説明

光学活性カルボン酸類の分離方法

【課題】 カルボン酸類の光学異性体混合物の効率的な分割方法を提供する。
【解決手段】 光学活性ポリマレイミド誘導体(例えば、光学活性ポリ[(S)−N−α−メチルベンジルマレイミド]、光学活性ポリ[(1S)−N−1−(1−シクロヘキシルエチル)マレイミド]、光学活性ポリ{N−[(1S,2S)−2−ベンジルオキシシクロペンチル]マレイミド}等)からなる分離剤と、分子内に不斉点を一つ以上有するカルボン酸類の光学異性体混合物とを接触させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルボン酸類の光学異性体の分離方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医薬、農薬、食品、生化学関連の分野において、副作用、薬害の防止及び単位当たりの薬効向上のために、光学的に純粋な化合物を調製することが非常に重要である。特に光学活性カルボン酸類は、医薬、農薬等の有用な中間体であり、高い光学純度を有するカルボン酸類の製造が所望されている。光学的に活性な化合物を得るための従来の方法としては、不斉合成法、ジアステレオマー塩形成等による光学分割法、微生物や酵素を用いる生化学的合成法、光学活性な高分子を利用した光学分割法が知られている。
【0003】
光学異性体の混合物を分離するための光学異性体分割剤として利用される光学活性な合成高分子は数多く知られており、例えば、光学活性メタクリル酸トリフェニルメチルエステル重合体(例えば、特許文献1参照)、光学活性アクリル酸アミド重合体(例えば、特許文献2参照)、シリカゲル表面に化学結合した側鎖に光学活性置換基を有するポリアクリルアミド(例えば、特許文献3参照)、光学活性ノルボルネン重合体(例えば、特許文献4参照)等が知られており、本発明者らも各種光学活性ポリマレイミド誘導体について特許出願している(例えば、特許文献5〜特許文献10参照)。
【0004】
【特許文献1】特開昭56−106907号公報
【特許文献2】特開昭56−167708号公報
【特許文献3】特開昭63−1446号公報
【特許文献4】特開平7−118172号公報
【特許文献5】特開2001−106729号公報
【特許文献6】特開2002−088121号公報
【特許文献7】特開2002−097227号公報
【特許文献8】特開2003−064054号公報
【特許文献9】特開2004−294219号公報
【特許文献10】特開2004−346011号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、不斉合成法には高価な不斉補助基又は不斉配位子が必要で、工業的な製法と言うことが出来ない。ジアステレオマー塩形成等による方法は、等モル量の異なる光学活性な化合物が必要となる。さらに生化学的合成法は、酵素又は微生物の基質特異性が高く、様々な化合物の製造に用いることが出来ないという欠点がある。
【0006】
一方、従来の光学活性高分子は、光学活性化合物の分離剤として用いた場合、光学分割を行う対象物が限られており、光学分割できない化合物が多くあることが知られている。したがって、光学分割を行う対象物の範囲を広げるためには、既存の光学分割剤とは異なった化学構造を持ち、そのことによって異なった光学分割特性を示す光学分割剤の開発が望まれている。
【0007】
また、光学活性高分子を担体に担持してなる充填剤を充填してなるカラムを用いた高速液体クロマトグラフィーで、光学活性カルボン酸類を分離する際には、例えば、ヘキサン−イソプロパノール混合溶液を溶離液に使用する場合、充填剤にカルボン酸類が吸着して溶出しない、又は溶出したとしてもピーク形状がブロードとなり、このためトリフルオロ酢酸のような酸添加剤を加えた特殊な溶離液系とする必要がある。したがって、このような添加剤入りの溶離液では、カラム内の溶媒交換、ベースラインの安定化に時間を費やし、カラムの分離性能も低下することが懸念される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、カルボン酸類の光学異性体混合物の分離について、煩雑な操作を削減したより簡便な分離方法でありかつ高い分割性能を示す方法の確立を目指し、鋭意検討した結果、特定の光学活性ポリマレイミド誘導体からなる分離剤が光学活性カルボン酸類の分離に極めて有用であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち本発明は、以下に示すとおりの光学活性カルボン酸類の分離方法である。
【0010】
1.下記一般式(1)
【0011】
【化1】

[上記一般式(1)中、R、Rは、各々独立して、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基、炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルコキシ基で1又は複数置換された炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルコキシ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルコキシ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキルアミノ基で1又は複数置換された炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキルアミノ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキルアミノ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基で2置換されたアミノ基で1又は複数置換された炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基で2置換されたアミノ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基で2置換されたアミノ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基で3置換されたアンモニウム基で1又は複数置換された炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基で3置換されたアンモニウム基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基で3置換されたアンモニウム基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキニル基、炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキルカルボニルオキシ基で1又は複数置換された炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキルカルボニルオキシ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基、炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキルカルボニルオキシ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキニル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルケニル基、炭素又はヘテロ原子数5〜20の芳香族基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基で核が1〜5置換された炭素又はヘテロ原子数5〜20の芳香族基、炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基で核が1〜5置換された炭素又はヘテロ原子数5〜20の芳香族基、炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキニル基で核が1〜5置換された炭素又はヘテロ原子数5〜20の芳香族基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルコキシ基で核が1〜5置換された炭素又はヘテロ原子数5〜20の芳香族基、ハロゲン原子で核が1〜5置換された炭素又はヘテロ原子数5〜20の芳香族基を示す。但し、R、Rは結合して環状構造を形成していてもよい。nは2〜10000、*印は不斉炭素を表す。]
で示される光学活性ポリマレイミド誘導体、下記一般式(2)
【0012】
【化2】

[上記一般式(2)中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11は各々独立して、水素、メチル基、エチル基、炭素数3〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜10の直鎖若しくは分岐したアルコキシ基を示し、R12はメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n―ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基又はエトキシエチル基を示す。nは2〜10000、*印は不斉炭素を表す。]
若しくは下記一般式(3)
【0013】
【化3】

[上記一般式(3)中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11は各々独立して、水素、メチル基、エチル基、炭素数3〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜10の直鎖若しくは分岐したアルコキシ基を示し、R12はメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n―ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基又はエトキシエチル基を示す。nは2〜10000、*印は不斉炭素を表す。]
で示される光学活性ポリマレイミド誘導体、及び下記一般式(4)
【0014】
【化4】

[上記一般式(4)中、X〜Xは各々独立して、メチレン基、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基、カルボニルアミノ基、アミノカルボニル基、アミノカルボニルオキシ基又は単結合を表し、R〜Rは各々独立して水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3〜10の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜10の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルコキシ基、炭素数5〜10の芳香族基、メチル基で芳香環上の水素が1〜4置換された炭素数5〜10の芳香族基、エチル基で芳香環上の水素が1〜4置換された炭素数5〜10の芳香族基、炭素数3〜6の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルキル基で芳香環上の水素が1〜4置換された炭素数5〜10の芳香族基、メトキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換された炭素数5〜10の芳香族基、エトキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換された炭素数5〜10の芳香族基、炭素数3〜6の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルコキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換された炭素数5〜10の芳香族基、ベンジル基、メチル基で芳香環上の水素が1〜4置換されたベンジル基、エチル基で芳香環上の水素が1〜4置換されたベンジル基、炭素数3〜6の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルキル基で芳香環上の水素が1〜4置換されたベンジル基、メトキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換されたベンジル基、エトキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換されたベンジル基、炭素数3〜6の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルコキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換されたベンジル基、2−フェニルエチル基、メチル基で芳香環上の水素が1〜4置換された2−フェニルエチル基、エチル基で芳香環上の水素が1〜4置換された2−フェニルエチル基、炭素数3〜6の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルキル基で芳香環上の水素が1〜4置換された2−フェニルエチル基、メトキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換された2−フェニルエチル基、エトキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換された2−フェニルエチル基、炭素数3〜6の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルコキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換された2−フェニルエチル基、原子数5〜10からなるヘテロ環芳香族基を示す。ただし、R−X、R−X、R−X、R−X、R−X、R−X、R−X、R−Xが全て同じ置換基となることはない。nは2〜10000、*印は不斉炭素を表す。]
で示される光学活性ポリマレイミド誘導体からなる群より選ばれる1種又は2種以上の光学活性ポリマレイミド誘導体からなる分離剤と、分子内に不斉点を一つ以上有するカルボン酸類の光学異性体混合物とを接触させることを特徴とする光学活性カルボン酸類の分離方法。
【0015】
2.カルボン酸類が、カルボニル基のα位に不斉点を有することを特徴とする上記1.に記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【0016】
3.カルボン酸類が、カルボニル基のβ位に不斉点を有することを特徴とする上記1.に記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【0017】
4.カルボン酸類が、カルボニル基のγ位に不斉点を有することを特徴とする上記1.に記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【0018】
5.カルボン酸類が、カルボニル基のα位及びβ位に不斉点を有することを特徴とする上記1.に記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【0019】
6.カルボン酸類が、カルボニル基のβ位及びγ位に不斉点を有することを特徴とする上記1.に記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【0020】
7.カルボン酸類が、カルボニル基のα位及びγ位に不斉点を有することを特徴とする上記1.に記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【0021】
8.カルボン酸類が、カルボニル基のα位、β位及びγ位に不斉点を有することを特徴とする上記1.に記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【0022】
9.光学活性ポリマレイミド誘導体からなる分離剤が、光学活性ポリマレイミド誘導体を担体に担持してなる分離剤であることを特徴とする上記1.乃至8.のいずれかに記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【0023】
10.光学活性ポリマレイミド誘導体からなる分離剤が、光学活性ポリマレイミド誘導体を担体に担持してなる分離剤を充填したカラムであり、高速液体クロマトグラフィーの分離条件でカルボン酸類の光学異性体混合物を分離することを特徴とする上記1.乃至8.のいずれかに記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【発明の効果】
【0024】
本発明の方法によれば、特定の光学活性ポリマレイミド誘導体からなる分離剤を用いて、カルボン酸類の光学異性体混合物を容易かつ効率的に分離することが出来る。本発明の方法により分離して得られる光学活性カルボン酸類は、医薬、農薬中間体として極めて有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明に用いられる分離剤は、カルボン酸類の光学異性体混合物を分離するのに有効量の光学活性ポリマレイミド誘導体を含有する。本発明において用いられる光学活性ポリマレイミド誘導体は、上記一般式(1)で示される光学活性ポリマレイミド誘導体、上記一般式(2)又は一般式(3)で示される光学活性ポリマレイミド誘導体、及び上記一般式(4)で示される光学活性ポリマレイミド誘導体からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物である。
【0026】
上記一般式(1)で示される光学活性ポリマレイミド誘導体としては、特に限定するものではないが、具体的には、ポリ[(2S)−N−2−ブチルマレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−ペンチルマレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−ヘキシルマレイミド]、ポリ[(3S)−N−3−ヘキシルマレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−へプチルマレイミド]、ポリ[(3S)−N−3−へプチルマレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−オクチルマレイミド]、ポリ[(3S)−N−3−オクチルマレイミド]、ポリ[(4S)−N−4−オクチルマレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−ノニルマレイミド]、ポリ[(3S)−N−3−ノニルマレイミド]、ポリ[(4S)−N−4−ノニルマレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−デシルマレイミド]、ポリ[(3S)−N−3−デシルマレイミド]、ポリ[(4S)−N−4−デシルマレイミド]、ポリ[(5S)−N−5−デシルマレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−オクタデシルマレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−(3−メチルブチル)マレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−(3−メチルペンチル)マレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−(4−メチルペンチル)マレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−(3,3−ジメチルブチル)マレイミド]、ポリ[(3S)−N−3−(2,2−ジメチルペンチル)マレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−(3−ペンテニル)マレイミド]、ポリ[(3S)−N−3−(4−メチル−1−ヘキセニル)マレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−(4−ペンチニル)マレイミド]、ポリ[(3S)−N−3−(4,4−ジメチル−1−ヘキシニル)マレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−(1−メトキシプロピル)マレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−(1−メトキシ−3−メチルブチル)マレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−(1−メトキシ−3,3−ジメチルブチル)マレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−(1−メトキシエトキシ−3,3−ジメチルブチル)マレイミド]、ポリ[(2S)−N−2−(1−メトキシエトキシ−3,3−ジメチルブチル)マレイミド]、ポリ[(1S)−N−1−(1−シクロプロピルエチル)マレイミド]、ポリ{(1S)−N−1−[1−(1−デカヒドロナフチル)エチル]マレイミド}、ポリ[(S)−N−α−メチルベンジルマレイミド]、ポリ{(1S)−N−1−[1−(1−ナフチル)エチル]マレイミド}、ポリ[(1S)−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)マレイミド]、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−メチルフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3−メチルフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(4−メチルフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−エチルフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3−エチルフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(4−エチルフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−メトキシフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3−メトキシフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(4−メトキシフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−クロロフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3−クロロフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(4−クロロフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−フルオロフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3−フルオロフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(4−フルオロフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2,6−ジメチルフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2,6−ジエチルフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2,4,6−トリフルオロフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(ペンタフルオロフェニル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−ピリジル)エチル]マレイミド}等が挙げられ、これら(S)体と鏡像体の(R)体のモノマーを用い不斉アニオン重合したポリマーも含まれる。本発明の方法においては、これらのうち、光学活性ポリ[(S)−N−α−メチルベンジルマレイミド]が特に好ましい。
【0027】
また、上記一般式(2)又は一般式(3)で示される光学活性マレイミド誘導体としては、具体的には、ポリ[(1S)−N−1−(1−シクロヘキシルエチル)マレイミド]、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−メチルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2,6−ジメチルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3,5−ジメチルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−エチルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2,6−ジエチルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3,5−ジエチルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−i−プロピルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2、6−ジ−i−プロピルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3,5−ジ−i−プロピルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−n−ブチルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2,6−ジ−n−ブチルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3,5−ジ−n−ブチルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−t−ブチルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2,6−ジ−t−ブチルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3,5−ジ−t−ブチルシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ[(1S)−N−1−(1−シクロヘキシルプロピル)マレイミド]、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−メチルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2,6−ジメチルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3,5−ジメチルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−エチルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2,6−ジエチルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3,5−ジエチルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−i−プロピルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2、6−ジ−i−プロピルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3,5−ジ−i−プロピルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−n−ブチルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2,6−ジ−n−ブチルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3,5−ジ−n−ブチルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−t−ブチルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2,6−ジ−t−ブチルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3,5−ジ−t−ブチルシクロヘキシル)プロピル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−メトキシシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2,6−ジメトキシシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3,5−ジメトキシシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2−t−ブトキシシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(2,6−ジ−t−ブトキシシクロヘキシル)エチル]マレイミド}、ポリ{(1S)−N−1−[1−(3,5−ジ−t−ブトキシシクロヘキシル)エチル]マレイミド}等が挙げられ、これら(S)体と鏡像体の(R)体のモノマーを用い不斉アニオン重合したポリマーも含まれる。本発明の方法においては、これらのうち、光学活性ポリ[(1S)−N−1−(1−シクロヘキシルエチル)マレイミド]が特に好ましい。
【0028】
さらに、上記一般式(4)で示される光学活性ポリマレイミド誘導体としては、例えば、シクロペンチル基の2,3,4,5位のいずれかに1つの置換基を有する化合物として、具体的には、ポリ{N−[(1S,2S)−2−メチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−エチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−n−プロピルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−i−プロピルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−n−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−i−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−t−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−フェニルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−ベンジルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−(2−フェニルエチル)シクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−メトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−エトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−n−プロポキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−i−プロポキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−n−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−i−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−t−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−フェノキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−ベンジルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−(2−フェニルエトキシ)シクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−アセチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−プロピオニルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−n−ブチリルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−i−ブチリルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−n−バレリルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−i−バレリルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−ピバロイルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−ベンゾイルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−フェニルアセチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−(3−フェニルプロピオニル)シクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−アセトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−プロピオニルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−n−ブチリルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−i−ブチリルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−n−バレリルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−i−バレリルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−ピバロイルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−ベンゾイルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−フェニルアセトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−(3−フェニルプロピオニルオキシ)シクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−メトキシカルボニルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−エトキシカルボニルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−n−プロポキシカルボニルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−i−プロポキシカルボニルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−n−ブトキシカルボニルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−i−ブトキシカルボニルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−t−ブトキシカルボニルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−フェノキシカルボニルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−ベンジルオキシカルボニルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−(2−フェニルエトキシカルボニル)シクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−アセチルアミノシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−プロピオニルアミノシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−n−ブチリルアミノシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−i−ブチリルアミノシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−n−バレリルアミノシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−i−バレリルアミノシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−ピバロイルアミノシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−ベンゾイルアミノシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−フェニルアセチルアミノシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−(N−3−フェニルプロピオニルアミノ)シクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−メチルカルバモイルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−エチルカルバモイルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−n−プロピルカルバモイルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−i−プロピルカルバモイルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−n−ブチルカルバモイルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−i−ブチルカルバモイルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−t−ブチルカルバモイルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−フェニルカルバモイルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−ベンジルカルバモイルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−(N−2−フェニルエチルカルバモイル)シクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−メチルカルバモイルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−エチルカルバモイルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−n−プロピルカルバモイルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−i−プロピルカルバモイルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−n−ブチルカルバモイルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−i−ブチルカルバモイルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−t−ブチルカルバモイルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−フェニルカルバモイルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−N−ベンジルカルバモイルオキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S)−2−(N−2−フェニルエチルカルバモイルオキシ)シクロペンチル]マレイミド}等が挙げられる。
【0029】
また、上記一般式(4)で示される光学活性ポリマレイミド誘導体のうち、シクロペンチル基の2,3,4,5位のいずれかに2つの置換基を有する化合物として、具体的には、ポリ{N−[(1S,2S,3S)−2,3−ジメチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S)−2,3−ジエチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S)−2,3−ジ−n−プロピルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S)−2,3−ジ−i−プロピルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S)−2,3−ジ−n−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S)−2,3−ジ−i−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S)−2,3−ジ−t−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S)−2,3−ジメトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S)−2,3−ジエトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S)−2,3−ジ−n−プロポキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S)−2,3−ジ−i−プロポキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S)−2,3−ジ−n−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S)−2,3−ジ−i−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S)−2,3−ジ−t−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,4S)−2,3−ジメチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,4S)−2,3−ジエチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,4S)−2,3−ジ−n−プロピルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,4S)−2,3−ジ−i−プロピルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,4S)−2,3−ジ−n−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,4S)−2,3−ジ−i−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,4S)−2,3−ジ−t−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,4S)−2,3−ジメトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,4S)−2,3−ジエトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,4S)−2,3−ジ−n−プロポキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,4S)−2,3−ジ−i−プロポキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,4S)−2,3−ジ−n−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,4S)−2,3−ジ−i−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,4S)−2,3−ジ−t−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}等が挙げられる。
【0030】
また、上記一般式(4)で示される光学活性ポリマレイミド誘導体のうち、シクロペンチル基の2,3,4,5位のいずれかに3つの置換基を有する化合物として、具体的には、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S)−2,3,4−トリメチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S)−2,3,4−トリエチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S)−2,3,4−トリ−n−プロピルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S)−2,3,4−トリ−i−プロピルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S)−2,3,4−トリ−n−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S)−2,3,4−トリ−i−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S)−2,3,4−トリ−t−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S)−2,3,4−トリメトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S)−2,3,4−トリエトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S)−2,3,4−トリ−n−プロポキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S)−2,3,4−トリ−i−プロポキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S)−2,3,4−トリ−n−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S)−2,3,4−トリ−i−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S)−2,3,4−トリ−t−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,5S)−2,3,4−トリメチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,5S)−2,3,4−トリエチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,5S)−2,3,4−トリ−n−プロピルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,5S)−2,3,4−トリ−i−プロピルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,5S)−2,3,4−トリ−n−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,5S)−2,3,4−トリ−i−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,5S)−2,3,4−トリ−t−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,5S)−2,3,4−トリメトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,5S)−2,3,4−トリエトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,5S)−2,3,4−トリ−n−プロポキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,5S)−2,3,4−トリ−i−プロポキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,5S)−2,3,4−トリ−n−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,5S)−2,3,4−トリ−i−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,5S)−2,3,4−トリ−t−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S,5R)−2,3,4,5−テトラメチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S,5S)−2,3,4,5−テトラエチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S,5S)−2,3,4,5−テトラ−n−プロピルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S,5S)−2,3,4,5−テトラ−i−プロピルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S,5S)−2,3,4,5−テトラ−n−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S,5S)−2,3,4,5−テトラ−i−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S,5S)−2,3,4,5−テトラ−t−ブチルシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S,5S)−2,3,4,5−テトラメトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S,5S)−2,3,4,5−テトラ−エトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S,5S)−2,3,4,5−テトラ−n−プロポキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S,5S)−2,3,4,5−テトラ−i−プロポキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S,5S)−2,3,4,5−テトラ−n−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S,5S)−2,3,4,5−テトラ−i−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}、ポリ{N−[(1S,2S,3S,4S,5S)−2,3,4,5−テトラ−t−ブトキシシクロペンチル]マレイミド}等が挙げられる。本発明においては、これら光学活性体のみならず、それらの鏡像異性体のモノマーを用い不斉アニオン重合して得られたポリマーも上記一般式(4)で示される光学活性ポリマレイミド誘導体として含む。本発明の方法においては、これらのうち、光学活性ポリ{N−[(1S,2S)−2−ベンジルオキシシクロペンチル]マレイミド}が特に好ましい。
【0031】
本発明に用いられる上記光学活性ポリマレイミド誘導体は、文献記載の方法(例えば、特開2002−088121号公報、特開2002−097227号公報、特開2003−064054号公報、特開2004−346011号公報等に記載の方法を参照)により、その原料である、対応する光学活性マレイミド誘導体を不斉アニオン重合することで容易に調製することができる。
【0032】
光学活性マレイミドの重合方法としては、例えば、不斉配位子及びアニオン重合触媒を反応溶剤に添加、溶解させた後、これに原料の光学活性マレイミド誘導体を添加し反応させる方法が挙げられる。不斉配位子としては、(−)−スパルテイン又は光学活性ビスオキサゾリン誘導体が好ましい。アニオン重合触媒としては、n−ブチルリチウム、フルオレニルリチウム、ジエチル亜鉛、ジメチル亜鉛等の有機金属触媒が挙げられる。
【0033】
本発明の方法において、分子内に不斉点を一つ以上有するカルボン酸類としては、例えば、カルボニル基のα位に不斉点を有するカルボン酸類として、具体的には、2−メチルブタン酸、2−メチルペンタン酸、2,3−ジメチルブタン酸、2−メチルヘキサン酸、2,4−ジメチルペンタン酸、2,3,3−トリメチルブタン酸、2−シクロヘキシルプロパン酸、2−フェニルプロパン酸、2−ヒドロキシプロパン酸、2−メトキシプロパン酸、2−エトキシプロパン酸、2−n−プロポキシプロパン酸、2−i−プロポキシプロパン酸、2−n−ブトキシプロパン酸、2−i−プロポキシプロパン酸、2−t−ブトキシプロパン酸、2−フェノキシプロパン酸、2−クロロプロパン酸、2−ブロモプロパン酸、2−トリフルオロメチルプロパン酸、2−メチル−3−トリフルオロメチルプロパン酸、2−エチルペンタン酸、2−エチル−3−メチルブタン酸、2−エチルヘキサン酸、2−エチル−4−メチルペンタン酸、2−エチル−3,3−ジメチルブタン酸、2−シクロヘキシルブタン酸、2−フェニルブタン酸、2−ヒドロキシブタン酸、2−メトキシブタン酸、2−エトキシブタン酸、2−n−プロポキシブタン酸、2−i−プロポキシブタン酸、2−n−ブトキシブタン酸、2−i−ブトキシブタン酸、2−t−ブトキシブタン酸、2−フェノキシブタン酸、2−クロロブタン酸、2−ブロモブタン酸、2−トリフルオロメチルブタン酸、2−i−プロピルペンタン酸、2−n−プロピルヘキサン酸、4−メチル−2−n−プロピルペンタン酸、2−t−ブチルペンタン酸、2−シクロヘキシルペンタン酸、2−フェニルペンタン酸、2−ヒドロキシペンタン酸、2−メトキシペンタン酸、2−エトキシペンタン酸、2−n−プロポキシペンタン酸、2−i−プロポキシペンタン酸、2−n−ブトキシペンタン酸、2−i−ブトキシペンタン酸、2−t−ブトキシペンタン酸、2−フェノキシペンタン酸、2−クロロペンタン酸、2−ブロモペンタン酸、2−トリフルオロメチルペンタン酸、2−i−プロピルヘキサン酸、4−メチル−2−i−プロピルペンタン酸、3,3−ジメチル−2−i−プロピルブタン酸、2−シクロヘキシル−3−メチルブタン酸、3−メチル−2−フェニルブタン酸、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸、2−メトキシ−3−メチルブタン酸、2−エトキシ−3−メチルブタン酸、3−メチル−2−n−プロポキシブタン酸、3−メチル−2−i−プロポキシブタン酸、2−n−ブトキシ−3−メチルブタン酸、2−i−ブトキシ−3−メチルブタン酸、2−t−ブトキシ−3−メチルブタン酸、3−メチル−2−フェノキシブタン酸、2−クロロ−3−メチルブタン酸、2−ブロモ−3−メチルブタン酸、3−メチル−2−トリフルオロメチルブタン酸、2−i−ブチルヘキサン酸、2−t−ブチルヘキサン酸、2−シクロヘキシルヘキサン酸、2−フェニルヘキサン酸、2−ヒドロキシヘキサン酸、2−メトキシヘキサン酸、2−エトキシヘキサン酸、2−n−プロポキシヘキサン酸、2−i−プロポキシヘキサン酸、2−n−ブトキシヘキサン酸、2−i−ブトキシヘキサン酸、2−t−ブトキシヘキサン酸、2−フェノキシヘキサン酸、2−クロロヘキサン酸、2−ブロモヘキサン酸、2−トリフルオロメチルヘキサン酸、2−t−ブチル−4−メチルペンタン酸、2−シクロヘキシル−4−メチルペンタン酸、4−メチル−2−フェニルペンタン酸、2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、2−メトキシ−4−メチルペンタン酸、2−エトキシ−4−メチルペンタン酸、4−メチル−2−n−プロポキシペンタン酸、4−メチル−2−i−プロポキシペンタン酸、2−n−ブトキシ−4−メチルペンタン酸、2−i−ブトキシ−4−メチルペンタン酸、2−t−ブトキシ−4−メチルペンタン酸、4−メチル−2−フェノキシペンタン酸、2−クロロ−4−メチルペンタン酸、2−ブロモ−4−メチルペンタン酸、4−メチル−2−トリフルオロメチルペンタン酸、2−シクロヘキシル−3,3−ジメチルブタン酸、3,3−ジメチル−2−フェニルブタン酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2−メトキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2−エトキシ−3,3−ジメチルブタン酸、3,3−ジメチル−2−n−プロポキシブタン酸、3,3−ジメチル−2−i−プロポキシブタン酸、2−n−ブトキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2−i−ブトキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2−t−ブトキシ−3,3−ジメチルブタン酸、3,3−ジメチル−2−フェノキシブタン酸、2−クロロ−3,3−ジメチルブタン酸、2−ブロモ−3,3−ジメチルブタン酸、3,3−ジメチル−2−トリフルオロメチルブタン酸、α−シクロヘキシルフェニル酢酸、α−ヒドロキシフェニル酢酸、α−メトキシフェニル酢酸、α−エトキシフェニル酢酸、α−n−プロポキシフェニル酢酸、α−i−プロポキシフェニル酢酸、α−n−ブトキシフェニル酢酸、α−i−プロポキシフェニル酢酸、α−t−ブトキシフェニル酢酸、α−フェノキシフェニル酢酸、α−クロロフェニル酢酸、α−ブロモフェニル酢酸、α−トリフルオロメチルフェニル酢酸、2−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸、2−ヒドロキシ−2−メチルペンタン酸、2−ヒドロキシ−2,3−ジメチルブタン酸、2−ヒドロキシ−2−メチルヘキサン酸、2−ヒドロキシ−2,4−ジメチルペンタン酸、2−ヒドロキシ−2,3,3−トリメチルブタン酸、2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシプロパン酸、2−ヒドロキシ−2−フェニルプロパン酸、2−ヒドロキシ−2−メトキシプロパン酸、2−エトキシ−2−ヒドロキシプロパン酸、2−ヒドロキシ−2−n−プロポキシプロパン酸、2−ヒドロキシ−2−i−プロポキシプロパン酸、2−n−ブトキシ−2−ヒドロキシプロパン酸、2−i−ブトキシ−2−ヒドロキシプロパン酸、2−t−ブトキシ−2−ヒドロキシプロパン酸、2−ヒドロキシ−2−フェノキシプロパン酸、2−クロロ−2−ヒドロキシプロパン酸、2−ブロモ−2−ヒドロキシプロパン酸、2−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルプロパン酸、2−エチル−2−ヒドロキシペンタン酸、2−エチル−2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸、2−エチル−2−ヒドロキシヘキサン酸、2−エチル−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、2−エチル−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシ−2−フェニルブタン酸、2−ヒドロキシ−2−メトキシブタン酸、2−エトキシ−2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシ−2−n−プロポキシブタン酸、2−ヒドロキシ−2−i−プロポキシブタン酸、2−n−ブトキシ−2−ヒドロキシブタン酸、2−i−ブトキシ−2−ヒドロキシブタン酸、2−t−ブトキシ−2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシ−2−フェノキシブタン酸、2−クロロ−2−ヒドロキシブタン酸、2−ブロモ−2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルブタン酸、2−ヒドロキシ−2−i−プロピルペンタン酸、2−ヒドロキシ−2−n−プロピルヘキサン酸、2−ヒドロキシ−4−メチル−2−n−プロピルペンタン酸、2−t−ブチル−2−ヒドロキシペンタン酸、2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシ−2−フェニルペンタン酸、2−ヒドロキシ−2−メトキシペンタン酸、2−エトキシ−2−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシ−2−n−プロポキシペンタン酸、2−ヒドロキシ−2−i−プロポキシペンタン酸、2−ヒドロキシ−2−n−ブトキシペンタン酸、2−i−ブトキシ−2−ヒドロキシペンタン酸、2−t−ブトキシ−2−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシ−2−フェノキシペンタン酸、2−クロロ−2−ヒドロキシペンタン酸、2−ブロモ−2−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルペンタン酸、2−ヒドロキシ−2−i−プロピルヘキサン酸、2−ヒドロキシ−4−メチル−2−i−プロピルペンタン酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−2−i−プロピルブタン酸、2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸、2−ヒドロキシ−3−メチル−2−フェニルブタン酸、2−ヒドロキシ−2−メトキシ−3−メチルブタン酸、2−エトキシ−2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸、2−ヒドロキシ−3−メチル−2−n−プロポキシブタン酸、2−ヒドロキシ−3−メチル−2−i−プロポキシブタン酸、2−n−ブトキシ−2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸、2−i−ブトキシ−2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸、2−t−ブトキシ−2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸、3−メチル−2−ヒドロキシ−2−フェノキシブタン酸、2−クロロ−2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸、2−ブロモ−2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸、2−ヒドロキシ−3−メチル−2−トリフルオロメチルブタン酸、2−i−ブチル−2−ヒドロキシヘキサン酸、2−t−ブチル−2−ヒドロキシヘキサン酸、2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシヘキサン酸、2−ヒドロキシ−2−フェニルヘキサン酸、2−ヒドロキシ−2−メトキシヘキサン酸、2−エトキシ−2−ヒドロキシヘキサン酸、2−ヒドロキシ−2−n−プロポキシヘキサン酸、2−ヒドロキシ−2−i−プロポキシヘキサン酸、2−n−ブトキシ−2−ヒドロキシヘキサン酸、2−i−ブトキシ−2−ヒドロキシヘキサン酸、2−t−ブトキシ−2−ヒドロキシヘキサン酸、2−ヒドロキシ−2−フェノキシヘキサン酸、2−クロロ−2−ヒドロキシヘキサン酸、2−ブロモ−2−ヒドロキシヘキサン酸、2−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルヘキサン酸、2−t−ブチル−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、4−メチル−2−ヒドロキシ−2−フェニルペンタン酸、2−ヒドロキシ−2−メトキシ−4−メチルペンタン酸、2−エトキシ−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、2−ヒドロキシ−4−メチル−2−n−プロポキシペンタン酸、2−ヒドロキシ−4−メチル−2−i−プロポキシペンタン酸、2−n−ブトキシ−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、2−i−ブトキシ−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、2−t−ブトキシ−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、2−ヒドロキシ−4−メチル−2−フェノキシペンタン酸、2−クロロ−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、2−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、2−ヒドロキシ−4−メチル−2−トリフルオロメチルペンタン酸、2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−2−フェニルブタン酸、2−ヒドロキシ−2−メトキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2−エトキシ−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−2−n−プロポキシブタン酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−2−i−プロポキシブタン酸、2−n−ブトキシ−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2−i−ブトキシ−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2−t−ブトキシ−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−2−フェノキシブタン酸、2−クロロ−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2−ブロモ−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−2−トリフルオロメチルブタン酸、α−シクロヘキシル−α−ヒドロキシフェニル酢酸、α−ヒドロキシ−α−メトキシフェニル酢酸、α−エトキシ−α−ヒドロキシフェニル酢酸、α−ヒドロキシ−α−n−プロポキシフェニル酢酸、α−ヒドロキシ−α−i−プロポキシフェニル酢酸、α−n−ブトキシ−α−ヒドロキシフェニル酢酸、α−i−プロポキシ−α−ヒドロキシフェニル酢酸、α−t−ブトキシ−α−ヒドロキシフェニル酢酸、α−ヒドロキシ−α−フェノキシフェニル酢酸、α−クロロ−α−ヒドロキシフェニル酢酸、α−ブロモ−α−ヒドロキシフェニル酢酸、α−ヒドロキシ−α−トリフルオロメチルフェニル酢酸、2−(2−メチルフェニル)プロ
パン酸、2−(2−エチルフェニル)プロパン酸、2−(2−n−プロピルフェニル)プロパン酸、2−(2−i−プロピルフェニル)プロパン酸、2−(2−n−ブチルフェニル)プロパン酸、2−(2−i−ブチルフェニル)プロパン酸、2−(2−t−ブチルフェニル)プロパン酸、2−(2−メトキシフェニル)プロパン酸、2−(2−エトキシフェニル)プロパン酸、2−(2−n−プロポキシフェニル)プロパン酸、2−(2−i−プロポキシフェニル)プロパン酸、2−(2−n−ブトキシフェニル)プロパン酸、2−(2−i−ブトキシフェニル)プロパン酸、2−(2−t−ブトキシフェニル)プロパン酸、2−(2−フェノキシフェニル)プロパン酸、2−(2−ベンジルオキシフェニル)プロパン酸、2−(2−アセチルフェニル)プロパン酸、2−(2−プロピオニルフェニル)プロパン酸、2−(2−n−ブチリルフェニル)プロパン酸、2−(2−i−ブチリルフェニル)プロパン酸、2−(2−n−バレリルフェニル)プロパン酸、2−(2−i−バレリルフェニル)プロパン酸、2−(2−ピバロイルフェニル)プロパン酸、2−(2−ベンゾイルフェニル)プロパン酸、2−(2−フェニルアセチルフェニル)プロパン酸、2−(2−アセトキシフェニル)プロパン酸、2−(2−プオピオニルオキシフェニル)プロパン酸、2−(2−n−ブチリルオキシフェニル)プロパン酸、2−(2−i−ブチリルオキシフェニル)プロパン酸、2−(2−n−バレリルオキシフェニル)プロパン酸、2−(2−i−バレリルオキシフェニル)プロパン酸、2−(2−ピバロイルオキシフェニル)プロパン酸、2−(2−ベンゾイルオキシフェニル)プロパン酸、2−(2−フェニルアセトキシフェニル)プロパン酸、2−(2−メトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(2−エトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(2−n−プロポキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(2−i−プロポキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(2−n−ブトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(2−i−ブトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(2−t−ブトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(2−フェノキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(2−ベンジルオキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(3−メチルフェニル)プロパン酸、2−(3−エチルフェニル)プロパン酸、2−(3−n−プロピルフェニル)プロパン酸、2−(3−i−プロピルフェニル)プロパン酸、2−(3−n−ブチルフェニル)プロパン酸、2−(3−i−ブチルフェニル)プロパン酸、2−(3−t−ブチルフェニル)プロパン酸、2−(3−メトキシフェニル)プロパン酸、2−(3−エトキシフェニル)プロパン酸、2−(3−n−プロポキシフェニル)プロパン酸、2−(3−i−プロポキシフェニル)プロパン酸、2−(3−n−ブトキシフェニル)プロパン酸、2−(3−i−ブトキシフェニル)プロパン酸、2−(3−t−ブトキシフェニル)プロパン酸、2−(3−フェノキシフェニル)プロパン酸、2−(3−ベンジルオキシフェニル)プロパン酸、2−(3−アセチルフェニル)プロパン酸、2−(3−プロピオニルフェニル)プロパン酸、2−(3−n−ブチリルフェニル)プロパン酸、2−(3−i−ブチリルフェニル)プロパン酸、2−(3−n−バレリルフェニル)プロパン酸、2−(3−i−バレリルフェニル)プロパン酸、2−(3−ピバロイルフェニル)プロパン酸、2−(3−ベンゾイルフェニル)プロパン酸、2−(3−フェニルアセチルフェニル)プロパン酸、2−(3−アセトキシフェニル)プロパン酸、2−(3−プオピオニルオキシフェニル)プロパン酸、2−(3−n−ブチリルオキシフェニル)プロパン酸、2−(3−i−ブチリルオキシフェニル)プロパン酸、2−(2−n−バレリルオキシフェニル)プロパン酸、2−(3−i−バレリルオキシフェニル)プロパン酸、2−(3−ピバロイルオキシフェニル)プロパン酸、2−(3−ベンゾイルオキシフェニル)プロパン酸、2−(3−フェニルアセトキシフェニル)プロパン酸、2−(3−メトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(3−エトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(3−n−プロポキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(3−i−プロポキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(3−n−ブトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(3−i−ブトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(3−t−ブトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(3−フェノキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(3−ベンジルオキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(4−メチルフェニル)プロパン酸、2−(4−エチルフェニル)プロパン酸、2−(4−n−プロピルフェニル)プロパン酸、2−(4−i−プロピルフェニル)プロパン酸、2−(4−n−ブチルフェニル)プロパン酸、2−(4−i−ブチルフェニル)プロパン酸、2−(4−t−ブチルフェニル)プロパン酸、2−(4−メトキシフェニル)プロパン酸、2−(4−エトキシフェニル)プロパン酸、2−(4−n−プロポキシフェニル)プロパン酸、2−(4−i−プロポキシフェニル)プロパン酸、2−(4−n−ブトキシフェニル)プロパン酸、2−(4−i−ブトキシフェニル)プロパン酸、2−(4−t−ブトキシフェニル)プロパン酸、2−(4−フェノキシフェニル)プロパン酸、2−(4−ベンジルオキシフェニル)プロパン酸、2−(4−アセチルフェニル)プロパン酸、2−(4−プロピオニルフェニル)プロパン酸、2−(4−n−ブチリルフェニル)プロパン酸、2−(4−i−ブチリルフェニル)プロパン酸、2−(4−n−バレリルフェニル)プロパン酸、2−(4−i−バレリルフェニル)プロパン酸、2−(4−ピバロイルフェニル)プロパン酸、2−(4−ベンゾイルフェニル)プロパン酸、2−(4−フェニルアセチルフェニル)プロパン酸、2−(4−アセトキシフェニル)プロパン酸、2−(4−プオピオニルオキシフェニル)プロパン酸、2−(4−n−ブチリルオキシフェニル)プロパン酸、2−(4−i−ブチリルオキシフェニル)プロパン酸、2−(4−n−バレリルオキシフェニル)プロパン酸、2−(4−i−バレリルオキシフェニル)プロパン酸、2−(4−ピバロイルオキシフェニル)プロパン酸、2−(4−ベンゾイルオキシフェニル)プロパン酸、2−(4−フェニルアセトキシフェニル)プロパン酸、2−(4−メトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(4−エトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(4−n−プロポキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(4−i−プロポキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(4−n−ブトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(4−i−ブトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(4−t−ブトキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(4−フェノキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(4−ベンジルオキシカルボニルフェニル)プロパン酸、2−(2−フルオロフェニル)プロパン酸、2−(3−フルオロフェニル)プロパン酸、2−(4−フルオロフェニル)プロパン酸、2−(2,3−ジフルオロフェニル)プロパン酸、2−(2,4−ジフルオロフェニル)プロパン酸、2−(2,5−ジフルオロフェニル)プロパン酸、2−(2,6−ジフルオロフェニル)プロパン酸、2−(3,4−ジフルオロフェニル)プロパン酸、2−(3,5−ジフルオロフェニル)プロパン酸、2−(3,6−ジフルオロフェニル)プロパン酸、2−(2−クロロフェニル)プロパン酸、2−(3−クロロフェニル)プロパン酸、2−(4−クロロフェニル)プロパン酸、2−(2,3−ジクロロフェニル)プロパン酸、2−(2,4−ジクロロフェニル)プロパン酸、2−(2,5−ジクロロフェニル)プロパン酸、2−(2,6−ジクロロフェニル)プロパン酸、2−(3,4−ジクロロフェニル)プロパン酸、2−(3,5−ジクロロフェニル)プロパン酸、2−(3,6−ジクロロフェニル)プロパン酸、2−(2−ブロモフェニル)プロパン酸、2−(3−ブロモフェニル)プロパン酸、2−(4−ブロモフェニル)プロパン酸、2−(2,3−ジブロモフェニル)プロパン酸、2−(2,4−ジブロモフェニル)プロパン酸、2−(2,5−ジブロモフェニル)プロパン酸、2−(2,6−ジブロモフェニル)プロパン酸、2−(3,4−ジブロモフェニル)プロパン酸、2−(3,5−ジブロモフェニル)プロパン酸、2−(3,6−ジブロモフェニル)プロパン酸、2−(2−ヒドロキシフェニル)プロパン酸、2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン酸、2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン酸、2−(2,3−ジヒドロキシフェニル)プロパン酸、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン酸、2−(2,5−ジヒドロキシフェニル)プロパン酸、2−(2,6−ジヒドロキシフェニル)プロパン酸、2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン酸、2−(3,5−ジヒドロキシフェニル)プロパン酸、2−(3,6−ジヒドロキシフェニル)プロパン酸、2−メチルマンデル酸、2−エチルマンデル酸、2−n−プロピルマンデル酸、2−i−プロピルマンデル酸、2−n−ブチルマンデル酸、2−i−ブチルマンデル酸、2−t−ブチルマンデル酸、2−メトキシマンデル酸、2−エトキシマンデル酸、2−n−プロポキシマンデル酸、2−i−プロポキシマンデル酸、2−n−ブトキシマンデル酸、2−i−ブトキシマンデル酸、2−t−ブトキシマンデル酸、2−フェノキシマンデル酸、2−ベンジルオキシマンデル酸、2−アセチルマンデル酸、2−プロピオニルマンデル酸、2−n−ブチリルマンデル酸、2−i−ブチリルマンデル酸、2−n−バレリルマンデル酸、2−i−バレリルマンデル酸、2−ピバロイルマンデル酸、2−ベンゾイルマンデル酸、2−フェニルアセチルマンデル酸、2−アセトキシマンデル酸、2−プオピオニルオキシマンデル酸、2−n−ブチリルオキシマンデル酸、2−i−ブチリルオキシマンデル酸、2−n−バレリルオキシマンデル酸、2−i−バレリルオキシマンデル酸、2−ピバロイルオキシマンデル酸、2−ベンゾイルオキシマンデル酸、2−フェニルアセトキシマンデル酸、2−メトキシカルボニルマンデル酸、2−エトキシカルボニルマンデル酸、2−n−プロポキシカルボニルマンデル酸、2−i−プロポキシカルボニルマンデル酸、2−n−ブトキシカルボニルマンデル酸、2−i−ブトキシカルボニルマンデル酸、2−t−ブトキシカルボニルマンデル酸、2−フェノキシカルボニルマンデル酸、2−ベンジルオキシカルボニルマンデル酸、3−メチルマンデル酸、3−エチルマンデル酸、3−n−プロピルマンデル酸、3−i−プロピルマンデル酸、3−n−ブチルマンデル酸、3−i−ブチルマンデル酸、3−t−ブチルマンデル酸、3−メトキシマンデル酸、3−エトキシマンデル酸、3−n−プロポキシマンデル酸、3−i−プロポキシマンデル酸、3−n−ブトキシマンデル酸、3−i−ブトキシマンデル酸、3−t−ブトキシマンデル酸、3−フェノキシマンデル酸、3−ベンジルオキシマンデル酸、3−アセチルマンデル酸、3−プロピオニルマンデル酸、3−n−ブチリルマンデル酸、3−i−ブチリルマンデル酸、3−n−バレリルマンデル酸、3−i−バレリルマンデル酸、3−ピバロイルマンデル酸、3−ベンゾイルマンデル酸、3−フェニルアセチルマンデル酸、3−アセトキシマンデル酸、3−プオピオニルオキシマンデル酸、3−n−ブチリルオキシマンデル酸、3−i−ブチリルオキシマンデル酸、3−n−バレリルオキシマンデル酸、3−i−バレリルオキシマンデル酸、3−ピバロイルオキシマンデル酸、3−ベンゾイルオキシマンデル酸、3−フェニルアセトキシマンデル酸、3−メトキシカルボニルマンデル酸、3−エトキシカルボニルマンデル酸、3−n−プロポキシカルボニルマンデル酸、3−i−プロポキシカルボニルマンデル酸、3−n−ブトキシカルボニルマンデル酸、3−i−ブトキシカルボニルマンデル酸、3−t−ブトキシカルボニルマンデル酸、3−フ
ェノキシカルボニルマンデル酸、3−ベンジルオキシカルボニルマンデル酸、4−メチルマンデル酸、4−エチルマンデル酸、4−n−プロピルマンデル酸、4−i−プロピルマンデル酸、4−n−ブチルマンデル酸、4−i−ブチルマンデル酸、4−t−ブチルマンデル酸、4−メトキシマンデル酸、4−エトキシマンデル酸、4−n−プロポキシマンデル酸、4−i−プロポキシマンデル酸、4−n−ブトキシマンデル酸、4−i−ブトキシマンデル酸、4−t−ブトキシマンデル酸、4−フェノキシマンデル酸、4−ベンジルオキシマンデル酸、4−アセチルマンデル酸、4−プロピオニルマンデル酸、4−n−ブチリルマンデル酸、4−i−ブチリルマンデル酸、4−n−バレリルマンデル酸、4−i−バレリルマンデル酸、4−ピバロイルマンデル酸、4−ベンゾイルマンデル酸、4−フェニルアセチルマンデル酸、4−アセトキシマンデル酸、4−プオピオニルオキシマンデル酸、4−n−ブチリルオキシマンデル酸、4−i−ブチリルオキシマンデル酸、4−n−バレリルオキシマンデル酸、4−i−バレリルオキシマンデル酸、4−ピバロイルオキシマンデル酸、4−ベンゾイルオキシマンデル酸、4−フェニルアセトキシマンデル酸、4−メトキシカルボニルマンデル酸、4−エトキシカルボニルマンデル酸、4−n−プロポキシカルボニルマンデル酸、4−i−プロポキシカルボニルマンデル酸、4−n−ブトキシカルボニルマンデル酸、4−i−ブトキシカルボニルマンデル酸、4−t−ブトキシカルボニルマンデル酸、4−フェノキシカルボニルマンデル酸、4−ベンジルオキシカルボニルマンデル酸、2−フルオロマンデル酸、3−フルオロマンデル酸、4−フルオロマンデル酸、2,3−ジフルオロマンデル酸、2,4−ジフルオロマンデル酸、2,5−ジフルオロマンデル酸、2,6−ジフルオロマンデル酸、3,4−ジフルオロマンデル酸、3,5−ジフルオロマンデル酸、3,6−ジフルオロマンデル酸、2−クロロマンデル酸、3−クロロマンデル酸、4−クロロマンデル酸、2,3−ジクロロマンデル酸、2,4−ジクロロマンデル酸、2,5−ジクロロマンデル酸、2,6−ジクロロマンデル酸、3,4−ジクロロマンデル酸、3,5−ジクロロマンデル酸、3,6−ジクロロマンデル酸、2−ブロモマンデル酸、3−ブロモマンデル酸、4−ブロモマンデル酸、2,3−ジブロモマンデル酸、2,4−ジブロモマンデル酸、2,5−ジブロモマンデル酸、2,6−ジブロモマンデル酸、3,4−ジブロモマンデル酸、3,5−ジブロモマンデル酸、3,6−ジブロモマンデル酸、2−ヒドロキシマンデル酸、3−ヒドロキシマンデル酸、4−ヒドロキシマンデル酸、2,3−ジヒドロキシマンデル酸、2,4−ジヒドロキシマンデル酸、2,5−ジヒドロキシマンデル酸、2,6−ジヒドロキシマンデル酸、3,4−ジヒドロキシマンデル酸、3,5−ジヒドロキシマンデル酸、3,6−ジヒドロキシマンデル酸、N−Cbz−アラニン、N−Cbz−バリン、N−Cbz−ロイシン、N−Cbz−イソロイシン、N−Cbz−セリン、N−Cbz−スレオニン、N−Cbz−システイン、N−Cbz−メチオニン、N−Cbz−アスパラギン酸、N−Cbz−グルタミン酸、N−Cbz−リシン、N−Cbz−アルギニン、N−Cbz−フェニルアラニン、N−Cbz−チロシン、N−Cbz−プロリン、1−Cbz−2−ピペリジンカルボン酸、N−Boc−アラニン、N−Boc−バリン、N−Boc−ロイシン、N−Boc−イソロイシン、N−Boc−セリン、N−Boc−スレオニン、N−Boc−システイン、N−Boc−メチオニン、N−Boc−アスパラギン酸、N−Boc−グルタミン酸、N−Boc−リシン、N−Boc−アルギニン、N−Boc−フェニルアラニン、N−Boc−チロシン、N−Boc−プロリン、1−Boc−2−ピペリジンカルボン酸、テトラヒドロ−2−フランカルボン酸、テトラヒドロ−5−オキソ−2−フランカルボン酸等が挙げられる。
【0034】
また、本発明の方法において、カルボニル基のβ位に不斉点を有するカルボン酸類として、具体的には、3−メチルペンタン酸、3−メチルヘキサン酸、3,4−ジメチルペンタン酸、3−メチルヘプタン酸、3,5−ジメチルヘキサン酸、3,4,4−トリメチルペンタン酸、3−シクロヘキシルブタン酸、3−フェニルブタン酸、3−ヒドロキシブタン酸、3−メトキシブタン酸、3−エトキシブタン酸、3−n−プロポキシブタン酸、3−i−プロポキシブタン酸、3−n−ブトキシブタン酸、3−i−ブトキシブタン酸、3−t−ブトキシブタン酸、3−フェノキシブタン酸、3−クロロブタン酸、3−ブロモブタン酸、3−トリフルオロメチルブタン酸、3−エチルヘキサン酸、3−エチル−3−メチルペンタン酸、3−エチルヘプタン酸、3−エチル−5−メチルヘキサン酸、3−エチル−4,4−ジメチルペンタン酸、3−シクロヘキシルペンタン酸、3−フェニルペンタン酸、3−ヒドロキシペンタン酸、3−メトキシペンタン酸、3−エトキシペンタン酸、3−n−プロポキシペンタン酸、3−i−プロポキシペンタン酸、3−n−ブトキシペンタン酸、3−i−ブトキシペンタン酸、3−t−ブトキシペンタン酸、3−フェノキシペンタン酸、3−クロロペンタン酸、3−ブロモペンタン酸、3−トリフルオロメチルペンタン酸、3−ヒドロキシヘキサン酸、3−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、3−ヒドロキシヘプタン酸、3−ヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸、3−ヒドロキシ−4,4−ジメチルペンタン酸、3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン酸、3−ヒドロキシ−3−メトキシプロパン酸、3−エトキシ−3−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシ−3−n−プロポキシプロパン酸、3−ヒドロキシ−3−i−プロポキシプロパン酸、3−n−ブトキシ−3−ヒドロキシプロパン酸、3−i−ブトキシ−3−ヒドロキシプロパン酸、3−t−ブトキシ−3−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシ−3−フェノキシプロパン酸、3−クロロ−3−ヒドロキシプロパン酸、3−ブロモ−3−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルプロパン酸、3−フェニルヘキサン酸、4−メチル−3−フェニルペンタン酸、3−メチルヘプタン酸、5−メチル−3−フェニルヘキサン酸、4,4−ジメチル−3−フェニルペンタン酸、3−シクロヘキシル−3−フェニルプロパン酸、3−メトキシ−3−フェニルプロパン酸、3−エトキシ−3−フェニルプロパン酸、3−フェニル−3−n−プロポキシプロパン酸、3−フェニル−3−i−プロポキシプロパン酸、3−n−ブトキシ−3−フェニルプロパン酸、3−i−ブトキシ−3−フェニルプロパン酸、3−t−ブトキシ−3−フェニルプロパン酸、3−フェノキシ−3−フェニルプロパン酸、3−クロロ−3−フェニルプロパン酸、3−ブロモ−3−フェニルプロパン酸、3−フェニル−3−トリフルオロメチルプロパン酸、3−ヒドロキシ−3−メチルペンタン酸、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸、3−ヒドロキシ−3,3−ジメチルペンタン酸、3−ヒドロキシ−3−メチルヘプタン酸、3−ヒドロキシ−3,5−ジメチルヘキサン酸、3−ヒドロキシ−3,4,4−トリメチルペンタン酸、3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシブタン酸、3−ヒドロキシ−3−フェニルブタン酸、3−ヒドロキシ−3−メトキシブタン酸、3−エトキシ−3−ヒドロキシブタン酸、3−ヒドロキシ−3−n−プロポキシブタン酸、3−ヒドロキシ−3−i−プロポキシブタン酸、3−n−ブトキシ−3−ヒドロキシブタン酸、3−i−ブトキシ−3−ヒドロキシブタン酸、3−t−ブトキシ−3−ヒドロキシブタン酸、3−ヒドロキシ−3−フェノキシブタン酸、3−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸、3−ブロモ−3−ヒドロキシブタン酸、3−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルブタン酸、3−ヒドロキシ−3−フェニルペンタン酸、3−ヒドロキシ−3−フェニルヘキサン酸、3−ヒドロキシ−3−メチル−3−フェニルペンタン酸、3−ヒドロキシ−3−フェニルヘプタン酸、3−ヒドロキシ−5−メチル−3−フェニルヘキサン酸、3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−3−フェニルペンタン酸、3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン酸、3−ヒドロキシ−3−メトキシ−3−フェニルプロパン酸、3−エトキシ−3−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン酸、3−ヒドロキシ−3−フェニル−3−n−プロポキシプロパン酸、3−ヒドロキシ−3−フェニル−3−i−プロポキシプロパン酸、3−n−ブトキシ−3−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン酸、3−i−ブトキシ−3−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン酸、3−t−ブトキシ−3−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン酸、3−ヒドロキシ−3−フェノキシ−3−フェニルプロパン酸、3−クロロ−3−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン酸、3−ブロモ−3−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン酸、3−ヒドロキシ−3−フェニル−3−トリフルオロメチルプロパン酸、3−N−Cbz−アミノブタン酸、3−N−Cbz−アミノペンタン酸、3−N−Cbz−アミノヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−メチルペンタン酸、3−N−Cbz−アミノヘプタン酸、3−N−Cbz−アミノ−5−メチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−4,4−ジメチルペンタン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−シクロヘキシルプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−フェニルプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−メトキシプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−エトキシプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−n−プロポキシプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−i−プロポキシプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−n−ブトキシプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−i−ブトキシプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−t−ブトキシプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−フェノキシプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−クロロプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−ブロモプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−トリフルオロメチルプロパン酸等が挙げられる。
【0035】
また、本発明の方法において、カルボニル基のγ位に不斉点を有するカルボン酸類として、具体的には、4−メチルヘキサン酸、4−メチルヘプタン酸、4,5−ジメチルヘキサン酸、4−メチルオクタン酸、4,6−ジメチルヘプタン酸、4,5,5−トリメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシルペンタン酸、4−フェニルペンタン酸、4−ヒドロキシペンタン酸、4−メトキシペンタン酸、4−エトキシペンタン酸、4−n−プロポキシペンタン酸、4−i−プロポキシペンタン酸、4−n−ブトキシペンタン酸、4−i−ブトキシペンタン酸、4−t−ブトキシペンタン酸、4−フェノキシペンタン酸、4−クロロペンタン酸、4−ブロモペンタン酸、4−トリフルオロメチルペンタン酸、4−フェニルヘキサン酸、4−フェニルヘプタン酸、5−メチル−4−フェニルヘキサン酸、4−フェニルオクタン酸、6−メチル−4−フェニルヘプタン酸、5,5−ジメチル−4−フェニルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−4−フェニルブタン酸、4−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸、4−メトキシ−4−フェニルブタン酸、4−エトキシ−4−フェニルブタン酸、4−フェニル−4−n−プロポキシブタン酸、4−フェニル−4−i−プロポキシブタン酸、4−n−ブトキシ−4−フェニルブタン酸、4−i−ブトキシ−4−フェニルブタン酸、4−t−ブトキシ−4−フェニルブタン酸、4−フェノキシ−4−フェニルブタン酸、4−クロロ−4−フェニルブタン酸、4−ブロモ−4−フェニルブタン酸、4−フェニル−4−トリフルオロメチルブタン酸、4−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン酸、4−ヒドロキシ−4−メチルヘプタン酸、4−ヒドロキシ−4,5−ジメチルヘキサン酸、4−ヒドロキシ−4−メチルオクタン酸、4−ヒドロキシ−4,6−ジメチルヘプタン酸、4−ヒドロキシ−4,5,5−トリメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−4−ヒドロキシペンタン酸、4−ヒドロキシ−4−フェニルペンタン酸、4−ヒドロキシ−4−メトキシペンタン酸、4−エトキシ−4−ヒドロキシペンタン酸、4−ヒドロキシ−4−n−プロポキシペンタン酸、4−ヒドロキシ−4−i−プロポキシペンタン酸、4−n−ブトキシ−4−ヒドロキシペンタン酸、4−i−ブトキシ−4−ヒドロキシペンタン酸、4−t−ブトキシ−4−ヒドロキシペンタン酸、4−ヒドロキシ−4−フェノキシペンタン酸、4−クロロ−4−ヒドロキシペンタン酸、4−ブロモ−4−ヒドロキシペンタン酸、4−ヒドロキシ−4−トリフルオロメチルペンタン酸、4−ヒドロキシ−4−フェニルヘキサン酸、4−ヒドロキシ−4−フェニルヘプタン酸、4−ヒドロキシ−4−メチル−4−フェニルヘキサン酸、4−ヒドロキシ−4−フェニルオクタン酸、4−ヒドロキシ−6−メチル−4−フェニルヘプタン酸、4−ヒドロキシ−5,5−ジメチル−4−フェニルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸、4−ヒドロキシ−4−メトキシ−4−フェニルブタン酸、4−エトキシ−4−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸、4−ヒドロキシ−4−n−プロポキシ−4−フェニルブタン酸、4−ヒドロキシ−4−i−プロポキシ−4−フェニルブタン酸、4−n−ブトキシ−4−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸、4−i−ブトキシ−4−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸、4−t−ブトキシ−4−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸、4−ヒドロキシ−4−フェノキシ−4−フェニルブタン酸、4−クロロ−4−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸、4−ブロモ−4−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸、4−ヒドロキシ−4−フェニル−4−トリフルオロメチルブタン酸、4−ヒドロキシヘキサン酸、4−ヒドロキシヘプタン酸、4−ヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸、4−ヒドロキシオクタン酸、4−ヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸、4−ヒドロキシ−5,5−ジメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−4−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシ−4−メトキシブタン酸、4−エトキシ−4−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシ−4−n−プロポキシブタン酸、4−ヒドロキシ−4−i−プロポキシブタン酸、4−n−ブトキシ−4−ヒドロキシブタン酸、4−i−ブトキシ−4−ヒドロキシブタン酸、4−t−ブトキシ−4−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシ−4−フェノキシブタン酸、4−クロロ−4−ヒドロキシブタン酸、4−ブロモ−4−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシ−4−トリフルオロメチルブタン酸、4−N−Cbz−アミノペンタン酸、4−N−Cbz−アミノヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノヘプタン酸、4−N−Cbz−アミノ−5−メチルヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノオクタン酸、4−N−Cbz−アミノ−6−メチルヘプタン酸、4−N−Cbz−アミノ−5,5−ジメチルヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−シクロヘキシルブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−フェニルブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−メトキシブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−エトキシブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−n−プロポキシブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−i−プロポキシブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−n−ブトキシブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−i−ブトキシブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−t−ブトキシブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−フェノキシブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−クロロブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−ブロモブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−トリフルオロメチルブタン酸等が挙げられる。
【0036】
また、本発明の方法において、分子内に二つ以上不斉点を有するカルボン酸類として、具体的には、2,3−ジメチルペンタン酸、2,3−ジメチルヘキサン酸、2,3,4−トリメチルペンタン酸、2,3−ジメチルヘプタン酸、2,3,5−トリメチルヘキサン酸、2,3,4,4−テトラメチルペンタン酸、3−シクロヘキシル−2−メチルブタン酸、2−メチル−3−フェニルブタン酸、3−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸、3−ヒドロキシ−2−メチルペンタン酸、3−ヒドロキシ−2−メチルヘキサン酸、3−ヒドロキシ−2,4−ジメチルペンタン酸、3−ヒドロキシ−2−メチルヘプタン酸、3−ヒドロキシ−2,5−ジメチルヘキサン酸、3−ヒドロキシ−2,4,4−トリメチルペンタン酸、3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−2−メチルプロパン酸、3−ヒドロキシ−2−メチル−3−フェニルプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−メチルブタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−メチルペンタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−メチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−2,4−メチルペンタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−メチルヘプタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2,5−ジメチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−2,4,4−トリメチルペンタン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−シクロヘキシル−2−メチルプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−メチル−3−フェニルプロパン酸、2,3−エポキシブタン酸、2,3−エポキシペンタン酸、2,3−エポキシヘキサン酸、2,3−エポキシ−4−メチルペンタン酸、2,3−エポキシヘプタン酸、2,3−エポキシ−5−メチルヘキサン酸、2,3−エポキシ−2,4,4−トリメチルペンタン酸、3−シクロヘキシル−2,3−エポキシプロパン酸、2,3−エポキシ−3−フェニルプロパン酸、2−ヒドロキシ−3−メチルペンタン酸、2−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸、2−ヒドロキシ−2,3−ジメチルペンタン酸、2−ヒドロキシ−3−メチルヘプタン酸、2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルヘキサン酸、2−ヒドロキシ−3,4,4−トリメチルペンタン酸、3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシ−3−フェニルブタン酸、2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,3−ジヒドロキシペンタン酸、2,3−ジヒドロキシヘキサン酸、2,3−ジヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、2,3−ジヒドロキシヘプタン酸、2,3−ジヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸、2,3−ジヒドロキシ−4,4−ジメチルペンタン酸、3−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロキシプロパン酸、2,3−ジヒドロキシ−3−フェニルプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシブタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシペンタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−メチルヘプタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシ−4,4−ジメチルペンタン酸、3−N−Cbz−アミノ−3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシプロパン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−メチルペンタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−メチルヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−3,4−ジメチルペンタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−メチルヘプタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3,5−ジメチルヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−3,4,4−トリメチルペンタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−シクロヘキシルブタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−フェニルブタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシブタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシペンタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシヘプタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチルペンタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシプロパン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン酸、3,4−ジメチルヘキサン酸、3,4−ジメチルヘプタン酸、3,4,5−トリメチルヘキサン酸、3,4−ジメチルオクタン酸、3,4,6−トリメチルヘプタン酸、3,4,5,5−テトラメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−3−メチルペンタン酸、3−メチル−4−フェニルペンタン酸、4−ヒドロキシ−3−メチルペンタン酸、4−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸、4−ヒドロキシ−3−メチルヘプタン酸、4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルヘキサン酸、4−ヒドロキシ−3−メチルオクタン酸、4−ヒドロキシ−3,6−ジメチルヘプタン酸、4−ヒドロキシ−3,5,5−トリメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸、4−ヒドロキシ−3−メチル−4−フェニルブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−3−メチルペンタン酸、4−N−Cbz−アミノ−3−メチルヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノ−3−メチルヘプタン酸、4−N−Cbz−アミノ−3,5−ジメチルヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノ−3−メチルオクタン酸、4−N−Cbz−アミノ−3,6−ジメチルヘプタン酸、4−N−Cbz−アミノ−3,5,5−トリメチルヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−シクロヘキシル−3−メチルブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−3−メチル−4−フェニルブタン酸、3−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン酸、3−ヒドロキシ−4−メチルヘプタン酸、3−ヒドロキシ−4,5−ジメチルヘキサン酸、3−ヒドロキシ−4−メチルオクタン酸、3−ヒドロキシ−4,6−ジメチルヘプタン酸、3−ヒドロキシ−4,5,5−トリメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−3−ヒドロキシペンタン酸、3−ヒドロキシ−4−フェニルペンタン酸、3,4−ジヒドロキシペンタン酸、3,4−ジヒドロキシヘキサン酸、3,4−ジヒドロキシヘプタン酸、3,4−ジヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸、3,4−ジヒドロキシオクタン酸、3,4−ジヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸、3,4−ジヒドロキシ−5,5−ジメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−3,4−ジヒドロキシブタン酸、3,4−ジヒドロキシ−4−フェニルブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシペンタン酸、4−N−Cbz−アミノ−3−メチルヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノ−3−メチルヘプタン酸、4−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシオクタン酸、4−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸、4−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−5,5−ジメチルヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−シクロヘキシル−3−ヒドロキシブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−メチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−メチルヘプタン酸、3−N−Cbz−アミノ−4,5−ジメチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−メチルオクタン酸、3−N−Cbz−アミノ−4,6−ジメチルヘプタン酸、3−N−Cbz−アミノ−4,5,5−トリメチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−シクロヘキシルペンタン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−フェニルペンタン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシヘプタン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシオクタン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシ−5,5−ジメチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−シクロヘキシル−4−ヒドロキシブタン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸、2,4−ジメチルヘキサン酸、2,4−ジメチルヘプタン酸、2,4,5−トリメチルヘキサン酸、2,4−ジメチルオクタン酸、2,4,6−トリメチルヘプタン酸、2,4,5,5−テトラメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−2−メチルペンタン酸、2−メチル−4−フェニルペンタン酸、4−ヒドロキシ−2−メチルペンタン酸、4−ヒドロキシ−2−メチルヘキサン酸、4−ヒドロキシ−2−メチルヘプタン酸、4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルヘキサン酸、4−ヒドロキシ−2−メチルオクタン酸、4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルヘプタン酸、4−ヒドロキシ−2,5,5−トリメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸、4−ヒドロキシ−2−メチル−4−フェニルブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−2−メチルペンタン酸、4−N−Cbz−アミノ−2−メチルヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノ−2−メチルヘプタン酸、4−N−Cbz−アミノ−2,5−ジメチルヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノ−2−メチルオクタン酸、4−N−Cbz−アミノ−2,6−ジメチルヘプタン酸、4−N−Cbz−アミノ−2,5,5−トリメチルヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−シクロヘキシル−2−メチルブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−2−メチル−4−フェニルブタン酸、2−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン酸、2−ヒドロキシ−4−メチルヘプタン酸、2−ヒドロキシ−4,5−ジメチルヘキサン酸、2−ヒドロキシ−4−メチルオクタン酸、2−ヒドロキシ−4,6−ジメチルヘプタン酸、2−ヒドロキシ−4,5,5−トリメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、2,4−ジヒドロキシペンタン酸、2,4−ジヒドロキシヘキサン酸、2,4−ジヒドロキシヘプタン酸、2,4−ジヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸、2,4−ジヒドロキシオクタン酸、2,4−ジヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸、2,4−ジヒドロキシ−5,5−ジメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−2,4−ジヒドロキシブタン酸、2,4−ジヒドロキシ−4−フェニルブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシペンタン酸、4−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシヘプタン酸、4−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシオクタン酸、4−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシヘプタン酸、4−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシ−5,5−ジメチルヘキサン酸、4−N−Cbz−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシブタン酸、4−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−メチルヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−メチルヘプタン酸、2−N−Cbz−アミノ−4,5−ジメチルヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−メチルオクタン酸、2−N−Cbz−アミノ−4,6−ジメチルヘプタン酸、2−N−Cbz−アミノ−4,5,5−トリメチルヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−シクロヘキシルペンタン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−フェニルペンタン酸、2−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシペンタン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシヘプタン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシオクタン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシ−5,5−ジメチルヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−シクロヘキシル−4−ヒドロキシブタン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸、2,3,4−ト
リメチルヘキサン酸、2,3,4−トリメチルヘプタン酸、2,3,4,5−テトラメチルヘキサン酸、2,3,4−トリメチルオクタン酸、2,3,4,6−テトラメチルヘプタン酸、2,3,4,5,5−ペンタメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−2,3−ジメチルペンタン酸、2,3−ジメチル−4−フェニルペンタン酸、3−ヒドロキシ−2,4−ジメチルヘキサン酸、3−ヒドロキシ−2,4−ジメチルヘプタン酸、3−ヒドロキシ−2,4,5−トリメチルヘキサン酸、3−ヒドロキシ−2,4−ジメチルオクタン酸、3−ヒドロキシ−2,4,6−トリメチルヘプタン酸、3−ヒドロキシ−2,4,5,5−テトラメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−2−メチルペンタン酸、3−ヒドロキシ−2−メチル−4−フェニルペンタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2,4−ジメチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−2,4−ヘプタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2,4,5−トリメチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−2,4−ジメチルオクタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2,4,6−トリメチルヘプタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2,4,5,5−テトラメチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−シクロヘキシル−2−メチルペンタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−メチル−4−フェニルペンタン酸、2−ヒドロキシ−3,4−ジメチルヘキサン酸、2−ヒドロキシ−3,4−ジメチルヘプタン酸、2−ヒドロキシ−3,4,5−トリメチルヘキサン酸、2−ヒドロキシ−3,4−ジメチルオクタン酸、2−ヒドロキシ−3,4,6−トリメチルヘプタン酸、2−ヒドロキシ−3,4,5,5−テトラメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−3−メチルペンタン酸、2−ヒドロキシ−3−メチル−4−フェニルペンタン酸、2,3−ジヒドロキシ−4−メチルヘキサン酸、2,3−ジヒドロキシ−4−メチルヘプタン酸、2,3−ジヒドロキシ−4,5−ジメチルヘキサン酸、2,3−ジヒドロキシ−4−メチルオクタン酸、2,3−ジヒドロキシ−4,6−ジメチルヘプタン酸、2,3−ジヒドロキシ−4,5,5−トリメチルヘキサン酸、4−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロキシペンタン酸、2,3−ジヒドロキシ−4−フェニルペンタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシ−4−メチルヘプタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシ−4,5−ジメチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシ−4−メチルオクタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシ−4,6−ジメチルヘプタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシ−4,5,5−トリメチルヘキサン酸、3−N−Cbz−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシペンタン酸、3−N−Cbz−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルペンタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3,4−ジメチルヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−3,4−ジメチルヘプタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3,4,5−トリメチルヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−3,4−ジメチルオクタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3,4,6−トリメチルヘプタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3,4,5,5−テトラメチルヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−シクロヘキシル−3−メチルペンタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−メチル−4−フェニルペンタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−4−メチルヘプタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−4,5−ジメチルヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−4−メチルオクタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−4,6−ジメチルヘプタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−4,5,5−トリメチルヘキサン酸、2−N−Cbz−アミノ−4−シクロヘキシル−3−ヒドロキシペンタン酸、2−N−Cbz−アミノ−3−ヒドロキシ−4−フェニルペンタン酸等が挙げられる。
【0037】
本発明に用いられる上記光学活性ポリマレイミド誘導体からなる分離剤としては、上記光学活性ポリマレイミド誘導体そのもの、又は上記光学活性ポリマレイミド誘導体を担体に担持したものが好適なものとして挙げられる。
【0038】
上記光学活性ポリマレイミド誘導体を担体に担持する場合において、担体としては、具体的には、シリカゲル、アルミナ、架橋ポリスチレン、ポリアクリル酸誘導体、ポリシロキサン及びこれらのアルキルシラン等で表面処理したもの等が挙げられる。担体の粒径としては1μm〜200μm、平均細孔径としては10〜3000オングストロームのものが高速液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーにおける分離剤用の担体として好ましい。
【0039】
担持方法としては特に限定するものではないが、本発明に用いられる上記光学活性ポリマレイミド誘導体と多孔質の担体を接触させ物理的に担持させても良いし、上記光学活性ポリマレイミド誘導体の製造時にそのポリマーの末端に官能基を付与し、多孔質の担体と化学的に結合させても良い。
【0040】
上記光学活性ポリマレイミド誘導体の担体に対する担持量としては、用いる担体の種類、物性により異なり、特に限定するものではないが、通常、充填剤の重量に対して1〜50重量%の範囲で担持可能である。
【0041】
上記光学活性ポリマレイミド誘導体からなる分離剤を用いて、カルボン酸類の光学異性体混合物を分離する方法としては、特に限定するものではないが、例えば、高速液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等の各種クロマトグラフィー法により光学活性カルボン酸類を容易に分離することができる。
【0042】
上記光学活性ポリマレイミド誘導体を多孔質の担体に担持させた分離剤を、高速液体クロマトグラフィー用のカラムに充填剤として使用する場合は、溶離液としてヘキサン−イソプロパノール等を用いる順相系、アルコール−水等を用いる逆相系のいずれにおいても幅広く応用可能である。
【実施例】
【0043】
以下本発明を参考例、実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0044】
下記の実施例で使用した液体クロマトグラフィーのカラムは、4.6mmID×250mmLのステンレス製カラムである。カラムには光学活性ポリマレイミド誘導体を担持したシリカゲルからなる充填剤を充填した。
【0045】
光学活性ポリマレイミド誘導体からなる分離剤によるカルボン酸類の光学異性体混合物の分離、分離された光学活性カルボン酸類の検出には、東ソー製マルチポンプCCPM、紫外可視検出器UV−8020、屈折率検出器RI−8020を用いた。
【0046】
参考例1 (S)−N−α−メチルベンジルマレイミドの調製
冷却コンデンサー、滴下ロート及び攪拌子を備えた500mlの丸底3つ口フラスコに、無水マレイン酸4.00g(40.8mmol)及び乾燥ベンゼン240mlを入れ、攪拌することにより溶解させた後、氷浴上で0℃に冷却した。
【0047】
次いで、これに(S)−1−フェネチルアミン5.2ml(40.8mmol)を乾燥ベンゼン100mlに溶解させた溶液を滴下ロートを用い添加した後、室温に戻し、1時間攪拌を行った。
【0048】
さらに反応液を激しく攪拌しながら、これに塩化亜鉛5.56g(40.8mmol)を加え、油浴上で80℃に加熱し、ヘキサメチルジシラザン11.5ml(54.5mmol)を乾燥ベンゼン80mlに溶解させた溶液を滴下ロートを用い滴下し、さらに加熱還流下、5時間反応を行った。
【0049】
反応終了後、室温に冷却、2N塩酸で洗浄、酢酸エチルで抽出、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮することにより粗製(S)−N−α−メチルベンジルマレイミドを得た。得られた(S)−N−α−メチルベンジルマレイミドを引き続きカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1,vol/vol)で精製、次いで蒸留精製(114℃/8.3×10−3mmHg)することにより白色固体6.90gを得た[収率84%、比旋光度[α]43525=−98.1°(C=1.0,THF,l=10cm)]。
【0050】
参考例2 (1S)−N−1−(1−シクロヘキシルエチル)マレイミドの調製
冷却コンデンサー、滴下ロート及び攪拌子を備えた500mlの丸底3つ口フラスコに、無水マレイン酸2.94g(30.0mmol)及び乾燥ベンゼン155mlを入れ、攪拌することにより溶解させた後、氷浴上で0℃に冷却した。
【0051】
次いで、これに(S)−(+)−1−シクロヘキシル−1−アミノエタン3.82g(30.0mmol)を乾燥ベンゼン65mlに溶解させた溶液を滴下ロートを用い添加した後、室温に戻し、1時間攪拌を行った。
【0052】
さらに反応液を激しく攪拌しながら、これに塩化亜鉛4.09g(30.0mmol)を加え、油浴上で80℃に加熱し、ヘキサメチルジシラザン9.68g(60.0mmol)を乾燥ベンゼン78mlに溶解させた溶液を滴下ロートを用い滴下し、さらに加熱還流下、5時間反応を行った。
【0053】
反応終了後、室温に冷却、2N塩酸で洗浄、酢酸エチルで抽出、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮することにより粗製(1S)−N−1−(1−シクロヘキシルエチル)マレイミドを得た。得られた(1S)−N−1−(1−シクロヘキシルエチル)マレイミドは引き続きカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1,vol/vol)で精製することにより淡黄色オイル5.50gを得た[収率89%、比旋光度[α]25=−6.5°(C=1.0,THF,l=10cm)]。
【0054】
参考例3 N−[(1S,2S)−2−ベンジルオキシシクロペンチル]マレイミドの調製
冷却コンデンサー、滴下ロート及び攪拌子を備えた500mlの丸底3つ口フラスコに、無水マレイン酸2.55g(26.0mmol)及び乾燥ベンゼン140mlを入れ、攪拌することにより溶解させた後、氷浴上で0℃に冷却した。
【0055】
次いで、これに(1S,2S)−2−ベンジルオキシシクロペンチルアミン4.97g(26.0mmol)を乾燥ベンゼン80mlに溶解させた溶液を滴下ロートを用い添加した後、室温に戻し、1時間攪拌を行った。
【0056】
さらに反応液を激しく攪拌しながら、これに塩化亜鉛3.54g(26.0mmol)を加え、油浴上で80℃に加熱し、ヘキサメチルジシラザン8.39g(52.0mmol)を乾燥ベンゼン70mlに溶解させた溶液を滴下ロートを用い滴下し、さらに加熱還流下、5時間反応を行った。
【0057】
反応終了後、室温に冷却、2N塩酸で洗浄、酢酸エチルで抽出、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム上で乾燥、濃縮することにより粗製N−[(1S,2S)−2−ベンジルオキシシクロペンチル]マレイミドを得た。得られたN−[(1S,2S)−2−ベンジルオキシシクロペンチル]マレイミドは引き続きカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1,vol/vol)で精製することにより淡黄色オイル6.40gを得た[収率91%、比旋光度[α]25=+36.6°(C=1.0,THF,l=10cm)]。
【0058】
参考例4 光学活性ポリ[(S)−N−α−メチルベンジルマレイミド]の調製
マグネット攪拌子を入れた25mlのナス型フラスコに、ジエチル亜鉛30.9mg(0.25mmol)、(−)−スパルテイン70.3mg(0.30mmol)及び乾燥トルエン5mlを仕込み、攪拌しながら0℃で30分攪拌を行った後、この溶液に参考例1で得られた(S)−N−α−メチルベンジルマレイミド503mg(2.50mmol)を添加、さらに同温度で72時間反応を行った。
【0059】
反応終了後、反応液を50mlのメタノールに投入し、次いで析出物をろ取した。得られた赤色固体を1N塩酸で洗浄、次いで水洗した後、室温度で減圧下、乾燥することにより目的物の光学活性ポリ[(S)−N−α−メチルベンジルマレイミド]0.5gを白色固体として得た[収率100%、数平均分子量(Mn)=12.7×10,Mw/Mn=10.0、比旋光度[α]43525=242.2°(C=1.0,CHCl)]。
【0060】
参考例5 光学活性ポリ[(1S)−N−1−(1−シクロヘキシルエチル)マレイミド]の調製
マグネット攪拌子を入れた50mlのナス型フラスコに、ジエチル亜鉛100mg(0.83mmol)、(−)−スパルテイン230mg(1.00mmol)及び乾燥トルエン17.5mlを仕込み、攪拌しながら−11℃で30分攪拌を行った後、この溶液に参考例2で得られた(1S)−N−1−(1−シクロヘキシルエチル)マレイミド2.07g(10.0mmol)を添加、さらに同温度で96時間反応を行った。
【0061】
反応終了後、反応液を200mlのメタノールに投入し、次いで析出物をろ取した。得られた赤色固体を1N塩酸で洗浄、次いで水洗した後、室温度で減圧下、乾燥することにより目的物の光学活性ポリ[(1S)−N−1−(1−シクロヘキシルエチル)マレイミド]1.12gを白色固体として得た[収率63%、数平均分子量(Mn)=16.7×10、Mw/Mn=10.2、比旋光度[α]43525=378.1°(C=1.0,CHCl)]。
【0062】
参考例6 光学活性ポリ{N−[(1S,2S)−2−ベンジルオキシシクロペンチル]マレイミド}の調製
マグネット攪拌子を入れた50mlのナス型フラスコに、ジエチル亜鉛0.12g(1.0mmol)、(−)−スパルテイン0.28g(1.2mmol)及び乾燥トルエン2mlを仕込み、攪拌しながら−10℃で30分攪拌を行った後、この溶液を参考例3で得られたN−[(1S,2S)−2−ベンジルオキシシクロペンチル]マレイミド2.71g(10.0mmol)の乾燥トルエン18ml溶液へ添加、さらに同温度で168時間反応を行った。
【0063】
反応終了後、反応液を200mlのメタノールに投入し、次いで析出物をろ取した。得られた赤色固体を1N塩酸で洗浄、次いで水洗した後、室温度で減圧下、乾燥することにより目的物の光学活性ポリ{N−[(1S,2S)−2−ベンジルオキシシクロペンチル]マレイミド}2.23gを白色固体として得た[収率82%、数平均分子量(Mn)=20.2×10、Mw/Mn=7.0、比旋光度[α]43525=209.6°(C=1.0,CHCl)]。
【0064】
調製例1 光学活性ポリ[(S)−N−α−メチルベンジルマレイミド]10%担持シリカゲル及びその充填カラムの調製
50mlのナス型フラスコに、参考例4で得られた光学活性ポリ[(S)−N−α−メチルベンジルマレイミド]500mg及びクロロホルム10ml仕込み溶解させた後、シリカゲル(平均粒径5μm、平均細孔径100オングストローム)4.5gを添加、次いでロータリーエバポレーターでクロロホルムを減圧留去することにより目的物の光学活性ポリ[(S)−N−α−メチルベンジルマレイミド]10%担持シリカゲル5gを得た。
【0065】
得られた光学活性ポリ[(S)−N−α−メチルベンジルマレイミド]10%担持シリカゲルをイソプロパノールに分散させた後、ステンレス製の4.6mmID×250mmLのカラムに高圧ポンプを用い、圧力300kg/cmで充填した。得られたカラムの理論段数は8600段であった。
【0066】
理論段数の測定に当たっては、溶離液としてn−ヘキサン/イソプロパノール=9/1(vol/vol)を用い、トルエンの溶出により測定した。なお、理論段数は下式により算出した。
【0067】
理論段数(N)=5.54×[Tr/(W1/2)]
Tr=保持時間(sec)
W1/2=半値幅(mm)。
【0068】
調製例2 光学活性ポリ[(1S)−N−1−(1−シクロヘキシルエチル)マレイミド]10%担持シリカゲル及びその充填カラムの調製
50mlのナス型フラスコに、参考例5で得られた光学活性ポリ[(1S)−N−1−(1−シクロヘキシルエチル)マレイミド]500mg及びクロロホルム10ml仕込み溶解させた後、シリカゲル(平均粒径5μm、平均細孔径100オングストローム)4.5gを添加、次いでロータリーエバポレーターでクロロホルムを減圧留去することにより目的物の光学活性ポリ[(1S)−N−1−(1−シクロヘキシルエチル)マレイミド]10%担持シリカゲル5gを得た。
【0069】
得られた光学活性ポリ[(1S)−N−1−(1−シクロヘキシルエチル)マレイミド]10%担持シリカゲルをイソプロパノールに分散させた後、ステンレス製の4.6mmID×250mmLのカラムに高圧ポンプを用い、圧力300kg/cmで充填した。得られたカラムの理論段数は8900段であった。
【0070】
理論段数の測定に当たっては、溶離液としてn−ヘキサン/イソプロパノール=9/1(vol/vol)を用い、トルエンの溶出により測定した。なお、理論段数は下式により算出した。
【0071】
理論段数(N)=5.54×[Tr/(W1/2)]
Tr=保持時間(sec)
W1/2=半値幅(mm)。
【0072】
調製例3 光学活性ポリ{N−[(1S,2S)−2−ベンジルオキシシクロペンチル]マレイミド}10%担持シリカゲル及びその充填カラムの調製
50mlのナス型フラスコに、参考例6で得られた光学活性ポリ{N−[(1S,2S)−2−ベンジルオキシシクロペンチル]マレイミド}500mg及びクロロホルム10ml仕込み溶解させた後、シリカゲル(平均粒径5μm、平均細孔径100オングストローム)4.5gを添加、次いでロータリーエバポレーターでクロロホルムを減圧留去することにより目的物の光学活性ポリ{N−[(1S,2S)−2−ベンジルオキシシクロペンチル]マレイミド}10%担持シリカゲル5gを得た。
【0073】
得られた光学活性ポリ{N−[(1S,2S)−2−ベンジルオキシシクロペンチル]マレイミド}10%担持シリカゲルをイソプロパノールに分散させた後、ステンレス製の4.6mmID×250mmLのカラムに高圧ポンプを用い、圧力300kg/cmで充填した。得られたカラムの理論段数は8500段であった。
【0074】
理論段数の測定に当たっては、溶離液としてn−ヘキサン/イソプロパノール=9/1(vol/vol)を用い、トルエンの溶出により測定した。なお、理論段数は下式により算出した。
【0075】
理論段数(N)=5.54×[Tr/(W1/2)]
Tr=保持時間(sec)
W1/2=半値幅(mm)。
【0076】
実施例1〜実施例12
調製例1で調製したカラムを用い、溶離液[ヘキサン/イソプロパノール=9/1(v/v)]、流量1.0ml/minで各種カルボン酸類の分離を行った。結果を表1、表2中にあわせて示す。
【0077】
【表1】

【0078】
【表2】

実施例13〜実施例24
調製例2で調製したカラムを用い、溶離液[ヘキサン/イソプロパノール=9/1(v/v)]、流量1.0ml/minで各種カルボン酸類の分離を行った。結果を表3、表4中にあわせて示す。
【0079】
【表3】

【0080】
【表4】

実施例25〜実施例36
調製例3で調製したカラムを用い、溶離液[ヘキサン/イソプロパノール=9/1(v/v)]、流量1.0ml/minで各種カルボン酸類の分離を行った。結果を表5、表6中にあわせて示す。
【0081】
【表5】

【0082】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)
【化1】

[上記一般式(1)中、R、Rは、各々独立して、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基、炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルコキシ基で1又は複数置換された炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルコキシ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルコキシ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキルアミノ基で1又は複数置換された炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキルアミノ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキルアミノ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基で2置換されたアミノ基で1又は複数置換された炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基で2置換されたアミノ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基で2置換されたアミノ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基で3置換されたアンモニウム基で1又は複数置換された炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基で3置換されたアンモニウム基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基で3置換されたアンモニウム基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキニル基、炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキルカルボニルオキシ基で1又は複数置換された炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキルカルボニルオキシ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基、炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキルカルボニルオキシ基で1又は複数置換された炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキニル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルケニル基、炭素又はヘテロ原子数5〜20の芳香族基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基で核が1〜5置換された炭素又はヘテロ原子数5〜20の芳香族基、炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基で核が1〜5置換された炭素又はヘテロ原子数5〜20の芳香族基、炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐したアルキニル基で核が1〜5置換された炭素又はヘテロ原子数5〜20の芳香族基、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルコキシ基で核が1〜5置換された炭素又はヘテロ原子数5〜20の芳香族基、ハロゲン原子で核が1〜5置換された炭素又はヘテロ原子数5〜20の芳香族基を示す。但し、R、Rは結合して環状構造を形成していてもよい。nは2〜10000、*印は不斉炭素を表す。]
で示される光学活性ポリマレイミド誘導体、下記一般式(2)
【化2】

[上記一般式(2)中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11は各々独立して、水素、メチル基、エチル基、炭素数3〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜10の直鎖若しくは分岐したアルコキシ基を示し、R12はメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n―ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基又はエトキシエチル基を示す。nは2〜10000、*印は不斉炭素を表す。]
若しくは下記一般式(3)
【化3】

[上記一般式(3)中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11は各々独立して、水素、メチル基、エチル基、炭素数3〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜10の直鎖若しくは分岐したアルコキシ基を示し、R12はメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n―ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基又はエトキシエチル基を示す。nは2〜10000、*印は不斉炭素を表す。]
で示される光学活性ポリマレイミド誘導体、及び下記一般式(4)
【化4】

[上記一般式(4)中、X〜Xは各々独立して、メチレン基、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基、カルボニルアミノ基、アミノカルボニル基、アミノカルボニルオキシ基又は単結合を表し、R〜Rは各々独立して水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3〜10の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、炭素数3〜10の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルコキシ基、炭素数5〜10の芳香族基、メチル基で芳香環上の水素が1〜4置換された炭素数5〜10の芳香族基、エチル基で芳香環上の水素が1〜4置換された炭素数5〜10の芳香族基、炭素数3〜6の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルキル基で芳香環上の水素が1〜4置換された炭素数5〜10の芳香族基、メトキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換された炭素数5〜10の芳香族基、エトキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換された炭素数5〜10の芳香族基、炭素数3〜6の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルコキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換された炭素数5〜10の芳香族基、ベンジル基、メチル基で芳香環上の水素が1〜4置換されたベンジル基、エチル基で芳香環上の水素が1〜4置換されたベンジル基、炭素数3〜6の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルキル基で芳香環上の水素が1〜4置換されたベンジル基、メトキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換されたベンジル基、エトキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換されたベンジル基、炭素数3〜6の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルコキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換されたベンジル基、2−フェニルエチル基、メチル基で芳香環上の水素が1〜4置換された2−フェニルエチル基、エチル基で芳香環上の水素が1〜4置換された2−フェニルエチル基、炭素数3〜6の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルキル基で芳香環上の水素が1〜4置換された2−フェニルエチル基、メトキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換された2−フェニルエチル基、エトキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換された2−フェニルエチル基、炭素数3〜6の直鎖状,分岐状若しくは環式のアルコキシ基で芳香環上の水素が1〜4置換された2−フェニルエチル基、原子数5〜10からなるヘテロ環芳香族基を示す。ただし、R−X、R−X、R−X、R−X、R−X、R−X、R−X、R−Xが全て同じ置換基となることはない。nは2〜10000、*印は不斉炭素を表す。]
で示される光学活性ポリマレイミド誘導体からなる群より選ばれる1種又は2種以上の光学活性ポリマレイミド誘導体からなる分離剤と、分子内に不斉点を一つ以上有するカルボン酸類の光学異性体混合物とを接触させることを特徴とする光学活性カルボン酸類の分離方法。
【請求項2】
カルボン酸類が、カルボニル基のα位に不斉点を有することを特徴とする請求項1記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【請求項3】
カルボン酸類が、カルボニル基のβ位に不斉点を有することを特徴とする請求項1記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【請求項4】
カルボン酸類が、カルボニル基のγ位に不斉点を有することを特徴とする請求項1記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【請求項5】
カルボン酸類が、カルボニル基のα位及びβ位に不斉点を有することを特徴とする請求項1記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【請求項6】
カルボン酸類が、カルボニル基のβ位及びγ位に不斉点を有することを特徴とする請求項1記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【請求項7】
カルボン酸類が、カルボニル基のα位及びγ位に不斉点を有することを特徴とする請求項1記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【請求項8】
カルボン酸類が、カルボニル基のα位、β位及びγ位に不斉点を有することを特徴とする請求項1記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【請求項9】
光学活性ポリマレイミド誘導体からなる分離剤が、光学活性ポリマレイミド誘導体を担体に担持してなる分離剤であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。
【請求項10】
光学活性ポリマレイミド誘導体からなる分離剤が、光学活性ポリマレイミド誘導体を担体に担持してなる分離剤を充填したカラムであり、高速液体クロマトグラフィーの分離条件でカルボン酸類の光学異性体混合物を分離することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の光学活性カルボン酸類の分離方法。

【公開番号】特開2006−241090(P2006−241090A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−60262(P2005−60262)
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【出願人】(000003300)東ソー株式会社 (1,901)
【Fターム(参考)】