説明

半導体素子

【課題】 窒化物系化合物半導体素子に長期信頼性を施与し、しかも素子特性を低下させることのない表面保護膜を備えた半導体素子を提供すること。
【解決手段】 サファイア基板1上にバッファ層2を介して第一導電型の半導体層31、発光層32、第二導電型の半導体層33を順次成長してなり、ワイヤーボンディング用電極41、42からなる窒化物系発光素子の表面に、素子構造の成長技術であるMOVPEを使って、非晶質又は多結晶窒化アルミニウムを主成分とする表面保護膜5を低温で形成することにより、機械的に、熱的に、化学的に安定した表面に変える事により素子の信頼性を向上する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、窒化物系化合物半導体素子(例えば発光素子、受光素子、電子素子)に関し、特に当該素子の長期信頼性の確保に有効な表面保護膜を備えた半導体素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の表面保護膜には、従来SiO2、SiNなどのSiを含んだ酸化膜、或いは窒化膜が多く用いられている。これらの膜は、Siベースの素子の場合は素子表面の熱酸化などによって形成される。また、Si系素子の一部、或いはGaAs系等の化合物半導体を使った素子の場合は、スパッタリング、真空蒸着、プラズマCVDなどの真空プロセスで300℃以下の比較的低温で、素子の表面に形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】窒化物系半導体は、原子間結合が強靭であり、バンドギャップ幅が広いために通常の半導体素子より高温での動作特性が優れている等の特徴を有している。従って、例えば強烈な紫外線のモニターを行う受光素子として用いられたり、Si系半導体には過酷過ぎる高温雰囲気において使われる電子素子として用いられる場合が多い。この様な使われ方をする場合、従来のSiO2やSiN等の表面保護膜では、膜自身の強度も膜の密着強度も弱くて表面保護膜としての機能を十分に果すことができず、実用上問題となる場合が多い。この原因の一つは、膜自身の問題もあるが、素子と異種材料であり、素子と保護膜との界面に界面準位が形成され易かったり、低温プロセスのために表面のクリーニングが十分行われていないことにあると考えられる。
【0004】従って、窒化物系半導体の表面保護膜にあっては、密着強度も、機械的強度にも、耐化学薬品性にも、耐熱性にも優れ、特に窒化物系半導体素子との材料的な整合性が良好で、素子特性及び長期信頼性を著しく向上させる表面保護膜とその形成技術の確立が望まれている。また、紫外線受光素子や発光素子の場合には、表面保護層で光吸収が問題になる可能性もあり、バンドギャップの出来るだけ大きい材料を使うことが必要である。
【0005】本発明は上記の問題点に鑑み、窒化物系化合物半導体素子に長期信頼性を施与し、しかも素子特性を低下させることのない表面保護膜を備えた半導体素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の半導体素子は、窒化物系化合物半導体素子の表面を、AlyInxGa1-x-yN(0≦x<1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で示される保護膜で覆ったことを特徴とするものである。このような保護膜であれば、まず窒化物系半導体素子との材料的な整合性が良好であり、さらに保護対象とする窒化物系半導体素子と同様に原子間結合が強靭なAlInGaN系材料を用いるので、密着強度や機械的強度にも優れた保護膜とすることができる。また、抜群の耐化学薬品性、耐熱性を有するので、耐環境性にも優れた保護膜とすることができる。
【0007】前記半導体素子がワイヤーボンディング用等の電極を備えている場合、該電極の少なくとも一部が、表面保護膜から露出するよう構成する。半導体素子には通常外部との電力及び信号の入出力のために、ワイヤーボンディング用等の電極部分が設けられているが、その電極全面に表面保護膜が形成されているとワイヤーボンディングや半田付け等が出来なくなるからである。なお、表面保護膜である半導体表面層に電極を形成しても良い。
【0008】上記表面保護膜は、有機金属気相エピタキシャル成長法を用い低温成長にて形成することが望ましい。通常、表面保護膜は結晶成長、エッチング加工、電極形成などの素子化プロセスが終了し、素子分割前の状態において形成それる。本発明が対象とする窒化物系半導体は、多くの場合MOVPE(有機金属気相エピタキシャル成長法)で製膜されるが、保護膜もまた同様の装置を使って形成することで、作業性を向上させることができるからである。この場合、素子構造を製膜するよりは低温の結晶成長温度で保護膜を形成すると、素子特性を規定する活性層の変質、劣化を防ぐことができる。また、既に形成されている電極自身、及び電極/半導体の界面変質、劣化を防ぐことができるという利点がある。
【0009】上記低温成長で形成した表面保護膜は、非晶質、或いは多結晶体となるが、これはかえって好ましい実施例の一つである。このような表面保護膜であれば、電極上に保護膜形成を望まない領域がある場合(ワイヤーボンディングなどの目的)、その部分に、SiO2などの耐熱性の材料で予めマスクを施しておき、表面保護膜の形成後に該マスクをエッチング除去する所謂リフトオフ技術を適用し易いという利点がある。
【0010】上記表面保護膜の少なくとも外表面側は、実質的にIn及びGaを含まない状態とすること、即ち保護膜の少なくとも表面がAlNとなるように製膜することが望ましい。この場合、特に耐環境特性を必要とする素子に適用するときに好適である。特にAlNは、酸化力のある雰囲気において最表面がAlの安定な酸化物に変質し、あるレベル以上の侵食を止める作用を有するので耐環境性が優れているという利点がある。
【0011】また、上記表面保護膜が形成される半導体素子の表面側を、GaNを主成分とする化合物半導体材料で構成するようにすれば、p型、n型、高抵抗層などの導電型制御が行い易い、あるいはショットキー接合、オーミック接合などの電極界面特性が得やすいという利点がある。
【0012】
【発明の実施の態様】以下本発明の実施態様につき、図1R>1及び図2に基づいて説明する。本実施例では、半導体素子として窒化物系化合物半導体発光素子を用いる場合を例示しており、この半導体発光素子は、基板1上にバッファ層2を介して第一導電型の半導体層31、発光層32、第二導電型の半導体層33を順次成長してなり、第二導電型の半導体層33の上に櫛形電極40およびワイヤーボンディング用電極41が、第一導電型の半導体層31の露出部にはワイヤーボンディング用電極42がそれぞれ形成されている。ここで窒化物系の素子とするには、例えば基板1としてサファイアを、第一導電型の半導体層31としてn−AlGaInN、発光層32としてアンドープのGaInNを主成分とした多重量子井戸(MQW)構造、第二導電型の半導体層33としてp−AlGaInNをそれぞれ用いて素子を構成することができる。
【0013】本発明においては、図2に示す如く上記したような窒化物系化合物半導体発光素子の表面を、AlyInxGa1-x-yN(0≦x<1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で示される保護膜5で覆うことを特徴とする。かかる保護膜5の形成は、まず基板1上に有機金属気相エピタキシャル成長(MOVPE)装置を使って素子構造を成長し、一旦外に取出してフォトリソグラフィ、エッチング加工、電極形成、アニール処理などの素子化プロセスを経て素子分割前の状態まで加工する。次いで、同じ又は類似のMOVPE装置に該エピ基板を再度導入し、700℃未満の低温雰囲気中で保護膜5としてのAlInGaN系膜の堆積を行うことで形成できる。この方法で堆積した膜は緻密で耐環境性は抜群である。
【0014】上記の表面保護膜5の形成において、膜形成を望まない領域がある場合(本実施例では、ワイヤーボンディング用電極41、42の表面/ワイヤーボンド性が悪化するため)、その部分に、SiO2などの耐熱性の材料で予めマスクを施しておき、表面保護膜5の形成後に該マスクをエッチング除去すれば良い。この場合、必ずしも電極全体を表出させなくともよく、ワイヤーボンディングに差し支えない領域が露出されていればよい。
【0015】なお、上記した方法とは別に、半導体層の成長に連続して表面保護膜を形成するようにしても良い。この場合、上部電極となるワイヤーボンディング用電極41は表面保護膜5の上に形成しても良いし、表面保護膜5の一部をドライエッチングなどで取り除いた場所に形成するようにしても良い。
【0016】保護膜5は、一般式AlyInxGa1-x-yN(0≦x<1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で示されるAlInGaN系膜にて形成される。具体的には、各種組成のAlInGaN、AlGaN、AlNが例示できるが、望ましくはAlGaN、特に好ましいのは前述した通り、実質的にIn及びGaを含まないAlNである。この場合、保護膜5の全体が実質的にIn及びGaを含んでいないことが望ましいが、少なくとも保護膜5の外表面側が実質的にIn及びGaを含んでいない形態であっても良い。
【0017】保護膜5の厚さは特に限定はなく、半導体素子本体へのダメージを抑制する作用を果たし得る厚さを備えていれば良い。厚すぎる保護膜は成長に時間を要し、また半導体表面に不要な応力を加えるという不都合があり、一方薄すぎる保護膜であるとダメージ抑制機能が意図する程度に発揮されないことから、その厚さは概ね0.01〜5μm程度、好ましくは、0.05〜2μm程度が適当である。
【0018】また保護膜5は、比較的低温で成長するために非晶質あるいは多結晶体となりやすく、またその方が好都合である。このような保護膜としては、例えばAlN、GaN、AnGaN等が例示できる。
【0019】本発明が対象とする半導体素子としては、上掲した半導体発光素子の他、窒化物系の青色半導体レーザ、GaN系の半導体層を光感応層とする紫外線受光素子、あるいはAlGaN/GaN構造を有したHEMT、FETなどの窒化物系電子素子等が挙げられる。これら素子に保護膜を設けるに際し、当該保護膜が形成される半導体素子の表面を、前述の通りGaNを主成分とする材料で構成することが望ましい。例えば、発光素子の場合は第二導電型の半導体層33を組成傾斜させて表面側をGaNにするか、GaNのコンタクト層乃至は電流拡散層を介在させるという態様がある。また受光素子の場合は、pn接合を有したPD(フォトダイオード)、PIN-PD、ショットキー接合を使ったPD、光導電性を使ったMSM-PDという態様がある。
【0020】
【実施例】[実施例1]c面サファイア基板(厚み350μm)を、通常の横型常圧MOVPE装置に装着し、水素気流中で1100℃まで昇温した。所定時間保持してサーマルエッチングを行なった後、450℃まで降温し、GaN低温バッファ層を成長した。続いて1000℃まで昇温し、1000nmの無添加GaNを成長し、3000nmのSi添加GaNを成長した。発光層は3nmのInGaN井戸層(4層)と6nmのGaN障壁層を持ったMQW(多重量子井戸)構造とし、井戸層のIn組成は発光波長が465nmになる様に調整した。成長温度は700℃であり、無添加で成長した。再び1000℃まで昇温しMgを添加した50nmのAl0.2Ga0.8Nクラッド層を成長し、同じくMgを添加した100nmのGaNコンタクト層を更に成長した。
【0021】結晶成長後、熱電対で計測している基板温度が850℃に低下した時点で雰囲気ガスを全て窒素ガスに切り換えて室温近くまで冷却した。MOVPE炉から基板を取り出し、通常のフォトリソグラフィ技術(リフトオフ技術)、電子ビーム蒸着技術を用いて、Ni/Auから構成されるp側透光性電極パターンを形成した。次に、リアクティブイオンエッチング(RIE)に耐性のあるフォトレジストを用いて、p側透光性電極領域を含んだ発光領域を規定するパターンを形成し、RIE装置にて0.7μmのエッチング加工を行った。レジストを除去した後、上記のフォトリソグラフィ技術(リフトオフ技術)、電子ビーム蒸着技術を再度用いて、n側及びp側のワイヤーボンディング用パッド電極を、Ti/Al薄膜を用いて同時に形成した。この膜は、n側にはオーミック電極として作用するが、p側にはショットキー電極として作用する。従って、ショットキー電極がパターニングされる位置の上記のp側透光性電極を、パッド電極より僅かに小さい形状で素子表面が露出する様に形成しておけば、光の取出しには寄与しないp側のワイヤーボンディング用パッド電極からは電流注入が起こらず、該電極直下は発光しないので好都合である。再度リフトオフ技術を用いて、n側及びp側のワイヤーボンディング用パッド電極上部にプラズマCVD合成のSiO2膜を形成した。
【0022】該エピ基板をMOVPE装置内に挿入し、窒素雰囲気中で400℃まで昇温した。水素ガス+窒素ガスの雰囲気に切り換え、5分後から成長を開始した。最初の20分間はトリメチルガリウム(10μmol/分)及びアンモニア(6l/分)を流し、後半30分間はトリメチルアルミニウム(15μmol/分)及びアンモニア(10l/分)を流した。成長終了後、ヒーターを切るとともに窒素雰囲気に切り換え、室温近くまで冷却されてから外部に取出した。表面保護膜は、約200nmの厚みであった。バッファフッ酸に浸漬することでSiO2を除去し、ワイヤーボンディング用パッド電極の中央部分を露出させた。その後、スクライブ及びブレーキング工程を経てチップに分割した。
【0023】発光素子チップをTO缶にマウントし、Aグループ:表面保護膜を形成しないチップをマウントしたサンプル、Bグループ:表面保護膜を形成しないチップだが窒素中で缶シールしたサンプル、Cグループ:表面保護膜を形成した上記チップをマウントしたサンプルの3グループで評価試験を行った。劣化試験条件は、相対湿度90%、90℃の雰囲気下での20mA通電試験とした。1000時間後の測定評価結果を下表に示す。
【0024】
【表1】


【0025】[実施例2]Ga面のGaN基板(厚み300μm)を、通常の横型常圧MOVPE装置に装着し、水素気流中で1100℃まで昇温した。所定時間保持してサーマルエッチングを行なった後、1000℃まで降温し、1000nmの無添加GaNを成長し、2000nmのSi添加GaNを成長した。更に1000nmの無添加GaNを成長した。結晶成長後室温近くまで冷却し、MOVPE炉から基板を取り出した。通常のフォトリソグラフィ技術(リフトオフ技術)、電子ビーム蒸着技術を用いて、Ni/Auから構成されるショットキー電極を形成した。次に、リアクティブイオンエッチング(RIE)に耐性のあるフォトレジストを用いて、ショットキー電極領域を含んだ光感応領域を規定するパターンを形成し、RIE装置にて1.5μmのエッチング加工を行った。レジストを除去した後、上記のフォトリソグラフィ技術(リフトオフ技術)、電子ビーム蒸着技術を再度用いて、n側オーミック電極をTi/Al薄膜を用いて形成した。この構造は高感度な受光素子として働く。再度リフトオフ技術を用いて、ショットキー側及びオーミック側のパッド電極上部にプラズマCVD合成のSiO2膜を形成した。
【0026】該エピ基板をMOVPE装置内に挿入し、窒素雰囲気中で400℃まで昇温した。水素ガス+窒素ガスの雰囲気に切り換え、5分後から成長を開始した。最初の20分間はトリメチルガリウム(10μmol/分)及びアンモニア(6l/分)を流し、後半30分間はトリメチルアルミニウム(15μmol/分)及びアンモニア(10l/分)を流した。成長終了後、ヒーターを切るとともに窒素雰囲気に切り換え、室温近くまで冷却されてから外部に取出した。表面保護膜は、約200nmの厚みであった。バッファフッ酸に浸漬することでSiO2を除去し、ワイヤーボンディング用パッド電極の中央部分を露出させた。その後、スクライブ及びブレーキング工程を経てチップに分割した。
【0027】該受光素子チップをTO缶にマウントし、Aグループ:表面保護膜を形成しないチップをマウントしたサンプル、Bグループ:表面保護膜を形成しないチップだが窒素中で缶シールしたサンプル、Cグループ:表面保護膜を形成した上記チップをマウントしたサンプルの3グループで評価試験を行った。評価試験条件は、空気中、1kW高圧水銀灯から20cm離した所で連続モニタリングを行った。推定チップ温度は150℃であった。500時間後の光電流値を初期値と比較した。評価結果を下表に示す。
【0028】
【表2】


【0029】
【発明の効果】以上説明した通りの本発明の半導体素子によれば、素子の表面をAlyInxGa1-x-yN(0≦x<1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で示される保護膜で覆うようにしたので、窒化物系半導体素子との材料的な整合性が良好であり、さらに保護対象とする窒化物系半導体素子と同様に原子間結合が強靭なAlInGaN系材料を用いるので、密着強度や機械的強度にも優れた保護膜とすることができる。したがって、半導体素子の特性を低下させることなく長期信頼性を向上させることができ、窒化物系半導体発光素子や受光素子等の長寿命化を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体発光素子の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明にかかる保護膜を形成した半導体発光素子の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 基板
2 バッファ層
31 第一導電型の半導体層
32 発光層
33 第二導電型の半導体層
41,42 ワイヤーボンディング用電極
5 保護膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】 窒化物系化合物半導体素子の表面を、AlyInxGa1-x-yN(0≦x<1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で示される保護膜で覆ったことを特徴とする半導体素子。
【請求項2】 前記半導体素子がワイヤーボンディング用電極を備えており、該電極の少なくとも一部が、表面保護膜から露出されていることを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
【請求項3】 上記表面保護膜が、有機金属気相エピタキシャル成長法を用いて形成された低温成長の膜であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
【請求項4】 上記表面保護膜が非晶質、或いは多結晶体であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
【請求項5】 上記表面保護膜の少なくとも外表面側は、実質的にIn及びGaを含まないことを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
【請求項6】 上記表面保護膜が形成される半導体素子の表面側を、GaNを主成分とする化合物半導体材料で構成することを特徴とする請求項1記載の半導体素子。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【公開番号】特開2002−198563(P2002−198563A)
【公開日】平成14年7月12日(2002.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−393229(P2000−393229)
【出願日】平成12年12月25日(2000.12.25)
【出願人】(000003263)三菱電線工業株式会社 (734)
【Fターム(参考)】