説明

光学異方性パラメータ測定装置

【課題】
偏光を利用して膜厚、屈折率及び屈折率異方性などの光学的パラメータを測定する際に、照射径の大きな光を用いても測定精度を低下させないようにする。
【手段】
試料(2)の測定対象面をXY面とし、入射光軸の方向をα、反射光軸の方向をβとしたときに、試料(2)に直線偏光の入射光束(B)を照射させる照射光学系(3)は、測定領域に応じたスポット形状の平行光束を照射する光源装置(5)と、その平行光束を所定角度で反射させることにより直線偏光の入射光束を抽出する反射型偏光子(6)を備え、反射光束(B)に含まれるP偏光又はS偏光の反射光強度を測定する測定光学系(4)は、反射光束(B)をYβ面又はXβ面と直交する反射面により所定角度で反射させることによってP偏光又はS偏光を抽出する反射型検光子(8)と、その偏光の光強度を検出する1次元又は2次元の光センサ(10)を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光を用いて物質の膜厚、屈折率、屈折率異方性などの光学的パラメータを測定する際に用いる光学異方性パラメータ測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスの表面に形成される薄膜の膜厚、屈折率、屈折率異方性等の光学的パラメータは、そのデバイスの電気特性及び光学特性に影響を及ぼし、その均一性は電子デバイスの品質の良否を決定する。
したがって、品質向上には、これらパラメータの分布特性を測定し検査することが不可欠である。
【0003】
これらの光学的パラメータを薄膜の膜厚や屈折率を非接触/非破壊に測定し検査する方法として、試料の測定点に照射した光が、試料で反射しあるいは試料を透過したときに、その偏光状態が変化する現象を利用して測定を行う光学異方性パラメータ測定装置が知られている。
【特許文献1】特許第3425923号公報
【0004】
しかし、この場合は、一度の測定で試料上の1点における反射光強度しか測定できないため、試料の測定しようとする領域全体の反射光強度を高効率で測定することのできる光学異方性パラメータ測定装置が提案されている。
【特許文献2】特開平7−72013号公報
【0005】
図10はこのような従来の光学異方性パラメータ測定装置51を示し、薄膜試料52にP偏光又はS偏光の入射光束を照射させる照射光学系53と、薄膜試料52から反射される反射光束に含まれる偏光成分のうち、前記入射光束の偏光方向に直交するS偏光又はP偏光の反射光強度分布を検出する測定光学系54とを備えている。
そして、照射光学系53は、入射光束の光軸Lに沿ってレーザ光源55、偏光子56、薄膜試料52の測定領域52aの形状に応じて入射光束を拡径又は拡幅して平行光束とするビームエキスパンダ57が配されている。
そして、測定光学系54には、反射光束の光軸Aに沿って、検光子58と二次元受光素子から成る光センサ59が配されている。
【0006】
これによれば、照射光学系53のレーザ光源55から照射されたレーザ光が偏光子56でP偏光又はS偏光に偏光化された後、ビームエキスパンダ57によって所定の照射径の光束に拡径されて薄膜試料52の測定領域52a全域に一度に照射される。
そして、測定領域52a全域から反射された反射光束が検光子58を通り、その偏光成分のうち、入射光束の偏光方向に直交するS偏光又はP偏光が透過されて、その反射光強度分布が光センサ59の各受光素子により測定されることとなる。
したがって、受光素子数に応じた数の測定点からの反射光強度を一度に測定することができるというメリットがある。
【0007】
しかしながら、この場合、光を偏光化した後に、ビームエキスパンダ57となるレンズにより光を屈折させてその光束を大きく拡径しているため、レンズで入射光束の偏光状態が変化してしまい測定精度が低下するという問題があった。
また、ビームエキスパンダ57と偏光子56の順序を逆にして、拡径された光束を偏光化しようとしても、このような光学測定に用いる偏光子56は、測定精度向上のため、一般には、天然の方解石を材料とするグラントムソンプリズムのように消光比の高いものが用いられるが、1辺が20mm以上の大きさのグラントムソンプリズムを作製するための材料を入手することは困難であり、したがって照射径が20mm以上の光束で測定を行うことは実質的に不可能であった。
同様に、大径の反射光束の偏光状態を検光子59で検出しようとすると、消光比の高い大径の検光子が必要になることから、測定が実質的に不可能であり、レンズで光束を縮径させた後に検光子59を透過させようとすると、検光子59を透過する前にレンズを透過した時点で偏光状態が変化するので、やはり測定精度が低下するという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明は、偏光を利用して膜厚、屈折率及び屈折率異方性などの光学的パラメータを測定する際に、照射径の大きな光を用いて測定精度を低下させることなく測定できるようにすることを技術的課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するために、本発明は、前記試料の測定対象面をXY面とし、入射光軸とXY面の交点を原点とするXYZ座標上で、入射光軸及び反射光軸が通る面をXZ面とし、原点に向かう入射光軸の方向をα、原点から反射された反射光軸の方向をβとしたときに、
照射光学系は、試料の測定領域の形状に応じたスポット形状の平行光束を照射する光源装置と、その平行光束を所定角度で反射させることによりα方向に沿って試料へ向かう直線偏光の入射光束を抽出する反射型偏光子を備え、
測定光学系は、試料からβ方向に進行する反射光束をYβ面又はXβ面と直交する反射面により所定角度で反射させることによって試料で反射されたP偏光又はS偏光を抽出する反射型検光子と、その偏光成分の光強度を検出する1次元又は2次元の光センサを備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明において、反射型偏光子を及び反射型検光子として平面リフレクタを使用し、夫々の反射面がXα面及びYβ面と直交するように配し、光源装置からXα面内に沿って平行光束を照射すると、Xα面と直交する平面リフレクタに対しブリュースター角で入射され、その反射光がα方向に沿って試料に向う入射光束となる。
このとき、入射光束は、平面リフレクタの反射面に対してS偏光成分のみを含む光となり、その偏光の振動方向はXα面に直交するYα面方向となっているから、試料に対してもS偏光のまま入射される。
【0011】
次いで、試料から反射された反射光束はβ方向に進行し、Yβ面と直交する平面リフレクタに対しブリュースター角で入射され、その反射光がYβ面に沿って進行する。
このとき、試料に対してS偏光となる反射光束の偏光成分はYβ面方向に振動するので平面リフレクタに対してはP偏光として入射され、試料に対してP偏光となる反射光束の偏光成分はXβ面方向に振動するので平面リフレクタに対してはS偏光として入射される。
そして、反射光束は平面リフレクタに対してブリュースター角で入射されるので、その反射面に対してS偏光の光、即ち、試料に対してP偏光となる光のみが反射されて光センサに達する。
したがって、試料にS偏光が入射され、その反射光から入射光の偏光方向と直交するP偏光のみを検出することができる。
【0012】
このように、偏光子及び検光子として、透過型偏光板ではなく、反射型偏光子及び反射型検光子が用いられているので、入射光束及び反射光束がどんなに大径でも試料にS偏光を照射させることができ、試料からの反射光束がどんなに大径でもこれに直交するP偏光を確実に取り出すことができる。
【0013】
また、各平面リフレクタの反射面がYα面及びXβ面と直交するように配し、光源装置からYα面内に沿って平行光束を照射すれば、Yα面と直交する平面リフレクタに対しブリュースター角で入射されて、その反射光がα方向に沿って試料に向う入射光束となる。
このとき、平面リフレクタの反射光は、その反射面に対してS偏光成分のみを含む光となり、そのS偏光はYα面に直交するXα面に振動するので、試料に対してP偏光となって入射される。
【0014】
次いで、試料から反射された反射光束はβ方向に進行し、Xβ面と直交する平面リフレクタに対してブリュースター角で入射され、その反射光がXβ面に沿って進行する。
このとき、試料に対してS偏光となる反射光束の偏光成分はYβ面方向に振動するので平面リフレクタに対してもS偏光として入射され、試料に対してP偏光となる反射光束の偏光成分はXβ面方向に振動するので平面リフレクタに対してもP偏光として入射される。
そして、反射光束は平面リフレクタに対してブリュースター角で入射されるので、その偏光成分のうち反射面に対してS偏光の光、即ち、試料に対してS偏光の光のみが反射されて光センサに達する。
したがって、試料にP偏光が入射され、その反射光から入射光の偏光方向と直交するS偏光のみを検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明に係る光学異方性パラメータ測定装置は、試料に直線偏光の入射光束を照射させる照射光学系と、試料から反射される反射光束に含まれる偏光成分のうちP偏光又はS偏光の反射光強度を測定する測定光学系とを備え、
前記試料の測定対象面をXY面とし、入射光軸とXY面の交点を原点とするXYZ座標上で、入射光軸及び反射光軸が通る面をXZ面とし、原点に向かう入射光軸の方向をα、原点から反射された反射光軸の方向をβとしたときに、
照射光学系は、試料の測定領域の形状に応じたスポット形状の平行光束を照射する光源装置と、その平行光束を所定角度で反射させることによりα方向に沿って試料へ向かう直線偏光の入射光束を抽出する反射型偏光子を備え、
測定光学系は、試料からβ方向に進行する反射光束をYβ面又はXβ面と直交する反射面により所定角度で反射させることによって試料で反射されたP偏光又はS偏光を抽出する反射型検光子と、その偏光成分の光強度を検出する1次元又は2次元の光センサを備えた。
【0016】
図1は本発明の光学異方性パラメータ測定装置の一例を示す説明図、図2は測定方法を示す説明図、図3は原点上の測定点における光強度変化を示すグラフ、図4は光強度の測定結果を示すグラフ、図5及び図6は他の実施形態を示す説明図、図7はその測定方法を示す説明図、図8は他の実施形態を示す説明図、図9はその測定結果を示す説明図、
図10は従来装置を示す説明図である。
【実施例1】
【0017】
図1に示す光学異方性パラメータ測定装置1は、ステージ11に配された薄膜試料2にS偏光の入射光束Bを照射させる照射光学系3と、その試料2から反射される反射光束Bに含まれるP偏光の反射光強度分布を検出する測定光学系4とを備えている。
ここで、位置関係を定義するために、試料2の測定対象面をXY面とし、入射光軸AとXY面の交点を原点PとするXYZ座標上で、入射光軸A及び反射光軸Aが通る面をXZ面とし、原点Pに向かう入射光軸の方向をα、原点Pから反射された反射光軸Aの方向をβとする。
【0018】
照射光学系3は、試料2の測定領域の形状に応じたスポット形状の平行光束を照射光束BとしてXα面内を進行する光軸Aに沿って照射する光源装置5と、その照射光束BをXα面と直交する反射面によりブリュースター角θで反射させることによって、α方向に沿って試料2へ向かうS偏光を入射光束Bとして抽出する入射側平面リフレクタ(反射型偏光子)6とを備えている。
【0019】
光源装置5は、光軸がXα面内に沿って進行する照射光を照射するレーザ光源5aと、その照射光を試料2の測定領域の形状に応じて拡径又は拡幅して平行光束とするビームエキスパンダレンズ5bを備えている。
【0020】
平面リフレクタ6はその反射面がXα面と直交して配されると共に、Xα面上においてブリュースター角θの2倍の角度で交差された照射光軸A及び入射光軸Aの交差角の二等分線に直交する向きに配されている。
【0021】
また、照射光束Bは平面リフレクタ6に対しブリュースター角θで入射されるので、その反射面に対してP偏光となる光(Xα面方向に振動する光)は反射されず、S偏光となる光(Yα面方向に振動する光)のみが反射され、これがα方向に沿って試料2に向かう入射光束Bとなり、したがって、試料2の測定対象面に対してS偏光となって入射される。
【0022】
入射光束Bは試料2の測定対象面で反射されてβ方向に進行する反射光束Bとなる。反射光束Bには、試料2の物性により反射光束Bは一般にP偏光成分(Xβ面方向に振動する光)とS偏光成分(Yβ面方向に振動する光)が含まれるので、測定光学系4により、反射光束Bに含まれるP偏光成分を抽出し、その光強度を検出する。
【0023】
測定光学系4は、その反射光束BをYβ面と直交する反射面によりブリュースター角θで反射させることによって、入射光束Bの偏光方向(本例ではS偏光)に直交するP偏光を測定光束Bとして抽出する反射側平面リフレクタ(反射型検光子)8と、その測定光束Bを結像させる結像レンズ9と、その偏光成分の強度分布を検出する光センサ10とを備えている。
このとき、平面リフレクタ8はその反射面がYβ面と直交して配されると共に、Yβ面上においてブリュースター角θの2倍の角度で交差された反射光軸A及び測定光軸Aの交差角の二等分線に直交する向きに配されている。
【0024】
ここで、試料2から反射された反射光束Bは平面リフレクタ8に対してブリュースター角θで入射されるので、その反射面に対してP偏光となる光(Yβ面方向に振動する光)は反射されず、S偏光となる光(Xβ面方向に振動する光)のみが反射され、これが光センサ10に向かう測定光束Bとなる。
このとき、反射光束BのS偏光はYβ面方向に振動するので平面リフレクタ8に対してP偏光として入射され、反射光束BのP偏光はXβ面方向に振動するので平面リフレクタ8に対してS偏光として入射される。
したがって、平面リフレクタ8では、その反射面に対してS偏光となる光、即ち、試料2の測定対象面に対してP偏光となる光のみが反射されて測定光束Bとなり、その測定光束Bが光センサ10に達する。
【0025】
これにより、試料2に入射光束BとしてS偏光(Yα面方向に振動する光)のみを入射させ、その反射光束Bから入射光束Bの偏光成分に直交するP偏光(Xβ面方向に振動する光)のみを抽出し、その光強度を光センサ10で検出することができる。
また、照射光学系3の偏光子及び測定光学系4の検光子として、透過型ではなく反射型偏光子及び反射型検光子が用いられているので、入射光束B及び反射光束Bがどんなに大径でも試料2にS偏光を照射させることができ、試料2からの反射光束がどんなに大径でもこれに直交するP偏光を確実に取り出すことができる。
【0026】
光センサ10としては、画素に相当する受光素子を一次元又は二次元にCCD撮像素子やCMOS撮像素子が用いられる。
なお、ステージ11は、XYZ方向に夫々位置調整可能に配されると共に、X軸及びY軸回りにあおり調整可能に配され、さらにZ軸回りにステップモータ(図示せず)で所定角度ずつ回転可能に配されている。
【0027】
以上が本発明の一例であって次にその作用について説明する。
光源装置5は、レーザ光源5aとして、半導体励起YAG−SHGレーザ(波長532nm、出力150mW)を用い、レーザ光源5からの光をシリンドリカルレンズで構成された一次元ビームエキスパンダレンズ5bにより、Y軸と平行な長さ30mmのライン状のビームスポットを有する光束を形成した。
入射側平面リフレクタ6及び反射側平面リフレクタ8として、縦×横=40×50(mm)で、表面に対して裏面が傾斜された楔形ガラス体を用い、その表面を反射面に形成した。
【0028】
α軸及びβ軸は、試料2への入射角度及び反射角度(Z軸となす角)が50°となるように、照射光学系3及び測定光学系4を配し、光センサ10として一次元CCD撮像素子を用い、照射光学系3から照射されたライン状のビームを受光できる向きに配した。
試料2としては、長手方向L×幅方向W×厚さ方向T=50×30×2(mm)のLiNbOの片面をその一辺に沿って長手方向に沿って光学研磨し、面内の光学軸方向と長手方向Lを一致させ、その長手方向をY軸方向に向けてステージ11上に固定した(図2(a)参照)。
【0029】
試料2のあおりを調整した後、S偏光の入射光束Bを照射して試料2を回転させながら、P偏光の反射光束Bの光強度を測定する。
このとき、試料2を回転させても原点P上の測定点の位置は変化せず、その光強度は、光センサ10を構成するCCD撮像素子の画素のうち、測定光束Bの光軸A上に位置する検出部で検出される。
【0030】
図3は、そのときのステージ11の回転角と測定光束Bの光強度の測定値を示すグラフである。
グラフでは、二つの最大ピークΛ及びΛと、二つの中間ピークΛ及びΛが存在し、各ピークΛ〜Λの間に光強度が0となる極小ポイントV〜V値角度が存在する。
二つの最大ピークΛ及びΛの間の極小ポイントVと、二つの中間ピークΛ及びΛの間の極小ポイントVは原点Pに位置する試料2上の測定点の光学軸方向を示し、したがってその差は180°となる。
本例では、面内の光学軸方向が長手方向Lに一致するため、ステージが90°回転して長手方向がX軸と平行に成ったところで、極小ポイントV、Vは90°と270°の位置に観察されている。
これより、試料2の光学軸の方向が長手方向に一致していることがわかる。
【0031】
次いで、試料2の長手方向LをX軸と平行になるようにステージ11を回動させて位置決めし、照射光学系3から照射されたライン状のビームを試料2の幅方向Wと平行に入射させて、ステージ11をX軸方向に移動させることにより、試料2上の長手方向一端側から他端側に光ビームを掃引し、光センサ10の各画素で光強度を検出する(図2(b)参照)。
【0032】
このとき、試料2上の各点における光学軸が全て長手方向Lを向いていれば、光強度は0に維持されるので、光強度が0でないところが、光学軸がずれている部分であると推測できる。
したがって、図4に示すように、光強度を高さ方向に示す3次元グラフを描けば、全体の分布より、光学軸の方向が均一であるか否かを極めて短時間で評価することができる。
例えば、図4(a)に示すように長手方向Lに長手方向Lに沿って光強度の高い部分が観察される場合と、図4(b)に示すように幅方向Wと平行に光強度の高い部分が観察される場合によって、結晶成長の引き上げ方向に依存した欠陥、すなわち結晶成長の際に生じた欠陥と、研磨などの加工に起因した欠陥の判別に利用することができる。
【実施例2】
【0033】
図5は本発明の他の実施形態を示す。実施例1では薄膜試料2に対して入射光束BとしてS偏光を入射させ、反射光束BのP偏光の光強度を測定したが、本例では、入射光束BとしてP偏光を入射させ、反射光束BのS偏光の光強度を測定するようにした。なお、図1と共通する部分については同一符号を付し詳細説明を省略する。
【0034】
本例の光学異方性パラメータ測定装置21の照射光学系3は、試料2の測定領域の形状に応じたスポット形状の平行光束を照射光束BとしてYα面内を進行する光軸Aに沿って照射する光源装置5と、その照射光束BをYα面と直交する反射面によりブリュースター角θで反射させることによって、α方向に沿って試料2へ向かうS偏光を入射光束Bとして抽出する入射側平面リフレクタ(反射型偏光子)6とを備えている。
【0035】
平面リフレクタ6はその反射面がYα面と直交しているので、光源装置5から照射され、平面リフレクタ6で反射されて試料2に至る光の光軸は、すべてYα面上を通ることとなる。
そして、光源装置5からの照射光軸Aと入射光軸Aは、Yα面上においてブリュースター角θの2倍の角度で交差し、その二等分線に直交するように平面リフレクタ6が配されている。
【0036】
また、照射光束Bは平面リフレクタ6に対しブリュースター角θで入射されるので、その反射面に対してP偏光となる光(Yα面方向に振動する光)は反射されず、S偏光となる光(Xα面方向に振動する光)のみが反射され、これがα方向に沿って試料2に向かう入射光束Bとなり、したがって、試料2の測定対象面に対してP偏光となって入射される。
【0037】
測定光学系4は、その反射光束BをXβ面と直交する反射面によりブリュースター角θで反射させることによって、入射光束Bの偏光方向(本例ではP偏光)に直交するS偏光を測定光束Bとして抽出する反射側平面リフレクタ(反射型検光子)8と、結像レンズ9と、光センサ10とを備えている。
【0038】
このとき、平面リフレクタ8はXβ面と直交しているので、試料2から平面リフレクタ8及び結像レンズ9を通り、光センサ10に至る光の光軸は、すべてXβ面上を通ることとなる。
そして、試料2で反射された反射光軸Aと、平面リフレクタ8から光センサ10に至る測定光軸Aは、Xβ面上においてブリュースター角θの2倍の角度で交差し、その二等分線に直交するように平面リフレクタ8が配されている。
【0039】
ここで、試料2から反射された反射光束Bは平面リフレクタ8に対してブリュースター角θで入射されるので、その反射面に対してP偏光となる光(Xβ面方向に振動する光)は反射されず、S偏光となる光(Yβ面方向に振動する光)のみが反射され、これが光センサ10に向かう測定光束Bとなる。
このとき、反射光束BのS偏光はYβ面方向に振動するので平面リフレクタ8に対してもS偏光として入射され、反射光束BのP偏光はXβ面方向に振動するので平面リフレクタ8に対してもP偏光として入射される。
したがって、平面リフレクタ8では、その反射面に対してS偏光となる光、即ち、試料2の測定対象面に対してS偏光となる光のみが反射されて測定光束Bとなり、その測定光束Bが光センサ10に達する。
【0040】
これにより、試料2に入射光束BとしてP偏光(Xα面方向に振動する光)のみを入射させ、その反射光束Bから入射光束Bの偏光成分に直交するS偏光(Yβ面方向に振動する光)のみを抽出し、その光強度を光センサ10で検出することができる。
【実施例3】
【0041】
図6は本発明に係る光学異方性パラメータ測定装置の他の実施形態を示す。なお、図1と共通する部分については同一符号を付し詳細説明を省略する。
本例の光学異方性パラメータ測定装置31の照射光学系33は、試料2の測定領域の形状に応じたスポット形状の平行光束を照射光束BとしてXα面内を進行する光軸Aに沿って照射する光源装置35と、その照射光束BをXα面と直交する反射面により共鳴角θで反射させることによって、α方向に沿って試料2へ向かうS偏光を入射光束Bとして抽出する入射側プリズム(反射型偏光子)36とを備えている。
【0042】
光源装置35は、照射光束Bをキセノンランプ35aからプリズム36に至る光軸B上に、干渉フィルタ(透過波長632.8nm)35bと、照射光束Bを平行光とするコリメータ35cが配されている。
プリズム36は、断面が半円形又は三角形に形成され、反射面36aとなる底面に金を厚さ50nmに蒸着させた金属薄膜が形成されている。
そして、照射光軸A及び入射光軸Aが、Xα面上において共鳴角θの2倍の角度で交差され、プリズム36は、照射光軸Aがプリズム36内を通過して反射面36aに至る向きで、且つ、照射光軸A及び入射光軸Aの交差角の二等分線に対して直交するように配されている。
【0043】
これにより、照射光束Bは、プリズム36内を通って反射面36aに対し共鳴角θで入射されるので、その反射面36aに対してP偏光となる光(Xα面方向に振動する光)は反射されず、S偏光となる光(Yα面方向に振動する光)のみが反射され、これが再びプリズム36内を通ってα方向に沿って試料2に向かう入射光束Bとなり、したがって、入射光束Bは試料2の測定対象面に対してS偏光となって入射される。
【0044】
入射光束Bは試料2の測定対象面で反射されてβ方向に進行する反射光束Bとなる。反射光束Bには、試料2の物性により反射光束Bは一般にP偏光成分(Xβ面方向に振動する光)とS偏光成分(Yβ面方向に振動する光)が含まれるので、測定光学系34により、反射光束Bに含まれるP偏光成分を抽出し、その光強度を検出する。
【0045】
測定光学系34は、その反射光束BをYβ面と直交する反射面により共鳴角θで反射させることによって、入射光束Bの偏光方向(本例ではS偏光)に直交するP偏光を測定光束Bとして抽出する反射側プリズム(反射型検光子)38と、結像レンズ9と、その強度分布を検出する光センサ10とを備えている。
反射側プリズム38は、入射側プリズム36と同様、断面が半円形又は三角形に形成され、反射面38aとなる底面には金を厚さ50nmに蒸着させた金属薄膜が形成されている。
そして、反射光軸A及び測定光軸Aが、Yβ面上において共鳴角θの2倍の角度で交差され、プリズム38は、反射光軸Aがプリズム38内を通過して反射面38aに至る向きで、反射光軸A及び測定光軸Aの交差角の二等分線に対して直交するように配されている。
【0046】
これにより、反射光束Bは、反射面38aに対し共鳴角θで入射されるので、その反射面38aに対してP偏光となる光(Xα面方向に振動する光)は反射されず、S偏光となる光(Yα面方向に振動する光)のみが反射され、これがプリズム38内を通って光センサ10に向かう測定光束Bとなる。
このとき、反射光束BのS偏光はYβ面方向に振動するので反射面38aに対してP偏光として入射され、反射光束BのP偏光はXβ面方向に振動するので反射面38aに対してS偏光として入射される。
【0047】
したがって、プリズム38では、その反射面38aに対してS偏光(Xβ面方向に振動する光)、即ち、試料2の測定対象面に対してP偏光となる光のみが反射されて測定光束Bとなり、その測定光束Bが光センサ10に達する。
このように本例によれば、試料2に入射光束BとしてS偏光(Yα面方向に振動する光)のみを入射させ、その反射光束Bから入射光束Bの偏光成分に直交するP偏光(Xβ面方向に振動する光)のみを抽出し、その光強度を光センサ10で検出することができる。
【0048】
本例の光学異方性パラメータ測定装置31を用いて、光源装置35により直径約30mmの照射光束Bを形成し、共鳴角θ=45°となるように、照射光学形33及び測定光学系34を調整した。
これにより、配向膜3に照射された10mmの測定エリアAに含まれる複数の測定点Mijからの反射光強度を同時に測定することができる。
【0049】
実施例1と同様、薄膜試料2の光学軸の方向をY軸に一致させてステージ11にセットした。
試料2のあおりを調整した後、S偏光の入射光束Bを照射して試料2を回転させながら、反射光束Bに含まれるP偏光の光強度を測定する。
このとき、試料2を回転させても原点P上の測定点の位置は変化せず、その光強度は、光センサ10を構成するCCD撮像素子の画素のうち、測定光束Bの光軸A上に位置する検出部で検出される。
【0050】
図7(a)は回転前の測定エリアA内の測定点Mij(i,j=1〜10)を示す。
図7(b)はステージ11の回転に伴い回転した画像を示すもので,各測定点Mijを極座標Mij=(r,φ)で表わせば、回転テーブル6が角度γだけ回転したときのMijの位置はMij=(r,φ+γ)で表わされる。
したがって、Mij=(r,φ+γ)に対応するCCDカメラ39の画素領域で反射光強度を測定すれば、ステージ11を一回転させるだけで、個々の測定点について、図5に示すような回転角−光強度線図が同時に測定できる。
【0051】
このグラフより、合計100ポイントの各測定点Mijごとに、従来公知の計算手法により正確な光学軸方向と、極角方向の分布を求めることができる。
さらに、この結果に基づき、光学軸の方向と、それに直交する方向の2方向で、従来のエリプソメータを用いて、常光誘電率ε、異常光誘電率ε、異方層の膜厚tを測定すれば、これらの値を極めて簡単に算出することができる。
【実施例4】
【0052】
図8は本発明に係る光学異方性パラメータ測定装置をエリプソメータとして使用する場合の実施形態を示す。なお、図1と共通する部分については同一符号を付し詳細説明を省略する。
【0053】
本例の光学異方性パラメータ測定装置41の照射光学系43は、試料2の測定領域の形状に応じたスポット形状の平行光束を照射光束BとしてXα面内を進行する光軸Aに沿って照射する光源装置35と、その照射光束Bを共鳴角θで反射させることによってS偏光のみを取り出し、α方向に沿って試料2に対してP偏光及びS偏光以外の直線偏光(本例では約45°の直線偏光)を入射光束Bとして抽出する入射側プリズム(反射型偏光子)36とを備えている。
【0054】
この照射光学系43は、実施例3の照射光学系33をα軸を中心としてに反時計回りに45°回転させた位置関係とした以外、個々の構成は照射光学系33と同様である。
これにより、照射光束Bは、プリズム36内を通って反射面36aに対し共鳴角θで入射されるので、その反射面36aに対してP偏光となる光(Xα面方向に振動する光)は反射されず、S偏光となる光(Yα面方向に振動する光)のみが反射される。
そして、その反射光が再びプリズム36内を通り、α方向に沿って試料2に向かう入射光束Bとなり、Xα面に対して約45°の振動方向を有する直線偏光となって入射される。
これにより、試料2には所定の強度のP偏光及びS偏光が照射されることになる。
【0055】
測定光学系44は、反射光束Bに含まれるP偏光とS偏光の位相を90°シフトする1/4波長板47が光軸A回りに回転可能に配されると共に、反射光束BをYβ面と直交する反射面により共鳴角θで反射させることによって、反射光束Bに含まれるS偏光を測定光束Bとして抽出する反射側プリズム(反射型検光子)38と、その測定光束Bを結像させる結像レンズ9と、その偏光成分の強度分布を検出する光センサ10とを備えている。
【0056】
ここで、試料2から反射された反射光束Bは、プリズム38の反射面38aに対して共鳴角θで入射されるので、その底面38aに対してP偏光となる光(Xβ面方向に振動する光)は反射されず、S偏光となる光(Yβ面方向に振動する光)のみが反射され、これが光センサ10に向かう測定光束Bとなる
このとき、反射光束BのS偏光はYβ面方向に振動するのでプリズム38の底面38aに対してS偏光として入射され、反射光束BのP偏光はXβ面方向に振動するので底面38aに対してP偏光として入射される。
したがって、プリズム38では、その反射面38aに対してS偏光となる光、即ち、試料2の測定対象面に対してP偏光となる光のみが反射されて測定光束Bとなり、その測定光束Bが光センサ10に達する。
【0057】
これにより、試料2に入射光束Bとして45°の直線偏光(Xα面方向に振動する光)を入射させ、その反射光束Bを1/4波長板47を回転させたときの入射光束Bの偏光成分に直交するS偏光(Yβ面方向に振動する光)のみを抽出し、その光強度を光センサ10で検出することができる。
【0058】
光源装置35により直径約30mmの照射光束Bを形成し、共鳴角θ=45°、試料2への入射角度=50°となるように、照射光学形43及び測定光学系44を調整した。
試料2は、Siウエハーを熱酸化処理してSiO膜を形成し、HF−NH水溶液によりエッチングを行った。
市販のエリプソメータで測定したところ、平均膜厚=50.2nm、屈折率=1.46であった。
【0059】
図9は、光学異方性パラメータ測定装置41により測定された回転角θ−光強度分布Iを示すグラフである。
回転位相子法によれば、式(1)の定数A、B、Cの値を−1〜+1の範囲で変化させてフィッティングを行い、最適な定数A、B、Cの値を式(2)〜(4)に代入してψ,δを求める。
I=I[2+A−2Bsin(2θ)+Acos(4θ)+Csin(4θ)]………(1)
A=cos(2ψ)…………………………………………………………………(2)
B=sin(2ψ)sinδ…………………………………………………………(3)
C=sin(2ψ)cosδ…………………………………………………………(4)
【0060】
なお、反射率比は、式(5)で示すように、屈折率n及び膜厚の関数であらわされると同時に、振幅反射率比tanΨ及び位相差Δの関数で表される。
(n,d)/R(n,d)=(Eout/Eout)/(Ein/Ein
=tanΨexp(iΔ)……………………………(5)
また、本例では45°の直線偏光を照射しているので、Ein/Ein=1であり、式(1)〜(4)で求めたψ、δを用いて(6)式が成り立つ。
(n,d)/R(n,d)=tanψexp(iδ)……………………………(6)
【0061】
一方、式(1)〜(4)で求めたψ、δの値を、膜厚d、屈折率nを変数とする従来公知の関係式に代入して、屈折率nを適当な値に設定し、膜厚dを算出する。
得られた膜厚dと屈折率nに基づいて、式(6)によりψ及びδを算出した値をψ及びδとしたときに、これらの値と式(1)〜(4)で求めたψ及びδが一致するまで、コンピュータで屈折率nを順次変えて最適値を探すことにより、膜厚dと屈折率nを求めることができる。
【0062】
一の測定点Mijについて説明すると、図9のグラフに基づき、式(1)のA、B、Cを設定してフィッティングをかけてψ、δを算出したところ、(ψ、δ)=(32.7度、152.9度)であり、入射角度50°での膜厚d=50.0nm、屈折率n=1.45であった。
従来のエリプソメータによる測定結果が、膜厚d=50.2nm、屈折率n=1.46であったので、これらと比較しても十分精度良く測定できることが確認できた。
本例によれば、多数の測定点Mijについて、図9に示すような回転角θ−光強度分布Iを同時に測定することができるので、他の測定点Mijについても同様にして、光学異方性パラメータとなる膜厚d及び屈折率nを迅速に測定することができ、したがって広範囲にわたる膜厚分布及び屈折率分布を短時間で測定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、光学異方性を有する製品、特に、液晶配向膜の品質検査などに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明に係る光学的異方性パラメータ測定装置の一例を示す説明図。
【図2】その測定方法を示す説明図。
【図3】回転角−光強度の測定結果を示すグラフ。
【図4】光学軸の方向の均一性の測定結果を示すグラフ。
【図5】本発明の他の実施形態を示す説明図。
【図6】本発明の他の実施形態を示す説明図。
【図7】その測定方法を示す説明図。
【図8】本発明の他の実施形態を示す説明図。
【図9】その測定結果を示す説明図。
【図10】従来装置を示す説明図。
【符号の説明】
【0065】
1、21、31、41 光学異方性パラメータ測定装置
2 試料
3、33、43 照射光学系
4、34、44 測定光学系
5、35 光源装置
入射光束
反射光束
θ ブリュースター角
6 入射側平面リフレクタ(反射型偏光子)
8 反射側平面リフレクタ(反射型検光子)
9 結像レンズ
10 光センサ




【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料に直線偏光の入射光束を照射させる照射光学系と、試料から反射される反射光束に含まれる偏光成分のうちP偏光又はS偏光の反射光強度を測定する測定光学系とを備えた光学異方性パラメータ測定装置であって、
前記試料の測定対象面をXY面とし、入射光軸とXY面の交点を原点とするXYZ座標上で、入射光軸及び反射光軸が通る面をXZ面とし、原点に向かう入射光軸の方向をα、原点から反射された反射光軸の方向をβとしたときに、
照射光学系は、試料の測定領域の形状に応じたスポット形状の平行光束を照射する光源装置と、その平行光束を所定角度で反射させることによりα方向に沿って試料へ向かう直線偏光の入射光束を抽出する反射型偏光子を備え、
測定光学系は、試料からβ方向に進行する反射光束をYβ面又はXβ面と直交する反射面により所定角度で反射させることによって試料で反射されたP偏光又はS偏光を抽出する反射型検光子と、その偏光成分の光強度を検出する1次元又は2次元の光センサを備えたことを特徴とする光学異方性パラメータ測定装置。
【請求項2】
前記照射光学系の反射型偏光子は、光源装置から照射された平行光束をXα面又はYα面と直交する反射面により所定角度で反射させることによって、前記試料へ向かうP偏光又はS偏光の入射光束を抽出する向きに配され、
前記測定光学系の反射型検光子は、試料からβ方向に進行する反射光束をYβ面又はXβ面と直交する反射面により所定角度で反射させることによって入射光束の偏光方向に直交するS偏光又はP偏光を抽出する向きに配された請求項1記載の光学異方性パラメータ測定装置。
【請求項3】
前記照射光学系の反射型偏光子は、光源装置から照射された平行光束を所定角度で反射させることによって得られたS偏光を、前記試料に対してP偏光及びS偏光以外の直線偏光として入射させる向きに配され、
前記測定光学系は、反射検光子が、試料からβ方向に進行する反射光束をYβ面又はXβ面と直交する反射面により所定角度で反射させることによって入射光束の偏光方向に直交するS偏光又はP偏光を抽出する向きに配され、試料と反射検光子の間に波長板が回転可能に配された請求項1記載の光学異方性パラメータ測定装置。
【請求項4】
前記反射型偏光子が、試料の測定対象となる部分全体に入射光束となる平行光を照射し得る大きさに形成され、前記反射型検光子が、その反射光束全体を光センサに向って反射し得る大きさに形成された請求項1記載の光学異方性パラメータ測定装置。
【請求項5】
前記光センサが、多数の受光素子を1次元又は二次元のマトリクス状に配列して成る請求項1記載の光学異方性パラメータ測定装置。
【請求項6】
前記測定光学系の反射型検光子と光センサとの間に、検光子で反射された反射光束を光センサの大きさに応じて縮径又は縮幅する結像レンズが配されて成る請求項1記載の光学異方性パラメータ測定装置。
【請求項7】
前記反射型偏光子及び反射型検光子の一方又は双方が平面リフレクタで形成され、該平面リフレクタに対してS偏光となる光のみが反射されるように、前記平面リフレクタへの入射角度がブリュースター角に選定されて成る請求項1記載の光学異方性パラメータ測定装置。
【請求項8】
前記平面リフレクタとして、表面に対して裏面が傾斜された楔形透明体を用い、その表面を反射面とした請求項7記載の光学異方性パラメータ測定装置。
【請求項9】
前記反射型偏光子及び反射型検光子の一方又は双方が、底面に金属薄膜を形成したプリズムで成り、前記入射光束又は反射光束がプリズム内を通り前記底面で反射する位置に配されると共に、該プリズム底面に対してS偏光となる光のみが反射されるように、プリズム底面に入射する光の入射角度が共鳴角に選定されて成る請求項1記載の光学異方性パラメータ測定装置。
【請求項10】
前記プリズムが、半円形プリズム又は三角プリズムでなる請求項9記載の光学異方性パラメータ測定装置。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−64691(P2008−64691A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−244667(P2006−244667)
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(000138200)株式会社モリテックス (120)
【Fターム(参考)】