説明

情報処理装置

【課題】本発明は、セキュリティを確保しつつパスワード入力を簡略化して利用性を向上させた情報処理装置に関する。
【解決手段】画像形成装置1は、一旦適切なパスワードが入力されると、その後のパスワードの必要なキー操作においては、予め設定された特定キー操作を行うことで、特定動作用パスワードの入力操作に代えている。したがって、パスワード入力が必要な場合に、いちいちパスワードの入力操作を行うことなく、機密を適切に保持しつつ、パスワードよりも簡単で短い特定キー操作を行うことで対応することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関し、詳細には、セキュリティを確保しつつパスワード入力を簡略化して利用性を向上させた情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報の保護が重要な課題となっており、各種情報を取り扱う情報処理装置においては、従来から、情報のセキュリティを確保するために、少なくとも情報処理装置への操作の開始時にはパスワードの入力を要求し、また、その後の操作においても、特定の情報操作等においては、再度のパスワードの入力を要求することで、情報の保護を図っている。
【0003】
例えば、プリンタ、複写装置等の画像形成装置においては、近年、ハードディスク等の画像蓄積メモリを備え、データを一旦画像蓄積メモリに蓄積した後、記録出力する。
【0004】
そして、画像形成装置の取り扱うデータは、機密性を要するデータもあり、画像形成装置は、このような機密性を要するデータ(以下、必要に応じて機密データという。)に対しては、従来、外部情報処理装置側からあるいは操作部からユーザID(Identity)等の識別情報を付加して画像形成装置に入力し、画像形成装置が、入力される機密画像データを画像蓄積メモリに一旦蓄積するとともに、識別情報に基づいて管理している。画像形成装置は、出力時に操作部から識別情報が入力されて認証が完了すると、当該入力された識別情報と一致する識別情報の機密データが画像蓄積メモリに格納されているかチェックし、識別情報の一致する機密データを画像蓄積メモリから読み出して記録出力する。
【0005】
そこで、従来から画像形成装置の使用者を限定したり、使用した場合の課金を行うために、ネットワークに接続されている画像形成装置のプリンタドライバをインストールする場合に、使用者固有のIDを入力し、この画像形成装置を使用して印刷を行うときに、プリンタドライバに使用者固有のIDを付けて印刷指示を行うことで、印刷指示を行った使用者を認識して、不正使用を防止することが行われている。
【0006】
ところが、このように印刷指示を行うたびにID入力を求めると、利用性が悪いという問題がある。
【0007】
そこで、本出願人は、先に、ネットワーク上の正規に入手されたプリンタドライバと正規ではない入手経路のプリンタドライバの識別コード(IDコード)を変えることで、不正なIDによる画像形成装置の使用を防止する画像形成装置管理システムを提案している(特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】特開2002−169673号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記従来技術にあっては、情報の保護を図りつつパスワードの入力操作を簡略化する上で、なお改良の必要があった。
【0010】
すなわち、上記従来公報記載の従来技術にあっては、プリンタドライバの正規入手と正規でない入手とを分けて管理するものであるため、印刷出力だけでなく、データの各種操作に対しては、対応することができず、改良の必要があるとともに、動作処理を開始するに先立ってパスワードの入力を求めるだけでなく、所定の特定動作処理、例えば、装置内に格納されているデータのコピー動作処理等を要求する操作に対してもパスワード入力を求めることで機密の保護を図る場合には、このような特定動作を要求する毎にパスワードの入力操作を行う必要があり、機密を保護しつつ操作性を向上させる上で、改良の必要があった。
【0011】
そこで、本発明は、各種情報処理における情報の機密性を維持しつつ、操作性を向上させることのできる情報処理装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1記載の発明の情報処理装置は、動作処理を開始するのに先立って初回パスワードの入力を求め、当該パスワードが入力されると、その後のキー操作に応じて各種動作処理を実行するとともに、所定の特定動作処理を求めるキー操作に対して特定動作用パスワード入力を求め、当該特定動作用パスワードが入力されると、当該特定動作処理を実行する処理を順次行う情報処理装置において、前記特定動作用パスワードが前記初回パスワードと同じパスワードであると、予め設定された所定の特定パスワード省略操作を当該特定動作用パスワードの入力操作に代えることにより、上記目的を達成している。
【0013】
この場合、例えば、請求項2に記載するように、前記情報処理装置は、前記特定パスワード省略操作として予め複数種類の特定パスワード省略操作候補が登録されており、当該複数種類の特定パスワード省略操作候補から適宜選択された特定パスワード省略操作候補の操作内容を前記特定パスワード省略操作として用いるものであってもよい。
【0014】
また、例えば、請求項3に記載するように、前記情報処理装置は、前記複数種類の各特定パスワード省略操作候補に対して、それぞれ予め複数種類のパスワード省略キー操作候補が登録されており、当該各特定パスワード省略操作候補の操作内容が、当該複数種類のパスワード省略キー操作候補から適宜選択されたパスワード省略キー操作候補のキー操作であってもよい。
【0015】
さらに、例えば、請求項4に記載するように、前記情報処理装置は、前記特定パスワード省略操作が、所定の操作キーを所定の短時間の間に複数回繰り返し行うキー操作であってもよい。
【0016】
また、例えば、請求項5に記載するように、前記情報処理装置は、前記特定パスワード省略操作が、所定の操作キーを所定の時間の間継続して操作するキー操作であってもよい。
【0017】
さらに、例えば、請求項6に記載するように、前記情報処理装置は、前記特定パスワード省略操作が、所定の操作キーの所定の箇所を押下するキー操作であってもよい。
【0018】
また、例えば、請求項7に記載するように、前記情報処理装置は、前記特定パスワード省略操作が、所定の操作キーを他の所定の操作キーと同時に操作する同時キー操作であってもよい。
【0019】
さらに、例えば、請求項8に記載するように、前記情報処理装置は、前記特定パスワード省略操作が、所定の操作キーを所定の短時間の間に複数回繰り返し行うキー操作、所定の操作キーを所定の時間の間継続して操作するキー操作、所定の操作キーの所定の箇所を押下するキー操作または所定の操作キーを他の所定の操作キーと同時に操作する同時キー操作のいずれかのキー操作を複数組み合わせたキー操作であってもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明の情報処理装置によれば、特定動作用パスワードの入力の求められる特定動作処理を求めるキー操作に対して、予め設定された所定の特定パスワード省略操作を当該特定動作用パスワードの入力操作に代えているので、パスワード入力が必要な場合に、いちいちパスワードの入力操作を行うことなく、パスワードよりも簡単で短い特定パスワード省略操作を行うことで対応することができ、機密を適切に保持しつつ、利用性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【実施例1】
【0022】
図1〜図3は、本発明の情報処理装置の第1実施例を示す図であり、図1は、本発明の情報処理装置の第1実施例を適用した画像形成装置1のブロック構成図である。
【0023】
図1において、画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit )2、ROM(Read Only Memory)3、RAM(Random Access Memory)4、操作部5、不揮発性RAM6、原稿読取部7、MSU8、画像メモリ9、印刷部10及びネットワークアダプタ11等を備えている。
【0024】
ROM3は、画像形成装置1としての基本プログラム及び後述するパスワード管理制御処理プログラム等の各種プログラムを格納するとともに、これらの各プログラムを実行するのに必要な各種データを格納する。このパスワード管理制御処理プログラム(ソフトウェア)は、予めROM3に格納されているものに限るものではなく、例えば、CD(Compact Disc)等の記録媒体に当該パスワード管理制御処理プログラムが記録されていて、当該パスワード管理制御処理プログラムを図示しないドライバで読み取って、図示しないハードディスクあるいはプログラム格納用メモリに格納するようにしてもよい。そして、本実施例の画像形成装置1のパスワード管理制御機能は、当該パスワード管理制御プログラムを組み込むことで、構築される。
【0025】
CPU2は、ROM3内のプログラムに基づいて、RAM4をワークメモリとして利用しつつ画像形成装置1の各部を制御して、画像形成装置1としての基本処理を実行するとともに、後述するパスワード管理制御処理を実行する。
【0026】
操作部5は、図3に示すような液晶タッチパネル20を備えているとともに、図示しないテンキーやその他の操作キー等のハードキーが設けられている。液晶タッチパネル20には、機能操作キー及び画像形成装置1の状態を示すメッセージ等が表示され、液晶タッチパネル20は、後述するように、パスワード管理制御処理でのパスワード入力やパスワード入力を省略するための各種設定操作等を行うのに必要な機能操作キーが表示され、このタッチパネル10上の機能操作キーが操作されることで、後述するパスワード管理制御処理での特定キーの操作、特定キーの設定登録操作等が行われる。
【0027】
不揮発性RAM6は、画像形成装置1の電源がオフになっても記憶しておくべき各種設定値やファイル属性テーブル等を、CPU2の制御下で記憶する。
【0028】
原稿読取部7は、例えば、CCD(Charge Coupled Device )を利用したイメージスキャナ等が用いられており、ADF(自動原稿送り装置)を備えている。ADFは、セットされた複数の原稿を1枚ずつ分離して、原稿読取部7の読取台に搬送する。原稿読取部7は、読取台上にセットされた原稿及びADFにより読取台上に搬送されてきた原稿に光を照射して、原稿で反射された反射光により原稿の画像を読み取る。原稿読取部7の読み取った画像データは、MSU8により画像メモリ9に格納される。
【0029】
印刷部10は、所定の印刷方式、例えば、電子写真方式等でMSU8から転送されてくる画像データに基づいて記録紙に印刷を行う。
【0030】
画像メモリ9は、出力用の画像データを記憶し、MSU8からアクセスすることができる。
【0031】
MSU8は、画像メモリ用のコントローラであり、CPU2からのコマンドによって画像メモリ9等の制御を行って、原稿読取部7からの画像データの画像メモリ9への記憶、画像メモリ9に展開した画像の印刷部10での記録出力及びCPU2からの画像メモリ9上に対する任意の値のセット(任意の画像の書き込み)等を実行する。
【0032】
ネットワークアダプタ11には、LAN(Local Area Network)が接続されており、このLANに接続されている外部装置としての外部コンピュータPCとの間で、コマンドの送・受信を行う。
【0033】
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の画像形成装置1は、画像形成装置1の利用に際して、操作部5から初回パスワードの入力を求め、また、機密を要する特定動作処理の要求操作においても特定動作用パスワードの入力を求めることで、画像メモリ9に蓄積されている画像データの機密を保持している。
【0034】
そのため、画像形成装置1は、操作部5のキー操作や液晶タッチパネル20の操作で入力されたパスワードを、CPU2が不揮発性RAM6に保存し、その後、初回パスワードや特定動作用パスワードとして、操作部5のキー操作または液晶タッチパネル20の操作で入力されたパスワードを不揮発性RAM6のパスワードと比較して、一致すると、適正なパスワードが入力されたとして、画像形成装置1の操作の開始を認め、また、特定動作処理を開始する。
【0035】
ところが、特定動作処理の要求操作毎に特定動作用パスワードの入力操作を行うのは、非効率的であり、利用性を損ねることとなる。
【0036】
そこで、本実施例の画像形成装置1は、初回パスワードが適切に入力されていることを条件として、特定動作用パスワードの入力の代わりに、特定動作用パスワードよりも簡単で短い所定の特定キー操作(特定パスワード省略操作)を行うことで、特定動作用パスワードの入力を省略することができるようにして、機密性を保持しつつ、操作性を向上させている。
【0037】
そのために、画像形成装置1は、特定動作用パスワードに代わる特定キー操作が予め不揮発性RAM6に記憶されており、特定動作処理の要求において、この特定キー操作が行われると、特定動作用パスワードが入力されたものとして、当該要求された特定動作処理を実行するパスワード管理制御処理を行う。
【0038】
すなわち、画像形成装置1は、図2に示すように、利用開始のためのキー操作または機密を要する特定動作処理の要求を行うためのキー操作が行われると(ステップS101)、既に正しいパスワードが入力済であるかチェックし(ステップS102)、正しいパスワードが未入力、すなわち、初回パスワード入力タイミングであると、パスワードの入力を求める旨のメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示してパスワード入力の要求を行う(ステップS103)。
【0039】
パスワードの入力要求を行うと、画像形成装置1は、正しいパスワードが操作部5から入力されたかチェックし(ステップS104)、正しいパスワードが入力されると、当該キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了する(ステップS105)。
【0040】
ステップS104で、正しいパスワードが入力されないときには、要求されたキー操作に対応する動作処理を行うことなく、エラーメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示する等の処理を行って、パスワード管理制御処理を終了する。
【0041】
ステップS102で、正しいパスワードが既に入力済であると、すなわち、初回パスワードが既に入力済であって、今回のキー操作が特定動作処理の要求に対応するキー操作であると、不揮発性RAM6に登録されている特定キー操作が行われたかチェックし(ステップS106)、特定キー操作が行われないときには、パスワードの入力を求める旨のメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示してパスワード入力の要求を行って(ステップS103)、正しいパスワードが操作部5から入力されたかチェックする(ステップS104)。ステップS104で、正しいパスワードが入力されると、当該キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了し(ステップS105)、正しいパスワードが入力されないときには、要求されたキー操作に対応する動作処理を行うことなく、エラーメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示する等の処理を行って、パスワード管理制御処理を終了する。
【0042】
ステップS106で、不揮発性RAM6に登録されている特定キー操作が行われると、画像形成装置1は、キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了する(ステップS105)。
【0043】
このように、本実施例の画像形成装置1は、一旦適切なパスワード(初回パスワード)が入力されると、その後のパスワードの必要なキー操作においては、予め設定された特定パスワード省略操作である特定キー操作を行うことで、特定動作用パスワードの入力操作に代えている。
【0044】
したがって、パスワード入力が必要な場合に、いちいちパスワードの入力操作を行うことなく、パスワードよりも簡単で短い特定キー操作を行うことで対応することができ、機密を適切に保持しつつ、画像形成装置1の利用性を向上させることができる。
【0045】
なお、上記説明では、特定キー操作は、予め不揮発性RAM6に登録されているが、この特定キー操作は、予め設定特定キー操作として用意されている複数の特定キー操作から適宜選択して予め不揮発性RAM6に登録することもでき、また、その複数の特定キー操作の内容についても、予め登録されている複数の候補から適宜選択して登録することができる。
【0046】
例えば、画像形成装置1は、図3(a)に示すように、液晶タッチパネル20にパスワード入力スキップ操作画面を表示し、このパスワード入力スキップ操作画面に、パスワード入力の求められる特定動作処理に対して当該パスワード入力に代える特定キー操作として設定可能な複数のキー操作(図3の操作1〜操作6)を示す機能操作キー21a〜21fを表示するとともに、当該機能操作キー21a〜21fに対応させて設定されている設定特定キー操作(図3の設定1〜設定4)を表示する表示欄22a〜22fを表示する。
【0047】
ユーザが、この液晶タッチパネル20のパスワード入力スキップ操作画面(図3(a))で、例えば、図3に示すように、操作1の機能操作キー21aを押下すると、図3(b)に示すように、液晶タッチパネル20に、操作1のキー操作内容を選択するための設定画面を表示し、予め設定されている設定特定キー操作を設定1〜設定4の機能設定キー23a〜23dで表示する。
【0048】
ユーザは、この設定画面で、任意の機能設定キー23a〜23dの1つを選択してタッチ操作して、「OK」の機能操作キーをタッチ操作することで、特定キー操作1に対して、予め定義されているキー操作である設定1〜設定4のうちの1つを選択して、当該選択したキー操作を割り当て、割り当てたキー操作を不揮発性RAM6に特定キー操作として登録する。
【0049】
このようにして、各特定キー操作に対して、予め設定されている設定キー操作を選択して登録することができる。
【0050】
このようにすると、ユーザの操作しやすいキー操作や他人に分かり難いキー操作を特定パスワード省略操作である特定キー操作として簡単に登録して利用することができ、より一層適切に機密を保持しつつ、より一層利用性を向上させることができる。
【0051】
また、各特定パスワード省略操作候補である特定キー操作の操作内容が、予め登録されている複数種類のパスワード省略キー操作候補であるキー操作から適宜選択することができる。
【0052】
したがって、ユーザの操作しやすいキー操作や他人に分かり難いキー操作を特定パスワード省略操作である特定キー操作として簡単に利用することができ、より一層適切に機密を保持しつつ、より一層利用性を向上させることができる。
【実施例2】
【0053】
図4及び図5は、本発明の情報処理装置の第2実施例を示す図であり、図4は、本発明の情報処理装置の第2実施例を適用した画像形成装置の操作部の特定キー操作の設定画面を表示するタッチパネルの上面図である。
【0054】
なお、本実施例は、上記第1実施例の画像形成装置1と同様の画像形成装置に適用したものであり、本実施例の説明においては、必要に応じて、上記第1実施例の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0055】
本実施例の画像形成装置1は、機密を要する特定動作処理を要求するキー操作において求める特定動作用パスワードに代わる特定キー操作として、所定の間隔を開けて2回繰り返すキー操作を採用しており、この2回繰り返してキー操作する操作間隔を適宜選択して登録することができる。
【0056】
そこで、画像形成装置1は、特定キー操作設定画面として、例えば、図4に示すような連続キータッチの時間間隔設定画面を液晶タッチパネル20に表示する。図4では、連続キー操作する時間間隔として複数の時間をそれぞれ設定する複数の機能設定キー24a〜24cが表示されている。
【0057】
ユーザは、図4の連続キータッチの時間間隔設定画面で、任意の機能設定キー24a〜24cをタッチ操作することで、連続キー操作する時間間隔を任意に設定することができる。
【0058】
画像形成装置1は、特定キー操作設定画面で選択された連続キー操作時間間隔を不揮発性RAM6に特定キー操作として登録する。
【0059】
このように特定キー操作として連続キー操作とその連続キー操作時間間隔が登録されている状態で、キー操作が行われると、図5に示すように、パスワード管理制御処理を行う。なお、図5において、図2と同様の処理ステップについては、同一のステップナンバーを付して、その説明を簡略化する。また、図5では、図4で、機能設定キー24aがタッチ操作されて、「0.5秒以内に連続押下する」が特定キー操作として設定登録されているものとする。
【0060】
すなわち、画像形成装置1は、図5に示すように、利用開始のためのキー操作または機密を要する特定動作処理の要求を行うためのキー操作が行われると(ステップS101)、既に正しいパスワードが入力済であるかチェックし(ステップS102)、正しいパスワードが未入力であると、パスワードの入力を求める旨のメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示してパスワード入力の要求を行う(ステップS103)。
【0061】
パスワードの入力要求を行うと、画像形成装置1は、正しいパスワードが操作部5から入力されたかチェックし(ステップS104)、正しいパスワードが入力されると、当該キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了する(ステップS105)。
【0062】
ステップS104で、正しいパスワードが入力されないときには、要求されたキー操作に対応する動作処理を行うことなく、エラーメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示する等の処理を行って、パスワード管理制御処理を終了する。
【0063】
ステップS102で、正しいパスワードが既に入力済であると、不揮発性RAM6に登録されている特定キー操作である「キー押下が0.5秒以内に2回あった」かをチェックし(ステップS201)、この特定キー操作が行われないときには、パスワードの入力を求める旨のメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示してパスワード入力の要求を行って(ステップS103)、正しいパスワードが操作部5から入力されたかチェックする(ステップS104)。ステップS104で、正しいパスワードが入力されると、当該キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了し(ステップS105)、正しいパスワードが入力されないときには、要求されたキー操作に対応する動作処理を行うことなく、エラーメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示する等の処理を行って、パスワード管理制御処理を終了する。
【0064】
ステップS201で、不揮発性RAM6に登録されている上記特定キー操作が行われると、画像形成装置1は、キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了する(ステップS105)。
【0065】
このように、本実施例の画像形成装置1は、特定パスワード省略操作である特定キー操作が、操作キーを所定の短時間の間に複数回繰り返し行うキー操作を採用している。
【0066】
したがって、パスワード入力が必要な場合に、いちいちパスワードの入力操作を行うことなく、パスワード入力より簡単な複数回の繰り返しキー操作で対応することができ、機密を適切に保持しつつ、画像形成装置1の利用性を向上させることができる。
【実施例3】
【0067】
図6及び図7は、本発明の情報処理装置の第3実施例を示す図であり、図6は、本発明の情報処理装置の第3実施例を適用した画像形成装置の操作部の特定キー操作の設定画面を表示するタッチパネルの上面図である。
【0068】
なお、本実施例は、上記第1実施例の画像形成装置1と同様の画像形成装置に適用したものであり、本実施例の説明においては、必要に応じて、上記第1実施例の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0069】
本実施例の画像形成装置1は、機密を要する特定動作処理を要求するキー操作において求める特定動作用パスワードに代わる特定キー操作として、所定の間隔連続してキーを押下し続けることを採用しており、このキーを押下し続ける時間を適宜選択して登録することができる。
【0070】
そこで、画像形成装置1は、特定キー操作設定画面として、例えば、図6に示すようなキー押下の継続操作時間の設定画面を液晶タッチパネル20に表示する。図6では、キー押下の継続操作時間として複数の時間をそれぞれ設定する複数の機能設定キー25a〜25cが表示されている。
【0071】
ユーザは、図6のキー押下の継続操作時間の設定画面で、任意の機能設定キー25a〜25cをタッチ操作することで、キー押下の継続操作時間を任意に設定することができる。
【0072】
画像形成装置1は、キー押下の継続操作時間の設定画面で選択されたキー押下の継続操作時間を不揮発性RAM6に特定キー操作として登録する。
【0073】
このように特定キー操作として連続キー操作とそのキー押下の継続操作時間が登録されている状態で、キー操作が行われると、図7に示すように、パスワード管理制御処理を行う。なお、図7において、図2と同様の処理ステップについては、同一のステップナンバーを付して、その説明を簡略化する。また、図7では、図6で、機能設定キー25aがタッチ操作されて、「0.5秒以上押下し続ける」が特定キー操作として設定登録されているものとする。
【0074】
すなわち、画像形成装置1は、図7に示すように、利用開始のためのキー操作または機密を要する特定動作処理の要求を行うためのキー操作が行われると(ステップS101)、既に正しいパスワードが入力済であるかチェックし(ステップS102)、正しいパスワードが未入力であると、パスワードの入力を求める旨のメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示してパスワード入力の要求を行う(ステップS103)。
【0075】
パスワードの入力要求を行うと、画像形成装置1は、正しいパスワードが操作部5から入力されたかチェックし(ステップS104)、正しいパスワードが入力されると、当該キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了する(ステップS105)。
【0076】
ステップS104で、正しいパスワードが入力されないときには、要求されたキー操作に対応する動作処理を行うことなく、エラーメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示する等の処理を行って、パスワード管理制御処理を終了する。
【0077】
ステップS102で、正しいパスワードが既に入力済であると、不揮発性RAM6に登録されている特定キー操作である「キー押下が0.5秒以上し続けられた」かをチェックし(ステップS301)、この特定キー操作が行われないときには、パスワードの入力を求める旨のメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示してパスワード入力の要求を行って(ステップS103)、正しいパスワードが操作部5から入力されたかチェックする(ステップS104)。ステップS104で、正しいパスワードが入力されると、当該キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了し(ステップS105)、正しいパスワードが入力されないときには、要求されたキー操作に対応する動作処理を行うことなく、エラーメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示する等の処理を行って、パスワード管理制御処理を終了する。
【0078】
ステップS301で、不揮発性RAM6に登録されている上記特定キー操作である0.5秒以上連続するキー押下が行われると、画像形成装置1は、キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了する(ステップS105)。
【0079】
このように、本実施例の画像形成装置1は、特定パスワード省略操作である特定キー操作として、所定の操作キーを所定の時間の間継続して操作するキー操作を採用している。
【0080】
したがって、パスワード入力が必要な場合に、いちいちパスワードの入力操作を行うことなく、パスワード入力よりも簡単な所定時間継続するキー押下操作で対応することができ、機密を適切に保持しつつ、画像形成装置1の利用性を向上させることができる。
【実施例4】
【0081】
図8及び図9は、本発明の情報処理装置の第4実施例を示す図であり、図8は、本発明の情報処理装置の第4実施例を適用した画像形成装置の操作部の特定キー操作の設定画面を表示するタッチパネル図である。
【0082】
なお、本実施例は、上記第1実施例の画像形成装置1と同様の画像形成装置に適用したものであり、本実施例の説明においては、必要に応じて、上記第1実施例の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0083】
本実施例の画像形成装置1は、機密を要する特定動作処理を要求するキー操作において求める特定動作用パスワードに代わる特定キー操作として、キーの押下箇所、例えば、操作キーの四隅のうちどの箇所を押下するかを設定登録することができる。
【0084】
そこで、画像形成装置1は、特定キー操作設定画面として、例えば、図8に示すようなキー押下箇所の設定画面を液晶タッチパネル20に表示する。図8では、キー押下箇所として複数の箇所(左上、左下、右上、右下)をそれぞれ設定する複数の機能設定キー26a〜26cが表示されている。
【0085】
ユーザは、図8のキー押下箇所の設定画面で、任意の機能設定キー26a〜26cをタッチ操作することで、キー押下箇所を任意に設定することができる。
【0086】
画像形成装置1は、キー押下箇所の設定画面で選択されたキー押下箇所を不揮発性RAM6に特定キー操作として登録する。
【0087】
このように特定キー操作としてキー押下箇所が登録されている状態で、キー操作が行われると、図9に示すように、パスワード管理制御処理を行う。なお、図9において、図2と同様の処理ステップについては、同一のステップナンバーを付して、その説明を簡略化する。また、図9では、図8で、機能設定キー26bがタッチ操作されて、「左下」が特定キー操作として設定登録されているものとする。
【0088】
すなわち、画像形成装置1は、図9に示すように、利用開始のためのキー操作または機密を要する特定動作処理の要求を行うためのキー操作が行われると(ステップS101)、既に正しいパスワードが入力済であるかチェックし(ステップS102)、正しいパスワードが未入力であると、パスワードの入力を求める旨のメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示してパスワード入力の要求を行う(ステップS103)。
【0089】
パスワードの入力要求を行うと、画像形成装置1は、正しいパスワードが操作部5から入力されたかチェックし(ステップS104)、正しいパスワードが入力されると、当該キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了する(ステップS105)。
【0090】
ステップS104で、正しいパスワードが入力されないときには、要求されたキー操作に対応する動作処理を行うことなく、エラーメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示する等の処理を行って、パスワード管理制御処理を終了する。
【0091】
ステップS102で、正しいパスワードが既に入力済であると、不揮発性RAM6に登録されている特定キー操作であるキー押下が操作キーの左下であるかをチェックし(ステップS401)、この特定キー操作が行われないときには、パスワードの入力を求める旨のメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示してパスワード入力の要求を行って(ステップS103)、正しいパスワードが操作部5から入力されたかチェックする(ステップS104)。ステップS104で、正しいパスワードが入力されると、当該キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了し(ステップS105)、正しいパスワードが入力されないときには、要求されたキー操作に対応する動作処理を行うことなく、エラーメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示する等の処理を行って、パスワード管理制御処理を終了する。
【0092】
ステップS401で、不揮発性RAM6に登録されている特定キー操作である操作キーの左下のキー操作が行われると、画像形成装置1は、キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了する(ステップS105)。
【0093】
このように、本実施例の画像形成装置1は、特定パスワード省略操作である特定キー操作として、所定の操作キーの所定の箇所を押下するキー操作を採用している。
【0094】
したがって、パスワード入力が必要な場合に、いちいちパスワードの入力操作を行うことなく、パスワード入力より簡単なキーの特定の位置の押下操作で対応することができ、機密を適切に保持しつつ、画像形成装置1の利用性を向上させることができる。
【実施例5】
【0095】
図10及び図11は、本発明の情報処理装置の第5実施例を示す図であり、図10は、本発明の情報処理装置の第5実施例を適用した画像形成装置の操作部の特定キー操作の設定画面を表示するタッチパネル図である。
【0096】
なお、本実施例は、上記第1実施例の画像形成装置1と同様の画像形成装置に適用したものであり、本実施例の説明においては、必要に応じて、上記第1実施例の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0097】
本実施例の画像形成装置1は、機密を要する特定動作処理を要求するキー操作において求める特定動作用パスワードに代わる特定キー操作として、特定キーと他の操作キーとの同時押下操作を設定登録することができる。
【0098】
そこで、画像形成装置1は、特定キー操作設定画面として、例えば、図10に示すような同時押下キー設定画面を液晶タッチパネル20に表示する。図10では、同時押下するキーとして、テンキー、*(アスタリスク)キー及び#(パウンド)キーを選択する画面が表示されている。
【0099】
ユーザは、図10の同時押下キー設定画面で、テンキー、*(アスタリスク)キー及び#(パウンド)キーのうち任意の機能設定キーをタッチ操作することで、同時押下する操作キーを任意に設定することができる。
【0100】
画像形成装置1は、同時押下キー設定画面で選択された同時押下キーの同時押下を不揮発性RAM6に特定キー操作として登録する。
【0101】
このように特定キー操作として同時押下キーの同時押下が登録されている状態で、キー操作が行われると、図11に示すように、パスワード管理制御処理を行う。なお、図11において、図2と同様の処理ステップについては、同一のステップナンバーを付して、その説明を簡略化する。また、図11では、図10で、パウンド(#)キーがタッチ操作されて、パウンド(#)キーの同時押下が特定キー操作として設定登録されているものとする。
【0102】
すなわち、画像形成装置1は、図11に示すように、利用開始のためのキー操作または機密を要する特定動作処理の要求を行うためのキー操作が行われると(ステップS101)、既に正しいパスワードが入力済であるかチェックし(ステップS102)、正しいパスワードが未入力であると、パスワードの入力を求める旨のメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示してパスワード入力の要求を行う(ステップS103)。
【0103】
パスワードの入力要求を行うと、画像形成装置1は、正しいパスワードが操作部5から入力されたかチェックし(ステップS104)、正しいパスワードが入力されると、当該キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了する(ステップS105)。
【0104】
ステップS104で、正しいパスワードが入力されないときには、要求されたキー操作に対応する動作処理を行うことなく、エラーメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示する等の処理を行って、パスワード管理制御処理を終了する。
【0105】
ステップS102で、正しいパスワードが既に入力済であると、不揮発性RAM6に登録されている特定キー操作であるパウンド(#)キーが押下さている状態でキー操作されたかチェックし(ステップS501)、この特定キー操作が行われないときには、パスワードの入力を求める旨のメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示してパスワード入力の要求を行って(ステップS103)、正しいパスワードが操作部5から入力されたかチェックする(ステップS104)。ステップS104で、正しいパスワードが入力されると、当該キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了し(ステップS105)、正しいパスワードが入力されないときには、要求されたキー操作に対応する動作処理を行うことなく、エラーメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示する等の処理を行って、パスワード管理制御処理を終了する。
【0106】
ステップS401で、不揮発性RAM6に登録されている特定キー操作であるパウンド(#)キーが押下された状態でキー操作が行われると、画像形成装置1は、キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了する(ステップS105)。
【0107】
このように、本実施例の画像形成装置1は、特定パスワード省略操作である特定キー操作として、所定の操作キーを他の所定の操作キーと同時に操作する同時キー操作を採用している。
【0108】
したがって、パスワード入力が必要な場合に、いちいちパスワードの入力操作を行うことなく、パスワード入力より簡単な複数のキーの同時操作で対応することができ、機密を適切に保持しつつ、画像形成装置1の利用性を向上させることができる。
【実施例6】
【0109】
図12及び図13は、本発明の情報処理装置の第6実施例を示す図であり、図12は、本発明の情報処理装置の第6実施例を適用した画像形成装置の操作部の特定キー操作の設定画面を表示するタッチパネル図である。
【0110】
なお、本実施例は、上記第1実施例の画像形成装置1と同様の画像形成装置に適用したものであり、本実施例の説明においては、必要に応じて、上記第1実施例の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0111】
本実施例の画像形成装置1は、機密を要する特定動作処理を要求するキー操作において求める特定動作用パスワードに代わる特定キー操作として、複数種類の特定キー操作を組み合わせて設定登録することができる。
【0112】
そこで、画像形成装置1は、特定キー操作設定画面として、例えば、図12に示すようなパスワード入力スキップ操作画面を表示し、パスワード入力の求められる特定動作処理に対して当該パスワード入力に代える特定キー操作として設定可能な複数のキー操作(図12の操作1〜操作6)を示す機能操作キー27a〜27fを表示するとともに、当該機能操作キー27a〜27fに対応させて予め設定されている設定特定キー操作(図12の設定1〜設定4)を表示する表示欄28a〜28fを表示する。
【0113】
ユーザが、この液晶タッチパネル20のパスワード入力スキップ操作画面(図12)で、例えば、図12に示すように、操作1の機能操作キー21aと操作3の機能操作キー27cを押下することで、特定キー操作として、操作1と操作2の組み合わせのキー操作を設定することができる。
【0114】
また、この図12のパスワード入力操作画面で各操作1〜操作6の機能操作キー27a〜27fを操作することで、図3(b)に示した場合と同様に、液晶タッチパネル20に、操作1〜操作6のうち操作された操作キーのキー操作内容を選択するための設定画面を表示して、キー操作内容を選択することができる。
【0115】
ユーザは、この設定画面で、任意の機能設定キー27a〜27dを複数、例えば、図12では、操作1の機能設定キー27aと操作3の機能設定キー27cの2つを選択してタッチ操作して、「OK」の機能操作キーをタッチ操作することで、操作1と操作3の2つのキー操作を不揮発性RAM6に特定キー操作として登録する。
【0116】
このように特定キー操作として連続する複数の特定キー操作が不揮発性RAM6に登録されている状態で、キー操作が行われると、図13に示すように、パスワード管理制御処理を行う。なお、図13において、図2と同様の処理ステップについては、同一のステップナンバーを付して、その説明を簡略化する。また、図13では、図9で、機能設定キー27aと機能設定キー27bがタッチ操作されて、「キー押下が0.5秒以内に2回行う」キー操作と「左下」のキー押下が連続して操作されることを特定キー操作として設定登録されているものとする。
【0117】
すなわち、画像形成装置1は、図13に示すように、利用開始のためのキー操作または機密を要する特定動作処理の要求を行うためのキー操作が行われると(ステップS101)、既に正しいパスワードが入力済であるかチェックし(ステップS102)、正しいパスワードが未入力であると、パスワードの入力を求める旨のメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示してパスワード入力の要求を行う(ステップS103)。
【0118】
パスワードの入力要求を行うと、画像形成装置1は、正しいパスワードが操作部5から入力されたかチェックし(ステップS104)、正しいパスワードが入力されると、当該キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了する(ステップS105)。
【0119】
ステップS104で、正しいパスワードが入力されないときには、画像形成装置1は、要求されたキー操作に対応する動作処理を行うことなく、エラーメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示する等の処理を行って、パスワード管理制御処理を終了する。
【0120】
ステップS102で、正しいパスワードが既に入力済であると、画像形成装置1は、不揮発性RAM6に登録されている特定キー操作である「キー押下が0.5秒以内に2回行われた」かをチェックし(ステップS601)、この特定キー操作が行われないときには、パスワードの入力を求める旨のメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示してパスワード入力の要求を行って(ステップS103)、正しいパスワードが操作部5から入力されたかチェックする(ステップS104)。ステップS104で、正しいパスワードが入力されると、当該キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了し(ステップS105)、正しいパスワードが入力されないときには、要求されたキー操作に対応する動作処理を行うことなく、エラーメッセージを操作部5の液晶タッチパネル20に表示する等の処理を行って、パスワード管理制御処理を終了する。
【0121】
ステップS601で、不揮発性RAM6に登録されている特定キー操作であるキー押下が0.5秒以内に2回行われていると、画像形成装置1は、同様に、不揮発性RAM6に登録されている特定キー操作である操作キーの左下のキー操作が行われたかチェックし(ステップS602)、この特定キー操作が行われないときには、ステップS103に移行して、パスワードの入力を求める旨のメッセージの液晶タッチパネル20への表示から上記同様に処理する(ステップS103〜S105)。
【0122】
ステップS602で、操作キーの左下のキー操作が行われると、画像形成装置1は、キー操作に応じた動作処理を実行して、パスワード管理制御処理を終了する(ステップS105)。
【0123】
このように、本実施例の画像形成装置1は、特定パスワード省略操作である特定キー操作として、任意に選択された複数種類の特定キー操作の連続操作を採用している。
【0124】
したがって、パスワード入力が必要な場合に、いちいちパスワードの入力操作を行うことなく、パスワード入力より簡単な複数種類の特定キー操作の連続操作で対応することができ、機密をより一層適切に保持しつつ、画像形成装置1の利用性を向上させることができる。
【0125】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0126】
機密の保持のためにパスワード入力操作を求めるプリンタ装置、複合装置、複写装置、ファクシミリ装置、コンピュータ等の情報処理装置一般に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】本発明の情報処理装置の第1実施例を適用した画像形成装置のブロック構成図。
【図2】図1の画像形成装置によるパスワード管理制御処理を示すフローチャート。
【図3】図1の画像形成装置の液晶タッチパネルに表示する特定キー操作の選択操作画面と設定内容選択操作画面の一例を示す図。
【図4】本発明の情報処理装置の第2実施例を適用した画像形成装置の液晶タッチパネルに表示する特定キー操作として連続キー操作の時間間隔の設定画面を示す図。
【図5】本発明の情報処理装置の第2実施例を適用した画像形成装置によるパスワード管理制御処理を示すフローチャート。
【図6】本発明の情報処理装置の第3実施例を適用した画像形成装置の液晶タッチパネルに表示する特定キー操作として継続キー押下の時間設定画面を示す図。
【図7】本発明の情報処理装置の第3実施例を適用した画像形成装置によるパスワード管理制御処理を示すフローチャート。
【図8】本発明の情報処理装置の第4実施例を適用した画像形成装置の液晶タッチパネルに表示する特定キー操作としてキー押下箇所の設定画面を示す図。
【図9】本発明の情報処理装置の第4実施例を適用した画像形成装置によるパスワード管理制御処理を示すフローチャート。
【図10】本発明の情報処理装置の第5実施例を適用した画像形成装置の液晶タッチパネルに表示する特定キー操作として同時押下キーの設定画面を示す図。
【図11】本発明の情報処理装置の第5実施例を適用した画像形成装置によるパスワード管理制御処理を示すフローチャート。
【図12】本発明の情報処理装置の第6実施例を適用した画像形成装置の液晶タッチパネルに表示する特定キー操作として複数の特定キーを選択する設定画面を示す図。
【図13】本発明の情報処理装置の第6実施例を適用した画像形成装置によるパスワード管理制御処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0128】
1 画像形成装置
2 CPU
3 ROM
4 RAM
5 操作部
6 不揮発性RAM
7 原稿読取部
8 MSU
9 画像メモリ
10 印刷部
11 ネットワークアダプタ
20 液晶タッチパネル
21a〜21f 機能操作キー
22a〜22f 表示欄
23a〜23d 機能設定キー
24a〜24c 機能設定キー
25a〜25c 機能設定キー
26a〜26c 機能設定キー
27a〜27f 機能操作キー
PC 外部コンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作処理を開始するのに先立って初回パスワードの入力を求め、当該パスワードが入力されると、その後のキー操作に応じて各種動作処理を実行するとともに、所定の特定動作処理を求めるキー操作に対して特定動作用パスワード入力を求め、当該特定動作用パスワードが入力されると、当該特定動作処理を実行する処理を順次行う情報処理装置において、前記特定動作用パスワードが前記初回パスワードと同じパスワードであると、予め設定された所定の特定パスワード省略操作を当該特定動作用パスワードの入力操作に代えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、前記特定パスワード省略操作として予め複数種類の特定パスワード省略操作候補が登録されており、当該複数種類の特定パスワード省略操作候補から適宜選択された特定パスワード省略操作候補の操作内容を前記特定パスワード省略操作として用いることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記情報処理装置は、前記複数種類の各特定パスワード省略操作候補に対して、それぞれ予め複数種類のパスワード省略キー操作候補が登録されており、当該各特定パスワード省略操作候補の操作内容が、当該複数種類のパスワード省略キー操作候補から適宜選択されたパスワード省略キー操作候補のキー操作であることを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理装置は、前記特定パスワード省略操作が、所定の操作キーを所定の短時間の間に複数回繰り返し行うキー操作であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理装置は、前記特定パスワード省略操作が、所定の操作キーを所定の時間の間継続して操作するキー操作であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報処理装置は、前記特定パスワード省略操作が、所定の操作キーの所定の箇所を押下するキー操作であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理装置は、前記特定パスワード省略操作が、所定の操作キーを他の所定の操作キーと同時に操作する同時キー操作であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記情報処理装置は、前記特定パスワード省略操作が、所定の操作キーを所定の短時間の間に複数回繰り返し行うキー操作、所定の操作キーを所定の時間の間継続して操作するキー操作、所定の操作キーの所定の箇所を押下するキー操作または所定の操作キーを他の所定の操作キーと同時に操作する同時キー操作のいずれかのキー操作を複数組み合わせたキー操作であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−164307(P2007−164307A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−357132(P2005−357132)
【出願日】平成17年12月12日(2005.12.12)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】