説明

同時光学診断および治療適用のための染料バイオコンジュゲート

新規な腫瘍特異性光学治療用および光学診断用成分を開示する。本発明の化合物は、可視化のためのカルボシアニン染料、光動力学的処置のための光増感剤、プローブの部位特異的送達のための腫瘍レセプター−探求(渇望)ペプチド、および病変組織に対する光毒性成分とからなる。これらの要素の組み合わせにより、効率のよい患者のケアマネージメントのために、各成分のユニークかつ有効な性質の利点が最大化される。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、診断および治療での使用のための新規な染料−バイオコンジュゲート、特に生物活性のある分子のシアニン染料バイオコンジュゲートの新規な組成物に関する。
【0002】
背景技術
癌は、予見し得る将来にわたって第1の死因であり続けるであろうが、腫瘍の早期検出は患者の予後を改善するであろう(R. T. Greenlee et al., Cancer statistics, 2000, CA Cancer J. Clin., 2000, 50, pp. 7-33)。癌診断法は、近年その進歩が顕著であるにもかかわらず、臨床医はいまだに触知可能な腫瘍の塊の存在によっている。しかしながら、早期医療介入には多くの利点があるので、この点で既に折合いがつけられつつある。
【0003】
光学診断および/または光学治療は、癌患者の管理を改善する多大の可能性を有する〔D. A. Benaron and D. K. Stevenson, Optical time-of-flight and absorbance imaging of biologic media, Science, 1993, 259, pp. 1463-1466; R. F. Potter (Series Editor) , Medical optical tomography: functional imaging and monitoring, SPIE Optical Engineering Press, Bellingham, 1993; G. J. Tearney et al., In vivo endoscopic optical biopsy with optical coherence tomography, Science, 1997, 276, pp. 2037-2039; B. J. Tromberg et al., Non-invasive measurements of breast tissue optical properties using frequency-domain photon migration, Phil. Trans. Royal Society London B, 1997, 352, pp. 661-668; S. Fantini et al., Assessment of the size, position, and optical properties of breast tumors in vivo by non-invasive optical methods, Appl. Opt., 1998, 37, pp. 1982-1989; A. Pelegrin et al., Photoimmunodiagnosis with antibody-fluorescein conjugates: in vitro and in vivo preclinical studies, J. Cell Pharmacol., 1992, 3, pp. 141-145〕。これらの操作は、所望の効果を導くために可視または近赤外光線を使用する。光学的検出および光学治療のいずれもが、臨床用装置および生物医学的研究において安全かつ有効であることが示されている[B. C. Wilson, Optical properties of tissues, Encyclopedia of Human Biology, 1991, 5, 587-597; Y-L. He et al., Measurement of blood volume using indocyanine green measured with pulse-spectrometry: Its reproducibility and reliability, Critical Care Medicine, 1998, 26, pp. 1446-1451; J. Caesar et al., The use of Indocyanine green in the measurement of hepatic blood flow and as a test of hepatic function, Clin. Sci., 1961, 21, pp. 43-57; R. B. Mujumdar et al., Cyanine dye labeling reagents: Sulfoindocyanine succinimidyl esters, Bioconjugate Chemistry, 1993, 4, pp. 105-111; U.S. Patent No. 5,453,505; Eric Hohenschuh, et al., Light imaging contrast agents, WO 98/48846; Jonathan Turner, et al., Optical diagnostic agents for the diagnosis of neurodegenerative diseases by means of near infra-red radiation, WO 98/22146; Kai Licha, et al., In-vivo diagnostic process by near infrared radiation, WO 96/17628; Robert A. Snow, et al., Compounds, WO 98/48838]。
【0004】
染料は、光学的検出および光学的治療において、信号検出および/または組織の光感受性を強めるのに重要である。従来の研究で、ある種の染料は腫瘍中に局在化でき、小型の腫瘍検出および治療のための強力なプローブとして役立つことが示されている(D. A. Bellnier et al., Murine pharmacokinetics and antitumor efficacy of the photodynamic sensitizer 2-[1-hexyloxyethyl]-2-devinyl pyropheophorbide-a, J. Photochem. Photobiol., 1993, 20, pp. 55-61; G. A. Wagnieres et al., In vivo fluorescence spectroscopy and imaging for oncological applications, Photochem. Photobiol., 1998, 68, pp. 603-632; J. S. Reynolds et al., Imaging of spontaneous canine mammary tumors using fluorescent contrast agents, Photochem. Photobiol., 1999, 70, pp. 87-94)。しかしながら、これらの染料を、悪性組織中に優先的に局在化させることはできていない。
【0005】
染料を大型のバイオ分子とコンジュゲートさせることによる、悪性組織への染料の特異性を改善する努力がなされてきた(A. Pelegrin, et al., Photoimmunodiagnosis with antibody-fluorescein conjugates: in vitro and in vivo preclinical studies, J. Cell Pharmacol., 1992, 3, pp. 141-145; B. Ballou et al., Tumor labeling in vivo using cyanine-conjugated monoclonal antibodies, Cancer Immunol. Immunother., 1995, 41, pp. 257-263; R. Weissleder et al., In vivo imaging of tumors with protease-activated near-infrared fluorescent probes, Nature Biotech., 1999, 17, pp. 375-378; K. Licha et al., New contrast agents for optical imaging: Acid-cleavable conjugates of cyanine dyes with biomolecules, Proc. SPIE, 1999, 3600, pp. 29-35)。腫瘍の探索、診断、および治療機能の役割を組合せ得る染料の開発は、いくつかの理由で非常に困難なものであった。現時使用されている染料は、細胞の脂肪膜を透過する染料の脂肪親和性に通常依存する、非特異的メカニズムによって腫瘍中に局在化する。これらの脂肪親和性染料は、正常組織から消失するのに数時間ないし数日を要し、また正常組織に対する腫瘍中の比率はいつも低い。さらに、深部組織の造影の場合に必要になる光動力学的特性を蛍光照射と組み合わせることには、染料の光感受性効果または蛍光定量収率(quantum yield)のいずれかを調和させなければならない分子が必要となる。光学治療剤の光感受性は、該治療剤の励起状態から周囲の分子または組織へのエネルギー移動に依存するが、他方蛍光照射は励起エネルギーが光の態様で照射されることを必要とする(T. J. Dougherty et al., Photoradiation therapy II: Cure of animal tumors with hematoporphyrin and light, Journal of National Cancer Institute, 1978, 55, pp. 115-121)。それ故、高効率の光感受性の腫瘍処置剤を提供する、最適の腫瘍標的化能を有する化合物および組成物が必要とされている。そのような治療剤は、腫瘍に対する増強された特異性を示し、また光検出に対する優れた光物理学的特性をも有するものであろう。
前記各文献は、その全部を参照して明示的に本明細書の一部とする。
【0006】
本発明の要約
本発明は、カルボシアニン染料のバイオコンジュゲートのための組成物に関する。このバイオコンジュゲートは、3種の構成成分:1)腫瘍特異性成分、2)光増感剤(光学治療用成分)、および、3)光学診断用成分、からなる。本発明のバイオコンジュゲートは、カルボシアニン染料構造の多数の結合ポイントを利用して、同一分子内に、1つまたはそれ以上の標識化レセプターおよび/または光感受性基を導入するものである。本発明の組成物は、各種の生物医学的適用において使用され得る。
【0007】
本発明は、本発明のシアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を各個体に投与することによる、診断および治療操作を実施するための方法にも関する。本発明の方法は、各種の生物医学的適用、例えば、腫瘍のイメージ化、抗癌剤の腫瘍標的化、およびレーザー介助手術の実施等、において使用され得る。
【0008】
図面の簡単な説明
図1は、本発明化合物の代表的構造を示す。
図2は、各種腫瘍を有するラットに、インドシアニングリーンを注射後2分および30分において撮影したイメージを示す。
図3は、サイテートの投与後1分および45分において撮影した、CA20948腫瘍を有するラットの蛍光イメージを示す。
図4は、サイテートの投与後27時間で撮影した、CA20948腫瘍を有するラットの蛍光イメージである。
図5は、サイテートの投与後27時間における、CA20948腫瘍を有するラットからの摘出組織および器官の蛍光イメージを示す。
図6は、ボンベシネートの投与後22時間における、AR42−J腫瘍を有するラットの蛍光イメージである。
【0009】
発明の詳細な説明
本発明は、一般式1
【化1】

一般式1
式中、WおよびWは、同一または異なることができ、−CR1011−、−O−、−NR12−、−S−、およびSe−からなる群から選択され;Y、Y、Z、およびZは、独立して水素、腫瘍特異性成分、光学治療性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−N(R12)−(CH−CONH−Bm、−(CH−N(R12)−(CH−NHCO−Bm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−NHCO−Bm、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−N(R12)−(CH−CONH−Dm、−(CH−N(R12)−(CH−NHCO−Dm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C30アルキル、C−C30アリール、C−C30アルコキシル、C−C30ポリアルコキシアルキル、C−C30ポリヒドロキシアルキル、C−C30ポリヒドロキシアリール、C−C30アミノアルキル、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、−(CH−O−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合、または独立して窒素、糖類、−CR14−、−CR1415、−NR1617;C−C30アリールからなる群から選択され;Qは単結合であるか、または−O−、−S−、−Se−、およびNR18からなる群から選択されるものであり;aおよびbは、独立して0から5まで変化し;RないしR13、およびR18は、独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20アリール、C−C10アルコキシル、C−C10ポリアルコキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアリール、C−C10アミノアルキル、シアノ、ニトロ、ハロゲン、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−OH、−(CH−COH、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−OHおよび−CH−(CHOCH−COHからなる群から選択され;R14ないしR17は、独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20アリール、C−C10アルコキシル、C−C10ポリアルコキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアリール、C−C10アミノアルキル、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、−(CH−O−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;BmおよびDmは独立して、生物活性なペプチド、タンパク質、細胞、抗体、抗体フラグメント、糖類、糖ペプチド、ペプチド擬似体(peptidomimetics)、薬物、偽薬(drug mimics)、ホルモン類、金属キレート化剤、放射活性または非放射活性金属コンプレックス類、エコー源性成分(echogenic agents)、光学活性分子、および光学治療成分(光増感剤、photosensitizers) からなる群から選択されるものであり;aおよびcは独立して1から20まで変化し;bおよびdは独立して1から100まで変化するものである、
を有するシアニン染料を含む、新規な組成物に関する。
【0010】
本発明は、また、一般式2
【化2】

一般式2
式中、W、W、Y、Y、Z、Z、K、K、Q、X、X、a、およびbは、一般式1におけると同一の意味に定義されており;そしてR19ないしR31は、一般式1におけるRないしRと同一の意味に定義されている、
を有するカルボシアニン染料を含む、新規な組成物にも関する。
【0011】
本発明は、また、一般式3
【化3】

一般式3
式中、Aは単結合または二重結合であり;B、C、およびDは、独立して、−O−、−S−、−Se−、−P−、−CR1011、−CR11、アルキル、NR12、および−C=Oからなる群から選択されるものであり;A、B、C、およびDは一緒になって、場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する6ないし12員炭素環または6ないし12員複素環式環を形成していることもでき;そしてW、W、Y、Y、Z、Z、K、K、X、X、a、bおよびRないしR12は、一般式1におけると同一の意味に定義されている、
を有するカルボシアニン染料を含む、新規な組成物にも関する。
【0012】
本発明は、また、一般式4
【化4】

一般式4
式中、A、B、C、およびDは、一般式3におけると同一の意味に定義されており;W、W、Y、Y、Z、Z、K、K、X、X、a、およびbは、一般式1におけると同一の意味に定義されており;そしてR19ないしR31は、一般式1におけるRないしRと同一の意味に定義されている、
を有するカルボシアニン染料を含む、新規な組成物にも関する。
【0013】
本発明のバイオコンジュゲートは、同一分子内に、1つまたはそれ以上の標識化レセプターおよび/または光感受性基を導入するために、カルボシアニン染料構造の多数の結合ポイントを利用するものである。より詳しくは、本発明の組成物は、それらの特異的性質により選択された、3種の構成成分からなる。構成成分の一つである、腫瘍特異性成分は、腫瘍を標的とするためのものである。第2の構成成分は、光増感剤であり得るが、光学治療用成分である。第3の構成成分は、光学診断用成分である。
【0014】
腫瘍標的化成分の例としては、生物活性のあるペプチド類、例えば、オクトレオテート(octreotate)およびボンベシン(7−14)があり、それらは、神経内分泌細胞(neuroendocrine)腫瘍内の過剰発現レセプター群を標的とする。光学治療用成分の例としては、2−[1−ヘキシルオキシエチル]−2−デビニルピロフェオフォルバイド−a(HPPH、図1D、T=OH)がある。光学診断用成分の例としては、カルボシアニン染料があり、それらは高い赤外分子吸収能(absorbtivities)を有する(図1A−C)。本発明は、これらの各成分を最適効果のために1分子内で、それらの有利点を組み合わせて提供するものである。
【0015】
それらの小型染料バイオ分子コンジュゲートには、非特異性染料やプローブまたは光感受性分子の大型バイオ分子へのコンジュゲーションのいずれと比べても、いくつかの利点がある。これらのコンジュゲートは、腫瘍の位置特定が増強されその可視化が速やかとなっているので、診断および治療のいずれにおいても有利である。これらの成分は、血液および非標的組織から急速に消失するので、集積や毒性についての心配が少ない。例えば、レセプター群あるいは標的化成分群の同定のような、新しい標的の一体的スクリーニングのため、また、最小の構造改変により本コンジュゲート群の薬物動態への影響能力をみるために、多種類の高純度化合物を容易に合成できる。
【0016】
本発明の組成物は、各種の生物医学的適用において有用である。これらの適用の例には、それらに限定されるものではないが:腫瘍の検出、造影、および処置;器官の断層法造影;器官機能のモニタリング;冠血管造影(撮影)法、蛍光内視鏡法、レーザー介助手術の実施;および光音響分光法および音響蛍光法の実施、等が含まれる。
【0017】
上記の各生物医学的適用のいくつかを達成する具体的実施態様を以下に記載する。本発明の染料は、当業者によく知られた方法で調製される。
【0018】
2種類の実施態様において、本発明のバイオコンジュゲートは、式1または式2を有する;ただし、式中、WおよびWは、同一または異なることができ、−C(CH、−C((CHOH)CH、−C((CHOH)、−C((CHCOH)CH、−C((CHCOH)、−C((CHNH)CH、−C((CHNH、−C((CHNR1213、−NR12、および−S−からなる群から選択され;YおよびYは、独立して、水素、腫瘍特異性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;Z、およびZは、独立して水素、光学治療性成分、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C10アルキル、C−C20アリール、C−C20アルコキシル、C−C20アミノアルキル、−(CH−CO−、−(CH−CONH、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合または独立して窒素、−CR14−、−CR1415、および−NR1617からなる群から選択され;Qは単結合であるか、または−O−、−S−、およびNR18からなる群から選択されるものであり;aおよびbは、独立して0から3まで変化し;Bmは独立して、2ないし30アミノ酸ユニットを含有する生物活性なペプチド、タンパク質、抗体フラグメント、モノ−およびオリゴサッカライド類からなる群から選択され;Dmは、光増感剤、光学活性分子、および光学治療成分からなる群から選択されるものであり;aおよびcは独立して1から20まで変化し;bおよびdは独立して1から100まで変化するものである。
【0019】
他の2種類の実施態様では、本発明のバイオコンジュゲートは、式3または式4を有する;ただし、式中、WおよびWは、同一または異なることができ、−C(CH、−C((CHOH)CH、−C((CHOH)、−C((CHCOH)CH、−C((CHCOH)、−C((CHNH)CH、−C((CHNH、−C((CHNR1213、−NR12、および−S−からなる群から選択され;YおよびYは、独立して、水素、腫瘍特異性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;Z、およびZは、独立して水素、光学治療性成分、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C10アルキル、C−C20アリール、C−C20アルコキシル、C−C20アミノアルキル、−(CH−CO−、−(CH−CONH、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合または独立して窒素、−CR14−、−CR1415、および−NR1617からなる群から選択され;Qは単結合であるか、または−O−、−S−、およびNR18からなる群から選択されるものであり;aおよびbは、独立して0から3まで変化し;Aは単結合または二重結合であり;B、C、およびDは、独立して、−O−、−S−、−CR11、アルキル、NR12、および−C=Oからなる群から選択されるものであり;A、B、C、およびDは一緒になって、場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する6ないし12員炭素環または6ないし12員複素環式環を形成していることもでき;aおよびbは独立して0から3まで変化し;Bmは、2ないし30アミノ酸ユニットを含有する生物活性なペプチド、タンパク質、抗体フラグメント、モノ−およびオリゴサッカライド類からなる群から選択されるものであり;生物活性なペプチド、タンパク質、抗体フラグメント、モノ−およびオリゴサッカライド類;Dmは、光増感剤、光学活性分子、および光学治療成分からなる群から選択され;aおよびcは独立して1から20まで変化し;bおよびdは独立して1から100まで変化するものである。
【0020】
本発明のある実施態様では、これらの染料−バイオ分子コンジュゲートは
光学的断層撮影法、内視鏡法、光音響分光法および音響蛍光法(sonofluorescent)の各適用において、腫瘍並びに他の異常の検出および処置に有用である。これらの方法は、300−1300nmの波長領域の光を使用する。例えば、「光学的摘出術」とも称される光学干渉性[optical coherence tomography(OCT)]は、組織のミクロ構造の高解像断面造影を可能とする、光学的造影技術である。OCT方法は、約1280nmの波長を利用する。
【0021】
本発明を多様な面からみると、本発明の染料−バイオ分子コンジュゲートは、これらのコンジュゲートの血中クリアランスプロファイルをモニターして、腫瘍並びに他の病理組織の存在または不存在を検出することによる局所化治療に、腹腔鏡検査法で、腫瘍、例えば、ソマトスタチンサブタイプ2(SST−2)陽性腫瘍のミクロ転移を検出および処置することによる、レーザー補助ガイド手術(LAGS)に、さらに、アテローム性プラークや血塊の診断に、有用である。
【0022】
別の実施態様において、治療操作は、バイオコンジュゲートにポルフィリンまたは光動力学的治療成分を結合させること、および次いで異常部位を検出し処置するために適切な波長の光を投与することを含む。
【0023】
本発明の組成物は、経腸または非経腸投与用に製剤化することができる。これらの製剤は、意図する投与形態に適した常用の医薬坦体および賦形剤とともに、本発明の染料−バイオ分子コンジュゲートの有効量を含有する。例えば、当業者によく知られているように、非経腸製剤では、本発明のコンジュゲートの滅菌水溶液または懸濁液を含有させるのが有利であり、直接注射してもよく、または大容積の全身投与用の非経腸投与用組成物または賦形剤と混合させてもよい。これらの製剤には、医薬的に許容され得る緩衝剤および/または塩化ナトリウムのような電解質を含有させてもよい。
【0024】
経腸投与用製剤には、当技術分野でよく知られているように、多様な変化があり得る。一般に、それらの製剤は、本発明の染料−バイオ分子コンジュゲートの有効量を含有する水溶液、水性懸濁液、または乳化液である。それらの経腸投与用製剤には、緩衝剤、表面活性剤、揺変性成分(thixotropic agents)、および同様物を含有させてもよい。経口投与用組成物には、芳香剤や他の感覚受容性品質増強成分を含めることもできる。
【0025】
診断用に用いる本発明のカルボシアニン染料−バイオコンジュゲート組成物は、所望の効果を達成するために有効な用量で投与する。そのような用量は、採用する個々のコンジュゲート、造影操作の対象である器官や組織、使用する造影装置、その他に応じて広範に変化し得る。これらの組成物を、全身的または局所的のいずれかにより、造影しようとする器官や組織に対して投与し、そして患者を造影および/または治療操作にかける。
【0026】
本発明は、さらに以下の実施例中で詳述されるが、それらは例示のために提示するものであり、いかなる意味においても本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
【0027】
実施例1
インドシアニンビスプロパン酸染料(図1A、n=1)の合成
1,1,2−トリメチル−[1H]−ベンツ[e]インドール(9.1g、43.58mmoles)と3−ブロモプロパン酸(10.0g、65.37mmoles)の1,2−ジクロロベンゼン(40ml)中混合液を、110℃で12時間加熱した。この溶液を周辺温度まで冷ました。得られた赤色の残渣を濾取し、アセトニトリル:ジエチルエーテル(1:1v/v)混合液で洗浄した。得られた固形物を周辺温度で減圧乾燥し、明褐色の粉末10g(64%)を得た。
【0028】
この固形物の一部(6.0g;16.56mmoles)、グルタコンアルデヒドジアニライド塩酸塩(Lancaster Synthesis, Windham, NH)(2.36g、8.28mmoles)、および酢酸ナトリウム3水和物(2.93g、21.53mmoles)を、エタノール(150ml)中で90分間還流させた。溶媒を蒸発させたのち、2N HCl水40mlを残渣に加えた。混合物を遠心分離し、上澄み液を傾斜した。上澄み液が無色に近くなるまでこの操作を繰り返した。水約5ml:アセトニトリル(3:2v/v)混合液を固体残渣に加え、そして凍結乾燥して暗緑色のフレーク2gを得た。この化合物の純度は、当業者によく知られているようにして、H−核磁気共鳴(H−NMR)、および、液体クロマトグラフィー/マススペクトル分析法(LC/MS)により確認した。
【0029】
実施例2
インドシアニンビスヘキサン酸染料(図1A、n=4)の合成
1,1,2−トリメチル−[1H]−ベンツ[e]インドール(20g、95.6mmoles)と6−ブロモヘキサン酸(28.1g、144.1mmoles)の1,2−ジクロロベンゼン(250ml)中混合液を、110℃で12時間加熱した。この緑色溶液を周辺温度まで冷まし、生成した褐色の固形沈殿を濾取した。この固形物を、1,2−ジクロロベンゼンおよびジエチルエーテルで洗った後、得られた褐色粉末(24g、64%)を周辺温度で減圧乾燥した。この固形物(4.0g;9.8mmoles)グルタコアルデヒドジアニルモノ塩酸塩の一部(1.4g、5mmoles)と酢酸ナトリウム3水和物(1.8g、12.9mmoles)のエタノール(80ml)溶液を1時間還流した。溶媒を蒸発させた後、残渣に2N HCl水溶液20mlを加えた。混合物を遠心分離し、上澄み液を傾斜した。上澄み液が無色に近くなるまでこの操作を繰り返した。水約5ml:アセトニトリル(3:2v/v)混合液を固体残渣に加え、そして凍結乾燥して暗緑色のフレーク2gを得た。この化合物の純度は、H−NMRおよびLC/MSにより確認した。
【0030】
実施例3
ペプチド類の合成
本発明のペプチド類は、ある場合には多少の変更を加えて、同様の操作で調製した。
オクタペプチドであるオクトレオテートは、D−Phe−Cys'−Tyr−D−Trp−Lys−Thr−Cys'−Thrのアミノ酸配列(配列番号1)を有する。ただし、Cys'は、2個のシステインアミノ酸間に分子内ジスルフィド結合が存在することを意味する。オクトレオテートは、市販の Applied Biosystems 社製ペプチドシンセサイザー (Model 432A SYNERGY Peptide Synthesizer) を使用して、自動化フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)固相ペプチド合成により調製した。第1のペプチドカートリッジには、25μmoleスケールでFmoc−ThrをプレロードしたWangレジンを含有させた。次のカートリッジには、下記アミノ酸:Cys(Acm)、Thr(t−Bu)、Lys(Boc)、Trp(Boc)およびTyr(t−Bu)に対する側鎖保護基を有するFmoc−保護アミノ酸を含有させた。これらのアミノ酸カートリッジをペプチドシンセサイザーに入れ、標準操作に従って、C−からN−末端位に向かって生成物を合成した。カップリング反応は、各75μmoleの保護アミノ酸を用い、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)/N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)の存在下に実施した。各Fmoc保護基は、20%ピペリジンのジメチルホルムアミド溶液により除去した。
【0031】
合成を完了した後、チオール基をタリウムトリフルオロ酢酸により環化し、生成物を、トリフルオロ酢酸:水:フェノール:チオアニソール(85:5:5:5v/v)含有の裂開混合物により、6時間かけて固形支持体から裂開させた。t−ブチルメチルエーテルによりペプチドを沈殿させ、水:アセトニトリル(2:3v/v)により凍結乾燥した。ペプチドをHPLCにより精製し、LC/MSにより分析した。
オクトレオチド(Octreotide)、(D−Phe−Cys'−Tyr−D−Trp−Lys−Thr−Cys'−Thr−OH(配列番号2))、(ただし、Cys'は2個のシステインアミノ酸間に分子内ジスルフィド結合が存在することを意味する)、をオクトレオテートの調製と同一の操作(無修正)で調製した。
【0032】
ボンベシン類似体を、同じ操作(ただし、タリウムトリフルオロ酢酸による環化は省略して)によって調製した。側鎖の脱保護基、および、レジンからの裂開を、各50μlのエタンジチオール、チオアニソールおよび水、さらに850μlのトリフルオロ酢酸により実施した。2種の類似体:Gly−Ser−Gly−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH(配列番号3)およびGly−Asp−Gly−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH(配列番号4)を調製した。
【0033】
コレシストキニンオクタペプチド類似体を、オクトレオテートについて記載した通り(環化段階は除いて)にして調製した。3種の類似体:Asp−Tyr−Met−Gly−Trp−Met−Asp−Phe−NH(配列番号5);Asp−Tyr−Nle−Gly−Trp−Nle−Asp−Phe−NH(配列番号6);およびD−Asp−Tyr−Nle−Gly−Trp−Nle−Asp−Phe−NH(配列番号7)(ただし、Nleはノルロイシンである)を調製した。
ニューロテンシン(Neurotensin)類似体(D−Lys−Pro−Arg−Arg−Pro−Tyr−Ile−Leu(配列番号8))を、オクトレオテートについて記載した通り(環化段階は除いて)にして調製した。
【0034】
実施例4
ペプチド−染料コンジュゲート(図1B、n=1、R=オクトレオテート、R=RまたはOH)の合成
下記方法は、オクトレオテート−シアニン染料コンジュゲート類の合成法である。同様の操作が、他のペプチド−染料コンジュゲート類の合成にも使われた。
オクトレオテートは、実施例3に記載のようにして、ただし、ペプチドを固形支持体から裂開させることなく、また、PheのN−末端Fmoc基を残して、調製した。チオール基は、タリウムトリフルオロ酢酸で環化し、Pheを脱保護して遊離アミンを遊離させた。
【0035】
ビスエチルカルボキシメチルインドシアニン染料(53mg、75μmoles)を、0.2MHBTU/HOBtのDMSO溶液(375μl)と、0.2MジイソプロピルエチルアミンのDMSO溶液(375μl)の混合物からなる活性化試薬に加えた。活性化は、約30分内に完了した。それから、このレジン−結合ペプチド(25μmoles)を上記染料に加えた。カップリング反応は、周辺温度で3時間かけて実施した。混合物を濾過し、固体残渣をDMF、アセトニトリルおよびTHFで洗浄した。緑色残渣を乾燥後、ペプチドをレジンから裂開し、そして各側鎖保護基をトリフルオロ酢酸:水:チオアニソール:フェノール(85:5:5:5v/v)混合物により除去した。このレジンを濾過し、冷t−ブチルメチルエーテル(MTBE)を用いて染料−ペプチドコンジュゲートを沈殿させた。当該コンジュゲートをアセトニトリル:水(2:3v/v)に溶解し、凍結乾燥した。
【0036】
生成物をHPLCで精製し、モノオクトレオテート−ビスエチルカルボキシメチルインドシアニン染料(サイテート(Cytate)1、80%、n=1、R=OH)、および、ビスオクトレオテート−ビスエチルカルボキシメチルインドシアニン染料(サイテート2、20%、n=1、R=R)を得た。
このモノオクトレオテートコンジュゲートは、反応時間を2時間に減らすことにより、ビスコンジュゲートとの対比で殆ど排他的に(>95%)得られる。しかしながら、このようにすると、不完全反応となるので、非−染料コンジュゲートペプチドによるレセプターの飽和を避けるために、染料コンジュゲートから、遊離のオクトレオテートを注意深く分離しなければならない。
【0037】
実施例5
ペプチド−染料コンジュゲート(図1B、n=4、R=オクトレオテート、R=RまたはOH?)の合成
オクトレオテート−ビスペンチルカルボキシメチルインドシアニン染料を、若干の修飾を加え、実施例4に記載のようにして、調製した。ビスペンチルカルボキシメチルインドシアニン染料(60mg、75μmoles)を、0.2M HBTU/HOBtと、0.2MジイソプロピルエチルアミンのDMSO溶液からなる活性化試薬400ulに加えた。活性化は、約30分内に完了し、レジン−結合ペプチド(25μmoles)をこの染料に加えた。反応は、周辺温度で3時間かけて実施した。混合物を濾過し、固体残渣をDMF、アセトニトリルおよびTHFで洗浄した。緑色残渣を乾燥後、ペプチドをレジンから裂開し、そして各側鎖保護基をトリフルオロ酢酸:水:チオアニソール:フェノール(85:5:5:5v/v)混合物により除去した。このレジンを濾過し、冷t−ブチルメチルエーテル(MTBE)を用いて染料−ペプチドコンジュゲートを沈殿させた。当該コンジュゲートをアセトニトリル:水(2:3v/v)に溶解し、凍結乾燥した。生成物をHPLCで精製し、オクトレオテート−1,1,2−トリメチル−[1H]−ベンゾ[e]インドールプロパン酸コンジュゲート(10%)、モノオクトレオテート−ビスペンチルカルボキシメチルインドシアニン染料(サイテート3、60%、n=4、R=OH)、および、ビスオクトレオテート−ビスペンチルカルボキシメチルインドシアニン染料(サイテート4、30%、n=4、R=R)を得た。
【0038】
実施例6
固相法によるペプチド−染料−光学治療コンジュゲート(図1B、n=4、R=オクトレオテート、R=HPPH)の合成
ビスペンチルカルボキシメチルインドシアニン染料(サイヘクス(cyhex)、60mg、75μmoles)のジクロロメタン溶液を、シアヌール酸フッ化物(21mg、150mmoles)とピリジン(12mg、150mmoles)の存在下、30分間反応させて酸無水物を生成させた。2−[1−ヘキシルオキシエチル]−2−デビニルピロフェオフォルバイド−a(pyropheophorbide-a)(HPPH、図1D、T=−NHCNH)の1モル等量を、上記無水物に加え、遊離カルボン酸基を有する上記サイヘクス−HPPHコンジュゲートを形成させた。この中間体を、0.2M HBTU/HOBtのDMSO溶液(400μl)と0.2MジイソプロピルエチルアミンのDMSO溶液(400μl)からなる活性化試薬に加えた。カルボン酸の活性化は、約30分内に完了した。レジン−結合ペプチド(オクトレオテート、25μmoles)を、実施例4に記載したようにして調製し、混合物に加えた。反応は、周辺温度で8時間かけて実施した。混合物を濾過し、固体残渣をDMF、アセトニトリルおよびTHFで洗浄した。濃色残渣を周辺温度で乾燥後、ペプチド誘導体をレジンから裂開し、そして各側鎖保護基をトリフルオロ酢酸:水:チオアニソール:フェノール(85:5:5:5v/v)混合物により除去した。このレジンを濾過し、冷t−ブチルメチルエーテル(MTBE)を用いて染料−ペプチドコンジュゲートを沈殿させた。当該コンジュゲートをアセトニトリル:水(2:3v/v)中で凍結乾燥した。
【0039】
実施例7
液相法によるペプチド−染料−光学治療コンジュゲート(図1B、n=4、R=オクトレオチド、R=HPPH)の合成
誘導体化したHPPHエチレンジアミン(図1D、T=−NHCNH;1.1モル等量)およびリジン(トリチル)オクトレオチド(1.2モル等量)を、サイヘクスのビス(ペンタフルオロフェニル)エステル(1モル等量)のDMF溶液に加えた。混合物を周辺温度で8時間、攪拌した後、冷t−ブチルメチルエーテルを加えてペプチドコンジュゲートを沈殿させた。粗生成物を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により精製した。
【0040】
実施例8
固相法によるペプチド−染料−光学治療コンジュゲート(図1C、n=4、R=K−オクトレオテート、R=HPPH、R=OH)の合成
直交位で(Orthogonally)保護されたFmoc−リジン(Mtt)オクトレオテートを、実施例3および4に記載したようにして固体の支持体上で調製した。このFmoc−リジン(Mtt)のFmoc基を固体の支持体から、20%ピペリジンのDMF溶液により除去した。HPPH(図1D、T=−OH)を予めHBTUで活性化して、リジンの遊離アミノ基とカップリングさせた。
【0041】
実施例9
インドシアニングリーンによる腫瘍セルラインの造影
非侵襲性インビボ蛍光造影装置を採用して、動物モデルにおける腫瘍検出のために開発した本発明の造影剤について、3つの異なるラット腫瘍セルライン中でのインドシアニングリーン(ICG)の効力を評価した。LaserMax Inc. 社の表示能力が波長780nmおよびパワー40mWのレーザーダイオードを使用した。検出器は、Rodenstock 10 mm F2 レンズ (stock #542.032.002.20) を装備した、Princeton Instruments 社製モデルRTE/CCD−1317−K/2CCDカメラとした。CCDインプットレンズの前部に、造影剤から照射した蛍光線のみがイメージ化されるように、830nm干渉レンズ(CVI Laser Corp.社製, part # F10-830-4-2) を装着した。
【0042】
ソマトスタチン(SST−2)レセプターに富む、3つの腫瘍セルライン、DSL6/A(膵臓の)、DunningR3327−H(前立腺の)、およびCA20948(膵臓の)を、固形インプラント技法で雄ルイスラットの左横腹領域中に誘入させた(Achilefu et al., Invest. Radiology, 2000, pp. 479-485)。インプラント9日後には、触知可能な塊が検出された。
【0043】
各動物は、キシラジン(xylazine):ケタミン(ketamine):アセプロマジン(acepromazine)(1.5:1.5:0.5v/v)の0.8ml/kg筋肉注射により麻酔した。左横腹を切開して腫瘍および周辺の表面領域を露出させた。ヘパリン処理生理食塩水を含有する2つのシリンジに連結した、ストップコック装着21−ゲージバタフライ針を、ラットの尾静脈中に設置した。ICG投与に先立って、静脈の開放性をチェックした。各動物に、ICGの生理食塩水0.42mg/ml溶液を0.5mlの用量で投与した。
【0044】
ソマトスタチン(SST−2)レセプターに富む2つのセルライン、DSL6/A(膵臓の)およびDunningR3327−H(前立腺の)は、時間とともに該成分の腫瘍中へのゆっくりとした充満を示した。ICGの投与2分後および30分後に撮像した。それぞれの場合に合理的なイメージが得られた。第3のライン、CA20948(膵臓の)のみ、注射30分後には消失した程度の軽度かつ一過性の充満を示した。これは、他の2つのラインと対比して、この腫瘍ラインへのICGの非−特異性局所化は全くなかったことを示し、それはこの型の腫瘍では血管の構造がすこぶる異なっていたこと(図2)を示唆している。最初の2つの腫瘍ライン(DSL6/AおよびR3327−H)では、やはりソマトスタチン(SST−2)レセプターに富むCA20948のようには血管新生が高度でなかった。従って、CA20948腫瘍モデル中での染料の検出および持続は、レセプター−媒介特異性の重要なインデックスである。
【0045】
実施例10
ラットの膵臓腺房カルシノーマ(CA20948)のサイテート1による造影
ペプチドである、オクトレオテートが、ソマトスタチン(SST−2)レセプター群標的性であることは知られている。それ故、シアノ−オクトレオテートコンジュゲート、サイテート1を、実施例4に記載のようにして調製した。膵臓の腺房カルシノーマ、CA20948を、実施例9に記載のようにして雄ルイスラット内に導入した。
【0046】
各動物を、キシラジン:ケタミン:アセプロマジン(1.5:1.5:0.5v/v)の0.8ml/kg筋肉注射により麻酔した。左横腹を切開して腫瘍および周辺の表面領域を露出させた。ヘパリン処理生理食塩水を含有する2つのシリンジに連結した、ストップコック装着21−ゲージバタフライ針を、ラットの尾静脈中に設置した。バタフライ装置を経由するサイテート1の投与に先立って、静脈の開放性をチェックした。各動物に、サイテート1の25%(v/v)ジメチルスルホキシド/水1.0mg/ml溶液を0.5mlの用量で投与した。
【0047】
CCDカメラ装置を使用して、腫瘍中の染料の局所化を観察した。通常、動物のイメージを、造影剤の注射前に撮影し、そして、この注射前イメージを続いて注射後イメージから控除(ピクセル毎に)してバックグラウンドを消去した。しかしながら、このバックグラウンド控除は、動物が試料領域から除去され、後に注射数時間後を経て撮像のために戻されたような場合には行わなかった。これらのイメージは、CA20948ラット腫瘍モデル中に存在する(SST−2)レセプター群に対するサイテート1の特異性を示した。
【0048】
サイテート1の投与1分後において、その蛍光イメージは、該動物の左横腹中に腫瘍が存在することを示唆した(図3a)。投与45分後において、そのイメージは、左および右横腹中および尾中に緑色と黄色の領域を示した。しかしながら、左横腹中には暗青色/青緑色の領域があった(図3b)。このコンジュゲートの投与27時間後には、左横腹だけが青色/青緑色の蛍光領域を示した(図4)。
【0049】
サイテート1を注射し、造影したCA20948ラットから各器官を除去した。コンジュゲートの高い取り込みが、膵臓、副腎、および腫瘍組織中で観察された。顕著に低い取り込みが心臓、筋肉、脾臓および肝臓中で観察された(図5)。これらの結果は、同じラットモデル系において放射線標識化オクトレオテートを用いて得られた結果と相関している(M. de Jong, et al. Cancer Res. 1998, 58, 437-441)。
【0050】
実施例11
ラットの膵臓腺房カルシノーマ(AR42−J)のボンベシネートによる造影
AR42−Jセルラインを、外分泌性(exocrine)ラット膵臓腺房カルシノーマから誘導した。これは継続培養で生育するか、または、胸腺欠損ヌードマウス、SCIDマウス中、またはルイスラット中、インビボで維持することができるものである。このセルラインは、コレシストキニン(CCK)を含む各種ホルモンレセプター群、上皮成長因子(EGF)、脳下垂体のアデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド(PACAP)、ソマトスタチン(sst)およびボンベシンを発現することが知られているので、インビトロのレセプターアッセイには特に魅力的なものである。
【0051】
このモデル、雄ルイスラット中に、実施例9に記載したのと同様のやり方で、AR42−Jセルラインの固形腫瘍材料をインプラントした。インプラント7日後に触知可能な塊が存在し、塊がほぼ2ないし2.5gになったとき(インプラント10−12日後)、動物についての造影研究を始めた。
【0052】
図6は、この腫瘍モデルについて、ボンベシネートの注射22時間後に得られたイメージを示す。ボンベシネートの取り込みは、サイテート1の取り込みについて実施例10に記載したのと同様であり、該腫瘍中のバイオコンジュゲートの特異的局所化を伴うものであった。
【0053】
実施例12
ラットの膵臓腺房カルシノーマ(CA20948)のサイテート1による蛍光内視鏡法造影
蛍光内視鏡法は、腫瘍、または生体のその他各腔所の病理状態に適している。それは極めて鋭敏であり、殊に肺や胃腸(GI)系内の小さな癌性組織の検出に用いられる。蛍光内視鏡法の方法および操作は、よく文献に記載されている[Tajiri H., et al. Fluorescent diagnosis of experimental gastric cancer using a tumor-localizing photosensitizer. Cancer Letters (1997) 111, 215-220; Sackmann M. Fluorescence diagnosis in GI endoscopy. Endoscopy (2000) 32, 977-985, 並びにそれらの中の各参照文献]。
【0054】
蛍光内視鏡法は、普通の内視鏡のワーキングチャンネルを通して挿入した小型の光学繊維プローブを備えている。このプローブ内のいくつかの繊維が、780nmにおける励起光を伝達し、その他のものは、注入された光学プローブからの蛍光を、830nmにおいて検出する。
【0055】
要約すれば、このソマトスタチンレセプターを過剰発現しているCA20948ラット膵臓の腫瘍細胞を、ルイスラットの粘膜下に注入する。該腫瘍を、2週間、生育するに任せる。該ラットを、次にキシラジン:ケタミン:アセプロマジン(1.5:1.5:0.5v/v)の0.8ml/kg筋肉注射により麻酔する。サイテートをラットの尾静脈中に注射し、注射60分後に内視鏡をGI管中に挿入する。サイテートはCA20948中に局在化するので、腫瘍中の蛍光強度はその周辺の正常組織におけるより遙かに高い。このようにして、腫瘍の相対的な位置を、コンピュータースクリーン上のイメージを観察することにより決定する。
【0056】
実施例13
ラットの膵臓腺房カルシノーマ(CA20948)のサイテート1による光音響分光技法造影
光音響分光技法は、光学的と音響的造影を組み合わせたもので、病理組織のより良好な診断を可能とする。好ましい音響造影法は、動物に音波を放射することによりイメージを得るウルトラソノグラフィーである。このウルトラソノグラフィーと光学的との2元的断層撮影法は、深部組織中の病理状態(例えば、腫瘍)のイメージ化と位置特定を可能とする。イメージ化を増強するために、サイテートを超音波造影剤中に導入する。造影剤として使用される、ガス類を生体許容性シェル中にカプセル化する方法が文献に記載されている[Mizushige K., et al. Enhancement of ultrasound-accelerated thrombolysis by echo contrast agents: dependence on microbubble structure. Ultrasound in Med. & Biol. (1999), 25, 1431-1437]。
【0057】
要約すれば、パーフルオロカーボンガス(例えば、パーフルオロブタン)を、7mg/mlのサイテート:ジパルミトイルホスファチジルコリン:ジパルミトイルホスファチジル酸、およびジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン−PEG5,000(1:7:1:1mole%)を含有する、通常の生理食塩水:プロピレングリコール:グリセロール(7:1.5:1.5v/v/v)混合液中に吹き込む。このCA20948腫瘍を有するルイスラットに、1mlの微少気泡を注射し、腫瘍中に該成分が蓄積するに任せる。実施例9−11に記載しているようにして、780nmにおいて近赤外染料を励起し、830nmにおける放射光を検出することにより光学映像を得る。ウルトラソノグラフィーは、文献に記載されているように、ラットの局所化した腫瘍領域に音波を放射し、反射した音波を検出することにより実施する[Peter J. A. Frinking, Ayache Bouakaz, Johan Kirkhorn, Folkert J. Ten Cate and Nico de Jong. Ultrasond contrast imaging: current and new potential methods. Ultrasound in Medicine & Biology (2000) 26, 965-975]。
【0058】
実施例14
サイテート−PDT成分バイオコンジュゲートによる、ラットの膵臓腺房カルシノーマ(CA20948)の光動力学的治療(PDT)および局所化治療
光動力学的治療のための方法は、文献[Rezzoug H., et al. In Vivo Photodynamic Therapy with meso-Tetra (m-hydroxyphenyl)chlorin (mTHPC): Influence of Light Intensity and Optimization of Photodynamic Efficiency. Proc. SPIE (1996), 2924, 181-186; Stranadko E., et al. Photodynamic Therapy of Recurrent Cancer of Oral Cavity, an Alternative to Conventional Treatment. Proc. SPIE (1996), 2924, 292-297] によく記載されている。ペプチド−染料−光学治療バイオコンジュゲートの溶液(15%DMSO水の5μmol/mL溶液、0.5mL)を、実施例7に記載しているようにして調製し、腫瘍を有するラットの尾静脈中に注射する。ラットは、注射24時間後に、実施例9―11に記載しているようにして造影し、腫瘍の位置を特定する。腫瘍領域の位置が一度特定されれば、該腫瘍に700nm(これは、PDTに効果を与えるコンジュゲートの成分である、HPPHの最大吸収波長に相当する)の光を照射する。照射エネルギーは、160mW/cmにおいて10J/cmである。レーザー光は、光学繊維を通って送られ、腫瘍に向けられる。ラットを7日間観察し、腫瘍容積のいかなる減少もノートする。該腫瘍がなお存在しているなら、2回目の照射投与を、もはや腫瘍が触知できなくなるまで、上記したようにして繰り返す。
【0059】
局所化治療には、サイテートの診断量(0.5mL/0.2Kgラット)を、腫瘍を有するラットの尾静脈に注射し、実施例9−11に記載しているようにして光学イメージを得る。実施例7に記載のようにして、ペプチド−染料−光学治療−バイオコンジュゲートの溶液(15%DMSO水の5μmol/mL溶液、1.5mL)を調製し、腫瘍中に直接注射する。腫瘍は上記したように照射する。
【0060】
実施例15
アテローム性プラークおよび血塊についての光学診断
アテローム性プラークおよび随伴する血塊を標的とするための、ペプチド−染料−バイオコンジュゲートの溶液を、実施例7に記載のようにして調製する。バイオコンジュゲートの注射、およびそれに続くプラークおよび血塊の位置特定操作および診断操作を、実施例14に記載のようにして実施する。
【0061】
本発明の好ましい実施態様の詳細を参照して本発明を開示してきたが、本発明の精神内でかつ添付請求の範囲内で修飾は当業者に容易になされ得るであろうことを予期するものであるから、それらの開示は限定的意味のものではなく、むしろ例示的意味を意図したものと理解さるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明化合物の代表的構造を示す。
【図2】各種腫瘍を有するラットに、インドシアニングリーンを注射後2分および30分において撮影したイメージを示す。
【図3】サイテートの投与後1分および45分において撮影した、CA20948腫瘍を有するラットの蛍光イメージを示す。
【図4】サイテートの投与後27時間で撮影した、CA20948腫瘍を有するラットの蛍光イメージである。
【図5】サイテートの投与後27時間における、CA20948腫瘍を有するラットからの摘出組織および器官の蛍光イメージを示す。
【図6】ボンベシネートの投与後22時間における、AR42−J腫瘍を有するラットの蛍光イメージである。
【配列表】





【特許請求の範囲】
【請求項1】
式4
【化1】

式中、WおよびWは、同一または異なることができ、−CR1011−、−O−、−NR12−、−S−、および−Seからなる群から選択され;Y、Y、Z、およびZは、独立して水素、腫瘍特異性成分、光学治療性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−N(R12)−(CH−CONH−Bm、−(CH−N(R12)−(CH−NHCO−Bm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−NHCO−Bm、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−N(R12)−(CH−CONH−Dm、−(CH−N(R12)−(CH−NHCO−Dm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C30アルキル、C−C30アリール、C−C30アルコキシル、C−C30ポリアルコキシアルキル、C−C30ポリヒドロキシアルキル、C−C30ポリヒドロキシアリール、C−C30アミノアルキル、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、−(CH−O−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合、または独立して窒素、糖類、−CR14−、−CR1415、−NR1617;C−C30アリールからなる群から選択され;Qは単結合であるか、または−O−、−S−、−Se−、および−NR18からなる群から選択され;Aは単結合または二重結合であり;B、C、およびDは、独立して−O−、−S−、−Se−、−P−、−CR1011、−CR11、アルキル、NR12、および−C=Oからなる群から選択され;A、B、C、およびDは一緒になって、場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する6ないし12員炭素環または6ないし12員複素環式環を形成していることもでき;aおよびbは、独立して0から5まで変化し;R10ないしR13、およびR18ないしR31は、独立して水素、C−C10アルキル、C−C20アリール、C−C10アルコキシル、C−C10ポリアルコキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアリール、C−C10アミノアルキル、シアノ、ニトロ、ハロゲン、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−OH、−(CH−COH、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−OHおよび−CH−(CHOCH−COHからなる群から選択され;R14ないしR17は、独立して水素、C−C10アルキル、C−C20アリール、C−C10アルコキシル、C−C10ポリアルコキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアリール、C−C10アミノアルキル、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、−(CH−O−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;BmおよびDmは独立して、生物活性なペプチド、タンパク質、細胞、抗体、抗体フラグメント、糖類、糖ペプチド、ペプチド擬似体、薬物、擬似薬、ホルモン類、金属キレート化剤、放射活性または非放射活性金属コンプレックス類、エコー源性成分、光学活性分子、および光学治療成分からなる群から選択され;aおよびcは、独立して1から20まで変化し;bおよびdは、独立して1から100まで変化するものである、
のカルボシアニン染料バイオコンジュゲートを有する、組成物。
【請求項2】
式中、WおよびWは、独立して−C(CH、−C((CHOH)CH、−C((CHOH)、−C((CHCOH)CH、−C((CHCOH)、−C((CHNH)CH、−C((CHNH、−C((CHNR1213、−NR12、および−S−からなる群から選択され;YおよびYは、水素、腫瘍特異性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;ZおよびZは独立して水素、光学治療成分、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C10アルキル、C−C20アリール、C−C20アルコキシル、C−C20アミノアルキル、−(CH−CO−、−(CH−CONH、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合であるか、または独立して窒素、−CR14−、−CR1415、および−NR1617からなる群から選択され;Aは単結合または二重結合であり;B、C、およびDは、独立して、−O−、−S−、−CR11、アルキル、−NR12、および−C=Oからなる群から選択され;A、B、C、およびDは一緒になって、場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する6ないし12員炭素環または6ないし12員複素環式環を形成していることもでき;aおよびbは、独立して0から3まで変化し;Bmは2ないし30アミノ酸ユニットを含む生物活性なペプチド、タンパク質、抗体フラグメント、モノ−およびオリゴ−サッカライド類からなる群から選択され;Dmは、光増感剤、光学活性分子、および光学治療成分からなる群から選択され;aおよびcは独立して1から20まで変化し;bおよびdは独立して1から100まで変化するものである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式中、各W、およびWが−C(CHであり;各KおよびKが−(CHCO−であり;各XおよびXが単結合であり;Aが単結合であり;各B、C、およびDが−CH−であり;R19がClであり;各R20ないしR31、YおよびZがHであり;Yが腫瘍特異性成分であり;そしてZが光学治療成分である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
式中、該腫瘍特異性成分が、2ないし30アミノ酸ユニットを含む生物活性なペプチドである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
式中、該腫瘍特異性成分が、オクトレオテートおよびボンベシン(7−14)である、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
式中、該光学治療成分が、光増感剤である、請求項3に記載の化合物。
【請求項7】
式中、該光増感剤が、2−[1−ヘキシルオキシエチル]−2−デビニルピロフェオフォルバイド−aである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
診断および治療操作を実施する方法であって、式4
【化2】

式中、WおよびWは、同一または異なることができ、−CR1011−、−O−、−NR12−、−S−、および−Seからなる群から選択され;Y、Y、Z、およびZは、独立して水素、腫瘍特異性成分、光学治療性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−N(R12)−(CH−CONH−Bm、−(CH−N(R12)−(CH−NHCO−Bm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−NHCO−Bm、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−N(R12)−(CH−CONH−Dm、−(CH−N(R12)−(CH−NHCO−Dm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C30アルキル、C−C30アリール、C−C30アルコキシル、C−C30ポリアルコキシアルキル、C−C30ポリヒドロキシアルキル、C−C30ポリヒドロキシアリール、C−C30アミノアルキル、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、−(CH−O−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合、または独立して窒素、糖類、−CR14−、−CR1415、−NR1617、C−C30アリールからなる群から選択され;Qは単結合であるか、または−O−、−S−、−Se−、および−NR18からなる群から選択され;Aは単結合または二重結合であり;B、C、およびDは、独立して、−O−、−S−、−Se−、−P−、−CR1011、−CR11、アルキル、NR12、および−C=Oからなる群から選択され;A、B、C、およびDは一緒になって、場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する6ないし12員炭素環または6ないし12員複素環式環を形成していることもでき;aおよびbは、独立して0から5まで変化し;R10ないしR13、およびR18ないしR31は、独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20アリール、C−C10アルコキシル、C−C10ポリアルコキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアリール、C−C10アミノアルキル、シアノ、ニトロ、ハロゲン、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−OH、−(CH−COH、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−OHおよび−CH−(CHOCH−COHからなる群から選択され;R14ないしR17は、独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20アリール、C−C10アルコキシル、C−C10ポリアルコキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアリール、C−C10アミノアルキル、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、−(CH−O−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;BmおよびDmは独立して、生物活性なペプチド、タンパク質、細胞、抗体、抗体フラグメント、糖類、糖ペプチド、ペプチド擬似体、薬物、擬似薬、ホルモン類、金属キレート化剤、放射活性または非放射活性金属コンプレックス類、エコー源性成分、光学活性分子、および光学治療成分からなる群から選択され;aおよびcは独立して1から20まで変化し;bおよびdは独立して1から100まで変化するものである、
のシアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与し、それから診断および治療を実施することを含む、方法。
【請求項9】
請求項8に従う診断および治療操作を実施する方法であって、式中、WおよびWは、独立して−C(CH、−C((CHOH)CH、−C((CHOH)、−C((CHCOH)CH、−C((CHCOH)、−C((CHNH)CH、−C((CHNH、−C((CHNR1213、−NR12、および−S−からなる群から選択され;YおよびYは、水素、腫瘍特異性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;ZおよびZは独立して水素、光学治療成分、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C10アルキル、C−C20アリール、C−C20アルコキシル、C−C20アミノアルキル、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合であるか、または独立して窒素、−CR14−、−CR1415、および−NR1617からなる群から選択され;Aは単結合または二重結合であり;B、C、およびDは、独立して、−O−、−S−、−CR11、アルキル、−NR12、および−C=Oからなる群から選択され;A、B、C、およびDは一緒になって、場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する6ないし12員炭素環または6ないし12員複素環式環を形成していることもでき;aおよびbは、独立して0から3まで変化し;Bmは2ないし30アミノ酸ユニットを含む生物活性なペプチド、タンパク質、抗体フラグメント、モノ−およびオリゴ−サッカライド類からなる群から選択され;Dmは、光増感剤、光学活性分子、および光学治療成分からなる群から選択され;aおよびcは独立して1から20まで変化し;bおよびdは独立して1から100まで変化するものである、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む方法。
【請求項10】
式中、各W、およびWが−C(CHであり;各KおよびKが−(CHCO−であり;各XおよびXが単結合であり;Aが単結合であり;各B、C、およびDが−CH−であり;R19がClであり;各R20ないしR31、YおよびZがHであり;Yが腫瘍特異性成分であり;そしてZが光学治療成分である、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項9に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項11】
式中、該腫瘍特異性成分が、2ないし30アミノ酸ユニットを含む生物活性なペプチドである、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項10に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項12】
式中、該腫瘍特異性成分が、オクトレオテートおよびボンベシン(7−14)である、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項11に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項13】
式中、該光学治療成分が光増感剤である、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項10に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項14】
式中、該光増感剤が、2−[1−ヘキシルオキシエチル]−2−デビニルピロフェオフォルバイド−aである、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項13に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項15】
該操作が、300−1300nmの波長領域の光を利用するものである、請求項8の方法。
【請求項16】
該診断操作が光学的断層撮影法である、請求項8の方法。
【請求項17】
該診断操作が蛍光内視鏡法である、請求項8の方法。
【請求項18】
該操作が、さらに造影および治療の段階を含み、該造影および治療が、吸収、光散乱、光音響分光法および音響蛍光法からなる群から選択されるものである、請求項8の方法。
【請求項19】
該操作が、アテローム性プラークおよび血塊を診断および処置するためのものである、請求項8の方法。
【請求項20】
該操作が局所化治療を付与することを含む、請求項8の方法。
【請求項21】
該治療操作が、光動力学的療法を含む、請求項8の方法。
【請求項22】
該治療操作が、微少転移の検出および処置のための、レーザー介助手術(LAGS)を含む、請求項8の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式4
【化1】

式中、WおよびWは、同一または異なることができ、−CR1011−、−O−、−NR12−、−S−、および−Seからなる群から選択され;Y、Y、Z、およびZは、独立して水素、腫瘍特異性成分、光学治療性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−N(R12)−(CH−CONH−Bm、−(CH−N(R12)−(CH−NHCO−Bm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−NHCO−Bm、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−N(R12)−(CH−CONH−Dm、−(CH−N(R12)−(CH−NHCO−Dm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C30アルキル、C−C30アリール、C−C30アルコキシル、C−C30ポリアルコキシアルキル、C−C30ポリヒドロキシアルキル、C−C30ポリヒドロキシアリール、C−C30アミノアルキル、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、−(CH−O−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合、または独立して窒素、糖類、−CR14−、−CR1415、−NR1617;C−C30アリールからなる群から選択され;Qは単結合であるか、または−O−、−S−、−Se−、および−NR18からなる群から選択され;Aは単結合または二重結合であり;B、C、およびDは、独立して−O−、−S−、−Se−、−P−、−CR1011、−CR11、アルキル、NR12、および−C=Oからなる群から選択され;A、B、C、およびDは一緒になって、場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する6ないし12員炭素環または6ないし12員複素環式環を形成していることもでき;aおよびbは、独立して0から5まで変化し;R10ないしR13、およびR18ないしR31は、独立して水素、C−C10アルキル、C−C20アリール、C−C10アルコキシル、C−C10ポリアルコキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアリール、C−C10アミノアルキル、シアノ、ニトロ、ハロゲン、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−OH、−(CH−COH、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−OHおよび−CH−(CHOCH−COHからなる群から選択され;R14ないしR17は、独立して水素、C−C10アルキル、C−C20アリール、C−C10アルコキシル、C−C10ポリアルコキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアリール、C−C10アミノアルキル、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、−(CH−O−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;BmおよびDmは独立して、生物活性なペプチド、タンパク質、細胞、抗体、抗体フラグメント、糖類、糖ペプチド、ペプチド擬似体、薬物、擬似薬、ホルモン類、金属キレート化剤、放射活性または非放射活性金属コンプレックス類、エコー源性成分、光学活性分子、および光学治療成分からなる群から選択され;aおよびcは、独立して1から20まで変化し;bおよびdは、独立して1から100まで変化するものである、
のカルボシアニン染料バイオコンジュゲートを有する、組成物。
【請求項2】
式中、WおよびWは、独立して−C(CH、−C((CHOH)CH、−C((CHOH)、−C((CHCOH)CH、−C((CHCOH)、−C((CHNH)CH、−C((CHNH、−C((CHNR1213、−NR12、および−S−からなる群から選択され;YおよびYは、水素、腫瘍特異性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;ZおよびZは独立して水素、光学治療成分、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C10アルキル、C−C20アリール、C−C20アルコキシル、C−C20アミノアルキル、−(CH−CO−、−(CH−CONH、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合であるか、または独立して窒素、−CR14−、−CR1415、および−NR1617からなる群から選択され;Aは単結合または二重結合であり;B、C、およびDは、独立して、−O−、−S−、−CR11、アルキル、−NR12、および−C=Oからなる群から選択され;A、B、C、およびDは一緒になって、場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する6ないし12員炭素環または6ないし12員複素環式環を形成していることもでき;aおよびbは、独立して0から3まで変化し;Bmは2ないし30アミノ酸ユニットを含む生物活性なペプチド、タンパク質、抗体フラグメント、モノ−およびオリゴ−サッカライド類からなる群から選択され;Dmは、光増感剤、光学活性分子、および光学治療成分からなる群から選択され;aおよびcは独立して1から20まで変化し;bおよびdは独立して1から100まで変化するものである、請求項1に記載の組成物
【請求項3】
式中、各W、およびWが−C(CHであり;各KおよびKが−(CHCO−であり;各XおよびXが単結合であり;Aが単結合であり;各B、C、およびDが−CH−であり;R19がClであり;各R20ないしR31、YおよびZがHであり;Yが腫瘍特異性成分であり;そしてZが光学治療成分である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
式中、該腫瘍特異性成分が、2ないし30アミノ酸ユニットを含む生物活性なペプチドである、請求項3に記載の組成物
【請求項5】
式中、該腫瘍特異性成分が、オクトレオテートおよびボンベシン(7−14)である、請求項4に記載の組成物
【請求項6】
式中、該光学治療成分が、光増感剤である、請求項3に記載の組成物
【請求項7】
式中、該光増感剤が、2−[1−ヘキシルオキシエチル]−2−デビニルピロフェオフォルバイド−aである、請求項6に記載の組成物
【請求項8】
診断および治療操作を実施する方法であって、式4
【化2】

式中、WおよびWは、同一または異なることができ、−CR1011−、−O−、−NR12−、−S−、および−Seからなる群から選択され;Y、Y、Z、およびZは、独立して水素、腫瘍特異性成分、光学治療性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−N(R12)−(CH−CONH−Bm、−(CH−N(R12)−(CH−NHCO−Bm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−NHCO−Bm、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−N(R12)−(CH−CONH−Dm、−(CH−N(R12)−(CH−NHCO−Dm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C30アルキル、C−C30アリール、C−C30アルコキシル、C−C30ポリアルコキシアルキル、C−C30ポリヒドロキシアルキル、C−C30ポリヒドロキシアリール、C−C30アミノアルキル、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、−(CH−O−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合、または独立して窒素、糖類、−CR14−、−CR1415、−NR1617、C−C30アリールからなる群から選択され;Qは単結合であるか、または−O−、−S−、−Se−、および−NR18からなる群から選択され;Aは単結合または二重結合であり;B、C、およびDは、独立して、−O−、−S−、−Se−、−P−、−CR1011、−CR11、アルキル、NR12、および−C=Oからなる群から選択され;A、B、C、およびDは一緒になって、場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する6ないし12員炭素環または6ないし12員複素環式環を形成していることもでき;aおよびbは、独立して0から5まで変化し;R10ないしR13、およびR18ないしR31は、独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20アリール、C−C10アルコキシル、C−C10ポリアルコキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアリール、C−C10アミノアルキル、シアノ、ニトロ、ハロゲン、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−OH、−(CH−COH、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−OHおよび−CH−(CHOCH−COHからなる群から選択され;R14ないしR17は、独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20アリール、C−C10アルコキシル、C−C10ポリアルコキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアリール、C−C10アミノアルキル、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、−(CH−O−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;BmおよびDmは独立して、生物活性なペプチド、タンパク質、細胞、抗体、抗体フラグメント、糖類、糖ペプチド、ペプチド擬似体、薬物、擬似薬、ホルモン類、金属キレート化剤、放射活性または非放射活性金属コンプレックス類、エコー源性成分、光学活性分子、および光学治療成分からなる群から選択され;aおよびcは独立して1から20まで変化し;bおよびdは独立して1から100まで変化するものである、
のシアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与し、それから診断および治療を実施することを含む、方法。
【請求項9】
請求項8に従う診断および治療操作を実施する方法であって、式中、WおよびWは、独立して−C(CH、−C((CHOH)CH、−C((CHOH)、−C((CHCOH)CH、−C((CHCOH)、−C((CHNH)CH、−C((CHNH、−C((CHNR1213、−NR12、および−S−からなる群から選択され;YおよびYは、水素、腫瘍特異性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;ZおよびZは独立して水素、光学治療成分、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C10アルキル、C−C20アリール、C−C20アルコキシル、C−C20アミノアルキル、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合であるか、または独立して窒素、−CR14−、−CR1415、および−NR1617からなる群から選択され;Aは単結合または二重結合であり;B、C、およびDは、独立して、−O−、−S−、−CR11、アルキル、−NR12、および−C=Oからなる群から選択され;A、B、C、およびDは一緒になって、場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する6ないし12員炭素環または6ないし12員複素環式環を形成していることもでき;aおよびbは、独立して0から3まで変化し;Bmは2ないし30アミノ酸ユニットを含む生物活性なペプチド、タンパク質、抗体フラグメント、モノ−およびオリゴ−サッカライド類からなる群から選択され;Dmは、光増感剤、光学活性分子、および光学治療成分からなる群から選択され;aおよびcは独立して1から20まで変化し;bおよびdは独立して1から100まで変化するものである、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む方法。
【請求項10】
式中、各W、およびWが−C(CHであり;各KおよびKが−(CHCO−であり;各XおよびXが単結合であり;Aが単結合であり;各B、C、およびDが−CH−であり;R19がClであり;各R20ないしR31、YおよびZがHであり;Yが腫瘍特異性成分であり;そしてZが光学治療成分である、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項9に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項11】
式中、該腫瘍特異性成分が、2ないし30アミノ酸ユニットを含む生物活性なペプチドである、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項10に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項12】
式中、該腫瘍特異性成分が、オクトレオテートおよびボンベシン(7−14)である、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項11に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項13】
式中、該光学治療成分が光増感剤である、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項10に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項14】
式中、該光増感剤が、2−[1−ヘキシルオキシエチル]−2−デビニルピロフェオフォルバイド−aである、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項13に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項15】
該操作が、300−1300nmの波長領域の光を利用するものである、請求項8の方法。
【請求項16】
該診断操作が光学的断層撮影法である、請求項8の方法。
【請求項17】
該診断操作が蛍光内視鏡法である、請求項8の方法。
【請求項18】
該操作が、さらに造影および治療の段階を含み、該造影および治療が、吸収、光散乱、光音響分光法および音響蛍光法からなる群から選択されるものである、請求項8の方法。
【請求項19】
該操作が、アテローム性プラークおよび血塊を診断および処置するためのものである、請求項8の方法。
【請求項20】
該操作が局所化治療を付与することを含む、請求項8の方法。
【請求項21】
該治療操作が、光動力学的療法を含む、請求項8の方法。
【請求項22】
該治療操作が、微少転移の検出および処置のための、レーザー介助手術(LAGS)を含む、請求項8の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式4
【化1】

式中、WおよびWは、同一または異なることができ、−CR1011−、−O−、−NR12−、−S−、および−Seからなる群から選択され;Y、Y、Z、およびZは、独立して水素、腫瘍特異性成分、光学治療性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−N(R12)−(CH−CONH−Bm、−(CH−N(R12)−(CH−NHCO−Bm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−NHCO−Bm、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−N(R12)−(CH−CONH−Dm、−(CH−N(R12)−(CH−NHCO−Dm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C30アルキル、C−C30アリール、C−C30アルコキシル、C−C30ポリアルコキシアルキル、C−C30ポリヒドロキシアルキル、C−C30ポリヒドロキシアリール、C−C30アミノアルキル、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、−(CH−O−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合、または独立して窒素、糖類、−CR14−、−CR1415、−NR1617;C−C30アリールからなる群から選択され;Qは単結合であるか、または−O−、−S−、−Se−、および−NR18からなる群から選択され;Aは単結合または二重結合であり;B、C、およびDは、独立して−O−、−S−、−Se−、−P−、−CR1011、−CR11、アルキル、NR12、および−C=Oからなる群から選択され;A、B、C、およびDは一緒になって、6ないし12員炭素環または場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する6ないし12員複素環式環を形成していることもでき;aおよびbは、独立して0から5まで変化し;R10ないしR13、およびR18ないしR31は、独立して水素、C−C10アルキル、C−C20アリール、C−C10アルコキシル、C−C10ポリアルコキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアリール、C−C10アミノアルキル、シアノ、ニトロ、ハロゲン、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−OH、−(CH−COH、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−OHおよび−CH−(CHOCH−COHからなる群から選択され;R14ないしR17は、独立して水素、C−C10アルキル、C−C20アリール、C−C10アルコキシル、C−C10ポリアルコキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアリール、C−C10アミノアルキル、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、−(CH−O−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;BmおよびDmは独立して、生物活性なペプチド、タンパク質、細胞、抗体、抗体フラグメント、糖類、糖ペプチド、ペプチド擬似体、薬物、擬似薬、ホルモン類、金属キレート化剤、放射活性または非放射活性金属コンプレックス類、エコー源性成分、光学活性分子、および光学治療成分からなる群から選択され;aおよびcは、独立して1から20まで変化し;bおよびdは、独立して1から100まで変化するものである、
のカルボシアニン染料バイオコンジュゲートを有する、組成物。
【請求項2】
式中、WおよびWは、独立して−C(CH、−C((CHOH)CH、−C((CHOH)、−C((CHCOH)CH、−C((CHCOH)、−C((CHNH)CH、−C((CHNH、−C((CHNR1213、−NR12、および−S−からなる群から選択され;YおよびYは、水素、腫瘍特異性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;ZおよびZは独立して水素、光学治療成分、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C10アルキル、C−C20アリール、C−C20アルコキシル、C−C20アミノアルキル、−(CH−CO−、−(CH−CONH、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合であるか、または独立して窒素、−CR14−、−CR1415、および−NR1617からなる群から選択され;Aは単結合または二重結合であり;B、C、およびDは、独立して、−O−、−S−、−CR11、アルキル、−NR12、および−C=Oからなる群から選択され;A、B、C、およびDは一緒になって、6ないし12員炭素環または場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する6ないし12員複素環式環を形成していることもでき;aおよびbは、独立して0から3まで変化し;Bmは2ないし30アミノ酸ユニットを含む生物活性なペプチド、タンパク質、抗体フラグメント、モノ−およびオリゴ−サッカライド類からなる群から選択され;Dmは、光増感剤、光学活性分子、および光学治療成分からなる群から選択され;aおよびcは独立して1から20まで変化し;bおよびdは独立して1から100まで変化するものである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
式中、各W、およびWが−C(CHであり;各KおよびKが−(CHCO−であり;各XおよびXが単結合であり;Aが単結合であり;各B、C、およびDが−CH−であり;R19がClであり;各R20ないしR31、YおよびZがHであり;Yが腫瘍特異性成分であり;そしてZが光学治療成分である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
式中、該腫瘍特異性成分が、2ないし30アミノ酸ユニットを含む生物活性なペプチドである、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
式中、該腫瘍特異性成分が、オクトレオテートおよびボンベシン(7−14)である、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
式中、該光学治療成分が、光増感剤である、請求項3に記載の組成物。
【請求項7】
式中、該光増感剤が、2−[1−ヘキシルオキシエチル]−2−デビニルピロフェオフォルバイド−aである、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
診断および治療操作を実施する方法であって、式4
【化2】

式中、WおよびWは、同一または異なることができ、−CR1011−、−O−、−NR12−、−S−、および−Seからなる群から選択され;Y、Y、Z、およびZは、独立して水素、腫瘍特異性成分、光学治療性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−N(R12)−(CH−CONH−Bm、−(CH−N(R12)−(CH−NHCO−Bm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−NHCO−Bm、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−N(R12)−(CH−CONH−Dm、−(CH−N(R12)−(CH−NHCO−Dm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−N(R12)−CH−(CHOCH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C30アルキル、C−C30アリール、C−C30アルコキシル、C−C30ポリアルコキシアルキル、C−C30ポリヒドロキシアルキル、C−C30ポリヒドロキシアリール、C−C30アミノアルキル、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、−(CH−O−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合、または独立して窒素、糖類、−CR14−、−CR1415、−NR1617、C−C30アリールからなる群から選択され;Qは単結合であるか、または−O−、−S−、−Se−、および−NR18からなる群から選択され;Aは単結合または二重結合であり;B、C、およびDは、独立して、−O−、−S−、−Se−、−P−、−CR1011、−CR11、アルキル、NR12、および−C=Oからなる群から選択され;A、B、C、およびDは一緒になって、6ないし12員炭素環または場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する6ないし12員複素環式環を形成していることもでき;aおよびbは、独立して0から5まで変化し;R10ないしR13、およびR18ないしR31は、独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20アリール、C−C10アルコキシル、C−C10ポリアルコキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアリール、C−C10アミノアルキル、シアノ、ニトロ、ハロゲン、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−OH、−(CH−COH、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−OHおよび−CH−(CHOCH−COHからなる群から選択され;R14ないしR17は、独立して、水素、C−C10アルキル、C−C20アリール、C−C10アルコキシル、C−C10ポリアルコキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアルキル、C−C20ポリヒドロキシアリール、C−C10アミノアルキル、糖類、ペプチド、−CH(CHOCH−CH−、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、−(CH−O−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;BmおよびDmは独立して、生物活性なペプチド、タンパク質、細胞、抗体、抗体フラグメント、糖類、糖ペプチド、ペプチド擬似体、薬物、擬似薬、ホルモン類、金属キレート化剤、放射活性または非放射活性金属コンプレックス類、エコー源性成分、光学活性分子、および光学治療成分からなる群から選択され;aおよびcは独立して1から20まで変化し;bおよびdは独立して1から100まで変化するものである、
のシアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与し、それから診断および治療を実施することを含む、方法。
【請求項9】
請求項8に従う診断および治療操作を実施する方法であって、式中、WおよびWは、独立して−C(CH、−C((CHOH)CH、−C((CHOH)、−C((CHCOH)CH、−C((CHCOH)、−C((CHNH)CH、−C((CHNH、−C((CHNR1213、−NR12、および−S−からなる群から選択され;YおよびYは、水素、腫瘍特異性成分、−CONH−Bm、−NHCO−Bm、−(CH−CONH−Bm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Bm、−(CH−NHCO−Bm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Bm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;ZおよびZは独立して水素、光学治療成分、−CONH−Dm、−NHCO−Dm、−(CH−CONH−Dm、−CH−(CHOCH−CH−CONH−Dm、−(CH−NHCO−Dm、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−Dm、−(CH−NR1213、および−CH(CHOCH−CHNR1213からなる群から選択され;KおよびKは、独立してC−C10アルキル、C−C20アリール、C−C20アルコキシル、C−C20アミノアルキル、−(CH−CO−、−(CH−CONH−、−CH−(CHOCH−CH−CONH−、−(CH−NHCO−、−CH−(CHOCH−CH−NHCO−、および−CH−(CHOCH−CO−からなる群から選択され;XおよびXは、各単結合であるか、または独立して窒素、−CR14−、−CR1415、および−NR1617からなる群から選択され;Aは単結合または二重結合であり;B、C、およびDは、独立して、−O−、−S−、−CR11、アルキル、−NR12、および−C=Oからなる群から選択され;A、B、C、およびDは一緒になって、6ないし12員炭素環または場合により1またはそれ以上の酸素、窒素、または硫黄原子を含有する6ないし12員複素環式環を形成していることもでき;aおよびbは、独立して0から3まで変化し;Bmは2ないし30アミノ酸ユニットを含む生物活性なペプチド、タンパク質、抗体フラグメント、モノ−およびオリゴ−サッカライド類からなる群から選択され;Dmは、光増感剤、光学活性分子、および光学治療成分からなる群から選択され;aおよびcは独立して1から20まで変化し;bおよびdは独立して1から100まで変化するものである、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む方法。
【請求項10】
式中、各W、およびWが−C(CHであり;各KおよびKが−(CHCO−であり;各XおよびXが単結合であり;Aが単結合であり;各B、C、およびDが−CH−であり;R19がClであり;各R20ないしR31、YおよびZがHであり;Yが腫瘍特異性成分であり;そしてZが光学治療成分である、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項9に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項11】
式中、該腫瘍特異性成分が、2ないし30アミノ酸ユニットを含む生物活性なペプチドである、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項10に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項12】
式中、該腫瘍特異性成分が、オクトレオテートおよびボンベシン(7−14)である、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項11に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項13】
式中、該光学治療成分が光増感剤である、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項10に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項14】
式中、該光増感剤が、2−[1−ヘキシルオキシエチル]−2−デビニルピロフェオフォルバイド−aである、シアニン染料バイオコンジュゲートの組成物の有効量を個体に投与することを含む、請求項13に従う診断および治療操作を実施する方法。
【請求項15】
該操作が、300−1300nmの波長領域の光を利用するものである、請求項8の方法。
【請求項16】
該診断操作が光学的断層撮影法である、請求項8の方法。
【請求項17】
該診断操作が蛍光内視鏡法である、請求項8の方法。
【請求項18】
該操作が、さらに造影および治療の段階を含み、該造影および治療が、吸収、光散乱、光音響分光法および音響蛍光法からなる群から選択されるものである、請求項8の方法。
【請求項19】
該操作が、アテローム性プラークおよび血塊を診断および処置するためのものである、請求項8の方法。
【請求項20】
該操作が局所化治療を付与することを含む、請求項8の方法。
【請求項21】
該治療操作が、光動力学的療法を含む、請求項8の方法。
【請求項22】
該治療操作が、微少転移の検出および処置のための、レーザー介助手術(LAGS)を含む、請求項8の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−503798(P2006−503798A)
【公表日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−565320(P2003−565320)
【出願日】平成15年1月31日(2003.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2003/002901
【国際公開番号】WO2003/065888
【国際公開日】平成15年8月14日(2003.8.14)
【出願人】(595181003)マリンクロッド・インコーポレイテッド (203)
【氏名又は名称原語表記】Mallinckrodt INC.
【Fターム(参考)】