説明

レンズおよびその製造方法、固体撮像素子およびその製造方法、電子情報機器

【課題】レンズ形成の工程数を低減して製造プロセスを簡略化することができると共に、所望の高屈折率レンズ形状を容易に形成しかつ高屈折率レンズ間のレンズ形状のバラツキをも抑えて安定したレンズ形状にする。
【解決手段】下地膜としての層間絶縁膜11上に高屈折率膜のSiN膜12aを形成する高屈折率膜形成工程と、SiN膜12a上に感光性レジスト膜を成膜し、透過率階調マスクを用いて照射光量を平面的に制御して、感光性レジスト膜17のレンズ形状に形成するレジストレンズ形状形成工程と、レンズ形状の感光性レジスト膜17とSiN膜12aとを同時にエッチングすることにより、感光性レジスト膜17のレンズ形状を反映した同じ高屈折率レンズ形状の層内レンズ12に形成する高屈折率膜レンズ形状形成工程とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズおよびその製造方法、このレンズが用いられて、被写体からの光が集光されて入射され、この入射光を光電変換して撮像する複数の受光部が2次元状に設けられた固体撮像素子およびその製造方法、この固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、監視カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ装置、ファクシミリ装置、テレビジョン電話装置、カメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来の固体撮像素子およびその製造方法については、特許文献1に開示されており、図10〜図15を参照して説明する。
【0003】
図10は、特許文献1に開示されている従来の固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。
【0004】
図10において、従来の固体撮像素子100は、シリコン基板101の所定領域に、入射された光を信号電荷に変換する光電変換機能を有する受光部102が形成されている。この受光部102が形成されたシリコン基板101上には、SiOからなる層間絶縁膜103が形成されている。この層間絶縁膜103上の所定領域にAlからなる遮光膜104が形成されている。これらの遮光膜104および層間絶縁膜103を覆うように層間絶縁膜105が形成されている。
【0005】
さらに、層間絶縁膜105上に、上に凸のレンズ形状を有する凸部106aと、その周囲に設けられた平坦部106bとを有するSiN膜106が形成されている。このSiN膜106の凸部106aは、受光部102の上方および遮光膜104の開口領域の上方に配置されていると共に、平坦部106bから所定の曲率半径を持っている。SiN膜106の平坦部106bは、遮光膜104の遮光領域の上方に配置されていると共に、その上のSiN膜107が、SiN膜106の平坦部106bを埋め込むように膜状に形成されている。このSiN膜107上には樹脂層108を介して光学レンズ109が一体的に形成されている。
【0006】
図11〜図15は、図10の従来の固体撮像素子100の製造方法を説明する各製造工程を示す要部縦断面図である。
【0007】
まず、図11のSiN膜形成工程に示すように、光電変換部としての複数の受光部102が形成されたシリコン基板101上に、SiOからなる層間絶縁膜103を形成する。層間絶縁膜103上の所定領域に、Alからなる遮光膜104を形成する。その後、遮光膜104および層間絶縁膜103上を覆うようにSiOからなる層間絶縁膜105を形成する。この後、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、層間絶縁膜105上に約2.5μmの厚みを有するSiN膜106cを形成する。
【0008】
次に、図12のレジスト膜成膜工程に示すように、SiN膜106c上に約2μmの厚みを有するレジスト膜110を塗布する。
【0009】
続いて、図13のレジストパターニング工程に示すように、リソグラフィ技術を用いて、レジスト膜110を、約4.8μmの幅にすると共に、隣接するレジスト膜110a間の距離を約0.4μmの間隔にする。その後、アッシングを行うことによって、隣接するレジスト膜110a間のSiN膜106c上に薄く残ったレジスト部分(図示せず)を除去する。このアッシングの条件としては、Oガスを用いて、約1気圧で約摂氏200度〜約摂氏400度の温度で、約5秒〜約30秒間行う。
【0010】
その後、図14の熱処理工程(レジストレンズ形状形成工程)に示すように、約摂氏150度で約30分間の熱処理を行うことによって、レジスト膜110aの流動性を向上させて、レジスト膜110aは、表面張力により上に凸のレンズ形状を有するレジスト膜110bになる。
【0011】
さらに、図15のSiN膜レンズ形状形成工程に示すように、この上から、凸形状のレジスト膜110bとSiN膜106cとを同時にエッチングすることによって、レジスト膜110bの凸形状を反映した同じ凸形状のレンズ形状を有するSiN膜106を形成する。
【0012】
具体的には、SiN膜106を、平坦部106bからの所定高さの上に凸形状の凸部106aと、所定幅で所定の厚みを有する平坦部106bとを有する形状に加工する。このエッチング時には、酸素ガスを増量することによって、レジスト膜110bに対するアッシングも同時に行われるので、このエッチング時に、レジスト膜110bは除去されることになる。なお、このときの具体的なエッチング条件としては、ガス圧力:約19.95Pa〜約39.9Pa、ガス:CHFガス(約0ml/s〜約15ml/s)、CFガス(約60ml/s〜約100ml/s)、Arガス(約600ml/s〜約900ml/s)およびOガス(約25ml/s〜約35ml/s)、高周波電力:約120W〜約200Wである。
【0013】
さらに、図10に示すように、膜状SiN膜形成工程において、CVD法を用いて、凸部106aと平坦部106bとを有するレンズ形状を有するSiN膜106上に、SiN膜106の平坦部106bを埋め込むように、約0.1μmの厚みを有する膜状のSiN膜107を形成する。これにより、層内のマイクロレンズとしてのSiN膜106および107を有する集光レンズが形成される。さらに、この集光レンズ上に樹脂層108が形成され、その樹脂層108上に光学レンズ109が形成される。これによって、固体撮像素子100が形成される。
【0014】
この層内のマイクロレンズを構成するSiN膜106の製造方法について、図16(a)〜図16(d)を用いて更に簡単に説明する。
【0015】
図16(a)〜図16(d)は、図10の層内のマイクロレンズを構成するレンズ形状のSiN膜106の製造方法を簡単に説明するための要部縦断面図である。
【0016】
まず、図16(a)の高屈折率膜成膜工程に示すように、CVD法を用いて、層間絶縁膜105上に高屈折率膜であるSiN膜106cを形成する。
【0017】
次に、図16(b)のレジスト膜パターニング工程に示すように、高屈折率膜であるSiN膜106c上にレジスト膜110を成膜し、リソグラフィ技術を用いてレジスト膜110を所定形状のレジスト膜110aに形成する。
【0018】
続いて、図16(c)のレジストレンズ形状形成工程(熱処理工程)に示すように、熱処理により、レジスト膜110aをリフローしてその表面張力により上に凸のレンズ形状のレジスト膜110bに形成する。
【0019】
その後、図16(d)のレジスト膜レンズ形状形成工程に示すように、レンズ形状のレジスト膜110bと、高屈折率膜であるSiN膜106cとを同時にドライプラズマエッチングすることにより、レジスト膜110bのレンズ形状を反映した同じレンズ形状のSiN膜106を形成する。これによって、高屈折率膜にレンズ形状を転写することにより層内のマイクロレンズを形成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】特開2004−79608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
特許文献1に開示されている上記従来のレンズ形成方法では、高屈折率膜から層内レンズを形成する場合に、レジスト膜を所定形状にパターニングし、その所定形状をリフローしてその表面張力によってレンズ形状を形成し、そのレジスト膜のレンズ形状を高屈折率膜に形状転写して層内の高屈折率レンズを形成している。この場合、レジスト膜をパターニングした線幅のバラツキや、リフロー時の温度のバラツキなどで、そのレンズ形状の外径やレンズ高さなどの形状にバラツキが生じてしまう。しかも、この上記従来のレンズ形成方法では工程数が多く複雑である。これによって、特に、高画素化した場合に、このレンズ形状のバラツキが顕著になって、受光感度特性のバラツキが顕著になり、画像特性が悪化すると共に、歩留まり低下の原因になるという問題を有していた。
【0022】
このようなリフロー後のレンズ形状のバラツキは、前述したが、リフロー温度のバラツキによっても起こるし、フォトリソ工程での線幅のバラツキや成膜時の膜厚のバラツキによっても起こる。レンズ形状が画素毎に異なると、レンズ形状により集光が異なって受光部102での受光感度のバラツキになる。レンズ形状が異なると、十分に集光しない場合には、集光不良になって歩留まりにも影響する。
【0023】
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、レンズ形成の工程数を低減して製造プロセスを簡略化することができると共に、所望の高屈折率レンズ形状を容易に形成しかつ高屈折率レンズ間のレンズ形状のバラツキをも抑えて安定したレンズ形状にすることができるレンズおよびその製造方法、このレンズが用いられることにより、高屈折率レンズ形状のバラツキを抑えて各画素毎の受光感度特性を安定化させて画像特性が良好で歩留まり低下を抑えることができる固体撮像素子およびその製造方法、この固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばカメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明のレンズの製造方法は、下地膜上に高屈折率膜を形成する高屈折率膜形成工程と、該高屈折率膜上に感光性レジスト膜を成膜し、透過率階調マスクを用いて照射光量を平面的に制御して、該感光性レジスト膜をレンズ形状に形成するレジストレンズ形状形成工程と、該レンズ形状の該感光性レジスト膜と該高屈折率膜とを同時にエッチングすることにより、該感光性レジスト膜のレンズ形状を反映した同じ高屈折率膜のレンズ形状に形成する高屈折率膜レンズ形状形成工程とを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0025】
また、好ましくは、本発明のレンズの製造方法における高屈折率膜のレンズ形状は、入射光の利用面積を広げるように隣接レンズ間の端部同士が接した状態でアレイ状に形成する。
【0026】
さらに、好ましくは、本発明のレンズの製造方法における高屈折率膜のレンズ形状は、前記下地膜の所定領域に合わせるように隣接レンズ間を離間して形成する。
【0027】
さらに、好ましくは、本発明のレンズの製造方法における高屈折率膜レンズ形状形成工程の後に、前記高屈折率膜のレンズ形状上に反射防止膜を形成する反射防止膜形成工程を更に有する。
【0028】
さらに、好ましくは、本発明のレンズの製造方法における反射防止膜形成工程の後に、前記高屈折率膜のレンズ形状を反映した前記反射防止膜のレンズ形状上に、表面が平坦な層間絶縁膜を形成する層間絶縁膜形成工程を更に有する。
【0029】
さらに、好ましくは、本発明のレンズの製造方法における高屈折率膜のレンズ形状は、断面が上に凸形状かまたは上下に凸形状である。
【0030】
さらに、好ましくは、本発明のレンズの製造方法における透過率階調マスクは、遮光材のパターン密度によって透過光量が調整されている。
【0031】
さらに、好ましくは、本発明のレンズの製造方法における感光性レジスト膜は、前記透過光量である照射光量の増加に伴ってレジスト残膜量が、パターン形成用の感光性レジスト膜に比べて徐々に低下していく特性を有する。
【0032】
さらに、好ましくは、本発明のレンズの製造方法における高屈折率膜はSiN膜またはSiON膜である。
【0033】
さらに、好ましくは、本発明のレンズの製造方法における高屈折率膜をSiN膜で形成し、前記反射防止膜をSiON膜で形成する。
【0034】
本発明のレンズは、本発明の上記レンズの製造方法により製造されたレンズであって、前記高屈折率膜のレンズ形状が平面視多角形または平面視円形、楕円形であり、そのことにより上記目的が達成される。
【0035】
また、好ましくは、本発明のレンズにおける。
【0036】
さらに、好ましくは、本発明のレンズにおける高屈折率膜のレンズ形状は、レンズ径とレンズ高さとの関係が、成膜された該高屈折率膜の膜厚以下の該レンズ高さで所定のレンズ径に設定可能である。
【0037】
本発明のレンズは、高屈折率材料からなるレンズ形状が、入射光の利用面積を広げるように隣接レンズ間の端部同士が接した状態でアレイ状に形成されており、該レンズ形状が平面視多角形または平面視円形、楕円形である。
【0038】
また、好ましくは、本発明のレンズにおけるレンズ形状は、断面が上に凸形状かまたは上下に凸形状である。
【0039】
さらに、好ましくは、本発明のレンズにおける高屈折率材料のレンズ形状上に反射防止膜が形成されている。
さらに、好ましくは、本発明のレンズにおける高屈折率材料はSiNまたはSiONである。
さらに、好ましくは、本発明のレンズにおける高屈折率材料をSiNで構成し、前記反射防止膜をSiON膜で構成する。
【0040】
また、好ましくは、本発明のレンズにおける平面視多角形は4角形または6角形である。
【0041】
さらに、好ましくは、本発明のレンズにおける高屈折率膜または前記高屈折率材料のレンズ形状は単一の樹脂材料で構成されている。
【0042】
本発明の固体撮像素子の製造方法は、被写体からの入射光を光電変換して撮像する複数の受光部が2次元状に配設され、該複数の受光部のそれぞれに対して該入射光を集光するレンズがそれぞれ設けられた固体撮像素子の製造方法において、該レンズを、本発明の上記レンズの製造方法により製造するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0043】
本発明の固体撮像素子は、被写体からの入射光を光電変換して撮像する複数の受光部が2次元状に配設され、該複数の受光部のそれぞれに対して該入射光を集光するレンズがそれぞれ設けられた固体撮像素子において、本発明の上記レンズのそれぞれが該複数の受光部のそれぞれに対応するように形成され、前記高屈折率膜の下地膜上かまたは該下地膜の所定領域上に、該高屈折率膜のレンズが、隣接レンズ間が互いに接するかまたは互いに離間するように形成されているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0044】
また、好ましくは、本発明の固体撮像素子において、前記入射光の利用面積を広げるように前記レンズの隣接レンズ曲面端部同士が接した状態で、該レンズのそれぞれが前記受光部のそれぞれに対応するように形成されている。
【0045】
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における下地膜は、前記受光部と、該受光部から信号電荷を読み出して転送するための転送ゲート上に形成され該受光部上は開口された遮光膜との段差部上に形成された、表面が平坦な層間絶縁膜である。
【0046】
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における下地膜は、前記受光部の各位置に対応した所定の色配列のカラーフィルタ上に形成された平坦化膜である。
【0047】
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における下地膜の所定領域は、前記受光部の上方の前記層間絶縁膜に形成された導波路の入口領域である。
【0048】
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における下地膜の所定領域は、前記受光部と、該受光部から信号電荷を読み出して転送するための転送ゲート上に形成され該受光部上は開口された遮光膜との段差を反映して該受光部の上方に凹部が形成された層間絶縁膜の凹部領域である。
【0049】
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子におけるレンズは、前記高屈折率膜の下地膜上かまたは該下地膜の所定領域上に設けられた層内レンズおよび、該層内レンズの上方に設けられたマイクロレンズのうちの少なくともいずれかである。
【0050】
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子はCCD固体撮像素子またはCMOS固体撮像素子である。
【0051】
本発明の電子情報機器は、本発明の上記固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0052】
上記構成により、以下、本発明の作用を説明する。
【0053】
本発明のレンズの製造方法においては、下地膜上に高屈折率膜を形成する高屈折率膜形成工程と、高屈折率膜上に感光性レジスト膜を成膜し、透過率階調マスクを用いて照射光量を平面的に制御して、感光性レジスト膜をレンズ形状に形成するレジストレンズ形状形成工程と、レンズ形状の感光性レジスト膜と高屈折率膜とを同時にエッチングすることにより、感光性レジスト膜のレンズ形状を反映した同じ高屈折率膜のレンズ形状に形成する高屈折率膜レンズ形状形成工程とを有している。
【0054】
これによって、透過率階調マスクを用いて照射光量を平面的に制御して、感光性レジスト膜をレンズ形状に形成するので、レンズ形成の工程数を低減して製造プロセスを簡略化することが可能となると共に、所望の高屈折率レンズ形状を容易に形成することが可能となる。これによって、高屈折率レンズ間のレンズ形状のバラツキをも抑えて安定したレンズ形状にすることが可能となる。したがって、このレンズが固体撮像素子に用いられることにより、高屈折率レンズ形状のバラツキを抑えて各画素毎の受光感度特性を安定化させて画像特性が良好で歩留まり低下を抑えることが可能となる。
【発明の効果】
【0055】
以上により、本発明によれば、透過率階調マスクを用いて照射光量を平面的に制御して、感光性レジスト膜をレンズ形状に形成するため、レンズ形成の工程数を低減して製造プロセスを簡略化することができると共に、所望の高屈折率レンズ形状を容易に形成することができる。これによって、高屈折率レンズ間のレンズ形状のバラツキをも抑えて安定したレンズ形状にすることができる。したがって、このレンズが固体撮像素子に用いられることにより、高屈折率レンズ形状のバラツキを抑えかつ入射光の利用効率を向上させて各画素毎の受光感度特性を安定化かつ向上させて画像特性が良好で歩留まり低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施形態1におけるCCD固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。
【図2】(a)〜(c)は、本実施形態1のCCD固体撮像素子の製造方法における層内レンズ形成工程の要部縦断面図である。
【図3】レンズ形状を形成するグレイスケールの透過率階調マスクを用いてレジスト膜を感光させる状態を説明するためのレジスト膜の縦断面図である。
【図4】照射光量とレジスト残膜量との関係を示すレジスト材料の特性図である。
【図5】(a)は、図1の隣接層内レンズが平面視正方形の平面図、(b)は、(a)のAA’線断面図および(c)のBB’線断面図、(c)は、図1の隣接層内レンズが平面視円形の平面図、(d)は、従来の隣接層内レンズが互いに離間している様子およびその理由を説明するための平面図、(e)は、(d)のCC’線断面図である。
【図6】本発明の実施形態2におけるCMOS固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。
【図7】本発明の実施形態3におけるCCD固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。
【図8】本発明の実施形態4におけるCCD固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。
【図9】本発明の実施形態6として、本発明の実施形態1〜5の固体撮像素子を撮像部に用いた電子情報機器の概略構成例を示すブロック図である。
【図10】特許文献1に開示されている従来の固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。
【図11】図10の従来の固体撮像素子の製造方法におけるSiN膜形成工程を示す要部縦断面図である。
【図12】図10の従来の固体撮像素子の製造方法におけるレジスト膜成膜工程を示す要部縦断面図である。
【図13】図10の従来の固体撮像素子の製造方法におけるレジストパターニング工程を示す要部縦断面図である。
【図14】図10の従来の固体撮像素子の製造方法における熱処理工程を示す要部縦断面図である。
【図15】図10の従来の固体撮像素子の製造方法におけるSiN膜レンズ形状形成工程を示す要部縦断面図である。
【図16】(a)〜(d)は、図10の層内のマイクロレンズを構成するレンズ形状のSiN膜の製造方法を簡単に説明するための縦断面図である。
【図17】(a)は、図1のCCD固体撮像素子における要部積層構成例を模式的に示す縦断面図であり、(b)は、本発明の実施形態5におけるCCD固体撮像素子の要部積層構成例を模式的に示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下に、本発明のレンズおよびその製造方法を固体撮像素子およびその製造方法に適用した場合の実施形態1〜4および、この固体撮像素子の実施形態1〜4のいずれかを画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばカメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器の実施形態5について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図における構成部材のそれぞれの厚みや長さなどは図面作成上の観点から、図示する構成に限定されるものではない。
【0058】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1におけるCCD固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。
【0059】
図1において、本実施形態1のCCD固体撮像素子1には、複数の画素部が行列方向にマトリクス状に配設されている。その各画素部にはそれぞれ、半導体基板2の表面部に、受光素子として入射光を光電変換して信号電荷を生成するフォトダイオードで構成された受光部3が設けられ、この受光部3に隣接して受光部3からの信号電荷を、信号電荷読み出し部を通して読み出して電荷転送するための電荷転送部4が設けられている。この電荷転送部4および信号電荷読み出し部上にはゲート絶縁膜5を介してゲート電極6が配置されている。このゲート電極6は、信号電荷を読み出すと共に、読み出された信号電荷を電荷転送制御するための電荷転送電極として機能する。これらの受光部3および電荷転送部4からなる半導体基板2の画素部7間(水平方向の間)には画素分離層(素子分離層)としてのストップ層8が設けられている。
【0060】
このゲート電極6上には、入射光がゲート電極6により反射してノイズが発生するのを防ぐために遮光膜9が絶縁層10を介して形成されている。また、受光部3の上方は遮光膜9には、入射光用の窓部として開口部9aが形成されている。
【0061】
これらの受光部3の表面と遮光膜9との段差部分を平坦化するための層間絶縁膜11が形成されている。層間絶縁膜11は高屈折率膜(層内レンズ12の材料膜、例えばSiN膜)の下地膜である。この表面が平坦化された層間絶縁膜11上に、受光部3への集光用の層内レンズ12が、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12のレンズ曲面下端部同士が接した状態で、受光部3に対応するように形成されている。この各層内レンズ12上には、各層内レンズ12間の段差を埋め込んでその表面が平坦化するように層間絶縁膜13が形成されている。
【0062】
さらに、この層間絶縁膜13上には、受光部3毎に配置されたR,G,B各色の所定の色配列(例えばベイヤー配列)のカラーフィルタ14が形成され、さらに、その上に平坦化膜15が形成され、その上に受光部3への集光用のマイクロレンズ16が更に形成されている。この集光用のマイクロレンズ16も、上記層内レンズ12の場合と同様に、入射光の利用面積を広げるように隣接マイクロレンズ16同士が接した状態で、各受光部3および各層内レンズ12にそれぞれ対応するように形成されている。
【0063】
上記構成の本実施形態1のCCD固体撮像素子1の製造方法としては、半導体基板2(または半導体層)上に、入射光を光電変換して撮像する複数の受光部3を2次元状に形成する受光部形成工程と、受光部3毎に隣接して電荷転送手段としての電荷転送部4およびその上のゲート電極6をそれぞれ形成する電荷転送手段形成工程と、ゲート電極6上を覆うと共に、受光部3の上方を開口した遮光膜9を形成する遮光膜形成工程と、受光部3および遮光膜9の段差部上に層間絶縁膜11を形成する第1層間絶縁膜形成工程と、この層間絶縁膜11上に、上に凸形状の層内レンズ12を、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12同士が接した状態で各受光部3の位置に対応して形成する層内レンズ形成工程と、層内レンズ12間の凹凸を埋め込むように層間絶縁膜13を形成する第2層間絶縁膜形成工程と、この層間絶縁膜13上に所定の色配列のカラーフィルタ14を各受光部3の位置に対応して形成するカラーフィルタ形成工程と、このカラーフィルタ14上に、平坦化膜15を介してマイクロレンズ16を、入射光の利用面積を広げるように隣接マイクロレンズ16同士が接した状態で各受光部3の位置に対応して形成するマイクロレンズ形成工程とを有している。
【0064】
この層内レンズ12を、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12の端部同士が接した状態で各受光部3の位置に対応して形成する層内レンズ12の形成方法について更に詳細に説明する。
【0065】
図2(a)〜図2(c)は、本実施形態1のCCD固体撮像素子1の製造方法における層内レンズ形成工程の要部縦断面図である。
【0066】
まず、図2(a)に示すように、CVD法を用いて、層間絶縁膜11上に高屈折率膜であるSiN膜12aを形成する。
【0067】
次に、図2(b)に示すように、高屈折率膜であるSiN膜12a上に感光性のあるレジスト膜を成膜し、フォトリソグラフィ技術としてグレイスケールの透過率階調マスクを用いて紫外線の照射光量を平面位置に応じて制御して、レジスト膜を所定のレンズ形状のレジスト膜17に形成する。これによって、従来のようなリフローなしで転写用のレンズ形状のレジスト膜17を、レンズ径やレンズ高さおよびレンズ曲面を所望のレンズ形状に適宜作ることができる。高屈折率膜のレンズ形状は、レンズ径とレンズ高さとの関係が、成膜された高屈折率膜の膜厚以下のレンズ高さに設定可能でレンズ径は任意に設定可能であって、所望のレンズ形状に適宜作ることができる。この場合、高屈折率膜のレンズ形状は単一の樹脂材料で構成されている。したがって、従来のようなリフロー後のレンズ形状(レンズ高さやレンズ径などの形状)のバラツキをなくすことができる。
【0068】
続いて、図2(c)に示すように、レンズ形状のレジスト膜17と、高屈折率膜であるSiN膜12aとを同時にドライプラズマエッチングすることにより、レジスト膜17のレンズ形状を反映した同じレンズ形状の層内レンズからなる層内レンズ12を形成する。このように、高屈折率膜を所望のレンズ形状に転写して層内レンズ12を形成することができる。
【0069】
要するに、レンズの形成方法として、下地膜としての層間絶縁膜11上に高屈折率膜のSiN膜12aを形成する高屈折率膜形成工程と、SiN膜12a上に感光性レジスト膜を成膜し、透過率階調マスクを用いて照射光量を平面的に制御して、感光性レジスト膜17のレンズ形状に形成するレジストレンズ形状形成工程と、レンズ形状の感光性レジスト膜17とSiN膜12aとを同時にエッチングすることにより、感光性レジスト膜17のレンズ形状を反映した同じ高屈折率レンズ形状の層内レンズ12に形成する高屈折率膜レンズ形状形成工程とを有している。
【0070】
このように、グレイスケールの透過率階調マスクを用いて、従来のようなリフローなしで転写用のレンズ形状のレジスト膜17を作るため、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12のレンズ曲面端部同士が接したレンズ形状にしたり、レンズ厚さを最適な厚さにするなど、所望のレンズ形状に形成することができると共に、レンズ形成工程が簡略化できて、レンズ形状が画素毎のバラツキを大幅に抑制することができ、受光部3での受光感度のバラツキを抑制または防止することができる。
【0071】
ここで、グレイスケールの透過率階調マスクを用いて層内レンズ12を形成する場合についてさらに詳細に説明する。
【0072】
従来では、マスクにより平面視正方形のレジスト膜を形成し、正方形のレジスト膜を熱処理によってリフローしてその表面張力により転写用のレンズ形状のレジスト膜を作っていたが、本実施形態1では、グレイスケールの透過率階調マスクを用いてリフローなしで転写用のレンズ形状のレジスト膜17を直接作っている。これによって、レンズ形成工程が簡略化できる。さらに、転写用のレンズ形状のレジスト膜17を用いて高屈折率膜をエッチングして層内レンズ12を作っている。このレンズ形成方法は層内レンズ12に適用できるだけではなく、前述したように、マイクロレンズ16にも適用することができて、入射光の利用面積を広げるように隣接マイクロレンズ16同士が接した状態でマイクロレンズ16を各受光部3の位置に対応して形成することができる。
【0073】
グレイスケールの透過率階調マスクは、図3に示すように、レンズ形状のレジスト膜17の周囲ほど光透過率がよく、周囲ほど強い光が感光性のレジスト膜17aに照射されて、断面が上に凸のレンズ形状に形成されるように透過光量が制御されるようになっている。要するに、この透過率階調マスクでは、レンズ中央部分ほど透過する光量が面積的に少なくなるように構成されており、レンズ周囲部ほど透過する光量が面積的に多くなるように構成(遮光材のクロムのパターン密度、例えばドットパターン密度により透過光量を調整)されて、図3に示すようにレジスト膜17aを上に凸のレンズ形状のレジスト膜17に形成することができる。
【0074】
一方、レジスト膜17a自体は、図4(a)に示すように、レジスト膜のパターニング時に使用する通常の高感度レジスト膜材料のように所定光量で急激にレジスト残膜量が低下して所定パターンを形成し易いものではなく、図4(b)に示すように、レジスト膜17aの材質は、照射光量の増加に伴ってレジスト残膜量が徐々に低下していく特性ライン(γカーブ)が横に寝ている低感度レジスト膜材料を用いる。このように、本実施形態1で用いるレジスト膜17aは、照射光量に応じてレジスト残膜量が徐々に変化するレジスト膜材料を用いることができる。要するに、この感光性のレジスト膜17aは、透過率階調マスクの透過光量である照射光量の増加に伴ってレジスト残膜量が、通常用いられるパターン形成用の感光性レジスト膜に比べて徐々に低下していく特性を有している。
【0075】
層内レンズ12のレンズ材料となる高屈折率膜であるSiN膜12aの他に、SiON膜があるが、SiN膜12aの屈折率2.0に対して、SiON膜の屈折率1.8〜1.9程度であり、窒化膜系材料を用いる。層内レンズ12は、グレイスケールの透過率階調マスクを用いてSiN膜12aに対して直に、エッチングを介さずに露光によってレンズ形状を形成することができればそれに越したことがないが、透過率階調マスクでレンズ形状が得られる高屈折率材料がないため、透過率階調マスクでレジスト膜12aをレンズ形状にした後に、エッチングを用いてそのレジスト膜のレンズ形状を高屈折率膜に転写して高屈折率の層内レンズ12を形成している。また、画素サイズは、1辺が1.3μm程度であり、これに対応した微細なレンズを所望のレンズ形状で、透過率階調マスクを用いて高屈折率膜でレンズを作ることについてはどの文献にも何ら記載されていない。このレンズ材料については、層内レンズ12で説明しているが、マイクロレンズ16にも適用することができる。
【0076】
層内レンズ12は、図5(a)に示すように平面視正方形(または矩形)である4角形かまたは6角形(蜂の巣形状)の多角形や、図5(c)に示すように平面視円形(楕円形を含む)であるが、入射光をより多く集めることができるように大面積になっており、隣接する層内レンズ12同士は、レンズ外周端縁部にて互いに接している。したがって、図5(a)の平面視正方形の層内レンズ12のAA’断面および、図5(c)の平面視円形の層内レンズ12のBB’断面はそれぞれ、図5(b)のように、隣接する層内レンズ12同士が左右のレンズ面下端部でくっ付いて一体化している。
【0077】
これに対して、従来のように、リフロー後に転写用のレンズ形状のレジスト膜を作る場合には、所定形状が例えば平面視正方形または矩形に形成されたレジスト膜を熱処理でリフローすると、平面視正方形または矩形の角部分が溶けて丸くなり、さらに溶けて平面視円形のレンズ形状になってしまい、このリフローによっては、平面視正方形または矩形のレンズ形状で転写用のレジスト膜を作ることはできない。この平面視正方形または矩形のレンズ形状の方が、平面視円形のレンズ形状に比べてレンズ間の隙間面積が少なくて済み、その分、入射光の利用効率を面積的に向上させることができて、受光感度の向上にも寄与することができる。
【0078】
また、従来のように、リフロー後に転写用のレンズ形状のレジスト膜を作る場合、図5(d)に示すように、平面視円形のレンズ形状であって隣接する円形レンズ形状(実線)同士が所定距離だけ離間しているのに対して、図5(c)の本実施形態1の平面視円形の層内レンズ12では、隣接する円形レンズ形状(図5(d)では点線)の外形同士が互いに接している。仮に、図5(d)の実線に示す従来の円形レンズ形状が、図5(d)の点線に示す大きい円形レンズ形状のように互いに外形同士が接した場合には、図5(e)のように、リフロー時に、円形レンズ形状の裾野の方(レンズ面下端部)で接し、その接した部分Xが平らになろうとして上方に浮いてしまって、レンズの使用効率を低下させてしまう。
【0079】
したがって、層内レンズ12は、図5(a)の平面視正方形(または矩形)および図5(c)の平面視円形(または楕円形)のように、隣接レンズ間のレンズ面外周端部で接して光の利用面積を広げているが、従来のリフローによるレンズ形成方法では前述したように、隣接レンズのレンズ面外周端部間でくっ付けて光の利用面積を広げることができない。これらは、層内レンズ12で説明しているが、マイクロレンズ16にも適用することができる。
【0080】
上記構成により、複数の画素部7が2次元状に配置された撮像領域に入射した光は、まず、マイクロレンズ16により高屈折率で集光され、さらに層内レンズ12で高屈折率で集光されてフォトダイオードを構成する受光部3に入射される。このとき、マイクロレンズ16および層内レンズ12はそれぞれ、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12およびマイクロレンズ16の各レンズ面外周端部同士でそれぞれ接した構造であるため、より広いところから光を集めることができて、各受光部3の受光感度を向上させることができる。次に、この各受光部3に入射された光は、各受光部3で光電変換されて信号電荷となる。この信号電荷は電荷転送部4に読み出されて所定方向の垂直方向に順次電荷転送された後に、水平方向に順次電荷転送されて順次増幅されて各画素部毎の撮像信号として順次信号出力される。
【0081】
このように、入射光の利用面積を広げるようにレンズ面外周端部同士でそれぞれ接したレンズ構造は、グレイスケールの透過率階調マスクを用いて、従来のようなリフローなしで転写用のレンズ形状のレジスト膜17を形成し、この転写用のレンズ形状のレジスト膜17を用いて高屈折率膜をエッチングして層内レンズ12およびマイクロレンズ16を作るレンズ形成方法のみによって、より簡単な製造工程で層内レンズ12およびマイクロレンズ16を作ることができる。
【0082】
以上により、本実施形態1によれば、グレイスケールの透過率階調マスクを用いてリフローなしで転写用のレンズ形状のレジスト膜17を直接作っているため、レンズ形成工程を簡略化することができ、この転写用のレンズ形状のレジスト膜17を用いて高屈折率膜をエッチングして層内レンズ12を作っているため、高屈折率レンズの形状バラツキを大幅に抑えて、各画素毎の受光感度特性を安定化させて画像特性が良好で歩留まりの低下を抑えることができる。
【0083】
なお、本実施形態1では、グレイスケールの透過率階調マスクを用いて層内レンズ12およびマイクロレンズ16を作ったが、これに限らず、グレイスケールの透過率階調マスクを用いて層内レンズ12およびマイクロレンズ16のいずれかを作ってもよい。残るいずれか一方のレンズはあっても無くてもよく、その一方のレンズは従来のリフローにより形成されていてもよい。
【0084】
(実施形態2)
上記実施形態1では、CCD固体撮像素子1に本発明のレンズ形成方法を適用して製造した場合について説明したが、本実施形態2では、CMOS固体撮像素子に本発明のレンズ形成方法を適用して製造した場合について説明する。
【0085】
図6は、本発明の実施形態2におけるCMOS固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。
【0086】
図6において、本実施形態2のCMOS固体撮像素子1Aには、複数の画素部が行列方向にマトリクス状に配設されている。その各画素部にはそれぞれ、半導体基板21の表面部に、受光素子として入射光を光電変換して信号電荷を生成するフォトダイオードで構成された受光部22が設けられ、この受光部22に隣接して受光部22からの信号電荷を、電荷転送トランジスタの電荷転送部23を通して電荷電圧変換部としてのフローティングディフュージョンFDに電荷転送するための転送ゲート24がゲート絶縁膜25を介して設けられている。これらの電荷転送部23、ゲート絶縁膜25および転送ゲート24により、受光部22からフローティングディフュージョンFDに撮像信号を転送する電荷転送手段としての電荷転送トランジスタが構成されている。さらに、この受光部22毎に、フローティングディフュージョンFDに電荷転送された信号電荷が電圧変換され、この変換電圧に応じて増幅トランジスタ(図示せず)で増幅されて画素部毎の撮像信号として読み出すための読出回路を有している。
【0087】
この読出回路は、フローティングディヒュージョン部FDを所定電圧(例えば電源電圧)にリセットするためのリセットトランジスタおよび、リセット後にフローティングディヒュージョン部FDの電位に応じてその電位信号を増幅して信号線に撮像信号を出力する増幅トランジスタがロジックトランジスタ領域26に設けられ、このロジックトランジスタ領域26が各画素部27間に素子分離層STIを介して設けられている。これらのリセットトランジスタおよび増幅トランジスタはそれぞれ、ソース(S)/ドレイン(D)およびゲート(G)で構成されている。
【0088】
これらの転送ゲート24、フローティングディヒュージョン部FDおよびロジックトランジスタ領域26の上方には、この読出回路の回路配線部や、転送ゲート24およびフローティングディヒュージョン部FDに接続される回路配線部が設けられている。ゲート絶縁膜25および転送ゲート24上には、微細化した配線間の埋め込み性が良好な層間絶縁膜28が形成され、その上に第1配線層29が形成され、その上に、微細化した配線間の埋め込み性が良好な層間絶縁膜30が形成されて、その上に第2配線層31が形成されることにより、上記した回路配線部が構成されている。
【0089】
また、これらの配線層29と転送ゲート24間、配線層29とフローティングディヒュージョン部FD間、配線層29とロジックトランジスタ領域26のソース(S)/ドレイン(D)およびゲート(G)間にそれぞれ、導電性材料(例えばタングステン)からなるコンタクトプラグ32がそれぞれ形成され、また、各配線層29とその上の各配線層31間にそれぞれ各コンタクトプラグ33がそれぞれ形成されて、アルミニュウムや銅などからなる配線層29、31と転送ゲート24、フローティングディヒュージョン部FDおよびロジックトランジスタ領域26のソース(S)/ドレイン(D)およびゲート(G)との間が電気的にそれぞれ接続されている。
【0090】
これらの層間絶縁膜30および各配線層31上には、段差を埋め込むための層間絶縁膜34が形成されている。この層間絶縁膜34上には、受光部22毎に配置されたR,G,B各色の所定の色配列(例えばベイヤー配列)のカラーフィルタ35が形成され、さらに、その上に平坦化膜36が形成され、その上に受光部22への集光用のマイクロレンズ37が更に形成されている。この集光用のマイクロレンズ37は、上記実施形態1の層内レンズ12やマイクロレンズ16の場合と同様に、入射光の利用面積を広げるように隣接マイクロレンズ37同士が接した状態で、各受光部22にそれぞれ対応するように形成されている。
【0091】
上記構成の本実施形態2のCMOS固体撮像素子1Aの製造方法としては、半導体基板21(または半導体層)上に、入射光を光電変換して撮像する複数の受光部22を形成する受光部形成工程と、この受光部22毎に隣接して、電荷転送手段としての電荷転送部23および転送ゲート24を形成する電荷転送手段形成工程と、受光部22および転送ゲート24上に層間絶縁膜28を形成する第1層間絶縁膜形成工程と、層間絶縁膜28内に、転送ゲート24および電荷転送先の電荷電圧変換領域(フローティングディヒュージョン部FD)にそれぞれ接続する各コンタクトプラグ32をそれぞれ形成する第1コンタクトプラグ形成工程と、各コンタクトプラグ32にそれぞれ接続するように各第1配線層29をそれぞれ層間絶縁膜28上に形成する第1配線部形成工程と、層間絶縁膜28および各第1配線層29上に層間絶縁膜30を形成する第2層間絶縁膜形成工程と、層間絶縁膜30内に、各第1配線部29にそれぞれ接続する各第2コンタクトプラグ33をそれぞれ形成する第2コンタクトプラグ形成工程と、各第2コンタクトプラグ33にそれぞれ接続するように各第2配線層31をそれぞれ形成する第2配線部形成工程と、層間絶縁膜30および各第2配線層31上に層間絶縁膜34を形成する第3層間絶縁膜形成工程と、この層間絶縁膜34上に所定の色配列のカラーフィルタ35を各受光部22の位置に対応して形成するカラーフィルタ形成工程と、このカラーフィルタ35上に、平坦化膜36を介してマイクロレンズ37を、入射光の利用面積を広げるように隣接マイクロレンズ37のレンズ周囲端部同士が接した状態で各受光部22の位置に対応して形成するマイクロレンズ形成工程とを有している。
【0092】
このマイクロレンズ37を、入射光の利用面積を広げるように隣接マイクロレンズ37の端部同士が接した状態で各受光部22の位置に対応して形成するマイクロレンズ37の形成方法については、前述した図2(a)〜図2(c)の場合と同様である。
【0093】
まず、図2(a)に示すように、CVD法を用いて、層間絶縁膜11に代えて平坦化膜36上に高屈折率膜であるSiN膜12aを形成する。
【0094】
次に、図2(b)に示すように、高屈折率膜であるSiN膜12a上に感光性のあるレジスト膜を成膜し、フォトリソグラフィ技術としてグレイスケールの透過率階調マスクを用いて紫外線の照射光量を平面位置に応じて制御して、レジスト膜を所定のレンズ形状のレジスト膜17に形成する。
【0095】
続いて、図2(c)に示すように、レンズ形状のレジスト膜17と、高屈折率膜であるSiN膜12aとを同時にドライプラズマエッチングすることにより、レジスト膜17のレンズ形状を反映した同じレンズ形状のSiN膜からなる層内レンズ12に代えて、SiN膜からなるマイクロレンズ37を形成する。このように、高屈折率膜をレンズ形状に転写してマイクロレンズ37を形成することができる。
【0096】
このように、グレイスケールの透過率階調マスクを用いて、リフローなしで転写用のレンズ形状のレジスト膜17を作るため、入射光の利用面積を広げるように隣接マイクロレンズ37の端部同士が接したレンズ形状にしたり、レンズ厚さを最適な厚さにするなど、所望のレンズ形状に形成することができると共に、レンズ形成工程が簡略化できて、レンズ形状が画素毎のバラツキを大幅に抑制することができ、受光部3での受光感度のバラツキを抑制または防止することができる。
【0097】
マイクロレンズ37は、図5(a)に示すように平面視正方形(または矩形)である4角形かまたは、図5(c)に示すように平面視円形(楕円形を含む)であるが、入射光をより多く集めることができるように大面積になっており、隣接するマイクロレンズ37の端部同士は、レンズ外周端縁部にて互いに接している。したがって、図5(a)の平面視正方形のマイクロレンズ37のAA’断面および、図5(c)の平面視円形のマイクロレンズ37のBB’断面はそれぞれ、図5(b)のように、隣接するマイクロレンズ37の端部同士が左右のレンズ面下端部でくっ付いて一体化している。
【0098】
なお、実施形態2では、層内レンズを設けずにマイクロレンズ37を設けたが、
(実施形態3)
上記実施形態1,2では受光部の上方に入射光を導く導波路を設けていないが、本実施形態3では受光部の上方に入射光を導く導波路を設けた場合について説明する。
【0099】
図7は、本発明の実施形態3におけるCCD固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。なお、図1の構成部材と同一の作用効果を奏する部材には同一の番号を付してその説明を省略する。
【0100】
図7において、本実施形態3のCCD固体撮像素子1Bと、上記実施形態1のCCD固体撮像素子1との構成が異なるところは、受光部3の表面と遮光膜9との段差部分に設けられた層間絶縁膜11Aに、受光部3に至る導波路11Bが形成されている点である。この層間絶縁膜11Aおよび導波路11Bの表面が平坦化された導波路11B上に、受光部3への集光用の層内レンズ12が、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12の端部同士が接した状態で、受光部3に対応するように形成されている。この各層内レンズ12上には、各層内レンズ12間の段差を埋め込んでその表面が平坦化するように層間絶縁膜13が形成されている。
【0101】
上記構成の本実施形態3のCCD固体撮像素子1Bの製造方法としては、半導体基板2(または半導体層)上に、入射光を光電変換して撮像する複数の受光部3を2次元状に形成する受光部形成工程と、受光部3毎に隣接して電荷転送手段としての電荷転送部4およびその上のゲート電極6をそれぞれ形成する電荷転送手段形成工程と、ゲート電極6上を覆うと共に、受光部3の上方を開口した遮光膜9を形成する遮光膜形成工程と、受光部3および遮光膜9の段差部上に層間絶縁膜11Aを形成する第1層間絶縁膜形成工程と、この層間絶縁膜11Aに受光部3に至る穴をフォトリソ工程およびエッチングにより形成する穴形成工程と、層間絶縁膜11Aの穴内にSiN膜材料を埋め込んで導波路11Bを形成する導波路形成工程と、層間絶縁膜11Aおよび導波路11Bの表面を研磨またはエッチバックにより平坦化する平坦化工程と、この導波路11B上に、上に凸形状の層内レンズ12を、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12の端部同士が接した状態で各受光部3の位置に対応して形成する層内レンズ形成工程と、層内レンズ12間の凹凸を埋め込むように層間絶縁膜13を形成する第2層間絶縁膜形成工程と、この層間絶縁膜13上に所定の色配列のカラーフィルタ14を各受光部3の位置に対応して形成するカラーフィルタ形成工程と、このカラーフィルタ14上に、平坦化膜15を介してマイクロレンズ16を、入射光の利用面積を広げるように隣接マイクロレンズ16の端部同士が接した状態で各受光部3の位置に対応して形成するマイクロレンズ形成工程とを有している。
【0102】
この層内レンズ12を、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12同士が接した状態で各受光部3の位置に対応して形成する層内レンズ12の形成方法については、前述した上記実施形態1の図2(a)〜図2(c)の場合と同様である。
【0103】
まず、図2(a)に示すように、CVD法を用いて、層間絶縁膜11に代えて、層間絶縁膜11Aに形成されたSiN膜材料の導波路11B上に、同じ高屈折率膜であるSiN膜12aを形成する。
【0104】
次に、図2(b)に示すように、高屈折率膜であるSiN膜12a上に感光性のあるレジスト膜を成膜し、フォトリソグラフィ技術としてグレイスケールの透過率階調マスクを用いて紫外線の照射光量を平面位置に応じて制御して、レジスト膜を所定のレンズ形状のレジスト膜17に形成する。
【0105】
続いて、図2(c)に示すように、レンズ形状のレジスト膜17と、高屈折率膜であるSiN膜12aとを同時にドライプラズマエッチングすることにより、レジスト膜17のレンズ形状を反映した同じレンズ形状のSiN膜からなる層内レンズ12を形成する。これによって、高屈折率膜を所望のレンズ形状に転写して層内レンズ12を形成することができる。
【0106】
したがって、層内レンズ12およびマイクロレンズ16は、図5(a)に示すように平面視正方形(または矩形)である4角形かまたは、図5(c)に示すように平面視円形(楕円形を含む)であるが、入射光をより多く集めることができるように大面積になっており、隣接する層内レンズ12およびマイクロレンズ16の各端部同士は、レンズ外周端縁部にて互いに接している。したがって、図5(a)の平面視正方形の層内レンズ12およびマイクロレンズ16のAA’断面および、図5(c)の平面視円形の層内レンズ12およびマイクロレンズ16のBB’断面はそれぞれ、図5(b)のように、隣接する層内レンズ12およびマイクロレンズ16の各端部同士が左右のレンズ面下端部でくっ付いて一体化している。
【0107】
上記構成により、複数の画素部7が2次元状に配置された撮像領域に入射した光は、まず、マイクロレンズ16により高屈折率で集光され、さらに層内レンズ12で高屈折率で集光されてフォトダイオードを構成する受光部3に入射される。このとき、マイクロレンズ16および層内レンズ12はそれぞれ、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12およびマイクロレンズ16の各レンズ面外周端部同士でそれぞれ接した構造であるため、より広いところから光を集めることができて、各受光部3の受光感度を向上させることができる。しかも、この場合に、マイクロレンズ16からの入射光は層内レンズ12から導波路11Bに入射して、その入射光をより逃がすことなく受光部3に到達させることができて、受光部3の受光感度をより向上させることができる。次に、この各受光部3に入射された光は、各受光部3で光電変換されて信号電荷となる。この信号電荷は電荷転送部4に読み出されて所定方向の垂直方向に順次電荷転送された後に、水平方向に順次電荷転送されて順次増幅されて各画素部毎の撮像信号として順次信号出力される。
【0108】
以上のように、本実施形態3によれば、グレイスケールの透過率階調マスクを用いて、リフローなしで転写用のレンズ形状のレジスト膜17を作るため、入射光の利用面積を広げるように隣接マイクロレンズ37や層内レンズ12の各端部同士が接したレンズ形状にしたり、レンズ厚さを最適な厚さにするなど、所望のレンズ形状に形成することができると共に、従来の場合に比べてレンズ形成工程が簡略化できて、レンズ形状の画素毎のバラツキを大幅に抑制することができ、受光部3での受光感度のバラツキを抑制または防止することができる。この場合に、層間絶縁膜11Aの穴内にSiN膜材料を埋め込んで導波路11Bを形成したことにより、入射光をより逃がすことなく受光部3に到達させることができて、受光部3の受光感度をより向上させることができる。
【0109】
なお、本実施形態3では、受光部3に到達するように、層間絶縁膜11Aに導波路11Bを設けたが、これに限らず、受光部3に離間した状態で、受光部3の上方位置に導波路11Bを設けてもよい。この場合、導波路11Bを設けるために、エッチングにより導波路11Bに穴を形成するが、受光部3上に透明なエッチングストップ膜を設けてエッチングストップ膜まで穴を形成し、そこにレンズ材料を埋め込んで導波路11Bを形成してもよい。エッチングストップ膜は反射防止膜を兼ねていてもよい。
【0110】
(実施形態4)
上記実施形態1〜3では、本発明の特徴構成の層内レンズ12が上に凸のレンズ形状とした場合について説明したが、本実施形態4では、層内レンズ12Cとして上下に凸のレンズ形状とした場合について説明する。
【0111】
図8は、本発明の実施形態4におけるCCD固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。なお、図1の構成部材と同一の作用効果を奏する部材には同一の番号を付してその説明を省略する。
【0112】
図8において、本実施形態4のCCD固体撮像素子1Cと、上記実施形態1のCCD固体撮像素子1との構成が異なるところは、受光部3の表面と遮光膜9との段差部分に設けられた層間絶縁膜11Cは、その表面が平坦化されておらず、受光部3の表面と遮光膜9との段差部分を反映して、受光部3の上方が凹状に形成されている点である。この層間絶縁膜11Cの凹部上に、この凹部内をSiN膜材料で埋め込むように、受光部3への集光用の層内レンズ12Cが、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12Cの端部同士が接した状態でかつ上下に凸のレンズ形状として、受光部3に対応するように形成されている。この各層内レンズ12C上には、各層内レンズ12C間の段差を埋め込んでその表面が平坦化するように層間絶縁膜13が形成されている。
【0113】
上記構成の本実施形態3のCCD固体撮像素子1Bの製造方法としては、半導体基板2(または半導体層)上に、入射光を光電変換して撮像する複数の受光部3を2次元状に形成する受光部形成工程と、受光部3毎に隣接して電荷転送手段としての電荷転送部4およびその上のゲート電極6をそれぞれ形成する電荷転送手段形成工程と、ゲート電極6上を覆うと共に、受光部3の上方を開口した遮光膜9を形成する遮光膜形成工程と、受光部3および遮光膜9の段差部上に、この段差部を反映して受光部3の上方に凹部を持つ層間絶縁膜11Cを形成する第1層間絶縁膜形成工程と、この層間絶縁膜11Cの凹部内をレンズ材料で埋め込むように、この層間絶縁膜11Cの凹部上に上下に凸形状の層内レンズ12Cを、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12Cの端部同士が接した状態で各受光部3の位置に対応して形成する層内レンズ形成工程と、この層内レンズ12C間の凹凸を埋め込むように層間絶縁膜13を形成する第2層間絶縁膜形成工程と、この層間絶縁膜13上に所定の色配列のカラーフィルタ14を各受光部3の位置に対応して形成するカラーフィルタ形成工程と、このカラーフィルタ14上に、平坦化膜15を介してマイクロレンズ16を、入射光の利用面積を広げるように隣接マイクロレンズ16の端部同士が接した状態で各受光部3の位置に対応して形成するマイクロレンズ形成工程とを有している。
【0114】
この層内レンズ12Cを、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12Cの端部同士が接した状態で各受光部3の位置に対応して形成する層内レンズ12Cの形成方法については、前述した上記実施形態1の図2(a)〜図2(c)の場合と同様のレンズ形成方法である。
【0115】
まず、図2(a)に示すように、CVD法を用いて、層間絶縁膜11に代えて、層間絶縁膜11Cの凹部上に高屈折率膜であるSiN膜12aを形成する。
【0116】
次に、図2(b)に示すように、高屈折率膜であるSiN膜12a上に感光性のあるレジスト膜を成膜し、フォトリソグラフィ技術としてグレイスケールの透過率階調マスクを用いて紫外線の照射光量を平面位置に応じて制御して、レジスト膜を上に凸のレンズ形状のレジスト膜17に形成する。
【0117】
続いて、図2(c)に示すように、レンズ形状のレジスト膜17と、高屈折率膜であるSiN膜12aとを同時にドライプラズマエッチングすることにより、レジスト膜17のレンズ形状を反映した同じ上に凸のレンズ形状のSiN膜からなる層内レンズ12Cを形成する。これによって、高屈折率膜を上下に凸の所望のレンズ形状に転写して層内レンズ12Cを形成することができる。
【0118】
したがって、層内レンズ12Cおよびマイクロレンズ16は、図5(a)に示すように平面視正方形(または矩形)である4角形かまたは、図5(c)に示すように平面視円形(楕円形を含む)であるが、入射光をより多く集めることができるように大面積になっており、隣接する層内レンズ12Cおよびマイクロレンズ16の各端部同士は、レンズ外周端縁部にて互いに接している。したがって、図5(a)の平面視正方形の層内レンズ12Cおよびマイクロレンズ16のAA’断面および、図5(c)の平面視円形の層内レンズ12Cおよびマイクロレンズ16のBB’断面はそれぞれ、図5(b)のように、隣接する層内レンズ12Cおよびマイクロレンズ16の各端部同士が左右のレンズ面下端部でくっ付いて一体化している。
【0119】
上記構成により、複数の画素部7が2次元状に配置された撮像領域に入射した光は、まず、マイクロレンズ16により高屈折率で集光され、さらに層内レンズ12Cで高屈折率で集光されてフォトダイオードを構成する受光部3に入射される。このとき、マイクロレンズ16および層内レンズ12Cはそれぞれ、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12Cおよびマイクロレンズ16の各レンズ面外周端部同士でそれぞれ接した構造であるため、より広いところから光を集めることができて、各受光部3の受光感度を向上させることができる。しかも、この場合に、マイクロレンズ16からの入射光は、上下が凸の層内レンズ12に入射して、その入射光をより集光することができて、受光部3の受光感度をより向上させることができる。次に、この各受光部3に入射された光は、各受光部3で光電変換されて信号電荷となる。この信号電荷は電荷転送部4に読み出されて所定方向の垂直方向に順次電荷転送された後に、水平方向に順次電荷転送されて順次増幅されて各画素部毎の撮像信号として順次信号出力される。
【0120】
以上のように、本実施形態4によれば、グレイスケールの透過率階調マスクを用いて、リフローなしで転写用のレンズ形状のレジスト膜17を作るため、入射光の利用面積を広げるように、隣接したマイクロレンズ16および層内レンズ12Cの端部同士が接したレンズ形状にしたり、レンズ厚さを最適な厚さにするなど、所望のレンズ形状に形成することができると共に、従来の場合に比べてレンズ形成工程が簡略化できて、レンズ形状の画素毎のバラツキを大幅に抑制することができ、受光部3での受光感度のバラツキを抑制または防止することができる。この場合に、層間絶縁膜11Aの穴内にSiN膜材料を埋め込んで導波路11Bを形成したことにより、入射光をより逃がすことなく受光部3に到達させることができて、受光部3の受光感度をより向上させることができる。
【0121】
なお、上記実施形態1〜4では、層内レンズ12、12Cやマイクロレンズ16、37ではそれぞれ、入射光の利用面積を広げるように、隣接した層内レンズやマイクロレンズの端部同士が接した状態で各受光部3の位置に対応して形成したが、これに限らず、隣接した層内レンズやマイクロレンズの端部同士が接していなくてもよい。即ち、グレイスケールの透過率階調マスクを用いて、上記実施形態3では、層間絶縁膜11Aに形成された導波路11Bの開口形状およびそのサイズに合わせた形状およびそのサイズの層内レンズを形成することもできるし、層間絶縁膜11Aに形成された受光部3の上方の凹部の開口形状およびそのサイズに合わせた形状およびそのサイズの層内レンズを形成することもできる。
【0122】
(実施形態5)
上記実施形態1〜4の層内レンズ12、12Cやマイクロレンズ16、37では、それらの表面に反射防止膜を形成していないが、上記実施形態1〜4の層内レンズ12、12Cやマイクロレンズ16、37の表面側に反射防止膜を形成することもできる。本実施形態5では、上記実施形態1の層内レンズ12の表面側に反射防止膜を形成する場合について詳細に説明する。
【0123】
図17(a)は、図1のCCD固体撮像素子における要部積層構成例を模式的に示す縦断面図であり、図17(b)は、本発明の実施形態5におけるCCD固体撮像素子の要部積層構成例を模式的に示す縦断面図である。なお、図17(b)の要部積層構成は、図17(a)の要部積層構成に対応している。また、図1の構成部材と同一の作用効果を奏する部材には同一の番号を付して説明する。
【0124】
図17(b)において、本実施形態5のCCD固体撮像素子1Dには、図17では図示していない受光部3の表面と遮光膜9との段差部分を平坦化するための層間絶縁膜11が形成され、層間絶縁膜11は高屈折率膜(層内レンズ12の材料膜、例えばSiN膜)の下地膜である。表面が平坦化された平坦化膜の層間絶縁膜11上に、受光部3への集光用の層内レンズ12が、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12のレンズ曲面下端部同士が接した状態で、受光部3に対応するように形成されている。この各層内レンズ12上には、各層内レンズ12の表面には所定膜厚の反射防止膜18が形成されている。この反射防止膜18上の、各層内レンズ12上の段差を反映した段差部を埋め込んでその表面が平坦化するように層間絶縁膜13が形成されている。この層間絶縁膜13上には、受光部3毎に配置されたR,G,B各色の所定の色配列(例えばベイヤー配列)のカラーフィルタ14が形成され、さらに、その上には、図17では図示していないが、平坦化膜15、さらにその上に集光用のマイクロレンズ16が形成されている。
【0125】
このように、高高屈折率レンズである層内レンズ12の表面に反射防止膜18を積層することにより、屈折率が例えば1.5前後の平坦化膜の層間絶縁膜13と、屈折率が例えば2.0前後の高高屈折率レンズの層内レンズ12との界面での反射を抑制する効果がある。この反射防止膜18は、CVD法により成膜され、屈折率が例えば1.8前後のSiON膜を用いるかまたは、屈折率が例えば1.5〜2.0の複数膜を多層積層した積層膜を用いることもできる。
【0126】
この場合、本発明のレンズの製造方法を用いたCCD固体撮像素子1Dの製造方法は、半導体基板2(または半導体層)に、入射光を光電変換して撮像する複数の受光部3を2次元状に形成する受光部形成工程と、受光部3毎に隣接して電荷転送手段としての電荷転送部4およびその上のゲート電極6をそれぞれ形成する電荷転送手段形成工程と、ゲート電極6上を覆うと共に、受光部3の上方を開口した遮光膜9を形成する遮光膜形成工程と、受光部3および遮光膜9の段差部上に層間絶縁膜11を形成する第1層間絶縁膜形成工程と、この層間絶縁膜11上に、上に凸形状の層内レンズ12を、入射光の利用面積を広げるように隣接層内レンズ12同士が接した状態で各受光部3の位置に対応して形成する層内レンズ形成工程と、この層内レンズ12上に反射防止膜18を形成する反射防止膜形成工程と、層内レンズ12のレンズ形状を反映した反射防止膜18のレンズ形状上に、反射防止膜18間の凹凸を埋め込むように層間絶縁膜13を形成する第2層間絶縁膜形成工程と、この層間絶縁膜13上に所定の色配列のカラーフィルタ14を各受光部3の位置に対応して形成するカラーフィルタ形成工程と、このカラーフィルタ14上に、平坦化膜15を介してマイクロレンズ16を、入射光の利用面積を広げるように隣接マイクロレンズ16同士が接した状態で各受光部3の位置に対応して形成するマイクロレンズ形成工程とを有している。
【0127】
(実施形態6)
図9は、本発明の実施形態6として、本発明の実施形態1〜5の固体撮像素子を撮像部に用いた電子情報機器の概略構成例を示すブロック図である。
【0128】
図9において、本実施形態6の電子情報機器90は、上記実施形態1〜5のいずれかの固体撮像素子1、1A、1B、1Cまたは1Dからの撮像信号に対して所定の信号処理をしてカラー画像信号を得る固体撮像装置91と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を記録用に所定の信号処理した後にデータ記録可能とする記録メディアなどのメモリ部92と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を表示用に所定の信号処理した後に液晶表示画面などの表示画面上に表示可能とする液晶表示装置などの表示部93と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を通信用に所定の信号処理をした後に通信処理可能とする送受信装置などの通信部94と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を印刷用に所定の印刷信号処理をした後に印刷処理可能とするプリンタなどの画像出力部95とを有している。なお、この電子情報機器90として、これに限らず、固体撮像装置91の他に、メモリ部92と、表示部93と、通信部94と、プリンタなどの画像出力部95とのうちの少なくともいずれかを有していてもよい。
【0129】
この電子情報機器90としては、前述したように例えばデジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、監視カメラ、ドアホンカメラ、車載用後方監視カメラなどの車載用カメラおよびテレビジョン電話用カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ装置、ファクシミリ装置、カメラ付き携帯電話装置および携帯端末装置(PDA)などの画像入力デバイスを有した電子機器が考えられる。
【0130】
したがって、本実施形態5によれば、この固体撮像装置91からのカラー画像信号に基づいて、これを表示画面上に良好に表示したり、これを紙面にて画像出力部95により良好にプリントアウト(印刷)したり、これを通信データとして有線または無線にて良好に通信したり、これをメモリ部92に所定のデータ圧縮処理を行って良好に記憶したり、各種データ処理を良好に行うことができる。
【0131】
なお、上記実施形態1〜5では、本発明のレンズおよびその製造方法を固体撮像素子およびその製造方法に適用した場合について説明したが、これに限らず、本発明のレンズおよびその製造方法は発光素子アレイのレンズおよびその製造方法にも適用することができる。
【0132】
以上のように、本発明の好ましい実施形態1〜6を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1〜6に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1〜6の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
【産業上の利用可能性】
【0133】
本発明は、レンズおよびその製造方法、このレンズが用いられて、被写体からの光が集光されて入射され、この入射光を光電変換して撮像する複数の受光部が2次元状に設けられた固体撮像素子およびその製造方法、この固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、監視カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ装置、ファクシミリ装置、テレビジョン電話装置、カメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器の分野において、透過率階調マスクを用いて照射光量を平面的に制御して、感光性レジスト膜をレンズ形状に形成するため、レンズ形成の工程数を低減して製造プロセスを簡略化することができると共に、所望の高屈折率レンズ形状を容易に形成することができる。これによって、高屈折率レンズ間のレンズ形状のバラツキをも抑えて安定したレンズ形状にすることができる。したがって、このレンズが固体撮像素子に用いられることにより、高屈折率レンズ形状のバラツキを抑えかつ入射光の利用効率を向上させて各画素毎の受光感度特性を安定化かつ向上させて画像特性が良好で歩留まり低下を抑えることができる。
【符号の説明】
【0134】
1、1B、1C CCD固体撮像素子
1A CMOS固体撮像素子
2 半導体基板
3 受光部
4 電荷転送部
5 ゲート絶縁膜
6 ゲート電極
7 画素部
8 ストップ層
9 遮光膜
9a 開口部
10 絶縁層
11、11A、11C、13 層間絶縁膜
11B 導波路
12、12C 層内レンズ(レンズ)
12a SiN膜(高屈折率膜)
14 カラーフィルタ
15 平坦化膜
16 マイクロレンズ(レンズ)
17、17a レンズ形状のレジスト膜
18 反射防止膜
21 半導体基板
22 受光部
23 電荷転送部
24 転送ゲート
25 ゲート絶縁膜
26 ロジックトランジスタ領域
27 画素部
28、30、34 層間絶縁膜
29 第1配線層
31 第2配線層
32、33 コンタクトプラグ
35 カラーフィルタ
36 平坦化膜
37 マイクロレンズ(レンズ)
90 電子情報機器
91 固体撮像装置
92 メモリ部
93 表示部
94 通信部
95 画像出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下地膜上に高屈折率膜を形成する高屈折率膜形成工程と、
該高屈折率膜上に感光性レジスト膜を成膜し、透過率階調マスクを用いて照射光量を平面的に制御して、該感光性レジスト膜をレンズ形状に形成するレジストレンズ形状形成工程と、
該レンズ形状の該感光性レジスト膜と該高屈折率膜とを同時にエッチングすることにより、該感光性レジスト膜のレンズ形状を反映した同じ高屈折率膜のレンズ形状に形成する高屈折率膜レンズ形状形成工程とを有するレンズの製造方法。
【請求項2】
前記高屈折率膜のレンズ形状は、入射光の利用面積を広げるように隣接レンズ間の端部同士が接した状態でアレイ状に形成する請求項1に記載のレンズの製造方法。
【請求項3】
前記高屈折率膜のレンズ形状は、前記下地膜の所定領域に合わせるように隣接レンズ間を離間して形成する請求項1に記載のレンズの製造方法。
【請求項4】
前記高屈折率膜レンズ形状形成工程の後に、前記高屈折率膜のレンズ形状上に反射防止膜を形成する反射防止膜形成工程を更に有する請求項1に記載のレンズの製造方法。
【請求項5】
前記反射防止膜形成工程の後に、前記高屈折率膜のレンズ形状を反映した前記反射防止膜のレンズ形状上に、表面が平坦な層間絶縁膜を形成する層間絶縁膜形成工程を更に有する請求項4に記載のレンズの製造方法。
【請求項6】
前記高屈折率膜のレンズ形状は、断面が上に凸形状かまたは上下に凸形状である請求項1〜3のいずれかに記載のレンズの製造方法
【請求項7】
前記透過率階調マスクは、遮光材のパターン密度によって透過光量が調整されている請求項1〜3のいずれかに記載のレンズの製造方法。
【請求項8】
前記感光性レジスト膜は、前記透過光量である照射光量の増加に伴ってレジスト残膜量が、パターン形成用の感光性レジスト膜に比べて徐々に低下していく特性を有する請求項5に記載のレンズの製造方法。
【請求項9】
前記高屈折率膜はSiN膜またはSiON膜である請求項1に記載のレンズの製造方法。
【請求項10】
前記高屈折率膜をSiN膜で形成し、前記反射防止膜をSiON膜で形成する請求項4に記載のレンズの製造方法。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載のレンズの製造方法により製造されたレンズであって、前記高屈折率膜のレンズ形状が平面視多角形または平面視円形、楕円形であるレンズ。
【請求項12】
前記高屈折率膜のレンズ形状は、レンズ径とレンズ高さとの関係が、成膜された該高屈折率膜の膜厚以下の該レンズ高さで所定のレンズ径に設定可能である請求項11に記載のレンズ。
【請求項13】
高屈折率材料からなるレンズ形状が、入射光の利用面積を広げるように隣接レンズ間の端部同士が接した状態でアレイ状に形成されており、該レンズ形状が平面視多角形または平面視円形、楕円形であるレンズ。
【請求項14】
前記レンズ形状は、断面が上に凸形状かまたは上下に凸形状である請求項13に記載のレンズ。
【請求項15】
前記高屈折率材料のレンズ形状上に反射防止膜が形成されている請求項13に記載のレンズ。
【請求項16】
前記高屈折率材料はSiNまたはSiONである請求項13に記載のレンズ。
【請求項17】
前記高屈折率材料をSiNで構成し、前記反射防止膜をSiON膜で構成する請求項15に記載のレンズ。
【請求項18】
前記平面視多角形は4角形または6角形である請求項11または13に記載のレンズ。
【請求項19】
前記高屈折率膜または前記高屈折率材料のレンズ形状は単一の樹脂材料で構成されている請求項11または13に記載のレンズ。
【請求項20】
被写体からの入射光を光電変換して撮像する複数の受光部が2次元状に配設され、該複数の受光部のそれぞれに対して該入射光を集光するレンズがそれぞれ設けられた固体撮像素子の製造方法において、
該レンズを、請求項1〜10のいずれかに記載のレンズの製造方法により製造する固体撮像素子の製造方法。
【請求項21】
被写体からの入射光を光電変換して撮像する複数の受光部が2次元状に配設され、該複数の受光部のそれぞれに対して該入射光を集光するレンズがそれぞれ設けられた固体撮像素子において、
請求項11〜19のいずれかに記載のレンズのそれぞれが該複数の受光部のそれぞれに対応するように形成され、前記高屈折率膜の下地膜上かまたは該下地膜の所定領域上に、該高屈折率膜のレンズが、隣接レンズ間が互いに接するかまたは互いに離間するように形成されている固体撮像素子。
【請求項22】
前記入射光の利用面積を広げるように前記レンズの隣接レンズ曲面端部同士が接した状態で、該レンズのそれぞれが前記受光部のそれぞれに対応するように形成されている請求項21に記載の固体撮像素子。
【請求項23】
前記下地膜は、前記受光部と、該受光部から信号電荷を読み出して転送するための転送ゲート上に形成され該受光部上は開口された遮光膜との段差部上に形成された、表面が平坦な層間絶縁膜である請求項21に記載の固体撮像素子。
【請求項24】
前記下地膜は、前記受光部の各位置に対応した所定の色配列のカラーフィルタ上に形成された平坦化膜である請求項21に記載の固体撮像素子。
【請求項25】
前記下地膜の所定領域は、前記受光部の上方の前記層間絶縁膜に形成された導波路の入口領域である請求項21に記載の固体撮像素子。
【請求項26】
前記下地膜の所定領域は、前記受光部と、該受光部から信号電荷を読み出して転送するための転送ゲート上に形成され該受光部上は開口された遮光膜との段差を反映して該受光部の上方に凹部が形成された層間絶縁膜の凹部領域である請求項21に記載の固体撮像素子。
【請求項27】
前記レンズは、前記高屈折率膜の下地膜上かまたは該下地膜の所定領域上に設けられた層内レンズおよび、該層内レンズの上方に設けられたマイクロレンズのうちの少なくともいずれかである請求項21に記載の固体撮像素子。
【請求項28】
CCD固体撮像素子またはCMOS固体撮像素子である請求項21に記載の固体撮像素子。
【請求項29】
請求項22〜28のいずれかに記載の固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いた電子情報機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−108327(P2012−108327A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−257324(P2010−257324)
【出願日】平成22年11月17日(2010.11.17)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】