説明

交通機関障害情報および復旧情報提供システム、情報提供サーバ、携帯端末装置ならびに交通機関障害情報および復旧情報提供方法

【課題】障害の発生した現場や関連する路線に現に居合わせている利用者からタイムリーな情報を収集し、利用者に早くて正確な情報を提供できるようにする。
【解決手段】交通機関障害情報および復旧情報提供システム10は、経過情報配信ウェブページ生成手段372、運行情報通知手段371、書込み資格判別手段33、経過情報更新手段373を備え、障害が発生した場合、運行情報などを配信するためのウェブページを生成し、そのリンク情報(URL)を、障害発生路線を利用区間情報として設定した利用者の携帯端末装置20に運行情報とともに通知する。通知を受けた携帯端末装置20が経過情報配信ウェブページにリンクする。携帯端末装置20から経過情報の書込みがあった場合、書込み資格判別手段33は書込み資格を判別し、書込み資格ありと判別すると経過情報更新手段373は携帯端末装置20からの書込みに基づいて該経過情報を更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、登録ユーザの携帯端末装置に対して交通機関の障害情報および復旧情報を通知するとともに、各登録ユーザに共通に情報を配信するための経過情報配信ウェブページを生成して交通機関障害情報および復旧情報を提供する交通機関障害情報および復旧情報提供システムに関するものであり、特に、所定の条件を満足する登録ユーザによる経過情報配信ウェブページへの情報の書込みを許可するようにした交通機関障害情報および復旧情報提供システム、情報提供サーバ、携帯端末装置ならびに交通機関障害情報および復旧情報提供方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、地図データ、道路データを用いて、所望の出発地から目的地までの経路を探索して利用者を案内するナビゲーション装置、ナビゲーションシステムが知られており、このようなナビゲーション装置、ナビゲーションシステムとしては、自動車に搭載して運転者に経路を案内するカーナビゲーション装置、携帯電話をナビゲーション端末として利用して経路探索サーバに経路探索要求を送り、その結果を受信して経路案内を受ける通信型のナビゲーションシステムなどが実用化されている。
【0003】
特に、通信型のナビゲーションシステムは、携帯電話などの携帯端末をナビゲーション端末として利用したシステムであって、歩行者用のナビゲーションシステムとしても用いられるものである。歩行者用のナビゲーションシステムとしては、交通機関を含めた経路案内機能を付加することが好ましく、徒歩経路の探索と案内に加えて、経路探索サーバに交通機関の路線や運行時刻データを蓄積し、所望の出発駅から所望の目的駅までの経路(乗車候補列車)を、徒歩経路の探索と案内に加えて案内する機能を有するナビゲーションシステムも存在する。また、徒歩経路の経路探索を伴わずに情報配信サーバから交通機関の路線や時刻表、乗車可能な列車などの情報の配信を受けて表示する交通案内システムも存在する。
【0004】
一般的なナビゲーション装置、通信ナビゲーションシステムに使用される経路探索装置、経路探索方法は、例えば、下記の特許文献1(特開2001−165681号公報)に開示されている。このナビゲーションシステムは、携帯ナビゲーション端末から出発地と目的地の情報を情報配信サーバに送り、情報配信サーバで道路網や交通網のデータから探索条件に合致した経路を探索して案内するように構成されている。探索条件としては、出発地から目的地までの移動手段、例えば、徒歩、自動車、鉄道と徒歩の併用などがあり、これを探索条件の1つとして経路探索する。
【0005】
情報配信サーバは、地図データの道路(経路)をその結節点、屈曲点の位置をノードとし、各ノードを結ぶ経路をリンクとし、全てのリンクのコスト情報(距離や所要時間)をデータベースとして備えている。そして、情報配信サーバは、データベースを参照して、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクを順次探索し、リンクのコスト情報が最小となるノード、リンクをたどって案内経路とすることによって最短の経路を携帯ナビゲーション端末に案内することができる。このような経路探索の手法としてはラベル確定法あるいはダイクストラ法と言われる手法が用いられる。上記特許文献1には、このダイクストラ法を用いた経路探索方法も開示されている。
【0006】
交通機関を利用する経路を探索する経路探索システムは、ユーザが指定する出発日時、出発地、目的地、到着時刻等の経路探索条件に基づいて、各交通機関の運行時刻データをデータベース化した運行時刻データベースと、これに基づいて交通ネットワークをデータベース化したデータを備えている。そして、これらのデータベースを参照して、乗り継ぎ(乗り換え)を含めて出発地と目的地を結ぶ、利用可能な各交通手段(個々の電車や路線バス)を経路として順次たどり、経路探索条件に合致する案内経路(出発地駅、目的地駅、路線、列車などの交通手段)の候補を1つまたは複数提示するように構成される。経路探索条件としては更に、所要時間、乗り継ぎ回数、運賃などの条件を指定できるようにされているのが一般的である。
【0007】
また、交通機関に関する検索、案内を行うシステムとして、携帯電話などの端末装置から交通機関の路線情報や時刻表情報を案内する情報配信サーバに接続して所望の出発駅、出発時刻、目的駅などを指定して、乗車可能な路線や列車、電車などの交通手段の情報配信を受け、端末装置に表示することができる案内システムも提供されている。一般に端末装置からこのような利用を行う場合には、ダウンロードしたい情報の存在する場所を特定するためのURL(Uniform Resource Locator)やドメイン名などのアドレス情報を端末装置に入力して当該アドレスにより特定される情報配信サーバ(情報サイト)にアクセスして所望の情報をダウンロードする構成がとられている。
【0008】
交通機関を利用した経路探索、経路案内をするナビゲーションシステムなどにおける経路経探索用のデータは、車載用ナビゲーションシステムや歩行者用ナビゲーションシステムにおける道路ネットワークのデータと同様に交通路線の各駅をノードとし、駅間を双方向リンクとしてネットワーク化したデータの他に、各交通路線上を運行される交通手段ごとに各リンクの運行時刻、所要時間がリンクコストのデータとして加えられる。更に、運賃データが加えられ、探索した案内経路の運賃が合わせて案内されるシステムも存在する。
【0009】
従って端末装置に配信される案内経路データには、利用者が指定した経路探索条件である出発地から目的地までの路線経路や乗車を案内するバス、電車、列車およびその時刻が含まれ、運行時刻表や駅に掲示されるいわゆる駅貼り時刻表などがそのままあるいは必要部分が画面表示できる表示データなどの形式に加工されて端末装置に配信される。端末装置では案内経路のデータや運行時刻表あるいは駅貼り時刻表を表示して経路や乗車すべき交通手段を確認することができる。
【0010】
交通機関を利用する際のユーザの関心事には電車や列車の運行状況がある。すなわち、電車や列車が正常に運行されていれば予定の通り行動することができるが、事故、故障、自然現象などにより電車や列車の運行が停止されたり、運行が遅れたりしている場合には、予定を変更したり、所望の連絡先にその旨を連絡したりすることが必要になる。鉄道の運行に事故や故障などによる障害が発生した場合に、利用者にメールなどを用いて運行情報を通知する技術は、例えば、下記の特許文献2(特開2004−21579公報)や特許文献3(特開2004−46284号公報)に開示されている。
【0011】
特許文献2に開示された情報配信装置は、ある区間が列車故障や事故等により運行ダイヤが維持されていない状況であるとき、この区間に重なっている区間を、これから利用する利用者に対して現在の運行状況を配信する情報配信装置を提供するものであり、情報配信装置は、駅に入場した入場者について、該入場者の行先駅を取得して乗車駅から行先駅までの経路を特定するとともに、ここで特定した経路に乗換駅があれば上記経路に加えて乗換駅を特定するように構成されている。また、情報配信装置は、運行ダイヤが維持されていない状況にある障害発生区間を取得すると、乗換駅から行先駅までの経路と、上記障害発生区間とが重なっているかどうかを判定し、重なっていると判定した登録者に対して、上記障害発生区間における現在の運行状況を配信するように構成されたものである。
【0012】
また、特許文献3に開示された交通情報通知方法は、通勤列車などに事故による不通の状態が生じた場合に,いち早く列車の利用者にその情報を伝え、或いは事故区間を迂回する迂回路を通知するシステムを提供するものであり、予めシステムに参加する会員を募集しておき、事故等の情報を受けたときに、会員へのアクセス情報を辿って会員に事故の情報及び迂回路の情報を伝えるように構成されたものである。
【0013】
一方、事故や故障による運行障害があった場合、その復旧の状況を知りたいという利用者の要求がある。このような要求に対応する技術は、例えば、下記の特許文献4(特開2004−98997号公報)や特許文献5(特開2005−280411号公報)に開示されている。
【0014】
特許文献4に開示された経路情報提供システムの発明は、障害の発生により交通機関に遅延や停止が生じた際、交通機関の利用者に対し、障害からの復旧時間と目的地までの最適な経路や時間等の情報とを提供するものであり、交通機関を利用する利用者が備える利用者端末と、サーバとがインターネットを介して相互に接続され、サーバは、新たに発生した障害に関連する関連属性データと前記過去の障害に関連する関連属性データとを比較して距離尺度を求め、係る距離尺度に基づいて障害からの復旧時間を推論する推論機能と、推論した結果及び交通機関の利用者情報に基づいて、代替経路移動方法及び鉄道復旧移動方法のうちいずれが目的地に早く到着するかを算出する経路算出機能を備えて構成されたものである。
【0015】
また、特許文献5に開示された列車復旧案内サーバの発明は、列車に関わる事故が発生したときに、該事故に対する信頼性の高い復旧予測及びその案内をするシステムであり、列車復旧案内では、過去の事故に関する事故情報を多数蓄積した事故DBを有しており、事故が発生すると、該事故の発生状況に基づいて設定されたDB検索条件に適合する事故情報がこの事故DBから検索・抽出し、それらの事故情報に対する統計演算(例えば、正規分布演算)を行って仮復旧時間等についての平均μ及び分散σが算出するように構成されている。そして、算出された平均μ及び分散σを用いて、時間経過に対する復旧確率(例えば、20分後に仮復旧する確率50%や30分後に仮復旧する確率85%等)を算出し、これを含む復旧予測メッセージを配信するように構成されたものである。
【0016】
【特許文献1】特開2001−165681号公報
【特許文献2】特開2004−21579公報
【特許文献3】特開2004−46284号公報
【特許文献4】特開2004−98997号公報
【特許文献5】特開2005−280411号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
上記特許文献2〜特許文献5に開示された発明によれば、利用者に対して交通機関の運行障害発生時に障害情報を提供し、更に復旧の予測情報を提供することができるようになる。一般に交通機関の運行障害が発生した際、障害発生の情報を得ることもさることながら、この種の事象で、利用者の最大の関心事は、障害がいつ復旧するかである。
【0018】
上記特許文献4や特許文献5に開示された発明によれば、復旧情報も利用者に通知することになっているが、現実のサービスでは正確な復旧情報がなかなか配信されていない。その理由は、障害発生により現場は混乱し、情報が錯綜することが一因としてけあげられる。また、障害の発生は通常一箇所から始まるが、復旧は地域差と時間差があるので1つの情報として伝えるのが大変難しいことも原因のひとつである。
【0019】
また、上記特許文献5に開示された発明のような復旧時期の予測を取り入れるとしても、完全な予想は不可能であり、交通機関の運用者側が責任をもって利用者に情報提供することも困難である。利用者にしても復旧予測を信じて行動するには不安を伴うという問題点があった。
【0020】
現在、携帯電話を端末装置として用いた種々の情報配信サービスが提供されており、情報配信サーバに会員として登録された利用者に対して、当該利用者が登録した交通機関の路線について、事故、故障などによる運行障害が発生した際に、利用者の携帯電話に対して障害の発生を通知する情報提供システムが実用に供されている。
【0021】
この情報提供システムにおいては、登録会員である利用者の携帯電話には情報配信サーバからブラウザが提供され、情報配信サーバは路線ごとに障害の状況を携帯電話に対して配信するための経過情報配信ウェブページが生成され、利用者の携帯電話には、登録路線における障害の発生を通知するとともにその路線の障害情報にアクセスするためのURL(ウェブページへのリンク情報)がインターネットを通じて電子メールを用いて通知される。
【0022】
このようなシステムによれば、会員登録した利用者は通勤や通学に利用する交通機関の路線を情報配信サーバに登録し、前述のような情報の配信を受けることができる。障害情報や経過情報を閲覧するための経過情報配信ウェブページはブラウザにより閲覧できるが、利用者による内容の更新は禁じられ、情報配信サーバ側でのみ情報の更新が可能である。従って、利用者によるいたずらや信憑性の低い情報が提供されることはなく、情報の信頼性が確保できる。
【0023】
本願の発明者は交通機関において発生した障害の復旧情報を提供するにあたり、上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、情報配信サーバに会員として登録した利用者の端末装置に障害を通知し、情報配信サーバに用意した障害情報のための経過情報配信ウェブページが用いられる点に着目し、所定の条件を満足する登録ユーザによる経過情報配信ウェブページへの復旧関連の情報や経過情報の書込みを許可するようになせば、信頼性の高い情報を提供し得ることに想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0024】
すなわち、本発明は上記の問題点を解消することを課題とし、登録ユーザの端末装置に対して交通機関の障害情報および復旧情報を通知するとともに、各登録ユーザに共通に情報を配信するための経過情報配信ウェブページを生成して交通機関障害情報および復旧情報を提供する交通機関障害情報および復旧情報提供システムにおいて、障害の発生した現場や関連する路線に現に居合わせている利用者からタイムリーな情報を収集し、利用者に早くて正確な情報を提供できる交通機関障害情報および復旧情報提供システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0025】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
交通機関の運行管理サーバから取得した障害情報を路線ごとに記憶する運行情報記憶手段と、利用者および携帯端末装置ならびに利用者が設定した利用区間情報を蓄積した登録会員データベースと、障害が発生した場合、利用者に障害および経過情報を配信するためのウェブページを障害発生路線ごとに生成する経過情報配信ウェブページ生成手段と、を備え、障害が発生した場合、前記登録会員データベースを参照して障害発生路線を利用区間情報として設定した利用者の携帯端末装置に運行情報を通知するとともに、該当する経過情報配信ウェブページへのリンク情報を通知する交通機関障害情報および復旧情報提供システムであって、
前記交通機関障害情報および復旧情報提供システムは、書込み資格判別手段と、経過情報更新手段と、を備え、前記携帯端末装置から経過情報配信ウェブページへの書込みがあった場合、前記書込み資格判別手段は前記携帯端末装置の書込み資格を判別し、前記書込み資格判別手段が、前記携帯端末装置が書込資格ありと判別すると、
前記経過情報更新手段は前記携帯端末装置からの経過情報配信ウェブページへの書込みに基づいて該経過情報配信ウェブページの経過情報を更新することを特徴とする。
【0026】
また、本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記書込み資格判別手段は、前記携帯端末装置の位置情報により書込み資格を判別することを特徴とする。
【0027】
また、本願の請求項3にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記経過情報更新手段は、前記携帯端末装置の位置情報により更新すべき書込み情報を選択することを特徴とする。
【0028】
また、本願の請求項4にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記書込み資格判別手段は、前記携帯端末装置のIDにより書込み資格を判別することを特徴とする。
【0029】
また、本願の請求項5にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記経過情報更新手段は、前記携帯端末装置の位置情報により更新すべき書込み情報を統計処理してその結果を更新することを特徴とする。
【0030】
更に、また、本願の請求項6にかかる発明は、
交通機関の運行管理サーバから取得した障害情報を路線ごとに記憶する運行情報記憶手段と、利用者および携帯端末装置ならびに利用者が設定した利用区間情報を蓄積した登録会員データベースと、障害が発生した場合、利用者に障害および経過情報を配信するためのウェブページを障害発生路線ごとに生成する経過情報配信ウェブページ生成手段と、を備え、障害が発生した場合、前記登録会員データベースを参照して障害発生路線を利用区間情報として設定した利用者の携帯端末装置に運行情報を通知するとともに、該当する経過情報配信ウェブページへのリンク情報を通知する情報配信サーバであって、
前記情報配信サーバは、書込み資格判別手段と、経過情報更新手段と、を備え、前記携帯端末装置から経過情報配信ウェブページへの書込みがあった場合、前記書込み資格判別手段は前記携帯端末装置の書込み資格を判別し、前記書込み資格判別手段が、前記携帯端末装置が書込資格ありと判別すると、
前記経過情報更新手段は前記携帯端末装置からの経過情報配信ウェブページへの書込みに基づいて該経過情報配信ウェブページの経過情報を更新することを特徴とする。
【0031】
また、本願の請求項7にかかる発明は、請求項6にかかる発明において、前記書込み資格判別手段は、前記携帯端末装置の位置情報により書込み資格を判別することを特徴とする。
【0032】
また、本願の請求項8にかかる発明は、請求項6にかかる発明において、前記経過情報更新手段は、前記携帯端末装置の位置情報により更新すべき書込み情報を選択することを特徴とする。
【0033】
また、本願の請求項9にかかる発明は、請求項6にかかる発明において、前記書込み資格判別手段は、前記携帯端末装置のIDにより書込み資格を判別することを特徴とする。
【0034】
また、本願の請求項10にかかる発明は、請求項6にかかる発明において、前記経過情報更新手段は、前記携帯端末装置の位置情報により更新すべき書込み情報を統計処理してその結果を更新することを特徴とする。
【0035】
更に、また、本願の請求項11にかかる発明は、
交通機関の運行管理サーバから取得した障害情報を路線ごとに記憶する運行情報記憶手段と、利用者および携帯端末装置ならびに利用者が設定した利用区間情報を蓄積した登録会員データベースと、障害が発生した場合、利用者に障害および経過情報を配信するためのウェブページを障害発生路線ごとに生成する経過情報配信ウェブページ生成手段と、を備え、障害が発生した場合、前記登録会員データベースを参照して障害発生路線を利用区間情報として設定した利用者の携帯端末装置に運行情報を通知するとともに、該当する経過情報配信ウェブページへのリンク情報を通知する交通機関障害情報および復旧情報提供システムにおける交通機関障害情報および復旧情報提供方法において、
前記交通機関障害情報および復旧情報提供システムは、書込み資格判別手段と、経過情報更新手段と、を備え、前記携帯端末装置から経過情報配信ウェブページへの書込みがあった場合、前記書込み資格判別手段が前記携帯端末装置の書込み資格を判別する資格判別ステップと、前記書込み資格判別手段が、前記携帯端末装置が書込資格ありと判別すると、
前記経過情報更新手段が前記携帯端末装置からの経過情報配信ウェブページへの書込みに基づいて該経過情報配信ウェブページの経過情報を更新する更新ステップと、を有することを特徴とする交通機関障害情報および復旧情報提供方法。
【0036】
また、本願の請求項12にかかる発明は、請求項11にかかる発明において、前記資格判別ステップは、前記携帯端末装置の位置情報により書込み資格を判別する処理を含むことを特徴とする。
【0037】
また、本願の請求項13にかかる発明は、請求項11にかかる発明において、前記更新ステップは、前記携帯端末装置の位置情報により更新すべき書込み情報を選択する処理を含むことを特徴とする。
【0038】
また、本願の請求項14にかかる発明は、請求項11にかかる発明において、前記書込判別ステップは、前記携帯端末装置のIDにより書込み資格を判別する処理を含むことを特徴とする。
【0039】
また、本願の請求項15にかかる発明は、請求項11にかかる発明において、前記更新ステップは、前記携帯端末装置の位置情報により更新すべき書込み情報を統計処理してその結果を更新する処理を含むことを特徴とする。
【0040】
更に、また、本願の請求項16にかかる発明は、
交通機関の運行管理サーバから取得した障害情報を路線ごとに記憶する運行情報記憶手段と、利用者および携帯端末装置ならびに利用者が設定した利用区間情報を蓄積した登録会員データベースと、障害が発生した場合、利用者に障害および経過情報を配信するためのウェブページを障害発生路線ごとに生成する経過情報配信ウェブページ生成手段と、を備え、障害が発生した場合、前記登録会員データベースを参照して障害発生路線を利用区間情報として設定した利用者の携帯端末装置に運行情報を通知するとともに、該当する経過情報配信ウェブページへのリンク情報を通知する情報配信サーバであって、書込み資格判別手段と、経過情報更新手段と、を備え、携帯端末装置から経過情報配信ウェブページへの書込みがあった場合、前記書込み資格判別手段は前記携帯端末装置の書込み資格を判別し、前記書込み資格判別手段が、前記携帯端末装置が書込資格ありと判別すると、前記経過情報更新手段は前記携帯端末装置からの経過情報配信ウェブページへの書込みに基づいて該経過情報配信ウェブページの経過情報を更新する情報配信サーバにネットワークを介して接続される携帯端末装置であって、
前記携帯端末装置は、前記情報配信サーバに、交通機関障害情報および復旧情報の提供を受ける交通機関の利用区間および会員登録のための情報を入力して登録するための登録手段を含む操作入力手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0041】
請求項1にかかる発明においては、交通機関障害情報および復旧情報提供システムは、障害が発生した場合、運行情報などを配信するためのウェブページを生成し、そのリンク情報を、障害発生路線を利用区間情報として設定した利用者の携帯端末装置に運行情報とともに通知する。通知を受けた携帯端末装置がウェブページにリンクし、該携帯端末装置から経過情報の書込みがあった場合、書込み資格判別手段は書込み資格を判別し、書込資格ありと判別すると経過情報更新手段は携帯端末装置からの書込みに基づいて該経過情報を更新する。
【0042】
このような構成によれば、運行情報(障害)が発生してから経過情報配信ウェブページが開設されるので、根も葉もないデマで投稿が始まることがない。経過情報の書込みを行う携帯端末装置も書込み資格を判別し、日常その路線の運行情報を必要としているもの、また、障害発生路線に位置するものに限定されるので、イタズラの投稿の可能性も低い。また、書込まれる経過情報もその路線に実際に居るものに限定されるので、情報の信頼度も上がる。携帯電話などの携帯端末装置からの投稿なので携帯端末装置が特定でき、疑わしい情報を繰り返し投稿する携帯端末装置を排除することができるようになる。
【0043】
請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかる発明において、書込み資格判別手段は、前記携帯端末装置の位置情報により書込み資格を判別する。かかる構成によれば、書込みを行う携帯端末装置がその路線に実際に位置するものに限定されるので、情報の信頼度が向上する。
【0044】
請求項3にかかる発明においては、請求項1にかかる発明において、経過情報更新手段は、前記携帯端末装置の位置情報により更新すべき書込み情報を選択する。かかる構成によれば、書込みを行う携帯端末装置がその路線に実際に位置するものに限定されるので、情報の信頼度が向上する。
【0045】
請求項4にかかる発明においては、請求項1にかかる発明において、書込み資格判別手段は、前記携帯端末装置のIDにより書込み資格を判別する。かかる構成によれば、書込みを行う携帯端末装置が日常その路線の運行情報を必要としているものに限定されるので、イタズラの投稿の可能性を低くすることができるようになる。
【0046】
請求項5にかかる発明においては、請求項1にかかる発明において、経過情報更新手段は、前記携帯端末装置の位置情報により更新すべき書込み情報を統計処理してその結果を更新する。かかる構成によれば、経過情報を障害路線の区間ごとに分けたり、駅ごとに特定したりして提供することができるようになる。
【0047】
また、請求項6ないし請求項10にかかる発明においては、それぞれ請求項1ないし請求項5にかかる交通機関障害情報および復旧情報提供システムを構成する情報配信サーバを提供することができ、請求項11ないし請求項15にかかる発明においては、それぞれ請求項1ないし請求項5にかかる交通機関障害情報および復旧情報提供システムにおける交通機関障害情報および復旧情報提供方法を提供することができるようになる。更に、請求項16にかかる発明においては、請求項1ないし請求項5にかかる交通機関障害情報および復旧情報提供システムを構成する携帯端末装置を提供することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための交通機関障害情報および復旧情報提供システムを例示するものであって、本発明をこの交通機関障害情報および復旧情報提供システムに特定することを意図するものではなく、請求の範囲に含まれるその他の実施形態の交通機関障害情報および復旧情報提供システムにも等しく適用し得るものである。
【実施例1】
【0049】
図1は、本発明の実施例にかかる交通機関障害情報および復旧情報提供システム10のシステム構成を示す図である。図1に示すように交通機関障害情報および復旧情報提供システム10は、インターネットなどのネットワーク12を介して接続される携帯電話などの携帯端末装置20と交通機関障害情報および復旧情報を提供する経路探索サーバ30などの情報配信サーバと各鉄道会社などが運用する運行管理サーバ50を備えて構成されている。情報配信サーバは必ずしも経路探索および経路案内機能(ナビゲーション機能)を備える必要はなく、一般的な交通路線案内機能を有するサーバであってもよい。
【0050】
携帯端末装置20と経路探索サーバ30との間の通信は基地局40およびゲートウェイ42を介して行われる。運行管理サーバ50は、事故や故障の障害情報および復旧情報や経過情報をリアルタイムに配信する業者のサーバであり、経路探索サーバ30はこの運行管理サーバ50から運行情報を取得している。この運行情報から復旧情報も入手可能であるが、運行管理側は障害発生の速報に重点を置いていること、復旧情報は復旧確認の時間遅れや正確性が要求されることから障害情報よりも情報は少なめになる。
【0051】
携帯端末装置20の利用者は、交通機関の障害情報および復旧情報提供サービスを受ける場合、経路探索サーバ30に会員として利用者IDや携帯端末ID、情報提供を受ける対象の路線や利用区間を登録する。経路探索サーバ30は登録会員データベースにこれらの情報を蓄積しており、登録された路線、利用区間において障害が発生すると、該当する携帯端末装置20に障害の発生を運行情報として電子メールで通知する。
【0052】
また、経路探索サーバ30は障害および経過情報を配信するための経過情報配信ウェブページを障害発生路線ごとに生成し、該経過情報配信ウェブページをアクセスするためのURLを前述の障害の通知メールとともに携帯端末装置20に送信する。携帯端末装置20は、標準装備のブラウザあるいは経路探索サーバ30から提供されたブラウザを用いて障害情報などが掲示された経過情報配信ウェブページを参照する。
【0053】
障害の通知を受けた携帯端末装置20は経過情報配信ウェブページに掲載された障害情報や復旧情報に書き込みを行うことができる。経路探索サーバ30は、経過情報配信ウェブページに書き込みがあると、携帯端末装置20の書込み資格を判別する。書込み資格は携帯端末装置20の登録IDと携帯端末装置20の位置情報に基づいて判別する。
【0054】
資格判別を行うことによりいたずらによる書込みや不正確な書き込みを排除することができる。すなわち、携帯端末装置20のIDを登録会員データベースに蓄積された登録会員の端末IDと比較して登録会員でない携帯端末装置20からの経過情報配信ウェブページへの書込みを排除する。また、書込みを行おうとする携帯端末装置20の現在位置を判別し、障害発生現場や障害発生区間など、障害に関連する場所からの書込みである場合には書込みを許容し、そうでない場合には書込みを排除する。
【0055】
これにより、多くの利用者が障害の現場やその近くから寄せる障害や復旧に関連する情報をリアルタイムに経過情報配信ウェブページに反映することで、当該経過情報配信ウェブページを参照した登録会員に最新の情報をリアルタイムに提供することができるようになる。また、経過情報配信ウェブページの掲載情報は運行管理サーバ50からの公式な復旧情報を取得した場合にも更新されることはいうまでもない。
【0056】
経路探索サーバ30は、携帯端末装置20から所望の地点やPOI(興味対象場所:Point of Interest)を指定して地図データの取得要求があると、地図データベースを参照して該当する地図データを読み出して携帯端末装置20に配信する。携帯端末装置20が経路探索サーバ30に経路探索を要求し、経路案内のサービスを受ける場合には、携帯端末装置20において所望の出発地や目的地を設定し、経路探索サーバ30に経路探索要求を送信する。出発地と目的地との間に立ち寄りたい経由地がある場合は当該経由地も設定する。
【0057】
これらの地点を設定する方法としては、表示手段に経路探索条件入力画面を表示し、地点の名称や住所(所在場所)、電話番号を入力する方法、表示画面に地図を表示して地図上の所望地点をカーソル選択して設定する方法などが採られる。出発地、経由地、目的地は、一般的には特定のPOIの場所を設定するが、POIに最も近い道路上のリンクやノードの位置が経路探索上のPOIの場所として用いられることもある。
【0058】
経路探索サーバ30は携帯端末装置20から経路探索要求があると、経路探索用ネットワークデータベースを参照して指定された出発地から目的地に至る最適経路(案内経路)を探索し、地図データベースから読み出した地図データとともに案内経路のデータを携帯端末装置20に送信する。
【0059】
携帯端末装置20は経路探索サーバ30から地図データ、案内経路のデータを受信すると、携帯端末装置20の現在位置または携帯端末装置20が設定した特定の地点を中心とした地図画像を表示画面に表示する。地図画像には携帯端末装置20の現在位置を示す現在位置マーク、案内経路を示す案内経路画像が重ね合わされて表示される。
【0060】
携帯端末装置20の利用者は、経路探索サーバ30から交通機関の障害情報および復旧情報の通知サービスを受けようとする場合は、前述したように経路探索サーバ30に会員登録するとともに障害情報および復旧情報の通知サーヒスの対象とする交通機関の利用区間や路線を登録しておく。
【0061】
登録できる交通機関の利用区間や路線の数は、利用者ごとに最大5つ程度の利用区間、路線に制限することが好ましい。登録数を制限する理由は、障害発生時の通知にかかる通信トラフィック量の総数を抑制するためである。利用者は日常的に利用する通勤、通学などの経路区間を登録しておけば、障害発生時には直ちに障害発生の通知を受けることができるので、登録数を制限されても大きな支障はない。普段利用しない利用区間や路線は登録するまでもなく、テレビやラジオのニュースや他の手段により知ることができれば事足りる。
【0062】
以下、具体例に基づいて本発明の実施例にかかる交通機関障害情報および復旧情報提供システム10を説明するが、その前に本発明にかかる交通機関障害情報および復旧情報提供システム10の詳細な構成を説明する。図2は、図1の交通機関障害情報および復旧情報提供システム10の詳細な構成を示すブロック図である。
【0063】
携帯端末装置20は、ナビゲーションサービスを受けることができる端末であり、制御手段201、通信手段21、GPS受信手段22、処理要求手段23、配信データ記憶手段24、表示手段25、操作入力手段26などを備えて構成されている。操作入力手段26には、会員登録や利用区間、路線登録のための登録手段261が含まれる。登録手段261は具体的には文字入力キー、表示画面に表示されたメニュー画面の設定項目などを選択するカーソルキーなどで構成される。
【0064】
一方、経路探索サーバ30は、制御手段301、通信手段31、運行情報取得手段32、書込み資格判別手段33、地図データベース34、経路探索用ネットワークデータベース35、登録会員データベース36、運行情報記憶手段37、運行情報通知手段371、経過情報配信ウェブページ生成手段372、経過情報更新手段373、処理要求記憶手段38、経路探索手段39などを備えて構成されている。
【0065】
経路探索サーバ30は、携帯端末装置20から経路探索やPOI検索あるいは地図配信の要求があると、処理要求記憶手段38に一次記憶する。要求が経路探索要求である場合、経路探索手段39は経路探索用ネットワークデータベース35を参照して最適経路あるいは推奨経路(案内経路)を探索する。探索された案内経路のデータは携帯端末装置20に対する配信データに編集され、携帯端末装置20に配信される。また、地図データベース34から案内経路を含む地図データが読み出され、携帯端末装置20に配信される。
【0066】
登録会員データベース36には携帯端末装置20から送信された登録会員情報が蓄積される。図3は、登録会員データベース36に蓄積される会員データの構成を示すデータである。会員データは、経路探索サーバ30が登録会員に付与した登録会員IDごとに、図3に示すように携帯端末装置20の端末ID、運行情報を通知する際の通知先になるメールアドレス、登録パスワード、運行情報を通知するか否かを設定する通知設定フラグ、所定数の登録路線および利用区間の情報からなる。
【0067】
通知設定フラグは、登録した利用区間、路線において障害が発生した場合に障害発生の通知を受けるか否かを設定するフラグであり、この通知フラグを「ON」に設定しておけば、携帯端末装置20は登録路線に障害が発生した場合、経路探索サーバ30から障害の発生を知らせる通知を受信することができる。利用区間や路線を登録してなっても、この通知フラグが「OFF」に設定されている場合、経路探索サーバ30は障害を通知する運行情報のメールを送信しない。
【0068】
運行情報取得手段32は、各交通機関の運行管理サーバ50からリアルタイムに提供される路線ごとの運行障害の発生あるいは復旧に関する情報を取得する。運行情報取得手段32が取得した障害情報や復旧情報は運行情報記憶手段37に記憶される。図4は、運行情報記憶手段37に記憶される路線ごとの障害情報および復旧情報の構成の一例を示す図である。
【0069】
図4に示すように障害情報および復旧情報は、路線ごとに障害発生場所、障害発生時刻、障害の程度、障害の原因、復旧情報や経過情報を含んで記憶される。図4に示す例は、路線XXX線において、N駅−M駅間で*:**に信号故障が発生し、運転見合せになっていることを示し、路線ZZZ線においてE駅−H駅間で*:**現在、強風のため運転遅延が発生していることを示している。
【0070】
運行情報取得手段32が運行管理サーバ50から図4に示すような運行情報を取得すると、経過情報配信ウェブページ生成手段372は、各登録会員の携帯端末装置20からブラウザを用いて障害情報および復旧情報を配信するための経過情報配信ウェブページを路線ごとに生成し、障害情報および復旧情報や経過情報を掲載する。
【0071】
また、運行情報通知手段371は、登録会員データベース36を参照して障害発生路線を利用区間として登録しており、通知フラグに「ON」が設定されている登録会員を調べ、通知先メールアドレスに障害の発生(運行情報)を通知する。この通知の内容は障害発生路線、区間、障害原因、障害程度などである。この時、運行情報の通知メールには、該当する路線ごとに生成した経過情報配信ウェブページにリンクするためのURLを記載する。
従って、運行情報の通知メールを受信した携帯端末装置20は、URLをクリックして該当する路線の経過情報配信ウェブページにリンクすることで経路探索サーバ30からの障害情報および復旧情報を参照する(配信を受ける)ことができる。
【0072】
このように、運行情報に関する経過情報配信ウェブページを生成し、そのURLと運行情報を通知メールにより1回だけ通知し、経過情報は経過情報配信ウェブページを閲覧する構成とすれば、経路探索サーバ30と多数の携帯端末装置20との間の通信トラフィック量を抑制することができる。
【0073】
経過情報配信ウェブページにリンクして障害情報および復旧情報や経過情報を参照した携帯端末装置20は、操作入力手段26を用いて、経過情報を入力して書込み要求を行うことができる。携帯端末装置20から書込み要求を受信すると、書込み資格判別手段33は、書込み要求を送信した携帯端末装置20の端末IDに基づいて登録会員データベース36を調べ、該当する路線や区間を登録している登録会員の携帯端末装置20であるか否かを判別し、該当路線や利用区間を登録していない場合は書き込み資格なしと判別する。また、書込み資格判別手段33は書込み要求を送信した携帯端末装置20の現在位置を調べ、現在位置が障害発生路線や障害発生場所に位置するか否かを判別し、障害発生路線や障害発生場所に位置しない場合には書込み資格なしと判別する。
【0074】
経過情報更新手段373は、書込み資格判別手段33が書込み資格ありと判別した携帯端末装置20からの書込み要求を受け付け、当該携帯端末装置20が経過情報配信ウェブページに書込んだ経過情報に基づいて、当該経過情報配信ウェブページの経過情報を更新する。従って、携帯端末装置20の利用者は自身が登録した路線や利用区間について、通知されたURLを用いて該当する障害情報の経過情報配信ウェブページにリンクし、障害情報および復旧情報や現場近くに居合わせた利用者が携帯端末装置20を用いて書き込んだ経過情報を参照することができるようになる。また、利用者自身が見聞きした情報を経過情報に書込みすることができるようになる。
【0075】
図5は、以上説明した鉄道障害情報および復旧情報提供システム10の動作シーケンスを示す図である。シーケンスSQ1において、携帯端末装置20は、経路探索サーバ30に会員登録を行い、図3に示す端末ID、通知先メールアドレス、登録パスワードなど、利用者の情報を登録する。そしてシーケンスSQ2において、通勤路線や通学路線あるいは日常的に繰り返し利用する路線の情報およびそれらの路線における利用区間を登録する。この時、障害発生の通知メールの受信を希望する場合は通知フラグを「ON」に設定する。
【0076】
一方、経路探索サーバ30はシーケンスSQ3において、各交通機関の運行管理サーバ50からリアルタイムで提供される障害情報および復旧情報などの運行情報を取得する。運行情報取得手段32が取得した障害情報および復旧情報は、運行情報記憶手段37に路線ごとに記憶される。
【0077】
ある交通機関の路線について障害が発生し、運行情報取得手段32が運行管理サーバ50から運行情報を取得すると、ステップST1の処理において経過情報配信ウェブページ生成手段372は、当該路線に関する障害情報および復旧情報や経過情報を掲載した経過情報配信ウェブページを生成する。そしてシーケンスSQ4において運行情報通知手段371は、登録会員データベース36を参照して障害発生路線を利用区間として登録しており、通知フラグに「ON」が設定されている登録会員を調べ、通知先メールアドレスに障害の発生を運行情報として通知する。運行情報の通知メールには、該当する路線の経過情報配信ウェブページにリンクするためのURLを記載する。
【0078】
通知メールを受信した利用者は携帯端末装置20を用いて該当路線の経過情報配信ウェブページを参照し、シーケンスSQ5において、経過情報の書込み要求を経路探索サーバ30に送信すると、書込み資格判別手段33はステップST2の処理において、携帯端末装置20の書込み資格を判別する。
【0079】
書込み資格の判別は前述したように、書込み要求を送信した携帯端末装置20の端末IDに基づいて該当する携帯端末装置20が障害発生した路線や区間を登録している登録会員の携帯端末装置20であるか否かを判別し、また、携帯端末装置20の現在位置を調べ、現在位置が障害発生路線や障害発生場所に位置するか否かを判別して行う。携帯端末装置20が、該当路線や利用区間を登録していない場合は書込み資格なしと判別する。また、携帯端末装置20の現在位置が障害発生路線や障害発生場所に位置しない場合には書込み資格なしと判別する。
【0080】
携帯端末装置20からの書込み要求に対して、書込み資格判別手段33が書込み資格ありと判別すると、ステップST3において経過情報更新手段373は、携帯端末装置20から入力された経過情報の書込みを許可し、経過情報配信ウェブページの経過情報を更新する。
【0081】
次に、障害情報および復旧情報の通知ならびに経過情報配信ウェブページに掲載される情報の具体例を順次説明する。図6は、運行情報を通知する通知メール受信時の画面遷移の一例を示す図であり、図6(a)は運行情報を通知する通知メールの受信画面の一例を示す図、図6(b)は経過情報配信ウェブページのトップ画面の一例を示す図である。
【0082】
図6(a)に示すように運行情報を通知する通知メールには、障害の発生している路線、障害発生場所、障害の程度、障害の原因などが含まれ、その路線について生成された経過情報配信ウェブページにリンクするためのURLが記載されている。携帯端末装置20においてこのURLがクリックされると図6(b)に示す経過情報配信ウェブページのトップ画面が表示される。画面上部には通知メールに記載されたと同様に障害の発生している路線、障害発生場所、障害の程度、障害の原因などが掲載されており、下部には経過情報の項目が表示される。この項目は、例えば、図示されているように「運転見合」、「運転遅延」、「平常運転」、「運転再開」など、利用者が閲覧に便利なようにカテゴライズするためのものである。
【0083】
図6(b)の画面を参照すると、運行管理サーバ50からの公式な情報は8:20更新のままであるが、既に多くの携帯端末装置20から経過情報(クチコミ情報)が入り始めている。クチコミ情報は前述した4つのカテゴリに分類されており、各カテゴリの項目ごとに、該当する経過情報が何件書込まれているかが表示されている。図6(b)の例では「運転見合」のカテゴリに25件、「運転遅延」のカテゴリに2件、「平常運転」のカテゴリに7件の書込みがあり、「運転再開」のカテゴリには1件も書込みがないことが表示されている。携帯端末装置20の利用者はこの画面から何れかの項目を選択して書込み内容を閲覧することができる。
【0084】
更にこの画面には、「新しい順に全て見る」、「更新」および「終了」の選択項目が表示され、「新しい順に全て見る」を選択すると、全てのカテゴリの経過情報を新しい順に全て参照することができる。「更新」を選択すると経過情報が最新の書込み情報に更新され、「終了」を選択すると、経過情報配信ウェブページの表示を終了する。
【0085】
携帯端末装置20において図6(b)に示す経過情報配信ウェブページのトップ画面から項目「運転見合」が選択されると、図7(a)の表示画面に遷移する。この画面には、書込み資格ありと判別された複数の携帯端末装置20から書込まれた経過情報(口コミ情報)が掲載されている。図7(a)の表示画面には、書込み時刻の順に書込まれた経過情報が一覧表示される。8:20分の障害発生以降、各駅で利用者が書込んだ経過情報、例えば、障害発生路線の各駅で電車が来ないあるいは止まっているなどリアルタイムの経過情報が書込まれている。
【0086】
従って、この経過情報ウェブページを参照する資格のある(運行情報の通知によりURLを通知された)携帯端末装置20の利用者は、これらの経過情報を参照することができる。この経過情報は、運行管理サーバ50が公式に掲載する経過情報と異なり、実際に現場周辺に位置する多数の利用客が見聞きした最新の情報である。資格判別により単なるいたずらや無責任な情報は極力排除されているので、ある程度の信頼性は確保できる。「戻る」の選択項目を選択すると図6(b)の経過情報配信ウェブページトップ画面に戻る。
【0087】
この画面は「運転再開」のカテゴリに関する書込み(経過情報の更新)を行うための画面であり、駅名を選択する選択ボックスが表示される。この選択ボックスにはプルダウンボタンが表示されており、これを操作することにより障害発生路線の駅名が順次表示され、指定したい駅名を容易に選択して入力できる。
【0088】
次に、携帯端末装置20から経過情報を投稿(書込み)する場合について説明する。自分が該当路線に乗車中で、情報を提供したい場合は、図6(b)のトップ画面から、書込むメッセージのカテゴリを選んで「投稿」の選択項目を操作するようになっている。例えば、携帯端末装置20の利用者が障害の現場に居て、運転再開の情報を掴んだ場合は、図6(b)に示す経過情報配信ウェブページのトップ画面において、「運転再開」の項目を選択し、「更新」の項目をクリックすると、図7(b)の表示画面に遷移する。
【0089】
この画面は「運転再開」のカテゴリに関する書込み(経過情報の更新)を行うための画面であり、駅名を選択する選択ボックスが表示される。この選択ボックスにはプルダウンボタンが表示されており、これを操作することにより障害発生路線の駅名が順次表示され、指定したい駅名を容易に選択して入力できる。経過情報ウェブページは路線毎に作成しているので、駅をメニュー化することは可能である。あるいは、携帯端末装置20側で入力させても良いが、入力間違いもあるので、できればこのようなプルダウンメニューが良い。
【0090】
駅名の選択ボックスの下部にはテキスト入力ボックスがあり、所望の経過情報を入力する。入力を完了して、「投稿」ボタンを操作すると経路探索サーバ30に書込み要求が送信される。「戻る」の選択項目を操作すると図6(b)のトップページに戻る。経過情報を書込む場合、携帯端末装置20が現在位置する(書込み時点の駅名をする)駅名を指定して、メッセージ(例えば、上り、もうすぐ動きそう)を入力して「投稿」の選択項目を操作する。
【0091】
携帯端末装置20からこのようにして書込みがあると、経路探索サーバ30は書込み資格判別手段33が携帯端末装置20の書込み資格を判別する。書込み資格ありと判別すると、例えば、図7(b)の例では、投稿情報には、現在地が「新検見川」と指定されているが、携帯端末装置20からの通信に含まれた基地局ID(現在位置)を判別し、現在位置が新検見川でありえない場合は、書込み資格なしと判別し、この投稿を無効にする。携帯端末装置20が登録会員でない場合、この障害路線を利用区間登録していない場合にも資格なしと判別する。投稿を無効とする場合、携帯端末装置20に書込みを「無効」とするメッセージを返しても良いし、ただ情報を破棄するだけでもよい。
【0092】
これによって、選択した情報の発信地に居ない携帯端末装置20(利用者)からのイタズラ投稿を排除できる。書込み資格ありと判別すると、経過情報更新手段373は、経過情報配信ウェブページの経過情報を更新し、携帯端末装置20から書込まれたメッセージを経過情報に加える。
【0093】
携帯端末装置20からの現在位置を判別するにあたって、経路探索サーバ30が基地局IDを直接取得できない場合は、携帯端末装置20側で取得した基地局IDを通信に含めて経路探索サーバ30に送信させてもよく、携帯端末装置20側の通信アプリケーションでも基地局IDを取得できない場合は、携帯端末装置20に備えるGPS機能で代用して位置情報を送信させてもよい。携帯端末装置20の位置に関する情報が全く取得できない組み合わせの場合は、経過情報配信ウェブページの「投稿」の選択項目を削除して書込みをさせないなどの態様とすることもできる。
【0094】
図6(b)に示す経過情報配信ウェブページのトップ画面から項目「新しい順に全て見る」が選択されると、図8(a)の表示画面に遷移する。図8(a)の画面は図7(a)の画面と同様であるが、この画面においては、経過情報のカテゴリによらず全てのカテゴリに属する経過情報が更新時刻の新しい順に全て表示される。「戻る」の選択項目が操作されると、図6(b)のトップページに戻る。
【0095】
再度図6(b)のトップページに戻って説明すると、経路探索サーバ30は書込みされたクチコミ情報を、障害路線ごとに「運転見合」、「運転遅延」、「平常運転」、「運転再開」の4つのカテゴリに分けてカウントしている。例えば、過去10分の投稿情報を見て、件数を表示している。この表示の態様は図6(a)のように件数を数値で表示する態様でもよいし、全体を100%とした円グラフやバーグラフで各カテゴリの情報の専有率を表示する態様としてもよい。
【0096】
なお、クチコミ情報の表示は、発信地毎に分けて表示するのもよい。例えば、図8(b)のように障害路線の区間を、千葉駅−-御茶ノ水駅/御茶ノ水駅−中野駅に分けて表示し、この画面で参照したい区間を選択すると、図9(a)のようにその区間の情報に到達する。あるいは、図9(b)のように、路線図や地図を表示して、投稿があった駅に、投稿の種類と数に応じたマーク(図形)を表示する。図9(b)に示すマークは、運転見合わせの投稿(書込み)なので、泣き顔マークになっている。マークをクリックして、投稿コメントが読めるようにするとよい。
【0097】
なお、この種の投稿では、イタズラの排除が問題であり、投稿ログを後で調査して、他の人と異なる結果の書き込みを行っている携帯端末装置20(登録会員)を発見したら、その携帯端末装置20のIDには「投稿」の選択項目を表示しないようにしても良い。このような登録会員を見つける方法としては、時間帯毎に投稿種類の平均値と、その登録会員の投稿種類の乖離度を求め、乖離が大きい登録会員をピックアップすることで行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、携帯ナビゲーションシステムの機能として提供可能である。また、本発明の方式では、運行情報が発生してから経過情報配信ウェブページが開設されるので、根も葉もないデマで投稿が始まることがない。利用者も、日常その路線の運行情報を必要としている人なので、イタズラの投稿の可能性も低い。また、路線に実際に居る人に限定されるので、情報の信頼度も上がる。携帯電話などの端末装置からの投稿なので端末装置が特定でき、疑わしい情報を繰り返し投稿する端末装置は排除できる。このような特徴があるため、各交通機関の運行管理サーバが収集できない細かな情報も補って障害情報および復旧情報や経過情報の提供サービスを向上させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の実施例にかかる交通機関障害情報および復旧情報提供システムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】本発明の実施例にかかる交通機関障害情報および復旧情報提供システムを構成する経路探索サーバ(情報配信サーバ)および携帯端末装置の構成を示すブロック図である。
【図3】登録会員データベースに記憶される登録会員のデータの一例を示す図である。
【図4】運行情報記憶手段に記憶される路線ごとの障害情報および復旧情報の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施例にかかる交通機関障害情報および復旧情報提供システムの動作シーケンスを示す図である。
【図6】運行情報の通知メール受信時の画面遷移の一例を示す図であり、図6(a)は運行情報を通知する通知メールの受信画面の一例を示す図、図6(b)は経過情報配信ウェブページのトップ画面の一例を示す図である。
【図7】経過情報配信ウェブページの画面遷移を示す図であり、図7(a)は「運転見合」に関する経過情報の表示画面の一例、図7(b)は書込み(投稿)を選択した場合に表示される書込み画面の一例を示す図である。
【図8】経過情報配信ウェブページの画面遷移を示す図であり、図8(a)は全てのカテゴリの経過情報の表示する表示画面の一例、図8(b)は障害路線を区間表示する表示画面の一例を示す図である。
【図9】経過情報配信ウェブページの画面遷移の他の例を示す図であり、図9(a)は障害路線を区間で表示した画面の一例を示し、図9(b)は障害区間を路線図で表示した画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0100】
10・・・・交通機関障害情報および復旧情報提供システム(ナビゲーションシステム)
12・・・・ネットワーク
20・・・・携帯端末装置
201・・・制御手段
21・・・・通信手段
22・・・・GPS受信手段
23・・・・処理要求手段
24・・・・配信データ記憶手段
25・・・・表示手段
26・・・・操作入力手段
261・・・登録手段
30・・・・情報配信サーバ(経路探索サーバ)
301・・・制御手段
31・・・・通信手段
32・・・・運行情報取得手段
33・・・・書込み資格判別手段
34・・・・地図データベース
35・・・・経路探索用ネットワークデータベース
36・・・・登録会員データベース
37・・・・運行情報記憶手段
371・・・運行情報通知手段
372・・・経過情報配信ウェブページ生成手段
373・・・経過情報更新手段
38・・・・処理要求記憶手段
39・・・・経路探索手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通機関の運行管理サーバから取得した障害情報を路線ごとに記憶する運行情報記憶手段と、利用者および携帯端末装置ならびに利用者が設定した利用区間情報を蓄積した登録会員データベースと、障害が発生した場合、利用者に障害および経過情報を配信するためのウェブページを障害発生路線ごとに生成する経過情報配信ウェブページ生成手段と、を備え、障害が発生した場合、前記登録会員データベースを参照して障害発生路線を利用区間情報として設定した利用者の携帯端末装置に運行情報を通知するとともに、該当する経過情報配信ウェブページへのリンク情報を通知する交通機関障害情報および復旧情報提供システムであって、
前記交通機関障害情報および復旧情報提供システムは、書込み資格判別手段と、経過情報更新手段と、を備え、前記携帯端末装置から経過情報配信ウェブページへの書込みがあった場合、前記書込み資格判別手段は前記携帯端末装置の書込み資格を判別し、前記書込み資格判別手段が、前記携帯端末装置が書込資格ありと判別すると、
前記経過情報更新手段は前記携帯端末装置からの経過情報配信ウェブページへの書込みに基づいて該経過情報配信ウェブページの経過情報を更新することを特徴とする交通機関障害情報および復旧情報提供システム。
【請求項2】
前記書込み資格判別手段は、前記携帯端末装置の位置情報により書込み資格を判別することを特徴とする請求項1に記載の交通機関障害情報および復旧情報提供システム。
【請求項3】
前記経過情報更新手段は、前記携帯端末装置の位置情報により更新すべき書込み情報を選択することを特徴とする請求項1に記載の交通機関障害情報および復旧情報提供システム。
【請求項4】
前記書込み資格判別手段は、前記携帯端末装置のIDにより書込み資格を判別することを特徴とする請求項1に記載の交通機関障害情報および復旧情報提供システム。
【請求項5】
前記経過情報更新手段は、前記携帯端末装置の位置情報により更新すべき書込み情報を統計処理してその結果を更新することを特徴とする請求項1に記載の交通機関障害情報および復旧情報提供システム。
【請求項6】
交通機関の運行管理サーバから取得した障害情報を路線ごとに記憶する運行情報記憶手段と、利用者および携帯端末装置ならびに利用者が設定した利用区間情報を蓄積した登録会員データベースと、障害が発生した場合、利用者に障害および経過情報を配信するためのウェブページを障害発生路線ごとに生成する経過情報配信ウェブページ生成手段と、を備え、障害が発生した場合、前記登録会員データベースを参照して障害発生路線を利用区間情報として設定した利用者の携帯端末装置に運行情報を通知するとともに、該当する経過情報配信ウェブページへのリンク情報を通知する情報配信サーバであって、
前記情報配信サーバは、書込み資格判別手段と、経過情報更新手段と、を備え、前記携帯端末装置から経過情報配信ウェブページへの書込みがあった場合、前記書込み資格判別手段は前記携帯端末装置の書込み資格を判別し、前記書込み資格判別手段が、前記携帯端末装置が書込資格ありと判別すると、
前記経過情報更新手段は前記携帯端末装置からの経過情報配信ウェブページへの書込みに基づいて該経過情報配信ウェブページの経過情報を更新することを特徴とする情報配信サーバ。
【請求項7】
前記書込み資格判別手段は、前記携帯端末装置の位置情報により書込み資格を判別することを特徴とする請求項6に記載の情報配信サーバ。
【請求項8】
前記経過情報更新手段は、前記携帯端末装置の位置情報により更新すべき書込み情報を選択することを特徴とする請求項6に記載の情報配信サーバ。
【請求項9】
前記書込み資格判別手段は、前記携帯端末装置のIDにより書込み資格を判別することを特徴とする請求項6に記載の情報配信サーバ。
【請求項10】
前記経過情報更新手段は、前記携帯端末装置の位置情報により更新すべき書込み情報を統計処理してその結果を更新することを特徴とする請求項6に記載の情報配信サーバ。
【請求項11】
交通機関の運行管理サーバから取得した障害情報を路線ごとに記憶する運行情報記憶手段と、利用者および携帯端末装置ならびに利用者が設定した利用区間情報を蓄積した登録会員データベースと、障害が発生した場合、利用者に障害および経過情報を配信するためのウェブページを障害発生路線ごとに生成する経過情報配信ウェブページ生成手段と、を備え、障害が発生した場合、前記登録会員データベースを参照して障害発生路線を利用区間情報として設定した利用者の携帯端末装置に運行情報を通知するとともに、該当する経過情報配信ウェブページへのリンク情報を通知する交通機関障害情報および復旧情報提供システムにおける交通機関障害情報および復旧情報提供方法において、
前記交通機関障害情報および復旧情報提供システムは、書込み資格判別手段と、経過情報更新手段と、を備え、前記携帯端末装置から経過情報配信ウェブページへの書込みがあった場合、前記書込み資格判別手段が前記携帯端末装置の書込み資格を判別する資格判別ステップと、前記書込み資格判別手段が、前記携帯端末装置が書込資格ありと判別すると、
前記経過情報更新手段が前記携帯端末装置からの経過情報配信ウェブページへの書込みに基づいて該経過情報配信ウェブページの経過情報を更新する更新ステップと、を有することを特徴とする交通機関障害情報および復旧情報提供方法。
【請求項12】
前記資格判別ステップは、前記携帯端末装置の位置情報により書込み資格を判別する処理を含むことを特徴とする請求項11に記載の交通機関障害情報および復旧情報提供方法。
【請求項13】
前記更新ステップは、前記携帯端末装置の位置情報により更新すべき書込み情報を選択する処理を含むことを特徴とする請求項11に記載の交通機関障害情報および復旧情報提供方法。
【請求項14】
前記書込判別ステップは、前記携帯端末装置のIDにより書込み資格を判別する処理を含むことを特徴とする請求項11に記載の交通機関障害情報および復旧情報提供方法。
【請求項15】
前記更新ステップは、前記携帯端末装置の位置情報により更新すべき書込み情報を統計処理してその結果を更新する処理を含むことを特徴とする請求項11に記載の交通機関障害情報および復旧情報提供方法。
【請求項16】
交通機関の運行管理サーバから取得した障害情報を路線ごとに記憶する運行情報記憶手段と、利用者および携帯端末装置ならびに利用者が設定した利用区間情報を蓄積した登録会員データベースと、障害が発生した場合、利用者に障害および経過情報を配信するためのウェブページを障害発生路線ごとに生成する経過情報配信ウェブページ生成手段と、を備え、障害が発生した場合、前記登録会員データベースを参照して障害発生路線を利用区間情報として設定した利用者の携帯端末装置に運行情報を通知するとともに、該当する経過情報配信ウェブページへのリンク情報を通知する情報配信サーバであって、書込み資格判別手段と、経過情報更新手段と、を備え、携帯端末装置から経過情報配信ウェブページへの書込みがあった場合、前記書込み資格判別手段は前記携帯端末装置の書込み資格を判別し、前記書込み資格判別手段が、前記携帯端末装置が書込資格ありと判別すると、前記経過情報更新手段は前記携帯端末装置からの経過情報配信ウェブページへの書込みに基づいて該経過情報配信ウェブページの経過情報を更新する情報配信サーバにネットワークを介して接続される携帯端末装置であって、
前記携帯端末装置は、前記情報配信サーバに、交通機関障害情報および復旧情報の提供を受ける交通機関の利用区間および会員登録のための情報を入力して登録するための登録手段を含む操作入力手段を備えたことを特徴とする携帯端末装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2009−104319(P2009−104319A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−274129(P2007−274129)
【出願日】平成19年10月22日(2007.10.22)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】