説明

コンピューティング・デバイスにおけるデータ・ストレージ・デバイスのデータをバックアップするためのシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム

【課題】コンピューティング・デバイスのデータ・ストレージ・デバイスの内容(データ)をバックアップするためのシステム、方法、およびコンピュータ・プログラムを提供する。
【解決手段】RFID信号を送受信するために適合されるようにコンピューティング・デバイスに設けられ、RFID信号の受信に応答してデータ・ストレージ・デバイスのデータをバックアップするための命令を表す起動信号を生成するRFIDデバイスと、RFIDデバイスから受信された起動信号に応答して、完全または増分バックアップ保管のために、リモート記憶装置に対してデータ・ストレージ・デバイスのデータの物理的コピーおよび伝送を開始するためのロジックを呼び出す制御手段とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、データ・セキュリティおよびコンピュータ・データのバックアップ・システムの分野に関し、特に、パーベイシブ・デバイス(Pervasive Device)を含むコンピューティング・デバイスのための新規で確実なRFID技術を用いたRFIDベースのバックアップ/リストア(Backup/Restore)システムに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、本出願の基礎となる米国特許出願と同一日付で米国に出願され、本出願人が所有する同時係属の米国特許出願第11/334714号[代理人整理番号YOR920050473]と関連するものである。
【0003】
現在、パーベイシブ・デバイスを含むコンピューティング・デバイスのための完全自動化されたRFIDベースのデータ・バックアップの解決策は存在していない。
【0004】
パーベイシブ・デバイスを含むコンピューティング・デバイス内でデータをバックアップする(backing)ための従来のRFIDベースの解決策の1つは、記憶装置を管理するためのRFID制御のデバイスを対象とする米国特許公報第2004/0188512号に記載されている。しかし、この参考文献に記載されているシステムは、ユーザにより開始されるリカバリや他のタイプの媒体を含むパーベイシブ・デバイスのリカバリのためのパスワード・セキュリティを考慮に入れていない。その上、米国特許公報第2004/0188512号に記載されているシステムでは、そのデバイスは管理者(アドミニストレータ)に管理されているものと想定している。
【0005】
米国特許第6870797号も、ユーザによって開始されるリカバリや他のタイプの媒体を含むパーベイシブ・デバイスのリカバリのためのパスワード・セキュリティを考慮に入れていないトランスポンダ・ベースのカートリッジ・システムである。その上、この参考文献は、差分バックアップ(deltabackup)に対処せず、データ・カートリッジを制御するためにのみ使用される。
【0006】
RFIDベースの技術の仲介を介して、リモートに切断されたコンピュータ(たとえば、サーバ)に対して完全バックアップ(fullbackup)または断続的バックアップ(intermittentbackup)をポストする能力をパーベイシブ・デバイスを含むコンピューティング・デバイスのユーザに提供することは非常に望ましい。
【特許文献1】米国特許公報第2004/0188512号
【特許文献2】米国特許第6870797号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、コンピュータまたはコンピュータ関連デバイス(コンピューティング・デバイス)においてユーザ指定のまたは自動化されたデータ・バックアップおよびリカバリを可能にするためのRFIDベースの解決策を提供することにある。
【0008】
特に、リモートの切断されたコンピュータ・システム(たとえば、サーバ)に対して、ユーザ定義の期間(たとえば、24時間)の間、完全バックアップおよび断続的バックアップをポストできる能力を、パーベイシブ・デバイスを含むコンピューティング・デバイスのユーザが備えることを可能にするRFID技術を用いたRFIDベースの検出システムおよび方法が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
詳細には、本発明は、コンピューティング・デバイス内に設けられたデータ・ストレージ・デバイスの内容(データ)をバックアップするためのシステム、方法、およびコンピュータ・プログラムに関する。このシステムは、RFID信号を送受信するために適合されるようにコンピューティング・デバイス内に設けられ、当該RFID信号の受信に応答してデータ・ストレージ・デバイスのデータをバックアップするための命令を表す起動信号を生成するRFIDデバイスと、RFIDデバイスから受信された起動信号に応答して、そこに完全または増分(incremental)バックアップ保管を行うために、リモート記憶装置に対してデータ・ストレージ・デバイスのデータの物理的コピーと伝送を開始するためのロジックを呼び出す制御手段とを含むRFIDベースのデータ処理システムである。GPSおよびRFIDを適用することにより、対象の移動を検出し、アラートをトリガし、ディスクまたはデータのバックアップおよびパージ(purge:データ等を消去すること)動作の両方をもたらすためのロジックを呼び出すデータ信号を生成することができる。
【0010】
加えて、本発明のシステムおよび方法は、ブートアップ・ソフトウェアの必要性なしに、ドライブがきれいに消去された場合のドライブの完全リカバリを可能にする。これは、ドライブをブートストラップし、リモート・システムからのリカバリを可能にするために必要なソフトウェアを取り込む(grab)ことができるRFID技術を挿入することによって達成される。これは、会社の施設、空港、特定の場所および一般的な場所の内部で、ローカルおよびグローバルに実現可能である。完全リストアを可能にすることに加えて、いずれもパスワード保護および暗号化を含むユーザ要求により特定のファイルをリストアできるようにしてもよい。
【0011】
一実施形態では、トリガ・イベントの検出時にデータ・バックアップが自動的に開始される。
【0012】
本発明の他の実施形態では、コンピューティング・デバイスからリモートに位置するユーザによってRFID信号が開始される。
【0013】
本発明の他の一実施形態では、コンピューティング・デバイスは、衛星によるナビゲーション・システムから位置決定信号を受信し、コンピューティング・デバイスの位置を決定するために構成された衛星ナビゲーション(位置)受信機と、決定した位置とあらかじめ設定された所定の位置データとを比較するための手段であって、検出されたトリガ・イベントとして、前記コンピューティング・デバイスの位置が所定の位置データに対して変化したという判断を含む手段を含む。GPSおよびRFIDを適用することにより、位置を検出し、データ転送、ディスク・バックアップ、またはリカバリを確立するための命令をワイヤレス通信に提供することができる。
【0014】
有利なことに、本発明によりRFID技術を使用するデータ伝送は、ユーザ要求または事前設定した規則に基づいて差分変更または特定のファイルのみを送信するために使用することができる。これにより、システム・バックアップの作成から当て推量(guesswork)が取り除かれ、ユーザは当面の作業に集中することができ、バックアップについて心配する必要がなくなる。
【0015】
本発明の上記その他の目的、特徴、および利点は、添付図面に関連して記載される以下の例示的な諸実施形態に関する説明から明らかになることを理解されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は、RFID「検知および応答」(Sense and Respond:感知即応と参照されることもある)プロセスにより自動的に開始するか、あるいはこれに代わって、サーバを介してまたはデバイスの衛星ベースの(たとえば、GPS)位置検出によって媒体記憶ユニット(複数も可)を有するコンピューティング・デバイスのユーザ(たとえば、所有者)によってトリガすることもできる、媒体記憶装置上に保管されたデータの物理的バックアップを可能にする。本発明は、さらに、サーバを介してまたはデバイスの衛星ベースの(たとえば、GPS)位置検出によって媒体記憶ユニット(複数も可)を有するコンピューティング・デバイスのユーザ(たとえば、所有者)によってトリガされたRFID「検知および応答」プロセスにより自動的に開始することができる、媒体記憶装置上のデータの物理的リストアを可能にする。
【0017】
図1に関して本発明の諸態様を説明するが、同図は本発明による「検知および応答」RFIDディスク・バックアップ/リストア機能を有するコンピューティング・デバイス12の一般的な概略図である。特に、コンピューティング・デバイス12は、任意の静止型(stationary)またはモバイルのコンピューティング・デバイス(たとえば、ラップトップ・コンピュータ、ノートブック、パーソナル・コンピュータ、サーバなど)を表すことができ、たとえば、Windows(登録商標)、Linux(登録商標)、UNIX(登録商標)および同様のオペレーティング・システム・プログラムを実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)13と、ユーザ・インターフェース(たとえば、ディスプレイ)装置19とを含み、物理的にコンピューティング・デバイスの一部であるハード・ディスク・ドライブ15a・・・15cなどのデータ記憶媒体内に保管されたデータ(プログラムおよび情報を含む)をさらに含む。このデバイスは、本発明によるデータ・バックアップおよびリストア機能を開始するための「検知および応答」RFIDモジュール20によって実現される。
【0018】
「検知および応答」RFIDデバイス20は、特に、アンテナ・デバイス36を介してRFIDおよびその他の信号を伝達するために適合されたRFID問い合わせ(interrogator)デバイスまたは同様のデバイスあるいはその両方を含むリモート・システム50から問い合わせ信号(interrogation signal)を受信するために、RFIDトランスポンダ35を含むRFIDタグ・デバイスを備えたRFIDタグ・システムを有する。システム50には、RFIDトランスポンダ35からデータを読み取り、それにデータを書き込むことができるように、RFIDタグを活動化する信号(起動信号)を出力するように構成されたトランシーバ、デコーダおよびアンテナを含む、RFIDトランスポンダまたは問い合わせデバイスあるいはその両方が含まれている。典型的には受動デバイスである(すなわち、RFIDトランスポンダ35は受信した問い合わせ信号からその回路に動力供給するためのエネルギを吸収する)が、トランスポンダは、読取り専用または読取り/書込みタイプのものになるよう構成することができ、バッテリまたは同様の電力供給源(図示せず)を有することもできる。RFIDトランスポンダ35は、関連の付加メモリ・デバイスとともに受信機/送信機およびコントローラ回路を含む単一のシリコン・チップ上にASICとして形成することができる。このメモリは、それが対応する特定のコンピューティング・デバイスに関連する識別コードまたはその他のデータを保管する。これに代わって、トランスポンダは、タグ、アンテナ、リーダおよびコントローラ用のロジック、必要なソフトウェア・システムなどの統合コンポーネントの集合を含むこともできる。
【0019】
さらに、「検知および応答」RFIDデバイス20は、適切なアンテナ・デバイス26を介して衛星データ信号の伝送、たとえば、GPS信号(図示せず)を受信するための全地球測位システム(GPS)受信機デバイス25を含み、当技術分野で既知の通り、受信した衛星データ信号からコンピューティング・デバイス12の位置を決定するための処理機能を含む。受信機デバイス25は、GPS、GLONASS、およびGalileoなどの衛星航法システム内で実現された3機またはそれ以上の衛星からの信号ならびに同様の衛星からの伝送信号を受信し、コンピューティング・デバイス12のロケーションまたは位置座標(たとえば、緯度および経度)を決定するために使用される任意の衛星ナビゲーション(位置)受信機デバイスを含むことができる。好ましい実施形態では、デバイス12の位置座標データは、受信機デバイス25そのものの内部で処理するか、または受信機25に結合されたCPUデバイス40によって決定することができる。
【0020】
一般に「検知および応答」RFIDデバイス20および衛星ベースの位置決め受信機の動作を制御しているのは、図3のA〜Eに関して本明細書でより詳細に記載するRFID「検知および応答」バックアップ/リカバリ処理に関する機能を実現する論理(ロジック:たとえば、規則等)45を保管するための関連メモリを有するマイクロコントローラ・デバイスまたはCPU40である。
【0021】
典型的な動作では、問い合わせ信号75の受信に応答して、マイクロコントローラまたはCPU40は、プログラム式ロジック45に応じて「検知および応答」RFIDデバイス20に関する制御およびデータ処理を実行できるようになる。一実施形態では、トランスポンダ35は、最初に、そのメモリからリモート問い合わせシステム50またはその他のトランスポンダ・デバイスに識別コードまたはその他のデータあるいはその両方を伝送することができる。これは、センサ/アクチュエータ(外部入出力のために使用される)と組み合わせたソフトウェア・ロジックと組み合わせて実行され、データをバックアップまたはパージするためのプロセスなどのイベントをトリガするかまたはその他のリモート・トリガを開始してアクションを誘発し、その結果、「検知および応答」シナリオを送達するためにシステムおよびデバイスに対して命令を発するために必要である。詳細には、以下により詳細に記載するように、本発明により、RFIDトランスポンダ35は、特定の機能を実行するために他のトランスポンダまたはその他のデバイスに「アクション」信号(起動信号)を送信するようにさらに構成される。本発明の状況では、「アクション」信号は、接続されたハード・ディスク・ドライブ15a・・・15c上のすべてのデータについてそれぞれのデータ・バックアップ動作を実行するために信号線65a・・・65cに沿ってそれぞれ生成され伝達される。したがって、たとえば、図1に示す通り、マイクロコントローラ40によって実行されるロジックは、記憶媒体(たとえば、ハード・ディスク・ドライブ15a〜15c)上に含まれるデータの一部または全部をバックアップするかあるいは外部システムまたはリモート・システム50からハード・ディスク・ドライブ15a〜15cにデータを元通りリストアするための機能の実行を開始するためにコンピューティング・デバイスのオペレーティング・システムとのインターフェースを取る「バックアップ/リストアBIOS始動」モジュール60を自動的に起動することになる。詳細には、バックアップ/リストアBIOS(基本入出力システム)モジュール60は、ローカルまたはリモート・バックアップ・リカバリ・サーバ150などのリモートのバックアップ・デバイスまたはリカバリ・デバイス(リモート記憶装置)に対して、ハード・ディスク・ドライブ内に保管されたデータのコピーまたはイメージの物理的伝送を開始するためのロジックを実行する。また、バックアップ/リストアBIOSモジュール60は、ハード・ディスク・デバイスに対して、リモート記憶装置としてのリモート・バックアップ・リカバリ・サーバ150に保管されたデータのコピーまたはイメージの物理的伝送を開始するためのロジックを実行する。この実行を引き起こすロジックは、機能性を保証するために物理的レベルに保管されている。このロジックはBIOSレベルにあるので、ソフトウェア・レベルで変更することはできず、通常のオペレーティング・システムの外で開始することができる。
【0022】
図2の「検知および応答」RFIDディスク・バックアップおよびリカバリ・システム10の動作を描写する概念図では、図1の「検知および応答」RFIDデバイス20は、パーベイシブ・デバイス110(たとえば、携帯情報端末またはPDA)、モバイル・デバイス120(たとえば、ラップトップまたはノートブック・コンピュータ)、システム・サーバ・デバイス130などを含むがこれらに限定されないコンピューティング・デバイス内に実現することができる。各パーベイシブ・デバイス110、モバイル・デバイス120、またはシステム・サーバ・デバイス130は、「検知および応答」RFID問い合わせを受信し、それぞれのコンピューティング・デバイスのハード・ディスク・ドライブに収容されたデータを自動的にバックアップし、バックアップしたデータをローカルまたはリモートのバックアップ・リカバリ・サーバ150に送信するための機能を開始するためのそれぞれの「検知および応答」RFIDデバイス(図1)を含む。これに代わってまたはこれに加えて、ローカルまたはリモート・バックアップ・リカバリ・サーバ150からデータ伝送を受信することにより、それぞれのコンピューティング・デバイスのハード・ディスク・ドライブにデータを自動的にリストアするための機能を開始することになる「検知および応答」RFID呼掛けを受信することができる。特に、「検知および応答」プロセスの開始は、自動的にトリガするか、許可されたコンピュータ・ユーザ99によってリモートでトリガするか、または衛星によるナビゲーション・システム(たとえば、GPS)を使用する位置検出情報の受信に応答してトリガすることができる。好ましくは、許可されたコンピュータ・ユーザ99または以下により詳細に記載する自動化手段による問い合わせに応答して、BIOSレベルの「検知および応答」RFID機能は、バックアップ/リカバリBIOSモジュール60を起動することにより、ハード・ディスクにデータを物理的にコピーするかまたはハード・ディスクからのデータのコピーを伝送するバックアップまたはリカバリ・プロセスを開始する。特定のパラメータを指定することにより、増分(差分)のみのまたは全体のハード・ディスク・ドライブのコピー/リストアを実行することができる。システムは、ドライブ全体もしくはその他のメモリ・デバイスまたは選択ファイルあるいはその両方をバックアップすることができる。
【0023】
データは、1つまたは複数の通信モダリティ(communications modality)を介してバックアップまたはリストアすることができる。たとえば、ローカルまたはリモート・バックアップ・リカバリ・サーバ150と各デバイス110、120、または130との間の基本通信は、RFIDタグ・デバイス35を介して送受信されたRFID信号によって行われるが、各デバイス110、120、または130は有線切替え(wired switching)またはイーサネット(登録商標)(LANまたはWAN)接続による切替え用に構成するか、あるいはこのような通信手段が検出された場合に標準的なワイヤレス接続を任意選択で使用することができるので、図2はそのように限定されるわけではない。
【0024】
その上、当業者には既知の通り、挿入されたBIOSレベルの「検知および応答」RFIDモジュールはさらにシステム始動を開始することができる。すなわち、システムは、プリロードされたソフトウェアなしにブートストラップすることができる。したがって、標準的なシステムを使用してオペレーティング・システムがまったく検出されない場合、システムはRFID信号によりブートすることができ、コンピュータ上に機能しうるドライブをリストアまたは構築するために十分なロジックが設けられる。
【0025】
図3のA〜Eは、データ・バックアップおよびリカバリ動作のためにRFID「検知および応答」デバイス20内のCPU40によって実行されるロジック、またはこれに代わって、各コンピュータ関連デバイス12のデバイスCPU13(図2に示す通り)によって実行されるロジックによって実現される例示的なプロセス200を描写している。
【0026】
図3のAに示す通り、第1のステップ220aでは、デバイスは、アラートが受信されたかあるいはデータ・バックアップまたはリストア条件が検出されたかを評価するためのロジックを実現する。たとえば、GPS受信機によって受信された衛星ナビゲーション・システム・データがコンピューティング・デバイスの移動を示すことに応答して完全データ・バックアップ条件を開始するために、アラートを生成し受信することができる。ユーザ開始トリガ(所定のタイム・スケジュールにより、たとえば、5分おき、1時間ごとなどに、または「オンデマンド」で自動的に行われる)、温度変化の検出、例えば4回以上など「n」回のパスワード入力の検出、システムに対する電子メールを介してトリガされたアラートを含むがこれらに限定されない多数のその他のアラート基準に基づいてハード・ディスク(複数も可)からのメモリ・バックアップまたはハード・ディスク(複数も可)に対するデータ・リストアを開始するためのロジックをデバイスが実現するというその他のタイプのアラートを生成することができる。引き続き図3のAでは、次のステップ275は、対応する状況メッセージを検出することと、適切な状況が必要とする可能性のある任意の追加処理を実現することを含むことができる。一般に、状況メッセージは、発生したイベントおよびこれらのイベントが成功を達成したか失敗したかを示すためのセマフォ(semaphore)である。システム・ロジックは、これらのメッセージ、たとえば、「バックアップが正常に完了した」または「システムが改ざんされた」などを設定することになる。したがって、ある状況を検出することは、システムの状態メッセージを判断するためにセマフォのテストが必要になる可能性がある。図3のAにさらに示す通り、ステップ220aでアラートが検出されなかった場合、システムはステップ299でその現在の状態に戻され、すなわち、システムは通常通り機能し続け、エンドユーザはいかなる変化にも気付かない。
【0027】
同様に、図3のBに示す通り、ステップ220bでは、デバイスは、ステップ220aのように、アラートが受信されたかあるいはデータ・バックアップまたはリストア条件が検出されたかを評価するためのロジックを実現する。しかし、図3のBに描写されている実施形態では、アラートの受信に応答して、ステップ250bで増分データ・バックアップまたはリストア動作が実行される。この実施形態では、完全バックアップが行われた後でメモリ・セクタに対する新しい書込みを登録するログをコンピュータ関連デバイス110、120、または130が記録することになり、そのログ(図示せず)がアドレスおよび関連データ長を含み、たとえば、アラートの検出に応答して、選択ファイルのバックアップを可能にすることは言うまでもない。引き続き図3のBでは、次のステップ275は、対応する状況メッセージを検出することと、適切な状況が必要とする可能性のある任意の追加処理を実現することを含むことができる。図3のBにさらに示す通り、ステップ220bでアラートが検出されなかった場合、システムはステップ299でその現在の状態に戻され、すなわち、システムは通常通り機能し続け、エンドユーザはいかなる変化にも気付かない。
【0028】
さらに、図3のCに示す通り、ステップ220cでは、デバイスは、完全データ・バックアップを保証して、システムが流用または改ざんされたかどうかを判断するためのロジックを実現する。図3のAに関して本明細書に記載した1つのシナリオでは、完全データ・バックアップを保証して、コンピューティング・デバイスが流用または改ざんのいずれか一方あるいはその両方が行われたというアラートを検出することができる。それが流用されているという判断は、デバイス12の位置の計算を支援し、デバイスが事前設定位置または原点に関して変化したかあるいはデバイスが流用されたことを潜在的に示す所定の境界、範囲、または半径の外側にあるかどうかを示す衛星ベースのナビゲーション・システム信号の受信により実施される。特に、たとえば、計算され決定された位置が事前設定範囲の外部または内部にあることが検出されないか、あるいはデバイス内にプログラミングされた原点に対する事前設定位置に適合するかまたは事前設定位置を超えるかどうかを判断するためのロジックは、「検知および応答」RFIDデバイス20内のCPU40によって実現される。デバイスの位置を決定すると、ステップ250cに描写した通り、完全ディスク・バックアップ動作を開始し、適切な状況メッセージを送信するために、RFIDデバイス20内で対応するアラートを生成することができる。記載した例示的な実施形態では、衛星システム・ベースの信号を受信し、位置/ロケーション座標を計算するための衛星システム・ベースの(たとえば、GPS)受信機デバイスの起動を、たとえば、定期的に自動化するかまたはユーザによって開始するかあるいはその両方を行うことができることを理解されたい。ディスク・バックアップを開始した後、本出願人の関連同時係属米国特許出願第11/334714号[代理人整理番号YOR920050473]に記載されている機能を介して追加のディスク・パージ・プロセスを開始することができる。すなわち、ステップ250cは、RFID呼掛け器デバイスを介する追加のデータ・パージ要求信号の受信を企図するものであり、それに応答して、「検知および応答」RFIDデバイス20を介して適切な「検知および応答」アクション信号、たとえば、データ内容パージまたはディスク・ヘッド破壊を生成することによりディスク・パージが開始される。引き続き図3のCでは、次のステップ275は、システム・コンポーネントの電源遮断を含むことができる。図3のCにさらに示す通り、ステップ220cでシステムが改ざんまたは流用されたと判断された場合、システムはステップ299でその現在の状態に戻され、すなわち、システムは通常通り機能し続け、エンドユーザはいかなる変化にも気付かない。
【0029】
他の一実施形態では、RFIDタグ・デバイスは、図3のDのステップ220dに示すようにホスト・デバイスのオペレーティング・システム(O/S)が損なわれていないかどうかまたは図3のEのステップ220eに示すようにO/Sホスト・デバイスがアクセス不能であるかどうかにかかわらず、ユーザがデータ・リストア動作を要求またはトリガしたかどうかを判断するためのロジックを実現する。たとえば、図3のDの一実現例では、コンピュータ関連デバイス(ホスト)のオペレーティング・システムが機能している場合、ユーザは、(ステップ220dで)オペレーティング・システムをロード・ダウンすることを含まないリストアを開始することができる。図3のEでは、オペレーティング・システムを検出できない場合、たとえば、ユーザがディスク・ドライブを新品に交換したが、リモート・システム上にバックアップを有する場合、ユーザはシステムを始動して、そのドライブ上でO/Sを取得し、リストア動作を続行することができる。それぞれのシナリオでは、ユーザは、所定のタイム・スケジュールにより、たとえば、5分おき、1時間ごとなどに、自動バックアップ/リストアをトリガすることになるユーザ定義の規則を介してバックアップ動作を要求することができる。アラート要求の受信に応答して、図3のDおよびEに描写されている実施形態では、受信したアラートに応答して、それぞれのステップ250d、250eで完全ドライブ・リストア動作が実行される。描写されている実施形態では、各プロセスは、対応する状況メッセージを検出することと、適切な状況が必要とする可能性のある任意の追加処理を実現することを含む次のステップ275を実現することができる。図3のDおよびEにさらに示す通り、ユーザ要求がステップ220dまたは220eのいずれかで検出されなかった場合、システムはステップ299でその現在の状態に戻され、すなわち、システムは通常通り機能し続け、エンドユーザはいかなる変化にも気付かない。
【0030】
図3のAおよびBに関して述べたアラートのタイプに加えて、デバイスは、1)パージするためのユーザ開始伝送リモート信号、2)無効なシステム・パスワード入力の検出またはしきい試行回数を超える複数のログイン試行の検出、3)無効なサーチ・パスワードの検出またはしきい試行回数を超える複数の無効なサーチ試行の検出、4)パスワードの無効なランダム使用の検出またはしきい試行回数を超える複数の無効なランダム使用試行の検出、5)メモリ内に常駐するクッキーを走査するための長期実行タスクの検出、6)無効な長期実行タスク・パスワードの検出またはしきい試行回数を超える複数の無効な長期実行タスク・パスワード試行の検出、7)ユーザ定義のセキュリティ基準に対する適合の検出またはユーザ定義のセキュリティ基準を回避するための試行回数の超過の検出、8)メモリ内に常駐するクッキーを走査するための長期実行タスクの検出、9)ハード・ディスク自体を除去するための試行またはしきい試行回数を超える複数の試行の検出、10)無許可レジストリ・アクセスが可能なユーザの検出、を含むがこれらに限定されない多数のその他の所定の基準に基づいて、ハード・ディスク(複数も可)に対するメモリ・バックアップ/データ・リストアまたはディスク・パージを開始するためのロジックを実現することができる。パージ・トリガ・イベントの各インスタンスでは、「検知および応答」RFIDデバイス20を介して適切な「検知および応答」アクション信号を生成することにより、パージすべきそれぞれのデータをバックアップした後でディスク・データ・パージ(複数も可)を開始することができ、すなわち、RFID信号を使用してバックアップ/リストアまたはパージ・プロセスを開始する。
【0031】
したがって、任意の検出可能な基準またはパターンによりディスク・データ・バックアップまたはリストア動作を開始できることは、本発明の範囲内である。すなわち、システムによって「検知」することができ、状況を修正するかまたはリソースを保護するために「応答」を開始することができる任意の所与のイベントが企図されている。その他のイベントとしては、検出された改ざん、盗難、振動、温度変化などの発生、ならびにデバイスの近くでの人の会話や移動の検出、すなわち、データ・バックアップ、リカバリ、およびパージ・ドライブ・プロセスを開始するべくリモート・サービスを呼び出すためにRFIDを使用して通知された応答を有する装置を使用して検知できるようなイベントを含む。追加の所定の基準またはパターンとしては、たとえば、1)ユーザ定義の質問/応答の実現、2)パスワード解析(password cracking)ソフトウェアの実行の検出(プロセス名の保管)、3)キーストローク・ログ記録(keystroke logging)ソフトウェアの実行の検出、4)ログイン・スプーフィング(login spoofing)の検出、5)暗号化解除試行の検出、および6)辞書攻撃の検出を含む。
【0032】
本発明の技術をソフトウェア・ロジックに適用すると、システム提供基準に基づいてパージの有無を問わないディスク・バックアップ/リストアを開始するために「検知および応答」信号が使用される。GPSおよびRFIDを適用することにより、対象の移動を検出し、アラートをトリガすることができ、データ信号により、ディスク・バックアップおよびデータ・パージをもたらすためのロジックを呼び出すことができ、したがって、危険にさらされたデバイス(compromised device)が回復可能またはアクセス可能なデータをまったく持っていないことを保証する。このようなデバイス12内で実行されるロジックは、送信または受信された信号を解釈し、次に、自動化プロセスをトリガして、データ・バックアップ/リストアまたはパージ・ディスクの結果をもたらす。
【0033】
伝統的なバックアップおよびリカバリ・システムを上回る本発明の利点としては、バックアップ・システムに物理的に接続された媒体記憶装置の開始、モニター、または所有をエンドユーザが行う必要なしに、「オンデマンド」方式で機能する能力を含む。加えて、たとえば、ユーザが旅行中であり、ディスクをリカバリする必要がある場合、RFIDベースの「検知および応答」バックアップおよびリカバリ機能を介して、ユーザはドライブをリモートでリストアすることができる。
【0034】
本発明を使用すると、本出願人の関連同時係属米国特許出願第11/334714号[代理人整理番号YOR920050473]に記載されているような関連の確実なディスク・パージ・システムによって、システムが危険にさらされ、データが物理的に削除される場合にディスクをリストアすることができるであろう。本発明の一実施形態では、データ・リストアを開始するためにパスワードが要求されるように、BIOSレベルの検出がRFID技術に結合される。
【0035】
さらに、このシステムを使用すると、ソフトウェアが使用不能であるために標準的なインターネット接続(LAN接続など)をシステム上に確立できない場合にソフトウェアを配備することができる。また、本発明は、たとえば、インストールされたCD−ROMデバイスおよびその他の周辺装置により基本的なソフトウェアを直接ロードする必要のないストリームライン化されたシステム・セットアップも支援することになるであろう。
【0036】
本発明の諸実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータ・プログラムの図に関して本発明を説明してきた。各図はコンピュータ・プログラム命令によって実現することができることが分かるであろう。これらのコンピュータ・プログラム命令を汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、内蔵プロセッサ、またはその他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサに提供してマシンを作成することができ、その命令はコンピュータまたはその他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサを介して実行され、本明細書に指定した機能を実現するための手段を作成することになる。
【0037】
また、これらのコンピュータ・プログラム命令は、特定の方法で機能するようコンピュータまたはその他のプログラマブル・データ処理装置に指示することができるコンピュータ可読メモリに保管することもでき、コンピュータ可読メモリに保管された命令は本明細書に指定した機能を実現する命令手段を含む装置を作成することになる。
【0038】
また、コンピュータ・プログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラマブル/
・データ処理装置にロードしてコンピュータまたはその他のプログラマブル装置上で一連の動作ステップを実行させてコンピュータによって実行されるプロセスを作成することもでき、その命令はコンピュータまたはその他のプログラマブル装置上で実行され、本明細書に指定した機能を実現するためのステップを提供することになる。
【0039】
その例示的かつ事前形成された諸実施形態に関して本発明を詳細に示し説明してきたが、当業者であれば、特許請求の範囲のみによって制限されるべき本発明の精神および範囲を逸脱せずに、形式および詳細に関する上記その他の変更を行うことができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明による「検知および応答」RFIDバックアップおよびリストア機能を有するコンピュータ関連デバイス12の一般的な概略図である。
【図2】本発明による「検知および応答」RFIDバックアップおよびリストア・システム10の動作を詳述する概念図である。
【図3】本発明による「検知および応答」RFIDバックアップおよびリストア・システム10によって実現される方法を描写する流れ図である。
【符号の説明】
【0041】
10:「検知および応答」RFIDバックアップおよびリストア・システム
12:コンピューティング・デバイス
13:CPU
15a:ハード・ディスク・ドライブ
15b:ハード・ディスク・ドライブ
15c:ハード・ディスク・ドライブ
19:ユーザ・インターフェース
20:「検知および応答」RFIDデバイス
25:GPS受信機デバイス
26:アンテナ・デバイス
35:トランスポンダ・デバイス
36:アンテナ・デバイス
40:マイクロコントローラまたはCPU
45:ロジック
50:リモート・システム
60:バックアップ/リストアBIOSモジュール
65a:信号線
65b:信号線
65c:信号線
75:信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ・ストレージ・デバイスを有するコンピューティング・デバイスのためのRFIDベースのデータ処理システムにおいて、
RFID信号を送受信するために適合された前記コンピューティング・デバイス内のRFIDデバイスであって、前記RFID信号の受信に応答して、前記データ・ストレージ・デバイスのデータをバックアップするための命令を表す起動信号を生成するRFIDデバイスと、
前記RFIDデバイスから受信された前記起動信号に応答して、バックアップ保管のためにリモート記憶装置に対して前記データ・ストレージ・デバイスのデータの物理的コピーと伝送を開始するためのロジックを呼び出す制御手段と、
を含む、システム。
【請求項2】
前記起動信号が前記データ・ストレージ・デバイスにデータをリストアするための命令を表し、前記制御手段が、前記RFIDデバイスから受信された前記起動信号に応答して、バックアップしたデータを前記データ・ストレージ・デバイスにリストアするために、前記リモート記憶装置に保管されたデータの前記データ・ストレージ・デバイスへの物理的伝送を開始するためのロジックを呼び出す、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コンピューティング・デバイスからリモートに位置するユーザによって前記RFID信号が開始される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記制御手段が前記コンピューティング・デバイスの物理的レベルに保管されているロジックを実行し、当該ロジックがBIOSレベルの機能を実現する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記RFID信号を介して、バックアップ保管のために、前記データが前記リモート記憶装置との間で物理的に伝送される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記BIOSレベルの機能により、前記コンピューティング・デバイスのブートストラップが可能になる、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記コンピューティング・デバイスが、
衛星によるナビゲーション・システムから位置決定信号を受信し、前記コンピューティング・デバイスの位置を決定するように構成された、ナビゲーション位置受信機と、
前記決定された位置と前記コンピューティング・デバイスにあらかじめ保管された所定の位置データとを比較するための手段であって、前記コンピューティング・デバイスの位置が前記所定の位置データに対して変化したという判断に応答して、前記データ・ストレージ・デバイスのデータをバックアップするための命令を表す前記起動信号が生成される手段と、
をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記制御手段が、前記データをバックアップした後で前記データ・ストレージ・デバイスからの前記データの追加のパージを開始するためのロジックをさらに呼び出す、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記制御手段が、検出されたトリガ・イベントに応答して、前記リモート記憶装置に対する前記データ・ストレージ・デバイスのバックアップを自動的に開始する、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記トリガ・イベントが、無効なシステム・パスワード入力の検出、しきい数を超える複数のログイン試行の検出、自動的に生成された定期的トリガの検出、オンデマンドのトリガ・イベントの検出、前記コンピューティング・デバイスの改ざん、盗難、振動もしくは温度変化のうちの1つまたは複数の発生の検出、または前記コンピューティング・デバイスの近くでの人の会話や動きの検出のうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記コンピューティング・デバイスが、パーベイシブ・デバイス、ラップトップ・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、パーソナル・コンピュータ、またはサーバ・デバイスのうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記データ・ストレージ・デバイスのデータの増分バックアップを実行するために構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
RFID信号を送受信するために適合されたRFIDデバイスを含むコンピューティング・デバイスに設けられたデータ・ストレージ・デバイスのデータをバックアップするための方法であって、
前記RFID信号の受信に応答して前記データ・ストレージ・デバイスのデータをバックアップするための命令を表す起動信号を生成するステップと、
バックアップ保管のためにリモート記憶装置に対して前記データ・ストレージ・デバイスのデータの物理的コピーと伝送を開始するためのロジックを呼び出すステップと、
を含む、方法。
【請求項14】
バックアップしたデータを前記データ・ストレージ・デバイスにリストアするために前記データ・ストレージ・デバイスに対する前記リモート記憶装置に保管されたデータの物理的伝送を開始するためのロジックを呼び出すステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記コンピューティング・デバイスからリモートに位置するユーザが、前記RFIDデバイスによる受信のための前記RFID信号の生成を開始する、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
ロジックを呼び出す前記ステップが、前記コンピューティング・デバイスの物理的レベルに保管されているロジックを実行し、前記ロジックがBIOSレベルの機能を実現する、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記データ・ストレージ・デバイスの前記データが、前記RFID信号を介して、バックアップ保管のために前記リモート記憶装置に伝送される、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記BIOSレベルの機能で、前記コンピューティング・デバイスのブートストラップを可能にする、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
衛星によるナビゲーション・システムから位置決定信号を受信し、前記コンピューティング・デバイスの位置を決定するステップと、
前記決定した位置と前記コンピューティング・デバイスに保管された所定の位置データとを比較するステップであって、前記コンピューティング・デバイスの位置が前記所定の位置データに対して変化したという判断に応答して、前記データ・ストレージ・デバイスのデータをバックアップするための命令を表す前記起動信号が生成されるステップと、
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記リモート記憶装置に前記データをバックアップした後で前記データ・ストレージ・デバイスからの前記データのパージを開始するためのロジックをさらに呼び出すステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
検出されたトリガ・イベントに応答して、前記リモート記憶装置に対する前記データ・ストレージ・デバイスのバックアップを自動的に開始するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項22】
前記トリガ・イベントが、無効なシステム・パスワード入力の検出、しきい数を超える複数のログイン試行の検出、自動的に生成された定期的トリガの検出、オンデマンドのトリガ・イベントの検出、前記コンピューティング・デバイスの改ざん、盗難、振動もしくは温度変化のうちの1つまたは複数の発生の検出、または前記コンピューティング・デバイスの近くでの人の会話や移動の検出の少なくとも1つを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記データの物理的伝送が、前記データ・ストレージ・デバイスのデータの増分バックアップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項24】
請求項13ないし23のいずれか1つに記載の方法を、前記コンピューティング・デバイス実行させるコンピュータで使用可能なプログラム・コードを含む、コンピュータ・プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−193804(P2007−193804A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−4251(P2007−4251)
【出願日】平成19年1月12日(2007.1.12)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】