説明

地図表示システム及び地図表示方法

【課題】ユーザ属性に応じて適切なオブジェクトのみを地図上に表示すること。
【解決手段】地図表示システム1は、ユーザIDと所定の場所を示す位置情報とを携帯電話機Mから受信する受信部15と、受信された位置情報で示される場所を含む所定範囲のエリアに対応する地図データを地図データベース11から読み出す地図取得部16と、受信されたユーザIDに対応する属性情報をユーザ属性データベース12から読み出すユーザ情報取得部17と、エリア内に位置し、且つ読み出されたユーザ情報が描画条件を満たすオブジェクトの情報をオブジェクトデータベース14から読み出すオブジェクト取得部18と、読み出されたオブジェクト情報で示されるオブジェクトを地図上に描画することで地図コンテンツデータを生成する生成部19と、生成された地図コンテンツデータを携帯電話機Mに送信する送信部20と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工物などを示すオブジェクトが描画された地図を表示する地図表示システム及び地図表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、地図表示に関する様々な技術が知られている。例えば下記特許文献1には、立体地図を高速に表示することが可能な立体地図表示システムが記載されている。このシステムは、表示される立体地図の面(視線方向に向き合う面)に限って実景観写真テクスチャ画像を貼り付けることで、表示に関わるデータ量を削減し、表示を高速化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−203940号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載のシステムなどにより表示される地図には、ユーザにとって不要な情報や、特定のユーザには不適切な情報などが含まれる場合がある。例えば、現実の世界を忠実に再現した三次元モデルの地図には、風俗店の看板などのような、未成年者にとって不適切なオブジェクトが表示される場合がある。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、ユーザ属性に応じて適切なオブジェクトのみを地図上に表示することが可能な地図表示システム及び地図表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の地図表示システムは、地図データを記憶する地図記憶手段と、ユーザの属性に関するユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、地図上に描画されるオブジェクトと、該オブジェクトの位置と、該オブジェクトを地図上に描画するためのユーザ情報の条件である描画条件とが関連付けられたオブジェクト情報を記憶するオブジェクト記憶手段と、通信端末のユーザを識別するユーザIDと、所定の場所を示す位置情報とを該通信端末から受信する受信手段と、受信手段により受信された位置情報で示される場所を含む所定範囲のエリアに対応する地図データを地図記憶手段から読み出す地図取得手段と、受信手段により受信されたユーザIDに対応するユーザ情報をユーザ情報記憶手段から読み出すユーザ情報取得手段と、エリア内に位置し、且つユーザ情報取得手段により読み出されたユーザ情報が描画条件を満たすオブジェクトのオブジェクト情報をオブジェクト記憶手段から読み出すオブジェクト取得手段と、オブジェクト取得手段により読み出されたオブジェクト情報で示されるオブジェクトを、地図取得手段により読み出された地図データで示される地図上に描画することで地図コンテンツデータを生成する生成手段と、生成手段により生成された地図コンテンツデータを通信端末に送信する送信手段と、を備える。
【0007】
また、本発明の地図表示方法は、地図データを記憶する地図記憶手段と、ユーザの属性に関するユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、を備える地図表示システムにより実行される地図表示方法であって、通信端末のユーザを識別するユーザIDと、所定の場所を示す位置情報とを該通信端末から受信する受信ステップと、受信ステップにおいて受信された位置情報で示される場所を含む所定範囲のエリアに対応する地図データを地図記憶手段から読み出す地図取得ステップと、受信ステップにおいて受信されたユーザIDに対応するユーザ情報をユーザ情報記憶手段から読み出すユーザ情報取得ステップと、地図上に描画されるオブジェクトと、該オブジェクトの位置と、該オブジェクトを地図上に描画するためのユーザ情報の条件である描画条件とが関連付けられたオブジェクト情報を記憶するオブジェクト記憶手段から、エリア内に位置し、且つユーザ情報取得ステップにおいて読み出されたユーザ情報が描画条件を満たすオブジェクトのオブジェクト情報を読み出すオブジェクト取得ステップと、オブジェクト取得ステップにおいて読み出されたオブジェクト情報で示されるオブジェクトを、地図取得ステップにおいて読み出された地図データで示される地図上に描画することで地図コンテンツデータを生成する生成ステップと、生成ステップにおいて生成された地図コンテンツデータを通信端末に送信する送信ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
このような地図表示システム及び地図表示方法によれば、地図に描画され得るオブジェクトの描画条件がユーザ属性に基づいて予め定められている。そして、通信端末からユーザID及び位置情報を受信すると、その位置情報に基づいて所定範囲の地図データが読み出されると共に、その地図データで示されるエリア内に位置し、且つ通信端末のユーザの属性に合致する(描画条件を満たす)オブジェクトが読み出される。そして、そのオブジェクトが描画された地図コンテンツデータが通信端末に送信される。したがって、ユーザ属性に応じて適切なオブジェクトのみを地図上に表示することができる。
【0009】
本発明の地図表示システムでは、ユーザ情報には、所定の項目に対するユーザの嗜好の度合を示す嗜好値が含まれ、生成部は、ユーザ情報取得手段により取得された嗜好値が所定の閾値以上である場合に、該嗜好値の項目に関連するオブジェクトを強調表示することが好ましい。
【0010】
この場合、ユーザの嗜好の度合が高い項目に関連するオブジェクトが強調表示されるので、ユーザは自己の嗜好に合致する情報を容易に取得することができる。
【発明の効果】
【0011】
このような地図表示システム及び地図表示方法によれば、オブジェクトの描画条件をユーザ属性に基づいて予め定めておき、通信端末のユーザの属性に合致するオブジェクトのみを地図に描画するので、ユーザ属性に応じて適切なオブジェクトのみを地図上に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態に係る地図表示システムの全体構成を示す図である。
【図2】図1に示す地図サーバのハードウェア構成を示す図である。
【図3】図1に示す地図データベースが記憶する地図データの例を示す図である。
【図4】図1に示すユーザ属性データベースが記憶する属性情報の例を示す図である。
【図5】図1に示すユーザ嗜好データベースが記憶する嗜好情報の例を示す図である。
【図6】図1に示すオブジェクトデータベースが記憶するオブジェクト情報の例を示す図である。
【図7】地図コンテンツデータの例を示す図であり、(a)はオブジェクトが描画条件を満たす場合、(b)はそのオブジェクトが描画条件を満たさない場合である。
【図8】地図コンテンツデータの例を示す図であり、(a)は強調表示する場合、(b)は強調表示しない場合である。
【図9】図1に示す地図表示システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0014】
まず、図1〜8を用いて、実施形態に係る地図表示システム1の機能及び構成を説明する。
【0015】
地図表示システム1は、ユーザの指示に基づいて地図コンテンツを生成しそのユーザに提供するコンピュータシステムである。図1に示すように、地図表示システム1は、ユーザが所有する携帯電話機Mと、地図コンテンツを管理する地図サーバ10とを備えている。携帯電話機Mと地図サーバ10とは、移動体通信網などを含んで構成されるネットワークNを介して互いに通信可能である。
【0016】
図1に示すように、地図サーバ10は機能的構成要素として地図データベース(地図記憶手段)11、ユーザ属性データベース(ユーザ情報記憶手段)12、ユーザ嗜好データベース(ユーザ情報記憶手段)13、オブジェクトデータベース(オブジェクト記憶手段)14、受信部(受信手段)15、地図取得部(地図取得手段)16、ユーザ情報取得部(ユーザ情報取得手段)17、オブジェクト取得部(オブジェクト取得手段)18、生成部(生成手段)19及び送信部(送信手段)20を備えている。
【0017】
この地図サーバ10は、図2に示すように、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムなどを実行するCPU101と、ROM及びRAMで構成される主記憶部102と、ハードディスクなどで構成される補助記憶部103と、ネットワークカードなどで構成される通信制御部104と、キーボードやマウスなどの入力部105と、モニタなどの出力部106とで構成される。地図サーバ10の各機能は、CPU101や主記憶部102の上に所定のソフトウェアを読み込ませ、CPU101の制御の下で通信制御部104などを動作させ、主記憶部102や補助記憶部103におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
【0018】
図1に戻って、地図データベース11は、地図データを記憶する部分である。地図データは三次元地図を生成するために用意されており、図3に示すように、所定範囲のエリアを識別するエリアIDと、そのエリアに関する説明と、そのエリアの中心の緯度経度とを含んでいる。なお、各エリアの大きさは任意に決定してよい(例えば1km四方の区画など)。地図データの構成は図3に示す構成に限定されない。
【0019】
ユーザ属性データベース12は、ユーザの属性に関するユーザ情報(以下では「属性情報」という)を記憶する部分である。図4に示すように、属性情報は、ユーザを識別するユーザIDと、ユーザの性別と、ユーザの年齢とを含んでいる。もっとも、属性情報の構成はこれに限定されるものではなく、また、図4に示す属性(性別及び年齢)は必須ではない。例えば職業などの他の属性を属性情報に含めることも可能である。
【0020】
ユーザ嗜好データベース13は、ユーザの嗜好に関するユーザ情報(以下では「嗜好情報」という)を記憶する部分である。図5に示すように、嗜好情報は、ユーザIDと、一以上の項目(「ハンバーグ」、「車」など)に対する嗜好値とを含んでいる。嗜好値は、項目に対する好みの度合を示しており、所定の範囲(例えば0.0〜5.0)の数値で表される。この数値が高いほど、ユーザはその項目(対象物)をより強く好んでいることになる。なお、嗜好情報に含める項目は任意に決定することができる。また、嗜好情報も属性情報の一種であるといえるので、嗜好情報及び属性情報を一つのデータベース(テーブル)にまとめてもよい。
【0021】
オブジェクトデータベース14は、地図上に描画される三次元オブジェクトと、そのオブジェクトの位置と、そのオブジェクトを地図上に描画するためのユーザ情報の条件である描画条件とが関連付けられたオブジェクト情報を記憶する部分である。なお、オブジェクトとは、地上に存在し得る任意の人工物又は自然物であり、例えば、建物、看板、信号機、植木などである。
【0022】
図6に示すように、オブジェクト情報は、オブジェクトを識別するオブジェクトIDと、そのオブジェクトに関する説明と、そのオブジェクトが位置する緯度経度と、そのオブジェクトを地図上に描画するための描画条件(フィルタリングルール)とを含んでいる。図6では描画条件はユーザの属性(年齢)に基づいて設定されているが、この条件はユーザの嗜好に基づいて設定されてもよい。例えば、オブジェクト「証券会社の看板」に対して、「(株に関する嗜好値)>3.0」という描画条件を設定することが考えられる。また、ユーザの属性や嗜好に関係なく常に描画するオブジェクトがあってもよい。その場合には、描画条件は「なし」に設定される。
【0023】
受信部15は、携帯電話機Mのユーザを識別するユーザIDと、所定の場所を示す位置情報とを携帯電話機Mから受信する部分である。これらの情報は、ユーザが地図を取得するために所定の操作を行った時に、携帯電話機Mから地図サーバ10に送られる。受信部15はユーザIDをユーザ情報取得部17に出力すると共に、位置情報を地図取得部16に送信する。
【0024】
地図取得部16は、受信部15から入力された位置情報で示される場所を含む所定範囲のエリアに対応する地図データを地図データベース11から読み出す部分である。位置情報が緯度経度を示しているならば、地図取得部16はその位置情報をそのまま用いて地図データを読み出せばよい。一方、位置情報が緯度経度以外の情報(例えば住所やエリア名など)であれば、地図取得部は所定の変換テーブル(図示せず)を用いてその情報を緯度経度に変換した上で、その緯度経度に対応する地図データを読み出せばよい。
【0025】
例えば、地図データベース11が図3に示す地図データを記憶しており、携帯電話機Mのユーザが六本木駅周辺の地図を要求した場合には、地図取得部16は上記処理によりエリアID「005」の地図データを読み出す。地図取得部16は読み出した地図データをオブジェクト取得部18に出力する。以下では、読み出された地図データで示されるエリアを「表示エリア」という。
【0026】
ユーザ情報取得部17は、受信部15から入力されたユーザIDに対応するユーザ情報をユーザ属性データベース及びユーザ嗜好データベースから読み出す部分である。ユーザ情報取得部17は読み出した属性情報及び嗜好情報をオブジェクト取得部18に出力する。
【0027】
オブジェクト取得部18は、表示エリア内に位置し、且つユーザ情報取得部17から入力されたユーザ情報が描画条件を満たすオブジェクトのオブジェクト情報をオブジェクトデータベース14から読み出す部分である。具体的には、オブジェクト取得部18は、入力された地図データに対応する緯度経度の範囲と、入力された属性情報及び嗜好情報とに対応するオブジェクト情報を読み出す。例えば、図6に示されている、オブジェクトIDが「001」、「002」の2個のオブジェクトについては、たとえそれが表示エリア内に位置しているとしても、ユーザの年齢が16歳以上でなければ読み出されない。オブジェクト取得部18は読み出したオブジェクト情報を地図データ及びユーザ情報(属性情報及び嗜好情報)と共に生成部19に出力する。
【0028】
生成部19は、オブジェクト取得部18から入力されたオブジェクト情報で示されるオブジェクトを、同様に入力された地図データで示される地図(表示エリア)上に描画することで地図コンテンツデータ(三次元地図)を生成する部分である。生成部19は生成した地図コンテンツデータを送信部20に出力する。
【0029】
例えば、生成部19は図7に示すような地図コンテンツデータを生成する。図7(a),(b)は同じ地点の地図であるが、図7(a)の方には消費者金融の看板Aが描画されているのに対して、図7(b)ではその看板Aは描画されていない。このような表示の違いは、地図を要求したユーザの属性又は嗜好の違いに起因するものである。
【0030】
また、生成部19は、描画したオブジェクトに対するユーザの嗜好値が所定の閾値以上である場合に、そのオブジェクトを強調表示する。具体的には、生成部19はオブジェクト情報と嗜好情報とを比較して強調表示するか否かを決定する。強調表示の方法としては、例えば吹き出しや点滅などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
例えば、生成部19は、項目「ゴルフ」に関する嗜好値が閾値以上である場合に、その項目に関連するオブジェクト(例えばゴルフショップや、ゴルフ道具の看板など)に吹き出しを追加する。図8(a),(b)は同じ地点の地図であるが、図8(a)の方にはゴルフショップXがあることを示す吹き出しBが描画されているのに対して、図8(b)では吹き出しBは描画されていない。このような表示の違いは、地図を要求したユーザの嗜好の違いに起因するものである。
【0032】
送信部20は、生成部19から入力された地図コンテンツデータを携帯電話機Mに送信する部分である。
【0033】
次に、図9を用いて、図1に示す地図表示システム1の動作を説明するとともに本実施形態に係る地図表示方法について説明する。
【0034】
ユーザが地図取得のための操作を行って、携帯電話機Mから地図サーバ10にユーザID及び位置情報が送信されると、受信部15がそれらの情報を受信する(ステップS11、受信ステップ)。続いて、地図取得部16が位置情報に対応する地図データを地図データベース11から読み出す(ステップS12、地図取得ステップ)。続いて、ユーザ情報取得部17がユーザIDに対応する属性情報及び嗜好情報をユーザ属性データベース12及びユーザ嗜好データベース13からそれぞれ読み出す(ステップS13、ユーザ情報取得ステップ)。
【0035】
続いて、オブジェクト取得部18が、表示エリア内に位置し、且つ属性情報及び嗜好情報が描画条件を満たすオブジェクト情報をオブジェクトデータベース14から読み出す(ステップS14、オブジェクト取得ステップ)。続いて、生成部19が、読み出された地図データで示される地図上にそれらのオブジェクトを描画することで地図コンテンツデータを生成する(ステップS15、生成ステップ)。このとき、生成部19は必要に応じてオブジェクトの強調表示も行う。そして、送信部20がそのコンテンツデータを携帯電話機Mに送信する(ステップS16、送信ステップ)。これにより、地図コンテンツが携帯電話機M上に表示され、ユーザは所望の地図を見ることができる。
【0036】
以上説明したように、本実施形態によれば、地図に描画され得るオブジェクトの描画条件がユーザ属性に基づいて予め定められている。そして、携帯電話機MからユーザID及び位置情報を受信すると、その位置情報に基づいて所定範囲の地図データが読み出されると共に、その地図データで示されるエリア内に位置し、且つ携帯電話機Mのユーザの属性に合致する(描画条件を満たす)オブジェクトが読み出される。そして、そのオブジェクトが描画された地図コンテンツデータが携帯電話機Mに送信される。したがって、ユーザ属性に応じて適切なオブジェクトのみを地図上に表示することができる。例えば、ユーザが子供である場合に、未成年者にとっては不適切な情報(風俗店の看板など)を除いた地図を提供できる。
【0037】
また、本実施形態によれば、ユーザの嗜好の度合が高い項目に関連するオブジェクトが強調表示されるので、ユーザは自己の嗜好に合致する情報を容易に取得することができる。
【0038】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で以下のような様々な変形が可能である。
【0039】
上記実施形態では、地図表示システム1が三次元地図を携帯電話機Mに提供したが、地図表示システム1は二次元地図及び二次元オブジェクトを扱ってもよい。
【0040】
上記実施形態では、ユーザ情報として属性情報及び嗜好情報を用いたが、どちらか一方の情報のみを用いてもよいし、それら以外のユーザ情報を用いてもよい。
【0041】
上記実施形態では、生成部19がオブジェクトを強調表示する処理を実行したが、この処理を省略してもよい。
【0042】
上記実施形態では、通信端末として携帯電話機Mを示したが、携帯情報端末(Personal Digital Assistant:PDA)などの他の移動端末や、パーソナルコンピュータなどの固定端末などの任意の通信端末を用いてもよい。
【符号の説明】
【0043】
1…地図表示システム、10…地図サーバ、11…地図データベース(地図記憶手段)、12…ユーザ属性データベース(ユーザ情報記憶手段)、13…ユーザ嗜好データベース(ユーザ情報記憶手段)、14…オブジェクトデータベース(オブジェクト記憶手段)、15…受信部(受信手段)、16…地図取得部(地図取得手段)、17…ユーザ情報取得部(ユーザ情報取得手段)、18…オブジェクト取得部(オブジェクト取得手段)、19…生成部(生成手段)、20…送信部(送信手段)、M…携帯電話機(通信端末)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図データを記憶する地図記憶手段と、
ユーザの属性に関するユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
地図上に描画されるオブジェクトと、該オブジェクトの位置と、該オブジェクトを地図上に描画するための前記ユーザ情報の条件である描画条件とが関連付けられたオブジェクト情報を記憶するオブジェクト記憶手段と、
通信端末のユーザを識別するユーザIDと、所定の場所を示す位置情報とを該通信端末から受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された位置情報で示される場所を含む所定範囲のエリアに対応する地図データを前記地図記憶手段から読み出す地図取得手段と、
前記受信手段により受信されたユーザIDに対応するユーザ情報を前記ユーザ情報記憶手段から読み出すユーザ情報取得手段と、
前記エリア内に位置し、且つ前記ユーザ情報取得手段により読み出されたユーザ情報が前記描画条件を満たすオブジェクトのオブジェクト情報を前記オブジェクト記憶手段から読み出すオブジェクト取得手段と、
前記オブジェクト取得手段により読み出されたオブジェクト情報で示されるオブジェクトを、前記地図取得手段により読み出された地図データで示される地図上に描画することで地図コンテンツデータを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された地図コンテンツデータを前記通信端末に送信する送信手段と、
を備える地図表示システム。
【請求項2】
前記ユーザ情報には、所定の項目に対するユーザの嗜好の度合を示す嗜好値が含まれ、
前記生成部は、前記ユーザ情報取得手段により取得された嗜好値が所定の閾値以上である場合に、該嗜好値の項目に関連する前記オブジェクトを強調表示する、
請求項1に記載の地図表示システム。
【請求項3】
地図データを記憶する地図記憶手段と、ユーザの属性に関するユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、を備える地図表示システムにより実行される地図表示方法であって、
通信端末のユーザを識別するユーザIDと、所定の場所を示す位置情報とを該通信端末から受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された位置情報で示される場所を含む所定範囲のエリアに対応する地図データを前記地図記憶手段から読み出す地図取得ステップと、
前記受信ステップにおいて受信されたユーザIDに対応するユーザ情報を前記ユーザ情報記憶手段から読み出すユーザ情報取得ステップと、
地図上に描画されるオブジェクトと、該オブジェクトの位置と、該オブジェクトを地図上に描画するための前記ユーザ情報の条件である描画条件とが関連付けられたオブジェクト情報を記憶するオブジェクト記憶手段から、前記エリア内に位置し、且つ前記ユーザ情報取得ステップにおいて読み出されたユーザ情報が前記描画条件を満たすオブジェクトのオブジェクト情報を読み出すオブジェクト取得ステップと、
前記オブジェクト取得ステップにおいて読み出されたオブジェクト情報で示されるオブジェクトを、前記地図取得ステップにおいて読み出された地図データで示される地図上に描画することで地図コンテンツデータを生成する生成ステップと、
前記生成ステップにおいて生成された地図コンテンツデータを前記通信端末に送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする地図表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図9】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−243846(P2010−243846A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−93186(P2009−93186)
【出願日】平成21年4月7日(2009.4.7)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】