説明

ナノ粒子ベースインクのリソグラフィ

本願は、担体に懸濁された複数の金属ナノ粒子を含むインク組成物であって、担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含み、前記組成物がDPN用に遅い乾燥速度および適切な粘度であるように配合されている組成物を開示する。さらに、カンチレバーに前記組成物を付着させる段階を含む方法であって、該組成物が担体に懸濁された複数の金属ナノ粒子を含み、該担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含む方法を開示する。前記組成物は、カンチレバーを用いてパターンおよびアレイを形成する表面への直接書き込み、マイクロコンタクト印刷、インクジェット印刷、ならびに他の方法に用いることができる。前記組成物は特に、ナノスケール形状の作製、ならびに銀ベースの線およびドットを含む、高品質の連続的な導電線およびドットの形成に有用である。用途には表面修復が含まれる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、全体として参照により本明細書に組み入れられる、2007年10月15日出願の米国特許仮出願第60/980,141号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
背景
ミクロンおよびサブミクロンスケールでの電気的および機械的構造のマイクロ加工およびナノ加工は、ナノテクノロジーおよびナノスケールエレクトロニクスを含む小規模技術の重要な領域である。たとえば、ナノスケールの電気機械システムでは、微細処理された表面など極めて狭い境界でナノ粒子の付着が起こり、沈着によって連続性であり導電性である制御可能な寸法を有する形状(feature)が生じることが望まれる。これについての重要な一局面は、パターンが基板上に直接形成されるインクジェット印刷などの直接書き込み法である。たとえば、Direct-Write Technologies for Rapid Prototyping Applications, Sensors, Electronics, and Integrated Power Sources,(Ed. Pique, Chrisey), 2002(非特許文献1)を参照されたい。しかしながら、インクジェット印刷は、ノズル詰まり、沈着した材料の均一性、およびインクの粘度範囲の狭さなど、いくつかの点で制限されることがある。この方法はまた、より小さい形状サイズが所望であるとき、厳しく制限されることがある。加熱基板は一部の問題を解決することがあるが、用途が限定される。
【0003】
直接書き込みの他の例は、DPN(登録商標)印刷(NanoInk, Chicago, IL)であり、これは多種多様な材料の高効率の直接書き込み加工を可能にするアディティブ技法である。たとえば、Ginger et al., Angew. Chem. Int. Ed. 2004, 43, 30-45(非特許文献2)、およびSalaita et al., Nature Nanotechnology 2, 145-155(2007)(非特許文献3)を参照されたい。この方法および他の方法を用いることで、ナノリソグラフィ使用者は、様々なインク材料を用いて多マイクロメートルから15ナノメートルに及ぶ解像度で構築できる。たとえば、Mirkin等に付与された米国特許第6,827,979号(特許文献1)、Liu等に付与された第6,642,179号(特許文献2)、およびLiu等に付与された第7,081,624号(特許文献3)を参照されたい。走査型プローブ技術は、DPN印刷を含むナノリソグラフィ書き込みシステムのハードウェアプラットフォームの1つの基盤を提供する。リソグラフィ用の走査型プローブ装置の使用において、ペンとなる分子被覆プローブチップを用いて、「インク」材料を表面に付着させることができる。たとえば、Cruchon-Dupeyrat等に付与された米国特許第7,034,854号(特許文献4)、およびCrocker等に付与された第7,005,378号(特許文献5)を参照されたい。また、たとえばCruchon-Dupeyratに発行された米国特許出願公開第2005/0235869号(特許文献6)も参照されたい。
【0004】
ミクロンおよびナノスケールの精度を有する金属ナノ粒子の付着は、様々なマイクロおよびナノスケールエレクトロニクス用途に必要とされている。しかしながら、たとえばより小さい構造物、より均一な構造物、より連続的な構造物、およびより良好な再現性の提供が求められている。たとえば、ある場合には、付着した形状の外側にナノ粒子の集積が見られるコーヒーリング現象が厄介な問題となることがある。さらに、一部のインクは、それらのインクがマイクロスケールでのパターニングに適している場合であっても、ナノスケールでのパターン形成の試みにおいては困難であることがある。市販のナノ粒子インクおよびペーストをパターン形成できることは有用であろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,827,979号
【特許文献2】米国特許第6,642,179号
【特許文献3】米国特許第7,081,624号
【特許文献4】米国特許第7,034,854号
【特許文献5】米国特許第7,005,378号
【特許文献6】米国特許出願公開第2005/0235869号
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Direct-Write Technologies for Rapid Prototyping Applications, Sensors, Electronics, and Integrated Power Sources,(Ed. Pique, Chrisey), 2002
【非特許文献2】Ginger et al., Angew. Chem. Int. Ed. 2004, 43, 30-45
【非特許文献3】Salaita et al., Nature Nanotechnology 2, 145-155(2007)
【発明の概要】
【0007】
概要
本明細書において、組成物、該組成物の製造および使用の方法、ならびに該組成物から作製されたデバイスおよび物品が提供される。
【0008】
一態様は、担体に懸濁された複数の金属ナノ粒子を含む組成物であって、担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含む組成物を提供する。
【0009】
他の態様は、担体に懸濁された複数の金属ナノ粒子を含む組成物であって、担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含み、組成物がDPN用に遅い乾燥速度および適切な粘度であるように配合されている組成物を提供する。
【0010】
他の態様は、カンチレバーに組成物を付着させる段階を含む方法であって、組成物が担体に懸濁された複数の金属ナノ粒子を含み、担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含む方法を提供する。
【0011】
他の態様は、担体に懸濁された複数の金属ナノ粒子を含む組成物を基板表面に直接書き込む段階を含む方法であって、担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含む方法を提供する。
【0012】
他の態様は、マイクロコンタクト印刷用のスタンプに組成物を付着させる段階を含む方法であって、組成物が担体に懸濁された複数の金属ナノ粒子を含み、担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含む方法を提供する。
【0013】
他の態様は、担体に懸濁された複数の金属ナノ粒子を含む組成物をインクジェット印刷する段階を含む方法であって、担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含む方法を提供する。
【0014】
一態様はさらに、テルペンアルコールを含むインク組成物を提供する。
【0015】
他の態様は、金属ナノ粒子と溶媒担体系とを含む組成物でカンチレバーを被覆する段階を含む方法であって、溶媒担体系が少なくとも1種類のテルペンアルコールを含む方法を提供する。
【0016】
本明細書に記載の1つまたは複数の態様から1つまたは複数の利点を得ることができる。たとえば、少なくとも1つの利点は、より小さい構造物を付着および形成できることである。インクを再配合して、より小さい形状サイズを生成することができる。また、少なくとも1つのさらなる利点は、高さの均一性がより良好であり、コーヒーリング構造がより良好に回避されることである。少なくとも1つのさらなる利点は、より良好なインク安定性および長い貯蔵寿命である。少なくとも1つのさらなる利点は、特に導電性構造物に関して、より良好な連続性であり得る。さらに、市販のナノ粒子組成物を用いることができる。少なくとも1つのさらなる利点は、より良好な再現性であり得る。さらに、導電線を作製できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】バネ定数0.1N/mを有するAフレームカンチレバーを用いて、20.8℃および湿度49.6%で、7:2:1ヘプタデカン:α-テルピネオール:オクタノール希釈テトラデカン中の10重量%Ag市販ナノ粒子インクを付着させることによって得られた銀形状のACモードAFM画像である。
【図2】グリセロールで希釈した水中の20重量%Ag市販ナノ粒子インクを付着させることによって得られた、5μm間隔の300nm形状を示すSiO2表面のACモード画像である。付着は、バネ定数0.5N/mを有する飛び込み板カンチレバーを用いて、23.8℃および相対湿度31.2%で行った。
【図3】200nmピッチで図2と同様に、水-グリセロールベースのインクをスポットすることによって得られた連続Ag線を示すACモードAFM画像である。線は幅800nmおよび高さ5nmである。付着は、バネ定数0.5N/mを有するAフレームカンチレバーを用いて、22.5℃および湿度50.2%で行った。
【図4】付着した水-グリセロールベースのインク量に対する形状サイズの依存性を示す画像および表である。左側の第1スポットは最大量の付着インクを有し、したがって最大幅および最大高の形状である。右側の第3スポットは最少量の付着インクを有する。付着は、バネ定数0.5N/mを有する飛び込み板チップを用いて、23.3℃および湿度50.9%で行った。
【図5】図5A、5B、5Cはそれぞれ(A)ユニバーサルインクウェル、(B)インクウェルに浸漬するカンチレバー、および(C)Aフレームカンチレバー(バネ定数0.1N/m)上の良好なインクの拡散および装填の光学画像である。インクは7:2:1ヘプタデカン:α-テルピネオール:オクタノールインク中Ag重量%を含む。
【図6】図6Aはカンチレバーおよびコンタクトモードチップの先端両方から流出する過剰銀ナノ粒子(AgNP)インクの光学顕微鏡画像であり、図6Bはチップ流出ドットのAFMトポグラフィ走査画像であり、図6Cは3ドットを通る線(図6Bにおいて点線で表示)の断面トポグラフィ図である。
【図7】図7A〜7Bは(i)チップにインクを供給する段階、および(ii)インクを付着させる段階を含む、SiO2基板にAgNPインクを直接印刷するために用いる手順の略図である。
【図8】1つの実験に用いた3種の異なるAgNPインク系の結果を比較した表である。
【図9】図9(i)はチップ-基板接触時間を増大することによって生成された銀ドットのAFMトポグラフィ画像である(図9(i)のA-F)。識別文字、インク印刷時間、および測定されたドット直径は次のとおりである。A:0.1秒、1.972μm、B:0.2秒、2.828μm、C:0.5秒、3.87μm、D:1秒、4.466μm、E:2秒、4.947μm、F:5秒、5.603μm。図9(ii)は3ドットを通る線((i)において点線で表示)の断面トポグラフィ図である。図9(iii)はAgNPおよびMHAインクに関して、滞留時間の関数としてプロットした平均銀ドット直径の曲線である。
【図10】図10Aは走査速度10μ/秒で生成された5つの銀線のAFMトポグラフィ画像であり、図10Bは5つの線を通る線((a)において白線で表示)の断面トポグラフィ図である。
【図11】図11A〜11Eは生成された一部の銀線の特性評価である。図11Aは連続銀線を示す光学画像であり、図11B〜11Cは様々な拡大倍率の銀線SEM画像であり、図11Dは様々な温度でのアニーリング後の導電率測定の結果であり、図11Eは200℃でのアニーリング後の導電率測定の結果である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
発明の詳細な説明
序論
本明細書において言及したすべての参考文献は、全体として参照により本明細書に組み入れられる。
【0019】
固体表面に構造物を付着するためのAFMプローブの使用を含む、付着および直接書き込みリソグラフィ工程に関しては、たとえばGinger et al., Angew. Chem. Int. Ed. 2004, 43, 30-45を参照されたい。また、Salaita et al., Nature Nanotechnology 2, 145-155(2007)も参照されたい。
【0020】
直接書き込み工程は、たとえばDirect-Write Technologies for Rapid Prototyping Applications, Sensors, Electronics, and Integrated Power Sources,(Ed. Pique, Chrisey), 2002に記載されており、第7章(インクジェット法)、第8章(マイクロペン法)、第9章(溶射)、第10章(ディップペン・ナノリソグラフィ)、および第11章(電子ビーム)などが含まれる。第18章には、パターンおよび材料転写法が記載されている。
【0021】
Mirkin等に付与された米国特許第6,635,311号、第6,827,979号、第7,102,656号、第7,223,438号、および第7,273,636号には、本明細書において記載の態様の実施において必要に応じて用いることのできる種々の材料および方法が記載されている。
【0022】
Cruchon-Dupeyratに発行された米国特許出願公開第2005/0235869号には、金属線の抵抗率の測定を含む、本明細書において記載の態様の実施において必要に応じて用いることのできるさらなる材料および方法が記載されている。
【0023】
インク組成物
インク組成物は、付着装置への装填に用いるため、および基板表面への付着において付着装置で続いて用いるために配合できる。たとえば、粘性および安定性を配合設計できる。組成物は、金属ナノ粒子および担体系を含むことができる。組成物は、空気中25℃および大気圧で非反応性であることができる。具体的には、組成物は、空気中25℃および大気圧でゾルゲル非反応性であることができる。ゾルゲル組成物は当技術分野において公知である。たとえば、Sol-Gel Science, The Physics and Chemistry of Sol-Gel Processing, Brinker, Scherer, 1990を参照されたい。組成物は、たとえば安定化剤および界面活性剤などの添加剤など、1種類または複数の追加成分を含むことができる。
【0024】
インクは水ベースインクまたは有機ベースインクであることができる。たとえば、インクは、水、有機溶媒、複数のナノ粒子、およびそれらの組み合わせを含むことができる。他の書き込み可能なインクも用いることができ、たとえばアルカンチオール、ゾルゲル、抗体/抗原、脂質、デオキシリボ核酸(DNA)、ブロックコポリマー、および無機ナノ粒子を含むものが包含される。
【0025】
ナノ粒子
ナノ粒子および金属ナノ粒子は一般に、当技術分野において公知である。たとえば、ナノ粒子は、Cruchon-Dupeyratに発行された米国特許出願公開第2005/0235869号およびそこに言及されている参考文献に記載されている。ナノ粒子は、たとえば平均直径約1000nm以下、または約500nm以下、または約250nm以下、または約100nm以下を有することができる。最小平均直径は、たとえば約1nm、または約3nmであることができる。ナノ粒子は、対応するバルク材料と比較して融点が低減されているサイズのものであることができる。ナノ粒子は、たとえば平均粒径1nmから25nm、または約1nmから約10nmを有することができる。融点が低減されて、より低い温度での粒子から凝集薄膜への焼結を可能にするように、十分に小さい粒径であることができる。多くの場合、目的は、基板上に電子導電性の高い材料を生成できるナノ粒子系を提供することである。
【0026】
ナノ粒子は、たとえば遷移金属粒子、たとえばチタン、タンタル、ニオブ、鉄、銅、ルテニウム、モリブデン、ニッケル、コバルト、白金、パラジウム、金、もしくは銀ナノ粒子、またはこれらの金属の組み合わせ、またはそれらの合金などを含む、金属ナノ粒子であることができる。特に、銅、金、および銀などの導電性材料を用いることができる。金属は、ゼロ価状態であることができる。個々のナノ粒子が凝集薄膜に統合されると、導電性材料を形成できる。
【0027】
ナノ粒子は、均一な構造を有することができる。たとえば、ナノ粒子は粒子に1種類の材料または要素を含有できる。ナノ粒子は、コアシェル構造を有することができる。ナノ粒子は、コアに1種類の材料または要素を、およびシェルに1種類の材料または要素を含有できる。ナノ粒子は、キャップされたナノ粒子、またはキャップされていないナノ粒子であることができる。ナノ粒子は、荷電ナノ粒子、または中性ナノ粒子であることができる。
【0028】
ナノ粒子は、たとえば平均粒径約1nmから約100nm、または約1nmから約50nm、または約5nmから約50nm、または約3nmから約25nmを有することができる。粒径分布は、多分散または実質的に単分散であることができる。
【0029】
ナノ粒子は、金属合金を含むことができる。
【0030】
ナノ粒子は、ナノ結晶であることができる。たとえば、The Chemistry of Nanostructured Materials,(Ed. P. Yang)(ナノ結晶に関する章、127-146頁を含む)を参照されたい。ナノ粒子は、Watanabe et al., Thin Solid Films, 435, 1-2, July 1, 2003(27-32頁)にも記載されている。
【0031】
ナノ粒子は、たとえば安定化剤および界面活性剤を用いて、安定性を提供するように適合させることができる。
【0032】
ナノ粒子は、磁性ナノ粒子であることができる。
【0033】
ナノ粒子は、市販品供給業者から入手することができる。たとえば、Harima Chemicals(東京、日本)(NPシリーズを含む)、およびPChem Associates(Bensalem, PA)(PF1200製品、およびPFi-201銀フレキソ印刷インクを含む)を参照されたい。
【0034】
水性ベース担体溶媒系
水性ベース担体系は、走査プローブ顕微鏡チップ、および/または原子間力顕微鏡チップを備えたカンチレバーを用いる直接書き込みを含む、直接書き込み用に適合させることができる。チップは、中空または非中空であることができる。
【0035】
担体系または溶媒系は、水、少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒、またはそれらの組み合わせを含むことができる。一態様において、担体系は、水、および水に非混和性の少なくとも1種類の有機溶媒を含む。有機溶媒は、25℃および大気圧で液体であることができる。水混和性の有機溶媒は、たとえば酸素含有溶媒を含む極性溶媒であることができる。
【0036】
担体系または溶媒系は、少なくとも1種類の溶媒、または少なくとも2種の溶媒、または少なくとも3種の溶媒を含むことができる。
【0037】
有機溶媒の例には、グリセロール、エチレングリコール、ポリ(エチレングリコール)、およびTween20(ポリソルベート界面活性剤)などが含まれる。有機溶媒は、たとえばグリセロールなど、たとえば少なくとも2つまたは少なくとも3つのヒドロキシル基を含む化合物などのポリオールであることができる。
【0038】
有機溶媒は、分子量約300g/mol以下、または約200g/mol以下、または約100g/mol以下を有することができる。
【0039】
有機溶媒は、たとえば760mmHgでの沸点約200℃から約350℃、または約250℃から約300℃を有することができる。融点は、約20℃未満であることができる。沸点は、760mmHgで約290℃であるグリセロールと類似することができる。
【0040】
有機溶媒は、25℃において、その温度での水の粘度より高いが、その温度でのグリセロールの粘度の3倍低い粘度、または2倍低い粘度を有することができる。有機溶媒は、グリセロールと類似の粘度を有することができる。たとえば、グリセロールの粘度は25℃で約934mPa・sである。したがって、有機溶媒の粘度は、たとえば25℃で約2mPa・sから約2000mPa・s、または25℃で約100mPa・sから約1500mPa・sであることができる。
【0041】
所望であれば、組成物はさらに、1種類または複数の添加剤を含むことができる。たとえば、ナノ粒子の安定化を助けるために、製剤に界面活性剤または分散剤を用いることができる。安定化剤または分散剤を用いることができる。
【0042】
溶媒担体は、インク組成物がカンチレバーまたはカンチレバーのチップを湿潤させ、そこに均一なコーティングを提供するのに十分な粘度であるように適合させることができる。
【0043】
当業者は、インク製剤に最良の安定性または貯蔵寿命を提供するように、担体系を適合させることができる。
【0044】
pHは必要に応じて最良の適用であるように適合させることができる。
【0045】
界面活性剤を用いて、接触角を調整できる。
【0046】
ナノ粒子と溶媒系は、ボルテックスシステムによる音波処理または水音波処理によって混ぜ合わせることができる。溶媒系に十分に懸濁されたナノ粒子は、担体に十分に懸濁されていないナノ粒子の比較的透明な系と対照的に、比較的不透明であることができる。
【0047】

インク製剤中の成分の量は、重量パーセントで測定できる。たとえば、金属ナノ粒子の量は、たとえば約5重量%から約35重量%、または約10重量%から約35重量%、または約15重量%から約25重量%であることができる。
【0048】
ナノ粒子の量または濃度は、付着物のサイズおよび付着する材料の量を制御するように適合させることができる。
【0049】
水と有機溶媒の重量比は、たとえば約4:1から約1:4、または約3:1から約1:3、または約2:1から約1:2のそれぞれであることができる。
【0050】
水の重量パーセントは、有機溶媒の重量パーセントより高い値であることができる。または、有機溶媒の重量パーセントは、水の重量パーセントより高い値であることができる。
【0051】
当業者は、その後の付着のためにカンチレバーをナノ粒子で十分被覆するのに適切な粘度が得られるように、量を適合させることができる。
【0052】
付着のためのインクの装填
材料をたとえばカンチレバー、またはチップを含むカンチレバーに移す浸漬段階に、インク組成物を供することができる。たとえば、米国特許第7,034,854号には、インク送達法が記載されている。また、ユニバーサルインクウェル(図5Aおよび5B参照)を含む、NanoInk(Skokie, IL)から入手可能な市販のインクウェル製品も参照されたい。たとえば、インクをリザーバに装填することができ、チップまたはカンチレバーをウェルに浸漬するように適合されているウェルに導管を通して移送することができる。インクの移送にマイクロフルイディクスを用いることができる。たとえば、Microfluidic Technology and Applications, Koch et al., 2000を参照されたい。
【0053】
インク組成物は、移送後、湿潤状態で用いることができる。発生する乾燥が自然乾燥由来のものだけであるように、乾燥を促進するような試みは回避することができる。ある場合には乾燥段階を用いることができるが、その後、インクを基板に移送するために湿潤条件を用いるのが望ましい可能性がある(たとえば、高湿度値)。
【0054】
インク組成物は、当技術分野において公知のとおり、チップの末端に移送することもできる。詰まりを回避するように、中空または開口チップを適合させることができる。
【0055】
基板
基板および基板表面は、たとえば半導体表面、導電表面、絶縁表面、金属表面、セラミック表面、ガラス表面、およびポリマー表面などを含む種々の固体表面であることができる。表面は有機または無機であることができる。表面は荷電または中性であることができる。表面は、より親水性にする(たとえば、ピラニア処理)、またはより疎水性にする(たとえば、HF処理)ために改質された表面であることができる。
【0056】
基板は、たとえばカルボン酸などの様々な官能性を示す表面分子、さらにシラン、チオール、およびホスファートなどの少なくとも1つの使用を含む、自己組織化単分子膜(SAM)をベースとする有機層で改質されている表面を有することができる。たとえば、MHA改質表面を用いることができる。
【0057】
基板表面は、ケイ素または二酸化ケイ素であることができる。基板は、たとえばポリイミドなどの耐熱性ポリマーを含むことができる。
【0058】
基板表面は、プリンテッドエレクトロニクスまたは半導体業界で有用な基板表面であることができる。
【0059】
基板は、金属ナノ粒子と反応しなくても、または化学的に結合しなくてもよい。
【0060】
基板表面の温度は、たとえば加熱プレートまたは乾燥器で加熱することを含む、付着を向上させるための加熱などで、必要に応じて変えることができる。
【0061】
基板は必要に応じて洗浄できる。
【0062】
付着
付着は、たとえばNanoInk(Skokie, IL)から入手可能なNSCRIPTOR装置で行うことができる。たとえば、INKCADなどのアラインメントソフトウェアを用いることができる。また、米国特許第7,279,046号のアラインメント、および米国特許第7,060,977号の較正も参照されたい。付着は、AFM装置を含むSPM装置で行うこともできる。Mirkin等に付与された米国特許第6,635,311号、第6,827,979号、第7,102,656号、第7,223,438号、および第7,273,636号も参照されたい。さらに、Cruchon-Dupeyratに発行された米国特許出願公開第2005/0235869号も参照されたい。さらなるNanoInkの特許には、たとえば第7,005,378号、第7,034,854号、第7,098,056号、第7,102,656号、および第7,199,305号が含まれる。
【0063】
NanoInkは、たとえば2Dナノプリントアレイ、アクティブペン、AFMプローブ、バイアス制御オプション、チップクラッカーキット、インクウェル、InkCAD、真空パック、およびサンプル基板を含む市販製品を提供している。
【0064】
他の装置は、たとえばHenderson等に付与および発行された米国特許第7,008,769号および米国特許出願公開第2005/0266149号に記載されている。さらに、米国特許第6,573,369号も参照されたい。
【0065】
走査プローブ顕微鏡法およびそれによる表面改質は、たとえばBottomley, Anal. Chem., 1998, 70, 425R-475R、およびNyffenegger et al., Chem, Rev., 97, 1195-1230に記載されている。
【0066】
フィードバックモードを用いることができる。非フィードバックモードを用いることができる。
【0067】
多くの場合、力一定モードではなく、高さ一定モードを用いることができる。
【0068】
一部の態様において、付着前に、「流出(bleeding)」を用いることができる。ある場合には、流出は、カンチレバーおよび/またはチップを基板の表面に非常に近接して保持し、続いてカンチレバーおよび/またはチップを表面から引き離すことで、基板上のカンチレバーおよび/またはチップからの過剰のインクを除去することを指すことができる。
【0069】
付着中、カンチレバーを表面の上で移動することができ、または表面の上で一定に保持することができる。
【0070】
付着は、たとえば約20℃から約35℃の温度で行うことができる。
【0071】
カンチレバーは、特定の用途に適合させることのできる様々なバネ定数を有することができる。
【0072】
カンチレバーは末端にチップを含むことができる。あるいは、カンチレバーは末端にチップを含まないことがあり、たとえばチップレスカンチレバーであることができる。カンチレバーのチップは必要に応じて洗浄できるが、コーティングされていない窒化ケイ素などの硬質材料を含むことができる。チップは、SPMチップ、AFMチップ、ナノスケール(nanoscopic)チップを含むことができ、中実または中空であることができる。
【0073】
付着は、付着を促進するために十分に高い湿度で行うことができる。たとえば、相対湿度は、少なくとも30%、または少なくとも50%であることができる。
【0074】
付着は、高さを増やすために、同じ場所で多数回行うことができる。多層構造物を形成することができる。これらの多層構造物は、たとえば少なくとも2層、または少なくとも3層、または少なくとも5層、または少なくとも10層を含むことができる。ある場合には、同じ場所での多重付着を用いることによって、高さ、および長さまたは幅などの横方向寸法を増大することができる。しかしながら、高さと横方向寸法のアスペクト比は多重付着にもかかわらず実質的に同じであることができ、これは利点となり得る。たとえば、アスペクト比は、たとえば約10から約40、または約20から約30の間であることができる。実施例4および図4を参照されたい。多重スポッティングによる制御されたアスペクト比は、制御されたシステムを示唆するものであり得る。
【0075】
並列および大規模並列プローブシステムを用いて、付着速度を上げることができる。
【0076】
熱式DPN印刷を用いることができる。
【0077】
プローブおよびカンチレバーの、静電および熱駆動または圧電駆動を用いることができる。
【0078】
付着後の処理
基板上に配置または付着された構造物は、熱で処理することができる。熱処理は「アニーリング」または「硬化」と呼ばれることがある。熱は、乾燥器または光ビームの露光など外部加熱法によって適用できる。熱処理は、時間および温度の両方を適合させることができ、連続薄膜を形成するためのナノ粒子の焼結、さらには必要に応じて溶媒担体および有機物の除去を提供するように適合させることができる。熱処理は、たとえば約100℃から約1000℃、または約200℃から約600℃、または約300℃から約500℃で実行できる。多くの場合、条件は、高い導電性、ならびに基板およびシステムの他の構成部品との高い適合性が得られるように適合される。
【0079】
硬化時間は、たとえば2秒から3時間、または2分から2時間まで多様であることができる。
【0080】
ある場合には、付着した液滴は乾燥時に収縮して、より小さい構造物が可能となることが望ましい。
【0081】
付着構造物
一般に最終目的は、導電性連続構造物を作製することであるが、基板に付着した構造物は連続性または不連続性であることができる。たとえば、構造物は、線またはドットまたはスポットであることができる。
【0082】
ドットが重複するほど近接した間隔である場合、線を含む連続構造物を生成できる。構造物間のピッチは多様であることができ、たとえば約1000nm未満、または約500nm未満、または約200nm未満であることができる。秩序アレイを加工できる。ピッチは端から端までの距離として、または円の中心もしくは線の中央など構造の中心点から測定できる。
【0083】
一態様において、構造体は連続的であり、実質的に均一な高さを有する。たとえば、ドットは実質的に均一な高さを有することができ、または線は実質的に均一な高さを有することができる。
【0084】
厚さまたは高さ、および長さ、および幅は、特定の用途に適合させることができる。多くの場合、たとえば約1000nm以下、またはたとえば約1nmから約5000nm、または約10nmから約1000nm、または約25nmから約500nmである少なくとも1つの横方向寸法を有することが望ましい。一態様は、横方向寸法約1000nmから約5000nmを有する。
【0085】
サイズを調整するために、付着速度または滞留時間を用いることができる。さらに、高さおよび/または横方向寸法を調整するために、所望に応じて同じ場所で多重付着を行うことができる。
【0086】
横方向寸法は、たとえば実質的に円の直径または線の幅であることができる。
【0087】
高さまたは厚さは、たとえば約1nmから約50nm、または約1nmから約10nm、または約3nmから約8nmであることができる。
【0088】
重要な利点は、用途に適した距離に高さが蓄積されることである。
【0089】
特性評価
基板に配置された構造物は、たとえば、AFMを含む走査プローブ顕微鏡法を含む当技術分野において公知の方法で特性を明らかにすることができる。
【0090】
導電率または抵抗率は、当技術分野において公知の方法で測定できる。抵抗率は様々な厚さおよび幅の導電線を用いて適合させることができる。
【0091】
他の付着方法
本明細書において記載の組成物およびインクは、たとえば直接書き込み法、たとえばマイクロコンタクト印刷を含むソフトリソグラフィ法、およびインクジェット印刷を含む他の方法で表面に適用できる。ソフトリソグラフィおよびマイクロコンタクト印刷は、たとえばXia et al., Angew. Chem. Int. Ed. 1998, 37, 550-575に記載されている。インクジェット印刷および他の直接書き込み法は、たとえばDirect-Write Technologies for Rapid Prototyping Applications, Sensors, Electronics, and Integrated Power Sources,(Ed. Pique, Chrisey), 2002に記載されており、第7章(インクジェット法)、第8章(マイクロペン法)、第9章(溶射)、第10章(ディップペン・ナノリソグラフィ)、および第11章(電子ビーム)などが含まれる。第18章にはパターンおよび材料転写法が記載されている。
【0092】
他の付着法は、Kraus et al., Nature Nanotechnology, 2, 570-576(2007)に記載されている。この方法において、筆者等は高い配置精度でサブ100nm粒子を個々に配置できる印刷法を開発した。コロイド懸濁液が印刷プレートに直接インクとして供給されたが、その湿潤性および幾何学的配置によって確実にナノ粒子のみが所定の局所形状に充填される。続いて乾燥粒子集合体が、特別に設計された接着性(tailored adhesion)によってプレートから平らな基板に印刷された。筆者等はこの方法によって、線、アレイ、およびビットマップを含む様々な粒子配列を作り出すことができ、同時に個々のナノ粒子の触媒および光学活性を保存できることを実証した。
【0093】
有機ベース担体溶媒系
他の態様において、担体溶媒系は、たとえばα-テルピネオールなど、モノテルペンアルコールなどのテルペンアルコールを含むことができる。
【0094】
たとえば、溶媒担体系の第1成分(A)は、たとえばテトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、もしくはヘプタデカン、またはそれらの組み合わせのような長鎖アルカンなどの高沸点炭化水素であることができる。
【0095】
溶媒担体系の第2成分(B)は、たとえばα-テルピネオールなど、モノテルペンアルコールなどのテルペンアルコールであることができる。
【0096】
溶媒担体系の第3成分(C)は、たとえばオクタノールまたはデカノールなど、長鎖アルカノールなどのアルカノールであることができる。
【0097】
A、B、およびCの混合物は重量比7:2:1で配合でき、ナノ粒子のストック溶液を希釈するために用いることができる。
【0098】
この態様において、金属ナノ粒子の重量パーセントは、たとえば約5重量%から約20重量%であることができる。
【0099】
用途
本明細書において記載の組成物および方法は、たとえば、たとえば薄膜トランジスタ(TFT)加工、回路修正、フォトマスクリペア、フォトニック結晶、化学/バイオセンサ、導波管を含む本明細書において言及した参考文献に言及されている用途、および金属線または導電性金属または電極の使用を含む用途を一般に含む様々な用途に用いることができる。
【0100】
フォトマスクリペア用途は、たとえば米国特許出願公開第2004/0175631号および第2005/0255237号に記載されている。
【0101】
導電線およびその用途は、たとえば米国特許出願公開第2005/0235869号に記載されている。
【0102】
他の用途には、MEMSおよびNEMS関連用途が含まれる。
【0103】
導電性構造物による用途も、たとえばFundamentals of Microfabrication, The Science of Miniaturization, 2nd Ed., M. Jadou, 2002に記載されており、第10章が含まれる。トランジスタは、たとえばThin-Film Transistors,(Kagan, Andry, Eds), 2003に記載されている。
【0104】
導電性電極も太陽電池用途において重要であり得る。たとえば、Organic Photovoltaics, Mechanisms, Materials, and Devices,(Eds. Sun and Sariciftci), 2005を参照されたい。電極はOLED、PLED、およびSMOLED技術でも用いられる。
【0105】
他の用途には、たとえば触媒、燃料電池、食品保存、および薬物送達が含まれる。
【0106】
ナノ粒子は生物指向用途に用いることもできる。たとえば、Nanobiotechnology II, More Concepts and Applications,(Ed. Mirkin and Niemeyer), 2007、ならびに、たとえば第3章、第6章、および第7章のナノ粒子に関する考察を参照されたい。
【実施例】
【0107】
非限定的な実施例
さらに様々な態様を例示するために、一連の非限定的な実施例を提供する。
【0108】
実施例1
材料および方法
実験は、振動絶縁エアテーブル上および環境室で操作するNanoInkのNSCRIPTORシステムを用いて行った。用いた化学物質(グリセロール、ヘプタデカン、ヘキサデカン、ペンタデカン、α-テルピネオール、オクタノール、およびデカノール)は、Sigma Aldrichから購入し、さらに精製することなく用いた。70重量%銀ナノペースト(テトラデカン中5nm粒子)は、Harima Chemicals(日本)から購入し、使用するまで冷蔵庫で保管した。40重量%銀ナノ粒子(15nm粒子)水性溶媒(水、界面活性剤、および接着剤)溶液は、PChem Associates(PFi-201銀フレキソ印刷インク)から購入した。公知の量の液体を清浄なガラスバイアルにピペットで取ることによって、様々な比率の溶媒を含むインクを配合した。質量天秤(mass balance)を用いて、インクが所望の重量パーセントを有するまで、正確に銀ナノ粒子を添加した。
【0109】
A型カンチレバー(バネ定数0.1N/m)およびM型カンチレバー(バネ定数0.5N/m)を使用前にO2プラズマ洗浄した。カンチレバーをマイクロ流体ベースのインクウェルに約2秒間浸漬することによって、様々なバネ定数を有するカンチレバーをインクで被覆した。次いで、力一定モードまたは高さ一定モードで、カンチレバーを表面に接触させたときにインクを基板に付着させた。カンチレバーを表面に接触させる時間(滞留時間)は、InkCADソフトウェアで制御した。
【0110】
液体インクを用いて、パターニングを達成した。時折、パターニング前に過剰のインクをカンチレバーから流出させた。
【0111】
図5Cは、均一なパターニングに重要である均一な薄膜を提供する、カンチレバー上での良好なインクの拡散を例示している。
【0112】
実施例1(a):有機担体系
有機インクの1つは、7:2:1ヘプタデカン:α-テルピネオール:オクタノール中の10重量%銀ナノ粒子をベースとした。
【0113】
最初に高粘性Agナノ粒子ストック溶液を、溶媒の組み合わせを含む希釈溶液で希釈することによって、インクを生成した。溶媒の組み合わせを変えて、最良の溶媒組成を決定した。次いで、希釈したAgナノ粒子溶液を、スポッティング様式でリソグラフィによって、カンチレバーで基板に付着させた。その後、Agインクの付着した基板をアニーリングして、連続形状を得た。
【0114】
有機インクでは、Harima Chemicals(日本)から購入したテトラデカン中Ag粒子70重量%銀ナノ粒子(直径5nm)を用いた。研究を行って、室温で液体であり、カンチレバーに均一に拡散し、急速に蒸発せず、テトラデカンと混和性である適切な溶媒の組み合わせを含む希釈溶液を得た。これらの溶媒の例は、長鎖アルカン(ペンタデカンからヘプタデカン)、アルコール(オクタノールおよびデカノール)、ならびにα-テルピネオールであった。銀ナノ粒子の再現可能な付着のために、7:2:1ヘプタデカン:α-テルピネオール:オクタノール中10重量%銀ナノ粒子インクに関して一態様を開発した。5から20重量%の間で銀ナノ粒子の濃度を変えても、インクの特性は感知できるほど変化しないことがわかった。様々な比率の溶媒を用いたが、7:2:1がもっとも有効であった。
【0115】
カンチレバーにインクを供給した後、スポット当たり滞留時間0.01秒を用い、スポッティング様式でインクをシリカ(SiO2)基板に付着させた。カンチレバーのインクが枯渇する前に、約10の同様のアレイを書き込んだ。次いで、基板を約400℃で30分間、加熱プレートでアニーリングした。図1は、7:2:1ヘプタデカン:α-テルピネオール:オクタノール中10重量%Agインクの付着に続いて、基板をアニーリングした後に得られたドットアレイを示す。形状は直径1.7〜2.2μm、高さ4〜7nmである。ヘプタデカンの代わりにヘキサデカンを用いる、またはオクタノールの代わりにデカノールを用いるなど、同じ族の異なる溶媒を用いて類似の形状を得た。滞留時間を延ばし、より多くのインクをカンチレバーから基板に流して、より大きい形状を得た。アニーリング工程中、蒸発する溶媒がナノ粒子をスポットの中心に運ぶため、最終的に連続形状が得られ、それにより、「コーヒーリング」現象、およびインクジェット印刷およびDPN印刷で生成される不連続形状は実質的に解消された。これは「コーヒーリング」現象、またはインクジェット印刷およびDPN実験で得られる不連続形状とは著しく対照的である。
【0116】
実施例1(b):表面親水性/疎水性
このインクを用いてナノスケール直径の形状を得るために、表面化学の効果を研究した。インクを親水性表面上で玉状にし(bead up)、疎水性表面上で急速に拡散させるために、基板をそれぞれフッ化水素(HF)およびピラニアに浸漬することによって、1つは疎水性、1つは親水性である2種の表面を作製した。インクを玉状にすることによって、表面上のインクのフットプリントのサイズを縮小でき、より小さい形状が得られる。しかしながら、親水性表面上に得られる形状は、高さ約26nmであったが、依然としていくらかのミクロン領域の寸法を有した。したがってこれらの結果は、この態様において形状サイズを決定する要因は、表面化学の変化ではなく、カンチレバーを離れるインクの液滴または滞留時間によって制御されることを示唆している。したがって、ナノスケール直径を有する形状を得るために、カンチレバー末端の液滴のサイズを変えることができる。
【0117】
この目的を達成する方法の1つは、インクの表面張力を変えることである。表面張力は、液体の露出表面積を最小化するような傾向のある界面現象である。水性溶媒は、個々の分子間の水素結合相互作用を有し、疎水性インクの分子間に存在するファン・デル・ワールス相互作用より強力である。したがって、本発明は理論によって制限されないが、水性ベースインクは表面に付着するとき、より小さいインクの液滴を形成する可能性がある。
【0118】
実施例1(c):水性インク担体
水性インクでは、水性界面活性剤中の15nm銀ナノ粒子(40重量%)をPChem Associates, Inc.から購入した。希釈溶液として良好な溶媒の組み合わせを得る研究において、ポリ(エチレングリコール)、Tween20(ポリソルベート界面活性剤)、エチレングリコール、およびグリセロールなどの溶媒のうち、グリセロールを除いて、ナノ粒子は1時間以内に凝集し、グリセロールでは、ナノ粒子は約5時間懸濁したままであることが見出された。さらに、ナノ粒子は、インクを2分間音波処理し、続いてインクバイアルを30秒間ボルテックスに置くことによって、容易にグリセロールに再懸濁できる。このインクは非常に長い貯蔵寿命を有することができ、潜在的に無期限に用いることができる。グリセロール溶媒和Agナノ粒子インクのカンチレバー上での保持時間を求めるために行った1つの実験では、銀ナノ粒子界面活性剤ストック溶液とグリセロールの比率1:1でインクを配合し、20重量%銀ナノ粒子インクを得た。少量(0.2μl)のインクによる光学的観察の結果は、インクがカンチレバーから蒸発するのに20分を超える時間がかかることを示した。
【0119】
水性インク(1:1グリセロール:界面活性剤中20重量%AgNP)を滞留時間0.01秒でSiO2基板にスポットした。図2は、基板を500℃で30分間アニーリングした後、直径約300nmおよび高さ約5nmの連続ドットが得られたことを例示している。さらに、ピッチ200nmでインクをスポットすることによって、アニーリング工程中にナノ粒子が一緒に焼結したため、このインクで連続線が得られた(図3参照)。蒸発中、溶媒がメニスカスを形成し、これがナノ粒子をスポットの中心に運ぶため、連続形状が得られた。より高い濃度の銀ナノ粒子を有するインク、またはグリセロールと類似の溶媒に懸濁されているインク、または様々な濃度のグリセロールを用いて、同様の結果が得られた。
【0120】
実施例1(d):同じ場所でのスポッティング
一態様において、有機インクおよび水性インクの両方で、形状サイズ(幅および高さの両方)は付着したインクの量に依存したが、これは同様に同じ場所にインクをスポットする回数によって制御できる。図4は、サンプルに対する水性インクのこのような依存性を実証している。滞留時間は10mSであった。スポッティング反復10回による付着で、この群で最大幅および最大高の形状を生じることが観察された。
【0121】
有機インクおよび水性インクの両方に関して、InkCADのアラインメント機能を用い、前に書き込まれた形状に戻して、アニーリング後の画像化を行った。
【0122】
実施例2
この一連の実験において、Nanoinkのインクウェル、単一ペンチップ、およびプラズマ化学気相成長(PECVD)SiO2基板を、300トールの中程度の力で3分間、酸素プラズマ洗浄して、有機混入物を除去し、清浄な表面を作った。水ベースのインク(PFI200, PChem Associate)である親水性ドロップ・オン・デマンド(DOD)インクジェット銀ナノ粒子(AgNP)インクを用いた。このインクをインクウェルチップのマイクロ流体チャネルに装填し、また、先端およびカンチレバーにインクを装填するためにスキャナの位置を合わせ、マイクロチャネルのインクが表面張力によって先端および部分的にカンチレバー表面を湿潤させるようにさらに位置を下げた。Bjoern et al., Smart Materials & Structures 15(1): S124-30(2006)、およびRivas-Cardona et al., Journal of Microlithography, microfabrication, and Microsystems 6(3)(2007)を参照されたい。
【0123】
図6Aは、三角形カンチレバーにインクを装填した後の標準コンタクトモード窒化ケイ素(SiN)チップ、および本明細書において「流出」と称される、インクを供給したチップを基板に接触させることによる、その後のカンチレバーとチップ両方からの二酸化ケイ素基板上への過剰AgNPインクの湿潤痕跡を示す。200℃の加熱プレートで10分間硬化した後、走査速度1HzでACモードのAFMによって痕跡を走査した。AFMトポグラフィ画像および流出ドットを通る痕跡断面を図6B〜6Cに個々に示す。チップ流出ドットの直径は約10μm、平均の高さは約25nmであり、チップ角錘底部サイズ(5μm)より2倍大きかった。この段階で、連続チップ流出を用いて、適度なインクコーティングがチップに得られるように、過剰に豊富なインクを除去した。これは約2μmまたはさらに小さく低減されたチップ流出ドットのサイズによって光学的に求められる。
【0124】
メルカプトヘキサン酸(MHA)を移送するため湿潤環境で自然の水メニスカスを利用する通常のMHA DPN工程と比べて、液相DPN工程は表面張力挙動によって駆動された。DODインクジェットAgNPインクの液相DPN工程の概略を図7に例示する。洗浄したSiO2またはSiN表面はインクより疎水性であり、インクはいずれの表面に対しても低い親和性を有するため、親水性インクはSiNチップからSiO2基板に運ばれることができる。
【0125】
親水性の操作能力は、上記の水ベースインクを有機ベースインク(NST05, NanoMas Technologies, Inc.)と対比させることによって確認した。これらの結果は、カンチレバーの表面にインクを供給した後、流出中にチップから基板へのインクの移送は起こらなかったことを示している。さらに、溶媒は枯渇し、したがって有機AgNPのDPNは起こらなかった。3種の異なるインクのDPNの結果の比較を図8に示す。さらに酸素洗浄基板に対する種々のインクによる接触角の比較を行い、書き込み条件をシミュレートした。
【0126】
InkTecの有機疎水性インク(InkTec, Irvine, CA)も試験した。このインクは非常に疎水性が高く、DPNはInkwell基板表面などの疎水性表面のみで実行できることが観察された。
【0127】
さらに、エチレングリセロール/親水性ベース銀ナノ粒子インク(NovaCentrix Inc., Texas)も試験した。これらの結果は、10%Agおよび40%Agを含むインクは直接「DPN可能」であったことを示しているが、それでもなお、速乾性、粘性、および水極性(hydropolarity)に関する問題を示している。さらに、これらのインクでは、均一なドット/線の書き込みを得るのがより困難であることがわかった。
【0128】
これらの結果は、遅い乾燥速度および適切な粘度を有する水ベースインクは、DPN工程を促進できることを実証した。
【0129】
インクの乾燥が速過ぎる問題を最小限に抑えるため、高い沸点を有する溶媒を添加した。一態様において、AgNPインクの溶媒は親水性グリセロール(20mmHgの沸点は182℃である)であった。オクタノール、ドデカン、またはPEGを含む他の溶媒も添加してよいことに留意されたい。インクウェル中のこの改質インクの液滴は、2週間を超える期間残存できることが観察された。さらに、AgNPは、機能性界面活性剤の層被覆によって、溶媒中で安定化し、十分に懸濁した。Bao et al., J. Mater. Chem 17, p1725(2007)を参照されたい。グリセロール添加後、均一な粒子懸濁液を撤回するために、Vortexer(Southwest Scientific)で約10分間ボルテックスし、その後20分間の超音波処理によって、不透明黒色インクを得た。さらに、カンチレバーの加熱を回避し、溶媒の蒸発を促進するために、レーザースポットをカンチレバーの位置に合わせず、高さ一定モードでDPN工程を行った。
【0130】
様々な滞留時間でドット較正を実行したが、AFMトポグラフィ、断面、および滞留時間の関数としてプロットした平均銀ドット直径の曲線を図9A〜9Cに示す。滞留時間の増加に伴ってドットサイズが増大する傾向を図9A-Bに示す。AgNPのドット較正も、図9Cに示したとおり、別の一般的なDPNインクであるMHAと比較した。いかなる特定の理論によっても拘束されないが、図9Cの適合曲線は、インクのチップ初期装填を示すy軸の交点を提供し、最大ドットは頂部基板間のインク形態が平衡に達していることを示唆している。さらに、いかなる特定の理論によっても拘束されないが、MHAインクによるDPN工程は化学吸着が優位である可能性があり、一方AgNPインクでは、溶媒とSiO2表面、またはAgNPとSiO2表面との間に特異的な化学結合が実質的に存在しないため、物理吸着が優位である可能性がある。このように、表面張力が形状サイズに影響を及ぼし、この態様において方式は物理吸着工程であった。
【0131】
今後の用途を評価するために、選択した書き込み速度で40μmの線を実際に作製した。図10A〜10Bはそれぞれ、AFMトポグラフィおよび断面の高さプロファイルの両方を示す。最小幅は約760nmであり、2μmを超える線幅に関して(図11A〜11C参照)導電率の測定を行った。結果を図11C-Dに示す。図11Aの線の光学画像に見られるように、線は連続性である。
【0132】
付着後未処理の(as-deposited)接触金属による線は最小の導電率を示し、電気絶縁体と同様に作用する(図11D参照)。しかしながら、線を200℃でアニーリングした後、線は導電挙動を示し始めた(図11D〜11E参照)。いかなる特定の理論にも拘束されないが、高い電気抵抗は、非常に薄いAgNPの層(約20〜30nm)および/または起こり得る表面酸化に起因する可能性があり、導電挙動は、アニーリングによって銀金属線のショットキー欠陥が除去されたことが原因である可能性がある。
【0133】
特許請求の態様の実施において当業者は以下の参考文献を使用できる。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
担体に懸濁された複数の金属ナノ粒子を含む組成物であって、前記担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含み、前記組成物がDPN用に遅い乾燥速度および適切な粘度であるように配合されている、組成物。
【請求項2】
金属ナノ粒子が、Ti、Ta、Nb、Fe、Cu、Ru、Mo、Ni、Co、Pt、Ag、Au、Pd、またはそれらの組み合わせのナノ粒子である、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
金属ナノ粒子が銀を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項4】
ナノ粒子がコア-シェルナノ粒子である、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
ナノ粒子がキャップされたナノ粒子である、請求項1記載の組成物。
【請求項6】
ナノ粒子がキャップされていないナノ粒子である、請求項1記載の組成物。
【請求項7】
金属ナノ粒子が、平均粒径約1nmから約100nmを有する、請求項1記載の組成物。
【請求項8】
金属ナノ粒子が、平均粒径約3nmから約25nmを有する、請求項1記載の組成物。
【請求項9】
有機溶媒が酸素含有溶媒である、請求項1記載の組成物。
【請求項10】
有機溶媒がポリオールである、請求項1記載の組成物。
【請求項11】
有機溶媒がグリセロールである、請求項1記載の組成物。
【請求項12】
ナノ粒子の重量%が約5重量%から約35重量%である、請求項1記載の組成物。
【請求項13】
ナノ粒子の重量%が約10重量%から約25重量%である、請求項1記載の組成物。
【請求項14】
水と溶媒の重量比がそれぞれ約4:1から1:4である、請求項1記載の組成物。
【請求項15】
水と溶媒の重量比がそれぞれ約3:1から1:3である、請求項1記載の組成物。
【請求項16】
水と溶媒の重量比がそれぞれ約2:1から1:2である、請求項1記載の組成物。
【請求項17】
水の重量%が溶媒の重量%より大きい、請求項1記載の組成物。
【請求項18】
溶媒の重量%が水の重量%より大きい、請求項1記載の組成物。
【請求項19】
空気中25℃かつ大気圧で反応性組成物ではない、請求項1記載の組成物。
【請求項20】
空気中25℃かつ大気圧でゾル-ゲル反応性組成物ではない、請求項1記載の組成物。
【請求項21】
金属ナノ粒子が金属酸化物ナノ粒子ではない、請求項1記載の組成物。
【請求項22】
少なくとも1種類の添加剤をさらに含む、請求項1記載の組成物。
【請求項23】
金属ナノ粒子が銀ナノ粒子であり、有機溶媒がグリセロールであり、かつ前記金属ナノ粒子が平均粒径約3nmから約25nmを有する、請求項1記載の組成物。
【請求項24】
カンチレバーに組成物を付着させる段階を含む方法であって、前記組成物が担体に懸濁された複数の金属ナノ粒子を含み、前記担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含む、方法。
【請求項25】
カンチレバーが、チップレスカンチレバー、またはチップを含むカンチレバーである、請求項24記載の方法。
【請求項26】
カンチレバーが、チップレスカンチレバー、または走査プローブ顕微鏡チップを含むカンチレバーである、請求項24記載の方法。
【請求項27】
カンチレバーが、チップレスカンチレバー、または原子間力顕微鏡チップを含むカンチレバーである、請求項24記載の方法。
【請求項28】
カンチレバーがAFMチップを含み、前記チップが前記組成物で被覆されている、請求項24記載の方法。
【請求項29】
担体を除去して、カンチレバーにナノ粒子のコーティングを残す段階をさらに含む、請求項24記載の方法。
【請求項30】
担体を除去して、カンチレバーにナノ粒子の乾燥コーティングを残す段階をさらに含む、請求項24記載の方法。
【請求項31】
担体を除去して、カンチレバーに湿潤ナノ粒子のコーティングを残す段階をさらに含む、請求項24記載の方法。
【請求項32】
ナノ粒子をカンチレバーから基板表面に付着させる段階をさらに含む、請求項24記載の方法。
【請求項33】
ナノ粒子をカンチレバーから基板表面に付着させる段階をさらに含み、前記基板表面に付着したナノ粒子を加熱する段階をさらに含む、請求項24記載の方法。
【請求項34】
基板上に付着したナノ粒子を熱処理する段階をさらに含む、請求項24記載の方法。
【請求項35】
熱処理したナノ粒子が、少なくとも1つの連続的な線を形成する、請求項34記載の方法。
【請求項36】
付着させる段階の前に、過剰の組成物をカンチレバーから流出させる段階をさらに含む、請求項24記載の方法。
【請求項37】
担体に懸濁された複数の金属ナノ粒子を含む組成物を基板表面に直接書き込む段階を含む方法であって、前記担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含む、方法。
【請求項38】
マイクロコンタクト印刷用のスタンプに組成物を付着させる段階を含む方法であって、前記組成物が担体に懸濁された複数の金属ナノ粒子を含み、前記担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含む、方法。
【請求項39】
担体に懸濁された複数の金属ナノ粒子を含む組成物をインクジェット印刷する段階を含む方法であって、前記担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含む、方法。
【請求項40】
金属ナノ粒子と溶媒担体系とを含む組成物でカンチレバーを被覆する段階を含む方法であって、前記溶媒担体系が少なくとも1種類のテルペンアルコールを含む、方法。
【請求項41】
ナノ粒子をカンチレバーから基板表面に付着させる段階をさらに含む、請求項40記載の方法。
【請求項42】
複数の金属ナノ粒子を担体と混ぜ合わせる段階を含む方法であって、前記担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含む、方法。
【請求項43】
金属ナノ粒子と水性担体とを含む組成物を提供する段階、ならびに
前記担体を少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒で希釈して、安定した分散を得、ナノスケールのチップから表面への前記組成物の付着を可能にする段階
を含む、方法。
【請求項44】
金属ナノ粒子と水性担体とを含む組成物を提供する段階、ならびに
前記担体を少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒で希釈して、安定した分散を得、カンチレバーの均一な被覆を可能にする段階
を含む、方法。
【請求項45】
担体に懸濁された複数の金属ナノ粒子から実質的になる組成物であって、前記担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含む、組成物。
【請求項46】
組成物が担体中に複数の金属ナノ粒子を含み、前記担体が水および少なくとも1種類の水混和性の有機溶媒を含む前記組成物を提供する段階;
前記組成物を基板に付着させる段階;および
前記基板上の前記組成物をアニーリングし、それによって前記金属ナノ粒子が金属線を形成する段階
を含む、金属線を形成する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2011−502183(P2011−502183A)
【公表日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−529150(P2010−529150)
【出願日】平成20年10月14日(2008.10.14)
【国際出願番号】PCT/US2008/079893
【国際公開番号】WO2009/052120
【国際公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(508311352)ナノインク インコーポレーティッド (16)
【Fターム(参考)】