説明

情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びその制御プログラム、情報処理システム、情報処理方法

【課題】すべての者を警告の出力対象とし、あらかじめ登録された者を認証することができた場合に限り例外的に警告を発報しないことで、施設外に出る者を漏らさずチェックすること。
【解決手段】あらかじめ定められた第1の場所を通過した人の行動を判定する行動判定手段と、行動判定手段で判定した結果に応じて、警告情報を生成する生成手段と、人情報データベースにあらかじめ登録された人情報を用いて、あらかじめ定められた第2の場所を通過した人が警告対象か否か認証する人認証手段と、人認証手段による認証結果に応じて、生成手段が生成した警告情報の出力を規制する規制手段と、警告情報を出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の行動検知技術に関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1に示されているように、あらかじめ登録された者の不許可、又は禁止の行動を登録して、登録者の行動と、登録された行動とが一致した場合には警報を生成する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開WO2007-13811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、登録者であるか否かを認証することができなければ、登録者ごとに不許可、又は禁止の行動をあらかじめ登録しても、警報を生成することができなかった。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る装置は、
あらかじめ定められた第1の場所を通過した人の行動を判定する行動判定手段と、
前記行動判定手段で判定した結果に応じて、警告情報を生成する生成手段と、
人情報データベースにあらかじめ登録された人情報を用いて、あらかじめ定められた第2の場所を通過した人が警告対象か否か認証する人認証手段と、
前記人認証手段による認証結果に応じて、前記生成手段が生成した警告情報の出力を規制する規制手段と、
前記警告情報を出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、
あらかじめ定められた第1の場所を通過した人の行動を判定する行動判定ステップと、
前記行動判定ステップで判定した結果に応じて、警告情報を生成する生成ステップと、
人情報データベースにあらかじめ登録された人情報を用いて、あらかじめ定められた第2の場所を通過した人が警告対象か否か認証する人認証ステップと、
前記人認証ステップによる認証結果に応じて、前記生成ステップが生成した警告情報の出力を規制する規制ステップと、
前記警告情報を出力する出力ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るプログラムは、
あらかじめ定められた第1の場所を通過した人の行動を判定する行動判定ステップと、
前記行動判定ステップで判定した結果に応じて、警告情報を生成する生成ステップと、
人情報データベースにあらかじめ登録された人情報を用いて、あらかじめ定められた第2の場所を通過した人が警告対象か否か認証する人認証ステップと、
前記人認証ステップによる認証結果に応じて、前記生成ステップが生成した警告情報の出力を規制する規制ステップと、
前記警告情報を出力する出力ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係るシステムは、
あらかじめ定められた第1の場所を撮像する行動判定用撮像手段と、
あらかじめ定められた第2の場所を撮像する人認証用撮像手段と、
前記行動判定用撮像手段で撮像された画像を用いて前記第1の場所を通過した人の行動を判定する行動判定手段と、
前記行動判定手段で判定した結果に応じて、警告情報を生成する生成手段と、
前記人認証用撮像手段で撮像された画像及び、人情報データベースにあらかじめ登録された人情報を用いて、前記第2の場所を通過した人が警告対象か否か認証する人認証手段と、
前記人認証手段による認証結果に応じて、前記生成手段が生成した警告情報の出力を規制する規制手段と、
前記警告情報を出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、
あらかじめ定められた第1の場所を撮像する行動判定用撮像ステップと、
あらかじめ定められた第2の場所を撮像する人認証用撮像ステップと、
前記行動判定用撮像ステップで撮像された画像を用いて前記第1の場所を通過した人の行動を判定する行動判定ステップと、
前記行動判定ステップで判定した結果に応じて、警告情報を生成する生成ステップと、
前記人認証用撮像ステップで撮像された画像及び、人情報データベースにあらかじめ登録された人情報を用いて、前記第2の場所を通過した人が警告対象か否か認証する人認証ステップと、
前記人認証ステップによる認証結果に応じて、前記生成ステップが生成した警告情報の出力を規制する規制ステップと、
前記警告情報を出力する出力ステップと、
を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、すべての者を警告の出力対象とし、あらかじめ登録された者を認証することができた場合に限り例外的に警告を出力しないことで、施設外に出る者を漏らさずチェックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2A】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の使用例の概要を示す図である。
【図2B】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の使用例の概要を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置における顔情報DBを示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の内部構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置における顔認証、及び入出判定のテーブルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して、例示的に詳しく説明記載する。ただし、以下の実施の形態に記載されている、構成、数値、処理の流れ、機能要素などは一例に過ぎず、その変形や変更は自由であって、本発明の技術範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
【0014】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態としての情報処理装置100について、図1を用いて説明する。情報処理装置100は、あらかじめ登録された者を認証することができない場合に警告を出力する装置である。
【0015】
図1に示すように、情報処理装置100は、行動判定部110と、警告生成部120と、人認証部130と、警告規制部140と、出力部150とを含む。
【0016】
行動判定部110は、あらかじめ定められた第1の場所を通過した人の行動を判定する。警告生成部120は、行動判定部110で判定した結果に応じて、警告情報を生成する。人認証部130は、人情報データベースにあらかじめ登録された人情報を用いて、あらかじめ定められた第2の場所を通過した人が警告対象か否か認証する。警告規制部140は、人認証部130による認証結果に応じて、警告生成部120が生成した警告情報の出力を規制する。出力部150は、警告情報を出力する。
【0017】
以上の構成及び効果により、本実施形態によれば、すべての者を警告の発報対象とし、あらかじめ登録された者を認証することができた場合に限り例外的に警告を出力しないことで、施設外に出る者を漏らさずチェックすることができる。
【0018】
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態に係る情報処理装置について、図2を用いてその概要を説明する。図2A、及び図2Bは、本実施形態に係る情報処理装置の使用例を示す図である。
【0019】
図2Aの210は入出判定用カメラ、210aは入出判定エリア、230は人認証用カメラ、230aは人認証エリアを示す。また、図2Aの270は入出判定結果及び人認証結果に基づいて生成される警告を表示する職員端末、241は施設の職員、242は施設の利用者、251は施設ドア、252は施設玄関ドアを示す。
【0020】
図2Aは、施設の職員241と、施設の利用者242とが連れ添って、施設内ドア251を通過して施設玄関ドア252に向かう様子を示す。人認証用カメラ230は、施設の職員241、及び施設の利用者242が人認証エリア230aに入ると、両者の顔画像を撮像する。人認証用カメラ230は、撮像した顔画像をサーバ(不図示)に送信する。サーバの認証部(不図示)は、撮像された顔画像と、あらかじめデータベースに登録された施設の職員、及び施設の利用者の顔画像とを照合して、人認証エリア230aを通過した人が登録された人であるか否か認証する。
【0021】
次に、入出判定用カメラ210は、施設の職員241、及び施設の利用者242が入出判定エリア210aに入ると、両者の行動を撮像する。行動判定用カメラ210は、撮像した画像を、サーバに送信する。サーバの入出判定部(不図示)は、撮像された画像に基づいて、職員241、及び利用者242が施設玄関ドア252を通過したか否か判定する。サーバの警告生成部(不図示)は、職員241、及び利用者242が施設玄関ドア252を通過したと判定した場合には、警告(アラート)を生成する。しかしながら、サーバの警告規制部(不図示)は、認証部において職員241の顔が認証されていることから、警告生成部で生成されたアラートの出力を規制して、職員端末270へのアラートの出力を規制する。
【0022】
図2Bは、施設の利用者242が単独で、施設内ドア251を通過して施設玄関ドア252に向かう様子を示す。
【0023】
人認証用カメラ230は、施設の利用者242が人認証エリア230aに入ると、顔画像を撮像する。その後の処理は図2Aと同様であり、人認証用カメラ230は、撮像した顔画像をサーバに送信する。サーバの認証部は、受信した顔画像と、あらかじめデータベースに登録された施設の利用者の顔画像とを照合して、利用者242があらかじめ通過を許可されているか否か認証する。
【0024】
次に、入出判定用カメラ210は、利用者242が入出判定エリア210aに入ると、行動を撮像し、撮像した画像をサーバに送信する。サーバの入出判定部は、撮像された画像に基づいて利用者242が施設玄関ドア252を通過したか否か判定し、通過したと判定した場合には、警告生成部(不図示)においてアラートを生成する。サーバの警告規制部は、認証部において職員241の顔を認証していないことから、警告生成部で生成されたアラートの出力を規制しない。これにより、サーバの出力部(不図示)は、職員端末270にアラートを出力する。職員端末270は、出力されたアラートを表示する。
【0025】
図3は、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置300の構成を示すブロック図である。情報処理装置300は、認証部301と、入出判定部302と、外出画像記憶部303と、顔情報データベース(DB)304と、登録部305と、出力部306と、警告生成部307と、警告規制部308とを有する。出力部306は、表示制御部309と、メール送信部310とを含む。情報処理装置300は、さらに、顔認証用カメラ311と、入出判定用カメラ312と、職員端末350と接続されている。
【0026】
認証部301は、顔認証エリア(図2Aの230aに相当する。)に入ったことにより顔認証用カメラ311に撮像された人の顔情報を取得する。そして、認証部301は、取得した顔情報と、顔情報DB304にあらかじめ登録された顔情報とを照合して登録された人であるか否か認証する。顔情報は、施設の職員、施設の利用者、単独で施設外に出られる施設の利用者、施設の利用者の家族、施設の出入り業者等の顔の情報である。認証部301は、認証結果、すなわち職員、単独で施設外に出られる施設の利用者など、施設外に出てもアラート情報を出力する必要がないとの認証結果を得た場合には、警告規制部308にアラート情報の出力を規制する通知を送信する。一方、認証部301は、アラート情報を出力する必要があるとの認証結果を得た場合には、警告規制部308にアラート情報の出力規制に関する通知を送信するか、いかなる通知も送信しない。また、認証部301は、外出画像記憶部303に、顔認証用カメラ311から取得した顔画像を送信する。なお、認証部301は、認証結果に関わらず、外出画像記憶部303に顔認証用カメラ311から取得した顔画像のすべてを送信してもよい。
【0027】
入出判定部302は、入出判定エリア(図2Aの210aに相当する。)に入ったことにより、入出判定用カメラ312に撮像された人が、施設外に出たか否か判定する。そして、入出判定部302は、入出判定エリアに入った人が施設外に出たと判定した場合には、警告生成部307に、人が施設外に出たことを通知し、外出画像記憶部303に、外出画像を送信して記憶させる。外出画像は、入出判定部302において、施設外に人が出たか否かを判定する際に用いられた、入出判定用カメラ312により撮像された画像と、顔認証用カメラ311により撮像された顔情報画像であって認証部301から送信された顔情報画像である。
【0028】
なお、入出判定部302は、入出判定エリアに入った人が施設外に出たか否か判定する場合に、入出判定エリアに入った人が仮想トラップを通過した方向に基づいて施設外に出たか否か判定してもよい。仮想トラップは、入出判定部302において撮像された画像上に仮想の水平線を引いて、画像の上から下に人が動いた場合に、人が施設外に出たと判定し、画像の下から上に人が動いた場合に、人が施設内に入ったと判定するための基準として用いるものである。さらに、図3では、顔認証用カメラ311と入出判定用カメラ312との2台のカメラを用いたが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、ミラーを設けて、1台のカメラで2つの場所を同時に撮像する構成でもよい。その場合、1台のカメラからの入力画像を、行動判定と人認証の両方に用いることができる。
【0029】
外出画像記憶部303は、入出判定部302から外出画像を受信し記憶する。また、外出画像記憶部303は、認証部301から顔画像を受信し記憶する。外出画像記憶部303は、出力部306の表示制御部309、又はメール送信部310からの要求に従い、記憶した外出画像を出力部306に送信する。
【0030】
顔情報DB304は、登録部305から送信された、施設職員の顔データ、又は施設利用者の顔データを格納する。また、認証部301からの要求に応じて、顔情報を認証部301に送信する。
【0031】
登録部305は、職員端末350から送信された施設職員の顔データ、又は施設利用者の顔データを受信して記憶する。職員端末350は、施設に設置されたPC(Personal Computer)、携帯用端末その他の表示機能を有する端末である。
出力部306は、警告規制部308からアラートを受信する。また、出力部306の表示制御部309、又はメール送信部310は、アラートを受信すると、アラートが生成された人に関連した外出画像の送信を、外出画像記憶部303に要求する。そして、表示制御部309、及びメール送信部310は、外出画像を外出画像記憶部303から受信すると、職員端末350にアラート画像、又はアラートメールの少なくともいずれか1つを送信し、さらに、外出画像情報を添付してもよい。
【0032】
警告生成部307は、入出判定部302からの指示に基づいて、施設外に人が出たことを通知するアラート情報を生成する。そして、警告生成部307は、生成したアラート情報を警告規制部308に送信する。
【0033】
警告規制部308は、認証部301から受信したアラート情報に基づいて、警告生成部307から受信したアラートを職員端末350に出力するか否か決定し、出力しない場合には、アラートの出力を規制する。
【0034】
顔認証用カメラ311は、顔認証エリア(図2Aの230a)に入った人の顔画像を撮像し、認証部301に送信する。入出判定用カメラ312は、入出判定エリア(図2の210a)に入った人の行動を撮像し、入出判定部302に送信する。
【0035】
なお、職員端末350は、施設職員の顔データ、又は施設利用者の顔データ等を、不図示の撮像装置などから取得して登録部305に送信する。また、職員端末350は、表示制御部309、又はメール送信部310からアラートを受信する。
【0036】
図4は、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置300の処理の流れを示すフローチャートである。
【0037】
ステップS401において、顔認証用カメラ311は、顔認証エリアに入った人の顔を撮像する。ステップS403において、入出判定用カメラ312は、入出判定エリアに入った人の行動を撮像する。ステップS405において、入出判定部302は、入出判定用カメラ312より取得した画像から、入出判定エリアに入った人が施設外に出たか否か判定する。そして、入出判定部302は、入出判定エリアに入った人が施設外に出たと判定した場合には、警告生成部307に、人が施設外に出たことを通知する。一方、入出判定部302は、入出判定エリアに入った人が施設外に出たと判定しなかった場合には、ステップ401に戻る。
【0038】
ステップS407において、警告生成部307は、入出判定部302の通知、すなわち、入出判定エリアに入った人が施設外に出たとの通知に基づいてアラートを生成する。ステップS409において、認証部301は、顔認証用カメラ311より取得した顔画像から、顔認証エリアに入った人の顔と、顔情報DB304に格納されている顔情報とを照合して、職員であるか否か認証する。顔認証エリアに入った人が職員であれば、ステップS401に戻る。
【0039】
一方、顔認証エリアに入った人が職員でない場合には、ステップS411において、認証部301は、顔認証エリアに入った人が外出を許可された施設の利用者であるか否か認証する。顔認証エリアに入った人が外出を許可された施設の利用者であれば、ステップS401に戻る。
【0040】
一方、顔認証エリアに入った人が外出を許可された施設の利用者でない場合には、ステップS413において、認証部301は、顔認証エリアに入った人が施設に出入りする業者、又は利用者の家族であるか否か認証する。顔認証エリアに入った人が出入り業者又は利用者の家族であれば、ステップS401に戻る。
【0041】
一方、顔認証エリアに入った人が出入り業者又は利用者の家族でない場合には、ステップS415において、警告規制部308は、ステップS407において警告生成部307により生成されたアラートを出力部306に通知する。そして、出力部306は、表示制御部309、又はメール送信部310から、アラート画像、又はアラートメールを出力する。
【0042】
図5は、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置300における顔情報DB304を示す図である。顔情報DB304は、職員顔画像データ501と、利用者顔画像データ503と、出入り業者顔画像データ505と、利用者家族顔画像データ507とを格納する。顔情報DB304は、これら顔画像データを格納する。これら顔画像データは、登録部305において職員端末350から取得するが、取得手段はこれに限られるものではない。
【0043】
利用者顔画像データ503には、利用者名531と、画像データ533と、アラート535とが記憶される。アラート535は、職員の同伴がなくとも施設外に出ることを許可された利用者には「否」、施設外に出ることを許可されていない利用者には「要」を記録する。
【0044】
図6は、本発明に係る情報処理装置300の内部構成を示すブロック図である。
【0045】
情報処理装置300の内部構成について、図6を用いて説明する。情報処理装置300は、CPU601、ROM602、通信制御部603、RAM610、及びストレージ620を備えている。CPU601は中央処理部であって、様々なプログラムを実行することにより情報処理装置300全体を制御する。ROM602は、リードオンメモリであり、CPU601が最初に実行すべきブートプログラムの他、各種パラメータ等を記憶している。
【0046】
また、RAM610は、ランダムアクセスメモリであり、入出判定エリア通過人物画像611と、顔認証エリア通過人物画像613と、入出判定結果615と、アラート617と、外出画像619とを記憶する。入出判定エリア通過人物画像611は、入出判定エリアを通過した人の行動を入出判定用カメラ312で撮像した画像である。顔認証エリア通過人物画像613は、顔認証エリアを通過した人の顔画像を顔認証用カメラ311で撮像した画像である。入出判定結果615は、入出判定エリア通過人物画像に撮像された人の動いた方向に基づいて、通過人物が施設外に出たか否か判定した結果である。アラート617は、通過人物が施設外に出たことに基づいて、警告生成部307において生成されたアラートである。
【0047】
外出画像619は、顔認証エリアを通過した人の顔情報画像、及び入出判定エリアを通過した人の画像であって、アラート画像、又はアラートメールに添付する画像である。 一方、ストレージ620は、顔情報DB304と、アラートDB623と、警告規制モジュール625と、顔認証モジュール627と、入出判定モジュール629とを記憶する。
【0048】
顔情報DB304は、職員顔画像データ501と、利用者顔画像データ503と、出入り業者顔画像データ505と、利用者家族顔画像データ507とを含む。アラートDB623は、入出判定エリアを通過した人が施設外に出たことを警告するためのアラートメッセージ、又はアラート画像を格納したデータベースである。警告規制モジュール625は、生成されたアラートを、顔情報DB304に格納されたアラート535のアラート「要」「否」についての情報に基づいて、規制するか否かを決定する。顔認証モジュール627は、顔認証用カメラ311により撮像された顔画像と、顔情報DB304に格納された顔画像とを照合して、顔の認証を実現する。入出判定モジュール627は、入出判定用カメラ312により撮像された、人の入出行動を入出判定部302により判定することを実現する。
【0049】
通信制御部603は、他の端末とのネットワークを介した通信を制御し、出力部306、又は登録部305の一部として機能する。そして、通信制御部603は、出力部306を用いてアラート画像、及びアラートメールを送信する。
【0050】
図7は、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置300における顔認証、及び入出判定のテーブルを示す図である。表701、703、705は、施設の中から外へ人が出た場合の認証結果、及び入出判定結果に基づくアラートの出力の有無を示す。
【0051】
表701において、認証部301は、顔認証用カメラ311により撮像された施設職員の顔と、施設利用者の顔とを認証したが、施設の出入り業者、及び利用者の家族等のその他の人の顔を認証できないことを示す。表703において、入出判定部302は、入出判定用カメラ312により撮像された、職員、利用者、及びその他の人が施設の中から外へ出たことを判定したことを示す。表705において、出力部306は、施設職員が施設の中から外へ出た場合には職員端末350にアラートを出力しないことを示す。一方、表705において、出力部306は、利用者、及びその他の人が施設の中から外へ出た場合には職員端末350にアラートを出力することを示す。
【0052】
次に、表707、709、711は、施設の外から中へ人が入った場合の認証結果、及び入出判定結果に基づくアラートの出力の有無を示す。
【0053】
表707において、入出判定部302は、職員、利用者、及びその他の人が施設の外から中へ入ったことを判定したことを示す。表709において、認証部301は、職員の顔、利用者の顔、及びその他の人の顔のいずれも認証しないことを示す。すなわち、入出判定部302において、施設の外から中へ人が入ったことを判定した場合には、認証部301は、誰に対しても認証を行なわない。なお、認証部301は、入出判定部302における判定結果と関係なく、顔認証エリアに入った人の認証を行なってもよい。表711において、入出判定部302、及び認証部301は、施設の外から中へ人が入った場合には職員端末350にアラートを出力しないことを示す。
【0054】
以上の構成及び動作により、本実施形態によれば、施設外に出るすべての者を警告の出力対象とし、あらかじめ登録された者を認証できた場合に限り警告を出力しないとすることが可能である。これにより、施設外に出る者を遺漏なくチェックでき、関係者の管理負担を大幅に軽減することができる。
【0055】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について詳述したが、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステム又は装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0056】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
あらかじめ定められた第1の場所を通過した人の行動を判定する行動判定手段と、
前記行動判定手段で判定した結果に応じて、警告情報を生成する生成手段と、
人情報データベースにあらかじめ登録された人情報を用いて、あらかじめ定められた第2の場所を通過した人が警告対象か否か認証する人認証手段と、
前記人認証手段による認証結果に応じて、前記生成手段が生成した警告情報の出力を規制する規制手段と、
前記警告情報を出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記人認証手段は、前記第2の場所を通過した人の顔を認証することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記人情報データベースは、前記第1の場所及び前記第2の場所を含む施設の職員の情報を登録し、
前記人認証手段は、前記第2の場所を通過した人が前記施設の職員か否か判定し、
前記規制手段は、前記第2の場所を通過した人が前記施設の職員の場合には、前記警告情報を出力しないように規制することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記人情報データベースは、前記第1の場所及び前記第2の場所を含む施設の利用者の情報を登録し、
前記人認証手段は、前記第2の場所を通過した人が前記施設の利用者か否か判定し、
前記規制手段は、前記第2の場所を通過した人が、あらかじめ登録された前記施設の利用者の場合には、前記警告情報を出力しないように規制することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記行動判定手段は、前記第1の場所を撮像して得た画像を用いて、前記第1の場所を通過した人の行動を判定し、
前記出力手段は、前記警告情報と共に、前記行動判定手段が人の行動の判定に用いた画像を出力することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記人認証手段は、前記第2の場所を撮像して得た画像を用いて、前記警告対象か否かを認証し、
前記出力手段は、前記警告情報と共に、前記人認証手段が認証に用いた画像を出力することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
あらかじめ定められた第1の場所を通過した人の行動を判定する行動判定ステップと、
前記行動判定ステップで判定した結果に応じて、警告情報を生成する生成ステップと、
人情報データベースにあらかじめ登録された人情報を用いて、あらかじめ定められた第2の場所を通過した人が警告対象か否か認証する人認証ステップと、
前記人認証ステップによる認証結果に応じて、前記生成ステップが生成した警告情報の出力を規制する規制ステップと、
前記警告情報を出力する出力ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項8】
あらかじめ定められた第1の場所を通過した人の行動を判定する行動判定ステップと、
前記行動判定ステップで判定した結果に応じて、警告情報を生成する生成ステップと、
人情報データベースにあらかじめ登録された人情報を用いて、あらかじめ定められた第2の場所を通過した人が警告対象か否か認証する人認証ステップと、
前記人認証ステップによる認証結果に応じて、前記生成ステップが生成した警告情報の出力を規制する規制ステップと、
前記警告情報を出力する出力ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理装置の制御プログラム。
【請求項9】
あらかじめ定められた第1の場所を撮像する行動判定用撮像手段と、
あらかじめ定められた第2の場所を撮像する人認証用撮像手段と、
前記行動判定用撮像手段で撮像された画像を用いて前記第1の場所を通過した人の行動を判定する行動判定手段と、
前記行動判定手段で判定した結果に応じて、警告情報を生成する生成手段と、
前記人認証用撮像手段で撮像された画像及び、人情報データベースにあらかじめ登録された人情報を用いて、前記第2の場所を通過した人が警告対象か否か認証する人認証手段と、
前記人認証手段による認証結果に応じて、前記生成手段が生成した警告情報の出力を規制する規制手段と、
前記警告情報を出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理システム。
【請求項10】
あらかじめ定められた第1の場所を撮像する行動判定用撮像ステップと、
あらかじめ定められた第2の場所を撮像する人認証用撮像ステップと、
前記行動判定用撮像ステップで撮像された画像を用いて前記第1の場所を通過した人の行動を判定する行動判定ステップと、
前記行動判定ステップで判定した結果に応じて、警告情報を生成する生成ステップと、
前記人認証用撮像ステップで撮像された画像及び、人情報データベースにあらかじめ登録された人情報を用いて、前記第2の場所を通過した人が警告対象か否か認証する人認証ステップと、
前記人認証ステップによる認証結果に応じて、前記生成ステップが生成した警告情報の出力を規制する規制ステップと、
前記警告情報を出力する出力ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−252569(P2012−252569A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−125269(P2011−125269)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】