説明

分配された合成ジェットアクチュエータを使用する熱管理のためのシステムおよび方法

【課題】熱管理のための好適なデバイスを提供すること。
【解決手段】1つの実施形態は、合成ジェットアクチュエータ60および管61を備える。合成ジェットアクチュエータは、必須ではないが、代表的に、ハウジング47を備え、このハウジングは、内部チャンバを規定し、そしてハウジングの壁44のオリフィス46を有する。合成ジェットアクチュエータはまた、代表的に、ハウジングの一部分を形成する、可撓性のダイアフラム42を備える。この例示的な実施形態の管は、代表的に、近位端64および遠位端65を備え、この近位端は、合成ジェットアクチュエータに隣接して位置決めされる。この実施形態において、合成ジェットアクチュエータの作動は、管の遠位端にて、合成ジェットストリーム52を形成させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本発明は、一般に、熱管理技術に関し、そしてより具体的には、分配された合成ジェットアクチュエータを使用して、熱を発生する物体または成分を冷却するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
熱を精製する物体を冷却することは、多くの異なる技術における関心事である。特に、マイクロプロセッサにおいて、削減される熱予算に付随する、熱消散レベルの上昇は、従来の熱管理技術より優れた、新たな冷却の解決策に対する必要性を生じている。さらに、有効な熱管理ストラテジーが、小さい携帯型デバイス(例えば、可搬型デジタルアシスタント(PDA)、携帯電話、可搬型CDプレイヤー、および類似の消費者製品)において使用されることが、次第に要求を増している。実際に、熱管理は、従来技術の集積回路の、単一チップモジュールおよび多チップモジュールにおける設計およびパッケージにおける、主要な挑戦である。
【0003】
伝統的に、大型のマイクロ電子デバイスを冷却することの必要性は、強制的に対流する空気による冷却技術を使用することによって、満たされてきた。強制的な対流は、熱だめありまたはなしのいずれかで、実施され得、そして従来、全体的な冷却または局部的な冷却のいずれかを提供するために、ファンが使用されている。
【0004】
ファンは、充分な体積の流量を供給し得るが、ファンを使用することに対するいくつかの固有の欠点が存在する。ファンは、所定の体積流量について除去される熱の観点で、比較的非効率である。さらに、不加熱された環境を全体的にかまたは局部的に冷却するためのファンの使用は、しばしば、電磁的干渉、および磁気ベースのファンのモータによって発生される騒音を生じる。ファンの使用はまた、加熱された物体またはマイクロ電子構成要素を冷却する際の任意の成功を得るために、比較的多数の可動部品を必要とする。この理由または他の理由により、ファンは、長期間の信頼性によって妨害され得る。
【0005】
移動の適用は、空間の制限のさらなる複雑さを導入し、これは、ファンを用いて達成することが困難であり得、同時に、増加した熱管理要求は、より大きいファンが、より高い流量を駆動することを必須にしている。電力消散の要件は、いくつかの例において、熱だめに直接ファンを配置することを必須にしているので、流れと構造体との相互作用に起因する、付随する騒音レベルは、さらなる問題になっている。
【0006】
いくつかの例において、可搬型デジタルアシスタント(「PDA」)、携帯電話などのような携帯装置などにおいて、熱管理に対する必要性は、生成された熱を、熱拡散器の使用を帰して、携帯装置の外側セルへと拡散させるストラテジーを使用することによって、満たされている。その結果、発生した熱は、自然対流を介して、このデバイスの外側セル(すなわち、殻)を通して、消散される。
【0007】
これらのアプローチは、通常であるが、これらは、さらに多くの熱を生じる新製品が開発されるにつれて悪化されるという、特定の欠点を与える。熱を拡散させるストラテジーの困難は、単に、これがしばしば、充分な量の熱を除去する際に効果的ではないということである。さらに、消散される熱は、携帯デバイスのケーシングの温度の上昇を生じ得、これは、消費者の使用の人間工学的観点から、望ましくない。
【0008】
以前の冷却技術の制限のいくつかを改善する努力において、熱管理における合成ジェットアクチュエータまたは「正味の質量フラックスが0の」ジェットアクチュエータの使用が、使用されている。例えば、米国特許第6,123,145号は、冷却において使用するための、合成ジェットアクチュエータの使用を議論する。米国特許第6,123,145号は、その全体が、本明細書中に完全に記載されているかのように、本明細書中に参考として援用される。従来のジェットとは異なり、合成ジェットアクチュエータは、そのシステムに質量が加えられることを必要とせず、従って、加熱された表面にわたって空気流を効率的に方向付ける、コンパクトな様式を提供する。ジェットストリームは、周囲の流体から全体的に生成されるので、これらのストリームは、複雑な配管を必要とせずに、好都合に統合され得る。
【0009】
合成ジェットアクチュエータを用いる熱管理技術の開発のさらなる例として、GlezerおよびMahalingamは、チャネル冷却のための装置およびデバイスを開発した。この装置および方法は、米国特許第6,588,497号に記載されており、この米国特許は、その全体が、本明細書中に完全に記載されているかのように、本明細書中に参考として援用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記米国特許に記載されている技術は、産業における制限のいくつかを解決するが、上述の技術さえも改良することに対する必要性が、なお増加している。例えば、より効果的であるか、効率的であるか、またはコンパクトな合成ジェットアクチュエータに対する必要性が、存在する。より小型の冷却デバイスを有することが望ましい。他方で、冷却フローを、加熱された環境の遠くまで及ぶ部品まで分配することもまた、必要とされている。
【0011】
従って、上述の欠点および不十分さに取り組むという、現在まで取り組まれていない必要性が、産業において存在する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(発明の要旨)
本発明の実施形態は、種々の環境における熱管理のためのデバイスを提供する。より具体的には、本発明の実施形態は、分配される冷却装置において、合成ジェットアクチュエータの使用によって、領域またはデバイスを冷却するためのデバイスを包含する。
【0013】
手短に記載すれば、構成において、このデバイスの1つの実施形態は、とりわけ、合成ジェットアクチュエータおよびチャネルを備える、熱管理のためのデバイスとして実施され得る。この例示的な実施形態のチャネルは、代表的に、近位端および遠位端を備え、この近位端は、合成ジェットアクチュエータに隣接して位置決めされる。この合成ジェットアクチュエータの作動は、好ましくは、このチャネルの遠位端において、合成ジェットストリームを形成させる。もちろん、この合成ジェットストリームは、このチャネルの近位端においてもまた形成され得る。
【0014】
この例示的な実施形態または他の例示的な実施形態の合成ジェットアクチュエータは、必須ではないが、ハウジングを備え得、このハウジングは、内部チャネルを規定し、そしてこのハウジングの壁における少なくとも1つのオリフィスを有する。この実施形態の合成ジェットアクチュエータはまた、好ましくは、この内部チャンバに体積を変化させるためのデバイスを備え、ここで、この体積変化デバイスは、好ましくは、このハウジングに隣接して位置決めされる。いくつかの実施形態において、この体積を変化させるためのデバイスは、合成ジェットアクチュエータのハウジングの一部分を、実際に構成し得る。例えば、いくつかの例示的な実施形態の体積変化デバイスは、合成ジェットアクチュエータのハウジングの一部分を形成する、可撓性ダイアフラムを備える。
【0015】
いくつかの例示的な実施形態において、このチャネルは、合成ジェットアクチュエータのハウジングの壁の外側表面に接続された、1つ以上の管から構成される。これらの例示的な実施形態において、この管は、代表的に、合成ジェットアクチュエータのオリフィスの少なくとも一部分を囲む。
【0016】
本発明の他のシステム、方法、特徴、および利点は、当業者に明らかであるか、または以下の図面および詳細な説明の調査の際に、当業者に明らかになる。このような全てのさらなるシステム、方法、特徴、および利点は、本開示の範囲内に含まれ、本発明の範囲内に含まれ、そして添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。
【0017】
本発明の多くの局面は、以下の図面を参照して、よりよく理解され得る。図面における構成要素は、必ずしも同一縮尺ではなく、本発明の原理を明白に説明する際に、強調がなされる。さらに、図面において、類似の参照番号は、いくつかの図にわたって、対応する部品を表す。
(項目1)
熱管理のためのデバイスであって、以下:
ハウジングであって、内部チャンバを規定し、そして該ハウジングの壁にオリフィスを有する、ハウジング;
該ハウジングに隣接する体積変化デバイスであって、該体積変化デバイスは、該内部チャンバの体積を変更するためのものである、体積変化デバイス;および
該ハウジングの壁の外側表面に接続された管であって、該管は、該オリフィスの少なくとも一部分を囲んでいる、管、
を備える、デバイス。
(項目2)
前記体積変化デバイスの作動を制御するための制御システムをさらに備え、該体積変化デバイスの該作動が、気体を、前記管の内部から該チャンバへと引き出し、そして気体を、該チャンバから強制的に出して該管の内部へと入れる、項目1に記載のデバイス。
(項目3)
前記体積変化デバイスが、前記ハウジングの一部分を形成している可撓性ダイアフラムを備える、項目1に記載のデバイス。
(項目4)
前記体積変化デバイスが、前記可撓性ダイアフラムに接着された圧電アクチュエータをさらに備える、項目3に記載のデバイス。
(項目5)
前記可撓性ダイアフラムが、エラストマー材料を含む、項目4に記載のデバイス。
(項目6)
前記可撓性ダイアフラムが、ポリマー材料を含む、項目4に記載のデバイス。
(項目7)
前記管が、取り付け端部および開口端部を備え、該取り付け端具は、前記ハウジングに接続されており、そして前記体積変化デバイスの作動が、該管の該開口端部において、合成ジェットストリームを発生させる、項目1に記載のデバイス。
(項目8)
前記管が、前記合成ジェットストリームを、前記ハウジングから離れた位置で発生させる、項目7に記載のデバイス。
(項目9)
前記管が、前記体積変化デバイスの作動に起因して、ヘルムホルツ型共鳴が該管の内部で生じるような大きさにされている、項目7に記載のデバイス。
(項目10)
フィンを有する熱だめをさらに備え、前記管の前記開口端部が、該熱だめに隣接して位置決めされ、その結果、前記合成ジェットストリームが、隣接する該フィンの間を通過する、項目7に記載のデバイス。
(項目11)
ファンをさらに備え、該ファンは、前記熱だめの一端に位置決めされ、その結果、前記合成ジェットストリームは、前記フィンの圧力低下に起因する流れの迂回を減少させることによって、該ファンを補助する、項目10に記載のデバイス。
(項目12)
前記内部チャンバが、以下:
第一のサブチャンバ;
該第一のサブチャンバに隣接する第二のサブチャンバ;および
該第二のサブチャンバに隣接する第三のサブチャンバ、
を備える、項目1に記載のデバイス。
(項目13)
前記第一のサブチャンバおよび前記第二のサブチャンバが、第一の共通の壁から形成され、該第一の共通の壁が、前記ハウジングの前記内部チャンバ内に収容され、そして該第一の共通の壁は、第一の可撓性ダイアフラムを備える、項目12に記載のデバイス。
(項目14)
前記第二のサブチャンバおよび前記第三のサブチャンバが、第二の共通の壁から形成され、該第二の共通の壁は、前記ハウジングの前記内部チャンバ内に収容され、そして該第二の共通の壁は、第二の可撓性ダイアフラムを備える、項目13に記載のデバイス。
(項目15)
前記オリフィスが、前記サブチャンバの各々において、少なくとも1つの開口部を備える、項目14に記載のデバイス。
(項目16)
前記管が、前記少なくとも1つの開口部の各々に隣接するパイプを備え、該各パイプが、該各開口部の少なくとも一部分を囲んでいる、項目15に記載のデバイス。
(項目17)
さらに、以下:
前記第一の可撓性ダイアフラムに取り付けられた、第一の圧電素子;および
前記第二の可撓性ダイアフラムに取り付けられた、第二の圧電素子、
を備える、項目16に記載のデバイス。
(項目18)
前記第一の可撓性ダイアフラムおよび第二の可撓性ダイアフラムが、エラストマー材料を含む、項目17に記載のデバイス。
(項目19)
前記第一の可撓性ダイアフラムおよび第二の可撓性ダイアフラムが、ポリマー材料を含む、項目17に記載のデバイス。
(項目20)
冷却するためのデバイスであって、以下:
合成ジェットアクチュエータ;ならびに
近位端および遠位端を有するチャネルであって、該近位端は、該合成ジェットアクチュエータに隣接しており、該合成ジェットアクチュエータは、合成ジェットストリームを形成させる、チャネル、
を備える、デバイス。
(項目21)
前記合成ジェットストリームが、前記チャネルの前記遠位端において形成される、項目20に記載のデバイス。
(項目22)
前記合成ジェットストリームが、前記チャネルの近位端において形成される、項目20に記載のデバイス。
(項目23)
前記合成ジェットアクチュエータの作動を制御するための制御システムをさらに備える、項目20に記載のデバイス。
(項目24)
前記合成ジェットアクチュエータが、以下:
ハウジングであって、内部チャンバを規定し、そして該ハウジングの壁にオリフィスを有する、ハウジング;
該ハウジングに隣接する、体積変化手段、
を備える、項目20に記載のデバイス。
(項目25)
前記体積変化手段が、前記ハウジングの一部分を形成する可撓性ダイアフラムを備える、項目24に記載のデバイス。
(項目26)
前記体積変化手段が、前記可撓性ダイアフラムに接着された圧電アクチュエータをさらに備える、項目25に記載のデバイス。
(項目27)
前記可撓性ダイアフラムが、エラストマー材料を含む、項目26に記載のデバイス。
(項目28)
前記可撓性ダイアフラムが、ポリマー材料を含む、項目26に記載のデバイス。
(項目29)
前記チャネルが、前記体積変化手段の作動に起因して、ヘルムホルツ型共鳴が、前記チャネルの内部において生じるような大きさにされている、項目26に記載のデバイス。
(項目30)
前記チャネルが、管を備える、項目29に記載のデバイス。
(項目31)
フィンを有する熱だめをさらに備え、前記チャネルの遠位端は、該熱だめに隣接して位置決めされており、その結果、前記合成ジェットストリームが、隣接する該フィンの間を通過する、項目29に記載のデバイス。
(項目32)
ファンをさらに備え、該ファンは、前記熱だめの一端に位置決めされ、その結果、前記合成ジェットストリームが、前記フィンの圧力低下に起因する流れの迂回を減少させることによって、該ファンを補助する、項目31に記載のデバイス。
(項目33)
前記チャネルが、熱だめの一部分を構成する、項目20に記載のデバイス。
(項目34)
前記合成ジェットアクチュエータが、第一の合成ジェットアクチュエータを備え、前記デバイスが、さらに、以下:
該第一の合成ジェットアクチュエータに隣接する、第二の合成ジェットアクチュエータ;
該第二の合成ジェットアクチュエータに隣接する、第三の合成ジェットアクチュエータ、
を備える、項目20に記載のデバイス。
(項目35)
前記合成ジェットアクチュエータが、共通のハウジングによって形成されており、そして前記第一の合成ジェットアクチュエータおよび前記第二の合成ジェットアクチュエータが、第一の共通の壁から形成されており、そして該第二の合成ジェットアクチュエータおよび前記第産の合成ジェットアクチュエータが、第二の共通の壁から形成されている、項目34に記載のデバイス。
(項目36)
前記チャネルが、第一の管を備え、前記デバイスが、以下:
近位端および遠位端を有する第二の管であって、該近位端は、前記第二の合成ジェットアクチュエータに隣接している、第二の管;ならびに
近位端および遠位端を有する第三の管であって、該近位端が、前記第三の合成ジェットアクチュエータに隣接している、第三の管、
をさらに備える、項目35に記載のデバイス。
(項目37)
前記第一の共通の壁が、第一の可撓性ダイアフラムを備え、そして前記第二の共通の壁が、第二の可撓性のダイアフラムを備える、項目36に記載のデバイス。
(項目38)
さらに、以下:
前記第一の可撓性ダイアフラムに取り付けられた、第一の圧電素子;および
前記第二の可撓性ダイアフラムに取り付けられた、第二の圧電素子、
を備える、項目37に記載のデバイス。
(項目39)
前記第一の可撓性ダイアフラムおよび第二の可撓性ダイアフラムが、エラストマー材料を含む、項目38に記載のデバイス。
(項目40)
前記第一の可撓性ダイアフラムおよび第二の可撓性ダイアフラムが、ポリマー材料を含む、項目38に記載のデバイス。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】図1Aは、制御システムを備える、正味の質量フラックスが0である合成ジェットアクチュエータの第一の実施形態の概略断面側面図である。
【図1B】図1Bは、制御システムがダイアフラムを内向きに、オリフィスの方へと移動させている場合のジェットを図示する、図1Aの合成ジェットアクチュエータの概略断面側面図である。
【図1C】図1Cは、制御システムがダイアフラムを外向きに、オリフィスから離して移動させている場合のジェットを図示する、図1Aの合成ジェットアクチュエータの概略断面側面図である。
【図2】図2は、合成ジェットアクチュエータの第二の例示的な実施形態の断面側面図である。
【図3】図3は、図2の合成ジェットアクチュエータの第二の例示的な実施形態の底面図である。
【図4A】図4Aは、分配された冷却装置の断面側面図である。
【図4B】図4Bは、加熱された環境の異なる領域へと流体フローを方向付けるための、分配された冷却装置の断面上面図である。
【図5A】図5Aは、管が周囲から流体を引き抜いている場合の、図4Aの分配された冷却装置において使用される管の断面側面図である。
【図5B】図5Bは、管が流体の合成ジェットストリームをこの管の出口において発生させている場合の、図4Aの分配された冷却装置において使用される管の断面側面図である。
【図6】図6は、複数のアクチュエータが分配された冷却装置の三次元図である。
【図7】図7は、複数のアクチュエータが分配された冷却装置の「プレナム」のうちの1つに焦点を当てた、図6の複数のアクチュエータが分配された冷却装置の断面側面図である。
【図8】図8は、複数のアクチュエータが分配された冷却装置の「プレナム」のうちの1つに焦点を当てた、図6のこの装置の断面側面図であり、ここで、これらのアクチュエータは、この「プレナム」内に設置されている。
【図9】図9は、図6の複数のアクチュエータが分配された冷却装置の三次元切り取り図である。
【図10】図10は、図6の複数のアクチュエータが分配された冷却装置の切り取り概略背面図である。
【図11A】図11Aは、冷却システムに実装された、図6の複数のアクチュエータが分配された冷却装置の側面図である。
【図11B】図11Bは、冷却システムに実装された、図6の複数のアクチュエータが分配された冷却装置の正面図である。
【図12A】図12Aは、先行技術の冷却システムの側面図である。
【図12B】図12Bは、図6の複数のアクチュエータが分配された冷却装置が冷却システムにおいて実装されている、図12Aの冷却システムの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
(I.合成ジェットアクチュエータ)
(A.代表的な合成ジェットアクチュエータの基本的な設計)
図1Aは、内部チャンバ14を規定し、そして囲んでいるハウジング11を備える、合成ジェットアクチュエータ10の一例を図示する。ハウジング11およびチャンバ14は、事実上任意の幾何学的構成を採り得るが、議論および理解の目的で、ハウジング11は、図1Aの断面において、剛性の側壁12、剛性の前壁13、および後方ダイアフラム18を有するように示され、この後方ダイアフラムは、チャンバ14に対して、ダイアフラム18の内向きおよび外向きの動きを可能にする程度まで、可撓性である。前壁13は、任意の幾何学的形状のオリフィス16を有する。このオリフィスは、後方ダイアフラム18の正反対にあり、そして内部チャンバ14を、周囲流体39を有する外部環境に接続する。
【0020】
可撓性ダイアフラム18は、任意の適切な制御システム24によって、移動するように制御され得る。例えば、ダイアフラム18は、金属層を備え得、そして金属電極が、この金属層に隣接して、しかし間隔を空けて配置され得、その結果、ダイアフラム18は、この電極と金属層との間に付与される電気付勢によって、移動され得る。さらに、電気付勢の発生は、任意の適切なデバイス(例えば、コンピュータ、論理処理装置、または信号発生器であるが、これらに限定されない)によって制御され得る。制御システム24は、ダイアフラム18を周期的に移動させ得るか、または時間調和的運動で調節し得、そして流体を強制的にオリフィス16から出入りさせ得る。
【0021】
例示的な合成ジェットアクチュエータ10の作動が、ここで、図1Bおよび図1Cを参照して記載される。図1Bは、ダイアフラム18が、矢印26によって図示されるように、チャンバ14内へと内向きに移動するように制御されている場合の、合成ジェットアクチュエータ10を図示する。チャンバ14は、その体積が減少しており、そして流体が、オリフィス16を通して排出される。この流体が、オリフィス16を通ってチャンバ14から出るにつれて、その流れは、鋭利なオリフィスの縁部30において分離し、そしてボルテックスシート32を生じ、これは、渦を巻いてボルテックス34になり、そして矢印36によって図示されるように、オリフィスの縁部30から離れて移動し始める。
【0022】
図1Cは、ダイアフラム18が、矢印38によって図示されるように、チャンバ14に対して外向きに移動するように制御されている場合の、合成ジェットアクチュエータ10を図示する。チャンバ14は、その体積が増加しており、そして周囲流体39は、矢印40によって図示されるように、チャンバ14内に急送される。ダイアフラム18は、制御システム24によって、ダイアフラム18がチャンバ14から離れて移動する場合に、ボルテックス34がすでにオリフィスの縁部30から除かれており、従って、チャンバ14内に引き込まれる周囲流体39によって影響を受けないように、制御される。その間に、周囲流体のジェット39が、ボルテックス34によって合成され、周囲流体の強い巻き込みを生じ、オリフィス16から大きく離れた距離から引き込まれる。
【0023】
(B.ハイブリッド圧電アクチュエータを有する合成ジェットアクチュエータ)
上で説明されたように、第一の例示的な実施形態の合成ジェットアクチュエータ10のダイアフラム18は、特定の励起周波数において駆動される、金属層および金属電極からなる、電気作動を備える。この電気刺激は、合成ジェットアクチュエータ10のダイアフラム18を振動させ、これによって、合成ジェットアクチュエータ10のチャンバ14の内部体積を改変する。
【0024】
あるいは、図2に図示されるように、合成ジェットアクチュエータ40は、チャンバ45を規定するハウジング47を備え得る。このチャンバの体積は、可撓性ダイアフラム42を、圧電アクチュエータ41によるダイアフラム42の励起に起因する、時間調和運動で移動させることによって、変化され得る。図2は、ハウジング47を有する合成ジェットアクチュエータ40の切り取り側面図であり、このハウジングは、比較的剛性の円形頂壁43、比較的剛性の円筒形の側壁44、およびアクチュエータ40の底壁を形成する可撓性ダイアフラム42によって規定される。この図に図示されるように、この側壁は、頂壁43をダイアフラム42に接続する。好ましくは、側壁44および頂壁43は、剛性材料(例えば、プラスチック)の単一の片から製造される。もちろん、壁43、44を、金属材料、または他の適切に剛性の材料から構築することもまた、可能である。さらに、合成ジェットアクチュエータ40を形成する材料は、必ずしも剛性である必要はない。その材料は、いくらかの可撓性を有し得る。当業者は、合成ジェットアクチュエータ40のために適切な材料を、特定の実施に基づいて容易に理解する。
【0025】
上述のように、頂壁43、可撓性ダイアフラム42、および側壁44は、合成ジェットアクチュエータ40のハウジング47を規定し、そして体積を有するチャンバ45を規定する。この実施形態40のハウジング47は、円筒形要素の形状を備える。この構成は、必須ではなく、そして特定構成が、合成ジェットアクチュエータ40がほとんど任意の全体的形状を採り得る点を十分に理解させる目的で、選択されている。
【0026】
合成ジェットアクチュエータ40のこの実施形態において、オリフィス46は、側壁44の一部分に形成される。オリフィス46は、チャンバ45を、周囲流体48に流体接続する。オリフィス46の特定の大きさおよび形状は、本発明の例示的な実施形態40に対して、重要ではない。例として、オリフィス46は、円形の開口部の形状であり得るか、または側壁44における水平なスロットもしくは垂直なスロットであり得る。
【0027】
図3は、合成ジェットアクチュエータ40の第二の例示的な実施形態の平面図であり、より具体的には、圧電アクチュエータ41および可撓性ダイアフラム42を図示する。換言すれば、図3は、アクチュエータ40の下側、すなわち「底」からの、合成ジェットアクチュエータ40の図と考えられ得る。この図から見られ得るように、ダイアフラム42は、側壁44に取り付けられる。好ましくは、側壁44へのダイアフラム42の取り付けは、ダイアフラム42および側壁44を構築するために使用される材料のために適切な接着剤によって、達成される。あるいは、ダイアフラム42は、別の取り付け機構または取り付けデバイスによって、側壁44に取り付けられ得る。取り付けの方法は、本発明の例示的な実施形態40に対して重要ではない。しかし、選択される接着方法は、側壁44とダイアフラム42との間の密封を生じることが好ましい。
【0028】
ダイアフラム42は、好ましくは、エラストマー材料またはポリマー材料から構築される。エラストマーまたはポリマーのダイアフラム42は、本発明の実施形態40において必須ではない;しかし、これらの材料から構築されるダイアフラムが好ましい。従来、圧電アクチュエータは、圧電ディスクと結合された、金属ダイアフラムから構成される。しかし、特定の実施において、ポリマー(プラスチックなど)またはエラストマー(ゴムなど)の材料を、圧電アクチュエータのダイアフラムのために使用することが、有利であり得る。あるいは、ポリマーまたはエラストマーのダイアフラムは、金属ダイアフラムと組み合わせて使用されて、ハイブリッドダイアフラムを作製し得る。
【0029】
エラストマーまたはポリマーは、多数の特別な材料(例えば、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、および/またはポリウレタン)から構築され得る。本発明の実施形態40について、エラストマーまたはポリマーの材料から構築されるダイアフラム42が、永続的に変形せずに、伸長し、そしてそのもとの形状に跳ね戻る能力に起因して、選択される。
【0030】
このような改変されたアクチュエータの構築について、少なくとも2つの利点が存在する。第一に、エラストマーまたはポリマーのダイアフラムの使用は、一般に、アクチュエータの自然な共鳴周波数を低下させ、低い周波数(例えば、200Hz未満)での好ましい使用を可能にする。このことは、このアクチュエータの作動を、比較的静かにする。第二に、このような構築は、一般に、金属ダイアフラムと比較される場合に、優れた信頼性を有する。金属ダイアフラムは、圧電材料、およびこの圧電材料を金属に代表的に取り付ける接着剤において、より大きい応力を生じる傾向がある。
【0031】
上述のように、圧電アクチュエータ41は、エラストマーまたはポリマーのダイアフラム42に取り付けられる。圧電アクチュエータ41は、好ましくは、適切な接着剤によって、ダイアフラム42に設置される。圧電アクチュエータ41は、電気配線49によって、電力を供給される。電気配線49は、圧電アクチュエータ41に電力を供給するのみでなく、アクチュエータ41の作動もまた制御する。具体的には、配線49は、圧電アクチュエータを、電源および制御システム50に接続する。このシステムは、合成ジェットアクチュエータ40のハウジング47とは別個である。もちろん、特定の実施形態において、電源および制御システム50は、合成ジェットアクチュエータ40のハウジング47に設置され得るか、またはこのハウジングの内部にさえ、設置され得る。
【0032】
電源および制御方法ステムは、圧電アクチュエータ41を振動させる。圧電アクチュエータ41の振動は、ダイアフラム42を、時間調和運動で振動させる。圧電アクチュエータ41は、好ましくは、ダイアフラム42の共鳴周波数で振動させられる。もちろん、ダイアフラムの振動の規模および周波数は、圧電素子を異なる周波数で作動させることによって、制御され得る。当業者は、ダイアフラム42の振動の所望の周波数および振幅を得る目的で、圧電アクチュエータ41の振動を容易に調節し得る。
【0033】
第一の例示的な実施形態10に関して上に記載されたように、第二の例示的な実施形態40におけるダイアフラム42の振動は、流体の合成ジェットストリーム51を、アクチュエータ40のオリフィス46において形成させる。ダイアフラム42が、チャンバ45に対して内向きに移動するにつれて、チャンバ45は、その体積を減少させ、そして流体が、オリフィス46を通って排出される。この流体が、オリフィス46を通ってチャンバ45から出るにつれて、この流れは、オリフィスの縁部において分離し、そしてボルテックスシートを生じ、これらは、渦を巻いて、ボルテックスになり、そしてオリフィス46から離れるように移動する。これらのボルテックスは、周囲の流体48を巻き込み、そしてこの流体を使用して、合成ジェットストリーム52を形成する。
【0034】
第一の例示的な合成ジェットアクチュエータ10の作動と同様に、ダイアフラム42がチャンバ45に対して外向きに移動される場合、チャンバ45は、その体積を増加させる。この体積の増加は、オリフィス46において、圧力勾配を形成させ、そして周囲流体48は、チャンバ45に急送される。次いで、ダイアフラム42がチャンバ45内に戻って振動するにつれて、チャンバ45内の流体が排出され、上記のように、合成ジェットストリーム52を形成する。
【0035】
(III.分配された冷却装置)
(A.第一の実施例:単一アクチュエータのデバイス)
上記合成ジェットアクチュエータ10、40は、多数の異なる実施形態で使用され得る。しかし、合成ジェットアクチュエータ10、40の1つの特定の適合は、分配された冷却適用と称され得るものに対してである。分配された冷却適用とは、冷却用の合成ジェットストリームを複数の位置へと提供するために、単一の合成ジェットアクチュエータを必要とし得る状況である。あるいは、分配された冷却適用は、冷却用の流体フローを、アクチュエータの位置からいくらか離れた単一の位置に供給するために、合成ジェットアクチュエータを必要とし得る。例を限定しないが、これらの2つの例は、共通の分配された冷却用途である。
【0036】
図4Aは、分配された冷却合成ジェットアクチュエータ60の1つの実施形態を図示する。説明を容易にするために、分配冷却合成ジェットアクチュエータ60の例示的な実施形態は、第二の例示的な実施形態40の改変形態として設計されている。従って、分配された冷却合成ジェットアクチュエータ60は、内部チャンバ45を規定するハウジング47を備える。ハウジング47およびチャンバ45は、事実上任意の幾何学的構成を採り得るが、議論および理解の目的で、ハウジング47は、図4Aの断面において、剛性の側壁44、剛性の頂壁43、およびダイアフラム42を有するように示され、このダイアフラムは、ダイアフラム42のチャンバ45に対して内向きおよび外向きへの移動を可能にする程度まで、可撓性である。側壁44の一部分は、オリフィス46を形成する。上記のように、オリフィス46は、任意の幾何学的形状を有し得る。
【0037】
上記例示的な実施形態40においてと同様に、分配される冷却合成ジェットアクチュエータ60はまた、電気配線49によってダイアフラム42上の圧電アクチュエータ41に接続された、電源および制御システム50を備える。上記のように、電源および制御システム50は、アクチュエータ60から離れ得るか、または例えば、ハウジング47もしくはハウジング47の内部に取り付けられ得る。
【0038】
例示的な分配された冷却装置60は、チャネル(または管)61をさらに備える。管61は、オリフィス46の断面の形状と類似の断面形状であり得る。しかし、オリフィス46の形状と全く異なる管61の断面形状を有することもまた、望ましくあり得る。例えば、異なる断面形状の使用は、管61から出る任意の流れのより効果的な方向付けを可能にし得る。管61は、内部領域63を囲む、好ましくは剛性のシェル62から形成される。管61は、近位端または取り付け端部64、および遠位端または開放端部65を、さらに備える。管61は、好ましくは、プラスチック材料から構成され、その結果、管61は、比較的剛性であるが、依然として軽量である。あるいは、配管61は、ある形状に形成され、そしてその形状を保持する能力を有する、可撓性材料から構成される。図4Aにおいて、管61は、ほぼ蛇行した形状に形成される。管61の形状は、本発明の原理に対して重要ではなく、そして記載される特定の形状は、本発明の例示的な実施形態60の原理を説明するためのみに、選択された。
【0039】
この図に示されるように、管61は、好ましくは、アクチュエータのオリフィスが配管61の内部領域63に流体接続されるように、合成ジェットアクチュエータ60の側壁44に取り付けられる。好ましい実施形態において、配管61は、オリフィス46の直径に等しいか、またはオリフィス46の直径より大きい内径を有する。従って、オリフィス46は、周囲環境48と直接連絡せず、換言すれば、管61は、オリフィス46を完全に覆う。管61は、シンクの壁44に「取り付けられている」といわれるが、ハウジング47および管61は、単一片の材料から作製され得ることが、理解されるべきである。
【0040】
以下にさらに詳細に説明されるように、操作の間、ボルテックスが、配管の出口端部65の縁部において形成される。これらのボルテックスは、渦を巻き、そして管61の出口から離れるように移動する。これらのボルテックスは、管61の出口65において、流体ジェット52を形成する周囲の流体48を巻き込む。本質的に、配管61の使用は、流体のジェット52が、配管61から排出され、アクチュエータ自体から離れることを可能にする。基本的に、合成ジェットアクチュエータのオリフィス46から出る流体の合成ジェットは、管61が存在しない場合、管61の代わりに、管61の出口端部65から排出される。本実施例60のこの特徴は、冷却システムの設計者が、合成ジェットアクチュエータ40を、任意の好都合な位置に位置決めすることを可能にするが、依然として、流体フロー52を、管61を所望の位置に単に方向付けることによって、比較的遠い位置に方向付けることを可能にする。
【0041】
例えば、アクチュエータ40は、冷却されるべき領域(例えば、中央の位置)から遠く離して位置決めされ得る。配管61は、熱だめのフィンを通してフローを方向付けるような形状にされ得る。この合成ジェットアクチュエータが熱だめの近くにはないという事実は、一般に、この熱だめのフィンを通るフローを増加させる。実際に、このアクチュエータが、フィンチャネルの入口に位置決めされる場合、このフィンチャネルを通るフローは、アクチュエータハウジングの存在によって妨害される。このことは、分配された冷却に対する問題ではない。
【0042】
上記のように、配管61は、予め形成されるか、または可撓性であるかのいずれかであり得る。可撓性である場合、設計者は、デバイス40を配置し、次いで、管61を、所望のように形成し得る。このことは、新部品の追加導入の適用のために、非常に有利であり得る。しかし、ほとんどの共通の実施形態において、管61は、比較的剛性であり、その結果、冷却システムの全体の設計は、実装の前に微調整され得る。
【0043】
上記のように、管61の形状または寸法は、本発明の例示的な実施形態60に対して重要ではない。しかし、管61の長さおよび/または形状は、分配された冷却合成ジェットアクチュエータ60の性能に影響を与え得る。この点をよりよく説明するために、分配された冷却装置60の作動に対する再分類がなされるべきである。
【0044】
分配された冷却装置60における合成ジェットアクチュエータ40の作動は、上記第二の例示的な実施形態における合成ジェットアクチュエータの作動と類似である。具体的には、圧電アクチュエータ41が、適切な周波数(好ましくは、ダイアフラム42の共鳴周波数)で振動される。この振動は、ダイアフラム42を、時間調和運動で振動させる。ダイアフラム42が内部チャンバ45に対して内向きに移動するにつれて、チャンバ45の体積が減少し、チャンバ45内の圧力が増加し、オリフィス46における圧力勾配を生じ、そして流体が、合成ジェットアクチュエータ40のオリフィス46から排出される。オリフィス46において、周囲の流体が巻き込まれないので、オリフィス46を出るフローは、本質的に、ほぼパルス化されており、一般に、圧電アクチュエータ41によって駆動されるダイアフラム42の周波数を反映する。この流体パルスは、オリフィス46に取り付けられた管61の内部領域63内に移動する。ダイアフラム42が、チャンバ45に対して外向きに移動するにつれて、流体が、管の内部63から、合成ジェットアクチュエータ45内へと引き込まれる。次いで、ダイアフラム42が、その時間調和振動を続け、そしてチャンバ45内に戻って移動する場合、流体がまた、チャンバ45から管の内部63内へと排出される。
【0045】
図5Aおよび5Bは、分配された冷却装置60の合成ジェットアクチュエータ40の作動の間の、管61の内部63内での流体の相互作用を図示する。合成ジェットアクチュエータのチャンバ45からの流体が、管61の内部63に入る場合、この入る流体は、「仮想ピストン」66のように働く。管61の内部63に入る流体66のパルスは、管の内部63内の流体を圧縮し、これが次に、流体67を、管61の出口端部65から排出する。ダイアフラム42が、合成ジェットアクチュエータチャンバ45から外向きに移動する場合、「仮想ピストン」66は、管61の内部63から外に移動し、管の内部63からチャンバ45内へと流体を引き込み、これによって、管61内の圧力を低下させる。管61内のこのより低い圧力は、管の出口端部65における圧力勾配を生じ、これによって、流体を、周囲48から管61内へと引き込む。再度、管の取り付け端部64における流体は、「仮想ピストン」66として働き、時間調和振動で作用する。
【0046】
管61の中心部分68は、管61の壁62と境界を接する、別の合成ジェットアクチュエータ「チャンバ」69のように働く。合成ジェットアクチュエータ40のオリフィス46における流体は、この「チャンバ」69と境界を接し、そしてこの仮想合成ジェットアクチュエータ「チャンバ」69に対する仮想ピストン66として働く。オリフィス46を出入りする流体は、ピストン66として働き、管61の出口端部65から出る流体67の流れを生じる。管61を出る流体67は、管61の出口65において、ボルテックスを生じる。これらのボルテックスは、渦を巻き、そして管の出口65から離れるように移動する。このボルテックスが形成され、そして離れるようにどうするにつれて、これらのボルテックスは、管61の出口65において合成ジェットストリーム67を形成するために、周囲流体48を巻き込む。
【0047】
管61の長さに依存して、合成ジェットアクチュエータ40のダイアフラム42の作動は、管61における仮想合成ジェットアクチュエータを生じるように、特別に調整され得る。上記議論から明らかであるように、そして当業者によって認識されるように、ダイアフラム42の作動は、好ましくは、合成ジェットアクチュエータ40のオリフィス46から出る空気パルス66の周波数が、管61の共鳴周波数で放出されるように、調製されるべきである。管61は、本質的に、1種のヘルムホルツ共鳴器として働き、そして類似の様式で作動し得る。管61の取り付け端部64は、代表的なヘルムホルツ共鳴器の閉端部として働き、そしてまた、この共鳴器に対する励起力として働く。
【0048】
当業者は、管61の直径が既知である場合、管61の共鳴周波数を計算し得る。次いで、ダイアフラム42の振動の周波数および振幅が計算され、その結果、合成ジェットアクチュエータ40のオリフィス46から放出されるパルス66は、共鳴周波数で管61を励起させる。もちろん、これは全て、適切な制御システム50によって、自動的に制御され得る。
【0049】
分配された冷却合成ジェットアクチュエータ70の別の例示的な構成において、合成ジェットアクチュエータ40は、多数の管を駆動するように構成される。このような構成は、図4Bに図示される。図4Bは、分配された冷却合成ジェットアクチュエータの切取り上面図である。示されるように、アクチュエータ70の合成ジェットアクチュエータのハウジング47は、好ましくは、複数のオリフィス46a、46b、46c、46d、46e、46fを有する。ハウジング47の外側には、多数の管61a、61b、61c、61d、61e、61fが、これらの管61a、61b、61c、61d、61e、61fがオリフィス46a、46b、46c、46d、46e、46fの各々に対応するように、取り付けられる。管61a、61b、61c、61d、61e、61fは、全て、同じ領域で流体フローを方向付けるように構成され得るか、または好ましい用途において、合成ジェットストリーム52a、52b、52c、52d、52e、52fを、別々の加熱された領域または物体71a、71b、71c、71d、71eに方向付けるように、形成される。
【0050】
分配された冷却装置の別の実施形態において、合成ジェットアクチュエータモジュールを、別の表面に取り付ける準備ができた手段を有することが、望ましくあり得る。例えば、分配された冷却装置が、深部品の追加導入の用途において使用される場合、取り付ける準備ができた方法が、存在しないかもしれない。このような状況において、合成ジェットアクチュエータ40の頂壁43が、表面にすでに接着されるように構成することが望ましくあり得る。合成ジェットアクチュエータ40は、表面に「固着」するように製造され得る。このことは、両面テープ、両面に接着剤を有する発泡材料などを適用することによって、達成され得る。
【0051】
(B.第二の実施例:複数アクチュエータのデバイス)
分配された冷却装置のいくつかの実装において、複数の合成ジェットストリームを発生させることが望ましくあり得る。上記のように、単一の合成ジェットアクチュエータ40が、複数の管を駆動し得、そしてこれによって、流体の、複数の分配された合成ジェットストリームを発生させ得る。これは、もちろん、複数の合成ジェットが分配される冷却装置の唯一の可能な実施ではない。別の例示的な実施形態は、複数の管を駆動し、そしてこれによって、複数の合成ジェットストリームを放出する、複数の合成ジェットアクチュエータを備え得る。このような実施形態の管は、異なる領域、異なる熱だめチャネルに方向付けられても、全てが同じ位置に方向付けられてもよい。
【0052】
複数のアクチュエータが分配された冷却装置80の例示的な実施形態が、図6に図示される。この装置80は、一般に、ほぼ立方体のハウジング82から出る複数の管81を備える。ハウジング82は、ハウジング82内に形成された、2つの「プレナム」83を有し、これによって、これらの2つのプレナム83は、ハウジング82の頂部表面84から下降する。これらの2つのプレナム83は、ハウジング82の側壁85、86から間隔を空けており、そして好ましくは、ハウジング82の底部表面87の全長に達しない。
【0053】
複数のアクチュエータが分配された冷却装置80の断面即面図が、図7に図示される。ハウジング82のプレナム83のうちの1つが、装置82の底部表面87、前壁88、および後壁89と境界を接するように、図示される。前壁88および後壁89は、各々、1対の上部プラットフォーム91、92および1対の下部プラットフォーム93、94を形成するこれらのプラットフォーム91、92、93、94は、好ましくは、壁88、89と同じ材料から形成され、そして壁88、89に単に接着されるのではない。もちろん、このことは、複数のアクチュエータが分配された冷却装置80の必須の特徴ではない。さらに、頂壁95(図8に図示される)は、プレナム83を密封する目的で、デイバス80に設置され得る。
【0054】
図8は、2つのアクチュエータ96、97がプレナム83内で位置決めされ、そして頂壁95がプレナム83を覆って設置された後の、図7のデバイスを示す。この図に図示されるように、第一のアクチュエータ96は、上部プラットフォーム91、92上に載り、そして第二のアクチュエータ97は、下部プラットフォーム93、94に載る。これらの2つのアクチュエータ96、97は、好ましくは、圧電アクチュエータ101、102を有する可撓性ダイアフラム98、99を備え、これらの圧電素子は、可撓性ダイアフラム98、99に設置される。好ましいアクチュエータ96、97は、例示的な実施形態40に関して上に記載された、エラストマーまたはポリマーのアクチュエータである。図2を参照のこと。他のアクチュエータが、本明細書中に記載される装置80と一緒に使用され得る。しかし、エラストマー/ポリマーアクチュエータが、それらの低いプロフィール設計、頑丈な作動、および安価な費用に起因して、好ましい。
【0055】
電力および制御が、電気配線(図示せず)によって、アクチュエータ96、97に供給される。これらの配線は、代表的に、ハウジング82の上下両方の側壁86、86に切り込まれた、4つの小さいチャネル103a、103b、103c(3つのみが、図6に図示される)を通って、ハウジング82に入る。実際に、制御エレクトロニクス(図示せず)全体が、これらのチャネル103a、103b、103c内に位置決めされ得ることが、予測される。次いで、電力のみが、好ましくは、これらのチャネル103a、103b、103c、およびこれらを含む制御ハードウェアに供給される。
【0056】
アクチュエータ96、97は、好ましくは、装置のハウジング82におけるプラットフォーム91、92、93、94に固定される。このことは、ある種の接着剤を使用することによって、達成される。ダイアフラム98、99の材料は、エラストマーまたはポリマーであることが好ましく、そしてハウジング82の好ましい材料は、プラスチックであるので、当業者は、適切な接着剤、または他の取り付け機構を、容易に選択し得る。
【0057】
一旦、アクチュエータ96、97が、装置のハウジング82の内部の部分に固定されると、装置のプレナム83が、本質的に、3つの部分に分割される。アクチュエータ96、97の位置決めは、3つの別々のチャンバを形成し、これらのチャンバは、3つの別個であるが関連する合成ジェットアクチュエータを生じる。第一(すなわち、底部)のチャンバ105は、ハウジングの底壁87、ハウジングの前壁88、ハウジングの後壁89、および第二のアクチュエータ97と境界を接する。第二のチャンバ106は、第一のアクチュエータ96、前壁88、後壁89、および第二のアクチュエータ97と境界を接する。第三のアクチュエータ107は、第一のアクチュエータ96、前壁88、後壁89、および頂壁95と境界を接する。
【0058】
分配された冷却装置60(図4A)の上記実装は、チャンバ45から単一の管61へと導く、単一のオリフィス46を有したことを思い出すこと。しかし、例示的な本実施形態80において、各チャンバ105、106、107は、1つ以上のオリフィス108を有する。例示的な実施形態80において、各チャンバ105、106、107は、装置のハウジング82の前壁88内に形成される、2つのオリフィスを有する。各オリフィスは、さらに、ハウジング82の前壁88から出る管81のうちの1つに流体接続される。もちろん、各チャンバ105、106、107の各々が、2つのオリフィス108および管81を有することは、必須ではない。この例示的な実施形態80はまた、2つより多いかまたは2つより少ないオリフィス108および管81が存在する場合、あるいは各チャンバ105、106、107に対して異なる数が存在する場合に、作動する。
【0059】
管81は、好ましくは、図6に図示されるように、ほぼ同じ水平面において、ハウジング82に取り付けられる。この理由により、図7および図8は、1つの管81(および1つのオリフィス108)が、ハウジングの前壁88のおよそ中点において、ハウジング82に取り付けられるようにのみ見える。管81は、取り付け端部109(ハウジングの前壁88に取り付けられる)および流体出口端部110(管の内部111を周囲流体112に流体接続する)を備える。
【0060】
管81は、好ましくは、全てが同じ水平面において、ハウジング82に取り付けられ、そしてチャンバ105、106、107は、同じ水平面内にはないので、輪郭付けられた通路113が、好ましくは、各チャンバ105、106、107の各々を、特定の合成ジェットアクチュエータによって提供されるオリフィス108および管81に流体接続するために使用される。
【0061】
これらのポート付き通路113は、図9の切り取り断面図に図示される。さらに、図10は、3つのチャンバ105、106、107、および各チャンバ105、106、107が提供するオリフィス108a〜fの切り取り図を図示する。例として、図10において、第一のチャンバ105は、2つのオリフィス108e、108fを有し;第二のチャンバ106は、2つのオリフィス108c、108dを有し;そして第三のチャンバ107は、2つのオリフィス108a、108bを有する。図9および図10からまた見られ得るように、ハウジング82内の3つのチャンバ105、106、107は、必ずしも、断面が矩形である必要はなく、むしろ、流体を、各チャンバ105、106、107によって提供される種々の管81へと方向付けるような、奇妙な形状である。
【0062】
もちろん、代替の実施形態において、管81は、必ずしも、同じ水平面において、ハウジング82に取り付けられる必要はない。例えば、各チャンバ105、106、107によって提供される管81は、チャンバ105、106、107に直接接続され得る。この場合、チャンバ1015、106、107は、これらがほぼ矩形の断面を有するように、形成され得る。
【0063】
例示的な、複数のアクチュエータが分配された冷却装置80の作動が、「プレナム」83のうちの1つの具体的な議論によって、ここで記載される。他の「プレナム」83の作動は、同様であることが、理解されるべきである。作動の際に、2つのダイアフラム96、97が、各ダイアフラム98、99上の各圧電アクチュエータ101、102を制御する制御システム(図示せず)によって、時間調和運動で振動させられる。ダイアフラム98、99は、好ましくは、2つのダイアフラム98、99の位相が互いにずれた状態で振動させられるように、作動される。
【0064】
2つのアクチュエータ96、97が互いの方へと移動するにつれて、第二のチャンバ106の体積が減少し、そして頂部チャンバ107および底部チャンバ105の体積が増加する。従って、第二のチャンバ106が、チャンバ106から、このチャンバ106に接続された管81の内部111内へと流体を押す。上記単一のアクチュエータの例示的な実施形態60に関する議論から、この流体を管の内部111に押し込むことが、流体の「仮想ピストン」のように働くことを、思い出すこと。このプロセスの説明に付いては、上記図5Aおよび図5Bに関する記載を参照のこと。この仮想ピストンは、管81の内部111内へと移動し、管の内部111の流体を圧縮し、これによって、流体の合成ジェットストリーム115を、この第二のチャンバ106に接続された管81の出口端部110において形成させる。
【0065】
頂部チャンバ107および底部チャンバ105は、逆の作用を起こす。具体的には、2つのダイアフラム98、99が互いの方へと移動するにつれて、頂部チャンバ107と底部チャンバ105との両方が、これらのチャンバ107、105に接続された管81の内部111から、流体を引く。これによって、流体の「仮想ピストン」が、頂部チャンバ107および底部チャンバ105内に移動し、これによって、これらのチャンバ107、105に接続された管81の出口端部110に、周囲112から流体を引き込ませる。
【0066】
ダイアフラム98、99が互いから離れるように振動するにつれて、第二のチャンバの体積が増加し、そして流体は、このチャンバ106に接続された管81内へと、周囲112から引き込まれる。もちろん、頂部チャンバ107および底部チャンバ105の体積は、同様に減少する。これによって、流体の合成ジェットストリーム115が、これらの2つのチャンバ107、105に接続された管81の出口端部110において形成される。
【0067】
当業者によって認識されるように、複数のアクチュエータが分配された冷却装置80の作動は、上記基本的な分配された冷却装置60の作動の原理と非常に類似である。例えば、この実施形態80の管81は、単一のアクチュエータが分配された冷却装置60に関して上で議論された様式で、ヘルムホルツ共鳴器として働く。
【0068】
複数のアクチュエータが分配された冷却装置80の1つの共通の実装120が、図11Aおよび11Bに図示される。もちろん、装置80のシステムおよび構成の熱管理要求に依存して、他の多くの実装が、装置80について可能である。この例示的な実装120は、装置80の実装の範囲を限定しない。例示的な実装は、単に、本実施形態80の特徴をよりよく説明するために提供される。
【0069】
例示的な実装120は、加熱された物体122から離して熱を移送するための、外部熱だめ121の使用を包含する。複数のアクチュエータが分配された冷却装置80は、装置80における管81の各々が、熱だめ121の一連のフィン124を備えて形成された一連のチャネル123と整列して、ジェットのフロー125が、フィン124の間のチャネル123を通過するように、位置決めされる。このジェットフロー125は、次に、熱だめ121のチャネル123内に形成された、二次冷却エアフロー126を巻き込む。
【0070】
この冷却モジュール80の別の利用132において、管81の合成ジェットのアレイが、ファンで駆動されるフロー127によって冷却される熱だめ121における、フローバイパス130を減少させるために使用される。図12Aは、合成ジェットアクチュエータ80なしでの状況を図示する。この実施形態において、ファン128は、熱だめ121のフィン124の間のチャネル123を通して、流体フロー127を引き込む。しかし、熱だめ121のチャネル123によって発生する圧力低下に起因して、エアフロー130の大部分が、熱だめ121を迂回する。このことは、いくつかの用途(ブレードサーバ、電気通信ラックなどのような用途であり、ここで、構成要素の板の間の間隔が狭く、そして多量のエアフローを熱い構成要素に設置された熱だめに通して駆動することを試みるファンの、大きな列が存在する)において遭遇する、共通の問題である。
【0071】
この実装において、図12Bに図示されるように、合成ジェットアクチュエータは、アクチュエータ80の管81が、熱だめ121のチャネル123内へのフロー115をからにするように方向付けされるように、位置決めされる。装置80の分配された性質に起因して、このアクチュエータは、熱だめ121の面より下に位置決めされ得、これによって、このフローのあらゆる妨害を防止することに、注目のこと。アクチュエータ80が作動される場合、接線方向の合成ジェット115が、熱だめ121の左縁部の近くに方向付けられる。ファン128は、作動を続ける。低圧の高モーメントの合成ジェットは、熱だめ121を先に迂回したエアフロー130のかなりの巻き込み131を可能にする。
【0072】
本発明の上記実施形態、特に、任意の「好ましい」実施形態は、単に、実装の可能な説明であり、単に、本発明の原理の明白な理解のために記載されたことが、強調されるべきである。多くの改変物および変更物が、本発明の精神および原理から実質的に逸脱することなく、本発明の上記実施形態に対してなされ得る。このような全ての変更物および改変物は、本開示および本発明の範囲内に含まれる、そして添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。
【0073】
従って、本発明がこのように記載されたので、少なくとも上記特許請求の範囲に記載されるものが、特許請求される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載のデバイス。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【公開番号】特開2010−101325(P2010−101325A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−275948(P2009−275948)
【出願日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【分割の表示】特願2006−518864(P2006−518864)の分割
【原出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【出願人】(505477235)ジョージア テック リサーチ コーポレイション (12)
【Fターム(参考)】