説明

パターン形状評価方法,パターン形状評価装置,パターン形状評価データ生成装置およびそれを用いた半導体形状評価システム

【課題】フォトマスクやウエハ上に形成されたパターンを、設計データとの比較により、回路パターンの欠陥を精度良く、かつ高速に検出する手段の提供。
【解決手段】半導体パターンを撮影した画像からパターンの輪郭データ0107を抽出する手段と、前記半導体の設計データ0102から、パターンの方向に関するデータを生成する手段と、前記輪郭データからパターンの方向のデータを求め、前記輪郭データのパターン位置に対応する前記設計データから生成したパターンの方向に関するデータとの比較により、パターンの欠陥を検出する手段を備えた評価方法、及び検査システムを構築する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体を撮影した画像と、前記半導体の設計データを利用して、フォトマスクやウエハ上に形成されたパターンを検査するパターン形状評価方法,パターン形状評価装置およびそれらを用いた半導体検査システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の半導体は微細化,多層化が進み、論理も煩雑化しているため、その製造が極めて困難な状況にある。その結果として、製造プロセスに起因する欠陥が多発する傾向にあり、その欠陥を効率的かつ正確に検出し、製造プロセスの問題を特定することが重要になっている。
【0003】
製造プロセスに起因する欠陥は、パターンの変形,切断,短絡等であり、これらは理想的な形状をもつ基準パターンとの比較により検出することができる。具体的には、フォトマスクやウエハ上に形成されたパターンの中から理想的な形状をもつパターンをオペレータが選択し、そのパターンを撮影して画像化(=基準画像)する。次に、検査対象のパターンを撮影し、検査対象画像と基準画像のパターンの位置を調整し、差分計算を行う。検査対象のパターンに欠陥が含まれている場合、欠陥位置の輝度情報が、基準画像の輝度情報と異なるため、差分量が大きくなる。この性質を利用し、一定値以上の差分値をもつ位置を欠陥位置として検出するものである。
【0004】
しかしながら、以上のような検査形態では、オペレータによる基準パターンの登録作業が発生するため、様々な形状のパターンを検査する場合、基準パターンの登録作業に時間を要するといった問題がある。このため、基準パターンに半導体デバイスの設計データを用い、設計データとパターンの比較によって欠陥を検出することで基準パターンの登録作業を自動化し、検査時間を短縮するような試みがなされている。設計データとパターンの比較によって欠陥を検出するものに特許文献1がある。この特許文献1には設計データを検査対象パターンに発生しうる形状に変形させた上で画像化し、設計データのエッジ部の法線方向に存在する検査対象パターンのエッジで、かつエッジの方向やエッジ間の距離が一定範囲内の場合に設計データと検査対象パターンのエッジを対応付けし、対応付けできなかった検査対象パターンのエッジ部を欠陥として検出するという内容が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特許第3524853号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、設計データのエッジを基準として一方向に検査対象パターンのエッジを探索する方法では、設計データに対しパターン形状が多少変形した場合、設計データとの対応付けが困難になるパターン部位が発生し、正常なパターン部位を欠陥として誤検出してしまうという問題がある。また、対応付けの方向範囲を増やした場合、エッジの探索に時間がかかってしまう問題もある。
【0007】
本発明はこのような問題に鑑み、従来技術で問題となっていた正常なパターン部位の誤判定を削減することができ、更に処理手順を簡素化して、高速にパターンの欠陥位置を検出するパターン形状評価方法,パターン形状評価装置,パターン形状評価データ生成装置およびそれを用いた半導体検査システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価方法において、電子デバイスの回路パターンを撮影した画像からパターンの輪郭データを抽出すること、前記半導体の設計データから、パターンの方向に関するデータを生成すること、前記輪郭データからパターンの方向のデータを求め、前記輪郭データのパターン位置に対応する前記設計データから生成したパターンの方向に関するデータとの比較によりパターンの欠陥を検出することを特徴とするものである。
【0009】
また、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価方法において、電子デバイスの回路パターンを撮影した画像からパターンの輪郭データを抽出すること、前記半導体の設計データから、パターンの形状範囲に関するデータを生成すること、前記輪郭データのパターン位置に対応する、前記設計データから生成したパターンの形状範囲に関するデータとの比較によりパターンの欠陥を検出することを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
また、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価方法において、電子デバイスの回路パターンを撮影した画像からパターンの輪郭データを抽出すること、前記半導体デバイスの設計データから、パターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータを生成すること、前記輪郭データからパターン方向のデータを求め、前記輪郭データのパターン位置に対応する前記設計データから生成した前記パターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータとの比較により、パターンの欠陥を検出することを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
更に、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価方法において、画像からパターンの輪郭データを抽出する際に、画像からピクセル単位でパターンの輪郭画素を検出し、近接する輪郭画素の近似処理によって得た新たな輪郭画素を輪郭データとすることを特徴とするものである。
【0012】
更に、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価方法において、パターンの欠陥を検出する際に、前記輪郭データのパターンの方向に関するデータと、前記パターン位置に対応した前記設計データから生成したパターンの方向に関するデータを比較し、前記2つのパターンの方向に関するデータから求めた差分値が規定範囲外の輪郭データ部位を欠陥とすることを特徴とするものである。
【0013】
更に、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価方法において、パターンの欠陥を検出する際に、前記輪郭データのパターン位置と、前記パターン位置に対応する前記設計データから生成したパターンの形状範囲に関するデータを比較し、前記輪郭データのパターン位置が、前記パターンの形状範囲外の場合に、前記輪郭データ部位を欠陥とすることを特徴とするものである。
【0014】
更に、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価方法において、パターンの方向に関するデータはパターンの方向の範囲に関するデータを有することを特徴とし、前記パターンの欠陥を検出する際には、前記輪郭データのパターンの方向に関するデータが、前記パターン方向の範囲外の場合に、前記輪郭データ部位を欠陥とすることを特徴とするものである。
【0015】
更に、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価方法において、前記パターン欠陥の中で、輪郭として連続した欠陥を検出し、前記輪郭として連続した欠陥を含む領域を欠陥のエリアデータとして検出することを特徴とするものである。
【0016】
更に、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価方法において、前記パターン欠陥の中で、対面関係にある輪郭を検出し、前記対面関係にある輪郭を含む領域を欠陥のエリアデータとして検出する手段を有することを特徴とするものである。
【0017】
更に、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価方法において、前記欠陥のエリアデータについて、前記欠陥のエリアが位置する設計データのパターンの状態により、前記欠陥のエリアデータの欠陥種を判定することを特徴とするものである。
【0018】
また、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価装置において、電子デバイスの回路パターンを撮影した画像からパターンの輪郭データを抽出する手段と、前記半導体の設計データから、パターンの方向に関するデータを生成する手段と、前記輪郭データからパターンの方向のデータを求め、前記輪郭データのパターン位置に対応する前記設計データから生成したパターンの方向に関するデータとの比較により、パターンの欠陥を検出する手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0019】
また、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価装置において、電子デバイスの回路パターンを撮影した画像からパターンの輪郭データを抽出する手段と、前記半導体の設計データから、パターンの形状範囲に関するデータを生成する手段と、前記輪郭データのパターン位置に対応する、前記設計データから生成したパターンの形状範囲に関するデータとの比較により、パターンの欠陥を検出する手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0020】
また、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価装置において、電子デバイスの回路パターンを撮影した画像からパターンの輪郭データを抽出する手段と、前記半導体デバイスの設計データから、パターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータを生成する手段と、前記輪郭データからパターン方向のデータを求め、前記輪郭データのパターン位置に対応する前記設計データから生成した前記パターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータとの比較により、パターンの欠陥を検出する手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0021】
また、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価データ生成装置において、半導体の設計データからパターン形状の範囲に関するデータを生成する手段と、前記パターン形状の範囲に関するデータを表示する手段と、パターン形状の範囲に関するデータの変更に関するデータを入力する手段と、前記変更に関するデータに基づき、前記パターン形状の範囲に関するデータを更新する手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0022】
また、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価データ生成装置において、半導体の設計データからパターンの方向に関するデータを生成する手段と、前記パターンの方向に関するデータを表示する手段と、前記パターンの方向に関するデータの変更に関するデータを入力する手段と、前記変更に関するデータに基づき、前記パターンの方向に関するデータを更新する手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0023】
また、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価データ生成装置において、半導体の設計データからパターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータを生成する手段と、前記パターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータを表示する手段と、前記パターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータの変更に関するデータを入力する手段と、前記変更の関するデータに基づき前記パターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータを更新する手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0024】
更に、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価データ生成装置において、設計データのパターンに対し、パターンの幅,パターンの方向,曲線パターンを形成するための円パターンの直径や半径、設計データの頂点座標円パターンの位置関係を示すデータのいずれかのパラメータを入力する手段を備え、前記パラメータを利用して、設計データから、パターン形状の範囲に関するデータを生成する手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0025】
更に、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価データ生成装置において、設計データのパターンに対し、パターンの幅,パターンの方向,曲線パターンを形成するための円パターンの直径や半径、設計データの頂点座標円パターンの位置関係を示すデータのいずれかのパラメータを入力する手段を備え、前記パラメータを利用して、設計データから、パターンの方向に関するデータを生成することを特徴とするものである。
【0026】
更に、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価データ生成装置において、設計データのパターンに対し、パターンの幅,パターンの方向,曲線パターンを形成するための円パターンの直径や半径、設計データの頂点座標円パターンの位置関係を示すデータのいずれかのパラメータを入力する手段を備え、前記パラメータを利用して、設計データから、パターン形状の範囲とパターンの方向に関するデータを生成することを特徴とするものである。
【0027】
また、上記課題を達成するために本発明は半導体検査システムにおいて、走査型電子顕微鏡と、該走査型電子顕微鏡の制御手段を有する電子計算機とを備えたことを特徴とするものである。
【0028】
また、上記課題を達成するために本発明はパターン形状評価装置において、パターンの方向の範囲に関するデータは、パターンの部位によって異なる値であることを特徴とするパターン形状評価方法。
【発明の効果】
【0029】
以上説明したように、本発明によれば、画像データから抽出した輪郭データと、設計データを基準としたパターンの方向と公差範囲を示す方向分布データとの比較により、従来技術で問題となっていた欠陥の誤判定を削減することができ、更に処理手順が簡素なため、高速にパターンの欠陥位置を検出することが実現出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(1)第1の実施の形態
図1は本発明の基本原理を示すブロックチャートである。また、図4は図1に示した各ブロック内で利用するデータを示したものである。
【0031】
なお、本発明は、図5に示したような計算機システムで実施する。計算機システムは、システムバス0507上にCPU(中央演算処理装置)0501,メモリ0502,入出力(I/O)コントローラ0505,ネットワークインタフェース0508,フレームメモリ0510が接続されている。I/Oコントローラ0505には、半導体の設計データや半導体の撮影画像が格納されているディスク0506が接続されると共に、外部よりマウス0503,キーボード0504などのデータ入力手段から本発明の検査に利用するパラメータ等の信号が入力される。また、フレームメモリ0510は、半導体の撮影画像や設計データや本発明のパターン形状評価の結果など、ディスプレイ0511に表示するデータを記憶するものである。システムバス0507はネットワークインタフェース0508を介してLAN(Local Area Network)0509に接続されており、CPU0501は図1に示したパターンの形状評価処理をソフトウェアにより実施する。また、図21の実施例のように光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡などの半導体撮影装置2101を搭載した半導体検査システムにも上記の計算機システムと同等の機能をもつ計算機システム2102が搭載されており、このような半導体検査システム2103の計算機システム2102でも本発明のパターン形状評価を実施することができる。
【0032】
以下、図1の各ブロックについて詳細を説明する。
【0033】
輪郭抽出手段0103は図4(a)のようなシリコンウエハ上に製造された電子デバイスの回路パターンや、パターンの露光に利用するマスクに製造された電子デバイスの回路パターンを撮影した画像データ0101からパターンの輪郭を検出し、図4(b)のような輪郭データ0107を生成するものである。この輪郭抽出手段0103により、パターンの撮影によって画像データ0101に含まれたノイズや背景などのパターンの形状評価に不要な情報を取り除く。
【0034】
図2に輪郭抽出手順のフローチャートを示す。最初にディスクあるいはメモリにある画像データを読み込む0201。続いて、画像データ0101に対しエッジ検出処理を行う0202。半導体の検査に利用する画像データは、一般的に8bit/画素や16bit/画素といった輝度信号をもつグレー情報であり、半導体の撮影装置や試料の材質によりパターン部の輝度値の分布状態(パターン位置がピーク状の輝度分布、パターン位置がステップ状の輝度分布など)が多少異なる。このため、田村秀行著「コンピュータ画像処理」(以下、非特許文献1と称す)の画像特徴の抽出の項で開示されているようなエッジ検出オペレータの中からパターン部の輝度値の分布状態に適したものを利用することでエッジの検出が可能である。エッジデータは通常、グレー情報なので、エッジデータに対し、非特許文献1で示されている2値画像処理による2値化処理0203や細線化処理0204を行うことにより、パターンの輪郭データを生成する。そして、これらの処理を全画素に適用するまで繰り返す。最後に生成した輪郭データをメモリやディスクに書き込む0205。
なお、本実施例ではパターンの位置を画素単位で表現する輪郭データ0107を利用してパターンの欠陥を検出する例を説明するが、例えばCG−ARTTS協会著「ディジタル画像処理」(以下、非特許文献2と称す)のパターンと図形の検出技術に開示されているようなフィッティング関数によるサブピクセル位置推定処理をエッジデータに適用することで、パターンの位置を1画素未満で表現することができる。この場合、画素単位で輪郭データを扱う場合に比べ欠陥の位置を高精度に検出することができる。
【0035】
方向分布生成手段0104は、図4(c)のような設計データ0102から図4(d)のような方向分布データ0108を生成する。方向分布データ0108は、輪郭データ0107との比較によりパターンの異常及び欠陥を判定するためのデータであり、以下2項目に関連する値を画素値に持つことを特徴とする。
【0036】
(1)パターンの公差領域
方向分布データ0108の全画素は設計データ0102のパターン位置を基準とし、パターンの変形が許容される領域(以下、公差領域とする)と許容されない領域(以下、異常領域)を判定するためのデータを有する。
【0037】
(2)パターンの方向
公差領域内の全画素は、輪郭データ0107に含まれたパターンの方向に関するデータとの比較により、輪郭データ0107の正常,異常を判定するためのデータを有する。
【0038】
図4(d)に示す方向分布データは、パターンの異常領域に相当する画素値に負の値「−1」を持ち、公差領域に相当する画素値には、各画素位置における正常なパターンの方向を示す正の値「0°」〜「135°」を持つ。このような方向分布データ0108と、輪郭データ0107を図4(e)のように比較することで、例えば図4(f)のように公差領域内に存在する輪郭データ0107のパターンの方向値が、方向分布データ0108の方向値と大きく異なる公差領域内の欠陥パターン0401や、異常領域内の輪郭データ0107の異常領域の欠陥パターン0402を欠陥と判定することができる。
【0039】
図3に方向分布データ0108を生成するフローチャートを示す。
【0040】
方向分布データ0108は例えば図3のフローチャートの手順で生成できる。ただし、パターンの公差やパターンの方向で異常,正常を判定する基準はあくまで半導体開発者のノウハウによって決定されるべきものであり、以下の示す方向分布データ0108の生成手順は、パターンの公差,方向を示す方向分布データ0108の分布状態や、その生成方法を限定するものではない。
【0041】
まず、方向分布データ0108に異常領域を示す「−1」を初期値として書き込む0301。方向分布データ0108は、輪郭データ0107と同じ解像度で、画像データ0101に含まれるパターンの領域を表現可能なデータである。次にディスクあるいはメモリにある設計データ(画像データ0101に含まれるパターンに対応した)を読み込む0302。半導体の設計データ0102には一般的にパターンを構成するための情報として、頂点の数と各頂点のウエハ上での座標値が記載されている。この頂点座標を画像データ0101の撮影倍率に合わせて方向分布データ0108上の頂点座標に変換し0303,頂点座標間の画素に後述する方法でパターンの方向値を求め0304,パターン方向値を1画素幅のパターンとして方向分布データ0108に書き込む0305。このパターンの書き込みを画像データ0101に含まれるパターンに対応したパターン全てについて実施する0306。
【0042】
次に設計データ0102からパターンの方向値を求める方法を説明する。頂点間の直線パターンの方向値は、直線パターンの始点,終点となる頂点座標から求めることができる。図6の例を利用して説明する。
【0043】
図6(a)は頂点座標A〜Dで構成された設計データの長方形パターンを画像座標に変換し、画像化した図である。
【0044】
A点(x=50,y=50)〜B点(x=100,y=50)間およびC点(x=50,y=200)〜D点(x=100,y=200)の直線は2点間のY座標の値が等価なので0度方向の直線、A点〜C点間およびB点〜D点間の直線は2点間のX座標の値が等価なので90度方向の直線であることが判別できる。ただし、頂点位置の方向値については頂点をはさむ2つの頂点座標の関係からパターンの方向を判別する。設計データの頂点部の形状、すなわち直角のパターンをウエハ上に再現することは非常に困難であり、図4(c)のような設計データの頂点部0404は図4(a)のように斜め方向の角度を持った設計データの頂点部のパターンに対応するウエハ上に形成されたパターンの頂点部0403になる。このため、頂点部付近のパターン形状は、他部のパターンに比べて設計データのパターン形状との乖離がある程度許容されるべき部位である。このようなことから、方向分布データ0108のパターンの頂点部付近には、後述する比較処理0105において、斜め方向のパターンを正常と判定するような方向値にしておくことが望ましい。例えば図6(a)の頂点Aについては、A点,B点とC点の頂点座標X,Yの関係(A点のX座標=C点のX座標,A点のY座標=B点のY,A点のX座標<B点のX座標)から45°方向、図6(a)の頂点Dについては、D点とB点とC点の頂点座標X,Yの関係(D点のX座標=B点のX座標、D点のY座標=C点のY座標,D点のX座標>C点のX座標)から135°方向のパターンとする。
【0045】
次に方向分布データ0108に対して膨張処理を行い0307,方向識別値をパターンの方向値に変換した結果を方向分布データに書き込む0308。膨張処理は処理対象画素の周辺数画素を参照し、参照画素の中で最も高い画素値の値を処理対象画素の画素値に置き換える一般的な画像処理であり、最大値フィルタやMAXフィルタ処理とも呼ばれている。次に上記パターンの方向値を方向識別値に変換して方向分布データ0108に書き込む。膨張処理を利用する都合上、上記の方法で求めたパターンの方向値を一旦、下記のような方向識別値に置き換える。方向識別値は例えば0°方向のパターン部位を「1」、90度方向のパターン部位を「2」、45°方向のパターン部位を「3」、135度のパターン部位を「4」、パターン以外の領域を「−1」とした値であり、この方向識別値を利用することで、1画素幅のパターンの方向分布データ0108から、数画素幅のパターン形状の許容範囲を示す方向分布データ0108を簡易的な方法で生成できる。頂点部位の方向識別値を直線部位の方向識別値よりも大きな値に設定することがポイントである。
【0046】
パターン部の方向識別値は、パターン以外の方向識別値「−1」よりも大きいので、例えば、参照画素領域を3×3画素とした場合、この膨張処理を方向分布データ0108全面に対し1回行うと、1画素幅のパターン部を3画素幅の領域をもつパターンに変換できる。この膨張処理を繰り返し行うことで、パターンの画素幅を広げることが可能である。
例えばパターンの公差範囲が画像座標で5画素幅相当の場合、1画素幅のパターンで記述された方向分布データ0108に対し、参照画素:3×3画素、繰り返し回数:2回の膨張処理により、5×5画素幅の公差範囲をもつ方向分布データ0108を生成できる。またパターンの頂点部の方向識別値は、パターンの直線部よりも大きな方向識別値なので膨張処理によってその領域が縮小されることはない。このような膨張処理により、図6(b)に示すような方向識別値−1、1〜4をもつ方向分布データ0108を生成することができる。この方向識別値をパターンの方向値に変換した方向分布データが図6(c)となる。「−1」の領域は異常領域を示し、0°,45°,90°,135°の領域はパターンの公差範囲を示すデータである。
【0047】
比較処理0105では、輪郭データ0107内のパターン位置と、パターン位置に対応する方向分布データ0108を比較して輪郭データ0107内のパターンの欠陥データ0106を検出する。比較処理0105のフローチャートを図9に示す。まず、メモリあるいはディスク上にある輪郭データ0107と方向分布データ0108を読み込む0901,0902。次に輪郭データ0107内のパターン位置0903を検出し0903、パターン位置に対応した方向分布データ0108を参照する。
【0048】
次に、図4(g)のような方向分布データと、図4(h)のような輪郭データの場合を例として比較によるパターン欠陥の検出手順を説明する。なお、図4(g)の方向分布データ内の太黒枠の画素は図4(h)の輪郭データのパターン位置に対応している。
【0049】
パターン位置A2,A3については、パターン位置に対応する方向分布データの方向値が−1なので、パターンが異常領域にあると判定し欠陥とする0904。パターン位置A0,A1については、方向分布データの方向値が正の値なので、輪郭画素のパターンの方向値を検出する0905。パターンの方向値は、例えば図22のようなテンプレートを利用して検出できる。このテンプレートは、各画素位置に重み係数を配置した3×3画素のマトリクスであり、それぞれ0°,22.5°,45°,67.5°,90°,110.5°,135°,157.5°のパターン方向を示す係数配置を持つ。この14個のマトリクスを、輪郭データ0107のパターン位置を中心とした3×3画素の領域に畳み込み、最も出力値の高いテンプレートの方向値をそのパターン位置の方向値とする。例えば図7のような輪郭画素を中心とした3×3画素の領域3種類(0°,90°,45°方向、輪郭画素=1、非輪郭画素=0とする)に図22の14個のマトリクスをそれぞれ畳み込み処理した結果を図8に示す。0°方向のパターン位置については、No.1(方向値0°)のマトリクスによる畳み込み結果、90°方向の輪郭画素については、No.8(方向値90°)のマトリクスによる畳み込み結果、45°方向の輪郭画素については、No.4(方向値45°)のマトリクスによる畳み込み結果が最も大きい値をとるのが分かる。このようなテンプレート処理により、パターン位置の方向値を検出できる。また、方向分布データ0108に含まれたノイズ等の影響により、例えば3×3画素といった小さな領域では、パターンの方向が正確に判定できない場合は、図6のマトリクスサイズを同様の係数配置となるように拡大し、上述のテンプレート処理を行うことで、パターンの正確な方向値を検出できる。
【0050】
また、輪郭データ0107に非特許文献1に示された2値画像処理の線図形の折れ線近似処理を適用することで、輪郭データ0107内で連続した複数のパターン位置の情報から、パターンの近似直線を生成することができる。その直線位置にパターンの画素位置を置き換えることで、画像データ0101に含まれたノイズ等の影響による局所的なパターンの形状変動を抑えることができ、また直線の方向値をそのままパターン位置の方向値とすることができる。なお、このような輪郭データ0107の方向値の算出は、輪郭抽出手段0103の過程で行うことも可能である。
【0051】
次に輪郭データ0107のパターンの方向値と、方向分布データ0108の方向値の差分絶対値を求める0906。例えば図4(h)のパターン位置A0については、パターンの方向値が67.5°、方向分布データの方向値は90°なので、方向差分の絶対値はABS(67.5−90)=22.5である。また、パターン位置A1については、パターンの方向値が22.5°、方向分布データの方向値は90°なので方向差分の絶対値はABS(22.5−90)=67.5である。この方向差分の絶対値と、パターンの欠陥/非欠陥を判定するための閾値を比較する。例えば、パターンの変形を許容する範囲を0°〜30°とした場合、閾値を30とし、方向差分の絶対値が30よりも大きいパターンを欠陥とする0907。輪郭線画素A1の方向差分の絶対値は22.5のため正常、輪郭画素A2の方向差分の絶対値は67.5のため欠陥と判定する。最後に欠陥と判定したパターンを示すデータをディスクあるいはメモリに書き込む。なお、欠陥の判定に利用する閾値については、検査パラメータとしてユーザがマウスやキーボードを介して設定することも可能である。
【0052】
以上のような比較処理を輪郭データ0107内の全輪郭画素について行うことで、図4の(f)または(i)に示したような輪郭データに含まれるパターンの欠陥を検出できる。
【0053】
なお、本発明では、図4(e)のように輪郭データ0107のパターンと、パターン位置に対応する方向分布データ0108を比較してパターンの形状評価を行う都合上、比較するパターンの位置と方向分布データの位置がウエハ上の同一の場所を示すような方向分布データ0108を生成することが望ましい。ただし、輪郭データ0107と方向分布データ0108の位置関係が不明な場合は、図10に示すように、設計データ0102と画像データ0101のパターンマッチング1001により設計データ0102に対する画像データ0101の位置ずれ量、もしくは画像データ0101に対する設計データ0102の位置ずれ量(以下、シフト量1002)を計算することができ、シフト量1002を考慮した比較処理0105によりパターンの形状評価が可能である。ただし、正規化相関法や残差最小法のような一般的なパターンマッチング法では、設計データ0102のパターンの形状と画像データ0101に含まれるパターンの形状が異なる場合、正確なシフト量1002を検出できない場合がある。このため、例えば特開平6−96214号公報(以下、特許文献2と称す)に開示されているように設計データの形状をウエハ上のパターンの形状に合わせて調整した上で正規化相関法によりシフト量を検出するといったアプローチにより、パターン形状が異なる場合でも正確なシフト量の検出が可能である。
【0054】
図13にパターンマッチング1001のフローチャートを示す。まずディスクあるいはメモリにある設計データ0102と画像データ0101を読み込み1301,1302、上述したような異形状のパターンに対応したパターンマッチングを行ってシフト量1002を検出する1303。パターンマッチングでシフト量を検出した場合は、輪郭データ0107のパターン位置の座標値にシフト量1002を加えた座標値から方向分布データの方向値を求めて比較処理を行うことにより画像データ0101と設計データ0102の位置関係が不明な場合でもパターンの形状評価が可能である。
【0055】
更に上述した比較処理では、輪郭データ0107内の欠陥位置が画素単位で検出される場合を示したが、例えば図11に示したように、パターンとして連続した欠陥に対し、引用文献1の2値画像処理に開示されているラベリング処理を行い、同一ラベルをもつパターンを含む矩形領域を探索するような処理の組み合わせにより、欠陥画素の集合を示す矩形エリアの座標データ(x0,y0)→(x1,y1)として検出することもできる。
【0056】
また、検査に利用した設計データ0102や画像データ0101,欠陥データ0106は、例えば、図12に示すような形式としてフレームメモリに書き込むことで、これらのデータをディスプレイに表示することが可能であり、検査結果をユーザに提供することもできる。
【0057】
なお、以上の説明では、方向分布データ0108に正常なパターンの方向値を入力し、方向差分の絶対値がある範囲を超えたパターンを欠陥データ0106として検出する例を説明したが、例えば方向分布データ0108に許容されるべきパターンの方向範囲を入力しておき、比較処理0105において輪郭データ0107の方向値が許容される方向範囲内か範囲外か判定することで欠陥データ0106を検出するということも可能である。これにより、パターン位置によって欠陥や異常を検出するための方向値を調整することもできる。
【0058】
以上説明したように、本実施例では、画像データから抽出した輪郭データと、設計データを基準としたパターンの方向や公差範囲を示す方向分布データとの比較により、従来法で問題となっていた欠陥の誤判定を削減することができ、更に処理手順が簡素なことから高速にパターンの欠陥位置を検出することが実現できる。
【0059】
(2)第2の実施の形態
本実施例では、ユーザが定義した方向分布データ0108を利用してパターンの異常や欠陥の検査を行う方法を説明する。本発明も図5に示す計算機システムで実施する。なお、方向分布生成手段0104以外の処理については実施例1と同様のため、説明を省略する。
【0060】
図14に本発明における方向分布生成手段0104のフローチャートを示す。まず、設計データ0102を読み込み1401、実施例1で示した簡易的な手法で方向分布データ0108を生成した後1402、方向分布データ0108をフレームメモリに書き込み、ディスプレイに表示する1403。次にユーザに、キーボードやマウスを介して方向分布データ0108の修正値を入力させる。方向分布生成手段0104は、ユーザが指定した修正値に基づき、方向分布データ0108を更新する1404、後は実施例1で説明した内容の欠陥検出を行う。これにより、方向分布データ0108のユーザ定義が可能となり、目的に応じたパターンの異常、欠陥の検査を行うことができる。
【0061】
(3)第3の実施の形態
本実施例では、ユーザが指定した方向分布データ0108を生成するためのパラメータを利用して、方向分布データ0108を効率的に生成し、パターンの異常や欠陥の検査を行う方法を示す。本発明も図5に示す計算機システムで実施する。なお、方向分布生成手段0104以外の処理については実施例1と同様のため、説明を省略する。
【0062】
図16に方向分布データの生成手順のフローチャートを示す。
【0063】
まず、方向分布データ0108を生成するためのパラメータ入力画面をディスプレイに表示する1601。またディスプレイには図15(a)のように、ユーザが各パラメータと、設計データ1501,公差領域1502の関係を判別できるようなデータも表示する。ユーザに指定させるパラメータの一例を以下に示す。
(1)H:0°方向の直線パターン部位の公差範囲を設定するためのパラメータ
(2)W:90°方向の直線パターン部位の公差範囲を設定するためのパラメータ
(3)R1,a1(x,y):パターンコーナ部位外側の公差範囲を生成するためのパラメータ
(4)R2,a2(x,y):パターンコーナ部位内側の公差範囲を生成するためのパラメータ
次に、検査対象の画像データ0101に対応する設計データ0102を読み込み1602、上記パラメータを利用して方向分布データ0108を生成する1603。
【0064】
方向分布生成手段0104では、入力された設計データ0102の0°方向のパターン直線部位については、設計データのパターン位置を基準とし、方向分布データ0108のWの範囲に方向値0°を書き込む。また、90°方向のパターン直線部については、設計データのパターン位置を基準とし、方向分布データ0108のHの範囲に方向値0°を書き込む。
【0065】
パターン頂点部の公差範囲は、図15(a)に示したようにパターンのコーナー部の形状を円形パターンの一部の形状とし、方向分布データの内枠,外枠を構成する2つの円形パターンを利用して決定する。a1(x,y),a2(x,y)は、パターンの頂点位置と円形パターンの中心位置の相対位置を示すパラメータ、R1,R2は各円形パターンの半径を示すパラメータである。このパターン頂点部の2つの円形パターンとパターン直線部の公差範囲が構成する公差範囲内に方向値を書き込む。具体的には、図15(b)のように、パターンの内側に位置するパターン内枠の円形パターン1504の中心座標から、公差範囲上に直線を引き、直線の法線方向をパターンの方向値とする。例えば、位置b1の場合、円形座標から157.5°方向の直線の座標上にあることから、方向値は67.5°、位置b2の場合、円形座標から135°方向の直線の座標上にあることから、方向値は45°、位置b3の場合、円形座標から112.5°方向の直線の座標上にあることから、方向値は22.5°のように方向値を決定する。なお、上記のパラメータの指定はマウスやキーボードを利用して行う。方向分布データ0108の生成後、実施例1で説明した内容の欠陥検出を行う。
【0066】
以上説明したように、本発明では、方向分布データ0108の生成に関する非常に少ないパラメータをユーザに入力させることで、ユーザが目的とする方向分布データを効率的に生成でき、パターンの異常や欠陥の検査を行うことができる。
【0067】
(4)第4の実施の形態
本実施例では、実施例1で説明したパターン形状評価で検出した欠陥データ0106を利用して欠陥種を特定するパターン形状評価方法を説明する。
【0068】
図17に本発明のブロックチャートを示す。なお、欠陥データ0106を生成するまでの内容は実施例1に示したものと同様のため、説明を省略する。図18(a)(b)は、それぞれ、設計データのパターン(破線)と輪郭データのパターン(実線)を重ね合わせた画像であり、図18(a)は輪郭データのパターンが短絡した状態、図18(b)は輪郭データのパターンが切れた状態を示している。この2枚の輪郭データのパターンについて、実施例1で説明した方向分布データとの比較処理を行うと、図18(a)については図18(c),図18(b)については図18(d)にような欠陥パターンが検出できる。ただしこの欠陥パターンは欠陥の点列座標データなので、この点列座標を利用してパターンの短絡部および切れ部を検出する。設計データのパターン内に存在する欠陥は切れたパターンの可能性が高く、パターン外に存在する欠陥は短絡したパターンの可能性が高い。また、パターンの切れ部と短絡部には図18の(c)(d)のように共通して対面した欠陥部位が形成される。このような特徴を利用してパターンの短絡部および切れ部を検出する。
【0069】
図19のフローチャートを用いて具体的な実施例を説明する。まず、比較処理0105からの図20(a)のような欠陥の点列座標データに対し、連続した欠陥座標を識別するために、非特許文献1の2値画像処理技術として公開されているラベリング処理を行い1901、更に同一ラベルの点列座標情報から、非特許文献1の2値画像処理技術として同じく開示されている折れ線近似処理1902を行って、欠陥画素の点列を図20(b)のような線分データに変換する。続いて、各線分について、線分方向に対し、垂直方向、もしくは垂直方向+/−L°範囲に存在する異ラベルの線分を探索し1903、線分方向差がM範囲以内で、かつ線分間の距離がN範囲以内の場合1904に、この線分区間をパターンの切れおよび短絡の領域とする1905。このような処理を全てのラベルについて判定を行う。続いてこの領域に対応する設計データのパターンを読み込み1906、この領域が設計データの頂点座標が構成するパターン内か,パターン外かの判定を行って短絡部と切れ部を判定する1907。最後に短絡部と切れ部を含む矩形の座標情報と短絡や切れの判別情報を、欠陥データとしてメモリ、あるいはディスクに書き込む1908。なお、判定に利用するL,M,Nといったパラメータは、マウスやキーボードを介してユーザが指定できるようになっている。
【0070】
以上説明したように、本発明では、点列で表現された欠陥パターンの座標データから、設計データを利用することで、パターンの切れ部と短絡部の領域を検出でき、欠陥データとして整理された情報をユーザに提供することができる。
【0071】
(5)第5の実施の形態 (崩れパターンの検知)
本実施例では、方向分布データと輪郭データの比較により、本来、存在すべきパターンが形成されていない部位(以下、パターンの崩れ部位とする)を検出する方法を示す。図39は、崩れパターン部位の方向分布データの公差領域3903,異常領域3902,輪郭データ3901を重ねた図である。パターンの崩れ部位には輪郭が存在しないため、方向分布データ上における輪郭データの不連続区間3904を検出することで、パターンの崩れ部位を検出することができる。輪郭データの不連続区間3904を検出する方法を2つ説明する。
【0072】
(1)崩れパターン検出手法A
図24を利用して崩れパターン部位を検出する方法を示す。図24(a)は設計データ、図24(b)は図24(a)から生成した方向分布データ、図24(c)は輪郭データである。輪郭データには輪郭の不連続区間2303があり、この部位の検出を目的とする。図27に崩れパターン検出手法Aのフローチャートを示す。まず、設計データから設計データのパターンを構成する線分の長さ(画像撮影倍率等の撮影条件から求めた画素単位での線分長)を求め、その線分長と、線分番号を求める2701。例えば、図24(a)の設計データのパターンは図24(a)−1〜(a)−4に示す4つの線分で構成されている。それぞれの線分に(1)〜(4)の線分番号を付け、線分長L1〜L4を求める。
線分番号と線分長は、崩れパターン部位の判定で参照できるように図24に示すようなテーブル形式でメモリ0502やディスク0506に保持する。次に方向分布データの公差領域に線分番号を対応付けたデータを生成する2702。例えば、図24(b)に示す、方向分布データの公差領域(1)には、線分番号(1)を対応付ける。同様に公差領域(2)には線分番号(2)を、同様に公差領域(3)には線分番号(3)を、同様に公差領域(4)には線分番号(4)を対応付ける。対応付けは公差領域の画素と最も近接する設計データの線分を探索することで行う。線分番号の対応付けデータは、方向分布データの特殊レイヤー情報として保持してもよい。次に上述した実施例で示した方向分布データによる欠陥判定を行う2703。欠陥判定の過程において、輪郭データが正常領域内に存在した場合、その輪郭画素位置に対応する線分Noのエッジ画素数をカウントアップし、図24に示すようなテーブルに保持する2704。輪郭データの欠陥判定後、図24に示したテーブル情報から、各線分番号の線分長と、エッジ画素数を比較し、エッジ画素数が線分長に対して小さい場合にその線分の位置情報2304を崩れ部位データとして、その線分座標をメモリ0502やディスク0506に書き込む。パターンの形状は歪んでいる場合や、拡張,収縮している場合もあるため、例えば、線分長に対して数%以下の画素数といった規定値を設けることにより、崩れパターン部位の誤検出を抑えることができる。
【0073】
(2)崩れパターン検出手法B
図25,図26,図28を利用して崩れパターン部位を検出するための別手法を説明する。図28は、崩れパターン検出手法Bのフローチャートである。まず、方向分布データのパターン方向情報を参照し、方向別の公差領域を示す複数の方向分布データを生成する2801。例えば図25(a)に示した方向分布データ(公差領域2501,異常領域2502)から、パターン方向0°〜45°,135°〜180°の公差領域を示す方向分布データ(図25(a)−1、以下、方向分布データAとする。)とパターン方向46°〜134°の公差領域を示す方向分布データ(図25(a)−2、以下、方向分布データBとする)を生成する。次に方向分布データAは水平方向、方向分布データBは垂直方向にスキャンし、それぞれ正常領域上の輪郭データの有無を探索する2802。図26を用いて具体的な輪郭データの探索方法を説明する。図26(a)は図25(a)−1で示したパターン方向0°〜45°,135°〜180°の方向分布データの一部を示した図であり、公差領域2601,異常領域2602,設計データ2603のパターン,輪郭データ2604を重ねた図である。輪郭データの不連続区間2308を崩れパターン部位として検出する例を説明する。方向分布データのライン(1)→(6)の順に水平方向スキャンを行う。図26(b)は、(1)〜(6)のラインにおける公差領域と異常領域,輪郭の有無をスキャン方向に沿ってグラフ表現した図である。パターンの崩れが無い(1)(2)(5)(6)のラインにおいては、公差領域内に輪郭データが存在する。一方、パターンの崩れがある(3)(4)のラインにおいては、公差領域内に輪郭データが存在する。このような公差領域内における輪郭データの有無をラインスキャン過程で検出することで、パターンの崩れ部位に対応する設計データ2603の欠陥部位に対応する設計データのパターン部位2607を特定する。ただし、輪郭データがパターンの撮影画像に含まれたノイズの影響で欠損しているようなケースでは、その欠損部位をパターンの崩れ部位として誤検出する可能性がある。このため、上記の方法でパターンの崩れ部位の候補を特定した後、崩れ部位の候補の連結画素数を算出し2803、規定値以上の場合のみをパターン崩れ部位とし、設計データのパターン部位2607のパターンの位置情報2304を崩れ部位データとして、メモリ0502やディスク0506に書き込む2804。
【0074】
以上説明したように、本発明では、方向分布データと輪郭データの比較を行うことで、形成されるべきパターンが形成されていない部位をパターンの崩れ部位として検出できる。
【0075】
(6)第6の実施の形態 (実パターン画像の輪郭データを基準とした検査)
本実施例では、図29を用いてパターンの撮影画像から生成した輪郭データから方向分布データを生成し、他の撮影画像から抽出した輪郭データとの比較によりパターンを検査する手法を説明する。実施例1〜実施例5の例では、方向分布データの生成に設計データを用いているが、正常に形成できたパターン形状と、製造過程のパターン形状の相対比較を行って半導体製造装置の機差や経年変動を把握するような検査形態もありうる。そのような検査形態では、実際に製造したパターンの撮影画像から、パターンの輪郭を抽出し、その輪郭形状に対する形状異常を検出することが望ましい。このため、本実施例では、図29のように、正常なパターンを撮影した画像データ2901から、上述した輪郭抽出と同様の処理2902を行い、正常パターンの輪郭データ2903を生成する。正常パターンの輪郭データから方向分布生成手段2905で方向分布データを生成し、検査対象の画像0101から抽出した輪郭データ0107との比較によってパターン形状の異常部位や欠陥部位を検出する。
【0076】
実施例1で述べた方向分布生成手段0104は、入力が設計データのため図3に示す手順で方向分布データの生成が可能である。しかし、本実施例での方向分布生成手段2905では、入力が輪郭データのため、図3の0301〜0306の処理手順を変更する必要がある。方向分布生成手段2905の処理フローを図33に示す。
【0077】
最初に輪郭データを読み込む3301。次に輪郭データを構成する各画素値について、周辺の連続した輪郭画素の関係から、輪郭の方向値を算出し3302、その方向値をメモリ0502やディスク0506に書き込む3303。輪郭の方向値は、例えば実施例1の比較処理で説明したように図22のようなテンプレートを利用して検出できる。また、参考文献:「コンピュータ画像処理」,田村秀行著に開示の折れ線近似処理等により、画像の点列情報である輪郭データを一旦直線情報に近似し、その直線の傾き情報からパターンの方向を検出することもできる。このように輪郭データの全輪郭画素のパターン方向値を検出する3304。膨張処理以降の0307,0308の処理は図3のフローチャートと同様のため、詳細を割愛する。
【0078】
以上説明したように、本発明では、実際に製造したパターンの輪郭データから方向分布データを生成し、検査することにより、正常に形成できたパターン形状との相対比較によりパターン形状の異常部位や欠陥部位の検査を高精度に実現できる。
【0079】
(7)第7の実施の形態 (シミュレーション画像の輪郭データを基準とした検査)
本実施例では、プロセスシミュレーションによる製造パターン予測像から抽出した輪郭データから、方向分布データを生成し、他の撮影画像から抽出した輪郭データとの比較によりパターンを検査する手法を説明する。近年の半導体の開発工程では、設計データのパターン形状がウエハ上にどのように形成されるのかを製造プロセスシミュレーションによって予測し、設計データのパターン形状やレイアウトを調整する作業が必須になっている。これにより、製造困難な設計データのパターン形状やレイアウトを未然に防止できるからである。
【0080】
本検査方法は、図30に示すように、プロセスシミュレーションによって求めたシミュレーションパターンの輪郭データ3001から方向分布データを生成し3002、製造したパターンの撮影画像から抽出した輪郭データと比較することにより、シミュレーションパターンの形状に対するパターンの異常や欠陥の検査を行う。方向分布生成手段2905の入力はシミュレーション像の輪郭データであり、実施例6で示した方向分布データの生成方法を適用できる。
【0081】
以上説明したように、本発明では、プロセスシミュレーションによって求めたシミュレーション像の輪郭データから方向分布データを生成し、検査することにより、シミュレーションデータを利用したパターン形状の異常部位や欠陥部位の検査を高精度に実現できる。また、検査結果として出力される欠陥データは、シミュレーションパターンの形状と実パターンの形状の誤差を示すため、シミュレーション性能の検証にも利用することができる。
【0082】
(8)第8の実施の形態 (欠陥情報から計測レシピを生成する方法)
本実施例では、方向分布データと輪郭データの比較で検出したパターンの形状異常部位の情報から、形状異常部位を計測するためのパターン計測手順を策定し、その計測手順に基づいて形状異常部位を計測する方法を示す。実施例1〜7で説明したように方向分布データと、輪郭データの比較により、パターンの短絡や欠損,パターン間隔の広狭等の異常部位が検出できる。パターンの短絡や欠損は半導体プロセス開発過程で対策すべき問題である。一方、パターンの間隔異常については、半導体の量産時においても発生する問題であり、半導体プロセスの管理を行う上で、厳密なパターン間の計測が要求されることがある。このような場合は、図31に示す手順により形状異常部位のパターン間の計測を行うことができる。図31のパターン計測手順を説明する。なお、パターン間隔の異常部位を示す欠陥データ0106を検出するまでの手順は、実施例1〜実施例7で説明した手順が適用できたため、説明を割愛する。更に、図31の方向分布生成手段0104に入力されるデータは、設計データ,プロセスシミュレーションによって生成された輪郭データ,製造したパターンの撮影画像から抽出した輪郭データのいずれかで良い。
【0083】
計測手順策定手段3101は、欠陥データ0106から形状異常部位や設計データと形状異常部位のパターン間隔を計測するための手順(以下、計測手順データ3103)を策定するものである。具体的には、形状異常部位や設計データの情報から、計測ポイントや、パターンの間隔を計測する方向,画像の再取得が必要な場合の画像撮影条件を求める。
例えば、形状異常部位の検査と計測を行う装置が異なる場合、計測装置を制御するための計測レシピを作成する手段に相当する。
【0084】
最後に、計測手順データ3103に基づき、計測手段3102で、パターンの間隔を計測し、計測データ0106を求める。以下、具体例を用いて、計測手順の策定と、計測方法を説明する。
【0085】
図32(a)は、方向分布データ(公差領域3201)と、輪郭データ3203と、設計データ3202を重ねた図であり、ライン幅の間隔が極端に狭くなっている形状異常部位を示している。実施例1〜実施例7で説明したパターン形状評価により、方向分布データに対する形状異常部位3204として検出できる(図32(b))。このような形状異常部位3204のデータから、近接するパターン間の間隔3206を計測するための計測手順策定方法と計測手法を二通り説明する。
【0086】
(1)輪郭データ間の計測
第一の手法は、形状異常部位と設計データのパターンの配置状態に応じて、計測対象とする輪郭位置を決定し、その間隔を計測するものである。例えば、図32(a)の場合、水平方向にパターンが並んでいるため、輪郭間の計測方向は、垂直方向であることがわかる。このため、例えば形状異常部位3204の中で設計データ3202から最も距離が離れている形状異常部位のポイントと、そのポイントに対する対面パターンの輪郭を探索し、その間隔を計測することで、形状異常部位のパターン間隔を計測できる。なお、凸パターン部を計測する場合と凹パターン部を計測する場合で対面パターンの探索方向3205が異なるため、両者を計測するのか、凹凸のいずれかを計測するのかをマウス0503やキーボード0504を介し、ユーザに指定させることが望ましい。
【0087】
図35に形状異常部位から輪郭データ間の計測手順作成手順と計測手順を示す。
【0088】
最初に形状異常部位のデータから計測ポイントを決定する3501。計測ポイントは、例えば、形状異常部位の中で、近接した設計データとの間隔が最も大きい輪郭位置である。次に、その形状異常部位の計測ポイントに最も近接した設計データのパターンを探索する3502。設計データのパターン方向を検出し、もう一方の計測ポイントである対面輪郭が存在する方向を決定する3503。例えば、設計データのパターンが水平方向に連続している場合、対面輪郭は垂直方向に存在するはずである。次に、対面輪郭が存在する方向に輪郭を探索し、対面輪郭の計測ポイントを決定する3507。最後に形状異常部位の計測ポイントと、探索により検出した対面輪郭の計測ポイントの間隔を計測する。また、形状異常部位の計測ポイントとフローチャート中の3502で検出した設計データパターンとの間隔を計測することで、設計データに対するパターンの形状変形量を求めることもできる。
【0089】
(2)パターン撮影画像によるパターン間の計測
第二の手法は、パターン測長方式を用いて、形状異常部位の情報と、パターンの撮影画像から、形状異常部位を高精度に計測する方式である。パターン形状評価に利用する輪郭データの抽出位置精度が低い場合、第一のような手法では計測精度に問題がある。このため、パターン測長方式を用いることで、高精度にパターンを計測することができる。
【0090】
パターン測長方式は、主にパターンの線幅管理に利用されている測長SEMが適用する高精度なパターン計測方式である。図34にパターン測長方式の概要を示す。図34はパターンをSEMで撮影した画像を示している。SEMは、被写体の傾斜部や突起部を白帯の画像情報として画像化するため、白帯の間隔を計測することで、パターンの計測を行うことができる。しかしながら、SEM画像には、SEMの装置特性上、ランダムノイズが重畳する。このため、計測ポイントのS/Nを高める目的で、計測対象のパターン上に測長ボックス3403を設け、測長ボックス内の画素の輝度値をパターンの方向に沿う形で積算し、ラインプロファイル3404を生成したあと、そのピーク間や、傾斜部のある一定の閾値に相当するポイント間の長さラインプロファイル3404を計測する。また、SEMはスキャン方向の分解能が高いため、図34のようにパターンが垂直方向に存在する場合、画像のスキャン方向3401として水平方向にスキャンした画像を利用する。
【0091】
このようなことから、パターンの形状異常部位の計測にパターン測長方式を適用するためには、(1)計測パターンの位置(測長ボックスの配置)、(2)測長ボックスのサイズ、(3)スキャン方向といった計測手順データが必要である。
【0092】
図32を利用して、計測手順データの作成手順を説明する。また、計測手順のフローチャートを図36に示す。まず、方向分布データと輪郭データの比較によってパターンの形状異常部位3204を検出した後、第一の手法と同様に、形状異常部位のデータから計測ポイント3207を決定する3601。計測ポイントは、例えば、形状異常部位の中で、近接した設計データとの間隔が最も大きい輪郭位置である。計測ポイント3207を取り囲むように測長ボックスを配置するため、計測ポイントは測長ボックスの大まかな位置である。次に計測ポイント3207の周囲に存在する形状異常部位の輪郭形状から、形状異常部位の測長ボックス3215のサイズと位置を決定する3602。測長ボックスは、パターンの方向に沿う形で画素の輝度値を積算するものである。このため、例えば図37の(a)のように、パターンが大きく歪んでいるような場合に、サイズの大きい測長ボックスを配置してしまうと、積算結果のラインプロファイル3703が広がり、誤ったポイントを計測する可能性が高くなるという問題がある。このため、パターンの歪みに応じて図37(b)のように測長ボックスのサイズを調整することで、ラインプロファイル3703の広がりを抑え、正確な計測を行うことができる。
【0093】
形状異常部位を中心とした直線とその周囲の輪郭との距離を求めることで、輪郭形状から形状異常部位の測長ボックスのサイズを決定することができる。図38を利用して説明する。まず、形状異常部位の輪郭線3801から選択した形状異常部位の計測ポイント3802を通る直線3803を引く。直線方向は近接する設計データのパターン方向と同一方向である。次に、形状異常部位の計測ポイントを中心に、測長ボックスサイズの最大サイズ以下の範囲で形状異常部位の輪郭位置と直線との間隔を計測する。直線との間隔が規定値以下の輪郭位置間を測長ボックス3805の高さ3806(パターン方向に対する)とする。測長ボックスの幅3807(パターン方向に対する)は、上記規定値の2倍の値を目安に設定する。ただし、測長ボックス内に近接した輪郭が混入するような場合は、計測ポイントの誤検出を避けるため、測長ボックスを縮小する。測長ボックスの最大,最小範囲や輪郭と直線間の間隔判定に利用する規定値は、マウス0503やキーボード0504を介し、ユーザに指定させることが望ましい。
【0094】
次に、形状異常部位の対面パターンの計測ポイントを決定する。対面パターンは第一の手法で説明した方法で、対面パターンの探索方向3205(図3(b))を求め3603、計測ポイントとなる対面輪郭3212を探索し、対面輪郭上の計測ポイント3213を決定する3604。この計測ポイント3213を中心とし、対面パターンの測長ボックス3214の位置,サイズを決定する。測長ボックス3214の位置,サイズの決定方法は基本的に前記した形状異常部位における測長ボックスサイズ,位置の決定方法と同じである。また、対面パターンの探索方向3205がパターンの撮影画像のスキャン方向と異なる場合、スキャン方向を変えて画像を撮影するために探索方向3205を画像のスキャン方向として決定する。
【0095】
次に、パターンの計測方向とスキャン方向の不一致や、パターン形状評価を行う装置とパターンを計測する装置が異なる場合等の問題で、画像の再取得が必要な場合は、上記手順で決定した形状異常部位の位置情報とスキャン方向の計測手順データに基づき、形状異常部位のパターンの計測を目的としたパターンの画像を撮影する3608。なお、計測パターンの位置決めは計測パターン付近の設計データをテンプレート化し、撮影画像とのパターンマッチングを行うことで実現できる。位置決め結果と、測長ボックスの位置,サイズの計測手順データに基づき、画像上に測長ボックス3214を設置し、最後に形状異常部位のラインプロファイル3210と、対面パターンのラインプロファイル3209を生成し、プロファイル内のポイント間3211を計測し、形状異常部位のパターン間隔の計測値を求める3609。
【0096】
以上説明したように、本発明では、方向分布データと輪郭データの比較によって検出したパターンの形状異常部位の情報(位置,形状)と設計データから形状異常部位のパターン間隔を計測するための計測手順データを生成し、パターン間隔を計測することにより、半導体プロセスの管理を行う上で必要なパターン間隔の形状異常部位の計測を正確に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
以上説明した本発明については、高速にパターンの欠陥位置を検出するフォトマスクやウエハ上に形成されたパターンを検査するパターン形状評価方法、及び半導体検査システムに適用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】実施例1に記載の本発明のパターン形状評価方法を示すブロックチャートである。
【図2】輪郭データ生成手順を示すフローチャートである。
【図3】方向分布データ生成手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明のパターン形状評価で利用するデータを示した図である。
【図5】本発明のパターン形状評価をソフト処理的に実行する計算機システムを示した図である。
【図6】方向分布データを示した図である。
【図7】輪郭データのパターンを示した図である。
【図8】テンプレート処理結果を示した図である。
【図9】比較手段のフローチャートを示した図である。
【図10】パターンマッチング処理を利用したパターン形状評価方法を示すブロックチャートである。
【図11】欠陥データを示した図である。
【図12】本発明のパターン形状評価結果を表示したディスプレイを示した図である。
【図13】パターンマッチングの手順を示したフローチャートである。
【図14】実施例2に示した方向分布生成手順を示したフローチャートである。
【図15】実施例3に示した方向分布生成手順を説明するための図である。
【図16】実施例3に示した方向分布生成手順を示すフローチャートである。
【図17】実施例4に示した本発明のパターン形状評価の手順を示すブロックチャートである。
【図18】実施例4に示した本発明のパターン形状評価を説明するための図である。
【図19】実施例4に示した本発明の欠陥判定の手順を示すフローチャートである。
【図20】実施例4に示した本発明の欠陥判定を説明する図である。
【図21】本発明のパターン形状評価方法を搭載した半導体検査システムを示す図である。
【図22】輪郭データのパターンの方向値算出に利用するテンプレート群を示した図である。
【図23】崩れたパターンの第一の検知方法を示す図である。
【図24】崩れたパターンの判定に利用するテーブルを示した図である。
【図25】崩れたパターンの第二の検知方法の概要を示す図である。
【図26】崩れたパターンの第二の検知方法の詳細を示す図である。
【図27】崩れたパターンの第一の検知方法を示すフローチャートである。
【図28】崩れたパターンの第二の検知方法を示すフローチャートである。
【図29】実施例6に記載の本発明のパターン形状評価方法を示すブロックチャートである。
【図30】実施例7に記載の本発明のパターン形状評価方法を示すブロックチャートである。
【図31】実施例8に記載の本発明のパターン形状評価方法を示すブロックチャートである。
【図32】欠陥データから計測ポイントを特定する処理の概要を示す図である。
【図33】画像から方向分布データを生成する手順を示した図である。
【図34】一般的なパターンの計測方法を示した図である。
【図35】輪郭データから欠陥部位を計測する手順を示したフローチャートである。
【図36】画像データから欠陥部位を計測する手順を示したフローチャートである。
【図37】欠陥形状と測長ボックスサイズの関係を示す図である。
【図38】欠陥形状から測長ボックスサイズを決定する処理の概要を示す図である。
【図39】崩れたパターンの検知方法を示す図である。
【符号の説明】
【0099】
0101 画像データ
0102,1501,2603,3202 設計データ
0103 輪郭線抽出手段
0104 方向分布生成手段
0105 比較処理
0106 欠陥データ
0107,2604,3203,3901 輪郭データ
0108 方向分布データ
0401 公差領域内の欠陥パターン
0402 異常領域の欠陥パターン
0403 設計データの頂点部のパターンに対応するウエハ上に形成されたパターンの頂点部
0404 設計データの頂点部
0501 CPU
0502 メモリ
0503 マウス
0504 キーボード
0505 I/Oコントローラ
0506 ディスク
0507 システムバス
0508 ネットワークI/F
0509 LAN
0510 フレームメモリ
0511 ディスプレイ
1001 パターンマッチング
1002 シフト量
1502,2501,3201,3903 公差領域
1503 パターン外枠の円形パターン
1504 パターン内枠の円形パターン
1701 パターンの短絡部および切れ部の検出手段
1702 パターンの短絡部および切れ部の関連データ
2101 半導体撮影装置
2102 計算機システム
2103 半導体検査システム
2301,2601 公差範囲
2302,2602 異常範囲
2303 輪郭の不連続領域
2304 位置情報
2502,3902 異常領域
2605 輪郭データのプロファイル
2606 公差領域と異常領域のプロファイル
2607 パターン部位
2609 欠陥部位の長さ
2901 欠陥検出の基準となる画像データ
2902 輪郭線抽出手段
2903 欠陥検出の基準となる画像データの輪郭データ
2904 輪郭データからの方法分布データ
2905 方法分布生成手段
3001 プロセスシミュレーションによる輪郭データ
3003 プロセスシミュレーションによる輪郭データからの方向分布データ
3101 計測手順策定手段
3102 計測手段
3103 計測手順データ
3204 形状異常部位
3205 検索方向
3206 パターン間の間隔
3207 欠陥部の計測ポイント
3208 画像のスキャン方向
3209 対面パターンのラインプロファイル
3210 欠陥部位のラインプロファイル
3211 ポイント間
3212 対面輪郭
3213 対面パターンの計測ポイント
3214 測長ボックス
3215 欠陥部の測長ボックス
3401 画像のスキャン方向
3402 パターンの白帯
3403,3701,3805 測長ボックス
3404 ラインプロファイル
3405 ラインプロファイル間の距離
3406 ライン積算方向
3702 測長ボックスの幅が大きい場合のラインプロファイル
3703 測長ボックスの幅が小さい場合のラインプロファイル
3801 輪郭線
3802 計測ポイント
3803 直線
3806 測長ボックスの高さ
3807 測長ボックスの幅
3904 不連続区画

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスの回路パターンを撮影した画像からパターンの輪郭データを抽出すること、
前記半導体の設計データ、あるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データから、パターンの方向に関するデータを生成すること、
前記輪郭データからパターンの方向のデータを求め、前記輪郭データのパターン位置に対応する前記設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像からパターンの輪郭データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データから生成したパターンの方向に関するデータとの比較によりパターンの欠陥を検出することを備えたことを特徴とするパターン形状評価方法。
【請求項2】
電子デバイスの回路パターンを撮影した画像からパターンの輪郭データを抽出すること、
前記半導体の設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データから、パターンの形状範囲に関するデータを生成すること、
前記輪郭データのパターン位置に対応する、前記設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データから生成したパターンの形状範囲に関するデータとの比較によりパターンの欠陥を検出することを備えたことを特徴とするパターン形状評価方法。
【請求項3】
電子デバイスの回路パターンを撮影した画像からパターンの輪郭データを抽出すること、
前記半導体デバイスの設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データから、パターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータを生成すること、
前記輪郭データからパターン方向のデータを求め、前記輪郭データのパターン位置に対応する前記設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データから生成した前記パターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータとの比較により、パターンの欠陥を検出することを備えたことを特徴とするパターン形状評価方法。
【請求項4】
請求項1,2,3に記載の画像からパターンの輪郭データを抽出する際に、画像からピクセルもしくはサブピクセル単位でパターンの輪郭画素を検出し、近接する輪郭画素の近似処理によって得た新たな輪郭画素を輪郭データとすることを特徴とするパターン形状評価方法。
【請求項5】
請求項1,2,4に記載のパターンの欠陥を検出する際に、前記輪郭データのパターンの方向に関するデータと、前記パターン位置に対応した前記設計データから生成したパターンの方向に関するデータを比較し、前記2つのパターンの方向に関するデータから求めた差分値が規定範囲外の輪郭データ部位を欠陥とすることを特徴とするパターン形状評価方法。
【請求項6】
請求項2,3に記載のパターンの欠陥を検出する際に、前記輪郭データのパターン位置と、前記パターン位置に対応する前記設計データから生成したパターンの形状範囲に関するデータを比較し、前記輪郭データのパターン位置が、前記パターンの形状範囲外の場合に、前記輪郭データ部位を欠陥とすることを特徴とするパターン形状評価方法。
【請求項7】
請求項1,3に記載のパターンの方向に関するデータはパターンの方向の範囲に関するデータを有することを特徴とし、前記パターンの欠陥を検出する際には、前記輪郭データのパターンの方向に関するデータが、前記パターン方向の範囲外の場合に、前記輪郭データ部位を欠陥とすることを特徴とするパターン形状評価方法。
【請求項8】
請求項1,2,3に示すパターン形状評価方法は、前記パターン欠陥の中で、輪郭として連続した欠陥を検出し、前記輪郭として連続した欠陥を含む領域を欠陥のエリアデータとして検出することを特徴とするパターン形状評価方法。
【請求項9】
請求項1,2,3に示すパターン形状評価方法は、前記パターン欠陥の中で、対面関係にある輪郭を検出し、前記対面関係にある輪郭を含む領域を欠陥のエリアデータとして検出する手段を有することを特徴とするパターン形状評価方法。
【請求項10】
請求項9に示すパターン形状評価方法は、前記欠陥のエリアデータについて、前記欠陥のエリアが位置する設計データのパターンの状態により、前記欠陥のエリアデータの欠陥種を判定することを特徴とするパターン形状評価方法。
【請求項11】
電子デバイスの回路パターンを撮影した画像からパターンの輪郭データを抽出する手段と、
前記半導体の設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データから、パターンの方向に関するデータを生成する手段と、前記輪郭データからパターンの方向のデータを求め、前記輪郭データのパターン位置に対応する前記設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データから生成したパターンの方向に関するデータとの比較により、パターンの欠陥を検出する手段とを備えたことを特徴とするパターン形状評価装置。
【請求項12】
電子デバイスの回路パターンを撮影した画像からパターンの輪郭データを抽出する手段と、
前記半導体の設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データから、パターンの形状範囲に関するデータを生成する手段と、
前記輪郭データのパターン位置に対応する、前記設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データから生成したパターンの形状範囲に関するデータとの比較により、パターンの欠陥を検出する手段とを備えたことを特徴とするパターン形状評価装置。
【請求項13】
電子デバイスの回路パターンを撮影した画像からパターンの輪郭データを抽出する手段と、
前記半導体デバイスの設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データから、パターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータを生成する手段と、 前記輪郭データからパターン方向のデータを求め、前記輪郭データのパターン位置に対応する前記設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データから生成した前記パターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータとの比較により、パターンの欠陥を検出する手段とを備えたことを特徴とするパターン形状評価装置。
【請求項14】
半導体の設計データからパターン形状の範囲に関するデータを生成する手段と、
前記パターン形状の範囲に関するデータを表示する手段と、
パターン形状の範囲に関するデータの変更に関するデータを入力する手段と、
前記変更に関するデータに基づき、前記パターン形状の範囲に関するデータを更新する手段とを備えたことを特徴とするパターン形状評価データ生成装置。
【請求項15】
半導体の設計データからパターンの方向に関するデータを生成する手段と、
前記パターンの方向に関するデータを表示する手段と、
前記パターンの方向に関するデータの変更に関するデータを入力する手段と、
前記変更に関するデータに基づき、前記パターンの方向に関するデータを更新する手段とを備えたことを特徴とするパターン形状評価データ生成装置。
【請求項16】
半導体の設計データからパターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータを生成する手段と、
前記パターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータを表示する手段と、
前記パターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータの変更に関するデータを入力する手段と、
前記変更の関するデータに基づき前記パターンの方向とパターンの形状範囲に関するデータを更新する手段とを備えたことを特徴とするパターン形状評価データ生成装置。
【請求項17】
請求項14から請求項16までの1つのパターン形状評価データ生成装置において、
設計データのパターンに対し、パターンの幅,パターンの方向,曲線パターンを形成するための円パターンの直径や半径,設計データの頂点座標円パターンの位置関係を示すデータのいずれかのパラメータを入力する手段を備え、
前記パラメータを利用して、設計データから、パターン形状の範囲に関するデータを生成する手段とを備えたことを特徴とするパターン形状評価データ生成装置。
【請求項18】
請求項14から請求項16までの1つのパターン形状評価データ生成装置において、
設計データのパターンに対し、パターンの幅,パターンの方向,曲線パターンを形成するための円パターンの直径や半径,設計データの頂点座標円パターンの位置関係を示すデータのいずれかのパラメータを入力する手段を備え、
前記パラメータを利用して、設計データから、パターンの方向に関するデータを生成することを特徴とするパターン形状評価データ生成装置。
【請求項19】
請求項14から請求項16までの1つのパターン形状評価データ生成装置において、
設計データのパターンに対し、パターンの幅,パターンの方向,曲線パターンを形成するための円パターンの直径や半径,設計データの頂点座標円パターンの位置関係を示すデータのいずれかのパラメータを入力する手段を備え、
前記パラメータを利用して、設計データから、パターン形状の範囲とパターンの方向に関するデータを生成することを特徴とする方向分布データ生成装置。
【請求項20】
請求項1から請求項19までの1つの請求項において、
走査型電子顕微鏡と、該走査型電子顕微鏡の制御手段を有する電子計算機とを備えたことを特徴とする半導体検査システム。
【請求項21】
請求項7に記載のパターンの方向の範囲に関するデータは、パターンの部位によって異なる値であることを特徴とするパターン形状評価方法。
【請求項22】
請求項3、および請求項13のパターンの欠陥を検出する手段は、前記パターンの形状範囲に関するデータと、前記パターンの方向に関するデータと、前記輪郭データを比較し、前記輪郭データの不連続領域のデータを欠陥データとして検出する手段を有することを特徴としたパターン形状評価方法、およびパターン形状評価装置。
【請求項23】
請求項22に記載のパターンの欠陥を検出する手段は、輪郭データの不連続領域の長さを測定し、ユーザが指定した欠陥サイズの閾値との比較により、欠陥データを認定することを特徴としたパターン形状評価方法、およびパターン形状評価装置。
【請求項24】
請求項1から請求項3および請求項11から請求項13に記載のパターン形状評価方法およびパターン形状評価装置は、前記欠陥データに基づき、前記欠陥データに対応するパターン部位を計測するための計測手順データを生成する手段を有することを特徴としたパターン形状評価方法およびパターン形状評価装置。
【請求項25】
請求項24に記載の計測手順データを生成する手段は、前記欠陥データの座標情報と、前記欠陥データに近接する設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データの形状情報から、計測に利用する画像のスキャン方向を決定することを特徴とするパターン形状評価方法およびパターン形状評価装置。
【請求項26】
請求項24に記載の計測手順データを生成する手段は、前記欠陥データの座標情報と、前記欠陥データに近接する設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データの形状情報から、前記欠陥データの座標データを含む2点の計測ポイントを決定することを特徴とするパターン形状評価方法およびパターン形状評価装置。
【請求項27】
請求項24に記載の計測手順データを生成する手段は、前記欠陥データの座標情報と、前記欠陥データに近接する設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データの形状情報から、前記欠陥データの座標データを含む2点の計測ポイントと、各計測ポイントのラインプロファイルを、ライン積算により生成するための矩形エリアと、矩形サイズ,ライン積算方向を決定することを特徴とするパターン形状評価方法およびパターン形状評価装置。
【請求項28】
請求項27に記載の矩形サイズは、前記欠陥データのパターン形状から決定することを特徴とするパターン形状評価方法およびパターン形状評価装置。
【請求項29】
請求項24から請求項28に記載のパターン形状評価装置は、前記計測手順データに基づき、欠陥部位の画像撮影や、欠陥部位の計測あるいは欠陥部位と、設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データとの間隔を計測することを特徴としたパターン形状評価装置。
【請求項30】
請求項24に記載の計測手順データを生成する手段は、前記欠陥データの座標情報と、前記欠陥データに近接する設計データあるいは電子デバイスの回路パターンを撮影した画像から抽出したパターン形状データ、あるいはプロセスシミュレーションによるパターン形状データの形状情報から、前記欠陥データの座標データを含む前記輪郭データ上の2点の計測ポイントを決定し、2点の間隔を計測することを特徴とするパターン形状評価方法およびパターン形状評価装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate


【公開番号】特開2009−71271(P2009−71271A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−141828(P2008−141828)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】