説明

ヒートシンク装置及びその製造方法

【課題】素子を作動させた時に発生する温度を迅速かつ効果的に下げ、素子の良好な動作性を確保して寿命を延ばすことができるヒートシンク装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】金属薄層114、金属製ヒートシンク122及び2つのボンディングパッド128、134を備える。金属薄層114は、互いに表裏の関係である第1の表面と第2の表面とを有し、第1の表面には、導電型が互いに反対の2つの電極を有する半導体素子が少なくとも1つ埋め込まれる。金属製ヒートシンク122は、金属薄層114の第2の表面に接合される。ボンディングパッド128は、半導体素子の周囲にある金属薄層114の第1の表面上に、それぞれ電極に対応するように配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヒートシンク(Heat Sink)装置及びその製造方法に関し、特に光電素子(Opto-Electrical Device)の埋め込み式(Embedded)金属製ヒートシンク装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子には、発光ダイオード(Light-emitting Diode:LED)やレーザダイオード(Laser Diode:LD)といった小型の光電素子が含まれ、大型や小型のバックライトモジュール(Backlight Module)や照明モジュールに応用する際には、大量の光電素子を用いなければ輝度と照度を十分に得ることができなかった。しかし、高出力で作動させた場合、多くの光電素子から構成されたモジュールは温度が急速に上昇し、モジュールの動作に悪い影響を与える上、その中にある光電素子が高温により損壊してしまうことがあった。
【0003】
光電素子モジュールの動作により温度が上昇する問題を解決するため、従来技術では外掛けファンを使用したり、放熱板の面積を増大したりする方法を採用していた。しかし、外掛けファンを使用する方法では、ファンの回転で発生する振動が光源を不安定にして揺らぎを発生させる上、ファンを回転させるための電力も必要であった。一方、放熱板の面積を増大させる方法では、熱伝導率の高い金属によりヒートシンクを形成し、光電素子とヒートシンクの間の接合界面には金属が混入された接着剤を用いていた。しかし、この接着剤は、熱伝導率が純金属には遠く及ばないため、装置を運転する際に発生する熱が接合界面に蓄熱され、ヒートシンクの放熱機能を十分に発揮させることができていなかった。そのため、光電素子は長時間操作すると損壊しやすく、大きな入力パワーで作動させることもできなかった。
【0004】
また、半導体素子と外部回路とを電気的に接続するため、一般に放熱板は接着剤により回路基板に接着しなければならなかった。そのため、デバイスを作動させるときに発生する熱が接着剤に蓄熱される上、プラスチック材料からなる回路基板は熱伝導率が低いため、放熱板の放熱性能は大幅に低下していた。
【0005】
そのため、発光ダイオードやレーザダイオードといった光電素子には、優れた放熱性能が要求されていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、半導体素子の正負極と外部回路との間を電気的に接続する少なくとも1つのボンディングパッドを有し、金属製ヒートシンク上に埋め込まれた半導体素子を外部回路に簡単に接続することにより、優れた放熱性能を発揮することのできるヒートシンク装置を提供することにある。
本発明の他の課題は、粘着テープにより金属製ヒートシンクを半導体素子の底面上に配置することにより、接着剤やその他の接着技術を用いる必要がなく、半導体素子の周囲にある金属製ヒートシンク上にボンディングパッドを配置して半導体素子の電極と外部回路とを電気的に接続することにより、素子を作動させた時に発生する熱を迅速かつ効果的に除去し、素子の良好な動作性を確保して寿命を延ばすことができる上、半導体素子の正負極を外部回路に簡単に接続することのできるヒートシンク装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
(1) 金属層、金属製ヒートシンク、及び、2つのボンディングパッドを備えたヒートシンク装置であって、前記金属層は、第1表面と第2表面とを有し、前記第1表面には、極性の異なる2つの電極を有する半導体素子が少なくとも1つ埋め込まれ、前記金属製ヒートシンクは、前記金属層の前記第2表面に接合され、前記ボンディングパッドは、前記第1表面上に配置され、ワイヤを介して前記各電極と外部回路とにそれぞれ電気接続したことを特徴とするヒートシンク装置を提供する。
【0008】
(2) 前記半導体素子は、GaN系材料、AlGaInP系材料、PbS系材料又はSiC系材料である化合物半導体材料で構成すればよい。
【0009】
(3) 前記金属薄層は、Ni、Cr、Ti、又はこれらの金属合金である付着性を有する金属材料か、Ag、Pt、Al、Au、Ni、Ti、又はこれらの金属合金である反射率が高い金属材料で構成すればよい。
【0010】
(4) 前記金属薄層の厚みは、10μmよりも小さくするのが好ましい。
【0011】
(5) 前記金属製ヒートシンクは、Fe/Ni合金、Cu、Ni、Al、W、又はこれらの金属合金から構成すればよい。
【0012】
(6) 前記金属製ヒートシンクの厚みは、10μmよりも大きいのが好ましい。
【0013】
(7) 前記ボンディングパッドは、前記金属薄層の表面に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された導電層とを備えるようにするのが好ましい。
【0014】
(8) 前記金属製ヒートシンクと前記金属薄層の間に形成された光反射層をさらに備えるようにするのが好ましい。
【0015】
また、本発明は、前記課題を解決するための手段として、
(9) 仮基板の表面に粘着テープを接着する工程と、前記粘着テープの表面の一部に極性の異なる2つの電極を有する半導体素子を圧着する工程と、前記粘着テープ及び前記半導体素子の表面に金属薄層を形成する工程と、前記金属薄層の表面に金属製ヒートシンクを形成する工程と、前記粘着テープ及び前記仮基板を除去する工程と、前記金属薄層の表面に2つのボンディングパッドを形成し、該ボンディングパッドと前記半導体素子の各電極とをワイヤを介して電気的に接続する工程とを含むことを特徴とするヒートシンク装置の製造方法を提供する。
【0016】
(10) 前記粘着テープの両面は粘着性を有するようにすればよい。
【0017】
(11) 前記粘着テープは、耐酸アルカリ性材料で構成するのが好ましい。
【0018】
(12) 前記金属薄層は、蒸着法、スパッタリング法又は無電解めっき法により形成すればよい。
【0019】
(13) 前記金属製ヒートシンクは、電解めっき法又は無電解めっき法により形成すればよい。
【0020】
(14) 前記ボンディングパッドは、前記金属薄層の前記第1の表面上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された導電層とを備えるのが好ましい。
【0021】
(15) 前記金属薄層を形成する工程と前記金属製ヒートシンクを形成する工程との間に、前記金属薄層上に光反射層を形成する工程をさらに含むのが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本発明のヒートシンク装置は、半導体素子の正負極と外部回路との間を電気的に接続する電極である少なくとも1つのボンディングパッドを有するため、金属製ヒートシンクに埋め込まれた半導体素子を外部回路に接続するための回路基板が不要となる。
【0023】
本発明のヒートシンク装置は、回路基板上に配置せずに、その上にある半導体素子と外部回路とを電気的に接続することができるため、放熱機能を十分に発揮することができる。
【0024】
本発明のヒートシンク装置の製造方法は、粘着テープにより金属製ヒートシンクを半導体素子の底面上に粘着させることにより、接着剤やその他の接着技術を用いる必要がなく、工程が簡単で信頼性が高い上、素子を運転したときの温度を迅速かつ効果的に下げて、素子の良好な動作性を確保して寿命を延ばすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明のヒートシンク装置及びその製造方法は、半導体素子の電極を外部回路へ簡単に接続することができるとともに、金属製ヒートシンクの放熱機能を向上させて半導体素子の放熱により発生する問題を解決することができる。以下、本発明の実施形態を詳細かつ完全に説明するため、図1Aから図8の図面を併せて参照する。
【0026】
図1Aから図8は、本発明の好適な実施形態によるヒートシンク装置の製造工程を示す平面図及びそれに対応した断面図である。図1A及び図1Bに示すように、本実施形態のヒートシンク装置の製造では、まず、仮基板100及び粘着テープ102を準備する。そして、粘着テープ102の一方の表面104を仮基板100の表面に接合し、残る他方の表面106を露出させる。粘着テープ102は、耐酸アルカリ性材料からなり、約10μmよりも大きい厚みを有するのが好ましい。また粘着テープ102は、表面104、106がそれぞれ粘着性を有し、約100μmの厚みを有する両面粘着テープであればなお好ましい。但し、粘着テープ102を軟質プラスチック材料で構成するのであれば、一方の表面104のみが粘着性を有し、残る他方の表面106は粘着性を有しない構成となる。
【0027】
続いて、1又は複数の半導体素子を準備する。この半導体素子は、トランジスタ、モノリシックIC(monolithic IC)又は光電素子(発光ダイオード、レーザダイオードなど)でもよい。半導体素子は、図2Cに示す光電素子108a、108bのように、互いに極性の異なる2つの電極を有し、これらの電極は、半導体素子の同じ側か互いに異なる側に配置されてもよい。本実施形態において、光電素子108aの2つの電極110、112はそれぞれ同じ側に配置され、光電素子108bの2つの電極110、112は、光電素子108b上でそれぞれ反対側に配置されている。電極110がn型のとき、電極112はp型であり、電極110がp型のとき、電極112はn型である。本実施形態の半導体素子は光電素子108aである。図2A及び図2Bに示すように、光電素子108aの一側を粘着テープ102の表面106に向けて下向きに圧着させ、光電素子108aを粘着テープ102の表面106へ接着させたり埋め込んだりして固定し、この接着された側と表裏の関係にある側である光電素子108aの他方の側を露出させ、粘着テープ102の一側に設けられた2つの電極110、112を光電素子108aで圧着させる。本実施形態では、2つの電極が導電されないように、光電素子108aが圧着される粘着テープ102の中の圧着側には、少なくとも1つの電極を設ける必要がある。また、多くの光電素子108aを同時に製造する場合は、これら光電素子108aは工程の必要性に応じて任意に配列させてもよい。
【0028】
本実施形態の光電素子108aは、GaN系LED(GaN-based LED)、AlGaInP系LED(AlGaInP-based LED)、PbS系LED(PbS-based LED)又はSiC系LED(SiC-based LED)でもよい。他の実施形態の光電素子108aは、GaN系レーザダイオード(GaN-based LD)、AlGaInP系レーザダイオード(AlGaInP-based LD)、PbS系レーザダイオード(PbS-based LD)又はSiC系レーザダイオード(SiC-based LD)でもよい。
【0029】
図3A及び図3Bに示すように、粘着テープ102に光電素子108aを固定し、蒸着法、スパッタリング法又は無電解めっき法により、光電素子108aの表面と粘着テープ102の表面106とを金属薄層114で被覆する。本実施形態の金属薄層114は、金属材料が堆積しやすいように、Ni、Cr、Ti、又はこれらの金属合金といった付着性を有する金属材料から選択するのが好ましい。また、本実施形態の金属薄層114は、Ag、Pt、Al、Au、Ni、Ti、又はこれらの金属合金といった反射率が高い金属材料から選択するのが好ましい。本実施形態の金属薄層114は、単層、多層のいずれで構成してもよい。また、金属薄層114は、厚みが約10μmよりも小さいことが好ましく、本実施形態の金属薄層114の厚みは約10nmである。
【0030】
金属薄層114の形成後、半導体デバイスのヒートシンクを直接製造するか、製品の必要性に応じて半導体素子のうち、光電素子に属するものに対して光反射構造を選択的に配置し、光電素子の光取り出し効率を高める。本実施形態は、蒸着法、スパッタリング法、無電解めっき法又は電解めっき法により光反射層120を形成して光電素子108aの上方にある金属薄層114を被覆する。この光反射層120は、Ag、Pt、Al、Au、Ni、Ti、又はこれらの金属合金といった反射率が良好な金属材料から選択することが好ましく、単層又は多層のいずれでもよい。図4A及び図4Bに示すように、本実施形態の光反射層120は、金属薄層114上に順次堆積された銀膜116及び金膜118から構成される。銀膜116は厚みが約300nmであり、金膜118は厚みが約150nmである。本実施形態の光反射層120の厚みは、約10μmよりも小さいことが好ましい。しかし金属薄層114が光反射率の高い金属薄膜材料からなる場合、金属薄層114は光反射機能を提供するため、光反射層をさらに配置する必要はない。
【0031】
続いて、図5A及び図5Bに示すように、電解めっき法や無電解めっき法などにより、光反射層120を被覆し、厚い単一の金属層からなる金属製ヒートシンク122を形成する。これにより、高い熱伝導率が得られる。本実施形態の金属製ヒートシンク122は、電解めっき法又は無電解めっき法により、光反射層120上のみに形成される。金属製ヒートシンク122は、Fe/Ni合金、Cu、Ni、Al、W、又はそれらの金属合金といった放熱性に優れた金属からなることが好ましい。金属製ヒートシンク122は、高い熱伝導率を提供するため、厚みが約10μmよりも大きいことが好ましい。本実施形態の金属製ヒートシンク122は、厚みが約3mmである。
【0032】
本発明の特徴は、蒸着法、スパッタリング法や無電解めっき法といった堆積法(薄膜作製技術)により、まず、厚みが小さい金属薄膜を、続く金属製ヒートシンクを形成するための電解めっき又は無電解めっきの基礎として形成した後、半導体素子の必要性に応じて光反射層を選択的に形成し、光電素子の光取り出し効率を向上させることにある。本発明は、1つの粘着テープだけで、半導体素子の底面上へ金属製ヒートシンクを製造することができるため、工程が非常に簡単な上、既存の装置を使用でき、余分な製造コストがかからない。また、半導体素子は、金属製ヒートシンクの表面に埋め込まれ、半導体素子と金属製ヒートシンクの間に接着剤を用いる必要がないため、半導体素子の伝熱面積と熱伝導率を大幅に向上させることができる。
【0033】
図6に示すように、金属製ヒートシンク122を製造し、粘着テープ102及び仮基板100を除去すると、光電素子108aと同一面内に配置した電極110、112と、光電素子108aを設けた金属薄層114とを露出させることができる。金属薄層114及び光電素子108aは、粘着テープ102により仮基板100上に接着させることができるため、金属製ヒートシンク122、金属薄層114、光反射層120及び光電素子108aは、仮基板100から簡単に分離させることができる。
【0034】
続いて、図7に示すように、粘着剤140により数個のボンディングパッド128、134を光電素子108aの周囲にある金属薄層114の露出表面上へ接着させて固定させる。ボンディングパッド128は、絶縁層124及び導電層126を主に含む。粘着剤140により絶縁層124を金属薄層114の表面上へ接合すると、導電層126は、絶縁層124上に配置される。同様に、ボンディングパッド134は、絶縁層130及び導電層132を主に含み、絶縁層130は、粘着剤140を介して金属薄層114の表面上へ接合され、導電層132は絶縁層130上に配置される。本実施形態は、1つの半導体素子が、互いに極性の異なる、少なくとも2つの電極を有するため、2つのボンディングパッドと組み合わせ、各電極を各ボンディングパッドにそれぞれ対応させることができる。
【0035】
その後、図8に示すように、光電素子の電極110、112とボンディングパッド128、134の導電層126、132とをそれぞれ接続する少なくとも2つのワイヤ136、138をワイヤボンディング方式により形成し、電極110とボンディングパッド128の間と、電極112とボンディングパッド134の間とを電気的に接続する。本実施形態において、同極性の電極とボンディングパッドとの間は、必ずしも1本のワイヤのみで接続する必要はなく、例えば、4本のワイヤで正極とp型ボンディングパッドとを接続し、3本のワイヤで負極とn型ボンディングパッドとを接続してもよい。そのため、電極と同極性のボンディングパッドとの間には少なくとも1本のワイヤを設けるが、そのワイヤの数は、チップ設計の必要性に応じて増減させることができる。外部回路(図示せず)のワイヤは太いため、光電素子108aなどの半導体素子の電極110、112のサイズは小さく、外部回路を2つの電極110、112に直接接続することは困難であるため、電極110、112よりも遥かに大きいボンディングパッド128、134を配置することにより、外部回路との接続を容易に行うことが可能である。また、光電素子108aの周囲にある金属薄層114の表面上にボンディングパッド128、134を配置した後に、ワイヤボンディング方式により光電素子108a上にある電極110、112は、それぞれワイヤ136、138及びボンディングパッド128、134を介してボンディングパッド128、134に接合されている外部回路と電気的に接続されるため、回路基板は不要となる。
【0036】
このように、本発明は、金属製ヒートシンク上にボンディングパッドが配置され、半導体素子の電極と外部回路とが電気的に接続されているため、回路基板が不要となる上、金属製ヒートシンクを回路基板上に配置する必要がなく、金属製ヒートシンクの放熱性能を十分に発揮させることができる。
【0037】
前述の通り、当業者が理解できるように、本発明の好適な実施形態を説明したが、これらは決して本発明を限定するものではない。本発明の主旨と範囲を脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本出願による特許請求の範囲は、このような変更や修正を含めて広く解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1A】本発明の好適な実施形態によるヒートシンク装置の製造工程を示す平面図である。
【図1B】図1Aの断面図である。
【図2A】本発明の好適な実施形態によるヒートシンク装置の製造工程を示す平面図である。
【図2B】図2Aの断面図である。
【図2C】本発明の好適な実施形態による光電素子を示す断面図である。
【図3A】本発明の好適な実施形態によるヒートシンク装置の製造工程を示す平面図である。
【図3B】図3Aの断面図である。
【図4A】本発明の好適な実施形態によるヒートシンク装置の製造工程を示す平面図である。
【図4B】図4Aの断面図である。
【図5A】本発明の好適な実施形態によるヒートシンク装置の製造工程を示す平面図である。
【図5B】図5Aの断面図である。
【図6】本発明の好適な実施形態によるヒートシンク装置の製造工程を示す断面図である。
【図7】本発明の好適な実施形態によるヒートシンク装置の製造工程を示す断面図である。
【図8】本発明の好適な実施形態によるヒートシンク装置の製造工程を示す断面図である。
【符号の説明】
【0039】
100 仮基板
102 粘着テープ
104 表面
106 表面
108a 光電素子
108b 光電素子
110 電極
112 電極
114 金属薄層
116 銀膜
118 金膜
120 光反射層
122 金属製ヒートシンク
124 絶縁層
126 導電層
128 ボンディングパッド
130 絶縁層
132 導電層
134 ボンディングパッド
136 ワイヤ
138 ワイヤ
140 粘着剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属層、金属製ヒートシンク、及び、2つのボンディングパッドを備えたヒートシンク装置であって、
前記金属層は、第1表面と第2表面とを有し、前記第1表面には、極性の異なる2つの電極を有する半導体素子が少なくとも1つ埋め込まれ、
前記金属製ヒートシンクは、前記金属層の前記第2表面に接合され、
前記ボンディングパッドは、前記第1表面上に配置され、ワイヤを介して前記各電極と外部回路とにそれぞれ電気接続したことを特徴とするヒートシンク装置。
【請求項2】
前記半導体素子は、GaN系材料、AlGaInP系材料、PbS系材料又はSiC系材料である化合物半導体材料からなることを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク装置。
【請求項3】
前記金属薄層は、Ni、Cr、Ti、若しくはこれらの金属合金である付着性を有する金属材料、又は、Ag、Pt、Al、Au、Ni、Ti、若しくはこれらの金属合金であることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒートシンク装置。
【請求項4】
前記金属薄層の厚みは、10μmよりも小さいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のヒートシンク装置。
【請求項5】
前記金属製ヒートシンクは、Fe/Ni合金、Cu、Ni、Al、W、又はこれらの金属合金からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のヒートシンク装置。
【請求項6】
前記金属製ヒートシンクの厚みは、10μmよりも大きいことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のヒートシンク装置。
【請求項7】
前記ボンディングパッドは、
前記金属薄層の表面に形成された絶縁層と、
前記絶縁層上に形成された導電層と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のヒートシンク装置。
【請求項8】
前記金属製ヒートシンクと前記金属薄層の間に形成された光反射層をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のヒートシンク装置。
【請求項9】
仮基板の表面に粘着テープを接着する工程と、
前記粘着テープの表面の一部に極性の異なる2つの電極を有する半導体素子を圧着する工程と、
前記粘着テープ及び前記半導体素子の表面に金属薄層を形成する工程と、
前記金属薄層の表面に金属製ヒートシンクを形成する工程と、
前記粘着テープ及び前記仮基板を除去する工程と、
前記金属薄層の表面に2つのボンディングパッドを形成し、該ボンディングパッドと前記半導体素子の各電極とをワイヤを介して電気的に接続する工程と、
を含むことを特徴とするヒートシンク装置の製造方法。
【請求項10】
前記粘着テープの両面は粘着性を有することを特徴とする請求項9に記載のヒートシンク装置の製造方法。
【請求項11】
前記粘着テープは、耐酸アルカリ性材料からなることを特徴とする請求項9又は10に記載のヒートシンク装置の製造方法。
【請求項12】
前記金属薄層は、蒸着法、スパッタリング法又は無電解めっき法により形成することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載のヒートシンク装置の製造方法。
【請求項13】
前記金属製ヒートシンクは、電解めっき法又は無電解めっき法により形成することを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載のヒートシンク装置の製造方法。
【請求項14】
前記ボンディングパッドは、
前記金属薄層の前記第1の表面上に形成された絶縁層と、
前記絶縁層上に形成された導電層と、
を備えることを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1項に記載のヒートシンク装置の製造方法。
【請求項15】
前記金属薄層を形成する工程と前記金属製ヒートシンクを形成する工程との間に、
前記金属薄層上に光反射層を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載のヒートシンク装置の製造方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−10808(P2008−10808A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−321629(P2006−321629)
【出願日】平成18年11月29日(2006.11.29)
【出願人】(502250743)國立成功大學 (16)
【Fターム(参考)】