説明

半導体装置及びそのテスト方法

【課題】第1メモリと、第1メモリとはデータの記憶方式が異なる第2メモリとを同時にテストすること。
【解決手段】本発明の半導体装置(100)は、複数のセクタに分割された第1メモリセルアレイ(10;10−1)と消去時間設定レジスタ(14)とを備えた第1メモリ(101)と、第1メモリセルアレイ(10;10−1)とはデータの記憶方式が異なる第2メモリセルアレイ(20;20−1)を備えた第2メモリ(102)とを具備している。まず、1セクタに格納されたデータを消去する消去時間を保証するためのセクタ消去保証時間を消去時間設定レジスタ(14)に設定する。次に、セクタ消去保証時間内に複数のセクタのうちの選択セクタに格納されたデータを消去するセクタ消去テストを実行し、セクタ消去テストが実行されているときに、第2メモリセルアレイ(20;20−1)に対するデータ保持テストを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びそのテスト方法に関し、特に、データの記憶方式が異なる複数のメモリを備えた半導体装置をテストするテスト方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のシステムの高度化、高機能化に伴い、データの記憶方式が異なる複数のメモリを同一パッケージ内に搭載するMCP(Multi−Chip−Package)が実用化されている。それに伴い、メモリ容量は増大の一途にある。これらのメモリに対して当然ながら出荷前に機能をチェックするテストを実施する必要がある。しかし、パッケージに搭載されるメモリの種類や容量が増えれば増えるほど、テストを実施したときのテスト時間が長くなってしまう。その結果、テストによるテストコストが増大し、安価に半導体装置を提供できない問題が生じてしまう。そのため、テスト時間を短縮してテストコストを削減することができる半導体装置とそのテスト方法が望まれている。
【0003】
テスト時間を短縮してテストコストを削減する第1従来技術が、特開2001−67895号公報(特許文献1)に記載されている。第1従来技術において、特許文献1の図1に示されるように、半導体装置31は、構成の異なるメモリ回路32、33と、これらの動作試験を実施するために動作制御用スキャンチェーン34、信号制御回路、35、36、故障判定回路37、38、信号合成回路としてのOR回路39を含み、これらは1つのチップ上に形成されている。この第1従来技術では、メモリ回路32、33に同時に1つの試験パターンデータを供給して両メモリ回路32、33の動作試験を実施することにより、試験時間の短縮を図るものである。
【0004】
また、テスト時間を短縮してテストコストを削減する第2従来技術が、特開2002−304898号公報(特許文献2)に記載されている。第2従来技術では、特許文献2の図2、図4に示されるように、SRAMチップの各メモリセルに所定のデータを書き込んだ後、SRAMチップの電源VDDSを通常のレベルよりも低い電圧に設定し、SRAMチップのチップイネーブル信号#CEの信号レベルをハイレベル「H」にしてSRAMチップをスタンバイ状態に設定したデータ保持期間に、フラッシュチップの種々のテストを行い、テスト時間の短縮を図るものである。
【0005】
また、テスト時間を短縮してテストコストを削減する第3従来技術が、特開2003−346499号公報(特許文献3)に記載されている。第3従来技術では、特許文献3の図1(第1の実施形態)、図2(第1のテストパターン)、及び図3(図1のデータ書込テストのフローチャート)に示されるように、フラッシュROM40とロジック回路30を搭載した半導体装置において、フラッシュROMの書込み期間(テストパターンを入力する必要のない待ち時間)を利用してこの期間内にロジック回路30をテストするもので、制御用外部端子53−2から入力されるモード選択信号modeに基づいて、ロジック回路30のテストの入力経路と、フラッシュROM40のテストのための入力経路とのいずれか一方を選択する切換手段を有することを特徴としている。
【0006】
第3従来技術について具体的に説明する。まず、プログラムを実行させ(特許文献3の図3のステップS1)、フラッシュROM40を書き込むためのパターン入力期間T1が経過する(特許文献3の図2、その図3のステップS2)。このとき、モード選択信号modeにより、セレクタ62−11、62−12、62−21、・・・が、ロジック回路30側に切り換えられ、外部端子51−1、51−2、・・・からテストデータの経路が、フラッシュROM40側からロジック回路30側へ切り換わる(特許文献3の図3のステップS3)。フラッシュROM40は書込み期間T2の待ち状態(時間200μs)になっているので(特許文献3の図2、その図3のステップS4)、書込み期間T2と同一期間のロジックパターン入力期間T3の間、ロジック回路30をテストするためのロジックテストパターンを200μs以下で外部端子51−1、51−2、・・・に入力する(特許文献3の図2、その図3のステップS5)。このステップS5において、入力されたロジックテストパターンは、セレクタ61−11、61−12、62−11、62−12、63−11、63−12、・・・を介して、ロジック回路30へ送られる。すると、ロジック回路30で所定のテスト動作が行われ、このテスト結果が、セレクタ63−31、62−21、61−31、・・・を介して、外部端子52−1、・・・から出力されていく。このテスト結果は、テスターで検査され、ロジック回路30が正常に動作しているか否かの検査が行われる。一方、フラッシュROM40の書込み期間T2では、1ワード目のメモリのテストパターンが、1ワード分のメモリセルに書き込まれていく。時間200μsが経過して書込み期間T2が経過した場合、モード選択信号modeにより、セレクタ62−11、62−12、62−21、・・・がフラッシュROM40側に切り換わり、テストデータの経路がロジック回路30側からフラッシュROM40側へ切り換わる(特許文献3の図3のステップS6)。フラッシュROM40の全ビットの書込みが終了したか否かが判定される。この場合、1ワード分だけの書込みしか行われていないので(特許文献3の図3のステップS7−NO)、上記のステップS2に戻り、フラッシュROM40に対し、2ワード目のメモリセルへのメモリテストパターンの書込みが、上記と同様にして実行される。以上の処理を、フラッシュROM40のメモリセル分繰り返され、メモリテストパターンの全ビットの書込みが終了した場合、プログラムの実行が終了する(特許文献3の図3のステップS7−YES、S8)。プログラムの実行が終了すると、全ビットのデータが、セレクタ63−41、62−21、61−31、・・・を介して、外部端子52−1、・・・から出力される。読み出されたデータは、テスターで検査され、フラッシュROMが正常に動作しているか否かが検査される。
【0007】
また、テスト時間を短縮してテストコストを削減する技術に関連する技術を、第4従来技術として紹介する。その第4従来技術が、特開平7−13954号公報(特許文献4)に記載されている。第4従来技術では、特許文献4の図1に示されるように、マイクロ・コンピュータは、EEPROM12を内蔵し、EEPROM12を含めたマイクロ・コンピュータ全体をプログラムによって制御するCPU11を備えている。そのマイクロ・コンピュータは、更に、スクリーニング専用テスト回路16と、スクリーニング回数レジスタとを備えている。スクリーニング専用テスト回路16は、CPU11の制御によって実施されるEEPROM12以外のテストとは独立して、EEPROM12の一部又は全部の記憶領域に対しデータの書込み及び消去をいってスクリーニングを実施する。このとき、スクリーニング専用テスト回路16は、データの書込み又は消去の少なくとも一方に基づきスクリーニング回数をカウントする。スクリーニング回数レジスタは、EEPROM又は他のEEPROMで構成され、スクリーニング専用テスト回路16のカウント値を記憶する。
【0008】
【特許文献1】特開2001−67895号公報
【特許文献2】特開2002−304898号公報
【特許文献3】特開2003−346499号公報
【特許文献4】特開平7−13954号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来技術には次のような問題点がある。
【0010】
第1従来技術では、1つの試験パターンを同時に複数のメモリ回路に供給する構成である。このため、第1従来技術では、複数のメモリ回路が共にRAMのような同一種類の場合は適用可能であるが、RAMとフラッシュメモリのようなデータの記憶方式が異なるメモリの場合は、テスト内容、スピード等のテスト条件が異なるため、同時に測定できないという問題点がある。
【0011】
特許文献2には、このデータ保持期間にフラッシュチップをどう制御して同時にテストを実施するのか、についての具体的な記述がない。例えばSRAMチップとフラッシュメモリチップでメモリ容量が異なる場合やIO端子数が異なる場合のSRAMチップとフラッシュメモリチップの各アドレス端子、IO端子の制御方法が不明である。更に、第2従来技術では、SRAMチップの電源VDDSを下げた状態でフラッシュチップのテストを実施しているので、SRAMチップの電源とフラッシュメモリチップの電源を同一の電源から供給する場合においては、同時にテストできないという問題点がある。
【0012】
第3従来技術では、フラッシュROM40の書込み期間中に他の回路(ロジック回路30)のテストを実施し、テスト時間の短縮を図っているが、フラッシュROM40の1ワード分の書込み期間単位で他の回路のテストが実施されるので、テスト時間が長いテストは同時に実行できないという問題点がある。すなわち、第3従来技術をフラッシュROM40とDRAMに適用し、DRAMのデータ保持テストをフラッシュROM40の書込み期間中に実行しようとした場合、フラッシュメモリの1ワード分の書込み期間が通常数μs〜数100μsであるのに対し、DRAMのデータ保持テストでは数100msの時間が通常必要になる。従って、第3従来技術では、フラッシュROM40と同時にテストできるテスト内容が限定され、テスト時間を短縮するという効果が得られない。また、テストを同時に実行するために、フラッシュROM40の書込み期間を必要以上に長くした場合、書込み期間の規格を保証できないという問題点もある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用する番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0014】
本発明の半導体装置(100)は、
複数のセクタに分割された第1メモリセルアレイ(10;10−1)と、1セクタに格納されたデータを消去する消去時間を保証するためのセクタ消去保証時間が設定される消去時間設定レジスタ(14)と、前記セクタ消去保証時間内に前記複数のセクタのうちの選択セクタに格納されたデータを消去するセクタ消去テストを実行する第1制御回路(13)とを備えた第1メモリ(101)と、
前記第1メモリセルアレイ(10;10−1)とはデータの記憶方式が異なる第2メモリセルアレイ(20;20−1)と、前記セクタ消去テストが実行されているときに、前記第2メモリセルアレイ(20;20−1)に対するデータ保持テストを実行する第2制御回路(23)とを備えた第2メモリ(102)と
を具備している。
【発明の効果】
【0015】
本発明の半導体装置(100)では、第1メモリ(101)の内部に1セクタの消去時間の保証値(セクタ消去保証時間)を設定する消去時間設定レジスタ(14)を搭載しているので、複数のセクタのうちの選択セクタに格納されたデータを順次消去する「複数セクタ消去テスト」実行中に1セクタの消去時間の保証が可能となる。この「複数セクタ消去テスト」実行中に第2メモリ(102)を活性化して同時にテストするように制御することにより、第2メモリ(102)のデータ保持テスト等の長いテストを第1メモリ(101)のテストと同時実行させることが可能となる。例えば、1セクタの消去時間は通常数100msecかかるため、1セクタのセクタ消去保証時間として500msecを消去時間設定レジスタ(14)に設定した場合、「8セクタ消去」を実行したときに4秒の時間をまとめて確保できるので、第2メモリ(102)のデータ保持テスト等の長いテストを同時に実行させることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に添付図面を参照して、本発明の半導体装置について詳細に説明する。
【0017】
(第1実施形態)
[構成]
図1は、本発明の第1実施形態による半導体装置100の構成を示すブロック図である。第1実施形態による半導体装置100は、複数のメモリとして第1メモリ101、第2メモリ102を備えている。第1メモリ101と第2メモリ102は、その内部のメモリセルのデータの記憶方式が異なり、例えば、第1メモリ101がフラッシュメモリであり、第2メモリ102がRAM(DRAMもしくはSRAM)であるものとする。
【0018】
半導体装置100は、更に、外部端子として、外部アドレス端子AD_C1〜AD_Cn(nは1以上の整数)、AD_R1〜AD_Rm(mは1以上の整数)と、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci(iは1以上の整数)、IO_R1〜IO_Rj(jは1以上の整数)とを備えている。外部アドレス端子AD_C1〜AD_Cnは、フラッシュメモリ101及びRAM102に共通して使用される。外部アドレス端子AD_R1〜AD_Rmは、RAM102のみに使用される。外部入出力端子IO_C1〜IO_Ciは、フラッシュメモリ101及びRAM102に共通して使用される。外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjは、RAM102のみに使用される。実際には、外部アドレス端子AD_C1〜AD_Cnはn個の端子であり、外部アドレス端子AD_R1〜AD_Rmはm個の端子であるが、簡略化のため省略して図示している。又、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ciはi個の端子であり、外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjはj個の端子であるが、簡略化のため省略して図示している。
【0019】
例えば、フラッシュメモリ101が32Mビット(2Mワード×16ビット構成)のフラッシュメモリで、RAM102が256Mビット(8Mワード×32ビット構成)のRAMであるものとする。この場合、半導体装置100は、外部端子として、21個の共通の外部アドレス端子AD_C1〜AD_C21(n=21)と、2個のRAM専用の外部アドレス端子AD_R1〜AD_R2(m=2)と、16個の共通の外部入出力端子IO_C1〜IO_C16(i=16)と、16個のRAM専用の外部入出力端子IO_R1〜IO_R16(j=16)を備えていることになる。
【0020】
半導体装置100は、更に、外部端子として、外部制御端子NOE、NWE、NCE_F、NCE_Rを備えている。外部制御端子NOEは、フラッシュメモリ101及びRAM102の出力を制御するための端子である。外部制御端子NWEは、フラッシュメモリ101、RAM102の書込みを制御するための端子である。外部制御端子NCE_Fは、フラッシュメモリ101の活性/非活性を制御するための端子である。外部制御端子NCE_Rは、RAM102の活性/非活性を制御するための端子である。
【0021】
フラッシュメモリ101は、第1メモリ回路10と、第1データ入出力回路11と、第1アドレスラッチ回路12と、第1制御回路13と、第1データ入出力端子群15と、第1アドレス入力端子群16と、第1制御端子群17と、消去時間設定レジスタ14とを備えている。第1データ入出力端子群15は、それぞれ、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ciに接続されたi本の外部データ入出力線に接続されている。第1データ入出力回路11は、第1データ入出力端子群15に接続されている。第1アドレス入力端子群16は、それぞれ、外部アドレス端子AD_C1〜AD_Cnに接続されたn本の外部アドレス入力線に接続されている。第1アドレスラッチ回路12は、第1アドレス入力端子群16に接続されている。第1制御端子群17は、それぞれ、外部制御端子NOE、NWE、及びNCE_Fに接続された外部制御線群に接続されている。第1制御回路13は、第1制御端子群17、第1データ入出力回路11、第1アドレスラッチ回路12に接続され、第1メモリ回路10の書込み/消去/読出し動作を制御する。消去時間設定レジスタ14は、第1制御回路13と第1アドレスラッチ回路12の出力を入力し、第1メモリ回路10内のメモリセルの消去単位である「セクタ」に対する消去時間を設定する。
【0022】
RAM102は、第2メモリ回路20と、第2データ入出力回路21と、第2アドレスラッチ回路22と、第2制御回路23と、第2データ入出力端子群25と、第2アドレス入力端子群26と、第2制御端子群27とを備えている。第2データ入出力端子群25は、それぞれ、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに接続されたi本の外部データ入出力線及びj本の外部データ入出力線に接続されている。第2データ入出力回路21は、第2データ入出力端子群25に接続されている。第2アドレス入力端子群26は、それぞれ、外部アドレス端子AD_C1〜AD_Cn及び外部アドレス端子AD_R1〜AD_Rmに接続されたn本の外部アドレス入力線及びm本の外部アドレス入力線に接続されている。第2アドレスラッチ回路22は、第2アドレス入力端子群26に接続されている。第2制御端子群27は、それぞれ、外部制御端子NOE、NWE、及びNCE_Fに接続された外部制御線群に接続されている。第2制御回路23は、第2制御端子群27、第2データ入出力回路21、第2アドレスラッチ回路22に接続され、第2メモリ回路20の書込み/消去/読出し動作を制御する。
【0023】
図2は、図1の第1メモリ回路10の構成を示すブロック図である。第1メモリ回路10は、第1メモリセルアレイ10−1と、第1Xデコーダ10−2と、第1Yデコーダ10−3と、第1センスアンプ・データラッチ回路10−4とを備えている。第1メモリセルアレイ10−1は、フラッシュメモリセルがマトリックス状に配置されている。この第1メモリセルアレイ10−1の内部は、フラッシュメモリセルの消去単位である「セクタ」に分割されており、本実施形態では、第1メモリセルアレイ10−1が64個のセクタに分割されている例を示したものである。第1Xデコーダ10−2は、第1アドレスラッチ回路12の出力である第1内部アドレス信号Ad11〜Ad1n及び第1制御回路13の出力である内部制御信号群C1nを入力し、第1メモリセルアレイ10−1のXアドレスを選択する。第1Yデコーダ10−3は、第1内部アドレス信号Ad11〜Ad1n及び内部制御信号群C1nを入力し、第1メモリセルアレイ10−1のYアドレスを選択する。第1センスアンプ・データラッチ回路10−4は、内部制御信号群C1nを入力し、読み出し時に第1メモリセルアレイ10−1からの読出データとして第1出力内部データDo11〜Do1iを第1データ入出力回路11に供給し、書込み時に第1入力内部データDi11〜Di1iを書込データとして第1メモリセルアレイ10−1に書き込む。
【0024】
図3は、図1の第1データ入出力回路11の構成を示すブロック図である。第1データ入出力回路11は、それぞれ、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ciに接続された同一の構成である(1)〜(i)の部分回路を備えている。ここで、説明を簡単にするために、(1)の部分回路のみ詳細に図示しているが、(2)〜(i)の部分回路についても同様である。
【0025】
第1データ入出力回路11の(1)〜(i)の部分回路は、それぞれ、入出力端子IO_C1〜IO_Ciに接続されたデータ出力回路11−11、データ入力回路11−21、及びデータコマンド入力回路11−31を備えている。(1)〜(i)の部分回路のデータ出力回路11−11は、それぞれ、第1メモリ回路10から出力された第1出力内部データDo11〜Do1iと、第1制御回路13から出力された第1メモリ出力制御信号oe1とを入力し、出力信号Dob11〜Dob1iを入出力端子IO_C1〜IO_Ciに出力する。(1)〜(i)の部分回路のデータ入力回路11−21は、それぞれ、入出力端子IO_C1〜IO_Ciに供給された信号と、第1制御回路13から出力された第1メモリ活性化信号ce1、第1メモリ書込み制御信号we1とを入力し、第1入力内部データDi11〜Di1iを第1メモリ回路10に出力する。(1)〜(i)の部分回路のデータコマンド入力回路11−31は、それぞれ、入出力端子IO_C1〜IO_Ciに供給された信号と、第1制御回路13から出力された第1メモリ活性化信号ce1、第1メモリ書込み制御信号we1とを入力し、内部データコマンド信号cdd1〜cddiを第1制御回路13に出力する。
【0026】
上記のデータ出力回路11−11、データ入力回路11−21、及びデータコマンド入力回路11−31について、第1データ入出力回路11の(1)の部分回路を用いて説明する。
【0027】
データ出力回路11−11は、インバータID11と、インバータID12と、インバータID13と、NAND回路NANDD11と、NOR回路NORD12と、Pチャネル型MOSFET(以下、P型トランジスタと称する)QPD11と、Nチャネル型MOSFET(以下、N型トランジスタと称する)QND11とを備えている。インバータID11は、第1メモリ回路10から第1出力内部データDo11を入力し、インバータID12は、インバータID11の出力を入力する。インバータID13は、第1制御回路13から第1メモリ出力制御信号oe1を入力する。NAND回路NANDD11は、第1制御回路13から第1メモリ出力制御信号oe1を入力し、インバータID12の出力を入力する。NOR回路NORD12は、インバータID12の出力とインバータID13の出力とを入力する。P型トランジスタQPD11は、そのソースが電源CC1に接続され、そのドレインがN型トランジスタQND11のドレインに接続されている。N型トランジスタQND11のソースは電源GND1に接続されている。即ち、接地されている。P型トランジスタQPD11のゲートは、NAND回路NANDD11の出力に接続され、N型トランジスタQND11のゲートは、NOR回路NORD12の出力に接続され、P型トランジスタQPD11及びN型トランジスタQND11のドレインは、その出力として出力信号Dob11を入出力端子IO_C1に出力する。
【0028】
データ入力回路11−21は、NAND回路NANDI11と、インバータII11と、インバータII12と、インバータII13と、ラッチ回路LAI11とを備えている。NAND回路NANDI11は、入出力端子IO_C1に供給された信号を入力し、第1制御回路13から出力された第1メモリ活性化信号ce1及び第1メモリ書込み制御信号we1を入力する。インバータII11は、NAND回路NANDI11の出力を入力し、インバータII12は、インバータII11の出力を入力し、インバータII13は、インバータII12の出力を入力する。ラッチ回路LAI11は、インバータII13の出力を入力し、その出力として第1入力内部データDi11を第1メモリ回路10に出力する。
【0029】
コマンド入力回路11−31は、NAND回路NANDC11と、インバータIC11と、インバータIC12と、インバータIC13と、ラッチ回路LAC11とを備えている。NAND回路NANDC11は、入出力端子IO_C1に供給された信号を入力し、第1制御回路13から出力された第1メモリ活性化信号ce1及び第1メモリ書込み制御信号we1を入力する。インバータIC11は、NAND回路NANDC11の出力を入力し、インバータIC12は、インバータIC11の出力を入力し、インバータIC13は、インバータIC12の出力を入力する。ラッチ回路LAC11は、インバータIC13の出力を入力し、その出力として内部データコマンド信号cdd1を第1制御回路13に出力する。
【0030】
図4は、図1の第1アドレスラッチ回路12の構成を示すブロック図である。第1アドレスラッチ回路12は、それぞれ、外部アドレス端子AD_C1〜AD_Cnに接続された同一の構成である(1)〜(n)の部分回路を備えている。ここで、説明を簡単にするために、(1)の部分回路のみ詳細に図示しているが、(2)〜(n)の部分回路についても同様である。
【0031】
第1アドレスラッチ回路12の(1)〜(n)の部分回路は、それぞれ、アドレス端子AD_C1〜AD_Cnに接続されたアドレス入力回路12−11、アドレスコマンド入力回路12−21を備えている。(1)〜(n)の部分回路のアドレス入力回路12−11は、それぞれ、アドレス端子AD_C1〜AD_Cnに供給された信号と、第1制御回路13から出力された第1メモリ活性化信号ce1とを入力し、第1内部アドレス信号Ad11〜Ad1nを第1メモリ回路10に出力する。(1)〜(n)の部分回路のアドレスコマンド入力回路12−21は、それぞれ、アドレス端子AD_C1〜AD_Cnに供給された信号と、第1制御回路13から出力された第1メモリ活性化信号ce1、第1メモリ書込み制御信号we1とを入力し、内部アドレスコマンド信号cda1〜cdanを第1制御回路13と消去時間設定レジスタとに出力する。
【0032】
上記のアドレス入力回路12−11、アドレスコマンド入力回路12−21について、第1アドレスラッチ回路12の(1)の部分回路を用いて説明する。
【0033】
アドレス入力回路12−11は、NAND回路NANDA11と、インバータIA11と、インバータIA12と、インバータIA13と、ラッチ回路LAA11とを備えている。NAND回路NANDA11は、アドレス端子AD_C1に供給された信号を入力し、第1制御回路13から出力された第1メモリ活性化信号ce1を入力する。インバータIA11は、NAND回路NANDA11の出力を入力し、インバータIA12は、インバータIA11の出力を入力し、インバータIA13は、インバータIA12の出力を入力する。ラッチ回路LAA11は、インバータIA13の出力を入力し、その出力として第1内部アドレス信号Ad11を第1メモリ回路10に出力する。
【0034】
アドレスコマンド入力回路12−21は、NAND回路NANDC21と、インバータIC21と、インバータIC22と、インバータIC23と、ラッチ回路LAC21とを備えている。NAND回路NANDC21は、アドレス端子AD_C1に供給された信号を入力し、第1制御回路13から出力された第1メモリ活性化信号ce1、第1メモリ書込み制御信号we1を入力する。インバータIC21は、NAND回路NANDC21の出力を入力し、インバータIC22は、インバータIC21の出力を入力し、インバータIC23は、インバータIC22の出力を入力する。ラッチ回路LAC21は、インバータIC23の出力を入力し、その出力として内部アドレスコマンド信号cda1を第1制御回路13と消去時間設定レジスタとに出力する。
【0035】
図5は、図1の消去時間設定レジスタ14の構成を示すブロック図である。消去時間設定レジスタ14は、4ビットカウンタ14−1(上記のnを4とする)と、レジスタ14−2と、NOR回路NORC1と、ラッチ回路LACとを備えている。4ビットカウンタ14−1は、T−フリップフロップ(以下、フリップフロップと称する)T−FF1、T−FF2、T−FF3、T−FF4を備えている。レジスタ14−2は、ラッチ回路LAE1、LAE2、LAE3、LAE4を備えている。
【0036】
ラッチ回路LAE1〜LAE4は、それぞれ、第1アドレスラッチ回路12の(1)〜(4)の部分回路から出力された内部アドレスコマンド信号cda1〜cda4を入力する。また、ラッチ回路LAE1〜LAE4は、第1制御回路13から出力されたデータ入力モード信号comert、消去モード信号eraを入力する。消去時間設定レジスタ14のデータ入力モード時において、データ入力モード信号comertの信号レベルがハイレベル「H」となり、消去モード信号eraの信号レベルがローレベル「L」となる。一方、消去時間設定レジスタ14の消去モード時において、データ入力モード信号comertの信号レベルが「L」となり、消去モード信号eraの信号レベルが「H」となる。
【0037】
フリップフロップT−FF1は、そのクロック入力端子Tに消去パルス信号erplsが入力され、そのセット端子Sにラッチ回路LAE1の出力が入力される。フリップフロップT−FF2は、そのクロック入力端子TにフリップフロップT−FF1の反転出力#Qが入力され、そのセット端子Sにラッチ回路LAE2の出力が入力される。フリップフロップT−FF3は、そのクロック入力端子TにフリップフロップT−FF2の反転出力#Qが入力され、そのセット端子Sにラッチ回路LAE3の出力が入力される。フリップフロップT−FF4は、そのクロック入力端子TにフリップフロップT−FF3の反転出力#Qが入力され、そのセット端子Sにラッチ回路LAE4の出力が入力される。NOR回路NORC1は、フリップフロップT−FF1、T−FF2、T−FF3、T−FF4の出力Qをそれぞれ出力信号F1、F2、F3、F4として入力する。ラッチ回路LACは、NOR回路NORC1の出力を入力し、その出力として消去制御信号erconを出力する。
【0038】
図7は、図1の第2メモリ回路20の構成を示すブロック図である。第2メモリ回路20は、第2メモリセルアレイ20−1と、第2Xデコーダ20−2と、第2Yデコーダ20−3と、第2センスアンプ・データラッチ回路20−4とを備えている。第2メモリセルアレイ20−1は、RAMメモリセルがマトリックス状に配置されている。第2Xデコーダ20−2は、第2アドレスラッチ回路22の出力である第2内部アドレス信号Ad21〜Ad2k(kは(m+n)を満たす整数)及び第2制御回路23の出力である内部制御信号群C2nを入力し、第2メモリセルアレイ20−1のXアドレスを選択する。第2Yデコーダ20−3は、第2内部アドレス信号Ad21〜Ad2k及び内部制御信号群C2nを入力し、第2メモリセルアレイ20−1のYアドレスを選択する。第2センスアンプ・データラッチ回路20−4は、内部制御信号群C2nを入力し、読み出し時に第2メモリセルアレイ20−1からの読出データとして第2出力内部データDo21〜Do2h(hは、(i+j)を満たす整数)を第2データ入出力回路21に供給し、書込み時に第2入力内部データDi21〜Di2hを書込データとして第2メモリセルアレイ20−1に書き込む。
【0039】
図8は、図1の第2データ入出力回路21の構成を示すブロック図である。第2データ入出力回路21は、それぞれ、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ciに接続された同一の構成である(1)〜(i)の第1部分回路と、外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに出力が接続された同一の構成である(1)〜(j)の第2部分回路とを備えている。ここで、説明を簡単にするために、(1)の第1及び第2部分回路のみ詳細に図示しているが、(2)〜(i)の第1及び第2部分回路についても同様である。
【0040】
第2データ入出力回路21の(1)〜(i)の第1部分回路は、それぞれ、入出力端子IO_C1〜IO_Ciに接続されたデータ出力回路21−11及びデータ入力回路21−21を備えている。(1)〜(i)の第1部分回路のデータ出力回路21−11は、それぞれ、第2メモリ回路20から出力された第2出力内部データDo21〜Do2iと、第2制御回路23から出力された第2メモリ出力制御信号oe2とを入力し、出力信号Dob21〜Dob2iを入出力端子IO_C1〜IO_Ciに出力する。(1)〜(i)の部分回路のデータ入力回路21−21は、それぞれ、入出力端子IO_C1〜IO_Ciに供給された信号と、第2制御回路23から出力された第2メモリ活性化信号ce2、第2メモリ書込み制御信号we2とを入力し、第2入力内部データDi21〜Di2iを第2メモリ回路20に出力する。
【0041】
(1)〜(j)の第2部分回路は、それぞれ、入出力端子IO_R1〜IO_Rjに接続されたデータ出力回路21−31及びデータ入出力回路21−41を備えている。(1)〜(j)の第2部分回路のデータ出力回路21−31は、それぞれ、第2出力内部データDo2(i+1)〜Do2hと、第2制御回路23から出力された第2メモリ出力制御信号oe2とを入力し、出力信号Dob31〜Dob3jを入出力端子IO_R1〜IO_Rjに出力する。(1)〜(j)の第2部分回路のデータ入力回路21−41は、それぞれ、入出力端子IO_R1〜IO_Rjに供給された信号と、第2制御回路23から出力された第2メモリ活性化信号ce2、第2メモリ書込み制御信号we2とを入力し、第2入力内部データDi2(i+1)〜Di2hを第2メモリ回路20に出力する。
【0042】
上記のデータ出力回路21−11及びデータ入力回路21−21について、第2データ入出力回路21の(1)の第1部分回路を用いて説明し、上記のデータ出力回路21−31及びデータ入出力回路21−41について、第2データ入出力回路21の(1)の第2部分回路を用いて説明する。
【0043】
データ出力回路21−11は、インバータID21と、インバータID22と、インバータID23と、NAND回路NANDD21と、NOR回路NORD22と、P型トランジスタQPD21と、N型トランジスタQND21とを備えている。インバータID21は、第2メモリ回路20から第2出力内部データDo21を入力し、インバータID22は、インバータID21の出力を入力する。インバータID23は、第2制御回路23から第2メモリ出力制御信号oe2を入力する。NAND回路NANDD21は、第2制御回路23から第2メモリ出力制御信号oe2を入力し、インバータID22の出力を入力する。NOR回路NORD22は、インバータID22の出力とインバータID23の出力とを入力する。P型トランジスタQPD21は、そのソースが電源CC2に接続され、そのドレインがN型トランジスタQND21のドレインに接続されている。N型トランジスタQND21のソースは電源GND2に接続されている。即ち、接地されている。P型トランジスタQPD21のゲートは、NAND回路NANDD21の出力に接続され、N型トランジスタQND21のゲートは、NOR回路NORD22の出力に接続され、P型トランジスタQPD21及びN型トランジスタQND21のドレインは、その出力として出力信号Dob21を入出力端子IO_C1に出力する。
【0044】
データ入力回路21−21は、NAND回路NANDI21と、インバータII21と、インバータII22と、インバータII23と、ラッチ回路LAI21とを備えている。NAND回路NANDI21は、入出力端子IO_C1に供給された信号を入力し、第2制御回路23から出力された第2メモリ活性化信号ce2及び第2メモリ書込み制御信号we2を入力する。インバータII21は、NAND回路NANDI21の出力を入力し、インバータII22は、インバータII21の出力を入力し、インバータII23は、インバータII22の出力を入力する。ラッチ回路LAI21は、インバータII23の出力を入力し、その出力として第2入力内部データDi21を第2メモリ回路20に出力する。
【0045】
データ出力回路21−31は、インバータID24と、インバータID25と、インバータID26と、NAND回路NANDD23と、NOR回路NORD24と、P型トランジスタQPD22と、N型トランジスタQND22とを備えている。インバータID24は、第2メモリ回路20から第2出力内部データDo2(i+1)を入力し、インバータID25は、インバータID24の出力を入力する。インバータID26は、第2制御回路23から第2メモリ出力制御信号oe2を入力する。NAND回路NANDD23は、第2制御回路23から第2メモリ出力制御信号oe2を入力し、インバータID25の出力を入力する。NOR回路NORD24は、インバータID25の出力とインバータID26の出力とを入力する。P型トランジスタQPD22は、そのソースが電源CC2に接続され、そのドレインがN型トランジスタQND22のドレインに接続されている。N型トランジスタQND22のソースは電源GND2に接続されている。即ち、接地されている。P型トランジスタQPD22のゲートは、NAND回路NANDD23の出力に接続され、N型トランジスタQND22のゲートは、NOR回路NORD24の出力に接続され、P型トランジスタQPD22及びN型トランジスタQND22のドレインは、その出力として出力信号Dob31を入出力端子IO_C1に出力する。
【0046】
データ入力回路21−41は、NAND回路NANDI24と、インバータII24と、インバータII25と、インバータII26と、ラッチ回路LAI22とを備えている。NAND回路NANDI24は、入出力端子IO_R1に供給された信号を入力し、第2制御回路23から出力された第2メモリ活性化信号ce2及び第2メモリ書込み制御信号we2を入力する。インバータII24は、NAND回路NANDI24の出力を入力し、インバータII25は、インバータII24の出力を入力し、インバータII26は、インバータII25の出力を入力する。ラッチ回路LAI22は、インバータII26の出力を入力し、その出力として第2入力内部データDi2(1+i)を第2メモリ回路20に出力する。
【0047】
図9は、図1の第2アドレスラッチ回路22の構成を示すブロック図である。第2アドレスラッチ回路22は、それぞれ、外部アドレス端子AD_C1〜AD_Cnに接続された同一の構成である(1)〜(n)の第1部分回路と、外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに出力が接続された同一の構成である(1)〜(j)の第2部分回路とを備えている。ここで、説明を簡単にするために、(1)の第1及び第2部分回路のみ詳細に図示しているが、(2)〜(i)の第1及び第2部分回路についても同様である。
【0048】
第2アドレスラッチ回路22の(1)〜(n)の第1部分回路は、それぞれ、入出力端子IO_C1〜IO_Cnに接続されたデータ出力回路22−11及びデータ入力回路22−21を備えている。(1)〜(n)の第1部分回路のアドレス入力回路22−11は、それぞれ、アドレス端子AD_C1〜AD_Cnに供給された信号と、第2制御回路23から出力された第2メモリ活性化信号ce2とを入力し、第2内部アドレス信号Ad21〜Ad2nを第2メモリ回路20に出力する。(1)〜(n)の第1部分回路のアドレス入力回路22−21は、それぞれ、アドレス端子AD_R1〜AD_Rmに供給された信号と、第2制御回路23から出力された第2メモリ活性化信号ce2、第2メモリ書込み制御信号we2とを入力し、第2内部アドレス信号Ad2(n+1)〜Ad2kを第2メモリ回路20に出力する。
【0049】
アドレス入力回路22−11は、NAND回路NANDA21と、インバータIA21と、インバータIA22と、インバータIA23と、ラッチ回路LAA21とを備えている。NAND回路NANDA21は、アドレス端子AD_C1に供給された信号を入力し、第2制御回路23から出力された第2メモリ活性化信号ce2を入力する。インバータIA21は、NAND回路NANDA21の出力を入力し、インバータIA22は、インバータIA21の出力を入力し、インバータIA23は、インバータIA22の出力を入力する。ラッチ回路LAA21は、インバータIA23の出力を入力し、その出力として第2内部アドレス信号Ad21を第2メモリ回路20に出力する。
【0050】
アドレス入力回路22−21は、NAND回路NANDA24と、インバータIA24と、インバータIA25と、インバータIA26と、ラッチ回路LAA31とを備えている。NAND回路NANDA31は、アドレス端子AD_C1に供給された信号を入力し、第2制御回路23から出力された第2メモリ活性化信号ce2を入力する。インバータIA24は、NAND回路NANDA31の出力を入力し、インバータIA25は、インバータIA24の出力を入力し、インバータIA26は、インバータIA25の出力を入力する。ラッチ回路LAA31は、インバータIA26の出力を入力し、その出力として第2内部アドレス信号Ad2(n+1)を第2メモリ回路20に出力する。
【0051】
[動作]
本発明の第1実施形態による半導体装置100の動作を説明する。本実施形態では、フラッシュメモリ101の複数のセクタのうちの、選択された選択セクタ(一部あるいは全てのセクタ)に格納されたデータを消去する「複数セクタ消去テスト」期間中に、RAM102に対するデータ保持テスト(又はホールドテスト)を同時に行う場合について説明する。複数セクタ消去テストでは、選択セクタとしてセクタ1(SEC1)、セクタ2(SEC2)、及びセクタ3(SEC3)の順にシリアルにデータを消去する場合について説明する。データ保持テストでは、RAM102の書込み/読出しテスト(以下W/Rテストと称する)について説明する。
【0052】
図11は、複数セクタ消去テストとW/Rテストとを同時に行うときの半導体装置100の各外部端子に供給される信号を示している。信号{AD_R}は、外部アドレス端子AD_R1〜AD_Rmに供給される信号を示している。信号{AD_C}は、外部アドレス端子AD_C1〜AD_Cnに供給される信号を示している。信号{NCE_R}は、外部制御端子NCE_Rに供給される信号を示している。信号{NCE_F}は、外部制御端子NCE_Fに供給される信号を示している。信号{NWE}は、外部制御端子NWEに供給される信号を示している。信号{NOE}は、外部制御端子NOEに供給される信号を示している。信号{IO_C}は、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ciに供給される信号を示している。信号{IO_R}は、外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに供給される信号を示している。
【0053】
図12は、複数セクタ消去テストとW/Rテストとを同時に行うときの半導体装置100の動作を示すフローチャートである。図12に示されるように、本実施形態では、テストの最初に消去時間設定レジスタ14に、良品/不良品を判定するセクタ消去時間の保証値であるセクタ消去保証時間を設定する。これは、複数のセクタに格納されたデータを順次消去する際、各セクタのデータの消去が保証時間内に終了したかどうかを内部判定するためである。もし、このセクタ消去保証時間の設定がされなければ、消去時間がセクタ消去保証時間よりも遅いセクタが存在していた場合、不良としてリジェクトすることができなくなってしまう。図12を用いた詳細な説明については後述する。
【0054】
まず、図5と図6を用いて、セクタ消去時間設定レジスタ14の動作について説明する。本実施形態では、上記のnを4とし、4つの外部アドレス端子AD_C1〜AD_C4から、セクタ消去時間設定レジスタ14にセクタ消去保証時間を設定する場合について説明する。
【0055】
(動作1)
まず、消去時間設定レジスタ14にデータ入力を行うためのコマンドを外部アドレス端子AD_C1〜AD_C4に供給する。このコマンドは、アドレス端子AD_C1〜AD_C4から第1アドレスラッチ回路12を介して第1制御回路13により認識される。このとき、図5に示す消去制御信号erconが「H」となり、第1制御回路13は、消去時間設定レジスタ14をデータ入力モードに設定する。次に、外部アドレス端子AD_C1〜AD_C4に供給される信号{AD_C}を全て「H」とする。これにより、内部アドレスコマンド信号cda1〜cda4が全て「H」となり、レジスタ14−2のラッチ回路LAE1〜LAE4がデータ「1(H)」を保持する(図12のステップS1)。
【0056】
(動作2)
次に、第1制御回路13は、消去時間設定レジスタ14を消去モードに設定し(図12のステップS2以降、詳細は後述)、消去モード信号eraが「H」になると、ラッチ回路LAE1〜LAE4のデータ「1(H)」が4ビットカウンタ14−1のフリップフロップT−FF1〜T−FF4に転送され、各フリップフロップT−FF1〜T−FF4の出力#Qが「1(H)」に初期設定され、NOR回路NORC1の出力は「L」となり、消去制御信号erconは「L」となる(図6の時間t21)。
【0057】
(動作3)
次に、消去パルス信号erplsがフリップフロップT−FF1のクロック入力端子Tに入力されると、順次各フリップフロップT−FF1〜T−FF4で分周され、各フリップフロップT−FF1〜T−FF4の出力#Qが全て「0(L)」となると、NOR回路NORC1の出力が「H」となり、消去制御信号erconは「H」となる(図6の時間t21の後の時間t22)。
【0058】
(動作4)
時間t22から更に消去パルス信号erplsが1サイクル分進むと、各フリップフロップT−FF1〜T−FF4の出力#Qが全て「1(H)」となり、消去制御信号erconは「L」となる(図6の時間t23)。これ以降、t21〜t23の動作(tcyc)が繰り返されることになる。すなわち、出力となる消去制御信号erconには、(1)式で示す時間、下に凸のパルスが発生することになり、この期間をセクタ消去保証時間に設定してフラッシュメモリ101内部の消去動作を制御することが可能になる。
【0059】
t(erase)=15×tp (1)
ここで、tpは消去パルス信号erplsのサイクル時間であり、“15”は4ビットカウンタを適用した場合の数値とする。一般に、nビットカウンタで構成された場合は、t(erase)は(2)式で表される。
t(erase)=(2n−1)×tp (2)
【0060】
図5に示す4ビットカウンタの場合は、(1)式から例えばフラッシュメモリ101の消去時間の保証値(セクタ消去保証時間)が500msecの場合、tpが33msecに設計されていれば、t(erase)=495msecとなり、t(erase)内にセクタに格納されたデータの消去が終了すれば、セクタ消去保証時間を満足していると判定することができる。
【0061】
次に、フラッシュメモリ101の上記の選択セクタとしてセクタ1(SEC1)、セクタ2(SEC2)、及びセクタ3(SEC3)の順にシリアルにデータを消去する「複数セクタ消去テスト」期間中に、RAM102の書込み/読出しテスト(以下W/Rテストと称する)を同時に実施する場合(図12のステップS2以降)の具体的な動作について説明する。
【0062】
(動作1)
図11の時間t1〜t2の期間に信号{NCE_F}を「L」、信号{NCE_R}は「H」に設定し、フラッシュメモリ101を活性化させ、RAM102を非活性とする。この時、第1メモリ活性化信号ce1が「H」となり、図1に示すフラッシュメモリ101の第1データ入出力回路11及び第1アドレスラッチ回路12が活性化され、第2メモリ活性化信号ce2が「L」となり、RAM102の第2データ入出力回路21及び第2アドレスラッチ回路22が非活性となる。更に、信号{NWE}を「L」にして信号{AD_C}及び信号{IO_C}から「複数セクタ消去テスト」を実行するコマンドを入力すると、第1メモリ書込み制御信号we1が「H」となり、図3に示す第1データ入出力回路11のデータ入力回路11−21及びデータコマンド回路11−31が活性化され、図1に示す第1制御回路13にコマンドが取り込まれる(図12のステップS2)。次に、消去を実施するセクタのアドレス(本実施形態の場合、SEC1、SEC2、及びSEC3)を信号{AD_C}から入力すると、同じく第1制御回路13にアドレスが取り込まれる。これらのコマンド、アドレスの入力が完了すると、フラッシュメモリ101は第1制御回路13により消去モードに設定され、図10に示す消去モード信号eraが「H」となり、消去パルス信号erplsが発生され、まず第1内部アドレス信号Ad11〜Ad1nによりSEC1が選択され、SEC1の消去が行われる(図12のステップS3)。
【0063】
(動作2)
フラッシュメモリ101のSEC1の消去期間中(図12のステップS4)、時間t2〜t3の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。この時、第2メモリ活性化信号ce2が「H」となり、図1に示すRAM102の第2データ入出力回路21及び第2アドレスラッチ回路22が活性化され、フラッシュメモリ101の第1データ入出力回路11及び第1アドレスラッチ回路12が非活性となる。更に、信号{NWE}を「L」にし、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{AD_C}及び信号{AD_R}として書込み対象アドレス(アドレス1)を供給する。この時、第2メモリ書込制御信号we2が「H」となり、図8に示す第2データ入出力回路21のデータ入力回路21−21、21−41が活性化され、対象メモリセルが選択され、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{IO_C}及び信号{IO_R}として供給されたデータが書込みデータとしてデータ入力回路21−21、21−41を介して、第1メモリ回路10に書き込まれる(図12のステップS21)。
【0064】
(動作3)
時間t3〜t4の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。信号{NOE}を「L」にすることにより、第2メモリ出力制御信号oe2が「H」となり、図8に示す第2データ入出力回路21のデータ出力回路21−11、21−31が活性化され、アドレス1のメモリセルからデータが読出しデータとして読み出される。その読出しデータは、データ出力回路21−11、21−31を介して信号{IO_C}及び信号{IO_R}として外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに出力され、テスターにより書込みデータと一致するか判定される(図12のステップS22)。
【0065】
(動作4)
引き続きフラッシュメモリ101のSEC1の消去期間中(図12のステップS4)、時間t4〜t5の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。この時、第2メモリ活性化信号ce2が「H」となり、図1に示すRAM102の第2データ入出力回路21及び第2アドレスラッチ回路22が活性化され、フラッシュメモリ101の第1データ入出力回路11及び第1アドレスラッチ回路12が非活性となる。更に、信号{NWE}を「L」にし、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{AD_C}及び信号{AD_R}として書込み対象アドレス(アドレス2)を供給する。この時、第2メモリ書込制御信号we2が「H」となり、データ入力回路21−21、21−41が活性化され、対象メモリセルが選択され、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{IO_C}及び信号{IO_R}として供給されたデータが書込みデータとしてデータ入力回路21−21、21−41を介して、第1メモリ回路10に書き込まれる(図12のステップS23)。
【0066】
(動作5)
時間t5〜t6の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。信号{NOE}を「L」にすることにより、第2メモリ出力制御信号oe2が「H」となり、図8に示す第2データ入出力回路21のデータ出力回路21−11、21−31が活性化され、アドレス2のメモリセルからデータが読出しデータとして読み出される。その読出しデータは、データ出力回路21−11、21−31を介して信号{IO_C}及び信号{IO_R}として外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに出力され、テスターにより書込みデータと一致するか判定される(図12のステップS24)。
【0067】
(動作6)
引き続きフラッシュメモリ101のSEC1の消去期間中(図12のステップS4)、時間t6〜t7の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。この時、第2メモリ活性化信号ce2が「H」となり、図1に示すRAM102の第2データ入出力回路21及び第2アドレスラッチ回路22が活性化され、フラッシュメモリ101の第1データ入出力回路11及び第1アドレスラッチ回路12が非活性となる。更に、信号{NWE}を「L」にして、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{AD_C}及び信号{AD_R}として書込み対象アドレス(アドレス3)を供給する。この時、第2メモリ書込制御信号we2が「H」となり、データ入力回路21−21、21−41が活性化され、対象メモリセルが選択され、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{IO_C}及び信号{IO_R}として供給されたデータが書込みデータとしてデータ入力回路21−21、21−41を介して、第1メモリ回路10に書き込まれる(図12のステップS24〜S25の間)。
【0068】
(動作7)
時間t7〜t8の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。信号{NOE}を「L」にすることにより、第2メモリ出力制御信号oe2が「H」となり、図8に示す第2データ入出力回路21のデータ出力回路21−11、21−31が活性化され、アドレス3のメモリセルからデータが読出しデータとして読み出される。その読出しデータは、データ出力回路21−11、21−31を介して信号{IO_C}及び信号{IO_R}として外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに出力され、テスターにより書込みデータと一致するか判定される(図12のステップS24〜S25の間)。
【0069】
この時SEC1が、前述した消去時間設定レジスタ14に設定したセクタ消去時間t(erase)の消去が行われると、図10に示すように消去制御信号erconが「L」となり、消去が終了し、消去時間設定レジスタ14内部でSEC1の各メモリセルの消去完了をチェックするベリファイが行われる(図12のステップS5)。この時、消去未了のセルが存在する場合は、「Fail」となり、不良品と判定される(図12のステップS5−NO)。全てのメモリセルが消去完了と確認された場合、第1内部アドレス信号Ad11〜Ad1nにより次にデータを消去すべきセクタ(SEC2)が選択され、SEC1と同様にt(erase)の期間消去が行われることになる(図12のステップS5−YES、S6)。
【0070】
(動作8)
フラッシュメモリ101のSEC2の消去期間中(図12のステップS7)、時間t8〜t9の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。この時、第2メモリ活性化信号ce2が「H」となり、図1に示すRAM102の第2データ入出力回路21及び第2アドレスラッチ回路22が活性化され、フラッシュメモリ101の第1データ入出力回路11及び第1アドレスラッチ回路12が非活性となる。更に、信号{NWE}を「L」にし、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{AD_C}及び信号{AD_R}として書込み対象アドレス(アドレス4)を供給する。この時、第2メモリ書込制御信号we2が「H」となり、データ入力回路21−21、21−41が活性化され、対象メモリセルが選択され、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{IO_C}及び信号{IO_R}として供給されたデータが書込みデータとしてデータ入力回路21−21、21−41を介して、第1メモリ回路10に書き込まれる(図12のステップS24〜S25の間)。
【0071】
(動作9)
時間t9〜t10の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。信号{NOE}を「L」にすることにより、第2メモリ出力制御信号oe2が「H」となり、図8に示す第2データ入出力回路21のデータ出力回路21−11、21−31が活性化され、アドレス3のメモリセルからデータが読出しデータとして読み出される。その読出しデータは、データ出力回路21−11、21−31を介して信号{IO_C}及び信号{IO_R}として外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに出力され、テスターにより書込みデータと一致するか判定される(図12のステップS24〜S25の間)。
【0072】
(動作10)
引き続きフラッシュメモリ101のSEC2の消去期間中(図12のステップS7)、時間t10〜t11の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。この時、第2メモリ活性化信号ce2が「H」となり、図1に示すRAM102の第2データ入出力回路21及び第2アドレスラッチ回路22が活性化され、フラッシュメモリ101の第1データ入出力回路11及び第1アドレスラッチ回路12が非活性となる。更に、信号{NWE}を「L」にし、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{AD_C}及び信号{AD_R}として書込み対象アドレス(アドレス5)を供給する。この時、第2メモリ書込制御信号we2が「H」となり、データ入力回路21−21、21−41が活性化され、対象メモリセルが選択され、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{IO_C}及び信号{IO_R}として供給されたデータが書込みデータとしてデータ入力回路21−21、21−41を介して、第1メモリ回路10に書き込まれる(図12のステップS24〜S25の間)。
【0073】
(動作11)
時間t11〜t12の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。信号{NOE}を「L」にすることにより、第2メモリ出力制御信号oe2が「H」となり、図8に示す第2データ入出力回路21のデータ出力回路21−11、21−31が活性化され、アドレス3のメモリセルからデータが読出しデータとして読み出される。その読出しデータは、データ出力回路21−11、21−31を介して信号{IO_C}及び信号{IO_R}として外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに出力され、テスターにより書込みデータと一致するか判定される(図12のステップS24〜S25の間)。
【0074】
(動作12)
引き続きフラッシュメモリ101のSEC2の消去期間中(図12のステップS7)、時間t12〜t13の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。この時、第2メモリ活性化信号ce2が「H」となり、図1に示すRAM102の第2データ入出力回路21及び第2アドレスラッチ回路22が活性化され、フラッシュメモリ101の第1データ入出力回路11及び第1アドレスラッチ回路12が非活性となる。更に、信号{NWE}を「L」にし、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{AD_C}及び信号{AD_R}として書込み対象アドレス(アドレス6)を供給する。この時、第2メモリ書込制御信号we2が「H」となり、データ入力回路21−21、21−41が活性化され、対象メモリセルが選択され、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{IO_C}及び信号{IO_R}として供給されたデータが書込みデータとしてデータ入力回路21−21、21−41を介して、第1メモリ回路10に書き込まれる(図12のステップS24〜S25の間)。
【0075】
(動作13)
時間t13〜t14の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。信号{NOE}を「L」にすることにより、第2メモリ出力制御信号oe2が「H」となり、図8に示す第2データ入出力回路21のデータ出力回路21−11、21−31が活性化され、アドレス6のメモリセルからデータが読出しデータとして読み出される。その読出しデータは、データ出力回路21−11、21−31を介して信号{IO_C}及び信号{IO_R}として外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに出力され、テスターにより書込みデータと一致するか判定される(図12のステップS24〜S25の間)。
【0076】
この時、SEC2が前述した消去時間設定レジスタ14に設定したセクタ消去時間t(erase)の消去が行われると、図10に示すように消去制御信号erconが「L」となり、消去が終了し、消去時間設定レジスタ14内部でSEC2の各メモリセルの消去完了をチェックするベリファイが行われる(図12のステップS8)。この時、消去未了のセルが存在する場合は、「Fail」となり、不良品と判定される(図12のステップS8−NO)。全てのメモリセルが消去完了と確認された場合、第1内部アドレス信号Ad11〜Ad1nにより次にデータを消去すべきセクタ(SEC3)が選択され、SEC1、SEC2と同様にt(erase)の期間消去が行われることになる(図12のステップS8−YES、S9)。
【0077】
(動作14)
フラッシュメモリ101のSEC3の消去期間中(図12のステップS10)、時間t14〜t15の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。この時、第2メモリ活性化信号ce2が「H」となり、図1に示すRAM102の第2データ入出力回路21及び第2アドレスラッチ回路22が活性化され、フラッシュメモリ101の第1データ入出力回路11及び第1アドレスラッチ回路12が非活性となる。更に、信号{NWE}を「L」にし、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{AD_C}及び信号{AD_R}として書込み対象アドレス(アドレス7)を供給する。この時、第2メモリ書込制御信号we2が「H」となり、データ入力回路21−21、21−41が活性化され、対象メモリセルが選択され、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{IO_C}及び信号{IO_R}として供給されたデータが書込みデータとしてデータ入力回路21−21、21−41を介して、第1メモリ回路10に書き込まれる(図12のステップS24〜S25の間)。
【0078】
(動作15)
時間t15〜t16の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。信号{NOE}を「L」にすることにより、第2メモリ出力制御信号oe2が「H」となり、図8に示す第2データ入出力回路21のデータ出力回路21−11、21−31が活性化され、アドレス7のメモリセルからデータが読出しデータとして読み出される。その読出しデータは、データ出力回路21−11、21−31を介して信号{IO_C}及び信号{IO_R}として外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに出力され、テスターにより書込みデータと一致するか判定される(図12のステップS24〜S25の間)。
【0079】
(動作16)
引き続きフラッシュメモリ101のSEC3の消去期間中(図12のステップS10)、時間t16〜t17の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。この時、第2メモリ活性化信号ce2が「H」となり、図1に示すRAM102の第2データ入出力回路21及び第2アドレスラッチ回路22が活性化され、フラッシュメモリ101の第1データ入出力回路11及び第1アドレスラッチ回路12が非活性となる。更に、信号{NWE}を「L」にし、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{AD_C}及び信号{AD_R}として書込み対象アドレス(アドレス8)を供給する。この時、第2メモリ書込制御信号we2が「H」となり、データ入力回路21−21、21−41が活性化され、対象メモリセルが選択され、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに信号{IO_C}及び信号{IO_R}として供給されたデータが書込みデータとしてデータ入力回路21−21、21−41を介して、第1メモリ回路10に書き込まれる(図12のステップS24〜S25の間)。
【0080】
(動作17)
時間t17〜t18の期間に信号{NCE_R}を「L」、信号{NCE_F}は「H」にして、RAM102を活性化させ、フラッシュメモリ101を非活性とする。信号{NOE}を「L」にすることにより、第2メモリ出力制御信号oe2が「H」となり、図8に示す第2データ入出力回路21のデータ出力回路21−11、21−31が活性化され、アドレス8のメモリセルからデータが読出しデータとして読み出される。その読出しデータは、データ出力回路21−11、21−31を介して信号{IO_C}及び信号{IO_R}として外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及び外部入出力端子IO_R1〜IO_Rjに出力され、テスターにより書込みデータと一致するか判定される(図12のステップS24〜S25の間)。
【0081】
この時、SEC3が前述した消去時間設定レジスタ14に設定したセクタ消去時間t(erase)の消去が行われると、図10に示すように消去制御信号erconが「L」となり、消去モードが終了し、消去時間設定レジスタ14内部でSEC3の各メモリセルの消去完了をチェックするベリファイが行われる(図12のステップS11)。この時、消去未了のセルが存在する場合は、図12に示すように「Fail」となり、不良品と判定される(図12のステップS11−NO)。全てのメモリセルが消去完了と確認された場合、次にデータを消去すべきセクタを第1制御回路13がサーチするが、本実施形態ではSEC3で終了のため、消去モードは終了となり、図10に示すように消去モード信号eraが「L」となり、消去パルス信号erplsが停止する(図12のステップS11−YES)。
【0082】
(動作18)
次に、時間t18〜t19の期間に信号{NCE_F}を「L」、信号{NCE_R}は「H」に設定し、フラッシュメモリ101を活性化させ、RAM102を非活性とする。この時、第1メモリ活性化信号ce1が「H」となり、図1に示すフラッシュメモリ101の第1データ入出力回路11及び第1アドレスラッチ回路12が活性化され、第2メモリ活性化信号ce2が「L」となり、RAM102の第2データ入出力回路21及び第2アドレスラッチ回路22が非活性となる。信号{NOE}を「L」にすることにより、第1メモリ出力制御信号oe1が「H」となり、図3に示す第1データ入出力回路11のデータ出力回路11−11が活性化され、消去対象セクタであるSEC1、SEC2、及びSEC3の各メモリセルの読み出しを順次行い、第1データ入出力回路11を介して読出し結果が信号{IO_C}として外部入出力端子IO_C1〜IO_Ciに出力され、テスターにより各メモリセルのデータが消去状態になっているか判定される(図12のステップS25、S12)。
【0083】
[効果]
以上述べたように、本発明の第1実施形態による半導体装置100では、フラッシュメモリ101の消去時間の保証値(セクタ消去保証時間)を設定する「消去時間設定レジスタ14」を有しているので、この消去時間設定レジスタ14の内容を基にして内部の消去動作を制御することができる。従って、複数のセクタのうちの選択セクタに格納されたデータを順次消去する「複数セクタ消去テスト」時にも、消去時間設定レジスタ14が、各セクタに格納されたデータの消去がセクタ消去保証時間内に収まるかどうかを判定しながら、RAM102のテストを同時に実行することができる。これにより、RAMメモリセルにデータ書込み後、ある一定期間待機状態にした後に読み出し、データを確認する「データ保持テスト」のような時間の長いテストをフラッシュメモリ101の消去テストと同時実行することが可能となる。例えば、1セクタの消去時間は通常数100msecかかるため、1セクタのセクタ消去保証時間として500msecを消去時間設定レジスタ14に設定した場合、「8セクタ消去」を実行したときに4秒の時間をまとめて確保できるので、RAM102のデータ保持テスト等の長いテストを同時に実行させることが可能になる。
【0084】
更に、本発明の第1実施形態による半導体装置100では、外部アドレス端子AD_C1〜AD_Cn、AD_R1〜AD_Rm、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci、IO_R1〜IO_Rjが異なる構成であっても、図11に示すように、フラッシュメモリ101とRAM102に共通のアドレス端子(AD_C)と、RAM102のみに入力されるアドレス端子(AD_R)とを別々に制御し、フラッシュメモリ101とRAM102に共通の外部入出力端子(IO_C)と、RAM102のみに入力される外部入出力端子(IO_R)とを別々に制御することにより、メモリ容量又はデータバス幅が異なるメモリに対しても同時にテストすることが可能となる。この結果、例えば64Mビット(2Mワード×16ビット構成)のフラッシュメモリ101と256Mビット(8Mワード×32ビット構成)のRAM102をテストする場合、従来技術では図13に示すようにフラッシュメモリ101とRAM102をシリアルにテストを実施していたのに対し、本発明では図14に示すようにフラッシュメモリ101とRAM102を同時にテストが実施でき、テスト時間の短縮が図れる。
【0085】
(第2実施形態)
[構成]
図15は、本発明の第2実施形態による半導体装置200(システムLSI)の構成を示すブロック図である。第2実施形態では、第1実施形態と重複する説明を省略し、第1実施形態と同一の箇所は同一の符号をつけて説明する。第2実施形態による半導体装置200は、同一半導体基板上に形成された複数のメモリコアとして第1メモリコア201、第2メモリコア202と、この複数のメモリコアのテストを実施するBIST(Built−In−Self−Test)コア203とを備えている。第1メモリコア201と第2メモリコア202は、その内部のメモリセルのデータの記憶方式が異なり、例えば、第1メモリコア201がフラッシュメモリコアであり、第2メモリコア202がRAM(DRAMもしくはSRAM)コアであるものとする。BISTコア203は、半導体装置200の出荷前のテスト時にフラッシュメモリコア201及びRAMコア202を制御してフラッシュメモリコア201とRAMコア202の機能をチェックする。
【0086】
BISTコア203は、内部端子として、内部アドレス入力端子LAD_C1〜LAD_Cn(nは1以上の整数)、LAD_R1〜LAD_Rm(mは1以上の整数)と、内部入出力端子LIO_C1〜LIO_Ci(iは1以上の整数)、LIO_R1〜LiO_Rj(jは1以上の整数)とを備えている。即ち、BISTコア203は、第1実施形態の外部端子(外部アドレス端子AD_C1〜AD_Cn、AD_R1〜AD_Rm、外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci、IO_R1〜IO_Rj)に代えて、上記の内部端子(内部アドレス入力端子LAD_C1〜LAD_Cn、LAD_R1〜LAD_Rm、内部入出力端子LIO_C1〜LIO_Ci、LIO_R1〜LiO_Rjを備えている。内部アドレス端子LAD_C1〜LAD_Cnは、フラッシュメモリコア201及びRAMコア202に共通して使用される。内部アドレス端子LAD_R1〜LAD_Rmは、RAMコア202のみに使用される。内部入出力端子LIO_C1〜LIO_Ciは、フラッシュメモリコア201及びRAMコア202に共通して使用される。内部入出力端子LIO_R1〜LIO_Rjは、RAMコア202のみに使用される。実際には、内部アドレス端子LAD_C1〜LAD_Cnはn個の端子であり、内部アドレス端子LAD_R1〜LAD_Rmはm個の端子であるが、簡略化のため省略して図示している。又、内部入出力端子LIO_C1〜LIO_Ciはi個の端子であり、内部入出力端子LIO_R1〜LIO_Rjはj個の端子であるが、簡略化のため省略して図示している。
【0087】
BISTコア203は、更に、内部端子として、内部制御端子LNOE、LNWE、LNCE_F、LNCE_Rを備えている。即ち、BISTコア203は、第1実施形態の外部端子(外部制御端子NOE、NWE、NCE_F、NCE_R)に代えて、上記の内部端子(内部制御端子LNOE、LNWE、LNCE_F、LNCE_R)を備えている。内部制御端子LNOEは、フラッシュメモリコア201及びRAMコア202の出力を制御するための端子である。内部制御端子LNWEは、フラッシュメモリコア201、RAMコア202の書込みを制御するための端子である。内部制御端子LNCE_Fは、フラッシュメモリコア201の活性/非活性を制御するための端子である。内部制御端子LNCE_Rは、RAMコア202の活性/非活性を制御するための端子である。
【0088】
フラッシュメモリコア201は、第1メモリ回路10と、第1データ入出力回路11と、第1アドレスラッチ回路12と、第1制御回路13と、第1データ入出力内部端子群215と、第1アドレス入力内部端子群216と、第1制御内部端子群217と、消去時間設定レジスタ14とを備えている。即ち、フラッシュメモリコア201は、第1実施形態の第1データ入出力端子群15、第1アドレス入力端子群16、第1制御端子群17に代えて、上記の第1データ入出力内部端子群215、第1アドレス入力内部端子群216、第1制御内部端子群217を備えている。第1データ入出力内部端子群215は、それぞれ、内部入出力端子LIO_C1〜LIO_Ciに接続されたi本の内部データ入出力線に接続されている。第1データ入出力回路11は、第1データ入出力内部端子群215に接続されている。第1アドレス入力内部端子群216は、それぞれ、内部アドレス入力端子LAD_C1〜LAD_Cnに接続されたn本の内部アドレス入力線に接続されている。第1アドレスラッチ回路12は、第1アドレス入力内部端子群216に接続されている。第1制御内部端子群217は、それぞれ、内部制御端子LNOE、LNWE、及びLNCE_Fに接続された内部制御線群に接続されている。第1制御回路13は、第1制御内部端子群217、第1データ入出力回路11、第1アドレスラッチ回路12に接続され、第1メモリ回路10の書込み/消去/読出し動作を制御する。消去時間設定レジスタ14は、第1制御回路13と第1アドレスラッチ回路12の出力を入力し、第1メモリ回路10内のメモリセルの消去単位である「セクタ」の消去時間を設定する。
【0089】
RAMコア202は、第2メモリ回路20と、第2データ入出力回路21と、第2アドレスラッチ回路22と、第2制御回路23と、第2データ入出力内部端子群225と、第2アドレス入力内部端子群226と、第2制御内部端子群227とを備えている。即ち、RAMコア202は、第1実施形態の第2データ入出力端子群25と、第2アドレス入力端子群26と、第2制御端子群27に代えて、上記の第2データ入出力内部端子群225と、第2アドレス入力内部端子群226と、第2制御内部端子群227を備えている。第2データ入出力内部端子群225は、それぞれ、内部入出力端子LIO_C1〜LIO_Ci及び内部入出力端子LIO_R1〜LIO_Rjに接続されたi本の内部データ入出力線及びj本の内部データ入出力線に接続されている。第2データ入出力回路21は、第2データ入出力内部端子群225に接続されている。第2アドレス入力内部端子群226は、それぞれ、内部アドレス入力端子LAD_C1〜LAD_Cn及び内部アドレス端子LAD_R1〜LAD_Rmに接続されたn本の内部アドレス入力線及びm本の内部アドレス入力線に接続されている。第2アドレスラッチ回路22は、第2アドレス入力内部端子群226に接続されている。第2制御端子群27は、それぞれ、内部制御端子LNOE、LNWE、及びLNCE_Rに接続された内部制御線群に接続されている。第2制御回路23は、第2制御内部端子群227、第2データ入出力回路21、第2アドレスラッチ回路22に接続され、第2メモリ回路20の書込み/消去/読出し動作を制御する。
【0090】
[動作]
本発明の第2実施形態による半導体装置200の動作を説明する。本実施形態では、フラッシュメモリコア201の複数のセクタのうちの、選択された選択セクタ(一部あるいは全てのセクタ)に格納されたデータを消去する「複数セクタ消去テスト」期間中に、RAMコア202に対するデータ保持テスト(又はホールドテスト)を同時に行う場合について説明する。複数セクタ消去テストでは、選択セクタとしてセクタ1(SEC1)、セクタ2(SEC2)、及びセクタ3(SEC3)の順にシリアルにデータを消去する場合について説明する。データ保持テストでは、RAMコア202の書込み/読出しテスト(以下W/Rテストと称する)について説明する。
【0091】
図16は、複数セクタ消去テストとW/Rテストとを同時に行うときの半導体装置200の各内部端子に供給される信号を示している。信号{LAD_R}は、内部アドレス端子LAD_R1〜LAD_Rmに供給される信号を示している。信号{LAD_C}は、内部アドレス端子LAD_C1〜LAD_Cmに供給される信号を示している。信号{LNCE_R}は、内部制御端子LNCE_Rに供給される信号を示している。信号{LNCE_F}は、内部制御端子LNCE_Fに供給される信号を示している。信号{LNWE}は、内部制御端子LNWEに供給される信号を示している。信号{LNOE}は、内部制御端子LNOEに供給される信号を示している。信号{LIO_C}は、内部入出力端子LIO_C1〜LIO_Ciに供給される信号を示している。信号{LIO_R}は、内部入出力端子LIO_R1〜LIO_Rjに供給される信号を示している。
【0092】
第1実施形態では、テスト時に半導体装置100の外部入出力端子IO_C1〜IO_Ci及びIO_R1〜IO_Rjに供給されたデータと期待値(書込みデータ)との比較をテスターが行い、フラッシュメモリ101及びRAM102の良品/不良品を判定している(図12のステップS5、S8、S11、S22、S24、S26)。これに対し、第2実施形態では、内部入出力端子LIO_C1〜LIO_Ci及びLIO_R1〜LIO_Rjに供給されたデータと期待値(書込みデータ)との比較をBISTコア203が行い、フラッシュメモリコア201及びRAMコア202の良品/不良品を判定することが異なる。それ以外の第2実施形態の動作は第1実施形態で述べた動作と同一となるので、詳しい説明は省略する。
【0093】
[効果]
以上述べたように、本発明の第2実施形態による半導体装置200では、フラッシュメモリコア201の消去時間の保証値(セクタ消去保証時間)を設定する「消去時間設定レジスタ14」を有しているので、この消去時間設定レジスタ14の内容を基にして内部の消去動作を制御することができる。従って、複数のセクタのうちの選択セクタに格納されたデータを順次消去する「複数セクタ消去テスト」時にも、消去時間設定レジスタ14が、各セクタに格納されたデータの消去がセクタ消去保証時間内に収まるかどうかを判定しながら、RAMコア202のテストを同時に実行することができる。これにより、RAMメモリセルにデータ書込み後、ある一定期間待機状態にした後に読み出し、データを確認する「データ保持テスト」のような時間の長いテストをフラッシュメモリコア201の消去テストと同時実行することが可能となる。例えば、1セクタの消去時間は通常数100msecかかるため、1セクタのセクタ消去保証時間として500msecを消去時間設定レジスタ14に設定した場合、「8セクタ消去」を実行したときに4秒の時間をまとめて確保できるので、RAMコア202のデータ保持テスト等の長いテストを同時に実行させることが可能になる。
【0094】
更に、本発明の第2実施形態による半導体装置200では、内部アドレス端子LAD_C1〜LAD_Cn、LAD_R1〜LAD_Rm、内部入出力端子LIO_C1〜LIO_Ci、LIO_R1〜LIO_Rjが異なる構成であっても、図16に示すように、フラッシュメモリコア201とRAMコア202に共通の内部アドレス入力端子LAD_C1〜LAD_Cnと、RAMコア202のみに入力される内部アドレス端子(LAD_R)とを別々に制御し、フラッシュメモリコア201と、RAMコア202に共通の内部データ入出力端子(LIO_C)とRAMコア202のみに入力される内部データ入出力端子(IO_R)とを別々に制御することにより、メモリ容量又はデータバス幅が異なるメモリコア同士に対しても同時にテストすることが可能となる。この結果、例えば64Mビット(2Mワード×16ビット構成)のフラッシュメモリコア201と256Mビット(8Mワード×32ビット構成)のRAMコア202をテストする場合、従来は図13に示すようにフラッシュメモリコア201とRAMコア202をシリアルにテストを実施していたのに対し、本発明では図14に示すようにフラッシュメモリコア201とRAMコア202を同時にテストが実施でき、テスト時間の短縮が図れる。
【0095】
[拡張 その1]
本実施形態では消去期間t(erase)の間消去して、その後ベリファイをする消去制御方式の例を示したが、消去期間t(erase)を細分化し、消去とベリファイを繰り返す消去制御方式の場合においても本発明は有効である。この消去方式を採用した場合のフローチャートを図17A、図17Bに示す。ステップS5、S8、S11にて消去時間設定レジスタ14内部でベリファイが行われた結果、それぞれ、消去未了のセルが存在する場合(ステップS5−NO、S8−NO、S11−NO)、セクタ消去保証時間内であれば(ステップS13−YES、S14−YES、S15−YES)、上記のステップS4、S7、S10が実行される。一方、セクタ消去保証時間外である場合、「Fail」となり、不良品と判定される(ステップS13−NO、S14−NO、S15−NO)。
【0096】
[拡張 その2]
本実施形態としてメモリを2つ搭載する例を示したが、メモリを3つ以上もしくは、更に、メモリ以外のロジックLSI、マイコン等の半導体装置を搭載する場合についても本発明は有効である。
【0097】
[まとめ]
以上述べたように、本発明では、従来よりもテスト時間が短縮できるため、テストコストが安くなり、安価に半導体装置100、200を提供できる。特に、搭載されるメモリの種類や容量が大きい半導体装置に特有の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態による半導体装置100の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、図1の第1メモリ回路10の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図1の第1データ入出力回路11の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、図1の第1アドレスラッチ回路12の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、図1の消去時間設定レジスタ14の構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、図1の消去時間設定レジスタ14の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】図7は、図1の第2メモリ回路20の構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、図1の第2データ入出力回路21の構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、図1の第2アドレスラッチ回路22の構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、本発明の第1実施形態による半導体装置100の動作の一部である「複数セクタ消去テスト」を説明するためのタイミングチャートである。
【図11】図11は、複数セクタ消去テストとW/Rテストとを同時に行う時の半導体装置100の各外部端子に供給される信号を示している。
【図12】図12は、複数セクタ消去テストとW/Rテストとを同時に行う時の半導体装置100の動作を示すフローチャートである。
【図13】図13は、従来技術の半導体装置におけるテストシーケンスを示す図である。
【図14】図14は、本発明の半導体装置におけるテストシーケンスを示す図である。
【図15】図15は、本発明の第2実施形態による半導体装置200(システムLSI)の構成を示すブロック図である。
【図16】図16は、複数セクタ消去テストとW/Rテストとを同時に行う時の半導体装置200の各内部端子に供給される信号を示している。
【図17A】図17Aは、図12に対して、消去とベリファイを繰り返す消去制御方式適用時のフローチャートである。
【図17B】図17Bは、図12に対して、消去とベリファイを繰り返す消去制御方式適用時のフローチャートである。
【符号の説明】
【0099】
100 半導体装置、
101 第1メモリ(フラッシュメモリ)、
10 第1メモリ回路、
10−1 第1メモリセルアレイ、
10−2 第1Xデコーダ、
10−3 第1Yデコーダ、
10−4 第1センスアンプ・データラッチ回路、
11 第1データ入出力回路、
11−11 データ出力回路、
ID11〜ID13 インバータ、
NANDD1 NAND回路、
NORD12 NOR回路、
QPD11 Pチャネル型MOSFET(P型トランジスタ)、
QND11 Nチャネル型MOSFET(N型トランジスタ)、
11−21 データ入力回路、
NANDI11 NAND回路、
II11〜II13 インバータ、
LAI11 ラッチ回路、
11−31 データコマンド入力回路、
NANDC11 NAND回路、
IC11〜IC13 インバータ、
LAC11 ラッチ回路、
12 第1アドレスラッチ回路、
12−11 アドレス入力回路、
NANDA11 NAND回路、
IA11〜IA13 インバータ、
LAA11 ラッチ回路、
12−21 アドレスコマンド入力回路、
NANDC21 NAND回路、
IC21〜IC23 インバータ、
LAC21 ラッチ回路、
13 第1制御回路、
14 消去時間設定レジスタ、
14−1 4ビットカウンタ、
T−FF1〜T−FF4 T−フリップフロップ(フリップフロップ)、
14−2 レジスタ、
LAE1〜LAE4 ラッチ回路、
NORC1 NOR回路、
LAC ラッチ回路、
15 第1データ入出力端子群、
16 第1アドレス入力端子群、
17 第1制御端子群、
102 第2メモリ(RAM)、
20 第2メモリ回路、
20−1 第2メモリセルアレイ、
20−2 第2Xデコーダ、
20−3 第2Yデコーダ、
20−4 第2センスアンプ・データラッチ回路、
21 第2データ入出力回路、
21−11 データ出力回路、
ID21〜ID23 インバータ、
NANDD21 NAND回路、
NORD22 NOR回路、
QPD21 P型トランジスタ、
QND21 N型トランジスタ、
21−21 データ入力回路、
NANDI21 NAND回路、
II21〜II23 インバータ、
LAI21 ラッチ回路、
21−31 データ出力回路、
ID24〜ID26 インバータ、
NANDD23 NAND回路、
NORD24 NOR回路、
QPD22 P型トランジスタ、
QND22 N型トランジスタ、
21−41 データ入力回路、
NANDI24 NAND回路、
II24〜II26 インバータ、
LAI22 ラッチ回路、
22 第2アドレスラッチ回路、
22−11 データ出力回路、
NANDA21 NAND回路、
IA21〜IA23 インバータ、
LAA21 ラッチ回路、
22−21 データ入力回路、
NANDA31 NAND回路、
IA24〜IA26 インバータ、
LAA31 ラッチ回路、
23 第2制御回路、
25 第2データ入出力端子群、
26 第2アドレス入力端子群、
27 第2制御端子群、
AD_C1〜AD_Cn 外部アドレス端子、
AD_R1〜AD_Rm 外部アドレス端子、
IO_C1〜IO_Ci 外部入出力端子、
IO_R1〜IO_Rj 外部入出力端子、
NCE_F 外部制御端子、
NCE_R 外部制御端子、
NOE 外部制御端子、
NWE 外部制御端子、
Ad11〜Ad1n 第1内部アドレス信号、
C1n 内部制御信号群、
Di11〜Di1i 第1入力内部データ、
Do11〜Do1i 第1出力内部データ、
ce1 第1メモリ活性化信号、
oe1 第1メモリ出力制御信号、
we1 第1メモリ書込み制御信号、
Dob11〜Dob1i 出力信号、
cdd1〜cddi 内部データコマンド信号、
cda1〜cdan 内部アドレスコマンド信号、
comert データ入力モード信号、
era 消去モード信号、
ercon 消去制御信号、
erpls 消去パルス信号、
Ad21〜Ad2k 第2内部アドレス信号、
C2n 内部制御信号群、
Di21〜Di2h 第2入力内部データ、
Do21〜Do2h 第2出力内部データ、
ce2 第2メモリ活性化信号、
oe2 第2メモリ出力制御信号、
we2 第2メモリ書込み制御信号、
Dob21〜Dob2i 出力信号、
Dob31〜Dob3j 出力信号、
{AD_C} 信号、
{AD_R} 信号、
{IO_C} 信号、
{IO_R} 信号、
{NCE_F} 信号、
{NCE_R} 信号、
{NOE} 信号、
{NWE} 信号、
200 半導体装置、
201 第1メモリコア(フラッシュメモリコア)、
202 第2メモリコア(RAMコア)、
203 BISTコア
215 第1データ入出力内部端子群、
216 第1アドレス入力内部端子群、
217 第1制御内部端子群、
225 第2データ入出力内部端子群、
226 第2アドレス入力内部端子群、
227 第2制御内部端子群、
LAD_C1〜LAD_Cn 内部アドレス端子、
LAD_R1〜LAD_Rm 内部アドレス端子、
LIO_C1〜LIO_Ci 内部入出力端子、
LIO_R1〜LIO_Rj 内部入出力端子、
LNCE_F 内部制御端子、
LNCE_R 内部制御端子、
LNOE 内部制御端子、
LNWE 内部制御端子、
{LAD_C} 信号、
{LAD_R} 信号、
{LIO_C} 信号、
{LIO_R} 信号、
{LNCE_F} 信号、
{LNCE_R} 信号、
{LNOE} 信号、
{LNWE} 信号、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセクタに分割された第1メモリセルアレイと、1セクタに格納されたデータを消去する消去時間を保証するためのセクタ消去保証時間が設定される消去時間設定レジスタと、前記セクタ消去保証時間内に前記複数のセクタのうちの選択セクタに格納されたデータを消去するセクタ消去テストを実行する第1制御回路とを備えた第1メモリと、
前記第1メモリセルアレイとはデータの記憶方式が異なる第2メモリセルアレイと、前記セクタ消去テストが実行されているときに、前記第2メモリセルアレイに対するデータ保持テストを実行する第2制御回路とを備えた第2メモリと
を具備する半導体装置。
【請求項2】
前記第1制御回路は、前記選択セクタとして1つのセクタに格納されたデータを消去したときの時間が、前記消去時間設定レジスタに設定された前記セクタ消去保証時間内である場合、前記選択セクタとして前記1つのセクタの次のセクタに格納されたデータを消去する
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第2制御回路は、前記データ保持テストとして、前記第2メモリセルアレイの対象メモリセルに書込みデータを書込み、前記対象メモリセルから前記書込みデータを読出しデータとして読み出す
請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1メモリは、フラッシュメモリであり、前記第2メモリは、RAMである
請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1メモリと前記第2メモリは、同一パッケージに搭載されている
請求項1〜4のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項6】
前記セクタ消去テストを実行するように前記第1制御回路を制御し、前記データ保持テストを実行するように前記第2制御回路を制御するBIST(Built−In−Self−Test)コア
を更に具備し、
前記第1メモリである第1メモリコアと、前記第2メモリである第2メモリコアと、前記BISTコアは、同一半導体基板上に形成されている
請求項1〜4のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項7】
複数のセクタに分割された第1メモリセルアレイと消去時間設定レジスタとを備えた第1メモリと、前記第1メモリセルアレイとはデータの記憶方式が異なる第2メモリセルアレイを備えた第2メモリとを具備する半導体装置をテストする方法であって、
1セクタに格納されたデータを消去する消去時間を保証するためのセクタ消去保証時間を前記消去時間設定レジスタに設定するステップと、
前記セクタ消去保証時間内に前記複数のセクタのうちの選択セクタに格納されたデータを消去するセクタ消去テストを実行するステップと、
前記セクタ消去テストが実行されているときに、前記第2メモリセルアレイに対するデータ保持テストを実行するステップと
を具備する半導体装置のテスト方法。
【請求項8】
複数のセクタに分割された第1メモリセルアレイと消去時間設定レジスタとを備えた第1メモリコアと、前記第1メモリセルアレイとはデータの記憶方式が異なる第2メモリセルアレイを備えた第2メモリコアと、BIST(Built−In−Self−Test)コアとを具備する半導体装置をテストする方法であって、
前記BISTコアが、1セクタに格納されたデータを消去する消去時間を保証するためのセクタ消去保証時間を前記消去時間設定レジスタに設定するステップと、
前記BISTコアが、前記セクタ消去保証時間内に前記複数のセクタのうちの選択セクタに格納されたデータを消去するセクタ消去テストを実行するステップと、
前記BISTコアが、前記セクタ消去テストが実行されているときに、前記第2メモリセルアレイに対するデータ保持テストを実行するステップと
を具備する半導体装置のテスト方法。
【請求項9】
前記セクタ消去テストを実行するステップは、前記選択セクタとして1つのセクタに格納されたデータを消去したときの時間が、前記消去時間設定レジスタに設定された前記セクタ消去保証時間内である場合、前記選択セクタとして前記1つのセクタの次のセクタに格納されたデータを消去するステップ
を含む請求項7又は8に記載の半導体装置のテスト方法。
【請求項10】
前記データ保持テストを実行するステップは、前記第2メモリセルアレイの対象メモリセルに書込みデータを書込み、前記対象メモリセルから前記書込みデータを読出しデータとして読み出すステップ
を含む請求項7〜9のいずれかに記載の半導体装置のテスト方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【公開番号】特開2008−192271(P2008−192271A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−28722(P2007−28722)
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(302062931)NECエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】