説明

パターン欠陥検査装置および方法

【課題】検査性能が安定したパターン欠陥検査装置を実現すること。
【解決手段】複数の構成ユニットを有し試料面上の欠陥を検査する欠陥検査装置において、一部または全部の構成ユニットの経時変化や故障をモニタリングするモニタリングする手段とモニタリングした結果をユーザに通知する手段を備える。また、補正が可能であるユニットに関しては、補正を行う手段を備える。また、故障した部品を、装置内に用意しておいた予備部品と交換する手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試料上の回路パターンの異物や欠陥を検出するパターン欠陥検査装置に関する。試料としては、半導体ウエハや液晶パネル,HDD等のパターンドメディアや太陽電池用ウエハに適用できる。以下、半導体ウエハを例にとって説明する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程では、半導体ウエハ上に異物や欠陥(ショートや断線など)が存在すると配線やキャパシタの絶縁不良や短絡,ゲート酸化膜などの膜破損の原因となり、半導体デバイスの不良原因となる。
【0003】
半導体デバイスの歩留向上のために、製造工程において半導体ウエハ上の異物や欠陥を迅速に検出することが重要である。半導体ウエハ上の異物や欠陥を検出する技術として、一般に、SEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)式検査技術や光学式検査技術が知られている。光学式検査技術は、更に明視野検査技術と暗視野検査技術がある。明視野検査技術は、対物レンズを通してウエハに照明し、反射・回折光を対物レンズで集光する。集光された光は検出器で光電変換され、信号処理で欠陥を検出する。一方、暗視野検査技術は、対物レンズのNA(Numerical Aperture:開口数)外からウエハに照明し、散乱光を対物レンズで集光する。集光された光は、明視野検査技術と同様、信号処理されて欠陥を検出する。
【0004】
光学式の暗視野検査技術としては、ウエハ上にレーザを照射し、異物からの散乱光を検出し、直前に検査した同一品種ウエハの検査結果と比較することにより、パターンによる虚報を無くし、高感度かつ高信頼度な異物及び欠陥検査を可能にする方法が開示されている(特許文献1)。
【0005】
また、上記異物を検査する技術として、ウエハにコヒーレント光を照射してウエハ上の繰り返しパターンから発生する光を空間フィルタで除去し、繰り返し性を持たない異物や欠陥を強調して検出する方法が開示されている(特許文献2乃至4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭62−89336号公報
【特許文献2】特開平1−117024号公報
【特許文献3】特開平4−152545号公報
【特許文献4】特開平5−218163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
欠陥検査装置の検出感度を一定に保つことは、半導体デバイス製造における高精度な歩留まり管理に重要である。なぜなら、検出感度が低下した検査装置で検査した場合、本来は検出するはずの不良原因を見逃し、歩留りが低下したまま半導体デバイスを製造し続ける可能性があるからである。この検出感度が変化する要因は、主に欠陥検査装置の各ユニット(照射系,搬送系,検出系,処理系)の経時変化および故障が考えられる。
【0008】
また近年、半導体デバイスの価格が下落したため、製造コストを低減する必要性が高まった。そのため、検査コストを低減するために検査装置の稼働率を向上させることが求められている。稼働率低下の一要因は、ある日突然、欠陥検査装置が故障し、故障部品の調達に時間が掛かってしまうことが挙げられる。
【0009】
本発明の一つの目的は、検出感度を一定に保ち、更に、故障時間を短くすることにより、性能が安定したパターン欠陥検査装置および方法を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一つの特徴は、複数の構成ユニットを有し試料面上の欠陥を検査する欠陥検査装置において、一部または全部の構成ユニットの経時変化をモニタリングする手段とモニタリングした各ユニットの故障をユーザに通知する手段を備えることにある。
【0011】
また、本発明の他の特徴は、補正が可能であるユニットに関しては、補正が可能な状態であるかを判断する手段と補正を行う手段を備えることにある。
【0012】
また、本発明のその他の特徴は、可能な場合、故障した部品を、装置内に用意しておいた予備部品と交換する手段を備えることにある。
【0013】
本発明の上記特徴および更に他の特徴については、以下に詳述する。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一つの形態によれば、各ユニットの経時変化に対応して検出感度を一定に保ち、また、故障時間を短くすることにより、性能が安定したパターン欠陥検査装置および方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態が適用されたパターン欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図2】搬送系のモニタリング手段を説明した図である。
【図3】搬送系のモニタリング手段の別例を説明した図である。
【図4】搬送系の画面表示を説明した図である。
【図5】照明手段の劣化時の画面表示を説明した図である。
【図6】照明仰角のモニタリング方法を説明した図である。
【図7】空間フィルタの一例を示す図である。
【図8】検出器の例を説明した図である。
【図9】検出器の別の例を説明した図である。
【図10】信号処理部の詳細を説明した図である。
【図11】ウエハ搬送システムの詳細を示す図である。
【図12】結像レンズのモニタリング方法を説明した図である。
【図13】結像レンズのモニタリング方法を説明した図である。
【図14】結像レンズのモニタリング方法の別例を説明した図である。
【図15】モニタリングウエハの設置方法を説明した図である。
【図16】モニタリング用チップの設置方法を説明した図である。
【図17】照明手段のモニタリング方法を説明した図である。
【図18】画像から遮光板位置を算出する方法を説明した図である。
【図19】遮光板位置を算出する別の実施方法を説明した図である。
【図20】遮光板位置を算出する時の画面表示を説明した図である。
【図21】遮光板位置を確認する方法を説明した図である。
【図22】検出器のモニタリング方法を説明した図である。
【図23】検出器のモニタリング方法の別例を説明した図である。
【図24】検出器のモニタリング方法の別例を説明した図である。
【図25】信号処理部の故障時の対応を説明した図である。
【図26】ウエハ搬送システムのモニタリング手段を説明した図である。
【図27】ウエハ搬送システムの画面表示を説明した図である。
【図28】自動焦点合わせ機構を説明した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態を適用したパターン欠陥検査装置の概略構成図である。以下、本発明を半導体ウエハの検査に適用した場合を例として説明する。
【0018】
図1のパターン欠陥検査装置は、検査対象であるウエハ1を載置して移動させる搬送系2,搬送系2の状態モニタリング手段220,照明手段3,対物レンズ4,空間フィルタ5,結像レンズ6,照明手段3または空間フィルタ5の状態モニタリング手段520,検出器7,信号処理回路8,信号処理回路8の状態モニタリング手段820,入出力部9,各部のコントローラ10,ウエハ観察システム11,ウエハ搬送システム12および図示していないリレーレンズやミラーを備えている。なお、コントローラ10から各部へつながっている矢印(一部、図示せず)は、制御信号等を相互通信することを示している。
【0019】
以下、各部の詳細を述べる。
【0020】
まず、搬送系2の詳細を述べる。搬送系2は、X軸ステージ201,Y軸ステージ202,Z軸ステージ203,シータ軸ステージ204,ウエハチャック205を備える。X軸ステージ201は定速走行が可能であり、Y軸ステージはステップ移動が可能な構成である。X軸ステージ201およびY軸ステージ202を用いることにより、ウエハ1のすべての場所を対物レンズ4の中心下に移動させることができる。
【0021】
また、Z軸ステージ203はウエハチャック205を上下させる機能を有し、図示していない自動焦点合わせ機構の信号に基づき、ウエハ1を対物レンズ4の物体側焦点位置に移動させる機能を有する。また、シータ軸ステージ204はウエハチャック205を回転させ、X軸ステージ201,Y軸ステージ202の進行方向とウエハ1の回転方向とを合わせるための回転機能を有する。更にウエハチャック205は真空等で吸着することによりウエハ1を固定する機能を有する。
【0022】
搬送系2の状態モニタリング手段220は搬送系2の各性能を計測することができる。以下でモニタリング手段の例を説明する。
【0023】
まず、ステージのリミットセンサを活用する方法を説明する。通常、ステージの移動を指示してから移動が完了するまでの時間は、モータの劣化やステージコントローラの故障等により延びることがある。そのため、ステージ移動時間をモニタリングすることにより、ステージの劣化や故障をチェックできる。例えば、ステージのリミットセンサの位置は予め分かっているため、原点位置からリミットセンサ位置までステージを移動したときの時間を計測すれば良い。計測した結果は、例えば、図2に示すようにリミットセンサ位置までの移動時間の上限値と下限値を設定し、その設定値を超えた場合に、ステージが劣化または故障したことを入出力部9で通知する。ここで、上限値と下限値は、予め計測しておいた値から決めても良いし、設計値から決めても良い。
【0024】
また、ステージの制御がクローズドループの場合、レーザスケール等の情報に基づいて停止位置を微調整するが、その調整幅はステージの劣化により広がる場合がある。例えば、ある時点でX軸ステージ201を100mm移動させた時に必要な調整幅は0.1mmだったが、ある期間の後に再度測定すると調整幅が1mmになっていれば、ステージが劣化または故障している可能性があることがわかる。
【0025】
そのため、搬送系2の状態モニタリング手段220では、図3に示すように調整幅の情報をプロットし、劣化しきい値や故障しきい値を決めて管理すれば良い。図3において、横軸は状態モニタリングのデータ取得日時であり、縦軸は調整幅である。劣化しきい値は劣化を通知するためのしきい値であり、このしきい値を超えた場合に入出力部9へ図4(a)に示す通知を表示する。また、故障しきい値は故障を通知するためのしきい値であり、故障しきい値を超えた場合に入出力部9へ図4(b)の通知を表示する。なお、劣化及び故障しきい値はステージの設計仕様から決めれば良い。
【0026】
上記の例では、図4を表示することで説明したが、図2乃至図3のグラフを表示して常時ユーザがチェックできるようにしても良い。また、上記ではX軸ステージで説明したが、他軸のステージでも同様の処理を適用することができる。
【0027】
また、レーザスケール等の位置を測定する計測器が各軸ステージに取り付けられている場合、位置と時間の関係から速度や加速度を算出することが可能であるため、速度や加速度の変化をモニタリングしても良い。速度,加速度共に、予定した制御動作と比較し、数%以上違っていたらステージの劣化や故障の可能性があることを通知すれば良い。
【0028】
また、ステージの静止性能をモニタリングしても良い。例えば、X軸ステージ201が移動している時に、静止しているはずのY軸ステージ202が静止していな(Y軸ステージのスケールが一定値にない)ければ、ステージが劣化や故障している可能性があることがわかる。
【0029】
本実施例では、X,Y移動の搬送系について述べたが、R,シータ移動(直線移動と回転移動で試料を走査する形態)などの他方式の搬送系においても同様なモニタリングができる。
【0030】
次に、照明手段3はウエハ1に照射する照明光の成形機能を有し、照明光源301,光量調整部302,偏光方向調整部303,照明幅調整部304,集光部305,仰角切り換えミラー306および一度定義した呼び名を途中で大きく変えないこと。照明手段3の状態モニタリング手段は複数あり、図1中においてそれぞれ符号320乃至符号324で示される。以下で詳細を説明する。
【0031】
照明光源301はレーザ光源やランプ光源である。レーザ光源は高輝度の照明領域を成形できるため、欠陥からの散乱光量を多くすることができ、高速検査に有効である。一方、ランプ光源は光の干渉性が低いため、スペックルノイズ低減効果が大きいという利点がある。なお、レーザ光源の波長帯域は可視光や紫外光や深紫外光,真空紫外光や極紫外光等を用いることが可能であり、レーザの発振形態は連続発振でもパルス発振でも良い。波長は概ね550nm以下が望ましく、例えば532nm,355nm,266nm,248nm,200nm,193nm,157nmや13nmの光源を適用できる。
【0032】
レーザ光源としては、固体YAGレーザ(波長1024nm)を非線形光学結晶で波長変換し、基本波の第2高調波(SHG)や第3高調波(THG),第4高調波(FHG)を発生するものや、エキシマレーザやイオンレーザを用いることができる。また、2種類の異なる波長の光を共振させて別の波長の光を発振させるレーザ光源でも良い。これは、例えば、波長488nmのArレーザ光のSHG波と波長1064nmのYAGレーザ光とを和周波共振させることにより、波長199nmのレーザを出力させる方法である。
【0033】
また、パルス発振レーザの形態は、発振周波数が数Hzの低周波パルス発振レーザや、数10〜数100MHzの準連続発振パルスレーザでも良い。更に、パルス発振の方法はQ−スイッチ型でもモードロック型でも良い。それぞれの光源の利点は次の通りである。
【0034】
まず、短波長の光源を用いると光学系の解像度を向上でき高感度な検査が期待できる。また、YAG等の固体レーザは大掛かりな付帯設備が必要ないため、装置規模を小さく、また安価にできる。また、高周波のパルス発振レーザを用いれば、高出力の連続発振レーザと同等に扱えるため、透過率や反射率の低い安価な光学部品も用いることが可能となり、安価な装置を実現できる。更に、パルス幅の短いレーザでは、可干渉距離が短いため、照明光の光路長を変えた複数の光を加算することにより、時間的な干渉性低減が容易となるという利点がある。
【0035】
一方、ランプ光源はレーザ光源と同程度の波長域を発光するものを用いることができる。ランプ光源としては、Xeランプ,Hg−Xeランプ,Hgランプ,高圧Hgランプ,超高圧HgランプやElectron−Beam−Gas−Emission−Lamp(出力波長は、例えば、351nm,248nm,193nm,172nm,157nm,147nm,126nm,121nm)等が使用可能であり、所望の波長を出力することができれば良い。ランプの選択方法としては、所望の波長の出力が高いランプを選択すれば良く、ランプのアーク長は短い方が望ましい。これは、照明光の形成が容易となるためである。
【0036】
照明光源301から射出された光は、光量調整部302で照射光量を調整される。光量の調整はND(Neutral Density)フィルタや、1/2波長板とPBS(偏光ビームスプリッタ)で構成されたアッテネータを使用すれば良い。光量調整部302を通過した光は、偏光方向調整部303で偏光方向が調整される。この調整は1/2波長板や1/4波長板を使用すれば良い。
【0037】
偏光方向調整部303を通過した光は、照明幅調整部304で照明幅を調整される。これは例えば、ビームエキスパンダである。このビームエキスパンダは、固定倍率でも良いが、複数の倍率を有する機構でも良い。前者は安価な構成にできる利点があり、後者は照明領域を変えた場合に、効率良く照明できる利点がある。また、倍率を切り換える方法としては、複数の固定倍率のビームエキスパンダを交換して実現しても良いし、ズーム機構で複数の倍率を有する機構でも良い。ズーム機構では構成を小さくできる利点がある。照明幅調整部304を通過した光は、集光光学系305で集光され、仰角切り換えミラー306でウエハ1に照射される。
【0038】
以上の照明系において、モニタリング手段320乃至324の詳細を説明する。モニタリング手段320乃至324は、照明光量や偏光方向,照明幅を計測する計測器であり、モニタリングが必要な時に、光路に対して抜き差しできる機構を有する。
【0039】
モニタリング手段320は、照明光源301の光量が設定通りに出力されているかどうかをチェックする。例えば、照明光源301に1Wの出力が出るように設定されていれば、モニタリング手段320でも1Wが計測されるべきである。しかし、これが0.8Wであれば、照明光源301が劣化または故障している可能性があることがわかる。この場合、入出力部9に図5のような劣化または故障の通知を出し、照明光源301を調整するか交換する。
【0040】
モニタリング手段321は、光量調整部302で設定通りに光量が調整されているかをチェックする。チェック方法としては、予め、光量調整部302の透過率を測定しておき、モニタリング時のデータと比較する。透過率が低下している場合は、光量調整部302を交換するのが良い。もし、透過率の低下が光学部品の劣化による場合は、照明光が照射されている位置を変え、劣化していない部分を用いても良い。照射位置を変える方法は、モータを付けたステージで光量調整部302を移動させれば良い。
【0041】
モニタリング手段322は、偏光方向調整部303の設定通りに偏光方向が調整されているかどうかをチェックする。この場合も、偏光方向調整部303の設定と偏光方向のデータを予め取得しておき、モニタリング手段322で計測した偏光方向と比較することによってチェックすることができる。偏光方向が設定と違っている場合は、偏光方向調整部303のパラメータを調整するか、偏光方向調整部303を交換すれば良い。
【0042】
モニタリング手段323は、照明幅調整部304で調整された照明幅や透過率が設定通りであるかどうかをチェックする。従って、ビームプロファイルを計測できる機能を有するのが望ましい。照明幅が設定値と違っている場合は、照明幅調整部304を調整しなおすか交換する。モニタリング手段323に使用する計測器に対して照明幅が大き過ぎる場合は、モニタリング手段323にリレーレンズを追加して照明幅を狭くする機構にしても良い。照明幅を狭くすることにより、測定可能なビーム径が小さい計測器でも計測が可能になるため、安価な計測器で構成できる。
【0043】
モニタリング手段324は、集光光学系305および仰角切り換えミラー306の劣化度合いをチェックすることができる。これは、予め計測しておいた照明光量と比較してチェックしても良いし、モニタリング手段323で計測した照明光量との比率を算出し、透過率または反射率を確認しても良い。透過率または反射率が所望の値で無い時は、集光光学系305や仰角切り換えミラー306の調整または交換を行う。
【0044】
更に、仰角切り替えミラー306を仰角方向に動かしながら、固定したモニタリング手段324で光量を計測することにより、仰角切り換え機構の状態をモニタリングすることができる。例えば、照明仰角を変えながら照明光量をプロットすると、図6に示すようになる。これは、照明仰角が所望の値からずれるにしたがって、モニタリング手段324の計測器から照明光がずれ、計測光量が下がっていく。そのため、所定の照明仰角で計測光量が最大値にならない場合は、照明仰角がずれていると考えられ、照明光路または仰角切り換えミラー306を調整する必要がある。
【0045】
対物レンズ4は照明手段3で照明した領域からの散乱光を集光する機能を有する。この対物レンズ4は、照明光の波長帯域で収差補正されている必要がある。ただし、レンズの構成は屈折型レンズでも良いし、屈折型レンズを透過しない波長の照明光源を用いる場合は、曲率を有する反射板で構成された反射型レンズを使用しても良い。
【0046】
空間フィルタ5はウエハ1上の回路パターンの情報を光学的に除去するために使用する。ウエハ1上の回路パターンのフーリエ変換像は、照明光の波長,照明角度,回路パターンの繰り返しピッチに応じた位置に集光したパターンで形成される。空間フィルタ5で上記集光パターンを遮光することにより、この集光パターンに相当する部分の回路パターンの光を検出器7に到達させないことが可能である。上述のように、フーリエ変換像の集光パターンは光学条件や回路パターンの種類によって変化するため、空間フィルタ5は遮光位置を変更できる機能が必要である。
【0047】
遮光位置を変更できる空間フィルタの例を図7に示す。図7は光軸に垂直な面(光軸はZ方向)における空間フィルタの概略を示した例であり、複数の遮光板501,2本のバネ502,2本の支持棒503を備えている。なお、遮光板501は例えば金属板であるが、金属板に限らず遮光機能を有していれば良い。
【0048】
遮光板501の両端はバネ502に半田付け等の接着剤で設置され、バネ502の両端は支持棒503に固定されている。図7(a)は遮光板501のピッチ(遮光板間の距離)をp1に設定した状態である。これに対して、図7(b)は、支持棒503をY方向に動かすことにより、バネ502が伸び、遮光板501のピッチがp2に変化した状態を示す。従って、支持棒503の間隔を変えることにより遮光板のピッチを調整でき、支持棒503の間隔を保ったままY方向に動かすことにより、遮光位置をY方向に移動することができる。
【0049】
結像レンズ6は、ウエハ1の像を検出器7に結像させる機能を有する。結像レンズ6は、光学収差を低減するために、複数枚の単レンズで構成されている。また、結像レンズ6は、各レンズ単体またはレンズ群を移動させることができる機構を有している。
【0050】
検出器7は入射光を光電変換する機能を有するものである。例えばイメージセンサである。これは、一次元のCCDセンサやTDI(Time Delay Integration)イメージセンサでも良く、また、フォトマル(光電子倍増管)を用いても良い。更に、TVカメラのような2次元CCDセンサでも良く、EB−CCDカメラのような高感度カメラでも良い。また、CCDの検出画素を複数のTAPに分割して高速化したセンサを使用しても良い。また、アンチブルーミング機能が付随したセンサを使用しても良い。更に、CCD面から照射する表面照射型のセンサでも良いし、CCD面と逆側の裏面照射型のセンサでも良い。紫外光よりも短い波長では裏面照射型が望ましい。
【0051】
検出器7として用いるものの選択方法としては、安価な検査装置にする場合にはTVカメラやCCDリニアセンサが良い。また、微弱な光を高感度に検出する場合は、TDIイメージセンサやフォトマル,EB−CCDカメラが良い。TDIイメージセンサの利点は、検出信号を複数回加算することによって、検出信号のSNR(Signal Noise Ratio)を向上できることである。
【0052】
なお、TDIイメージセンサを用いる場合は、搬送系2の動作と同期してセンサを駆動するのが望ましい。また、高速動作が必要な場合は、TAP構成のセンサを選択するのが良い。また、検出器7で受光する光のダイナミックレンジが大きい場合、つまり、センサが飽和する光が入射する場合は、アンチブルーミング機能を付随したセンサが良い。
【0053】
次に、検出器7にフォトマルを用いる場合の構成例を図8および図9に示す。図8(a)はフォトマル部の側面であり、図8(b)は下面を示す。フォトマルを使用する場合は、図8のように、フォトマルを一次元方向に並べることにより、高感度な一次元センサとして用いることができ、高感度な検査が可能となる。この時の構成としては、フォトマル1301の入射光側にマイクロレンズ1302を取り付け、マイクロレンズ1302で入射光をフォトマル1301へ集光させれば良い。マイクロレンズ1302は、フォトマル面と同等以上の範囲の光をフォトマル1301に集光する機能を持つ。
【0054】
また、別の例として図9のように構成しても良い。つまり、マイクロレンズ1302の下流に設置した保持具1303を介して光ファイバ1304を取り付け、光ファイバ1304の出力端にフォトマル1301を取り付けた構成にしても良い。本例では、光ファイバ1304の直径はフォトマル1301の直径よりも小さいため、図8に示す例よりもセンサピッチを小さくでき、分解能の高いセンサを実現することができる。
【0055】
次に、図10を用いて、信号処理回路8の詳細を説明する。図10において、信号処理回路8は、階調変換部801,フィルタ802,遅延メモリ803,位置合わせ部804,比較処理部805,CPU806,記憶手段807を備える。
【0056】
続いて、信号処置回路8の処理の流れを説明する。まず、検出器7で得られた検出信号は階調変換部801で階調変換を施される。この階調変換は、例えば、特開平8−320294号公報等に記載されたような階調変換を行う。この階調変換部801は、線形変換または対数変換や指数変換,多項式変換等により信号を補正するものである。
【0057】
次に、フィルタ802は、階調変換部801で階調変換された信号から、光学系特有のノイズを除去するフィルタであり、平均化フィルタ等である。そして、遅延メモリ803は、後段で行われる位置合わせ処理に用いる信号を遅延させるための信号記憶部であり、フィルタ802から出力された信号を、ウエハ1を構成する繰り返し単位分、つまり、1セルまたは複数セルまたは1ダイまたは複数ダイ分記憶する機能を有する。ここで、セルはダイ内の回路パターンの繰り返し単位である。
【0058】
次に、位置合わせ部804は、フィルタ802から出力された信号(ウエハ1から得られる検出信号)と、遅延メモリ803から得られる遅延信号(基準となる参照信号)との位置ずれ量を正規化相関法等によって検出して画素単位または画素以下の単位で位置合わせを行う機能を有する。
【0059】
また、比較処理部805は位置合わせ部804から出力された検出信号同士を比較して特徴量の相違に基づいて欠陥を検出する部分である。ウエハ1上のデバイスのレイアウト情報を入出力部9から入力しておくことにより、CPU806はウエハ1上のレイアウトにおける欠陥位置や特徴量データを作成して記憶手段807に格納する。この欠陥位置や特徴量データは必要に応じて入出力部9へ送られる。なお、比較処理部805の詳細は、特開昭61−212708号公報等に示されたもので良く、例えば、位置合わせした信号の差信号検出回路,差信号を二値化して不一致を検出する回路,二値化された出力から面積や長さ(投影長),座標などを算出する特徴量抽出回路を備える。検出結果として欠陥位置のみが必要な場合、特徴量抽出回路は必ずしも備える必要はない。その場合、特徴量データを記憶する必要が無いことも当然である。
【0060】
これらの信号処理は、処理ごとに回路基板を分けても良いし、例えば、階調変換部801とフィルタ802を同一回路基板内で行うように、複数の処理をひとつの回路基板で行っても良い。また、処理速度を速めるために、検出器7のTAP単位で処理を分け、信号処理を並列化することも可能である。
【0061】
次に入出力部9について説明する。入出力部9は、ユーザとのインターフェイス部であり、データや制御情報の入出力部でもある。ユーザからの入力情報としては、例えばウエハ1のレイアウト情報やプロセスの名称,本発明の検査装置に搭載されている光学系の条件等である。また、ユーザへの出力情報としては、検査結果や欠陥の種類,画像等である。
【0062】
次に、ウエハ観察システム11の構成を説明する。ウエハ観察システム11は、照明系1101,ハーフミラー1102,対物レンズ1103,結像レンズ1104,検出器1105を備える。
【0063】
ウエハ観察システム11は、ウエハ1の明視野または暗視野画像を取得することが可能である。画像取得方法は、まず、照明系1101から出た光をハーフミラー1102で対物レンズ1103側に反射し、対物レンズ1103を通してウエハ1に照射する。ウエハ1から反射,散乱された光は、対物レンズ1103とハーフミラー1102を通して、結像レンズ1104で検出器1105に結像され、画像化される。なお、照明系1101は例えばレーザ光源やランプ光源が使用可能である。特に紫外光から可視光の広い領域の光を射出できるのが望ましい。また、対物レンズ1103は、倍率をレボルバで倍率を切り換えられる構成が良い。また、明暗視野型の対物レンズが望ましい。更に、検出器1105はTVカメラ等で良い。また、ウエハ観察システム11からの光をウエハ1に照射するために、例えば搬送系2によってウエハ1をウエハ観察システム11の下に移動する。
【0064】
図11はウエハ1を搬送系2に載置するためのウエハ搬送システム12の概略図である。ウエハ1を収納している器具(FOUP:Front Open Unified Pod,ウエハカセット等。以下、FOUPと記す)を設置するキャリア・オープナー1201,ウエハ1をFOUPから取り出し、XYZ及びシータ方向へ移動できる搬送手段1202,ウエハ1の回転方向シータ及び平面の位置X,Yを調整するプリアライナー1203を備えている。
【0065】
次に、検査準備の動作及び検査時の動作を説明する。
【0066】
まず、ウエハ1の検査準備動作について説明する。キャリア・オープナー1201に設置されたFOUPから、搬送手段1202を用いてウエハ1を取り出し、プリアライナー1203に設置する。プリアライナー1203では、ウエハ1の回転方向シータ,平面の位置X,Yが所定の位置となるように粗調整する。その後、搬送手段1202でウエハ1をプリアライナー1703から取り、図1に示す搬送系2に設置する。
【0067】
搬送系2に設置されたウエハ1は、ウエハ観察システム11及び搬送系2を用いてウエハ1の回転方向シータの微調整を行う。
【0068】
微調整動作では、まず、ウエハ1を予め登録された位置へ移動する。その後、ウエハ観察システム11が備える自動焦点合わせ機構(図示せず)により、ウエハ1を対物レンズ1103の焦点位置に移動して撮像し、予め登録された特定パターンの画像内位置を計算する。次に、該特定パターンを撮像したダイとは違うダイへウエハ1を移動させる。この時の移動量はダイピッチに移動するダイの数を乗算した距離である。ウエハ1を移動した後、ウエハ1を撮像し、該特定パターンの画像内位置を計算する。前記計算した画像内位置からウエハ1の回転方向シータのずれを計算し、ずれを無くすようにシータ軸ステージ204を微調整する。
【0069】
シータ軸ステージ204を微調整した後、再度ウエハ1を撮像し、該特定パターンの画像内位置を計算する。次に、ウエハ1を違うダイへ移動し、上述した方法と同様に特定パターンの画像内位置を計算して回転方向のずれを計算する。この回転方向のずれが十分小さくなったら微調整動作は終了である。
【0070】
次に、予め設定された検査開始位置へウエハ1を移動させる。その後、図示していない自動焦点合わせ機構の信号に基づき、ウエハ1を対物レンズ4の物体側焦点位置に移動させる。以上の動作により、ウエハ1を検査する準備が整う。
【0071】
なお、上記では、プリアライナーを使用してウエハ1の回転方向シータ,平面位置X,Yを粗調整した後、搬送系2に設置する場合を説明したが、プリアライナーを用いずにウエハ1を直接搬送系2に設置した後に粗調整及び微調整を行っても良い。プリアライナーを用いない場合、プリアライナー機構が不要となるため、安価な構成にすることができる。
【0072】
次に検査時の動作を説明する。
【0073】
照明手段3から射出された照明光はウエハ1に照射される。ウエハ1上の回路パターンや欠陥で散乱した光は、対物レンズ4で集光され、空間フィルタ5で回路パターンの信号の一部または全部が光学的に除去される。空間フィルタ5を通過した光(主に欠陥からの散乱光)は、結像レンズ6で集光され、検出器7で光電変換されることによって画像信号に変換される。この画像信号は、信号処理回路8に送信され、前述した処理で欠陥検出処理が施され、ウエハ1上の欠陥を検出する。検出結果は入出力部9へ送られる。以上の動作を行いながら搬送系2でウエハ1を移動させることによってウエハ1の全面を検査し、検出された結果は入出力部9に出力される。なお、検出された欠陥は、ウエハ観察システム11で観察することもできる。
【0074】
次に、結像レンズ6のモニタリング方法を説明する。結像レンズ6の性能を評価するには、特定のウエハの像をチェックするか、標準粒子や標準欠陥の検出輝度またはプロファイルをチェックすれば良い。モニタリングのシーケンスを図12に示す。まず、特定のウエハの基準パターンを撮像する(S2001)。次に、予め取得しておいた正常時のパターン画像と比較し、画像の一致率を計算する(S2002)。一致率の計算は、例えば、相関パターンマッチング等である。この一致率を基準値(本例では95%)と比較し(S2003)、基準値以上となれば正常と判断して処理を終了する(S2004)。一方、一致率が基準値よりも低い場合は、結像レンズ6の各レンズ単体やレンズ群の位置を動かし(S2007)ながら、再度画像取得して一致率を計算する。レンズは移動できる距離が決まっているため、レンズを移動させる新しい位置があるかどうかをレンズ移動前に判定し(S2005)、全ての位置へ動かしても一致率が改善しない場合は、劣化や故障の可能性があるとして、入出力部9異常の可能性通知する。異常発生時は、結像レンズ6を交換する。
【0075】
図13(a)に正常時の基準パターンの画像例を、図13(b)に異常時の画像例をそれぞれ示す。結像レンズ6に異常がある場合、収差性能が低下するため、図13(b)のようにボケた画像となるため、図13(a)と図13(b)を比較すれば結像レンズ6の異常を判断できる。
【0076】
なお、上記では基準画像との画像比較で説明したが、画像の特徴量(ボケ具合,画像のエッジの尖鋭度等)を計算して、基準値と比較する方法でも良い。また、上述したように、標準粒子の検出輝度またはプロファイルで比較しても良い。標準粒子の場合は、図14に示すように信号波形から最大輝度や信号幅を計算すれば良い。なお、信号幅は、例えば、最大輝度の半分の輝度となる位置の距離を算出して用いれば良い。図14に示すように、検出器の画素位置を横軸とし信号値を縦軸とすると、(a)正常時の標準粒子の信号の最大輝度を表す信号値と比較して、(b)異常時の標準粒子の信号の最大輝度を表す信号値は小さい。また、(a)正常時の標準粒子の信号の信号幅と比較して、(b)異常時の標準粒子の信号の信号幅は小さい。
【0077】
また、本モニタリングで使用するウエハは、FOUPに入れてあるウエハを用いても良いし、本発明の装置に備え付けていても良い。装置に備え付ける場合は、例えば、図15に示すように、ウエハ搬送システム12の空き空間にモニタリングウエハ保持部1220を備えれば良い。FOUPに入れてあるウエハを使う場合、複数の検査装置でウエハを共用でき、使用するウエハ数を減らしてコストを低減できる利点がある。また、装置にウエハを備え付ける場合は、人手や上位システムを介することなくモニタリングができる利点がある。更に、ウエハ備え付けコストを低減したい場合は、図16に示すように、チャック205にモニタリングウエハの1片(モニタリング用チップ)を取り付けるためのモニタリングチップ保持部221を追加しても良い。
【0078】
また、上述したレンズの移動は必ずしも全てのレンズに対して行わなくても良く、検出面上の収差に大きく影響を与えるレンズのみにしても良い。また、各レンズを移動させるモータの劣化の確認は、搬送系2のステージチェック方法を用いれば良い。
【0079】
照明手段3または空間フィルタ5の状態モニタリング手段520の詳細を説明する。状態モニタリング手段520は、光路切り換えミラー521,ウエハ1または空間フィルタ5の像を結像するレンズ522,検出器523および状態モニタリング手段520を光路に抜き差しする移動機構(図示せず)で構成されている。検出器522は例えば2次元カメラである。
【0080】
照明手段3の状態をモニタリングする方法を説明する。まず、表面に凹凸を有する散乱物体を対物レンズ4の焦点位置に設置する。該散乱物体に照明手段3で照明し、散乱物体から散乱された光を対物レンズ4,結像レンズ6を通し、光路切り換えミラー521で反射して、検出器523に結像させる。検出器523で得られた像から、照明手段3の照明幅や照明光量を計測する。照明幅の計測方法を図17で説明する。図17は検出器523で得られた照明エリアの像である。図17左側でTVカメラの画面での照明エリアの像を示す。図17右側に示すように、Y方向の照明幅を算出する場合、該像の輝度をX方向に積算し、該積算データから照明幅を算出すれば良い。照明幅は、例えば、該積算値の最大値の半値となる幅でも良いし、1/(e2)となる幅でも良い。また、照明光量は該積算値の最大値を用いれば良い。以上の照明幅や照明光量は、予め計測しておいた照明幅や照明光量と比較してチェックしても良いし、設計値と比較してチェックしても良い。なお、上述した散乱物体は、表面に凹凸があれば良いため、パターンが形成されたウエハやセラミック基板が使用可能である。
【0081】
次に、空間フィルタ5のモニタリング方法を説明する。本方法は、空間フィルタ5の像から遮光板501のピッチ,位置をチェックする方法である。まず、上述した照明手段3と同様に散乱物体を設置し、空間フィルタ5を予め決められたモータのパルス数で設置し、該空間フィルタ5の像を検出器523で取得する。
【0082】
図18は取得した空間フィルタ像のTVカメラ画面と遮光板501の画像上位置の計算方法を説明した図である。まず、図18(a)に示すように、空間フィルタ像をX方向に画素加算を行い、加算した輝度値をY方向画素に対してプロットする。X方向に画素加算する理由は、取得画像の各画素輝度値の揺らぎによる誤差を低減するためである。該プロットしたグラフから、輝度極大値と輝度極小値を求め、それぞれの輝度極大値と輝度極小値の中間値になるY方向画素を2点(図18(b)のAとB)算出し、この2点の中間点を遮光板501の位置とする。同様に各遮光板501の位置を算出し、遮光板間の距離をピッチとして算出する。以上算出したピッチや位置が、予め決められた値とほぼ同じかどうかをチェックすることにより、空間フィルタ5の劣化や故障をモニタリングできる。
【0083】
次に、回路パターンのフーリエ変換像から遮光板501の設定位置を算出する方法を説明する。まず、事前に決めたウエハの特定の回路パターンに照明手段3で照明する。該特定回路パターンからの散乱光によって、照明波長,照明角度,照明方向,回路パターンの繰り返しピッチに応じたフーリエ変換像が形成される。検出器523で取得した画像は、空間フィルタが設定されていない場合、図19(a)で示すように集光パターンの画像(フーリエ変換像)が得られる。一方、フーリエ変換像が遮光板501で遮光された状態では図19(b),遮光板501がY方向へ少しずれている状態では図19(c)のようになる。つまり、図19(b)に示すように遮光板501が適正な位置にある場合には、フーリエ変換像が暗くなり、図19(c)に示すように遮光板501が適正な位置からずれるにつれてフーリエ変換像が明るくなる。従って、このフーリエ変換像の各画素の輝度を加算した値を評価値とし、その評価値が最小になる設定を遮光板501が適正に設定された位置であると判断する。
【0084】
図20に評価時の表示例を示す。遮光板501の設定には、遮光板501のピッチと位置を設定する必要があるため、図20に示すように、ピッチと位置の2つのパラメータでグラフを作成し、図20最下段のグラフ表示例に示すように全グラフの中の最小評価値部を遮光板501の適正なピッチと位置と判断すれば良い。ただし、フーリエ変換像のピッチが事前に分かっている場合は、位置のパラメータだけ動かしてデータを取得すれば良い。
【0085】
本例では、フーリエ変換像が経時変化していないことを前提としている。照明波長や照明角度,照明方向の変化によってフーリエ変換像が変化するため、空間フィルタ5のモニタリングを行う前に照明波長や照明角度,照明方向を確認することが望ましい。また、本例では、自動算出方法を説明したが、ユーザが遮光板501を設定することによって設定値を得ても良い。図18の方法では特定のウエハを必要としない利点があり、本方法は散乱物体を必要としない利点がある。
【0086】
図21を用いて、遮光板501の位置を調べる別の例を説明する。本例は、遮光板501を事前に決めた設定値に移動した時の位置に、フォトセンサ524を設置しておき、遮光板501の有無をチェックする方法である。つまり、該設定値に遮光板501を移動する動作をした時に、全てのフォトセンサで遮光板501を感知すれば正常、どれか1つでも感知しなければ異常と判断して、判断結果を画面に表示する。本例は、ウエハや散乱物体を使用せず、空間フィルタ5のみでモニタリングできる利点がある。
【0087】
以上説明した方法で計算した遮光板501の位置が予め計測した値もしくは設計値と異なる場合においても、ピッチや位置の繰り返し再現性があり、かつ、異なる量が一定値以内の場合は、遮光板501のピッチや位置の設定値を補正することにより空間フィルタ5をそのまま使用しても良い。繰り返し再現性の測定方法は、例えば、2種類以上のピッチおよび位置の設定値に遮光板501を移動させ、該2種類以上の設定値へ10回程度繰り返し移動した結果、同じピッチ、同じ位置になっているかを確認すれば良い。
【0088】
検出器7の状態モニタリング手段の詳細を説明する。検出器7のモニタリングでは、主に光電変換効率と電気ノイズの状態を確認するのが良い。まず、光電変換効率のモニタリング方法を説明する。方法としては、まず、標準粒子付きのウエハを設置し、予め決められた照明光量を照射する。この時、検出器7で得られる標準粒子の出力を計測することにより、光電変換効率がモニタリングできる。画面表示例を図22に示す。図22は標準粒子出力の時間的変化を示しており、変化の許容範囲(図22中の上限しきい値と下限しきい値との間)を超えた場合は、アラームを表示する。
【0089】
次に、電気ノイズのモニタリング方法を説明する。電気ノイズは、検出器7に光が入射されない状態で、検出器7の各画素から出力される輝度値を測定するか、事前に決めた値(ノイズしきい値)以上となる画素数を計算すれば良い。モニタリング結果の画面表示例を図23に示す。図23(a)は各画素の輝度の時間的推移を示しており、ノイズしきい値を超えると図23(b)のようなアラームを表示する。また、図23(c)はノイズしきい値を越えた画素の数の時間的推移を示しており、この場合も予め決めた下限しきい値を超えた時に図23(b)のようなアラームを表示する。
【0090】
図24を用いて、検出器7の状態モニタリング手段に関する別の例および検出器7が劣化した場合の対処方法を説明する。図24は光照射手段720,光路切り換え手段730,予備の検出器740で構成されている。更に、光照射手段720は、標準光出力手段721,ビームスプリッタ722,ビームエキスパンダ723,ミラー724,光量計測器725とミラー724を移動させる手段(図示せず)から構成されている。
【0091】
上述した例は、標準粒子の出力を測定する例であったが、本例は、直接、検出器7に光を照射し、その出力値から光電変換効率を算出する方法である。本例では、まず、標準光出力手段721から射出した光量を光量計測器725で測定し、予め決めた光量になるように標準光出力手段721を調整する。光量調整された光は、ビームスプリッタ722を透過し、検出器7の視野に対応する大きさへビームエキスパンダ723で拡大される。この光をミラー724で反射し、検出器7へ照射する。検出器7では、各画素の輝度を取得し、予め決めた輝度と比較することによって、光電変換効率の劣化をモニタリングする。この時、輝度が例えば10%以上低くなっていたら、検出器7が劣化しているとしてアラームを出力する。
【0092】
検出器7が劣化したが検出器7を交換する時間がない場合は、予備の検出器740を使用する。予備の検出器740を使用する場合は、ミラー731,732で構成された光路切り換え手段730で、結像レンズ6の結像光路を検出器7から予備の検出器740へ切り換える。ここで、結像レンズ6と検出器7との距離および結像レンズ6と予備の検出器740との距離は等しく設置することが必要である。このように、光路切り換えのみで継続して装置を使用できるため、装置停止時間を短くすることができる。
【0093】
次に、信号処理回路8の状態モニタリング手段820の詳細を説明する。信号処理回路8の状態モニタリング手段820は、信号処理回路8を動作テストするためのテストデータが記憶された基板である。モニタリングの方法は、信号処理回路8の状態モニタリング手段820からテストデータを信号処理回路8に入力し、信号処理回路8で処理された信号値と処理結果として期待された信号値と比較し信号値が同じならば正常と判断し、違っている場合は異常と判断する方法である。この時、全ての信号処理アルゴリズムをチェックする方法(フルチェックと呼ぶ)と、通常使用する信号処理アルゴリズムのみをチェック方法(通常チェックと呼ぶ)を持つ。フルチェックでは全てのアルゴリズムをチェックするため、故障の可能性を低くできるが処理に時間がかかる。一方、通常チェックではモニタリングにかかる時間を短縮できるが、部分的なアルゴリズムのチェックのみに留める。そのため、フルチェックと通常チェックは組み合わせて使用するのが良く、例えば、通常チェックを一日一回、フルチェックを一ヶ月に一回行うことにより、効率的に信号処理回路8をモニタリングすることができる。また、メモリ素子などの一時記憶手段に対しては、メモリの読み書きチェックでモニタリングできる。モニタリングした結果、信号処理回路8の故障が見つかった場合、入出力部9に故障の通知を出し、故障した信号処理回路基板を交換する。
【0094】
上述したモニタリングは、必ずしも全ての信号処理回路基板に対して行わなくても良く、例えば故障頻度の高い基板に対してのみ行うことにより、モニタリング時間を短縮できる。また、信号処理回路8の状態モニタリング手段820は信号処理回路基板毎に搭載しても良いし、1つのモニタリング手段で複数の信号処理回路基板をチェックしても良い。信号処理回路毎にモニタリング手段を搭載することにより、各モニタリング手段を小さく設計できる利点があり、モニタリング手段を共通にすることにより、安価な装置にできる利点がある。
【0095】
次に、図25を用いて、信号処理回路8の一部が故障した場合に装置のダウンタイムを短縮する方法例を説明する。本方法は、処理の途中に信号切り換え手段を追加する方法である。図25は、前段の信号処理回路830a乃至830c,信号切り換え手段831,後段の信号処理回路832a乃至832c,後段の信号処理回路の予備回路833から構成されている。信号処理回路が正常な場合は、図25(a)のように、信号処理回路830a,830b,830cがそれぞれ信号処理回路832a,832b,832cに接続されている。この状態で、例えば、信号処理回路832cに故障が見つかった場合、信号切り換え手段831により信号経路を切り換え、前段の信号処理回路830cの後段に予備回路833を接続し、正常な処理が行える状態にする。
【0096】
なお、各信号処理基板は装置を停止することなしに故障した処理回路基板を交換できる仕組みを備えても良い。これにより、故障基板交換時間を短縮できる。
【0097】
ウエハ搬送システム12をモニタリングする方法を説明する。まず、搬送手段1202の位置再現性をモニタリングする方法の例を図26で説明する。始めに、モニタリング用ウエハを入れたFOUPをキャリア・オープナー1201に設置する。そのモニタリング用ウエハを搬送手段1202で搬送系2へ設置する(S2101)。設置後、搬送系2とウエハ観察システム11を用いてモニタリング用ウエハ上の位置確認用パターンを入出力部9にて認識する。認識したパターンの位置を入出力部9に記録する(S2102)。搬送系2からモニタリング用ウエハを取り出し、FOUPへ収納する(S2103)。これらの動作を複数回繰り返し、各回で記録したパターンの位置に基づき搬送手段1202の位置再現範囲を算出する。算出された位置再現範囲を、予め取得しておいた位置再現範囲または設計値と比較し、範囲が変化しているかどうかをチェックする。チェックした結果、位置再現範囲が変化していた場合は、搬送手段1202の劣化や故障の可能性があるとして、入出力部9に劣化や故障を通知し、搬送手段1202を調整するか交換する。
【0098】
次に、プリアライナーの位置及び回転角再現性をモニタリングする方法を説明する。まず、モニタリング用ウエハを入れたFOUPをキャリア・オープナー1201に設置する。そのモニタリング用ウエハをキャリア・オープナー1201から搬送手段1202を用いて取り出し、プリアライナー1203に設置する。プリアライナー1203にてモニタリング用ウエハの回転方向シータ,平面の位置X,Yを調整する。その後、搬送手段1202を用いて、モニタリング用ウエハをプリアライナー173から搬送系2に設置する。搬送系2とウエハ観察システム11を用いて、モニタリング用ウエハ上の2箇所以上の位置確認用パターンを認識する。認識した結果からモニタリング用ウエハの回転方向シータ、および位置確認用パターンの平面の位置X,Yを算出する。算出した値を入出力部9に記録する。搬送手段1202で搬送系2からモニタリング用ウエハを取り、再びプリアライナー1203に設置し、再び、モニタリング用ウエハの回転方向シータ,平面の位置X,Yを調整する。その後再び、プリアライナー1203から搬送手段1202を用いてモニタリング用ウエハを取り、搬送系2に設置し、モニタリング用ウエハの回転方向シータ、および位置確認用パターンの平面の位置X,Yを算出し入出力部9に記録する。この動作を複数回繰り返し、各回で記録した回転方向シータ,平面の位置X,Yに基づき各値の再現範囲を算出する。算出された各値の再現範囲と予め取得しておいた各値の再現範囲または設計値と比較して、再現範囲に変化があるかどうかをチェックする。チェックした結果、再現範囲に変化があった場合、入出力部9に劣化や故障の可能性を通知し、プリアライナー1203を調整するか交換する。ただし、本方法は、搬送手段1202の再現性も含むため、本方法を適用する前に搬送手段1202が正常であることを、上記で説明した方法等でチェックする必要がある。
【0099】
図27に、ウエハ搬送システム12のモニタリング結果の表示例を示す。図27(a)は平面の位置X,Yの測定結果を示した例である。本例は測定結果が5点の例であるが、もっと多くの点をプロットしても良く、以前の測定結果をプロットしても良い。以前の測定結果をプロットする利点は、測定結果の経時変化の様子もチェックできることである。図27(a)では、設計範囲を破線で示しており、この範囲を超えた場合に劣化または故障の表示も行う。
【0100】
また、図27(b)は回転方向シータの測定結果を示した例である。本例は、測定回数を横軸に設定し、更に、設計範囲の代わりに許容範囲として表現した例である。
【0101】
次に上記では図示しなかった自動焦点合わせ(以下、AF)機構について説明する。AF機構は、例えば、図28に示すように、AF用照明1301,位置センサ1302およびレンズ1303,1304,電気回路1305で構成されている。AF機構はまず、AF用照明1301をレンズ1303でビーム成形してウエハ1へ照射し、その反射光をレンズ1304で集光して位置センサ1302で受光し、位置センサ1302の出力の差信号が0となる位置が合焦点位置であるとして判断する。Z軸ステージ203を上下に動かしながら、以上の動作を行い、合焦点位置を探す。
【0102】
次に、自動焦点合わせ機構をモニタリングする方法を説明する。まず、搬送系2にモニタリング用ウエハを設置し、対物レンズ4の物体側焦点位置付近に移動させる。この場所で、AF動作を複数回繰り返し、Z軸ステージ203の位置の再現範囲を計算する。計算した再現範囲は、予め取得しておいた再現範囲または設計値と比較し、変化の有無をチェックする。なお、上記ではモニタリング用ウエハを使用する方法を述べたが、モニタリング用ウエハの代わりに搬送系2に取り付けたモニタリング用の試料(図16参照)を使用しても良い。
【0103】
以上で述べた各モニタリング手段は、必ずしも全て行われる必要はない。劣化のしやすさ,故障の頻度,モニタリング手段を構成する費用等の関係により、モニタリングするユニットやモニタリングの手段を限定しても良い。
【0104】
また、各ユニットのモニタリングを一括して管理する手段を備えることもできる。この一括して管理する手段を備えることにより、各ユニットの劣化のしやすさ、故障の頻度を比較することができる。これにより、各ユニットのモニタリングの頻度や管理値等を最適化できる。また、各実施例で記述した内容は、他の実施例にも適用可能であることは自明である。
【0105】
以上述べたように、検査性能が安定したパターン欠陥検査装置を実現するという課題を解決するために、例えば、各ユニットの経時変化や故障をモニタリングする手段とモニタリングした結果をユーザに通知する手段を備えることが開示される。また、補正が可能であるユニットに関しては、補正を行う手段を備えることが開示される。また、故障した部品を、装置内に用意しておいた予備部品と交換する手段を備えることが開示される。
【符号の説明】
【0106】
1 ウエハ
2 搬送系
3 照明手段
4 対物レンズ
5 空間フィルタ
6 結像レンズ
7 検出器
8 信号処理回路
9 入出力部
10 コントローラ
11 ウエハ観察システム
12 ウエハ搬送システム
220 搬送系2のモニタリング手段
520 照明手段3または空間フィルタ5の状態モニタリング手段
820 信号処理回路8の状態モニタリング手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の構成ユニットを有し、試料面上の欠陥を検査する欠陥検査装置において、
一部または全部の構成ユニットの経時変化をモニタリングするモニタリング手段と、
モニタリングした結果を通知する通知手段と
を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項2】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
前記モニタリング手段は、ウエハを搬送する搬送系の経時変化をモニタリングする手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項3】
請求項2記載の欠陥検査装置において、
該搬送系のステージの位置を検出する手段と、
ステージの移動時間を測定する手段とを備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項4】
請求項2記載の欠陥検査装置において、
各軸ステージの移動距離を測定する手段と、
各軸ステージの加速度を求める手段とを備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項5】
請求項2記載の欠陥検査装置において、
各軸ステージの移動距離を測定する手段と、
各軸ステージの速度を求める手段とを備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項6】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
前記モニタリング手段は、照明手段の経時変化をモニタリングする手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項7】
請求項6記載の欠陥検査装置において、
照明光源の光量を測定する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項8】
請求項6記載の欠陥検査装置において、
光学部品の透過率を測定する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項9】
請求項7記載の欠陥検査装置において、
光が入射する光学部品の入射位置を変更する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項10】
請求項6記載の欠陥検査装置において、偏光方向を測定する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項11】
請求項6記載の欠陥検査装置において、
照明幅を計測する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項12】
請求項8または請求項11記載の欠陥検査装置において、
照明幅や透過率を測定するために照明幅を狭くする手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項13】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
前記モニタリング手段は、空間フィルタの経時変化をモニタリングする手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項14】
請求項13記載の欠陥検査装置において、
該空間フィルタの遮光板の位置を測定する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項15】
請求項14記載の欠陥検査装置において、
位置検出センサと遮光板を位置検出センサ測定可能位置に移動させる手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項16】
請求項14記載の欠陥検査装置において、
空間フィルタ面の2次元画像を取得する手段と、
取得した画像から遮光板の位置を算出する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項17】
請求項13記載の欠陥検査装置において、
回路パターンのフーリエ変換像が遮光されていることを判断する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項18】
請求項13記載の欠陥検査装置において、
空間フィルタのパラメータを補正した上で継続使用ができるかどうかを判断する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項19】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
結像レンズをモニタリングする手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項20】
請求項19記載の欠陥検査装置において、
レンズの位置を計測する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項21】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
検出器をモニタリングする手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項22】
請求項21記載の欠陥検査装置において、
標準光を出力する手段と、
検出器から出力される信号を処理する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項23】
請求項21記載の欠陥検査装置において、
検出器のノイズ量を測定する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項24】
請求項21記載の欠陥検査装置において、
検出器の故障時に、装置内に用意しておいた予備検出器と交換する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項25】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
前記モニタリング手段は、信号処理回路をモニタリングする手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項26】
請求項25記載の欠陥検査装置において、
テストデータを入力する手段と、出力された信号を比較する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項27】
請求項25記載の欠陥検査装置において、
信号処理回路基板の予備と、故障した基板から正常な基板へ信号経路を切り換える手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項28】
請求項25記載の欠陥検査装置において、
信号処理回路への電源供給を止めることなしに信号処理回路基板を交換する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項29】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
前記モニタリング手段は、ウエハ搬送システムをモニタリングする手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項30】
請求項29記載の欠陥検査装置において、
搬送手段によって設置されたウエハ位置を測定する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項31】
請求項29記載の欠陥検査装置において、
プリアライナーによって調整されたウエハの回転方向シータ、平面の位置X,Yを測定する手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項32】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
前記モニタリング手段は、自動焦点合わせ機構をモニタリングする手段を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項33】
請求項32記載の欠陥検査装置において、
自動焦点合わせ機構をモニタリングするための試料を搬送系に備えることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項34】
複数の構成ユニットを有する欠陥検査装置により、試料面上の欠陥を検査する欠陥検査方法において、
一部または全部の構成ユニットの経時変化をモニタリングし、モニタリングした結果を通知することを特徴とする欠陥検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2011−27485(P2011−27485A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−171719(P2009−171719)
【出願日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】