する回転軸として構成することができる。
【0048】
更に、カテーテル装置1の後方範囲には造影剤および/または洗浄液注入用接続部16が設けられている。接続のために機械的結合システム17および回転カップリング18を介してカテーテル装置1の操作が可能にされる。カテーテル装置1は押し込みおよび引き戻しが可能であり、これと同時に例えばOCTセンサが回転運動を行うことができる。最後に、信号および/または駆動ユニット19が後続接続され、これは運動の発生ならびに信号発生および信号取得のために役立つ。
【0049】
本発明による複合式カテーテルにより、電磁式位置センサと組み合わされたOCTおよびIVUSによる最適な画像監視のもとで血管閉塞のレーザ血管形成治療を実施することができる。
【0050】
図2は鉗子状CTOカテーテルを備えた本発明によるカテーテル装置20を示す。ここでは管状のカテーテル外被21のほかにカテーテル外被21内にはここでも中空の可撓性駆動軸22が設けられ、駆動軸22内にはOCT信号線23がIVUS信号線24と同様に組み込まれている。信号線23もしくは24は、ミラーとして構成されているOCTセンサ25と、実施すべき治療に向かってOCTセンサ25の前に配置されているIVUSセンサ26とに案内されている。カテーテル外被21はその前方範囲に、OCTセンサ25およびIVUSセンサ26の光もしくは超音波が出射することができる透過窓リング27を有する。
【0051】
完全な血管閉塞を治療するためにカテーテル装置20の先端に「鉗子」28が設けられている。血管閉塞全体を段階的に除去するために、鉗子28により血管内のプラークを少しずつ押し崩すことができる。カテーテル装置20の後方範囲には、鉗子状カテーテルの「鉗子」28を操作するための機械装置29が配置されている。そのほかに、ここでも造影剤および/または洗浄液注入用接続部30が設けられ、同様に回転カップリング31および機械的結合システム32が設けられている。信号および/または駆動ユニット33を介して画像化用カテーテルの制御が行なわれる。更に信号および/または駆動ユニット33には信号線23,24を介して取得された画像信号が爾後処理のために戻され、この画像信号から撮影画像が作成される。更に存在する位置センサシステムはここでは図を見易くするために示されていない。
【0052】
図3Aには、先端範囲にOCTセンサおよびIVUSセンサの貫通用開口を有する鉗子状CTOカテーテルを有する本発明によるカテーテル装置34が示されている。カテーテル装置34は、画像撮影動作を可能にする信号および/または駆動ユニット35を介して制御される。造影剤および/または洗浄液注入接続部36のほかに、カテーテル装置34の前方部分との結合のための機械的結合システム37およびカテーテル装置34の接続のための回転カップリング38が設けられている。
【0053】
カテーテル外被39内には中空に構成された可撓性駆動軸40が配置されている。駆動軸40内にIVUS信号線41およびOCT信号線42が案内される。相応の線44を有する機械装置43を介して血管狭窄を解消するための「鉗子」45が操作可能である。「鉗子」45は、「鉗子」45の前面において画像データを取得するために、OCTセンサ47およびIVUSセンサ48の貫通移動を可能にする開口46を有する。更に、カテーテル外被39の相応の透過性の構成によって、OCTセンサ47もしくはIVUSセンサ48のここには図示されていない装置にて撮影が行なわれるとよい。これにより治療範囲を広く空間的に把握し、従って治療もしくは治療続行をより良好に評価することができる。
【0054】
図3Bはカテーテル装置34の先端の正面図を示し、「鉗子」45の上半分49および下半分50を認識することができる。中央範囲には開口46が示されている。開口46をセンサ47および48が画像データを取得するために貫通することができる。
【0055】
図4Aには高周波に基づくCTOカテーテルを備えた本発明によるカテーテル装置51を示す。カテーテル装置51はここでも駆動軸52を有する。駆動軸52内には、ここでは図示されていないOCTセンサ用グラスファイバ線およびIVUSセンサ用信号線、電磁式位置センサシステムおよびコイル53を制御するための光ファイバが収容されている。血管内プラークを除去するために、コイル53を介して高周波エネルギーの送出が可能である。コイル53の前方範囲にはOCTセンサ54が配置され、その前にIVUSセンサ55が配置されている。そのほかに電磁式位置センサシステムのアンテナシステム56が示されている。コイル53による高周波放射の送出を介して、本発明によるカテーテル装置51により血管閉塞が除去される。
【0056】
図4Bは、高周波に基づくCTOカテーテルと回転可能なOCTカテーテルおよびIVUSカテーテルとを備えた本発明によるカテーテル装置51bを示す。カテーテル装置51bは固定的に構成されている可撓性カテーテル外被52bを有する。コイル53bはプラーク除去のための高周波放射の送出を可能にする。コイル53bの前方には先ずIVUSセンサ55bが配置され、これの前方にOCTセンサ54bが接続されている。OCTセンサ54bおよびIVUSセンサ55bは、ここでは単純化されて示された信号線52cを介して制御される。更にここでも位置センサシステムのためのアンテナシステム56bが設けられている。
【0057】
図4Aの表示と違って、図4Bにおいては、カテーテル外被52bは回転する駆動軸として構成されているのではなく、カテーテル外被52bの内部においてOCTカテーテルおよびIVUSカテーテルがそれらのセンサ55bおよび54bと共に図中に矢印で示されているように回転する。それによって、危機的な血管範囲において血管内壁の損傷を回避することができる。なぜならば、カテーテル装置51bの回転部分が血管壁と直接に接触しないからである。
【0058】
図5は、高周波放射の送出に基づくCTOカテーテル装置を有する本発明によるX線装置57を示す。治療のためにここには図示されていない患者が患者用テーブル58上に寝かせられ、X線源59を介してX線が患者用テーブル58の方向に送出される。X線発生は、システム制御部62を介して制御される高電圧発生装置61を介して行なわれる。X線源59に対向してX線検出器60が配置されている。X線検出器60はX線画像のための前処理ユニット63に接続されている。そのほかに、患者のECG信号または脈拍信号もしくは呼吸および血圧を管理するために生理学的な信号処理部65に接続されている生理学的センサ用接続部64が設けられている。
【0059】
CTOカテーテルのための接続部66を介して信号インターフェース67への接続のもとで、OCT、IVUSおよび電磁式位置センサシステムによる画像監視下にて本来の治療が行なわれる。更に、高周波に基づくCTOカテーテル装置68がデータバス69に接続されている。CTOカテーテル装置の他の構成が代替として可能である。そのほかに、OCT撮影、IVUS撮影および電磁式位置センサシステムのためのそれぞれの前処理ユニット70,71および72が設けられている。付属の画像処理ユニット73,74,75が同様にデータバス69に接続されている。電圧供給は電源ユニット76を介して行なわれる。更に、X線画像のための画像処理ユニット77がデータバス69に接続されている。更にデータバス69は、撮影された画像を保管および記憶するための画像データメモリ78に接続されている。較正ユニット79ならびに画像補正ユニット80は画像化の障害場もしくはアーチファクトの考慮を可能にする。画像融合および再構成は、画像融合および/または再構成ユニット81において行なわれる。そのほかに患者データおよび画像データシステムへのインターフェース82が存在する。
【0060】
OCT、IVUSおよび位置センサシステムから取得された画像データならびにX線画像および異なる画像撮影技術の可能な融合画像は、ディスプレイユニット83に、2次元、3次元または4次元で表示される。ディスプレイユニット83は、使用者による入力のために入力ユニット84に接続されている。
【0061】
図6は図5のX線装置57を用いた本発明による方法の実施時におけるセンサ読取の概略を示す。X線装置57のセンサは部分的に時間をずらされてクロック同期で読取られる。先ず個々のシステムパルスが発生されることによってシステムクロックが与えられる。このパルス発生にX線放射の開始および磁気式位置測定が続く。X線放射の遮断後にX線検出器の読取およびこれと同時にIVUSデータの読取が行なわれる。これに続いてOCTデータが読取られる。これはECGデータおよび呼吸データの読取と同時に行なわれる。IVUSデータおよびX線検出器の読取中に、血管閉塞を除去するために高周波エネルギーが送出される。それにより、相互の妨害が排除され得るように、個々のセンサが読取られ、もしくはカテーテル装置の構成要素が制御される。ここに図示された時間的にずらされかつクロック同期の読取は、妨害の影響を回避しながらの読取のための模範例と見なすべきである。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】レーザ血管形成用カテーテルを備えた本発明によるカテーテル装置の縦断面図
【図2】鉗子状CTOカテーテルを備えた本発明によるカテーテル装置の縦断面図
【図3】OCTセンサおよびIVUSセンサのための開口を有する鉗子状CTOカテーテルを備えた本発明によるカテーテル装置の縦断面図(A)および正面図(B)
【図4A】高周波に基づいたCTOカテーテルおよび駆動軸を備えた本発明によるカテーテル装置の縦断面図
【図4B】高周波に基づいたCTOカテーテルおよび回転可能なOCTカテーテルおよびIVUSカテーテルを備えた本発明によるカテーテル装置の縦断面図
【図5】CTOカテーテル装置を備えた本発明によるX線装置を示すブロック図
【図6】図5のX線装置を用いた本発明による方法の実施時におけるセンサ読取のための概略を示すタイムチャート
【符号の説明】
【0063】
1 カテーテル装置
2 駆動軸
3 OCT信号線
4 IVUS信号線
5 位置センサシステムの信号線
6 レーザエネルギーのための信号線
7 アンテナ
8 送信および/または受信システム
9 矢印
10 レンズ
11 IVUSセンサ
12 矢印
13 矢印
14 OCTセンサ
15 出射窓
16 造影剤および/または洗浄液注入用接続部
17 機械的結合システム
18 回転カップリング
19 信号および/または駆動ユニット
20 カテーテル装置
21 カテーテル外被
22 駆動軸
23 OCT信号線
24 IVUS信号線
25 OCTセンサ
26 IVUSセンサ
27 透過窓リング
28 鉗子
29 機械装置
30 造影剤および/または洗浄液注入用接続部
31 回転カップリング
32 機械的結合システム
33 信号および/または駆動ユニット
34 カテーテル装置
35 信号および/または駆動ユニット
36 造影剤および/または洗浄液注入用接続部
37 機械的結合システム
38 回転カップリング
39 カテーテル外被
40 駆動軸
41 IVUS信号線
42 OCT信号線
43 機械装置
44 操作線
45 鉗子
46 開口
47 OCTセンサ
48 IVUSセンサ
49 鉗子上半分
50 鉗子下半分
51, 51b カテーテル装置
52, 52b 駆動軸
53, 53b コイル
54, 54b OCTセンサ
55, 55b IVUSセンサ
56, 56b アンテナシステム
57 X線装置
58 患者用テーブル
59 X線源
60 X線検出器
61 高電圧発生装置
62 システム制御部
63 前処理ユニット
64 生理学的センサ接続部
65 信号処理部
66 CTOカテーテル接続部
67 信号インターフェース
68 高周波に基づくCTOカテーテル装置
69 データバス
70 前処理ユニット
71 前処理ユニット
72 前処理ユニット
73 画像処理ユニット
74 画像処理ユニット
75 画像処理ユニット
76 電源ユニット
77 画像処理ユニット
78 画像データメモリ
79 較正ユニット
80 画像補正ユニット
81 画像融合および/または再構成ユニット
82 患者データおよび画像データシステムへのインターフェース
83 ディスプレイユニット
84 入力ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置センサシステムと共に構成され、画像監視下で部分的および/または完全な血管閉塞を治療するためのテーテル装置において、カテーテル装置(1,20,34,51)が血管閉塞を治療するための治療カテーテルを有し、治療カテーテルが、画像監視のための光コヒーレンス断層画像化用(OCT)カテーテルおよび血管内超音波用(IVUS)カテーテルならびに位置センサシステムと共に一体化ユニットとして構成されていることを特徴とするカテーテル装置。
【請求項2】
血管閉塞を治療するための治療カテーテルが、完全な血管閉塞を治療するための慢性完全閉塞用(CTO)カテーテル、または部分的な血管閉塞を治療するための治療カテーテルであることを特徴とする請求項1記載のカテーテル装置。
【請求項3】
OCTカテーテルおよび/またはIVUSカテーテルの信号線(3,4,23,24,41,42)が、血管閉塞を治療するための治療カテーテルの外被(21,39)の内側を案内されていることを特徴とする請求項1又は2記載のカテーテル装置。
【請求項4】
OCTカテーテル、IVUSカテーテルおよびこれらを包囲する駆動軸(2,22,40,52)のうちのすくなくとも1つが回転可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の1つに記載のカテーテル装置。
【請求項5】
OCTカテーテルおよび/またはIVUSカテーテルの画像センサ(11,14,25,26,47,48)が、血管閉塞を治療するための治療カテーテルの治療ユニットの前方または後方に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4の1つに記載のカテーテル装置。
【請求項6】
治療ユニットが、OCTカテーテルおよび/またはIVUSカテーテルの移動可能な駆動軸、信号線および画像センサ(47,48)のうちの少なくとも1つを貫通させるための開口(46)を有することを特徴とする請求項5記載のカテーテル装置。
【請求項7】
IVUSカテーテルの超音波および/またはOCTカテーテルの光のために少なくとも1つの透過性出射範囲が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6の1つに記載のカテーテル装置。
【請求項8】
カテーテル装置(1,20,34,51)が、3次元画像化のために、OCTカテーテルおよび/またはIVUSカテーテルの回転と、この回転と同時に押し込みおよび/または引き戻しとができるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至7の1つに記載のカテーテル装置。
【請求項9】
位置センサシステムが電磁的にまたは超音波に基づいて構成されていることを特徴とする請求項1乃至8の1つに記載のカテーテル装置。
【請求項10】
位置センサシステムがカテーテル装置の先端範囲に配置されていることを特徴とする請求項1乃至9の1つに記載のカテーテル装置。
【請求項11】
カテーテル装置(1,20,34,51)が、自動的な機械式ナビゲーションおよび/または磁気式ナビゲーションを行なうように構成されていることを特徴とする請求項1乃至10の1つに記載のカテーテル装置。
【請求項12】
患者運動を認識するための少なくとも1つの運動センサが設けられていることを特徴とする請求項1乃至11の1つに記載のカテーテル装置。
【請求項13】
カテーテル装置(1,20,34,51)の先端に少なくとも1つの生理学的センサが設けられていることを特徴とする請求項1乃至12の1つに記載のカテーテル装置。
【請求項14】
血管内のカテーテル装置のシールドおよび/またはガイドのための被覆が設けられていることを特徴とする請求項1乃至13の1つに記載のカテーテル装置。
【請求項15】
OCTカテーテルの画像センサが、カテーテル装置(1,20,34,51)の長手方向においてIVUSカテーテルの画像センサの前方または後方に配置されていることを特徴とする請求項1乃至14の1つに記載のカテーテル装置。
【請求項16】
カテーテル装置は超音波造影剤を注入するために構成されているルーメンを有することを特徴とする請求項1乃至15の1つに記載のカテーテル装置。
【請求項17】
請求項1乃至16の1つに記載のカテーテル装置と共に構成されたX線装置。
【請求項18】
X線装置は、OCTデータおよび/またはIVUSデータと、X線データおよび/または他のモダリティの画像データとの組み合わせおよび/または重ね合わせを行なうように構成されていることを特徴とする請求項17記載のX線装置。
【請求項19】
カテーテル装置による部分的および/または完全な血管閉塞の治療時の画像を監視するために、カテーテル装置(1,20,34,51)が、画像監視のためのOCTカテーテルおよびIVUSカテーテルならびに位置センサシステムと共に一体化ユニットとして構成されている血管閉塞を治療するための治療カテーテルを有することを特徴とする血管閉塞の治療時の画像監視方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−83053(P2007−83053A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−255462(P2006−255462)
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】