説明

圧電振動子及びその製造方法

【課題】本発明は、蓋100に設けられた窓部材の破損を防止することを目的とする。
【解決手段】フランジ106は枠壁部64の上面との接合部を有し、本体104は、厚み方向にフランジ106から底部62の方向に突出して枠壁部64の内側で枠壁部64から間隔をあけて位置している。貫通穴102は、本体104の中心から本体104の第1の端部116に接近する第1の方向D1にずれて位置している。本体104の貫通穴102が接近する第1の端部116と、第1の端部116に最も近いフランジ106の接合部120と、の間の間隔が、本体104の第1の方向D1とは反対の第2の方向D2の第2の端部118と、第2の端部118に最も近いフランジ106の接合部122と、の間の間隔よりも大きくなるように、フランジ106は枠壁部64に接合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電振動子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
圧電振動片をパッケージ内に固定して蓋で封止することが知られおり、封止後に内部の光学的な認識が可能になるように窓部材が設けられた蓋を使用することが知られている(特許文献1)。蓋を金属で形成し、窓部材をガラスで形成した場合、蓋が変形すると窓部材の破損につながりやすい。窓部材の破損は、蓋をパッケージに接合するときのプロセスのみならず、蓋をパッケージに接合した後にも発生し得る。
【特許文献1】特開2005−191314号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、蓋に設けられた窓部材の破損を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)本発明に係る圧電振動子は、
基部及び前記基部から延びる振動腕を有する圧電振動片と、
前記圧電振動片が固定された底部と、前記底部を囲む枠壁部と、を含み、前記底部の上方に開口を有するパッケージと、
前記パッケージの前記開口を塞ぐ蓋と、
を有し、
前記蓋は、貫通穴が形成された本体と、前記本体の周囲を囲んで前記本体よりも薄く形成されたフランジと、前記貫通穴に位置する光透過性部材と、を有し、前記フランジは前記枠壁部の上端面との接合部を有し、前記本体は、厚み方向に前記フランジから前記底部の方向に突出し、
前記貫通穴は、前記本体の中心から該本体の第1の端部に接近する第1の方向にずれて位置しており、
前記本体の前記貫通穴が接近する前記第1の端部と、前記第1の端部に最も近い前記フランジの前記接合部と、の間の間隔が、前記本体の前記第1の方向とは反対の第2の方向の第2の端部と、前記第2の端部に最も近い前記フランジの前記接合部と、の間の間隔よりも大きくなるように、前記フランジは前記枠壁部に接合されている。本発明によれば、蓋は、本体の光透過性部材に近い端部が、フランジの枠壁部に接合される部分から離れているので、この部分で応力が吸収され、光透過性部材の破損を抑えることができる。
(2)この圧電振動子において、
前記フランジは、前記第1の方向の幅が、前記第2の方向の幅よりも大きくてもよい。
(3)この圧電振動子において、
前記蓋は、前記フランジの前記パッケージを向くフランジ面と、前記本体の前記パッケージを向く本体面と、前記フランジ面と前記本体面を接続する接続面と、を有し、
前記接続面は、凹曲面を含んでもよい。
(4)この圧電振動子において、
前記接続面は、前記本体面の周縁に接続する第1の接続部分と、前記フランジ面に接続する第2の接続部分と、前記第1及び第2の接続部分の間の中間部分と、を含み、
少なくとも前記中間部分が前記凹曲面であり、
前記接続面の少なくとも一部が前記枠壁部に接触してもよい。
(5)この圧電振動子において、
前記第1の接続部分は、直角に前記本体面に接続してもよい。
(6)この圧電振動子において、
前記中間部分が前記枠壁部に接触してもよい。
(7)この圧電振動子において、
前記中間部分が前記本体面の周縁から括れており、
前記第1の接続部分が前記枠壁部に接触し、前記中間部分と前記枠壁部との間にスペースがあってもよい。
(8)本発明に係る圧電振動子の製造方法は、
底部と前記底部を囲む枠壁部とを含み前記底部の上方に開口を有するパッケージを用意する工程と、
基部及び前記基部から延びる振動腕を有する圧電振動片を前記底部に固定する工程と、
貫通穴が形成された本体と、前記貫通穴に位置する光透過性部材と、前記本体の周囲を囲んで前記本体よりも薄く形成されたフランジと、を有し、前記本体は前記フランジから厚み方向に突出する蓋を用意する工程と、
前記本体の前記フランジから突出する部分を前記枠壁部から間隔をあけて前記枠壁部の内側に配置し、前記フランジを前記枠壁部とオーバーラップさせて、前記パッケージの前記開口を塞ぐように前記蓋を配置する工程と、
前記フランジを、局所的な加熱によって、前記枠壁部の上端面に接合する工程と、
を含み、
前記貫通穴は、前記本体の中心から該本体の第1の端部に接近する第1の方向にずれて位置し、
前記蓋を配置する工程で、前記本体の前記貫通穴が接近する前記第1の端部と、前記フランジの前記第1の端部に最も近い前記枠壁部とのオーバーラップ部分と、の間の間隔が、前記本体の前記第1の方向とは反対の第2の方向の第2の端部と、前記フランジの前記第2の端部に最も近い前記枠壁部とのオーバーラップ部分と、の間の間隔よりも大きくなるように、前記蓋を配置する。本発明によれば、蓋は、本体の光透過性部材に近い端部を、フランジの枠壁部に接合する部分から離すので、この部分で応力を吸収することができ、光透過性部材の破損を抑えることができる。
(9)この圧電振動子の製造方法において、
前記蓋は、前記フランジの前記パッケージを向くフランジ面と、前記本体の前記パッケージを向く本体面と、前記フランジ面と前記本体面を接続する接続面と、を有し、
前記蓋を配置する工程で、前記接続面の少なくとも一部を前記枠壁部に接触させてもよい。
(10)この圧電振動子の製造方法において、
前記接続面は、前記本体面の周縁に接続する第1の接続部分と、前記フランジ面に接続する第2の接続部分と、前記第1及び第2の接続部分の間の中間部分と、を含み、
前記中間部分が前記本体面の前記周縁から括れており、
前記蓋を配置する工程で、前記第1の接続部分を前記枠壁部に接触させ、前記中間部分と前記枠壁部との間にスペースを形成してもよい。
(11)この圧電振動子の製造方法において、
前記蓋を配置する工程で、前記蓋を傾斜させて、前記本体の前記第2の方向の前記第2の端部を前記枠壁部の内側に配置した後に、前記本体の前記第1の方向の前記第1の端部を前記枠壁部の内側に配置してもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
(圧電振動片(圧電振動子に組み込む前))
図1は、本発明の実施の形態に係る圧電振動子に使用される圧電振動片(音叉型圧電振動片)を示す平面図である。なお、圧電振動片10の底面図は平面図と対称に表れる。圧電振動片10は、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料からなる。圧電振動片10は、基部12と、基部12から延びる一対の振動腕14と、を含む。
【0006】
図2は、図1に示す圧電振動片10のII−II線断面拡大図である。振動腕14は、相互に反対を向く表裏面16と、表裏面16を両側で接続する第1及び第2の側面20,22とを有する。
【0007】
一方(図1で左側)の振動腕14の第1の側面20と、他方(図1で右側)の振動腕14の第2の側面22が対向するように並列している。第1の側面20は、表裏面16の間隔によって定義される振動腕14の厚みの中央方向に高くなる山型となるように形成されている(図2参照)。第1の側面20が描く山型の高さは、第1及び第2の側面20,22の間隔によって定義される振動腕14の幅の、0%超12.5%以下である。
【0008】
振動腕14は、基部12に接続される根本部24において、基部12側に向けて幅を拡げてあり、広い幅で基部12に接続するので剛性が高くなっている。振動腕14は、第1及び第2の側面20,22の間隔によって定義される幅が、基部12から先端に向けて細くなる第1のテーパ部26を含む。第1のテーパ部26を形成することにより、振動腕14は振動しやすくなっている。振動腕14は、第1のテーパ部26よりも先端に近い位置に、幅が第1のテーパ部26から先端に向けて太くなる第2のテーパ部28を含む。第2のテーパ部28は、錘の機能を果たすので、振動周波数を低くすることができる。振動腕14は、第1及び第2のテーパ部26,28が接続される幅変更点が長溝30よりも先端近くに位置するように形成されている。
【0009】
振動腕14には、表裏面16に、長手方向に延びる長溝30がそれぞれ形成されている。長溝30によって振動腕14が動きやすくなって効率的に振動するのでCI値を下げることができる。長溝30は、振動腕14の長さの50〜70%の長さを有する。また、長溝30は、振動腕14の幅の60〜90%の幅を有する。
【0010】
長溝30は、第1の側面20と背中合わせに延びる第1の内面32と、第2の側面22と背中合わせに延びる第2の内面34と、を含む。第1の内面32は第2の内面34よりも、表裏面16に対する角度が垂直に近くなっている。第1の内面32は平坦面であってもよい。第2の内面34も平坦面であってもよいが、図2に示す例では、異なる角度の面が接続されてなる。第1及び第2の側面20,22は、第2の内面34よりも表裏面16に対する角度(表裏面16と接続する部分の角度)が垂直に近くなっている。
【0011】
圧電振動片10は、一対の支持腕36を含む。一対の支持腕36は、基部12から一対の振動腕14が延びる方向とは交差方向であってそれぞれ相互に反対方向に延び、一対の振動腕14の延びる方向に屈曲してさらに延びる。屈曲することで、支持腕36は小型化される。支持腕36は、パッケージ60に取り付けられる部分であり、支持腕36での取り付けによって、振動腕14及び基部12は浮いた状態になる。
【0012】
基部12には、振動腕14の表裏面16と同じ側の面に括れた形状が表れるように、相互に対向方向に一対の切り込み38が形成されている。一対の切り込み38は、それぞれ、一対の支持腕36が基部12から延びて屈曲する方向の側で一対の支持腕36に隣接して基部12に形成されている。切り込み38によって、振動腕14の振動の伝達が遮断されるので、振動が基部12や支持腕36を介して外部に伝わること(振動漏れ)を抑制し、CI値の上昇を防止することができる。切り込み38の長さ(深さ)は、基部12の強度を確保できる範囲で長い(深い)ほど、振動漏れ抑制効果は大きい。一対の切り込み38の間の幅(一対の切り込み38に挟まれた部分の幅)は、一対の振動腕14の対向する第1及び第2の側面20,22の間隔よりも小さくしてもよいし大きくしてもよいし、一対の振動腕14の相互に反対を向く第1及び第2の側面20,22の距離よりも小さくしてもよいし大きくしてもよい。
【0013】
振動腕14には、励振電極膜が形成されている。励振電極膜は、100Å以上300Å以下の厚みを有する下地のCr膜と、Cr膜上に形成された200Å以上500Å以下の厚みを有するAu膜と、を含む多層構造であってもよい。Cr膜は水晶との密着性が高く、Au膜は電気抵抗が低く酸化し難い。励振電極膜は、第1及び第2の側面20,22にそれぞれ形成された第1及び第2の側面電極膜42,44と、第1及び第2の内面32,34にそれぞれ形成された第1及び第2の内面電極膜46,48と、を含む。励振電極膜によって、第1及び第2の励振電極50,52が構成される。
【0014】
第1の励振電極50は、長溝30に形成された第1及び第2の内面電極膜46,48を含む。1つの長溝30に形成された第1及び第2の内面電極膜46,48は、相互に連続的に形成されて電気的に接続されている。表裏面16の一方(例えば表面)の長溝30に形成された第1及び第2の内面電極膜46,48と、表裏面16の他方(例えば裏面)の長溝30に形成された第1及び第2の内面電極膜46,48と、は電気的に接続されている。すなわち、表裏面16それぞれに形成された一対の第1の励振電極50は電気的に接続されている。また、一方の振動腕14に形成された一対の第1の励振電極50は、基部12上の表裏面16それぞれに形成された引き出し電極53に接続され、これらの引き出し電極53が、他方の振動腕14の第1又は第2の側面電極膜42,44に接続されることで電気的に接続される。
【0015】
第2の励振電極52は、第1及び第2の側面電極膜42,44を含む。また、第1及び第2の側面電極膜42,44は電気的に接続されている。その電気的接続は、振動腕14の長溝30が形成されていない部分において、表裏面16の少なくとも一方(あるいは両方)上に形成された接続電極54によってなされている。
【0016】
一方の振動腕14に形成された第1の励振電極50と、他方の振動腕14に形成された第2の励振電極52と、は基部12上の引き出し電極53で電気的に接続されている。引き出し電極53は、第2の励振電極52が形成される振動腕14の隣に並ぶ支持腕36上に至るまで形成されている。引き出し電極53は、支持腕36の表裏面16(あるいはさらに側面)に形成されている。支持腕36上で、引き出し電極53を外部との電気的接続部にすることができる。
【0017】
振動腕14は、表裏面16の少なくとも一方上に、第1及び第2の金属膜形成領域56,58を有する。表裏面16は振動腕14を構成する材料の面を指し、第1及び第2の金属膜形成領域56,58の金属膜は、表裏面16に直接形成されており、励振電極膜は、第1及び第2の金属膜形成領域56,58を避けて形成されている。第2の金属膜形成領域58は、第1の金属膜形成領域56よりも振動腕14の先端から離れて形成されている。また、第1の金属膜形成領域56の金属膜は、第2の金属膜形成領域58の金属膜よりも厚く形成されている。また、第1および第2の金属膜形成領域56、58の金属膜を連続させ、さらに、第1および第2の側面電極膜42、44を接続する接続電極として機能させても良い。
【0018】
第1及び第2の金属膜形成領域56,58の金属膜は、振動腕14の錘の役割を果たしており、その一部を除去することで錘の重さを調整することができる。振動腕14の先端部の重さが重いほど振動腕14の振動周波数が低くなり、軽いほど振動腕14の振動周波数が高くなる。これを利用して周波数調整を行うことができる。第1の金属膜形成領域56には、第1の金属膜除去部57が形成されている。第1の金属膜除去部57から振動腕14の表裏面16が露出している。
【0019】
(圧電振動片の動作)
本実施の形態では、第1の側面電極膜42と第1の内面電極膜46との間に電圧を印加し、第2の側面電極膜44と第2の内面電極膜48との間に電圧を印加することで、振動腕14の一方の側端を伸ばし、他方の側端を縮ませて振動腕14を屈曲させて振動させる。言い換えると、1つの振動腕14において、第1及び第2の励振電極50,52間に電圧を印加して、振動腕14の第1及び第2の側面20,22を伸縮させることで振動腕14を振動させる。なお、第1及び第2の励振電極50,52は、振動腕14の70%までは、長いほどCI値が下がることが分かっている。
【0020】
図2は、本実施の形態に係る圧電振動片10の動作を説明する図である。図2に示すように、一方の振動腕14の第1及び第2の励振電極50,52に電圧が印加され、他方の振動腕14の第1及び第2の励振電極50,52に電圧が印加される。ここで、一方(左側)の振動腕14の第1の励振電極50と他方(右側)の振動腕14の第2の励振電極52が同じ電位(図2の例では+電位)となり、一方(左側)の振動腕14の第2の励振電極52と他方(右側)の振動腕14の第1の励振電極50が同じ電位(図2の例では−電位)となるように、第1の励振電極50及び第2の励振電極52は、クロス配線によって交流電源に接続され、駆動電圧としての交番電圧が印加されるようになっている。印加電圧によって、図2に矢印で示すように電界が発生し、これにより、振動腕14は、互いに逆相振動となるように(振動腕14の先端側が互いに接近・離間するように)励振されて屈曲振動する。また、基本モードで振動するように交番電圧が調整されている。
【0021】
(圧電振動子)
図3は、本発明の実施の形態に係る圧電振動子を示す平面図であり、図4は、図3に示す圧電振動子の底面図であり、図5は、図3に示す圧電振動子のV−V線断面図であり、図6は、図5に示す圧電振動子の一部拡大図である。
【0022】
圧電振動子に組み込まれた圧電振動片10では、第2の金属膜形成領域58の金属膜に第2の金属膜除去部59が形成されている。第2の金属膜除去部59から振動腕14の表裏面16が露出している。
【0023】
圧電振動子は、パッケージ60を有する。パッケージ60は、圧電振動片10が固定される底部62と、底部62を囲む枠壁部64と、を含む。底部62には、真空引きを行うための通気孔66が形成され、通気孔66は、ロウ材(AuGe等)からなるシール部68で塞がれている。
【0024】
パッケージ60の底部62に圧電振動片10が固定されている。圧電振動片10は、振動腕14が基部12から枠壁部64に向かって延びるように固定されている。支持腕36が底部62に固定されて、振動腕14がパッケージ60から浮いた状態になっている。底部62は、振動腕14の先端部と対向する領域が低くなっており、振動腕14が曲がっても底部62に接触し難いようになっている。導電性接着剤70を使用して、支持腕36上の引き出し電極53(図1参照)と、底部62に形成された配線72と、が電気的に接続されている。配線72は、パッケージ60の底面の外部電極74に電気的に接続されている。なお、圧電振動片10は2つの支持腕36を有し、パッケージ60には2つの外部電極74が形成され、一方の支持腕36上の引き出し電極53が一方の外部電極74に電気的に接続され、他方の支持腕36上の引き出し電極53が他方の外部電極74に電気的に接続されている。外部電極74は、ハンダによって、電気的に接続されて回路基板(図示せず)に実装される。
【0025】
パッケージ60は、その全体を金属で形成してもよいが、主としてセラミックス等の非金属で形成する場合には、枠壁部64の上端面はメタライズされている。枠壁部64の非金属部上には、シールリング80が設けられている。詳しくは、W(又はMo)膜、AgCu合金膜及びKovar層の積層体と、これらの側面及びKovar層の上面を覆うように積層されたNi膜及びAu膜と、が設けられている。少なくともKovar層(他の膜を含んでもよい。)をシールリング80と称する。本実施の形態では、シールリング80は枠壁部64の上端部(上端面を構成する部材)である。シールリング80は、底部62の上方を切れ目なく囲む形状をなしている。シールリング80は、シーム溶接用のものである。シールリング80には、蓋100が固定されている。
【0026】
蓋100は、Kovar層及びこれを被覆するNi層を含む。蓋100の表面又は裏面は、平行な四辺を含む形状(矩形又は矩形の角が直線又は曲線で切り欠かれた形状)である。蓋100は、貫通穴102が形成された本体104と、本体104の周囲を囲んで本体104よりも薄く形成されたフランジ106と、を含む。本体104は、貫通穴102が貫通する表面及び裏面の少なくとも一方において、フランジ106から厚み(表面及び裏面にて定義される厚み。以下同じ。)方向に突出する。蓋100は、フランジ106のパッケージを向くフランジ面108と、本体104のパッケージを向く本体面110と、フランジ面108と本体面110を接続する接続面112と、を有する。接続面112は、凹曲面(窪んだ丸み)を含み、一対の平坦面の間に凹曲面があってもよい。図6に示すように、接続面112の曲率半径は、シールリング80の内側面及び上端面を接続する部分の丸み82の曲率半径よりも大きい。フランジ106は、第1の方向Dの幅W(本体104からの突出長さ。以下同じ。)と、第2の方向Dの幅Wが等しい。また、第1及び第2の方向D,Dの幅W,Wは、第1及び第2の方向D,Dに直交する方向Dの幅W(図3参照)とも等しい。
【0027】
貫通穴102には光透過性部材114が位置している。貫通穴102は、円形の開口形状をなしている。貫通穴102は、本体104の中心から本体104の第1の端部116に接近する第1の方向Dにずれて位置する。
【0028】
蓋100は、圧電振動片10が固定されたパッケージ60とオーバーラップしてパッケージ60の開口を塞ぐ。フランジ106は、枠壁部64の上面との接合部を有する。蓋100の本体104は、厚み方向にフランジ106から底部62の方向に突出する。また、本体104の貫通穴102が接近する第1の端部116と、第1の端部116に最も近いフランジ106の接合部120と、の間の間隔が、本体104の第1の方向Dとは反対の第2の方向Dの第2の端部118と、第2の端部118に最も近いフランジ106の接合部122と、の間の間隔よりも大きい。この配置で、フランジ106が枠壁部64に接合される。また、光透過性部材114は、その下面が第2の金属膜形成領域58と対向するように配置される。蓋100によって封止されたパッケージ60の内部は、真空にされている。
【0029】
本実施の形態によれば、蓋100は、本体104の光透過性部材114に近い第1の端部116が、フランジ106の枠壁部64との接合部から離れているので、フランジ106で応力が吸収され、光透過性部材114の破損を抑えることができる。
【0030】
図7は、本実施の形態の第1の変形例に係る圧電振動子を示す図である。この変形例では、接続面112は、本体面110の周縁に接続する第1の接続部分124と、フランジ面108に接続する第2の接続部分126と、第1及び第2の接続部分124,126の間の中間部分128と、を含む。少なくとも中間部分128が凹曲面である。接続面112の少なくとも一部(図7の例では第1及び第2の接続部分124,126並びに中間部分128)が枠壁部164(例えばシールリング)に接触している。中間部分128も枠壁部164に接触している。第1の接続部分124は、直角に本体面110に接続している。これ以外の点は、上述した実施の形態の説明が該当する。
【0031】
図8は、本実施の形態の第2の変形例に係る蓋を示す図である。この変形例では、フランジ206は、第1の方向D11の幅W11(本体204からの突出長さ。以下同じ。)が、第2の方向D22の幅W22よりも大きい。これ以外の点は、上述した実施の形態の説明が該当する。
【0032】
図9は、本実施の形態の第3の変形例に係る圧電振動子を示す図である。この変形例では、蓋300は、本体面310とフランジ面308との間にある接続面312の一部である中間部分328が、本体面310の周縁から括れている。言い換えると、中間部分328は、逆テーパになっている。これにより、第1の接続部分324(本体面310の周縁に接続する部分)が枠壁部64に接触し、中間部分328と枠壁部64との間にスペースがある。これ以外の点は、上述した実施の形態の説明が該当する。
【0033】
(圧電振動子の製造方法)
図10は、本発明の実施の形態に係る圧電振動子の製造方法を説明する図である。圧電振動子の製造方法は、圧電振動片10の形成を含む。圧電振動片10を水晶から構成する場合、水晶ウエハは、X軸、Y軸及びZ軸からなる直交座標系において、Z軸を中心に時計回りに0度ないし5度の範囲で回転して切り出した水晶Z板であって所定の厚みに切断研磨して得られるものを用いる。1つの水晶ウエハから複数の圧電振動片10を連結された状態で切り出し、最終的に個々の圧電振動片10に切断する。圧電振動片10には、励振電極膜及び第1及び第2の金属膜形成領域56,58の金属膜を形成する。
【0034】
第1の金属膜形成領域56の金属膜の一部を除去する工程を、圧電振動片10をパッケージ60に固定する工程前に行う。つまり、圧電振動子に組み込む前(水晶ウエハから連結された状態で切り出された複数の圧電振動片10を個々に切断する前であっても後でもよい。)に、第1の金属膜形成領域56の金属膜の一部を除去する(第1の金属膜除去部57を形成する)ことで周波数調整を行う。第1の金属膜形成領域56の金属膜の一部の除去は、レーザービームによって行う。第1の金属膜形成領域56は、第2の金属膜形成領域58よりも振動腕14の先端に近いので、振動腕14を振動しやすくする(周波数を上げる)効果が大きい。しかも、第1の金属膜形成領域56の金属膜は、第2の金属膜形成領域58の金属膜よりも厚く形成されているので、同じ面積で除去した場合に、体積が大きくなるので、この効果は一層大きい。第1の金属膜形成領域56に対して行う周波数調整プロセスは、おおまかな調整を目的としたもので粗調整ということができる。圧電振動片10をパッケージ60に取り付ける前にレーザービームで第1の金属膜形成領域56の一部を除去して、既に周波数調整を行っているため、次に行う第2の金属膜形成領域58の金属膜の除去量を少なくすることができる。
【0035】
圧電振動子の製造方法では、パッケージ60を用意する。なお、パッケージ60の枠壁部64の非金属部には、シールリング80を固定しておく。そして、圧電振動片10を底部62に固定する。
【0036】
圧電振動子の製造方法は、蓋100を配置する工程を含む。詳しくは、本体104のフランジ106から突出する部分を枠壁部64から間隔をあけて枠壁部64の内側に配置し、フランジ106を枠壁部64とオーバーラップさせて、パッケージ60の開口を塞ぐように蓋100を配置する。また、光透過性部材114の下面が第2の金属膜形成領域58と対向するように蓋100を配置する。蓋100を配置する工程で、蓋100を傾斜させて、本体104の第2の方向Dの第2の端部118を枠壁部64の内側に配置した後に、本体104の第1の方向Dの第1の端部116を枠壁部64の内側に配置してもよい。
【0037】
圧電振動子の製造方法は、フランジ106を、局所的な加熱によって、枠壁部64の上面に接合する工程を含む。接合は、シーム溶接によって行う。こうして、パッケージ60の開口を蓋100によって塞ぐ。シーム接合によって蓋100を接合するので、局所的な加熱を行うが全体的な加熱はしない。そのため、熱によって圧電振動片10に生じる歪みが少ないので、周波数調整のための第2の金属膜形成領域58の金属膜の除去は少ない量の除去で足り、ガスの発生が少ない。なお、シーム接合を行うときに光透過性部材114の歪みを抑えるため、光透過性部材114の位置を、シーム接合を行う部分から離してある。
【0038】
なお、図9に示す変形例では、第2の方向D222において中間部分328と枠壁部64との間にあるスペースは、フランジ306の枠壁部64との接合部322と、第1の接続部分324と枠壁部64との接触部分とによって封止されているので、フランジ306と枠壁部64との接合時に生じるガスをこのスペースに閉じ込めることができる。
【0039】
本実施の形態によれば、蓋100は、本体104の光透過性部材114に近い端部を、フランジ106の枠壁部64に接合する部分から離すので、蓋100の接合を行うときに、この部分で応力を吸収することができ、光透過性部材114の破損を抑えることができる。
【0040】
パッケージ60の開口を蓋100によって塞いだ後に、パッケージ60に形成された通気孔66を介して、蓋100によって塞がれたパッケージ60内を真空にし、その後、ロウ材76で通気孔66を塞ぐ。
【0041】
さらに、圧電振動子の製造方法は、第2の金属膜形成領域58の金属膜の一部を除去する工程をさらに含む。この工程は、パッケージ60の開口を蓋100によって塞いだ後(例えばさらに真空引き工程後)に行う。この工程は、光透過性部材114を通して、第2の金属膜形成領域58に対してレーザービームを照射して行う。第2の金属膜形成領域58は、第1の金属膜形成領域56の金属膜よりも振動腕14の先端から離れているので、振動腕14を振動しやすくする(周波数を上げる)効果は小さいが、このことから逆に微調整が可能であると言える。しかも、第2の金属膜形成領域58の金属膜は、第1の金属膜形成領域56の金属膜よりも薄く形成されているので、同じ面積で除去した場合に体積が小さいので微調整の効果は一層大きい。
【0042】
本実施の形態に係る圧電振動子の製造方法は、上記プロセスを含み、上述した圧電振動子の構成から自明の製造プロセスをさらに含む。
【0043】
図11は、本発明の実施の形態の第4の変形例に係る圧電振動子の製造方法を説明する図である。この変形例では、上述したシーム接合の代わりにレーザービーム又は電子ビームを使用する。この場合、上述したシールリング80の変わりに、枠壁部64の非金属部上に、W(又はMo)膜、Ni膜、Au膜を積層し、フランジ106にはロウ材130(例えばAgCu)を設けておく。レーザービーム又は電子ビームを使用した接合も局所的加熱による接合である。その他の内容は、上述した実施の形態で説明した通りである。
【0044】
(圧電振動子の応用例)
上述した圧電振動子を使用して、発振器又はセンサを構成することができる。圧電振動子を含む発振回路で発振器を構成すると、周波数精度の高い交流信号を得ることができる。また、圧電振動子を使用したセンサは、物理量に応じて圧電振動片10の周波数が変動することを利用してその物理量を検出するセンサである。例えば、温度、加速度によって発生する応力、角速度によって発生するコリオリ力などを検出するセンサが例に挙げられる。
【0045】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る圧電振動子に使用される圧電振動片(音叉型圧電振動片)を示す平面図である。
【図2】図2は、図1に示す圧電振動片のII−II線断面拡大図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係る圧電振動子を示す平面図である。
【図4】図4は、図3に示す圧電振動子の底面図である。
【図5】図5は、図3に示す圧電振動子のV−V線断面図である。
【図6】図6は、図5に示す圧電振動子の一部拡大図である。
【図7】図7は、本実施の形態の第1の変形例に係る圧電振動子を示す図である。
【図8】図8は、本実施の形態の第2の変形例に係る蓋を示す図である。
【図9】図9は、本実施の形態の第3の変形例に係る圧電振動子を示す図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態に係る圧電振動子の製造方法を説明する図である。
【図11】図11は、本発明の実施の形態の第4の変形例に係る圧電振動子の製造方法を説明する図である。
【符号の説明】
【0047】
10…圧電振動片、 12…基部、 14…振動腕、 16…表裏面、 20…第1の側面、 22…第2の側面、 24…根本部、 26…第1のテーパ部、 28…第2のテーパ部、 30…長溝、 32…第1の内面、 34…第2の内面、 36…支持腕、 38…切り込み、 42…第1の側面電極膜、 44…第2の側面電極膜、 46…第1の内面電極膜、 48…第2の内面電極膜、 50…第1の励振電極、 52…第2の励振電極、 53…引き出し電極、 54…接続電極、 56…第1の金属膜形成領域、 57…第1の金属膜除去部、 58…第2の金属膜形成領域、 59…第2の金属膜除去部、 60…パッケージ、 62…底部、 64…枠壁部、 66…通気孔、 68…シール部、 70…導電性接着剤、 72…配線、 74…外部電極、 76…ロウ材、 80…シールリング、 82…丸み、 100…蓋、 102…貫通穴、 104…本体、 106…フランジ、 108…フランジ面、 110…本体面、 112…接続面、114…光透過性部材、 116…第1の端部、 118…第2の端部、 120…第1の端部に最も近いフランジの接合部、 122…第2の端部に最も近いフランジの接合部、 124…第1の接続部分、 126…第2の接続部分、 128…中間部分、 130…ロウ材、 164…枠壁部、 204…本体、 206…フランジ、 300…蓋、 308…フランジ面、 310…本体面、 312…接続面、 322…フランジの接合部、 324…第1の接続部分、 328…中間部分、 D…第1の方向、 D…第2の方向、 D…第1及び第2の方向に直交する方向、 D11…第1の方向、 D22…第2の方向、 D222…第2の方向、 W…第1の方向の幅、 W…第2の方向の幅、 W…第1及び第2の方向に直交する方向の幅、 W11…第1の方向の幅、 W22…第2の方向の幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部及び前記基部から延びる振動腕を有する圧電振動片と、
前記圧電振動片が固定された底部と、前記底部を囲む枠壁部と、を含み、前記底部の上方に開口を有するパッケージと、
前記パッケージの前記開口を塞ぐ蓋と、
を有し、
前記蓋は、貫通穴が形成された本体と、前記本体の周囲を囲んで前記本体よりも薄く形成されたフランジと、前記貫通穴に位置する光透過性部材と、を有し、前記フランジは前記枠壁部の上端面との接合部を有し、前記本体は、厚み方向に前記フランジから前記底部の方向に突出し、
前記貫通穴は、前記本体の中心から該本体の第1の端部に接近する第1の方向にずれて位置しており、
前記本体の前記貫通穴が接近する前記第1の端部と、前記第1の端部に最も近い前記フランジの前記接合部と、の間の間隔が、前記本体の前記第1の方向とは反対の第2の方向の第2の端部と、前記第2の端部に最も近い前記フランジの前記接合部と、の間の間隔よりも大きくなるように、前記フランジは前記枠壁部に接合されている圧電振動子。
【請求項2】
請求項1に記載された圧電振動子において、
前記フランジは、前記第1の方向の幅が、前記第2の方向の幅よりも大きい圧電振動子。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された圧電振動子において、
前記蓋は、前記フランジの前記パッケージを向くフランジ面と、前記本体の前記パッケージを向く本体面と、前記フランジ面と前記本体面を接続する接続面と、を有し、
前記接続面は、凹曲面を含む圧電振動子。
【請求項4】
請求項3に記載された圧電振動子において、
前記接続面は、前記本体面の周縁に接続する第1の接続部分と、前記フランジ面に接続する第2の接続部分と、前記第1及び第2の接続部分の間の中間部分と、を含み、
少なくとも前記中間部分が前記凹曲面であり、
前記接続面の少なくとも一部が前記枠壁部に接触している圧電振動子。
【請求項5】
請求項4に記載された圧電振動子において、
前記第1の接続部分は、直角に前記本体面に接続している圧電振動子。
【請求項6】
請求項4又は5に記載された圧電振動子において、
前記中間部分が前記枠壁部に接触している圧電振動子。
【請求項7】
請求項4に記載された圧電振動子において、
前記中間部分が前記本体面の周縁から括れており、
前記第1の接続部分が前記枠壁部に接触し、前記中間部分と前記枠壁部との間にスペースがある圧電振動子。
【請求項8】
底部と前記底部を囲む枠壁部とを含み前記底部の上方に開口を有するパッケージを用意する工程と、
基部及び前記基部から延びる振動腕を有する圧電振動片を前記底部に固定する工程と、
貫通穴が形成された本体と、前記貫通穴に位置する光透過性部材と、前記本体の周囲を囲んで前記本体よりも薄く形成されたフランジと、を有し、前記本体は前記フランジから厚み方向に突出する蓋を用意する工程と、
前記本体の前記フランジから突出する部分を前記枠壁部から間隔をあけて前記枠壁部の内側に配置し、前記フランジを前記枠壁部とオーバーラップさせて、前記パッケージの前記開口を塞ぐように前記蓋を配置する工程と、
前記フランジを、局所的な加熱によって、前記枠壁部の上端面に接合する工程と、
を含み、
前記貫通穴は、前記本体の中心から該本体の第1の端部に接近する第1の方向にずれて位置し、
前記蓋を配置する工程で、前記本体の前記貫通穴が接近する前記第1の端部と、前記フランジの前記第1の端部に最も近い前記枠壁部とのオーバーラップ部分と、の間の間隔が、前記本体の前記第1の方向とは反対の第2の方向の第2の端部と、前記フランジの前記第2の端部に最も近い前記枠壁部とのオーバーラップ部分と、の間の間隔よりも大きくなるように、前記蓋を配置する圧電振動子の製造方法。
【請求項9】
請求項8に記載された圧電振動子の製造方法において、
前記蓋は、前記フランジの前記パッケージを向くフランジ面と、前記本体の前記パッケージを向く本体面と、前記フランジ面と前記本体面を接続する接続面と、を有し、
前記蓋を配置する工程で、前記接続面の少なくとも一部を前記枠壁部に接触させる圧電振動子の製造方法。
【請求項10】
請求項9に記載された圧電振動子の製造方法において、
前記接続面は、前記本体面の周縁に接続する第1の接続部分と、前記フランジ面に接続する第2の接続部分と、前記第1及び第2の接続部分の間の中間部分と、を含み、
前記中間部分が前記本体面の前記周縁から括れており、
前記蓋を配置する工程で、前記第1の接続部分を前記枠壁部に接触させ、前記中間部分と前記枠壁部との間にスペースを形成する圧電振動子の製造方法。
【請求項11】
請求項8から10のいずれか1項に記載された圧電振動子の製造方法において、
前記蓋を配置する工程で、前記蓋を傾斜させて、前記本体の前記第2の方向の前記第2の端部を前記枠壁部の内側に配置した後に、前記本体の前記第1の方向の前記第1の端部を前記枠壁部の内側に配置する圧電振動子の製造方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図1】
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【公開番号】特開2009−10717(P2009−10717A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−170443(P2007−170443)
【出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(000003104)エプソントヨコム株式会社 (1,528)
【Fターム(参考)】