ナビゲーション装置
【課題】ユーザが操作手順を覚えていない処理について、ユーザに正しい操作手順を覚えさせることができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】ユーザからの入力操作に基づいて検索キーワードを設定し(ステップS23)、この検索キーワードに関連するメニュー項目を選択メニューの各メニュー項目の中から検索する(ステップS24)。そして、検索されたメニュー項目を選択メニューから選択するときのユーザの操作手順を、その操作手順を説明する文章を表示したり(ステップS27)、その操作手順に従って選択メニューの各階層ごとの表示内容を連続的に表示したり(ステップS30)することにより、ユーザに通知する。
【解決手段】ユーザからの入力操作に基づいて検索キーワードを設定し(ステップS23)、この検索キーワードに関連するメニュー項目を選択メニューの各メニュー項目の中から検索する(ステップS24)。そして、検索されたメニュー項目を選択メニューから選択するときのユーザの操作手順を、その操作手順を説明する文章を表示したり(ステップS27)、その操作手順に従って選択メニューの各階層ごとの表示内容を連続的に表示したり(ステップS30)することにより、ユーザに通知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置における操作手順の通知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置などの電子機器では、ユーザの多様なニーズに応えるため近年になって多機能化が進んでおり、ユーザの操作に応じて様々な処理内容を実行することができる。しかし、実行可能な処理の種類が増えるほど操作手順が複雑になるため、ユーザが操作手順を覚えることが難しくなる。そこで、ユーザが操作手順を覚えていなくても目的の処理を実行できるようにするため、様々な方法が用いられている。たとえば特許文献1には、携帯電話などの端末装置において各種の機能設定をする際に、機能名称の一部分を検索キーワードとして入力することにより、対応する機能設定モードを検索してその機能設定モードに移行する方法が開示されている。これにより、ユーザが操作手順を覚えていなくても、目的の機能設定モードに移行できるようにしている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−208196号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の装置では、検索キーワードを入力するとそのまま対応する機能設定モードへと移行してしまうため、正しい操作手順が分からない。したがって、ユーザが操作手順を覚えていない処理について、ユーザに正しい操作手順を覚えさせることができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明によるナビゲーション装置は、各種の処理を実行可能な車両用のナビゲーション装置において、複数に階層化された選択メニューを表示モニタに表示させるメニュー表示制御手段と、メニュー表示制御手段により表示モニタに表示された選択メニューの各階層ごとにいずれかのメニュー項目をユーザの操作に応じて選択する選択手段と、選択手段によって最終的に選択されたメニュー項目に対応する処理を実行する処理実行手段と、ユーザからの入力操作に基づいて検索キーワードを設定するキーワード設定手段と、キーワード設定手段により設定された検索キーワードに関連するメニュー項目を選択メニューの各メニュー項目の中から検索する検索手段と、検索手段により検索されたメニュー項目を選択手段において選択するときのユーザの操作手順を通知する通知手段とを備えるものである。
請求項2の発明は、請求項1のナビゲーション装置において、通知手段は、操作手順に従って選択メニューの各階層ごとの表示内容を表示モニタに連続的に表示させることにより、操作手順をユーザに通知することとしたものである。
請求項3の発明は、請求項1のナビゲーション装置において、通知手段は、操作手順を説明するための文章を表示モニタに表示させることにより、操作手順をユーザに通知することとしたものである。
請求項4の発明は、請求項1のナビゲーション装置において、通知手段は、操作手順を説明するための文章を音声出力することにより、操作手順をユーザに通知することとしたものである。
請求項5の発明は、請求項1のナビゲーション装置において、メニュー表示制御手段は、選択メニューの各メニュー項目に付して、図形、文字または記号の少なくともいずれかによって構成されるそれぞれに固有のアイコンを表示モニタに表示させ、通知手段は、検索されたメニュー項目が選択手段において選択されるまでに選択メニューの階層ごとに選択される各メニュー項目にそれぞれ付されるアイコンを、操作手順に従って表示モニタに表示させることにより、操作手順をユーザに通知することとしたものである。
請求項6の発明は、請求項1のナビゲーション装置において、通知手段は、操作手順に従って選択メニューの各階層ごとの表示内容を表示モニタの同一画面内に表示させることにより、操作手順をユーザに通知することとしたものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザからの入力操作に基づいて検索キーワードを設定し、この検索キーワードに関連するメニュー項目を選択メニューの各メニュー項目の中から検索して、検索されたメニュー項目を選択するときのユーザの操作手順を通知することとした。このようにしたので、ユーザが操作手順を覚えていない処理について、ユーザに正しい操作手順を覚えさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
−第1の実施の形態−
本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を図1に示す。このナビゲーション装置は車両に搭載されて使用され、ユーザの操作に応じて様々な処理を実行する。たとえば、入力された文字に応じて目的地候補を検索してその目的地までの推奨経路を探索したり、縮尺率や描画方法の変更指示に応じて地図の表示内容を変更したりすることができる。このような各種の処理内容を実行することで、自車両を目的地まで誘導する。図1に示すナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、入力装置17、およびディスクドライブ18を有している。ディスクドライブ18には、地図データが記録されたDVD−ROM19が装填される。
【0008】
制御回路11は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行することにより、各種の制御処理を行う。この制御回路11において、DVD−ROM19に記録された地図データに基づいて、自車両を目的地へ誘導するための前述のような様々な処理が行われる。
【0009】
現在地検出装置14は、自車両の現在地を検出する装置であり、たとえば、自車両の進行方向を検出する振動ジャイロ14a、車速を検出する車速センサ14b、GPS衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ14c等からなる。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された自車両の現在地に基づいて、後述する経路探索開始点を決定したり、自車位置を道路地図上に示したりすることができる。
【0010】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを一時的に格納する。この画像データは、道路地図を表示するための道路地図描画用データや各種の図形データ等からなり、制御回路11において、DVD−ROM19に記録されている地図データに基づいて作成される。この画像メモリ15に格納された画像データを用いて、表示モニタ16に道路地図が表示される。
【0011】
入力装置17は、ユーザが操作入力するための各種入力スイッチを有している。この入力装置17は、操作パネルやリモコンなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16に表示される画面指示に従って入力装置17を適宜操作することにより、前述したような様々な処理をナビゲーション装置1に対して実行させることができる。
【0012】
ディスクドライブ18は、装填されたDVD−ROM19より、道路地図を表示するための地図データを読み出す。この地図データには、目的地までのルート探索に用いられる経路計算データや、交差点名称および道路名称など、推奨経路に従って自車両を目的地まで誘導するために用いられる経路誘導データ、さらに道路を表す道路データなどが含まれている。また、河川や鉄道、地図上の各種施設等(ランドマーク)など、道路以外の地図形状を表す背景データなども地図データに含まれている。なお、目的地候補を検索するための施設情報も、この地図データの中に含まれている。
【0013】
道路データにおいて、道路区間を表す最小単位はリンクと呼ばれており、各道路は複数のリンクによって構成されている。リンク同士を接続している点はノードと呼ばれ、ノードはそれぞれに位置情報(座標情報)を有している。このノードの位置情報によって、リンク形状、すなわち道路の形状が決定される。なお、ここではDVD−ROMを用いた例について説明しているが、DVD−ROM以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより、地図データを読み出すこととしてもよい。
【0014】
ユーザが入力装置17を操作して目的地を設定すると、ナビゲーション装置1は、現在地検出装置14により検出された現在地を経路探索開始点として、前述の経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムの演算を行うことにより、現在地から目的地までのルート探索を行う。ルート探索の結果求められた推奨経路は、その表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、他の道路とは区別して道路地図上に表される。これにより、ユーザは推奨経路を表示モニタ16に表示された道路地図上において認識することができる。また、この推奨経路に従って自車両が走行できるよう、ナビゲーション装置1は、ユーザに対して画像や音声などによる進行方向指示を行うことにより、自車両を誘導する。このように、道路地図を表示して推奨経路に従って自車両を目的地まで誘導することにより、目的地までのルート案内が行われる。
【0015】
ユーザがナビゲーション装置1に対して所望の処理を実行させたいときには、メニューボタンを押してメニュー画面を呼び出し、メニュー選択モードに移行する。その後、メニュー画面において表示される選択メニューから、該当する処理に対応するメニュー項目を入力装置17の操作によって選択する。すると、選択されたメニュー項目に対応する処理がナビゲーション装置1において実行される。
【0016】
選択メニューは処理内容に応じて複数に階層化されているため、ユーザは各階層ごとにいずれかのメニュー項目を選択する必要がある。たとえば、目的地とする施設の名称を入力して目的地を設定したい場合は、メニュー画面から最初に「行き先の設定」を選択し、次に「50音から」を選択する。すると、文字入力用の画面が表示され、そこで目的地の施設名称を入力することにより、該当する施設が目的地候補として検索される。この目的地候補の中から選択されたものが目的地に設定される。
【0017】
なおナビゲーション装置1には、ユーザが操作手順を覚えていなくても目的とする処理を実行できるようにするためのヘルプモードが設けられている。ヘルプモードでは、ユーザが目的とする処理に関連するキーワードを入力することにより、その処理を選択するまでの操作方法が説明される。このヘルプモードにおけるナビゲーション装置1の動作内容について以下に説明する。
【0018】
図2は、ヘルプモードにおいて最初に表示されるキーワード入力画面を示している。このキーワード入力画面では、ユーザが入力装置17を操作してキーボードパネル22の中に表示されている文字を順番に選択することにより、検索したい処理内容に関連するキーワードを入力する。たとえば、ルートに関する処理を検索したい場合には、「ルート」をキーワードとして入力する。入力されたキーワードは入力表示欄21に表示され、ユーザが確認できるようになっている。
【0019】
キーワードの入力を終えた後にユーザが検索ボタン23を押すと、選択メニューの各メニュー項目の中から、入力されたキーワードに関連するものが検索される。上記のように「ルート」をキーワードとして入力した場合は、それに関連するメニュー項目、たとえば「ルート」の語句を含むメニュー項目が検索される。この検索結果はリスト表示され、図3に示すような検索結果画面が表示される。
【0020】
図3の検索結果画面では、リスト表示された各メニュー項目の中のいずれかがハイライト表示され、そのメニュー項目をメニュー画面から選択するときのユーザの操作手順が文章によって説明される。このハイライト表示の部分は、入力装置17の操作によってユーザが任意に移動できる。ここでは、「ルート」を検索キーワードにして検索されたリスト表示中の各メニュー項目のうち、符号24に示す「ルートガイド」の部分がハイライト表示されている。そして、吹き出し表示部25の中には、この「ルートガイド」を選択するときの操作手順の説明文章が表示されている。すなわち、図3の検索結果画面には、ユーザが「ルートガイド」を選択するときは、選択メニューから「メニュー」、「各種設定」、「ガイド設定」の順に選択すればよいことが表示されている。
【0021】
図3の検索結果画面においてリスト中からいずれかのメニュー項目をユーザが選択すると、ヘルプモードが終了され、そのメニュー項目を選択メニューから選ぶときの画面にジャンプする。たとえば「ルートガイド」を選択すると、図4に示すような画面が表示される。この図4の画面において、ユーザが符号26に示す「ルートガイド」の部分を選択することにより、ナビゲーション装置1においてルートガイド処理が実行される。なお、図4の画面にジャンプする際には、そのメニュー項目を選択するときの操作手順に従って、選択メニューの各階層ごとの表示内容が連続的に表示される。この点については、後で詳しく説明する。
【0022】
なお、図3の検索結果画面において操作手順を説明するための文章を表示する際には、同じ内容を音声出力することでユーザに通知してもよい。このようにすれば、ユーザは画面を見なくても操作手順を覚えることができる。あるいは、文章を表示せずに音声出力だけとしてもよい。
【0023】
また、図3の検索結果画面において、選択メニューの各メニュー項目ごとに付されたそれぞれに固有のアイコンを操作手順の説明と合わせて表示することで、ユーザが操作手順を視覚的に覚えられるようにしてもよい。たとえば図3に示すように、操作手順の説明中の「メニュー」、「各種設定」および「ガイド設定」の部分に、それぞれ四角形、ひし形および円形のアイコンを表示する。そして、選択メニュー中でもこれと同じアイコンを各メニュー項目に付して表示する。このように、当該メニュー項目が選択されるまでに、選択メニューにおいて各階層ごとに選択される各メニュー項目にそれぞれ付されるアイコンをその操作手順に従って表示することにより、ユーザは操作手順をアイコンによって覚えることができる。なお、ここでいうアイコンとは、特定の図形、文字、記号などを用いて構成されるものであり、その絵柄はメニュー項目ごとに異なっている。
【0024】
次に、検索結果画面において選択されたメニュー項目を選択メニューから選ぶときの画面にジャンプする際に、そのメニュー項目を選択するときの操作手順に従って、選択メニューの各階層ごとの表示内容が連続的に表示される具体例について説明する。たとえば、図2のキーワード入力画面でユーザが入力したキーワードによって「VICS情報を利用」というメニュー項目が検索され、これが図3の検索結果画面において選択されたとする。この場合、図5の画面が最初に表示され、その後に図6、図7の画面の順に連続的に表示される。これらの画面の切り替えは所定の時間間隔、たとえば1秒間隔で行ってもよいし、ユーザの操作に応じて次の画面に切り替わるようにしてもよい。なお、このときにたとえばハイライト表示されているメニュー項目を上から下に順に移動させるなど、実際の操作時の画面変化により近い表示内容とすることが好ましい。
【0025】
図5の画面は、メニューボタンを押したときに最初に表示されるメニュー画面を示している。図6の画面は、図5のメニュー画面において「ルートの確認」を選択したときに表示される画面を示している。図7の画面は、図6の画面において「探索条件設定」を選択したときの画面を示している。この図7の画面において符号27に示す「VICS情報を利用」の部分を選択することにより、VICS情報を利用してルート探索を行うように探索条件の設定内容が変更される。これらの画面を順に表示することで、「VICS情報を利用」のメニュー項目を選択するときのユーザの操作手順が通知される。
【0026】
以上説明した処理において制御回路11により実行されるフローチャートを図8および図9に示す。図8はメニュー選択モードにおいて実行されるフローチャートであり、図9はヘルプモードにおいて実行されるフローチャートである。以下、図8のフローチャートから先に説明する。
【0027】
ステップS11では、メニュー選択モードに移行し、図5のようなメニュー画面を表示モニタ16に表示させる。これにより、選択メニューが表示される。ステップS12では、ステップS11において表示した選択メニューからいずれかのメニュー項目がユーザによって選択されたか否かを判定する。いずれかのメニュー項目が選択された場合は、次のステップS13へ進む。選択されていない場合はステップS11へ戻り、選択メニューの表示を続ける。
【0028】
ステップS13では、ステップS12で選択されたメニュー項目の次に続くメニュー項目があるか否かを判定する。前述のように選択メニューは複数に階層化されているため、選択されたメニュー項目が最下層のメニュー項目、すなわちそのメニュー項目を選択するとナビゲーション装置1において実行される処理が確定する場合は、次のメニュー項目がないものと判定する。そうでない場合は、次のメニュー項目があるものと判定する。次のメニュー項目があると判定した場合はステップS14へ進み、ないと判定した場合はステップS15へ進む。
【0029】
ステップS14へ進んだ場合は、ステップS12で選択されたよりも一階層下のメニュー項目を表示モニタ16に表示させる。このとき表示するメニュー項目の内容は、ステップS12におけるメニュー項目の選択結果に応じて、予め定められた選択メニューの階層化構造に従って決定される。たとえば、図5のように「行き先の設定」が選択された場合は、それより一階層下のメニュー項目として、「お気に入り」、「50音から」、「施設から」、「電話番号から」、「住所から」および「最近の目的地から」の各メニュー項目が表示される。ステップS14を実行したらステップS11へ戻り、ステップS11においてそのメニュー項目を次の選択メニューとして表示した後、上記のような処理を繰り返す。このようにしてステップS12〜S14の処理を繰り返し実行することにより、選択メニューの各階層ごとにいずれかのメニュー項目をユーザの操作に応じて選択する。
【0030】
一方、ステップS15へ進んだ場合は、ステップS12で最終的に選択されたメニュー項目に対応する処理を実行する。たとえば、「VICS情報を利用」のメニュー項目がステップS12において選択されていた場合には、VICS情報を利用してルート探索を行うように探索条件の設定内容を変更する。なお、このときの具体的な処理方法については、その処理内容に応じて周知の様々な方法を利用できるため、ここでは説明を省略する。ステップS15を実行した後は、図8のフローチャートを終了する。以上説明したようにして、メニュー選択モードが実行される。
【0031】
次に、ヘルプモードにおいて実行される図9のフローチャートについて説明する。ステップS21では、図2のキーワード入力画面を表示モニタ16に表示させる。次のステップS22では、ステップS21において表示したキーワード入力画面において、ユーザの操作によって何らかのキーワードが入力されたか否かを判定する。ユーザが検索ボタン23を押した場合はキーワードの入力が完了したものと判定してステップS23へ進み、まだ検索ボタン23が押されていない場合はキーワード入力が完了していないものと判定してステップS21へ戻り、キーワード入力画面の表示を続ける。
【0032】
ステップS23では、ステップS22において入力されたキーワードにより、メニュー項目を検索するときの検索キーワードを設定する。ステップS24では、ステップS23において設定された検索キーワードを用いて、この検索キーワードに関連するメニュー項目を検索する。ステップS25では、ステップS24において検索キーワードに関連するメニュー項目が少なくとも1つ以上検索されたか否かを判定する。少なくとも1つ以上のメニュー項目が検索された場合はステップS26へ進む。そうでない場合、すなわち1つもメニュー項目が検索されなかった場合は、ステップS21へ戻ってユーザに再度キーワードを入力するように促す。
【0033】
ステップS26では、ステップS25において検索された各メニュー項目を表示モニタ16にリスト表示させる。なお、このときいずれかのメニュー項目をハイライト表示させる。これにより、図3に示すような検索結果画面が表示モニタ16に表示される。次のステップS27では、ステップS16においてリスト表示された各メニュー項目のうち、ハイライト表示されたメニュー項目を選択するときの操作手順を、図3の吹き出し表示部25のように文章によって表示モニタ16に表示させる。これにより、ハイライト表示されているメニュー項目を選択メニューから選択するときのユーザの操作手順を通知する。
【0034】
ステップS28では、画面にリスト表示されているメニュー項目におけるハイライト表示部分が、ユーザの操作によって移動されたか否かを判定する。移動された場合はステップS27へ戻り、移動後のハイライト表示部分にあるメニュー項目について、そのメニュー項目を選択するときの操作手順をステップS27により表示モニタ16に表示させる。一方、ハイライト表示部分が移動されていない場合は、次のステップS29へ進む。
【0035】
ステップS29では、リスト表示されているメニュー項目のうちいずれかのメニュー項目が選択されたか否かを判定する。たとえば、入力装置17に備えられている決定ボタンがユーザによって押された場合は、そのときにハイライト表示されているメニュー項目が選択されたものと判定してステップS30へ進む。一方、いずれのメニュー項目も選択されていない場合は、ステップS27へ戻って上記のような処理を繰り返す。
【0036】
ステップS30では、図5〜7を用いて先に説明したようにして、ステップS29で選択されたメニュー項目を選択メニューから選ぶときの操作手順に従って、選択メニューの各階層ごとの表示内容を表示モニタ16に連続的に表示させる。このステップS30の処理により、当該メニュー項目を選択メニューから選択するときのユーザの操作手順を通知する。ステップS30を実行した後は、図9のフローチャートを終了する。以上説明したようにして、ヘルプモードが実行される。
【0037】
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)メニュー選択モードにおいて、メニュー画面として複数に階層化された選択メニューを表示モニタ16に表示させ(ステップS11)、この選択メニューの各階層ごとにいずれかのメニュー項目をユーザの操作に応じて選択する(ステップS12〜S14)ことにより、最終的に選択されたメニュー項目に対応する各種の処理を実行する(ステップS15)こととした。また、ヘルプモードにおいて、ユーザからの入力操作に基づいて検索キーワードを設定し(ステップS23)、この検索キーワードに関連するメニュー項目を選択メニューの各メニュー項目の中から検索する(ステップS24)。そして、検索されたメニュー項目を選択メニューから選択するときのユーザの操作手順をステップS27およびステップS30において通知することとした。このようにしたので、ユーザが操作手順を覚えていない処理について、ユーザに正しい操作手順を覚えさせることができる。
【0038】
(2)ステップS30では、ステップS29で選択されたメニュー項目を選択メニューから選択するときの操作手順に従って、選択メニューの各階層ごとの表示内容を表示モニタ16に連続的に表示させることとした。このようにしてメニュー項目を選択するときのユーザの操作手順を通知することとしたので、ユーザにとって視覚的で覚えやすい方法で操作手順を通知することができる。
【0039】
(3)ステップS27では、ステップS16においてリスト表示されたメニュー項目のうち、ハイライト表示されたメニュー項目を選択するときの操作手順を説明するための文章を、表示モニタ16に表示させることとした。このようにしてメニュー項目を選択するときのユーザの操作手順を通知することとしたので、簡単な処理で操作手順を通知することができる。
【0040】
(4)またステップS27では、上記の操作手順の説明文章とともに、そのメニュー項目が選択されるまでに選択メニューの階層ごとに選択される各メニュー項目にそれぞれ付されるアイコンを、その操作手順に従って表示モニタ16に表示させることとした。このようにしたので、各メニュー項目に対応するアイコンを用いて、ユーザにとって覚えやすい方法で操作手順を通知することができる。
【0041】
(5)なお、ステップS27において操作手順の説明文章を表示する際には、その内容を音声出力することでユーザに通知してもよいこととした。このようにすれば、ユーザは画面を見なくても操作手順を覚えることができる。
【0042】
−第2の実施の形態−
以上説明した第1の実施の形態とは別の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、ヘルプモードにおいて選択メニューの各階層ごとの表示内容を図5〜7のように連続的に表示することにより、ユーザに選択されたメニュー項目を選択メニューから選ぶときの操作手順を説明する例を説明した。これに対して本実施の形態では、選択メニューの各階層ごとの表示内容を同一画面内に表示することにより、ユーザに選択されたメニュー項目を選択メニューから選ぶときの操作手順を説明する。その具体的な内容について以下に説明する。
【0043】
図10は、本実施形態において、図3の検索画面において選択されたメニュー項目を選択メニューから選ぶときの画面にジャンプする際に、図5〜7に替えて表示モニタ16に表示される画面の例を示している。この画面において、符号31に示す部分には図5の内容が縮小表示されている。同様に、符号32に示す部分には図6の内容が縮小表示されており、符号33に示す部分には図7の内容が縮小表示されている。このように、当該メニュー項目を選択メニューから選ぶときに順に画面表示される図5〜7の内容を、同一画面内に縮小して表示する。
【0044】
さらに、図10の画面において符号31〜33のいずれかの部分がユーザによって選択されると、その部分が一画面に拡大表示される。すなわち、符号31の部分が選択されると、図5の画面が表示される。同様に、符号32の部分が選択されると図6の画面が表示され、符号33の部分が選択されると図7の画面が表示される。
【0045】
上記のようにしていずれかの部分が拡大表示された後は、第1の実施の形態と同様に、操作手順に従ってその後に続く画面が連続的に表示される。すなわち、符号31の部分が選択されて図5の画面が表示されると、その後に図6および図7の画面が続けて表示される。符号32の部分が選択されて図6の画面が表示された場合は、その後に図7の画面が表示される。なお、このときの画面の切り替えは、第1の実施の形態で説明したように、所定の時間間隔としてもよいし、ユーザの操作に応じて行ってもよい。図7の画面が表示された後は、第1の実施の形態と同様に、図4の画面にジャンプする。
【0046】
図10の符号34に示す部分は、確認終了ボタンである。この確認終了ボタン34がユーザによって選択されると、図5〜7の画面を連続的に表示することなく、図10の画面から図4の画面に直接ジャンプする。なお、このような確認終了ボタンの代わりに、図10の画面をユーザが確認するのに適して予め定められた所定時間、たとえば10秒間が経過したときに、図4の画面にジャンプするようにしてもよい。
【0047】
本実施形態のヘルプモードにおいて実行されるフローチャートを図11に示す。なお、この図11のフローチャートでは、図9に示す第1の実施の形態におけるフローチャートと同じ内容の処理ステップに対して、図9と同じステップ番号としている。この図9と同じステップ番号の処理ステップについては、以下において説明を省略する。
【0048】
ステップS301では、図10の画面を表示することにより、ステップS29で選択されたメニュー項目を選択メニューから選ぶときの操作手順に従って、選択メニューの各階層ごとの表示内容、すなわち操作時の各画面を、表示モニタ16の同一画面内に表示させる。次のステップS302では、ステップS301で表示した操作時の各画面、すなわち図10の符号31、32および33の部分のいずれかがユーザによって選択されたか否かを判定する。いずれかが選択された場合は、ステップS304へ進む。
【0049】
一方、ステップS302において操作時の画面のいずれもがユーザによって選択されなかった場合は、ステップS303へ進む。ステップS303では、ユーザの操作によって図10の確認終了ボタン34が押されたか否かを判定する。押された場合は、図10のフローチャートを終了してヘルプモードを終了する。押されなかった場合は、ステップS301へ戻り、図10の画面を表示し続ける。なお、このステップS303では、前述したように予め定められた所定時間が経過したか否かを判定してもよい。この場合は、所定時間が経過していなければステップS301へ戻り、所定時間が経過していれば図10のフローチャートを終了する。
【0050】
ステップS304では、ステップS302においてユーザに選択された操作時の画面を拡大表示する。これにより、図5、6または7のいずれかが表示される。ステップS305では、ステップS304において操作時の画面を拡大表示してから所定時間が経過したか否かを判定する。この所定時間は、前述のように画面を切り替える時間間隔として予め設定されている。所定時間が経過していればステップS306へ進み、経過していなければステップS304へ戻る。なお、このステップS305では、前述したようにユーザによる画面の切り替え操作が行われたか否かを判定してもよい。この場合は、画面の切り替え操作が行われていればステップS306へ進み、行われていなければステップS304へ戻る。
【0051】
ステップS306では、現在表示されている操作時の画面の次に来る操作時の画面があるか否かを判定する。なお、現在表示されている操作時の画面は、直前のステップS304またはステップS307において拡大表示された操作時の画面である。該当する操作時の画面がある場合はステップS307へ進み、それをステップS307において拡大表示した後、ステップS305へ戻る。ない場合は、図10のフローチャートを終了してヘルプモードを終了する。
【0052】
上記のステップS306およびS307の内容を具体例により説明すると、現在図5または図6の画面が表示されていた場合は、ステップS306が肯定判定される。この場合は、ステップS307において図6または図7の画面が表示される。一方、現在図7の画面が表示されていた場合は、ステップS306が否定判定される。この場合は、図10のフローチャートを終了し、ヘルプモードを終了する。
【0053】
以上説明した第2の実施の形態によれば、ステップS301において、ステップS29で選択されたメニュー項目を選択メニューから選択するときの操作手順に従って、選択メニューの各階層ごとの表示内容を表示モニタ16の同一画面内に表示させることとした。このようにしてメニュー項目を選択するときのユーザの操作手順を通知することとしたので、第1の実施の形態と同じように、ユーザにとって視覚的で覚えやすい方法で操作手順を通知することができる。
【0054】
なお、上記の第2の実施の形態では、図10において3種類の操作時の画面を縮小して同一画面内に表示する例を説明したが、同一画面内に表示される画面の数はこれに限定されるものではない。該当するメニュー項目を選択メニューから選ぶときの操作手順に応じて、同一画面内に表示される画面の数を適宜設定することができる。さらに、図10のようにして表示する画面は一種類に限らず、複数種類の画面を連続的に表示してもよい。
【0055】
上記の各実施の形態では、制御回路11の処理によって本発明の各手段を実現することとした。具体的には、メニュー表示制御手段をステップS11、選択手段をステップS12〜S14、処理実行手段をステップS15、キーワード設定手段をステップS23、検索手段をステップS24、通知手段をステップS27またはステップS30によってそれぞれ実現している。しかし、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も、本発明の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】キーワード入力画面の例である。
【図3】検索結果画面の例である。
【図4】検索結果画面においてメニュー項目を選択した後に表示される画面の例である。
【図5】操作手順に従って選択メニューの階層ごとの表示内容を連続的に表示するときに最初に表示される画面の具体例である。
【図6】図5の次に表示される画面の具体例である。
【図7】図6の次に表示される画面の具体例である。
【図8】メニュー選択モードにおいて実行されるフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態のヘルプモードにおいて実行される処理のフローチャートである。
【図10】操作手順に従って選択メニューの階層ごとの表示内容を同一画面内に表示するときに表示される画面の具体例である。
【図11】第2の実施の形態のヘルプモードにおいて実行される処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0057】
1 ナビゲーション本体
11 制御回路
12 ROM
13 RAM
14 現在地検出装置
15 画像メモリ
16 表示モニタ
17 入力装置
18 ディスクドライブ
19 DVD−ROM
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置における操作手順の通知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置などの電子機器では、ユーザの多様なニーズに応えるため近年になって多機能化が進んでおり、ユーザの操作に応じて様々な処理内容を実行することができる。しかし、実行可能な処理の種類が増えるほど操作手順が複雑になるため、ユーザが操作手順を覚えることが難しくなる。そこで、ユーザが操作手順を覚えていなくても目的の処理を実行できるようにするため、様々な方法が用いられている。たとえば特許文献1には、携帯電話などの端末装置において各種の機能設定をする際に、機能名称の一部分を検索キーワードとして入力することにより、対応する機能設定モードを検索してその機能設定モードに移行する方法が開示されている。これにより、ユーザが操作手順を覚えていなくても、目的の機能設定モードに移行できるようにしている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−208196号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の装置では、検索キーワードを入力するとそのまま対応する機能設定モードへと移行してしまうため、正しい操作手順が分からない。したがって、ユーザが操作手順を覚えていない処理について、ユーザに正しい操作手順を覚えさせることができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明によるナビゲーション装置は、各種の処理を実行可能な車両用のナビゲーション装置において、複数に階層化された選択メニューを表示モニタに表示させるメニュー表示制御手段と、メニュー表示制御手段により表示モニタに表示された選択メニューの各階層ごとにいずれかのメニュー項目をユーザの操作に応じて選択する選択手段と、選択手段によって最終的に選択されたメニュー項目に対応する処理を実行する処理実行手段と、ユーザからの入力操作に基づいて検索キーワードを設定するキーワード設定手段と、キーワード設定手段により設定された検索キーワードに関連するメニュー項目を選択メニューの各メニュー項目の中から検索する検索手段と、検索手段により検索されたメニュー項目を選択手段において選択するときのユーザの操作手順を通知する通知手段とを備えるものである。
請求項2の発明は、請求項1のナビゲーション装置において、通知手段は、操作手順に従って選択メニューの各階層ごとの表示内容を表示モニタに連続的に表示させることにより、操作手順をユーザに通知することとしたものである。
請求項3の発明は、請求項1のナビゲーション装置において、通知手段は、操作手順を説明するための文章を表示モニタに表示させることにより、操作手順をユーザに通知することとしたものである。
請求項4の発明は、請求項1のナビゲーション装置において、通知手段は、操作手順を説明するための文章を音声出力することにより、操作手順をユーザに通知することとしたものである。
請求項5の発明は、請求項1のナビゲーション装置において、メニュー表示制御手段は、選択メニューの各メニュー項目に付して、図形、文字または記号の少なくともいずれかによって構成されるそれぞれに固有のアイコンを表示モニタに表示させ、通知手段は、検索されたメニュー項目が選択手段において選択されるまでに選択メニューの階層ごとに選択される各メニュー項目にそれぞれ付されるアイコンを、操作手順に従って表示モニタに表示させることにより、操作手順をユーザに通知することとしたものである。
請求項6の発明は、請求項1のナビゲーション装置において、通知手段は、操作手順に従って選択メニューの各階層ごとの表示内容を表示モニタの同一画面内に表示させることにより、操作手順をユーザに通知することとしたものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザからの入力操作に基づいて検索キーワードを設定し、この検索キーワードに関連するメニュー項目を選択メニューの各メニュー項目の中から検索して、検索されたメニュー項目を選択するときのユーザの操作手順を通知することとした。このようにしたので、ユーザが操作手順を覚えていない処理について、ユーザに正しい操作手順を覚えさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
−第1の実施の形態−
本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を図1に示す。このナビゲーション装置は車両に搭載されて使用され、ユーザの操作に応じて様々な処理を実行する。たとえば、入力された文字に応じて目的地候補を検索してその目的地までの推奨経路を探索したり、縮尺率や描画方法の変更指示に応じて地図の表示内容を変更したりすることができる。このような各種の処理内容を実行することで、自車両を目的地まで誘導する。図1に示すナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、入力装置17、およびディスクドライブ18を有している。ディスクドライブ18には、地図データが記録されたDVD−ROM19が装填される。
【0008】
制御回路11は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行することにより、各種の制御処理を行う。この制御回路11において、DVD−ROM19に記録された地図データに基づいて、自車両を目的地へ誘導するための前述のような様々な処理が行われる。
【0009】
現在地検出装置14は、自車両の現在地を検出する装置であり、たとえば、自車両の進行方向を検出する振動ジャイロ14a、車速を検出する車速センサ14b、GPS衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ14c等からなる。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された自車両の現在地に基づいて、後述する経路探索開始点を決定したり、自車位置を道路地図上に示したりすることができる。
【0010】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを一時的に格納する。この画像データは、道路地図を表示するための道路地図描画用データや各種の図形データ等からなり、制御回路11において、DVD−ROM19に記録されている地図データに基づいて作成される。この画像メモリ15に格納された画像データを用いて、表示モニタ16に道路地図が表示される。
【0011】
入力装置17は、ユーザが操作入力するための各種入力スイッチを有している。この入力装置17は、操作パネルやリモコンなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16に表示される画面指示に従って入力装置17を適宜操作することにより、前述したような様々な処理をナビゲーション装置1に対して実行させることができる。
【0012】
ディスクドライブ18は、装填されたDVD−ROM19より、道路地図を表示するための地図データを読み出す。この地図データには、目的地までのルート探索に用いられる経路計算データや、交差点名称および道路名称など、推奨経路に従って自車両を目的地まで誘導するために用いられる経路誘導データ、さらに道路を表す道路データなどが含まれている。また、河川や鉄道、地図上の各種施設等(ランドマーク)など、道路以外の地図形状を表す背景データなども地図データに含まれている。なお、目的地候補を検索するための施設情報も、この地図データの中に含まれている。
【0013】
道路データにおいて、道路区間を表す最小単位はリンクと呼ばれており、各道路は複数のリンクによって構成されている。リンク同士を接続している点はノードと呼ばれ、ノードはそれぞれに位置情報(座標情報)を有している。このノードの位置情報によって、リンク形状、すなわち道路の形状が決定される。なお、ここではDVD−ROMを用いた例について説明しているが、DVD−ROM以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより、地図データを読み出すこととしてもよい。
【0014】
ユーザが入力装置17を操作して目的地を設定すると、ナビゲーション装置1は、現在地検出装置14により検出された現在地を経路探索開始点として、前述の経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムの演算を行うことにより、現在地から目的地までのルート探索を行う。ルート探索の結果求められた推奨経路は、その表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、他の道路とは区別して道路地図上に表される。これにより、ユーザは推奨経路を表示モニタ16に表示された道路地図上において認識することができる。また、この推奨経路に従って自車両が走行できるよう、ナビゲーション装置1は、ユーザに対して画像や音声などによる進行方向指示を行うことにより、自車両を誘導する。このように、道路地図を表示して推奨経路に従って自車両を目的地まで誘導することにより、目的地までのルート案内が行われる。
【0015】
ユーザがナビゲーション装置1に対して所望の処理を実行させたいときには、メニューボタンを押してメニュー画面を呼び出し、メニュー選択モードに移行する。その後、メニュー画面において表示される選択メニューから、該当する処理に対応するメニュー項目を入力装置17の操作によって選択する。すると、選択されたメニュー項目に対応する処理がナビゲーション装置1において実行される。
【0016】
選択メニューは処理内容に応じて複数に階層化されているため、ユーザは各階層ごとにいずれかのメニュー項目を選択する必要がある。たとえば、目的地とする施設の名称を入力して目的地を設定したい場合は、メニュー画面から最初に「行き先の設定」を選択し、次に「50音から」を選択する。すると、文字入力用の画面が表示され、そこで目的地の施設名称を入力することにより、該当する施設が目的地候補として検索される。この目的地候補の中から選択されたものが目的地に設定される。
【0017】
なおナビゲーション装置1には、ユーザが操作手順を覚えていなくても目的とする処理を実行できるようにするためのヘルプモードが設けられている。ヘルプモードでは、ユーザが目的とする処理に関連するキーワードを入力することにより、その処理を選択するまでの操作方法が説明される。このヘルプモードにおけるナビゲーション装置1の動作内容について以下に説明する。
【0018】
図2は、ヘルプモードにおいて最初に表示されるキーワード入力画面を示している。このキーワード入力画面では、ユーザが入力装置17を操作してキーボードパネル22の中に表示されている文字を順番に選択することにより、検索したい処理内容に関連するキーワードを入力する。たとえば、ルートに関する処理を検索したい場合には、「ルート」をキーワードとして入力する。入力されたキーワードは入力表示欄21に表示され、ユーザが確認できるようになっている。
【0019】
キーワードの入力を終えた後にユーザが検索ボタン23を押すと、選択メニューの各メニュー項目の中から、入力されたキーワードに関連するものが検索される。上記のように「ルート」をキーワードとして入力した場合は、それに関連するメニュー項目、たとえば「ルート」の語句を含むメニュー項目が検索される。この検索結果はリスト表示され、図3に示すような検索結果画面が表示される。
【0020】
図3の検索結果画面では、リスト表示された各メニュー項目の中のいずれかがハイライト表示され、そのメニュー項目をメニュー画面から選択するときのユーザの操作手順が文章によって説明される。このハイライト表示の部分は、入力装置17の操作によってユーザが任意に移動できる。ここでは、「ルート」を検索キーワードにして検索されたリスト表示中の各メニュー項目のうち、符号24に示す「ルートガイド」の部分がハイライト表示されている。そして、吹き出し表示部25の中には、この「ルートガイド」を選択するときの操作手順の説明文章が表示されている。すなわち、図3の検索結果画面には、ユーザが「ルートガイド」を選択するときは、選択メニューから「メニュー」、「各種設定」、「ガイド設定」の順に選択すればよいことが表示されている。
【0021】
図3の検索結果画面においてリスト中からいずれかのメニュー項目をユーザが選択すると、ヘルプモードが終了され、そのメニュー項目を選択メニューから選ぶときの画面にジャンプする。たとえば「ルートガイド」を選択すると、図4に示すような画面が表示される。この図4の画面において、ユーザが符号26に示す「ルートガイド」の部分を選択することにより、ナビゲーション装置1においてルートガイド処理が実行される。なお、図4の画面にジャンプする際には、そのメニュー項目を選択するときの操作手順に従って、選択メニューの各階層ごとの表示内容が連続的に表示される。この点については、後で詳しく説明する。
【0022】
なお、図3の検索結果画面において操作手順を説明するための文章を表示する際には、同じ内容を音声出力することでユーザに通知してもよい。このようにすれば、ユーザは画面を見なくても操作手順を覚えることができる。あるいは、文章を表示せずに音声出力だけとしてもよい。
【0023】
また、図3の検索結果画面において、選択メニューの各メニュー項目ごとに付されたそれぞれに固有のアイコンを操作手順の説明と合わせて表示することで、ユーザが操作手順を視覚的に覚えられるようにしてもよい。たとえば図3に示すように、操作手順の説明中の「メニュー」、「各種設定」および「ガイド設定」の部分に、それぞれ四角形、ひし形および円形のアイコンを表示する。そして、選択メニュー中でもこれと同じアイコンを各メニュー項目に付して表示する。このように、当該メニュー項目が選択されるまでに、選択メニューにおいて各階層ごとに選択される各メニュー項目にそれぞれ付されるアイコンをその操作手順に従って表示することにより、ユーザは操作手順をアイコンによって覚えることができる。なお、ここでいうアイコンとは、特定の図形、文字、記号などを用いて構成されるものであり、その絵柄はメニュー項目ごとに異なっている。
【0024】
次に、検索結果画面において選択されたメニュー項目を選択メニューから選ぶときの画面にジャンプする際に、そのメニュー項目を選択するときの操作手順に従って、選択メニューの各階層ごとの表示内容が連続的に表示される具体例について説明する。たとえば、図2のキーワード入力画面でユーザが入力したキーワードによって「VICS情報を利用」というメニュー項目が検索され、これが図3の検索結果画面において選択されたとする。この場合、図5の画面が最初に表示され、その後に図6、図7の画面の順に連続的に表示される。これらの画面の切り替えは所定の時間間隔、たとえば1秒間隔で行ってもよいし、ユーザの操作に応じて次の画面に切り替わるようにしてもよい。なお、このときにたとえばハイライト表示されているメニュー項目を上から下に順に移動させるなど、実際の操作時の画面変化により近い表示内容とすることが好ましい。
【0025】
図5の画面は、メニューボタンを押したときに最初に表示されるメニュー画面を示している。図6の画面は、図5のメニュー画面において「ルートの確認」を選択したときに表示される画面を示している。図7の画面は、図6の画面において「探索条件設定」を選択したときの画面を示している。この図7の画面において符号27に示す「VICS情報を利用」の部分を選択することにより、VICS情報を利用してルート探索を行うように探索条件の設定内容が変更される。これらの画面を順に表示することで、「VICS情報を利用」のメニュー項目を選択するときのユーザの操作手順が通知される。
【0026】
以上説明した処理において制御回路11により実行されるフローチャートを図8および図9に示す。図8はメニュー選択モードにおいて実行されるフローチャートであり、図9はヘルプモードにおいて実行されるフローチャートである。以下、図8のフローチャートから先に説明する。
【0027】
ステップS11では、メニュー選択モードに移行し、図5のようなメニュー画面を表示モニタ16に表示させる。これにより、選択メニューが表示される。ステップS12では、ステップS11において表示した選択メニューからいずれかのメニュー項目がユーザによって選択されたか否かを判定する。いずれかのメニュー項目が選択された場合は、次のステップS13へ進む。選択されていない場合はステップS11へ戻り、選択メニューの表示を続ける。
【0028】
ステップS13では、ステップS12で選択されたメニュー項目の次に続くメニュー項目があるか否かを判定する。前述のように選択メニューは複数に階層化されているため、選択されたメニュー項目が最下層のメニュー項目、すなわちそのメニュー項目を選択するとナビゲーション装置1において実行される処理が確定する場合は、次のメニュー項目がないものと判定する。そうでない場合は、次のメニュー項目があるものと判定する。次のメニュー項目があると判定した場合はステップS14へ進み、ないと判定した場合はステップS15へ進む。
【0029】
ステップS14へ進んだ場合は、ステップS12で選択されたよりも一階層下のメニュー項目を表示モニタ16に表示させる。このとき表示するメニュー項目の内容は、ステップS12におけるメニュー項目の選択結果に応じて、予め定められた選択メニューの階層化構造に従って決定される。たとえば、図5のように「行き先の設定」が選択された場合は、それより一階層下のメニュー項目として、「お気に入り」、「50音から」、「施設から」、「電話番号から」、「住所から」および「最近の目的地から」の各メニュー項目が表示される。ステップS14を実行したらステップS11へ戻り、ステップS11においてそのメニュー項目を次の選択メニューとして表示した後、上記のような処理を繰り返す。このようにしてステップS12〜S14の処理を繰り返し実行することにより、選択メニューの各階層ごとにいずれかのメニュー項目をユーザの操作に応じて選択する。
【0030】
一方、ステップS15へ進んだ場合は、ステップS12で最終的に選択されたメニュー項目に対応する処理を実行する。たとえば、「VICS情報を利用」のメニュー項目がステップS12において選択されていた場合には、VICS情報を利用してルート探索を行うように探索条件の設定内容を変更する。なお、このときの具体的な処理方法については、その処理内容に応じて周知の様々な方法を利用できるため、ここでは説明を省略する。ステップS15を実行した後は、図8のフローチャートを終了する。以上説明したようにして、メニュー選択モードが実行される。
【0031】
次に、ヘルプモードにおいて実行される図9のフローチャートについて説明する。ステップS21では、図2のキーワード入力画面を表示モニタ16に表示させる。次のステップS22では、ステップS21において表示したキーワード入力画面において、ユーザの操作によって何らかのキーワードが入力されたか否かを判定する。ユーザが検索ボタン23を押した場合はキーワードの入力が完了したものと判定してステップS23へ進み、まだ検索ボタン23が押されていない場合はキーワード入力が完了していないものと判定してステップS21へ戻り、キーワード入力画面の表示を続ける。
【0032】
ステップS23では、ステップS22において入力されたキーワードにより、メニュー項目を検索するときの検索キーワードを設定する。ステップS24では、ステップS23において設定された検索キーワードを用いて、この検索キーワードに関連するメニュー項目を検索する。ステップS25では、ステップS24において検索キーワードに関連するメニュー項目が少なくとも1つ以上検索されたか否かを判定する。少なくとも1つ以上のメニュー項目が検索された場合はステップS26へ進む。そうでない場合、すなわち1つもメニュー項目が検索されなかった場合は、ステップS21へ戻ってユーザに再度キーワードを入力するように促す。
【0033】
ステップS26では、ステップS25において検索された各メニュー項目を表示モニタ16にリスト表示させる。なお、このときいずれかのメニュー項目をハイライト表示させる。これにより、図3に示すような検索結果画面が表示モニタ16に表示される。次のステップS27では、ステップS16においてリスト表示された各メニュー項目のうち、ハイライト表示されたメニュー項目を選択するときの操作手順を、図3の吹き出し表示部25のように文章によって表示モニタ16に表示させる。これにより、ハイライト表示されているメニュー項目を選択メニューから選択するときのユーザの操作手順を通知する。
【0034】
ステップS28では、画面にリスト表示されているメニュー項目におけるハイライト表示部分が、ユーザの操作によって移動されたか否かを判定する。移動された場合はステップS27へ戻り、移動後のハイライト表示部分にあるメニュー項目について、そのメニュー項目を選択するときの操作手順をステップS27により表示モニタ16に表示させる。一方、ハイライト表示部分が移動されていない場合は、次のステップS29へ進む。
【0035】
ステップS29では、リスト表示されているメニュー項目のうちいずれかのメニュー項目が選択されたか否かを判定する。たとえば、入力装置17に備えられている決定ボタンがユーザによって押された場合は、そのときにハイライト表示されているメニュー項目が選択されたものと判定してステップS30へ進む。一方、いずれのメニュー項目も選択されていない場合は、ステップS27へ戻って上記のような処理を繰り返す。
【0036】
ステップS30では、図5〜7を用いて先に説明したようにして、ステップS29で選択されたメニュー項目を選択メニューから選ぶときの操作手順に従って、選択メニューの各階層ごとの表示内容を表示モニタ16に連続的に表示させる。このステップS30の処理により、当該メニュー項目を選択メニューから選択するときのユーザの操作手順を通知する。ステップS30を実行した後は、図9のフローチャートを終了する。以上説明したようにして、ヘルプモードが実行される。
【0037】
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)メニュー選択モードにおいて、メニュー画面として複数に階層化された選択メニューを表示モニタ16に表示させ(ステップS11)、この選択メニューの各階層ごとにいずれかのメニュー項目をユーザの操作に応じて選択する(ステップS12〜S14)ことにより、最終的に選択されたメニュー項目に対応する各種の処理を実行する(ステップS15)こととした。また、ヘルプモードにおいて、ユーザからの入力操作に基づいて検索キーワードを設定し(ステップS23)、この検索キーワードに関連するメニュー項目を選択メニューの各メニュー項目の中から検索する(ステップS24)。そして、検索されたメニュー項目を選択メニューから選択するときのユーザの操作手順をステップS27およびステップS30において通知することとした。このようにしたので、ユーザが操作手順を覚えていない処理について、ユーザに正しい操作手順を覚えさせることができる。
【0038】
(2)ステップS30では、ステップS29で選択されたメニュー項目を選択メニューから選択するときの操作手順に従って、選択メニューの各階層ごとの表示内容を表示モニタ16に連続的に表示させることとした。このようにしてメニュー項目を選択するときのユーザの操作手順を通知することとしたので、ユーザにとって視覚的で覚えやすい方法で操作手順を通知することができる。
【0039】
(3)ステップS27では、ステップS16においてリスト表示されたメニュー項目のうち、ハイライト表示されたメニュー項目を選択するときの操作手順を説明するための文章を、表示モニタ16に表示させることとした。このようにしてメニュー項目を選択するときのユーザの操作手順を通知することとしたので、簡単な処理で操作手順を通知することができる。
【0040】
(4)またステップS27では、上記の操作手順の説明文章とともに、そのメニュー項目が選択されるまでに選択メニューの階層ごとに選択される各メニュー項目にそれぞれ付されるアイコンを、その操作手順に従って表示モニタ16に表示させることとした。このようにしたので、各メニュー項目に対応するアイコンを用いて、ユーザにとって覚えやすい方法で操作手順を通知することができる。
【0041】
(5)なお、ステップS27において操作手順の説明文章を表示する際には、その内容を音声出力することでユーザに通知してもよいこととした。このようにすれば、ユーザは画面を見なくても操作手順を覚えることができる。
【0042】
−第2の実施の形態−
以上説明した第1の実施の形態とは別の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、ヘルプモードにおいて選択メニューの各階層ごとの表示内容を図5〜7のように連続的に表示することにより、ユーザに選択されたメニュー項目を選択メニューから選ぶときの操作手順を説明する例を説明した。これに対して本実施の形態では、選択メニューの各階層ごとの表示内容を同一画面内に表示することにより、ユーザに選択されたメニュー項目を選択メニューから選ぶときの操作手順を説明する。その具体的な内容について以下に説明する。
【0043】
図10は、本実施形態において、図3の検索画面において選択されたメニュー項目を選択メニューから選ぶときの画面にジャンプする際に、図5〜7に替えて表示モニタ16に表示される画面の例を示している。この画面において、符号31に示す部分には図5の内容が縮小表示されている。同様に、符号32に示す部分には図6の内容が縮小表示されており、符号33に示す部分には図7の内容が縮小表示されている。このように、当該メニュー項目を選択メニューから選ぶときに順に画面表示される図5〜7の内容を、同一画面内に縮小して表示する。
【0044】
さらに、図10の画面において符号31〜33のいずれかの部分がユーザによって選択されると、その部分が一画面に拡大表示される。すなわち、符号31の部分が選択されると、図5の画面が表示される。同様に、符号32の部分が選択されると図6の画面が表示され、符号33の部分が選択されると図7の画面が表示される。
【0045】
上記のようにしていずれかの部分が拡大表示された後は、第1の実施の形態と同様に、操作手順に従ってその後に続く画面が連続的に表示される。すなわち、符号31の部分が選択されて図5の画面が表示されると、その後に図6および図7の画面が続けて表示される。符号32の部分が選択されて図6の画面が表示された場合は、その後に図7の画面が表示される。なお、このときの画面の切り替えは、第1の実施の形態で説明したように、所定の時間間隔としてもよいし、ユーザの操作に応じて行ってもよい。図7の画面が表示された後は、第1の実施の形態と同様に、図4の画面にジャンプする。
【0046】
図10の符号34に示す部分は、確認終了ボタンである。この確認終了ボタン34がユーザによって選択されると、図5〜7の画面を連続的に表示することなく、図10の画面から図4の画面に直接ジャンプする。なお、このような確認終了ボタンの代わりに、図10の画面をユーザが確認するのに適して予め定められた所定時間、たとえば10秒間が経過したときに、図4の画面にジャンプするようにしてもよい。
【0047】
本実施形態のヘルプモードにおいて実行されるフローチャートを図11に示す。なお、この図11のフローチャートでは、図9に示す第1の実施の形態におけるフローチャートと同じ内容の処理ステップに対して、図9と同じステップ番号としている。この図9と同じステップ番号の処理ステップについては、以下において説明を省略する。
【0048】
ステップS301では、図10の画面を表示することにより、ステップS29で選択されたメニュー項目を選択メニューから選ぶときの操作手順に従って、選択メニューの各階層ごとの表示内容、すなわち操作時の各画面を、表示モニタ16の同一画面内に表示させる。次のステップS302では、ステップS301で表示した操作時の各画面、すなわち図10の符号31、32および33の部分のいずれかがユーザによって選択されたか否かを判定する。いずれかが選択された場合は、ステップS304へ進む。
【0049】
一方、ステップS302において操作時の画面のいずれもがユーザによって選択されなかった場合は、ステップS303へ進む。ステップS303では、ユーザの操作によって図10の確認終了ボタン34が押されたか否かを判定する。押された場合は、図10のフローチャートを終了してヘルプモードを終了する。押されなかった場合は、ステップS301へ戻り、図10の画面を表示し続ける。なお、このステップS303では、前述したように予め定められた所定時間が経過したか否かを判定してもよい。この場合は、所定時間が経過していなければステップS301へ戻り、所定時間が経過していれば図10のフローチャートを終了する。
【0050】
ステップS304では、ステップS302においてユーザに選択された操作時の画面を拡大表示する。これにより、図5、6または7のいずれかが表示される。ステップS305では、ステップS304において操作時の画面を拡大表示してから所定時間が経過したか否かを判定する。この所定時間は、前述のように画面を切り替える時間間隔として予め設定されている。所定時間が経過していればステップS306へ進み、経過していなければステップS304へ戻る。なお、このステップS305では、前述したようにユーザによる画面の切り替え操作が行われたか否かを判定してもよい。この場合は、画面の切り替え操作が行われていればステップS306へ進み、行われていなければステップS304へ戻る。
【0051】
ステップS306では、現在表示されている操作時の画面の次に来る操作時の画面があるか否かを判定する。なお、現在表示されている操作時の画面は、直前のステップS304またはステップS307において拡大表示された操作時の画面である。該当する操作時の画面がある場合はステップS307へ進み、それをステップS307において拡大表示した後、ステップS305へ戻る。ない場合は、図10のフローチャートを終了してヘルプモードを終了する。
【0052】
上記のステップS306およびS307の内容を具体例により説明すると、現在図5または図6の画面が表示されていた場合は、ステップS306が肯定判定される。この場合は、ステップS307において図6または図7の画面が表示される。一方、現在図7の画面が表示されていた場合は、ステップS306が否定判定される。この場合は、図10のフローチャートを終了し、ヘルプモードを終了する。
【0053】
以上説明した第2の実施の形態によれば、ステップS301において、ステップS29で選択されたメニュー項目を選択メニューから選択するときの操作手順に従って、選択メニューの各階層ごとの表示内容を表示モニタ16の同一画面内に表示させることとした。このようにしてメニュー項目を選択するときのユーザの操作手順を通知することとしたので、第1の実施の形態と同じように、ユーザにとって視覚的で覚えやすい方法で操作手順を通知することができる。
【0054】
なお、上記の第2の実施の形態では、図10において3種類の操作時の画面を縮小して同一画面内に表示する例を説明したが、同一画面内に表示される画面の数はこれに限定されるものではない。該当するメニュー項目を選択メニューから選ぶときの操作手順に応じて、同一画面内に表示される画面の数を適宜設定することができる。さらに、図10のようにして表示する画面は一種類に限らず、複数種類の画面を連続的に表示してもよい。
【0055】
上記の各実施の形態では、制御回路11の処理によって本発明の各手段を実現することとした。具体的には、メニュー表示制御手段をステップS11、選択手段をステップS12〜S14、処理実行手段をステップS15、キーワード設定手段をステップS23、検索手段をステップS24、通知手段をステップS27またはステップS30によってそれぞれ実現している。しかし、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も、本発明の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】キーワード入力画面の例である。
【図3】検索結果画面の例である。
【図4】検索結果画面においてメニュー項目を選択した後に表示される画面の例である。
【図5】操作手順に従って選択メニューの階層ごとの表示内容を連続的に表示するときに最初に表示される画面の具体例である。
【図6】図5の次に表示される画面の具体例である。
【図7】図6の次に表示される画面の具体例である。
【図8】メニュー選択モードにおいて実行されるフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態のヘルプモードにおいて実行される処理のフローチャートである。
【図10】操作手順に従って選択メニューの階層ごとの表示内容を同一画面内に表示するときに表示される画面の具体例である。
【図11】第2の実施の形態のヘルプモードにおいて実行される処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0057】
1 ナビゲーション本体
11 制御回路
12 ROM
13 RAM
14 現在地検出装置
15 画像メモリ
16 表示モニタ
17 入力装置
18 ディスクドライブ
19 DVD−ROM
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種の処理を実行可能な車両用のナビゲーション装置において、
複数に階層化された選択メニューを表示モニタに表示させるメニュー表示制御手段と、
前記メニュー表示制御手段により表示モニタに表示された選択メニューの各階層ごとにいずれかのメニュー項目をユーザの操作に応じて選択する選択手段と、
前記選択手段によって最終的に選択されたメニュー項目に対応する処理を実行する処理実行手段と、
ユーザからの入力操作に基づいて検索キーワードを設定するキーワード設定手段と、
前記キーワード設定手段により設定された検索キーワードに関連するメニュー項目を前記選択メニューの各メニュー項目の中から検索する検索手段と、
前記検索手段により検索されたメニュー項目を前記選択手段において選択するときのユーザの操作手順を通知する通知手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1のナビゲーション装置において、
前記通知手段は、前記操作手順に従って前記選択メニューの各階層ごとの表示内容を前記表示モニタに連続的に表示させることにより、前記操作手順をユーザに通知することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1のナビゲーション装置において、
前記通知手段は、前記操作手順を説明するための文章を前記表示モニタに表示させることにより、前記操作手順をユーザに通知することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1のナビゲーション装置において、
前記通知手段は、前記操作手順を説明するための文章を音声出力することにより、前記操作手順をユーザに通知することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1のナビゲーション装置において、
前記メニュー表示制御手段は、前記選択メニューの各メニュー項目に付して、図形、文字または記号の少なくともいずれかによって構成されるそれぞれに固有のアイコンを前記表示モニタに表示させ、
前記通知手段は、前記検索されたメニュー項目が前記選択手段において選択されるまでに前記選択メニューの階層ごとに選択される各メニュー項目にそれぞれ付されるアイコンを、前記操作手順に従って前記表示モニタに表示させることにより、前記操作手順をユーザに通知することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1のナビゲーション装置において、
前記通知手段は、前記操作手順に従って前記選択メニューの各階層ごとの表示内容を前記表示モニタの同一画面内に表示させることにより、前記操作手順をユーザに通知することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項1】
各種の処理を実行可能な車両用のナビゲーション装置において、
複数に階層化された選択メニューを表示モニタに表示させるメニュー表示制御手段と、
前記メニュー表示制御手段により表示モニタに表示された選択メニューの各階層ごとにいずれかのメニュー項目をユーザの操作に応じて選択する選択手段と、
前記選択手段によって最終的に選択されたメニュー項目に対応する処理を実行する処理実行手段と、
ユーザからの入力操作に基づいて検索キーワードを設定するキーワード設定手段と、
前記キーワード設定手段により設定された検索キーワードに関連するメニュー項目を前記選択メニューの各メニュー項目の中から検索する検索手段と、
前記検索手段により検索されたメニュー項目を前記選択手段において選択するときのユーザの操作手順を通知する通知手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1のナビゲーション装置において、
前記通知手段は、前記操作手順に従って前記選択メニューの各階層ごとの表示内容を前記表示モニタに連続的に表示させることにより、前記操作手順をユーザに通知することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1のナビゲーション装置において、
前記通知手段は、前記操作手順を説明するための文章を前記表示モニタに表示させることにより、前記操作手順をユーザに通知することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1のナビゲーション装置において、
前記通知手段は、前記操作手順を説明するための文章を音声出力することにより、前記操作手順をユーザに通知することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1のナビゲーション装置において、
前記メニュー表示制御手段は、前記選択メニューの各メニュー項目に付して、図形、文字または記号の少なくともいずれかによって構成されるそれぞれに固有のアイコンを前記表示モニタに表示させ、
前記通知手段は、前記検索されたメニュー項目が前記選択手段において選択されるまでに前記選択メニューの階層ごとに選択される各メニュー項目にそれぞれ付されるアイコンを、前記操作手順に従って前記表示モニタに表示させることにより、前記操作手順をユーザに通知することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1のナビゲーション装置において、
前記通知手段は、前記操作手順に従って前記選択メニューの各階層ごとの表示内容を前記表示モニタの同一画面内に表示させることにより、前記操作手順をユーザに通知することを特徴とするナビゲーション装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−277195(P2006−277195A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−93907(P2005−93907)
【出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】
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