ナビゲーション装置
【課題】 コンピュータ通信網で提供されるウエブページに記載されている画像情報を利用して、利用者の操作の負担を軽減させて経路案内などを行う。
【解決手段】 ブラウザ部5は、インターネット網10で提供されるホームページを、ナビゲーション用の地図画像を表示する表示部2に表示して閲覧可能にする。住所・電話番号・マップコード抽出部7が表示中のウエブページの画像を記載する文字情報中から、画像情報を表示するための文字情報を抽出すると、位置情報抽出部9が場所を表す文字情報を特定し、特定される文字情報に対応する位置情報を検索する。ナビゲーション制御部4は、検索される位置情報に基づいて、ナビゲーションの制御を行うので、コンピュータ通信網で提供されるウエブページを利用して、利用者の操作の負担を軽減させて経路案内などを行うことができる。
【解決手段】 ブラウザ部5は、インターネット網10で提供されるホームページを、ナビゲーション用の地図画像を表示する表示部2に表示して閲覧可能にする。住所・電話番号・マップコード抽出部7が表示中のウエブページの画像を記載する文字情報中から、画像情報を表示するための文字情報を抽出すると、位置情報抽出部9が場所を表す文字情報を特定し、特定される文字情報に対応する位置情報を検索する。ナビゲーション制御部4は、検索される位置情報に基づいて、ナビゲーションの制御を行うので、コンピュータ通信網で提供されるウエブページを利用して、利用者の操作の負担を軽減させて経路案内などを行うことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットなどのコンピュータ通信網で提供されるウエブページを閲覧可能で、ウエブページに含まれる情報を利用して経路案内を行うことが可能なナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両などの移動体が目的地まで移動する経路を探索し、道路地図を表示して案内するナビゲーション装置が利用されている。ナビゲーション装置での経路案内では、出発地から目的地までの経路を探索し、現在位置と経路との関係を道路地図上で表示する。現在位置は、たとえばGPS(Global Positioning System)などを利用して自動的に検知することができる。経路探索の際に、現在位置を出発地とすることはできる。しかしながら、目的地は入力する必要がある。さらに、目的地へ到達する前に経由すべき場所があれば、経由地を含めて入力する必要がある。
【0003】
今日では、ユーザによる目的地などの選定は、インターネットを経由して閲覧するホームページなどのウエブページを見て行われることが多くなっている(たとえば、特許文献1参照。)。ホームページは、インターネットに関して開設されている各種検索エンジンなどを利用して検索し、パーソナルコンピュータや携帯電話で閲覧することができる。閲覧したホームページの中に、目的地などとすべき位置情報があれば、利用者が改めてナビゲーション装置に入力し、経路探索を行うことになる。広告媒体に位置情報が一次元や二次元のバーコードなどで表示されているときに、光学的に読み取って入力することができるナビゲーション方法も開示されている(たとえば、特許文献2参照。)。また、放送ビデオ信号中にバーコードなどの認識可能データが含まれているときに、ビデオフレームからデータを読み取る方法なども開示されている(たとえば、特許文献3参照。)。
【0004】
インターネットへアクセスしてホームページなどを閲覧する機能と、ホームページを表示するためのHTML(Hyper Text Markup Language)ファイルから、場所を特定するための文字情報を抽出し、文字情報に対応する位置情報をインターネット上のサーバで検索して、検索された位置情報に基づいてナビゲーションの制御を行う機能とを備えるナビゲーション装置も開示されている(たとえば、特許文献2参照。)。特許文献2では、発明が解決しようとする課題の欄で、HTMLファイルに専用のタグを用意し、そのタグで挟んで緯度経度などの位置情報を表し、この位置情報を経路案内に利用することの可能性を示唆している。しかしながら、新たなタグを定義することは汎用性がなく、特許文献1で開示する発明では、HTMLファイルを構成する文字情報から、住所や電話番号等、場所を特定するための文字情報を抽出し、抽出された文字情報から検索される位置情報を用いてナビゲーションの制御が行われる。位置情報の検索は、抽出した文字情報を検索用のサーバに渡し、サーバが文字情報に基づいて検索した位置情報を取得して行われる。
【0005】
【特許文献1】特開2000−314633号公報
【特許文献2】特開2000−48586号公報
【特許文献3】特許第2575582号公報
【特許文献4】特開2000−337911号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のナビゲーション装置では、目的地等を設定するために、利用者が前もって位置情報を知っている必要がある。位置情報としては、住所が代表的なものである。ただし、住所から目的地検索等を行う場合、県名、市名、町名、番地など、一文字ずつ入力する操作が必要となり、煩わしい。位置情報は、電話番号などで入力することができるものもある。住所に比較すれば電話番号の方が入力しやすいことが多いけれども、目的地について前もって調べておく必要がある。ナビゲーションの機能として、任意の地域の地図を表示して、地図中に含まれる文字情報などを、画像への操作で入力する機能を有するものもあるけれども、ナビゲーションの機能で表示する地図では、目的地についての詳細なデータは表示されない。たとえば、駐車場料金や開店時間などの目的地のデータは、ナビゲーション装置が備える地図中には含まれていない。
【0007】
今日では、インターネット上で公開されるホームページに、種々の観光施設などが詳細なデータを提供している。提供するデータには、特許文献4に記載されているように、ナビゲーション装置に入力しうる形式の文字情報が含まれていれば、ホームページを閲覧するだけで、目的地の設定等が可能になる。しかしながら、特許文献4では、ホームページを表すHTMLファイルの全体から文字情報を抽出し、検索サーバを利用して位置情報を取得するようにしている。HTMLファイルは、文字を表すテキストデータで形成され、表示に関する情報がタグとして、表示される文字情報自体とは区別して表記されている。抽出される文字情報は、電話番号などのように特定のパターンを有する場合を除き、位置情報に対応しているか否かは不明である。したがって、文字情報を抽出しても、検索サーバにアクセスして位置情報との対応を確認しないと、ナビゲーションの経路案内に利用可能な文字情報か否かが不明となる。文字情報は、前後の文脈などを含めれば地名ではないことが明らかな場合でも、単独で抽出すると地名と判断されることがあるので、一般には多くの文字情報が抽出され、位置情報に対応付けられてしまう。
【0008】
また、ホームページには、利用者の便宜を図るために概略的な地図が表示される場合が多い。しかしながら、ホームページ掲載の地図では、概略的な表示のため、位置関係がつかみにくく、実際の道路や建物との位置関係が判りにくい。詳細な地図を表示すると、データ量が多くなり、ホームページを構成する地図画像ファイルをダウンロードするパケット通信費用が負担になる。
【0009】
本発明の目的は、コンピュータ通信網で提供されるウエブページを利用して、利用者の操作の負担を軽減させて経路案内などを行うことができるナビゲーション装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、経路案内を行うナビゲーション装置において、
コンピュータ通信網で提供されるウエブページを、表示手段に表示して閲覧可能にする閲覧手段と、
表示手段に表示中のウエブページを構成する文字情報中から、画像情報を表示するための文字情報を抽出する抽出手段と、
抽出手段によって抽出される画像情報を表示するための文字情報に基づいて、場所を表す文字情報を特定し、特定される文字情報に対応する位置情報を検索する検索手段と、
検索される位置情報に基づいて、ナビゲーションの制御を行う制御手段とを含むことを特徴とするナビゲーション装置である。
【0011】
本発明に従えば、経路案内を行うナビゲーション装置は、閲覧手段と、抽出手段と、検索手段と、制御手段とを含む。閲覧手段は、たとえばインターネットなどのコンピュータ通信網で提供されるホームページなどのウエブページを、表示手段に表示して閲覧可能にする。画像を記載する文字情報は、「施設名.拡張子」のパターンであることが多い。「拡張子」は、たとえば「gif」など、画像のデータ形成に関連している。したがって、「施設名」の文字情報は容易に抽出可能である。抽出手段が表示中のウエブページの画像を記載する文字情報中から、画像情報を表示するための文字情報を抽出すると、検索手段が場所を表す文字情報を特定し、特定される文字情報に対応する位置情報を検索する。制御手段は、検索される位置情報に基づいて、ナビゲーションの制御を行うので、コンピュータ通信網で提供されるウエブページを利用して、利用者の操作の負担を軽減させて経路案内などを行うことができる。
【0012】
また本発明で、前記場所を特定するための文字情報は、場所を特定するコード化された画像の種別を示す予め定めるパターンに従う文字列であり、
前記抽出手段は、該画像を解析して文字情報を抽出することを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、地図画像中に一次元や二次元のバーコードなどの画像の種別を示すパターンに従って場所を特定するための文字情報を表示するようにしておけば、地図画像中に表示されている画像を解析して文字情報を抽出し経路探索用に利用することができる。
【0014】
また本発明で、前記文字情報と前記位置情報との対応関係に基づいて、予め構築されるデータベースを記憶する記憶手段をさらに含み、
前記検索手段は、記憶手段のデータベースを参照して、位置情報の検索を行うことを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、文字情報と位置情報とを対応付けるデータベースは記憶手段に予め構築されているので、文字情報に基づく位置情報の検索を装置内部で迅速に行うことができる。
【0016】
また本発明で、前記制御手段は、前記画像情報を表示するための文字情報に従って表示される画像が地図情報であるときに、該地図情報を前記検索手段によって検索される位置情報に対応する場所を含むナビゲーション用の地図画像に置き換えるように制御することを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、ウエブページに表示される概略的な地図画像を、画像情報を表示するための文字情報に従って表示されるナビゲーション用の地図画像に置き換えるので、ウエブページ上に詳細な地図が表示される場合と同様の詳細な表示を行うことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、閲覧中のウエブページを記載する文字情報中から、画像情報を表示するための文字情報を抽出すると、場所を表す文字情報が特定され、文字情報に対応する位置情報が検索される。画像情報を表示するための文字列には、「施設名.拡張子」などのパターンで、施設名が含まれていることが多いので、文字情報の抽出を容易に行うことができる。検索される位置情報に基づいて、ナビゲーションの制御が行われるので、コンピュータ通信網で提供されるウエブページに概略的に記載されている地図画像などを利用して、地名を示す文字情報を、抽出手段が場所を特定するための文字情報として抽出するので、地図画像中に地名に対応する文字情報を表示するようなウエブページであれば、地図画像中に表示されている地名を経路探索用に利用することができる。
【0019】
また本発明によれば、地図画像中に一次元や二次元のバーコードなどの画像の種別を示すパターンに従い場所を特定するための文字情報を抽出するようにしておけば、画像を解析して得られる位置情報を経路探索用に利用することができる。
【0020】
また本発明によれば、文字情報と位置情報とを対応付けるデータベースが予め構築されているので、文字情報に基づく位置情報の検索を装置内部で迅速に行うことができる。
【0021】
また本発明によれば、ウエブページに表示される概略的な地図画像をナビゲーション用の地図画像に置き換えるので、ウエブページ上に詳細な地図が表示される場合と同様の詳細な表示を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は、本発明の実施の一形態としてのナビゲーション装置1の概略的な構成を示す。ナビゲーション装置1は、液晶表示装置(LCD)などの表示部2を備え、地図蓄積部3に蓄積されている道路地図などを表示しながら経路案内を行う。経路案内を行う経路は、利用者から目的地などの位置情報が入力されて探索される。経路案内の表示や経路探索は、ナビゲーション制御部4による制御で行われる。表示部2の表示面は、タッチパネルとしての入力機能も備えている。
【0023】
ナビゲーション装置1には、ブラウザ部5、接続部6、住所・電話番号・マップコード抽出部7、QRコード抽出部8、および位置情報抽出部9が含まれる。マップコード(登録商標)は株式会社デンソーによって開発された住所コードの一種である。マップコードは、日本全国を大まかにメッシュ分割したゾーンから、 さらにそれを細かく分割したブロック、ユニットによって構成され、このゾーン、ブロック、ユニット、それぞれの番号を順に並べた数字によって表される。QR(Quick Response)コードは、株式会社デンソーウエーブによって開発された二次元バーコードである。ブラウザ部5は、接続部6を介して接続されるインターネット網10に、各種サーバ11,12,13,…から提供されるホームページを表すHTMLファイルを取得し、表示部2に表示して閲覧することができる。
【0024】
ナビゲーション制御部4、ブラウザ部5、住所・電話番号・マップコード抽出部7およびQRコード抽出部8は、たとえば1または複数のCPUを有し、予め設定されるプログラムに従って動作する結果として実現される。地図蓄積部3には、CD−ROMやDVD−ROMなどの大容量記憶媒体や、ハードディスク装置(HDD)などの大容量記憶装置を備え、道路地図データが蓄積されている。位置情報抽出部9は、文字情報と位置情報との対応関係について予め構築されるデータベースを記憶する記憶手段を備えている。後述するように、画像情報を表示するための文字情報には、施設名などがローマ字表記される可能性が多い。データベースとしては、ローマ字表記の施設データを持つようにしておく。
【0025】
図2は、表示部2で閲覧するホームページ画像20の例を示す。ホームページ画像20は、たとえばメイン画像21、説明文22およびQRコード画像23などから構成される。ホームページ20の構成は種々考えられ、図2では簡略化して示す。メイン画像21は、実際にはより大きく、かつ多彩な画像であるけれども、縮小し、かつ簡略化して示す。説明文22も簡略化して示す。QRコードは二次元バーコードとしては普及しており、カメラ付き携帯電話機などで読み取ることができるので、ホームページにもQRコード画像23を掲載することが多くなってきている。
【0026】
図3は、QRコード画像23を解析して対応する位置情報を得た場合に表示する画像25の例を示す。QRコード画像23に対応する位置情報で示される場所を、経路探索の目的地に設定することを指示する目的地に設定ボタン26がQRコード画像23に替えて表示される。目的地に設定ボタン26にタッチすれば、QRコードから解析された場所を目的地として経路探索が開始される。
【0027】
図4は、図2のホームページ画像20のソースコードであるHTMLファイル30の主要部分を概略的に示す。HTMLファイル30は、すべて文字情報で記述されるテキストファイルであり、表示のための制御情報などがタグとして区別される。HTLMファイルは、ファイル名に付加する拡張子をたとえば「html」や「hml」などとして、ブラウザ部5での識別を容易にしている。一般に、HTMLファイル30の冒頭では、使用しているHTMLのバージョンなどが宣言される。次に、HTMLファイルであることが宣言される。HTMLファイル30の場合、「<html>」から最後の「</html>」までがHTMLファイルの実体として宣言される。このHTMLファイル中に、headとbodyとが存在する。bodyには、図2のメイン画像21、説明文22およびQRコード画像23にそれぞれ相当するメイン画像用ファイル指定データ31、説明文記述データ32、およびQRコード用ファイル指定データ33が含まれる。説明文記述データ32は、記述される説明文の文字列と、説明文を配置する位置や属性などのデータとを含む。実際には説明文22の一行毎に説明文記述データ32が対応しているけれども、簡略化のために1行分のみ示す。メイン画像用ファイル指定データ31およびQRコード用ファイル指定データ33は、他のHTMLファイルまたは画像ファイルを指定する。QRコード画像23は、たとえば「gif」形式の画像ファイルで記述される。QRコード画像23に替えて、またはQRコード画像23とともに、地図画像などがホームページ画像20中に表示されることもある。図4のメイン画像用ファイル指定データ31の例では、図2のメイン画像21は、「名所A.gif」の名称の画像データに対応している。ここで「名所A」は、一般的にはローマ字表記である。
【0028】
このような地図画像中には、住所を表す文字情報や電話番号、マップコードなどが文字列として表示される。文字と画像とを含む画像は、HTML形式の画像としてまとめて記述される。したがって、画像中に地名などの場所を特定する文字情報が含まれていれば、画像を表示するためのHTMLファイルから場所を特定する文字情報を抽出することによって、HTMLファイル30の全体から場所を特定する文字情報を抽出するよりも、抽出する範囲を絞り、効率の高い抽出を行うことができる。
【0029】
図5は、図2のようなQRコード画像23を含まないホームページ画像40の例を示す。ホームページ画像40では、目的地周辺地図41が含まれている。目的地周辺地図41中には、名所Aの住所などを示す住所文字列42が含まれているものとする。このような目的地周辺地図41は、ホームページ画像40全体を示すHTMLファイル中に、他のHTMLファイルにリンクする形式で、たとえば、「<a href="ファイル名.html"〜</a>」のように記載されている。ただし、「ファイル名」は具体的なHTMLファイルのファイル名である。そのHTMLファイルを参照すれば、住所文字列42を抽出することができる。住所文字列42を抽出する範囲が限られるので、ホームページ画像全体を示すHTMLファイル中から抽出するよりも、容易に抽出することができる。
【0030】
図6は、図5のホームページ画像40に対応して得られる画像45を示す。画像45では、ホームページ画像40中の名所A周辺地図41を、住所文字列42に基づいて算出される緯度・経度に従って表示するナビゲーション用の道路地図46で置き換えている。道路地図46は、図1の地図蓄積部3に蓄積されている地図中から選択する。ナビゲーション制御部4は、利用者の操作を受けて、地図のスクロールや拡大、縮小などの表示の変更を加えることもできる。名所A表示41にタッチすると、たとえば現在位置から名所Aまでの経路探索を開始させるようにすることもできる。また、経路探索の開始と、元のホームページの表示とを、選択的に実行するようにすることもできる。
【0031】
図2や図5のようなホームページ画像20,40とナビゲーション用の道路地図46とは、一方を他方の中でのウインドウ表示として行わせることもできる。
【0032】
以上のように、ナビゲーション装置1は、表示手段である表示部2と、閲覧手段であるブラウザ部5と、抽出手段である住所・電話番号・マップコード抽出部7およびQRコード抽出部8と、検索手段である位置情報抽出部9と、制御手段であるナビゲーション制御部4とを含む。ブラウザ部5は、たとえばインターネット網10などのコンピュータ通信網で提供されるホームページなどのウエブページを、ナビゲーション用の地図画像を表示する表示部2に表示して閲覧可能にする。住所・電話番号・マップコード抽出部7が表示中のウエブページの画像を記載する文字情報中から、画像情報を表示するための文字情報を抽出すると、位置情報抽出部9が場所を表す文字情報を特定し、特定される文字情報に対応する位置情報を検索する。ナビゲーション制御部4は、検索される位置情報に基づいて、ナビゲーションの制御を行うので、コンピュータ通信網で提供されるウエブページを利用して、利用者の操作の負担を軽減させて経路案内などを行うことができる。
【0033】
図7は、「名所Aのページ」である図2や図5に示すホームページ画像20,40を閲覧中、「名所A」を目的地に設定して経路案内する際に、図1のナビゲーション制御部4が行う制御手順を概略的に示す。ステップs1では、利用者の操作に従い、ナビゲーション装置1のブラウザ部5にて「名所Aのページ」を閲覧するために、ホームページのソースを取得する。名所Aの選択は、検索エンジンを利用して行ったり、直接URL(
Uniform Resource Locator)を入力して指定することで行うことができる。ステップs2およびステップs3では、「名所Aのページ」を記述するウエブページのソースコード(HTML)をたとえば記載順に読み込んで解析し、(a)住所、(b)電話番号、(c)マップコード、(d)(緯度・経度情報で構成された)QRコードなどの位置情報を抽出する。まずステップs2で、住所、電話番号、マップコードはあるか否かを判断する。ないと判断するときは、ステップs3でQRコードはあるか否か判断する。図2のホームページ画像20からはQRコード画像23が抽出される。ただし、抽出されるQRコード画像23は、必ずしも緯度・経度情報に対応しているとは限らない。解析して得られる緯度・経度データが地図蓄積部3に蓄積されている地図の範囲外などとなる場合は、緯度・経度情報ではないと判断する。QRコード画像23が緯度・経度情報を表していない場合でも、住所やマップコードなどの位置情報を表す場合がある。ステップs4では、QRコード画像を、図1のQRコード抽出部8によって、図4のQRコード用ファイル指定データ33に基づき抽出する。ステップs5では、QRコード画像を解析し、場所を特定するための文字情報を抽出する。QRコードが緯度・経度情報であれば、その緯度・経度情報がそのまま抽出される。
【0034】
ステップs2で住所、電話番号、マップコードがあると判断するときは、ステップs6に進み、図1の住所・電話番号・マップコード抽出部7で対応する文字列を抽出する。ステップs6で文字列を抽出するか、ステップs5で場所を特定するための文字情報を抽出すると、ステップs7で図1の位置情報抽出部9のデータベースを検索する。文字列や文字情報に対応する位置情報が検索されると、ステップs8で緯度・経度が算出される。次のステップs9では、ステップs8で算出された緯度・経度に基づき、経路探索用に入力するための緯度・経度データが算出される。QRコード画像23が緯度・経度情報を表示している場合は、表示している緯度・経度情報に基づいて緯度・経度データが算出される。ステップs10では、ソースコードを最後まで読み込んでいるか否かを判断する。途中であれば、ステップs2に戻る。なお、ステップs3でQRコードがないと判断するときは、ステップs10に移行する。
【0035】
ステップs10で、ソースコードを最後まで読み込んだと判断するときは、ステップs20、ステップs40、ステップa60またはステップs80のいずれかに移行する。ステップs20では、ホームページの地図画像をナビゲーションの地図画像と置き換える。ステップs40では、ナビゲーションの地図とブラウザによるホームページ画像とを同時に表示する。ステップs60では、たとえば「目的地に設定」ボタンをナビゲーション側で表示し、このボタンが操作されれば、目的地の設定が開始される。ステップs80では、ブラウザが表示するホームページ画像20に表示されるQRコード画像23をたとえば目的地に設定ボタン26に置き換え、図3に示す画像25として表示する。これらのステップs20、ステップs40、ステップs60またはステップs80の選択は、予め設定しておくことができる。また、ステップs10の後で、選択操作を受けるようにすることもできる。
【0036】
なお、ステップs20へは、ホームページ画像に地図画像が含まれている場合に移行可能である。ステップs80には、ホームページ画像20のように、QRコード画像23が含まれている場合に移行可能である。
【0037】
図8は、図7のステップs20に続く動作を示す。ステップs21では、ホームページに地図画像はあるか否かを判断する。図5に示すようなホームページ画像40であれば、名所A周辺地図41として地図画像が含まれているので、ステップs22に移る。含まれていないときには、ステップs40やステップs60に移行する。ステップs22では、算出した緯度・経度データは複数か否かを判断する。すなわち、場所を特定するための文字情報は複数か否かを判断する。候補の順番は、たとえばHTMLファイルから抽出される順番である。複数であるときには、ステップs23に移り、「次候補を表示」メニューを表示部2の一部に表示する。次にステップs24で、ホームページ画像の表示時に、地図画像表示用の表示部2に、算出された緯度・経度データの地点を中心として、ナビゲーション用の地図を、地図蓄積部3から読み出して表示する。次にステップs25で、ユーザの望む地図が表示できているか否かを判断する。たとえば、一定時間経過するまでに、「次候補を表示」メニューへの操作が行われなければ、利用者であるユーザの望む地図が表示できていると判断される。一定時間内に、「次候補を表示」メニューに対する操作が行われているときは、ステップs26で、ホームページ地図画像の表示部2に、次候補緯度・経度データの地点を中心としたナビゲーション地図を表示して、ステップs25に戻る。
【0038】
ステップs22で、算出した緯度・経度データが複数ではないときは、ステップs27で、ホームページ表示時に、表示部2に緯度・経度データの地点を中心としたナビゲーション地図を表示する。ステップs25でユーザの望む地図が表示できていると判断するとき、またはステップs27に続いて、ステップs28では、地図へのタッチで目的地設定を行う。次に、ステップs29では経路探索計算を行い、ステップs30で経路案内を行う。
【0039】
図9は、図7のステップs40、または図8のステップs21でホームページに地図画像がないと判断するときに続く動作を示す。ステップs41では、算出した緯度・経度データは複数か否かを判断する。すなわち、場所を特定するための文字情報は複数か否かを判断する。候補の順番は、たとえばHTMLファイルから抽出される順番である。複数であるときには、ステップs42に移り、「次候補を表示」メニューを表示部2の一部に表示する。次にステップs43で、ホームページ画像と、算出された緯度・経度データの地点を中心として、ナビゲーション用の地図を、地図蓄積部3から読み出して、ホームページ画像と同時に表示する。次にステップs44で、ユーザの望む地図が表示できているか否かを判断する。たとえば、一定時間経過するまでに、「次候補を表示」メニューへの操作が行われなければ、利用者であるユーザの望む地図が表示できていると判断される。一定時間内に、「次候補を表示」メニューに対する操作が行われているときは、ステップs45で、ホームページ地図画像の表示部2に、次候補緯度・経度データの地点を中心としたナビゲーション地図を表示して、ステップs44に戻る。
【0040】
ステップs41で、算出した緯度・経度データが複数ではないときは、ステップs46で、表示部2に緯度・経度データの地点を中心としたナビゲーション地図を、ホームページ画像と同時に表示する。ステップs44でユーザの望む地図が表示できていると判断するとき、またはステップs46に続いて、ステップs47では、地図へのタッチで目的地設定を行う。次に、ステップs48では経路探索計算を行い、ステップs49で経路案内を行う。
【0041】
図10は、図7のステップs60、または図8のステップs21でホームページに地図画像がないと判断するときに続く動作を示す。ステップs61では、算出した緯度・経度データは複数か否かを判断する。すなわち、場所を特定するための文字情報は複数か否かを判断する。候補の順番は、たとえばHTMLファイルから抽出される順番である。複数であるときには、ステップs62に移り、「次候補を表示」メニューを表示部2の一部に表示する。次にステップs63で、「〜を目的地に設定」ボタンをナビゲーション制御部4が表示部2に表示する。「〜」の部分には、名所Aの名称などが記載される。次にステップs64で、ユーザの望む目的地が「〜」の部分に表示できているか否かを判断する。たとえば、一定時間経過するまでに、「次候補を表示」メニューへの操作が行われなければ、利用者であるユーザの望む地図が表示できていると判断される。一定時間内に、「次候補を表示」メニューに対する操作が行われているときは、ステップs65で、次候補の緯度・経度データの地点を「〜」の部分に記載して、「〜を目的地に設定」ボタンをナビゲーション側で表示し、ステップs64に戻る。
【0042】
ステップs61で、算出した緯度・経度データが複数ではないときは、ステップs66で、「目的地に設定」ボタンをナビゲーション側で表示する。ステップs64でユーザの望む目的地が表示できていると判断するとき、またはステップs66に続いて、ステップs67では、「〜を目的地に設定」ボタンまたは「目的地に設定」ボタンへのタッチで目的地設定を行う。次に、ステップs68では経路探索計算を行い、ステップs69で経路案内を行う。
【0043】
図11は、図7のステップs80に続く動作を示す。ステップs81では、QRコードはあるか否かを判断する。QRコードがないと判断するときは、ステップs20、s40またはs60に移行する。ステップs81でQRコードがあると判断するときは、ステップs82に移行する。ステップs82では、図2に示すようなホームページ画像20の表示時に、QRコード画像23の表示部分に、図3に示すような「目的地に設定」ボタン26を表示する。ステップs83では、「目的地に設定」ボタン26へのタッチで目的地設定を行う。次に、ステップs84では経路探索計算を行い、ステップs85で経路案内を行う。
【0044】
以上で説明しているナビゲーション装置1は、車両などの移動体に設置して用いることができるのは当然であるけれども、たとえばパーソナルコンピュータにプログラムをインストールし、データベースを構築しておけば、同様に実現することができる。文字情報を抽出して位置情報を検索するのは、特許文献4と同様に、インターネット10などを介して接続される検索サーバであっても、本発明を同様に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施の一形態としてのナビゲーション装置1の概略的なシステム構成を示すブロック図である。
【図2】図1の表示部2で閲覧するホームページ画像20の例を示す図である。
【図3】図2のQRコード画像23を解析して対応する位置情報を得た場合に表示する画像25の例を示す図である。
【図4】図2のホームページ画像20のソースコードであるHTMLファイル30の主要部分を概略的に示す図である。
【図5】図2のようなQRコード画像23を含まないホームページ画像40の例を示す図である。
【図6】図5のホームページ画像40に対応して、地図画像をナビゲーションの画像に置き換えて得られる画像45を示す図である。
【図7】図2や図5に示すホームページ画像20,40を閲覧中、「名所A」を目的地に設定して経路案内する際に、図1のナビゲーション制御部4が行う制御手順を概略的に示すフローチャートである。
【図8】図7のステップs20に続く動作を示すフローチャートである。
【図9】図7のステップs40、または図8のステップs21でホームページに地図画像がないと判断するときに続く動作を示すフローチャートである。
【図10】図7のステップs60、または図8のステップs21でホームページに地図画像がないと判断するときに続く動作を示すフローチャートである。
【図11】図7のステップs80に続く動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0046】
1ナビゲーション装置
2 表示部
3 地図蓄積部
4 ナビゲーション制御部
5 ブラウザ部
7 住所・電話番号・マップコード抽出部
8 QRコード抽出部
9 位置情報抽出部
10 インターネット網
20,40 ホームページ画像
21 メイン画像
23 QRコード画像
26 目的地に設定ボタン
30 HTMLファイル
41 名所A周辺地図
42 住所文字列
46 ナビゲーション用の道路地図
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットなどのコンピュータ通信網で提供されるウエブページを閲覧可能で、ウエブページに含まれる情報を利用して経路案内を行うことが可能なナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両などの移動体が目的地まで移動する経路を探索し、道路地図を表示して案内するナビゲーション装置が利用されている。ナビゲーション装置での経路案内では、出発地から目的地までの経路を探索し、現在位置と経路との関係を道路地図上で表示する。現在位置は、たとえばGPS(Global Positioning System)などを利用して自動的に検知することができる。経路探索の際に、現在位置を出発地とすることはできる。しかしながら、目的地は入力する必要がある。さらに、目的地へ到達する前に経由すべき場所があれば、経由地を含めて入力する必要がある。
【0003】
今日では、ユーザによる目的地などの選定は、インターネットを経由して閲覧するホームページなどのウエブページを見て行われることが多くなっている(たとえば、特許文献1参照。)。ホームページは、インターネットに関して開設されている各種検索エンジンなどを利用して検索し、パーソナルコンピュータや携帯電話で閲覧することができる。閲覧したホームページの中に、目的地などとすべき位置情報があれば、利用者が改めてナビゲーション装置に入力し、経路探索を行うことになる。広告媒体に位置情報が一次元や二次元のバーコードなどで表示されているときに、光学的に読み取って入力することができるナビゲーション方法も開示されている(たとえば、特許文献2参照。)。また、放送ビデオ信号中にバーコードなどの認識可能データが含まれているときに、ビデオフレームからデータを読み取る方法なども開示されている(たとえば、特許文献3参照。)。
【0004】
インターネットへアクセスしてホームページなどを閲覧する機能と、ホームページを表示するためのHTML(Hyper Text Markup Language)ファイルから、場所を特定するための文字情報を抽出し、文字情報に対応する位置情報をインターネット上のサーバで検索して、検索された位置情報に基づいてナビゲーションの制御を行う機能とを備えるナビゲーション装置も開示されている(たとえば、特許文献2参照。)。特許文献2では、発明が解決しようとする課題の欄で、HTMLファイルに専用のタグを用意し、そのタグで挟んで緯度経度などの位置情報を表し、この位置情報を経路案内に利用することの可能性を示唆している。しかしながら、新たなタグを定義することは汎用性がなく、特許文献1で開示する発明では、HTMLファイルを構成する文字情報から、住所や電話番号等、場所を特定するための文字情報を抽出し、抽出された文字情報から検索される位置情報を用いてナビゲーションの制御が行われる。位置情報の検索は、抽出した文字情報を検索用のサーバに渡し、サーバが文字情報に基づいて検索した位置情報を取得して行われる。
【0005】
【特許文献1】特開2000−314633号公報
【特許文献2】特開2000−48586号公報
【特許文献3】特許第2575582号公報
【特許文献4】特開2000−337911号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のナビゲーション装置では、目的地等を設定するために、利用者が前もって位置情報を知っている必要がある。位置情報としては、住所が代表的なものである。ただし、住所から目的地検索等を行う場合、県名、市名、町名、番地など、一文字ずつ入力する操作が必要となり、煩わしい。位置情報は、電話番号などで入力することができるものもある。住所に比較すれば電話番号の方が入力しやすいことが多いけれども、目的地について前もって調べておく必要がある。ナビゲーションの機能として、任意の地域の地図を表示して、地図中に含まれる文字情報などを、画像への操作で入力する機能を有するものもあるけれども、ナビゲーションの機能で表示する地図では、目的地についての詳細なデータは表示されない。たとえば、駐車場料金や開店時間などの目的地のデータは、ナビゲーション装置が備える地図中には含まれていない。
【0007】
今日では、インターネット上で公開されるホームページに、種々の観光施設などが詳細なデータを提供している。提供するデータには、特許文献4に記載されているように、ナビゲーション装置に入力しうる形式の文字情報が含まれていれば、ホームページを閲覧するだけで、目的地の設定等が可能になる。しかしながら、特許文献4では、ホームページを表すHTMLファイルの全体から文字情報を抽出し、検索サーバを利用して位置情報を取得するようにしている。HTMLファイルは、文字を表すテキストデータで形成され、表示に関する情報がタグとして、表示される文字情報自体とは区別して表記されている。抽出される文字情報は、電話番号などのように特定のパターンを有する場合を除き、位置情報に対応しているか否かは不明である。したがって、文字情報を抽出しても、検索サーバにアクセスして位置情報との対応を確認しないと、ナビゲーションの経路案内に利用可能な文字情報か否かが不明となる。文字情報は、前後の文脈などを含めれば地名ではないことが明らかな場合でも、単独で抽出すると地名と判断されることがあるので、一般には多くの文字情報が抽出され、位置情報に対応付けられてしまう。
【0008】
また、ホームページには、利用者の便宜を図るために概略的な地図が表示される場合が多い。しかしながら、ホームページ掲載の地図では、概略的な表示のため、位置関係がつかみにくく、実際の道路や建物との位置関係が判りにくい。詳細な地図を表示すると、データ量が多くなり、ホームページを構成する地図画像ファイルをダウンロードするパケット通信費用が負担になる。
【0009】
本発明の目的は、コンピュータ通信網で提供されるウエブページを利用して、利用者の操作の負担を軽減させて経路案内などを行うことができるナビゲーション装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、経路案内を行うナビゲーション装置において、
コンピュータ通信網で提供されるウエブページを、表示手段に表示して閲覧可能にする閲覧手段と、
表示手段に表示中のウエブページを構成する文字情報中から、画像情報を表示するための文字情報を抽出する抽出手段と、
抽出手段によって抽出される画像情報を表示するための文字情報に基づいて、場所を表す文字情報を特定し、特定される文字情報に対応する位置情報を検索する検索手段と、
検索される位置情報に基づいて、ナビゲーションの制御を行う制御手段とを含むことを特徴とするナビゲーション装置である。
【0011】
本発明に従えば、経路案内を行うナビゲーション装置は、閲覧手段と、抽出手段と、検索手段と、制御手段とを含む。閲覧手段は、たとえばインターネットなどのコンピュータ通信網で提供されるホームページなどのウエブページを、表示手段に表示して閲覧可能にする。画像を記載する文字情報は、「施設名.拡張子」のパターンであることが多い。「拡張子」は、たとえば「gif」など、画像のデータ形成に関連している。したがって、「施設名」の文字情報は容易に抽出可能である。抽出手段が表示中のウエブページの画像を記載する文字情報中から、画像情報を表示するための文字情報を抽出すると、検索手段が場所を表す文字情報を特定し、特定される文字情報に対応する位置情報を検索する。制御手段は、検索される位置情報に基づいて、ナビゲーションの制御を行うので、コンピュータ通信網で提供されるウエブページを利用して、利用者の操作の負担を軽減させて経路案内などを行うことができる。
【0012】
また本発明で、前記場所を特定するための文字情報は、場所を特定するコード化された画像の種別を示す予め定めるパターンに従う文字列であり、
前記抽出手段は、該画像を解析して文字情報を抽出することを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、地図画像中に一次元や二次元のバーコードなどの画像の種別を示すパターンに従って場所を特定するための文字情報を表示するようにしておけば、地図画像中に表示されている画像を解析して文字情報を抽出し経路探索用に利用することができる。
【0014】
また本発明で、前記文字情報と前記位置情報との対応関係に基づいて、予め構築されるデータベースを記憶する記憶手段をさらに含み、
前記検索手段は、記憶手段のデータベースを参照して、位置情報の検索を行うことを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、文字情報と位置情報とを対応付けるデータベースは記憶手段に予め構築されているので、文字情報に基づく位置情報の検索を装置内部で迅速に行うことができる。
【0016】
また本発明で、前記制御手段は、前記画像情報を表示するための文字情報に従って表示される画像が地図情報であるときに、該地図情報を前記検索手段によって検索される位置情報に対応する場所を含むナビゲーション用の地図画像に置き換えるように制御することを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、ウエブページに表示される概略的な地図画像を、画像情報を表示するための文字情報に従って表示されるナビゲーション用の地図画像に置き換えるので、ウエブページ上に詳細な地図が表示される場合と同様の詳細な表示を行うことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、閲覧中のウエブページを記載する文字情報中から、画像情報を表示するための文字情報を抽出すると、場所を表す文字情報が特定され、文字情報に対応する位置情報が検索される。画像情報を表示するための文字列には、「施設名.拡張子」などのパターンで、施設名が含まれていることが多いので、文字情報の抽出を容易に行うことができる。検索される位置情報に基づいて、ナビゲーションの制御が行われるので、コンピュータ通信網で提供されるウエブページに概略的に記載されている地図画像などを利用して、地名を示す文字情報を、抽出手段が場所を特定するための文字情報として抽出するので、地図画像中に地名に対応する文字情報を表示するようなウエブページであれば、地図画像中に表示されている地名を経路探索用に利用することができる。
【0019】
また本発明によれば、地図画像中に一次元や二次元のバーコードなどの画像の種別を示すパターンに従い場所を特定するための文字情報を抽出するようにしておけば、画像を解析して得られる位置情報を経路探索用に利用することができる。
【0020】
また本発明によれば、文字情報と位置情報とを対応付けるデータベースが予め構築されているので、文字情報に基づく位置情報の検索を装置内部で迅速に行うことができる。
【0021】
また本発明によれば、ウエブページに表示される概略的な地図画像をナビゲーション用の地図画像に置き換えるので、ウエブページ上に詳細な地図が表示される場合と同様の詳細な表示を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は、本発明の実施の一形態としてのナビゲーション装置1の概略的な構成を示す。ナビゲーション装置1は、液晶表示装置(LCD)などの表示部2を備え、地図蓄積部3に蓄積されている道路地図などを表示しながら経路案内を行う。経路案内を行う経路は、利用者から目的地などの位置情報が入力されて探索される。経路案内の表示や経路探索は、ナビゲーション制御部4による制御で行われる。表示部2の表示面は、タッチパネルとしての入力機能も備えている。
【0023】
ナビゲーション装置1には、ブラウザ部5、接続部6、住所・電話番号・マップコード抽出部7、QRコード抽出部8、および位置情報抽出部9が含まれる。マップコード(登録商標)は株式会社デンソーによって開発された住所コードの一種である。マップコードは、日本全国を大まかにメッシュ分割したゾーンから、 さらにそれを細かく分割したブロック、ユニットによって構成され、このゾーン、ブロック、ユニット、それぞれの番号を順に並べた数字によって表される。QR(Quick Response)コードは、株式会社デンソーウエーブによって開発された二次元バーコードである。ブラウザ部5は、接続部6を介して接続されるインターネット網10に、各種サーバ11,12,13,…から提供されるホームページを表すHTMLファイルを取得し、表示部2に表示して閲覧することができる。
【0024】
ナビゲーション制御部4、ブラウザ部5、住所・電話番号・マップコード抽出部7およびQRコード抽出部8は、たとえば1または複数のCPUを有し、予め設定されるプログラムに従って動作する結果として実現される。地図蓄積部3には、CD−ROMやDVD−ROMなどの大容量記憶媒体や、ハードディスク装置(HDD)などの大容量記憶装置を備え、道路地図データが蓄積されている。位置情報抽出部9は、文字情報と位置情報との対応関係について予め構築されるデータベースを記憶する記憶手段を備えている。後述するように、画像情報を表示するための文字情報には、施設名などがローマ字表記される可能性が多い。データベースとしては、ローマ字表記の施設データを持つようにしておく。
【0025】
図2は、表示部2で閲覧するホームページ画像20の例を示す。ホームページ画像20は、たとえばメイン画像21、説明文22およびQRコード画像23などから構成される。ホームページ20の構成は種々考えられ、図2では簡略化して示す。メイン画像21は、実際にはより大きく、かつ多彩な画像であるけれども、縮小し、かつ簡略化して示す。説明文22も簡略化して示す。QRコードは二次元バーコードとしては普及しており、カメラ付き携帯電話機などで読み取ることができるので、ホームページにもQRコード画像23を掲載することが多くなってきている。
【0026】
図3は、QRコード画像23を解析して対応する位置情報を得た場合に表示する画像25の例を示す。QRコード画像23に対応する位置情報で示される場所を、経路探索の目的地に設定することを指示する目的地に設定ボタン26がQRコード画像23に替えて表示される。目的地に設定ボタン26にタッチすれば、QRコードから解析された場所を目的地として経路探索が開始される。
【0027】
図4は、図2のホームページ画像20のソースコードであるHTMLファイル30の主要部分を概略的に示す。HTMLファイル30は、すべて文字情報で記述されるテキストファイルであり、表示のための制御情報などがタグとして区別される。HTLMファイルは、ファイル名に付加する拡張子をたとえば「html」や「hml」などとして、ブラウザ部5での識別を容易にしている。一般に、HTMLファイル30の冒頭では、使用しているHTMLのバージョンなどが宣言される。次に、HTMLファイルであることが宣言される。HTMLファイル30の場合、「<html>」から最後の「</html>」までがHTMLファイルの実体として宣言される。このHTMLファイル中に、headとbodyとが存在する。bodyには、図2のメイン画像21、説明文22およびQRコード画像23にそれぞれ相当するメイン画像用ファイル指定データ31、説明文記述データ32、およびQRコード用ファイル指定データ33が含まれる。説明文記述データ32は、記述される説明文の文字列と、説明文を配置する位置や属性などのデータとを含む。実際には説明文22の一行毎に説明文記述データ32が対応しているけれども、簡略化のために1行分のみ示す。メイン画像用ファイル指定データ31およびQRコード用ファイル指定データ33は、他のHTMLファイルまたは画像ファイルを指定する。QRコード画像23は、たとえば「gif」形式の画像ファイルで記述される。QRコード画像23に替えて、またはQRコード画像23とともに、地図画像などがホームページ画像20中に表示されることもある。図4のメイン画像用ファイル指定データ31の例では、図2のメイン画像21は、「名所A.gif」の名称の画像データに対応している。ここで「名所A」は、一般的にはローマ字表記である。
【0028】
このような地図画像中には、住所を表す文字情報や電話番号、マップコードなどが文字列として表示される。文字と画像とを含む画像は、HTML形式の画像としてまとめて記述される。したがって、画像中に地名などの場所を特定する文字情報が含まれていれば、画像を表示するためのHTMLファイルから場所を特定する文字情報を抽出することによって、HTMLファイル30の全体から場所を特定する文字情報を抽出するよりも、抽出する範囲を絞り、効率の高い抽出を行うことができる。
【0029】
図5は、図2のようなQRコード画像23を含まないホームページ画像40の例を示す。ホームページ画像40では、目的地周辺地図41が含まれている。目的地周辺地図41中には、名所Aの住所などを示す住所文字列42が含まれているものとする。このような目的地周辺地図41は、ホームページ画像40全体を示すHTMLファイル中に、他のHTMLファイルにリンクする形式で、たとえば、「<a href="ファイル名.html"〜</a>」のように記載されている。ただし、「ファイル名」は具体的なHTMLファイルのファイル名である。そのHTMLファイルを参照すれば、住所文字列42を抽出することができる。住所文字列42を抽出する範囲が限られるので、ホームページ画像全体を示すHTMLファイル中から抽出するよりも、容易に抽出することができる。
【0030】
図6は、図5のホームページ画像40に対応して得られる画像45を示す。画像45では、ホームページ画像40中の名所A周辺地図41を、住所文字列42に基づいて算出される緯度・経度に従って表示するナビゲーション用の道路地図46で置き換えている。道路地図46は、図1の地図蓄積部3に蓄積されている地図中から選択する。ナビゲーション制御部4は、利用者の操作を受けて、地図のスクロールや拡大、縮小などの表示の変更を加えることもできる。名所A表示41にタッチすると、たとえば現在位置から名所Aまでの経路探索を開始させるようにすることもできる。また、経路探索の開始と、元のホームページの表示とを、選択的に実行するようにすることもできる。
【0031】
図2や図5のようなホームページ画像20,40とナビゲーション用の道路地図46とは、一方を他方の中でのウインドウ表示として行わせることもできる。
【0032】
以上のように、ナビゲーション装置1は、表示手段である表示部2と、閲覧手段であるブラウザ部5と、抽出手段である住所・電話番号・マップコード抽出部7およびQRコード抽出部8と、検索手段である位置情報抽出部9と、制御手段であるナビゲーション制御部4とを含む。ブラウザ部5は、たとえばインターネット網10などのコンピュータ通信網で提供されるホームページなどのウエブページを、ナビゲーション用の地図画像を表示する表示部2に表示して閲覧可能にする。住所・電話番号・マップコード抽出部7が表示中のウエブページの画像を記載する文字情報中から、画像情報を表示するための文字情報を抽出すると、位置情報抽出部9が場所を表す文字情報を特定し、特定される文字情報に対応する位置情報を検索する。ナビゲーション制御部4は、検索される位置情報に基づいて、ナビゲーションの制御を行うので、コンピュータ通信網で提供されるウエブページを利用して、利用者の操作の負担を軽減させて経路案内などを行うことができる。
【0033】
図7は、「名所Aのページ」である図2や図5に示すホームページ画像20,40を閲覧中、「名所A」を目的地に設定して経路案内する際に、図1のナビゲーション制御部4が行う制御手順を概略的に示す。ステップs1では、利用者の操作に従い、ナビゲーション装置1のブラウザ部5にて「名所Aのページ」を閲覧するために、ホームページのソースを取得する。名所Aの選択は、検索エンジンを利用して行ったり、直接URL(
Uniform Resource Locator)を入力して指定することで行うことができる。ステップs2およびステップs3では、「名所Aのページ」を記述するウエブページのソースコード(HTML)をたとえば記載順に読み込んで解析し、(a)住所、(b)電話番号、(c)マップコード、(d)(緯度・経度情報で構成された)QRコードなどの位置情報を抽出する。まずステップs2で、住所、電話番号、マップコードはあるか否かを判断する。ないと判断するときは、ステップs3でQRコードはあるか否か判断する。図2のホームページ画像20からはQRコード画像23が抽出される。ただし、抽出されるQRコード画像23は、必ずしも緯度・経度情報に対応しているとは限らない。解析して得られる緯度・経度データが地図蓄積部3に蓄積されている地図の範囲外などとなる場合は、緯度・経度情報ではないと判断する。QRコード画像23が緯度・経度情報を表していない場合でも、住所やマップコードなどの位置情報を表す場合がある。ステップs4では、QRコード画像を、図1のQRコード抽出部8によって、図4のQRコード用ファイル指定データ33に基づき抽出する。ステップs5では、QRコード画像を解析し、場所を特定するための文字情報を抽出する。QRコードが緯度・経度情報であれば、その緯度・経度情報がそのまま抽出される。
【0034】
ステップs2で住所、電話番号、マップコードがあると判断するときは、ステップs6に進み、図1の住所・電話番号・マップコード抽出部7で対応する文字列を抽出する。ステップs6で文字列を抽出するか、ステップs5で場所を特定するための文字情報を抽出すると、ステップs7で図1の位置情報抽出部9のデータベースを検索する。文字列や文字情報に対応する位置情報が検索されると、ステップs8で緯度・経度が算出される。次のステップs9では、ステップs8で算出された緯度・経度に基づき、経路探索用に入力するための緯度・経度データが算出される。QRコード画像23が緯度・経度情報を表示している場合は、表示している緯度・経度情報に基づいて緯度・経度データが算出される。ステップs10では、ソースコードを最後まで読み込んでいるか否かを判断する。途中であれば、ステップs2に戻る。なお、ステップs3でQRコードがないと判断するときは、ステップs10に移行する。
【0035】
ステップs10で、ソースコードを最後まで読み込んだと判断するときは、ステップs20、ステップs40、ステップa60またはステップs80のいずれかに移行する。ステップs20では、ホームページの地図画像をナビゲーションの地図画像と置き換える。ステップs40では、ナビゲーションの地図とブラウザによるホームページ画像とを同時に表示する。ステップs60では、たとえば「目的地に設定」ボタンをナビゲーション側で表示し、このボタンが操作されれば、目的地の設定が開始される。ステップs80では、ブラウザが表示するホームページ画像20に表示されるQRコード画像23をたとえば目的地に設定ボタン26に置き換え、図3に示す画像25として表示する。これらのステップs20、ステップs40、ステップs60またはステップs80の選択は、予め設定しておくことができる。また、ステップs10の後で、選択操作を受けるようにすることもできる。
【0036】
なお、ステップs20へは、ホームページ画像に地図画像が含まれている場合に移行可能である。ステップs80には、ホームページ画像20のように、QRコード画像23が含まれている場合に移行可能である。
【0037】
図8は、図7のステップs20に続く動作を示す。ステップs21では、ホームページに地図画像はあるか否かを判断する。図5に示すようなホームページ画像40であれば、名所A周辺地図41として地図画像が含まれているので、ステップs22に移る。含まれていないときには、ステップs40やステップs60に移行する。ステップs22では、算出した緯度・経度データは複数か否かを判断する。すなわち、場所を特定するための文字情報は複数か否かを判断する。候補の順番は、たとえばHTMLファイルから抽出される順番である。複数であるときには、ステップs23に移り、「次候補を表示」メニューを表示部2の一部に表示する。次にステップs24で、ホームページ画像の表示時に、地図画像表示用の表示部2に、算出された緯度・経度データの地点を中心として、ナビゲーション用の地図を、地図蓄積部3から読み出して表示する。次にステップs25で、ユーザの望む地図が表示できているか否かを判断する。たとえば、一定時間経過するまでに、「次候補を表示」メニューへの操作が行われなければ、利用者であるユーザの望む地図が表示できていると判断される。一定時間内に、「次候補を表示」メニューに対する操作が行われているときは、ステップs26で、ホームページ地図画像の表示部2に、次候補緯度・経度データの地点を中心としたナビゲーション地図を表示して、ステップs25に戻る。
【0038】
ステップs22で、算出した緯度・経度データが複数ではないときは、ステップs27で、ホームページ表示時に、表示部2に緯度・経度データの地点を中心としたナビゲーション地図を表示する。ステップs25でユーザの望む地図が表示できていると判断するとき、またはステップs27に続いて、ステップs28では、地図へのタッチで目的地設定を行う。次に、ステップs29では経路探索計算を行い、ステップs30で経路案内を行う。
【0039】
図9は、図7のステップs40、または図8のステップs21でホームページに地図画像がないと判断するときに続く動作を示す。ステップs41では、算出した緯度・経度データは複数か否かを判断する。すなわち、場所を特定するための文字情報は複数か否かを判断する。候補の順番は、たとえばHTMLファイルから抽出される順番である。複数であるときには、ステップs42に移り、「次候補を表示」メニューを表示部2の一部に表示する。次にステップs43で、ホームページ画像と、算出された緯度・経度データの地点を中心として、ナビゲーション用の地図を、地図蓄積部3から読み出して、ホームページ画像と同時に表示する。次にステップs44で、ユーザの望む地図が表示できているか否かを判断する。たとえば、一定時間経過するまでに、「次候補を表示」メニューへの操作が行われなければ、利用者であるユーザの望む地図が表示できていると判断される。一定時間内に、「次候補を表示」メニューに対する操作が行われているときは、ステップs45で、ホームページ地図画像の表示部2に、次候補緯度・経度データの地点を中心としたナビゲーション地図を表示して、ステップs44に戻る。
【0040】
ステップs41で、算出した緯度・経度データが複数ではないときは、ステップs46で、表示部2に緯度・経度データの地点を中心としたナビゲーション地図を、ホームページ画像と同時に表示する。ステップs44でユーザの望む地図が表示できていると判断するとき、またはステップs46に続いて、ステップs47では、地図へのタッチで目的地設定を行う。次に、ステップs48では経路探索計算を行い、ステップs49で経路案内を行う。
【0041】
図10は、図7のステップs60、または図8のステップs21でホームページに地図画像がないと判断するときに続く動作を示す。ステップs61では、算出した緯度・経度データは複数か否かを判断する。すなわち、場所を特定するための文字情報は複数か否かを判断する。候補の順番は、たとえばHTMLファイルから抽出される順番である。複数であるときには、ステップs62に移り、「次候補を表示」メニューを表示部2の一部に表示する。次にステップs63で、「〜を目的地に設定」ボタンをナビゲーション制御部4が表示部2に表示する。「〜」の部分には、名所Aの名称などが記載される。次にステップs64で、ユーザの望む目的地が「〜」の部分に表示できているか否かを判断する。たとえば、一定時間経過するまでに、「次候補を表示」メニューへの操作が行われなければ、利用者であるユーザの望む地図が表示できていると判断される。一定時間内に、「次候補を表示」メニューに対する操作が行われているときは、ステップs65で、次候補の緯度・経度データの地点を「〜」の部分に記載して、「〜を目的地に設定」ボタンをナビゲーション側で表示し、ステップs64に戻る。
【0042】
ステップs61で、算出した緯度・経度データが複数ではないときは、ステップs66で、「目的地に設定」ボタンをナビゲーション側で表示する。ステップs64でユーザの望む目的地が表示できていると判断するとき、またはステップs66に続いて、ステップs67では、「〜を目的地に設定」ボタンまたは「目的地に設定」ボタンへのタッチで目的地設定を行う。次に、ステップs68では経路探索計算を行い、ステップs69で経路案内を行う。
【0043】
図11は、図7のステップs80に続く動作を示す。ステップs81では、QRコードはあるか否かを判断する。QRコードがないと判断するときは、ステップs20、s40またはs60に移行する。ステップs81でQRコードがあると判断するときは、ステップs82に移行する。ステップs82では、図2に示すようなホームページ画像20の表示時に、QRコード画像23の表示部分に、図3に示すような「目的地に設定」ボタン26を表示する。ステップs83では、「目的地に設定」ボタン26へのタッチで目的地設定を行う。次に、ステップs84では経路探索計算を行い、ステップs85で経路案内を行う。
【0044】
以上で説明しているナビゲーション装置1は、車両などの移動体に設置して用いることができるのは当然であるけれども、たとえばパーソナルコンピュータにプログラムをインストールし、データベースを構築しておけば、同様に実現することができる。文字情報を抽出して位置情報を検索するのは、特許文献4と同様に、インターネット10などを介して接続される検索サーバであっても、本発明を同様に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施の一形態としてのナビゲーション装置1の概略的なシステム構成を示すブロック図である。
【図2】図1の表示部2で閲覧するホームページ画像20の例を示す図である。
【図3】図2のQRコード画像23を解析して対応する位置情報を得た場合に表示する画像25の例を示す図である。
【図4】図2のホームページ画像20のソースコードであるHTMLファイル30の主要部分を概略的に示す図である。
【図5】図2のようなQRコード画像23を含まないホームページ画像40の例を示す図である。
【図6】図5のホームページ画像40に対応して、地図画像をナビゲーションの画像に置き換えて得られる画像45を示す図である。
【図7】図2や図5に示すホームページ画像20,40を閲覧中、「名所A」を目的地に設定して経路案内する際に、図1のナビゲーション制御部4が行う制御手順を概略的に示すフローチャートである。
【図8】図7のステップs20に続く動作を示すフローチャートである。
【図9】図7のステップs40、または図8のステップs21でホームページに地図画像がないと判断するときに続く動作を示すフローチャートである。
【図10】図7のステップs60、または図8のステップs21でホームページに地図画像がないと判断するときに続く動作を示すフローチャートである。
【図11】図7のステップs80に続く動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0046】
1ナビゲーション装置
2 表示部
3 地図蓄積部
4 ナビゲーション制御部
5 ブラウザ部
7 住所・電話番号・マップコード抽出部
8 QRコード抽出部
9 位置情報抽出部
10 インターネット網
20,40 ホームページ画像
21 メイン画像
23 QRコード画像
26 目的地に設定ボタン
30 HTMLファイル
41 名所A周辺地図
42 住所文字列
46 ナビゲーション用の道路地図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
経路案内を行うナビゲーション装置において、
コンピュータ通信網で提供されるウエブページを、表示手段に表示して閲覧可能にする閲覧手段と、
表示手段に表示中のウエブページを構成する文字情報中から、画像情報を表示するための文字情報を抽出する抽出手段と、
抽出手段によって抽出される画像情報を表示するための文字情報に基づいて、場所を表す文字情報を特定し、特定される文字情報に対応する位置情報を検索する検索手段と、
検索される位置情報に基づいて、ナビゲーションの制御を行う制御手段とを含むことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記場所を特定するための文字情報は、場所を特定するコード化された画像の種別を示す予め定めるパターンに従う文字列であり、
前記抽出手段は、該画像を解析して文字情報を抽出することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記文字情報と前記位置情報との対応関係に基づいて、予め構築されるデータベースを記憶する記憶手段をさらに含み、
前記検索手段は、記憶手段のデータベースを参照して、位置情報の検索を行うことを特徴とする請求項1または2記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記画像情報を表示するための文字情報に従って表示される画像が地図情報であるときに、該地図情報を前記検索手段によって検索される位置情報に対応する場所を含むナビゲーション用の地図画像に置き換えるように制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項1】
経路案内を行うナビゲーション装置において、
コンピュータ通信網で提供されるウエブページを、表示手段に表示して閲覧可能にする閲覧手段と、
表示手段に表示中のウエブページを構成する文字情報中から、画像情報を表示するための文字情報を抽出する抽出手段と、
抽出手段によって抽出される画像情報を表示するための文字情報に基づいて、場所を表す文字情報を特定し、特定される文字情報に対応する位置情報を検索する検索手段と、
検索される位置情報に基づいて、ナビゲーションの制御を行う制御手段とを含むことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記場所を特定するための文字情報は、場所を特定するコード化された画像の種別を示す予め定めるパターンに従う文字列であり、
前記抽出手段は、該画像を解析して文字情報を抽出することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記文字情報と前記位置情報との対応関係に基づいて、予め構築されるデータベースを記憶する記憶手段をさらに含み、
前記検索手段は、記憶手段のデータベースを参照して、位置情報の検索を行うことを特徴とする請求項1または2記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記画像情報を表示するための文字情報に従って表示される画像が地図情報であるときに、該地図情報を前記検索手段によって検索される位置情報に対応する場所を含むナビゲーション用の地図画像に置き換えるように制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−139726(P2007−139726A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−337774(P2005−337774)
【出願日】平成17年11月22日(2005.11.22)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月22日(2005.11.22)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
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