説明

ナビゲーション装置及びナビゲーションの道路データ作成装置

【課題】データサイズの肥大化を抑制することができ、従来と同様に経路探索が行えること。
【解決手段】ナビゲーション装置には、道路データ12を格納する記憶部2と、道路データ12を用いて出発地から目的地までの経路探索及び案内を行うガイド部3とを備える。記憶部2に格納する道路データ12は、連続する同一の道路を区画した複数のリンクを有するリンク列と、リンク列に含まれるリンクのうちで隣接するリンクと比較して変化する道路関連情報とを有する。従来のようにリンク列を構成する全てのリンクに付属情報を備える必要がないので、データサイズの肥大化を抑制できる。データサイズが縮小して小容量の記録媒体に収まれば、コストも安く抑えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路データを用いて出発地から目的地までの経路探索が行えるナビゲーション装置及びナビゲーションの道路データ作成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の車両に搭載されるナビゲーション装置では、走りやすさや走行速度に影響を及ぼす要因に基づいて、実際に走行する際に走りやすく走行速度の高い経路を探索する技術が開示されている。例えば、特許文献1を参照されたい。
当該特許文献1の技術では、連続する同一の路線(即ち、道路長)について道路属性が同一となる複数のリンクを抽出し、抽出した同一の道路内における複数のリンクを結合してグループ化し、グループ化されたリンク群が快速道路と判定される条件を満たすか否かを判定し、快速道路であると判定されたリンク群について快速道路情報を作成する。
【特許文献1】特許第3894017号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記特許文献1の技術によれば、リンク群(即ち、複数のリンク)を抽出するにあたって、各リンクにはどのような道路なのかを識別するための識別情報(例えば、道路種別や道路属性等)を有したうえで道路データとして記憶しておく必要がある。全てのリンクに道路情報を持たせるとデータサイズが大きくなってしまう。データサイズの肥大化を吸収するには、より大容量の記録媒体を使用すればよいものの、コスト高となる欠点がある。
【0004】
そこで、本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、データサイズの肥大化を抑制することができ、かつ、従来と同様に経路探索が簡単に行えるナビゲーション装置及びナビゲーションの道路データ作成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するための手段を以下に記載する。なお、理解を容易にするために、図面に付した後述する実施の形態における対応要素の符号若しくは対応事項の符号を、例示として参考までに括弧内に付記する。
【0006】
請求項1にかかる発明のナビゲーション装置は、道路長を複数に区画して複数のリンク(L11,L14,L15,L18,…、L12,L13,L16,L17,…)とし、前記複数のリンク(L11,L14,L15,L18,…、L12,L13,L16,L17,…)の連続した繋がりをリンク列(21,22,23,…,2z)として記憶部(2)に格納した道路データ(12)と、前記道路データ(12)を用いて目的地までの経路探索及び案内を行うガイド部(3)とを備えたナビゲーション装置において、前記記憶部(2)に格納するリンク列(21,22,23,…,2z)は、道路に関連する道路関連情報を有する標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)と、前記リンク列(21,22,23,…,2z)内で隣接するリンクと比較して前記道路関連情報が変化しない場合に前記道路関連情報を有しない不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)とで形成するものである。
【0007】
このナビゲーション装置は、少なくとも道路データ(12)が記憶部(2)に記憶されており、この道路データ(12)を用いて出発地から目的地までの経路探索及び案内をガイド部(3)が行う機能を有しておればよい。
前記記憶部(2)に格納する道路データ(12)は、道路に関連する道路関連情報を有する標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)と、前記道路関連情報を有しない不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)とで形成される。前記道路関連情報は、道路自体の情報(例えば、道路種別や道路属性等)や、道路を基準とする情報(例えば、道路沿線の地形や建築物、色彩、施設等の地図情報)のように、出発地から目的地までの経路探索、案内を行う際にガイド部(3)が必要とする全ての情報が該当する。道路種別(K11,K14,K15,K18,…)は、国道、県道、主要地方道、一般道、高速道路、自動車専用道路等が該当する。道路属性(A11,A14,A15,A18,…)は、本線、支線(バイパス)、高速道路出入口(ランプウェイ)、料金所(インターチェンジ)、車線数、上り坂、下り坂等が該当する。
前記記録媒体は、少なくとも、道路データ(12)を記憶可能であれば任意の媒体を用いることが可能である。例えば、半導体メモリ、磁気テープ、磁気ディスク、磁気ドラム、CD−ROM、MD、DVD−ROM、光ディスク、MO、ICカード、光カード、メモリカード等のうちの1以上が該当する。
前記リンク列(21,22,23,…,2z)は複数のリンク(31,32,33,…,3x,41,42,…,4y)で構成される。前記リンク列は道路(即ち、連続する同一の路線)ごとに作成され、前記リンクは道路の長さを複数に区画して作成される。
【0008】
請求項2にかかる発明のナビゲーション装置は、更に、前記記憶部(2)に記憶された道路データ(12)を用いて目的地までの経路探索及び案内を行うとき、指定されたリンクが前記不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)のとき、前記リンク列(21,22,23,…,2z)内で前記標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)を検索し、検索した前記標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)の前記道路関連情報を取得する情報取得手段(3c)を具備する。
即ち、情報取得手段(3c)は、不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)が指定されたときは、隣接するリンクを参照して道路関連情報の取得を試みる手順を繰り返すことで、前記道路関連情報を有するリンクを検索し、道路関連情報を取得する。
【0009】
請求項3にかかる発明のナビゲーション装置の前記記憶部(2)に格納するリンク列(21,22,23,…,2z)は、前記標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)に前記道路関連情報が変化することを示す変化属性(C11,C14,C15,C18,…)を有し、前記不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)には前記道路関連情報が変化しないことを示す変化属性(C12,C13,C16,C17,…)を有しており、前記情報取得手段(3c)は指定されたリンクの前記変化属性(C11,C12,C13,C14,C15,C16,C17,C18,…)を参照して前記標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)を特定し、特定した前記標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)の前記道路関連情報を取得する。
即ち、情報取得手段(3c)は、指定されたリンクの変化属性を参照して変化の有無を判別し、不変リンクが指定されたときは隣接するリンクの変化属性を参照する手順を繰り返すことで、変化のある標準リンクを特定して道路関連情報を取得する。
【0010】
請求項4にかかる発明のナビゲーション装置の前記記憶部(2)に格納するリンク列(21,22,23,…,2z)は、前記道路関連情報を有する標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)と、前記標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)を特定する特定情報(P12,P13,P16,P17,…)を有する不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)とで形成し、前記情報取得手段(3c)は、前記標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)が指定された場合、当該標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)の前記道路関連情報を取得し、前記不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)が指定された場合、前記特定情報(P12,P13,P16,P17,…)に基づいて前記標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)の前記道路関連情報を取得する。
即ち、情報取得手段(3c)は、標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)が指定されたときはそのまま道路関連情報を取得し、不変リンクが指定されたときは特定情報に基づいて標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)を特定して道路関連情報を取得する。
【0011】
請求項5にかかる発明のナビゲーション装置の前記記憶部(2)に格納するリンク列(21,22,23,…,2z)は、前記道路関連情報が同じになるリンクの範囲を規定したリンク属性(R11,R14,…)と、当該リンク属性(R11,R14,…)に関連づける前記道路関連情報とで形成し、前記情報取得手段(3c)は、指定されたリンクが範囲内に含まれる前記リンク属性(R11,R14,…)を特定し、当該リンク属性(R11,R14,…)に関連づけられた前記道路関連情報を取得する。
即ち、情報取得手段(3c)は、指定されたリンクが範囲内に含まれるリンク属性(R11,R14,…)を特定し、特定したリンク属性(R11,R14,…)に関連づけられた道路関連情報を取得する。
【0012】
請求項6にかかる発明のナビゲーションの道路データ作成装置は、連続する同一の道路を区画した複数のリンクを有するリンク列(21,22,23,…,2z)からなる道路データ(12)を格納する記憶部(2)と、前記道路データ(12)を用いて出発地から目的地までの経路探索及び案内を行うガイド部(3)とを備えたナビゲーション装置において、前記複数のリンクをリンク列(21,22,23,…,2z)として抽出するリンク列形成手段(3d)と、抽出されたリンク列(21,22,23,…,2z)を形成する各リンクについて、隣接するリンクと比較して道路に関連する道路関連情報が変化するか否かを判別する変化判別手段(3e)と、前記変化判別手段(3e)によって、前記道路関連情報が変化すると判別された標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)に前記道路関連情報を格納し、前記道路関連情報が変化しないと判別された不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)に前記道路関連情報を格納せずに前記記憶部(2)に格納する情報格納手段(3f)とを具備する。
【0013】
リンク列形成手段(3d)は、道路(連続する同一の路線)を区画して得られる複数のリンクをリンク列として抽出する。
変化判別手段(3e)は、抽出されたリンク列を構成するリンクについて、隣接するリンクと比較して道路関連情報が変化するか否かを判別する。
情報格納手段(3f)は、道路関連情報が変化すると判別された標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)には道路関連情報を格納し、道路関連情報が変化しないと判別された不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)には道路関連情報を格納しない。
【0014】
請求項7にかかる発明のナビゲーションの道路データ作成装置の前記情報格納手段(3f)は、前記リンク列(21,22,23,…,2z)を形成する各リンクについて、前記リンク列(21,22,23,…,2z)内で隣接するリンクと比較して前記道路関連情報が変化する場合には前記道路関連情報が変化することを示す変化属性(C11,C14,C15,C18,…)を格納し、前記リンク列(21,22,23,…,2z)内で隣接するリンクと比較して前記道路関連情報が変化しない場合には前記道路関連情報が変化しないことを示す変化属性(C12,C13,C16,C17,…)を格納して、前記記憶部(2)に格納する。
即ち、情報格納手段(3f)は、標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)に道路関連情報が変化することを示す変化属性(C12,C13,C16,C17,…)を格納し、不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)には道路関連情報が変化しないことを示す変化属性を格納して記憶部(2)に記憶する。
【0015】
請求項8にかかる発明のナビゲーションの道路データ作成装置の前記情報格納手段(3f)は、前記リンク列(21,22,23,…,2z)内で隣接するリンクと比較して前記道路関連情報が変化するリンクは標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)として前記道路関連情報を格納し、前記リンク列(21,22,23,…,2z)内で隣接するリンクと比較して前記道路関連情報が変化しないリンクは不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)として前記道路関連情報が同じである前記標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)を特定する特定情報(P12,P13,P16,P17,…)を格納して、前記記憶部(2)に記憶する。
即ち、情報格納手段(3f)は、標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)には道路関連情報を格納し、不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)には特定情報を格納して記憶部(2)に記憶する。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、記憶部(2)に格納するリンク列(21,22,23,…,2z)は、標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)にのみ道路関連情報を有し、不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)は道路関連情報を有しない。従来のようにリンク列を構成する全てのリンクが道路関連情報を有する必要がないので、データサイズの肥大化を抑制できるだけでなく、データサイズの削減も可能である。データサイズが縮小して小容量の記録媒体に収まれば、装置全体のコストも安く抑えられる。処理速度についても、不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)で読む情報が少ないので、殆んど速度低下には繋がらない。
【0017】
請求項2の発明によれば、出発地から目的地までの経路探索、案内を行うとき、道路関連情報がない不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)が指定された場合でも、情報取得手段(3c)はリンク列(21,22,23,…,2z)内で道路関連情報を有する標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)を検索して道路関連情報を取得するから、請求項1に記載した効果に加えて、従来と同様に道路関連情報を確実に取得することができ、その記憶部(2)のメモリ容量を小さくしても応答性よく、従来と同様の経路探索が行える。
【0018】
請求項3の発明によれば、リンク列(21,22,23,…,2z)を形成するリンク(L11,L12,L13,L14,L15,L16,L17,L18,…)は、標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)は「変化あり」の変化属性(C11,C14,C15,C18,…)を有し、不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)は「変化なし」の変化属性(C12,C13,C16,C17,…)を有する。情報取得手段(3c)は、標準リンクが指定された場合はすぐに道路関連情報を取得でき、不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)が指定された場合でも変化属性を参照してリンク列(21,22,23,…,2z)内のリンクを辿れば、標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)を特定して道路関連情報を取得することができるので、請求項2に記載した効果に加えて、当該標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)の道路関連情報を確実に取得することができ、従来と同様の経路探索が行える。
【0019】
請求項4の発明によれば、リンク列(21,22,23,…,2z)を形成するリンク(L11,L12,L13,L14,L15,L16,L17,L18,…)は、道路関連情報を有する標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)と、標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)を特定する特定情報(P12,P13,P16,P17,…)を有する不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)とで形成される。情報取得手段(3c)は、標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)が指定された場合はすぐに道路関連情報を取得でき、不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)が指定された場合でも特定情報に基づいて標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)を特定して道路関連情報を取得することができるので、請求項2に記載した効果に加えて、どのリンクが指定された場合でも短時間で道路関連情報を含む道路情報を取得することができる。
【0020】
請求項5の発明によれば、リンク列(21,22,23,…,2z)を形成するリンク(L11,L12,L13,L14,L15,L16,L17,L18,…)は、道路関連情報が同じになるリンクの範囲を規定したリンク属性(R11,R14,…)と、リンク属性(R11,R14,…)に関連づける道路関連情報とで形成される。情報取得手段(3c)は、指定されたリンクが範囲内に含まれるリンク属性(R11,R14,…)を特定して、当該リンク属性(R11,R14,…)に関連づけられた道路関連情報を取得できるので、請求項2に記載した効果に加えて、変化属性や、特定情報が不要になり、データサイズをより縮小することができる。
【0021】
請求項6の発明によれば、リンク列形成手段(3d)によって抽出されたリンク列(21,22,23,…,2z)について、変化判別手段(3e)はリンク列(21,22,23,…,2z)を形成する各リンクが隣接するリンクと比較して道路関連情報が変化するか否かを判別する。情報格納手段(3f)は、道路関連情報が変化すると判別された場合には標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)に道路関連情報を格納し、道路関連情報が変化しないと判別された場合には不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)に道路関連情報を格納せずに記憶部(2)に格納するので、請求項1に示す記憶部(2)に格納する道路データ(12)を自動的に作成することができる。
【0022】
請求項7の発明によれば、情報格納手段(3f)は、道路関連情報が変化する場合には道路関連情報が変化することを示す変化属性(C11,C14,C15,C18,…)を格納し、道路関連情報が変化しない場合には道路関連情報が変化しないことを示す変化属性(C12,C13,C16,C17,…)を格納して記憶部(2)に格納するので、請求項6に記載した効果に加えて、請求項3に示す記憶部(2)に格納する道路データ(12)を自動的に作成することができる。
【0023】
請求項8の発明によれば、情報格納手段(3f)は、道路関連情報が変化するリンクは標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)として道路関連情報を格納し、道路関連情報が変化しないリンクは不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)として道路関連情報が同じである標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)を特定する特定情報(P12,P13,P16,P17,…)を格納して記憶部(2)に格納するので、請求項4に示す記憶部(2)に格納する道路データ(12)を自動的に作成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の最良の形態について、図面に基づいて説明する。なお、実施の形態において、図中、実施の形態の同一記号及び同一符号は、同一または相当する機能部分であるから、ここでは重複する説明を省略する。
【0025】
〔実施の形態1〕
実施の形態1はリンク列を構成するリンクごとに変化属性を有して記憶させた例であって、図1〜図5の本発明の実施の形態のナビゲーション装置を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1のナビゲーション装置の構成例を示す模式図で、図2は本発明の実施の形態1のナビゲーション装置の探索データの構成例を示す模式図、図3は本発明の実施の形態1のナビゲーション装置のリンク列の構成例を示す模式図、図4は本発明の実施の形態1のナビゲーション装置のリンク列の一部の車線数を示す地図の例を示す概略図である。図5は本発明の実施の形態1のナビゲーション装置の情報取得処理の手続き例を示すフローチャートである。
【0026】
まず、図1に示すナビゲーション装置は、センサ群1、記憶部2、ガイド部3、入力部4、出力部5、通信部6等を備える。センサ群1は、例えば、GPS(Global Positioning System)センサ、地磁気センサ、距離センサ、ステアリングセンサ、ビーコンセンサ、ジャイロセンサ、高度センサ等のうちで、経路探索や経路案内等を行うために必要な一以上のセンサが含まれる。記憶部2には、後述する道路データ12を少なくとも記録(記憶)可能な記録媒体を用いている。当該記録媒体としては、例えば、半導体メモリ、磁気テープ、磁気ディスク、磁気ドラム、CD−ROM、MD、DVD−ROM、光ディスク、MO、ICカード、光カード、メモリカード等のうちで一以上が該当する。
ここで記憶部2は、後述するリンク列を格納するものであるが、当該リンク列と道路関連情報を格納する標準リンクと道路関連情報を格納しない不変リンクとは、別々な記録媒体とすることもできる。即ち、リンク列と道路関連情報が特定の関係を保っておればよい。なお、図1に示す構成例ではガイド部3とは別個に記憶部2を備えたが、ガイド部3の内部に記憶部2を備えてもよい。
【0027】
ガイド部3は、後述する探索データ10(図2参照)を用いて出発地から目的地までの経路探索及び案内を行う機能を実現可能に構成されている。具体的には、経路探索を実現する経路探索手段3aや、経路探索、経路案内を実現する経路案内手段3bのほかに、本発明を実現するにあたって情報取得手段3c、リンク列形成手段3d、変化判別手段3e、情報格納手段3f等を有する。各手段は個別にソフトウェアの実行またはハードウェアの機能に従ってそれぞれ実現される。なお、特に、経路探索手段3a及び経路案内手段3bの具体的な処理内容については、一般的であるので、仔細な説明を省略するが、経路探索手段3aは目的地を設定したときその経路を検索する機能であり、また、経路案内手段3bは目的地に沿って道路走行中に案内する機能である。
【0028】
情報取得手段3cは、記憶部2に記憶された探索データ10(特に、道路データ12)を用いて出発地から目的地までの経路探索及び案内を行うとき、リンク列を構成するリンクに道路関連情報を有しない場合には、リンク列内で道路関連情報を有する標準リンクを検索して道路関連情報を取得する。具体的には、変化属性を参照してリンクを順次に辿ることで標準リンクを特定し、特定した標準リンクが有する道路関連情報を取得する。
【0029】
道路関連情報は、道路自体の情報や道路を基準とする情報等のように、出発地から目的地までの経路探索及び案内を行う際にガイド部3が必要とする全ての情報が該当する。勿論、地図データもそのうちの一つである。
道路自体の情報は、例えば、道路種別、道路属性、両側端点(出発点や到着点等)の位置情報、幅員、勾配、カント、高度、バンク、路面状態、中央分離帯の有無、道路の車線数、車線数の増減地点、幅員の広狭地点等のうちで一以上が該当する。更に、高速道路や幹線道路の場合は、対向方向の車線のそれぞれが別個の道路データ12(即ち、二条化道路)として記憶するのが望ましい。例えば、二車線以上を有する道路では、上り方向の車線と下り方向の車線とを各々独立した道路として捉え、車線ごとに道路データ12として記憶する。カーブやコーナーについては、曲率半径、交差点、カーブやコーナーの出入口等を含むのが望ましい。道路種別は、国道、県道、主要地方道、一般道、高速道路、自動車専用道路等が該当する。道路属性は、本線、支線(バイパス)、高速道路出入口(ランプウェイ)、料金所(インターチェンジ)、車線数、上り坂、下り坂等が該当する。
道路を基準とする情報には、例えば、道路沿線の地形(色分け情報等を含む)、建築物(遊戯施設、建物名や店舗名等を含む)、行楽地や景勝地等の情報、駐車施設のうちで一以上が該当する。
【0030】
リンク列形成手段3dは、複数のリンクのうちで、連続する同一の路線にかかる二以上のリンクをリンク列として抽出する。
【0031】
変化判別手段3eは、リンク列形成手段3dによって抽出されたリンク列または既存のリンク列を構成する各リンクについて、隣接するリンクと比較して道路関連情報が変化するか否かを判別する。なお、「隣接するリンク」は、原則として特定するリンクに接続された隣のリンクを意味する。ただし、隣のリンクが道路関連情報を有しない場合には更にリンクを辿ってゆき、道路関連情報を有する最寄りの特定のリンク(即ち、標準リンク)を意味する。
【0032】
情報格納手段3fは、変化判別手段3eによって道路関連情報が変化すると判別された場合は道路関連情報を格納し、変化判別手段3eによって道路関連情報が変化しないと判別された場合は、道路関連情報を格納せずに記憶部2に格納する。
【0033】
入力部4は、操作者が走行開始時の位置を修正したり、出発地や目的地等を入力したりする部位である。例えば、車載装置本体に設けられた操作キー、押しボタン、ジョグダイヤル、十字キー、タッチパネル等である。なお、リモートコントローラや、マイクロホン等によって構成される音声入力装置等であってもよい。
【0034】
出力部5は、経路探索を行った結果の報知や、経路案内を行う部位である。例えば、表示器(具体的にはLCD、EL、プラズマ、CRT等)、スピーカ、バイブレータ等のうちで一以上が該当する。なお、音声合成装置を備えた場合には、音声合成装置によって合成された音声を出力可能な音声出力装置であってもよい。
【0035】
通信部6は、FM送信装置、電話回線、インターネット、携帯電話網等との間で各種のデータの送受信を行う。例えば、所定のセンサで受信した渋滞等の道路情報、交通事故情報、GPSセンサの検出誤差を検出するD−GPS情報等の各種のデータを受信する。また、本発明の機能を実現するためのプログラムや、ナビゲーション装置全体を作動させるためプログラムやデータ等について、情報センタ(例えば、インターネットサーバやナビゲーション用サーバ等)から複数の基地局(インターネットのプロバイダ端末や、電話回線・通信回線等を介して接続された通信局等)に送受信する。
【0036】
ここで、ガイド部3によって出発地から目的地までの経路探索及び案内を行う際に用いられ、記憶部2に記憶される探索データ10の構成例(所謂、データ構造)について図2を参照しながら説明する。
探索データ10は、交通規制データ11、道路データ12、更新データ13、その他のデータ等を有する。以下、各データについて説明する。
【0037】
交通規制データ11は、工事、事故、災害等の影響によって交通規制が行われている道路に関する情報からなる。具体的には、交通規制が行われている道路やその区間を特定するデータや、交通規制の内容(例えば、通行止め、車線規制、幅員減少等)を特定するデータなどが該当する。この交通規制データ11は、主として通信部6等を通じて取得して、書き換え可能な記録媒体(例えば、RAM等)に記憶する。
更新データ13は、道路データ12の全部または一部が書き換え不能な記録媒体(例えば、CD−ROMやDVD−ROM等)に記録されている場合、当該道路データ12の記録内容に変化があったデータからなる。この更新データ13は、別個の記録媒体や通信部6等を通じて取得して、書き換え可能な記録媒体(例えば、RAM等)に記憶する。
【0038】
道路データ12には、記憶されている道路の数や、道路(特に連続する同一の路線からなる道路長)を示すリンク列群20、自他の道路を識別するための番号等からなる。リンク列群20は、一以上のリンク列21,22,23,…,2zを有する。このリンク列群20は、リンク列のみで形成してもよく、始点から終点まで道路関連情報が変化しない道路がある場合にはリンクを群内に含めてもよい。
【0039】
各リンク列は、それぞれが連続する同一の路線を所定条件(例えば、交差点や行政区画等)で区画した複数のリンクを有する。本実施例では、リンク列21はリンク31,32,33,…,3xを有し、リンク列22はリンク41,42,…,4yを有する。各リンク列を構成するリンクの数は千差万別であり、一般的には一致しない。なお、リンク列の具体的な構成例については後述する(図3と図4を参照)。
【0040】
リンク列の構成例(データ構造)について、図3と図4を参照しながら説明する。
なお、説明を簡単にするために、道路関連情報は、図3では道路種別K11,K14,K15,K18と道路属性A11,A14,A15,A18を適用し、図3のリンクL13,L14,L15は、図4の地図上のリンクL13,L14,L15の車線数を示す地図に対応する。図5では道路種別K21,K25,K27と道路属性A21,A25,A27を適用した例について説明する。また「国道1号(国道)」、「本線」、「上り坂」、「下り坂」、「変化あり」、「変化無し」等のような各種の情報内容は、その内容を意図することが特定できればデータ形式を問わない。例えば、文字や文字列、数値、記号、フラグ等であってもよい。
【0041】
図3に示すリンク列L10は、複数のリンクL11,L12,L13,L14,L15,L16,L17,L18,…で構成される。車両の進行方向は図面下方向、即ち、矢印D1方向と仮定する。リンク列L10は、図2に示すリンク列21の一例に該当する。リンクL11,L12,L13,L14,L15,L16,L17,L18,…は、図2に示すリンク31,32,33,…,3xの一例に該当する。
【0042】
図3で示すリンク列L10の範囲内では、進行方向に向かってリンクL11,L14,L15,L18でそれぞれ道路属性が変化するため、変化属性C11,C14,C15,C18がいずれも「変化あり」の情報内容となっている。そのため、リンクL11,L14,L15,L18はいずれも標準リンクに相当する。
これに対して、進行方向に向かってリンクL12,L13,L16,L17では道路属性及び道路属性の双方が変化しないため、変化属性C12,C13,C16,C17がいずれも「変化無し」の情報内容となっている。そのため、リンクL12,L13,L16,L17はいずれも不変リンクに相当する。
【0043】
リンクL11は変化属性C11が「変化あり」であるので、道路種別K11及び道路属性A11を有する。同様にして、リンクL14,L15,L18は、道路種別K14,K15,K18及び道路属性A14,A15,A18をそれぞれ有する。道路種別K11,K14,K15,K18は、いずれも国道の一つである「国道1号」の例の情報内容になっている。道路属性A11は本線を示す「本線」の情報内容になっており、国道1号線のスタートのリンクである。道路属性A14は車両の進行方向の車幅が国道1号線の3車線に環状線の2車線が合流し、5車線になっていることを示す「5車線」の情報内容になっている。また、道路属性A15は車両の進行方向の車幅が5車線から分岐されて4車線になったことを示す「4車線」の情報内容になっている。そして、道路属性A18は車両の進行方向の車幅が交通量の減少によって3車線であることを示す「3車線」の情報内容になっている。この図3の例では、道路種別が同じで道路属性が変化しているが、例えば、道路種別及び道路属性のうちで一方または双方が変化したリンクは変化属性とともに道路種別及び道路属性を有し、道路種別及び道路属性の双方が変化しないリンクは変化属性のみを有して格納することもできる。
【0044】
図5に示すリンク列L20は、複数のリンクL21,L22,L23,L24,L25,L26,L27,…で構成される。車両の進行方向は図面下方向、即ち、矢印D2方向と仮定する。リンク列L20は、図2に示すリンク列22の一例に該当する。リンクL21,L22,L23,L24,L25,L26,L27,…は、図2に示すリンク41,42,…,4yの一例に該当する。
【0045】
図5で示すリンク列L20の範囲内では、進行方向に向かってリンクL21,L25,L27でそれぞれ道路属性が変化するため、変化属性C21,C25,C27がいずれも「変化あり」の情報内容となっている。そのため、リンクL21,L25,L27はいずれも標準リンクに相当する。
これに対して、進行方向に向かってリンクL22,L23,L24,L26では道路属性及び道路属性の双方が変化しないため、変化属性C22,C23,C24,C26がいずれも「変化無し」の情報内容となっている。そのため、リンクL22,L23,L24,L27はいずれも不変リンクに相当する。
【0046】
リンクL21は、例えば、「東名高速」のスタート位置で、変化属性C21が「変化あり」であるので、道路種別K21及び道路属性A21を有する。同様にして、リンクL25,L27は、道路種別K25,K27及び道路属性A25,A27をそれぞれ有する。道路種別K21,K25,K27は、いずれも高速道路の一つである「東名高速」の情報内容になっている。道路属性A21は本線を示す「本線」の情報内容になっており、道路属性A25は上り坂を示す「上り坂」の情報内容になっており、道路属性A27は下り坂を示す「下り坂」の情報内容になっている。道路種別及び道路属性にかかる変化の有無については、図3で示した例と同様である。
【0047】
上述のように構成されたナビゲーション装置において、少なくとも、道路種別及び道路属性を含む道路情報を取得する処理の一例について図6を参照しながら説明する。
図6の情報取得処理は図1に示す情報取得手段3cに相当し、出発地から目的地までの経路探索及び案内を行うにあたって道路データ12(具体的には図2に示すリンク列21,22,23,…,2zのいずれか)を参照する際に実行される。
【0048】
まず、道路情報を取得しようとする指定のリンクがリンク列内に存在するか否かを判別する〔ステップS10〕。例えば、図3に示すリンク列L10がリンクL11からリンクL1x(図示せず)までの範囲と仮定した場合、この範囲内でリンクが指定されたか否かを判別する。もし指定されたリンクがリンク列内に存在しないときは(NO)、取得しようとするリンク自体が存在しないので情報取得処理を終えてリターンする。
【0049】
指定されたリンクがリンク列内に存在するときは(ステップS10でYES)、指定されたリンクについて位置情報や変化属性等を取得し〔ステップS11〕、このうち変化属性の情報内容が「変化あり」か、否かを判別する〔ステップS12〕。変化属性が「変化あり」の情報内容であれば(YES)、指定されたリンクは道路種別及び道路属性を有するので、当該道路種別及び道路属性を取得したうえで〔ステップS16〕、情報取得処理を終えてリターンする。したがって、ステップS11とステップS16の実行によって指定されたリンクの道路情報を取得することができる。
【0050】
変化属性が「変化無し」の情報内容であれば(ステップS12でNO)、現在のリンクよりも一つ前のリンクを特定する〔ステップS13〕。例えば、図3に示すリンク列L10を例にすると、現在のリンクがリンクL13であればリンクL12を特定し、現在のリンクがリンクL12であればリンクL11を特定する。特定されたリンクの変化属性を取得し〔ステップS14〕、ステップS12と同様にして変化属性の情報内容が「変化あり」か、否かを判別する〔ステップS15〕。もし、変化属性が「変化あり」の情報内容であれば(YES)、道路種別及び道路属性を取得したうえで〔ステップS16〕、情報取得処理を終えてリターンする。一方、変化属性が「変化無し」の情報内容であれば(ステップS15でNO)、上述したステップS13〜S15を繰り返す。
【0051】
〔実施の形態2〕
実施の形態2は不変リンクが特定情報を有する例であって、図7、図8を参照しながら説明する。
図7は本発明の実施の形態2のナビゲーション装置のリンク列の構成例を示す模式図であり、図8は本発明の実施の形態2のナビゲーション装置の情報取得処理の手続き例を示すフローチャート図である。ナビゲーション装置の構成等は実施の形態1と同様であり、図示及び説明を簡単にするために実施の形態2では実施の形態1と異なる点について説明する。よって、実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0052】
図7に示すリンク列L10の構成例は、図3に示すリンク列L10の構成例に代わるものである。具体的には、図3の変化属性C11,C12,C13,C14,C15,C16,C17,C18,…に代えて、図7の特定情報P11,P12,P13,P14,P15,P16,P17,P18,…を有する。これらの特定情報は、道路関連情報(この例では、道路種別及び道路属性のうちで一方または双方)が変化するリンクを特定するための情報(例えば、アドレスやポインタ等)である。
【0053】
道路関連情報が変化するリンクL11,L14,L15,L18は、それぞれ道路種別及び道路属性を有し、「標準リンク」に相当する。その他のリンクL12,L13,L16,L17,…には、リンクL11,L14,L15,L18のいずれかを特定する特定情報P12,P13,P16,P17,…を有しており、「不変リンク」に相当する。
【0054】
図7の例に従えば、リンクL12,L13が有する特定情報P12,P13はリンクL11を特定し、リンクL16,L17が有する特定情報P16,P17はリンクL15を特定している。なお、リンクL11,L14,L15,L18については、自分自身のリンクを特定する特定情報P11,P14,P15,P18(図中では括弧を付している。)を有してもよく、データ軽減のために特定情報自体を有しなくてもよい。
【0055】
図7に例示したリンク列L10で構成した探索データ10を記憶部2に記憶したナビゲーション装置において、道路関連情報としての道路種別及び道路属性を取得する処理の一例について図8を参照しながら説明する。図8の情報取得処理は図6に示す情報取得処理に代わるものである。
【0056】
図8において、まず、図6のステップS10と同様に、道路関連情報を取得しようとする指定のリンクがリンク列内に存在するか否かを判別する〔ステップS20〕。もし、指定のリンクがリンク列内に存在しないときは(NO)、取得しようとするリンク自体が存在しないので情報取得処理を終えてリターンする。
【0057】
指定のリンクがリンク列内に存在するときは(ステップS20でYES)、指定されたリンクについて位置情報や特定情報等を取得し〔ステップS21〕、このうち、特定情報に従って参照すべきリンクを特定する〔ステップS22〕。例えば、図7に示すリンク列L10を例にすると、リンクL11が指定されたときはリンクL11自身を特定し、リンクL13が指定されたときはリンクL11を特定し、リンクL17が指定されたときはリンクL15を特定する。特定されたリンクは道路種別及び道路属性を有するので、当該道路種別及び道路属性を取得したうえで〔ステップS23〕、情報取得処理を終えてリターンする。したがって、ステップS21とステップS23の実行によって指定されたリンクの道路関連情報を取得することができる。
【0058】
〔実施の形態3〕
実施の形態3は、リンク列内にリンクと属性情報とを別体に備えた例であって、図9、図10を参照しながら説明する。
図9は本発明の実施の形態3のナビゲーション装置のリンク列の構成例を示す模式図であり、図10は本発明の実施の形態3のナビゲーション装置の情報取得処理の手続き例を示すフローチャート図である。
ナビゲーション装置の構成等は実施の形態1と同様であり、図示及び説明を簡単にするために実施の形態3では実施の形態1と異なる点について説明する。よって、実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0059】
本形態におけるリンク列は、連続する同一の路線を区画して得られた複数のリンクとは独立して、道路種別及び道路属性の双方が変化しないリンクの範囲を示すリンク属性を備えるデータ構造とする。言い換えると、実施の形態1及び実施の形態2では道路関連情報(即ち、道路種別や道路属性等)が変化するリンクに当該道路関連情報を有する一体構成であるのに対して、リンクと道路関連情報(リンク属性を含む)とをリンク列内で独立して有する別体構成とする。
【0060】
次に、図9に表したデータ構造について説明する。
図9には、例えば、図3や図7に示すリンク列L10に基づくリンク属性の一例を表し、リンク列L10を構成するリンクL11,L12,L13,L14,L15,L16,L17,L18,…は記載を省略している。図3や図7のリンク列L10は、リンクL11からリンクL13までの範囲と、リンクL14のみの範囲と、リンクL15からリンクL17までの範囲と、リンクL18のみの範囲とに分けられる。
【0061】
各範囲内では、道路関連情報(即ち、道路種別及び道路属性の双方)が同一である。そこで、リンクL11からリンクL13までの範囲とリンクL15からリンクL17までの範囲とを示すリンク属性R11と、リンクL14のみの範囲とリンクL18のみの範囲とを示すリンク属性R14とをリンク列L10内に独立させて備える。
リンクの範囲を特定する表現方法は任意であって、例えば、最小値のみ、最大値のみ、最小値及び最大値等を用いてもよい。範囲で表されるリンクは必ずしも連続(例えば、リンクL1,L2,L3等)である必要はなく、離散(例えば、リンクL1,L5,L7等)してもよく、両者が混在してもよい。また、リンク属性R11には道路種別K11及び道路属性A11を有し、リンク属性R14には道路種別K14及び道路属性A14を有する。こうしてリンク属性ごとに道路関連情報(即ち、道路種別及び道路属性)を有するのは、リンク属性に含まれるリンクにかかる道路関連情報を取得し易くするためである。
【0062】
図9に示すデータ構造でリンク列を構成して道路データ12(ひいては探索データ10)として記憶部2に記憶した場合は、図10に示す情報取得処理に従って道路関連情報を取得することが可能である。即ち、道路関連情報を取得しようとする指定のリンクがリンク列内に存在するか否かを判別する〔ステップS30〕。もし、指定されたリンクがリンク列内に存在しないときは(NO)、取得しようとするリンク自体がないので情報取得処理を終えてリターンする。
【0063】
指定されたリンクがリンク列内に存在するときは(ステップS30でYES)、指定されたリンクについて位置情報を取得するとともに、指定されたリンクが範囲内に含まれるリンク属性を特定する〔ステップS31〕。図9に示すリンク属性R11,R14を例にすると、リンクL13やリンクL16等が指定されたときはリンク属性R11を特定し、リンクL14やリンクL18が指定されたときはリンク属性R14を特定する。言い換えると、道路関連情報(即ち、道路種別及び道路属性のうちで一方または双方)が変わるごとに一のリンク属性が存在する。特定されたリンク属性は道路種別及び道路属性を有するので、当該道路種別及び道路属性を取得したうえで〔ステップS32〕、情報取得処理を終えてリターンする。したがって、ステップS31とステップS32の実行によって指定されたリンクの道路関連情報を取得することができる。
【0064】
なお、実施の形態3ではリンク属性ごとに道路関連情報を有する構成としたが(図9を参照)、リンク属性と道路関連情報とを関連づけて構成としてもよい。関連づける方法は任意であって、例えば、実施の形態2の図7で示す特定情報によってリンク属性と道路関連情報とを関連づける。このデータ構造でも、指定されたリンクに基づいてリンク属性を特定すれば、確実に道路関連情報を含む道路情報を取得することができる。
【0065】
〔実施の形態4〕
実施の形態4は記憶部2に格納する道路データ(特にリンク列のデータ)を作成する例であって、図11を参照しながら説明する。
図11は本発明の実施の形態4のナビゲーション装置のデータ作成処理の手続き例を示すフローチャート図である。
ナビゲーション装置の構成等は実施の形態1と同様であり、図示及び説明を簡単にするために実施の形態4では実施の形態1と異なる点について説明する。
【0066】
図11に示すデータ作成処理は、図1に示すリンク列形成手段3d、変化判別手段3e、情報格納手段3fを具体化したものである。まず、対象となる道路(即ち、連続する同一の路線)にかかるリンクを抽出してリンク列を構成する〔リンク列形成手段3d;ステップS40〕。リンク列の構成方法については詳細な説明は省略する。
ステップS40を実行した段階では、図3や図7に示すリンク列L10を例にするとリンクL11,L12,L13,L14,L15,L16,L17,L18,…を抽出したにすぎず、他の情報(変化属性や特定情報等)はまだ無い状態である。
【0067】
ステップS40で抽出したリンク列について、進行方向に向かって最初のリンクを特定する〔ステップS41〕。最初のリンクは必ず道路関連情報を有する必要があるので、当該特定したリンクにかかる道路関連情報(例えば、道路種別や道路属性等)を所定の装置(例えば、記録媒体や通信回線で接続されたコンピュータ)から読み込んで格納する〔ステップS42〕。
【0068】
現在特定しているリンクから進行方向に向かって次に接続されているリンクを特定し〔ステップS43〕、特定したリンクが存在するか否かを判別する〔ステップS44〕。もし、リンクが存在しなければ(NO)、現在特定しているリンクが最後のリンクであることを意味するので、データ作成処理を終えてリターンする。
【0069】
特定したリンクが存在すれば(ステップS44でYES)、当該特定したリンクにかかる道路関連情報を所定の装置から読み込み〔ステップS45〕、前回特定したリンクと比較して道路関連情報の内容に変化があるか否かを判別する〔変化判別手段3e;ステップS46〕。
【0070】
もし、道路関連情報の内容に変化があるときは(YES)、現在特定しているリンクに対して道路関連情報を格納したうえで〔情報格納手段3f;ステップS47、S48〕、ステップS42〜S49を繰り返す。ステップS47では、図3に示すリンク列L10に対応して「変化あり」の情報内容を示す変化属性を格納し、図7に示すリンク列L10に対応して特定情報を格納する。ステップS48では、特定したリンクに対してステップS45で読み込んだ道路関連情報を格納する。
【0071】
一方、道路関連情報の内容に変化がないときは(ステップS46でNO)、現在特定しているリンクに対して、図3に示すリンク列L10に対応して「変化無し」の情報内容を示す変化属性を格納するか、図7に示すリンク列L10に対応して特定情報を格納したうえで〔情報格納手段3f;ステップS49〕、ステップS42〜S49を繰り返す。
上述した処理を実行することによって、図3または図7に示すリンク列L10を備えた道路データ12を探索データ10として記憶部2に格納することができる。
【0072】
〔各実施の形態による効果〕
実施の形態1及び実施の形態2によれば、記憶部2には、連続する同一の路線を所定条件で区画した複数のリンクを有するリンク列21,22,23,…,2zと、当該リンク列に含まれるリンク31,32,33,…,3x,41,42,…,4yのうちで隣接するリンクと比較して変化する道路種別K11,K14,K15,K18,…及び道路属性A11,A14,A15,A18,…のうちで一方または双方からなる道路関連情報とを備えた道路データ12を格納する構成とした(図2,図3を参照)。この構成によれば、従来のようにリンク列を構成する全てのリンクに道路関連情報を備える必要がないので、データサイズの肥大化を抑制できるだけでなく、削減することも可能である。データサイズが縮小して小容量の記録媒体に収まれば、コストも安く抑えられる。
【0073】
また、実施の形態1及び実施の形態2によれば、記憶部2に記憶された道路データ12を用いて出発地から目的地までの経路探索及び案内を行うときに指定したリンクに道路関連情報を有しないときは(図6のステップS12を参照)、情報取得手段3cはリンク列21,22,23,…,2z内で道路関連情報を有するリンクを検索して道路関連情報を取得した(図6のステップS13〜S15を参照)。したがって、従来と同様に指定されたリンクの道路関連情報を確実に取得することができるので、従来と同様の経路探索が行える。
【0074】
そして、実施の形態1によれば、リンク列L10を構成するリンクL11,L12,L13,L14,L15,L16,L17,L18,…は、道路関連情報が変化する場合には例えば「変化あり」の変化属性C11,C14,C15,C18,…を有して記憶し、道路関連情報が変化しない場合には例えば「変化無し」の変化属性C12,C13,C16,C17,…を有して記憶部2に記憶した(図3を参照)。情報取得手段3cは、変化属性C11,C12,C13,C14,C15,C16,C17,C18,…を参照すれば道路関連情報が変化するリンクを特定することができるので(図3を参照)、当該リンクの道路関連情報を確実に取得することができ、従来と同様の経路探索が行える。また、情報取得手段3cは、変化属性C11,C12,C13,C14,C15,C16,C17,C18,…を参照すれば道路関連情報が変化するリンクを特定することができるので、その処理速度を低下させない。
【0075】
更に、実施の形態2によれば、リンク列は、道路関連情報を有する標準リンク(L11,L14,L15,L18,…)と、当該標準リンクを特定する特定情報を有する不変リンク(L12,L13,L16,L17,…)とで構成して記憶部2に記憶した(図7を参照)。情報取得手段3cは、標準リンクが指定された場合にはそのまま道路関連情報を取得し、不変リンクが指定された場合には特定情報P11,P12,P13,P14,P15,P16,P17,P18,…に従ってそれぞれに特定される標準リンクを参照して道路関連情報を取得する(図8を参照)。したがって、リンク列内のどのリンクが指定されても、素早く簡単に道路関連情報を取得することができる。
【0076】
更にまた、実施の形態3によれば、リンク列は、道路種別及び道路属性の双方が同一であって変化しないリンクの範囲を規定したリンク属性R11,R14と、当該リンク属性ごとに道路種別K11,K14,…及び道路属性A11,A14,…のうちで一方または双方からなる道路関連情報を備えた道路データ12を格納する構成とした(図9を参照)。この構成によれば、情報取得手段3cは、指定されたリンクが範囲内に含まれるリンク属性を特定し(図10のステップS31を参照)、特定されたリンク属性が有する道路関連情報を取得する(図10のステップS32を参照)。したがって、実施の形態1のような変化属性や、実施の形態2のような特定情報が不要になるので、道路データ12(ひいては探索データ10)のデータサイズをより縮小できる。
【0077】
そして、実施の形態4によれば、連続する同一の路線にかかる二以上のリンクをリンク列として抽出し(図11のステップS40を参照)、抽出したリンク列を構成するリンクについて隣接するリンクと比較して道路関連情報が変化するか否かを判別し(図11のステップS46を参照)、変化するか否かに従ってリンクに対して道路関連情報を格納して記憶部2に記憶した(図11のステップS47,S48,S49を参照)。したがって、リンク列(図3,図7に示すリンク列L10)を備えた道路データ12を自動的に作成することができ、探索データ10として記憶部2に格納することができる。
【0078】
加えて、実施の形態4によれば、各リンクは、道路関連情報が変化する場合には「変化あり」の変化属性を有し、道路関連情報が変化しない場合には「変化無し」の変化属性を有した(図11のステップS47,S49を参照)。したがって、リンク列(例えば、図3に示すリンク列L10)を備えた道路データ12を自動的に作成することができ、探索データ10として記憶部2に格納することができる。
【0079】
また、実施の形態4によれば、道路関連情報が変化する場合には自分自身のリンクを指す特定情報を格納し、道路関連情報が変化しない場合には変化したリンクを指す特定情報を格納した(図11のステップS47、S49を参照)。したがって、リンク列(例えば図7に示すリンク列L10)を備えた道路データ12を自動的に作成することができ、探索データ10として記憶部2に格納することができる。
【0080】
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための最良の形態について実施の形態1乃至実施の形態4に従って説明したが、本発明は本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
【0081】
実施の形態1乃至実施の形態3では、道路データ12を構成するリンク列群20にかかるリンク列21,22,23,…,2zに適用した(図2を参照)。この形態に代えて、リンク列と同様に構成可能なリンク形式のデータ構造(例えば経路表示データ14等)についても同様に適用することができる。このようなデータ構造であっても、実施の形態1及び実施の形態2と同様の作用効果を得ることができる。
【0082】
実施の形態1では、隣接するリンクと比較して、道路関連情報が変化するリンクは「変化あり」の変化属性を有し、道路関連情報が変化しないリンクは「変化無し」の変化属性を有するデータ構造とした(図3を参照)。この形態に代えて、道路関連情報が変化しないリンクは道路関連情報を有せず、リンク本来の情報(例えば位置情報等)のみとしたデータ構造としてもよい。このデータ構造の場合、図6の情報取得処理におけるステップS12、ステップS15では「変化あり」の変化属性があるか否かを判別すればよく、図9のデータ作成処理はステップS49が不要となる。「変化無し」の変化属性を格納する必要がないので、道路データ12(ひいては探索データ10)のデータサイズをより縮小できる。
【0083】
更には、道路関連情報が変化しないリンクだけでなく、道路関連情報が変化するリンクについても、変化属性を有しないデータ構造としてもよい。このデータ構造の場合、図6の情報取得処理におけるステップS12、ステップS15では道路関連情報を有するか否かを判別すればよく、図9のデータ作成処理はステップS47、ステップS49が不要となる。よって、道路データ12(ひいては探索データ10)のデータサイズをさらに縮小できる。
【0084】
更にまた、実施の形態1及び実施の形態2では、道路関連情報として道路種別及び道路属性を適用し、道路種別及び道路属性のうちで一方または双方が変化するリンクに当該道路種別及び道路属性を有するデータ構造とした。この形態に代えて(あるいは加えて)、道路種別や道路属性を除いた他の道路関連情報をリンクに有するデータ構造に適用してもよい。当該他の道路関連情報としては、例えば、道路種別や道路属性を除く道路自体の情報(両側端点の位置情報、幅員、勾配、カント、高度、バンク、路面状態、中央分離帯の有無等)や、道路を基準とする情報(道路沿線の地形、建築物、行楽地や景勝地等の情報、駐車施設等)が該当する。このデータ構造の道路データ12であっても、全てのリンクに道路関連情報を備える必要がないのでデータサイズの肥大化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】図1は本発明の実施の形態1のナビゲーション装置の構成例を示す模式図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態1のナビゲーション装置の探索データの構成例を示す模式図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態1のナビゲーション装置のリンク列の構成例を示す模式図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態1のナビゲーション装置のリンク列の一部の車線数を示す地図例を示す概略図である。
【図5】図5は本発明の実施の形態1のナビゲーション装置のリンク列の構成例を示す模式図である。
【図6】図6は本発明の実施の形態1のナビゲーション装置の情報取得処理の手続き例を示すフローチャート図である。
【図7】図7は本発明の実施の形態2のナビゲーション装置のリンク列の構成例を示す模式図である。
【図8】図8は本発明の実施の形態2のナビゲーション装置の情報取得処理の手続き例を示すフローチャート図である。
【図9】図9は本発明の実施の形態3のナビゲーション装置のリンク列の構成例を示す模式図である。
【図10】図10は本発明の実施の形態3のナビゲーション装置の情報取得処理の手続き例を示すフローチャート図である。
【図11】図11は本発明の実施の形態4のナビゲーション装置のデータ作成処理の手続き例を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0086】
2 記憶部
3 ガイド部
3a 経路探索手段
3b 経路案内手段
3c 情報取得手段
3d リンク列形成手段
3e 変化判別手段
3f 情報格納手段
20 リンク列群
21、22、23、…、2z リンク列
31、32、33、…、3x リンク
41、42、…、4y リンク
L10、L20 リンク列
L11、L14、L15、L18、… リンク(標準リンク)
L12、L13、L16、L17、… リンク(不変リンク)
L21、L25、L26、… リンク(標準リンク)
L22、L23、L24、L27、… リンク(不変リンク)
C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、… 変化属性
C21、C22、C23、C24、C25、C26、C27、… 変化属性
K11、K14、K15、K18、… 道路種別
K21、K25、K26、… 道路種別
A11、A14、A15、A18、… 道路属性
A21、A25、A26、… 道路属性
P11、P12、P13、P14、P15、P16、P17、P18、… 特定情報
R11、R14、… リンク属性

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路長を複数に区画して複数のリンクとし、前記複数のリンクの連続した繋がりをリンク列として記憶部に格納してなる道路データと、前記道路データを用いて目的地までの経路探索及び案内を行うガイド部とを備えたナビゲーション装置において、
前記リンク列は、前記記憶部に格納した特定の道路の区画されたリンクを基に、当該リンクに関係する情報を道路関連情報として前記記憶部に格納した標準リンクと、前記リンク列内で隣接するリンクと比較して前記道路関連情報に違いがない場合に、前記道路関連情報を前記記憶部に格納しない不変リンクと
を具備することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
更に、前記記憶部に格納した前記道路データを用いて前記ガイド部が経路探索及び案内を行うとき、特定されたリンクが前記標準リンクの場合、当該標準リンクの前記道路関連情報を取得し、また、特定されたリンクが前記不変リンクの場合、前記リンク列内の最寄りの前記標準リンクを検索し、検索した前記標準リンクの前記道路関連情報を取得する情報取得手段を具備することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記記憶部に格納したリンク列は、前記標準リンクには前記道路関連情報が変化することを示す変化属性を有し、前記不変リンクには前記道路関連情報が変化しないことを示す変化属性を有しており、
前記情報取得手段は、指定されたリンクの前記変化属性を参照して前記標準リンクを特定し、特定した前記標準リンクの前記道路関連情報を取得することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記記憶部に格納したリンク列は、前記道路関連情報を有する標準リンクと、前記標準リンクを特定する特定情報を有する不変リンクとで形成し、
前記情報取得手段は、前記標準リンクが指定された場合、当該標準リンクの前記道路関連情報を取得し、前記不変リンクが指定された場合、前記特定情報に基づいて前記標準リンクの前記道路関連情報を取得することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記記憶部に格納したリンク列は、前記道路関連情報が同じになるリンクの範囲を規定したリンク属性と、当該リンク属性に関連づける前記道路関連情報とで形成し、
前記情報取得手段は、指定されたリンクが前記リンク属性を特定し、当該リンク属性に関連づけられた前記道路関連情報を取得することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
道路長を複数に区画したリンクとし、前記複数のリンクの連続した繋がりをリンク列とした道路データを用いて、目的地までの経路探索及び案内を行うナビゲーション装置に使用されるナビゲーションの道路データ作成装置であって、
前記道路長を複数に区画した複数のリンクの連続した繋がりをリンク列として形成するリンク列形成手段と、
特定のリンク列を形成する各リンクが、隣接するリンクと比較して前記道路に関連する道路関連情報が変化するか否かを判別する変化判別手段と、
前記変化判別手段によって、前記道路関連情報が変化すると判別された標準リンクには前記道路関連情報を格納し、前記道路関連情報が変化しないと判別された不変リンクに前記道路関連情報を格納することなく前記記憶部に格納する情報格納手段と
を具備することを特徴とするナビゲーションの道路データ作成装置。
【請求項7】
前記情報格納手段は、前記リンク列を形成する各リンクについて、前記リンク列内で隣接するリンクと比較して前記道路関連情報が変化する場合、前記道路関連情報が変化することを示す変化属性を格納し、前記リンク列内で隣接するリンクと比較して前記道路関連情報が変化しない場合、前記道路関連情報が変化しないことを示す変化属性を格納して、前記記憶部に格納することを特徴とする請求項6に記載のナビゲーションの道路データ作成装置。
【請求項8】
前記情報格納手段は、前記リンク列内で隣接するリンクと比較して前記道路関連情報が変化するリンクは標準リンクとして前記道路関連情報を格納し、前記リンク列内で隣接するリンクと比較して前記道路関連情報が変化しないリンクは不変リンクとして前記道路関連情報が同じである前記標準リンクを特定する特定情報を格納して、前記記憶部に格納することを特徴とする請求項6に記載のナビゲーションの道路データ作成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−133810(P2010−133810A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−309349(P2008−309349)
【出願日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】