説明

光源装置及び光学式測定装置

【課題】光エネルギを有効利用すること。
【解決手段】光源101からコーンミラー102に向けて光ビームが照射されると、前記光はコーンミラー102の少なくとも頂部103を含む円錐面104の反射部によって90度方向に放射状に反射される。前記放射状光中の第1領域の光107は、対象物110に向けて直接出力される。対象物110には前記第1領域光によって光切断ラインが形成される。前記放射状光中の第2領域の光108は、第1反射ミラー105によって90度方向に反射された後、第2反射ミラー106によって90度方向に反射され、対象物110の他の部分に向けて出力される。対象物110の前記他の部分には第2領域光108によって光切断ラインが形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光を出力する光源装置及び測定対象を光学的に測定する光学式測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、半導体レーザ等の光源から測定用光を測定対象に照射し、前記測定対象で反射した測定用光を検出し、該検出した測定用光に基づいて前記測定対象の形状や姿勢、所定位置を基準とする前記測定対象上の測定点までの距離や座標等を測定する光学式測定装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された発明のように、光源がレーザ半導体等の場合には細い線状の平行光線等を利用して測定を行う用にしているが、測定に使用しない領域の光エネルギは無駄になるという問題がある。
一方、光学式測定装置には、測定を高速化することが要望される。
【0004】
【特許文献1】特開2006−349362号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、光エネルギを有効利用できる光源装置を提供することを課題としている。
本発明は、光エネルギの有効利用が可能であると共に測定の高速化が可能な光学式測定装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、光源と、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって前記光源からの光を放射状に反射し、前記反射された光中の第1領域の光を外部へ出力するコーンミラーと、前記コーンミラーによって反射された光中の第2領域の光を偏向する第1反射ミラーと、前記第1反射ミラーからの光を偏向して外部へ出力する第2反射ミラーとを備えて成ることを特徴とする光源装置が提供される。
コーンミラーは、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって光源からの光を放射状に反射し、前記反射された光中の第1領域の光を外部へ出力する。第1反射ミラーは、前記コーンミラーによって反射された光中の第2領域の光を偏向する。第2反射ミラーは、前記第1反射ミラーからの光を偏向して外部へ出力する。
【0007】
また、本発明によれば、光源と、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって前記光源からの光を放射状に反射するコーンミラーと、前記コーンミラーによって反射された光中の第1領域、第2領域の光を偏向する第1反射ミラー、第2反射ミラーと、前記第1反射ミラー、第2反射ミラーからの光を偏向して外部へ出力する第3反射ミラー、第4反射ミラーと備えて成ることを特徴とする光源装置が提供される。
コーンミラーは、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって光源からの光を放射状に反射する。第1反射ミラー、第2反射ミラーは、前記コーンミラーによって反射された光中の第1領域、第2領域の光を偏向する。第3反射ミラー、第4反射ミラーは、前記第1反射ミラー、第2反射ミラーからの光を偏向して外部へ出力する。
【0008】
また、本発明によれば、光源と、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって前記光源からの光を放射状に反射するコーンミラーと、多角形の辺に沿って配設され前記コーンミラーによって反射された光を偏向して外部へ出力する複数の反射ミラーとを備えて成ることを特徴とする光源装置が提供される。
コーンミラーは、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって光源からの光を放射状に反射する。複数の反射ミラーは、多角形の辺に沿って配設され前記コーンミラーによって反射された光を偏向して外部へ出力する。
【0009】
また、本発明によれば、光源と、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって前記光源からの光を放射状に反射するコーンミラーと、前記コーンミラーによって反射された光中の相互に異なる領域の光を偏向して外部へ出力する複数のハーフミラーとを備えて成ることを特徴とする光源装置が提供される。
コーンミラーは、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって光源からの光を放射状に反射する。複数のハーフミラーは、前記コーンミラーによって反射された光中の相互に異なる領域の光を偏向して外部へ出力する。
【0010】
また、本発明によれば、光源と、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって前記光源からの光を放射状に反射するコーンミラーと、前記コーンミラーからの光を偏向して外部へ出力するハーフミラーと、前記光源及びコーンミラーと、前記ハーフミラーとを相対的に移動する移動部とを備えて成ることを特徴とする光源装置が提供される。
コーンミラーは、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって光源からの光を放射状に反射する。ハーフミラーは、前記コーンミラーからの光を偏向して外部へ出力する。移動部は、前記光源及びコーンミラーと、前記ハーフミラーとを相対的に移動する。
【0011】
また、本発明によれば、前記いずれかに記載の光源装置と、測定対象によって反射した前記光源装置からの光を検出する検出部とを備えて成ることを特徴とする光学式測定装置が提供される。
検出部は、測定対象によって反射した前記光源装置からの光を検出する。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る光源装置によれば、光エネルギを有効活用することができる。
また、本発明に係る光学式測定装置によれば、光エネルギの有効活用が可能であると共に測定の高速化が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る光源装置及び光学式測定装置について説明する。尚、以下の説明で使用する各図では同一部に同一符号を付している。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光源装置を示す図である。
図1において、光源装置は、光源101、コーンミラー102、第1反射ミラー105、第2反射ミラーを備えている。
【0014】
光源101は、半導体レーザあるいは発光ダイオード(LED)等の発光素子によって構成されている。
コーンミラー102は、その頂部103を含む円錐面104の所定領域(本実施の形態では円錐面全面)に光反射部が形成されている。コーンミラー102の頂部103の頂角は所定角度(本実施の形態では90度)に形成されている。
【0015】
光源101の光軸100とコーンミラー102の中心軸109が一致するように配設されている。光源101からの光はコーンミラー102の頂部103に向けて照射されるが、光源101から出力される光の断面は小さな面状のビーム光であり、光源101からの光はコーンミラー102の少なくとも頂部103に照射される。
第1反射ミラー105と第2反射ミラー106の反射面が90度になるように配設されている。第1反射ミラー105と第2反射ミラー106はミラー部を構成している。
【0016】
以上のように構成された光源装置において、光源101からコーンミラー102に向けて光ビームが照射されると、前記光はコーンミラー102の少なくとも頂部103を含む円錐面104の反射部によって所定方向(本実施の形態では90度曲がった方向)に放射状(薄い円板状)に反射される。
コーンミラー102によって反射された光源101からの放射状光中の第1領域の光107は、外部の対象物110に向けて直接出力される。対象物110には前記第1領域光によって、線状の照射光である光切断ラインが形成される。
【0017】
一方、コーンミラー102によって反射された光源101からの放射状光中の第2領域の光108は、第1反射ミラー105によって所定方向(第2反射ミラー106方向)に反射される。第1反射ミラー105によって反射された第2領域光108は、第2反射ミラー106によって所定方向(本実施の形態では90度)に偏向され、外部の対象物110の他の部分に向けて出力される。
【0018】
対象物110の前記他の部分には前記第2領域光によって光切断ラインが形成される。
このように、通常使用される第1領域の光107とは異なる、通常は使用されない第2領域の光108を使用することができるため、光エネルギを有効利用することができる。また、反射ミラー105と反射ミラー106の相対的な角度を変えることによって種々の方向に光を出力することができる。
【0019】
また、本光源装置を光学式測定装置の光源装置として用いる場合、第1、第2領域光107、108の両方を対象物(この場合は測定対象となる。)110に照射し、測定対象110によって反射した光107、108を検出部(図示せず)により検出し、前記検出部によって検出した光107、108に基づいて前記測定対象の形状や欠陥(例えば円筒の内径や内面の欠陥)等の測定を行う。
【0020】
このようにして、光エネルギの有効利用を行うと共に、複数の出力光107、108を同時に使用して形状や欠陥等を測定することができるため、測定の高速化が可能になる。また、反射ミラー105と反射ミラー106の相対的な角度を変えることによって測定対象の種々の領域を照射して測定することが可能になる。
【0021】
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る光源装置を示す図である。
図2において、光源装置は、光源101、コーンミラー102、第1反射ミラー201、第2反射ミラー203、第3反射ミラー202、第4反射ミラー204を備えている。
光源101の光軸100とコーンミラー102の中心軸109が一致するように配設されている。光源101からの光はコーンミラー102の頂部103に向けて照射されるが、光源101から出力される光の断面は小さな面状のビーム光であり、光源101からの光はコーンミラー102の少なくとも頂部103に照射される。
【0022】
第1反射ミラー201と第3反射ミラー202の反射面は所定角度(本実施の形態では90度)になるように配設されている。
第2反射ミラー203及び第4反射ミラー204は、光軸100を中心として、第1反射ミラー201及び第3反射ミラー202と対称になるように配設されている。第2反射ミラー203と第4反射ミラー204の反射面は所定角度(本実施の形態では90度)になるように配設されている。
【0023】
以上のように構成された光源装置において、光源101からコーンミラー102に向けて光ビームが照射されると、前記光はコーンミラー102の少なくとも頂部103を含む円錐面104の反射部によって所定方向(本実施の形態では90度曲がった方向)に放射状に反射される。
【0024】
コーンミラー102によって反射された光源101からの放射状光中の第1領域光205は、第1反射ミラー201によって所定方向(第3反射ミラー202方向であり又、光軸100と平行な方向)に反射される。第3反射ミラー202によって所定方向(本実施の形態では90度曲がった方向)に反射された第1領域光205は、外部(例えば測定対象)へ向けて出力される。
【0025】
一方、コーンミラー102によって反射された光源101からの放射状光中の第2領域光206は、第2反射ミラー203によって所定方向(第4反射ミラー204方向であり又、光軸100と平行な方向)に反射される。第4反射ミラー204によって所定方向(本実施の形態では90度曲がった方向)に反射された第2領域光206は、外部(例えば測定対象)へ向けて出力される。
【0026】
このようにして、多くの領域の光205、206を利用することができるため、光エネルギを有効利用することができる。また、反射ミラー201と反射ミラー202、反射ミラー203と反射ミラー204の相対的な角度を変えることによって種々の方向に光を出力することができる。
【0027】
また、本光源装置を光学式測定装置の光源装置として用いる場合、第1、第2領域光205、206の両方を図示しない対象物(この場合は測定対象となる。)に照射し、前記測定対象の両側から照射すると共に、前記測定対象によって反射した光205、206を検出部(図示せず)により検出し、前記検出部によって検出した光205、206に基づいて前記測定対象の外形寸法や特徴点の間隔(ピッチ)等を短時間で測定することが可能になる。また、反射ミラー201と反射ミラー202、反射ミラー203と反射ミラー204の相対的な角度を変えることによって、測定対象の種々の領域を照射して測定することができる。
【0028】
図3は、本発明の第3の実施の形態に係る光源装置を示す斜視図で、同図(a)は光源装置の構成図、同図(b)は光源装置から出力される光のパターンを示す平面図である。
図3(a)において、光源装置は、光源101、コーンミラー102、正方形の枠体301、枠体301の各辺に沿って配設された4つの反射ミラー302を備えている。
【0029】
光源101の光軸100とコーンミラー102の中心軸が一致するように配設されている。光源101からの光はコーンミラー102の頂部103に向けて照射されるが、光源101から出力される光の断面は小さな面状のビーム光であるため、光源101からの光はコーンミラー102の少なくとも頂部103に照射される。
【0030】
枠体301の中心を光軸100が通るように配設されている。したがって、正方形に配置された4つの反射ミラー302の中心が光軸に一致すると共に、4つの反射ミラー302を通る平面は光軸100と直交している。4つの反射ミラー302は光軸100と所定角度(本実施の形態では45度)になるように光軸100方向に傾斜した状態で枠体301に配設されている。
【0031】
以上のように構成された光源装置において、光源101からコーンミラー102に向けて光ビームが照射されると、前記光はコーンミラー102の少なくとも頂部103を含む円錐面104の反射部によって所定方向(本実施の形態では90度曲がった方向)に放射状に反射される。即ち、コーンミラー102によって反射した放射状光は、4つの反射ミラー302の中心を通る平面と平行に面状の光として進み、各反射ミラー302によって所定方向に反射され、外部へ出力される。
【0032】
全反射ミラー302から出力される光を合成した光は、全反射ミラー302の配置形状を含む光パターンとなる。本実施の形態では、図3(b)に示すように、合成した光の平面図は、全反射ミラー302の配置形状(本実施の形態では正方形)を含む井桁形状の光パターン303となる。
このようにして、多くの領域の光を利用することができるため、光エネルギを有効利用することができる。
【0033】
また、各反射ミラー302の中心を通る平面に対して各反射ミラーの反射角度を変えることによって、出力される光のパターン(拡散又は収束)を変えることができる。
また、本光源装置を光学式測定装置の光源装置として利用することにより、前記正方形状の光、あるいは、井桁形状の光を用いて、測定対象の形状や欠陥等を高速に測定が可能になる。例えばロボットハンドリング誘導型のパターン認識用光源等に利用可能である。
【0034】
また、本実施の形態では、複数の反射ミラーを正方形の辺に沿って正方形状に配置した例で説明したが、長方形状や3角形状等、3角形以上の多角形状に配置構成することが可能である。
尚、前記第1〜第3の実施の形態では光を反射して偏向するために反射ミラーを用いたが、ハーフミラーやプリズムミラーを用いてもよい。これによって、より多様な光の利用が可能になり、より高速な測定も可能になるという効果を奏する。
【0035】
図4は、本発明の第4の実施の形態に係る光源装置及びこれを利用した光学式測定装置を示す図である。
図4において、光源装置は、光源101、コーンミラー102、複数のハーフミラー(本実施の形態では第1ハーフミラー401、第2ハーフミラー402)を備えている。また、光学式測定装置400は、前記光源装置に加えて、検出部である複数のCCDカメラ(第1CCDカメラ403、第2CCDカメラ404)を備えている。
【0036】
光源101の光軸100とコーンミラー102の中心軸109が一致するように配設されている。光源101からの光はコーンミラー102の頂部103に向けて照射されるが、光源101から出力される光の断面は小さな面状のビーム光であるため、光源101からの光はコーンミラー102の少なくとも頂部103に照射される。
ハーフミラー401、402は、コーンミラー102からの放射状光中の相互に異なる領域に対応するように配置されている。CCDカメラ403、404は、各々、ハーフミラー401、402に対応する位置に配設されている。
【0037】
以上のように構成された光源装置及び光学式測定装置において、光源101からコーンミラー102に向けて光ビームが照射されると、前記光はコーンミラー102の少なくとも頂部103を含む円錐面104の反射部によって所定方向(本実施の形態では90度曲がった方向)に放射状に反射される。
【0038】
コーンミラー102によって反射された光源101からの放射状光中の第1領域光405は、第1ハーフミラー401によって所定方向(本実施の形態では90度曲がった方向)に反射され、図示しない外部の測定対象方向に出力される。前記測定対象によって反射した光405はハーフミラー401を通り、光406として第1CCDカメラ403によって検出される。
【0039】
一方、コーンミラー102によって反射された光源101からの放射状光中の第2領域光407は、第2ハーフミラー402によって所定方向(本実施の形態では90度曲がった方向)に反射され、図示しない測定対象方向に出力される。前記測定対象の前記とは異なる領域によって反射した光407はハーフミラー402を通り、光408として第2CCDカメラ404によって検出される。
【0040】
このようにして、多くの領域の光を利用することができるため、光エネルギを有効利用することができる。また、各ハーフミラー401、402の角度を変えることによって、種々の方向に光405、407を出力することができる。
また、CCDカメラ403、404によって検出した光に基づいて、前記測定対象の形状や欠陥等が求めることにより、同時に複数箇所の測定が可能になるため、測定対象の形状や欠陥等の高速測定が可能になる。また、各ハーフミラー401、402の角度を変えることによって、測定対象の種々の領域を測定することが可能になる。
【0041】
図5及び図6は本発明の第5の実施の形態に係る光源装置及びこれを利用した光学式測定装置を示す図で、図5は正面図、図6は図5の一部を省略した側面図である。
図5及び図6において、光源装置は、光源101、コーンミラー102、ハーフミラー502、移動部501を備えている。また、光学式測定装置500は、前記光源装置に加えて、検出部であるCCDカメラ503を備えている。
【0042】
光源101の光軸100とコーンミラー102の中心軸109が一致するように配設されている。光源101からの光はコーンミラー102の頂部103に向けて照射されるが、光源101から出力される光の断面は小さな面状のビーム光であり、光源101からの光はコーンミラー102の少なくとも頂部103に照射される。
【0043】
ハーフミラー502は、コーンミラー102からの放射状光中の一部領域の光504を所定方向(本実施の形態では90度曲がる方向であり又、測定対象505方向)に反射するように配設されている。CCDカメラ503は、ハーフミラー502に対応する位置に配設されている。
光源101及びコーンミラー102は相互の位置関係が固定された状態で移動部501に搭載されており、移動部501によってハーフミラー502に対して相対的に所定方向(図5では紙面に垂直な方向X、図6では矢印方向X)に移動可能に配設されている。
【0044】
移動部501は、例えば、スライダ機構によって平行移動するように構成でき、放射光の放射中心であるコーンミラー102の頂部103と、CCDカメラ503光軸との偏心量を可変することができる。これにより、測定対象505に対する光の入射角(斜め入射角度)を適宜選択することができる、即ち、欠陥検出に有効な斜め入射角度を適宜選択することが可能である。
【0045】
以上のように構成された光源装置及び光学式測定装置において、光源101からコーンミラー102に向けて光ビームが照射されると、前記光はコーンミラー102の少なくとも頂部103を含む円錐面104の反射部によって所定方向(本実施の形態では90度曲がった方向)に放射状に反射される。
【0046】
コーンミラー102によって反射された光源101からの放射状光中の一部領域の光504は、ハーフミラー502によって所定方向(本実施の形態では90度曲がった方向)に反射され、外部の測定対象505方向に出力される。測定対象505によって反射した光504はハーフミラー502を通ってCCDカメラ503によって検出される。
【0047】
ところで、測定対象505が凹部506を有する場合、凹部506の位置や形状によっては、ハーフミラー502からの光504が凹部506によってハーフミラー502方向に反射されて適切に検出できる場合や、その逆に、CCDカメラ503が検出した各凹部506に対応する画像を凹部601として図6に示すように、ハーフミラー502方向には全く反射されずに検出できない場合や、ハーフミラー502方向へは部分的にしか反射せずに形状等を部分的にしか検出できない場合等がある。
【0048】
このように、光源101及びコーンミラー102を固定した状態では部分的にしか検出できない場合や全く検出できない場合でも、移動部501を移動させることによって、光源101及びコーンミラー102と、ハーフミラー502とを相対的に移動させることにより、測定対象505の凹部506等を全て良好に照射することができ、CCDカメラ503によって凹部506を良好に検出することが可能になる。
【0049】
このようにして、コーンミラーから出力される放射状光504の多くを利用することができるため、光エネルギを有効利用することができる。
また、CCDカメラ503によって検出した光に基づいて、測定対象505の形状や欠陥等を広い範囲にわたって精度良く測定することができるため、測定対象の形状や欠陥等の高速測定が可能になる。
【0050】
尚、本実施の形態では移動部501を測定対象505に対して平行移動するように構成したが、傾斜するように移動させる、あるいは、ハーフミラー502を回転させる等の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0051】
コーンミラーを使用した各種光源装置や前記光源装置を使用した光学式測定装置に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光源装置を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る光源装置を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る光源装置を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る光源装置及びこれを使用した光学式測定装置を示す図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係る光源装置及びこれを使用した光学式測定装置の正面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態に係る光源装置及びこれを使用した光学式測定装置の側面図である。
【符号の説明】
【0053】
101・・・光源
102・・・コーンミラー
103・・・頂部
104・・・円錐面
105、106、201〜204、302・・・反射ミラー
109・・・中心軸
301・・・枠体
303・・・光パターン
400、500・・・光学式測定装置
401、402、502・・・ハーフミラー
403、404、503・・・CCDカメラ
501・・・移動部
505・・・測定対象
506、601・・・凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって前記光源からの光を放射状に反射し、前記反射された光中の第1領域の光を外部へ出力するコーンミラーと、前記コーンミラーによって反射された光中の第2領域の光を偏向する第1反射ミラーと、前記第1反射ミラーからの光を偏向して外部へ出力する第2反射ミラーとを備えて成ることを特徴とする光源装置。
【請求項2】
光源と、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって前記光源からの光を放射状に反射するコーンミラーと、前記コーンミラーによって反射された光中の第1領域、第2領域の光を偏向する第1反射ミラー、第2反射ミラーと、前記第1反射ミラー、第2反射ミラーからの光を偏向して外部へ出力する第3反射ミラー、第4反射ミラーと備えて成ることを特徴とする光源装置。
【請求項3】
光源と、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって前記光源からの光を放射状に反射するコーンミラーと、多角形の辺に沿って配設され前記コーンミラーによって反射された光を偏向して出力する複数の反射ミラーとを備えて成ることを特徴とする光源装置。
【請求項4】
光源と、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって前記光源からの光を放射状に反射するコーンミラーと、前記コーンミラーによって反射された光中の相互に異なる領域の光を偏向して出力する複数のハーフミラーとを備えて成ることを特徴とする光源装置。
【請求項5】
光源と、頂部を含む円錐面の所定領域に形成された反射部によって前記光源からの光を放射状に反射するコーンミラーと、前記コーンミラーからの光を偏向して出力するハーフミラーと、前記光源及びコーンミラーと、前記ハーフミラーとを相対的に移動する移動部とを備えて成ることを特徴とする光源装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一に記載の光源装置と、測定対象によって反射した前記光源装置からの光を検出する検出部とを備えて成ることを特徴とする光学式測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−97986(P2009−97986A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−269729(P2007−269729)
【出願日】平成19年10月17日(2007.10.17)
【出願人】(391030077)株式会社ソアテック (30)
【Fターム(参考)】