説明

ハイパワー半導体のためのダイ接着組成物の使用、前記組成物を印刷回路基板に接着するための方法、及びこれにより製造される半導体デバイス

【課題】本発明の主題は、JEDEC試験コンディション"H"による温度サイクルに少なくとも1000サイクルの間、15分間のソークタイム(soak time)でもって、最高及び最低温度の間確実に耐え、かつ現在使用されている高鉛含有はんだと同様の熱放散を生ずる、パワー半導体のダイ接着適用のための鉛不含の接着剤組成物を提供することである。
【解決手段】係る課題は、ハイパワー半導体デバイスを印刷回路基板に接着するためのダイ接着組成物の使用であって、前記ダイ接着組成物が2成分接着剤及び金属粉体を含み、その際前記接着剤の第一成分はエポキシ樹脂であり、かつ第二成分は硬化剤であり、かつ前記金属粉体の金属は、250W/(m・K)より高い熱伝導率を有し、かつ銅を含み、かつこの粉体粒子は回転楕円状の形状を有する、ハイパワー半導体デバイスを印刷回路基板に接着するためのダイ接着組成物の使用により解決される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の詳細な説明
本発明は、ハイパワー半導体(high power semiconductor)のためのダイ接着のための鉛不含接着剤組成物を提供する。
【0002】
欧州議会及び理事会指令2002/95/ECによれば、2006年7月1日から、市販される新しい電気及び電子機器はもはや鉛及びその他の有害物質を含有してはならない。この指令は、様々な電気及び電子適用のための鉛不含はんだ合金の開発を導いた。しかしながら、係る指令からのいくつかの免除がいまだに存在している。そのうち、高溶融温度型はんだ中の鉛(即ち、85質量%以上の鉛を含有する鉛ベース合金)は、係る合金のための鉛不含代替品が欠失しているために置換される必要はない。この免除は、つい最近、2005年の10月21日付けの委員会決定2005/747/ECにより確認された。
【背景技術】
【0003】
85質量%よりも多い鉛を含有する鉛ベースはんだ合金はこれまで、平均操作温度が150℃よりも高く、かつピーク処理温度が260℃までのいわゆる高温適用のために必要とされてきた。顕著な一例は、パワー半導体のためのダイ接着適用である。この適用において、前記鉛ベースはんだ合金は、前記半導体デバイスを熱サイクルにかけた場合の熱疲労に対する十分な耐性を提供する。加えて、前記はんだは、前記パワー半導体により発生する熱を散逸させる、十分な熱伝導率を提供する。
【0004】
Philip Adamsonによる"Lead-free Packaging for Discrete Power Semiconductors", 2002年4月/5月の2002 JEDEC Conferenceで提示された書類によれば、多くの小型パワーパッケージが既に、鉛不含のダイ接着を、Ag充填エポキシ樹脂の形で使用している。係るAg充填したエポキシ樹脂は、銀70%までで負荷されている。これらの使用は、しかしながら、より大型のパワーパッケージ中のより大きいシリコンサイズにまで展開していない。Adamsonによれば、Ag充填したエポキシ類は、より大型の部品、例えばTO220に対する温度サイクルにより試験されている。係る実験部品を、−40℃〜+125℃で温度サイクルした。この試験コンディションは、the JEDEC Standard JESD22-A 104C(2005年5月)により指定されるコンディション"G"に応じた。
【0005】
the JEDEC Standardは、Pb/Snはんだ組成物に対して、+125℃を超える試験コンディションを推奨しない。それにも拘わらず、パワー半導体デバイスの過酷な操作コンディションは、前記デバイスが、the JEDEC Standardの試験コンディション"H"により指定される試験コンディションに耐えることを要求し、かつ−55℃〜+150℃の温度サイクルを要求する。
【0006】
指令2002/95/ECが、高溶融温度型はんだ中の鉛を2006年7月1日からの鉛不含代替品での置換から免除しても、環境にとっては、ダイ接着適用のための高鉛含有はんだを可能な限り迅速に、鉛不含の代替品で置換することは極めて有益である。
【0007】
Araujo et. al.、J. Phys. D: Appl. Phys., 第9巻, 1976, 665〜675頁は、エポキシ樹脂/金属−粉体複合材料の熱伝導率の測定を1.7〜300Kで実施した。WO 2004/090942は、熱伝導性接着剤組成物及びデバイス接着のための方法を記載する。前記接着剤組成物は、相違する2種類の金属粉体を含有し、その際一方は高融点金属の粉体であり、かつ他方は低融点金属の粉体である。
【特許文献1】WO 2004/090942
【非特許文献1】Philip Adamson、"Lead-free Packaging for Discrete Power Semiconductors", 2002年4月/5月の2002 JEDEC Conferenceで提示された書類
【非特許文献2】Araujo et. al.、J. Phys. D: Appl. Phys., 第9巻, 1976, 665〜675頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の主題は、JEDEC試験コンディション"H"による温度サイクルに少なくとも1000サイクルの間、15分間のソークタイム(soak time)でもって、最高及び最低温度の間確実に耐え、かつ現在使用されている高鉛含有はんだと同様の熱放散を生ずる、パワー半導体のダイ接着適用のための鉛不含の接着剤組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記主題は、特許請求の範囲に記載したダイ接着組成物により達成される。特に、本発明によるダイ接着組成物は、2成分接着剤及び充填剤として金属粉体を含み、その際前記接着剤の第一成分はエポキシ樹脂であり、かつ第二成分は硬化剤であり、かつ前記金属粉体の金属は、250W/(m・K)より高い熱伝導率を有し、かつ銅を含み、かつこの粉体粒子は回転楕円状(spheroidal)の形状を有する。
【発明の効果】
【0010】
この硬化したダイ接着組成物は、ハイパワー半導体デバイスの接着のために使用される、従来の高鉛はんだと同様の熱放散を可能にするものである。係る高鉛はんだ合金は、例えば、熱伝導率55W/(m・K)のPb88Sn10Ag2であり、そして熱伝導率44W/(m・K)を有するPb92.5Sn5Ag2.5である。この硬化したダイ接着組成物が、前記パワー半導体からの熱放散に関する必要性にも、また同様に温度サイクルに対する耐性に関する必要性にも応ずることが見出された。
【0011】
この硬化したダイ接着組成物の熱伝導率は、前記充填剤材料の熱伝導率、前記エポキシ樹脂の熱伝導率、前記充填剤材料の体積含有率(volume fraction)の、及び前記充填剤と前記エポキシ樹脂との間での熱接触抵抗の関数である。
【0012】
この生じる熱伝導率は無論、銅を含有する充填剤により主に影響を及ぼされる。純粋な銅の熱伝導率は400W/(m・K)であり、その一方でエポキシ樹脂の熱伝導率は0.3W(m・K)と低い。前記充填剤−エポキシ複合材料の高い熱伝導率を保証するために、前記充填剤粉体の熱伝導率は、250W/(m・K)よりも高く、有利には300W/(m・K)よりも高く、最も有利には350W/(m・K)よりも高いことが望ましい。
【0013】
前記充填剤−エポキシ複合材料の熱伝導率は更に、充填剤の体積含有率に依存する。以下において、充填度との用語は、充填剤の体積含有率の代わりに使用される。この充填度は、前記複合材料の総質量に対する充填剤の質量%として定義される。本発明によれば、前記金属粉体の粉体粒子は、回転楕円状(spheroidal)の又は球状(spherical)の形状を有することが望ましい。フレーク状粉体は劣った結果を生じ、更に、フレークで充填した接着剤は、ディスペンス式適用において前記ダイ接着組成物を使用する場合に、シリンジを閉塞する。回転楕円状充填剤粒子の場合には、この最大の体積含有率は、六方最密充填構造に関して、体積含有率74%でもって得られる。この値は、銅の密度(8.9g/cm3)及びエポキシ樹脂の密度(約1.2g/cm3)を用いることにより、充填剤である銅粉体に関して95質量%の最大充填度に換言される。
【0014】
前記銅粉体の平均粒径(mean particle size)D50は、充填剤−エポキシ複合材料の耐熱疲労に対して決定的な影響を有しない。平均粒子径D50 1〜50μmを有する充填剤粉体を用いて良好な結果が得られた。より有利には、粒径1〜30μmである。
【0015】
最後に、前記充填剤−エポキシ複合材料の生じる熱伝導率は、前記充填剤表面及び前記樹脂の間の熱接触抵抗に依存する。前記充填剤粒子の表面上の任意の不純物層は、この接触抵抗を増加させる。従って、少ない表面不純物を有する充填剤粉体を使用することが有利である。
【0016】
この高い熱伝導率のために、銅の高い百分率を含有する金属粉体を使用することが有利である。最も有利には、99.5質量%よりも高い、特に有利には99.9質量%よりも高い銅の純度を有する銅粉体である。
【0017】
銅粉体の場合には、前記粉体粒子表面上の、最も害となる不純物は、酸化銅(II)である。約5nmの厚さの薄い表面層中の金属銅に対する酸化銅(II)の割合は、XPS(X線光電子分光法)を用いて決定されてよい。この目的のために、この得られるXPSスペクトルが曲線の当てはめにより分析され、これは当分野で公知である。XPSにより分析される前記表面層中で、最高で50%の前記原子が、CuOに酸化されている場合に、この硬化した複合材料の熱伝導率及び熱疲労に関して良好な結果が得られることが見出された。有利には、この酸化された銅原子は、30%を超えてはならず、より有利には10%以下であることが望ましい。
【0018】
金属粉体の熱伝導率に対して、硬化したエポキシ樹脂の熱伝導率は極めて低い。前記エポキシ樹脂の主な役割は、前記金属充填剤に対して、そして前記半導体デバイス及び前記基材に対して良好な接着を提供することである。ビスフェノールAエポキシ樹脂及びビスフェノールFエポキシ樹脂からなるグループから選択されるエポキシ樹脂が、銅及びニッケル表面に対しても、また同様にチップに対しても良好な接着を提供することが証明された。ビスフェノールFエポキシ樹脂が最も有利である。硬化剤として、イミダゾール、アクリロニトリル及び脂肪族アミンの慣用的な混合物が使用されてよい。
【0019】
記載した充填剤粉体で充填した硬化した接着剤を含有し、かつ20〜80μmの接合部厚さ(bond line thickness)を有する硬化したダイ接着組成物は、熱疲労のための上記した試験コンディションに耐え、かつ高鉛はんだと同様の熱放散を生ずる。
【0020】
前記ダイ接着組成物の成分は、様々な処方において使用されてよい:
・前記金属粉体は、前記エポキシ樹脂と又は前記硬化剤と予備混合されてよい;この場合に、前記エポキシ樹脂の早期硬化を防止するために前記エポキシ樹脂及び前記硬化剤を2つの別個のユニット中に包装し、かつ、使用直前に初めて一緒に混合する。
・前記金属粉体は、前記エポキシ樹脂及び前記硬化剤の混合物と混合されてよい;この場合に、前記ダイ接着組成物を、1つのユニット中に包装し、かつ使用前に低温に維持して、前記エポキシ樹脂の早期硬化を防止する。
・前記エポキシ樹脂の一部が前記金属粉体の第一の部分と予備混合されてよく、そして前記金属粉体の第二の部分が、前記エポキシ樹脂の残分と前記硬化剤との混合物と予備混合される;この場合に、前記エポキシ樹脂の早期硬化を防止するために前記ダイ接着組成物を再度2つの別個のユニット中に包装し、かつ、使用直前にのみ一緒に混合する。
【0021】
ディスクリートハイパワー半導体(discrete high power semiconductor)を印刷回路基板に、本発明によるダイ接着組成物を用いて接着するために、前記組成物を前記印刷回路基板に設け、前記半導体を前記基板上に配置し、次いで前記ダイ接着組成物を80〜250℃の温度で、有利には100〜150℃の温度で硬化させる。
【0022】
充填剤材料として銅を使用する場合に、保存の間のこの銅表面の酸化を、酸化防止材を用いた前記銅粉体のコーティングにより防止することが望ましい。前記コーティング材料は、脂肪酸、有利には飽和脂肪酸、ポリシロキサン、又はリン化物化合物であってよい。前記脂肪酸は、オレイン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、及びアラキン酸から選択されてよい。前記コーティング材料は、このコーティングされる銅粉体の総質量に対して、0.1〜1質量%の量で適用される。最も有利には、水の誘引を最小限にすべく、わずかに親水性の特性を有する、即ち、ほとんど極性基を有しないコーティング材料である。
【0023】
前記表面コーティングの別の機能は、前記充填剤粒子と前記接着剤との濡れを改善し、これによりこれらの分散能を増加させることであり、これは、高充填度を達成するために重要である。
【0024】
標準的なダイ接着適用のために、前記ダイ接着組成物が、この組成物の総質量に対して金属粉体40〜90質量%を含有することが望ましい。ディスペンス式適用のために、前記組成物は、ディスペンスノズルの閉塞を妨げるべく、金属40〜70質量%、有利には40〜60質量%を含有することが望ましい。印刷によるダイ接着の場合には、前記接着剤組成物は、この組成物の総質量に対して金属粉体40〜90質量%を含有してよい。
【0025】
以下の実施例及び図は、本発明を更に説明することにおいて助力となるものである。図は、次のことを示す:
図1:熱放散を測定するための試験装置
図2:54質量%の充填度を有する様々な銅粉体で充填したダイ接着組成物のための、硬化後の接合部厚さに依存した熱放散
図3:80質量%の充填度を有する様々な銅粉体で充填したダイ接着組成物のための、硬化後の接合部厚さに依存した熱放散
【実施例】
【0026】
実施例:
表1は、温度サイクル試験及び熱放散測定のための、金属充填した接着剤樹脂を形成するための、ビスフェノールFエポキシ樹脂と組み合わせた様々な市販の銅粉体を列記する。
【0027】
全ての銅粉体は、回転楕円状粒子、99.9%よりも高い純度、及び350W(m・K)よりも高い熱伝導率を有した。銅粉体Cu1、Cu2、Cu3、Cu4、及びCu5は本発明の要求に応じ、その一方で銅粉体Cu1C及びCu2C及び市販の"高熱伝導率銀充填エポキシペースト(High Thermal Conductivity Silver Filled Epoxy Paste)(Ag)"を、比較のために選択した。2つの慣用の高鉛はんだペーストPb1(Pb88Sn10Ag2)及びPb2(Pb92.5Sn5Ag2.5)は、対照材料として使用される。
【0028】
表1;金属粉体の特性
【表1】

【0029】
熱放散の測定
熱放散対接合部厚さの測定のために、一連のシリコンチップを、銅基板に、表1記載の様々な粉体で充填したビスフェノールFを用いて取り付けた。この接合部を5分間、150℃で硬化させた。この測定を、図1に示した試験装置を用いて実施した。この試験片を、この銅基板(1)でもって、銅ブロック(4)上に配置し、一定の温度を供給しながら、T2=75℃に加熱した。前記シリコンチップ(2)は、周囲空気(T1=30℃)中に浸した(immerse)もう一つの銅ブロック(5)と接触している。このサンドイッチ体の銅及びシリコンの側での温度を、熱電対(6)及び(7)を用いて測定した。両者の側の間でのこの温度差ΔTは、シリコンチップ(2)、接合部(3)及び銅基材(1)からなる試験片の熱放散に比例する。
【0030】
2セットの測定、第一に前記ダイ接着組成物のディスペンスによるダイ接着のために54質量%の充填度でもって、そして第二セットの測定を、前記ダイ接着組成物の印刷を用いたダイ接着のために80質量%の充填度でもって実施した。
【0031】
図2及び3は、相違する接合部厚さ(BLT)に対して試験片を介して測定した温度差を示す。両方の図中の太線は、前記の市販のはんだペーストPb1及びPb2でもって取り付けられた対照試料の挙動を示す。本発明によるダイ接着組成物(Cu1〜Cu5)でもって取り付けられた試料が、はんだ付けを用いる対照試料と同様の熱伝導率を示すことが明らかに見受けられる。反対に、比較試料Ag、Cu1C、及びCu2Cは、増加する接合部厚さと共に温度差の急激な上昇を示し、従って許容可能でない。
【0032】
温度サイクル/熱疲労
温度サイクル試験のために、12×12×0.5mm3のシリコンチップを、12×12×1mm3の寸法を有する銅基材に、硬化剤と混合した金属充填樹脂を用いて結合させた。この接合部を5分間150℃で硬化させ、約50μmの接合部厚さを生じた。比較のために選択されたダイ接着組成物(Ag、Pb1及びPb2)を、供給者の推奨に従って処理した。
【0033】
この試験片を、JEDEC Standard試験コンディション"H"(−55〜+150℃)に応じた、15分間のソークタイムでもって1000回の温度サイクルに供した。
【0034】
金属粉体Cu1〜Cu5を有するダイ接着組成物は、温度サイクル後に不良を示さなかった。前記粉体は、XPSにより測定して、前記表面層中に低濃度のCuOを有した。これとは反対に、高い表面酸化を有する銅粉体Cu1C及びCu2Cの使用は、この温度サイクル試験に合格しなかった。この結果を表2に示す。
【0035】
表2:1000サイクル後の熱疲労結果(各試験に対して5つの試料)
【表2】

合格:剥離なし
不合格:チップ破壊又は接合部中で剥離
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は、熱放散を測定するための試験装置を示す図である。
【図2】図2は、54質量%の充填度を有する様々な銅粉体で充填したダイ接着組成物のための、硬化後の接合部厚さに依存した熱放散を示す図である。
【図3】図3は、80質量%の充填度を有する様々な銅粉体で充填したダイ接着組成物のための、硬化後の接合部厚さに依存した熱放散を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
(1)銅基板、(2)シリコンチップ、(3)接合部、(4)銅ブロック、(5)もう一つの銅ブロック、(6)、(7)熱電対。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイパワー半導体デバイスを印刷回路基板に接着するためのダイ接着組成物の使用であって、前記ダイ接着組成物が2成分接着剤及び金属粉体を含み、その際前記接着剤の第一成分はエポキシ樹脂であり、かつ第二成分は硬化剤であり、かつ前記金属粉体の金属は、250W/(m・K)より高い熱伝導率を有し、かつ銅を含み、かつこの粉体粒子は回転楕円状の形状を有する、ハイパワー半導体デバイスを印刷回路基板に接着するためのダイ接着組成物の使用。
【請求項2】
前記金属粉体が、平均粒径D50 1〜50μmを有する、請求項1記載の使用。
【請求項3】
前記金属粉体の金属が、99.5質量%よりも高い純度を有する銅である、請求項2記載の使用。
【請求項4】
前記金属粉体の金属が、99.9質量%よりも高い純度を有する銅である、請求項2記載の使用。
【請求項5】
表面層中の半分よりも少ない前記銅原子が、XPSにより測定して、CuOに酸化されていている、請求項3又は4記載の使用。
【請求項6】
前記エポキシ樹脂が、ビスフェノールAエポキシ樹脂及びビスフェノールFエポキシ樹脂からなるグループから選択される、請求項1記載の使用。
【請求項7】
前記金属粉体が、前記エポキシ樹脂と又は前記硬化剤と予備混合される、請求項6記載の使用。
【請求項8】
前記金属粉体が、前記エポキシ樹脂及び前記硬化剤の両方と予備混合される、請求項7記載の使用。
【請求項9】
前記エポキシ樹脂の一部が、前記金属粉体の第一の部分と、そして前記金属粉体の第二の部分が、前記エポキシ樹脂の第二の部分と前記硬化剤との混合物と予備混合される、請求項8記載の使用。
【請求項10】
前記組成物が、この組成物の総質量に対して金属粉体40〜90質量%を含有する、請求項1記載の使用。
【請求項11】
前記金属粉体が、脂肪酸、ポリシロキサンで、又はリン化化合物で、前記接着剤の成分との混合前にコーティングされる、請求項1記載の使用。
【請求項12】
前記ダイ接着組成物がディスペンスにより設けられ、かつ前記組成物が、この組成物の総質量に対して金属粉体40〜70質量%を含有する、請求項1記載の使用。
【請求項13】
前記ダイ接着組成物が、印刷により設けられ、かつ前記組成物が、この組成物の総質量に対して金属粉体40〜90質量%を含有する、請求項1記載の使用。
【請求項14】
ディスクリートハイパワー半導体の印刷回路基板への接着方法であって、請求項1から11までのいずれか1項記載のダイ接着組成物の成分を混合し、この混合物をこのパワー半導体又は印刷回路基板に設け、前記半導体を前記基板上に配置し、かつ前記ダイ接着組成物を80〜250℃の温度で硬化させる、ディスクリートハイパワー半導体の印刷回路基板への接着方法。
【請求項15】
ハイパワー半導体デバイスであって、印刷回路基板及びこの上に接着したディスクリートハイパワー半導体を含み、その際前記ハイパワー半導体は、前記印刷回路基板に、請求項1記載の硬化したダイ接着組成物を用いて接着され、この組成物は、前記半導体と前記印刷回路基板との間に接合部を、20〜80μmの厚さで形成する、ハイパワー半導体デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−302872(P2007−302872A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−55989(P2007−55989)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【出願人】(501399500)ユミコア・アクチエンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト (139)
【氏名又は名称原語表記】Umicore AG & Co.KG
【住所又は居所原語表記】Rodenbacher Chaussee 4,D−63457 Hanau,Germany
【Fターム(参考)】