モータ用変速機及びその制御器
【課題】原動力を逆回転させると、正回転時と同一の方向に出力が行われながら減速される構造を有する変速機を提供すること。
【解決手段】本発明によるモータ用変速機は、駆動軸を有する通常のモータと、モータの外部を取り囲み、モータの回転力を伝達されて回転される出力カバーと、出力カバーの両側に延長する固定軸と、を備え、駆動軸と出力カバーとの間に設けられる変速機をさらに備える。変速機は、駆動軸の回転方向に応じて選択的に接続され、定速や減速させながら、一定の方向にのみ出力させるものであり、駆動軸が正方向回転されるとき、駆動軸と出力カバーが直結され、正方向に定速出力され、駆動軸が逆方向回転されるとき、駆動軸と出力カバーとの間に減速遊星歯車が噛み合い、正方向に減速出力させる。また、このようなモータ用変速機を出力側の負荷に応じて自動変速させる制御器を提供する。
【解決手段】本発明によるモータ用変速機は、駆動軸を有する通常のモータと、モータの外部を取り囲み、モータの回転力を伝達されて回転される出力カバーと、出力カバーの両側に延長する固定軸と、を備え、駆動軸と出力カバーとの間に設けられる変速機をさらに備える。変速機は、駆動軸の回転方向に応じて選択的に接続され、定速や減速させながら、一定の方向にのみ出力させるものであり、駆動軸が正方向回転されるとき、駆動軸と出力カバーが直結され、正方向に定速出力され、駆動軸が逆方向回転されるとき、駆動軸と出力カバーとの間に減速遊星歯車が噛み合い、正方向に減速出力させる。また、このようなモータ用変速機を出力側の負荷に応じて自動変速させる制御器を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ用変速機に関し、より詳しくは、モータの回転方向が変わると、加速または減速させる変速機を含み、このようなモータの変速を自動的に行なう制御器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、変速機とは、原動力を減速または加速させるための装置である。
【0003】
このような変速機は、原動軸に取り付けられ、自動または手動で変速される。手動の場合は、原動力と変速機との間にクラッチを設け、変速装置への原動力を遮断し状態で変速される。また、自動変速装置は、クラッチのような断続手段がなく、出力側の圧力変化等に応じて自動変速が行われる。
【0004】
しかしながら、従来の技術による手動変速装置は、必ずクラッチを設けなければならないので、使用上の不便さと、装置が肥大となるという問題があった。また、自動変速装置は、変速装置そのものが複雑であり、同様に装置が肥大となりよく故障するという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記問題点を解決しようとなされたものであり、その目的は、原動力を逆回転させると、正回転時と同一の方向に出力が行われて減速される構造を有する変速機を提供することにある。
【0006】
また、他の目的は、原動力を逆回転させると、正回転時と同一の方向に出力が行われて加速される構造を有する変速機を提供することにある。
【0007】
さらに、また他の目的は、このような変速機が内蔵されたモータを自動変速させる制御器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記第一の目的を達成するために、本発明は、モータの原動力を変速機によって出力させる変速方法であって、モータの原動力が正方向であるときは、正方向定速出力させ、モータの原動力が逆方向であるときは、正方向減速出力させることを特徴とする変速方法を提供する。
【0009】
また、上記第二の目的を達成するために、本発明は、モータの原動力を変速機によって出力させる変速方法であって、モータの原動力が正方向であるときは、正方向定速出力させ、モータの原動力が逆方向であるときは、正方向加速出力させることを特徴とする変速方法を提供する。
【0010】
上記第一の方法で駆動される変速機としては、モータの原動力が入力されるリングギアと、リングギアの外周面に配置され、リングギアの正回転時に選択的に拘束され、正回転定速出力させる変速リングギアと、リングギアの内周面に配置され、リングギアの逆回転時に選択的に拘束される太陽歯車と、太陽歯車の外周面と変速リングギアの内周面に噛み合い、変速リングギアを正回転減速出力させる変速遊星歯車と、を備えるモータ用変速機を提供する。
【0011】
この際、リングギアは、その外周面に、正回転時にのみ変速リングギアに拘束されるように、斜線方向に付勢される少なくとも一つの定速爪が設けられて、その内側には、逆回転時にのみ太陽歯車に拘束されるように、斜線方向に付勢される少なくとも一つの変速爪が設けられることが好ましい。
【0012】
また、定速爪及び変速爪の後位には、モータに摩擦回転するように結合され、定速爪及び変速爪のいずれか一つを押す後進干渉防止装置が設けられ、後進干渉防止装置の内側には、係止突起が形成され、係止突起に対応するリングギアには、所定の遊隙が生じるように、係止突起よりも相対的に広い係止溝が形成されることが好ましい。
【0013】
または、リングギアは、その内周面及び外周面上に、いずれか一方向に進行するに伴い、より深く凹まれるとともに、リングギアの内外周面に互いに反対方向に形成されるボール安着溝が設けられ、リングギアの内外周面には、ボール安着溝に挿入されるように、多数のクラッチベアリングを有するクラッチ板が配置され、クラッチ板が定速爪、変速爪、及び後進干渉防止装置を代替してもよい。
【0014】
上記第一の方法で駆動される変速機としては、モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、モータ駆動軸の中間に一方向クラッチRCが結束するとともに、一方向クラッチRCには、さらに出力側と遊星歯車が噛み合い、正方向減速出力されることを特徴とするモータ用変速機を提供する。
【0015】
または、モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、モータ駆動軸の中間には、出力側と遊星歯車で噛み合うが、遊星歯車のキャリアがモータに一方向クラッチRCで結束され、正方向減速出力されることを特徴とするモータ用変速機を提供する。
【0016】
または、モータ駆動軸に遊星歯車が噛み合い、遊星歯車が固定される他側のキャリアが前記モータと一方向クラッチRCで結束され、遊星歯車の一側には、キャリアの役割をする出力側が一方向クラッチCで結束され、遊星歯車が公転されるときは、正方向定速出力され、遊星歯車が自転されるときは、正方向減速出力されることを特徴とするモータ用変速機を提供する。
【0017】
上記第二の方法で駆動される変速機としては、モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、駆動軸の中間に一方向クラッチRCが結束するとともに、一方向クラッチRCには、さらにリングギアが結合され、リングギアと出力側との間には遊星歯車が噛み合い、正方向加速出力されることを特徴とするモータ用変速機を提供する。
【0018】
または、モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、モータ駆動軸の中間には、リングギアを結合させるとともに、リングギアをさらに出力側と遊星歯車で噛み合わせるが、遊星歯車のキャリアがモータに一方向クラッチRCで結束され、正方向加速出力されることを特徴とするモータ用変速機を提供する。
【0019】
または、モータ駆動軸にリングギアが結合され、リングギアに遊星歯車が噛み合い、遊星歯車が固定される他側のキャリアが、モータと一方向クラッチRCで結束され、遊星歯車の一側には、キャリアの役割をする出力側が一方向クラッチCで結束され、遊星歯車が公転されるときは、正方向定速出力され、遊星歯車が自転されるときは、正方向加速出力されることを特徴とするモータ用変速機を提供する。
【0020】
また、上記第三の目的を達成するために、本発明は、原動力が正方向であるときは、正方向定速出力させ、原動力が逆方向であるときは、正方向減速出力させる変速機を有するモータを自動変速させる制御器において、出力信号を入力させるスロットルと、入力信号を受けて電流を供給するコントローラと、コントローラに連結されるモータとで構成され、モータには、ホールセンサが設けられ、ホールセンサは、コントローラに連結され、モータに負荷がかかると、コントローラから逆方向電流を供給することを特徴とする制御器を提供する。
【発明の効果】
【0021】
前記したように、本発明によると、入力の回転方向によらず、一方向にのみ出力させるとともに、入力方向が変わると、出力速度を減速または加速に変速させる装置を具現することができ、本発明に用いられる内蔵モータは、トルクが相対的に高いブラシレスモータ(brushless motor、BLDC)を用いて、多段に変速せず、本発明のように2段にのみ変速しても十分な駆動が得られる。
【0022】
また、変速機をモータと一体型で内蔵させ、小型の変速モータを具現することができ、自転車やモーターサイクル等のように外部に突出してはよくない装置にも使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明による変速機が内転型モータに適用された一例を示す断面図である。
【図2】本発明による変速機が内転型モータに適用された一例を示す断面図である。
【図3】本発明による変速機が外転型モータに適用された一例を示す断面図である。
【図4a】図3に示した後進干渉防止装置の作動原理を示すための図である。
【図4b】図4a及び図4bは、図3に示した後進干渉防止装置の作動原理を示すための図である。
【図5】図4a及び4bの定速爪及び変速爪の代わりに用いられるクラッチベアリングによる拘束手段を示すための図である。
【図6】図4a及び4bの定速爪及び変速爪の代わりに用いられるクラッチベアリングによる拘束手段を示すための図である。
【図7a】本発明による変速機の他の実施形態による減速方法を示すための図である。
【図7b】本発明による変速機の他の実施形態による減速方法を示すための図である。
【図7c】本発明による変速機の他の実施形態による減速方法を示すための図である。
【図7d】本発明による変速機の他の実施形態による減速方法を示すための図である。
【図8a】本発明による変速機の他の実施形態による加速方法を示すための図である。
【図8b】本発明による変速機の他の実施形態による加速方法を示すための図である。
【図8c】本発明による変速機の他の実施形態による加速方法を示すための図である。
【図8d】本発明による変速機の他の実施形態による加速方法を示すための図である。
【図9】本発明による変速機が適用されたモータを自動変速させる制御器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付した図面に基づき、本発明の好適な実施形態について詳述する。
【0025】
図1乃至図3は、本発明によるモータ用変速機を示す断面図であり、図1及び図2は、内転型モータに適用された変速機を示し、図3は、外転型モータに適用された変速機を示す図である。
【0026】
好ましくは、本発明の図1乃至図3は、モーターサイクル用のモータを示しているが、図示の一実施形態におけるモーターサイクルのみならず、自動車のような運送機械、電動工具等のような産業機械、及び玩具用に到るまで多様に適用され得る。
【0027】
本発明は、図1及び図2に示すように、電力が供給されて回転するモータ110と、モータ110を取り囲んで形成され、モータ110の回転力によって回転する出力カバー115と、出力カバー115の一側に延長する第1固定軸113と、出力カバー115の他側に延長する第2固定軸112とを有し、モータ110と第1固定軸113との間、または、モータ110と第2固定軸112との間には、変速機130が設けられる。
【0028】
この際、出力カバー115は、モータ110の外周面を取り囲む中間カバー116と、モータ110の一側及び他側を取り囲む左右側カバー117、118とからなる。また、左側カバー117の一側及び右側カバー118の他側には、動力を伝達させる通常のギアやスプロケットまたはプーリーのような動力伝達手段が設けられる。
【0029】
また、第1固定軸113と左側カバー117との間及び第2固定軸112と右側カバー118との間には、出力カバー115の円滑な回転のためにベアリングが内蔵される。
【0030】
また、モータ110に電源を印加させるための電源ケーブル114は、第2固定軸の内部に貫通して配線される。
【0031】
変速機130は、減速部120と変速部を有する。または、変速機130は、変速部のみを有してもよい。すなわち、減速部120は、モータ110の駆動力を1次減速した後、変速部に伝達する手段である。駆動軸111とリングギア131との間に減速遊星歯車122を設けて減速を図ることができる。この際、減速遊星歯車122を固定させるキャリアの構成が必須である。キャリア121は、モータ110側に取り付けて結合させる。
【0032】
または、減速遊星歯車122無しに、駆動軸111とリングギア131を直接結合し、減速無しに出力させてもよい。
【0033】
または、図3のような外転型モータでは、軸による駆動方式ではないので、モータ110の駆動軸111そのものがリングギア131の役割をすることができる。
【0034】
前記したリングギア131に変速部が接続される。変速部は、リングギア131の外則に選択的に拘束される変速リングギア150と、リングギア131の内側に選択的に拘束される太陽歯車160と、さらに太陽歯車160の外側放射上に噛み合うとともに、変速リングギア150の内側に噛み合う変速遊星歯車162と、を有する。
【0035】
この際、変速リングギア150は、互いに直径の異なる2段の層が形成されるようにし、1段ではリングギア131と接続され、2段では変速遊星歯車162と噛み合うようにする。また、太陽歯車160も同様に、互いに直径の異なる2段の層が形成されるようにし、1段ではリングギア131と接続され、2段では変速遊星歯車162と噛み合うようにする。
【0036】
また、変速リングギア150は、出力カバー115にネジ等によって結合され、変速リングギア150の回転力を出力カバー115に伝達する。
【0037】
また、本発明は、変速遊星歯車162を固定させる変速キャリアの構成が必須であり、変速キャリア161は、第1固定軸113の外側に一体で結合される。
【0038】
一方、リングギア131の回転力を選択的に変速リングギア150または太陽歯車160で拘束させるために、リングギア131には、定速爪132及び変速爪133が形成される。
【0039】
図4a及び図4bは、定速爪及び変速爪が形成され、選択的に拘束される作動を示す図である。図4a及び図4bに示すように、定速爪132及び変速爪133は、リングギア131の外周面及び内周面に互いに反対する斜線方向に少なくとも一つが突出して形成される。この際、定速爪132及び変速爪133の一端は、リングギア131にヒンジ結合され、付勢されるために、定速爪132及び変速爪133とリングギア131との間にスプリング(圧縮スプリング、ピンスプリングなど)が内蔵される。
【0040】
従って、リングギア131がいずれか一方向に回転されると、変速リングギア150や太陽歯車160のいずれか一つが接続され、動力が伝達されるようになる。
【0041】
より詳しくは、例えば、モータ110が正回転すると、遊星歯車122及びリングギア131が逆回転する。リングギア131の逆回転で、変速爪133によって太陽歯車160が拘束され逆回転される。さらに変速遊星歯車162及び変速リングギア150が正回転されるとともに、出力カバー115が正回転減速出力される。
【0042】
また、モータ110が逆回転すると、遊星歯車122及びリングギア131が正回転する。リングギア131の正回転で、定速爪132によって変速リングギア150が接続されて、出力カバー115側に正回転定速出力される。
【0043】
すなわち、モータ110の逆回転時は、変速部の出力が1:1の割合で出力され、モータ110の正回転時は、変速部の出力が1:0.5の割合で出力される。
【0044】
一方、減速部120のない外転型モータの場合は、モータ110が逆回転すると、リングギア131が自動的に逆回転される。リングギア131の逆回転で、変速爪133によって太陽歯車160が拘束されて逆回転される。さらに変速遊星歯車162及び変速リングギア150が正回転されるとともに、出力カバー115が正回転減速出力される。これに対して、モータ110が正回転すると、リングギア131が自動的に正回転される。リングギア131の正回転で、定速爪132によって変速リングギア150が拘束されるとともに、出力カバー115側に正回転定速出力される。
【0045】
変速機130は、モータ110の駆動による出力は円滑に作動するが、モーターサイクルのような装置において、外力によって出力カバー115を逆回転させることもあり得る。このように外力によって出力カバー115が逆回転されると、定速爪132及び変速爪133が共に、リングギア131に作用しながら作動しないようになる。
【0046】
このような不作動を防止するために、リングギア131には、後進干渉防止装置140が設けられる。
【0047】
後進干渉防止装置140は、定速爪132及び変速爪133が形成されたリングギア131とモータ110との間に形成されるものである。図2に示すように、後進干渉防止装置140はモータ110の外周面上に付勢される球体145によって、一定の摩擦力を有するように結合されるとともに、リングギア131に形成された定速爪132の後面側に延長する定速爪押し板141、及びリングギア131を取り囲んで内側に延長され、変速爪133の後面側に延長する変速爪押し板142が一体で形成される。
【0048】
また、定速爪押し板141は、その内側に突出した係止突起141aが一体で形成されて、この係止突起141aに対応するリングギア131の外周面には、係止溝134が形成される。この際、係止溝134は、係止突起141aの動きに遊隙が生じるように、係止突起141aよりも広く形成されることが好ましい。
【0049】
従って、後進干渉防止装置140が定速爪132や変速爪133のいずれか一つを押しているので、変速リングギア150の逆回転による不作動を解決することができるようになる。
【0050】
すなわち、モータ110が正回転し、リングギア131が逆回転すると、図4aに示すように、少しの遊隙が生じた後、係止溝134の一側に係止突起141aが係止するようになる。この際、リングギア131が遊隙状態で回転する間、後進干渉防止装置140の定速爪押し板141が定速爪132を押すことになる。これに対して、モータ110が逆回転し、リングギア131が正回転すると、図4bに示すように、一定の遊隙を有して、後進干渉防止装置140の変速爪押し板142が変速爪133を押すことになる。従って、後進干渉防止装置140によって、後進時、変速リングギア150が逆回転しても、定速爪132及び変速爪133の少なくとも一つが押されているので、不作動を防止することができる。
【0051】
上記では、定速爪132及び変速爪133による拘束方法、及び後進干渉防止装置140による拘束方法について説明しているが、クラッチベアリングによる拘束方法を選択することができる。
【0052】
図5及び図6は、定速爪、変速爪、及び後進干渉防止装置の代替手段として用いられるクラッチベアリングによる拘束方式を示す。
【0053】
図5及び図6を参考すると、リングギア131の外周面と内周面にそれぞれボール安着溝135a、135bを形成させ、このボール安着溝135a、135bにクラッチベアリング136a、136bを内蔵する。この際、ボール安着溝135a、135bは、一側に進行するに伴い、より深く形成され、リングギア131の内側と外側が互いに反対方向に形成される。従って、リングギア131がいずれか一方向に回転すると、上側や下側のいずれか一つのクラッチベアリング136a、136bのみが係止し、他側のクラッチベアリングは係止しないようになり、一方向にのみ回転させることである。
【0054】
また、クラッチベアリング136a、136bが後進干渉防止装置140の役割を代わることができたので、後進干渉防止装置140は省略することができる。この際、クラッチベアリング136a、136bは、リングギア131の外周面及び内周面において、クラッチ板137a、137bによって装着される。クラッチベアリング136a、136bが拘束されて回転されるときは、クラッチ板137a、137bも一緒に回るようになる。また、リングギア131の外側クラッチ板137aとリングギア131の内側クラッチ板137bは、互いに連結帯138によって結ばれて構成される。
【0055】
一方、上述した実施形態とは異なり減速される様々な方案についても検討する。
【0056】
図7a、図7b、図7c及び図7dは、一方向クラッチC、RCを用いて減速される場合を簡略に示した図である。
【0057】
先ず、図7aでは、モータ110の駆動軸111の終端に一方向クラッチCを内蔵し、モータ110が正回転するとき、出力側250が正方向に直結されるようにすることができる。また、駆動軸111の中間に、同様に、一方向クラッチRCを内蔵した後、遊星歯車260を介して出力側250に噛み合わせ、減速しながら正方向出力されるようにすることができる。
【0058】
次に、図7bでは、モータ110の駆動軸111の終端に一方向クラッチCを接続させ、モータ110が正方向に回転するとき、出力側250が正方向に直結されるようにすることができる。また、駆動軸111の中間に遊星歯車260を噛み合わせ、遊星歯車260が減速しながら出力側に噛み合うようにする。ここで、一方向クラッチRCを、遊星歯車260が固定されるキャリア270とモータ110との間に結束させることもできる。
【0059】
次に、図7cでは、駆動軸111に遊星歯車260を噛み合わせ、遊星歯車260が固定されるキャリア270をモータ110と一方向クラッチRCで連結させ、遊星歯車260の一側にキャリアの役割をするように、出力側250を設ける。ここで、出力側250は一方向クラッチCを内蔵して出力されるようにすることができる。すなわち、駆動軸111が正回転すると、遊星歯車260が公転されながら正速出力が行われ、駆動軸111が逆回転すると、遊星歯車260が自転しながら減速出力される。
【0060】
次に、図7dでは、駆動軸111と出力側250に遊星歯車260を噛み合わせて、遊星歯車260の内部に一方向クラッチRCを内蔵させる。遊星歯車260をキャリア270に一体で固定させ、キャリア270をモータ110に一方向クラッチRCで結束させる。従って、駆動軸111が正回転すると、遊星歯車260側の一方向クラッチRCが拘束されるとともに、遊星歯車260が公転し、出力側250が正回転定速出力される。駆動軸111が逆回転すると、キャリア270側の一方向クラッチRCが拘束されるとともに、遊星歯車260が自転し、出力側250が正回転減速出力される。
【0061】
一方、上述した変速機120は、減速される形態について説明しているが、加速される形態の変速機についても説明する。
【0062】
図8a、図8b、図8c及び図8dは、一方向クラッチを用いて加速される場合を簡略に示した図である。
【0063】
加速型変速機の実施形態は、先ず、図8aでは、駆動軸111の終端に一方向クラッチCを設け、直結させて定速出力させる。また、駆動軸111の中間に「フ」字状のリングギア280を一方向クラッチRCで接続させ、リングギア131をさらに遊星歯車260を介して出力側250と噛み合わせ、加速出力されるようにすることができる。
【0064】
次に、図8bでは、駆動軸111の終端に一方向クラッチCを設け、直結させて定速出力させる。また、駆動軸111の中間に「フ」字状のリングギア280を結合させ、遊星歯車260を介して出力側250に噛み合い、加速出力されるようにする。この際、遊星歯車260が固定されるキャリア270がモータ110に一方向クラッチRCで結束されるようにすることができる。
【0065】
次に、図8cでは、駆動軸111にリングギア280を結合させて、リングギア280に遊星歯車260を介して出力側250に噛み合わせ、定速または加速出力されるようにする。キャリア270が遊星歯車260の一側に結合される。キャリア270の他側がモータ110に一方向クラッチRCで結束され、キャリア270の一側が出力側250に一方向クラッチCで結束される。すなわち、駆動軸111が正回転であるときは、リングギア280が正方向に回転されて、遊星歯車260を公転させて定速出力させる。駆動軸111が逆方向であるときは、リングギア280が逆方向に回転されて、遊星歯車260を自転させて加速出力させる。
【0066】
次に、図8dでは、駆動軸111にリングギア280を結合させて、リングギア280と出力側250に遊星歯車260を噛み合して、遊星歯車260の内部に一方向クラッチRCを内蔵させる。遊星歯車260をキャリア270に一体で固定させ、キャリア270をモータ110に一方向クラッチRCで結束させる。従って、駆動軸111が定回転すると、遊星歯車260側の一方向クラッチRCが拘束されて、遊星歯車260が公転し、出力側250が正回転定速出力される。駆動軸111が逆回転すると、キャリア270側の一方向クラッチRCが拘束されて、遊星歯車260が自転し、出力側250が正回転加速出力される。
【0067】
図9は、上述したような変速機が適用されたBLDC変速モータを自動制御するための制御器のブロック図である。
【0068】
図9を参照すると、本発明による制御器は、BLDCモータ600、PWM500、コントローラ400、スロットル300で構成される。
【0069】
この際、BLDCモータ600には、ホールセンサ610が設けられ、BLDCモータ600の回転力をチェックするようになる。
【0070】
このような制御器の作動を説明する。先ず、スロットル300から所望の加速信号が送られると、これを、コントローラ400が計算し、加速信号に応じて電流を送る。この電流は、PWM500を経てBLDCモータ600に伝達され、モータ600が回転するようになる。
【0071】
一方、モータ600には、ホールセンサ610が設けられ、モータの回転数をチェックして、チェックした回転数をコントローラ400に送る。この回転数を演算するコントローラ400は、送られた電流量に比べて回転数が小さいと、モータに負荷がかかったものと認識し、逆方向電流を供給するようになる。従って、逆方向電流は、さらにPWM500を介してBLDCモータ600に供給され、モータが逆回転される。逆回転するモータによって変速機が減速される。
【0072】
すなわち、負荷がかかるというのは、例えば、本発明による変速モータがモーターサイクルに適用されたとき、坂道であり、または重い物体が載せられたものであるので、変速機が低段に減速されることが好ましい。
【0073】
勿論、負荷が解消されると、さらに、コントローラが正方向に信号を送って正走行する。
【産業上の利用可能性】
【0074】
前記したように、本発明によると、入力の回転方向によらず、一方向にのみ出力させるとともに、入力方向が変わると、出力速度を減速または加速に変速させる装置を具現することができ、本発明に用いられる内蔵モータは、トルクが相対的に高いブラシレスモータを用いて、多段に変速せず、本発明のように2段にのみ変速しても十分な駆動が得られる。
【0075】
また、変速機をモータと一体型で内蔵させ、小型の変速モータを具現することができ、自転車やモーターサイクル等のように外部に突出してはよくない装置にも使用可能である。
【0076】
以上、本発明の実施形態を参照して説明したが、該当技術の分野における熟練した当業者であれば、特許請求の範囲に記載の本発明の思想及び領域を逸脱しない範囲内で、本発明を様々に修正及び変更させることができることが理解されるだろう。
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ用変速機に関し、より詳しくは、モータの回転方向が変わると、加速または減速させる変速機を含み、このようなモータの変速を自動的に行なう制御器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、変速機とは、原動力を減速または加速させるための装置である。
【0003】
このような変速機は、原動軸に取り付けられ、自動または手動で変速される。手動の場合は、原動力と変速機との間にクラッチを設け、変速装置への原動力を遮断し状態で変速される。また、自動変速装置は、クラッチのような断続手段がなく、出力側の圧力変化等に応じて自動変速が行われる。
【0004】
しかしながら、従来の技術による手動変速装置は、必ずクラッチを設けなければならないので、使用上の不便さと、装置が肥大となるという問題があった。また、自動変速装置は、変速装置そのものが複雑であり、同様に装置が肥大となりよく故障するという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記問題点を解決しようとなされたものであり、その目的は、原動力を逆回転させると、正回転時と同一の方向に出力が行われて減速される構造を有する変速機を提供することにある。
【0006】
また、他の目的は、原動力を逆回転させると、正回転時と同一の方向に出力が行われて加速される構造を有する変速機を提供することにある。
【0007】
さらに、また他の目的は、このような変速機が内蔵されたモータを自動変速させる制御器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記第一の目的を達成するために、本発明は、モータの原動力を変速機によって出力させる変速方法であって、モータの原動力が正方向であるときは、正方向定速出力させ、モータの原動力が逆方向であるときは、正方向減速出力させることを特徴とする変速方法を提供する。
【0009】
また、上記第二の目的を達成するために、本発明は、モータの原動力を変速機によって出力させる変速方法であって、モータの原動力が正方向であるときは、正方向定速出力させ、モータの原動力が逆方向であるときは、正方向加速出力させることを特徴とする変速方法を提供する。
【0010】
上記第一の方法で駆動される変速機としては、モータの原動力が入力されるリングギアと、リングギアの外周面に配置され、リングギアの正回転時に選択的に拘束され、正回転定速出力させる変速リングギアと、リングギアの内周面に配置され、リングギアの逆回転時に選択的に拘束される太陽歯車と、太陽歯車の外周面と変速リングギアの内周面に噛み合い、変速リングギアを正回転減速出力させる変速遊星歯車と、を備えるモータ用変速機を提供する。
【0011】
この際、リングギアは、その外周面に、正回転時にのみ変速リングギアに拘束されるように、斜線方向に付勢される少なくとも一つの定速爪が設けられて、その内側には、逆回転時にのみ太陽歯車に拘束されるように、斜線方向に付勢される少なくとも一つの変速爪が設けられることが好ましい。
【0012】
また、定速爪及び変速爪の後位には、モータに摩擦回転するように結合され、定速爪及び変速爪のいずれか一つを押す後進干渉防止装置が設けられ、後進干渉防止装置の内側には、係止突起が形成され、係止突起に対応するリングギアには、所定の遊隙が生じるように、係止突起よりも相対的に広い係止溝が形成されることが好ましい。
【0013】
または、リングギアは、その内周面及び外周面上に、いずれか一方向に進行するに伴い、より深く凹まれるとともに、リングギアの内外周面に互いに反対方向に形成されるボール安着溝が設けられ、リングギアの内外周面には、ボール安着溝に挿入されるように、多数のクラッチベアリングを有するクラッチ板が配置され、クラッチ板が定速爪、変速爪、及び後進干渉防止装置を代替してもよい。
【0014】
上記第一の方法で駆動される変速機としては、モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、モータ駆動軸の中間に一方向クラッチRCが結束するとともに、一方向クラッチRCには、さらに出力側と遊星歯車が噛み合い、正方向減速出力されることを特徴とするモータ用変速機を提供する。
【0015】
または、モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、モータ駆動軸の中間には、出力側と遊星歯車で噛み合うが、遊星歯車のキャリアがモータに一方向クラッチRCで結束され、正方向減速出力されることを特徴とするモータ用変速機を提供する。
【0016】
または、モータ駆動軸に遊星歯車が噛み合い、遊星歯車が固定される他側のキャリアが前記モータと一方向クラッチRCで結束され、遊星歯車の一側には、キャリアの役割をする出力側が一方向クラッチCで結束され、遊星歯車が公転されるときは、正方向定速出力され、遊星歯車が自転されるときは、正方向減速出力されることを特徴とするモータ用変速機を提供する。
【0017】
上記第二の方法で駆動される変速機としては、モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、駆動軸の中間に一方向クラッチRCが結束するとともに、一方向クラッチRCには、さらにリングギアが結合され、リングギアと出力側との間には遊星歯車が噛み合い、正方向加速出力されることを特徴とするモータ用変速機を提供する。
【0018】
または、モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、モータ駆動軸の中間には、リングギアを結合させるとともに、リングギアをさらに出力側と遊星歯車で噛み合わせるが、遊星歯車のキャリアがモータに一方向クラッチRCで結束され、正方向加速出力されることを特徴とするモータ用変速機を提供する。
【0019】
または、モータ駆動軸にリングギアが結合され、リングギアに遊星歯車が噛み合い、遊星歯車が固定される他側のキャリアが、モータと一方向クラッチRCで結束され、遊星歯車の一側には、キャリアの役割をする出力側が一方向クラッチCで結束され、遊星歯車が公転されるときは、正方向定速出力され、遊星歯車が自転されるときは、正方向加速出力されることを特徴とするモータ用変速機を提供する。
【0020】
また、上記第三の目的を達成するために、本発明は、原動力が正方向であるときは、正方向定速出力させ、原動力が逆方向であるときは、正方向減速出力させる変速機を有するモータを自動変速させる制御器において、出力信号を入力させるスロットルと、入力信号を受けて電流を供給するコントローラと、コントローラに連結されるモータとで構成され、モータには、ホールセンサが設けられ、ホールセンサは、コントローラに連結され、モータに負荷がかかると、コントローラから逆方向電流を供給することを特徴とする制御器を提供する。
【発明の効果】
【0021】
前記したように、本発明によると、入力の回転方向によらず、一方向にのみ出力させるとともに、入力方向が変わると、出力速度を減速または加速に変速させる装置を具現することができ、本発明に用いられる内蔵モータは、トルクが相対的に高いブラシレスモータ(brushless motor、BLDC)を用いて、多段に変速せず、本発明のように2段にのみ変速しても十分な駆動が得られる。
【0022】
また、変速機をモータと一体型で内蔵させ、小型の変速モータを具現することができ、自転車やモーターサイクル等のように外部に突出してはよくない装置にも使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明による変速機が内転型モータに適用された一例を示す断面図である。
【図2】本発明による変速機が内転型モータに適用された一例を示す断面図である。
【図3】本発明による変速機が外転型モータに適用された一例を示す断面図である。
【図4a】図3に示した後進干渉防止装置の作動原理を示すための図である。
【図4b】図4a及び図4bは、図3に示した後進干渉防止装置の作動原理を示すための図である。
【図5】図4a及び4bの定速爪及び変速爪の代わりに用いられるクラッチベアリングによる拘束手段を示すための図である。
【図6】図4a及び4bの定速爪及び変速爪の代わりに用いられるクラッチベアリングによる拘束手段を示すための図である。
【図7a】本発明による変速機の他の実施形態による減速方法を示すための図である。
【図7b】本発明による変速機の他の実施形態による減速方法を示すための図である。
【図7c】本発明による変速機の他の実施形態による減速方法を示すための図である。
【図7d】本発明による変速機の他の実施形態による減速方法を示すための図である。
【図8a】本発明による変速機の他の実施形態による加速方法を示すための図である。
【図8b】本発明による変速機の他の実施形態による加速方法を示すための図である。
【図8c】本発明による変速機の他の実施形態による加速方法を示すための図である。
【図8d】本発明による変速機の他の実施形態による加速方法を示すための図である。
【図9】本発明による変速機が適用されたモータを自動変速させる制御器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付した図面に基づき、本発明の好適な実施形態について詳述する。
【0025】
図1乃至図3は、本発明によるモータ用変速機を示す断面図であり、図1及び図2は、内転型モータに適用された変速機を示し、図3は、外転型モータに適用された変速機を示す図である。
【0026】
好ましくは、本発明の図1乃至図3は、モーターサイクル用のモータを示しているが、図示の一実施形態におけるモーターサイクルのみならず、自動車のような運送機械、電動工具等のような産業機械、及び玩具用に到るまで多様に適用され得る。
【0027】
本発明は、図1及び図2に示すように、電力が供給されて回転するモータ110と、モータ110を取り囲んで形成され、モータ110の回転力によって回転する出力カバー115と、出力カバー115の一側に延長する第1固定軸113と、出力カバー115の他側に延長する第2固定軸112とを有し、モータ110と第1固定軸113との間、または、モータ110と第2固定軸112との間には、変速機130が設けられる。
【0028】
この際、出力カバー115は、モータ110の外周面を取り囲む中間カバー116と、モータ110の一側及び他側を取り囲む左右側カバー117、118とからなる。また、左側カバー117の一側及び右側カバー118の他側には、動力を伝達させる通常のギアやスプロケットまたはプーリーのような動力伝達手段が設けられる。
【0029】
また、第1固定軸113と左側カバー117との間及び第2固定軸112と右側カバー118との間には、出力カバー115の円滑な回転のためにベアリングが内蔵される。
【0030】
また、モータ110に電源を印加させるための電源ケーブル114は、第2固定軸の内部に貫通して配線される。
【0031】
変速機130は、減速部120と変速部を有する。または、変速機130は、変速部のみを有してもよい。すなわち、減速部120は、モータ110の駆動力を1次減速した後、変速部に伝達する手段である。駆動軸111とリングギア131との間に減速遊星歯車122を設けて減速を図ることができる。この際、減速遊星歯車122を固定させるキャリアの構成が必須である。キャリア121は、モータ110側に取り付けて結合させる。
【0032】
または、減速遊星歯車122無しに、駆動軸111とリングギア131を直接結合し、減速無しに出力させてもよい。
【0033】
または、図3のような外転型モータでは、軸による駆動方式ではないので、モータ110の駆動軸111そのものがリングギア131の役割をすることができる。
【0034】
前記したリングギア131に変速部が接続される。変速部は、リングギア131の外則に選択的に拘束される変速リングギア150と、リングギア131の内側に選択的に拘束される太陽歯車160と、さらに太陽歯車160の外側放射上に噛み合うとともに、変速リングギア150の内側に噛み合う変速遊星歯車162と、を有する。
【0035】
この際、変速リングギア150は、互いに直径の異なる2段の層が形成されるようにし、1段ではリングギア131と接続され、2段では変速遊星歯車162と噛み合うようにする。また、太陽歯車160も同様に、互いに直径の異なる2段の層が形成されるようにし、1段ではリングギア131と接続され、2段では変速遊星歯車162と噛み合うようにする。
【0036】
また、変速リングギア150は、出力カバー115にネジ等によって結合され、変速リングギア150の回転力を出力カバー115に伝達する。
【0037】
また、本発明は、変速遊星歯車162を固定させる変速キャリアの構成が必須であり、変速キャリア161は、第1固定軸113の外側に一体で結合される。
【0038】
一方、リングギア131の回転力を選択的に変速リングギア150または太陽歯車160で拘束させるために、リングギア131には、定速爪132及び変速爪133が形成される。
【0039】
図4a及び図4bは、定速爪及び変速爪が形成され、選択的に拘束される作動を示す図である。図4a及び図4bに示すように、定速爪132及び変速爪133は、リングギア131の外周面及び内周面に互いに反対する斜線方向に少なくとも一つが突出して形成される。この際、定速爪132及び変速爪133の一端は、リングギア131にヒンジ結合され、付勢されるために、定速爪132及び変速爪133とリングギア131との間にスプリング(圧縮スプリング、ピンスプリングなど)が内蔵される。
【0040】
従って、リングギア131がいずれか一方向に回転されると、変速リングギア150や太陽歯車160のいずれか一つが接続され、動力が伝達されるようになる。
【0041】
より詳しくは、例えば、モータ110が正回転すると、遊星歯車122及びリングギア131が逆回転する。リングギア131の逆回転で、変速爪133によって太陽歯車160が拘束され逆回転される。さらに変速遊星歯車162及び変速リングギア150が正回転されるとともに、出力カバー115が正回転減速出力される。
【0042】
また、モータ110が逆回転すると、遊星歯車122及びリングギア131が正回転する。リングギア131の正回転で、定速爪132によって変速リングギア150が接続されて、出力カバー115側に正回転定速出力される。
【0043】
すなわち、モータ110の逆回転時は、変速部の出力が1:1の割合で出力され、モータ110の正回転時は、変速部の出力が1:0.5の割合で出力される。
【0044】
一方、減速部120のない外転型モータの場合は、モータ110が逆回転すると、リングギア131が自動的に逆回転される。リングギア131の逆回転で、変速爪133によって太陽歯車160が拘束されて逆回転される。さらに変速遊星歯車162及び変速リングギア150が正回転されるとともに、出力カバー115が正回転減速出力される。これに対して、モータ110が正回転すると、リングギア131が自動的に正回転される。リングギア131の正回転で、定速爪132によって変速リングギア150が拘束されるとともに、出力カバー115側に正回転定速出力される。
【0045】
変速機130は、モータ110の駆動による出力は円滑に作動するが、モーターサイクルのような装置において、外力によって出力カバー115を逆回転させることもあり得る。このように外力によって出力カバー115が逆回転されると、定速爪132及び変速爪133が共に、リングギア131に作用しながら作動しないようになる。
【0046】
このような不作動を防止するために、リングギア131には、後進干渉防止装置140が設けられる。
【0047】
後進干渉防止装置140は、定速爪132及び変速爪133が形成されたリングギア131とモータ110との間に形成されるものである。図2に示すように、後進干渉防止装置140はモータ110の外周面上に付勢される球体145によって、一定の摩擦力を有するように結合されるとともに、リングギア131に形成された定速爪132の後面側に延長する定速爪押し板141、及びリングギア131を取り囲んで内側に延長され、変速爪133の後面側に延長する変速爪押し板142が一体で形成される。
【0048】
また、定速爪押し板141は、その内側に突出した係止突起141aが一体で形成されて、この係止突起141aに対応するリングギア131の外周面には、係止溝134が形成される。この際、係止溝134は、係止突起141aの動きに遊隙が生じるように、係止突起141aよりも広く形成されることが好ましい。
【0049】
従って、後進干渉防止装置140が定速爪132や変速爪133のいずれか一つを押しているので、変速リングギア150の逆回転による不作動を解決することができるようになる。
【0050】
すなわち、モータ110が正回転し、リングギア131が逆回転すると、図4aに示すように、少しの遊隙が生じた後、係止溝134の一側に係止突起141aが係止するようになる。この際、リングギア131が遊隙状態で回転する間、後進干渉防止装置140の定速爪押し板141が定速爪132を押すことになる。これに対して、モータ110が逆回転し、リングギア131が正回転すると、図4bに示すように、一定の遊隙を有して、後進干渉防止装置140の変速爪押し板142が変速爪133を押すことになる。従って、後進干渉防止装置140によって、後進時、変速リングギア150が逆回転しても、定速爪132及び変速爪133の少なくとも一つが押されているので、不作動を防止することができる。
【0051】
上記では、定速爪132及び変速爪133による拘束方法、及び後進干渉防止装置140による拘束方法について説明しているが、クラッチベアリングによる拘束方法を選択することができる。
【0052】
図5及び図6は、定速爪、変速爪、及び後進干渉防止装置の代替手段として用いられるクラッチベアリングによる拘束方式を示す。
【0053】
図5及び図6を参考すると、リングギア131の外周面と内周面にそれぞれボール安着溝135a、135bを形成させ、このボール安着溝135a、135bにクラッチベアリング136a、136bを内蔵する。この際、ボール安着溝135a、135bは、一側に進行するに伴い、より深く形成され、リングギア131の内側と外側が互いに反対方向に形成される。従って、リングギア131がいずれか一方向に回転すると、上側や下側のいずれか一つのクラッチベアリング136a、136bのみが係止し、他側のクラッチベアリングは係止しないようになり、一方向にのみ回転させることである。
【0054】
また、クラッチベアリング136a、136bが後進干渉防止装置140の役割を代わることができたので、後進干渉防止装置140は省略することができる。この際、クラッチベアリング136a、136bは、リングギア131の外周面及び内周面において、クラッチ板137a、137bによって装着される。クラッチベアリング136a、136bが拘束されて回転されるときは、クラッチ板137a、137bも一緒に回るようになる。また、リングギア131の外側クラッチ板137aとリングギア131の内側クラッチ板137bは、互いに連結帯138によって結ばれて構成される。
【0055】
一方、上述した実施形態とは異なり減速される様々な方案についても検討する。
【0056】
図7a、図7b、図7c及び図7dは、一方向クラッチC、RCを用いて減速される場合を簡略に示した図である。
【0057】
先ず、図7aでは、モータ110の駆動軸111の終端に一方向クラッチCを内蔵し、モータ110が正回転するとき、出力側250が正方向に直結されるようにすることができる。また、駆動軸111の中間に、同様に、一方向クラッチRCを内蔵した後、遊星歯車260を介して出力側250に噛み合わせ、減速しながら正方向出力されるようにすることができる。
【0058】
次に、図7bでは、モータ110の駆動軸111の終端に一方向クラッチCを接続させ、モータ110が正方向に回転するとき、出力側250が正方向に直結されるようにすることができる。また、駆動軸111の中間に遊星歯車260を噛み合わせ、遊星歯車260が減速しながら出力側に噛み合うようにする。ここで、一方向クラッチRCを、遊星歯車260が固定されるキャリア270とモータ110との間に結束させることもできる。
【0059】
次に、図7cでは、駆動軸111に遊星歯車260を噛み合わせ、遊星歯車260が固定されるキャリア270をモータ110と一方向クラッチRCで連結させ、遊星歯車260の一側にキャリアの役割をするように、出力側250を設ける。ここで、出力側250は一方向クラッチCを内蔵して出力されるようにすることができる。すなわち、駆動軸111が正回転すると、遊星歯車260が公転されながら正速出力が行われ、駆動軸111が逆回転すると、遊星歯車260が自転しながら減速出力される。
【0060】
次に、図7dでは、駆動軸111と出力側250に遊星歯車260を噛み合わせて、遊星歯車260の内部に一方向クラッチRCを内蔵させる。遊星歯車260をキャリア270に一体で固定させ、キャリア270をモータ110に一方向クラッチRCで結束させる。従って、駆動軸111が正回転すると、遊星歯車260側の一方向クラッチRCが拘束されるとともに、遊星歯車260が公転し、出力側250が正回転定速出力される。駆動軸111が逆回転すると、キャリア270側の一方向クラッチRCが拘束されるとともに、遊星歯車260が自転し、出力側250が正回転減速出力される。
【0061】
一方、上述した変速機120は、減速される形態について説明しているが、加速される形態の変速機についても説明する。
【0062】
図8a、図8b、図8c及び図8dは、一方向クラッチを用いて加速される場合を簡略に示した図である。
【0063】
加速型変速機の実施形態は、先ず、図8aでは、駆動軸111の終端に一方向クラッチCを設け、直結させて定速出力させる。また、駆動軸111の中間に「フ」字状のリングギア280を一方向クラッチRCで接続させ、リングギア131をさらに遊星歯車260を介して出力側250と噛み合わせ、加速出力されるようにすることができる。
【0064】
次に、図8bでは、駆動軸111の終端に一方向クラッチCを設け、直結させて定速出力させる。また、駆動軸111の中間に「フ」字状のリングギア280を結合させ、遊星歯車260を介して出力側250に噛み合い、加速出力されるようにする。この際、遊星歯車260が固定されるキャリア270がモータ110に一方向クラッチRCで結束されるようにすることができる。
【0065】
次に、図8cでは、駆動軸111にリングギア280を結合させて、リングギア280に遊星歯車260を介して出力側250に噛み合わせ、定速または加速出力されるようにする。キャリア270が遊星歯車260の一側に結合される。キャリア270の他側がモータ110に一方向クラッチRCで結束され、キャリア270の一側が出力側250に一方向クラッチCで結束される。すなわち、駆動軸111が正回転であるときは、リングギア280が正方向に回転されて、遊星歯車260を公転させて定速出力させる。駆動軸111が逆方向であるときは、リングギア280が逆方向に回転されて、遊星歯車260を自転させて加速出力させる。
【0066】
次に、図8dでは、駆動軸111にリングギア280を結合させて、リングギア280と出力側250に遊星歯車260を噛み合して、遊星歯車260の内部に一方向クラッチRCを内蔵させる。遊星歯車260をキャリア270に一体で固定させ、キャリア270をモータ110に一方向クラッチRCで結束させる。従って、駆動軸111が定回転すると、遊星歯車260側の一方向クラッチRCが拘束されて、遊星歯車260が公転し、出力側250が正回転定速出力される。駆動軸111が逆回転すると、キャリア270側の一方向クラッチRCが拘束されて、遊星歯車260が自転し、出力側250が正回転加速出力される。
【0067】
図9は、上述したような変速機が適用されたBLDC変速モータを自動制御するための制御器のブロック図である。
【0068】
図9を参照すると、本発明による制御器は、BLDCモータ600、PWM500、コントローラ400、スロットル300で構成される。
【0069】
この際、BLDCモータ600には、ホールセンサ610が設けられ、BLDCモータ600の回転力をチェックするようになる。
【0070】
このような制御器の作動を説明する。先ず、スロットル300から所望の加速信号が送られると、これを、コントローラ400が計算し、加速信号に応じて電流を送る。この電流は、PWM500を経てBLDCモータ600に伝達され、モータ600が回転するようになる。
【0071】
一方、モータ600には、ホールセンサ610が設けられ、モータの回転数をチェックして、チェックした回転数をコントローラ400に送る。この回転数を演算するコントローラ400は、送られた電流量に比べて回転数が小さいと、モータに負荷がかかったものと認識し、逆方向電流を供給するようになる。従って、逆方向電流は、さらにPWM500を介してBLDCモータ600に供給され、モータが逆回転される。逆回転するモータによって変速機が減速される。
【0072】
すなわち、負荷がかかるというのは、例えば、本発明による変速モータがモーターサイクルに適用されたとき、坂道であり、または重い物体が載せられたものであるので、変速機が低段に減速されることが好ましい。
【0073】
勿論、負荷が解消されると、さらに、コントローラが正方向に信号を送って正走行する。
【産業上の利用可能性】
【0074】
前記したように、本発明によると、入力の回転方向によらず、一方向にのみ出力させるとともに、入力方向が変わると、出力速度を減速または加速に変速させる装置を具現することができ、本発明に用いられる内蔵モータは、トルクが相対的に高いブラシレスモータを用いて、多段に変速せず、本発明のように2段にのみ変速しても十分な駆動が得られる。
【0075】
また、変速機をモータと一体型で内蔵させ、小型の変速モータを具現することができ、自転車やモーターサイクル等のように外部に突出してはよくない装置にも使用可能である。
【0076】
以上、本発明の実施形態を参照して説明したが、該当技術の分野における熟練した当業者であれば、特許請求の範囲に記載の本発明の思想及び領域を逸脱しない範囲内で、本発明を様々に修正及び変更させることができることが理解されるだろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータの原動力を変速機によって出力させる変速方法であって、
前記モータの原動力が正方向であるときは、正方向定速出力させ、前記モータの原動力が逆方向であるときは、正方向減速出力させることを特徴とする変速方法。
【請求項2】
モータの原動力を変速機によって出力させる変速方法であって、
前記モータの原動力が正方向であるときは、正方向定速出力させ、前記モータの原動力が逆方向であるときは、正方向加速出力させることを特徴とする変速方法。
【請求項3】
モータの原動力が入力されるリングギアと、
前記リングギアの外周面に配置され、前記リングギアの正回転時に選択的に拘束され、正回転定速出力させる変速リングギアと、
前記リングギアの内周面に配置され、前記リングギアの逆回転時に選択的に拘束される太陽歯車と、
前記太陽歯車の外周面と前記変速リングギアの内周面に噛み合い、前記変速リングギアを正回転減速出力させる変速遊星歯車と、
を備えることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項4】
前記リングギアは、その外周面に、正回転時にのみ前記変速リングギアに拘束されるように、斜線方向に付勢される少なくとも一つの定速爪が設けられ、前記リングギアの内周面には、逆回転時にのみ前記太陽歯車に拘束されるように、斜線方向に付勢される少なくとも一つの変速爪が設けられることを特徴とする請求項3に記載のモータ用変速機。
【請求項5】
前記定速爪及び変速爪の後位には、前記モータに摩擦回転するように結合され、前記定速爪及び変速爪のいずれか一つを押す後進干渉防止装置が設けられ、前記後進干渉防止装置の内側には、係止突起が形成され、前記係止突起に対応する前記リングギアには、所定の遊隙が生じるように、前記係止突起よりも相対的に広い係止溝が形成されることを特徴とする請求項4に記載のモータ用変速機。
【請求項6】
前記リングギアは、その内周面及び外周面上に、いずれか一方向に進行するに伴い、より深く凹まれるとともに、前記リングギアの内外周面に互いに反対方向に形成されるボール安着溝が設けられ、前記リングギアの内外周面には、前記ボール安着溝に挿入されるように、多数のクラッチベアリングを有するクラッチ板が配置され、前記リングギアの外側クラッチ板と内側クラッチ板は、互いに連結帯で結ばれることを特徴とする請求項3に記載のモータ用変速機。
【請求項7】
モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、前記モータ駆動軸の中間に一方向クラッチRCが結束するとともに、前記一方向クラッチRCには、さらに出力側と遊星歯車が噛み合い、正方向減速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項8】
モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、前記モータ駆動軸の中間には、前記出力側と遊星歯車で噛み合うが、前記遊星歯車のキャリアが前記モータに一方向クラッチRCで結束され、正方向減速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項9】
モータ駆動軸に噛み合う遊星歯車、前記遊星歯車が固定される他側のキャリアが前記モータと一方向クラッチRCで結束され、前記遊星歯車の一側には、キャリアの役割をする出力側が一方向クラッチCで結束され、前記遊星歯車が公転されるときは、正方向定速出力され、前記遊星歯車が自転されるときは、正方向減速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項10】
モータ駆動軸と出力側に遊星歯車を噛み合わせて、遊星歯車の内部に一方向クラッチRCを内蔵させ、前記遊星歯車をキャリアに一体で固定させ、前記キャリアを前記モータに一方向クラッチRCで結束させ、前記遊星歯車が公転されるときは、前記出力側が正方向定速出力され、前記遊星歯車が自転されるときは、前記出力側が正回転減速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項11】
モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、前記駆動軸の中間に一方向クラッチRCが結束するとともに、前記一方向クラッチRCには、さらにリングギアが結合され、前記リングギアと前記出力側との間には遊星歯車が噛み合い、正方向加速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項12】
モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、前記モータ駆動軸の中間には、リングギアを結合させるとともに、前記リングギアをさらに出力側と遊星歯車で噛み合わせるが、前記遊星歯車のキャリアが前記モータに一方向クラッチRCで結束され、正方向加速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項13】
モータ駆動軸にリングギアが結合され、前記リングギアに遊星歯車が噛み合い、前記遊星歯車が固定される他側のキャリアが、前記モータと一方向クラッチRCで結束され、前記遊星歯車の一側には、キャリアの役割をする出力側が一方向クラッチCで結束され、前記遊星歯車が公転されるときは、正方向定速出力され、前記遊星歯車が自転されるときは、正方向加速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項14】
モータ駆動軸にリングギアを結合させた後、前記リングギアと出力側に遊星歯車を噛み合わせて、前記遊星歯車の内部に一方向クラッチRCを内蔵させ、前記遊星歯車をキャリアに一体で固定させ、前記キャリアを前記モータに一方向クラッチRCで結束させ、前記遊星歯車が公転されるときは、前記出力側が正回転定速出力され、前記遊星歯車が自転されるときは、前記出力側が正回転加速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項15】
原動力が正方向であるときは、正方向定速出力させ、原動力が逆方向であるときは、正方向減速出力させる変速機を有するモータを自動変速させる制御器において、
出力信号を入力させるスロットルと、
モータに連結されて入力信号を受けて電流を供給するコントローラと、
モータに設けられてコントローラに連結され前記モータに負荷がかかると、前記コントローラが逆方向電流を供給するホールセンサと、
を備えることを特徴とする制御器。
【請求項1】
モータの原動力を変速機によって出力させる変速方法であって、
前記モータの原動力が正方向であるときは、正方向定速出力させ、前記モータの原動力が逆方向であるときは、正方向減速出力させることを特徴とする変速方法。
【請求項2】
モータの原動力を変速機によって出力させる変速方法であって、
前記モータの原動力が正方向であるときは、正方向定速出力させ、前記モータの原動力が逆方向であるときは、正方向加速出力させることを特徴とする変速方法。
【請求項3】
モータの原動力が入力されるリングギアと、
前記リングギアの外周面に配置され、前記リングギアの正回転時に選択的に拘束され、正回転定速出力させる変速リングギアと、
前記リングギアの内周面に配置され、前記リングギアの逆回転時に選択的に拘束される太陽歯車と、
前記太陽歯車の外周面と前記変速リングギアの内周面に噛み合い、前記変速リングギアを正回転減速出力させる変速遊星歯車と、
を備えることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項4】
前記リングギアは、その外周面に、正回転時にのみ前記変速リングギアに拘束されるように、斜線方向に付勢される少なくとも一つの定速爪が設けられ、前記リングギアの内周面には、逆回転時にのみ前記太陽歯車に拘束されるように、斜線方向に付勢される少なくとも一つの変速爪が設けられることを特徴とする請求項3に記載のモータ用変速機。
【請求項5】
前記定速爪及び変速爪の後位には、前記モータに摩擦回転するように結合され、前記定速爪及び変速爪のいずれか一つを押す後進干渉防止装置が設けられ、前記後進干渉防止装置の内側には、係止突起が形成され、前記係止突起に対応する前記リングギアには、所定の遊隙が生じるように、前記係止突起よりも相対的に広い係止溝が形成されることを特徴とする請求項4に記載のモータ用変速機。
【請求項6】
前記リングギアは、その内周面及び外周面上に、いずれか一方向に進行するに伴い、より深く凹まれるとともに、前記リングギアの内外周面に互いに反対方向に形成されるボール安着溝が設けられ、前記リングギアの内外周面には、前記ボール安着溝に挿入されるように、多数のクラッチベアリングを有するクラッチ板が配置され、前記リングギアの外側クラッチ板と内側クラッチ板は、互いに連結帯で結ばれることを特徴とする請求項3に記載のモータ用変速機。
【請求項7】
モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、前記モータ駆動軸の中間に一方向クラッチRCが結束するとともに、前記一方向クラッチRCには、さらに出力側と遊星歯車が噛み合い、正方向減速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項8】
モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、前記モータ駆動軸の中間には、前記出力側と遊星歯車で噛み合うが、前記遊星歯車のキャリアが前記モータに一方向クラッチRCで結束され、正方向減速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項9】
モータ駆動軸に噛み合う遊星歯車、前記遊星歯車が固定される他側のキャリアが前記モータと一方向クラッチRCで結束され、前記遊星歯車の一側には、キャリアの役割をする出力側が一方向クラッチCで結束され、前記遊星歯車が公転されるときは、正方向定速出力され、前記遊星歯車が自転されるときは、正方向減速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項10】
モータ駆動軸と出力側に遊星歯車を噛み合わせて、遊星歯車の内部に一方向クラッチRCを内蔵させ、前記遊星歯車をキャリアに一体で固定させ、前記キャリアを前記モータに一方向クラッチRCで結束させ、前記遊星歯車が公転されるときは、前記出力側が正方向定速出力され、前記遊星歯車が自転されるときは、前記出力側が正回転減速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項11】
モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、前記駆動軸の中間に一方向クラッチRCが結束するとともに、前記一方向クラッチRCには、さらにリングギアが結合され、前記リングギアと前記出力側との間には遊星歯車が噛み合い、正方向加速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項12】
モータ駆動軸の終端に出力側と直結して一方向クラッチCが結束され、正方向定速出力され、前記モータ駆動軸の中間には、リングギアを結合させるとともに、前記リングギアをさらに出力側と遊星歯車で噛み合わせるが、前記遊星歯車のキャリアが前記モータに一方向クラッチRCで結束され、正方向加速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項13】
モータ駆動軸にリングギアが結合され、前記リングギアに遊星歯車が噛み合い、前記遊星歯車が固定される他側のキャリアが、前記モータと一方向クラッチRCで結束され、前記遊星歯車の一側には、キャリアの役割をする出力側が一方向クラッチCで結束され、前記遊星歯車が公転されるときは、正方向定速出力され、前記遊星歯車が自転されるときは、正方向加速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項14】
モータ駆動軸にリングギアを結合させた後、前記リングギアと出力側に遊星歯車を噛み合わせて、前記遊星歯車の内部に一方向クラッチRCを内蔵させ、前記遊星歯車をキャリアに一体で固定させ、前記キャリアを前記モータに一方向クラッチRCで結束させ、前記遊星歯車が公転されるときは、前記出力側が正回転定速出力され、前記遊星歯車が自転されるときは、前記出力側が正回転加速出力されることを特徴とするモータ用変速機。
【請求項15】
原動力が正方向であるときは、正方向定速出力させ、原動力が逆方向であるときは、正方向減速出力させる変速機を有するモータを自動変速させる制御器において、
出力信号を入力させるスロットルと、
モータに連結されて入力信号を受けて電流を供給するコントローラと、
モータに設けられてコントローラに連結され前記モータに負荷がかかると、前記コントローラが逆方向電流を供給するホールセンサと、
を備えることを特徴とする制御器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図9】
【公開番号】特開2012−159202(P2012−159202A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−119649(P2012−119649)
【出願日】平成24年5月25日(2012.5.25)
【分割の表示】特願2009−546320(P2009−546320)の分割
【原出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【出願人】(507259110)エムビーアイ・カンパニー、リミテッド (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−119649(P2012−119649)
【出願日】平成24年5月25日(2012.5.25)
【分割の表示】特願2009−546320(P2009−546320)の分割
【原出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【出願人】(507259110)エムビーアイ・カンパニー、リミテッド (7)
【Fターム(参考)】
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