説明

ナビゲーション装置

【課題】ドライバが携帯電話機を操作せずとも到達予定時刻を相手先に伝えられるようにする。
【解決手段】ナビゲーション装置100は、位置検出部7、インターフェース4、タッチパネル62及びコンピュータ1を備える。コンピュータ1は、現在時刻を計時する時計手段と、タッチパネル62により目的地に到達する到達予定時刻を算出する到達予定時刻算出手段と、算出した到達予定時刻に到達する旨の文面を含むメールの生成をインターフェース4を通じて携帯電話機200に行わせるメール生成指示手段と、生成されたメールの送信を携帯電話機200に行わせるメール送信指示手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車載用のナビゲーション装置に外部機器として携帯電話機を接続したものがあり、このようなナビゲーション装置を2台以上の自動車に搭載し、携帯電話機の機能を用いてナビゲーション装置間で通信を行うことが知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−109185号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、携帯電話機を用いてナビゲーション装置間で通信を行うことができたが、ナビゲーション装置に接続された携帯電話機は、ナビゲーション装置に接続されていない他の携帯電話機と通信を行えるものではなかった。つまり、自動車のドライバが目的地にいる者に対して遅延・到達予定時刻・現在地等を連絡するためには、そのドライバが携帯電話機を操作して通話により又は電子メールにより相手先に連絡する必要があった。
そこで、本発明は、ドライバが携帯電話機を操作せずとも到達予定時刻を相手先に伝えられるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、ナビゲーション装置において、
表示部と、
携帯機器と通信するためのインターフェースと、
現在位置を検出する位置検出部と、
目的地を入力する目的地入力部と、
前記位置検出部により検出された現在位置を含む地図画像を前記表示部に表示させる手段を有するコンピュータと、を備え、
前記コンピュータが、
現在時刻を計時する時計手段と、
前記目的地入力部により入力された目的地に到達する到達予定時刻を前記時計手段により計時された現在時刻に基づき算出する到達予定時刻算出手段と、
前記到達予定時刻算出手段により算出された到達予定時刻に到達する旨の文面を含むメールの生成を前記インターフェースを通じて前記携帯機器に行わせるメール生成指示手段と、
前記メール生成指示手段により前記携帯機器に生成されたメールの送信を前記携帯機器に行わせるメール送信指示手段と、を有することを特徴とする。
【0005】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記メール生成指示手段が、前記位置検出部により検出された現在位置に関する情報を更に含めたメールの生成を前記インターフェースを通じて前記携帯機器に行わせることを特徴とする。
【0006】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記コンピュータが、
前記位置検出部により検出された現在位置に最も近い周囲の施設を検索する施設検索手段を更に有し、
前記メール生成指示手段が、前記施設検索手段により検索された施設が現在位置である旨の文面を更に含めたメールの生成を前記インターフェースを通じて前記携帯機器に行わせることを特徴とする。
【0007】
請求項4に係る発明は、請求項1又は2に記載のナビゲーション装置において、
前記コンピュータが、
前記目的地入力部により入力された目的地に到達する到達予定時刻を前記時計手段により計時された現在時刻に基づき再算出する到達予定時刻再算出手段と、
前記到達予定時刻再算出手段により算出された到達予定時刻に到達する旨の文面を含むメールの生成を前記インターフェースを通じて前記携帯機器に行わせるメール生成再指示手段と、
前記メール生成再指示手段により前記携帯機器に生成されたメールの送信を前記携帯機器に行わせるメール送信再指示手段と、を更に有することを特徴とする。
【0008】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のナビゲーション装置において、
記コンピュータが、前記到着予定時刻算出手段により算出された到着予定時刻と前記到着予定時刻再算出手段により再算出された到着予定時刻とが相違するか否かを判定する判定手段を更に備え、
前記メール送信再指示手段は、前記判定手段による判定が相違するものである場合に前記携帯機器にメールの送信を行わせることを特徴とする。
【0009】
請求項6に係る発明は、請求項4に記載のナビゲーション装置において、
前記メール送信再指示手段は、前記メール送信手段による前記携帯機器のメール送信時から所定時間経過後に前記携帯機器にメールの送信を行わせることを特徴とする。
【0010】
請求項7に係る発明は、請求項4から6の何れか一項に記載のナビゲーション装置において、
前記コンピュータが、
前記位置検出部により検出された現在位置に最も近い周囲の施設を検索する第二の施設検索手段を更に有し、
前記メール生成再指示手段が、前記第二の施設検索手段により検索された施設が現在位置である旨の文面を更に含めたメールの生成を前記インターフェースを通じて前記携帯機器に行わせることを特徴とする。
【0011】
請求項8に係る発明は、ナビゲーション装置において、
表示部と、
携帯機器と通信するためのインターフェースと、
現在位置を検出する位置検出部と、
目的地を入力する目的地入力部と、
前記位置検出部により検出された現在位置を含む地図画像を前記表示部に表示させる手段を有するコンピュータと、を備え、
前記コンピュータが、
現在時刻を計時する時計手段と、
前記目的地入力部により入力された目的地に到達する到達予定時刻を前記時計手段により計時された現在時刻に基づき算出する到達予定時刻算出手段と、
前記到達予定時刻算出手段により算出された到達予定時刻に到達する旨の文面を含むメールを生成するメール生成手段と、
前記メール生成手段により生成されたメールの送信を前記インターフェースを通じて前記携帯機器で行うメール送信手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ナビゲーション装置のコンピュータによって到達予定時刻が算出され、そのコンピュータが携帯機器に指示することによって、算出した到達予定時刻に到達する旨の文面を含むメールが携帯機器により送信される。そのため、ドライバが携帯機器を操作せずとも、到達予定時刻を相手先に連絡することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0014】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の実施形態に係るナビゲーション装置100の概略構成を示したブロック図である。図1に示すように、ナビゲーション装置100は、コンピュータ1、記憶部2、メモリ3、インターフェース4、操作表示部6、位置検出部7、HD(Hard Disk)部9及びスピーカ部10等により構成される。なお、このナビゲーション装置100は、主に自動車に搭載されるものである。
【0015】
スピーカ部10は電気音響変換器である。つまり、スピーカ部10は、コンピュータ1によって増幅されて出力されたオーディオ信号を音に変換して、音を出力するものである。
【0016】
HD部9には地図データ91が記憶されている。地図データ91は、緯度・経度に対応付けされた地図画像と、緯度・経度に対応付けされた道路データと、緯度・経度に対応付けされた施設情報とから構成されている。なお、HD部9の代わりにディスクドライブであっても良い。ディスクドライブは光ピックアップ等を有し、可搬性のディスク型記録媒体の記録情報を読み取るものである。この場合、ディスク型記録媒体に地図データ91が記憶されている。
【0017】
位置検出部7は、GPSアンテナ71、GPSユニット及び自律航法ユニット等を有する。位置検出部7は、地球低軌道に打ち上げられた複数のGPS衛星からGPSアンテナ71で信号を受信し、その受信した信号に基づき現在位置の緯度及び経路をGPSユニットにより検出する。更に、位置検出部7は、自律航法ユニットにより進行方向を検出する。位置検出部7はそれら検出緯度、検出経度及び検出進行方向に関する信号をコンピュータ1に出力し、それら検出緯度、検出経度及び検出進行方法がコンピュータ1の処理に用いられる。
【0018】
操作表示部6は、表示部61及びタッチパネル62を備えている。
表示部61は、液晶ディスプレイ又はエレクトロルミネッセンスディスプレイいった表示装置であり、コンピュータ1から入力される表示信号に従って表示を行う。例えば、表示部61には、現在位置を中心とした地図等が表示される。
【0019】
タッチパネル62は、表示部61の表示画面に設けられている。タッチパネル62は電磁誘導式、磁気歪式、感圧式等の座標読み取り原理によって接触された位置を検出し、その接触された位置信号をコンピュータ1に出力する。タッチパネル62により目的地を入力される。
【0020】
メモリ3には、連絡先データベース31が格納されている。連絡先データベース31は、登録者ごとにメールアドレスを対応付けたものである。
【0021】
記憶部2は半導体メモリ又は小型ハードディスク記憶装置であり、記憶部2にプログラム21が格納されている。
【0022】
インターフェース4は外部の携帯電話機200と通信を行うためのインターフェースである。インターフェース4としては、USB規格のインターフェースであったり、赤外線通信機器(例えば、IrDA規格の赤外線通信機器)であったりする。なお、携帯電話機200は電子メールを送受信する機能を有する。
【0023】
コンピュータ1は記憶部2のプログラム21を読み込んでそのプログラムにより以下の手段として機能する。
【0024】
コンピュータ1は、現在の時刻を計時する時計手段として機能する。
コンピュータ1は、タッチパネル62により選択された選択登録者のメールアドレスをメモリ3の連絡先データベース31から検索する連絡先検索手段、その検索した選択登録者のメールアドレスをメモリ3に記録するアドレス記録手段、として機能する。
また、コンピュータ1は、位置検出部7による検出緯度及び検出経度を中心とした地図画像をHD部9の地図データ91から検索する地図検索手段、検索した地図画像を表示部61に表示させる地図表示手段、として機能する。
【0025】
また、タッチパネル62により目的地が入力された場合、コンピュータ1は、位置検出部7による現在位置の検出緯度及び検出経度からその入力目的地までの経路を地図データ91から算出する経路算出手段、その算出した経路を地図画像とともに表示部61に表示させて案内を行う案内手段、として機能する。これにより、ナビゲーション装置100により目的地までの誘導が行われる。
【0026】
また、タッチパネル62により目的地が入力された場合、コンピュータ1は、経路算出手段により算出された経路と時計手段により計時された現在の時刻とに基づき当初の到着予定時刻を算出する到着予定時刻算出手段、その算出した到着予定時刻を地図画像とともに表示部61に表示させる予定時刻表示手段、として機能する。
【0027】
また、タッチパネル62により目的地が入力された場合、コンピュータ1は、位置検出部7による現在位置の検出緯度及び検出経度に最も近い周囲の施設をHD部9の地図データ91から検索する施設検索手段として機能する。
【0028】
また、タッチパネル62により目的地が入力された場合、コンピュータ1は、施設検索手段により検索された施設が現在位置である旨の文面と、到着予定時刻算出手段により算出された当初の到着予定時刻に到着する旨の文面とを含むメールであって、アドレス記録手段によりメモリ3に記録された選択登録者のメールアドレスを宛先とするメールを携帯電話機200に生成させるメール生成指示手段として機能する。つまり、コンピュータ1のメール生成指示手段は、施設検索手段により検索された施設が現在位置である旨の文面と、到着予定時刻算出手段により算出された当初の到着予定時刻に到着する旨の文面とを含むメールであって、アドレス記録手段によりメモリ3に記録された選択登録者のメールアドレスを宛先とするメールを生成する生成手段と、その生成したメールを携帯電話機200に転送してそのメールを携帯電話機200に生成させる転送手段と、を含む。これにより、携帯電話機200にメールが一時的に記憶される。
また、コンピュータ1は、タッチパネル62により送信の旨が入力された場合にメール生成指示手段により生成されたメール(つまり、転送手段により転送されたメール)を携帯電話機200に送信させるメール送信指示手段として機能する。
【0029】
また、コンピュータ1は、位置検出部7による現在位置の検出緯度及び検出経度と、経路算出手段により算出された経路と、時計手段により計時された現在の時刻と、に基づき到着予定時刻を再度求める到着予定時刻再算出手段として機能する。
【0030】
また、コンピュータ1は、到着予定時刻算出手段により求められた当初の到着予定時刻と、到着予定時刻再算出手段に再算出された到着予定時刻とが相違するか否かを判定する判定手段として機能する。具体的には、コンピュータ1は、当初の到着予定時刻と再算出した到着予定時刻の差が所定の閾値よりも大きい場合に、当初の到着予定時刻と再算出された到着予定時刻が相違すると判定し、当初の到着予定時刻と再算出した到着予定時刻の差が前記所定の閾値以下である場合に、当初の到着予定時刻と再算出された到着予定時刻が同一であると判定する。
【0031】
コンピュータ1は、両者の到着予定時刻が相違すると判定した場合に、次の施設再検索手段、メール再生成指示手段及びメール再送信指示手段として機能する。つまり、コンピュータ1は、位置検出部7による現在位置の検出緯度及び検出経度に最も近い周囲の施設をHD部9の地図データ91から再検索する施設再検索手段として機能する。また、コンピュータ1は、施設再検索手段により再検索された施設が現在位置である旨の文面と、到着予定時刻再算出手段により再算出された到着予定時刻に到着する旨の文面とを含むメールであって、アドレス記録手段によりメモリ3に記録された選択登録者のメールアドレスを宛先とするメールを、インターフェース4を介して携帯電話機200に転送して、そのメールを携帯電話機200に生成させるメール再生成指示手段として機能する。そして、コンピュータ1は、タッチパネル62により送信の旨が入力された場合にメール再生成指示手段により生成されたメールを携帯電話機200に再送信させるメール再送信指示手段として機能する。
【0032】
続いて、プログラム21に従ったコンピュータ1の動作とナビゲーション装置100の動作とについて説明する。まず、初期設定時における動作について説明する。
【0033】
ドライバがタッチパネル62をタッチすることによって登録者を選択すると、コンピュータ1が選択登録者のメールアドレスをメモリ3の連絡先データベース31から検索する。
次に、コンピュータ1は、検索した選択登録者のメールアドレスをメモリ3に記録する。これにより、コンピュータ1は、メールアドレスを設定する。なお、ドライバがタッチパネル62を操作することによってメールアドレスを直接入力し、コンピュータ1がそのメールアドレスをメモリ3に記録することによってメールアドレスの設定を行っても良い。
【0034】
次に、ドライバがタッチパネル62をタッチし、タッチパネル62により目的地が入力されると、コンピュータ1が、位置検出部7による現在位置の検出緯度及び検出経度からその入力目的地までの経路を地図データ91から算出する。
次に、コンピュータ1は、位置検出部7による現在位置の検出緯度及び検出経度の最も近い周囲の施設をHD部9の地図データ91から検索する。
次に、コンピュータ1は、算出した経路と現在時刻とに基づき、当初の到着予定時刻を求める。そして、コンピュータ1は、位置検出部7による検出緯度及び検出経度を中心とした地図画像をHD部9の地図データ91から検索し、検索した地図画像を算出した経路及び当初到着予定時刻とともに表示部61に表示させる。
以後、位置検出部7によって検出緯度及び検出経度が検出されるごとに、コンピュータ1が検出緯度及び検出経度を中心とした地図画像を経路及び当初到着予定時刻とともに表示部61に表示させることによって、ドライバに対して目的地までの誘導が行われる。
【0035】
一方、コンピュータ1は、先ほど検索した施設が現在位置である旨の文面と、先ほど算出した到着予定時刻に到着する旨の文面とを含むメールをインターフェース4を介して携帯電話機200に転送し、そのメールを携帯電話機200に生成させる。この時、コンピュータ1は、メモリ3に記録された選択登録者のメールアドレスをそのメールの宛先とするようそのメールを携帯電話機200に生成させる。なお、コンピュータ1は、先ほど検索した施設が現在位置である旨の文面の代わりに、位置検出部7により検出された現在位置に関する情報をメールに含めても良い。位置検出部7により検出された現在位置に関する情報とは、位置検出部7により検出された現在位置の緯度・経度又はその緯度・経度に対応した住所若しくは進行方向付き通り名称であり、具体的にはその現在位置にいる旨の文面をメールに含める。
【0036】
次に、コンピュータ1は、連絡用アイコンを表示部61に表示させる。
そして、ドライバが表示部61に表示された連絡用アイコンに対応する部分でタッチパネル62をタッチしたら、その検出信号がタッチパネル62からコンピュータ1へ入力される。その検出信号を入力したコンピュータ1はインターフェース4を介して携帯電話機200に送信指示を出力すると、携帯電話機200によってメールが送信される。なお、コンピュータ1がドライバによるタッチパネル62のタッチを待たずに即座にメール送信指示をするものとしても良い。
【0037】
以上により、ドライバが携帯電話機200を操作せずとも、送信先の携帯電話機等に到着予定時刻及びナビゲーション装置100の現在位置が伝えられる。そのため、ドライバは安全運転を行うことができる。また、送信先のメール受取人は、メールの内容を見て、前記ドライバの到着予定時刻及び現在位置を把握することができる。
【0038】
続いて、初期設定後、ナビゲーション装置100によって目的地までの誘導が行われている時におけるナビゲーション装置100の動作について説明する。
コンピュータ1が、位置検出部7による現在位置の検出緯度及び検出経度と、算出した経路及び現在時刻とに基づき到着予定時刻を再度求める。
【0039】
次に、コンピュータ1が、先に算出した当初の到着予定時刻と、再算出した到着予定時刻とを比較する。つまり、コンピュータ1が、当初の到着予定時刻と再算出した到着予定時刻との差が所定の閾値よりも以下であるかその閾値を越えているかを判定する。比較の結果、当初の到着予定時刻と再算出した到着予定時刻が相違する場合(差が所定の閾値を越える場合)、コンピュータ1は、位置検出部7による現在位置の検出緯度及び検出経度に最も近い周囲の施設をHD部9の地図データ91から再検索する。
【0040】
次に、コンピュータ1は、先ほど再検索した施設が現在位置である旨の文面と、先ほど再算出した到着予定時刻に到着する旨の文面とを含むメールをインターフェース4を介して携帯電話機200に転送し、そのメールを携帯電話機200に再生成させる。この時、コンピュータ1は、メモリ3に記録された選択登録者のメールアドレスをそのメールの宛先とするようそのメールを携帯電話機200に再生成させる。なお、コンピュータ1は、先ほど再検索した施設が現在位置である旨の文面の代わりに、位置検出部7により検出された現在位置にいる旨の文面をメールに含めても良い。
【0041】
次に、コンピュータ1は、連絡用アイコンを表示部61に再度表示させる。そして、ドライバが表示部61に表示された連絡用アイコンに対応する部分でタッチパネル62をタッチしたら、その検出信号がタッチパネル62からコンピュータ1へ入力される。その検出信号を入力したコンピュータ1はインターフェース4を介して携帯電話機200に再び送信指示を出力すると、携帯電話機200によってメールが再送信される。なお、コンピュータ1がドライバによるタッチパネル62のタッチを待たずに即座にメール送信指示をするものとしても良い。
【0042】
以上により、送信先の携帯電話機等に到着予定時刻及びナビゲーション装置100の現在位置が伝えられる。そのため、ドライバは安全運転を行うことができる。また、送信先のメール受取人は、メールの内容を見て、前記ドライバの到着予定時刻及び現在位置を把握することができる。この場合においては、道路が渋滞等して到着時刻が遅れそうになったり、逆に道路が空いていて到着時刻が早くなりそうな場合でも、ほぼ正確な到着予定時刻をメール受取人に知らせることができる。
【0043】
なお、上記比較の結果、当初の到着予定時刻と再算出した到着予定時刻が同じ場合(差が所定の閾値以下である場合)、コンピュータ1は到着予定時刻を同様に再度求め、当初の到着予定時刻と再算出した到着予定時刻とを再比較する。当初の到着予定時刻と再算出した到着予定時刻が相違するようになるまで、コンピュータ1はこれらのことを繰り返し、当初の到着予定時刻と再算出した到着予定時刻が相違したら、上述の施設再検索を行う。
【0044】
なお、本実施の形態における記述内容は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0045】
<変形例>
上記実施形態においては、コンピュータ1は当初の到着予定時刻と再算出された到着予定時刻が相違することとなった場合、施設再検索手段、メール再生成指示手段及びメール再送信指示手段として機能したが、次の場合に施設再検索手段、メール再生成指示手段及びメール再送信指示手段として機能しても良い。つまり、初期設定時において携帯電話機200によってメールが送信されてから所定時間経過した場合、又は、初期設定時後、ドライバが表示部61に表示されたアイコンの部分でタッチパネル62をタッチした場合、コンピュータ1が施設再検索手段、メール再生指示手段及びメール再送信指示手段として機能しても良い。
【0046】
この場合、初期設定後、ナビゲーション装置100によって目的地までの誘導が行われている時におけるナビゲーション装置100及びコンピュータ1が以下のように動作する。
コンピュータ1は初期設定時において携帯電話機200によってメールが送信されてから所定時間経過したか否かを判定し、コンピュータ1は所定時間経過したと判定したら以下のように動作する。又は、コンピュータ1はドライバが表示部61に表示されたアイコンの部分でタッチパネル62をタッチしたか否かを判定し、コンピュータ1はそのアイコンの部分でタッチされた旨の検出信号をタッチパネル62から入力したら、以下のように動作する。
【0047】
コンピュータ1は、位置検出部7による現在位置の検出緯度及び検出経度と、算出した経路及び現在時刻とに基づき到着予定時刻を再度求める。次に、コンピュータ1は、位置検出部7による現在位置の検出緯度及び検出経度に最も近い周囲の施設をHD部9の地図データ91から再検索する。
【0048】
次に、コンピュータ1は、先ほど再検索した施設が現在位置である旨の文面と、先ほど再算出した到着予定時刻に到着する旨の文面とを含むメールをインターフェース4を介して携帯電話機200に転送し、そのメールを携帯電話機200に再生成させる。この時、コンピュータ1は、メモリ3に記録された選択登録者のメールアドレスをそのメールの宛先とするようそのメールを携帯電話機200に再生成させる。なお、コンピュータ1は、先ほど再検索した施設が現在位置である旨の文面の代わりに、位置検出部7により検出された現在位置にいる旨の文面をメールに含めても良い。
【0049】
次に、コンピュータ1は、連絡用アイコンを表示部61に再度表示させる。そして、ドライバが表示部61に表示された連絡用アイコンに対応する部分でタッチパネル62をタッチしたら、その検出信号がタッチパネル62からコンピュータ1へ入力される。その検出信号を入力したコンピュータ1はインターフェース4を介して携帯電話機200に再び送信指示を出力すると、携帯電話機200によってメールが再送信される。
【0050】
その後、コンピュータ1は、所定時間経過する毎に又はドライバが所定アイコンでタッチパネル62をタッチする毎に上記の処理を繰り返す。これにより、定期的に又はドライバが操作する毎に、送信先の携帯電話機等に到着予定時刻及びナビゲーション装置100の現在位置が相手先に伝えられる。
【0051】
<第2の実施の形態>
上記第1実施形態では、携帯電話機200が電子メール送受信機能を有し、ナビゲーション装置100のコンピュータ1が携帯電話機200に指示することによってメールの送信が行われる場合について説明した。それに対して、第2実施形態では、携帯電話機200の通信ネットワーク(インターネット、携帯電話無線通信網等)接続機能を利用し、ナビゲーション装置100のコンピュータ1がメールを携帯電話機200で送信するものとしている。この場合、プログラム21によるコンピュータ1の機能が上記第1実施形態と異なるので、以下、コンピュータ1の機能について説明する。
【0052】
第2実施形態においても第1実施形態と同様に、コンピュータ1が計時手段、連絡先検索手段、アドレス記録手段、地図検索手段、地図表示手段、経路算出手段、案内手段、到着予定時刻算出手段、予定時刻表示手段、施設検索手段、到着予定時刻再算出手段及び施設再検索手段として機能する。
【0053】
しかし、コンピュータ1はメール生成指示手段、メール送信指示手段の代わりに以下のメール生成手段、ネットワーク接続手段及びメール送信手段として機能する。つまり、タッチパネル62により目的地が入力された場合、コンピュータ1は、施設検索手段により検索された施設が現在位置である旨の文面と、到着予定時刻算出手段により算出された当初の到着予定時刻に到着する旨の文面とを含むメールであって、アドレス記録手段によりメモリ3に記録された選択登録者のメールアドレスを宛先とするメールを生成するメール生成手段として機能する。コンピュータ1は、インターフェース4を通じて携帯電話機200に指示することによって携帯電話機200により通信ネットワークに接続するネットワーク接続手段として機能する。コンピュータ1は、ネットワーク接続手段により通信ネットワークに接続した状態で、メール生成手段により生成されたメールの送信を前記インターフェース4を通じて携帯電話機200で行うメール送信手段として機能する。
【0054】
また、コンピュータ1はメール再生成指示手段及びメール再送信指示手段の代わりに、メール再生成手段、ネットワーク再接続手段及びメール再送信手段として機能する。つまり、コンピュータ1は、施設再検索手段により再検索された施設が現在位置である旨の文面と、到着予定時刻再算出手段により再算出された到着予定時刻に到着する旨の文面とを含むメールであって、アドレス記録手段によりメモリ3に記録された選択登録者のメールアドレスを宛先とするメールを再生成するメール再生成手段として機能する。また、コンピュータ1は、インターフェース4を通じて携帯電話機200に再度指示することによって携帯電話機200により通信ネットワークに再度接続するネットワーク再接続手段として機能する。コンピュータ1は、ネットワーク接続手段により通信ネットワークに接続した状態で、メール再生成手段により生成されたメールの送信を前記インターフェース4を通じて携帯電話機200で行うメール送信手段として機能する。なお、当初の到着予定時刻と再算出された到着予定時刻が相違することとなった場合、初期設定時において携帯電話機200を通じてメールが送信されてから所定時間経過した場合、又は、初期設定時後、ドライバが表示部61に表示されたアイコンの部分でタッチパネル62をタッチした場合、コンピュータ1が施設再検索手段、メール再生成手段、ネットワーク再接続手段及びメール再送信手段として機能する。
【0055】
次に、ナビゲーション装置100及びコンピュータ1の動作について説明する。
ドライバがタッチパネル62をタッチすることによって登録者を選択してから、コンピュータ1が検出緯度及び検出経度を中心とした地図画像を経路及び当初到着予定時刻とともに表示部61に表示させることによってドライバに対して目的地までの誘導が行われるまでの動作は、上記第1実施形態の場合と同様である。
【0056】
一方、コンピュータ1は、先ほど検索した施設が現在位置である旨の文面と、先ほど算出した到着予定時刻に到着する旨の文面とを含むメールを生成し一時的に記憶する。この時、コンピュータ1は、メモリ3に記録された選択登録者のメールアドレスをそのメールの宛先とするようそのメールを生成する。なお、コンピュータ1は、先ほど検索した施設が現在位置である旨の文面の代わりに、位置検出部7により検出された現在位置に関する情報をメールに含めても良い。
【0057】
次に、コンピュータ1は、連絡用アイコンを表示部61に表示させる。
そして、ドライバが表示部61に表示された連絡用アイコンに対応する部分でタッチパネル62をタッチしたら、その検出信号がタッチパネル62からコンピュータ1へ入力される。その検出信号を入力したコンピュータ1はインターフェース4を介して携帯電話機200にネットワーク接続指示すると、携帯電話機200によって通信ネットワークに接続される。
【0058】
次に、コンピュータ1が先ほど生成したメールを送信する。ここで、コンピュータ1はインターフェース4を介して携帯電話機200によりメールを送信する。
【0059】
続いて、初期設定後、ナビゲーション装置100によって目的地までの誘導が行われている時におけるナビゲーション装置100の動作について説明する。
【0060】
コンピュータ1が位置検出部7による現在位置の検出緯度及び検出経度と、算出した経路及び現在時刻とに基づき到着予定時刻を再度求める。
【0061】
そして、コンピュータ1は、先に算出した当初の到着予定時刻と、再算出した到着予定時刻とを比較判定し、比較の結果、当初の到着予定時刻と再算出した到着予定時刻が相違する場合(差が所定の閾値を越える場合)、以下のように動作する。又は、コンピュータ1は初期設定時において携帯電話機200によってメールが送信されてから所定時間経過したか否かを判定し、コンピュータ1は所定時間経過したと判定したら以下のように動作する。又は、コンピュータ1はドライバが表示部61に表示されたアイコンの部分でタッチパネル62をタッチしたか否かを判定し、コンピュータ1はそのアイコンの部分でタッチされた旨の検出信号をタッチパネル62から入力したら、以下のように動作する。
【0062】
つまり、上記の判定後、コンピュータ1は、位置検出部7による現在位置の検出緯度及び検出経度に最も近い周囲の施設をHD部9の地図データ91から再検索する。次に、コンピュータ1は、先ほど再検索した施設が現在位置である旨の文面と、先ほど再算出した到着予定時刻に到着する旨の文面とを含むメールを生成して一次記憶する。次に、コンピュータ1は、連絡用アイコンを表示部61に表示させる。そして、ドライバが表示部61に表示された連絡用アイコンに対応する部分でタッチパネル62をタッチしたら、その検出信号がタッチパネル62からコンピュータ1へ入力される。その検出信号を入力したコンピュータ1はインターフェース4を介して携帯電話機200にネットワーク接続指示すると、携帯電話機200によって通信ネットワークに接続される。次に、コンピュータ1が先ほど生成したメールを送信する。ここで、コンピュータ1はインターフェース4を介して携帯電話機200によりメールを送信する。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は、ナビゲーション装置の概略構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
【0064】
1 コンピュータ
2 記憶部
3 メモリ
4 インターフェース
7 位置検出部
9 HD部
21 プログラム
62 タッチパネル
61 表示部
100 ナビゲーション装置
200 携帯電話機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
携帯機器と通信するためのインターフェースと、
現在位置を検出する位置検出部と、
目的地を入力する目的地入力部と、
前記位置検出部により検出された現在位置を含む地図画像を前記表示部に表示させる手段を有するコンピュータと、を備え、
前記コンピュータが、
現在時刻を計時する時計手段と、
前記目的地入力部により入力された目的地に到達する到達予定時刻を前記時計手段により計時された現在時刻に基づき算出する到達予定時刻算出手段と、
前記到達予定時刻算出手段により算出された到達予定時刻に到達する旨の文面を含むメールの生成を前記インターフェースを通じて前記携帯機器に行わせるメール生成指示手段と、
前記メール生成指示手段により前記携帯機器に生成されたメールの送信を前記携帯機器に行わせるメール送信指示手段と、を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記メール生成指示手段が、前記位置検出部により検出された現在位置に関する情報を更に含めたメールの生成を前記インターフェースを通じて前記携帯機器に行わせることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記コンピュータが、
前記位置検出部により検出された現在位置に最も近い周囲の施設を検索する施設検索手段を更に有し、
前記メール生成指示手段が、前記施設検索手段により検索された施設が現在位置である旨の文面を更に含めたメールの生成を前記インターフェースを通じて前記携帯機器に行わせることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記コンピュータが、
前記目的地入力部により入力された目的地に到達する到達予定時刻を前記時計手段により計時された現在時刻に基づき再算出する到達予定時刻再算出手段と、
前記到達予定時刻再算出手段により算出された到達予定時刻に到達する旨の文面を含むメールの生成を前記インターフェースを通じて前記携帯機器に行わせるメール生成再指示手段と、
前記メール生成再指示手段により前記携帯機器に生成されたメールの送信を前記携帯機器に行わせるメール送信再指示手段と、を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記コンピュータが、前記到着予定時刻算出手段により算出された到着予定時刻と前記到着予定時刻再算出手段により再算出された到着予定時刻とが相違するか否かを判定する判定手段を更に備え、
前記メール送信再指示手段は、前記判定手段による判定が相違するものである場合に前記携帯機器にメールの送信を行わせることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記メール送信再指示手段は、前記メール送信手段による前記携帯機器のメール送信時から所定時間経過後に前記携帯機器にメールの送信を行わせることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記コンピュータが、
前記位置検出部により検出された現在位置に最も近い周囲の施設を検索する第二の施設検索手段を更に有し、
前記メール生成再指示手段が、前記第二の施設検索手段により検索された施設が現在位置である旨の文面を更に含めたメールの生成を前記インターフェースを通じて前記携帯機器に行わせることを特徴とする請求項4から6の何れか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
表示部と、
携帯機器と通信するためのインターフェースと、
現在位置を検出する位置検出部と、
目的地を入力する目的地入力部と、
前記位置検出部により検出された現在位置を含む地図画像を前記表示部に表示させる手段を有するコンピュータと、を備え、
前記コンピュータが、
現在時刻を計時する時計手段と、
前記目的地入力部により入力された目的地に到達する到達予定時刻を前記時計手段により計時された現在時刻に基づき算出する到達予定時刻算出手段と、
前記到達予定時刻算出手段により算出された到達予定時刻に到達する旨の文面を含むメールを生成するメール生成手段と、
前記メール生成手段により生成されたメールの送信を前記インターフェースを通じて前記携帯機器で行うメール送信手段と、を有することを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【公開番号】特開2008−209366(P2008−209366A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−48910(P2007−48910)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】