説明

多層構造において層を評価するための装置および方法

【課題】多層構造において層間ギャップを含む層を評価するための装置を提供する。
【解決手段】軸を横切って略整列した複数の縁部を呈する多層構造において、層間ギャップを含む層を評価するための装置10は、少なくとも1つのパラメータを検知するように構成された検知ユニット12、検知ユニットと結合されて、検知ユニットを軸に略沿って移動させるように構成された位置決めユニット14、ならびに位置決めユニット14および検知ユニット12の少なくとも1つと結合された制御ユニット16を含む。制御ユニット16は、検知ユニット12に電気信号を供給する。制御ユニットは16、検知ユニットが複数の縁部を過ぎて移動するとき、少なくとも1つのパラメータの変化を監視する。制御ユニット16は、少なくとも1つのパラメータの変化を使用して評価を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料試験の装置および方法、特に、多層構造において層間ギャップを含む層を評価するための装置および方法を対象にしている。
【背景技術】
【0002】
多層材料を評価する際には、構造の層間のギャップの大きさを含めた、構造の層に関する情報を知る必要がある場合がある。限定ではなく例として、層の間に過度の応力が存在するかどうかを検討するために、ギャップの大きさを知る必要がある場合がある。多層構造における層の測定または評価は、様々な層の縁部をもたらし得る多層構造の縁部で実行することができる。あるいは、縁部の評価または測定は、構造を横断する、または構造の少なくとも一部の層を横断する開口部内で実行することができる。そうした開口部を、試験用の開口部として特定の用途のために作製すること、または既存の締め具用の開口部を、測定または評価のために使用することが可能である。
【0003】
構造内の様々な層の厚さが分からない場合、多層構造において層の測定または他の評価を実行するのは簡単ではない。多層構造の自由縁部に接近することによって、評価または測定のプロセスをより簡単にすることができる。
【0004】
しかしながら、多層構造における層の様々な厚さが確実なものであることが分っていない状況、特に構造の自由縁部がない場合には、多層構造において層を測定あるいは評価するための装置、システムおよび方法が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多層構造の層間ギャップを評価するための装置、システムおよび方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
軸を横切って略整列した複数の縁部を呈する多層構造において層間ギャップを含む層を評価するための装置は、(a)少なくとも1つのパラメータを検知するように構成された検知ユニット、(b)検知ユニットと結合され、検知ユニットを軸に略沿って移動させるように構成された位置決めユニット、ならびに(c)位置決めユニットおよび検知ユニットの少なくとも1つと結合された制御ユニットを含む。制御ユニットは、検知ユニットに電気信号を供給する。代替の構成において、制御ユニットは、移動中の検知ユニットに電気信号を供給することができる。制御ユニットは、検知ユニットが複数の縁部を過ぎて移動するとき、少なくとも1つのパラメータの変化を監視する。制御ユニットは、その少なくとも1つのパラメータの変化を使用して評価を行う。
【0007】
多層構造の軸に略沿って異なる材料層の厚さを決定するためのシステムが提供され、厚さは、実質的に軸と交差するように位置合わせされた複数の縁部によって画定される。本開示の目的のために、「交差して」という用語は、縁部が軸と一致しない、または軸に平行ではないことを意味すると解釈することができる。システムは、(a)少なくとも1つの電磁パラメータを検知するように構成された電磁センサユニット、(b)センサユニットと結合され、センサユニットを軸に略沿って移動させる位置決めユニット、ならびに(c)センサユニットおよび位置決めユニットの少なくとも1つと結合された監視ユニットを含む。監視ユニットは、センサユニットに電気入力信号を供給し、センサユニットが軸に沿って複数の縁部を過ぎて移動するとき、センサユニットから少なくとも1つの電磁パラメータの変化の示度を受け取る。監視ユニットは、その少なくとも1つの電磁パラメータの変化を使用して決定を行う。
【0008】
軸を横切って略整列した複数の縁部を呈する多層構造において層間ギャップを含む層を評価し、評価を表すマップを生成するための方法は、(a)順不同で、(1)少なくとも1つのパラメータを検知するように構成された検知ユニットを提供し、(2)検知ユニットと結合されて、検知ユニットを軸に略平行に移動させるように構成された位置決めユニットを提供し、(3)位置決めユニットおよび検知ユニットの少なくとも1つと結合された制御ユニットを提供することと、(b)制御ユニットを、移動中の検知ユニットに電気信号を供給するように動作させることと、(c)検知ユニットが複数の縁部を過ぎて移動するとき、制御ユニットを、少なくとも1つのパラメータの変化を監視するように動作させることと、(d)制御ユニットを、その少なくとも1つのパラメータの変化を使用して評価を行うように動作させることと、(e)評価を使用してマップを生成することとを含む。
【0009】
したがって、本開示の特徴は、多層構造の層を測定あるいは評価するための装置、システムおよび方法を提供することである。
【0010】
本開示の他の特徴は、多層構造の層間ギャップを評価するための装置、システムおよび方法を提供することである。
【0011】
添付図面と共に考察すると、以下の明細書および特許請求の範囲から、本開示の他の目的および特徴が明らかになるであろう。添付図面では、本開示の好ましい実施形態を図示する様々な図において、同様の要素は同様の参照番号を用いて符号が付けられている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本開示の教示による、多層構造の層を評価するための例示的な装置およびシステムの部分断面平面図である。
【図2】多層構造の層を評価するための本開示の使用を図示する概略図である。
【図3】開口部のまわりの異なるクロックポジションで多層構造の層を評価するための、本開示の使用を図示する概略図である。
【図4】本開示の方法を図示する流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書では、「結合される」および「接続される」という用語が、派生語と共に用いられることがある。これらの用語は、互いに同義語として意図されるものではないことを理解すべきである。むしろ、特定の実施形態では、「接続される」を、2つ以上の要素が物理的もしくは電気的に互いに直接的に接触していることを表すのに用いることがある。「結合される」は、2つ以上の要素が物理的もしくは電気的に互いに直接的もしくは(それらの要素間に他の介在する要素を伴って)間接的に接触していること、または(例えば、原因と結果の関係のように)2つ以上の要素が互いに協働もしくは相互作用することを表すのに用いることがある。
【0014】
図1は、本開示の教示による、多層構造の層を評価するための例示的な装置およびシステムの部分断面平面図である。本明細書で使用するとき、「例示的な」という用語は例を表し、必ずしも理想的なものを表すわけではない。図1では、多層構造の層間ギャップを評価するための装置10は、検知ユニット12、位置決めユニット14および制御ユニット16を含むことができる。
【0015】
位置決めユニット14は、(図1の断面に示す)位置決めフレーム20および移動ユニット22を含むことができる。位置決めフレーム20は、くぼみ26と連通する開口部24をもたらすことができる。開口部24およびくぼみ26は、軸27のまわりに実質的に対称に位置付けることができる。
【0016】
検知ユニット12は、センサ担体32によって取り付けられたセンサユニット30を含むことができる。センサ担体32は、開口部24の中に摺動するように受け入れられ、移動ユニット22に接して支えることができる。ベアリング要素34は、移動ユニット22とセンサ担体32の間の実質的にすべての接触部をもたらすことができる。限定ではなく例として、ベアリング要素34を、移動ユニット22およびセンサ担体32の一方と入れ子式に係合されたボールベアリングとして実現すること、またはベアリング要素34を、移動ユニット22およびセンサ担体32の一方から延びる一体成形された突起として実現することが可能である。センサユニット30は、限定ではなく例として、電気接続導体36を介するなどして制御ユニット16と結合することができる。制御ユニット16は、限定ではなく例として、電気接続導体37を介するなどして移動ユニット22と結合することもできる。制御ユニット16は、センサユニット30に電気信号を供給することができる。代替の構成において、制御ユニット16は、移動ユニット22の移動中、センサユニット30に電気信号を供給することができる。電気信号は渦電流とすることができる。センサユニット30は、渦電流コイルユニットとして実現することができる。そうした渦電流コイルユニットは、センサユニット設計の技術分野の技術者には知られており、したがって、図1には詳しく図示していない。
【0017】
センサ担体32の肩部33と、位置決めフレーム20に関連付けられた止め部35との間に、バイアス部材38を配置することができる。止め部35は、限定ではなく例として、くぼみ26の中に一体成形すること、くぼみ26の中に取り付けること、あるいは実質的に動かないように配置してバイアス部材38用の止め部をもたらすことが可能である。バイアス部材38は、センサ担体32を静止状態の配向にするように位置付けることができる。図1に図示する例示的な実施形態では、センサユニット30が位置決めフレーム20を超える延長部「e」を減少させるために、バイアス部材38が、センサ担体32を図1の上方に押し進める螺旋状の圧縮ばねとして実現されていることを理解することができる。
【0018】
移動ユニット22は、限定ではなく例として、深さゲージまたはマイクロメータユニットとして実現することができる。センサユニット30による延長部「e」を増大させる形でセンサ担体32を実質的に軸27に沿って進めるように、移動ユニット22を、くぼみ26の中でバイアスユニット38によって与えられるバイアス力に逆らって進ませることができる。位置決めユニット22、センサユニット30および多層構造の間の相互作用に関する詳細について、図2と共にさらに詳しく記載する。
【0019】
図2は、多層構造の層を評価するための本開示の使用を図示する概略図である。図2では、概して図1と共に記載したように構成された装置10が、多層構造40を評価するように取り付けられた配向で図示されている。
【0020】
多層構造40は、頂面41から深さdだけ延びる第1の層42を含むことができる。第2の層44は、頂面41からの距離dと距離dの間に延びることができる。第3の層46は、頂面41からの距離dと距離dの間に延びることができる。第4の層48は、頂面41からの距離dと距離dの間に延びることができる。
【0021】
層42、44は、頂面41からの距離dと距離dの間にギャップ43を設けることができる。層44、46は、頂面41からの距離dと距離dの間に中間層45を設けることができる。層46、48は、頂面41からの距離dと距離dの間に中間層47を設けることができる。中間層45、47は、隣接する層44、46、48とは異なる材料で実現することができる。中間層45、47および層44、46、48はそれぞれ、異なる材料で実現することができる。
【0022】
多層構造40は、実質的に軸52のまわりに位置付けられた開口部50をもたらすことができる。したがって、層44、46、48は、軸52を横切って略整列した複数の縁部をもたらすことができる。複数の縁部は、実質的に軸52に対して交差するように配置して位置合わせすることができる。
【0023】
多層構造40の評価を実行するために、ユーザは、センサユニット54を軸52に略平行に矢印56で表す方向に移動させて、層42からの延長部eを変動させるように、装置10に関連付けられた移動ユニット(図2には見られず、図1の移動ユニット22を参照)を進めることができる。
【0024】
センサユニット54は、多層構造40を横断するように移動させることができるため、センサユニット54によって検知される異なる特性を示す異なる材料に隣接するように位置付けることが可能である。限定ではなく例として、センサユニット54は、制御ユニット(図2には見られず、図1の制御ユニット16を参照)と協働して、インピーダンスの差を測定するように構成することができる。この配置は、センサユニット54を実質的に、ブリッジの少なくとも一部が評価される材料に隣接する、一種のホイートストンブリッジとして構成することによって行うことができる。ホイートストンブリッジを使用し、一部が未知のインピーダンスを含むブリッジ回路の2つの部分または脚部を釣り合わせることによって、未知の電気抵抗またはインピーダンスを測定することができる。ここでは、そうしたホイートストンブリッジの詳細は記載しないが、センサ設計の技術分野の技術者の理解の範囲内である。
【0025】
センサユニット54は開口部50を介して多層構造40を横断するため、センサユニット54が層42、44、46、48、ギャップ43および中間層45、47のそれぞれを通過するとき、センサユニット54によってインピーダンスの変化を検知することができる。センサユニット54によって検知されたインピーダンスが変動するとき、装置10がセンサユニット54を開口部50の中に延ばしている深さに注目することによって、各層42、44、46、48、ギャップ43および各中間層45、47の厚さを確かめることができる。
【0026】
センサユニット54は、限定ではなく他の例として、磁束または静電容量など、インピーダンス以外の別のパラメータを検知するように構成することができる。限定ではなく例として、実質的に軸52に平行な面に沿って得られるセンサユニット54の断面などの大きさが、センサユニット54によって決定可能とすることができる変化の分解能に影響を及ぼすことがある。断面が小さくなると、上面41からの距離dにおける層44の材料からエアギャップ43への移行など、測定されるパラメータの変化が生じる得る場所をより細かく識別可能にすることができる場合がある。
【0027】
センサ設計の技術分野の技術者は、評価のために、多層構造40を横断する開口部の内側の周囲縁部ではなく多層構造40の露出した縁部がもたらされる状況でも、装置10が実質的に図2と共に記載したように動作可能であることを理解することができる。
【0028】
図3は、開口部のまわりの異なるクロックポジションで多層構造の層を評価するための、本開示の使用を図示する概略図である。図3において、多層構造60は、エアギャップ63によって隔てられた材料層62、64を含むことができる。軸72のまわりで実質的に対称である開口部71が、多層構造60を横断することができる。
【0029】
装置10と実質的に同様に構成された装置(図3には見られず、図1および2を参照)を、開口部50に関して図2に図示した取り付けと同様の形で開口部71に取り付けることができる。概して図2と共に記載したように、挿入された装置10によって一連の評価を実施することができる。しかしながら、エアギャップ63の延長部についてより完全な評価を得るために、複数の連続した評価を実施することができる。そうしたより完全な評価はおそらく、開口部71の外周付近の複数の位置で、インピーダンスなどの電気的なパラメータに関する一連の評価の読み取りを実施することによって実行することができる。限定ではなく例として、12時の位置72で一連の評価の読み取りを実施することができる。12時の位置72での評価が完了した後、3時の位置74など他のクロックポジションで一連の評価の読み取りを実施することができるように、装置10を回転させてもよい。あるいは、3時の位置74の評価が可能になるように、移動ユニット22または検知ユニット12など装置10の一部を回転させてもよい。3時の位置74での評価が完了した後、8時の位置76など他のクロックポジションで一連の評価の読み取りを実施することができるように、装置10を回転させてもよい。開口部71のまわりで、そうした異なるクロックポジションにおける一連の評価を実施することによって、図3に示すケースのように、開口部71のまわりでエアギャップ63の層62、64からの間隔が均一でないかどうかを確かめることを可能にすることができる。
【0030】
図4は、本開示の方法を示す流れ図である。図4では、多層構造において層間ギャップを評価して前記評価を表すマップを生成する方法100は、開始位置102から始まる。多層構造は、軸を横切って略整列した複数の縁部を呈する。
【0031】
方法100は、続いて、順不同に、(1)ブロック104によって示すように、少なくとも1つのパラメータを検知するように構成された検知ユニットを提供すること、(2)ブロック106によって示すように、検知ユニットと結合され、検知ユニットを軸に略平行に移動させるように構成することができる位置決めユニットを提供すること、ならびに(3)ブロック108によって示すように、位置決めユニットおよび検知ユニットの少なくとも1つと結合された制御ユニットを提供することを行う。
【0032】
方法100は、続いて、ブロック110によって示すように、制御ユニットを、検知ユニットに電気信号を供給するように動作させる。あるいは、電気信号は、検知ユニットの移動中に検知ユニットに供給されてもよい。
【0033】
方法100は、続いて、ブロック112によって示すように、検知ユニットが複数の縁部を過ぎて移動するとき、制御ユニットを、少なくとも1つのパラメータの変化を監視するように動作させる。
【0034】
方法100は、続いて、ブロック114によって示すように、制御ユニットを、少なくとも1つのパラメータの変化を使用して評価を行うように動作させる。
【0035】
方法100は、続いて、ブロック116によって示すように、評価を使用してマップを生成する。マップは、図形表示の形、図形表示の表形式の表現、またはユーザに有用な他の形式とすることができる。マップは、後で使用または評価するために、記憶装置に記憶させることができる。
【0036】
方法100は、終了位置118で終わる。
【0037】
示された詳細な図面および特定の例は、本開示の好ましい実施形態を記述するが、説明のためのものにすぎず、本開示の装置および方法は、開示されたとおりの細部および条件に限定されず、以下の特許請求の範囲によって定められる本開示の趣旨から逸脱することなく、細部および条件に様々な変更を加えることが可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0038】
10 装置
12 検知ユニット
14 位置決めユニット
16 制御ユニット
20 位置決めフレーム
22 移動ユニット
24 開口部
26 くぼみ
27 軸
30 センサユニット
32 センサ担体
33 肩部
34 ベアリング要素
35 止め部
36 電気接続導体
37 電気接続導体
38 バイアス部材
e 延長部
40 多層構造
41 頂面
42、44、46、48 層
43 エアギャップ
45、47 中間層
50 開口部
52 軸
54 センサユニット
60 多層構造
62、64 材料層
63 エアギャップ
71 開口部
72 軸
72 12時の位置
74 3時の位置
76 8時の位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸を横切って略整列した複数の縁部を呈する多層構造の層間ギャップを評価するための装置であって、
(a)少なくとも1つのパラメータを検知するように構成された検知ユニット、
(b)前記検知ユニットと結合されて、前記検知ユニットを前記軸に略沿って移動させるように構成された位置決めユニット、ならびに
(c)前記位置決めユニットおよび前記検知ユニットの少なくとも1つと結合された制御ユニット
を備え、前記制御ユニットが、前記検知ユニットに電気信号を供給し、前記検知ユニットが前記複数の縁部を過ぎて移動するときに前記少なくとも1つのパラメータの変化を監視し、かつ前記少なくとも1つのパラメータの前記変化を使用して前記評価を行う装置。
【請求項2】
前記複数の縁部が、前記軸と略平行な前記多層構造の少なくとも一部を横断する開口部を実質的に囲んでいる、請求項1に記載の多層構造の層間ギャップを評価するための装置。
【請求項3】
前記位置決めユニットが、前記位置決めユニットによる前記検知ユニットの変位を示すように構成されており、前記変位が、前記評価の際に前記制御ユニットによって使用される、請求項1に記載の多層構造の層間ギャップを評価するための装置。
【請求項4】
前記位置決めユニットがマイクロメータユニットとして実現されている、請求項1に記載の多層構造の層間ギャップを評価するための装置。
【請求項5】
前記検知ユニットが渦電流コイルユニットを含んでいる、請求項1に記載の多層構造の層間ギャップを評価するための装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのパラメータが、前記渦電流コイルユニットが受けるインピーダンスである、請求項5に記載の多層構造の層間ギャップを評価するための装置。
【請求項7】
前記位置決めユニットが、前記位置決めユニットによる前記検知ユニットの変位を示すように構成されており、前記変位が、前記評価の際に前記制御ユニットによって使用される、請求項2に記載の多層構造の層間ギャップを評価するための装置。
【請求項8】
前記検知ユニットが渦電流コイルユニットを含んでいる、請求項7に記載の多層構造の層間ギャップを評価するための装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つのパラメータが、前記渦電流コイルユニットが受けるインピーダンスである、請求項8に記載の多層構造の層間ギャップを評価するための装置。
【請求項10】
多層構造の軸に略沿って異なる材料層の厚さを決定するためのシステムであって、前記厚さが、実質的に前記軸と交差するように位置合わせされた複数の縁部によって画定されるシステムにおいて、
(a)少なくとも1つの電磁パラメータを検知するように構成された電磁センサユニット、
(b)前記センサユニットと結合されて、前記センサユニットを前記軸に略沿って移動させる位置決めユニット、ならびに
(c)前記センサユニットおよび前記位置決めユニットの少なくとも1つと結合された監視ユニットであって、前記センサユニットに電気入力信号を供給し、前記センサユニットが前記軸に沿って前記複数の縁部を過ぎて移動するときに前記センサユニットから前記少なくとも1つの電磁パラメータの変化の示度を受け取り、前記少なくとも1つの電磁パラメータの前記変化を使用して前記決定を行う監視ユニット
を備えるシステム。
【請求項11】
前記複数の縁部が、前記軸と略平行な前記多層構造の少なくとも一部を横断する開口部を実質的に囲んでいる、請求項10に記載の多層構造の軸に略沿って異なる材料層の厚さを決定するためのシステム。
【請求項12】
前記位置決めユニットが、前記位置決めユニットによる前記検知ユニットの変位を示すように構成されており、前記変位が、前記決定の際に前記監視ユニットによって使用される、請求項11に記載の多層構造の軸に略沿って異なる材料層の厚さを決定するためのシステム。
【請求項13】
前記位置決めユニットがマイクロメータユニットとして実現される、請求項12に記載の多層構造の軸に略沿って異なる材料層の厚さを決定するためのシステム。
【請求項14】
前記センサユニットが渦電流コイルユニットを含んでいる、請求項13に記載の多層構造の軸に略沿って異なる材料層の厚さを決定するためのシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの電磁パラメータが、前記渦電流コイルユニットが受けるインピーダンスである、請求項14に記載の多層構造の軸に略沿って異なる材料層の厚さを決定するためのシステム。
【請求項16】
軸を横切って略整列した複数の縁部を呈する多層構造において層間ギャップを評価し、前記評価を表すマップを生成するための方法であって、
(a)順不同で、
(1)少なくとも1つのパラメータを検知するように構成された検知ユニットを提供し、
(2)前記検知ユニットと結合されて、前記検知ユニットを前記軸に略平行に移動させるように構成された位置決めユニットを提供し、
(3)前記位置決めユニットおよび前記検知ユニットの少なくとも1つと結合された制御ユニットを提供することと
(b)前記制御ユニットを、前記検知ユニットに電気信号を供給するように動作させることと、
(c)前記検知ユニットが前記複数の縁部を過ぎて移動するとき、前記制御ユニットを、前記少なくとも1つのパラメータの変化を監視するように動作させることと、
(d)前記制御ユニットを、前記少なくとも1つのパラメータの前記変化を使用して前記評価を行うように動作させることと、
(e)前記評価を使用して前記マップを生成することと
を含む方法。
【請求項17】
前記複数の縁部が、前記軸と略平行な前記多層構造の少なくとも一部を横断する開口部を実質的に囲む、請求項16に記載の多層構造の層間ギャップを評価するための方法。
【請求項18】
前記位置決めユニットが、前記位置決めユニットによる前記検知ユニットの変位を示すように配置されたマイクロメータユニットであり、前記変位を、前記評価の際に前記制御ユニットが使用する、請求項17に記載の多層構造の層間ギャップを評価するための方法。
【請求項19】
前記検知ユニットが渦電流コイルユニットを含む、請求項18に記載の多層構造の層間ギャップを評価するための方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つのパラメータが、前記渦電流コイルユニットが受けるインピーダンスである、請求項19に記載の多層構造の層間ギャップを評価するための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−127948(P2012−127948A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−264460(P2011−264460)
【出願日】平成23年12月2日(2011.12.2)
【出願人】(500520743)ザ・ボーイング・カンパニー (773)
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
【Fターム(参考)】