説明

変速機及び定速補機駆動装置

回転速度比無限可変プラネタリボール変速機は、可動インナ(23)及びアウタレース(26)と転がり接触するプラネタリメンバ(15)と、変速機を用いる定速補機駆動システムとを備える。変速機は約0.3及び1.0の比の間で無限に可変である。変速機入力シャフト(11)は、ドライブベルト(B1)により車両のエンジンクランクシャフトのような原動機に接続される。変速機は、入力シャフト(11)と同軸である、少なくとも1つの出力シャフト(22)を備える。プロセサは、クランクシャフトの速度を分析し、それにより、クランクシャフト速度に関係なく一定の出力速度を維持するためにウォームドライブ(90)と接続されたステッパモータ(96)を用いて変速比を調節する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は変速機、及び定速補機駆動装置に関し、同様に、そしてより適切には、インナ及びアウタレースと回転接触する複数のプラネタリ部材と、略定速でエンジン補機を駆動するためのベルト駆動定速補機駆動装置とを有する、回転速度比無限可変プラネタリボール変速機に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のエンジンは、エンジン及び車両の動作に用いられる特定の補機を一般的に備える。そのような補機は、パワーステアリングポンプ、エアーコンディショナコンプレッサ、オルタネータ、オイルポンプ、燃料ポンプ等を含む。これらの補機は一般的にサーペンタインベルトにより駆動される。サーペンタインベルトは、エンジンクランクシャフトと同様にそれぞれの補機上のプーリと係合する。エンジンクランクシャフトは補機を駆動するためのトルクを供給する。
【0003】
ベルトがクランクシャフトによって駆動されると、車両の加減速中におけるエンジン回転速度の変化に必然的にさらされる。言い換えると、補機の動作回転速度はエンジンの回転速度と直接つり合う。エンジン回転速度、特にアイドルよりも速いエンジン回転速度における変化は、それぞれの補機が全てのエンジン回転速度の範囲に渡って申し分なく動作するように設計されるため、補機の不十分な動作となる。これは、効率が回転速度の範囲の多くにおいて最適以下であることを必然的に意味する。それゆえ補機が定速、すなわち最適な速度で駆動されうるように、クランクシャフトから切り離されることが望ましい。
【0004】
従来技術を代表するものは、可変径プーリに取り付けられた固定径プーリは補機に接続された他のベルトを駆動するために用いられる、可変径プーリを駆動する平ベルトを有する可変速度補機駆動装置を公開するクーンに付与された米国特許第4,969,857号明細書(1990年)である。
【0005】
同様に従来技術を代表するものは、エンジン駆動キャリア入力装置と増速プラネタリギアセットとを組み合わせた車両補機駆動アセンブリを開示するマッキントッシュに付与された米国特許第4,305,488号明細書(1981年)である。
【0006】
クーンは、適切に動作するために一斉に動作しなければならないCVTプーリでは多くの構成部品を必要とするという問題に対して著しく複雑な返答を示す。さらに、クーンは補機駆動装置において支配的な駆動装置である、マルチプルリブドベルトと共に動作しない。
【0007】
単純プラネタリボール連続可変変速機は、耐久性を上げるためと同様、補機駆動システムの起こりうる故障状態を減らすことが望ましい。
【0008】
従来技術を代表するものは、1つのレースにおける2つの部品の軸方向距離を選択的に変化させるための制御手段を有する軸方向に離間した2つの部品をそれぞれ備える放射状インナ及びアウタレースと転がり接続するプラネタリ部材を有する形式の連続可変変速機を開示するミルナーに付与された米国特許第6,461,268B1号明細書(2002年)である。
【0009】
必要なものは、自動ロック駆動装置を有する回転速度比無限可変プラネタリボール変速機を用いて略定速でベルト駆動補機を駆動する定速補機駆動装置である。本願発明はこの要求に合致する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本願発明における第1の特徴は、自動ロック駆動装置を有する回転速度比無限可変プラネタリボール変速機を用いて略定速でベルト駆動補機を駆動する、定速補機駆動装置を提供することである。
【0011】
本願発明における他の特徴は、本発明に関する以下の記述および添付された図面により指摘され、あるいは明らかにされる。
【0012】
本願発明は、可動インナ及びアウタレースと回転接触するプラネタリ部材と、変速を用いる定回転速度補機起動システムとを備える回転速度比無限可変プラネタリボール変速機からなる。変速機は約0.3及び1.0という比の間で無限に可変である。変速機入力シャフトは、駆動ベルトにより、車両のエンジンクランクシャフトのような原動力に接続される。変速機は、入力シャフトと同軸である少なくとも一つの出力シャフトを備える。出力プーリは出力シャフトに取り付けられる。ベルトは出力プーリ及び様々なエンジン補機との間に係合される。変速機出力シャフトにおける第2の端部は変速機に取り付けられたエンジン補機に直接接続され得る。プロセサはクランクシャフトの回転速度を分析し、それにより、クランクシャフトの回転速度に係わらず一定の出力回転速度を維持するため、ウォームドライブに接続されたステッパモータを用いて変速比を調節する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本願発明によるシステムは、駆動される補機の寄生的なエネルギーロスを著しく減少する定速補機駆動装置(CSAD)を備える。本システムは、車両の出力トルク及び燃費の改善を含む、車両の性能とドライバビリティを著しく改善する。
【0014】
本システムは、エンジン、及びクランクシャフトの回転速度が連続的に変化するときに略一定の速度でエンジン補機が動作するようにするベルト駆動エンジン補機システムに用いられる無限可変比プラネタリ部材変速機を備える。車両の要求の全てに合致する最低限の回転速度、すなわちオルタネータが必要とされる電流を引き渡し、エアーコンディショナが要求される冷気を届ける最低限の回転速度で補機ベルト駆動装置を維持することにより、本システムはエンジンに加えられる補機トルク負荷を著しく減少させる。これは、車両の推進に利用されるより多くの出力トルクを作り出し、あるいは、定速に車両を維持するに必要なスロットル開度(パワー)を減少させる。最適な状態は、それぞれの補機プーリの直径における相違を考慮すると、最低補機駆動回転速度がクランクシャフト回転速度よりも低いときであると認識される。本発明によるCSADシステムの利点を説明するために、車両の加速度及び燃料消費量が性能の指標となる要素として記述される。
【0015】
定速補機駆動システムの一般的な配置は図1に示される。ドライバプーリ(A)は、内燃(IC)エンジンのクランクシャフトのような原動力に接続される。ICエンジンの例は、本発明によるシステムが駆動装置の回転速度に関して被駆動部材の回転速度を調節あるいは変化させるに望ましい多くの状況において用いられうるため、限定として提供されるものではない。
【0016】
被駆動プーリ(B)は、ここに説明される典型である無限可変変速機1000の入力プーリ100である。第1の無端ベルトB1はプーリ(A)と(B)との間に係合し、それにより二点駆動配列で駆動プーリを被駆動プーリに直接接続する。被駆動プーリ(B)の回転速度は、駆動プーリ(A)の回転速度の変化に応じて変化する。ベルトB1は、マルチプルリブド、V−ベルト、及び歯形を含む、公知のいかなるベルト形式をも備えうる。
【0017】
変速機1000は、第2の無端ベルト(B2)によって、オルタネータ(ALT)、ウォータポンプ(WP)、及びパワーステアリングポンプ(PS)を含むが限定されない被駆動補機に接続される出力プーリ101を経て様々な補機プーリを駆動する。他の補機、すなわちエアーコンディショナ(AC)コンプレッサは変速機1000に直接接続されて示され、それにより詳細な説明の中に説明される変速機の出力シャフトに接続される。他の配列において、ACコンプレッサは変速機に直接取り付けられる必要がなく、他の補機と同様にしてベルトB2と係合し、エンジン上の他の位置に配されうる。
【0018】
ここに公開される駆動装置の配列は、補機の回転速度がクランクシャフトの回転速度と独立して変速機により変更されうるように、クランクシャフトを被駆動補機から切り離す。この方法において補機を切り離すことは、補機及びエンジンの効率を上げる役目を果たす。
【0019】
ベルトテンショナTは、変速機出力から補機へのトルク伝達を促進するため、ベルトB2に張力を掛けるために用いられる。また、テンショナTは、公知の非対称減衰を含む、減衰を備える。
【0020】
ここに説明される変速機機構は、極端に小さく、そして高効率である。設計は、潤滑又は変速機の制御のための加圧油圧回路に対するいかなる要求をも打ち消す。
【0021】
[無限可変比変速機の説明]
図2において、変速機の断面図、及びその二重出力の特徴が示される。変速機1000は、連続可変変速機(CVT)として一般に知られる形式の装置を備える。変速機は、放射状のインナ及びアウタレースと回転接合するプラネタリ部材を備える。それぞれのレースは、軸方向に離間した2つの部品あるいは部位を備える。エンジン回転速度に反応する制御手段は、アウタレースの2つの部品における軸方向離間距離を、そしてこれによりレースと回転接合するプラネタリボール部材の放射方向位置を選択的に変更するために用いられる。プラネタリ部材の放射方向位置における変化は、出力比を、そしてそれゆえに変速機出力シャフトの回転速度を変更する。
【0022】
変速機の入力メンバに加えられるトルクに敏感に反応する手段は、インナレースの2つの部品の距離における補正変化量、及び変速比率を決定するように動作する。トルク反応手段は、プラネタリメンバとレースとの間でやりとりされ、それらの間の境界面(N)に対して直角である力を変化させる。変速機は、公開する全体が参照によりここに編入される、ミルナーに付与された米国特許第6,461,268号明細書においてより完全に説明される。
【0023】
時々、変速装置として、又は無限可変変速機としても参照される、図2に示される変速機は、ハウジング5を備え、その中にはプラネットケージ14が回転自在に取り付けられる。プラネットケージ14は部位14a及び14bを備える。入力シャフト11を備える入力駆動部材は、ベアリング12及びベアリング13上のプラネットケージ14の中に同軸的に取り付けられる。ベアリング13は、ボールベアリング及びニードルベアリングを含むが限定されない、公知のいかなる適したベアリングをも備えうる。スナップリング86は、プラネットケージ部位14bにベアリング12を保持する。圧入リング12aはプラネットケージ部位14aにベアリング12を保持する。プラネットケージ14は、ベアリング46、47上でハウジング5の中に回転自在に取り付けられる。ベアリング(46、47)は、ボールベアリング又はニードルベアリングのような公知のいかなる適合品をも備えうる。スナップリング85は、プラネットケージ部位14bにベアリング46を保持する。
【0024】
プラネットケージ部位14a、14bはシャフト16により互いに接合される。シャフト16は一端が部位14aに圧入されるスタッドを備える。他端は部位14bと協力的に係合して同様に圧入される。
【0025】
シール(76、78)は変速機内にトラクションフルードを封じ込めて、変速機の中に異物が侵入することを防ぐ。
【0026】
部位14aの軸方向円筒延長部位22は、変速機における2つの同軸出力駆動部材又はシャフトを構成する。他の出力シャフト102は部位14bの軸方向延長部位である。出力シャフト22及び102は、それぞれプラネットケージ14に機械的に接続されるため、同じ速度で回転することがわかる。
【0027】
プラネットケージ14は、それによりトルクが入力シャフト11から出力シャフト及びプーリ101へ伝えられる手段である。これを達成するため、プラネットケージ14は、インナレース(23a、23b)とアウタレース(26a、26b)との間の入力シャフト11の軸に関して対称に配される、4つのプラネットフォロワ部材15をさらに備える。それぞれのプラネタリフォロワ部材15は、プラネットフォロワシャフト16上のプラネットケージ14により回転的に支持される。それぞれの部材15は、ニードルベアリング60、あるいはいかなる他の適した公知のベアリングにより、それぞれのシャフト16上に回転的に支持される。それぞれのフォロワ15はそれぞれのプラネタリ部材25の動作に反応してそれぞれのシャフト16に沿って軸方向に動く。図3参照。
【0028】
フォロワ部材15は、それぞれの主軸上で同軸的に取り付けられた2つの円錐台形状により近似される凹弓形状の側面を備える。図7参照。それぞれのフォロワ部材の円錐形状は、フォロワ部材を球状プラネタリ部材25と係合させる有利な手段を提供する。すなわち、弓状凹形状はフォロワ15の表面とプラネタリメンバ25の表面との間に二点接触を提供し、これにより実質的に係合力を低減し、そしてこれにより一点係合と比較して高い負荷の下で耐久性を向上する。
【0029】
次に、回転アセンブリを参照すると、入力シャフト11は、2つのインナレース部品23a及び23bを備える放射状インナレースを備える。部品23aはシャフト11に不可欠な部品として形成され、すなわちシャフト11に圧入される別個の部品から成る。部品23a及び23bは、プラネタリ部材25がその上で回転する、弓状表面27a及び27bをそれぞれ備える。
【0030】
部品23bは調節可能な部材であり、ボール螺子係合を備える螺旋状相互係合手段により、シャフト11に沿って軸方向に移動可能である。図3参照。ボール螺子は、螺子段、すなわち螺旋状溝37及び38を、その中に協働して配される回転要素すなわちボール39と共に備える。図10参照。螺子状溝37及び38及びボール39は公知の螺子係合、例えば部品23b及び入力シャフト11上の”エイジャックス(ajax)”又は”アクメ(acme)”によって代わりに置換されうる。
【0031】
溝37、38のらせん形状における長所により、ある方向への入力シャフト11及び部品23bの相対的な回転は、部品23bを部品23aに向けて軸方向へ変位するようにする。反対方向への部品23bと入力シャフト11との間の相対的な回転があるインナレースにおける、2つの部品23a、23bの軸方向離間が生じる。
【0032】
部品23bは、螺旋状相互係合手段バイアス部材40によりプラネタリ部材25と連続的に軽接触して保持される。バイアス部材40はねじりばねから成り、部材41でシャフト11上のストッパと係合する端部と、部品23bと係合する他端とを有する。ばね40は、部品23bがシャフト11上に、そして軸方向に沿って連続的に付勢され、これによりプラネタリ部材25と部品23bが連続的な係合をするように、連続的な加圧の下にある。
【0033】
アウタレース26は軸方向に分離可能なレース部品26a、26bから成る。アウタレース26は、軸方向に延びる円筒部位42を有する部品26aを備え、その中で第2の放射状アウタレース部位26bは回転的に係合される。部品26a及び26bは、螺旋状相互係合手段、つまりレース部品の軸方向距離を選択的に変更するための手段を備える連係動作により回転的に接続される。すなわち、円筒形部材42のインナ表面は螺旋状溝43を有する。放射状アウタレース部位26bは調節部材であり、その円筒状の外面に螺旋状溝44を有する。回転係合を有する回転要素、すなわちボール48は、アウタレース部品26bが部位42に対して回転するようにする溝43と溝44との間に配設される。溝43、溝44、及びボール48はボールネジを共に形成する。溝43、44は、比率変更ウォームギアが過度に移動することなく、両端の間で時宜を得た比率変更を行うに充分な粗いピッチを有するが、図9参照、その一方で接触状態が容易にレースを離すことを強いるほど粗くはない。溝43、44及び48は”エイジャックス(ajax)”又は”アクメ(acme)”螺子を含む、螺合と置き換えられ得る。完全な比率変更をもたらすため、部品26aに関するアウタレース部品26bの角運動又は回転は約150°である。
【0034】
プラネタリ部材25はレース部材の回転軌道に沿って回転する。インナレース部品23a、23b、及びアウタレース部品26a、26bの回転軌道は、それぞれ27a、27b及び28a、28bとして識別され、断面図において、その半径がそれぞれ球形のプラネタリ部材25の半径(RS)よりもわずかに大きい、部分円弓状面を備える。
【0035】
それぞれのプラネタリ部材25と軌道27a、27b、28a、28bとの間の半径における違いは、それぞれの部材25とそれぞれの軌道との間の理論上点係合となる。表面27a及び27bの曲率半径は、望ましい比率変化の割合を与えるように選択され、部材25はそのような比率変化の間、放射状に動く。
【0036】
部材25及び表面27a、27b、28a、28bとの間の接触面は、回転接触する2つの要素との間の流体において発生する力から生じるスピンロスと呼ばれるものを避けるため、大きすぎるべきではない。部品23aと23bとの間に設けられるものは、部材25及びインナ若しくはアウタレース間で循環するトラクションフルードのための戻り流路を提供するギャラリ70である。
【0037】
アクチュエータ及びウォームドライブが動作する間、2つのアウタレース部品26a、26bの軸方向への接近は、プラネタリ部材25に圧力を加え、そしてこれにより入力シャフト11の方向へ放射方向内側にこれらが動くようにし、これにより、2つのインナレース部品23a、23bが離れるように付勢することによって、プラネタリ部材の放射方向位置を調節する。これは、変速機の出力比を変更する。ねじりばね40はレース部品23bが部材25と連続的に係合することを確実にする。もちろん、アウタレース部品26a及び26bもまた離れるように動き、これによりプラネタリ部材を入力シャフト11から放射方向に離れて動くようにし、これにより、部品23a及び23bをトルク反応手段の動作を通じて互いに軸方向に動くようにする。
【0038】
レース部品26aは、比率変更のために軸X−Xに平行な軸方向へ動く間、ハウジング5内の刻み目の中で回転する。軸X−Xは、入力シャフト11、インナ及びアウタレース23、26、出力シャフト22、102を含む変速機の回転の共通軸であり、同様に球状プラネタリ部材25の軌道の中心である。レース部材26bは、ハウジング5に対する部品26bの回転を妨げるような方法であるが、部品26aが回転するとき部品26aに接離するよう部品26bが軸方向に動作するという方法で、ハウジング5と係合する。
【0039】
変速機は、トルク反応機構の動作に基づき、固有のワンウェイクラッチ動作を有する。慣性トルク成分が摩擦及び負荷トルクを克服するに充分である高減速比の間、通常出力は変速機の中で駆動装置となる。これは、インナレース23bのクランプ力が減らされることを引き起こし、オーバーラン状況となる。
【0040】
ハウジング5は、断面においてやや長方形の形状から成る。スタッド71はハウジング側面72及びハウジング側面73をハウジング5とナット74を用いて接続する。図8参照。ハウジング5の外表面から延びる冷却フィン(CF)は変速機及びトラクションフルードを冷やすために用いられる。
【0041】
ハウジング5は変速機のためのトラクションフルードを受け、そして貯める リザーバー75を備える。トラクションフルードシステムは加圧されず、その代わりに周囲の圧力状況で動作する。ケージ14はリザーバー75に含まれるトラクションフルード内に部分的に浸水して回転する。トラクションフルードは動作の間、変速機が回転する部位に掻き揚げられる。トラクションフルードはプラネタリ部材又はボール及びレース表面との間における必須の摩擦係数を提供する。フルードは、プラネタリ部材の周囲を流れ、そしてギャップ77を通じてアウタレース及びギャップ70を通じてインナレースから排出される。トラクションフルードは変速機を冷却する。
【0042】
トラクションフルードはSantotrac(米国登録商標) 50、又はSantotrac(米国登録商標) 2500を含む、この仕事に適した公知のいかなるものをも備えうる。フルードは、中から高油膜強度が望まれる場所で用いられる、低粘度合成炭化水素ベースのトラクションフルードである。フルードは、ミズーリ州 63301 セントチャールズ、 ガバナー ドライブ 8のフィンデット コーポレーション(Findett Corporation)から入手できる。
【0043】
ハウジング5はエンジンに取り付けるための手段を備える。図11参照。
【0044】
この説明は自動車向けの定速補機駆動システムを含むが、本発明による変速機は、駆動及び被駆動器具との間に設けられる変速機を必要とするいかなる適用品にも用いられ得る。これらの場合においては、駆動装置はベルト及びプーリによって同様に変速機の入力シャフト11に直接接続される。本発明による変速機は、例えば、そして限定するものではなく、変速機のような車両又はモータサイクルの動力伝達装置の適用品、同様にスラリーポンプ、ウォータポンプ、エアー及びガスコンプレッサ、HVAC、空調機器、バルク材輸送ポンプ等において用いられ得る。それぞれの場合において、機器は電気モータあるいは内燃エンジンといった一次駆動装置によって駆動される。変速機は、モータ又はエンジンと被駆動機器又は動力伝達装置との間に設けられる。変速機の連続可変の特徴は、被駆動機器の速度を無限及び正確に速度調節する。本発明による変速機は、歯車形式の変速機と比較して、駆動システムの要求に対して速度比の最大限幅広い範囲を提案するという有利な点を提供する。さらに、変速機の二重出力の特徴は、機器の2つの部品が単駆動装置を用いるときの単変速機により駆動されるようにする。ベルトが変速機出力で駆動されるならば、被駆動機器の複数の部品が異なる回転速度で駆動されうる。
【0045】
[動作の詳細]
動作において、入力シャフト11はプーリ100と係合するベルトB1によって駆動される。入力シャフト11の回転は、インナレース23を回転させ、そしてインナレース23と共に表面27a及び27b上に、回転接触によって、アウタレース26の曲面28a及び28b上で回転するプラネタリ部材25を運ばせる。プラネタリ部材25は、放射状インナ及び放射状アウタレース23、26の曲面27a、27b及び28a、28bとの接触によりそれぞれ拘束される。インナレース部品23aはシャフト11に関して適切な位置に固定されるため、球状部材25の全ての放射方向及び軸方向の動作は、部品23aに関しそして部品23aによって決定される。それゆえに、それぞれの部材25の中心によって辿られる小道は、表面27aの弓形状と一致する曲線を描く。
【0046】
この機構は、固定されたレース部品23aに関して可動インナレース部品23bの回転及び軸方向動作を補正するトルク反応手段として動作する。トルク反応手段は、放射状インナレース23とプラネタリ部材25との間の駆動力の伝達により及ぼされる力に反応するために動く、バイアス部材40と、螺旋状相互係合手段37、38、39とを備える。トルク反応手段は、インナレース23という部品の離間における補正された変化の決定、そしてこれによる機器の変速比の決定、及びプラネタリ部材25とレースとの間に取り交わされ、それらの間の境界面に対して垂直である力の変化に対して反応する。
【0047】
言い換えると、トルク反応螺旋状相互嵌合手段は、直接円周方向力、及び円周方向成分を有する軸力に反応する。軸力の円周方向成分は、螺旋状相互嵌合が反応する直接円周方向力からの符号に対して、実質的に等しく、そして逆である。これは、変速機の変速比を維持あるいは変化させるために、アウタレースにおける2つの軸方向に離間した部品の軸方向離間距離を選択的に変化させる制御手段に加えられるため必要な力を最小化する。
【0048】
それぞれのプラネタリ部材25は、フォロワ部材15と回転的に係合する。部材25のプラネタリ動作はフォロワ部材15に伝えられ、そしてシャフト16を介して、出力シャフト22及び102へ順に接続されるプラネットケージ14に伝えられる。部材25は、変速機の変速比変化の間、シャフト11に対して放射方向と軸方向の両方向に動作するため、それぞれのフォロワ部材15は、それぞれの部材25との適切な接触がそれぞれの動作に関する全ての範囲で維持されるように、軸X−Xに対して平行方向へベアリング60上でわずかに軸方向動作が可能である。
【0049】
変速機の比率変化は、放射状アウタレース部品26a、26bの相対的な接近または離間における変化によってもたらされる。これは、ウォームドライブ90によるアウタレース部品26aの特定の方向、又は他の方向への回転によって引き起こされる。アウタレース部品26aの回転は、インナレース23に向けて内側にプラネタリ部材25を放射方向に付勢する、プラネタリ部材25に加えられる、より大きい又はより小さい力の原因となる。2つのアウタレース部品26a、26bが接近すると、プラネタリ部材25に及ぼされる力は増加する。インナレース23a、23bに加えられる放射方向内側への力は、溝37、38内のボール39の動作を通じてシャフト11に関しレース部品23bの相対的な回転により引き起こされる離間をするようにそれらを付勢する。
【0050】
レース部品23bは、有限の円弧上に渡る相対的な動作がプラネタリ部材25により加えられる圧力を補正調節するために行われるときの一時的な変化だけでなく、レース部品23aと同じ回転速度で回転する。より適切には、駆動装置における意図された方向へのシャフト11の回転は、レース部品23b及びドライブシャフト11による螺旋状相互係合に働く力が、レース部品23bとプラネタリ部材25との間の反力と一致するまで、レースとプラネタリ部材25との間の回転接触におけるいかなる遊びも取り除かれるように、引きずられることによって抵抗されたとき、レース部品23bが軸方向に部品23aへ接近するようにする。この点では、レース部品23aに関するレース部品23bのさらなる軸方向変位は取り入れられない。
【0051】
変速比は、レース部品26a及び、次にプラネタリ部材25の放射状位置により決定される。インナレース螺子37、38及びボール39の機能は、特定の範囲内にある点に接触するプラネタリ部材25の接線方向(けん引)力(n/f)に対して垂直な比を維持するためのものである。比は、効率、トルク容量及びユニットの寿命を低下させうる、必要とされるよりも著しく大きな垂直抗力(N)が加えられるほど大きくないが、過度のスリップが起きない(部分的な潤滑において少なくともn/f=10及び完全流体潤滑に対して2倍まで)ことを保証するほど十分大きくなければならない。
【0052】
球状プラネタリ部材25の形状は、この役目に十分に適しているが、それは、そのようなプラネタリ部材が、図2の平面(y方向)におけるレースによって加えられた4つの周辺接触放射状”絞り出し”力、及び図の平面に対して垂直(z方向)である部材中心を介する駆動力の働きの下で平衡状態にあって、ここに示すように、y/zが接触点が位置する周辺のどこであろうと同じ値を有するためである。これは、インナ及びアウタレースy/z値が変速機のいかなる比率設定に対しても等しいことを意味する。インナレース23b上で動作するねじりばね40は、トルクがゼロから増加するように働くトルク反応機構に対して十分な接触圧が常にあることを保証するために十分な予負荷を与える。
【0053】
端部72及び73を有するハウジング5は、その全体に、入力及び出力シャフト及びウォームドライブを除く可変変速ユニットを含み、全体のパッケージを非常にコンパクトにする。一方、本発明は例えば定速補機駆動装置のための変速機に非常に適している。補機ベルト駆動システムにおいて用いるため、変速機1000からの出力は、出力シャフト22にマルチプルリブドプーリを備える。他の出力シャフト102は、シャフト22と反対へ同軸的に延びる。シャフト102は、エアーコンディショナコンプレッサといった補機に直接接続される。図11参照。変速機の組合せ、すなわち設置ブラケット及び取り付けられた補機は、車両のエンジンの1つのユニットとして設置可能な完全なアセンブリから成る。もちろん、エアーコンディショナコンプレッサ(A/C)は例示としてのみ提案され、パワーステアリングポンプ、オルタネータ、フューエルポンプ、オイルポンプ、ウォータポンプ、同様の他の補機に限定することなく含む、いかなる他の補機もが同様にして変速機に取り付けられ得る。
【0054】
入力及び出力部材は反転されたそれら固有の機能を有し、すなわち、入力はシャフト22を通じて受け入れられ、出力はシャフト11を介して送り出されることが記される。これは、入力トルクよりも出力トルクが増えることになる。他方、変速機は回転トルクの伝達方向のどちらにも動作しうる。
【0055】
図3に示すレース形状において、部材25とインナレースウェイ23との間における回転接触半径(R1)は相対的に大きく、部材25とアウタレースウェイ26との間における接触半径(R3)は相対的に小さい。この形状において、入力シャフト11と出力シャフト22、102との間の変速比は約1.0である。本明細書のいずれかに説明されるように、回転接触半径は部品26a及び26bの相対位置によって制御される。部品26bの軸方向位置はウォームドライブ90によって制御される。図9参照。部品26aのウォームドライブ90の動作は、時計方向又は反時計方向のどちらにもシャフト11に対して部分的に回転する部品26aにより、部品26bを軸方向に動かす。
【0056】
図4を参照すると、図3に示されるものから反対方向へウォームドライブ90が動作することにより、レース部品26bは、部材25が放射方向内側に向けて動くことを強制されるように部品26aが回転するとき、部品26aに向けて軸方向へ動く。部材25の動作は、部品23bに支持されるねじりばね40の動作によって引き起こされる、インナレース部品23bの軸方向への接近によって保証される。この構成では、部材25とインナレース23との間の回転接触半径(R2)は相対的に小さく、そして部材25とアウタレース26との間の接触半径(R4)は相対的に大きい。この構成では、入力シャフト11と出力シャフト22、102との間の変速比は約0.3である。
【0057】
インナレース23aは動かないため、部材25は面27a上で回転し、これにより面27aの輪郭に沿う。部材25それぞれの中心は、比が図3から図4へ変えられるとき一斉に放射方向内側及び軸方向へ移動しながら、ほぼ方向D2へ動く。
【0058】
入力/出力シャフトはまた、入力100及び出力101プーリの相対的な直径を条件とし、これにより本発明によるシステムに可変容易性という他の特性を加える。例えば、出力プーリ101の直径は補機プーリそれぞれの直径と協働するために組み合わされる。本システムにおいてそれぞれのプーリの直径を適切に選択することは、望ましい回転速度が、対応するエンジンクランクシャフトの回転速度に対して補機ごとに認識されるようにする。異なるプーリ比は、変速機の無限に変化しうる特性によって拡張される。
【0059】
図5はシャフト及びレースの断面斜視図である。インナレース23及びアウタレース26が示される。インナレース部品23bは、ボール螺子(37、38、39)上の入力シャフト11に関して回転することにより方向±Dへ動く。アウタレース部品26bは、ボール螺子43、44、48上で方向Rへアウタレース部品26aが回転するという長所により、同様に方向±Dへ動く。図10参照。流体ギャラリ77は、ケージ及びレース空間を出てリザーバー75に戻るための、循環するトラクションフルードのための小道を提供する。変速機の回転軸は、X−Xにより記される。
【0060】
図6はケージの部分断面図である。ケージ14はケージ部位14a及びケージ部位14bを備える。フォロワブラケット80はケージ14に関して対称に設けられる。それぞれのシャフト16はブラケット80に接続され、そしてそれによりケージ14に接続される。穴81に設けられるドエルピン84は、ケージ部位14a及び14bと適切に並べられるために用いられる。プラネタリ部材25はそれぞれのスペース83内で回転する。スペース83は、フォロワブラケット80の間でケージ14に関して対称に設けられる。スナップリング86は穴96の部位14bと係合する。出力シャフト22及び102はケージ部位14a及び14bからそれぞれ延びる。
【0061】
図7はフォロワアセンブリの断面図である。フォロワ15は、次々に接合される2つの円錐台形によって近似される断面を有する弓形形状を備える。これは、部材25と係合する、半径A1及びA2を有する実質的な凹断面形状となる。半径A1は半径A2以上である。この形状はそれぞれのボール25及びフォロワ15との2点接触を与えるため、有利である。これは、トルク伝達装置において改良された効率と精度を提供する。また、それは回転摩擦損失を著しく増加させることなく、1点から2点へ負荷を減少させる。比が変化するにつれてそれぞれの部材25について行くために、フォロワ15はシャフト16に沿ってニードルベアリング60上で方向Mへわずかに軸方向に動くことが出来る。ニードルベアリング60はシャフト16上の肩部61、62との間に収容される。ベアリング60を収容するための肩部61、62は同様に公知であるスナップリングを備える。フォロワ15はシャフト16上で軸方向に動かされる。
【0062】
図8はハウジングとアウタレースの詳細である。ハウジング5はセクション72、73を備える。アウタレース部品26bはダエル26cと共に示される。ダエル26cはハウジングセクション72の穴と係合する。レース部品26bは、アウタレース26aがウォームドライブ90により回転されるとき、ダエル26c上で(軸X−Xに関する)軸方向に自由に動作可能である。ダエル26cは部品26aが回転するとき、アウタレース部品26bが回転することを防ぐ。
【0063】
スタッド71及びナット74はハウジングセクション72及び73を共に保持する。冷却フィンCFはハウジング5の外表面に取り付けられ、変速機からの熱を発散させる。
【0064】
図9はレース駆動装置の詳細である。ウォームドライブ90は公知の方法、例えばスタッド、ボルト、又は螺子を用いてハウジング5に取り付けられる。ウォームドライブ90はDCステッパモータ96を備える。一例として、また限定するものでなく、適したステッパモータは、LINエンジニアリング(LIN Engineering)、モデル番号4218L−01である。ステップモータはwww.linengineering.com/ourproducts/4218.htmにおいて参照されうる。公知の他のステッパモータが同様に用いられ得る。ステッパモータコントローラ97は同様に公知であり、LINエンジニアリング又は他の適した供給者から入手されうる。
【0065】
スプロケット91はモータ96の出力シャフトに接続される。一例として、スプロケット91は30の歯と28.65mmの有効径とを備える。協働するスプロケット92はウォームドライブピニオン94に取り付けられる。一例として、スプロケット92は15の歯と14.32mmの有効径を有する。一方、限定するものでない例示において、駆動比は2:1である。歯付きベルトB3はスプロケット91及び92との間に掛け回され、135mmの全ピッチ長に渡って45の歯と3mmのピッチを備える。
【0066】
ウォームギア93はドライブピニオン94へ機械加工される。協働するウォームギアトラック95はアウタレース品26aに機械加工される。典型的なウォームギアセットは、www.wmberg.comにおけるW.M.ベルグ(W.M.Berg)の在庫番号WCS−7Sから入手可能である。例えば、ウォーム93は12.0mmの有効径、3.14159mmのリード、4.75°のリード角、及び14.5°の圧力角を有する一条螺子からなる。ウォームギア95の有効径は88mmで、88の歯を備える。このように、測定基準は1.0である。ねじれ角は4.75°であり、圧力角は14.5°、円ピッチは3.14159mmである。ウォームギアセットの中心間距離は50.00mm((88+12)の1/2)であり、比は88:1である。
【0067】
摩擦成分は、ピニオン94とハウジング5のベアリングとの間に造られる。すなわちピニオン94は、ハウジング5内にスラストワッシャ99を備える摩擦部材と軸方向に係合する。図2参照。スラストワッシャ99は、ピニオン94との係合面上において摩擦係数を有する。ワッシャ99とピニオン94との間の係合により生成される摩擦力は、動作の間、ピニオンの回転を妨げるが、より適切には、例えばエンジン回転速度が安定状態であってそれにより変速機動作状況が安定状態である間に、ウォーム、そしてそれによりアウタレースが動かないようにされ、そしてそれによりレース部品の軸方向変位が制限されることが望まれるときには、摩擦力がピニオンの回転を防ぐ。そのような安定状態において、モータ96は動作が停止される。スラストワッシャ99にたいする摩擦に対抗する面はアルミニウムハウジング5である。
【0068】
スラストワッシャ99は鋼鉄からなる。鋼鉄インサート上にはコーティング、又はオーバーモールドされた摩擦面を備える。
【0069】
グリース又は軽油が非コーティング鋼鉄スラストワッシャに用いられ得る。この場合、鋼鉄のみからなるワッシャの摩擦係数は約0.9から1.1である。鋼鉄の摩擦係数以下に摩擦係数を減らすことが必要である場合、以下の熱可塑性物質が用いられる(一例として、及び限定するものではない):アーレン AE 4200(Arlen AE 4200)(三井石油化学工業(Mitsui Petrochemical))、ルブリコンプ(Lubricomp) 189(LNP エンジニアード プラスチックス(LNP Engineered Plastics)。熱可塑性物質の摩擦係数は、約0.06から1.0である。オイル又はグリースは熱可塑性プラスチックと共に用いられない。
【0070】
鋼鉄の摩擦係数以上に摩擦係数を増やすことが必要である場合、以下の熱可塑性物質が用いられる(一例として、及び限定するものではない):ルブリロイ(Lubriloy) RL (LNP エンジニアード プラスチックス(LNP Engineered Plastics)、TEP 642(トムソン インダストリーズ(Thomson Industries)。これらの物質を用いた摩擦係数は、約0.14から1.20である。オイル又はグリースはこれらの熱可塑性プラスチックと共に用いられない。
【0071】
上述の熱可塑性プラスチックのいずれかが鋼鉄ワッシャインサート上にモールドされ、又は鋼鉄インサートなしで用いられ得る。
【0072】
説明された機械的及び摩擦的構成は、モータ96が動作していないときに、ウォームドライブの自動ロックに帰着する。モータ96により提供されるトルクは、ワッシャ99とピニオン94との間の摩擦力、及び部材25の径方向の力に打ち勝ち、これによりアウタレース部品26aの回転を起こすに十分である必要のみがある。一旦アウタレースが望ましい位置に動かされ、それゆえに変速機の出力比は動かされ、モータ96は動作を停止される。ウォームドライブの摩擦特性は、その後、自動ロックピニオンの動作によりアウタレース26aのさらなる回転(及び軸方向動作)を防止する。
【0073】
図10は変速機の断面図である。図2及び図9を参照すると、インナボール螺子は協働する螺子溝37及び38を、その中に協同的に設けられるボール39と共に備える。例えば、限定する意図でなく、ボール螺子は18mmの有効径、9.57mmのリード、及び2.65mmのボール直径を備える。らせん角度は9.61°である。ボール螺子は3つの始点を備える。始点あたりのボールの数は、111ボールの全数に対して37である。複数のボールに渡る軸方向長さは21.5mmである。
【0074】
この明細書のいずれかに説明されるように、アウタレース部品26bは、ボール螺子43、44、48上で方向Rへアウタレース部品26aの中で回転することにより方向Dへ動く。図5参照。ボール螺子は、107mmの有効径、16.01mmのリード、及び3.00mmのボール直径を有する。らせん角度は2.73°であり、4つの始点を有する。始点あたりのボール数は15である。ボール螺子のボールの総数は60である。複数のボールに渡る軸方向長さは8.4mmである。
【0075】
ピニオン94はハウジング5内に係合される。モータ96は、スタッド、ボルト、又はスクリューといった公知の方法によりハウジング5に直接取り付けられる。トラクションフルードによる跳ね掛け潤滑はプラネットケージ14の回転により双方のボール螺子に提供される。
【0076】
図11は二連実施形態の断面図である。この例示の配列において、エアーコンディショナコンプレッサACは変速機1000に直接連結される。ACの入力クラッチは出力シャフト102に直接接続される。図12参照。公知の、つまり例えば、ボルト、スタッド、又はピンといったファスナ200は、変速機1000のハウジング5にACを結合するために用いられる。ファスナ201はACをエンジンブロックへ取り付ける。ファスナ201はスタッド、ボルト、又は螺子、又は他の公知の適したファスナからなる。
【0077】
本実施形態において図10に示されるダストカバー103は、AC入力クラッチがシャフト102へ直接接続されるようにするために、変速機から取り外される。
【0078】
ダストカバー1001は、異物からベルトB3を保護する。
【0079】
図12は二連実施形態の断面図である。変速機1000の大部分は、ケージ部位14b及びシャフト102を除き、この図から削除される。ケージ部位14bのシャフト102はエアーコンディショナコンプレッサ入力クラッチACCに直接接続されて示される。エアーコンディショナコンプレッサは出力シャフト102と同じ回転速度で動作する。しかしながら、エアーコンディショナコンプレッサは被駆動補機と同じ回転速度で動作する必要はない。ACコンプレッサの回転速度は、クランクシャフトプーリA及び変速機入力プーリ100の直径と変速比との作用である。したがって、図示されるように直接接続されるコンプレッサの回転速度は、入力プーリ100の直径によりある程度決定される。他方、図1に示す他の補機は、それぞれの補機プーリの直径に従って、エアーコンディショナコンプレッサ回転速度とは異なる又は同じである望ましい補機回転速度をその直径が与えるように選択された、出力プーリ101により駆動される。したがって、二連補機配列は2つの独立した補機回転速度を与える。ある回転速度は、出力シャフト102の補機回転速度であり、もう一つの回転速度は、プーリ101と様々な独立補機プーリの直径との間におけるプーリ比の作用である。これは、システムの最適化に広い可変性を提供する。
【0080】
図13は本制御システムにおけるブロック図である。制御機器及びソフトウェアはステッパモータ制御マイクロプロセサ98(A)と、マイクロプロセサメモリに内在するソフトウェアとを備える。マイクロプロセサメモリに内在するソフトウェアは、比例作動(PD)制御スキーム(B)を備える。また、ソフトウェアにより用いられるためにメモリ内に蓄えられるものは、望ましい補機回転速度(C)である。マイクロプロセサ98はクランクシャフト回転速度センサ及び補機回転速度センサからの信号を受信する。
【0081】
比例作動制御は効果的かつ単純な制御計画を実行する。ソフトウェアは、望ましい補機回転速度(C)と正確な補機回転速度(フィードバックループにより得られる)との間の誤差を算出する。それは、望ましい補機回転速度と正確な補機回転速度との間における算出された誤差を得、比例定数及び差動定数を用いてそれを測る。望ましい補機回転速度と正確な補機回転速度との間の誤差があるならば、誤差信号が生成されてステッパモータドライバ97に送信され、補機回転速度が望ましい回転速度とより密接につり合うようにステッパモータ96が変速比を調節する。正確な補機回転速度が望ましい補機回転速度と等しくなるとき、誤差信号は存在せず、ステッパモータは動作を停止する。いずれかに説明されたように、自動ロックウォームギア駆動装置及びアウタレースは、ステッパモータが動作を停止する間、変速機が比を変えることを防ぐ。ステッパモータは12V又は42Vシステム(D)により駆動される。
【0082】
システムの性能の詳細
車両シミュレーションソフトウェア、例えばガンマ・テクノロジーズ(Gamma Technologies Inc.)からのGT−Drive(使用商標)を用いると、本発明によるCSADシステムの利点を定めることか可能である。以下の典型的な考察は、2.0Lエンジン及び5速マニュアル変速機を有するフォード フォーカス(Ford Focus(使用商標))の性能をシミュレーションすることに関係する。
【0083】
変速機効率のマップは以下の通りである。


効率は%であり、回転速度はRPMであり、トルクはN/mである。
【0084】
本発明によるシステムを用いた車両の著しく改善された加速性能が図14に示される。図14は2つの例となる補機回転速度との間における車両の加速度性能の差を示す。曲線(B)は、先行技術による非対称ベルト駆動システム(ABDS)を用いた先行技術のエンジン性能を示す。先行技術によるシステムにおいて、補機は1本のベルトによりクランクシャフトに直接接続されるため、補機駆動装置回転速度はエンジンクランクシャフトの回転速度に直接比例する。比較例によると、変速機出力プーリ101が本発明によるシステムを用いて約885RPM(曲線(A))の定回転速度で動作するとき、0から96.6km/h(60MPH)までの加速時間において約4.0秒の改善が認められる。885RPMは、オルタネータがその定格電流の約70%を発電する、エンジンのアイドル回転速度である。補機が2000RPM(曲線(C))の定回転速度、すなわちオルタネータが定格の約100%を発電する最低回転速度で動作するとき、0から96.6km/hまでの経過時間の改善は約4.0秒よりもちょうどわずかに少ない。いずれの場合(A又はC)においても、一定の回転速度で又はエンジンクランクシャフトの回転速度よりも低い速度で補機を駆動することは、補機を駆動するために用いられる駆動軸にさらなるトルクを与えることにより、著しく車両の性能を改善する。
【0085】
図15は、変速機がギアをシフトするときエンジン回転速度は連続的に変化するが、補機の回転速度は本発明によるCSADシステムを用いて実質的に一定に保たれることを示したグラフである。すなわち、シャフト22及び102の回転速度は、基本的に2つのエンジン動作状況、すなわちアイドリングを超える回転速度、及びアイドリングでのエンジン回転速度を備えるエンジン動作状況に対して、クランクシャフトの動作回転速度の範囲に渡って実質的に一定である。パワーステアリングポンプ(PS)、エアーコンディショナ(AC)コンプレッサ、オルタネータ(ALT)及びウォータポンプ(WP)全ては、オルタネータの回転速度が他の補機の回転速度より相対的に高いにもかかわらず、2つの動作状況のそれぞれにおいて実質的に一定の回転速度で動作する。図15において示される回転速度は、駆動装置の相対的な動作特性の例示としてのみ提供され、システムの補機回転速度を限定するものとして提供されない。
【0086】
本発明のシステムを先行技術と対比すると、図16は、クランクシャフトに接続される固定比補機駆動装置を有する先行技術によるシステムにおける回転速度のふるまいを示す。補機の回転速度(B)、(C)、及び(D)は、補機駆動装置がベルトによりクランクシャフトへ直接接続されるため、クランクシャフトの回転速度(A)に直接比例する。この先行技術の動作形態は、それぞれの補機はクランクシャフトにより引き起こされる広い速度範囲に渡って申し分なく動作することが可能でなければならないため、効率が悪い。
【0087】
図17は、補機駆動装置における一定の回転速度のふるまいを維持するための、変速機における典型的なギア比変化を示す。
【0088】
典型的な燃費の改善は他の補機回転速度に対して示される。

【0089】
”%”値は、AC(エアーコンディショナ)及びAlt(オルタネータ)が動作している時間の割合を示す。例えば、AC100%及びAlt100%である1400RPMにおける市街地サイクルに対し、MPGにおける%の増加は約11%であることがわかる。高速サイクルに対しても同様に%の増加は約11%である。
【0090】
図示される分析は、以下の効果を伴い、5.3L SUVエンジンにおいて成し遂げられる。

【0091】
下の表1は、2.0リッターエンジンに対して図18に示される欧州ドライブサイクルに関する燃料節約において予想される改善を示す。表1は、約90%と推定される変速機のトルク伝達効率を考慮する。しかしながら、変速機の効率は、補機の回転速度が約2000RPMに制御されるのであれば、推定される燃料節約量を実現するために、約85%より高ければ十分である。オルタネータは最大効率を実現するため、約5000RPM+で連続的に動作する。システムは、補機の回転速度が約850RPMに設定されるのであれば、低変速機効率(<85%)を許容することが出来る。本発明のシステムにおける先行技術に対する改善は、表2に示される。
【0092】
【表1】

【0093】
【表2】

【0094】
さらに、高速道路で体験されるような一定速度のドライブの下で、著しい燃料削減がまた同様に実現される。これは、本発明のCSAD変速機の効率が約85%に想定される、図3に示される。もちろん、効率が変化するとき、一定速度での燃料削減がなされる。
【0095】
【表3】

【0096】
補機は実質的に一定速度で駆動されるため、エアーコンディショナコンプレッサ及びオルタネータといった補機は、エンジンクランクシャフト回転速度の全体の範囲に渡って良好な性能を有するように設計されるよりも、選択された一定回転速度で最も効果的であるように設計される。さらに、流体パワーステアリングユニットの寄生損失は、低回転速度で動かされることによって、先行技術より優れて本発明のシステムにおいて最小化される。
【0097】
ここに本発明の複数の実施形態が説明されたが、記載された発明の範囲と精神から逸脱することなく、変形が各部の構造と関係に施されることは、当業者にとって自明である。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】定速補機駆動システムの概略図である。
【図2】変速機の断面図である。
【図3】最大駆動比を示すレースの部分断面図である。
【図4】最大駆動比を示すレースの部分断面図である。
【図5】レースの部分断面図である。
【図6】ケージの部分断面図である。
【図7】フォロワアセンブリの断面図である。
【図8】ハウジング及びアウタレースの詳細図である。
【図9】アウタレース駆動装置の詳細図である。
【図10】変速機の断面図である。
【図11】二連実施形態の斜視図である。
【図12】二連実施形態の部分斜視図である。
【図13】制御システムのブロック図である。
【図14】改善された車両の性能を示したグラフである。
【図15】クランクシャフト速度と比較した補機速度を示したグラフである。
【図16】比例駆動する公知技術のシステムにおけるクランクシャフト速度と比較した補機速度を示したグラフである。
【図17】変速機の速度比を示したグラフである。
【図18】典型的な欧州ドライブサイクルを示したグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力及び出力駆動部材と、
放射状インナ及びアウタレースと、
前記放射状インナ及びアウタレースと回転接触するプラネタリ部材と、
前記インナレース及び前記アウタレースは、互いに回転し相対的に軸方向へ動作可能であるように接続される軸方向に離間する2つの部品をそれぞれ備え、
複数の前記レースのうちの一つにおける前記軸方向に離間する2つの部品の軸方向離間距離を、及びこれによりそれと共に回転接触する前記プラネタリ部材の放射方向位置を選択的に変化させ、調節部材及び、前記調節部材の相対的な回転動作が前記調節部材の相対的な軸方向変位となるように前記調節部材に相互接合する螺旋状相互係合手段を備える手段と、
変速機の2つの駆動力伝達部材の間に掛けられるトルクに反応し、他のレースの部品の離間距離における補正値を、そしてこれにより変速機の変速比を決定するため、及び複数の前記レースとプラネタリ部材との間の境界面に対して垂直な前記レースとプラネタリ部材との間で交換される力を変化させるために動作するトルク反応手段とを備える変速機と、
前記調節部材と係合するウォームギア及び前記ウォームギアと係合する摩擦部材を備える自動ロック駆動装置と係合する駆動モータと、
前記自動ロック駆動装置は、前記駆動モータに電力が与えられていないときに前記調節部材の回転動作を防止し、
駆動装置及び前記入力駆動部材に直接接続する第1の無端部材と、
前記出力駆動部材の第1の端部に接続される第1の補機と、
前記出力駆動部材と係合する第2の無端部材により駆動される第2の補機とを備える定回転速度補機駆動システム。
【請求項2】
前記他のレースは放射状インナレースであり、
前記放射状インナレースの一部は第2の螺旋状相互係合手段によりシャフト上に運ばれ、
前記放射状インナレースの前記2つの部品における相対的な離間距離を決定するための前記トルク反応手段は、バイアス部材と、前記放射状インナレース及び前記プラネタリ部材との間の駆動力の伝達により掛けられる力に反応するように動作する前記第2の螺旋状相互係合手段とを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第2の螺旋状相互係合手段は、直接円周方向力及び円周方向成分を有する軸力に反応し、前記軸力の円周方向成分は、前記変速機の変速比を維持又は変更する前記インナレースの前記2つの軸方向に離間した部品の軸方向離間距離を選択的に変更するため、前記制御手段に加えられる必要な力を最小にする、前記第2の螺旋状相互嵌合手段によって反応される前記直接円周方向力からの符号に対して、実質的に等しく、そして逆である、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第2の螺旋状相互係合手段は、回転要素により相互係合される螺子段を備える請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記プラネタリ部材は略球状であり、プラネタリ動作する前記プラネタリ部材と前記入力駆動部材及び出力駆動部材のうちの一つとの間における力の伝達は、フォロワ部材を経てもたらされ、それぞれのフォロワ部材は凹形状からなる請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記トルク反応手段は、前記2つの軸方向に離間する、前記他のレースの相対的に動作可能である部品を含み、前記部品のうちの少なくとも一つは、中心位置から2つの指向性の方向へそれ自身が軸方向に動作可能であり、そして限定停止手段により軸方向に係合可能であり、限定停止手段により、トルク伝達の2つの対向するベクトル方向のそれぞれにおいて、前記変速機の前記入力駆動手段から前記出力駆動手段へ回転駆動を伝達する限定停止手段により、軸方向に係合可能である請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記トルク反応手段における前記相対的に動作可能であるレース部品は、螺合により前記入力駆動部材と相互に結合され、前記動作可能であるレース部品における互いの前記螺合は同じ方向からなり、レース部材の軸方向移動が制限されるとき、それにより回転駆動が伝えられる請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記螺旋状相互係合手段は回転要素により相互係合する螺子段を備える請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記出力手段は二重同軸出力部材を備える請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記駆動モータはステッパモータからなる請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
駆動部材からプラネタリボール変速機入力に第1の無端部材を用いてトルクを伝達するステップと、
前記プラネタリボール変速機入力をプラネタリボール変速機出力と同軸に並べる手段と、
第2の無端部材により前記プラネタリボール変速機出力から被駆動補機へトルクを伝達するステップと、
駆動部材の回転速度に従って前記プラネタリボール変速機の回転速度比を選択し、これにより駆動部材の回転速度範囲に渡って略最高に効率的な点において略一定の回転速度で前記被駆動補機を動かすステップと、
駆動部材回転速度が一定のとき、前記プラネタリボール変速機の回転速度比を摩擦固定するステップを備えるベルト駆動補機システムの動作方法。
【請求項12】
被駆動部材をプラネタリボール変速機第2出力に直接接続するステップを備える請求項11に記載の方法。
【請求項13】
テンショナで前記第2の無端部材に張力を掛けるステップを備える請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の無端部材の振動を弱めるステップを備える請求項13に記載の方法。
【請求項15】
張力部材で前記第1の無端駆動部材に張力を掛けるステップを備える請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の無端駆動部材の振動を弱めるステップを備える請求項11に記載の方法。
【請求項17】
被駆動補機のオーバーラン状態に対してワンウェイクラッチ動作するステップを備える請求項11に記載の方法。
【請求項18】
望ましい補機回転速度と正確な補機回転速度との間の誤差を算出するステップと、
実質的な誤差信号が生成されなくなるまで変速比を調節するステップとを備える請求項11に記載の方法。
【請求項19】
入力及び出力駆動部材と、
放射状インナ及びアウタレースと、
前記放射状インナ及びアウタレースと回転接触するプラネタリ部材と、
前記インナレース及び前記アウタレースは、互いに回転し相対的に軸方向へ動作可能であるように接続される2つの軸方向に離間する部材をそれぞれ備え、
調節部材と前記調節部材の相対的な回転動作が前記調節部材の相対的な軸方向変位となるように前記調節部材を相互接合する螺旋状相互係合部材とを備え、複数の前記レースのうちの一つにおける前記軸方向に離間する2つの部品の軸方向離間距離を、そしてこれによりそれと共に回転接触する前記プラネタリ部材の放射方向位置を選択的に変化させる手段と、
前記調節部材と係合する駆動モータ及びウォームギアと、前記ウォームギアと係合して摩擦係数を有するスラストワッシャとを備え、前記駆動モータが電力を与えられていないときに前記調節部材の相対的な回転動作を防止する前記自動ロック駆動装置と、
2つの駆動力伝達部材との間に掛けられるトルクに反応し、前記放射状インナレースと前記プラネタリ部材との間における前記駆動力伝達により及ぼされる力に反応して動作するバイアス部材及び第2の螺旋状相互係合部材を備え、他のレースの部品の離間距離における補正値を、そしてこれにより変速機の変速比を決定するため、及び複数の前記レースとプラネタリ部材との間の境界面に対して垂直な前記レースとプラネタリ部材との間で交換される力を変化させるために動作するトルク反応手段を備える変速機。
【請求項20】
前記プラネタリ部材は略球状であり、プラネタリ動作する前記プラネタリ部材と前記入力駆動部材及び出力駆動部材のうちの一つとの間における力の伝達は、フォロワ部材を経てもたらされ、それぞれのフォロワ部材は略弓状凹形状からなる請求項19に記載の変速機。
【請求項21】
前記出力手段は二重同軸出力部材を備える請求項19に記載の変速機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2007−523304(P2007−523304A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−554077(P2006−554077)
【出願日】平成16年8月2日(2004.8.2)
【国際出願番号】PCT/US2004/024809
【国際公開番号】WO2005/083305
【国際公開日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(504005091)ザ ゲイツ コーポレイション (103)
【Fターム(参考)】