説明

可変容量過給機の制御装置

【課題】 タービンホイールのタービンブレードに作用する励振力を抑制する。
【解決手段】 パラメータから目標過給圧を設定し(S2)、運転状態が加速であるときに(S3)、パラメータからタービンホイールの回転数を算出し(S4)、算出された回転数からタービンホイールが共振ゾーンにあり(S5)、かつ可変ノズルの開度が所定開度よりも小さい場合(S6)に、可変ノズルの開度を所定開度よりも大きくなるよう制御して(S7)、励振力を低下させて、ブレードの破損を回避する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変容量過給機の制御装置に関し、特に、可変容量過給機のタービンホイールのブレードの破損を防止する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用エンジンの過給システムとして、排気流によってタービンを駆動して吸入空気の圧力(過給圧)を高めるターボチャージャシステムが知られている。近年は、排気流の流速を可変として過給圧を調整可能な可変容量型ターボチャージャ(可変容量型過給機)が実用化されている。
【0003】
一般に、可変容量型ターボチャージャは、排気ガスの流路に可変ノズルを設け、該ノズルの開度を調整して流速を可変としているが、ノズル開度を小さくするとタービンブレードに高速の排気ガスが当たるため、タービンホイールの共振する領域においてブレードに作用する力が大きくなり、ブレードの破損を招く虞がある。
【0004】
このため、特許文献1に記載されたように、タービンブレードの振動を抑制すべく、ターボチャージャにおけるノズルとブレードの位置関係を設定する技術が知られている。
【特許文献1】特開2002−303147号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された技術は、ターボチャージャの設計においてブレードの振動が抑制される位置関係を開示するものであるが、ターボチャージャの動作時においてタービンブレードに作用する励振力を抑制する手法については記載されていない。
【0006】
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、ターボチャージャの動作時において、タービンホイールのタービンブレードに作用する励振力を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一態様としての可変容量過給機の制御装置は、エンジン排気流を受けて回転駆動されるブレードを有するタービンホイールと、
エンジンの運転状態に応じて設定される目標過給圧となるように、前記タービンホイールへの排気ガス入口流路に設けられる可変ノズルの開度を制御する制御手段と、を備えた可変容量過給機の制御装置であって、
前記タービンホイールの回転数に関連するパラメータの値を検出する第1のパラメータ値検出手段と、
前記タービンホイールの回転数から予め定められた前記タービンホイールの共振ゾーンか否かを判定する共振ゾーン判定手段と、
前記可変ノズルの開度に関連するパラメータの値を検出する第2のパラメータ値検出手段と、を備え、
前記共振ゾーンと判定され、かつ前記可変ノズルの開度が所定開度以下であるときに、前記可変ノズルの開度を前記所定開度よりも大きくすることを特徴とする。
【0008】
可変ノズルの開度が小さいとタービンホイールのブレードに作用する励振力が大きくなり、この状態でタービンホイールが共振ゾーンに移行すると、励振力と共振とが相俟って、ブレードの破損を招く虞がある。
【0009】
上記構成とすると、可変ノズルの開度が小さくタービンホイールのブレードに作用する力が大きい状態で、タービンホイールが共振ゾーンに移行した場合においても、可変ノズルの開度が所定開度よりも大きくされるので励振力を低下させて、ブレードの破損を回避することが可能となる。
【0010】
上記目的を達成する本発明の別の態様による可変容量過給機の制御装置は、エンジン排気流を受けて回転駆動されるブレードを有するタービンホイールと、
エンジンの運転状態に応じて設定される目標過給圧となるように、前記タービンホイールへの排気ガス入口流路に設けられる可変ノズルの開度を制御する制御手段と、を備えた可変容量過給機の制御装置であって、
前記タービンホイールの回転数に関連するパラメータの値を検出するパラメータ値検出手段と、
前記タービンホイールの回転数から予め定められた前記タービンホイールの共振ゾーンか否かを判定する共振ゾーン判定手段と、
過給機上流側の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、を備え、
前記共振ゾーンと判定され、かつ前記吸入空気量が所定量以下であるときに、過給圧を前記目標過給圧よりも低下させることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、可変ノズルの開度が小さくタービンホイールのブレードに作用する力が大きい状態で、タービンホイールが共振ゾーンに移行した場合においても、過給圧が目標過給圧よりも低下させられ、結果として可変ノズルの開度が大きくされるため、励振力を低下させて、ブレードの破損を回避することが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、可変ノズルの開度が小さくタービンホイールのブレードに作用する力が大きい状態で、タービンホイールが共振ゾーンに移行した場合においても、可変ノズルの開度が大きくなるように制御されるので、励振力を低下させて、ブレードの破損を回避することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0014】
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る可変容量過給機の制御装置を含む、可変容量過給システムの全体構成を説明する図である。
【0015】
図中10は、外気を吸入するエアクリーナ、20は吸入空気を圧縮する可変容量型ターボチャージャ、30は圧縮された吸入空気を冷却するインタークーラー、40はエンジンである。また、1は吸入空気量(吸気量)を検出する吸気量センサ、2は大気圧を検出する大気圧センサ、3はエンジン40に取り込まれる吸気圧(過給圧)を検出する吸気圧センサ、4はエンジン40の回転数を検出する回転数センサ、6は可変容量型ターボチャージャ20のノズル開度を検出するノズル開度センサである。更に、不図示のアクセル開度を検出するセンサも設けられている。
【0016】
次に、本実施形態で用いられる可変容量型ターボチャージャ20の概略構成と動作について説明する。図2Aは本実施形態の可変容量型ターボチャージャ20の排気側の部分断面図であり、図2Bは図2AのB−Bにおける断面図である。
【0017】
図中Gは排気ガスであり矢印でその方向を示している。また、21はタービンブレード、22はノズル、23はノズル22の軸をそれぞれ示している。タービンブレード21の外側周囲には所定間隔で複数のノズル22が配置されている。各ノズル22は、図2Bに示すように軸23を中心に矢印で示す方向に回動可能であり、隣接する2つのノズル22間の間隙Sの大きさ(開度)を調整可能である。エンジン40から排出された排気ガスGは、ノズル22の間隙Sを通過してタービンブレード21に当たる。タービンホイールには、排気側タービンブレード21と同軸に吸気側タービンブレードが設けられており、排気側タービンブレードが回転することによって吸気側タービンブレードも回転し、吸入空気が圧縮されて吸気圧が高められる。
【0018】
従って、排気ガスGの流量が一定である場合に、ノズル開度を小さくする(閉じる)と、ノズル間の間隙Sを通過してタービンブレード21に当たる排気ガスGの速度が速くなり、タービンホイールの回転数が増加して吸気圧が増大する。一方、ノズル開度を大きくする(開く)と、ノズル間の間隙Sを通過してタービンブレード21に当たる排気ガスGの速度が遅くなり、タービンホイールの回転数が低下して吸気圧が減少する。
【0019】
ここで、可変容量ターボチャージャ20の排気側タービンブレード21に作用する励振力について検討する。
【0020】
図3は、排気側タービンブレード21に作用する励振力の大きさの要因となる2つのパラメータに関して、振動応力との関係を示すグラフである。(a)は、ノズル開度と振動応力との関係を示し、(b)は、タービン入口排気ガス圧力とタービン出口排気ガス圧力との比であるタービン膨張比と振動応力との関係を示している。
【0021】
(a)に示されたように、例えば、排気ガスの流量が一定である場合に、ノズル開度が小さいとタービンブレードに加わる振動応力は大きくなり、ノズル開度が大きくなるとタービンブレードに加わる振動応力は二次曲線的に小さくなる。これはノズル開度が小さいと、タービンブレードにおける排気ガスが当たる面積が小さくなることが影響している。一方、(b)に示されるように、タービン膨張比に応じてタービンブレードに加わる振動応力も増大する。タービン膨張比はタービンホイールの回転数に略比例する。
【0022】
図4は、本実施形態の可変容量型ターボチャージャの動作領域を、吸入空気量とコンプレッサ圧力比(吸気圧/大気圧)との関係において示したグラフである。
【0023】
図中、左側下方が開いた略楕円形状の曲線によって画定される領域が、本実施形態の可変容量型ターボチャージャの動作領域である。この動作領域の左側縁部の曲線に沿った領域は、ノズル開度が小さい領域である。また、該動作領域の左側略中央付近から右側下方を横切る、略平行な2つの曲線はタービンホイールの回転数がα及びβの等価ラインであり、この2つの曲線によって挟まれる領域が、タービンホイールの共振ゾーンを示している。
【0024】
本願発明者等により、図4において、楕円で囲んだ領域、ずなわち、共振ゾーンにあり、かつノズル開度が小さい領域において、タービンブレードの破損が生じやすいことが確認されている。従って、本実施形態の可変容量過給機の制御装置は、可変容量型ターボチャージャの動作時に、この楕円で囲んだ領域を避けるように、ノズル開度を制御する。
【0025】
本実施形態の可変容量過給機の制御装置は、基本的には、エンジンの運転状態に応じて設定される目標過給圧となるように、タービンホイールへの排気ガス入口流路に設けられる可変ノズルの開度を制御する。
【0026】
図5は、本実施形態の可変容量型ターボチャージャにおける、エンジン回転数とアクセル開度とに対応する目標過給圧を示すグラフである。所定のアクセル開度θについて、エンジン回転数Neに応じて目標過給圧Ptが一意に求まる。図中、2つの異なるアクセル開度θに対応した2つの曲線が示されているが、実際にはアクセル開度毎にこのような曲線が求められる。従って、このようなグラフ(又はグラフに対応したテーブル)を参照することによって、アクセル開度θとエンジン回転数Neとから、設定すべき目標過給圧Ptが一意に求まる。
【0027】
更に本実施形態では、上記タービンブレードの破損が生じやすい領域での動作を避けるべく、以下の制御も行う。
【0028】
タービンホイールの回転数に関連するパラメータとして、例えば、大気圧Pa、吸気圧Pi、吸入空気量Aの値を検出する。そして、これらパラメータの値から、タービンホイールの回転数Ntを算出する。算出された回転数Ntから予め定められたタービンホイールの共振ゾーン(回転数がαからβの範囲)にあるか否かを判定する。次に、可変ノズルの開度に関連するパラメータとしてノズル開度Bの値を検出する。共振ゾーンにあると判定され、かつ可変ノズルの開度が所定開度以下となるときに、可変ノズルの開度を所定開度よりも大きくする。
【0029】
共振ゾーンにあると判定され、かつ可変ノズルの開度が所定開度以下となることは、図4において楕円で囲んだ領域でターボチャージャが動作することを示す。本実施形態ではこのような場合に、ノズル開度Bを所定開度よりも大きくする。この場合、吸入空気量Aは変化しないので、ノズル開度Bを大きくすると吸気圧Piが減少する。これは図4において、ターボチャージャの動作領域を楕円で囲んだ領域から下側へ移行させることを意味する。
【0030】
以下、本実施形態の可変容量過給機の制御装置の動作について、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0031】
始めに、ターボチャージャの制御に関するパラメータの値を、図1に示したようなセンサから検出する(ステップS1)。本実施形態では、回転数センサ4からエンジン回転数Ne、アクセル開度センサからアクセル開度θ、吸気量センサ1から吸入空気量A、大気圧センサ2から大気圧Pa、吸気圧センサ3から吸気圧Pi、ノズル開度センサからノズル開度Bをそれぞれ検出する。
【0032】
そして、エンジン回転数Neとアクセル開度θとから設定すべき目標過給圧Ptの値を、図5に関して説明したようにして求める(ステップS2)。次に、アクセル開度θや車速等の情報から、運転状態が加速であるか否かを判定する(ステップS3)。
【0033】
運転状態が加速であると判定された場合、大気圧Pa、吸気圧Pi、吸入空気量Aの値からタービンホイールの回転数Ntを算出する(ステップS4)。なお、本実施形態では、図4に例示したようなデータのマップ等を参照してタービンホイールの回転数を算出している。
【0034】
次に、算出されたタービンホイールの回転数Ntが、共振ゾーンにあるか(α≦Nt≦β)否かを判定する(ステップS5)。ここでタービンホイールの回転数Ntが共振ゾーンにあると判定された場合、ノズル開度Bが、所定開度以下であるか否かを判定する(ステップS6)。
【0035】
ここでノズル開度Bが所定開度以下であると判定された場合、図4において楕円で囲んだ領域、すなわちタービンブレードの破損が生じやすい領域でターボチャージャが動作することを意味する。従って、この領域での動作を回避すべく、ノズル開度Bが所定開度よりも大きくなるように可変ノズルを制御する(ステップS7)。
【0036】
また、ステップS3で運転状態が加速でないと判定された場合、ステップS5でタービンホイールの回転数が共振ゾーンにないと判定された場合、及びステップS6でノズル開度Bが所定開度以下でないと判定された場合には、タービンブレードの破損が生じやすい領域でターボチャージャが動作することはない。従って、いずれの場合にも設定された目標過給圧Ptに応じて可変ノズルを制御する(ステップS8)。
【0037】
以上説明したように、本実施形態によれば、可変ノズルの開度が小さくタービンホイールのブレードに作用する力が大きい状態で、タービンホイールが共振ゾーンに移行した場合においても、可変ノズルの開度が所定開度よりも大きくされるので励振力を低下させて、ブレードの破損を回避することが可能となる。
【0038】
<第2の実施形態>
以下、本発明に係る可変容量過給機の制御装置の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の基本的構成は、上記第1の実施形態と同様であり、以下では第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0039】
第1の実施形態では、タービンブレードの破損が生じやすい領域でターボチャージャが動作することが想定される場合に、ノズル開度を所定開度よりも大きくするものであった。これに対して第2の実施形態では、タービンブレードの破損が生じやすい領域でターボチャージャが動作することが想定される場合に、目標過給圧を低下させるものである。
【0040】
図7は、第2の実施形態の可変容量過給機の制御装置の動作を示すフローチャートである。該フローチャートにおいて、第1の実施形態と異なるのは、ステップS5で「はい」と判定された後に実行される処理である。
【0041】
すなわち、ステップS5で、タービンホイールの回転数Ntが共振ゾーンにあると判定された場合、吸入空気量Aが所定量以下であるか否かを判定する(ステップS16)。そして、吸入空気量Aが所定量以下であると判定された場合、ステップS2で設定された目標過給圧Ptの値を低下させるべく補正して、可変ノズルを制御する(ステップS17)。
【0042】
ここで図4を参照して、本実施形態の動作について説明する。タービンホイールの回転数Ntが共振ゾーンにあり、かつ吸入空気量Aが所定量以下である場合には、図4の楕円で囲んだタービンブレードの破損が生じやすい領域でターボチャージャが動作することを意味する。本実施形態ではこの領域での動作を回避すベく、目標過給圧Ptを低下補正する。目標過給圧を低下させると、吸気圧も低下させられ、図4において、縦軸に示されているコンプレッサ圧力比も低下させられることとなる。従って、ターボチャージャの動作領域は、タービンブレードの破損が生じやすい領域から下方に移行することとなる。
【0043】
このように、上記第1の実施形態ではノズル開度を直接変更してタービンブレードの動作領域を移行させたが、本実施形態では目標過給圧を変更して、結果としてタービンブレードの動作領域を移行させる。
【0044】
以上説明したように本実施形態によれば、可変ノズルの開度が小さくタービンホイールのブレードに作用する力が大きい状態で、タービンホイールが共振ゾーンに移行した場合においても、過給圧が目標過給圧よりも低下させられ、結果として可変ノズルの開度が大きくされるため、励振力を低下させて、ブレードの破損を回避することが可能となる。
【0045】
(他の実施形態)
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態や変形例を包含するものである。すなわち、上記実施形態で示した可変容量過給機の制御装置の構成は一例であり、本発明の意図するような制御が可能な構成であれば、これらに限定されるものではない。
【0046】
例えば、上記の実施形態では、大気圧、吸気圧、吸入空気量等のパラメータの値からタービンホイールの回転数を算出するとしたが、他のパラメータからタービンホイールの回転数を算出するようにしてもよいし、タービンホイールの回転数を直接検出するようにしてもよい。
【0047】
また、上記で図6及び図7のフローチャートに関して説明した処理の順番はあくまで例示であり、本願発明で要求される機能が実現されれば処理の順番を変更しても良い。
【0048】
また更に、上記第1の実施形態におけるノズルの所定開度、第2の実施形態における吸入空気量の所定量の値は、特に例示していないが、ターボチャージャの動作領域が、図4に示したタービンブレードの破損が生じやすい領域の外部(好ましくは下方)となるような値に設定すればよい。
【0049】
加えて、本発明に係る可変容量過給機の制御装置の少なくとも一部は、CPUとRAMやROMなどを備え、所定の制御プログラムを実行するコンピュータ装置によって実現され得る。この場合、制御プログラムは、図6及び図7の少なくともいずれかのフローチャートに対応したモジュールや制御コードを含むものとなる。
【0050】
更に、本発明に係る可変容量過給機の制御装置は、既に車両に搭載されているエンジン制御装置の一部として組み込まれていても良い。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係る可変容量過給機の制御装置を含む、可変容量過給システムの全体構成を説明する図である。
【図2A】図1のターボチャージャの排気側の部分断面図である。
【図2B】図2AのB−Bにおける断面図である。
【図3】排気側タービンブレードに作用する励振力の大きさの要因となる2つのパラメータに関して、振動応力との関係を示すグラフである。
【図4】第1の実施形態の可変容量型ターボチャージャの動作領域を、吸入空気量とコンプレッサ圧力比との関係において示したグラフである。
【図5】第1の実施形態の可変容量型ターボチャージャにおける、エンジン回転数とアクセル開度とに対応する目標過給圧を示すグラフである。
【図6】第1の実施形態の可変容量過給機の制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施形態の可変容量過給機の制御装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0052】
1 吸気量センサ
2 大気圧センサ
3 吸気圧センサ
4 回転数センサ
6 ノズル開度センサ
10 エアクリーナ
20 ターボチャージャ
21 タービンブレード
22 ノズル
23 軸
30 インタークーラー
40 エンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン排気流を受けて回転駆動されるブレードを有するタービンホイールと、
エンジンの運転状態に応じて設定される目標過給圧となるように、前記タービンホイールへの排気ガス入口流路に設けられる可変ノズルの開度を制御する制御手段と、を備えた可変容量過給機の制御装置であって、
前記タービンホイールの回転数に関連するパラメータの値を検出する第1のパラメータ値検出手段と、
前記タービンホイールの回転数から予め定められた前記タービンホイールの共振ゾーンか否かを判定する共振ゾーン判定手段と、
前記可変ノズルの開度に関連するパラメータの値を検出する第2のパラメータ値検出手段と、を備え、
前記共振ゾーンと判定され、かつ前記可変ノズルの開度が所定開度以下であるときに、前記可変ノズルの開度を前記所定開度よりも大きくすることを特徴とする可変容量過給機の制御装置。
【請求項2】
エンジン排気流を受けて回転駆動されるブレードを有するタービンホイールと、
エンジンの運転状態に応じて設定される目標過給圧となるように、前記タービンホイールへの排気ガス入口流路に設けられる可変ノズルの開度を制御する制御手段と、を備えた可変容量過給機の制御装置であって、
前記タービンホイールの回転数に関連するパラメータの値を検出するパラメータ値検出手段と、
前記タービンホイールの回転数から予め定められた前記タービンホイールの共振ゾーンか否かを判定する共振ゾーン判定手段と、
過給機上流側の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、を備え、
前記共振ゾーンと判定され、かつ前記吸入空気量が所定量以下であるときに、過給圧を前記目標過給圧よりも低下させることを特徴とする可変容量過給機の制御装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−40164(P2007−40164A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−224560(P2005−224560)
【出願日】平成17年8月2日(2005.8.2)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】