説明

センサネットワークシステム

【課題】センサーネットワークにおいて、各エンドノードの消費電力を低減する。
【解決手段】サーバには、下位ルールDBおよび上位ルールDBが接続される。下位ルールDBには、エンドノードをどのように動作させるのかを規定する下位ルール(制御ルール)が記憶され、上位ルールDBには、エンドノードで適用すべき下位ルールを状況に応じて決定するための上位ルールが記憶される。つまり、サーバは、エンドノードのための多くの制御ルールを保持し、状況に応じて適切な制御ルールを選択してエンドノードに送信する。また、エンドノードには、制御ルールをダウンロードして記憶し、その制御ルールに従って動作するための最小限の機能が実装される。エンドノード毎に大がかりなCPUやメモリシステムを設けることなく、状況に合わせてエンドノードの動作モードをダイナミックに変更することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はセンサネットワークシステムに関し、特にたとえば、少なくとも1つのセンサを備える少なくとも1つのエンドノードと、エンドノードと通信可能に接続されるサーバとを含む、センサネットワークシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種のセンサネットワークシステムの一例が、非特許文献1に開示されている。この非特許文献1に開示されるZigBee(登録商標)は、アドホックなワイヤレスセンサネットワークの構成を目的として、ZigBeeアライアンスによって規格化されたシステムであり、IEEE 802.15.4をベースとしている。このようなセンサネットワークシステムは、たとえば或る建物に設置され、センサ入力に基づくサービスを提供する。
【非特許文献1】実践入門ネットワーク ZigBee開発ハンドブック 鄭立著 リックテレコム
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
非特許文献1に開示されているようなセンサネットワークシステムにおいては、多数のエンドノードが環境に配置されるため、その設置の容易さ等を考慮して、各エンドノードは電池(バッテリ)によって駆動されることが望ましい。したがって、エンドノードは、低消費電力であることが極めて重要となる。エンドノードの消費電力を抑えるための方法としては、エンドノードに搭載されるセンサの内、最低限のセンサのみを通電し、その他のセンサをスリープさせておくことが考えられる。
【0004】
ただし、単純にセンサをスリープさせるだけだと、センシング漏れが生じ、必要なセンシング情報を得られない可能性がある。このため、どのセンサをどのように生かしておくかを詳細に規定する制御ルールを適用することが望ましい。しかし、コストや手間等を考慮すると、エンドノードに高性能のCPUやメモリ等を設けることは現実的ではないため、エンドノード毎に複雑な制御ルールを記憶させたり、その制御ルールを状況に応じて切り替えさせたりすることは難しい。また、大がかりなメモリシステムをエンドノード毎に設けると、却って消費電力が大きくなってしまう可能性もある。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、センサネットワークシステムを提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、必要なセンシング情報を確実に取得しながらも、消費電力を低減できる、センサネットワークシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明などは、本発明の理解を助けるために後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
【0008】
第1の発明は、少なくとも1つのセンサを備える少なくとも1つのエンドノードと、エンドノードと通信可能に接続されるサーバとを含むセンサネットワークシステムであって、サーバは、エンドノードで適用される下位ルールを記憶する下位ルール記憶手段、下位ルールのエンドノードへの適用を状況に応じて決定するための上位ルールを記憶する上位ルール記憶手段、上位ルールに従ってエンドノードの各々についての下位ルールを選択する下位ルール選択手段、および下位ルール選択手段によって選択された下位ルールを該当するエンドノードに送信する送信手段を備え、エンドノードは、送信手段から送信された下位ルールを受信する受信手段、および受信手段によって受信した下位ルールに従って自身の動作を制御する制御手段を備える、センサネットワークシステムである。
【0009】
第1の発明では、センサネットワークシステム(10)は、サーバ(12)およびエンドノード(14)を含み、エンドノードに搭載されるセンサ(28,30,32,34,36)からのセンシング情報(データ)を収集したり、収集したセンシング情報に基づくサービスを提供したりする。サーバは、下位ルールを記憶する下位ルール記憶手段(16)、および上位ルールを記憶する上位ルール記憶手段(18)を備える。ここで、下位ルールとは、エンドノードで適用される制御ルールであり、ノードをどのように動作させるのかを規定する。また、上位ルールとは、エンドノードで適用すべき下位ルールを、状況に応じて決定(選択)するためのルールである。また、サーバは、下位ルール選択手段(S5)および送信手段(S7)を備え、下位ルール選択手段は、各エンドノードのための下位ルールを上位ルールに従って選択し、送信手段(S7)は、その選択された下位ルールを該当するエンドノードに対して送信する。一方、エンドノードは、サーバから送信される下位ルールを受信手段(20,26)によって受信し、受信した下位ルールに従い、制御手段(20,22)によって自身の動作を制御する。
【0010】
第1の発明によれば、エンドノード毎に大がかりなメモリシステムを設けることなく、状況に合わせてエンドノードの動作モードをダイナミックに変更することができる。したがって、必要なセンシング情報を確実に取得しながらも、消費電力を低減できる。
【0011】
第2の発明は、第1の発明に従属し、上位ルールは、センサによって検出されたセンシング情報に基づいて下位ルールを決定するルールを含む。
【0012】
第2の発明では、センサ(28,30,32,34,36)によって検出されたセンシング情報に基づいて下位ルールを決定する上位ルールが、上位ルール記憶手段(18)に記憶される。たとえば、或るエンドノード(14)に搭載されたセンサがセンシング情報を検出すると、その情報はサーバ(12)に送信され、その情報に基づいて、送信元のノード或いは他のノードのための下位ルールが選択される。選択された下位ルールは、各ノードに対して送信され、エンドノードは、その下位ルールに従って動作する。このように、センシング情報に基づいて下位ルールを決定することにより、エンドノードはそのときの状況に適した動作を実行できる。
【0013】
第3の発明は、第1または第2の発明に従属し、上位ルールは、タイマ情報に基づいて下位ルールを決定するルールを含む。
【0014】
第3の発明では、サーバ(12)の内部タイマ等で計測されたタイマ情報に基づいて下位ルールを決定する上位ルールが、上位ルール記憶手段(18)に記憶される。たとえば、時間帯によって状況が変化するような場合には、タイマ情報に基づいて下位ルールを決定することにより、エンドノード(14)はそのときの状況に適した動作を実行できる。
【0015】
第4の発明は、第1ないし第3のいずれかの発明に従属し、下位ルールは、センサを作動状態にするか否かを規定するルールを含む。
【0016】
第4の発明では、センサ(28,30,32,34,36)を作動状態(或いはスリープ状態)にするか否かを規定する下位ルールが、下位ルール記憶手段(16)に記憶される。たとえば、エンドノード(14)が複数のセンサを搭載している場合には、上位ルールに基づいて各センサのための下位ルールが選択され、各センサについて作動状態にするか否かが決定される。これにより、そのときに作動させる必要の無いセンサは、スリープ状態にされるので、消費電力を低減できる。
【0017】
第5の発明は、第1ないし第4のいずれかの発明に従属し、下位ルールは、センサの作動時間を規定するルールを含む。
【0018】
第5の発明では、センサ(28,30,32,34,36)の作動時間を規定する下位ルールが、下位ルール記憶手段(16)に記憶される。たとえば、センサをどの時刻まで作動状態(或いはスリープ状態)にしておくかを規定したり、どのような時間間隔(頻度)でセンサを作動状態にするかを規定したりするものを含む。これにより、そのときに作動させる必要の無いセンサは、スリープ状態にされるので、消費電力を低減できる。
【0019】
第6の発明は、第1ないし第5のいずれかの発明に従属し、下位ルールは、センサのセンシング情報をエンドノードがサーバに送信する頻度を規定するルールを含む。
【0020】
第6の発明では、センサ(28,30,32,34,36)によって検出されたセンシング情報を、エンドノード(14)がサーバ(12)に送信する頻度を規定する下位ルールが、下位ルール記憶手段(16)に記憶される。たとえば、気温などの環境状況を検出するセンサにおいて、前回の検出データと大きな違いが無いようなデータを検出した場合には、数回分のデータがまとめて送信される。これにより、必要なデータをサーバに送信しながらも、サーバとエンドノードとの通信回数を低減できるので、消費電力を低減できる。
【0021】
第7の発明は、第1ないし第6のいずれかの発明に従属し、上位ルールおよび下位ルールの少なくとも一方は、ECAルール方式で記述される。
【0022】
第7の発明では、ルールの記述にECAルール方式が適用される。ここで、ECAルールとは、或る事象(イベント)に対して、動作の発火条件(コンディション)と、その動作(アクション)の内容とを宣言的に記述するものである(参照;http://www-nishio.ist.osaka-u.ac.jp/tresearch/Ubiquitous/#WhatECA)。このように、ECAルール方式に従ってルールを記述することによって、周囲状況が変化した(特定の状況になった)タイミングで、ルールをダイナミックに変更することができるので、柔軟なセンシングが可能になる。
【発明の効果】
【0023】
この発明によれば、サーバがエンドノードの動作を規定するルールを保持し、状況に合わせて適切なルールを選択してエンドノードに送信するので、エンドノード毎に大がかりなメモリシステムを設けることなく、状況に合わせてエンドノードの動作モードをダイナミックに変更することができる。したがって、必要なセンシング情報を確実に取得しながらも、消費電力を低減できる。
【0024】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1を参照して、この発明の一実施例であるセンサネットワークシステム(以下、単に「システム」という。)10は、サーバ12および複数のエンドノード(以下、単に「ノード」という。)14を含み、セキュリティシステムや設備管理システム等に適用される。この実施例では、一例として、システム10が或る病院に適用された場合を想定して説明する。
【0026】
サーバ(ホストコンピュータ)12は、システム10全体の動作を管理するパーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータであり、各ノード14が搭載するセンサを利用して、必要な情報(センシング情報)を収集する。サーバ12は、図示は省略するが、CPU、プログラムおよびデータを記憶するメモリ、時刻(日時)を計時するタイマ、およびノード14と通信するための通信装置などを備えている。通信装置には、たとえば、ZigBee、Bluetoothおよび無線LAN(IEEE802.11)等の無線規格に従う無線通信装置を利用することができる。ただし、サーバ12とノード14とは、有線で接続されてもよい。また、サーバ12とノード14とは、直接通信させるようにしてもよいし、ノード14の設置数が多い場合や、サーバ12とノード14との距離が大きい場合などには、ルータ等の中継器を介して通信させるようにしてもよい。
【0027】
ノード14は、エントランス、ナースステーション、診察室、病室、薬品保管庫、物置および廊下などのような病院内の要所に適宜設置される。なお、ノード14の設置位置に関する情報は、サーバ12のメモリ等に適宜記憶される。
【0028】
図2は、ノード14の電気的な構成を示すブロック図である。ノード14は、CPU20を含み、CPU20には、RAMなどのメモリ22、タイマ24および通信装置26が接続される。CPU20は、ノード14の全体制御を行い、この全体制御では、タイマ24の出力が適宜参照される。また、CPU20は、通信装置26を介して、サーバ12との間でデータ等を送受信する。たとえば、CPU20は、後述するセンサによって検出したセンシング情報を通信装置26を介してサーバ12に送信し、サーバ12から送信される制御ルール(後述する下位ルール)を通信装置26を介して受信する。なお、通信装置26を介して受信した制御ルールはメモリ22に記憶され、CPU20は、その制御ルールに従って動作する。
【0029】
なお、各ノード14のそれぞれには、固有の識別情報(ノードID、或いはノードアドレス)が割り当てられる。そして、ノード14からサーバ12にセンシング情報を送信する際には、そのノード14の識別情報がセンシング情報に適宜付加される。この識別情報により、サーバ12は、どのノード14からのセンシング情報であるかを把握する。ただし、各ノード14が搭載するセンサ毎に、このような識別情報を割り当てるようにしてもよい。
【0030】
また、上述のように、ノード14のCPU20には、複数のセンサが接続される。つまり、ノード14には、複数のセンサが搭載される。具体的には、ビデオカメラ28、温度センサ30、湿度センサ32、人感センサ34およびタグID読取センサ36等がCPU20に接続され、各センサで検出されたセンシング情報(データ)は、CPU20に出力される。ただし、センサの種類や数は、これに限定されず、システム10が提供するサービス等に応じて、必要なセンシング情報を得るためのセンサがノード14に適宜搭載される。もちろん、全てのノード14に同じセンサを搭載する必要は無く、ノード14によって異なるセンサを搭載するようにしてもよい。また、1つのノード14が1つのセンサを搭載していてもよい。たとえば、ビデオカメラ28のみを搭載したノード14を設けることもできる。
【0031】
ビデオカメラ28は、その設置場所の周囲の映像を撮影し、温度センサ30および湿度センサ32は、環境の温度および湿度をそれぞれ検出する。
【0032】
人感センサ34は、人の有無を検出するセンサである。たとえば、人感センサ34は、赤外線などを利用して、周囲温度と温度差のあるものが検出範囲内で動いたときに、その温度変化を検出することによって、人の有無を検出する。
【0033】
ID読取センサ36は、ID発信機からの赤外線信号(ID)を検出するセンサであり、ID発信機を装着(所有)した人、つまり特定の人の有無を検出する。なお、ID発信機が発信する赤外線信号は、たとえば8ビットの固有のパターンであり、この実施例では、ID発信機は、病院の職員(医師や看護師など)に装着される。
【0034】
さらに、ノード14のCPU20には、電池(バッテリ)38が接続され、ノード14の各コンポーネントへの電源は、電池38によって供給される。この実施例では、CPU20および通信装置26には、常に電源が供給されており、ノード14は、サーバ12からの情報(制御ルール)を受信できる状態にされている。一方、その他のコンポーネント(各センサ)への電源供給は、CPU20による制御によって、必要に応じて行われる。たとえば、CPU20は、センシングが必要な特定の状況になったときのみに、該当するセンサに電源を供給してセンシングを行い、それ以外のときにはセンサをスリープ状態にしておく。
【0035】
上述のように、システム10ではノード14を電池38によって駆動させるため、ノード14は、低消費電力であることが求められる。ノード14の消費電力を抑えるためには、最低限のセンサのみを通電状態にし、その他のセンサはスリープ状態にしておくことが有効である。
【0036】
ここで、ノード14に搭載したセンサを利用して、必要な情報をセンシングする場合を考えると、必要とする情報の内容や重要度は、設置場所や時間帯、或いは周囲状況などによって変化する(異なる)。
【0037】
たとえば、病室においては、温度や湿度などを管理する必要があるので、病室に設置したノード14では、温度や湿度などの環境条件のセンシングが必要となるが、物置では、このような環境条件のセンシングはそれほど必要とならない。また、病室によっても、患者の数や症状などにより、監視を強くするべき病室と、あまり監視を必要としない病室とがある。つまり、各病室に応じたセンシングが必要となる。さらに、同じ場所であっても、朝や昼と比較して、夜は人が少なく状況の変化も少ないので、夜にセンシングを密にする必要はあまりなく、非常時に対応できればよいと考えられる。
【0038】
このように、センシングを行うべき情報は、時間や設置場所などによって変化するので、単純に(たとえば、一定時間毎に)センサをスリープさせるだけだと、センシング漏れが生じ、必要なセンシング情報を得られない可能性が生じる。
【0039】
したがって、或る状況においてはどのセンサをどのように生かしておくというセンシングのポリシーを制御ルールとして詳細に規定しておくことが望ましく、ノード14の動作モードを状況に応じてダイナミックに変更できる技術が望まれる。
【0040】
ただし、ノード14のような限られたリソース(CPUの処理速度やメモリ容量など)では、ノード14毎に複雑な制御ルールを記憶させたり、その制御ルールを状況に応じて切り替えさせたりすることは、負担が大きくなりすぎるため現実的ではない。そこで、この実施例では、サーバ12が、その豊富なリソースを活用して多くの制御ルールを保持し、ノード14には、制御ルールをダウンロードして記憶し、その制御ルールに従って動作するための最小限の機能のみを実装しておく。そして、センシング情報やタイマ情報などに基づいて、サーバ12が状況に応じた適切な制御ルールを選択し、選択した制御ルールをノード14に適宜送信することにより、システム10全体としての省電力と高機能とを実現するようにした。
【0041】
具体的には、図1に示すように、サーバ12には、2つのデータベース(DB)、すなわち下位ルールDB16および上位ルールDB18が接続され、これらのDB16,18に記憶されるルールに基づいて、ノード14の動作が適宜制御される。
【0042】
下位ルールDB16には、下位ルールが記憶される。下位ルールは、ノード14で適用される制御ルールであり、ノード14をどのように動作させるのかを規定する。たとえば、下位ルールには、ノード14が搭載するセンサを作動状態(通電状態)にするかスリープ状態にするかを規定するものがある。また、ノード14のセンサの作動時間を規定するものがある。たとえば、センサをどの時刻まで作動状態(或いはスリープ状態)にしておくかを規定したり、どのような時間間隔(頻度)でセンサを作動状態にするか、つまりセンサがセンシング情報を取得(検出)する頻度を規定したりするものがある。さらに、センサが取得したセンシング情報のサーバ12への送信頻度を規定するものがある。
【0043】
また、この実施例のように、ノード14が複数のセンサを搭載している場合には、センサ毎にどのように動作させるのかを規定することもできるし、センサをグループ分け(たとえば、通常時に作動させるセンサ群と、特定のイベントが発生したときのみに作動させるセンサ群とにグループ分けする)して、グループ単位でどのように動作させるのかを規定することもできる。
【0044】
さらに、ノード14自体をスリープ状態にするかどうか、つまりCPU20および通信装置26などの最小限の機能のみを起動し、他の全てのコンポーネントをスリープさせる省電力状態にするかどうかを規定することもできる。
【0045】
上位ルールDB18には、上位ルールが記憶される。上位ルールは、ノード14で適用すべき下位ルールを、状況に応じて決定(選択)するためのルールである。たとえば、上位ルールには、或るノード14から送信されたセンシング情報に基づいて、そのノード14或いは別のノード14に送信する下位ルールを決定するものがある。また、タイマ情報、すなわち時間帯や曜日などの日時情報に基づいて、ノード14に送信する下位ルールを決定するものがある。
【0046】
なお、この実施例のように、システム10が複数のノード14を備える場合には、ノード14毎に個別の下位ルールを決定して送信するようにしてもよいし、全てのノード14に同じ下位ルールを決定して送信するようにしてもよい。また、ノード14をグループ分けして、グループ単位で同じ下位ルールを決定して送信するようにしてもよい。たとえば、互いに近くに設置されるノード14毎にグループ分けしたり、同じセンサを搭載しているノード14毎にグループ分けしたりするとよい。また、通常時のスリープ時間を長く設定するノード14と、スリープ時間を短く設定するノード14とを設け、これによりグループ分けするようにしてもよい。
【0047】
上述のような下位ルールおよび上位ルールは、たとえば、ECAルールの方式に従って記述される。ここで、ECAルールとは、或る事象(イベント)に対して、動作の発火条件(コンディション)と、その動作(アクション)の内容とを宣言的に記述するものであり、ECAルールは、これらの3要素によって構成される。ただし、イベントおよびコンディションの要素は必ずしも記述(設定)される必要は無く、無条件でアクションが実行されることもある。また、或るイベントが発生したときに無条件でアクションが実行されることもあるし、或るコンディションになったときにアクションが実行されることもある。このように、ECAルールの方式に従って下位ルールおよび上位ルールを記述することによって、周囲状況が変化した(特定の状況になった)タイミングで、ルールをダイナミックに変更することができるので、柔軟な対応が可能なシステム10を提供できる。なお、下位ルールおよび上位ルールの具体例については後述する。
【0048】
このような構成のシステム10は、上述したように、セキュリティシステム等に適用され、ノード14に搭載したセンサを利用して、環境状況などを把握するために必要な情報を検出(センシング)し、センシング情報を収集したり、センシング情報に基づくサービスを提供したりする。
【0049】
以下には、病院内の或る場所を人が通過したときに、その人の行動や周囲の状況を把握するためのセンシングを行う場合を一例として説明する。
【0050】
この実施例では、上述のように、病院の職員にID発信機を所持させておき、ID読取センサ36によってID発信機からの識別情報を受信することにより、職員の通過を検出する。一方、ID発信機を所持しない人物の通過は、人感センサ34によって検出する。つまり、システム10では、或るノード14の人感センサ34によって或る人物の通過を検出したときに、そのノード14のID読取センサ36によってID発信機からの識別情報が受信されていない場合には、その人物は、病院の職員以外の人物(一般人)として認識される。
【0051】
ここで、たとえば、病院の職員の通過を検出した場合には、温度センサ30や湿度センサ32等による通常の簡単なセンシングのみを行う。一方、ID発信機を所有しない一般人の通過を検出した場合には、患者の徘徊や不審人物の侵入など、非常事態の発生した恐れがあるので、通常のセンシングに加えて、ビデオカメラ28(監視カメラ)等を起動させ、詳細なセンシングを実行する。
【0052】
具体的には、たとえば、図3に示すような上位ルールおよび下位ルールがサーバ12によって保持(つまり、上位ルールDB18および下位ルールDB16に記憶)され、これらのルールに基づいて、上述のノード14の動作が実行される。
【0053】
図3(A)には、上位ルールDB18に記憶される上位ルールの一例を示す。ここで、「E」はイベントの内容を示し、「C」はコンディションの内容を示し、「A」はアクションの内容を示す(図5−図7も同様)。図3(A)に示す上位ルール(ルールI)は、「ノード14から人感センサ34のデータを受信したときに、そのノード14からID読取センサ36のデータを受信していない場合には、各ノード14にルールiを送信する」というものである。
【0054】
図3(B)には、下位ルールDB16に記憶される下位ルールの一例を示す。図3(B)に示す下位ルール(ルールi)は、「人感センサ34でデータを検出したときに、ビデオカメラ28がスリープ状態の場合には、ビデオカメラ28を起動する」というものである。
【0055】
このように、通常時は、電力消費の比較的少ないセンサ(温度センサ30や湿度センサ32)による簡単なセンシングに留めておき、詳細な状況把握を必要とする一般人が通過したとき、つまり特定の状況のときのみに、消費電力の大きいセンサ(ビデオカメラ28)を起動して、詳細なセンシングをすることで、必要なセンシング情報を確実に取得しながらも、消費電力を抑えることができる。
【0056】
続いて、上述のようなシステム10の動作の一例をフロー図に従って説明する。具体的には、サーバ12が図4に示す全体処理を実行する。図4を参照して、サーバ12は、全体処理を開始すると、ステップS1で、各ノード14に通常時の下位ルールを送信する。たとえば、警戒が必要な場所に設置されたノード14には、人感センサ34およびID読取センサ36を常時起動させておくような下位ルールを送信したり、警戒があまり必要でない場所に設置されたノード14には、各センサ34,36を間欠的に起動させるような下位ルールを送信したりする。
【0057】
次のステップS3では、各ノード14からのセンシング情報を取得する。すなわち、上述のステップS1で送信した下位ルールに基づいて動作する各ノード14からのセンシング情報、たとえば人感センサ34およびID読取センサ36によって検出されたデータを取得する。
【0058】
そして、ステップS5では、ノード14に送信する下位ルールが有るかどうかを判断する。すなわち、上位ルールDB18に記憶される上位ルールおよび各ノード14からのセンシング情報を参照して、各ノード14に送信する下位ルールが有るかどうかを判断する。言い換えると、上位ルールのイベントの欄に記載された事象が発生したかどうかを判断したり、そのコンディションの欄に記載された条件が満たされているかどうかを判断したりすることによって、各ノード14に対して送信すべき下位ルールを選択する。つまり、そのときの状況に適した下位ルールを選択する。ステップS5で“YES”の場合、すなわちノード14に送信する下位ルールが有る場合には、ステップS7に進む。一方、ステップS5で“NO”の場合、すなわちノード14に送信する下位ルールが無い場合には、そのままステップS9に進む。
【0059】
ステップS7では、該当するノード14に下位ルールを送信する。すなわち、ステップS5で選択された下位ルールを、下位ルールDB16から読み出し、該当するノード14に対して送信する。このときには、全てのノード14に対して下位ルールが送信される場合もあるし、一部のノード14のみに下位ルールが送信される場合もある。また、1つのノード14に対して1つの下位ルールが送信される場合もあるし、1つのノード14に対して複数の下位ルールが送信される場合もある。
【0060】
次のステップS9では、この全体処理を終了するかどうかを判断する。ステップS9で“YES”の場合、たとえば外部から終了指示があったような場合には、この全体処理を終了する。一方、ステップS9で“NO”の場合には、処理はステップS3に戻る。
【0061】
なお、ノード14では、送信された下位ルールに基づく動作が実行される。具体的には、ノード14のCPU20が、送信された下位ルールに基づいて、自身の搭載する各センサに制御信号を与え、各センサを起動状態にしたり、スリープ状態にしたりする。つまり、ノード14の動作モードが、サーバ12から送信される下位ルールによって適宜変更される。
【0062】
この実施例によれば、サーバ12がノード14の動作を規定する制御ルール(下位ルール)を保持し、状況に合わせて適切な制御ルールを選択してノード14に送信するので、ノード14毎に大がかりなメモリシステムを設けることなく、状況に合わせてノード14の動作モードをダイナミックに変更することができる。したがって、必要なセンシング情報を確実に取得しながらも、消費電力を低減できる。
【0063】
また、具体的な制御ルールはサーバ12からノード14に送信され、ノード14には、制御ルールをダウンロードして記憶し、その制御ルールに従って動作するための最小限の機能のみを実装しておくだけでよいので、ノード14の汎用性が高くなる。たとえば、システム10に新たなノード14を追加する場合には、そのノード14に複雑な制御ルールを予め記憶させておく必要が無いので、新たなノード14を追加し易い。つまり、柔軟性の高いシステム10を提供できる。
【0064】
なお、人の移動に伴って周辺状況のセンシングを行う場合、人の通過を検知してからセンシングを行ったのでは、ノード14が人の通過を検知する前のセンシングが行えないので、センシング情報を有効に利用できない場合がある。そこで、或るノード14が人の通過を検知した場合には、通過を検知したノード14との距離、および人の平均的な移動時間などを考慮して、各ノード14に適した下位ルール(たとえばスリープ指示やセンシング指示)を送信することもできる。たとえば、通過を検知したノード14の近くに設置されたノード14に対しては、スリープ時間が短めに設定された下位ルールを送信し、遠くに設置されたノード14に対しては、スリープ時間が長めに設定された下位ルールを送信するとよい。
【0065】
具体的には、たとえば、図5に示すような上位ルールおよび下位ルールがサーバ12によって保持され、これらのルールに基づいて、上述の各ノード14の動作が実行される。
【0066】
図5(A)に示す上位ルール(ルールII)は、「ノード14から通過データを受信したときには、通過データの送信元ノード14から近いノード14に対してルールiiaを送信し、遠いノード14に対してルールiibを送信する」というものである。また、図5(B)に示す下位ルール(ルールiia)は、「タイマを1分に設定してスリープ状態へ移行する」というものであり、図5(C)に示す下位ルール(ルールiib)は、「タイマを10分に設定してスリープ状態へ移行する」というものである。ただし、この場合の下位ルールとしては、「スリープ状態の場合には、1分後に起動状態へ移行する」というようなものでもよい。なお、ここでいう通過データとは、人感センサ34或いはID読取センサ36によって検出されたデータを意味する。
【0067】
このように、或る情報を取得したノード14からの距離などに応じて、他のノード14にスリープ指示やセンシング指示を送信することによって、無駄なくセンシングを実行することができ、かつスリープ時間を長くすることができるので、より効率的に、消費電力を抑えることができる。
【0068】
また、人の移動に伴って周辺状況のセンシングを行うだけでなく、ノード14からのセンシング情報に基づいて、空調機器、照明機器および情報提示機器などの電気機器を適宜制御することもできる。たとえば、人の移動先を予測して、その予測先の空調機器をONにし、必要の無い場所の空調機器をOFFにすれば、快適でかつ無駄の無い空調が可能となり、消費電力を低減できる。また、電気機器を制御する際には、たとえば平日と休日とや昼と夜とで、電気機器に対する制御信号を変更する(制御モードを変更する)というように、状況に合わせた電気機器の制御を適宜行うとよい。システム10では、従来のセンシング情報に基づく電気機器の制御では実現することが困難であった、このような細やかな対応が可能となるので、消費電力を低減できる。
【0069】
また、たとえば、病院のエントランスにおいて一般人の通過を検知した際に、複数の案内灯などの案内装置を利用して、受付までの道順を電子的に案内する場合を考える。この場合、案内すべき人がいないときには案内装置をスリープ状態にしておき、案内すべき人の通過を検知したときのみに案内装置を起動したり、人の移動先を予測し、それに合わせて案内装置を順に起動したりすることもできる。これにより、消費電力を低減できる。
【0070】
なお、このような電気機器に対する制御信号は、サーバ12から直接送信するとよい。また、電気機器をノード14に搭載(接続)する場合には、サーバ12からノード14に対して制御指示(下位ルール)を与え、ノード14(CPU20)が電子機器に対して制御信号を送信するようにしてもよい。
【0071】
また、ノード14に搭載したセンサを利用して周辺状況のセンシングを行う場合、上述したように、必要とする情報の内容や重要度は、設置場所および時間帯などによって異なり、常時センシングしている意味の無いセンサも存在する。そこで、ノード14が設置されている場所の状況などを考慮した下位ルール(センシングルール)を、サーバ12から各ノード14に適宜送信することもできる。
【0072】
たとえば、室温などを検出する場合、室温が劇的に変化することは少なく、常時センシングしている意味はあまり無いと考えられる。そこで、温度センサ30を搭載しているノード14に対しては、定期的にセンシングを行うようなルールを送信する。また、この際には、場所によって室温検出の重要度は異なるので、たとえば、室温検出が重要となる病室では、比較的短い間隔でセンシングを行い、室温検出が比較的重要とはならない物置では、比較的長い間隔でセンシングを行うとよい。
【0073】
具体的には、たとえば、図6(A)に示すような下位ルールが病室に設置されたノード14に送信され、図6(B)に示すような下位ルールが物置に設置されたノード14に送信される。そして、これらの送信されたルールに基づいて、上述の各ノード14の動作が実行される。
【0074】
図6(A)に示す下位ルール(ルールiiia)は、「センシング開始タイマが発火したときに、温度データを検出し、サーバ12に送信する。そして、次回のセンシング開始タイマを20分に設定する」というものである。また、図6(B)に示す下位ルール(ルールiiib)は、「センシング開始タイマが発火したときに、温度データを検出し、サーバ12に送信する。そして、次回のセンシング開始タイマを1時間に設定する」というものである。
【0075】
このように、場所(或いは時間帯)や、人の有無によってセンシングのポリシーを変えることによって、効率的で柔軟なセンシングを行うことことが可能になり、消費電力を低減できる。
【0076】
また、サーバ12にデータを送信する際には、データを検出する毎に送信するのではなく、数回分のデータをまとめて送信することもできる。たとえば、夜勤の時間帯などは、朝や昼と比較して状況があまり変化することがないので、前回の測定結果と大きな違いが無いような場合には、まとめてデータを送信するとよい。
【0077】
具体的には、たとえば、図7に示すような上位ルールおよび下位ルールがサーバ12によって保持され、これらのルールに基づいて、上述のノード14の動作が実行される。
【0078】
図7(A)に示す上位ルール(ルールIV)は、「夜勤シフトが開始したときには、ノード14に対してルールivaおよびルールivbを送信する」というものである。また、図7(B)に示す下位ルール(ルールiva)は、「前回のセンシングから20分が経過したときに、温度のデータを検出する」というものであり、図7(C)に示す下位ルール(ルールivb)は、「温度のデータを検出したときに、3回分のデータが溜まっている場合には、サーバ12にデータを送信する」というものである。
【0079】
これによって、サーバ12とノード14との間の通信回数を減らすことができ、消費電力をさらに低減できる。
【0080】
なお、上述の実施例では、一例として、システム10を病院に適用する場合について説明したが、これに限定されない。システム10は、会社や学校などの施設に利用できるのはもちろんのこと、たとえば、一般家庭において適用することもできるし、或る地域単位で適用することもできる。
【0081】
また、上述の実施例では、ノード14を固定的に設置するようにしたが、これに限定されず、ノード14は、ユーザによって携帯される等、移動可能に設けられてもよい。たとえば、病院のエントランスにおいて職員の通過をその日初めて検知した際に、その職員の1日のスケジュールや連絡事項を、その職員が携帯するノード14(携帯端末)に送信するというような使い方もできる。
【0082】
また、上述の実施例では、ノード14を電池38によって駆動するようにしたが、これに限定されず、たとえば、既存のコンセントからの商用電源を供給するようにしてもよい。たとえば、消費電力の大きいセンサを備えるノード14や、スリープ時間が短く設定されているノード14等については、既存のコンセントから商用電源を供給するとよい。このように、商用電源を利用する場合であっても、このシステム10によって消費電力が低減されることに変わりはない。
【0083】
また、上述の実施例で挙げた上位ルールや下位ルールは、あくまでも例示であり、適宜設定することが可能である。また、上位ルールや下位ルールは、必ずしもECAルール方式で記述される必要はなく、他の方式で記述されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】この発明のセンサネットワークシステムの構成の一例を示す図解図である。
【図2】図1に示すエンドノードの電気的な構成を示す図解図である。
【図3】図1の上位ルールDBおよび下位ルールDBに記憶されるルールの一例を示す図解図である。
【図4】図1のサーバが実行する全体処理の一例を示すフロー図である。
【図5】図1の上位ルールDBおよび下位ルールDBに記憶されるルールの他の一例を示す図解図である。
【図6】図1の下位ルールDBに記憶されるルールのさらに他の一例を示す図解図である。
【図7】図1の上位ルールDBおよび下位ルールDBに記憶されるルールのさらに他の一例を示す図解図である。
【符号の説明】
【0085】
10 …センサネットワークシステム
12 …サーバ
14 …エンドノード
16,18 …データベース
20 …エンドノードのCPU
26 …通信装置
28,30,32,34,36 …センサ
38 …電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのセンサを備える少なくとも1つのエンドノードと、前記エンドノードと通信可能に接続されるサーバとを含むセンサネットワークシステムであって、
前記サーバは、
前記エンドノードで適用される下位ルールを記憶する下位ルール記憶手段、
前記下位ルールの前記エンドノードへの適用を状況に応じて決定するための上位ルールを記憶する上位ルール記憶手段、
前記上位ルールに従って前記エンドノードの各々についての前記下位ルールを選択する下位ルール選択手段、および
前記下位ルール選択手段によって選択された下位ルールを該当するエンドノードに送信する送信手段を備え、
前記エンドノードは、
前記送信手段から送信された下位ルールを受信する受信手段、および
前記受信手段によって受信した下位ルールに従って自身の動作を制御する制御手段を備える、センサネットワークシステム。
【請求項2】
前記上位ルールは、前記センサによって検出されたセンシング情報に基づいて前記下位ルールを決定するルールを含む、請求項1記載のセンサネットワークシステム。
【請求項3】
前記上位ルールは、タイマ情報に基づいて前記下位ルールを決定するルールを含む、請求項1または2記載のセンサネットワークシステム。
【請求項4】
前記下位ルールは、前記センサを作動状態にするか否かを規定するルールを含む、請求項1ないし3のいずれかに記載のセンサネットワークシステム。
【請求項5】
前記下位ルールは、前記センサの作動時間を規定するルールを含む、請求項1ないし4のいずれかに記載のセンサネットワークシステム。
【請求項6】
前記下位ルールは、前記センサのセンシング情報を前記エンドノードが前記サーバに送信する頻度を規定するルールを含む、請求項1ないし5のいずれかに記載のセンサネットワークシステム。
【請求項7】
前記上位ルールおよび前記下位ルールの少なくとも一方は、ECAルール方式で記述される、請求項1ないし6のいずれかに記載のセンサネットワークシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−218776(P2009−218776A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−59204(P2008−59204)
【出願日】平成20年3月10日(2008.3.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成19年度独立行政法人情報通信研究機構「民間基盤技術研究促進制度/日常行動・状況理解に基づく知識共有システムの研究開発」、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(393031586)株式会社国際電気通信基礎技術研究所 (905)
【Fターム(参考)】