説明

ゲート型横型サイリスタベースランダムアクセスメモリ(GLTRAM)セルを製造するための方法

【解決手段】
ゲート型横型サイリスタベースメモリデバイス(gltram)を製造するための方法が提供される。半導体層(406)内の第1の伝導性タイプの第1、第2、第3及び第4のウエル領域(463,471,486,493)を含む半導体層(406)が設けられる。第1のゲート構造(465/408)は第1のウエル領域(463)上にあり、第2のゲート構造(475/408)は第2のウエル領域(471)上にあり、第3のゲート構造(485/408)は第3のウエル領域(486)上にあり且つ第2のゲート構造(475/408)と一体であり、第4のゲート構造(495/408)は第4のウエル領域(493)上に配置される。第1のゲート構造(465/408)の第1の側壁(414)及び第2乃至第4のゲート構造(475/408,485/408,495/408)の側壁(412,413,416,417,418,419)に隣接して側壁スペーサ(469)が形成される。また、第1のウエル領域(463)の部分(468)及び第1のゲート構造(465/408)の部分を覆う絶縁スペーサブロック(467)が形成される。絶縁スペーサブロック(467)は第1のゲート構造(465/408)の第2の側壁(415)に隣接する。第1のゲート構造(465/408)に隣接して第1のソース領域(472)が形成され、第1及び第2のゲート構造(465/408,475/408)の間に共通ドレイン/カソード領域(474/464)が形成され、第3のゲート構造(485/408)に隣接して第2のソース領域(482)が形成され、第3及び第4のゲート構造(485/408,495/408)の間に共通ドレイン/ソース領域(484/492)が形成され、第4のゲート構造(495/408)に隣接してドレイン領域(494)が形成される。第1のゲート構造(465/408)に隣接する絶縁スペーサブロック(467)の下で第1のウエル領域(463)内に延在する第1のベース領域(468)が形成され、第1のベース領域(468)に隣接する第1のウエル領域(463)内に延在するアノード領域(466)が第1のウエル領域(463)内に形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は一般的には半導体メモリデバイスに関する。より特定的には本発明の実施形態は、ゲート型横型サイリスタベースランダムアクセスメモリ(GLTRAM)メモリセル構造、当該GLTRAMメモリセルが実装されたメモリデバイス、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路メモリとしてスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)がある。多くのSRAMセル構造は6トランジスタ又は8トランジスタメモリセルを利用している。SRAMセルの多くの実装において用いられているそのような6トランジスタ及び8トランジスタメモリセルに伴う大きな配置面積は、高密度SRAMデバイスの設計を制限してきた。
【0003】
これらの欠点に鑑み、標準的なメモリセルに比べて単純な配置及び小さな配置面積を有するサイリスタベースのメモリセルを構築することが試みられてきている。サイリスタは、PNPN構成に配列されるP型アノード領域、N型ベース領域、ゲート電極に結合されるP型ベース領域、及びN型カソード領域を含む4層構造からなる双安定な3端子デバイスである。PN接合はP型アノード領域とN型ベース領域の間、N型ベース領域とP型ベース領域の間、そしてP型ベース領域とN型カソード領域の間に形成される。接点はP型アノード領域、N型カソード領域及びP型ベース領域に作製される。
【0004】
ネマチ及びプラマー(F. Nemati and J. D. Plummer)は、アクセストランジスタ及びゲートアシストの垂直PNPNサイリスタを含み垂直サイリスタがゲート強化スイッチングモードで動作する2デバイスサイリスタベースSRAM(T−RAM)セルを開示している。ネマチ及びプラマー、高速、低電圧、ギガスケールメモリのための新規なサイリスタベースのSRAMセル(T−RAM)、集積化システムセンター、スタンフォード大学、スタンフォード、カリフォルニア、1999(F. Nemati and J.D. Plummer, A Novel Thyristor-based SRAM Cell (T-RAM) for High-Speed, Low- Voltage, Giga-scale Memories, Center for Integrated Systems, Stanford University, Stanford, CA., 1999)を参照。T−RAMの性能は垂直サイリスタのターンオフ特性に依存する。ターンオフ特性はPNPNサイリスタのP型ベース領域内における蓄えられたチャージ及びキャリア遷移時間に依存する。「0」書き込み動作に対してサイリスタを逆バイアスすると共に、垂直サイリスタのターンオフ切り換えが蓄えられたチャージを放電するのを支援するためのゲート電極を用いることによって、垂直サイリスタのためのターンオフ特性はミリ秒からナノ秒へと改善される。
【0005】
図1はT−RAMセル110を含む従来のサイリスタベースランダムアクセスメモリ(T−RAM)セルのアレイを示す回路図100である。
【0006】
図1に示されるように、T−RAMセル110は、ワード線120,130、共通ビット線150、NMOSアクセストランジスタ170と直列の薄い容量性結合サイリスタ(Thin Capacitively-Coupled Thyristor)(TCCT)デバイス160からなる。TCCTデバイス160は、サイリスタ162とサイリスタ162のゲートに結合されるキャパシタ165とを備えた能動記憶素子を提供する。NMOSアクセストランジスタ170はTCCTデバイス160のカソードノード146と共通ビット線150との間に結合される。TCCTデバイス160のアノードノード148は正のバイアスで固定される。TCCTデバイス160は双安定電流対電圧(I−V)特性を示す。双安定電流対電圧特性は論理「1」状態と論理「0」状態の間での広い読み出しマージンをもたらし、何故ならば両状態の間のオン/オフ電流比が1×10よりも大きいからである。ネマチ等(F. Nemati et al.)を参照。論理「1」データ状態にあっては、TCCTデバイス160は大電流をもたらす順方向ダイオードモードにあるので、双安定電流対電圧特性は良好な読み出し電流をもたらす。論理「1」をT−RAMセル110内に記憶させるために、スタンバイ又は保持電流よりも大きな一定電流がTCCTデバイス160及びNMOSアクセストランジスタ170に与えられる。メモリセルの各々からの電流は共通ビット線150を介して集められる。読み出し動作の間、共通ビット線150の電圧レベルは所定レベル(例えば接地又は(Vdd)の半分)で維持されなければならない。もし共通ビット線150に接続されたメモリセルの各々から電流が流れると、共通ビット線150の電圧レベルが変動することになる。共通ビット線150の電圧レベルは選択されたセルの他、非選択のセルからの漏れ電流の量によっても変化させられるので、これにより読み出し動作の障害となる(「読み出し障害(read disturbance)」とも称される)。
【0007】
図2はTCCT−DRAMセル210,270を含む従来の薄い容量性結合サイリスタ(TCCT)−DRAMセルのアレイを示す回路図200である。通常MOSFETデバイス及びキャパシタを含む従来のDRAMセルと対照的に、TCCT−DRAMセル210は、単一のTCCTデバイス260と、書き込みイネーブル線230、ワード線240及びビット線250を含む3制御線とから構成される。特に、TCCT−DRAMセル210はアクセストランジスタを必要としない。TCCTデバイス260はサイリスタ262から構成され、サイリスタ262は、ビット線250に接続されるアノードノード248と、ワード線240に接続されるカソードノード246と、書き込みイネーブル線230として機能するゲート線にサイリスタ262のPベース領域(図示せず)の上方で直接的に接続されるゲートキャパシタ265とを含む。TCCT−DRAMセル210は、スタンバイモード、論理「1」書き込み動作、論理「0」書き込み動作、及び読み出し動作を含む基本書き込み/読み出し動作を用いて動作させられる。
【0008】
スタンバイモードにおいては、ビット線250及びワード線240は両方ともVddであり、記憶されたデータはサイリスタのPベース領域のチャージ状態によって維持される。TCCT−DRAM内のワード線240は、書き込みイネーブル線230に沿って接続されたTCCTセルをアクティブにする。論理「1」書き込み動作の間、ワード線240が接地レベルに保持される一方でビット線250に印加される電圧は高に保持され、書き込みイネーブル線230がパルスされてTCCTデバイス260がラッチするようにトリガーされる。「0」書き込み動作に対するバイアススキームは、ビット線250に印加される電圧が低に保持されて書き込みイネーブル線230のパルシングがTCCTデバイス260をブロッキング状態に切り換えることを除いては、「1」書き込み動作と同じである。読み出し動作の間、ワード線240は低に保持され、ビット線250の電圧又は電流における変化がセンス増幅器へ読み込まれる。
【0009】
「0」書き込み動作の後に生じるスタンバイモード即ち「保持期間」の間、サイリスタのPベース領域(図示せず)は負にチャージされ、アノードノード248からカソードノード246へ流れる逆漏れ電流に起因して、Pベース領域の電位は徐々に増大する。この漏れ電流のせいで、TCCT−DRAMセル210のチャージ状態をリセットするために、TCCT−DRAMセル210は動作中に周期的にリフレッシュされねばならない。リフレッシュ動作は、記憶されている値をTCCT−DRAMセル210から読み出すことと、記憶されている値を次いでTCCT−DRAMセル210へ記憶し直すこととを伴う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、小さなメモリセルサイズ及び速い動作速度を有するメモリデバイス及びメモリセル構造並びに当該メモリデバイス及びメモリセル構造を製造するための方法に対する必要性がある。また、当該メモリデバイス及びメモリセル構造が周期的なリフレッシュ動作を実行する必要性を排除し得るとすれば、それも望ましいであろう。更に、当該メモリデバイス及びメモリセル構造が、読み出し動作中に生じ得る読み出し障害のような問題を低減し及び/又は排除し得るとすれば、それも望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
1つの実施形態によると、メモリデバイスを製造するための方法が提供される。半導体層内の第1の伝導性タイプの第1、第2、第3及び第4のウエル領域を含む半導体層が設けられる。第1のゲート構造は第1のウエル領域上に、第2のゲート構造は第2のウエル領域上に、第3のゲート構造は第3のウエル領域上で且つ第2のゲート構造と一体であり、第4のゲート構造は第4のウエル領域上に配置される。第1のゲート構造の第1の側壁及び第2乃至第4のゲート構造の側壁に隣接して側壁スペーサが形成され、また第1のウエル領域の部分及び第1のゲート構造の部分上に絶縁スペーサブロックが形成される。絶縁スペーサブロックは第1のゲート構造の第2の側壁に隣接する。第1のゲート構造に隣接して第1のソース領域が形成され、第1及び第2のゲート構造の間に共通ドレイン/カソード領域が形成され、第3のゲート構造に隣接して第2のソース領域が形成され、第3及び第4のゲート構造の間に共通ドレイン/ソース領域が形成され、第4のゲート構造に隣接してドレイン領域が形成される。第1のゲート構造に隣接する絶縁スペーサブロックの下で第1のウエル領域内に延在する第1のベース領域が形成され、第1のベース領域に隣接する第1のウエル領域内に延在するアノード領域が第1のウエル領域内に形成される。
【0012】
本発明の更に完全な理解は、詳細な説明及び特許請求の範囲を以下の図面と併せて考慮して参照することによってもたらされるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】従来のサイリスタベースランダムアクセスメモリ(T−RAM)セルのアレイを示す回路図。
【図2】従来の薄い容量性結合サイリスタ(TCCT)−DRAMセルのアレイを示す回路図。
【図3】本発明の実施形態で用いることができるメモリシステムの回路図。
【図4】本発明の実施形態に従うメモリセルを示す回路図。
【図5】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す断面図(その1)。
【図6】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す上面図(その1)。
【図7】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す断面図(その2)。
【図8】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す断面図(その3)。
【図9】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す上面図(その2)。
【図10】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す断面図(その4)。
【図11】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す断面図(その5)。
【図12】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す上面図(その3)。
【図13】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す断面図(その6)。
【図14】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す断面図(その7)。
【図15】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す上面図(その4)。
【図16】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す断面図(その8)。
【図17】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す断面図(その9)。
【図18】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す断面図(その10)。
【図19】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す断面図(その11)。
【図20】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す断面図(その12)。
【図21】本発明の種々の実施形態に従う図4又は図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す断面図(その13)。
【図22】本発明の種々の実施形態に従う図4のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す上面図。
【図23】本発明の実施形態に従い図4のメモリセルの動作中に制御線に印加される電圧を示すタイミング図。
【図24】本発明の他の実施形態に従うメモリセルを示す回路図。
【図25】本発明の他の実施形態に従う図24のメモリセル及びその製造のための方法ステップを示す上面図。
【図26】本発明の実施形態に従い図24のメモリセルの動作中に制御線に印加される電圧を示すタイミング図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の詳細な説明は本来的に単に例示的なものであり、本発明又は本発明の応用及び使用を限定することは意図されていない。「例示的」という語は、「例、実例、又は例証としての役目をする」という意味でここに使用される。ここに「例示的」なものとして説明されるいかなる実施形態も、他の実施形態よりも望ましい又は有利であるものと解釈される必要はない。以下に説明される全ての実施又は実装は、当業者が本発明をつくり又は使用することを可能にするために提供される例示的な実施又は実装であり、特許請求の範囲によって画定される本発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、前述した技術分野、背景技術、簡単な概要又は以下の詳細な説明によって示されるいかなる表現され又は暗示される理論によっても制約されることは意図されていない。
【0015】
簡潔のため、トランジスタの設計及び製造、メモリデバイスの制御、メモリセルプログラミング、メモリセルイレージング、並びにデバイス及びシステムの他の機能的側面(並びにデバイス及びシステムの個別動作要素)に関連する標準的な技術については、ここでは詳しくは説明しないことがある。また、ここに含まれる種々の図面に示される接続線は、種々の要素間での例示的な機能関係及び/又は物理的接続を提示することが意図されている。本発明の実施形態においては、多くの代替的又は追加的な機能関係又は物理的接続があり得ることに留意されたい。
【0016】
以下の説明は互いに「接続され(connected)」又は「結合され(coupled)」ている要素、ノード又は形(elements or nodes or features)を参照する。明示的に別段の定めがない限り、ここに用いられる「接続され」は、1つの要素、ノード又は形が他の要素、ノード又は形と直接的につながっている(joined to)(又は直接的に通信する)ことを意味する。同様に、明示的に別段の定めがない限り、ここに用いられる「結合され」は、1つの要素、ノード又は形が他の要素、ノード又は形と直接的又は間接的につながっている(又は直接的若しくは間接的に通信する)ことを意味する。
【0017】
明細書及び特許請求の範囲において、「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」の表現等の序数がもしあれば、これらは同様の要素を区別するために用いられていてよく、必ずしも特定の逐次的又は経時的な順序を表していなくてよい。そのように用いられる表現は交換可能であることが理解されるべきである。適切な状況下で、ここに説明される本発明の実施形態は、ここに示されあるいは説明される以外の順序で製造又は動作が可能である。
【0018】
更に、「備える(comprise)」、「含む(include)」、「有する(have)」の語及びそれらの任意の変形は非排他的な包含に及ぶことが意図されており、要素の羅列を備える処理、方法、物品、又は装置は、必ずしもそれら要素に限定されずに、明示的には羅列されておらず又は当該処理、方法、物品、若しくは装置に特有な他の要素を含んでよい。
【0019】
図3は本発明の実施形態で使用可能なメモリシステム340のブロック図である。メモリシステム340は例示的な実施形態の単純化された提示であり、実際のシステム340は図3には図示されていない標準的な要素、論理、構成部品、及び機能をも含んでいてよい。メモリシステム340は、「1」書き込み、「1」読み出し、「0」書き込み、及び「0」読み出しを含む動作をメモリアレイ342に関して実行することができる。
【0020】
メモリシステム340はメモリアレイ342を含み、メモリアレイ342は、ワード線及びビット線が通常通りそれぞれ行及び列へ配列される複数のメモリセルと、行及び列デコーダ344,348と、センス増幅器回路346とを備えている。各メモリセルは行アドレス及び列アドレスで指定される。特定のメモリセルに対して、特定のビット線で維持されている信号(論理「0」又は論理「1」を示す)が記憶素子へ書き込まれ又は記憶素子から読み出されるのを可能にし又は阻止することによって、特定のワード線はその特定の記憶素子へのアクセスを制御する。このように、各メモリセルは1ビットのデータを論理「0」又は論理「1」として記憶することができる。
【0021】
メモリアレイ342のビット線はセンス増幅器回路346に接続されていてよく、一方そのワード線は行デコーダ344に接続されていてよい。アドレス及び制御信号はアドレス/制御線361によってメモリシステム340へ入力される。アドレス/制御線361は列デコーダ348、センス増幅器回路346及び行デコーダ344に接続されている。アドレス/制御線361は、とりわけメモリアレイ342への書き込み及び読み出しアクセスを得るために用いられる。
【0022】
列デコーダ348はセンス増幅器回路346に列選択線362上の制御及び列選択信号を介して接続される。センス増幅器回路346はメモリアレイ342用の入力信号を受け取り、メモリアレイ342から読み出されたデータを入力/出力(I/O)データ線363経由で出力する。データはワード線をアクティブにする(行デコーダ344を介して)ことによってメモリアレイ342のセルから読み出され、そのワード線はそのワード線に対応するすべてのメモリセルをそれぞれのビット線360に結合しており、ビット線360はアレイの列を決定している。1つ以上のビット線が同様にアクティブにされる。特定のワード線及び複数のビット線がアクティブにされて単一ビット又は複数ビットが選択されると、ビット線に接続されるセンス増幅器回路346は、アクティブにされたビット線と参照線の間の電位差を測定することによって、選択されたビットのデータを検出しそして増幅する。
【0023】
図4は本発明の実施形態に従うメモリセル410を示す回路図である。図4では単一のメモリセル410が示されているが、実用的な実装においてメモリセル410は集積回路内で相互接続される多数のメモリセルの1つであってよいことが当業者によって理解されるであろう。当業者であれば、メモリセル410は数千以上のそのようなメモリセルを含んでいてよいメモリセルアレイ内に実装され得ることを理解するであろう。1つの実施形態においては、図3に示されるメモリシステム340のメモリアレイ342内のメモリセルの1つとして、メモリセル410が実装されてよい。
【0024】
メモリセル410はゲート型横型サイリスタ(gated lateral thyristor)(GLT)デバイス460、書き込みアクセストランジスタ470、読み出しアクセストランジスタ480及び検出トランジスタ(sensing transistor)490を備えている。ワード線420、書き込みイネーブル線430、供給線432、書き込みビット線452、及び読み出しビット線454を含む複数の制御線がメモリセル410を動作させるのに用いられる。1つの実施形態では、ワード線420は多結晶シリコンからなり、書き込みイネーブル線430及び供給線432は各々第1の金属層からなり、書き込みビット線452及び読み出しビット線454は各々第2の金属層からなる。
【0025】
1つの実装においては、トランジスタ470,480,490の各々はMOSFETであり従ってソース電極、ドレイン電極、及びゲート電極を含む。「MOSFET」という用語は、金属ゲート電極及び酸化物ゲート絶縁体を有するデバイスを適切に参照するが、全体を通して当該用語は、半導体基板(シリコンであるか他の半導体材質であるかにかかわらず)上のゲート絶縁体(酸化物であるか他の絶縁体であるかにかかわらず)上に位置する導体ゲート電極(金属であるか他の導電性材質であるかにかかわらず)を含むいかなる半導体デバイスをも参照するものとして用いられるであろう。MOSFETトランジスタは実装に応じてNMOSFET又はPMOSFETのいずれかであってよい。図4においては、書き込みアクセストランジスタ470は、ソース電極472と、ドレイン電極474と、ワード線420に結合されるゲート電極475とを含む。読み出しアクセストランジスタ480はソース電極482とドレイン電極484とゲート電極485とを含む。検出トランジスタ490はソース電極492とドレイン電極494とゲート電極495とを含む。
【0026】
図4においてゲート型横型サイリスタ(GLT)デバイスは符号460で示されている。GLTデバイス460はサイリスタ462(直列の2つのダイオードとして示される)と例えば図20に示されるようにサイリスタ462に接続される金属酸化物シリコン(MOS)キャパシタとを備えていることが理解されよう。一般にサイリスタは双安定な3端子デバイスであり、ゲート電極465とカソード領域464とアノード領域466とカソード領域464及びアノード領域466の間に配置される一対のベース領域(図示せず)とを備えている。アノード領域466に対してアノード端子を、カソード領域464に対してカソード端子を、そしてゲート電極465に対してゲート端子を設けるために複数の接点(contacts)が作られている。アノード領域466とベース領域の1つとの間、一対のベース領域の間、及びベース領域の他の1つとカソード領域464との間にはPN又はNP接合が形成されている。GLTデバイス460においては、MOSキャパシタ(図示せず)はサイリスタ462のベース領域(図示せず)の1つに接続される。
【0027】
図5〜20に関して以下に説明されることになるメモリセル410の1つの例示的な実施形態においては、トランジスタ470,480,490はNMOSFETであり、GLTデバイス460はMOSキャパシタに結合されるPNPNサイリスタ462を備えている。図20に示されるように、PNPNサイリスタ462は、PNPN構造に配列されるゲート電極465(MOSキャパシタの一方の電極として機能する)とP型アノード領域466とN型ベース領域468とP型ベース領域463とN型カソード領域464とを含み、N型及びP型ベース領域468,463はP型アノード領域466とN型カソード領域464の間で横方向に(latetally)配置されている。上述したように、P型アノード領域466に対して、N型カソード領域464に対して、及びゲート電極465に対して接点が作られる。PN接合がP型アノード領域466とN型ベース領域468の間に形成され、別のPN接合がN型ベース領域468とP型ベース領域463の間に形成され、そして更に別のPN接合がP型ベース領域463とN型カソード領域464の間に形成される。GLTデバイス460のMOSキャパシタは、ゲート電極465と、P型ベース領域と、ゲート電極465及びP型ベース領域の間に配置されるゲート絶縁層とを含む。ゲート絶縁層はキャパシタ誘電体として機能する。N型ベース領域とP型ベース領域は互いに隣接している。MOSキャパシタはサイリスタのP型領域に接続される。代替的な例示的実施形態においては、トランジスタ470,480,490はPMOSFETであり、GLTデバイス460はMOSキャパシタに結合されるサイリスタを備えており、そこではサイリスタはNPNP構造に配列され、MOSキャパシタはNベースに接続される。
【0028】
図4は種々のノード441,442,443,444,445,446,448,449を示しており、これらはメモリセル410を構成している異なるデバイス460,470,480,490及び種々の制御線420,430,432,452,454の間での電気的及び/又は物理的結合を説明している。これら種々のノードは、メモリセル410を構成している異なるデバイス460,470,480,490及び種々の制御線420,430,432,452,454が互いに直接的に接続されることを必ずしも暗示しておらず、幾つかの実施形態では、特定のデバイスと所定のノードの間に付加的な介在デバイス(図示せず)が存在してよい。
【0029】
GLTデバイス460のカソードノード464は、書き込みアクセストランジスタ470のドレイン電極474及び検出トランジスタ490のゲート電極495にノード444にて結合される。GLTデバイス460のゲート電極465はノード446にて書き込みイネーブル線430に結合され、GLTデバイス460のアノードノード466はノード448にて供給線432に結合される。
【0030】
検出トランジスタ490はノード449にて供給線432に結合され、またノード444にて書き込みアクセストランジスタ470のドレイン電極474及びGLTデバイス460のカソード電極464に結合される。検出トランジスタ490のソース電極492はノード445にて読み出しアクセストランジスタ480のドレイン電極484に結合される。検出トランジスタ490はノード444での電圧を検出する。例えば、GLTデバイス460が論理「1」を記憶している場合、ノード444での電圧レベルは「高」(例えば0.5ボルトより高い)で検出トランジスタ490をオンにするのに十分な値になり、検出トランジスタ490は読み出しビット線454での電圧変化を生じさせることになる。GLTデバイス460が論理「0」を記憶している場合には、ノード444での電圧は概ね0.0ボルトになり検出トランジスタ490はオフのままとなるから、検出トランジスタ490は読み出しビット線454での電圧変化を生じさせない。
【0031】
図4の回路図においては、書き込みアクセストランジスタ470及び読み出しアクセストランジスタ480はワード線420に結合されているように示されており、読み出しアクセストランジスタ480のゲート電極485はノード443にて書き込みアクセストランジスタ470のゲート電極475と結合されているように示されている。ゲート電極475,485はノード443にて結合されているように示されているが、ゲート電極475,485は実際にはワード線420の部分部分であり多結晶シリコン等の導電性材質の共通層から形成されることが当業者によって理解されるであろう。
【0032】
図4に示される実施形態において、書き込みアクセストランジスタ470のソース電極472はノード441にて書き込みビット線452に結合され、読み出しアクセストランジスタ480のソース電極482はノード442にて読み出しビット線454に結合され、検出トランジスタ490のドレイン電極494はノード449にて供給線432に結合される。書き込みアクセストランジスタ470は、書き込みビット線452がスタンバイモードにないときにのみスイッチングすることによって、書き込みビット線452を介する書き込み動作の間の書き込みアクセスを制御する。スタンバイモードは書き込み及び読み出し動作の間の保持状態を参照し、保持状態の間はワード線420は保持電圧にある。読み出しアクセストランジスタ480は読み出しビット線454を介する読み出し動作の間の読み出しアクセスを制御する。別々の書き込み及び読み出しビット線452,454を個々の書き込みアクセストランジスタ470及び個々の読み出しアクセストランジスタ480と共に設けることによって、読み出し及び書き込み経路が互いに分離されるので、読み出し及び書き込み動作は互いに完全に孤立したものとなり、上述した読み出し障害問題が解消される。メモリセル410の動作は、メモリセル410を製造するのに用いられる方法ステップの説明に続く図23を参照して後で更に詳細に説明される。
【0033】
図5〜22は本発明の種々の実施形態に従うメモリセル410及びその製造のための方法ステップを示している。特に、図6,9,12,15,22はメモリセル410の上面図及びその製造のための方法ステップを示しており、図5,7,8,10,11,13,14,及び16〜21はメモリセル410の横断面図及びその製造のための方法ステップを示している。図6,9,12,15,22に示される平面図は上部及び下部切断線を含む。図7,11,13,16,18,及び20は上部切断線に沿ったメモリセル410の横断面図を示し、図8,10,14,17,19,及び21は下部切断線に沿ったメモリセル410の横断面図を示している。
【0034】
以下に説明される例示的な実施形態において、例示的なメモリセル410はNチャネルMOS(NMOS)トランジスタ470,480,490とGLTデバイス460とを備えており、GLTデバイス460はMOSキャパシタに結合されるPNPNサイリスタを備えている。しかし、以下に説明されるように、同様の方法ステップが、3つのPチャネルMOS(PMOS)トランジスタと、MOSキャパシタに結合されるNPNPサイリスタを含むGLTデバイスとを備えた他のメモリセルを製造するために用いられてよい。
【0035】
メモリセル、MOSトランジスタ及びサイリスタの製造における種々のステップは周知であるから、簡潔にするために、多くの標準的なステップは周知の処理の詳細を提供することなしにここでは簡単に述べられるかあるいは完全に省略されるであろう。前述したように、ここで用いられるような「MOSトランジスタ」という用語は、非限定的に解釈されるべきであり、半導体基板上のゲート絶縁体上に位置する導体ゲート電極を含む任意の半導体デバイスを参照する。
【0036】
メモリセル410の製造における初期ステップは標準的であるから、初期ステップそれら自体は図示されておらず詳細には説明しない。その内部又は上にメモリセル410が製造されることになる半導体構造又は基板401を提供することから製造が開始される。半導体基板401はバルク半導体材料又は絶縁体上半導体(semiconductor-on-insulator)(SOI)のいずれかであってよい。図5に示される本発明の実施形態によると、半導体基板401は(SOI)構造401として示されており、(SOI)構造401は、キャリアウエハ又は基板402によって支持される埋め込み酸化物絶縁層404の上又は上方に配置される少なくとも1つの半導体材料の薄い層406を備えており、埋め込み酸化物絶縁層404はキャリアウエハ402と半導体層406の間に配置される。半導体分野の当業者であれば、半導体層406がシリコン層、ゲルマニウム層、ガリウムヒ素層、又は他の半導体材料であってよいことを理解するであろう。1つの実施形態においては、半導体層406は埋め込み酸化物絶縁層404上のシリコンの薄い単結晶層を備えている。シリコンの薄い単結晶層は(100)表面結晶方位を有するシリコン基板であってよい。その薄いシリコン層は望ましくは少なくとも概ね1乃至35オーム/スクエアの抵抗率を有する。ここで用いられるような「シリコン層」という用語は、半導体工業で典型的に用いられる比較的純粋なシリコン材料又は軽く不純物ドープされた単結晶シリコン材料の他、実質的に単結晶半導体材料を形成するために少量の他の元素、例えばゲルマニウム、炭素等や不純物ドーパント元素、例えばホウ素、リン、及びヒ素が添加されたシリコンを包含するものとして用いられるであろう。1つの実施形態においては、埋め込み酸化物絶縁層404は例えば二酸化シリコン層であってよく、望ましくは約40〜200nmの厚みを有している。
【0037】
半導体層406は、形成されるべきGLTデバイス460及びMOSトランジスタ470,480,490の伝導性タイプに応じて、N型伝導率決定不純物又はP型伝導率決定不純物のいずれかで不純物ドープされてよい。NMOS実施形態においては、半導体層406内にPウエル領域463,471,486,493を生成するために、半導体層406はP型伝導率決定不純物をドープされる。不純物ドーピングは例えば、ホウ素等のドーパントイオンの注入及びそれに続く熱焼鈍によって行われてよい。代替的には、PMOS実施形態においては、半導体層406内にNウエル領域(図示せず)を生成するために、半導体層406はN型伝導率決定不純物をドープされてよい。不純物ドーピングは例えば、リン及びヒ素等のドーパントイオンの注入及びそれに続く熱焼鈍によって行われてよい。
【0038】
Pウエル領域463,471,486,493が形成された時点で、隣接するメモリセルの間の誘電体隔離領域(図示せず)の形成のために半導体層406に溝がエッチングされてよい。例えばメモリセル410は、誘電体隔離領域(図示せず)、望ましくは浅溝隔離(shallow trench isolation)(STI)領域によって他のメモリセル(図示せず)から電気的に隔離されてよい。STIを形成するために用いられ得る多くの処理が周知であるから、ここでは詳細には説明する必要はないであろう。一般にSTIは、半導体層406にエッチングされた浅溝であって絶縁体材料で実質的に充填される浅溝を含む。酸化物等の絶縁体材料で溝が充填された後、表面は通常通り例えば化学的機械的平坦化(chemical mechanical planarization)(CMP)によって平坦化される。
【0039】
図6〜8に示されるように、ゲート絶縁体材料の層408が半導体層406上に形成され、ゲート電極465,475,485,495がゲート絶縁体材料の層408及びそれぞれ不純物ドープPウエル領域463,471,486,493を覆うように形成される。ゲート絶縁体材料の層408は熱的に成長させられた二酸化シリコンの層であってよく、代替的には堆積させられた絶縁体、例えばシリコン酸化物、シリコン窒化物、又は二酸化シリコンに比べて高い誘電率(κ)を有する高誘電率(κ)絶縁体材料であってよい。「高κ」材料の例としてはは、限定はされないがハフニウム酸化物(HfO)、ハフニウムシリケート(HfSiO)等を含む、ハフニウム及びジルコニウムのケイ酸塩並びにこれらの酸化物が挙げられる。堆積する絶縁体は例えば、化学的気相堆積(CVD)、低圧化学的気相堆積(LPCVD)、プラズマ強化化学的気相堆積(PECVD)又は原子層堆積(ALD)によって堆積させられてよい。ゲート絶縁体層408は望ましくは約1〜10nmの厚みを有しているが、実際の厚みは実装されつつある回路に基いて決定されてよい。
【0040】
望ましくは、ゲート絶縁体材料の層408を覆うゲート形成材料の層(図示せず)を堆積させ、次いでゲート形成材料の層をパターニング及びエッチングして(下層としてのゲート絶縁体材料408も)ゲート絶縁体材料408の残っている部分上にゲート形成材料のストリップ420,421,422を図6に示されるように形成することによって、ゲート電極465,475,485,495が形成される。ゲート形成材料の層、従ってゲート電極465,475,485,495は、多結晶シリコンの層又は他の導電性材料、例えば金属の層から形成されてよい。1つの実施形態においては、ゲート形成材料の層は約100〜300nmの厚みを有する非ドープ多結晶シリコンの層を備えている。多結晶シリコンは例えば、低圧化学的気相堆積(LPCVD)等のCVD反応におけるシラン(SiH)の還元によって堆積させることができる。
【0041】
ゲート形成材料及びゲート絶縁体材料の層408をパターニング及びエッチングした後に、ゲート電極465,475,485,495がゲート絶縁体材料408の残っている部分上に既に形成されている。図9〜11に示されるように、ゲート絶縁体材料408における開口がゲート電極465,475,485,495に隣接するPウエル領域463,471,486,493の部分部分を露出させており、Pウエル領域463の一部上にマスク層498が形成される。Pウエル領域463,471,486,493の露出された部分の少なくとも表面部分がN型伝導率決定不純物で不純物ドープされて、軽くドープされた拡張領域456が半導体層406内でゲート電極465,475,485,495に隣接して生成されてよい。不純物ドーピングは例えば、ヒ素等のドーパントイオンの注入及びそれに続く熱焼鈍によって行われてよい。
【0042】
図12〜14に示されるように、側壁スペーサ469及び絶縁スペーサブロック467が次いで形成される。1つの実施形態では、絶縁体のブランケット層(図示せず)、例えばシリコン酸化物及び/又はシリコン窒化物の誘電体層が、ゲート電極465,475,485,495及び、軽くドープされた拡張領域456を含む半導体層406の露出された部分を覆うように共形的に堆積させられる。次いで感光性材料、例えばフォトレジストが絶縁体のブランケット層に塗布され、残留部分496を残し且つブランケット絶縁層の他の部分を露出させるようにパターニングされる。ブランケット絶縁層の露出した部分(即ち残留感光性材料496に覆われなかった部分)は次いで、例えば反応性イオンエッチング(RIE)によってエッチャントで異方性エッチングされ、ゲート電極465,475,485,495の側壁412,413,414,416,417,418,419上には側壁スペーサ469が、またゲート電極465の側壁415上には絶縁スペーサブロック467が形成される。シリコン酸化物及びシリコン窒化物は例えばCHF、CF、又はSF化学においてエッチングすることができる。絶縁スペーサブロック467は半導体層406の一部、ゲート電極465の一部、及びゲート電極465の側壁415を覆う。感光性材料の残留部分496は次いで除去される。
【0043】
図15〜17に示されるように、例えばフォトレジストの層であってよいマスキング材料の他の層が次いで塗布及びパターニングされて、イオン注入マスク499が提供される。イオン注入マスク499は、N型ベース領域/アノード領域468,466の最終的な位置に対応する半導体層406の領域を覆い、またソース領域472、共通ドレイン/カソード領域474,464、ソース領域482、共通ドレイン/ソース領域484,492、及びドレイン領域494の最終的な位置に対応する半導体層406の領域を露出させる。ソース領域472、ドレイン/カソード領域474,464、ソース領域482、共通ドレイン/ソース領域484,492、及びドレイン領域494は、矢印497で示されるように概ねゼロ度で注入を受けてよい。この例示的な実施形態では、N型伝導率決定イオン、例えばリン又はヒ素が注入される。マスキング材料の層499は次いで除去される。
【0044】
図15、18及び19に示されるように、例えばフォトレジストの層であってよいマスキング材料の層501が次いでゲート電極465,475,485,495を覆うように塗布されてパターニングされ、Nベース領域468及びアノード領域466の最終的な位置に対応する半導体層406の領域を露出させるイオン注入マスクが提供される。Nベース領域468は半導体層406の上面に垂直な線504に対して矢印503で示されるような角度で注入を受け、絶縁スペーサブロック467の下に延在するNベース領域468が生成される。Nベース領域468は望ましくは、半導体層406の上面に垂直な線504に対して0度より大きく且つ45度以下の角度で注入を受ける。この例示的な実施形態では、N型伝導率決定イオン、例えばリン又はヒ素が注入される。次いで図15、20及び21に示されるように、アノード領域466が高エネルギーイオンビームを用いて矢印505で示されるように概ねゼロ度でP型伝導率決定イオン、例えばホウ素を注入され、GLTデバイス460のP型アノード領域466が形成される。代替的な実施形態では、N型伝導率決定イオン、例えばリン又はヒ素が注入される。P型アノード領域466の形成は、N型ベース領域/アノード領域468,466を2つの部分、即ちGLTデバイス460のN型ベース領域468とP型アノード領域466とに分割する。N型ベース領域468はPウエル領域463とP型アノード領域466の間に配置される。
【0045】
マスキング材料の層501は次いで除去され、結果として得られたメモリセル410構造は、制御された時間だけメモリセル410を高温にさらすことによって急速熱焼鈍(RTA)を受ける。RTAステップはN型ソース領域472、N型ドレイン/カソード領域474,464、N型ベース領域468、P型アノード領域466、N型ソース領域482、N型共通ドレイン/ソース領域484,492、及びN型ドレイン領域494内のイオンを電気的に活性化し、これらの領域内に注入されたドーパントイオンを外に向けて横方向に拡散させる(図示せず)。また図示はしないが、ゲート電極465,475,485,495、N型ソース領域472、N型ドレイン/カソード領域474,464、N型ベース領域468、P型アノード領域466、N型ソース領域482、N型共通ドレイン/ソース領域484,492、及びN型ドレイン領域494の露出された領域の表面上には、次いでシリサイド領域(図示せず)が形成されてよい。シリサイド領域は当該領域に対する接点を電気的に結合するためのメカニズムを提供する。また、N型ドレイン/カソード領域474,464は、図22に示されるようにシリサイド領域444を介してゲート電極495に電気的に結合されてよい。
【0046】
図22に示されるように、メモリセル410は、周知のステップ(図示せず)、例えば誘電体材料の層を堆積させること、誘電体材料を貫通する開口をエッチングすること及び、開口内に延在して種々のデバイスと電気的に接触するメタライゼーション(metallization)を形成することによって完成されてよい。例えば、絶縁体材料が、ゲート電極465,475,485,495並びに、N型ソース領域472、N型ドレイン/カソード領域474,464、P型アノード領域466、N型ソース領域482、N型共通ドレイン/ソース領域484,492、及びN型ドレイン領域494を含む半導体層406の露出した領域上に堆積させられてエッチングされ、絶縁体材料内でN型ソース領域472、P型アノード領域466、N型ソース領域482、及びN型ドレイン領域494にまで延在するコンタクトホール即ち開口が形成されてよい。相互接続の金属又は他の導電性材料の導電性層(図示せず)が次いでコンタクトホール内に堆積させられてパターニングされ、残った部分がN型ソース領域472、P型アノード領域466、N型ソース領域482及びN型ドレイン領域494上に形成されるシリサイド領域(図示せず)に対する相互接続メタライゼーションを構成してよい。絶縁体材料の他の層内で相互接続メタライゼーションにまで延在するビアが次いで形成され、相互接続メタライゼーションへの電気的経路が提供されてよい。金属1層が次いで少なくともビアを覆うように堆積させられてパターニングされ、GLTデバイス460のゲート電極465及びN型ベース領域468に電気的に接触する書き込みイネーブル線430と、GLTデバイス460のP型アノード領域466のシリサイド領域及び検出トランジスタ490のN型ドレイン領域494上に形成されるシリサイド領域に電気的に接触する供給線432とが形成されてよい。絶縁体材料の他の層(図示せず)が次いで書き込みイネーブル線430及び供給線432を覆うように堆積させられてよく、その絶縁体材料内で延在するビア451,455が形成されてよく、金属2層が次いで少なくともビア451,455を覆うように堆積させられてパターニングされ、ビア451に電気的に接触する書き込みビット線452とビア455に電気的に接触する読み出しビット線454とが形成されてよい。
【0047】
このように、図4及び22に示されるように、メモリセル410はGLTデバイス460、NMOS書き込みアクセストランジスタ470、NMOS読み出しアクセストランジスタ480及び検出トランジスタ490を備えている。NMOS書き込みアクセストランジスタ470は半導体層406上でNMOS読み出しアクセストランジスタ480及びGLTデバイス460に隣接して製造され、検出トランジスタ490は半導体層406上でNMOS読み出しアクセストランジスタ480及びGLTデバイス460に隣接して製造される。
【0048】
GLTデバイス460はMOSキャパシタ463,408,465に結合される横型NPNPサイリスタを備えている。横型NPNPサイリスタはP型アノード領域466、N型ベース領域468、P型ベース領域463及びN型カソード領域464を含む交互に配置されるN型及びP型材質を備えており、ベース領域463,468はP型アノード領域466とN型カソード領域464の間に横方向に配置されている。PN接合(J)がP型アノード領域466とN型ベース領域468の間に形成され、別のPN接合(J)がN型ベース領域468とP型ベース領域463の間に形成され、更に別のPN接合(J)がP型ベース領域463とN型カソード領域464の間に形成されている。GLTデバイス460のMOSキャパシタ463,408,465は、ゲート電極465と、P型ベース領域463と、ゲート電極465及びP型ベース領域463の間に配置されるゲート絶縁体層408とを含む。ゲート絶縁体層408はキャパシタ誘電体として作用する。N型ベース領域468及びP型ベース領域463は互いに隣接している。P型アノード領域466がN型カソード領域464に対して正の電位にある場合(ゲート電極465には電圧が印加されていない)、PN接合(J)及びPN接合(J)は順バイアスされPN接合(J)は逆バイアスされる。PN接合(J)が逆バイアスされているとき、伝導は起こらない(オフ状態)。P型アノード領域466に印加される正の電位が増大させられてサイリスタのブレークダウン電圧(VBK)を超えると、PN接合(J)のアバランシェブレークダウンが生じ、サイリスタは伝導を開始する(オン状態)。N型カソード領域464に対しててゲート電極465に正の電位(V)が印加されると、PN接合(J)でのブレークダウンは正の電位のより低い値で生じる。Vの適切な値を選択することによって、サイリスタをオン状態に速く切り換えることができる。
【0049】
MOSキャパシタ463,408,465はサイリスタのPベース領域463に容量性結合され、チャージを保持してサイリスタのPベース領域463の電位を支配する。Pベース領域463の電圧レベルは、N型ベース領域468、P型ベース領域463、及びN型カソード領域464のNPN作用がトリガーされるか否かを決定する。
【0050】
上述の例はNMOS実施形態であるが、デバイスを構成している種々の領域の伝導性のタイプを切り換えることによって代替的なPMOS実施形態が製造可能であることを当業者は理解するであろう。例えば代替的な例示的実施形態においては、トランジスタ470,480,490はPMOSトランジスタからなり、GLTデバイス460はPNPN構成に配置されるサイリスタからなり、PNPN構成はサイリスタのNベースに接続されるMOSキャパシタを有している。PMOS実施形態(図示せず)においては、ウエル領域463,471,486,493はNウエル領域であり、ウエル領域463,471,486,493の露出した部分は、P型伝導率決定不純物をドープされて軽くドープされた拡張領域及びソース/ドレイン領域を半導体層406内に生成することができる。不純物ドーピングは例えば、軽くドープされた拡張領域のための二フッ化ホウ素(BF)やソース/ドレイン領域のためのホウ素等のドーパントイオンの注入及びそれに続く熱焼鈍によって行われてよい。
【0051】
図23を参照して以下に説明されるように、メモリセル410は、ワード線420、書き込みイネーブル線430、供給線432、書き込みビット線452、及び読み出しビット線454を含む複数の制御線を用いて動作させられる。図23を参照して以下に説明されるように、このメモリセル410配置は特に、読み出し及び書き込みビット線454,452を分離することによって読み出し動作の間における読み出し障害を防止する。
【0052】
図23は本発明の実施形態に従い図4のメモリセル410の読み出し及び書き込み動作の間にメモリセル410の制御線420,430,454,452に印加される電圧波形510,520,530,540を示すタイミング図である。以下に詳細に説明されるように、メモリセル410は、「1」書き込みモード590、「1」読み出しモード592、「0」書き込みモード594、及び「0」読み出しモード596を含む幾つかの異なるモードの任意の1つにおいて動作させられることが可能である。
【0053】
メモリセル410は異なる電圧を用いて動作するように設計されてよく、以下で特定されるいかなる値も単なる例示的なものであり、1つの特定の非限定の実装又は実施を示すために提供されている。供給線432はメモリセル410の動作全体を通して接地されており、従って図23には図示されていない。ワード線420に印加される電圧波形510は、約0.0ボルトの低い値から約1.2ボルトの高い値の範囲にある。電圧波形510はワード線420がアクティブにされたときに低い値から高い値に遷移する。書き込みイネーブル線430に印加される電圧波形520は、約−1.5ボルトの低い値から約0.0ボルトの高い値の範囲にある。電圧波形520は、「1」書き込みモード590の間に生じる「1」書き込み動作、又は「0」書き込みモード594の間に生じる「0」書き込み動作のいずれかの間に書き込みイネーブル線430がアクティブにされたときに、低い値から高い値に遷移する。書き込み及び読み出しビット線452,454に印加される電圧波形540,530は、約0.0ボルトの低い値から約2.0ボルトの高い値の範囲にある。特に、電圧波形530は、「1」読み出しモード592の間に読み出しビット線454がアクティブにされたときに低い値から高い値に遷移し、書き込みビット線452に印加される電圧波形540は、「0」書き込みモード594の間に書き込みビット線452がアクティブにされたときに低い値から高い値に遷移する。
【0054】
いずれかの書き込み動作の間、高い電圧(Vdd)をワード線420に印加し、且つ低い電圧を読み出しビット線454に印加してメモリセル410の読み出しアクセストランジスタ480を「オフ」にすることによって、メモリセル410が選択される、即ちアクティブにされる。書き込みイネーブル線430がGLTデバイス460のアノード領域466に対して低い電圧にある場合、電圧パルス522(例えば0.0ボルト)が書き込みイネーブル線430に印加されるまで電流はGLTデバイス460へ流れ込まない。書き込み動作は電圧パルス522,526を書き込みイネーブル線430に印加することによって行われ、それにより電流がGLTデバイス460に流れ込み、「0」又は「1」のいずれかがメモリセル410に書き込まれることを可能にする。
【0055】
「1」書き込みモード590の間に生じる「1」書き込み動作に対して、例えば0.0ボルトから0.5ボルトの間の低い電圧が読み出し及び書き込みビット線452,454の両方に印加され、それにより書き込みアクセストランジスタ470のソース電極472及び読み出しアクセストランジスタ480のソース電極482には低い電圧が印加され、また高い電圧がワード線420に、従って書き込みアクセストランジスタ470及び読み出しアクセストランジスタ480のゲート電極475,485に印加される。書き込みイネーブル線はGLTデバイス460のゲート電極465に結合されている。電圧パルス526が書き込みイネーブル線430に印加されると「1」がメモリセル410へ書き込まれる。
【0056】
「0」書き込みモード594の間に生じる「0」書き込み動作に対して、高い電圧が書き込みビット線452に印加され、それにより書き込みアクセストランジスタ470のソース電極472には高い電圧が印加される一方で、ワード線420は高い電位に維持されており、それにより書き込みアクセストランジスタ470及び読み出しアクセストランジスタ480のゲート電極475,485には高い電圧が印加され、また読み出しビット線454は低い電圧に維持され、それにより読み出しアクセストランジスタ480のソース電極482には低い電圧が印加される。書き込みイネーブル線430は、GLTデバイス460のpベース463に容量性結合されるゲート電極465に結合されている。電圧パルス522が書き込みイネーブル線430に印加されると、電圧パルス522はGLTデバイス460のpベース463の電位を下げてGLTデバイス460をオフにするので、「0」がメモリセル410へ書き込まれる。
【0057】
いずれかの読み出し動作の間、GLTデバイス460内に電流が流れて書き込み動作が起きることを避けるために、ワード線420に高い電圧を印加し、書き込みビット線452に低い電圧を印加するかあるいは書き込みビット線452を接地し、そして書き込みイネーブル線430に低い電圧を印加することによって、メモリセル410が選択される、即ちアクティブにされる。読み出し動作592,596の間は書き込みビット線452が低い電圧に維持されるので、読み出し障害の問題が取り除かれる。また、読み出し動作596,592と書き込み動作594,590の間に生じるスタンバイモード即ち「保持状態」の間に、カソード領域464とアノード領域466の間の電流が限定されないので、メモリセル410は周期的なリフレッシュ動作なしに動作可能である。
【0058】
「1」読み出しモード592の間に生じる「1」読み出し動作のために、メモリセル410は前もって「1」を書き込まれているであろう。GLTデバイス460は、GLTデバイス460と書き込みアクセストランジスタ470の間のノード444の電位を上昇させる高状態(「順ブレーキングモード(forward breaking mode)」とも称される)に入ることとなる。ノード444での高い電位は検出トランジスタ490を「オン」にする。読み出しビット線454は接地(0.0ボルト)にプリチャージされている。ワード線420に高い電圧が印加されると読み出しアクセストランジスタ480がオンになり、検出トランジスタ490及び読み出しアクセストランジスタ480は、供給線432を介してアノード466から読み出しビット線454へ電流が流れることを可能にする。読み出しビット線454に印加される電圧が高くなると、センス増幅器回路346はデータ「1」がメモリセル410から読み出されていることを検出する。
【0059】
「0」読み出しモード596の間に生じる「0」読み出し動作のために、メモリセル410は前もって「0」を書き込まれているであろう。GLTデバイス460は低状態(「逆ブレーキングモード(reverse breaking mode)」とも称される)に入ることとなる。GLTデバイス460と書き込みアクセストランジスタ470の間のノード444の電位は概ねゼロであり、GLTデバイス460に電流は流れていない。ノード444でのゼロバイアスが検出トランジスタ490に印加される場合、検出トランジスタ490はその「オフ」状態に入ることになり、アノード466から読み出しビット線454へ電流が流れることはできない。もしプリチャージされている読み出しビット線454上の電圧が変化していなければ、センス増幅器回路346はデータ「0」がメモリセル410から読み出されていることを検出する。
【0060】
図24は本発明の他の実施形態に従うメモリセル610を示す回路図である。図24のメモリセル610は図4のメモリセル410と同じ要素及び相互接続の多くを含む。図4で用いられている同じ参照番号は、メモリセル610の配置又は構造が変更されていない限り図24において再利用される。簡潔のため、図4及び24において共通の番号を付された要素はここで再度詳しく説明することはせずに、図24のメモリセル610と図4のそれとの間の違いのみを以下に説明する。図4におけるのと同様に、メモリセル610はゲート型横型サイリスタ(GLT)デバイス460、書き込みアクセストランジスタ470、読み出しアクセストランジスタ480及び検出トランジスタ490を備えており、ワード線420、書き込みイネーブル線430、供給線632、書き込みビット線452、及び読み出しビット線454を含む複数の制御線がメモリセル610を動作させるのに用いられている。
【0061】
図24に示されるメモリセル610は、供給線632がノード633にて書き込みアクセストランジスタ470のソース電極472に結合されるように供給線632が移動させられている点で、図4のメモリセル410と異なる。また、GLTデバイス460のアノード466と検出トランジスタ490のドレイン494は、ノード448をノード449に結合する導電線634を介して互いに結合されている。ノード448,449はまた、ノード635にて書き込みビット線452に結合される。検出トランジスタ490は図4に関して説明したのと同様の方法でノード444での電圧を検出し、書き込みアクセストランジスタ470は図4に関して説明したのと同様の方法で書き込みアクセスを制御し、読み出しアクセストランジスタ480は図4に関して説明したのと同様の方法で読み出しアクセスを制御する。従ってそれら要素の動作はここでは繰り返して説明はしない。図4におけるのと同様に、メモリセル610は、別々の書き込み及び読み出し線452,454を設けて読み出し及び書き込み経路を他方から分離することによって、上述した読み出し障害の問題を排除することができる。メモリセル610の動作は、メモリセル610を製造するのに用いられる方法ステップの説明に続く図26を参照して後で更に詳細に説明される。
【0062】
図5〜21及び25は本発明の種々の実施形態に従うメモリセル610及びその製造のための方法ステップを示している。図5〜21は既に説明されてきたので、簡潔のために繰り返さない。メモリセル610の上面図を示す図25を参照して、メモリセル610の製造のための方法ステップを以下に説明する。図25の代替的なメモリセル610レイアウトでは、金属1層がビア442,446,448,449及び絶縁体材料の層409(411)の残留部分上に堆積させられて例えばエッチングによりパターニングされ、供給線632と、書き込みイネーブル線430と、ビア448をビア449に結合する導電線634とが形成される。ビア448はGLTデバイス460のP型アノード466上に形成されるシリサイド領域(図示せず)に電気的に接触し、ビア449は検出トランジスタ490のN型ドレイン領域494上に形成されるシリサイド領域(図示せず)に電気的に接触する。供給線632はビア441(633)に電気的に接触し、ビア441(633)は書き込みアクセストランジスタ470のソース電極472のシリサイド領域(図示せず)に電気的に接触する。絶縁体材料の別の層(図示せず)が絶縁体材料409(411)、供給線632、書き込みイネーブル線430及び導電線634を覆うように堆積させられ、絶縁体材料の一部が次いで異方性エッチングされ、絶縁体材料411内でビア442及び導電線634にまで延在するビアホールが形成される。ビアホールは次いで導電材料により充填されて、ビア442及び導電線634に電気的に接触するビアが形成されてよい。そして金属2層(図示せず)が次いで少なくともビア455,635及び絶縁体材料の層の残留部分を覆うように堆積させられてパターニングされ、ビア635に電気的に接触する書き込みビット線452及びビア455に電気的に接触する読み出しビット線454が形成されてよい。
【0063】
図26は本発明の実施形態に従い図24のメモリセル610の読み出し及び書き込み動作の間にメモリセル610の制御線420,430,454,452に印加される電圧波形710,720,730,740を示すタイミング図である。以下に詳細に説明されるように、メモリセル610は、「1」書き込みモード790、「1」読み出しモード792、「0」書き込みモード794、及び「0」読み出しモード796を含む幾つかの異なるモードの任意の1つにおいて動作させられることが可能である。
【0064】
メモリセル610は異なる電圧を用いて動作するように設計されてよく、以下で特定されるいかなる値も単なる例示的なものであり、1つの特定の非限定の実装又は実施を示すために提供されている。供給線632はメモリセル610の動作全体を通して接地されており、従って図26には図示されていない。ワード線420に印加される電圧波形710は、約0.0ボルトの低い値から約1.2ボルトの高い値の範囲にある。電圧波形710はワード線420がアクティブにされたときに低い値から高い値に遷移する。書き込みイネーブル線430に印加される電圧波形720は、約−1.5ボルトの低い値から約0.0ボルトの高い値の範囲にある。電圧波形720は、「1」書き込みモード790の間に生じる「1」書き込み動作、又は「0」書き込みモード794の間に生じる「0」書き込み動作のいずれかの間に書き込みイネーブル線430がアクティブにされたときに、低い値から高い値に遷移する。書き込み及び読み出しビット線452,454に印加される電圧波形740,730は、約0.0ボルトの低い値から約1.2ボルトの高い値の範囲にある。特に、電圧波形730は、「1」読み出しモード792の間に読み出しビット線454がアクティブにされたときに0ボルトの低い値から1.0ボルトの高い値に遷移し、書き込みビット線452に印加される電圧波形740は、「0」書き込みモード790の間に書き込みビット線452がアクティブにされたときに高い値から低い値に遷移する。
【0065】
いずれかの書き込み動作の間、高い電圧(Vdd)をワード線420に印加し且つ低い電圧を読み出しビット線454に印加してメモリセル610の読み出しアクセストランジスタ480を「オフ」にすることによって、メモリセル610が選択される、即ちアクティブにされる。書き込みイネーブル線430がGLTデバイス460のアノード領域466に対して低い電圧にある場合、電圧パルス722(例えば0.0ボルト)が書き込みイネーブル線430に印加されるまで電流はGLTデバイス460へ流れ込まない。書き込み動作は電圧パルス722,726を書き込みイネーブル線430に印加することによって行われ、それにより電流がGLTデバイス460に流れ込み、「0」又は「1」のいずれかがメモリセル610に書き込まれることを可能にする。
【0066】
「1」書き込みモード790の間に生じる「1」書き込み動作に対して、例えば0.0ボルトから0.5ボルトの間の低い電圧が読み出しビット線454に印加され、それにより読み出しアクセストランジスタ480のソース電極482には低い電圧が印加され、高い電圧、例えば1.0ボルトから1.5ボルトの範囲の電圧が書き込みビット線452に印加され、それにより書き込みアクセストランジスタ470のソース電極472に高い電圧が印加され、また高い電圧がワード線420に、従って書き込みアクセストランジスタ470及び読み出しアクセストランジスタ480のゲート電極475,485に印加される。書き込みイネーブル線はGLTデバイス460のゲート電極465に結合されている。電圧パルス726が書き込みイネーブル線430に印加されると「1」がメモリセル610へ書き込まれる。
【0067】
「0」書き込みモード794の間に生じる「0」書き込み動作に対して、0.0ボルトから0.5ボルトの間の低い電圧が書き込みビット線452に印加され、それにより書き込みアクセストランジスタ470のソース電極472には低い電圧が印加される一方で、ワード線420は高い電位に維持されており、それにより書き込みアクセストランジスタ470及び読み出しアクセストランジスタ480のゲート電極475,485には高い電圧が印加され、また読み出しビット線454は低い電圧に維持され、それにより読み出しアクセストランジスタ480のソース電極482には低い電圧が印加される。書き込みイネーブル線430は、GLTデバイス460のpベース463に容量性結合されるゲート電極465に結合されている。電圧パルス722が書き込みイネーブル線430に印加されると、電圧パルス722はGLTデバイス460のpベース463の電位を下げるので、「0」がメモリセル710へ書き込まれる。
【0068】
いずれかの読み出し動作の間、GLTデバイス460内に電流が流れて書き込み動作が起きることを避けるために、ワード線420に高い電圧を印加し、書き込みビット線452に高い電圧を印加し、そして書き込みイネーブル線430に低い電圧を印加することによって、メモリセル610が選択される、即ちアクティブにされる。読み出し動作792,796の間は書き込みビット線452が高い電圧に維持されるので、読み出し障害の問題が取り除かれる。また、読み出し動作796,792と書き込み動作794,790の間に生じるスタンバイモード即ち「保持状態」の間に、アノードとカソード464の間の電流が限定されないので、メモリセル610は周期的なリフレッシュ動作なしに動作可能である。
【0069】
「1」読み出しモード792の間に生じる「1」読み出し動作のために、メモリセル610には前もって「1」が書き込まれる。GLTデバイス460は、GLTデバイス460と書き込みアクセストランジスタ470の間のノード444の電位を上昇させる高状態(「順ブレーキングモード」とも称される)に入ることとなる。ノード444での高い電位は検出トランジスタ490を「オン」にする。読み出しビット線454は接地(0.0ボルト)にプリチャージされている。ワード線420に高い電圧が印加されると読み出しアクセストランジスタ480がオンになり、検出トランジスタ490及び読み出しアクセストランジスタ480は、線634を介してアノード466から書き込みビット線452及び検出トランジスタ490のドレイン494へ電流が流れることを可能にする。読み出しビット線454に印加される電圧が高くなると、センス増幅器回路346はデータ「1」がメモリセル610から読み出されていることを検出する。
【0070】
「0」読み出しモード796の間に生じる「0」読み出し動作のために、メモリセル610には前もって「0」が書き込まれる。GLTデバイス460は低状態(「逆ブレーキングモード」とも称される)に入ることとなる。GLTデバイス460と書き込みアクセストランジスタ470の間のノード444の電位は概ねゼロであり、GLTデバイス460に電流は流れていない。ノード444でのゼロバイアスが検出トランジスタ490に印加される場合、検出トランジスタ490はその「オフ」状態に入ることになり、アノード466から書き込みビット線452及び検出トランジスタ490のドレイン494へ電流が流れることはできない。もしプリチャージされている読み出しビット線454上の電圧が変化していなければ、センス増幅器回路346はデータ「0」がメモリセル610から読み出されていることを検出する。
【0071】
上述した詳細な説明においては少なくとも1つの例示的な実施形態が提示されたが、多くの変形が存在することが理解されるべきである。また、1つ以上の例示的な実施形態は単なる例であって、発明の範囲、適用可能性、又は構成を限定することは決して意図されていないことも理解されるべきである。むしろ、上述した詳細な説明は、1つ以上の例示的な実施形態を実施又は実装するための有用な指針を当業者に提供するであろう。添付の特許請求の範囲に記載された発明の範囲及びその法的な均等範囲から逸脱することなしに、要素の機能及び配置において種々の変更がなされ得ることが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の伝導性タイプの第1、第2、第3及び第4のウエル領域(463,471,486,493)を備えている半導体層(406)と、前記第1のウエル領域(463)を上に配置される第1のゲート構造(465/408)と、前記第2のウエル領域(471)に配置される第2のゲート構造(475/408)と、前記第3のウエル領域(486)上に配置される前記第2のゲート構造(475/408)と一体の第3のゲート構造(485/408)と、前記第4のウエル領域(493)に配置される第4のゲート構造(495/408)とを設けるステップと、
前記第1のゲート構造(465/408)の第1の側壁(414)及び前記第2乃至第4のゲート構造(475/408,485/408,495/408)の側壁(412,413,416,417,418,419)に隣接する側壁スペーサ(469)と、前記第1のウエル領域(463)の部分(468)及び前記第1のゲート構造(465/408)の部分上に配置される前記第1のゲート構造(465/408)の第2の側壁(415)に隣接する絶縁スペーサブロック(467)とを形成するステップと、
前記第1のゲート構造(465/408)に隣接する第1のソース領域(472)と、前記第1及び第2のゲート構造(465/408,475/408)の間の共通ドレイン/カソード領域(474/464)と、前記第3のゲート構造(485/408)に隣接する第2のソース領域(482)と、前記第3及び第4のゲート構造(485/408,495/408)の間の共通ドレイン/ソース領域(484/492)と、前記第4のゲート構造(495/408)に隣接するドレイン領域(494)とを形成するステップと、
前記第1のゲート構造(465/408)に隣接する前記絶縁スペーサブロック(467)の下で前記第1のウエル領域(463)内に延在する第1のベース領域(468)と、前記第1のベース領域(468)に隣接する前記第1のウエル領域(463)内に延在する前記第1のウエル領域(463)内のアノード領域(466)とを形成するステップとを含む、メモリデバイスを製造するための方法。
【請求項2】
前記第1のゲート構造(465/408)の第1の側壁(414)及び前記第2乃至第4のゲート構造(475/408,485/408,495/408)の側壁(412,413,416,417,418,419)に隣接する側壁スペーサ(469)と、前記第1のウエル領域(463)の部分(468)及び前記第1のゲート構造(465/408)の部分上に配置される前記第1のゲート構造465/(408)の第2の側壁(415)に隣接する絶縁スペーサブロック(467)とを形成するステップは更に、
前記半導体層(406)の露出された部分上に配置される絶縁体層(467)を共形的に堆積させるステップと、
前記第1のウエル領域(463)の部分(468)及び前記第1のゲート構造(465/408)の部分上に配置される前記絶縁体層(467)の部分の上に感光性材料(496)を設けるステップと、
前記絶縁体層(467)の露出された部分を異方性エッチングして、前記第1のゲート構造(465/408)の第1の側壁(414)及び前記第2乃至第4のゲート構造(475/408,485/408,495/408)の側壁(412,413,416,417,418,419)に隣接する側壁スペーサ(469)と、前記第1のウエル領域(463)の部分(468)及び前記第1のゲート構造(465/408)の部分上に配置され前記第1のゲート構造465/(408)の第2の側壁(415)に隣接する絶縁スペーサブロック(467)とを設けるステップとを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1のゲート構造(465/408)に隣接する第1のソース領域(472)と、前記第1及び第2のゲート構造(465/408,475/408)の間の共通ドレイン/カソード領域(474/464)と、前記第3のゲート構造(485/408)に隣接する第2のソース領域(482)と、前記第3及び第4のゲート構造(485/408,495/408)の間の共通ドレイン/ソース領域(484/492)と、前記第4のゲート構造(495/408)に隣接するドレイン領域(494)とを形成するステップは更に、
前記絶縁スペーサブロック(467)と前記第1のウエル領域(463)の部分上に配置される第1のイオン注入マスク(499)を形成するステップと、
第2の伝導性タイプを有するドーパントイオン(497)を前記第1のウエル領域(463)の露出された部分と前記第2乃至第4のウエル領域(471,486,493)とに注入して、前記第1のゲート構造(465/408)に隣接する第1のソース領域(472)と、前記第1及び第2のゲート構造(465/408,475/408)の間の共通ドレイン/カソード領域(474/464)と、前記第3のゲート構造(485/408)に隣接する第2のソース領域(482)と、前記第3及び第4のゲート構造(485/408,495/408)の間の共通ドレイン/ソース領域(484/492)と、前記第4のゲート構造(495/408)に隣接するドレイン領域(494)とを形成するステップとを含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記第1のゲート構造(465/408)に隣接する前記絶縁スペーサブロック(467)の下で前記第1のウエル領域(463)内に延在する第1のベース領域(468)と、前記第1のベース領域(468)に隣接する前記第1のウエル領域(463)内に延在する前記第1のウエル領域(463)内のアノード領域(466)とを形成するステップは更に、
前記絶縁スペーサブロック(467)に隣接する前記第1のウエル領域(463)の他の部分を露出させる第2のイオン注入マスク(501)を前記第1乃至第4のゲート構造(465/408,475/408,485/408,495/408)上に形成するステップと、
前記絶縁スペーサブロック(467)に隣接する前記第1のウエル領域(463)の前記他の露出させられた部分に前記第2の伝導性タイプを有するドーパントイオン(503)を前記半導体層(406)の上面に対して45度未満の角度で注入して、前記第1のゲート構造(465/408)に隣接する前記絶縁スペーサブロック(467)の下で前記第1のウエル領域(463)内に延在する前記第1のウエル領域(463)内の第1のベース領域(468)を形成するステップと、
前記第1の伝導性タイプを有するドーパントイオン(505)を前記第1のベース領域(468)の露出させられた部分に注入して、前記第1のベース領域(468)及び前記絶縁スペーサブロック(467)に隣接するアノード領域(466)を形成するステップとを含む、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記第1の伝導性タイプはP型を含み、前記第2の伝導性タイプはN型を含む、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記第1の伝導性タイプはN型を含み、前記第2の伝導性タイプはP型を含む、請求項4記載の方法。
【請求項7】
注入された第1のソース領域(472)と、注入された共通ドレイン/カソード領域(474/464)と、注入された第2のソース領域(482)と、注入された共通ドレイン/ソース領域(484/492)と、注入されたドレイン領域(494)と、注入された第1のベース領域(468)と、注入されたアノード領域(466)とを加熱して、前記第1のソース領域(472)と、前記共通ドレイン/カソード領域(474/464)と、前記第2のソース領域(482)と、前記共通ドレイン/ソース領域(484/492)と、前記ドレイン領域(494)と、前記第1のベース領域(468)と、前記アノード領域(466)とに注入されたドーパントイオンを外に向けて横方向に拡散させるステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記共通ドレイン/カソード領域(474/464)を前記第4のゲート構造(495/408)に電気的に結合するシリサイド領域(444)を前記共通ドレイン/カソード領域(474/464)および前記第4のゲート構造(495/408)内に形成するステップをさらに含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記第1のソース領域(472)、前記アノード領域(466)、前記第2のソース領域(482)及び前記ドレイン領域(494)に電気的に接触する相互接続(421,428,422,429)を形成するステップと、
前記相互接続(421,428,422,429)に電気的に接触する第1のビア(441,448,442,449)を形成するステップとをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項10】
第1のビア(448)及び相互接続(428)を介して前記アノード領域(466)に電気的に接触する電力供給線(432)と前記第1のゲート構造(465/408)および前記第1のベース領域(468)に電気的に接触する書き込みイネーブル線(430)とを形成するステップをさらに含む、請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記第1のビア(441,442)に電気的に接触する第2のビア(451,455)を形成するステップをさらに含む、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記第2のビアの1つ(451)に電気的に接触する書き込みビット線(452)と前記第2のビアの他の1つ(455)に電気的に接触する読み出しビット線(454)とを形成するステップをさらに含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記第1のソース領域(472)及び前記第2のソース領域(482)に電気的に接触する電力供給線(632)と、前記第1のゲート構造(465/408)及び前記第1のベース領域(468)に電気的に接触する書き込みイネーブル線(430)と、前記アノード領域(466)を前記ドレイン領域(494)に電気的に結合する接続線(634)とを形成するステップをさらに含む、請求項9記載の方法。
【請求項14】
前記第1のソース領域(472)及び前記第2のソース領域(482)に電気的に接触する電力供給線(632)と、前記第1のゲート構造(465/408)及び前記第1のベース領域(468)に電気的に接触する書き込みイネーブル線(430)と、前記アノード領域(466)を前記ドレイン領域(494)に電気的に結合する接続線(634)とを形成するステップは、
前記第1のビア(441,442,448,449)及び第2の絶縁体層(409)の残留部分上に金属の第1の層を堆積させるステップと、
前記金属の第1の層をパターニングして前記第1のソース領域(472)及び前記第2のソース領域(482)に電気的に接触する電力供給線(632)と、前記第1のゲート構造(465/408)及び前記第1のベース領域(468)に電気的に接触する書き込みイネーブル線(430)と、前記アノード領域(466)を前記ドレイン領域(494)に電気的に結合する接続線(634)とを形成するステップとを含む、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記第1のビア(442)に電気的に接触する第2のビア(455)と前記接続線(634)に電気的に接触する他の第2のビア(635)とを形成するステップをさらに含む、請求項13記載の方法。
【請求項16】
前記第2のビア(455)に電気的に接触する読み出しビット線(454)と前記他の第2のビア(635)に電気的に接触する書き込みビット線(452)とを形成するステップをさらに含む、請求項15記載の方法。
【請求項17】
半導体層(406)内の第1の伝導性タイプの第1、第2、第3及び第4のウエル領域(463,471,486,493)を備えている前記半導体層(406)と、前記第1のウエル領域(463)上の第1のゲート構造(465/408)と、前記第2のウエル領域(471)上の第2のゲート構造(475/408)と、前記第3のウエル領域(486)上の前記第2のゲート構造(475/408)と一体の第3のゲート構造(485/408)と、前記第4のウエル領域(493)上の第4のゲート構造(495/408)とを設けるステップと、
前記第1のゲート構造(465/408)の第1の側壁(414)及び前記第2乃至第4のゲート構造(475/408,485/408,495/408)の側壁(412,413,416,417,418,419)に隣接する側壁スペーサ(469)と、前記第1のウエル領域(463)の部分(468)及び前記第1のゲート構造(465/408)の部分上に前記第1のゲート構造(465/408)の第2の側壁(415)に隣接する絶縁スペーサブロック(467)とを形成するステップと、
前記第1のゲート構造(465/408)に隣接する第1のソース領域(472)と、前記第1及び第2のゲート構造(465/408,475/408)の間の共通ドレイン/カソード領域(474/464)と、前記第3のゲート構造(485/408)に隣接する第2のソース領域(482)と、前記第3及び第4のゲート構造(485/408,495/408)の間の共通ドレイン/ソース領域(484/492)と、前記第4のゲート構造(495/408)に隣接するドレイン領域(494)とを形成するステップと、
前記絶縁スペーサブロック(467)に隣接する前記第1のウエル領域(463)の他の部分を露出させるイオン注入マスク(501)を前記第1乃至第4のゲート構造(465/408,475/408,485/408,495/408)上に形成するステップと、
前記絶縁スペーサブロック(467)に隣接する前記第1のウエル領域(463)の前記他の露出させられた部分に前記第2の伝導性タイプを有するドーパントイオン(503)を前記半導体層(406)の上面に対して45度未満の角度で注入して、前記第1のゲート構造(465/408)に隣接する前記絶縁スペーサブロック(467)の下で前記第1のウエル領域(463)内に延在する前記第1のウエル領域(463)内の第1のベース領域(468)を形成するステップと、
前記第1の伝導性タイプを有するドーパントイオン(505)を前記第1のベース領域(468)の露出させられた部分に注入して、前記第1のベース領域(468)及び前記絶縁スペーサブロック(467)に隣接するアノード領域(466)を形成するステップと、
前記共通ドレイン/カソード領域(474/464)を前記第4のゲート構造(495/408)に電気的に結合するシリサイド領域(444)を前記共通ドレイン/カソード領域(474/464)及び前記第4のゲート構造(495/408)内に形成するステップとを含む、メモリデバイスを製造するための方法。
【請求項18】
前記第1のゲート構造(465/408)の第1の側壁(414)及び前記第2乃至第4のゲート構造(475/408,485/408,495/408)の側壁(412,413,416,417,418,419)に隣接する側壁スペーサ(469)と、前記第1のウエル領域(463)の部分(468)及び前記第1のゲート構造(465/408)の部分上に配置される前記第1のゲート構造465/(408)の第2の側壁(415)に隣接する絶縁スペーサブロック(467)とを形成するステップはさらに、
前記半導体層(406)の露出された部分上に絶縁体層(467)を共形的に堆積させるステップと、
前記第1のウエル領域(463)の部分(468)及び前記第1のゲート構造(465/408)の部分上に配置される前記絶縁体層(467)の部分上に感光性材料(496)を設けるステップと、
前記絶縁体層(467)の露出された部分を異方性エッチングして、前記第1のゲート構造(465/408)の第1の側壁(414)及び前記第2乃至第4のゲート構造(475/408,485/408,495/408)の側壁(412,413,416,417,418,419)に隣接する側壁スペーサ(469)と、前記第1のウエル領域(463)の部分(468)及び前記第1のゲート構造(465/408)の部分上の前記第1のゲート構造465/(408)の第2の側壁(415)に隣接する絶縁スペーサブロック(467)とを設けるステップとを含む、請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記アノード領域(466)に電気的に接触する電力供給線(432)と前記第1のゲート構造(465/408)及び前記第1のベース領域(468)に電気的に接触する書き込みイネーブル線(430)とを形成するステップと、
書き込みビット線(452)及び読み出しビット線(454)を形成するステップとをさらに含む、請求項17記載の方法。
【請求項20】
前記第1のソース領域(472)及び前記第2のソース領域(482)に電気的に接触する電力供給線(632)と、前記第1のゲート構造(465/408)及び前記第1のベース領域(468)に電気的に接触する書き込みイネーブル線(430)と、前記アノード領域(466)を前記ドレイン領域(494)に電気的に結合する接続線(634)とを形成するステップと、
読み出しビット線(454)及び書き込みビット線(452)を形成するステップとをさらに含む、請求項17記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2011−523785(P2011−523785A)
【公表日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−511635(P2011−511635)
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際出願番号】PCT/US2009/003246
【国際公開番号】WO2009/148533
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(509329187)グローバルファウンドリーズ・インコーポレイテッド (18)
【Fターム(参考)】