説明

ナビゲーション装置およびその目的地設定方法

【目的】電話番号入力による目的地設定において、入力した電話番号に対応する位置データがデータベースに存在しない場合に、入力した電話番号の地域局番に対応する地域を識別可能に表示し目的地設定の際に時間と手間がかからない「ナビゲーション装置およびその目的地設定方法」を提供することにある。
【構成】電話番号入力による目的地設定において、入力された電話番号に対応する位置データがデータベースに存在しない場合には該電話番号の地域局番に対応する地域の外形線を発生し、該外形線内の地域と該外形線外の地域を識別可能に表示し、カーソルにより該外形線内の地域の地点もしくは施設を特定して目的地として設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置およびその目的地設定方法に係り、特に電話番号を用いて目的地を設定するナビゲーション装置およびその目的地設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置は目的地へ安心して車で訪れることができるようにルート案内を行うものであり、近年、さまざまな方式のものが提案されている。それらの中には目的地までのルートを設定してディスプレイに道路地図と該設定したルートを表示するものや、そのルートを間違いなく走行できるように曲がるべき交差点に関して残距離や名称、右左折などの情報を提供するものがある。このようなナビゲーション装置では、まず、ルート設定が必要であり、ルート設定を行うには出発地および目的地の設定を行うことが必要である。目的地の設定方法として、例えばジャンル別設定方法、登録地点設定方法、地点名入力設定方法、電話番号入力設定方法、住所入力設定方法などがある。この設定により出発地と目的地が決定されると、出発地と目的地間の道路情報データからルート探索処理が行われ、複数のルートの中から最適ルートが設定される。
【0003】
目的地を電話番号で設定するには、あらかじめ施設の電話番号と該施設の地点位置(経緯度)をデータベース化しておき、入力された電話番号に対応した地点位置をデータベースから求め、該地点を目的地として経路探索する。かかる目的地の電話番号設定によれば、電話番号を用いて簡単に目的地設定ができる利点がある。しかし、電話番号設定を行う際に、電話番号を入力しても、その電話番号に対応する位置座標がデータベースに記憶されておらず、電話番号設定ができない場合がある。この場合もう一度最初から設定方法を選択し、目的地設定を行わなければならず、目的地設定操作に時間と手間がかかるという煩わしさがある。
【0004】
そこで、従来技術として、データベースに電話番号に対応する位置座標と共に、地域を示す局番(地域局番という)に対応する住所(広域住所という)を記憶させておき、入力された電話番号に対応する位置座標が存在する場合にはその位置座標を目的地として設定し、入力された電話番号に対応する位置座標が存在しない場合には目的地設定を電話番号入力設定方法から住所入力設定方法に切り替える技術(特許文献1)がある。
この従来技術では、入力された電話番号に対応する位置座標が存在しない場合には、該入力された電話番号の地域局番に対応する広域住所を検索し、該検索された広域住所データ以降の住所を入力して目的地を設定する。
この従来技術においては、データベースに図10に示すように電話番号の地域局番に対応する広域住所データと、電話番号の下4桁に対応する位置データを記憶させておき、またデータベースに図11に示すような住所に対応する位置データを記憶させておく。そして、図12に示すような処理フローに沿って、入力された電話番号に対応する位置データがデータベースに存在するか調べ(ステップS101〜S102)、存在せず、ユーザが住所入力設定へ変更した場合(ステップS103〜S104)、該電話番号の地域局番に対応した広域住所を図10のデータベースで検索し、該検索した広域住所を表示し(ステップS105)、しかる後ユーザが広域住所以降の詳細な住所を入力すれば(ステップS106)、図11のデータベースを参照して目的地設定を行うことができる(ステップS107)。
【特許文献1】特開2006−153866号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術おいて、ユーザは、入力した電話番号の地域局番に対応する広域住所以降を入力することで目的地設定を行うことができる。しかし、市町村合併で地名が変更になり新しい地名が分からない場合や広域住所までは分かるが詳細な住所までは覚えていないという場合がほとんどで、住所入力により実際に目的地設定を行うことができず、ユーザはカーソルを地点に合わせて目的地設定を行う、もしくはジャンル検索を行い目的地設定を行うことになる。
カーソルによる目的地設定での場合、目的地が存在する詳細地図を容易に表示することができず、時間と手間がかかる問題点がある。
また、ジャンル検索による目的地設定の場合、現在位置に近い順で施設のリストが表示されるため、所望の項目がリストの後方にあった場合、時間と手間がかかるという問題点がある。
【0006】
本発明の第1の目的は、電話番号を用いて目的地設定ができなかった場合、該目的地を簡単に設定することができるようにすることである。
また、本発明の第2の目的は、入力された電話番号の地域局番に対応する地域を地図上で視覚的に分かりやすく表示して目的地を簡単に設定することができるようにすることである。
また、本発明の第3の目的は、目的地が存在する詳細地図を表示させ、カーソルで簡単に目的地を設定することができるようにすることである。
また、本発明の第4の目的は、所望の項目(施設)をリストに表示し所望の施設を目的地として簡単に設定することができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、電話番号を用いて目的地を設定するナビゲーション装置およびその目的地設定方法である。
・目的地設定方法
本発明の目的地設定方法は、電話番号を入力するステップ、該電話番号に対応する位置データがデータベースに存在するか判断するステップ、該位置データがデータベースに存在する場合には該位置データが示す地点を目的地に設定するステップ、該位置データがデータベースに存在しない場合には前記電話番号の地域局番に対応する地域の外形線を発生して表示するステップ、該地域内の地点もしくは施設を特定して目的地として設定するステップ、を備えている。
該地域内の地点を目的地として設定するために、本発明の目的地設定方法は、前記外形線で囲まれた地域内の地点をカーソルで指示して該地点を目的地として設定するステップ、を備えている。
該地域内の施設を目的地として設定するために、本発明の目的地設定方法は、目的地である施設のカテゴリーを選択するステップ、該選択されたカテゴリーの施設のうち電話番号として前記地域局番を有する施設を施設データベースより検索するステップ、前記外形線で囲まれた地域内に該検索された施設の位置を表示すると共に、該検索された施設のリストを表示するステップ、前記リストから施設を選択するステップ、を備えている。この場合、前記入力された電話番号の下4桁の番号と類似する下4桁の番号を電話番号として有する施設を前記検索した施設より求め、該検索された施設を前記リストの先頭に表示する。
【0008】
・ナビゲーション装置
本発明のナビゲーション装置は、電話番号に対応する位置データを記憶するデータベース部と、電話番号を入力する電話番号入力部と、地図を表示する表示部と、前記入力された電話番号に対応する位置データが前記データベース部に存在するか判断すると共に、前記位置データが存在する場合には該位置データが示す地点を目的地に設定し、該位置データが存在しない場合には前記電話番号の地域局番に対応する地域の外形線を発生して前記地図上に表示するように制御を行う制御部と、を備えている。
本発明のナビゲーション装置は、該地域内の地点を目的地として設定するために、更に、前記外形線で囲まれた地域内の地点をカーソルで指示する操作部を備え、前記制御部は、カーソルで指示された該地点を目的地として設定するように制御を行う。
本発明のナビゲーション装置は、該地域内の施設を目的地として設定するために、更に、施設データベース部と、目的地である施設のカテゴリーを選択すると共に施設のリストより所定の施設を目的地として選択する選択部と、を備え、前記制御部は、前記選択部により選択されたカテゴリーの施設のうち電話番号として前記地域局番を有する施設を前記施設データベースより検索し、前記外形線で囲まれた地域内に該検索された施設の位置を表示すると共に、該検索された施設のリストを表示し、前記選択部により該リストから施設を目的地として選択する。この場合、前記制御部は、前記入力された電話番号の下4桁の番号と類似する下4桁の番号を電話番号として有する施設を前記リストの先頭に表示する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、入力された電話番号がデータベースに存在しない場合には、該入力された電話番号の地域局番に対応する地域を識別可能に地図上に表示するようにしたので、目的地設定を簡単に行うことができる。
本発明によれば、目的地が存在する地域を識別可能に表示させるようにしたので、カーソルで簡単に目的地を設定することができる。
本発明によれば、目的地が存在する地域における所望のジャンルの施設をリスト表示するようにしたので、所望の項目を目的地として簡単に設定することができる。この場合、入力された電話番号と類似する電話番号を有する施設をリストの先頭に表示するようにしたので、下4桁の並びをたとえ誤って入力しても、所定の施設を簡単に選択することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(A)本発明の概略
図1、図2は本発明の概略説明図である。1は表示画面、2は入力した電話番号の地域局番に対応した地域、3は地域2の外形線、4は地域2の外側の地域、5は地点入力のためのカーソルである。
ユーザは目的地設定選択画面において、電話番号設定を選択して、目的地の電話番号入力を行う。入力した電話番号に対応する位置データがデータベースに存在する場合には該位置データを目的地に設定する。しかし、該電話番号に対応する位置データが存在しない場合には、図1に示すような地域局番に対応する地域2を囲む外形線3を地図上に表示すると共に、該地域2はそのままの明るさにしておき、地域4を暗くする。
ここで、ユーザが操作部を用いてカーソル移動指示を行うと、図2(A)に示すようにカーソル5が画面1の中心に表示される。ユーザは通常、カーソル5を地域2の中で移動させて目的地設定を行う。尚、特殊なケースとして、地域2の外に目的とする地点(施設)が存在する場合がある。かかる場合には、カーソル5を外形線3を越えて移動させて目的地の入力を行う。このように、カーソル5が地域2の外、つまり地域4に移動した場合には外形線3を表示したまま、図2(B)に示すように地域4をも地域2と同じ明るさに変更する。地域4に目的とする地点が存在する理由は、市町村合併などにより目的地の地域局番が変更することがあるからである。また、外形線3の発生の仕方により、正確に地域局番に応じた地域を囲むことができないからである。
また、図1に示すような表示画面において、ジャンル検索を行うと、該電話番号の地域局番を有する施設を施設データベースより検索してリストに表示すると共に、該検索した施設の位置を地図上に表示する(図示せず)。そして、リストより目的の施設を選択して目的地設定を行う。この場合、リストには入力した電話番号の下4桁の番号と類似する電話番号の施設を優先的に表示する。
【0011】
(B)ナビゲーション装置
図3は本発明の目的地設定方法を適用できるナビゲーション装置の構成図である。
地図データ記憶部31は地図を記憶する地図記憶媒体であり、自律航法センサ32は図示しない方位センサ、速度センサなどから構成されており、GPS受信機33は衛星航法システムを利用している。地図情報メモリ34は、自律航法センサ32およびGPS受信装置33より算出された現在位置に基づいて、地図データ記憶部31から読み出した車両位置周辺の地図情報を記憶する。データベースメモリ35は電話番号データベース35aや、ジャンル別施設データベース35bなど種々のデータベースを記憶し、制御部36はナビゲーション装置全体を制御するとともに、後述する本発明における目的地設定制御を行う。
ROM37は各種ソフトウェアを記憶するものであり、(1)誘導経路探索用ソフトウェア、(2)経路誘導ソフトウェア、(3)目的地設定制御ソフトウェアなどの制御プログラムを記憶する。RAM38は誘導経路データや各種処理結果を一時的に記憶する。
【0012】
表示装置39はモニタ39aとタッチパネル39bとを備えている。タッチパネル39bはモニタ39aに表示されるテンキーを押下することによって目的地設定に用いる目的地の電話番号の入力、およびカーソルによる目的地設定の際のカーソル移動など、表示される画面を操作するためにも用いる。また、操作部40は例えばリモコンやハンドルに備えられており、ユーザが走行中に簡単にナビゲーション装置の種々の操作を行うために用いる。
【0013】
図4はデータベースメモリ35におけるジャンル別施設データベース35bを説明する図である。このジャンル別データベース35bは階層構造になっており、最上位層として観光地、食べ物、宿泊、・・・、などの大ジャンルカテゴリー41があり、大ジャンルカテゴリー41の中には小ジャンルカテゴリー42があり、小ジャンルカテゴリー42の中には施設データ43がある。施設データ43には小ジャンルカテゴリーに属する施設の名称、該施設の電話番号(地域局番、該電話番号の下4桁の番号)、位置データ(経緯度)が少なくとも記憶され、図では住所データも記憶されている例が示されている。尚、電話番号データベース35aは電話番号と位置データの対応を記憶している。
【0014】
図5は目的地設定の概略フローチャートである。尚、既に目的地設定モードになっているものとする。
目的地設定を行う場合、ユーザは、表示装置39に表示される複数の目的地設定の方法(ジャンル別設定、電話番号設定、自宅設定、地点名設定、登録地点設定など)の中より所定の目的地設定方法、例えば電話番号入力による目的地設定を選択する(ステップS501)。
次に、電話番号を入力し目的地設定を行う(ステップS502)。この場合、ユーザが入力した電話番号に対応する位置データがデータベースに存在する場合には、目的地設定は終了し、該位置データがデータベースに存在しない場合には、後述する本発明により目的地設定を行う。
【0015】
(C)実施例1
(a)外形線表示の処理フロー
図6は電話番号の地域局番に対応した地域の外形線を表示する処理フローである。尚、既に図示しない目的地設定方法選択の画面より電話番号設定が選択されているものとする。
かかる状態において、ユーザはタッチパネル39aもしくは操作部40により目的地の電話番号を入力する(ステップS601)。
電話番号が入力されると、制御部36は該電話番号に対応する位置データが電話番号データベース35aに存在するかの判断を行う(ステップS602)。
ステップS602において、該電話番号に対応する位置データが電話番号データベース35aに存在する場合、該位置データを目的地に設定する(ステップS606)
ステップS602において、該電話番号に対応する位置データが電話番号データベース35aに存在しなかった場合、制御部36は、施設データベース35bに記憶されている施設の中で該電話番号の地域局番と一致する全施設を検索する(ステップS603)。
【0016】
次に、制御部36は該検索した全施設の位置データ(経緯度)に基づいて該電話番号の地域局番に対応する地域の外形線を求める(ステップS604)。すなわち、前記求めた全施設の経緯度位置をプロットし、最も外側のプロット位置を結ぶことにより地域外形線3を発生する。具体的には、経度ごとに最北、最南の施設位置を求め、かつ緯度ごとに最西、最東の施設位置を求めて、結ぶことにより外形線3を求める。
その後、制御部36は図1に示すような外形線3を、表示している地図上に表示すると共に外形線より外側の地域4を外形線より内側の地域2より暗く表示する(ステップS605)。
【0017】
以上では、全施設の位置データを用いて外形線を発生したが、データベースに地域局番に対応した外形線特定データを記憶しておけば、該外形線特定データを用いて短時間で外形線を発生することができる。
【0018】
(b)カーソルによる目的地設定の処理フロー
図7はカーソルによる目的地設定の処理フローである。尚、図6の外形線表示の処理フローにおいて、目的地の電話番号が電話番号データベース35aに存在せず、ステップS605により地域外形線3が表示されているものとする。
かかる状態において、制御部36はタッチパネル39a、もしくは操作部40でカーソル移動操作(地図スクロール操作)が行われたかの判断を行う(ステップS701)。
ステップS701において、タッチパネル39a、もしくは操作部40でカーソル移動操作が行われた場合には、制御部36は図2(A)に示すようにカーソル5を表示すると共に、カーソル5をユーザの指示に応じた方向に移動させる(ステップS702)。この場合、カーソルを移動させてもよいが、図ではカーソルを固定し、地図を移動させている。
【0019】
そして、制御部36は、カーソル5が地域2から地域4へ移動したか監視を行い(ステップS703)、地域外形線3の外側にカーソル5が移動していない場合には、制御部36は、タッチパネル39a、もしくは操作部40でカーソル5の移動操作が継続しているか判断し、継続している場合にはステップS702に戻る(ステップS704)。
ステップS704において、目的地が見つかり、タッチパネル39a、もしくは操作部40でカーソル5の移動操作が終了した場合には、制御部36はユーザの決定操作に基づいてカーソル5が選択している地点、もしくは施設を目的地として設定する(ステップS705、S706)。
【0020】
尚、例外的に目的地が地域4に存在する場合には、カーソル5を地域4に移動させて目的地を設定する必要がある。そこで、ステップS703において、カーソル5が地域2から地域4へ移動したか判断し、移動した場合には、図2(B)に示すような外形線3を表示したまま、地域2と地域4の明るさを一致させる(ステップS707)。
その後、制御部36は、タッチパネル39a、もしくは操作部40でカーソル5の移動操作が継続している間はカーソル5を移動させる(ステップS708、S709)。
目的地が見つかり、ステップS709において、タッチパネル39a、もしくは操作部40にカーソル5の移動操作が終了した場合には、制御部36はユーザの決定操作に基づいてカーソル5が選択している地点、もしくは施設を目的地として設定する(ステップS710、S711)。
【0021】
以上より、入力された電話番号により目的地設定ができない場合であっても、該電話番号の地域局番に対応する地域を識別可能に地図上に表示するようにしたので、カーソルを用いて目的地設定を簡単に行うことができる。この場合、市町村合併などにより目的地の地域局番が変更して地域4に目的地とする地点が存在する場合であっても、カーソルを用いて目的地設定を行うことができる。
【0022】
(D)実施例2
(a)ジャンル検索による目的地設定の処理フロー
図8はジャンル検索による目的地設定の処理フロー、図9はジャンル検索を行った場合の表示例であり、1は表示画面、2は入力した電話番号の地域局番に対応した地域、3は地域2の外形線、4は地域2の外側の地域、6は入力した施設の電話番号と類似する類似電話番号を持つ施設を優先的に上から表示したジャンル検索リスト、7は前記類似電話番号を持つ施設、8はジャンル検索リスト6をスクロールするためのソフトキー、9はジャンル検索リスト6より選択した施設を決定する決定キーである。
図6の外形線表示の処理フローにおいて、目的地の電話番号が電話番号データベース35aに存在せず、ステップS605により地域外形線3が表示されているものとする。
【0023】
かかる状態で、図示しない目的地設定方法選択の画面においてジャンル検索を選択する。
これにより、制御部36は、表示装置39にジャンル別メニューを表示する(ステップS801)。
次に、ユーザが例えば「食べ物」カテゴリーを選択すると、制御部36は施設データベース35bを参照して「食べ物」カテゴリーにリンクしているサブカテゴリー(食べ物の種類)を表示する(ステップS802、S803)。
その後、ユーザが「そば屋」カテゴリーを選択すると、制御部36はステップS604において求めた外形線3内の「そば屋」、換言すれば前記地域局番を有する「そば屋」を前記施設データベース35bより検索する(ステップS804、S805)。
そして、制御部36は、図9に示すように、ユーザが入力した電話番号(例えば、0246−36−1234を入力したとする)の下4桁「1234」と類似する類似電話番号の施設7(この場合は、店名Dと店名E)を地図上に表示し、かつ、該施設を優先的に上から表示したリスト6を表示する(ステップS806)。
【0024】
ついで、ユーザがソフトキー8を用いてリスト6から所望の施設を選択し、決定キー9により決定すると、制御部36は選択された施設を目的地として設定する(ステップS807、S808)。
尚、下4桁「1234」に類似する電話番号とは、「1234」の組み合わせを有する電話番号を意味する。すなわち、「1、2、3、4」を電話番号の下4桁に全て使用した電話番号のことである。
【0025】
以上より、目的地が存在する地域における所望のジャンルの施設をリスト表示するようにしたので、所望の施設を目的地として簡単に設定することができる。また、類似電話番号を有する施設を優先的にリスト表示するので、電話番号データベースに下4桁の並びが誤って電話番号が登録されている場合、もしくは電話番号入力による目的地設定の際に下4桁の並びを誤って電話番号を入力した場合にもユーザは本来の目的地を設定することができる。
以上では、類似電話番号を有する施設を地図上に表示したが、ステップS805で検索された施設を全て表示してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の概略説明図である。
【図2】本発明の概略説明図である。
【図3】本発明を適用できるナビゲーション装置の構成図である。
【図4】ジャンル別施設データベース35bの詳細図である。
【図5】目的地設定の概略フローチャートである。
【図6】電話番号の地域局番に対応した地域の外形線を表示する処理フローである。
【図7】カーソルによる目的地設定の処理フローである。
【図8】ジャンル検索による目的地設定の処理フローである。
【図9】ジャンル検索を行った場合の表示例である。
【図10】従来技術における電話番号の地域局番に対応する広域住所データと電話番号の下4桁に対応する位置データを記憶するデータベースの説明図である。
【図11】従来技術における住所に対応する位置データを記憶するデータベースの説明図である。
【図12】従来技術における処理フローである。
【符号の説明】
【0027】
1 表示画面
2 入力した電話番号の地域局番に対応した地域
3 入力した電話番号の地域局番に対応した地域の外形線
4 入力した電話番号の地域局番に対応した地域の外形線の外側の地域
5 カーソル
6 入力した施設の電話番号と類似する類似電話番号を持つ施設を優先的に上から表示したジャンル検索リスト
7 入力した施設の電話番号と類似する類似電話番号を持つ施設
8 リストをスクロールするためのソフトキー
9 リストから選択した施設を目的地に設定する決定キー
35 データベースメモリ
35a 電話番号データベース
35b 施設データベース
36 制御部
39 表示装置
39a モニタ
39b タッチパネル
40 操作部
41 大ジャンルカテゴリー
42 小ジャンルカテゴリー
43 施設カテゴリー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話番号を用いて目的地設定を行うナビゲーション装置の目的地設定方法において、
電話番号を入力するステップ、
該電話番号に対応する位置データがデータベースに存在するか判断するステップ、
該位置データがデータベースに存在する場合には該位置データが示す地点を目的地に設定するステップ、
該位置データがデータベースに存在しない場合には前記電話番号の地域局番に対応する地域の外形線を発生して表示するステップ、
該地域内の地点もしくは施設を特定して目的地として設定するステップ、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置の目的地設定方法。
【請求項2】
前記外形線で囲まれた地域内の地点をカーソルで指示して該地点を目的地として設定するステップ、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の目的地設定方法。
【請求項3】
目的地である施設のカテゴリーを選択するステップ、
該選択されたカテゴリーの施設のうち電話番号として前記地域局番を有する施設を施設データベースより検索するステップ、
前記外形線で囲まれた地域内に該検索された施設の位置を表示すると共に、該検索された施設のリストを表示するステップ、
前記リストから施設を選択するステップ、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の目的地設定方法。
【請求項4】
前記入力された電話番号の下4桁の番号と類似する下4桁の番号を電話番号として有する施設を前記検索した施設より求めるステップ、
を備え、該検索された施設を前記リストの先頭に表示する、
ことを特徴とする請求項3記載の目的地設定方法。
【請求項5】
電話番号を用いて目的地設定を行うナビゲーション装置において、
電話番号に対応する位置データを記憶するデータベース部と、
電話番号を入力する電話番号入力部と、
地図を表示する表示部と、
前記入力された電話番号に対応する位置データが前記データベース部に存在するか判断すると共に、前記位置データが存在する場合には該位置データが示す地点を目的地に設定し、該位置データが存在しない場合には前記電話番号の地域局番に対応する地域の外形線を発生して前記地図上に表示するように制御を行う制御部と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
更に、前記外形線で囲まれた地域内の地点をカーソルで指示する操作部を備え、
前記制御部は、カーソルで指示された該地点を目的地として設定するように制御を行うこと、
を特徴とする請求項5記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
更に、施設データベース部と、
目的地である施設のカテゴリーを選択すると共に施設のリストより所定の施設を目的地として選択する選択部と、
を備え、
前記制御部は、前記選択部により選択されたカテゴリーの施設のうち電話番号として前記地域局番を有する施設を前記施設データベースより検索し、前記外形線で囲まれた地域内に該検索された施設の位置を表示すると共に、該検索された施設のリストを表示し、
前記選択部により該リストから施設を目的地として選択すること、
を特徴とする請求項5記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記入力された電話番号の下4桁の番号と類似する下4桁の番号を電話番号として有する施設を前記リストの先頭に表示すること、
を特徴とする請求項7記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−204507(P2009−204507A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−48080(P2008−48080)
【出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】