説明

プロセスカートリッジおよび画像形成装置

【課題】 簡易な構成により、薄型化を図りつつ、現像剤収容部の剛性の向上を図ることができるプロセスカートリッジ、および、そのプロセスカートリッジが着脱自在に装着される画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 現像カートリッジ32のトナー収容室92において、底壁74の内壁面から支柱部材81を天面側に向けて立設させる一方、底壁74と厚さ方向に間隔を隔てて対向配置される天壁87には、支柱部材81を嵌合する嵌合筒部91を底面側に向けて立設させる。トナー収容室92では、支柱部材81を嵌合筒部91で嵌合することにより形成される補強柱65によって、天壁87と底壁74との間で圧縮方向の応力が作用しても、補強柱65によってその応力を受け止めることができる。その結果、トナー収容室92の剛性の向上を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザプリンタなどの画像形成装置、および、その画像形成装置に装着されるプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、レーザプリンタなどの電子写真方式の画像形成装置では、画像形成プロセスに用いられる各種部材を、画像形成装置の装置本体に対して、着脱自在に装着できるようにカートリッジ化して、各種部材に対応した寿命で、適切に交換できるようにすることが知られている。
このようなプロセスカートリッジには、トナーを収容するトナー収容室が設けられている(たとえば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2001−100493号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかるに、トナー収容室は、トナーをできる限り多量に収容するために、室内は、従来より、中空に形成されている。
しかし、室内を中空にすると、室壁の肉厚を厚くしたり、あるいは、室壁を非平面に形成しなければ、トナー収容室の剛性を保持することができず、トナー収容室の変形が生じやすくなる。トナー収容室の変形が生じると、室内に収容されているトナーが噴出したり、漏れるという不具合を生じる。
【0004】
一方、近年、画像形成装置の小型化が要請されており、これに伴って、プロセスカートリッジも小型化する必要がある。
しかし、トナー収容室の剛性を保持するために、室壁の肉厚を厚くしたり、あるいは、室壁を非平面に形成すると、プロセスカートリッジの大型化が不可避となり、小型化の要請に対応することが困難となる。
【0005】
本発明の目的は、室壁の肉厚を厚くしたり、あるいは、室壁を非平面に形成しなくても、現像剤収容部の剛性の向上を図ることができるプロセスカートリッジ、および、そのプロセスカートリッジが着脱自在に装着される画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、現像剤を収容する現像剤収容部を備え、画像形成装置に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジにおいて、前記現像剤収容部は、底壁と、前記底壁と間隔を隔てて対向配置される天壁と、前記底壁と前記天壁との間に架設される補強部とを備えていることを特徴としている。
このような構成によると、現像剤収容部には、天壁と底壁との間に、補強部が架設されているので、天壁と底壁との間で圧縮方向の応力が作用しても、補強部によってその応力を受け止めることができる。その結果、現像剤収容部の剛性の向上を図ることができる。しかも、補強部は、天壁と底壁との間、すなわち、現像剤収容部に設けられているので、プロセスカートリッジの外形形状とは無関係に、現像剤収容部の剛性の向上を図ることができる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記現像剤収容部は、前記底壁の周端部と前記天壁の周端部との間に設けられる周側壁を備えており、前記補強部は、前記周側壁から離間した位置に配置されていることを特徴としている。
このような構成によると、補強部は、周側壁と離間した位置に配置されているので、周側壁から、より内側の空間を補強することができる。その結果、現像剤収容部のさらなる剛性の向上を図ることができる。
【0008】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記現像剤収容部内には、現像剤を攪拌するために回転駆動されるアジテータが設けられており、前記補強部は、前記アジテータと接触しない位置に配置されていることを特徴としている。
補強部をアジテータと接触する位置に配置して、アジテータを変形させつつ補強部と摺擦させながら回転駆動させる場合には、アジテータに余分な負荷が作用し、また、騒音の原因になる。
【0009】
しかし、このような構成によると、補強部が、アジテータと接触しない位置に配置されているので、アジテータに余分な負荷が作用することを防止することができ、また、騒音の発生も防止することができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記補強部は、前記アジテータの長手方向において、前記アジテータの回転軌跡の投影面と重ならない位置に配置されていることを特徴としている。
【0010】
アジテータの長手方向の一部に、アジテータの回転軌跡の投影面と重なるような切欠部を形成して、その切欠部に補強部を配置する場合には、アジテータの長手方向において、攪拌性能のばらつきが発生する。
しかし、このような構成によると、補強部は、アジテータの長手方向において、アジテータの回転軌跡の投影面と重ならない位置に配置されているので、アジテータの攪拌性能に、ばらつきを生じさせることなく、アジテータの効率のよい攪拌を確保しつつ、補強部を配置することができる。
【0011】
また、請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の発明において、前記現像剤収容部には、現像剤を排出するための排出口が形成されており、前記アジテータは、前記排出口の近傍に配置されていることを特徴としている。
このような構成によると、アジテータが排出口の近傍に配置されているので、アジテータに対して排出口の反対側の空間が変形しやすくなるが、補強部によって、そのような空間を補強することができる。その結果、排出口からの現像剤の円滑な排出を確保しつつ、現像剤収容部のさらなる剛性の向上を図ることができる。
【0012】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の発明において、前記底壁の外壁面と、前記天壁の外壁面とには、操作者の把持領域を示すための把持領域指示部が設けられており、前記補強部は、前記底壁の外壁面に設けられた前記把持領域指示部と対向する前記底壁の内壁面と、前記天壁の外壁面に設けられた前記把持領域指示部と対向する前記天壁の内壁面とに、架設されていることを特徴としている。
【0013】
このような構成によると、操作者が、底壁の外壁面と天壁の外壁面とに設けられている把持領域指示部を把持すると、その把持領域指示部が設けられている部分の底壁および外壁面に、圧縮方向の応力が作用する。しかし、補強部は、底壁の外壁面に設けられた把持領域指示部と対向する底壁の内壁面と、天壁の外壁面に設けられた把持領域指示部と対向する天壁の内壁面とに架設されているので、その圧縮方向の応力を確実に受け止めることができる。そのため、操作者の把持による変形を防止して、現像剤収容部のさらなる剛性の向上を図ることができる。
【0014】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の発明において、前記現像剤収容部には、現像剤を排出するための排出口が形成されており、前記補強部には、現像剤を前記排出口から排出するための排出方向の上流側部分において、現像剤を排出方向の下流側に向かって案内するための案内面が形成されていることを特徴としている。
【0015】
このような構成によると、補強部には、現像剤を排出方向の下流側に向かって案内するための案内面が形成されているので、その案内面によって、現像剤を排出方向の下流側に向けて円滑に案内することができる。その結果、現像剤が補強部に引っ掛かって滞留することを防止することができる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記案内面は、現像剤の排出方向の上流側に向かう先細り形状として、形成されていることを特徴としている。
【0016】
このような構成によると、案内面が、現像剤の排出方向の上流側に向かう先細り形状として形成されているので、現像剤は、その先細り形状として形成された案内面に沿って、排出方向の下流側に向けて円滑に案内される。そのため、現像剤が補強部に引っ掛かって滞留することを、より確実に防止することができる。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の発明において、前記補強部は、前記底壁および前記天壁のいずれか一方に設けられ、他方に向かって突出する支柱部材と、他方に設けられ、前記支柱部材と嵌合する嵌合部材とを備えていることを特徴としている。
【0017】
このような構成によると、補強部が、底壁および天壁のいずれか一方に設けられる支柱部材が、他方に設けられる嵌合部材と嵌合することにより、底壁と天壁との間に架設されている。そのため、支柱部材の嵌合部材での嵌合によって、補強部を、底壁と天壁との間に確実に架設することができ、より一層、現像剤収容部の剛性の向上を図ることができる。
【0018】
また、請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の発明において、前記現像剤収容部には、現像剤を充填するための充填口が形成されており、前記補強部は、前記充填口から充填される現像剤の充填方向に沿って前記充填口から前記現像剤収容部内に延びる延長線と重ならない位置に、配置されていることを特徴としている。
このような構成によると、現像剤の充填時に、充填される現像剤が補強部に直接当たる割合を減少させることができる。そのため、現像剤の円滑な充填を達成することができる。
【0019】
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記充填口は、前記アジテータの長手方向において、前記アジテータの回転軌跡の投影面と重ならない位置に配置されていることを特徴としている。
このような構成によると、現像剤の充填時に、充填される現像剤がアジテータに直接当たる割合を減少させることができる。そのため、現像剤のより円滑な充填を達成することができる。
【0020】
また、請求項12に記載の発明は、請求項1ないし11のいずれかに記載の発明において、前記補強部が架設されている前記底壁および前記天壁は、略平板状であることを特徴としている。
このような構成によると、底壁および天壁が、略平板状であるため、現像剤収容部を薄型化しやすくなる。
【0021】
また、請求項13に記載の発明は、請求項1ないし12のいずれかに記載の発明において、前記現像剤収容部には、現像剤の残量を検知するための検知光を通過させる検知窓が形成されており、前記補強部は、前記検知光の光路と重ならない位置に配置されていることを特徴としている。
このような構成によると、補強部が、検知光の光路と重ならない位置に配置されているので、検知光を確実に通過させて、簡易かつ確実な現像剤の残量検知を達成することができる。
【0022】
また、請求項14に記載の発明は、請求項5ないし13のいずれかに記載の発明において、前記現像剤収容部は、前記アジテータの長手方向に沿って互いに間隔を隔てて対向配置される2つの側壁を備え、前記アジテータが配置されている第1位置の各前記側壁間の距離が、前記アジテータに対して前記排出口の反対側に配置されている第2位置の各前記側壁間の距離よりも、短いことを特徴としている。
【0023】
アジテータが配置されている第1位置の各側壁には、そのアジテータを駆動するための駆動手段が設けられるので、現像剤収容部において、アジテータの長手方向の距離を長くとると、駆動手段がさらに膨出して、プロセスカートリッジの小型化を図ることが困難となる。
そのため、このような構成のように、アジテータが配置されている第1位置の各側壁間の距離を、アジテータに対して排出口の反対側に配置されている第2位置の各側壁間の距離よりも短くすれば、第2位置の各側壁間の距離を長くとって、現像剤の収容量を増大させることができながら、第1位置の各側壁に、アジテータの駆動手段を、コンパクトに配置することができる。
【0024】
また、請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の発明において、各前記側壁は、前記第1位置から前記第2位置にわたって、各前記側壁間の距離が変化する対向距離変化部を備え、前記対向距離変化部は、現像剤の排出を案内するための傾斜面を備えていることを特徴としている。
このような構成によると、第1位置の各側壁から、第1位置よりも各側壁間の距離が長い第2位置の各側壁にわたる対向距離変化部には、傾斜面が設けられている。そのため、、第1位置の各側壁間の距離と、第2位置の各側壁間の距離とが、変化していても、それらの間で現像剤を滞留させることなく、傾斜面によって現像剤を円滑に案内して排出することができる。
【0025】
また、請求項16に記載の発明は、請求項14または15に記載の発明において、前記充填口は、前記第2位置の各前記側壁の少なくともいずれか一方に形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、充填口が、各側壁間の距離が第1位置よりも長い第2位置の各側壁に形成されている。そのため、現像剤の充填効率の向上を図ることができる。
【0026】
また、請求項17に記載の発明は、請求項1ないし16のいずれかに記載の発明において、前記プロセスカートリッジの装着方向上流側部分における前記底壁の内壁面と前記天壁の内壁面との間の距離が、前記プロセスカートリッジの装着方向下流側部分における前記底壁の内壁面と前記天壁の内壁面との間の距離よりも、長いことを特徴としている。
このような構成によると、底壁の内壁面と天壁の内壁面との間の距離が、プロセスカートリッジの装着方向下流側部分よりも、プロセスカートリッジの装着方向上流側部分が長いので、プロセスカートリッジの着脱に、より支障の少ないプロセスカートリッジの装着方向上流側部分において、現像剤の収容量を増大させることができる。その結果、プロセスカートリッジの円滑な着脱を確保しつつ、現像剤の収容量を増大させることができる。
【0027】
また、請求項18に記載の発明は、請求項1ないし17のいずれかに記載の発明において、前記プロセスカートリッジは、前記現像剤収容部と連通するように、前記現像剤収容部に隣接配置される現像部を備え、前記現像部は、現像剤を担持する現像ローラを備え、前記現像ローラの一部を露出させる開口部が形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、現像剤収容部に収容されている現像剤を現像部に排出して、現像ローラに効率よく担持させることができる。
【0028】
また、請求項19に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記現像剤収容部には、現像剤を排出するための排出口が形成されており、前記補強部は、前記排出口に隣接して設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、現像剤を排出口から排出しつつ、その排出口を補強部によって補強することができる。
【0029】
また、請求項20に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記現像剤収容部には、現像剤を排出するための排出口が形成されており、前記補強部は、前記排出口に設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、現像剤を排出口から排出しつつ、その排出口を補強部によって補強することができる。
【0030】
また、請求項21に記載の発明は、請求項20に記載の発明において、前記補強部は、前記排出口の長手方向に沿って前記排出口の天面側を閉鎖する仕切壁と、前記排出口の長手方向において互いに間隔を隔てて設けられ、前記仕切壁と前記底壁とを連結する連結壁とを備えていることを特徴としている。
このような構成によると、排出口は、仕切壁によって、排出口の長手方向に沿って天面側が閉鎖される一方、連結壁によって、排出口が、その長手方向に沿って間隔を隔てて開口される。そのため、排出口をより一層補強することができ、排出口の変形を防止して、現像剤の円滑な排出を確保することができる。
【0031】
また、請求項22に記載の発明は、画像形成装置であって、請求項1ないし21のいずれかに記載のプロセスカートリッジを備えていることを特徴としている。
この画像形成装置では、請求項1ないし21のいずれかに記載のプロセスカートリッジを備えているので、装置の小型化を図ることができる。
また、請求項23に記載の発明は、請求項22に記載の発明において、前記現像剤収容部には、現像剤を排出するための排出口が形成されており、前記プロセスカートリッジは、前記画像形成装置に対して、前記現像剤収容部に収容されている現像剤が自重によって前記排出口へ移動するように、装着されていることを特徴としている。
【0032】
このような構成によると、プロセスカートリッジが画像形成装置に装着された状態では、現像剤収容部に収容されている現像剤が自重によって排出口へ移動するので、簡易な構成により、現像剤の円滑な排出を達成することができる。
また、請求項24に記載の発明は、請求項23に記載の発明において、前記現像剤収容部内には、現像剤を攪拌するために回転駆動されるアジテータが設けられており、前記アジテータは、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置に装着されている状態において、前記排出口の上方に配置されていることを特徴としている。
【0033】
このような構成によると、自重によって排出口へ移動する現像剤を、アジテータによって、排出口から一定した排出量で排出することができる。そのため、安定した画像形成を達成することができる。
また、請求項25に記載の発明は、請求項22ないし24に記載の発明において、前記プロセスカートリッジは、現像剤を担持する現像ローラと、前記現像剤収容部に収容されている現像剤を、前記現像ローラに供給するための供給ローラとを備えており、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置に装着されている状態において、前記現像ローラおよび前記供給ローラは、前記現像剤収容部の下方に配置されていることを特徴としている。
【0034】
このような構成によると、プロセスカートリッジが画像形成装置に装着されている状態において、現像ローラおよび供給ローラが、現像剤収容部の下方に配置されるので、プロセスカートリッジの薄型化を図ることができる。
また、請求項26に記載の発明は、請求項25に記載の発明において、前記アジテータは、回転軸と、前記回転軸の周りに設けられる攪拌部材とを備え、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置に装着されている状態において、前記現像ローラの軸と前記供給ローラの軸との間を結ぶ線分に、前記回転軸から鉛直方向下方に延びる鉛直線が交差することを特徴としている。
【0035】
このような構成によると、現像ローラの軸と供給ローラの軸との間を結ぶ線分に、回転軸から鉛直方向下方に延びる鉛直線が交差するように、アジテータ、現像ローラおよび供給ローラが配置されているので、プロセスカートリッジのさらなる薄型化を図ることができる。
また、請求項27に記載の発明は、請求項22ないし26のいずれかに記載の発明において、前記プロセスカートリッジは、複数の色に対応して複数設けられていることを特徴としている。
【0036】
このような構成によると、プロセスカートリッジが、複数の色に対応して複数設けられているので、小型化を図りつつ、カラー画像を形成することができる。
また、請求項28に記載の発明は、請求項27に記載の発明において、記録媒体をピックアップして供給するための供給手段と、記録媒体を排出するための排出手段とを備え、複数の前記プロセスカートリッジは、記録媒体の搬送経路において、前記供給手段と前記排出手段との間に配置され、前記供給手段によってピックアップされる記録媒体のピックアップ方向と、複数の前記プロセスカートリッジによって、順次画像が形成される画像形成位置での記録媒体の搬送方向とが、反対方向となり、前記画像形成位置での記録媒体の搬送方向と、前記排出手段により排出される記録媒体の排出方向とが反対方向となるように、配置されていることを特徴としている。
【0037】
このような構成によると、記録媒体のピックアップ方向と画像形成位置での記録媒体の搬送方向とが反対方向で、画像形成位置での記録媒体の搬送方向と記録媒体の排出方向とが反対方向となるように、配置されているので、記録媒体の搬送経路を確保しつつ、装置の小型化を図ることができる。
また、請求項29に記載の発明は、請求項28に記載の発明において、前記プロセスカートリッジは、前記画像形成位置での記録媒体の搬送方向およびこれに直交する記録媒体の厚さ方向に対して、傾斜する方向に沿って着脱されることを特徴としている。
【0038】
このような構成によると、プロセスカートリッジが、画像形成位置での記録媒体の搬送方向およびこれに直交する記録媒体の厚さ方向に対して、傾斜する方向に沿って着脱されるので、プロセスカートリッジの着脱の操作性の向上を図ることができる。
また、請求項30に記載の発明は、請求項28または29に記載の発明において、複数の前記プロセスカートリッジに対応して、露光装置が複数設けられており、前記画像形成位置での記録媒体の搬送方向において、複数の前記プロセスカートリッジと、それに対応する複数の露光装置とが、交互に配置されていることを特徴としている。
【0039】
このような構成によると、複数のプロセスカートリッジと、それに対応する複数の露光装置とが交互に配置されている。そのため、これらの効率的な配置により、装置の小型化を図ることができる。
【発明の効果】
【0040】
請求項1に記載の発明によれば、プロセスカートリッジの外形形状とは無関係に、プロセスカートリッジの薄型化を図りつつ、現像剤収容部の剛性の向上を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、現像剤収容部のさらなる剛性の向上を図ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、アジテータに対する余分な負荷が作用することを防止することができ、また、騒音の発生も防止することができる。
【0041】
請求項4に記載の発明によれば、アジテータの効率のよい攪拌を確保しつつ、補強部を配置することができる。
請求項5に記載の発明によれば、排出口からの現像剤の円滑な排出を確保しつつ、現像剤収容部のさらなる剛性の向上を図ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、操作者の把持による変形を防止して、現像剤収容部のさらなる剛性の向上を図ることができる。
【0042】
請求項7に記載の発明によれば、現像剤が補強部に引っ掛かって滞留することを防止することができる。
請求項8に記載の発明によれば、現像剤が補強部に引っ掛かって滞留することを、より確実に防止することができる。
請求項9に記載の発明によれば、より一層、現像剤収容部の剛性の向上を図ることができる。
【0043】
請求項10に記載の発明によれば、現像剤の円滑な充填を達成することができる。
請求項11に記載の発明によれば、現像剤のより円滑な充填を達成することができる。
請求項12に記載の発明によれば、現像剤収容部を薄型化することができる。
請求項13に記載の発明によれば、簡易かつ確実な現像剤の残量検知を達成することができる。
【0044】
請求項14に記載の発明によれば、現像剤の収容量を増大させることができながら、アジテータの駆動手段を、コンパクトに配置することができる。
請求項15に記載の発明によれば、傾斜面によって現像剤を円滑に案内して排出することができる。
請求項16に記載の発明によれば、現像剤の充填効率の向上を図ることができる。
【0045】
請求項17に記載の発明によれば、プロセスカートリッジの円滑な着脱を確保しつつ、現像剤の収容量を増大させることができる。
請求項18に記載の発明によれば、現像剤収容部に収容されている現像剤を現像部に排出して、現像ローラに効率よく担持させることができる。
請求項19に記載の発明によれば、現像剤を排出口から排出しつつ、その排出口を補強部によって補強することができる。
【0046】
請求項20に記載の発明によれば、現像剤を排出口から排出しつつ、その排出口を補強部によって補強することができる。
請求項21に記載の発明によれば、排出口をより一層補強することができ、排出口の変形を防止して、現像剤の円滑な排出を確保することができる。
請求項22に記載の発明によれば、装置の小型化を図ることができる。
【0047】
請求項23に記載の発明によれば、簡易な構成により、現像剤の円滑な排出を達成することができる。
請求項24に記載の発明によれば、安定した画像形成を達成することができる。
請求項25に記載の発明によれば、プロセスカートリッジの薄型化を図ることができる。
【0048】
請求項26に記載の発明によれば、プロセスカートリッジのさらなる薄型化を図ることができる。
請求項27に記載の発明によれば、カラー画像を形成することができる。
請求項28に記載の発明によれば、記録媒体の搬送経路を確保しつつ、装置の小型化を図ることができる。
【0049】
請求項29に記載の発明によれば、プロセスカートリッジの着脱の操作性の向上を図ることができる。
請求項30に記載の発明によれば、効率的な配置により、装置の小型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
図1は、本発明の画像形成装置としてのカラーレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。
図1において、このカラーレーザプリンタ1は、複数のプロセス部27が水平方向において並列的に配置される、横置きタイプのタンデム方式のカラーレーザプリンタであって、本体ケーシング2内に、用紙3を給紙するための給紙部4、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5、画像が形成された用紙3を排紙するための排紙部6を備えている。
【0051】
本体ケーシング2は、上側が開口される側面視略矩形状のボックス形状をなし、その上側にはトップカバー7が設けられている。このトップカバー7は、本体ケーシング2の背面側(以下の説明において、図1における左側を背面側、右側を正面側とする。)に設けられるヒンジ(図示せず。)を介して回動可能に支持されており、本体ケーシング2に対して開閉自在に設けられている。
【0052】
また、本体ケーシング2は、図17に示すように、幅方向(正背方向(正面側と背面側との間に延びる方向)および上下方向に直交する方向、以下同じ。)において、互いに間隔を隔てて対向配置される左側板8および右側板9と、それらの間に架設される複数(4つ)の仕切板10および正面側板11とを備えている。各仕切板10および正面側板11は、左側板8および右側板9の間の正背方向の空間を、後述するプロセス部27ごとに仕切るように、各仕切板10が、本体ケーシング2の正背方向途中において、互いに間隔を隔てて設けられ、正面側板11が、各仕切板10よりも正面側に設けられている。
【0053】
各仕切板10および正面側板11は、正背方向(後述する画像形成位置での用紙3の搬送方向と同じ。)および上下方向に対して、上端部が正面側、下端部が背面側に、傾斜するように配置されている。また、各仕切板10および正面側板11は、図1に示すように、その上端部がトップカバー7と上下方向に間隔が隔てられるように配置され、その下端部が後述する転写部28と上下方向に間隔が隔てられるように配置されている。
【0054】
そして、この本体ケーシング2では、互いに隣接する各仕切板10および正面側板11と、左側板8および右側板9とで、各色ごとのプロセス部27が配置される複数(4つ)のプロセス収容部12が区画されている。
各プロセス収容部12は、後述するドラムカートリッジ31および後述する現像カートリッジ32を収容し、後述するドラムカートリッジ31のホルダ部43が装着されるドラム収容部13と、後述する現像カートリッジ32が装着される現像収容部14とを備えている。
【0055】
ドラム収容部13は、各仕切板10よりも下方に設けられ、正背方向においては、各仕切板10および正面側板11を、そのまま傾斜方向下方に延長した仮想延長平面で区画され、幅方向においては、左側板8および右側板9で区画されている。そして、それらで区画された内部空間が、後述するドラムカートリッジ31のホルダ部43を収容するためのドラム収容空間15とされている。
【0056】
また、現像収容部14は、ドラム収容部13に対して後述するドラムカートリッジ31の装着方向上流側、すなわち、ドラム収容部13の上方において、後述するドラムカートリッジ31および後述する現像カートリッジ32の装着方向に沿ってドラム収容部13と連続するように設けられ、正背方向においては、各仕切板10および正面側板11で区画され、幅方向においては、左側板8および右側板9で区画されている。そして、それらで区画された内部空間(ただし、後述する延出部収容空間18を除く。)が、後述する現像カートリッジ32を収容するための現像収容空間16とされている。
【0057】
また、現像収容部14には、図17に示すように、仕切板10の幅方向両端部において、後述するドラムカートリッジ31の各ツノ部51が摺擦するレール部17が設けられている。各レール部17は、ドラムカートリッジ31の着脱方向に沿って、厚さのある帯状に形成されている。
給紙部4は、図1に示すように、本体ケーシング2内の底部において、本体ケーシング2に対して正面側から水平方向に着脱自在に装着される給紙トレイ21と、その給紙トレイ21の正面側上方に設けられる供給手段としてのピックアップローラ22および給紙ローラ23と、給紙ローラ23の正面側上方に設けられる給紙側U字パス24と、給紙側U字パス24の途中に設けられる搬送ローラ25およびレジストローラ26とを備えている。
【0058】
給紙トレイ21内には、用紙3がスタックされており、その最上位にある用紙3は、まず、ピックアップローラ22によってピックアップされて、正面側に搬送され、次いで、給紙ローラ23によって給紙側U字パス24に給紙される。
給紙側U字パス24は、上流側端部が、下方において給紙ローラ23に隣接し、用紙3が正面側に向かって給紙されるように、下流側端部が、上方において後述する搬送ベルト168に隣接し、用紙3が背面側に向かって排紙されるような、略U字状の用紙3の搬送経路として形成されている。
【0059】
そして、給紙ローラ23によって、給紙側U字パス24の上流側端部に、正面側に向かって給紙された用紙3は、その給紙側U字パス24内において、搬送ローラ25により搬送され、搬送方向が反転され、レジスト後に、レジストローラ26により、背面側に向かって排紙される。
画像形成部5は、プロセス部27、転写部28および定着部29を備えている。プロセス部27は、複数色のトナーの各色ごとに設けられている。すなわち、プロセス部27は、イエロープロセス部27Y、マゼンタプロセス部27M、シアンプロセス部27Cおよびブラックプロセス部27Kの4つからなる。これらプロセス部27は、本体ケーシング2の各プロセス収容部12に配置され、正面側から背面側に向かって互いに間隔を隔てて、水平方向において重なるように、順次並列して配置されている。
【0060】
各プロセス部27は、スキャナユニット30と、ドラムカートリッジ31と、ドラムカートリッジ31に対して着脱自在に装着される現像カートリッジ32とを備えている。なお、ドラムカートリッジ31と、そのドラムカートリッジ31に装着される現像カートリッジ32とで、プロセスカートリッジが構成される。
スキャナユニット30は、スキャナケーシング35と、そのスキャナケーシング35内に、レーザ発光部(図示せず)、ポリゴンミラー36、2つのレンズ37および38および反射鏡39とを備えている。
【0061】
スキャナケーシング35は、図17に示すように、各仕切板10の幅方向中央部において、各レール部17がスキャナケーシング35を幅方向に挟んで対向するように配置され、かつ、スキャナケーシング35の背面壁が仕切板10の正面に当接され、スキャナケーシング35の正面壁34が、仕切板10から正面側に向かって膨出するように、各仕切板10に設けられている。このようにスキャナケーシング35が、仕切板10から正面側に向かって膨出するように配置されているので、スキャナユニット30と、ドラムカートリッジ31および現像カートリッジ32とを近接して配置することができる。そのため、装置の小型化を図ることができる。
【0062】
また、このようにスキャナケーシング35が、仕切板10から正面側に向かって膨出するように配置されているので、現像収容部14では、ドラムカートリッジ31に現像カートリッジ32が装着された状態では、現像収容部14でのドラムカートリッジ31の通過が規制され、ドラムカートリッジ31から現像カートリッジ32が分離された状態では、現像収容部14において、現像収容空間16でのドラムカートリッジ31の通過が許容されるようになる。
【0063】
つまり、現像収容部14は、図18に示すように、スキャナケーシング35によって、ドラムカートリッジ31および現像カートリッジ32の装着方向および幅方向と直交する方向(装着されるドラムカートリッジ31および現像カートリッジ32の厚さ方向、以下、単に「厚さ方向」とする。)において、ドラム収容部13よりも、狭く形成される。
また、現像収容部14におけるスキャナケーシング35の幅方向両側および上側と、スキャナケーシング35の正面壁34の近傍(スキャナケーシング35の正面壁34と現像収容空間16との間であって、後述する中板54が配置される空間)とには、ドラムカートリッジ31の後述する延出部44が収容される延出部収容空間18が形成されている。
【0064】
また、スキャナケーシング35の正面壁34には、図1に示すように、レーザ光を出射するための出射窓40が開口されている。
そして、スキャナユニット30では、レーザ発光部から発光される画像データに基づくレーザ光が、ポリゴンミラー36で反射され、レンズ37、反射鏡39、レンズ38を、順次通過または反射して、出射窓40から出射される。
【0065】
ドラムカートリッジ31は、図2および図3に示すように、ドラム筐体41と、そのドラム筐体41に設けられる感光ドラム42およびスコロトロン型帯電器62(図1参照)とを備えている。
ドラム筐体41は、ホルダ部43と、ホルダ部43から延出される延出部44とを備え、樹脂材料から一体成形されている。
【0066】
なお、図2ないし図7を参照するドラムカートリッジ31の説明では、ドラムカートリッジ31が装着された状態において、ドラムカートリッジ31の厚さ方向における背面側に位置される側を「天面側」、正面側に位置される側を「底面側」とし、ドラムカートリッジ31の装着方向下流側を「前側」、ドラムカートリッジ31の装着方向上流側を「後側」とする。
【0067】
ホルダ部43は、幅方向に間隔を隔てて対向配置される2つのホルダ側壁45と、各ホルダ側壁45の天面側端部に架設されるホルダ天壁46と、ホルダ天壁46の前端部から各ホルダ側壁45の厚さ方向途中まで設けられるホルダ前壁47とを備えている。
なお、ホルダ部43の厚さは、現像カートリッジ32の現像筐体64の厚さよりも、厚く形成されている。
【0068】
また、ホルダ部43の厚さは、延出部44の厚さよりも、厚く形成されている。ホルダ部43を、延出部44よりも厚く形成することで、感光ドラム42およびスコロトロン型帯電器62を確実に収容することができる。
各ホルダ側壁45には、図6および図7に示すように、その底面側部分に、後方に向かって開放される略U字状の現像位置決め溝48が形成されている。また、現像位置決め溝48の前方には、感光ドラム42のドラム軸60が挿通される挿通部49が形成されている。
【0069】
ホルダ天壁46には、図2に示すように、幅方向にわたって、後述するクリーナ63がスライド自在に嵌合するクリーナ嵌合部50が形成されている。また、ホルダ天壁46の幅方向両端部には、図6および図7に示すように、前端部において、天面側に突出する側面視略三角形状のツノ部51がそれぞれ形成されている。
延出部44は、図2および図3に示すように、ホルダ部43がドラム収容部13に装着された状態で、現像収容部14において、スキャナケーシング35の上端部より上方に延出するように、ホルダ部43から後方に向かって延設されている。
【0070】
延出部44は、幅方向に間隔を隔てて対向配置される2つの延出側部52と、各延出側部52の後端部に架設される延出後壁53と、ホルダ部43と各延出側部52と延出後壁53とで囲まれる部分に設けられる中板54とを備えている。
各延出側部52は、図2に示すように、底面側が開放される断面略コ字状をなし、各外側面が各ホルダ側壁45の現像位置決め溝48の天面側から、連続して後方に延びるように、ホルダ部43の幅方向両側から、後方に向かって延びるように形成されている。
【0071】
また、各延出側部52には、図3に示すように、コ字状とされた内側に、底面視略X字状の補強部としての補強リブ55が前後方向に沿って2つ設けられている。
また、各延出側部52の外側面には、長手方向途中に、幅方向外方に向かって突出するドラムボス部56が設けられている。
延出後壁53は、各延出側部52の後端部を連結するように幅方向に沿って延び、その幅方向中央部には、ドラムカートリッジ31を把持して、ドラムカートリッジ31のドラム収容部13に対する着脱を操作するためのドラム取っ手57が設けられている。
【0072】
中板54は、平面視略矩形平板状をなし、図2に示すように、ホルダ部43と各延出側部52と延出後壁53とで囲まれる部分において、各延出側部52および延出後壁53の天面側表面から、底面側に窪む位置において、ホルダ部43、各延出側部52および延出後壁53と連結されるように設けられている。この中板54には、スキャナケーシング35の出射窓40から出射されるレーザ光を通過させるための開口部58が形成されている。この開口部58は、図4に示すように、前側が幅広く後側が幅狭い平面視台形状に形成されている。
【0073】
感光ドラム42は、図2に示すように、ホルダ部43内に幅方向に沿って収容されている。この感光ドラム42は、円筒形状をなし、最表層がポリカーボネートなどからなる正帯電性の感光層により形成されるドラム本体59と、このドラム本体59の軸心において、ドラム本体59の軸方向に沿って延びるドラム軸60とを備えている。ドラム軸60は、軸方向両端部が、各ホルダ側壁45の挿通部49に挿通され、各ホルダ側壁45の幅方向外方に突出するように、各ホルダ側壁45において回転不能に支持されている。
【0074】
ドラム本体59の軸方向両端部には、回動支持部材61が相対回転不能に嵌入されており、各回動支持部材61は、ドラム軸60の周りにおいて、相対回転可能に支持されている。これによって、ドラム本体59がドラム軸60に対して回転自在に支持される。この状態において、感光ドラム42は、図5に示すように、ホルダ部43において、ホルダ前壁47の底面側からその前面が露出するように、配置される。
【0075】
スコロトロン型帯電器62は、図1に示すように、ツノ部51よりも上方において、ホルダ部43内に幅方向に沿って収容されている。このスコロトロン型帯電器62は、ワイヤおよびグリッドを備え、コロナ放電を発生させる正帯電型のスコロトロン型帯電器であり、感光ドラム42の背面側において、ホルダ天壁46に支持されており、感光ドラム62と接触しないように間隔を隔てて対向配置されている。また、このスコロトロン型帯電器62には、図2に示すように、ワイヤをクリーニングするためのクリーナ63が、ホルダ天壁46のクリーナ嵌合部50にスライド自在に嵌合するように、設けられている。
【0076】
現像カートリッジ32は、図8および図16に示すように、現像筐体64と、その現像筐体64内に設けられる、アジテータ69、供給ローラ66、現像ローラ67および層厚規制ブレード68とを備えている。
なお、図8ないし図16を参照する現像カートリッジ32の説明では、現像カートリッジ32が装着された状態において、現像カートリッジ32の厚さ方向における背面側に位置される側を「天面側」、正面側に位置される側を「底面側」とし、現像カートリッジ32の装着方向下流側を「前側」、現像カートリッジ32の装着方向上流側を「後側」とする。
【0077】
現像筐体64は、図8に示すように、前側が開放される薄型ボックス形状として形成されており、図15に示すように、天面側が開放される箱部材70と、箱部材70と別体で形成され、箱部材70の開放される天面側を閉鎖する蓋部材71とを備えている。
箱部材70は、幅方向に沿って互いに間隔を隔てて配置される周側壁を構成する1対の側壁72と、各側壁72の後端部を連結する周側壁を構成する後壁73と、各側壁72および後壁73で囲まれる部分を被覆するように、各側壁72および後壁73の下端部に連結される底壁74とを一体的に備えている。
【0078】
1対の側壁72は、図14に示すように、前後方向に延びる平板状をなし、前側壁75、対向距離変化部としての傾斜壁76および後側壁77を、前後方向において連続するように一体的に備えている。
各前側壁75は、前端縁から前後方向途中まで延び、現像ローラ67、層厚規制ブレード68、供給ローラ66およびアジテータ69の両端部であって、これらを挟む第1位置としての前方位置において、前後方向の対向距離が互いに等しくなるように、平行して配置されている。
【0079】
各後側壁77は、後端縁から前後方向途中(各前側壁75の後端縁とは前後方向において間隔が隔てられる前後方向途中)まで延び、アジテータ69に対して現像ローラ67の反対側の第2位置としての後方位置において、各前側壁75間の対向距離よりも長い対向距離で、前後方向の対向距離が互いに等しくなるように、平行して配置されている。
各傾斜壁76は、前後方向において、各前端縁が各前側壁75と連続し、各後端縁が各後側壁77とに連続するように、これらの間に配置され、その対向距離が、各前端縁から各後端縁に向かって次第に長くなるように傾斜して配置されている。各傾斜壁76の内壁面は、後述するように、トナーの排出を案内するための傾斜面178とされている。
【0080】
なお、各側壁72の後側壁77の後端部天面側には、図9に示すように、幅方向外方に向かって突出する現像ボス部95が設けられている。
また、後壁73は、図9および図15に示すように、幅方向に延びる細長矩形板状に形成されている。
また、底壁74は、図16に示すように、平板状をなし、その前方位置(すなわち、各前側壁75が対向している現像カートリッジ32の装着方向上流側部分)には、アジテータ69の回転軌跡に対応するように、天面側に向かって断面円弧状に突出する排出壁78と、供給ローラ66の外径に沿って断面円弧状に湾曲する供給ローラ収容壁79と、現像ローラ67を露出させる斜め底面側前方に向かって傾斜する舌壁80とが、後側から前側に向かって順次連続して形成されている。
【0081】
また、底壁74の外壁面には、図14に示すように、後方位置(すなわち、各後側壁77が対向している現像カートリッジ32の装着方向下流側部分)から、前方位置と後方位置との間(すなわち、各傾斜壁76が対向している現像カートリッジ32の装着方向途中部分)にかけて、幅方向中央部に、操作者の把持領域を示すための把持領域指示部としての底側把持部96が設けられている。この底側把持部96は、底面視略矩形状に形成された凹凸部分からなり、操作者が現像カートリッジ32を把持しやすいように、目印として設けられている。
【0082】
なお、底壁74の外壁面には、図9に示すように、後側両端部において、底面側に向かって小さく突出する当接突起94が形成されている。
また、底壁74の内壁面には、図15に示すように、前方位置と後方位置との間であって、幅方向中央部において、上方に向かって立設する支柱部材81が設けられている。
この支柱部材81は、底壁74の外壁面に設けられた底側把持部96と対向する底壁74の内壁面に設けられ、図16に示すように、後壁73の上下方向長さとほぼ同じ長さで立設され、図15に示すように、各側壁72、後壁73および後述する仕切壁83のいずれからも離間した位置であって、後述するトナー収容室92の幅方向および前後方向の中央部に配置されている。また、この支柱部材81は、断面略雫形状の筒状に形成されており、その略断面雫形状の先細り形状とされる一方側端部が後側に配置され、略断面雫形状の丸底形状とされる他方側端部が前側に配置されるように、設けられている。そして、後側に配置される一方側端部において、先細り形状として形成されている略V字形状の両テーパ面が、トナーを排出方向に案内するための案内面82とされている。
【0083】
また、各前側壁75の前後方向途中には、図16に示すように、各前側壁75の間に架設される周側壁を構成する仕切壁83が設けられている。
この仕切壁83は、幅方向に延びる細長矩形板状をなし、各前側壁75の天面側端縁から上下方向中途まで設けられ、天面側に向かって突出する、排出壁78の前端部と供給ローラ収容壁79の後端部との接続部分と、厚さ方向において間隔を隔てて対向するように形成されている。この仕切壁83は、次に述べる排出口84の天面側を、幅方向(排出口84の長手方向)に沿って閉鎖している。
【0084】
そして、この仕切壁83の底面側端部と、排出壁78の前端部と供給ローラ収容壁79の後端部との接続部分との間には、幅方向に沿って細長く延びる排出口84が形成されている。
なお、この箱部材70において、各側壁72の天面側端縁部、仕切壁83の天面側端縁部および後壁73の天面側端縁部には、図15に示すように、蓋部材71の周縁部を当接させるための鍔部85が形成されている。
【0085】
蓋部材71は、仕切壁83、各側壁72および後壁73で囲まれる空間に対応する略平板状をなし、その周縁部には、箱部材70の鍔部85に当接し、面一で形成される当接部86と、その当接部86に囲まれ、天面側に向かって窪むように形成される天壁87とを一体的に備えている。
天壁87は、前方位置に対向配置される幅狭矩形平板状の前天壁88と、後方位置に対向配置され、前天壁88に対してより深く窪む幅広矩形平板状の後天壁89と、前後方向においてそれらの間に設けられる略台形平板状の中天壁90とを一体的に備えている。
【0086】
天壁87の外壁面には、後天壁89から中天壁90にかけて、図8に示すように、幅方向中央部において、操作者の把持領域を示すための把持領域指示部としての天側把持部97が設けられている。この天側把持部97は、平面視略矩形状に形成された凹凸部分からなり、操作者が現像カートリッジ32を把持しやすいように、目印として設けられている。
【0087】
また、天壁87の内壁面には、図15に示すように、中天壁90における幅方向中央部に、支柱部材81の天面側端部を嵌合する嵌合部材としての嵌合筒部91が設けられている。この嵌合筒部91は、天壁87の外壁面に設けられた天側把持部97と対向する天壁87の内壁面に設けられ、図16に示すように、中天壁90から下方に向かって、後天壁89の当接部86に対する窪み距離よりも、長く突出するように形成されている。また、この嵌合筒部91は、図15に示すように、その断面形状が、支柱部材81の断面略雫形状よりも若干大きい相似形状の断面略雫形状をなし、嵌合筒部91を嵌合できるように、筒状に形成されている。また、この嵌合筒部91には、支柱81の案内面82に対応して、案内面82が形成されている。
【0088】
そして、現像筐体64は、箱部材70に蓋部材71を被せて、箱部材70の鍔部85に、蓋部材71の当接部86を当接させて溶着するとともに、支柱部材81の天面側端部を、嵌合筒部91内に挿入して嵌合させることにより、形成されている。
この現像筐体64は、底側把持部96と天側把持部97とが厚さ方向において対向配置される薄型に形成されており、操作者は、この底側把持部96と天側把持部97とを、片手で挟むように把持して、保持することができる。
【0089】
また、支柱部材81が嵌合筒部91に嵌合されることで、これら支柱部材81と嵌合筒部91とで、底壁74と天壁87との間に架設される補強部としての補強柱65が形成される。
このような現像筐体64において、天壁87と、その天壁87と厚さ方向に間隔を隔てて対向配置される排出壁78を含む部分の底壁74と、これらの間に配置される各側壁72(すなわち、後側壁77から前側壁75の前後方向途中部分まで)と、後壁73と、仕切壁83とで、現像剤収容部としてのトナー収容室92が形成されている。
【0090】
また、トナー収容室92より前方の、供給ローラ収容壁79および舌壁80を含む底壁74と、その前方の底壁74と連続する各側壁72(すなわち、前側壁75の前端縁から前後方向途中部分まで)と、仕切壁83とで、現像室93が形成されている。
トナー収容室92では、前天壁88および後天壁89は、底壁74に対して、後天壁89と底壁74との対向距離が、前天壁88と底壁74との対向距離よりも長くなり、かつ、底壁74と平行するように配置されている。また、中天壁90は、底壁74に対して、前方から後方に向かって天面側に傾斜するように配置されている。
【0091】
また、このトナー収容室92には、一方の後側壁77に、厚み方向を貫通する側面視略円形状の充填口としてのトナー充填口98が形成されている。
補強柱65は、たとえば、図19に示すように、このトナー充填口98に直管からなるトナー充填ノズル99を挿入して、トナー収容室92内にトナーを充填する充填方向の延長線Xと重ならない位置であって、その延長線Xよりも前方に配置されている。
【0092】
なお、トナー充填口98は、常時は、図8に示すように、キャップ165によって閉塞されている。
また、このトナー収容室92には、図11および図12に示すように、このトナー収容室92に収容されるトナーの残量を検知するための検知光をトナー収容室92の幅方向一側から幅方向他側へと通過させる検知窓100が、各前側壁75に、幅方向において対向するように、それぞれ形成されている。
【0093】
補強柱65は、図16に示すように、互いに幅方向において対向配置される各検知窓100の間を通過する検知光の光路と重ならない位置であって、光路より後方に配置されている。
アジテータ69は、トナー収容室92内において、排出口84の近傍に配置されている。このアジテータ69は、各前側壁75に回転自在に支持される回転軸151と、その回転軸151の軸方向にわたって設けられ、回転軸151から径方向外方に延びる、格子枠板状(図15参照)の攪拌部材152とを備えている。このアジテータ69は、排出壁78に沿って攪拌部材152が回転駆動されるように、排出口84の近傍に配置され、回転軸151の軸方向において、その攪拌部材152の回転軌跡の投影面内に、各検知窓100が配置されている。
【0094】
また、補強柱65は、回転軸151の軸方向において攪拌部材152の回転軌跡の投影面と重ならず、回転駆動される攪拌部材152と接触しない位置であって、アジテータ69よりも後方に配置されている。
なお、トナー充填口98も、図15に示すように、回転軸151の軸方向において攪拌部材152の回転軌跡の投影面と重ならない位置であって、アジテータ69よりも後方に配置されている。
【0095】
そして、このトナー収容室92には、各色ごとの現像剤としてのトナーが収容されている。すなわち、トナー収容室92内には、トナーとして、各プロセス部27ごとに、イエロープロセス部27Yにはイエロー、マゼンタプロセス部27Mにはマゼンタ、シアンプロセス部27Cにはシアンおよびブラックプロセス部27Kにはブラックの色を有する正帯電性の非磁性1成分の重合トナーが、それぞれ収容されている。
【0096】
より具体的には、各色ごとのトナーは、重合法により得られた略球形の重合トナーが用いられている。重合トナーは、スチレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などの公知の重合方法によって共重合させることにより得られる結着樹脂を主成分とし、これに、着色剤、荷電制御剤、ワックスなどが配合されることによりトナー母粒子が形成され、さらにこれに、流動性の向上を図るべく外添剤が添加されてなるものである。
【0097】
着色剤としては、上記した、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各着色剤が配合されている。また、荷電制御剤としては、たとえば、アンモニウム塩などのイオン性官能基を有するイオン性単量体と、スチレン系単量体やアクリル系単量体などのイオン性単量体と共重合可能な単量体との共重合によって得られる荷電制御樹脂が配合されている。また、外添剤としては、たとえば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物の粉末や、炭化物の粉末、金属塩の粉末などの無機粉末が配合されている。
【0098】
現像室93は、図16に示すように、トナー収容室92と排出口84を介して連通するように、トナー収容室92の前方において隣接配置されている。
現像室93には、天面側から前方にかけて開放される開口部159が形成されている。
また、現像室93において、舌壁80の前端部には、図8に示すように、トナーの漏れを防止するために、現像ローラ67の周面に底面側から圧接するように対向配置されるアゴ部153が、幅方向の全体にわたって形成されている。
【0099】
また、アゴ部153と幅方向において対向する各前側壁75の底面側前端部には、図11および図12に示すように、側面視において、アゴ部153よりも前方から底面側にかけて突出するような、湾曲略L字板状のソリ部154が形成されている。
供給ローラ66は、図16に示すように、現像室93内において、排出口84の前方に配置され、供給ローラ収容壁79に収容されるように、幅方向に沿って設けられている。
【0100】
この供給ローラ66は、各前側壁75に回転自在に支持される金属製の供給ローラ軸155と、その供給ローラ軸155の周りを被覆する導電性のスポンジ部材からなる供給ローラ層156とを備えている。
現像ローラ67は、現像室93内において、供給ローラ66に対して斜め天面側前方に配置され、舌壁80と対向するように、幅方向に沿って設けられている。この現像ローラ67は、各前側壁75に回転自在に支持される金属製の現像ローラ軸157と、その現像ローラ軸157の周りを被覆する導電性のゴム部材からなる現像ローラ層158とを備えている。より具体的には、現像ローラ層158は、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴム、シリコーンゴムまたはEPDMゴムなどからなる弾性体のローラ層と、そのローラ層の表面に被覆され、ウレタンゴム、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂などが主成分とされるコート層との2層構造からなる。
【0101】
また、現像ローラ67は、供給ローラ66と圧接するように配置されており、かつ、図8に示すように、現像室93の前端部において、その前面が開口部159から露出するように配置されており、その露出している底面側端部が、上記したように、アゴ部153と圧接されている。
層厚規制ブレード68は、仕切壁83の前壁面において、幅方向の全体にわたって設けられている。この層厚規制ブレード68は、金属の板ばね部材からなるブレード160と、ブレード160の天面側端部を挟持して、仕切壁83の前壁面に固定する固定部材161と、ブレード160の底面側端部に設けられる絶縁性のシリコーンゴムからなる断面半円形状の押圧部162とを備えている。この層厚規制ブレード68は、ブレード160が厚さ方向に配置され、その天面側端部が、固定部材161によって仕切壁83の前壁面に固定される一方、その底面側端部に設けられる押圧部162が、現像ローラ67の現像ローラ層158を、ブレード160のばね力によって、後側から押圧するように、設けられている。
【0102】
なお、この現像カートリッジ32には、図8および図11に示すように、一方の側壁72の外壁面から突出する回転軸151の端部に設けられる図示しないアジテータ駆動ギヤ、一方の側壁72の外壁面から突出する供給ローラ軸155の端部に設けられる図示しない供給ローラ駆動ギヤ、および、一方の側壁72の外壁面から突出する現像ローラ軸157の端部に設けられる図示しない現像ローラ駆動ギヤに、駆動力を伝達するための図示しないギヤ列や、そのギヤ列に駆動力を入力するためのカップリング雌部163が、一方の側壁72の前側壁75の外壁面に設けられている。これらギヤ列やカップリング雌部163は、前側壁75の外壁面に設けられるギヤカバー164内において、このギヤカバー164によって保持されている。
【0103】
なお、ギヤカバー164には、一方の検知窓100と幅方向において対向する位置に、一方の検知窓100に対応する前後方向に長い側面視略楕円形状のカバー検知孔179が形成されている。
また、本体ケーシング2において、各プロセス収容部12には、図17に示すように、ドラムカートリッジ31の着脱を案内するために、ドラムカートリッジ31のドラム軸60が挿通される案内溝101が形成されている。この案内溝101は、左側板8および右側板9において、互いに幅方向外側に窪むように対向して設けられ、上方から下方に向かって背面側に傾斜するようなドラムカートリッジ31の着脱方向に沿って配置されている。
【0104】
各案内溝101の下流側案内部141の下端部(最深部)が、ドラム軸60を受ける受け部102とされている。受け部102は、前後方向においてドラム軸60が丁度嵌合する凹状に形成され、ドラム軸60が突き当たったときに、感光ドラム42と後述する搬送ベルト168とが接触するように、配置されている。
また、各案内溝101の長手方向途中には、背面側に向かって側面視矩形状に窪むドラム位置決め溝103が形成されている。このドラム位置決め溝103は、ドラムボス部56を受けることができるように、左側板8および右側板9の幅方向対向位置に、それぞれ形成されている。
【0105】
また、各案内溝101の上側には、図17に示すように、現像カートリッジ32の現像ボス部95が挿通されるボス挿通溝133が、左側板8および右側板9を切り欠くように形成されている。このボス挿通溝133は、左側板8および右側板9の上端部から、現像カートリッジ32の着脱方向、より具体的には、現像カートリッジ32の着脱時に、現像ボス部95が装着方向および離脱方向に移動する移動経路に沿って、斜め背面側下方に略U字状にストレートに切り欠くように形成されている。
【0106】
そして、このカラーレーザプリンタ1では、図18に示すように、各プロセス収容部12において、まず、各色ごとのドラムカートリッジ31を、対応するドラム収容部13にそれぞれ装着することにより、本体ケーシング2に各ドラムカートリッジ31が装着され、次いで、各色ごとの現像カートリッジ32を、対応する現像収容部14にそれぞれ装着することにより、本体ケーシング2に装着された各ドラムカートリッジ31に、各現像カートリッジ32が装着される。
【0107】
より具体的には、まず、ドラム取っ手57を操作して、ドラムカートリッジ31の各ドラムボス部56を、各案内溝101に挿通させて、ドラムカートリッジ31を下方へ押し下げる。そうすると、ドラムカートリッジ31は、現像収容部14を通過するように案内された後、ドラム収容部13に装着される。
ドラムカートリッジ31のホルダ部43が、現像収容部14の現像収容空間16を通過するときには、ドラムカートリッジ31の各ツノ部51が、現像収容部14の各レール部17と対向して、装着途中において、度々互いに摺擦される。このように、各ツノ部51と各レール部17とを摺擦させれば、スキャナケーシング35の正面壁34とホルダ天壁46との間に隙間を形成して、これらが互いに摺擦されることを阻止することができる。
【0108】
そして、各ドラムボス部56を各ドラム位置決め溝103に受け入れさせれば、ドラムカートリッジ31が、ドラム収容空間15に収容され、延出部44が現像収容部14の延出部収容空間18に収容されることにより、本体ケーシング2に装着される。
このカラーレーザプリンタ1では、各プロセス収容部12において、スキャナケーシング35の正面壁34が、現像収容空間16に向かって膨出するように配置されており、現像収容部14においては、ドラムカートリッジ31に現像カートリッジ32が装着された状態では、現像収容部14でのドラムカートリッジ31の通過が規制されている。しかし、現像収容部14においては、ドラムカートリッジ31から現像カートリッジ32が分離された状態では、現像収容空間16でのドラムカートリッジ31の通過が許容されている。
【0109】
そのため、スキャナケーシング35の正面壁34が、現像収容空間16に向かって膨出することにより、ドラムカートリッジ31および現像カートリッジ32の着脱経路を単純に加算したスペースが確保されていなくても、ドラムカートリッジ31を、現像カートリッジ32と分離した状態で、スキャナケーシング35の正面壁34と干渉することなく現像収容空間16の現像収容空間16に通過させて、ドラム収容部13に装着してドラム収容空間15に収容することができる。そして、その後、後述するように、現像カートリッジ32を、現像収容部14に装着して現像収容領域16に収容すれば、ドラムカートリッジ31および現像カートリッジ32を装着することができる。
【0110】
そして、ホルダ部43がドラム収容部13のドラム収容空間15に収容された状態では、各ツノ部51が、各レール部17を乗り越えて、スキャナケーシング35の下方に配置される。また、スコロトロン型帯電器62の天面側部分も、スキャナケーシング35の下方に配置される。また、感光ドラム42が、後述する搬送ベルト168と接触する。
次いで、現像カートリッジ32の底側把持部96と天側把持部97とを、片手で挟むように把持して、各現像ボス部95を、各ボス挿通溝133に対向させて、現像カートリッジ32を下方へ押し下げる。そうすると、各現像ボス部95が、図17に示す各ボス挿通溝133に挿通され、現像カートリッジ32は、現像収容部14の現像収容空間16に収容され、本体ケーシング2に装着されたドラムカートリッジ31に装着される。
【0111】
また、現像カートリッジ32の装着時には、現像筐体64のソリ部154が、アゴ部153よりも、先に、仕切板10の背面33に接触して、そのままソリ部154が仕切板10の背面33と摺擦しながら装着される。そのため、アゴ部153の損傷を防止することができ、現像ローラ67の周面からのトナーの漏れを確実に防止することができる。
そして、このレーザプリンタ1では、図示しない離間機構によって、非画像形成動作時には、現像カートリッジ32がドラムカートリッジ31に対して、感光ドラム42と現像ローラ67とが離間する離間状態を保持し、画像形成動作時には、感光ドラム42と現像ローラ67とが接触する接触状態となるように、動作される。
【0112】
そして、現像収容部14において、離間状態および接触状態に選択的に配置できるように、ドラムカートリッジ32に装着された現像カートリッジ32では、現像ローラ67の現像ローラ軸157が、ドラム筐体41の位置決め溝48に嵌合することにより、現像カートリッジ32がドラムカートリッジ32に対して位置決めされる。
また、現像筐体64の底壁74の当接突起94が、仕切板10の背面33と当接することで、現像カートリッジ32が現像収容部14に対して位置決めされる。
【0113】
このように装着され、位置決めされた現像カートリッジ32では、図18に示すように、開口部159が背面側、後壁73が正面側となる鉛直方向に対して斜めとなる方向に沿って配置される。より具体的には、トナー収容室92に対して排出口84が下方に配置され、その排出口84に対してアジテータ69が上方に配置される。また、トナー収容室92に対して供給ローラ66および現像ローラ67が下方に配置され、かつ、アジテータ69に対して供給ローラ66および現像ローラ67は、供給ローラ軸155と現像ローラ軸157とを結ぶ線分Yに対して、アジテータ69の回転軸151から鉛直方向下方に延びる鉛直線Zが直交するように、配置される。
【0114】
そして、ドラムカートリッジ31がドラム収容部13に装着されると、図示しない接点間の接続により、感光ドラム42がアース接続され、画像形成動作時には、スコロトロン型帯電器62に帯電バイアスが印加される。また、図示しないギヤの噛合により、画像形成動作時には、図示しないモータからの駆動力が入力され、感光ドラム42が回転される。
【0115】
また、現像カートリッジ32が現像収容部14に装着されると、図示しない接点間の接続により、画像形成動作時には、現像ローラ67の現像ローラ軸157に現像バイアスが印加される。また、カップリング雌部163に、図示しないカップリング雄部が結合して、画像形成動作時には、図示しないモータからの駆動力が入力され、アジテータ69、供給ローラ66および現像ローラ67が回転される。
【0116】
そして、各プロセス部27では、画像形成動作時には、図1に示すように、各現像カートリッジ32においては、トナー収容室92に収容されている各色ごとのトナーが、自重によって排出口84に移動し、アジテータ69によって攪拌されながら、排出口84から排出される。
排出口84から排出されたトナーは、供給ローラ66に供給される。供給ローラ66に供給されたトナーは、供給ローラ66の回転により、現像ローラ67に供給され、このとき、供給ローラ66と、現像バイアスが印加されている現像ローラ67との間で正に摩擦帯電される。
【0117】
現像ローラ67に供給されたトナーは、現像ローラ67の回転に伴って、層厚規制ブレード68の押圧部162と現像ローラ67の現像ローラ層158との間に進入し、一定厚さの薄層として現像ローラ層158の表面に担持される。
一方、ドラムカートリッジ31では、スコロトロン型帯電器62が、帯電バイアスの印加により、コロナ放電を発生させて、感光ドラム42の表面を一様に正帯電させている。感光ドラム42の表面は、感光ドラム42の回転に伴って、スコロトロン型帯電器62により一様に正帯電された後、スキャナユニット30からのレーザ光の高速走査により露光され、用紙3に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
【0118】
さらに感光ドラム42が回転すると、次いで、現像ローラ67の表面に担持されかつ正帯電されているトナーが、現像ローラ67の回転により、感光ドラム42に対向して接触するときに、感光ドラム42の表面に形成されている静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム42の表面のうち、レーザ光によって露光され電位が下がっている露光部分に供給される。これにより、感光ドラム42の静電潜像は、可視像化され、感光ドラム42の表面には、各色ごとに、反転現像によるトナー像が担持される。
【0119】
転写部28は、図1に示すように、本体ケーシング2内において、給紙部4の上方であって、各プロセス収容部12の下方において正背方向に沿って配置され、駆動ローラ166、従動ローラ167、搬送ベルト168および転写ローラ169を備えている。
駆動ローラ166は、イエロープロセス部16Yが収容されるプロセス収容部12よりも正面側に配置されている。従動ローラ167は、ブラックプロセス部16Kが収容されるプロセス収容部12よりも背面側に配置されている。
【0120】
また、搬送ベルト168は、エンドレスベルトからなり、カーボンなどの導電性粒子を分散した導電性のポリカーボネートやポリイミドなどの樹脂によって形成されている。この搬送ベルト168は、駆動ローラ166と従動ローラ167との間に巻回されている。
そして、駆動ローラ166の駆動により、従動ローラ167が従動され、搬送ベルト168が、これら駆動ローラ166および従動ローラ167の間を、各プロセス部27の感光ドラム42と対向して接触する画像形成位置において、感光ドラム42と同方向に回転するように、周回移動される。
【0121】
また、転写ローラ169は、駆動ローラ166および従動ローラ167の間に巻回されている搬送ベルト168内において、各プロセス部16の感光ドラム42と、搬送ベルト168を挟んで対向するように、それぞれ設けられている。この転写ローラ169は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料などの弾性部材からなるローラ層が被覆されている。また、転写ローラ169は、搬送ベルト168と対向して接触する画像形成位置において、搬送ベルト168の周回移動方向と同方向に回転するように、回転可能に設けられており、転写時には、転写バイアスが印加される。
【0122】
そして、給紙部4から給紙された用紙3は、駆動ローラ166の駆動および従動ローラ167の従動により周回移動される搬送ベルト168によって、正面側から背面側に向かって、搬送ベルト168と各プロセス部27の感光ドラム42との間の画像形成位置を、順次通過するように搬送され、その搬送中に、各プロセス部27の感光ドラム42に担持されている各色毎のトナー像が、順次転写され、これにより、用紙3にカラー像が形成される。
【0123】
すなわち、たとえば、イエロープロセス部27Yの感光ドラム42の表面に担持されたイエローのトナー像が、用紙3に転写されると、次いで、マゼンタプロセス部27Mの感光ドラム42の表面に担持されたマゼンタのトナー像が、既にイエローのトナー像が転写されている用紙3に重ねて転写され、同様の動作によって、シアンプロセス部16Cの感光ドラム42の表面に担持されたシアンのトナー像、ブラックプロセス部16の感光ドラム42の表面に担持されたブラックのトナー像が重ねて転写され、これによって、用紙3にカラー像が形成される。
【0124】
このようなカラー像の形成において、このカラーレーザプリンタ1は、各プロセス部27において、ドラムカートリッジ31および現像カートリッジ32を1組として、異なる色に対応して複数組設けられているタンデム方式の装置構成であるため、モノクロ画像を形成する速度とほぼ同じ速度で、各色毎のトナー像を形成して、迅速なカラー像の形成を達成することができる。そのため、小型化を図りつつ、カラー画像を形成することができる。
【0125】
定着部29は、本体ケーシング2におけるブラックプロセス部16Kが収容されるプロセス収容部12よりも背面側であって、感光ドラム42と搬送ベルト168とが接触する画像形成位置と、正背方向において対向するように配置されている。この定着部29は、加熱ローラ170および加圧ローラ171を備えている。
加熱ローラ170は、その表面に離型層が形成される金属素管からなり、その軸方向に沿ってハロゲンランプが内装されている。そして、ハロゲンランプにより、加熱ローラ170の表面が定着温度に加熱される。また、加圧ローラ171は、加熱ローラ170を押圧するように設けられている。
【0126】
そして、用紙3上に転写されたカラー像は、次いで、定着部29に搬送され、用紙3が加熱ローラ170と加圧ローラ171との間を通過する間に、熱定着される。
排紙部6は、排紙側U字パス172、排出手段としての排紙ローラ173、および、排紙トレイ174を備えている。
排紙側U字パス172は、上流側端部が、下方において定着部29に隣接し、用紙3が背面側に向かって給紙されるように、下流側端部が、上方において排紙トレイ174に隣接し、用紙3が正面側に向かって排紙されるような、略U字状の用紙3の搬送経路として形成されている。
【0127】
排紙ローラ173は、排紙側U字パス172の下流側端部に、1対のローラとして設けられている。
排紙トレイ174は、本体ケーシング2の上面に、正面側から背面側に向かって下方に傾斜する傾斜壁として形成されている。
定着部29から搬送されてくる用紙は、排紙側U字パス172の上流側端部に、背面側に向かって給紙され、その給紙側U字パス84内において、搬送方向が反転され、排紙ローラ173により、正面側に向かって排紙トレイ174上に排紙される。
【0128】
そして、このカラーレーザプリンタ1では、上記したように、給紙部4におけるピックアップローラ22の、正面側に向けての用紙3のピックアップ方向と、各画像形成位置での背面側に向けての用紙3の搬送方向とが反対方向で、また、各画像形成位置での背面側に向けての用紙3の搬送方向と、排紙部6における排紙ローラ173の、正面側に向けての用紙3の排紙方向とが反対方向となるように、配置されている。そのため、用紙3の搬送経路を確保しつつ、装置の小型化を図ることができる。
【0129】
また、このカラーレーザプリンタ1では、各プロセス収容部12において、ドラムカートリッジ31および現像カートリッジ32は、ドラム収容部13および現像収容部14に、正背方向および上下方向(用紙3の厚さ方向)に対して傾斜する方向、つまり、上方から下方に向かって背面側に傾斜する方向に沿って着脱される。そのため、ドラムカートリッジ31および現像カートリッジ32の着脱の操作性の向上を図ることができる。
【0130】
また、このカラーレーザプリンタ1では、正背方向において、複数組のドラムカートリッジ31および現像カートリッジ32と、それに対応する複数のスキャナユニット30とが、交互に配置されている。そのため、これらの効率的な配置により、装置の小型化を図ることができる。
また、このカラーレーザプリンタ1に装着される現像カートリッジ32では、トナー収容室92には、天壁87と底壁74との間に、補強柱65が架設されているので、天壁87と底壁74との間で圧縮方向の応力が作用しても、補強柱65によってその応力を受け止めることができる。その結果、トナー収容室92の剛性の向上を図ることができる。しかも、補強柱65は、天壁87と底壁74との間、すなわち、トナー収容室92内に設けられているので、現像カートリッジ32の外形形状とは無関係に、現像カートリッジ32の薄型化を図りつつ、トナー収容室92の剛性の向上を図ることができる。
【0131】
また、この現像カートリッジ32では、補強柱65は、各側壁72、後壁73および仕切壁83のいずれからも離間した位置であって、トナー収容室92の幅方向および前後方向の中央部に配置されている。そのため、トナー収容室92内において、これら各側壁72、後壁73および仕切壁83から、より内側の空間を補強することができる。その結果、トナー収容室92のさらなる剛性の向上を図ることができる。
【0132】
また、補強柱65は、回転軸151の軸方向においてアジテータ69の攪拌部材152の回転軌跡の投影面と重ならず、回転駆動される攪拌部材152と接触しない位置であって、アジテータ69よりも後方に配置されている。
たとえば、補強柱65をアジテータ69と接触する位置に配置して、攪拌部材152を変形させつつ補強柱65と摺擦させながら回転駆動させる場合には、アジテータ69に余分な負荷が作用し、また、騒音の原因になる。
【0133】
しかし、このように、補強柱65を、回転駆動される攪拌部材152と接触しない位置に配置すれば、アジテータ69に余分な負荷が作用することを防止することができ、また、騒音の発生も防止することができる。
また、たとえば、図20に示すように、回転軸151の軸方向の中央部において、攪拌部材152の回転軌跡の投影面と重なる位置に切欠部125を形成して、その切欠部125内に補強柱65を配置する場合には、回転軸151の軸方向において、攪拌部材152の攪拌性能のばらつきが発生する。
【0134】
しかし、このように、補強柱65を、回転軸151の軸方向において攪拌部材152の回転軌跡の投影面と重ならない位置に配置すれば、攪拌部材152の攪拌性能に、ばらつきを生じさせることなく、攪拌部材152の効率のよい攪拌を確保しつつ、補強柱65を配置することができる。
また、アジテータ69は、排出口84の近傍に配置されており、アジテータ69に対して排出口84の反対側の空間が変形しやすくなるが、補強柱65によって、そのような空間を補強することができる。その結果、排出口84からのトナーの円滑な排出を確保しつつ、トナー収容室92のさらなる剛性の向上を図ることができる。
【0135】
また、この現像カートリッジ32は、薄型に形成されており、現像カートリッジ32の着脱時には、操作者が、現像カートリッジ32の底側把持部96と天側把持部97とを、片手で挟むように把持することができるが、その把持により、天壁87および底壁74における底側把持部96および天側把持部97がそれぞれ設けられている部分に、圧縮方向の応力が作用する。
【0136】
しかし、補強柱65は、底側把持部96と対向する底壁74の内壁面と、天側把持部97と対向する天壁87の内壁面とに架設されているので、その圧縮方向の応力を確実に受け止めることができる。そのため、操作者の把持による変形を防止して、トナー収容室92のさらなる剛性の向上を図ることができる。
補強柱65は、支柱部材81と嵌合筒部91との嵌合により、トナーの排出方向の上流側(現像カートリッジ32の装着状態における上方)に向かう先細り形状を有する断面略雫形状に形成されており、先細り形状として形成されている略V字形状の両テーパ面が、トナーを排出方向に案内するための案内面82とされている。
【0137】
そのため、補強柱65においては、この案内面82によって、トナーを排出方向の下流側(現像カートリッジ32の装着状態における下方)に向けて円滑に案内することができる。その結果、トナーが補強柱65に引っ掛かって滞留することを防止することができる。また、案内面82は、トナーの排出方向の上流側に向かう先細り形状として形成されているので、トナーは、その先細り形状として形成された案内面82に沿って、排出方向の下流側に向けて円滑に案内される。そのため、トナーが補強柱65に引っ掛かって滞留することを、より確実に防止することができる。
【0138】
また、補強柱65は、天壁87に設けられる嵌合筒部91が、底壁74に設けられる支柱部材81を嵌合することにより、底壁74と天壁87との間に架設されている。そのため、支柱部材81の嵌合筒部91での嵌合によって、補強柱65を、底壁74と天壁87との間に確実に架設することができ、より一層、トナー収容室27の剛性の向上を図ることができる。
【0139】
また、補強柱65は、上記したように、トナー充填口98に直管からなるトナー充填ノズル99を挿入して、トナー収容室92内にトナーを充填する充填方向の延長線Xと重ならない位置であって、その延長線Xよりも前方に配置されている。そのため、トナーの充填時に、充填されるトナーが補強柱65に直接当たる割合を減少させることができる。そのため、トナーの円滑な充填を達成することができる。
【0140】
また、トナー充填口98は、回転軸151の軸方向において攪拌部材152の回転軌跡の投影面と重ならない位置であって、アジテータ69よりも後方に配置されている。そのため、トナーの充填時に、充填されるトナーがアジテータ69に直接当たる割合を減少させることができる。そのため、トナーのより円滑な充填を達成することができる。
とりわけ、トナー充填口98は、各前側壁75の対向間距離よりも長い対向間距離の各後側壁77の一方に設けられているので、トナーの充填効率の向上を図ることができる。
【0141】
また、支柱部材81は、平板状の底壁74に設けられており、嵌合筒部91も、平板状の中天壁90に設けられている。そのため、トナー収容室92を薄型化することができる。
また、補強柱65は、互いに幅方向において対向配置される各検知窓100の間を通過する検知光の光路と重ならない位置であって、光路より後方に配置されている。そのため、検知光を確実に通過させて、簡易かつ確実なトナーの残量検知を達成することができる。
【0142】
また、この現像カートリッジ32において、前側壁75の外壁面には、アジテータ69、供給ローラ66および現像ローラ67を駆動するための図示しないギヤ列やカップリング雌部163が設けられるので、トナー収容室92において、アジテータ69の回転軸151の軸方向の長さを長くとると、図示しないギヤ列やカップリング雌部163がさらに幅方向外方に膨出して、現像カートリッジ32の小型化を図ることが困難となる。
【0143】
そのため、この現像カートリッジ32では、アジテータ69が配置されている各前側壁75間の対向距離を、アジテータ69に対して排出口84の反対側に配置されている各後側壁77間の対向距離よりも短くして、各後側壁77間の対向距離をより長くとって、トナーの収容量を増大させながら、一方の前側壁75の外壁面に設けられるギヤカバー164によって、図示しないギヤ列やカップリング雌部163を保持することで、これら図示しないギヤ列やカップリング雌部163を、コンパクトに配置している。
【0144】
しかも、この現像カートリッジ32では、各傾斜壁76の内壁面が、トナーの排出を案内するための傾斜面178とされているので、各前側壁75間の対向距離が、各後側壁77間の対向距離よりも短くても、それらの間に段差がなく、それらの間でトナーを滞留させることなく、傾斜面178によって、トナーを円滑に案内して、トナー収容室92から排出することができる。
【0145】
また、この現像カートリッジ32では、トナー収容室92において、前天壁88および後天壁89は、底壁74に対して、後天壁89と底壁74との対向距離が、前天壁88と底壁74との対向距離よりも長くなるように配置されている。このような配置により、現像カートリッジ32の着脱において、スキャナユニット30などとの相対配置において、より支障の少ない現像カートリッジ32の後方位置におけるトナーの収容量を増大させることができる。その結果、現像カートリッジ32の円滑な着脱を確保しつつ、トナーの収容量を増大させることができる。
【0146】
また、この現像カートリッジ32では、トナー収容室92と連通する現像室93の前端部において、現像ローラ67が、その前面が開口部159から露出するように配置されている。そのため、トナー収容室92に収容されているトナーを現像室93に効率よく排出して、現像ローラ67に効率よく担持させることができる。
また、この現像カートリッジ32は、現像収容部14に装着された状態では、トナー収容室92に収容されているトナーが自重によって排出口84へ移動するので、簡易な構成により、トナーの円滑な排出を達成することができる。
【0147】
また、現像収容部14に装着された状態では、アジテータ69が、排出口84の上方近傍に配置されているので、自重によって排出口84へ移動するトナーを、アジテータ69によって、排出口84から一定した排出量で排出することができる。そのため、現像ローラ67でのトナーの安定した担持を確保することができ、安定した画像形成を達成することができる。
【0148】
また、現像収容部14に装着された状態では、トナー収容室92に対して供給ローラ66および現像ローラ67が下方に配置され、かつ、アジテータ69に対して供給ローラ66および現像ローラ67は、供給ローラ軸155と現像ローラ軸157とを結ぶ線分Yに対して、アジテータ69の回転軸151から鉛直方向下方に延びる鉛直線Zが直交するように、配置される。そのため、現像カートリッジ32の薄型化を図ることができる。
【0149】
なお、上記の説明では、トナー収容室内において、補強柱65を1本設けたが、たとえば、図21に第2実施形態として示すように、多数設けることもできる。なお、図21において、上記した部材と同様の部材には、対応する符号を付し、その説明を省略する。
すなわち、図21においては、底壁74の内壁面において、支柱部材81が、前方位置と後方位置との間であって幅方向において、互いに間隔を隔てて3本設けられている。また、天壁87の内壁面には、嵌合筒部91が、中天壁90の幅方向において、互いに間隔を隔てて3本設けられている。
【0150】
そして、図21に示す現像カートリッジ32では、箱部材70に蓋部材71を被せるときに、3本の支柱部材81が、3本の嵌合筒部91と、それぞれ嵌合することで、3本の補強柱65が形成されている。
このように複数の補強柱65が設けられることで、トナー収容室92の剛性をさらに向上させることができる。
【0151】
また、上記の説明では、補強柱65を、底壁74の内壁面において、各側壁72、後壁73および仕切壁83のいずれからも離間した位置に配置したが、本発明において、補強部は、各側壁72、後壁73および仕切壁83のいずれかと連続して形成することもできる。
たとえば、図22に示す第3実施形態では、底壁74の内壁面には、後壁73と連続する3枚の補強板176を設ける一方、後天壁89の内壁面には、複数の補強板176に対応して3枚の補強板受け部材177が設けられている。
【0152】
各補強板176は、底壁74の後端部において、幅方向において互いに間隔を隔てて、天面側に向かって立設され、後壁73の内壁面から連続して、前後方向に沿って延びるように配置されている。
各補強板受け部材177は、後天壁89の後端部において、各補強板176に対応するように、幅方向において互いに間隔を隔てて、底面側に向かって立設され、前後方向に沿って延びるように配置されている。各補強板受け部材177は、2枚の挟持板178が補強板176を挟持できる間隔を隔てて対向するように形成されている。
【0153】
そして、図22に示す現像カートリッジ32では、箱部材70に蓋部材71を被せるときに、3枚の補強板176が、3枚の補強板受け部材177によって、それぞれ挟持されることで、底壁74と天壁87との間に架設される補強部が形成される。
さらに、第4実施形態にとして図23ないし図25に示すように、本発明の補強部を、排出口84に隣接配置される補強リブ200として設けることもできる。なお、図23ないし図25において、上記した部材と同様の部材には、対応する符号を付し、その説明を省略する。
【0154】
すなわち、図24および図25に示すように、補強リブ200は、厚さ方向に沿って延びる突条形状をなし、排出口84と隣接して、幅方向に沿って互いに間隔を隔てて複数(3つ)設けられている。
各補強リブ200は、その底面側端部201が、天面側に向かって断面円弧状に突出する排出壁78に沿って、排出壁78と連続するように、排出壁78の内壁面から立設している。また、その天面側端部202が、仕切壁83の後壁面に沿って、仕切壁83と連続するように、仕切壁83の内壁面から立設している。
【0155】
また、底面側端部201と天面側端部202との間の中央部203は、幅方向に延びる排出口84を、直交方向(厚さ方向)に横切るように配置されている。また、中央部203には、排出口84内に嵌入される嵌入部204が形成されている。
仕切壁83の底面側端面は、後端から前端に向かって天面側に傾斜しており、嵌入部204は、中央部203と一体的に形成されており、その天面側端部が、仕切壁83の底面側端面に沿って接触するように形成され、その底面側端部が、排出壁78の前端部と供給ローラ収容壁79の後端部との接続部分の天面側端面に沿って接触するように形成されている。また、中央部203の前側端面は、天面側端部が仕切壁83の前側端面に連続するように、また、底面側端部がローラ収容壁79の後端部の前側端面に連続するように形成されている。
【0156】
また、蓋部材71における前側の当接部86には、複数の補強リブ200に対応して複数(3つ)の補強リブ係止部205が設けられている。各補強リブ係止部205は、各補強リブ200を幅方向において挟持する1対の挟持片206を備えている。なお、第4実施形態では、当接部86も本発明の天壁を構成する。
そして、図24および図25に示す現像カートリッジ32では、箱部材70に蓋部材71を被せるときに、3つの補強リブ200の天面側端部が、3つの補強リブ係止部205の1対の挟持片206によって、それぞれ挟持されることで、底壁74と天壁87との間に架設され、補強リブ200からなる補強部が形成される。これによって、図23に示すように、排出口84が、幅方向において補強リブ200によって区画されるように間隔を隔てて開口される。
【0157】
現像カートリッジ32において、トナー収容室92と現像室93とを区画すると、トナー収容室92と現像室93とを連通させるために排出口84を形成する必要がある。しかし、排出口84を形成すると、トナー収容室92と現像室93との間において現像カートリッジ32の強度が低下するので、操作者が、現像カートリッジ32の底側把持部96と天側把持部97とを、片手で挟むように把持すると、その把持により、天壁87および底壁74の圧縮方向に応力が作用して、現像カートリッジ32がぺこぺこと変形し、トナー収容室92内のトナーが排出口84から現像室93の現像ローラ67へ向かって噴出する場合がある。
【0158】
しかし、このように、排出口84に隣接して補強リブ200を設けると、トナーを排出口84から円滑に排出しつつ、排出口84を補強リブ200によって補強することができる。そのため、天壁87と底壁74との間で圧縮方向の応力が作用しても、補強リブ200によってその応力を受け止めることができ、トナー収容室92と現像室93との間の剛性の向上を図ることができる。その結果、現像カートリッジ32がぺこぺこと変形することを防止することができ、トナー収容室92内のトナーが排出口84から現像室93の現像ローラ67へ向かって噴出することを防止することができる。
【0159】
また、第4実施形態では、本発明の補強部を、排出口84に隣接配置される補強リブ200として形成したが、第5実施形態にとして図26および図27に示すように、本発明の補強部を、仕切壁83と、仕切壁83と排出壁78の前端部とを連結する連結壁207として、排出口84に設けることもできる。なお、図26ないし図27において、上記した部材と同様の部材には、対応する符号を付し、その説明を省略する。
【0160】
すなわち、図26ないし図27に示すように、連結壁207は、厚さ方向に沿って延びる柱形状をなし、排出口84において、幅方向に沿って互いに間隔を隔てて複数(3つ)設けられている。各連結壁207は、天面側端部が、仕切壁83の底面側端面に連続するように形成され、その底面側端部が、排出壁78の前端部と供給ローラ収容壁79の後端部との接続部分の天面側端面に連続するように形成されている。また、各連結壁207の前側端面は、天面側端部が仕切壁83の前側端面に連続するように、また、底面側端部がローラ収容壁79の後端部の前側端面に連続するように形成されている。
【0161】
そして、図26および図27に示す現像カートリッジ32では、箱部材70に蓋部材71を被せて、蓋部材71における前側の当接部86を、連結壁207の天面側端面に当接させれば、底壁74と天壁87との間に架設され、仕切壁83と連結壁207とからなる補強部が形成される。なお、第5実施形態では、当接部86も本発明の天壁を構成する。
このようにして、仕切壁83に連結壁207を形成すれば、トナーを排出口84から円滑に排出しつつ、排出口84を連結壁207によって補強することができる。そのため、上記したように、天壁87と底壁74との間で圧縮方向の応力が作用しても、連結壁207によってその応力を受け止めることができ、トナー収容室92と現像室93との間の剛性の向上を図ることができる。その結果、現像カートリッジ32がぺこぺこと変形することを防止することができ、トナー収容室92内のトナーが排出口84から現像室93の現像ローラ67へ向かって噴出することを防止することができる。
【0162】
また、第5実施形態では、排出口84は、仕切壁83によって、その天面側が幅方向に沿って閉鎖される一方、連結壁207によって、幅方向に沿って区画されるように、間隔を隔てて開口される。そのため、排出口84をより一層補強することができ、排出口84の変形を防止して、トナーの円滑な排出を確保することができる。
なお、上記の説明では、各感光ドラム42から、直接、用紙3に転写するタンデム方式のカラーレーザプリンタ1を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、各色毎のトナー像を、各感光体から一旦中間転写体に転写し、その後、用紙に一括転写する中間転写タイプのカラーレーザプリンタとして構成することもでき、さらには、モノクロのレーザプリンタとして構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】本発明の画像形成装置としてのカラーレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。
【図2】図1に示すカラーレーザプリンタのドラムカートリッジを前側天面側から見た斜視図である。
【図3】図1に示すカラーレーザプリンタのドラムカートリッジを後側底面側から見た斜視図である。
【図4】図1に示すカラーレーザプリンタのドラムカートリッジの平面図である。
【図5】図1に示すカラーレーザプリンタのドラムカートリッジの正面図である。
【図6】図1に示すカラーレーザプリンタのドラムカートリッジの右側面図である。
【図7】図1に示すカラーレーザプリンタのドラムカートリッジの左側面図である。
【図8】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの前側天面側から見た斜視図である。
【図9】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの後側底面側から見た斜視図である。
【図10】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの正面図である。
【図11】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの右側面図である。
【図12】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの左側面図である。
【図13】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの平面図である。
【図14】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの底面図である。
【図15】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの分解斜視図である。
【図16】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの要部側断面図である。
【図17】図1に示すカラーレーザプリンタの本体ケーシングの正面側上方から見た斜視図である。
【図18】ドラムカートリッジおよび現像カートリッジの本体ケーシングに対する装着を説明するための側面図である。
【図19】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジにおいて、トナーの充填状態を示す分解斜視図である。
【図20】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの他の実施形態(アジテータの切欠部に支柱部材を配置する態様)を示す分解斜視図である。
【図21】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの第2実施形態(補強柱を複数設ける態様)を示す分解斜視図である。
【図22】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの第3実施形態(補強部が後壁から連続する態様)を示す分解斜視図である。
【図23】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの第4実施形態(補強部が排出口に隣接して設けられている態様)を示す、前側天面側から見た斜視図である。
【図24】図23に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの第4実施形態の側断面図である。
【図25】図23に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの第4実施形態の分解斜視図である。
【図26】図1に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの第5実施形態(補強部が排出口に設けられている態様)を示す、側断面図である。
【図27】図26に示すカラーレーザプリンタの現像カートリッジの第5実施形態の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0164】
1 カラーレーザプリンタ
2 本体ケーシング
3 用紙
22 ピックアップローラ
30 スキャナユニット
31 ドラムカートリッジ
32 現像カートリッジ
65 補強柱
66 供給ローラ
67 現像ローラ
69 アジテータ
72 側壁
73 後壁
74 底壁
75 前側壁
76 傾斜壁
77 後側壁
81 支柱部材
82 案内面
83 仕切壁
84 排出口
87 天壁
88 前天壁
89 後天壁
90 中天壁
91 嵌合筒部
92 トナー収容室
93 現像室
96 底側把持部
97 天側把持部
98 トナー充填口
100 検知窓
151 回転軸
152 攪拌部材
155 供給ローラ軸
157 現像ローラ軸
159 開口部
173 排紙ローラ
178 傾斜面
200 補強リブ
207 連結壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を収容する現像剤収容部を備え、画像形成装置に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジにおいて、
前記現像剤収容部は、底壁と、前記底壁と間隔を隔てて対向配置される天壁と、前記底壁と前記天壁との間に架設される補強部とを備えていることを特徴とする、プロセスカートリッジ。
【請求項2】
前記現像剤収容部は、前記底壁の周端部と前記天壁の周端部との間に設けられる周側壁を備えており、
前記補強部は、前記周側壁から離間した位置に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
前記現像剤収容部内には、現像剤を攪拌するために回転駆動されるアジテータが設けられており、
前記補強部は、前記アジテータと接触しない位置に配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
前記補強部は、前記アジテータの長手方向において、前記アジテータの回転軌跡の投影面と重ならない位置に配置されていることを特徴とする、請求項3に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
前記現像剤収容部には、現像剤を排出するための排出口が形成されており、
前記アジテータは、前記排出口の近傍に配置されていることを特徴とする、請求項3または4に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項6】
前記底壁の外壁面と、前記天壁の外壁面とには、操作者の把持領域を示すための把持領域指示部が設けられており、
前記補強部は、前記底壁の外壁面に設けられた前記把持領域指示部と対向する前記底壁の内壁面と、前記天壁の外壁面に設けられた前記把持領域指示部と対向する前記天壁の内壁面とに、架設されていることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項7】
前記現像剤収容部には、現像剤を排出するための排出口が形成されており、
前記補強部には、現像剤を前記排出口から排出するための排出方向の上流側部分において、現像剤を排出方向の下流側に向かって案内するための案内面が形成されていることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項8】
前記案内面は、現像剤の排出方向の上流側に向かう先細り形状として、形成されていることを特徴とする、請求項7に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項9】
前記補強部は、前記底壁および前記天壁のいずれか一方に設けられ、他方に向かって突出する支柱部材と、他方に設けられ、前記支柱部材と嵌合する嵌合部材とを備えていることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項10】
前記現像剤収容部には、現像剤を充填するための充填口が形成されており、
前記補強部は、前記充填口から充填される現像剤の充填方向に沿って前記充填口から前記現像剤収容部内に延びる延長線と重ならない位置に、配置されていることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項11】
前記充填口は、前記アジテータの長手方向において、前記アジテータの回転軌跡の投影面と重ならない位置に配置されていることを特徴とする、請求項10に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項12】
前記補強部が架設されている前記底壁および前記天壁は、略平板状であることを特徴とする、請求項1ないし11のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項13】
前記現像剤収容部には、現像剤の残量を検知するための検知光を通過させる検知窓が形成されており、
前記補強部は、前記検知光の光路と重ならない位置に配置されていることを特徴とする、請求項1ないし12のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項14】
前記現像剤収容部は、前記アジテータの長手方向に沿って互いに間隔を隔てて対向配置される2つの側壁を備え、
前記アジテータが配置されている第1位置の各前記側壁間の距離が、前記アジテータに対して前記排出口の反対側に配置されている第2位置の各前記側壁間の距離よりも、短いことを特徴とする、請求項5ないし13のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項15】
各前記側壁は、前記第1位置から前記第2位置にわたって、各前記側壁間の距離が変化する対向距離変化部を備え、
前記対向距離変化部は、現像剤の排出を案内するための傾斜面を備えていることを特徴とする、請求項14に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項16】
前記充填口は、前記第2位置の各前記側壁の少なくともいずれか一方に形成されていることを特徴とする、請求項14または15に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項17】
前記プロセスカートリッジの装着方向上流側部分における前記底壁の内壁面と前記天壁の内壁面との間の距離が、前記プロセスカートリッジの装着方向下流側部分における前記底壁の内壁面と前記天壁の内壁面との間の距離よりも、長いことを特徴とする、請求項1ないし16のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項18】
前記プロセスカートリッジは、前記現像剤収容部と連通するように、前記現像剤収容部に隣接配置される現像部を備え、
前記現像部は、現像剤を担持する現像ローラを備え、前記現像ローラの一部を露出させる開口部が形成されていることを特徴とする、請求項1ないし17のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項19】
前記現像剤収容部には、現像剤を排出するための排出口が形成されており、
前記補強部は、前記排出口に隣接して設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項20】
前記現像剤収容部には、現像剤を排出するための排出口が形成されており、
前記補強部は、前記排出口に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項21】
前記補強部は、前記排出口の長手方向に沿って前記排出口の天面側を閉鎖する仕切壁と、前記排出口の長手方向において互いに間隔を隔てて設けられ、前記仕切壁と前記底壁とを連結する連結壁とを備えていることを特徴とする、請求項20に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項22】
請求項1ないし21のいずれかに記載のプロセスカートリッジを備えていることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項23】
前記現像剤収容部には、現像剤を排出するための排出口が形成されており、
前記プロセスカートリッジは、前記画像形成装置に対して、前記現像剤収容部に収容されている現像剤が自重によって前記排出口へ移動するように、装着されていることを特徴とする、請求項22に記載の画像形成装置。
【請求項24】
前記現像剤収容部内には、現像剤を攪拌するために回転駆動されるアジテータが設けられており、
前記アジテータは、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置に装着されている状態において、前記排出口の上方に配置されていることを特徴とする、請求項23に記載の画像形成装置。
【請求項25】
前記プロセスカートリッジは、現像剤を担持する現像ローラと、前記現像剤収容部に収容されている現像剤を、前記現像ローラに供給するための供給ローラとを備えており、
前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置に装着されている状態において、前記現像ローラおよび前記供給ローラは、前記現像剤収容部の下方に配置されていることを特徴とする、請求項22ないし24に記載の画像形成装置。
【請求項26】
前記アジテータは、回転軸と、前記回転軸の周りに設けられる攪拌部材とを備え、
前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置に装着されている状態において、前記現像ローラの軸と前記供給ローラの軸との間を結ぶ線分に、前記回転軸から鉛直方向下方に延びる鉛直線が交差することを特徴とする、請求項25に記載の画像形成装置。
【請求項27】
前記プロセスカートリッジは、複数の色に対応して複数設けられていることを特徴とする、請求項22ないし26のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項28】
記録媒体をピックアップして供給するための供給手段と、記録媒体を排出するための排出手段とを備え、
複数の前記プロセスカートリッジは、記録媒体の搬送経路において、前記供給手段と前記排出手段との間に配置され、
前記供給手段によってピックアップされる記録媒体のピックアップ方向と、複数の前記プロセスカートリッジによって、順次画像が形成される画像形成位置での記録媒体の搬送方向とが、反対方向となり、
前記画像形成位置での記録媒体の搬送方向と、前記排出手段により排出される記録媒体の排出方向とが反対方向となるように、配置されていることを特徴とする、請求項27に記載の画像形成装置。
【請求項29】
前記プロセスカートリッジは、前記画像形成位置での記録媒体の搬送方向およびこれに直交する記録媒体の厚さ方向に対して、傾斜する方向に沿って着脱されることを特徴とする、請求項28に記載の画像形成装置。
【請求項30】
複数の前記プロセスカートリッジに対応して、露光装置が複数設けられており、
前記画像形成位置での記録媒体の搬送方向において、複数の前記プロセスカートリッジと、それに対応する複数の露光装置とが、交互に配置されていることを特徴とする、請求項28または29に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2006−154744(P2006−154744A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−223222(P2005−223222)
【出願日】平成17年8月1日(2005.8.1)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】