説明

圧電デバイス

【課題】小型化をしても、実装強度を確保することができる圧電デバイスを提供すること

【解決手段】厚み方向の中央付近に配置された基板12と、基板12の上面12aに配置
され、基板12を底部にするようにして圧電振動片20を収容するためのキャビティS1
が形成された振動子パッケージ28と、基板12の下面12bに配置された電子部品30
とを備えた圧電デバイス10であって、電子部品30は、基板12の下面12bに配置さ
れた枠状部材39の内側に収容されて、この枠状部材39の下端部39bに設けられた実
装端子部42と電気的に接続されており、実装端子部42は枠状部材39の外側の側面部
39cに回り込んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を間に挟んで配置された圧電振動片と電子部品とを備えた圧電デバイス
に関する。
【背景技術】
【0002】
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード
等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通
信機器において、圧電発振器などの圧電デバイスが広く使用されている。
図7は、この圧電発振器の従来例を示しており、圧電発振器1の概略縦断面図である(
例えば、特許文献1参照)。
この図の圧電発振器1は、厚み方向の中央付近に配置された基板2と、この基板2の上
面に接続された圧電振動片3と、基板2の下面に接続された発振回路素子4とを備えてい
る。
【0003】
圧電振動片3は、基板2を底部にするようにしてキャビティSが形成された振動子パッ
ケージ5内に収容されており、基板2に設けられたビアホール7を通じて発振回路素子4
と電気的に接続されている。
発振回路素子4は、少なくとも圧電振動片3を発振させる回路を有する半導体素子であ
り、基板2等を引き回された電極パターン(図示せず)を介して実装端子8,8と接続さ
れている。この実装端子8,8は、発振回路素子4を囲むようにして基板2の周縁に積層
された基板9の下向きの端部を利用して形成されている。
【0004】
このように、圧電発振器1は、圧電振動片3が収容されるキャビティSと、半導体素子
4が配置された領域とを、基板2を利用して区別し、圧電振動片3に不純物が付着して周
波数特性が変動することを防止している。そして、この基板2は、振動子パッケージ5の
底部としても利用され、さらに発振回路素子4を接続するための基板としても利用されて
いるため、圧電発振器1の低背化を可能としている。
【0005】
【特許文献1】特開2000−77942の公開特許公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、近年、このような圧電発振器1に用いられる圧電振動片3は小型化が進んで
おり、発振回路素子4に比べて小さく形成される場合が増えている。そして、そのような
圧電発振器1の場合、圧電振動片3の小型化に合わせるようにして圧電発振器1の実装面
積を小さくしようとすると、半導体素子4を小さくするわけにはいかないので、半導体素
子4を囲む基板9の幅W1を小さくせざるを得ない。しかし、基板9の幅W1を小さくす
ると、実装強度を維持できなくなってしまう。
【0007】
本発明は、小型化をしても、実装強度を確保することができる圧電デバイスを提供する
ことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的は、第1の発明によれば、厚み方向の中央付近に配置された基板と、前記基
板の上面に配置され、前記基板を底部にするようにして前記圧電振動片を収容するための
キャビティが形成された振動子パッケージと、前記基板の下面に配置された電子部品とを
備えた圧電デバイスであって、前記電子部品は、前記基板の下面に配置された枠状部材の
内側に収容されて、この枠状部材の下端部に設けられた実装端子部と電気的に接続されて
おり、前記実装端子部は前記枠状部材の外側の側面部に回り込んでいる圧電デバイスによ
り達成される。
【0009】
第1の発明の構成によれば、圧電デバイスは、厚み方向の中央付近に配置された基板と
、基板の上面に配置され、基板を底部にするようにして圧電振動片を収容するためのキャ
ビティが形成された振動子パッケージと、基板の下面に配置された電子部品とを備えてい
る。このため、圧電振動片を収容するキャビティと電子部品を配置する領域とを区別する
ための基板と、振動子パッケージの底部を構成する基板とを共通にすることができるので
、圧電デバイスを厚み方向に小型化できる。
そして、電子部品は、基板の下面に配置された枠状部材の内側に収容されて、この枠状
部材の下端部に設けられた実装端子部と電気的に接続されており、実装端子部は枠状部材
の外側の側面部に回り込んでいる。このため、電子部品を囲む枠状部材の幅を小さくして
、この枠状部材の下向きの端部に設けられた実装端子部だけで実装強度が確保できなくて
も、実装端子部の枠状部材の外側の側面部に回り込んだ部分でも、実装基板と半田などで
接合することができる。
したがって、本発明は、小型化をしても、実装強度を確保することができる圧電デバイ
スを提供することができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記振動子パッケージは、前記基板の上面
に空き領域を形成するように配置され、この空き領域に、前記枠状部材の外側の側面部に
回りこんだ実装端子部と電気的に接続された検査端子部が設けられていることを特徴とす
る。
第2の発明の構成によれば、振動子パッケージは、基板の上面に空き領域を形成するよ
うに配置され、この空き領域に、枠状部材の外側の側面部に回りこんだ実装端子部と電気
的に接続された検査端子部が設けられている。このため、検査用のプローブピンを検査端
子部に当接させて、実装端子部を介して圧電デバイスの動作特性などを検査できる。そし
て、この検査端子部は、基板の上面の空き領域に形成されているため、プローブピンを実
装面側と反対の上面に当接させることができる。したがって、実装基板上に複数の圧電デ
バイスがある場合、その複数の圧電デバイスのうち、いずれの圧電デバイスが動作特性基
準を満たしていないかを判断することができる。
【0011】
第3の発明は、第2の発明の構成において、前記基板は、水平方向の外形が略四角形で
あり、前記圧電振動片は、水平方向の外形が略四角形であって、かつ、その側面と平行な
中心軸が前記基板の対角線上に配置されていることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、基板は水平方向の外形が略四角形であるため、対角線が最
も長い直線を有する部分である。そこで、この最も長い直線を有する対角線上に、水平方
向の外形が略四角形である圧電振動片の側面と平行な中心軸を配置すれば、基板上で圧電
振動片を大きく形成することができる。したがって、この圧電振動片を大きくできる分だ
け、基板を大きくしなくても上面に空き領域を形成することができ、検査端子部を設けて
も圧電デバイスを小型化できる。
【0012】
第4の発明は、第2の発明の構成において、前記基板は水平方向の外形が略四角形であ
り、前記圧電振動片は水平方向の外形が略円形であることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、圧電振動片は水平方向の形状が略円形であるため、水平方
向の外形が略四角形である基板上において、効率よく、基板の四隅に空き領域を形成しな
がら、圧電振動片を大きく形成することができる。したがって、圧電振動片を効率よく大
きく形成できる分だけ、基板を大きくしなくても上面に空き領域を形成することができ、
検査端子部を設けても圧電デバイスを小型化できる。
【0013】
第5の発明は、第2ないし第4の発明のいずれかの構成において、前記振動子パッケー
ジは、複数の前記検査端子部を互いに空間的に仕切るように配置されていることを特徴と
する。
第5の発明の構成によれば、振動子パッケージは、複数の検査端子部を互いに空間的に
仕切るように配置されている。したがって、圧電デバイスの動作特性などを検査するため
に、複数のプローブピンを複数の検査端子部に当接させる際、複数の検査端子部は互いに
空間的に仕切られているので、複数のプローブピンが互いに接触してしまうことを防止で
きる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1ないし図3は、本発明の圧電デバイスの例として圧電発振器10の実施形態を示し
ており、図1は圧電発振器10の概略平面図、図2は図1のA−A線概略断面図、図3は
図1のB−B線概略断面図である。尚、図1では、理解の便宜のため蓋体34を透明にし
て内部の構成を示している。
圧電発振器10は、基板12と、この基板12の上面12aに配置された振動子パッケ
ージ28と、基板12の下面12bに配置された電子部品の例として発振回路素子30と
を備えている。
【0015】
基板12は、圧電発振器10の厚み方向の中央付近に配置されて、振動子パッケージ2
8側と発振回路素子30側とを区分けするための基板となり、さらに、振動子パッケージ
28の底部を構成する基板となる。
この基板12は、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーン
シートを形成して、後述する振動子パッケージ28用の基板32および発振回路素子30
を収容するための基板である枠状部材39を積層した後、焼結して形成される。本実施形
態の基板12は一枚から形成されている。また、基板12は、発振回路素子30の外形に
対応して形成されており、発振回路素子30の外形は後述するように矩形状の半導体素子
であるため、水平方向の外形が略四角形となっている。
【0016】
振動子パッケージ28は、基板12を底部にするようにして圧電振動片20を収容する
ためのキャビティS1が形成され、基板12の上面12aに配置されている。
すなわち、貫通孔32aを有する振動子パッケージ用の基板32が、基板12に積層さ
れて上向きの開口部を有するキャビティS1が形成されるようになっており、このキャビ
ティS1内に圧電振動片20が収容されている。
【0017】
そして、この基板32の開口部側の端面に蓋体34が接合され、キャビティS1が気密
に封止されるようになっている。本実施形態では、水平方向の外形が略四角形の板状の蓋
体34を、基板32の開口端にロウ材37で固定するようにしている。
この蓋体34は、好ましくは、導体金属、例えば金属系のFe−Ni−Coの合金等を
用いて、基板12内を引き回した導電体(図示せず)を介して、後述する発振回路素子3
0を通じてアース接地することで、シールド効果を持たせることができる。なお、このよ
うに金属系の蓋体34を用いる場合は、ロウ材37にはコバール等でなるシームリングを
使用できる。
【0018】
圧電振動片20は、基板12の上面12aのキャビティS1に露出した領域に接続され
ている。すなわち、キャビティS1に露出した上面12aに、例えば、タングステンメタ
ライズ上にニッケルメッキ及び金メッキで形成したマウント電極26,26が設けられて
おり、このマウント電極26,26の上に、シリコーン系あるいはエポキシ系等の導電性
接着剤36,36を用いて、圧電振動片20が接続されている。
【0019】
具体的には、圧電振動片20は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル
酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。本実施形態の場合
、圧電振動片20は、水平方向の形状が略四角形であって、全体が略矩形状に形成された
所謂ATカット振動片が利用されている。このため、振動子パッケージ28およびキャビ
ティS1もこの圧電振動片20の形状に対応させて、水平方向の形状が略四角形であり、
全体が略矩形状に形成されている。
【0020】
そして、この圧電振動片20の上下面の略中央部に、互いに異極となる励振電極24が
形成され(下面の励振電極は図示せず)、この上下面の励振電極24が幅方向の両端部に
引き出されて、互いに異極となる引出し電極22,22が形成され、この引出し電極22
,22の部分が、上述したマウント電極26,26と導電性接着剤36,36により接合
されている。なお、励振電極24および引出し電極22は、例えばクロムメッキによる下
地層(図示せず)の上に、金メッキをして形成されている。
【0021】
発振回路素子30は、圧電振動片20と電気的に接続されており、本実施形態の場合、
内部に図示しない集積回路を構成し、少なくとも圧電振動片20を発振させる回路を収容
した略矩形状の半導体素子である。
この発振回路素子30は、基板12の下面12bに配置された枠状部材39の内側に収
容されている。すなわち、基板12の下面12bの周縁に、発振回路素子30よりも若干
大きな貫通孔41を有する枠状の基板からなる枠状部材39を積層することで下向きの凹
状の空間が形成され、この空間に発振回路素子30を収容して、樹脂33で封止するよう
になっている。
【0022】
発振回路素子30は、図2に示すように、基板12側の面に設けられた図示しない入出
力端子が、上述の圧電振動片20が接続されたマウント電極26と、ビアホール40やバ
ンプ等を利用して電気的に接続されている。
また、発振回路素子30の基板12側の面には、電源電圧端子、グランド端子等(図示
せず)も設けられており、図3に示すように、これらの端子は基板12の下面12bや枠
状部材39の内側の側面39a等を利用して、それぞれ、枠状部材39の下端部(実装面
)39bに設けられた複数の実装端子部42,42と電気的に接続されている。実装端子
部42,42は、図示されていないが、枠状部材39の下端部(実装面)39bの四隅に
設けられている。なお、発振回路素子30の端子の数や実装端子部42の数は発振回路素
子30の種類によりこれよりも多い場合も少ない場合もあるのは勿論である。
【0023】
ここで、圧電発振器10については、図3に示すように、実装端子部42,42は枠状
部材39の外側の側面部39c,39cに回り込んでいる。
具体的には、実装端子部42は、上述したように、枠状部材39の下端部39bの四隅
に設けられており、この下端部39bの四隅から、互いに接触しないように振動子パッケ
ージ28側(図3の上側)に向かって這い上がって、外側に露出するようになっている。
なお、この実装端子部42は、例えば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキ及び
金メッキして形成されている。
【0024】
さらに、実装端子部42は、枠状部材39の外側の側面部39c,39cから、さらに
基板12の上面12aにまで引き回されている。すなわち、振動子パッケージ28は、図
1に示すように、基板12の上面12aに空き領域16を形成するように配置されている
。これにより、基板12の上面12aに、例えばタングステンメタライズ上にニッケルメ
ッキ及び金メッキしたパッドを形成でき、このパッドを、図3に示すように、枠状部材3
9の外側の側面部39c,39cに回りこんだ実装端子部42,42と電気的に接続する
ことで、圧電発振器10の動作特性等を検査するための検査端子部18,18としている

【0025】
これにより、図3に示すように、検査用のプローブピンP,Pを検査端子部18、18
に当接させて、実装端子部42,42を介して圧電発振器10の動作特性などを検査でき
る。そして、この検査端子部18,18は、基板12の上面12aの空き領域16,16
に形成されているため、プローブピンP,Pを実装面側(下端部39b側)と反対の上面
12aに当接させることができる。したがって、実装基板K上に複数の圧電発振器10,
10・・・を実装した後であっても、どの圧電発振器10が動作特性基準を満たしていな
いかを判断することができる。
【0026】
さらに、本実施形態の場合、上述のように基板12は水平方向の外形が略四角形であり
、圧電振動片20も水平方向の外形が略四角形であるため、図1に示すように、圧電振動
片20の水平方向の中心O1を通り、側面20aと平行な中心軸を基板12の対角線L1
上に配置して、基板12の四隅部に複数の空き領域16,16,16,16を形成するよ
うにしている。具体的には、水平方向について、圧電振動片20の中心部O1と基板12
の中心部O2とを合わせて、圧電振動片20の側面20aが対角線L1に沿うように傾け
て配置している。
【0027】
このように、圧電振動片20の中心部O1と基板12の中心部O2とを合わせて、基板
12の最も長い直線を有する対角線L1に沿うように圧電振動片20を傾かせることで、
圧電振動片20を基板12上からはみ出させることなく大きく形成している。したがって
、この圧電振動片20を大きくできる分だけ、基板12を大きくしなくても空き領域16
を形成でき、検査端子部18を設けても圧電発振器10の水平方向の小型化が図れる。
なお、本実施形態では、図1に示す下側の2箇所の検査端子部18,18を利用して圧
電発振器10の動作特性等を検査するようにしており、上側の2箇所の部分18a,18
aの形状を、下側の検査端子部18,18と異ならせることで、圧電発振器10の方向付
けを行なうようにしてもよい。
【0028】
また、本実施形態の場合、振動子パッケージ28は、図1に示されるように、複数の検
査端子部18,18を互いに空間的に仕切るように配置されている。すなわち、複数の検
査端子部18,18が接触してショートしないように、一方の検査端子部18と他方の検
査端子部18との間に、振動子パッケージ28を配置して空間的に仕切っている。
【0029】
本発明の実施形態は以上のように構成されており、発振回路素子30は、図3に示すよ
うに、基板12の下面12bに配置された枠状部材39の内側に収容されて、この枠状部
材39の下端部39bに設けられた実装端子部42と電気的に接続されており、実装端子
部42は枠状部材39の外側の側面部39cに回り込んでいる。このため、図3に示すよ
うに、発振回路素子30を囲む枠状部材39の幅W2を小さくして、この枠状部材39の
下向きの端部39bに設けられた実装端子部42だけで実装強度が確保できなくても、実
装端子部42の枠状部材39の外側の側面部39cに回り込んだ部分を半田H等で実装基
板Kに接合することができる。したがって、本実施形態の圧電発振器10では、小型化を
しても、実装強度を確保することができる。
【0030】
図4ないし図6は、本発明の実施形態の変形例であって、図4は圧電発振器50の概略
平面図、図5は図4のC−C線切断断面図、図6は図4のD−D線切断断面図である。な
お、図4の平行斜線の部分は理解の便宜のために各電極部分を示したものであり、断面を
表すものではない。
これらの図において、図1ないし図3の実施形態で用いた符号と同一の符号を付した箇
所は共通する構成であるから、重複した説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
この圧電発振器50が、図1ないし図3の圧電発振器10と異なるのは、圧電振動片56
および振動子パッケージ51の形状についてのみである。
【0031】
すなわち、本変形例の圧電振動片56は、図4に示すように、水平方向の外形が略円形
となっている。具体的には、圧電振動片56は、外形が略円形であり、その中央付近に一
回り小さな略円形の励振電極58が上下面に形成されている(下面の励振電極は図示せず
)。また、上面の励振電極58は図4の左端部に形成された引出し電極59と接続され、
下面の励振電極(図示せず)は図4の右端部に形成された引出し電極59と接続され、左
右両端の引出し電極59,59は互いに異極となっている。
そして、この圧電振動片56は、水平方向について、その中心部O3と基板12の中心
部O2とを略一致させて、基板12からはみ出さないように配置されている。
【0032】
また、振動子パッケージ51およびそのキャビティS1は、この略円形の圧電振動片5
6に対応して略円形となっており、振動子パッケージ51およびキャビティS1と圧電振
動片56は同心円となっている。すなわち、振動子パッケージ51を構成する基板52お
よび蓋体54なども略円形であり、圧電振動片56と同心円となっている。なお、振動子
パッケージ51は、その形状のみが図1ないし図3で示した振動子パッケージ28と異な
り、その他の点は振動子パッケージ28と同様である。
【0033】
本発明の実施形態の変形例は以上のように構成され、圧電振動片56の水平方向の外形
を略円形にすることによって、水平方向の外形が略四角形である基板12上において、効
率よく、基板12の四隅に空き領域16を形成しながら、圧電振動片56を大きく形成す
ることができる。したがって、圧電振動片56を効率よく大きく形成できる分だけ、基板
12を大きくしなくても上面12aに空き領域16,16,16,16を形成することが
でき、検査端子部18,18を設けても圧電発振器50を小型化できる。
【0034】
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態や各変形例の各構成はこれらを適
宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態に係る圧電発振器の概略平面図。
【図2】図1のA−A線概略断面図。
【図3】図1のB−B線概略断面図。
【図4】本発明の実施形態の変形例であって、圧電発振器の概略平面図。
【図5】図4のC−C線切断断面図。
【図6】図4のD−D線切断断面図。
【図7】従来の圧電発振器の概略縦断面図。
【符号の説明】
【0036】
10,50・・・圧電発振器(圧電デバイス)、12・・・基板、16・・・空き領域、
18・・・検査端子部、20,56・・・圧電振動片、26・・・マウント電極、28,
51・・・振動子パッケージ、30・・・発振回路素子(電子部品)、39・・・枠状部
材、39c・・・外側の側面部、42・・・実装端子部、S1・・・キャビティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚み方向の中央付近に配置された基板と、
前記基板の上面に配置され、前記基板を底部にするようにして前記圧電振動片を収容する
ためのキャビティが形成された振動子パッケージと、
前記基板の下面に配置された電子部品と
を備えた圧電デバイスであって、
前記電子部品は、前記基板の下面に配置された枠状部材の内側に収容されて、この枠状
部材の下端部に設けられた実装端子部と電気的に接続されており、
前記実装端子部は前記枠状部材の外側の側面部に回り込んでいる
ことを特徴とする圧電デバイス。
【請求項2】
前記振動子パッケージは、前記基板の上面に空き領域を形成するように配置され、
この空き領域に、前記枠状部材の外側の側面部に回りこんだ実装端子部と電気的に接続
された検査端子部が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス。
【請求項3】
前記基板は、水平方向の外形が略四角形であり、
前記圧電振動片は、水平方向の外形が略四角形であって、かつ、その側面と平行な中心
軸が前記基板の対角線上に配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載の圧電デバイス。
【請求項4】
前記基板は水平方向の外形が略四角形であり、前記圧電振動片は水平方向の外形が略円
形である
ことを特徴とする請求項2に記載の圧電デバイス。
【請求項5】
前記振動子パッケージは、複数の前記検査端子部を互いに空間的に仕切るように配置さ
れている
ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の圧電デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−150395(P2007−150395A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−338234(P2005−338234)
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(000003104)エプソントヨコム株式会社 (1,528)
【Fターム(参考)】