説明

基板及びその製造方法

【課題】 本発明は、基材を貫通する貫通ビアと、貫通ビアと接続される配線とを備えた基板及びその製造方法に関し、配線が接続される貫通ビアの電気的な接続信頼性を向上することのできる基板及びその製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 貫通部55と、貫通部の一方の端部に設けられ、貫通部の直径R1よりも幅広の形状とされた配線接続部56と、貫通部の他方の端部に設けられ、貫通部の直径R1よりも幅広の形状とされた接続パッド57とにより貫通ビア54を構成し、配線接続部56に外部接続端子69を有した配線68を接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板及びその製造方法に係り、特に基材を貫通する貫通ビアと、貫通ビアと接続される配線とを備えた基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体微細加工技術を用いたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)と呼ばれるマイクロマシン用パッケージや、半導体素子が実装されるインターポーザ等のような基板の開発が進められている。このような基板は、基材の両面に形成された配線と、基材を貫通すると共に、基材の両面に形成された配線間を電気的に接続する貫通ビアとを設けた構成とされている。
【0003】
図1は、従来の基板を示した図である。図1に示すように、基板10は、大略するとシリコン基材11と、絶縁層13と、貫通ビア15と、配線17と、ソルダーレジスト19,24と、配線21とを有した構成とされている。シリコン基材11には、貫通孔12が形成されている。絶縁層13は、貫通孔12が形成されたシリコン基材11の表面に形成されている。絶縁層13は、シリコン基材11と貫通ビア15及び配線17,21との間を絶縁するためのものである。貫通ビア15は、円柱形状であり、絶縁層13が形成された貫通孔12に配設されている。また、貫通ビア15の端部15aは、絶縁層13の面13aと面一とされており、貫通ビア15の端部15bは、絶縁層13の面13bと面一とされている。このような貫通ビア15は、絶縁層13が形成されたシリコン基材11の上面に、スパッタ法等によりシード層を形成して、電解めっき法によりシード層上にCu等の導電金属膜を析出、成長させることで形成される(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
配線17は、外部接続端子18を有しており、貫通ビア15の端部15aと接続されるようシリコン基材11の上面側に設けられている。外部接続端子18は、MEMSや、半導体素子25が実装されるものである。ソルダーレジスト19は、外部接続端子18を露出すると共に、外部接続端子18以外の配線17を覆うようシリコン基材11の上面側に形成されている。
【0005】
配線21は、外部接続端子22を有しており、貫通ビア15の端部15bと接続されるようシリコン基材11の下面側に設けられている。外部接続端子22は、マザーボード等の他の基板が接続されるものである。ソルダーレジスト24は、外部接続端子22を露出すると共に、外部接続端子22以外の配線21を覆うようシリコン基材11の下面側に形成されている。
【特許文献1】特開平1−258457号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の貫通ビア15の形状は、円柱形状であるため、貫通ビア15の端部15a,15bと絶縁層13との界面から水分等が侵入し、貫通ビア15が劣化してしまい、配線17と配線21との間を接続する貫通ビア15の電気的な接続信頼性が低下してしまうという問題があった。また、従来の貫通ビア15の形成方法では、シード層の表面に析出した導電金属膜が貫通孔12の内周面に形成され、貫通孔12の内周面に沿って導体金属膜が成長するため、貫通ビア15の中心付近にボイド(空洞)が発生してしまい、配線17と配線21との間を接続する貫通ビア15の電気的な接続信頼性が低下してしまうという問題があった。
【0007】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、配線を接続する貫通ビアの電気的な接続信頼性を向上させることのできる基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項1記載の発明では、貫通孔が形成された基材と、該基材の貫通孔に配設された貫通ビアと、該貫通ビアと接続される配線とを備えた基板において、前記貫通ビアは、前記貫通孔に配置された貫通部と、該貫通部の一方の端部に設けられ、前記配線が接続されると共に、前記基材から突出した第1の突出部と、前記貫通部の他方の端部に設けられ、前記基材から突出した第2の突出部とを有し、前記第1及び第2の突出部は、前記貫通部の寸法よりも幅広の形状とされていることを特徴とする基板により、解決できる。
【0010】
上記発明によれば、貫通ビアに貫通部の寸法よりも幅広の形状とされた第1及び第2の突出部を設けることで、貫通部と基材との間に水分等が侵入しにくくなり、貫通ビアの劣化が抑制され、配線と接続される貫通ビアの電気的な接続信頼性を向上させることができる。
【0011】
請求項2記載の発明では、前記配線は、外部接続端子を有しており、前記外部接続端子及び第2の突出部には、拡散防止膜を設けたことを特徴とする請求項1に記載の基板により、解決できる。
【0012】
上記発明によれば、配線及び貫通ビアにCuが含まれていた場合、外部接続端子及び第2の突出部に拡散防止膜を設けることで、外部接続端子及び第2の突出部からCuが拡散することを防止できる。
【0013】
請求項3記載の発明では、貫通孔が形成された基材と、該基材の貫通孔に配設された貫通ビアと、該貫通ビアと接続される配線とを備えた基板において、前記貫通ビアは、前記貫通孔に配置された貫通部と、該貫通部の両端部に設けられ、前記配線が接続される突出部とを有し、前記突出部は、前記貫通部の寸法よりも幅広の形状とされていることを特徴とする基板により、解決できる。
【0014】
上記発明によれば、貫通部の両端に貫通部の寸法よりも幅広の形状とされた突出部を設けることで、貫通部と基材との間に水分等が侵入しにくくなり、貫通ビアの劣化が抑制され、配線と接続される貫通ビアの電気的な接続信頼性を向上させることができる。
【0015】
請求項4記載の発明では、前記配線は、外部接続端子を有しており、前記外部接続端子には、拡散防止膜を設けたことを特徴とする請求項3に記載の基板により、解決できる。
【0016】
上記発明によれば、配線にCuが含まれていた場合、外部接続端子に拡散防止膜を設けることで、外部接続端子からCuが拡散することを防止できる。
【0017】
請求項5記載の発明では、貫通孔が形成された基材と、該基材の貫通孔に配設された貫通ビアと、該貫通ビアの端部と接続される配線とを備え、前記貫通ビアは、前記貫通孔に配置された貫通部と、該貫通部の一方の端部に設けられ、前記配線が接続されると共に、前記基材から突出した第1の突出部と、前記貫通部の他方の端部に設けられ、前記基材から突出した第2の突出部とを有し、前記第1及び第2の突出部が前記貫通部の寸法よりも幅広の形状とされた基板の製造方法であって、前記貫通ビアを形成する貫通ビア形成工程と、前記第1の突出部と接続されるよう前記配線を形成する配線形成工程とを含むことを特徴とする基板の製造方法により、解決できる。
【0018】
上記発明によれば、貫通ビアに貫通部の寸法よりも幅広の形状とされた第1及び第2の突出部が形成されるため、貫通部と基材との間に水分等が侵入しにくくなり、貫通ビアの劣化が抑制され、配線と接続される貫通ビアの電気的な接続信頼性を向上させることができる。
【0019】
請求項6記載の発明では、前記貫通ビア形成工程は、支持体に接着剤により金属箔を貼り付ける金属箔配設工程と、前記金属箔上に、第1のレジスト層を形成する第1のレジスト層形成工程と、前記第1のレジスト層上に、前記貫通孔が形成された基材を配置する基材配置工程と、前記貫通孔に露出された第1のレジスト層を現像液により除去して、前記金属箔を露出すると共に、前記貫通孔の寸法よりも幅広形状となる鍔状空間を形成する鍔状空間形成工程と、前記基材上に、前記貫通孔を露出すると共に、前記貫通孔の寸法よりも幅広形状となる第1の開口部を有した第2のレジスト層を形成する第2のレジスト層形成工程と、前記鍔状空間、貫通孔、及び第1の開口部を充填するよう電解めっき法により導電金属膜を形成する導電金属膜形成工程とを有したことを特徴とする請求項5に記載の基板の製造方法により、解決できる。
【0020】
上記発明によれば、電解めっき法により、金属箔を給電層として、金属箔上に導電金属膜を析出成長させることで、鍔状空間、貫通孔、及び第1の開口部を導電金属膜で順次充填し、貫通ビアを形成するため、貫通ビアにボイド(空洞)が発生することを抑制できる。
【0021】
請求項7記載の発明では、前記鍔状空間形成工程後に、前記第1のレジスト層を第1の熱処理により硬化させる第1のレジスト層硬化工程を設けたことを特徴とする請求項6に記載の基板の製造方法により、解決できる。
【0022】
上記発明によれば、第1の熱処理により第1のレジスト層を硬化させることで、第1のレジスト層にめっき液に対する耐性をもたせることができる。
【0023】
請求項8記載の発明では、前記第2のレジスト層形成工程後、電解めっき法により、前記鍔状空間に露出された前記金属箔に第1の拡散防止膜を形成する第1の拡散防止膜形成工程を設けたことを特徴とする請求項6または7に記載の基板の製造方法により、解決できる。
【0024】
上記発明によれば、電解めっき法により第1の拡散防止膜を形成することで、無電解めっき法で形成した場合と比較して、膜質に優れた拡散防止膜を形成することができる。
【0025】
請求項9記載の発明では、前記配線形成工程は、第2のレジスト層を除去する第2のレジスト層除去工程と、前記基材上に、前記第1の突出部を露出する第2の開口部を有した絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、前記配線が形成される絶縁層に、シード層を形成するシード層形成工程とを有しており、前記絶縁層には、パラジウムを含有させた樹脂を用いることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載の基板の製造方法により、解決できる。
【0026】
上記発明によれば、絶縁層としてパラジウムを含有させた樹脂を用いることで、絶縁層上にシード層を形成する際、絶縁層を前処理する必要がなくなるため、基板の製造工程を簡略化することができる。
【0027】
請求項10記載の発明では、前記配線は、外部接続端子を有しており、前記配線形成工程後、前記外部接続端子に、電解めっき法により第2の拡散防止膜を形成する第2の拡散防止膜形成工程を設けたことを特徴とする請求項5乃至9のいずれか1項に記載の基板の製造方法により、解決できる。
【0028】
上記発明によれば、電解めっき法により第2の拡散防止膜を形成することで、無電解めっき法で形成した場合と比較して、膜質に優れた拡散防止膜を形成することができる。
【0029】
請求項11記載の発明では、前記第2の拡散防止膜形成工程後に、少なくとも前記配線及び第2の拡散防止膜を覆うよう耐熱性を有した保護部材を配設する保護部材配設工程と、該保護部材配設工程後、第2の熱処理により、前記基材から前記接着剤及び支持板を離脱させる支持板離脱工程とを設けたことを特徴とする請求項10に記載の基板の製造方法により、解決できる。
【0030】
上記発明によれば、少なくとも前記配線及び第2の拡散防止膜を覆うよう耐熱性を有した保護部材を設けることで、基材から接着剤及び支持板を離脱させるための第2の熱処理による熱から配線及び第2の拡散防止膜を保護することができる。
【0031】
請求項12記載の発明では、支持板離脱工程後に、前記金属箔をエッチングにより除去する金属箔除去工程と、前記第1のレジスト層を除去する第1のレジスト層除去工程と、該第1のレジスト層除去工程後に、前記保護部材を除去する保護部材除去工程とを設けたことを特徴とする請求項11に記載の基板の製造方法により、解決できる。
【0032】
上記発明によれば、金属箔除去工程後に、保護部材を除去することで、配線がエッチングされることを防止できる。
【0033】
請求項13記載の発明では、前記第1の拡散防止膜形成工程は、前記金属箔配設工程の直後に行うことを特徴する請求項8乃至12のいずれか1項に記載の基板の製造方法により、解決できる。
【0034】
上記発明によれば、第1の拡散防止膜形成工程を金属箔配設工程の直後に行うことで、第1の拡散防止膜を形成する際のめっき液が、貫通ビアを形成する際のめっき液に混ざることがなくなるため、膜質に優れた導電金属膜を形成することができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、配線と接続される貫通ビアの電気的な接続信頼性を向上させることのできる基板及びその製造方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
次に、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
(第1実施例)
始めに、図2を参照して、本発明の第1実施例の基板50の構成について説明する。図2は、本発明の第1実施例の基板の断面図である。基板50は、大略すると基材51と、絶縁層53と、貫通ビア54と、絶縁層65と、配線68と、第1の拡散防止膜61、第2の拡散防止膜71と、ソルダーレジスト75とを有した構成とされている。基板50は、インターポーザである。図2において、基板50の下面側には、例えば、半導体微細加工技術を用いたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)や半導体素子等が実装され、基板50の上面側(配線68が形成されている側)には、例えば、マザーボード等の基板が接続される。
【0037】
基材51は、シリコンからなるシリコン基材である。基材51の厚さM1は、例えば、150μmとすることができる。基材51には、貫通ビア54が配設される貫通孔52が基材51を貫通するよう複数形成されている。貫通孔52は、開口径R1となるように形成されている。絶縁層53は、貫通孔52を含む基材51の表面に形成されている。このように、貫通孔52を含む基材51の表面に絶縁層53を設けることにより、基材51と貫通ビア54との間を絶縁することができる。なお、基材51には、ガラス基材等のシリコン基材以外のものを用いても良い。また、基材51として、ガラス基材のように絶縁性の基材を用いる場合には、絶縁層53の形成は不要である。
【0038】
貫通ビア54は、貫通部55と、第1の突出部である配線接続部56と、第2の突出部である接続パッド57とを有した構成とされている。貫通部55は、絶縁層53が形成された貫通孔52に配設されており、その直径はR1(以下、「直径R1」とする)とされている。請求項に記載の貫通部55の寸法とは、直径R1のことである。
【0039】
配線接続部56は、貫通部55の上端部に設けられている。配線接続部56は、基材51の面51aから突出しており、貫通部55の直径R1よりも幅広の形状とされている。配線接続部56の幅W1は、貫通部55の直径R1よりも大きくなるように設定されている(W1>R1)。配線接続部56は、貫通部55と一体的に構成されている。配線接続部56は、配線68を接続するためのものである。
【0040】
接続パッド57は、貫通部55の下端部に設けられている。接続パッド57は、基材51の面51bから突出しており、貫通部55の直径R1よりも幅広の形状とされている。接続パッド57の幅W2は、貫通部55の直径R1よりも大きくなるように設定されている(W2>R1)。接続パッド57は、半導体素子等と接続するためのものである。貫通部55、配線接続部56、及び接続パッド57は、導電金属膜により一体的に構成されている。導電金属膜には、例えば、Cu膜を用いることができる。
【0041】
第1の拡散防止膜61は、接続パッド57に設けられている。第1の拡散防止膜61は、はんだのぬれ性向上や、貫通ビア54に含まれるCuが接続パッド57に接続されるはんだ(図示せず)に拡散することを防止するためのものである。第1の拡散防止膜61には、例えば、Ni層62と、Au層63との積層膜により構成することができる。Ni層62の厚さは、例えば、2〜5μmとすることができる。また、Au層63の厚さは、例えば、0.1〜0.5μmとすることができる。なお、上記Ni/Au層以外に、例えば、Ni/Pd層やNi/Pd/Au層等を第1の拡散防止膜61として用いてもよい(Niが接続パッド57と接続される側となる)。
【0042】
絶縁層65は、配線接続部56を露出する開口部を有しており、基材51の面51aに形成されている。絶縁層65には、例えば、樹脂中にめっき触媒となる金属の粒子や金属の化合物(塩化物、水酸化物、酸化物等)の粒子等を分散させたものを用いることができる。この場合の樹脂としては、例えば、エポキシ系樹脂やポリイミド系樹脂等を用いることができる。めっき触媒となる金属には、例えば、パラジウムや白金が使用することができ、特に、パラジウムが好適である。また、金属の化合物としては、例えば、塩化パラジウムや硫酸パラジウム等を用いることができる。なお、本実施例において、絶縁層65には、エポキシ系樹脂にパラジウムの粒子を分散させたものを用いる。絶縁層65にパラジウムを含有した樹脂を用いることで、無電解めっきする際、絶縁層65に対してデスミア処理及びパラジウム活性化処理等の前処理を行うことなく、直接、絶縁層65上に無電解めっきすることができる。これにより、基板50の製造工程を簡略化することができる。絶縁層65の厚さM2は、例えば、5μmとすることができる。
【0043】
配線68は、絶縁層65上に配線接続部56と接続されるよう設けられている。配線68は、外部接続端子69を有しており、導電金属膜67とシード層66とにより構成されている。外部接続端子69は、マザーボード等の基板が接続されるものである。このような配線68を設けることで、マザーボード等の基板に設けられた外部接続端子の位置に対応するよう外部接続端子69の位置を設定することができる。導電金属膜67には、例えば、Cu膜を用いることができる。導電金属膜67にCu膜を用いた場合の導電金属膜67の厚さM3は、例えば、3〜10μmとすることができる。シード層66には、例えば、Ni膜を用いることができる。シード層66の厚さは、例えば、0.1μm程度とすることができる。
【0044】
ソルダーレジスト75は、開口部76を有し、開口部76により外部接続端子69を露出すると共に、外部接続端子69以外の配線68と絶縁層65とを覆うように形成されている。ソルダーレジスト75は、配線68を保護するためのものである。
【0045】
第2の拡散防止膜71は、外部接続端子69に設けられている。第2の拡散防止膜71は、はんだのぬれ性向上や、配線68に含まれるCuが外部接続端子69に接続されるはんだ(図示せず)に拡散することを防止するためのものである。第2の拡散防止膜71は、例えば、Ni層72と、Au層73との積層膜により構成することができる。Ni層72の厚さは、例えば、2〜5μmとすることができる。また、Au層73の厚さは、例えば、0.1〜0.5μmとすることができる。なお、上記Ni/Au層以外に、例えば、Ni/Pd層やNi/Pd/Au層等を第2の拡散防止膜71として用いてもよい(Niが外部接続端子69と接続される側となる)。
【0046】
図3は、本実施例の基板が製造される基材の平面図である。なお、図3において、Aは基板50が形成される領域(以下、「基板形成領域A」とする)を示している。図3に示すように、本実施例では、基材51として、複数の基板形成領域Aを有したシリコン基板(シリコンウェハ)を用いる。このように、基材51としてシリコン基板を用い、各種製造工程を経た後、基材51を切り分け、複数の基板50を一度に製造することで、基板50の生産性を向上させることができる。
【0047】
次に、図4乃至図29を参照して、第1実施例の基板50の製造方法について説明する。図4乃至図29は、第1実施例の基板の製造工程を示した図である。なお、以下の説明においては、基材51にシリコン基材を用いた場合を例に挙げて説明する。また、図4乃至図29において、図2に示した基板50と同一構成部分には同一の符号を付す。
【0048】
始めに、図4に示すように、支持板91上に接着剤92を設ける。支持板91は、基材51を支持するためのものである。支持板91には、例えば、ガラス基板やシリコン基板(具体的には、シリコンウエハ等)等を用いることができる。支持板91としてシリコン基板を用いた場合、支持板91の厚さM4は、例えば、725μmとすることができる。接着剤92は、後述する金属箔93を支持板91に接着するためのものである。接着剤92には、例えば、加熱することにより接着力を失うサーモピールテープや熱剥離接着剤等を用いることができる。
【0049】
次に、図5に示すように、接着剤92を介して、Cu等の金属箔93を支持板91に貼り付ける(金属箔配設工程)。続いて、図6に示すように、金属箔93上に、露光しない状態で第1のレジスト層94を形成する(第1のレジスト層形成工程)。第1のレジスト層94は、接着性を有したレジストであり、例えば、感光性のドライフィルムレジストや液状のレジストを用いることができる。
【0050】
このような、接着性を有した第1のレジスト層94を用いることで、第1のレジスト層94を介して、貫通孔52が形成された基材51を支持板91に固定することができる(図7参照)。第1のレジスト層94の厚さは、例えば、10μm〜15μmとすることができる。また、何らかの処理液により、溶解できる場合、第1のレジスト層94の代わりにエポキシやポリイミド等の接着剤を用いても良い。
【0051】
次に、図7に示すように、開口径R2(R1=R2)の貫通孔52が形成されると共に、基材51の表面(貫通孔52に対応する基材51部分も含む)を覆うように絶縁層53が形成された基材51を、接着性を有した第1のレジスト層94上に配置させ、固定する(基材配置工程)。貫通孔52は、例えば、ドリルを用いたドリル加工、レーザ加工、異方性エッチングのいずれかの方法により形成することができる。また、貫通孔52の開口径R2は、例えば、10〜60μm程度の範囲内で適宜選択することができる。絶縁層53には、例えば、CVD法により形成された酸化膜(SiO)や、酸化炉により形成された熱酸化膜(SiO)等を用いることができる。さらに、基材51の厚さM1は、例えば、150μmとすることができる。
【0052】
次に、図8に示すように、現像液を貫通孔52の内部に供給し、貫通孔52に露出された第1のレジスト層94を溶解して、鍔状空間97を形成する(鍔状空間形成工程)。鍔状空間97は、貫通孔52の開口径R2よりも幅広形状となる空間であり、鍔状空間97の幅W2は、貫通孔52の開口径R2よりも大きい(W2>R2)。現像液を貫通孔52の内部に供給する方法としては、例えば、図7に示した構造体を現像液中に浸すディップ現像や、貫通孔52の上方から現像液をシャワー状に吹き付けるスプレー現像がある。
【0053】
どちらの現像方式においても、現像液の浸潤時間を管理することで、鍔状空間97を形成することができる。スプレー現像を用いて鍔状空間97を形成する際の条件としては、例えば、現像液を吹き付ける圧力を2.0kgf/sq.cm、温度を25〜30℃、現像液を吹き付ける時間を6minとすることができる。なお、請求項に記載の「貫通孔の寸法」とは、貫通孔52の開口径R2のことである。続いて、図8に示した構造体を熱処理(第1の熱処理)して、露光されていない第1のレジスト層94を重合反応させ、第1のレジスト層94を硬化させる(第1のレジスト層硬化工程)。このように、第1のレジスト層94を硬化させることで、第1のレジスト層94にめっき液に対する耐性をもたせることができる。
【0054】
次に、図9に示すように、基材51の面51aに形成された絶縁層53上に、貫通孔52を露出すると共に、貫通孔52の開口径R2よりも幅広形状の開口部102を有した第2のレジスト層101を形成する(第2のレジスト層形成工程)。第1の開口部である開口部102の開口径W1は、貫通孔52の開口径R2よりも大きく形成されている(W1>R2)。
【0055】
続いて、図10に示すように、金属箔93を給電層として、電解めっき法により、Au層63と、Ni層62とを金属箔93上に順次析出成長させて、第1の拡散防止膜61を形成する(第1の拡散防止膜形成工程)。Au層63の厚さは、例えば、0.1〜0.5μmとすることができ、Ni層62の厚さは、例えば、2〜5μmとすることができる。このように、電解めっき法を用いて、第1の拡散防止膜61を形成することで、無電解めっき法を用いた場合と比較して、膜質に優れた拡散防止膜を形成することができる。
【0056】
次に、図11に示すように、Ni層62を給電層として、電解めっき法により鍔状空間97、貫通孔52、及び開口部102を充填するよう導電金属膜104を析出成長させる(導電金属膜形成工程)。この際、第2のレジスト層101の面101aから導電金属膜104が突出する。導電金属膜104には、例えば、Cu膜を用いることができる。
【0057】
続いて、図12に示すように、導電金属膜104が第2のレジスト層101の面101aと面一となるように、第2のレジスト層101の面101aから突出した導電金属膜104を研磨により除去する。これにより、鍔状空間97に幅W2の接続パッド57(第2の突出部)と、貫通孔52に直径R1の貫通部55と、開口部102に幅W1の配線接続部56(第1の突出部)とが一度に形成され、貫通ビア54が形成される。幅W1,W2は、貫通部55の直径R1よりも幅広の形状とされている。
【0058】
このように、貫通ビア54に貫通部55の直径R1よりも幅広の形状とされた接続パッド57及び配線接続部56を形成することにより、貫通部55と基材51との間に水分等が侵入しにくくなり、貫通ビア54の劣化が抑制され、配線68と接続される貫通ビア54の電気的な接続信頼性を向上させることができる。
【0059】
また、貫通ビア54は、金属箔93を給電層として、電解めっき法により、金属箔93上に導電金属膜104を析出成長させて、鍔状空間97、貫通孔52、第1の開口部102を導電金属膜104で順次充填するよう形成するため、貫通ビア54にボイド(空洞)が発生することを抑制できる。
【0060】
次に、図13に示すように、第2のレジスト層101をレジスト剥離液により除去する(第2のレジスト層除去工程)。続いて、図14に示すように、基材51の面51a上に、配線接続部56を露出する開口部103を有した絶縁層65を形成する(絶縁層形成工程)。絶縁層65として、本実施例では、パラジウムの粒子を含有させたエポキシ系樹脂を用いる。絶縁層65の厚さM2は、例えば、5μmとすることができる。
【0061】
次に、図15に示すように、無電解めっき法により、絶縁層65の上面65a及び側面65bにシード層66を形成する(シード層形成工程)。ところで、従来、無電解めっき法で樹脂にシード層を形成する場合には、事前にデスミア処理で樹脂(絶縁層)の表面を粗化した後、樹脂の表面にパラジウム活性化処理を行う。パラジウム活性化処理とは、キャタライジング処理液や、アクセレレイティング処理液に被めっき物を浸漬させ、樹脂の表面に無電解めっきの核となるパラジウムを析出させる処理である。従来技術では、このパラジウム活性化処理後に、はじめて、無電解めっき法によるめっき膜を形成することができる。そのため、このような従来技術は、工程が非常に煩雑であった。
【0062】
一方、本実施例では、絶縁層65として、パラジウムの粒子を含有させたエポキシ系樹脂を適用しているため、シード層66を形成する際、絶縁層65に対してデスミア処理及びパラジウム活性化処理等の前処理を行うことなく、無電解めっき法により、直接、絶縁層65にシード層66を形成することができる。これにより、基板50の製造工程を簡略化することができる。シード層66には、例えば、Ni層を用いることができる。絶縁層65にパラジウムの粒子を含有させた樹脂を用いた場合には、Ni−B層を形成することができる。
【0063】
続いて、図16に示すように、シード層66上に、配線68が形成される領域に対応した開口部106を有したドライフィルムレジスト105を形成する。ドライフィルムレジスト105の厚さは、例えば、10〜15μmとすることができる。次に、図17に示すように、配線接続部56及びシード層66を給電層として、電解めっき法により、開口部103,106にCu等の導電金属膜67を析出成長させる。
【0064】
これにより、導電金属膜67と貫通ビア54が電気的に接続される。その後、図18に示すように、ドライフィルムレジスト105は、レジスト剥離液により除去される。続いて、図19に示すように、図18に示した構造体上に、外部接続端子69が形成される領域Bに対応した導電金属膜67を露出するドライフィルムレジスト111を形成する。ドライフィルムレジスト111には、開口部112が形成されており、この開口部112により領域Bに対応した導電金属膜67が露出される。
【0065】
次に、図20に示すように、導電金属膜67を給電層として、電解めっき法により、開口部112に露出された導電金属膜67上に、Ni層72と、Au層73とを順次析出成長させて、第2の拡散防止膜71を形成する(第2の拡散防止膜形成工程)。Ni層72の厚さは、例えば、2〜5μmとすることができ、Au層73の厚さは、例えば、0.1〜0.5μmとすることができる。このように、電解めっき法を用いて、第2の拡散防止膜71を形成することで、無電解めっき法により形成した場合と比較して、膜質に優れた第2の拡散防止膜71を形成することができる。ドライフィルムレジスト111は、第2の拡散防止膜71を形成後に除去される。
【0066】
次に、図21に示すように、導電金属膜67及び第2の拡散防止膜71のみを覆うようドライフィルムレジスト114を形成する。続いて、図22に示すように、エッチングにより絶縁層65上に設けられたシード層66を除去する。これにより、外部接続端子69を備えると共に、シード層66と導電金属膜67とにより構成された配線68が形成される。シード層66除去後、図23に示すように、ドライフィルムレジスト114をレジスト剥離液により除去する。
【0067】
次に、図24に示すように、配線68、第2の拡散防止膜71、及び絶縁層65の上面65aを覆うように、耐熱性を有した保護部材である耐熱テープ116を貼り付ける(保護部材配設工程)。この耐熱テープ116は、エッチング液に対する耐性も有したテープである。このように、耐熱テープ116により配線68及び第2の拡散防止膜71を覆うことで、基材51から支持板91を離脱させる際の第2の熱処理(図25参照)の熱から配線68及び第2の拡散防止膜71を保護することができる。また、金属箔93をエッチングにより除去(図26参照)する際、配線68がエッチングされることを防止することができる。耐熱テープ116には、例えば、難燃性のPETやPEN等を用いることができる。なお、耐熱テープ116は、少なくとも配線68と第2の拡散防止膜71とを覆うように設けられていれば良い。
【0068】
次に、図25に示すように、図24に示した構造体に加熱(第2の熱処理)して、接着剤92及び支持板91を基材51から取り外す(支持板離脱工程)。本実施例では、接着剤92として加熱により接着力を失うサーモピールテープを用いる。また、第2の熱処理には、例えば、加熱温度が150℃、加熱時間30分の条件を用いることができる。続いて、図26に示すように、エッチングにより金属箔93を除去する(金属箔除去工程)。これにより、第1のレジスト層94と第1の拡散防止膜61とが露出される。先に説明したように、配線68は、エッチング液に対する耐性を有した耐熱テープ116により覆われているためエッチングされない。
【0069】
次に、図27に示すように、剥離液により第1のレジスト層94の除去を行う。続いて、図28に示すように、耐熱テープ116を剥離する。その後、図29に示すように、第2の拡散防止膜71を露出させると共に、配線68及び絶縁層65を覆うようソルダーレジスト75を形成する。ソルダーレジスト75には、開口部76が形成されており、この開口部76により第2の拡散防止膜71が露出されている。その後、基材51がダイシングされて、図2に示すような基板50が複数形成される。
【0070】
以上、説明したような製造工程により、貫通部55の一方の端部に貫通部55の直径R1よりも幅広の形状の配線接続部56と、他方の端部に貫通部55の直径R1よりも幅広の形状の接続パッド57とを備えた貫通ビア54が形成されるので、貫通部55と基材51との間に水分等が侵入しにくくなり、貫通ビア54の劣化が抑制され、配線68と接続される貫通ビア54の電気的な接続信頼性を向上させることができる。また、貫通部55の直径R1よりも幅広の形状の配線接続部56に配線68が接続されるので、配線接続部56に配線68を容易に接続することができる。
(第2実施例)
次に、図30乃至37を参照して、基板50の他の製造方法について説明する。図30乃至37は、基板の他の製造工程を示した図である。なお、図30乃至37において、図6乃至図10に示した構成と同一構成部分には同一の符号を付す。
【0071】
始めに、図30に示すように、支持板91上に接着剤92を設け、Cu等の金属箔93を接着剤92に貼り付け(金属箔配設工程)、その後、金属箔93上に開口部119を有したドライフィルムレジスト118を形成する。なお、開口部119により金属箔93は露出されている。
【0072】
次に、図31に示すように、金属箔93を給電層として、電解めっき法により、開口部119に露出された金属箔93上にAu層63と、Ni層62とを順次析出成長させて、第1の拡散防止膜61を形成する(第1の拡散防止膜形成工程)。続いて、図32に示すように、ドライフィルムレジスト118をレジスト剥離液により除去する。
【0073】
次に、図33に示すように、第1の拡散防止膜61を覆うように金属箔93上に、露光しない状態で第1のレジスト層121を形成する(第1のレジスト層形成工程)。第1のレジスト層121は、接着性を有したレジストであり、例えば、感光性のドライフィルムレジストを用いることができる。第1のレジスト層121の厚さは、例えば、10μm〜15μmとすることができる。
【0074】
次に、図34に示すように、開口径R2の貫通孔52が形成されると共に、基材51の表面(貫通孔52に対応する基材51部分も含む)を覆うよう絶縁層53が形成された基材51を、接着性を有した第1のレジスト層121上に配置させ、固定する(基材配置工程)。
【0075】
続いて、図35に示すように、現像液を貫通孔52の内部に供給し、貫通孔52に露出された第1のレジスト層121を溶解して、鍔状空間123を形成する(鍔状空間形成工程)。鍔状空間123は、貫通孔52の開口径R2よりも幅広形状となる空間であり、鍔状空間123の幅W3は、貫通孔52の開口径R2よりも大きい(W3>R2)。鍔状空間123によりNi層62は、露出されている。なお、現像液を貫通孔52の内部に供給する方法には、第1実施例で説明したディップ現像やスプレー現像を用いることができる。
【0076】
次に、図36に示すように、基材51の面51aに形成された絶縁層53上に、貫通孔52を露出すると共に、貫通孔52の開口径R2よりも幅広形状の開口部102を有した第2のレジスト層101を形成する(第2のレジスト層形成工程)。第1の開口部である開口部102の幅W1は、貫通孔52の開口径R2よりも大きく形成されている(W1>R2)。その後、図11乃至図29に示した製造工程と同様な手法により基板50を製造することができる。
【0077】
このように、第1の拡散防止膜形成工程と導電金属膜形成工程との間に別の工程(本実施例の場合、例えば、第1のレジスト層形成工程。)を設けることで、Ni層63を形成する際に使用するめっき液が、導電金属膜104を形成する際に使用するめっき液に混ざることがなくなるため、膜質に優れた導電金属膜104を形成することができる。
【0078】
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。なお、第1実施例及び第2実施例では、基材51の上面51aにのみ配線68を設けたが、図14乃至図23に示した製造工程と同様な手法を用いて、接続パッド57と接続される配線(外部接続端子を含む)を設けても良い。このように、基材51の両面51a,51bに配線を設けることで、様々なマザーボード等の基板、半導体素子、MEMS等と接続することができ、基板の適用範囲を広げることができると共に、基材51の両面に形成された配線間の電気的な接続信頼性を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、配線を接続する貫通ビアの電気的な接続信頼性を向上させることのできる基板及びその製造方法に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】従来の基板を示した図である。
【図2】本発明の第1実施例の基板の断面図である
【図3】本実施例の基板が製造される基材の平面図である。
【図4】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その1)である。
【図5】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その2)である。
【図6】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その3)である。
【図7】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その4)である。
【図8】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その5)である。
【図9】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その6)である。
【図10】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その7)である。
【図11】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その8)である。
【図12】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その9)である。
【図13】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その10)である。
【図14】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その11)である。
【図15】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その12)である。
【図16】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その13)である。
【図17】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その14)である。
【図18】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その15)である。
【図19】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その16)である。
【図20】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その17)である。
【図21】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その18)である。
【図22】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その19)である。
【図23】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その20)である。
【図24】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その21)である。
【図25】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その22)である。
【図26】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その23)である。
【図27】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その24)である。
【図28】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その25)である。
【図29】第1実施例の基板の製造工程を示した図(その26)である。
【図30】基板の他の製造工程を示した図(その1)である。
【図31】基板の他の製造工程を示した図(その2)である。
【図32】基板の他の製造工程を示した図(その3)である。
【図33】基板の他の製造工程を示した図(その4)である。
【図34】基板の他の製造工程を示した図(その5)である。
【図35】基板の他の製造工程を示した図(その6)である。
【図36】基板の他の製造工程を示した図(その7)である。
【符号の説明】
【0081】
10,50 基板
11 シリコン基材
12,52 貫通孔
13 絶縁層
13a,13b,51a,51b,101a 面
15,54 貫通ビア
15a,15b 端部
17,21,68 配線
18,22 外部接続端子
19,24,75 ソルダーレジスト
22 接続パッド
25 半導体素子
51 基材
53,65 絶縁層
55 貫通部
56 配線接続部
57 接続パッド
61 第1の拡散防止膜
62,72 Ni層
63,73 Au層
65a 上面
65b 側面
66 シード層
67,104 導電金属膜
69 外部接続端子
71 第2の拡散防止膜
76,102,103,106,112,119 開口部
91 支持板
92 接着剤
93 金属箔
94,121 第1のレジスト層
101 第2のレジスト層
97,123 鍔状空間
105,111,114,118 ドライフィルムレジスト
116 耐熱テープ
A 基板形成領域
B 領域
M1〜M4 厚さ
R1 直径
R2 開口径
W1〜W3 幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通孔が形成された基材と、
該基材の貫通孔に配設された貫通ビアと、
該貫通ビアと接続される配線とを備えた基板において、
前記貫通ビアは、前記貫通孔に配置された貫通部と、該貫通部の一方の端部に設けられ、前記配線が接続されると共に、前記基材から突出した第1の突出部と、前記貫通部の他方の端部に設けられ、前記基材から突出した第2の突出部とを有し、
前記第1及び第2の突出部は、前記貫通部の寸法よりも幅広の形状とされていることを特徴とする基板。
【請求項2】
前記配線は、外部接続端子を有しており、
前記外部接続端子及び第2の突出部には、拡散防止膜を設けたことを特徴とする請求項1に記載の基板。
【請求項3】
貫通孔が形成された基材と、
該基材の貫通孔に配設された貫通ビアと、
該貫通ビアと接続される配線とを備えた基板において、
前記貫通ビアは、前記貫通孔に配置された貫通部と、該貫通部の両端部に設けられ、前記配線が接続される突出部とを有し、
前記突出部は、前記貫通部の寸法よりも幅広の形状とされていることを特徴とする基板。
【請求項4】
前記配線は、外部接続端子を有しており、
前記外部接続端子には、拡散防止膜を設けたことを特徴とする請求項3に記載の基板。
【請求項5】
貫通孔が形成された基材と、該基材の貫通孔に配設された貫通ビアと、該貫通ビアの端部と接続される配線とを備え、
前記貫通ビアは、前記貫通孔に配置された貫通部と、該貫通部の一方の端部に設けられ、前記配線が接続されると共に、前記基材から突出した第1の突出部と、前記貫通部の他方の端部に設けられ、前記基材から突出した第2の突出部とを有し、
前記第1及び第2の突出部が前記貫通部の寸法よりも幅広の形状とされた基板の製造方法であって、
前記貫通ビアを形成する貫通ビア形成工程と、
前記第1の突出部と接続されるよう前記配線を形成する配線形成工程とを含むことを特徴とする基板の製造方法。
【請求項6】
前記貫通ビア形成工程は、
支持体に接着剤により金属箔を貼り付ける金属箔配設工程と、
前記金属箔上に、第1のレジスト層を形成する第1のレジスト層形成工程と、
前記第1のレジスト層上に、前記貫通孔が形成された基材を配置する基材配置工程と、
前記貫通孔に露出された第1のレジスト層を現像液により除去して、前記金属箔を露出すると共に、前記貫通孔の寸法よりも幅広形状となる鍔状空間を形成する鍔状空間形成工程と、
前記基材上に、前記貫通孔を露出すると共に、前記貫通孔の寸法よりも幅広形状となる第1の開口部を有した第2のレジスト層を形成する第2のレジスト層形成工程と、
前記鍔状空間、貫通孔、及び第1の開口部を充填するよう電解めっき法により導電金属膜を形成する導電金属膜形成工程とを有したことを特徴とする請求項5に記載の基板の製造方法。
【請求項7】
前記鍔状空間形成工程後に、前記第1のレジスト層を第1の熱処理により硬化させる第1のレジスト層硬化工程を設けたことを特徴とする請求項6に記載の基板の製造方法。
【請求項8】
前記第2のレジスト層形成工程後、電解めっき法により、前記鍔状空間に露出された前記金属箔に第1の拡散防止膜を形成する第1の拡散防止膜形成工程を設けたことを特徴とする請求項6または7に記載の基板の製造方法。
【請求項9】
前記配線形成工程は、
第2のレジスト層を除去する第2のレジスト層除去工程と、
前記基材上に、前記第1の突出部を露出する第2の開口部を有した絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、
前記配線が形成される絶縁層に、シード層を形成するシード層形成工程とを有しており、
前記絶縁層には、パラジウムを含有させた樹脂を用いることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載の基板の製造方法。
【請求項10】
前記配線は、外部接続端子を有しており、
前記配線形成工程後、前記外部接続端子に、電解めっき法により第2の拡散防止膜を形成する第2の拡散防止膜形成工程を設けたことを特徴とする請求項5乃至9のいずれか1項に記載の基板の製造方法。
【請求項11】
前記第2の拡散防止膜形成工程後に、
少なくとも前記配線及び第2の拡散防止膜を覆うよう耐熱性を有した保護部材を配設する保護部材配設工程と、
該保護部材配設工程後、第2の熱処理により、前記基材から前記接着剤及び支持板を離脱させる支持板離脱工程とを設けたことを特徴とする請求項10に記載の基板の製造方法。
【請求項12】
支持板離脱工程後に、前記金属箔をエッチングにより除去する金属箔除去工程と、
前記第1のレジスト層を除去する第1のレジスト層除去工程と、
該第1のレジスト層除去工程後に、前記保護部材を除去する保護部材除去工程とを設けたことを特徴とする請求項11に記載の基板の製造方法。
【請求項13】
前記第1の拡散防止膜形成工程は、前記金属箔配設工程の直後に行うことを特徴する請求項8乃至12のいずれか1項に記載の基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2006−135174(P2006−135174A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−323939(P2004−323939)
【出願日】平成16年11月8日(2004.11.8)
【出願人】(000190688)新光電気工業株式会社 (1,516)
【Fターム(参考)】