説明

ナビゲーション調停装置、調停方法及び車載用ナビゲーションシステム

【課題】
本発明は、簡易な構成で既存のシングルシーケンスのナビゲーション本体を仮想的にマルチシーケンス化できるようにする。
【解決手段】
本発明は、フロントモニタ4及びリアモニタ5からナビゲーション本体2に対する各種画面の取得要求をそれぞれ受け付け、当該取得要求に応じて、ナビゲーション本体2から受け取ってフロントモニタ4及びリアモニタ5へ出力予定の各種画面に対する調停処理又は調整処理を行うようにしたことにより、フロントモニタ4及びリアモニタ5から受け付けた複数の取得要求に対してもフロントモニタ4若しくはリアモニタ5からの単一の取得要求として当該ナビゲーション本体2へ順番に依頼することができるので、当該ナビゲーション本体2を仮想的にマルチシーケンス化することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション調停装置、データ調停方法及び車載用ナビゲーションシステムに関し、例えばナビゲーション本体とメインモニタとからなるシステムに対してリアモニタが追加接続されたような車載用ナビゲーションシステムに適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車載用ナビゲーションシステムにおいては、主に運転者向けの用途で作られており、そのためナビゲーション本体に接続されているフロントモニタ等の入出力装置も1つであるのが通常であった。しかしながら近年の車載用ナビゲーションシステムにおいては、車の大型化、処理速度の高速化等によって、車内空間にフロントモニタだけではなくリアモニタを追加して接続するケースが一般的になりつつある。
【0003】
フロントモニタにリアモニタを追加して接続した車載用ナビゲーションシステムでは、フロントモニタでカーナビゲーションを行いながら、リアモニタでDVD(Digital Versatile Disc)の再生を行う等の2系統の処理結果を出力することが行うことが可能である。
【0004】
このような車載用ナビゲーションシステムにおいては、後部座席のユーザがリアモニタを用いてナビゲーションを行い、運転者が利用しているルートとは異なる別のルートを検索して表示させたいという要求も発生する。
【0005】
このような要求を満足するものとして、リアモニターではないが車内携帯端末を介してカーナビゲーションシステムに無線接続し、当該カーナビゲーションシステムで表示している情報と同一の情報を又は異なる情報を車内携帯端末に表示するようになされたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004-28909公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところでかかる構成の車載用ナビゲーションシステムにおいては、主に運転者向けの用途で作られているため、ナビゲーション本体がフロントモニタからの要求を受け付けて処理を行うシングルシーケンスに設定されているのが通常であって、追加接続されたリアモニタからフロントモニタとは異なる別の要求を受け付けてナビゲーション処理を行うようなマルチシーケンスには設定されていない。
【0007】
従って車載用ナビゲーションシステムでは、複数の処理エンジンを搭載することによってマルチシーケンス化を図ることも考えられるが、複数台のナビゲーション装置を設定するのと同様にその仕組みが複雑になるという問題があった。
【0008】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な構成で既存のシングルシーケンスのナビゲーション本体を仮想的にマルチシーケンス化し得るナビゲーション調停装置及び調停方法及び車載用ナビゲーションシステムを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる課題を解決するため本発明のナビゲーション調停装置においては、表示部を有する複数の入出力部からナビゲーション処理部に対する各種画面の取得要求をそれぞれ受け付ける要求受付手段と、取得要求に応じて、ナビゲーション処理部から受け取って複数の入出力部へ出力予定の各種画面に対する調停処理又は調整処理を行う調停手段と、調停手段によって調停処理又は調整処理された各種画面を複数の入出力部へそれぞれ出力する出力手段とを設けるようにする。
【0010】
ナビゲーション調停装置では、複数の入出力部から受け付けたナビゲーション処理部に対する各種画面の取得要求に対して、ナビゲーション処理部と複数の入出力部との間で調停処理又は調整処理を行うことにより、複数の入出力部から受け付けた複数の取得要求に対して、複数の入出力部のうち何れか一方からの単一の取得要求として当該ナビゲーション処理部へ順番に依頼することができるため、見かけ上シングルシーケンスのナビゲーション処理部を仮想的にマルチシーケンス化することができる。
【0011】
また本発明の調整方法においては、表示部を有する複数の入出力部からナビゲーション処理部に対する各種画面の取得要求をそれぞれ受け付ける要求受付ステップと、取得要求に応じて、ナビゲーション処理部から受け取って複数の入出力部へ出力予定の各種画面に対する調停処理又は調整処理を行う調停ステップと、調停ステップで調停処理又は調整処理された各種画面を複数の入出力部へそれぞれ出力する出力ステップとを設けるようにする。
【0012】
この調停方法では、複数の入出力部から受け付けたナビゲーション処理部に対する各種画面の取得要求に対して、ナビゲーション処理部と複数の入出力部との間で調停処理又は調整処理を行うことにより、複数の入出力部から受け付けた複数の取得要求に対して、複数の入出力部のうち何れか一方からの単一の取得要求として当該ナビゲーション処理部へ順番に依頼することができるため、見かけ上シングルシーケンスのナビゲーション処理部を仮想的にマルチシーケンス化することができる。
【0013】
さらに本発明の車載用ナビゲーションシステムにおいては、ナビゲーション処理を行うナビゲーション処理部と、ナビゲーション処理部と接続された表示部を有する複数の入出力部と、ナビゲーション処理部と複数の入出力部との間に介在し、複数の入出力部からナビゲーション処理部に対する各種画面の取得要求をそれぞれ受け付け、当該取得要求に応じて、ナビゲーション処理部から受け取って複数の入出力部へ出力予定の各種画面に対する調停処理又は調整処理を行った後、当該各種画面を複数の入出力部へそれぞれ出力する調停部とを設けるようにする。
【0014】
車載用ナビゲーションシステムでは、複数の入出力部から受け付けたナビゲーション処理部に対する各種画面の取得要求に対して、調停部がナビゲーション処理部と複数の入出力部との間で調停処理又は調整処理を行うことにより、複数の入出力部から受け付けた複数の取得要求に対して、複数の入出力部のうち何れか一方からの単一の取得要求として当該ナビゲーション処理部へ順番に依頼することができるため、見かけ上シングルシーケンスのナビゲーション処理部を仮想的にマルチシーケンス化することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、複数の入出力部から受け付けたナビゲーション処理部に対する各種画面の取得要求に対して、ナビゲーション処理部と複数の入出力部との間で調停処理又は調整処理を行うことにより、複数の入出力部から受け付けた複数の取得要求に対して、複数の入出力部のうち何れか一方からの単一の取得要求として当該ナビゲーション処理部へ順番に依頼することができるため、見かけ上シングルシーケンスのナビゲーション処理部を仮想的にマルチシーケンス化し得るナビゲーション調停装置、調停方法及び車載用ナビゲーションシステムを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0017】
(1)車載用ナビゲーションシステムの全体構成
図1において、1は全体として本発明における車載用ナビゲーションシステムを示し、ナビゲーション本体2と、フロントモニタ4との間に調停装置3が設けられており、追加接続されたリアモニタ5についても当該調停装置3に接続されるようになされている。なお車載用ナビゲーションシステム1では、フロントモニタ4及びリアモニタ5に加えて3台目以降のモニタ(図示せず)についても調停装置3を介して追加接続され得るようになされている。
【0018】
(1−1)調停装置の役割
ところで図2に示すように、ナビゲーション本体2は本来的にはフロントモニタ4からの要求に対して処理を行うシングルシーケンスに設定されているところ、調停装置3はフロントモニタ4やリアモニタ5からの双方の要求を受け取り、双方の要求内容に基づいて最も効率の良い要求順序を決定し、あたかもフロントモニタ4からの単独要求であるかのように当該要求順序に従ってナビゲーション本体2へメニュー取得要求を出すことにより、当該ナビゲーション本体2を見かけ上マルチシーケンス化し得るようになされている。
【0019】
また調停装置3は、ナビゲーション本体2とフロントモニタ4やリアモニタ5との間でやりとりするデータを調停若しくは調整し得ると共に当該ナビゲーション本体2をエミュレートし得るようになされており、これによりフロントモニタ4やリアモニタ5に対して当該フロントモニタ4やリアモニタ5からみてナビゲーション本体2があたかも自分専用に設けられているかのように見かけ上認識させ得る。
【0020】
つまり車載用ナビゲーションシステム1では、ナビゲーション本体2とフロントモニタ4及びリアモニタ5との間を調停装置3によって調停若しくは調整することにより、ナビゲーション本体2からみた場合、フロントモニタ4若しくはリアモニタ5の一方からのみメニュー取得要求が到達しているかのように認識させ、当該ナビゲーション本体2に対しては今まで通りシングルシーケンスのまま処理を実行させれば済むようになされている。
【0021】
例えばフロントモニタ4がメニュー1画面を取得要求し、リアモニタ5がメニュー2画面を取得要求したとき、調停装置3はフロントモニタ4及びリアモニタ5からの要求内容を認識し、後述するメニューツリー構造(階層構造)からみて最も効率良いメニュー画面取得順序を決定し、そのメニュー画面取得順序(この場合、例えばメニュー2画面、メニュー1画面の順番)でナビゲーション本体2に対してメニュー取得要求を行う。
【0022】
ナビゲーション本体2は、調停装置3からの要求順に従いメニュー2画面、メニュー1画面の順番で調停装置3へ供給する。調停装置3はメニュー2画面をリアモニタ5へ出力した後、メニュー1画面をフロントモニタ4へ出力するようになされている。
【0023】
次に、このような車載用ナビゲーションシステム1を構成するナビゲーション本体2、調停装置3、フロントモニタ4及びリアモニタ5の回路構成について説明する。
【0024】
(1−2)ナビゲーション本体の回路構成
図3に示すようにナビゲーション本体2は、制御部10のCPU12がROM(Read Only Memory)13に格納された基本プログラムやアプリケーションプログラムをRAM(Random Access Memory)14上で起動することにより、通常のナビゲーション処理を実行すると共に全体を統括制御するようになされている。
【0025】
また制御部10は、電源供給が途絶えたときにRAM14で使用中のデータを保持するための不揮発性メモリ15を有すると共に、当該ナビゲーション本体2と接続する周辺装置(図示せず)とのインタフェース部16を有している。なお不揮発性メモリ15としては、電池によりバックアップされたSRAM(Static Random Access Memory)やフラッシュメモリ等が用いられる。
【0026】
またナビゲーション本体2は、制御部10にハードディスクドライブ11が接続されているほか、現在位置を測位するGPS(Global Positioning System)モジュール17、車の走行状況や挙動、フロントモニタ4やリアモニタ5の装着状況、車輪の回転数や車体の回転角速度を検知する振動ジャイロや加速度センサ等からなるセンサ部18、及び他の電子機器やLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等のネットワークに接続するための通信インタフェース19が接続されている。
【0027】
なおセンサ部18としては、上述の各種センサ以外にも、車の走行操作装置の状態を検出するパーキングブレーキスイッチやブレーキランプスイッチ、ステアリング舵角センサ、スロットル開度センサを用いるようにしても良く、通信インタフェースとしても例えばUSB(Universal Serial Bus)等の有線通信手段やBluetooth(登録商標)等の無線通信手段、メモリスティック(登録商標)等のリムーバブルメディアを用いたオフライン通信手段等を用いるようにしても良い。
【0028】
制御部10は、ハードディスクドライブ11から各種メニュー画面、地図データ、音楽や映画等のコンテンツデータ、ルート検索情報等を読み出し、フロントモニタ4やリアモニタ5へ通信インタフェース19を介して送信するようになされている。
【0029】
(1−3)フロントモニタ及びリアモニタの回路構成
続いてフロントモニタ4及びリアモニタ5の回路構成について説明するが、フロントモニタ4及びリアモニタ5の回路構成は共通であるため、ここでは説明の便宜上フロントモニタ4の回路構成についてのみ説明し、リアモニタ5の回路構成については省略する。
【0030】
フロントモニタ4は、図4に示すように、制御部20のCPU23がROM24に格納された基本プログラムやアプリケーションプログラムをRAM25上で起動することにより全体を統括制御すると共に、ナビゲーション本体2から調停装置3を介して送られてきた各種メニュー画面、地図データ、音楽や映画等のコンテンツデータ、検索情報等を通信インタフェース28により受信してディスプレイ22に表示する。
【0031】
なおフロントモニタ4は、電源をオフしたときに残しておくべきデータについてはリモートコントローラ(以下、これをリモコンと呼ぶ)21を介して指定すれば、不揮発性メモリ26に記憶させ、必要に応じて読み出してディスプレイ22に表示することができる。因みにフロントモニタ4においても、当該フロントモニタ4と接続する周辺装置(図示せず)とのインタフェース部27を有している。
【0032】
(1−4)調停装置の回路構成
最後に、調停装置3の回路構成について図5を用いて説明する。調停装置3は、制御部30のCPU31がROM32に格納された基本プログラムやアプリケーションプログラムをRAM33上で起動することにより、全体を統括制御すると共に、アプリケーションプログラムの1つである調停処理プログラムに従ってナビゲーション本体2とフロントモニタ4やリアモニタ5との間における調停処理や調整処理を実行し得るようになされている。
【0033】
調停装置3は、インタフェース部35を介してナビゲーション本体2と有線接続され、通信インタフェース36を介してフロントモニタ4やリアモニタ5と無線接続されるようになされており、当該通信インタフェース36を介することによりリアモニタ5以外にも他のモニタを追加接続し得るようになされている。
【0034】
(1−5)メニューツリー構造
ところで、ナビゲーション本体2がフロントモニタ4やリアモニタ5から調停装置3を介して受け取ったメニュー取得要求に対して送信すべき各種メニュー画面は、階層的なメニューツリー構造で構成されており、このメニューツリー構造について以下具体的に説明する。
【0035】
図6に示すように、メニューツリー構造1000に基づいてナビゲーション本体2が通常最初に提示する最上位階層画面としては、図7に示すようなトップメニュー画面1300があり、当該トップメニュー画面1300には「目的地検索」項目1301、「ルート」項目1302、「設定」項目1303、「情報」項目1304及び「目的地・ジャンル検索」項目1305が設けられている。
【0036】
このトップメニュー画面1300のうち、例えば「目的地検索」項目1301の下位階層画面としては、図8に示すように目的地検索画面500があり、当該目的地検索画面500には「ジャンル検索」項目501、「住所検索」項目502、「電話番号検索」項目503、「履歴検索」項目504、「50音検索」項目505、「周辺検索」項目506、「マーク検索」項目507及び「レーン検索」項目508が設けられている。
【0037】
なおトップメニュー画面1300(図6)のうち、例えば「ルート」項目1302の下位階層としてはルート情報画面1310があり、「設定」項目1303の下位階層画面としては設定画面1320があり、「情報」項目1304の下位階層としては情報画面1330がある。また「目的地・ジャンル検索」項目1305の下位階層として目的地・ジャンル検索画面があるが、それについては後述する。
【0038】
例えば、図9に示すように設定画面1320には、「目的地設定」項目1321、「モニタ設定」項目1322、「英語表示設定」項目1323、「経由地設定」項目1324、「ガイダンス設定」項目1325及び「リルート設定」項目1326が設けられている。
【0039】
因みに、ルート情報画面1310及び情報画面1330と、当該ルート情報画面1310及び情報画面1330の下位階層画面とについては存在しているが、ここでは説明の便宜上省略する。
【0040】
目的地検索画面500のうち、例えば「ジャンル検索」項目501の下位階層画面としては、図10に示すようにジャンル検索画面800があり、当該ジャンル検索画面800には「食事」項目801、「買い物」項目802、「スポーツ」項目803、「娯楽」項目804、「観光」項目805、「宿泊」項目806、「車」項目807及び「生活」項目808が設けられている。
【0041】
ジャンル検索画面800のうち、例えば「食事」項目801の下位階層画面としては、図11に示すように食事ジャンル画面2100があり、当該食事ジャンル画面2100には「和食」項目2101、「韓国料理」項目2102、「ロシア料理」項目2103、「中華」項目2104、「洋食」項目2105及び「ベトナム料理」項目2106が設けられている。
【0042】
従ってナビゲーション本体2は、フロントモニタ4やリアモニタ5から調停装置3を介して各種メニュー画面の取得要求を受けると、当該メニューツリー構造1000に従って段階的に階層を変えながら、当該取得要求に応じた各種メニュー画面をハードディスクドライブ11から読み出して供給するようになされている。
【0043】
ここで、調停装置3についても不揮発性メモリ34にメニューツリー構造1000のデータベースを構築しており、フロントモニタ4やリアモニタ5からの双方の取得要求をナビゲーション本体2へ送信する際、当該メニューツリー構造1000に基づいて最も効率の良い取得要求順序を決定するようになされている。
【0044】
(2)調停・調整処理
次に、調停装置3がナビゲーション本体2とフロントモニタ4やリアモニタ5との間で行う調停処理又は調整処理について具体的に説明する。
【0045】
(2−1)階層構造に従ったメニュー画面調停処理手順
次に、調停装置3がナビゲーション本体2とフロントモニタ4やリアモニタ5との間で行う「階層構造に従ったメニュー画面調停処理手順」について図12のシーケンスチャートを用いて説明する。
【0046】
リアモニタ5は、ステップSP1において例えばトップメニュー画面1300(図7)をディスプレイ22に表示中、ステップSP2へ移り、「設定」項目1303に対応した設定画面1320(図9)の取得要求を調停装置3に行い、次のステップSP3へ移る。
【0047】
このときフロントモニタ4は、ステップSP11において例えばジャンル検索画面800(図9)を表示中、ステップSP12へ移り、当該ジャンル検索画面800の「食事」項目801に対応した食事ジャンル画面2100(図10)の取得要求を調停装置3に行い、次のステップSP13へ移る。
【0048】
調停装置3は、フロントモニタ4及びリアモニタ5の双方から取得要求を受信すると、サブルーチンSRT21において上述のメニューツリー構造1000を考慮し、リアモニタ5から受信した設定画面1320の取得要求と、フロントモニタ4から受信した食事ジャンル画面2100の取得要求とに基づいて、いずれの取得要求を優先すれば最も効率が良いかを判断して画面取得順序を決定し、次のステップSP22へ移る。
【0049】
ここで図13に示すように調停装置3は、サブルーチンSRT21から入ってステップSP41へ移り、通信インタフェース36を介してフロントモニタ4やリアモニタ5から各種メニュー画面の取得要求があったか否かを判定する。
【0050】
ここで否定結果が得られると、このことはフロントモニタ4及びリアモニタ5の双方から各種メニュー画面の取得要求がないことを表しており、このとき調整装置3は取得要求の入力があるまで待ち受ける。
【0051】
一方、ステップSP41で肯定結果が得られると、このことはフロントモニタ4又はリアモニタ5の何れかから各種メニュー画面の取得要求があったことを表しており、このとき調整装置3は次のステップSP42へ移る。
【0052】
ステップSP42において調停装置3は、フロントモニタ4又はリアモニタ5の何れかから既に受け付けている取得要求が存在するか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことはステップSP41で取得要求があり、ステップSP42で現在受け付け中の取得要求はないこと、すなわちフロントモニタ4又はリアモニタ5の何れかからのみ取得要求があったことを意味し、このとき調停装置3は次のステップSP43へ移る。
【0053】
ステップSP43において調整装置3は、取得要求がフロントモニタ4又はリアモニタ5の何れかによるものであり当該フロントモニタ4及びリアモニタ5間で取得要求の調停処理を行う必要性はないので、取得要求のあったフロントモニタ4又はリアモニタ5が現在表示しているジャンル検索画面800又はトップメニュー画面1300の何れかから、取得要求のあった階層の画面までの経路をメニューツリー構造1000に基づいて計算することにより画面取得順序を決定し、次のステップSP22へ移る。
【0054】
これに対してステップSP42で肯定結果が得られると、このことはステップSP41で取得要求があり、ステップSP42で現在受け付け中の取得要求があること、すなわちフロントモニタ4又はリアモニタ5の双方から取得要求があったので当該双方からの取得要求を調停処理する必要があることを意味し、このとき調停装置3は次のステップSP44へ移る。
【0055】
ステップSP44において調停装置3は、取得要求のあったフロントモニタ4及びリアモニタ5が現在表示しているジャンル検索画面800又はトップメニュー画面1300かから、取得要求のあった階層の画面までの最も効率の良い取得経路をメニューツリー構造1000に基づいて計算することにより画面取得順序を決定し、次のステップSP22へ移る。
【0056】
ステップSP22において調停装置3は、この場合、サブルーチンSRT21で決定した画面取得順序に従ってフロントモニタ4から受信した食事ジャンル画面2100の取得要求を優先し、当該食事ジャンル画面2100をナビゲーション本体2に要求し、次のステップSP23へ移る。
【0057】
このときナビゲーション本体2は、ステップSP31において調停装置3からの食事ジャンル画面2100の取得要求に応じて食事ジャンル画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP32へ移る。
【0058】
調停装置3は、ステップSP23においてナビゲーション本体2から受信した食事ジャンル画面データをフロントモニタ4へ送信し、次のステップSP24へ移る。
【0059】
フロントモニタ4は、ステップSP13において調停装置3から送られてきた食事ジャンル画面データに基づいて食事ジャンル画面2100をディスプレイ22に表示し、次のステップSP14へ移って処理を終了する。
【0060】
ステップSP24において調整装置3は、フロントモニタ4に対して食事ジャンル画面データを送信し終えたので、次にリアモニタ5から受信した設定画面1310の取得要求に応える為、先ほどフロントモニタ4に対して送信した食事ジャンル画面2100の上位階層に位置する上位階層画面の取得要求をナビゲーション本体2に対して行い、次のステップSP25へ移る。
【0061】
ナビゲーション本体2は、ステップSP32において調停装置3から受け取った上位階層画面の取得要求に応じて食事ジャンル画面2100の上位階層に位置するジャンル検索画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP33へ移る。
【0062】
調停装置3は、ステップSP25においてジャンル検索画面データを受け取ると、さらにその上位階層に位置する上位階層画面の取得要求をナビゲーション本体2に対して行い、次のステップSP26へ移る。
【0063】
ナビゲーション本体2は、ステップSP33において調停装置3から受け取った上位階層画面の取得要求に応じてジャンル検索画面800の1階層上位に位置する目的地検索画面500の目的地検索画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP34へ移る。
【0064】
調停装置3は、ステップSP26において目的地検索画面データを受け取ると、さらにその上位階層に位置する上位階層画面の取得要求をナビゲーション本体2に対して行い、次のステップSP27へ移る。
【0065】
ナビゲーション本体2は、ステップSP34において調停装置3から受け取った上位階層画面の取得要求に応じて目的地検索画面500の上位に位置するトップメニュー画面1300のトップメニュー画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP35へ移る。
【0066】
調停装置3は、ステップSP27においてトップメニュー画面データを受け取ると、今度はその下位階層に位置する設定画面1320の取得要求をナビゲーション本体2に対して行い、次のステップSP28へ移る。
【0067】
ナビゲーション本体2は、ステップSP35において調停装置3から受け取った設定画面1320の取得要求に応じて設定画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP36へ移って処理を終了する。
【0068】
調停装置3は、ステップSP28においてナビゲーション本体2から設定画面データを受け取ると、当該設定画面データをリアモニタ5へ送信し、次のステップSP29へ移って処理を終了する。
【0069】
リアモニタ5は、ステップSP3において調停装置3から受け取った設定画面データに基づいて設定画面1320をディスプレイ22に表示した後、次のステップSP4へ移って処理を終了する。
【0070】
このように調停装置3は、フロントモニタ4やリアモニタ5からの食事ジャンル画面2100の取得要求及び設定画面1320の取得要求を一旦受け取ると、最も効率良い画面取得順序を決定し、その画面取得順序でナビゲーション本体2へこれらの取得要求を送信するので、ナビゲーション本体2に対してはシングルシーケンスとして処理させながら結果的にマルチシーケンス化したのと同じ効果を生じさせ得るようになされている。
【0071】
(2−2)階層構造に拘束されない第1のメニュー画面調停処理手順
続いて、調停装置3がナビゲーション本体2とフロントモニタ4やリアモニタ5との間で行う「階層構造に拘束されない第1のメニュー画面調停処理手順」について図14のシーケンスチャートを用いて説明する。
【0072】
リアモニタ5は、ステップSP51において例えばトップメニュー画面1300(図7)をディスプレイ22に表示中、ステップSP2へ移り、「設定」項目1303に対応した設定画面1320(図9)の取得要求を調停装置3に行い、次のステップSP53へ移る。
【0073】
このときフロントモニタ4は、ステップSP61において例えばジャンル検索画面800(図9)を表示中、ステップSP62へ移り、当該ジャンル検索画面800の「食事」項目801に対応した食事ジャンル画面2100(図10)の取得要求を調停装置3に行い、次のステップSP63へ移る。
【0074】
調停装置3は、フロントモニタ4及びリアモニタ5の双方から取得要求を受信すると、サブルーチンSRT71において上述のメニューツリー構造1000を考慮し、リアモニタ5から受信した設定画面1310の取得要求と、フロントモニタ4から受信した食事ジャンル画面2100の取得要求とに基づいて、いずれの取得要求を優先すれば最も効率が良いかを判断して画面取得順序を決定し、次のステップSP72へ移る。
【0075】
なお、調停装置3が行うサブルーチンSRT71の画面取得順序決定処理手順については、上述のサブルーチンSRT21の画面取得順序決定処理手順(図13)と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0076】
ステップSP72において調停装置3は、サブルーチンSRT71で決定した画面取得順序に従ってフロントモニタ4から受信した食事ジャンル画面2100の取得要求を優先し、当該食事ジャンル画面2100をナビゲーション本体2に要求し、次のステップSP73へ移る。
【0077】
このときナビゲーション本体2は、ステップSP81において調停装置3からの食事ジャンル画面2100の取得要求に応じて食事ジャンル画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP82へ移る。
【0078】
調停装置3は、ステップSP73においてナビゲーション本体2から受信した食事ジャンル画面データをフロントモニタ4へ送信し、次のステップSP74へ移る。
【0079】
フロントモニタ4は、ステップSP63において調停装置3から送られてきた食事ジャンル画面データに基づいて食事ジャンル画面2100をディスプレイ22に表示し、次のステップSP64へ移って処理を終了する。
【0080】
ところで調停装置3は、ステップSP74において食事ジャンル画面データをフロントモニタ4へ送信したので、次に本来はジャンル検索画面800、目的地検索画面500、トップメニュー画面1300へと階層を上げていくところを、いきなり最上位階層のトップメニュー画面1300の取得要求をナビゲーション本体2に対して行い、次のステップSP75へ移る。
【0081】
ナビゲーション本体2は、ステップSP82において調停装置3から受け取ったトップメニュー画面1300の取得要求に応じてトップメニュー画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP83へ移る。
【0082】
調停装置3は、ステップSP75においてナビゲーション本体2からトップメニュー画面データを受け取ると、今度はその下位階層に位置する設定画面1320の取得要求をナビゲーション本体2に対して行い、次のステップSP76へ移る。
【0083】
ナビゲーション本体2は、ステップSP83において調停装置3から受け取った設定画面1320の取得要求に応じて設定画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP84へ移って処理を終了する。
【0084】
調停装置3は、ステップSP76においてナビゲーション本体2から受信した設定画面データをリアモニタ5へ送信し、次のステップSP78へ移って処理を終了する。
【0085】
リアモニタ5は、ステップSP53において調停装置3から受け取った設定画面データに基づいて設定画面1320をディスプレイ22に表示した後、次のステップSP54へ移って処理を終了する。
【0086】
このように調停装置3は、フロントモニタ4やリアモニタ5からの食事ジャンル画面2100の取得要求及び設定画面1320の取得要求を一旦受け取ると、最も効率良い画面取得順序として、最初にフロントモニタ4が表示中のジャンル検索画面800から1階層下位の食事ジャンル画面2100を取得し、その後に最下位階層の食事ジャンル画面2100から最上位階層のトップメニュー画面1300まで一気に移り、そこから1階層下位の設定画面1320を取得する順番を決定し、その画面取得順序でナビゲーション本体2へこれらの取得要求を送信するので、ナビゲーション本体2に対してはシングルシーケンスとして処理させながら結果的にマルチシーケンス化したのと同じ効果を生じさせ得るようになされている。
【0087】
(2−3)階層構造に拘束されない第2のメニュー画面調停処理手順
続いて、調停装置3がナビゲーション本体2とフロントモニタ4やリアモニタ5との間で行う「階層構造に拘束されない第2のメニュー画面調停処理手順」について図15のシーケンスチャートを用いて説明する。
【0088】
リアモニタ5は、ステップSP91において例えば目的地検索画面500(図8)をディスプレイ22に表示中、ステップSP92へ移り、「ジャンル検索」項目501に対応したジャンル検索画面800(図10)の取得要求を調停装置3に行い、次のステップSP93へ移る。
【0089】
このときフロントモニタ4は、ステップSP101において例えばトップメニュー画面1300(図7)を表示中、ステップSP102へ移り、当該トップメニュー画面1300の「目的地検索」項目1301に対応した目的地検索画面500(図8)の取得要求を調停装置3に行い、次のステップSP103へ移る。
【0090】
調停装置3は、フロントモニタ4及びリアモニタ5の双方から取得要求を受信すると、サブルーチンSRT111において上述のメニューツリー構造1000を考慮し、リアモニタ5から受信したジャンル検索画面800の取得要求と、フロントモニタ4から受信した目的地検索画面500の取得要求とに基づいて、いずれの取得要求を優先すれば最も効率が良いかを判断して画面取得順序を決定し、次のステップSP112へ移る。
【0091】
なお、調停装置3が行うサブルーチンSRT111の画面取得順序決定処理手順については、上述のサブルーチンSRT21の画面取得順序決定処理手順(図13)と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0092】
この場合、調停装置3はメニューツリー構造1000に基づいて、フロントモニタ4からの取得要求である目的地検索画面500と、リアモニタ5からの取得要求であるジャンル検索画面800とでは目的地検索画面500がジャンル検索画面800よりも上位階層であることを認識し得るため、トップメニュー画面1300から目的地検索画面500、ジャンル検索画面800へと階層を下りていく順番が最も効率が良い画面取得順序であると判断するようになされている。
【0093】
この場合、調停装置3はトップメニュー画面1300の取得要求をナビゲーション本体2に対して行うが、これはトップメニュー画面1300をフロントモニタ4及びリアモニタ5に表示させるためではなく、トップメニュー画面1300の下位階層に位置する目的地検索画面500の取得要求や、当該目的地検索画面500の下位階層に位置するジャンル検索画面800の取得要求を行うための擬似的な取得要求である。
【0094】
すなわち調停装置3は、トップメニュー画面1300、目的地検索画面500、ジャンル検索画面800の順番で、フロントモニタ4及びリアモニタ5に代わり擬似的な取得要求をナビゲーション本体2に行うことにより、当該ナビゲーション本体2に対してはシングルシーケンスとして処理を行わせるようになされている。
【0095】
なお、調停装置3が行うサブルーチンSRT111の画面取得順序決定処理手順については、上述のサブルーチンSRT21の画面取得順序決定処理手順(図13)と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0096】
ステップSP112において調停装置3は、サブルーチンSRT111で決定した画面取得順序に従って最初にトップメニュー画面1300の取得要求をナビゲーション本体2に要求し、次のステップSP113へ移る。
【0097】
このときナビゲーション本体2は、ステップSP121において調停装置3からのトップメニュー画面1300の取得要求に応じてトップメニュー画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP122へ移る。
【0098】
調停装置3は、ステップSP113においてナビゲーション本体2からトップメニュー画面データを受け取ると、今度はその下位階層に位置する目的地検索画面500の取得要求をナビゲーション本体2に対して行い、次のステップSP114へ移る。
【0099】
ナビゲーション本体2は、ステップSP122において調停装置3から受信した目的地検索画面500の取得要求に応じて目的地検索画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP123へ移る。
【0100】
調停装置3は、ステップSP114においてナビゲーション本体2から受信した目的地検索画面データをフロントモニタ4へ送信し、次のステップSP115へ移る。
【0101】
フロントモニタ4は、ステップSP103において調停装置3から受け取った目的地検索画面データに基づいて目的地検索設定画面500をディスプレイ22に表示した後、次のステップSP104へ移って処理を終了する。
【0102】
調整装置3は、次にステップSP115において、サブルーチンSRT111で決定した画面取得順序に従ってジャンル検索画面800の取得要求をナビゲーション本体2に対して行い、次のステップSP116へ移る。
【0103】
ナビゲーション本体2は、ステップSP123において調停装置3から受信したジャンル検索画面800の取得要求に応じてジャンル検索画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP124へ移って処理を終了する。
【0104】
調停装置3は、ステップSP116においてナビゲーション本体2から受信したジャンル検索画面データをリアモニタ5へ送信し、次のステップSP117へ移って処理を終了する。
【0105】
リアモニタ5は、ステップSP93において調停装置3から受け取ったジャンル検索画面データに基づいてジャンル検索画面800をディスプレイ22に表示した後、次のステップSP94へ移って処理を終了する。
【0106】
このように調停装置3は、フロントモニタ4やリアモニタ5からの目的地検索画面500の取得要求及びジャンル検索画面800の取得要求を受け取ると、メニューツリー構造1000に基づいて目的地検索画面500とジャンル検索画面800との階層上の位置を確認したうえで最も効率良い画面取得順序を決定し、その画面取得順序でナビゲーション本体2へこれらの取得要求を送信するので、ナビゲーション本体2に対してはシングルシーケンスとして処理させながら結果的にマルチシーケンス化したのと同じ効果を生じさせ得るようになされている。
【0107】
(2−4)画面加工調整処理手順
次に、調停装置3がナビゲーション本体2とフロントモニタ4やリアモニタ5との間で行う「画面加工調整処理手順」について図16のシーケンスチャートを用いて説明する。
【0108】
リアモニタ5は、ステップSP131においてトップメニュー画面1300(図7)を表示中に、当該トップメニュー画面1300の「目的地検索」項目1301が選択されたことに応じて調停装置3に目的地検索画面500(図8)の取得要求を行い、次のステップSP132へ移る。
【0109】
このときフロントモニタ4は、ステップSP141においてトップメニュー画面1300(図7)を表示中に、当該トップメニュー画面1300の「目的地検索」項目1301が選択されたことに応じて調停装置3に目的地検索画面500(図8)の取得要求を行い、次のステップSP142へ移る。
【0110】
調停装置3は、フロントモニタ4及びリアモニタ5の双方から目的地検索画面500の取得要求を受信すると、サブルーチンSRT151において上述のメニューツリー構造1000を考慮した画面取得順序を決定し、次のステップSP152へ移る。
【0111】
なお、調停装置3が行うサブルーチンSRT151の画面取得順序決定処理手順については、上述のサブルーチンSRT21の画面取得順序決定処理手順(図13)と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0112】
因みに調停装置3では、この場合、フロントモニタ4及びリアモニタ5の双方から同じ目的地検索画面500の取得要求を受信しているので、ナビゲーション本体2に対しては最初にトップメニュー画面1300を取得し、その後に目的地検索画面500を取得する順番からなる画面取得順序を決定するようになされている。
【0113】
ステップSP152において調停装置3は、サブルーチンSRT151で決定した画面取得順序に従って最初にトップメニュー画面1300の取得要求をナビゲーション本体2に要求し、次のステップSP153へ移る。
【0114】
このときナビゲーション本体2は、ステップSP161において調停装置3から受信したトップメニュー画面1300の取得要求に応じてトップメニュー画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP162へ移る。
【0115】
調停装置3は、ステップSP153においてナビゲーション本体2からトップメニュー画面データを受け取ると、今度はその下位階層に位置する目的地検索画面500の取得要求をナビゲーション本体2に対して行い、次のステップSP154へ移る。
【0116】
ナビゲーション本体2は、ステップSP162において調停装置3から受信した目的地検索画面500の取得要求に応じて目的地検索画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP163へ移って処理を終了する。
【0117】
調停装置3は、ステップSP154においてナビゲーション処理部からフロントモニタ4やリアモニタ5へ供給する必要のある目的地検索画面データを一括取得し、当該目的地検索データをフロントモニタ4やリアモニタ5の画面サイズに合わせて表示可能な形式に加工し、次のステップSP155へ移る。
【0118】
ここで調停装置3は、フロントモニタ4やリアモニタ5と最初にアクセスしたときに、当該フロントモニタ4及びリアモニタ5からそれぞれの画面サイズを属性データとして受信して不揮発性メモリ34に記憶しており、目的地検索画面500の項目501〜508をフロントモニタ4及びリアモニタ5の画面サイズに合わせて後に加工することにより、ユーザにとって見易い表示形式で提示し得るようになされている。
【0119】
因みに調停装置3は、フロントモニタ4及びリアモニタ5の画面サイズに合わせて加工するのではなく、フロントモニタ4及びリアモニタ5の解像度に合わせて加工することも可能である。
【0120】
ステップSP155において調停装置3は、ステップSP154でフロントモニタ4用に加工処理された目的地検索画面データをフロントモニタ4へ送信し、次のステップSP156へ移る。
【0121】
フロントモニタ4は、ステップSP142において調停装置3によって加工処理された目的地検索画面データに基づいて、図17に示すような目的地検索画面500Aをディスプレイ22に表示した後、次のステップSP143へ移る。
【0122】
ここで目的地検索画面500Aは、本来の目的地検索画面500に比べて1画面中に表示する項目を、「ジャンル検索」項目501A、「住所検索」項目502A、「50音検索」項目505A及び「周辺検索」項目506Aの4個に減らして表示されている。
【0123】
この目的地検索画面500Aは、1画面中に4個の項目だけしか表示し得ない画面サイズであるため、上述の「ジャンル検索」項目501A、「住所検索」項目502A、「50音検索」項目505A及び「周辺検索」項目506Aを1/2ページに表示し、残りの項目についてはページ切替ボタン510Aの左ボタン511A又は右ボタン512Aが押下されたときの2/2ページに表示するようになされている。
【0124】
調整装置3は、ステップSP156においてステップSP154でリアモニタ5用に加工処理された目的地検索画面データをリアモニタ5へ送信し、次のステップSP157へ移る。
【0125】
リアモニタ5は、ステップSP132において調停装置3によって加工処理された目的地検索画面データに基づいて、図18に示すような目的地検索画面500Bをディスプレイ22に表示した後、次のステップSP133へ移って処理を終了する。
【0126】
ここで目的地検索画面500Bは、本来の目的地検索画面500に比べて1画面中に表示する項目数を3個とし、この場合「ジャンル検索」項目501B、「住所検索」項目502B、「電話番号検索」項目503Bが環状に配置され、スクロール動作に応じて表示項目が順次切り替わるようになされている。
【0127】
なお、目的地検索画面500Bでは、表示項目が3個以上存在し、上方向へのスクロール動作によって表れる項目が存在することを上方向矢印マーク515で示すと共に、下方向へのスクロール動作によって表れる項目が存在することを下方向矢印マーク516で示すようになされている。
【0128】
フロントモニタ4は、ステップSP143において1/2ページの目的地検索画面500Aを目視確認しているユーザによってページ切替ボタン510Aの左ボタン511A又は右ボタン512Aが押下される等の入力があると、その入力情報を調停装置3へ送信し、次のステップSP144へ移る。
【0129】
調停装置3は、ステップSP157においてフロントモニタ4からの入力に応じて既に所持している目的地検索画面データを加工することにより2/2ページの目的地検索画面500Aを生成し、次のステップSP158へ移って当該2/2ページの目的地検索画面データをフロントモニタ4へ送信した後、ステップSP159へ移って処理を終了する。
【0130】
フロントモニタ4は、ステップSP144において調停装置3から受信した2/2ページの目的地検索画面データに基づいて当該2/2ページの目的地検索画面(図示せず)をディスプレイ22に表示した後、次のステップSP145へ移って処理を終了する。
【0131】
このように調停装置3は、ナビゲーション本体2と同様の処理をエミュレートする機能を有していることにより、目的地検索画面データをナビゲーション本体2が行うのと同様にフロントモニタ4及びリアモニタ5の表示サイズに合わせて加工調整し得、画面サイズに合った表示形式の目的地検索画面500A又は500Bとしてユーザに提示し得るようになされている。
【0132】
(2−5)画面組合せ調整処理手順
次に、調停装置3がナビゲーション本体2とフロントモニタ4やリアモニタ5との間で行う「画面組合せ調整処理手順」について図19のシーケンスチャートを用いて説明する。
【0133】
フロントモニタ4は、ステップSP171においてトップメニュー画面1300(図7)を表示中に、当該トップメニュー画面1300の「目的地・ジャンル検索」項目1305が選択されたことに応じて、目的地・ジャンル検索画面の取得要求を調停装置3に行い、次のステップSP172へ移る。
【0134】
調停装置3は、フロントモニタ4から目的地・ジャンル検索画面の取得要求を受信すると、サブルーチンSRT181において上述のメニューツリー構造1000を考慮した画面取得順序を決定し、次のステップSP182へ移る。
【0135】
なお、調停装置3が行うサブルーチンSRT181の画面取得順序決定処理手順については、上述のサブルーチンSRT21の画面取得順序決定処理手順(図13)と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0136】
因みに調停装置3では、この場合、フロントモニタ4から受信した目的地・ジャンル検索画面の取得要求に対して、当該目的地・ジャンル検索画面がメニューツリー構造1000の中に存在しないことが解るため、目的地・ジャンル検索画面を組合せによって作成するのに必要なナビゲーション本体2から取得すべき目的地検索画面500とジャンル検索画面800の最も効率の良い画面取得順序を決定し、次のステップSP182へ移る。
【0137】
この場合、調停装置3はメニューツリー構造1000に基づいて、目的地検索画面500とジャンル検索画面800とでは目的地検索画面500がジャンル検索画面800よりも上位階層に位置しているので、トップメニュー画面1300から目的地検索画面500、ジャンル検索画面800の順番で取得要求をナビゲーション本体2に行うようになされている。
【0138】
ステップSP182において調停装置3は、サブルーチンSRT181で決定した画面取得順序に従って最初にトップメニュー画面1300の取得要求をナビゲーション本体2に要求し、次のステップSP183へ移る。
【0139】
このときナビゲーション本体2は、ステップSP191において調停装置3から受信したトップメニュー画面1300の取得要求に応じてトップメニュー画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP192へ移る。
【0140】
調停装置3は、ステップSP183においてナビゲーション本体2からトップメニュー画面データを受け取ると、今度はその下位階層に位置する目的地検索画面500の取得要求をナビゲーション本体2に対して行い、次のステップSP184へ移る。
【0141】
ナビゲーション本体2は、ステップSP192において調停装置3から受信した目的地検索画面500の取得要求に応じて目的地検索画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP193へ移る。
【0142】
調停装置3は、ステップSP184においてナビゲーション本体2から目的地検索画面データを受け取ると、当該目的地検索画面500と組み合わせる対象であり、かつ目的地検索画面500の下位階層に位置するジャンル検索画面800取得要求をナビゲーション本体2に対して行い、次のステップSP185へ移る。
【0143】
ナビゲーション本体2は、ステップSP193において調停装置3から受信したジャンル検索画面800の取得要求に応じてジャンル検索画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP194へ移って処理を終了する。
【0144】
調停装置3は、ステップSP185においてナビゲーション本体2からジャンル検索画面データを受け取ると、目的地検索画面500とジャンル検索画面800とを組み合わせ、図20に示すような目的地・ジャンル検索画面900を生成し、次のステップSP186へ移る。
【0145】
この目的地・ジャンル検索画面900では、目的地検索画面500の一部と同じ「ジャンル検索」項目901、「住所検索」項目902、「電話番号検索」項目903及び「履歴検索」項目904が左側領域に表示され、例えば「ジャンル検索」項目901が選択されている状態のとき当該「ジャンル検索」項目901の下位階層に位置するジャンル検索画面800と同じ「食事」項目911、「買い物」項目912、「スポーツ」項目913、「娯楽」項目914が右側領域に表示される。
【0146】
また目的地・ジャンル検索画面900では、「ジャンル検索」項目901の下位階層に位置する項目としては残りの項目が存在するので、上方向へのスクロール動作によって表れる残りの項目が存在することを上方向矢印マーク921で示すと共に、下方向へのスクロール動作によって表れる残りの項目が存在することを下方向矢印マーク922で示すようになされている。
【0147】
ステップSP186において調停装置3は、上述の目的地・ジャンル検索画面900を構成する目的地・ジャンル検索画面データをフロントモニタ4へ送信し、次のステップSP187へ移って処理を終了する。
【0148】
フロントモニタ4は、ステップSP172において調停装置3から受信した目的地・ジャンル検索画面データに基づいて目的地・ジャンル検索画面900(図20)をディスプレイ22に表示した後、次のステップSP173へ移って処理を終了する。
【0149】
このように調整装置3は、ナビゲーション本体2と同様の処理をエミュレートする機能を有していることにより、メニューツリー構造1000に存在しない目的地・ジャンル検索画面900の取得要求に対しても、ナビゲーション本体2の代わりに目的地検索画面500とジャンル検索画面800とをナビゲーション本体2から取得して組み合わせ調整することにより当該目的地・ジャンル検索画面900を生成し、フロントモニタ4のユーザに提供し得るようになされている。
【0150】
この場合、ナビゲーション本体2は、メニューツリー構造1000の各種画面データ以上に多種類の画面データを保持しておく必要はなく、調整装置3が既存の各種画面データを組み合わせることにより多様性のある画面を生成してユーザに提示し得るようになされている。
【0151】
(2−6)フィルタリング調整処理手順
次に、調停装置3がナビゲーション本体2とフロントモニタ4やリアモニタ5との間で行う「フィルタリング調整処理手順」について図21のシーケンスチャートを用いて説明する。
【0152】
フロントモニタ4は、ステップSP211においてトップメニュー画面1300(図7)を表示中に、当該トップメニュー画面1300の「設定」項目1303が選択されたことに応じて調停装置3に設定画面1320の取得要求を行い、次のステップSP212へ移る。
【0153】
調停装置3は、フロントモニタ4から設定画面1320の取得要求を受信すると、サブルーチンSRT221において上述のメニューツリー構造1000を考慮した画面取得順序を決定し、次のステップSP222へ移る。
【0154】
ステップSP222において調停装置3は、サブルーチンSRT221で決定した画面取得順序に従ってトップメニュー画面1300の取得要求をナビゲーション本体2に対して行い、次のステップSP223へ移る。
【0155】
ナビゲーション本体2は、ステップSP231において調停装置3から受信したトップメニュー画面1300の取得要求に応じてトップメニュー画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP232へ移る。
【0156】
調停装置3は、ステップSP223においてナビゲーション本体2からトップメニュー画面データを受け取ると、今度はその下位階層に位置する設定画面1320の取得要求をナビゲーション本体2に対して行い、次のステップSP224へ移る。
【0157】
ナビゲーション本体2は、ステップSP232において調停装置3から受信した設定画面1320の取得要求に応じて設定画面データをハードディスクドライブ11から読み出した後、これを調停装置3へ送信し、次のステップSP233へ移って処理を終了する。
【0158】
調停装置3は、ステップSP224においてナビゲーション本体2から受信した設定画面データに対してデータ加工等を施し、次のステップSP225へ移り、当該加工後の設定画面データをフロントモニタ4へ送信し、次のステップSP226へ移る。
【0159】
フロントモニタ4は、ステップSP212において加工後の設定画面1320をディスプレイ22に表示し、当該設定画面1320を介して何らかの設定操作を受け付け、次のステップSP213へ移って処理を終了する。
【0160】
このタイミングでリアモニタ5は、ステップSP201においてトップメニュー画面1300の取得要求を調停装置3に対して行うと、次のステップSP202へ移る。
【0161】
このとき調停装置3は現在フロントモニタ4で設定画面1320に基づく何らかの設定操作が行われていることを認識しているため、ステップSP226においてトップメニュー画面1300のうち「設定」項目1303がリア5のユーザにより選択されることがないようにフィルタリング調整処理を施し、次のステップSP227へ移る。
【0162】
ステップSP227において調整装置3は、図22に示すような「設定」項目1303がフィルタリング調整処理されたトップメニュー画面1300Aのトップメニュー画面データをリアモニタ5へ送信し、次のステップSP228へ移って処理を終了する。
【0163】
リアモニタ5は、ステップSP202において調整装置3から受信したフィルタリング調整処理の施されたトップメニュー画面データに基づいてトップメニュー画面1300Aをディスプレイ22に表示した後、次のステップSP203へ移って処理を終了する。
【0164】
すなわち図23に示すように、調停装置3はフロントモニタ4に設定画面1320を表示させた状態で当該フロントモニタ4からの設定要求Aをナビゲーション本体2に対して行っている最中に、リアモニタ5に対してもトップメニュー画面1300を介して設定画面1320を取得可能にしてしまうと、当該リアモニタ5からの設定要求Bを受け付けざるを得ない状況が生まれる。
【0165】
このとき調整装置3は、フロントモニタ4からの設定要求Aとリアモニタ5からの設定要求Bとが同一内容であったときにはフロントモニタ4又はリアモニタ5のいずれに設定するべきであるか矛盾が生じて事実的な排反状態に陥ることになるが、リアモニタ5に対して送信するトップメニュー画面1300Aの「設定」項目1303を選択できないようにフィルタリング調整処理していることにより、排反状態に陥ることを未然に回避し得るようになされている。
【0166】
(3)動作及び効果
以上の構成において、車載用ナビゲーションシステム1の調停装置3は、フロントモニタ4やリアモニタ5からの各種画面に対する取得要求に対し、メニューツリー構造1000に基づいて最も効率の良い画面取得順序を決定し、その画面取得順序に従って取得要求をナビゲーション本体2に対して行う。
【0167】
このとき調停装置3は、例えばフロントモニタ4が目的地検索画面500の取得要求であり、リアモニタ5がジャンル検索画面800の取得要求である場合、目的地検索画面500とジャンル検索画面800とが上下階層の関係にあることを考慮し、トップメニュー画面1300から目的地検索画面500を取得した後にジャンル検索画面800を取得する順番からなる画面取得順序を決定する。
【0168】
調停装置3は、実際上、画面取得順序に従ってトップメニュー画面1300の取得要求を行うが、当該トップメニュー画面1300についてはナビゲーション本体2から受け取った場合でもフロントモニタ4及びリアモニタ5へ出力することはない。
【0169】
この画面取得順序に従って最初に行うトップメニュー画面1300の取得要求は、フロントモニタ4若しくはリアモニタ5のいずれか一方がトップメニュー画面1300から目的地検索画面500を取得した後にジャンル検索画面800を取得することを希望しているかのように見せかけるための仮想的な取得要求である。
【0170】
このように調停装置3は、トップメニュー画面1300に対する仮想的な取得要求に次いでフロントモニタ4のための目的地検索画面500の取得要求を行い、その次にリアモニタ5のためのジャンル検索画面800の取得要求を行うことにより、ナビゲーション本体2に対してはフロントモニタ4若しくはリアモニタ5のいずれか一方がトップメニュー画面1300から目的地検索画面500を取得した後にジャンル検索画面800を取得するかのように見せかけ、これまで通りシングルシーケンスのままナビゲーション本体2の処理を行わせれば済む。
【0171】
そして調停装置3は、ナビゲーション本体2から受け取ったトップメニュー画面1300についてはフロントモニタ4及びリアモニタ5の何れに対しても出力することなく、目的地検索画面500をフロントモニタ4へ出力した後、ジャンル検索画面800をリアモニタ5へ出力することにより、フロントモニタ4及びリアモニタ5からみてナビゲーション本体2を見かけ上マルチシーケンス化することができる。
【0172】
また調整装置3は、ナビゲーション本体2と同様の処理をエミュレートし得るようになされているため、フロントモニタ4やリアモニタ5からの取得要求に対してナビゲーション本体2に成り代わり、フロントモニタ4やリアモニタ5の画面サイズに合わせた画面データの加工調整や目的地検索画面500とジャンル検索画面800とを組合せ調整することにより目的地・ジャンル検索画面900を生成する等の調整処理を実行することもできるので、ナビゲーション本体2に対してはこれまで通りシングルシーケンスのまま処理を実行させるだけで済む。
【0173】
以上の構成によれば、車載用ナビゲーションシステム1は、ナビゲーション本体2とフロントモニタ4及びリアモニタ5との間で調停処理又は調整処理を行う調停装置3を介在させるようにしたことにより、ナビゲーション本体2をマルチシーケンス化させることなく、これまで通りシングルシーケンスのままの処理を実行させるだけで、見かけ上マルチシーケンス化することができる。
【0174】
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、調停装置3をナビゲーション本体2とフロントモニタ4及びリアモニタ5との間に独立して設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、調整装置3とフロントモニタ4とを一体に構成し、リアモニタ5をフロントモニタ4の調整装置3に接続するようにしたり、調整装置3とナビゲーション本体2とを一体に構成し、フロントモニタ4及びリアモニタ5をナビゲーション本体2の調整装置3にそれぞれ接続するようにしても良い。
【0175】
また上述の実施の形態においては、調整装置3がナビゲーション本体2に対してトップメニュー画面1300に対する仮想的な取得要求を行うようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、調整装置3自身がメニューツリー構造1000を認識しているので、必ずしもトップメニュー画面1300の仮想的な取得要求をナビゲーション本体2に対して行わなくても良い。
【0176】
さらに上述の実施の形態においては、ナビゲーション本体2と調整装置3がメニューツリー構造1000をデータベース化してそれぞれ保持しているようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該ナビゲーション本体2がメニューツリー構造1000を変更したときのことを考慮し、メニューツリー構造1000のデータを調整装置3がナビゲーション本体2から受信するようにしても良い。
【0177】
さらに上述の実施の形態においては、調停装置3が調停処理プログラムに従って上述の調停処理又は調整処理を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該調停処理プログラムが格納された記憶媒体を介して調停装置3にインストールして調停処理又は調整処理を実行するようにしても良い。
【0178】
さらに上述の実施の形態においては、本発明のナビゲーション調停装置としての調停装置3を、要求受付手段としての通信インタフェース36、調停手段としての制御部30、及び出力手段としての通信インタフェース36によって構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の回路構成でナビゲーション調停装置としての調停装置3を構成するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0179】
本発明のナビゲーション調停装置、調停方法及び車載用ナビゲーションシステムは、例えばシングルシーケンスに設定されているナビゲーション処理部を仮想的にマルチシーケンス化する用途に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0180】
【図1】本発明における車載用ナビゲーションシステムの全体構成を示す略線図である。
【図2】調停装置の役割の説明に供する略線図である。
【図3】ナビゲーション本体の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図4】フロントモニタ及びリアモニタの回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図5】調停装置の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図6】メニューツリー構造を示す略線図である。
【図7】トップメニュー画面を示す略線図である。
【図8】目的地検索画面を示す略線図である。
【図9】設定画面を示す略線図である。
【図10】ジャンル検索画面を示す略線図である。
【図11】食事ジャンル画面を示す略線図である。
【図12】階層構造に従ったメニュー画面調停処理手順を示すシーケンスチャートである。
【図13】画面取得順序決定処理を示すフローチャートである。
【図14】階層構造に拘束されない第1のメニュー画面調停処理手順を示すシーケンスチャートである。
【図15】階層構造に拘束されない第2のメニュー画面調停処理手順を示すシーケンスチャートである。
【図16】画面加工調整処理手順を示すシーケンスチャートである。
【図17】フロントモニタの画面サイズに合わせて加工された目的地検索画面を示す略線図である。
【図18】リアモニタの画面サイズに合わせて加工された目的地検索画面を示す略線図である。
【図19】画面組合せ調整処理手順を示すフローチャートである。
【図20】目的地・ジャンル検索画面を示す略線図である。
【図21】フィルタリング調整処理手順を示すシーケンスチャートである。
【図22】フィルタリング調整処理したトップメニュー画面を示す略線図である。
【図23】排反状態の説明に供する略線図である。
【符号の説明】
【0181】
1……車載用ナビゲーションシステム、2……ナビゲーション本体、3……調停装置、4……フロントモニタ、5……リアモニタ、10、20、30……制御部、11……ハードディスクドライブ、12、23、31……CPU、13、24、32……ROM、14、25、33……RAM、15、26、34……不揮発性メモリ、16、17、35……インタフェース部、17……GPSモジュール、18……センサ部、19、28、36……通信インタフェース、21……リモートコントローラ、22……ディスプレイ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を有する複数の入出力部からナビゲーション処理部に対する各種画面の取得要求をそれぞれ受け付ける要求受付手段と、
上記取得要求に応じて、上記ナビゲーション処理部から受け取って上記複数の入出力部へ出力予定の上記各種画面に対する調停処理又は調整処理を行う調停手段と、
上記調停手段によって調停処理又は調整処理された各種画面を上記複数の入出力部へそれぞれ出力する出力手段と
を具えることを特徴とするナビゲーション調停装置。
【請求項2】
上記調停手段は、上記調停処理として、上記各種画面の階層構造に基づいて上記ナビゲーション処理部から受け取る際の効率が良い画面取得順序を決定し、当該画面取得順序に従って上記各種画面を上記ナビゲーション処理部から順番に受け取る
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション調停装置。
【請求項3】
上記調停手段は、上記調整処理として、上記要求受付手段が上記複数の入出力部から同一画面の取得要求を受け付けた場合、上記取得要求のあった画面を上記ナビゲーション処理部から受け取り、上記複数の入出力部における表示部の画面サイズ又は解像度に応じた表示形式に上記画面の画面データを加工調整する
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション調停装置。
【請求項4】
上記調停手段は、上記調整処理として、上記取得要求の画面が上記ナビゲーション処理部に存在しない場合、上記各種画面の階層構造に基づいて上記ナビゲーション処理部から複数種類の画面を受け取り、これらを組み合わせることにより上記取得要求の画面を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション調停装置。
【請求項5】
上記調停手段は、上記調整処理として、一の入出力部からの取得要求に対する画面を上記出力手段により出力している最中に、他の入出力部からの取得要求に対する上記画面を上記出力手段により出力するとき、当該画面中の項目のうち矛盾が生じる項目に対してはフィルタリング処理を施すことにより当該項目を選択不可能とする
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション調停装置。
【請求項6】
表示部を有する複数の入出力部からナビゲーション処理部に対する各種画面の取得要求をそれぞれ受け付ける要求受付ステップと、
上記取得要求に応じて、上記ナビゲーション処理部から受け取って上記複数の入出力部へ出力予定の上記各種画面に対する調停処理又は調整処理を行う調停ステップと、
上記調停ステップで調停処理又は調整処理された各種画面を上記複数の入出力部へそれぞれ出力する出力ステップと
を具えることを特徴とする調停方法。
【請求項7】
車載用ナビゲーションシステムであって、
ナビゲーション処理を行うナビゲーション処理部と、
上記ナビゲーション処理部と接続された表示部を有する複数の入出力部と、
上記ナビゲーション処理部と上記複数の入出力部との間に介在し、上記複数の入出力部から上記ナビゲーション処理部に対する各種画面の取得要求をそれぞれ受け付け、当該取得要求に応じて、上記ナビゲーション処理部から受け取って上記複数の入出力部へ出力予定の上記各種画面に対する調停処理又は調整処理を行った後、当該各種画面を上記複数の入出力部へそれぞれ出力する調停部と
を具えることを特徴とする車載用ナビゲーションシステム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を有する複数の入出力部からナビゲーション処理部に対する各種画面の取得要求をそれぞれ受け付ける要求受付手段と、
上記取得要求に応じて、上記ナビゲーション処理部から受け取って上記複数の入出力部へ出力予定の上記各種画面に対する調停処理又は調整処理を行う調停手段と、
上記調停手段によって調停処理又は調整処理された各種画面を上記複数の入出力部へそれぞれ出力する出力手段と
を具えることを特徴とするナビゲーション調停装置。
【請求項2】
上記調停手段は、上記調停処理として、上記各種画面の階層構造に基づいて上記ナビゲーション処理部から受け取る際の効率が良い画面取得順序を決定し、当該画面取得順序に従って上記各種画面を上記ナビゲーション処理部から順番に受け取る
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション調停装置。
【請求項3】
上記各種画面は、目的地検索画面、ルート情報画面、設定画面、情報画面である
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション調停装置。
【請求項4】
上記調停手段は、上記調整処理として、上記要求受付手段が上記複数の入出力部から同一画面の取得要求を受け付けた場合、上記取得要求のあった画面を上記ナビゲーション処理部から受け取り、上記複数の入出力部における表示部の画面サイズ又は解像度に応じた表示形式に上記画面の画面データを加工調整する
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション調停装置。
【請求項5】
上記調停手段は、上記調整処理として、上記取得要求の画面が上記ナビゲーション処理部に存在しない場合、上記各種画面の階層構造に基づいて上記ナビゲーション処理部から複数種類の画面を受け取り、これらを組み合わせることにより上記取得要求の画面を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション調停装置。
【請求項6】
上記調停手段は、上記調整処理として、一の入出力部からの取得要求に対する画面を上記出力手段により出力している最中に、他の入出力部からの取得要求に対する上記画面を上記出力手段により出力するとき、当該画面中の項目のうち矛盾が生じる項目に対してはフィルタリング処理を施すことにより当該項目を選択不可能とする
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション調停装置。
【請求項7】
表示部を有する複数の入出力部からナビゲーション処理部に対する各種画面の取得要求をそれぞれ受け付ける要求受付ステップと、
上記取得要求に応じて、上記ナビゲーション処理部から受け取って上記複数の入出力部へ出力予定の上記各種画面に対する調停処理又は調整処理を行う調停ステップと、
上記調停ステップで調停処理又は調整処理された各種画面を上記複数の入出力部へそれぞれ出力する出力ステップと
を具えることを特徴とする調停方法。
【請求項8】
車載用ナビゲーションシステムであって、
ナビゲーション処理を行うナビゲーション処理部と、
上記ナビゲーション処理部と接続された表示部を有する複数の入出力部と、
上記ナビゲーション処理部と上記複数の入出力部との間に介在し、上記複数の入出力部から上記ナビゲーション処理部に対する各種画面の取得要求をそれぞれ受け付け、当該取得要求に応じて、上記ナビゲーション処理部から受け取って上記複数の入出力部へ出力予定の上記各種画面に対する調停処理又は調整処理を行った後、当該各種画面を上記複数の入出力部へそれぞれ出力する調停部と
を具えることを特徴とする車載用ナビゲーションシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2006−177677(P2006−177677A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−368326(P2004−368326)
【出願日】平成16年12月20日(2004.12.20)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】