説明

圧縮空処理備装置及び圧縮空気処理装置の運転法

本発明は、商用車のための圧縮空気処理装置(10)であって、コンプレッサを接続するための入口接続部(1)と、コンプレッサを空圧式に遮断し、かつコンプレッサに接続された管路を遮断するための第1の電磁弁(14)と、エアドライヤ装置(32)を再生するための第2の電磁弁(16)とを有する形式のものに関する。再生中に圧縮空気損失をできるだけ小さく維持するために、第1の電磁弁(14)が励磁されている状態でコンプレッサと遮断弁(18)との間の管路内の圧力ほぼ維持されるようになっている。本発明はまた、上記本発明による圧縮空気処理装置(10)の運転法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商用車のための圧縮空気処理装置であって、コンプレッサを接続するための入口接続部と、エア抜きと、コンプレッサの制御インプットを圧力負荷するためのコンプレッサの制御インプットと、エアドライヤ装置と、流れ方向で前記入口接続部の後ろに配置された、圧力負荷によって開放状態から閉鎖状態に移行可能である空圧制御式の遮断弁と、遮断弁の出口接続部とエア抜きとの間に配置された、圧力負荷によって閉鎖状態から開放状態に移行可能である空圧制御式の圧力調整弁とが設けられており、第1の電磁弁を備えたコンプレッサ制御装置が設けられていて、該コンプレッサ制御装置を介して、前記第1の電磁弁の励磁状態で前記遮断弁の制御インプット及びコンプレッサの制御アウトプットに圧縮空気が供給され得るようになっており、第2の電磁弁が設けられていて、該第2の電磁弁の励磁状態で圧縮空気をエアドライヤ装置及び圧力調整弁を通ってエア抜きに逆流させるようになっており、前記第2の電磁弁を介して、該第2の電磁弁が励磁された状態で圧力調整弁の制御インプットを圧縮空気で負荷するようになっている形式のものに関する。
【0002】
本発明はまた、このような圧縮空気処理装置の運転法に関する。
【0003】
圧縮空気処理装置は、中央構成部材として、圧力調整器とエアドライヤ装置と多チャンネル保護弁とを有している。圧縮空気処理装置が電子制御式に構成されている場合、別の構成部材として電子回路が圧縮空気処理装置に組み込まれている。圧縮空気処理装置にコンプレッサから圧縮空気が供給され、この場合、この供給された圧縮空気は、エアドライヤ装置及び多チャンネル保護弁を介して商用車の種々異なる消費機、例えば牽引車両及びトレーラのブレーキシステム、リフトアクスル装置(Liftachseinrichtung)及びその他のサブ消費機に供給される。この場合、多チャンネル保護弁は特に、種々異なる消費機回路の充填順序及び連続を制御し、種々異なる回路を互いに保護するか、若しくは適当な形式で補充する。圧力調整器は、最大可能なシステム圧を越えた時に、つまり付加的な圧縮空気を必要としない場合に、エア抜きを介して過剰な圧縮空気を排出するために設けられている。エアドライヤ装置は、消費機を乾燥させ、かつ洗浄する空気を供給し、それによって消費機が腐食及びこれと類似のプロセスによって早期に摩耗するのを避けるために、設けられている。
【0004】
エアドライヤ装置は、圧縮空気処理装置の運転中に湿気又はその他の異物によって負荷されるので、規則的な時間間隔で、又は所定の前提条件(例えば湿気センサの信号)が存在する場合に、時々再生させる必要がある。圧縮空気処理装置の再生は、前もって、乾燥された圧縮空気で満たされた貯蔵タンクから空気が取り出され、この空気はエアドライヤ装置を、システムを充填する際の流れ方向とは逆方向に貫流する。このような方向の流れは、再生段階以外では不都合であるので、エアドライヤ装置の後ろに配置された逆止弁によって阻止される。再生段階中に、この逆止弁は、電磁弁を切換えることによって迂回される。
【0005】
再生段階中のコンプレッサの運転のために種々異なる運転法が考えられる。例えば、コンプレッサを空運転で運転させ、つまりコンプレッサによって供給された空気をエア抜き管路を介して排出することができる。別の運転法は、エネルギー節約のために再生段階中にコンプレッサを遮断することである。これを可能にするために、圧縮空気処理装置にコンプレッサの制御アウトプットが設けられており、このコンプレッサの制御アウトプットにコンプレッサの制御インプットが接続される。これによって、コンプレッサの制御インプットに、所望の圧縮空気を供給して、コンプレッサを遮断することができる。
【0006】
国際公開第02/24506号パンフレットには、多くの実施例を用いてコンプレッサを遮断する運転法について開示されている。この実施例によれば、付加的にコンプレッサを遮断するために、コンプレッサのフィード管路内の遮断弁を閉鎖し、このような形式で、フィード管路内の不都合な圧縮空気が避けられるようになっている。これによって、コンプレッサを再始動するために、少量の容積を新たに所望の圧力にする必要がある。国際公開第02/24506号パンフレットに開示された実施例によれば、単に遮断弁の下流側における減圧が阻止されるだけである。
【0007】
本発明の課題は、特にコンプレッサ管路内の不都合な圧力損失が避けられるような、改善された特性を有する圧縮空気処理装置を提供することである。
【0008】
この課題は、独立請求項の特徴部に記載した特徴によって解決される。本発明の有利な実施例は、従属請求項に記載されている。
【0009】
本発明は、請求項1の上位概念部に記載した形式の圧縮空気処理装置において、記第1の電磁弁が励磁されると、前記コンプレッサと前記遮断弁との間の管路内の圧力がほぼ維持されるようになっていることを特徴としている。従って、圧力が維持されている容積を、コンプレッサ駆動を再開する際に新たに充填する必要はなく、これによってエネルギー及び時間の節約が実現される。
【0010】
このような機能性は、記第1の電磁弁が、遮断弁及び制御弁を制御する機能の他に、コンプレッサと遮断弁と間の管路に関するその他の制御機能を実施するようになっていることによって、実現される。コンプレッサの制御インプットを圧力負荷する他に、第1の電磁弁は、遮断弁だけを制御する。この場合、特に別の弁(この別の弁を介して圧縮空気がコンプレッサ管路から漏れ出すことができる)の制御は行われない。従って、遮断弁の上流側の管路領域内の圧力は、遮断されたコンプレッサによって維持される。
【0011】
コンプレッサ制御装置が制御弁を有しており、コンプレッサの前記制御アウトプットに、第1の電磁弁から供給された圧縮空気が前記制御弁を介して供給可能であって、第1の電磁弁によって供給される圧縮空気が存在しない場合に、前記制御弁がコンプレッサの前記制御アウトプットをエア抜きに接続するようになっていれば、有利である。コンプレッサの制御装置は、1つの電磁弁と1つの制御弁とを有しているので、関係している制御インプットの通気及び排気(エア抜き)は確実かつ制御されて行われる。特に制御弁を介してコンプレッサの制御インプットに圧縮空気が供給される。この圧縮空気は電磁弁によって直接供給されるが、制御インプットのエア抜きは電磁弁を介して行う必要はない。何故ならば制御弁は、コンプレッサの制御アウトプットとエア抜きとの直接的な接続を提供するからである。
【0012】
遮断弁がばね力によってその開放された状態に移行可能である。これによって、遮断弁は、コンプレッサのフィード圧力とは無関係に、遮断弁の制御インプットが圧縮空気によって負荷されない時に、常に開放する。制御インプットのこのような圧力負荷によって、遮断弁はばね力に抗して閉鎖される。
【0013】
安全弁が設けられており、該安全弁が、コンプレッサと遮断弁との間の管路内の圧力を制限するようになっていれば、特に有利である。コンプレッサフィード管路は遮断部の上流ではフィード休止中に排気されないので、安全弁を設けて、全管路分岐部内での圧力上昇を阻止するようになっていれば、有利である。このような安全弁は、圧縮空気処理装置内に設けられているか、又は外部の構成部材として実現されてもよい。特別な実施例として、安全弁が組み込まれている遮断弁が、圧力の維持に関連して、及び必要な安全性に関連して完全な機能性を提供すると共に、安価な組み立てコスト及び小さい所要構造スペースを提供する。
【0014】
本発明はさらに、本発明による圧縮空気処理装置の運転法において、
第1の電磁弁を励磁状態に移行させ、
第2の電磁弁を励磁状態に移行させ、
エアドライヤ装置を再生させるために、前記第1の電磁弁及び第2の電磁弁の励磁状態を維持し、この際に、コンプレッサと遮断弁との間の管路内の圧力をほぼ維持するようにし、
前記第2の電磁弁を非励磁状態に移行させ、
前記第1の電磁弁を非励磁状態に移行させる、
というステップを有している。
【0015】
この方法によれば、圧縮空気処理装置内におけるエアドライヤ装置の再生と同時に、コンプレッサフィード管路内の圧力の維持を実現することができる。
【0016】
本発明はさらに、本発明による圧縮空気処理装置の運転法において、
第2の電磁弁を励磁状態に移行させ、
コンプレッサと圧縮空気処理装置との間の管路を再生させるために、前記第1の電磁弁の非励磁状態及び前記第2の電磁弁の非励磁状態を維持する、
というステップを有している。
【0017】
このような形式で、場合によっては、コンプレッサフィード管路から湿気及び汚れを取り除くことができる。何故ならば、コンプレッサは、電磁弁の前記切り換え状態において、エア抜きの方向にフィードを行うからである。
【0018】
この方法は、規則的な間隔で実施するようにすれば、有利である。
【0019】
選択的に又は付加的に、1つ又は複数の条件が存在する場合に実施するようにしてもよい。このような結果は、例えばセンサ(例えば圧力センサ及び/又は温度センサ)の所定の測定値を検出することによって得られる。
【0020】
本発明を以下に図示の実施例を用いて具体的に説明する。
【0021】
図1は、本発明による圧縮空気処理装置の第1実施例の一部の回路図、
図2は、本発明による圧縮空気処理装置の第2実施例の一部の回路図、
図3は、本発明による圧縮空気処理装置の第3実施例の一部の回路図、
図4は、本発明による圧縮空気処理装置の第4実施例の一部の回路図、
図5は、遮断弁の第1実施例の断面図、
図6は、遮断弁の第2実施例の断面図、
図7は、安全弁が組み込まれている遮断弁の第3実施例の断面図、
図8は、安全弁の第1実施例の断面図、
図9は、安全弁の第2実施例の断面図、
図10は、安全弁の第3実施例の断面図である。
【0022】
以下の図面の説明では、同じ符号は同一の又は比較可能な構成部材を表している。
【0023】
図1は、本発明による圧縮空気処理装置の第1実施例の一部の回路図を示す。本発明による圧縮空気処理装置10は、圧縮空気入口1を有しており、この圧縮空気入口1に図示していないコンプレッサから圧縮空気が供給される。圧縮空気入口1に対して平行に、外部充填接続部12が設けられており、該外部充填接続部12を介して、商用車の圧縮空気システムが例えば工場において、コンプレッサを駆動することなしに充填される。圧縮空気入口1を介して圧縮空気がエアドライヤ装置32に達し、ここからさらに図示していない多チャンネル保護弁装置の逆止弁22を介して、図示していない圧縮空気消費機50に達する。逆止弁22は、圧縮空気を消費機50からエアドライヤ装置32に向かって逆流するのを避けるために、設けられている。しかしながら乾燥した圧縮空気をタンクからエアドライヤ装置32を通って意図的に逆流させることができるように(再生させるために)、電磁弁16が設けられており、この電磁弁16を介して逆止弁22は相応の切り換え位置で迂回され得るようになっている。電磁弁16は、逆止弁24及び絞り26と直列接続されている。逆止弁24は、コンプレッサのフィード段階中に圧縮空気が電磁弁16を介してエア抜き3に溢流することを阻止する。この絞りは、再生に好都合な形式で流れ速度を制限するために、設けられている。逆止弁24の上流に制御ラインが接続されており、該制御ラインは圧力調整弁20に通じている。圧力調整弁20は、エアドライヤ装置32の入口側とエア抜き3との間に接続されている。また、別の電磁弁14が設けられている。この別の電磁弁14を介して、遮断弁18の制御インプットが圧力で負荷され、これによって遮断弁18が閉じた位置に移行せしめられる。電磁弁14を介して、コンプレッサの制御アウトプット4にも制御弁44から圧力が供給される。制御弁44は、電磁弁4による圧力負荷が不足している場合、コンプレッサの制御アウトプット4をエア抜き3に接続し、このような形式で、迅速なエア抜き、及びひいてはコンプレッサの確実な運転(コンプレッサの再始動に関連した)が行われる。図示の圧縮空気処理装置10のその他の構成部材は、電子制御ユニット40であり、この電子制御ユニット40を介して電磁弁14,15がそれぞれ別個に独立して励磁される。さらに、電子制御ユニット40に、温度センサ34並びにヒータ36が接続されている。電子制御ユニット40は、その他の車両エレクトロニクスに対するインターフェースとして中央プラグ42を有している。さらに、追加的に湿気プラグ43が設けられており、該湿気プラグ43を介して、外部に図示されていない湿気センサの信号を読み取ることができる。湿気センサは一般的な形式で、常用ブレーキ圧縮空気タンクの最も低い位置に取り付けられている。電子制御ユニット40は、図示していない別の構成部材(特に電磁弁9)を制御することができ、システム(特に湿気センサ、温度センサ及び圧力センサ)を調整するために設けられている。さらにまた、タイヤ充填弁30が設けられており、このタイヤ充填弁30は、消費機50に通じる管路とタイヤ充填接続部28との間に介在されている。タイヤ充填弁30は、必要であれば、タイヤ充填接続部28を介して圧縮空気を取り出すために操作される。
【0024】
図示の圧縮空気処理装置10は、次のように作業する。通常のフィード運転中に、コンプレッサが圧縮空気を圧縮空気入口1にフィードする。遮断弁18は、図示の開放位置にある。従って、圧縮空気は、エアドライヤ装置32によって、かつ逆止弁22並びに多チャンネル保護弁装置を介して消費機50に達する。この通常運転中に、エアドライヤ装置32は、湿気及び不純物粒子例えばコンプレッサオイル及びその分解生成物によって負荷される。エアドライヤ装置32の再生を開始するために、2つの電磁弁14及び16は、図示していない位置に移行せしめられ、それによって一方では電磁弁16を介して、逆止弁24、絞り26、エアドライヤ装置32、電磁弁16の切り換えに基づいて切り換えられる圧力調整弁20及びエア抜き3を通って、再生空気流が実施される。コンプレッサに接続された管路からの圧力損失を避けるために、電磁弁14を切換えることによるコンプレッサの遮断、及びコンプレッサの制御アウトプット4の圧力負荷によって、制御弁44を介して遮断弁18も切り換えられ、それによって遮断弁18はその遮断位置を占める。再生後にフィード運転を再開するために、電磁弁14及び16は再びその図示の位置に移行せしめられるので、これらの電磁弁に接続された制御インプットのエア抜きが行われ、この場合、コンプレッサの制御インプットのエア抜きは、迂回することなしに1つの電磁弁を介して直接の経路で行われる。
【0025】
通常のフィード運転及び再選運転の他に、本発明による圧縮空気処理装置10は別の運転形式も可能である。この別の運転形式において、コンプレッサ管路から湿気及び不純物が取り除かれる。この運転形式は、一方の電磁弁16が切り換えられ、他方の電磁弁14がその図示の位置に留まることによって、実現される。従って、コンプレッサはさらにフィード作業を実施するが、このフィード作業は、負荷の減少と共にエア抜きの方向に実施される。その結果、フィード管路内に集められた湿気及び汚れが圧縮空気によって排出される。
【0026】
図2は、本発明による圧縮空気処理装置の第2実施例の一部の回路図を示す。図示の圧縮処理装置10は、図1に示した装置に対して付加的に安全弁38を有しており、この安全弁38は、圧縮空気入口1とエア抜き3との間に介在されている。この安全弁38によって、コンプレッサフィード管路内の圧力が制限されるので、特に遮断弁18の切り換え後におけるコンプレッサによるフィードが、過剰な圧力上昇を招くことはない。図示の安全弁38は、圧縮空気処理装置10内に組み込まれている。
【0027】
図3は、本発明による圧縮空気処理装置の第3実施例及び第4実施例の一部の回路図を示す。ここでも、圧力を制限するための安全弁38が設けられているが、この場合、安全弁38は圧縮空気処理装置10の外に配置されている。
【0028】
図4は、本発明による圧縮空気処理装置の第3及び第4実施例の一部の回路図を示す。この実施例においても同様に、安全弁38が設けられている。この安全弁4は遮断弁18内に組み込まれている。このために、遮断弁18は、図1乃至図3に示した遮断弁と比較して別の接続部を備えている。
【0029】
図5は、遮断弁の第1の実施例の断面図を示す。遮断弁18は、入口接続部52と出口接続部54とを有している。出口接続部54はエアドライヤ装置に通じている。弁ケーシング60でばね62が支えられており、このばね62は弁体64を、ばね力によって弁座66を開放する方向に押しやる。さらにまた、制御接続部56と二次エア抜き58とが設けられている。二次エア抜きは、作動圧力に抗する妨害圧力がばね室内に生じないようにするために、設けられている。制御接続部56の圧力負荷によって、及びこれによる制御室68内の圧力上昇によって、弁座66が入口接続部52と出口接続部54との間の接続を遮断するまで、ばね62が補償される。
【0030】
図6は、遮断弁の第2実施例の断面図を示す。遮断弁18は、図5の示した遮断弁に類似しているが、座付き弁として構成されているのではなく、プランジャ70を備えている。
【0031】
図7は、安全弁が組み込まれている遮断弁の第3実施例を示す。この遮断弁は、図6に示した遮断弁に従って構成されている。出口接続部72が追加されており、この出口接続部72は、弁座74と弁体76とばね78と共に安全弁を形成している。遮断弁18が制御室68の圧力負荷に基づいて閉鎖されると、出口接続部52における過剰な圧力が弁座74及び出口接続部72を介して減圧される。
【0032】
図8は、安全弁の第1実施例の断面図を示す。安全弁38は弁ケーシング80を有しており、この弁ケーシング80内に弁体82が配置されている。弁体82は、圧縮コイルばね84によって、シール86を介在してケーシング内に配置された弁座88に向かって押し付けられる。圧縮コイルばね84によって弁体82に作用する力は、調節ねじ90を介して調節可能である。入口接続部92に圧力が作用して、圧縮コイルばね84によって弁体82に作用する力を越えると、この圧力は、弁座88及び出口接続部94を介して減圧される。
【0033】
図9は、安全弁の第2実施例の断面図を示す。図示の安全弁38は、図8に示された安全弁と類似した構成を有しているが、弁体ではなく、支持プレート96上に載設されているダイヤフラム98を備えている。ダイヤフラム98はその外周部で弁ケーシング80と堅固に結合されており、この場合、ダイヤフラム98はその弾性に基づいて、圧縮コイルばね84が圧縮されると弁座88を遮断するか若しくは開放することができる。
【0034】
図10は、安全弁の痔3実施例の断面図を示す。図示の安全弁18はボール弁(玉形弁)として構成されている。ボール100は、調節ねじ90に支えられた圧縮コイルばね84上に載っており、ボール100は圧縮コイルばね84によって弁座74に押し付けられる。入口接続部92における過剰な圧力は、この圧力に基づいてボール100に作用する力が圧縮コイルばね84を圧縮し、これによって入口接続部92と出口接続部94との間の接続が弁座88を介して開放されることによって、減圧される。
【0035】
以上の説明、図面並びに請求項に開示された本発明の特徴は、それぞれ単独でも、また任意の組み合わせでも、本発明を実現するために不可欠である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明による圧縮空気処理装置の第1実施例の一部の回路図である。
【図2】本発明による圧縮空気処理装置の第2実施例の一部の回路図である。
【図3】本発明による圧縮空気処理装置の第3実施例の一部の回路図である。
【図4】本発明による圧縮空気処理装置の第4実施例の一部の回路図である。
【図5】遮断弁の第1実施例の断面図である。
【図6】遮断弁の第2実施例の断面図である。
【図7】安全弁が組み込まれている遮断弁の第3実施例の断面図である。
【図8】安全弁の第1実施例の断面図である。
【図9】安全弁の第2実施例の断面図である。
【図10】安全弁の第3実施例の断面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 圧縮空気入口、 3 エア抜き、 4 コンプレッサの制御アウトプット、 10 圧縮空気処理装置、 12 外部充填接続部、 14 第1の電磁弁、 16 第2の電磁弁、 18 遮断弁、 20 圧力調整弁、 22 逆止弁、 24 逆止弁、 26 絞り、 28 タイヤ充填接続部、 30 タイヤ充填弁、 32 エアドライヤ装置、 34 温度センサ、 36 ヒータ、 38 安全弁、 40 電子制御ユニット、 42 中央プラグ、 43 湿気プラグ、 44 制御弁、 50 消費機、 52 入口接続部、 54 出口接続部、 56 制御接続部、 58 二次エア抜き、 60 弁ケーシング、 62 ばね、 64 弁体、 66 弁座、 68 制御室、 70 プランジャ、 72 出口接続部、 74 弁座、 76 弁体、 78 ばね、 80 弁ケーシング、 82 弁体、 84 圧縮コイルばね、 86 シール、 88 弁座、 90 調節ねじ、 92 入口接続部、 94 出口接続部、 96 支持プレート、 98 ダイヤフラム、 100 ボール、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用車のための圧縮空気処理装置であって、
コンプレッサを接続するための入口接続部(1)と、
エア抜き(3)と、
コンプレッサの制御インプットを圧力負荷するためのコンプレッサの制御アウトプット(4)と、
エアドライヤ装置(32)と、
流れ方向で前記入口接続部(1)の後ろに配置された、圧力負荷によって開放状態から閉鎖状態に移行可能である空圧制御式の遮断弁(18)と、
遮断弁(18)の出口接続部とエア抜き(3)との間に配置された、圧力負荷によって閉鎖状態から開放状態に移行可能である空圧制御式の圧力調整弁(20)と、
が設けられており、
第1の電磁弁(14)を備えたコンプレッサ制御装置(14,44)が設けられていて、該コンプレッサ制御装置(14,44)を介して、前記第1の電磁弁の励磁状態で前記遮断弁(18)の制御インプット及びコンプレッサの制御アウトプット(4)に圧縮空気が供給され得るようになっており、
第2の電磁弁(16)が設けられていて、該第2の電磁弁(16)の励磁状態で圧縮空気をエアドライヤ装置(32)及び圧力調整弁(20)を通ってエア抜き(3)に逆流させるようになっており、前記第2の電磁弁(16)を介して、該第2の電磁弁(16)が励磁された状態で圧力調整弁(20)の制御インプットを圧縮空気で負荷するようになっている、
形式のものにおいて、
前記第1の電磁弁(14)が励磁されると、前記コンプレッサと前記遮断弁(18)との間の管路内の圧力がほぼ維持されることを特徴とする、圧縮空気処理装置。
【請求項2】
前記第1の電磁弁(14)が、遮断弁及び制御弁を制御する機能の他に、コンプレッサと遮断弁と間の管路に関するその他の制御機能を実施するようになっている、請求項1記載の圧縮空気処理装置。
【請求項3】
前記コンプレッサ制御装置(14,44)が制御弁(44)を有しており、
コンプレッサの前記制御アウトプット(4)に、第1の電磁弁(14)から供給された圧縮空気が前記制御弁(44)を介して供給可能であって、
第1の電磁弁(14)によって供給される圧縮空気が存在しない場合に、前記制御弁(44)がコンプレッサの前記制御アウトプット(4)をエア抜き(3)に接続する、
請求項1又は2記載の圧縮空気処理装置。
【請求項4】
前記遮断弁(18)がばね力によってその開放された状態に移行可能である、請求項1から3までのいずれか1項記載の圧縮空気処理装置。
【請求項5】
安全弁(38)が設けられており、該安全弁(38)が、コンプレッサと遮断弁との間の管路内の圧力を制限する、請求項1から4までのいずれか1項記載の圧縮空気処理装置。
【請求項6】
請求項1から5までのいずれか1項記載の圧縮空気処理装置の運転法において、
第1の電磁弁(14)を励磁状態に移行させ、
第2の電磁弁(16)を励磁状態に移行させ、
エアドライヤ装置(32)を再生させるために、前記第1の電磁弁(14)及び第2の電磁弁(16)の励磁状態を維持し、この際に、コンプレッサと遮断弁(18)との間の管路内の圧力をほぼ維持するようにし、
前記第2の電磁弁(16)を非励磁状態に移行させ、
前記第1の電磁弁(14)を非励磁状態に移行させる、
というステップを有することを特徴とする、圧縮空気処理装置の運転法。
【請求項7】
請求項1から5までのいずれか1項記載の圧縮空気処理装置の運転法において、
第2の電磁弁を励磁状態に移行させ、
コンプレッサと圧縮空気処理装置との間の管路を再生させるために、前記第1の電磁弁の非励磁状態及び前記第2の電磁弁の非励磁状態を維持する、
というステップを有していることを特徴とする、圧縮空気処理装置の運転法。
【請求項8】
規則的な時間間隔で実施する、請求項7記載の運転法。
【請求項9】
1つ又は複数の条件が存在する場合に実施する、請求項7又は8記載の運転法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2009−517611(P2009−517611A)
【公表日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−542630(P2008−542630)
【出願日】平成18年11月17日(2006.11.17)
【国際出願番号】PCT/EP2006/011031
【国際公開番号】WO2007/062750
【国際公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(597007363)クノル−ブレムゼ ジステーメ フューア ヌッツファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (110)
【氏名又は名称原語表記】Knorr−Bremse Systeme fuer Nutzfahrzeuge GmbH
【住所又は居所原語表記】Moosacher Strasse 80, D−80809 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】