説明

情報加工提示装置

【課題】搭乗者がツーリングに関連する情報を常時取得し、すでに取得した情報を含めて提示できる車載用情報加工提示装置を提供する。
【解決手段】本発明による情報加工提示装置は、車載カメラを用いて生成した動画像と、これに対応する車両周辺情報を自車ナビゲーション装置内またはネットワークに接続して情報センターに蓄積する。運転者や同乗者の要求に応じて自動または手動で、自車ナビゲーション装置内または情報センターに登録されたコンテンツを取得して提示する。前記車両周辺情報から運転者の状況の認識判断を行い、その判断結果に基づいて入力する情報を選択制御して提示する車載用情報加工提示装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載の情報加工提示装置に関し、特に、動画像をベースとした各種情報の蓄積・加工、ネットワーク共有、ナビゲーション装置等での提示を行い、運転を支援するための車両情報加工提示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、運転者の視覚補償の目的で、車両後方、サイドミラーの下などにカメラが取り付けられ、所定の動作(後進や幅寄せ)の際に、ナビゲーション装置のディスプレイにカメラ画像が映し出されるシステムがある。
また、乗員が車内または車外で撮影した静止画像を、撮影地点の車両周辺情報(車両現在地、車両速度、天候情報、時間情報、運転環境等)と対応づけて記録し、ユーザの要求に応じてナビゲーション装置のディスプレイに表示するシステムがある。
特開2001−215125、特開2002−081951には、ナビゲーション装置と接続されたディジタルカメラや携帯電話のカメラにより撮影された静止画像を記録、表示する装置が記載されている。
【特許文献1】特開2001−215125号公報
【特許文献2】特開2002−081951号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
車載カメラ用途として、映像を投影(ディスプレイにミラーリング)することは従来から行われているが、カメラ映像をナビゲーション装置内の記録媒体に蓄積し、蓄積したデータを後から引き出して提示することはおこなわれていない。
また、ナビゲーション装置に乗員が記録できる表現メディアは、主に静止画像であり、動画像ベースで記録、提示を実現している装置は実用化されていない。
【0004】
そこで本発明の目的は、車載カメラを動画像の記録用途として用い、前記動画像に車両周辺情報や音声情報を関連付けして、自車ナビゲーション装置やネットワークを介して情報センターに蓄積し、運転中の意味ある箇所で蓄積した情報を自動的にまたは運転者等の選択により提示することができる情報加工提示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するために、本発明による請求項1記載の情報加工提示装置は、
車載カメラとナビゲーション装置とを連動して運転中の動画像を常時記録する常時記録手段と、
現在地、速度、天候、時刻、指定された道路上の位置の登録箇所および運転環境等の車両情報よりなる車両周辺情報の1または2以上の組み合わせと関連付けて、自車ナビゲーション装置内の記憶部に動画像とその再生開始・終了位置と前記車両周辺情報を登録するナビゲーション装置内コンテンツデータベースと、
車両映像情報出力部と、
車両現在地と登録箇所との接近を常時判断する登録箇所検出部、前記車両周辺情報から車両速度を算出し、車両が走行状態を判断し、判断結果から前記車載カメラから入力する情報を動的に変化させる判断指示手段および前記登録箇所検出部出力、前記車両周辺情報に基づいて前記映像情報出力部に情報提示における表現メディア、情報提示タイミングと内容を選択出力させる選択部、および車両現在地における情報提示の有無を、前記コンテンツデータベースを常時参照しながら監視する判断部よりなる入出力制御部と、から構成されている。
なお入出力制御部は本発明の構成要素の各部の関連により、実現されるものである。
【0006】
本発明による請求項2記載の情報加工提示装置は、請求項1記載の車両情報加工提示装置において、ネットワークを介して前記コンテンツデータベースおよび、映像蓄積部内の関係する動画像情報を、別に設けられたセンターサーバに転送するとともに前記センターサーバからのデータを受信可能にする手段を含み他の車両情報加工提示装置とセンターサーバを共同利用可能にしたことを特徴とする。
【0007】
本発明による請求項3記載の情報加工提示装置は、請求項1記載の車両情報加工提示装置において、前記入出力制御部は出力判断部と出力形式選択部を含み、前記出力判断部が、取得した車両周辺情報をもとに情報提示のタイミングと内容の選択、および車両現在地と前記コンテンツデータベースから受信する情報を元に、現在地における前記出力部への情報提示の有無を判断、前記出力形式選択部が、前記出力判断部から送られてきた情報をもとに表現メディアを選択して、自動的に選択出力することを特徴とする。
本発明による請求項4記載の情報加工提示装置は、請求項1記載の車両情報加工提示装置において、前記装置に関連しガイダンスに関連するガイダンス情報およびその入出力装置を設け、前記自動的な表示以外のガイダンス表示を可能にしたことを特徴とする。
【0008】
本発明による請求項5記載の情報加工提示装置は、請求項1記載の車両情報加工提示装置において、車両周辺情報を判断する運転情報入力判断部の判断結果に基づいて入力する情報を選択制御することを特徴とする。
本発明による請求項6記載の情報加工提示装置は、請求項1記載の車両情報加工提示装置において、その装置は、さらに車両内外の映像と音声の情報を関連付けて、自車ナビゲーション装置内にコンテンツとして蓄積することを特徴とする。
本発明による請求項7記載の情報加工提示装置は、請求項2記載の車両情報加工提示装置において、前記装置は、車両が登録箇所に近づいたことを判断し、車両周辺情報から運転の状況を認識判断し、情報センターに蓄積されたコンテンツをナビゲーション装置内に取得し提示する手段を設けて構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明による請求項1記載の情報加工提示装置では、コンテンツの自動的な提供を可能にする。
請求項2記載の情報加工提示装置では、出力判断部と出力形式判断部とにより表現メディアを選択することができる。
請求項3記載の情報加工提示装置では、車両現在地と前記コンテンツデータベースから受信する情報を元に、現在地における前記出力部への情報提示の有無を判断し、ナビゲーション装置内の出力部に提示することができる。
請求項5記載の情報加工提示装置は、車両周辺情報を判断する運転情報入力判断部2の判断結果に基づいて入力する情報を選択制御することができる。
請求項6記載の情報加工提示装置は、車両内外の映像と音声の情報を関連付けて、自車ナビゲーション装置内にコンテンツとして利用できる。
請求項7記載の情報加工提示装置は、情報センターに蓄積されたコンテンツをナビゲーション装置内に取得し提示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
図1は、カメラ付き車両に搭載される装置全体の概要図である。
本発明では、映像記録装置1が記録した映像・音声・画像とそれらが持つ属性情報に、GPS(Global Positioning System)衛星から得られる測位情報を現在地測位センサ11が受信した情報を登録する映像蓄積部12とコンテンツデータベース4、生成された情報を表示する車両・映像情報出力部7、乗員からの操作を受けつける操作部14から構成されるナビゲーション装置13と、コンテンツの共有を行うためのセンターサーバ9と共有情報データベース10から構成される。
【0011】
次に主要な構成の動作を流れ図等を参照して説明する。図2は情報加工提示装置の常時動作の基本概念を説明するための流れ図である。常時動作させられている映像記録装置1からのデータは、ステップ201に示すようにナビゲーション装置13で処理されて、ステップ202で蓄積および出力のための映像音声データに変換される。一方現在地測位センサ11からの出力はステップ203で同様に処理されて、ステップ204で現在位置情報に変換される。
【0012】
図3は記録装置1を作動させたときの動作を示す流れ図である。
ステップ301で記録装置を作動させる。
ステップ302で各情報の取得を開始する。
ステップ303で取得した映像・音声データから、ステップ306で映像・音声のタイムコードを取得する。
ステップ304で車両周辺情報を取得して、ステップ305で現在地測位センサ11から現在位置情報を取得して、これらからステップ307で車速、ギアモード、天気情報、現在位置、現在時間情報を取得する。
ステップ306,307で取得したデータはステップ308で、コンテンツデータベース4に格納される。
【0013】
図4は、コンテンツ提示を判断する出力判断部5の動作を説明するための流れ図である。ステップ401は現在位置情報と、登録位置情報を取得するステップである。
ステップ402で、ナビゲーション装置13は、現在地測位センサ11から取得した現在位置情報を取得する。
ステップ404は前記現在位置情報とコンテンツデータベース4または、共有情報データベース10に登録されている登録位置情報(なおこの情報はステップ403でその都度登録されている。)と比較する。
ステップ405で、現在位置と登録位置の一致を検出する。
車両が登録されている位置に近づいた(予め定めた一定距離)かどうか常時調べる。
ステップ405で予め定めた一定距離に達したことが判明すると、次に進む。
ステップ407でコンテンツデータベース4または共有情報データベースに格納されているプライバシー情報(この情報はステップ406で取得され保持されている)を取得する。
ステップ408で、公開できるコンテンツがあれば次のステップ409に進む。
ステップ409で、コンテンツ提示を行うために出力形式選択部6に処理がうつる。
【0014】
図5は、出力形式選択部6および車両・映像情報出力部7の動作を示す流れ図である。ステップ501で、車速、ギアモードなどの車両周辺情報を参照する。
ステップ502で車両周辺情報から、運転者に最も適した再生形式を決定する。
ステップ504で登録されている映像・音声のタイムコード(登録されている映像・音声のタイムコードはステップ503ですでに与えられている。)を取得する。
ステップ505で、取得されたタイムコードから(ステップ506で該当の登録されている映像・音声ファイルを取得している。)該当の登録されている映像・音声ファイルをディスプレイに出力する。
ステップ507で、ディスプレイは前記映像・音声ファイルを表示する。
【0015】
次に本発明による情報加工提示装置の動作を総合的に説明する。運転中は、映像記録装置1から映像・音声・画像を映像蓄積部12に蓄積していく。現在地測位センサ11は、現在位置情報をナビゲーション装置13に送り続ける。
車両情報入力判断部2は、入力された車両現在地情報、車両速度情報、天候情報、時間情報などの運転環境情報から現在状況を判断し、必要な車両周辺情報を出力する。
映像のタイムコード、音声のタイムコード、映像・音声の属性情報などを出力する映像情報入力判断部3と、現在位置情報などを出力する現在地測位センサ11からの必要情報をコンテンツデータベース4に格納し、また格納した情報を書き換え、消去する。
コンテンツの共有は、出力判断部5からインターネット8を経由し、コンテンツデータベース4と映像蓄積部12にある必要情報を送信し、センターサーバ9と共有情報データベース10に蓄積され、本システム搭載車両が必要情報を取得することができる。
コンテンツの提示は、現在地測位センサ11からの現在位置情報と、コンテンツデータベース4と共有情報データベース10に蓄積された位置情報を出力判断部5で逐次処理し、該当箇所、または該当箇所と類似した条件の未踏箇所に接近すると、出力形式選択部6で提示する情報を決定する。出力形式選択部6の決定を受け、車両・映像情報出力部7は提示を行う。
【0016】
運転者は、本装置が搭載されたカメラ付き車両を運転したとする。運転中は、車内外にある映像記録装置1は、映像・音声・画像を映像蓄積部12に送り、映像蓄積部12は蓄積し続ける。現在地測位センサ11は現在位置情報をナビゲーション装置13に送り続ける。例えばドライブ中に、運転者または同乗者が危険であると思った地点や箇所、いい景色だと思った地点や箇所などの、運転者または同乗者が登録したいと思った地点・箇所に遭遇したとする。このとき、運転者または同乗者は、登録装置を用いて、その地点・箇所の登録を行う。
【0017】
登録装置が作動すると、映像蓄積部12に蓄積されている情報から、映像情報入力判断部3は映像のタイムコードと音声のタイムコード、映像の属性情報を取得し、車両情報入力判断部2は現在の車両周辺情報を取得する。
取得後、現在位置情報、映像のタイムコード、音声のタイムコード、映像・音声の属性情報、車両周辺情報をコンテンツデータベース4に格納する。
【0018】
コンテンツの登録が完了した後、出力判断部はインターネット8を経由して、センターサーバ9に映像・音声ファイル、映像のタイムコード、音声のタイムコード、映像・音声の属性情報、車両周辺情報を送信する。センターサーバ9には、映像・音声ファイルが蓄積される。映像のタイムコード、音声のタイムコード、映像・音声の属性情報、車両周辺情報は共有情報データベース10に格納される。
【0019】
運転者が運転中、出力判断部5は現在地測位センサ11から取得している現在位置情報と、過去にコンテンツデータベース4に登録したコンテンツの位置情報との比較を逐次おこなう。またインターネット8を経由して、センターサーバ9から、過去に本装置を搭載した他の車両から登録がなされた共有情報データベース10に格納されている位置情報を取得し、当該車両の現在位置情報との比較を出力判断部5は逐次行う。
【0020】
運転中、本装置を搭載した車両、または本装置が搭載された他の車両が登録した箇所に接近したとする。出力判断部5はコンテンツデータベース4または、共有情報データベース10に登録されている位置情報と現在地測位センサ11から出力されている現在位置情報に基づいて、コンテンツデータベース4と共有情報データベース10から該当箇所で登録されたコンテンツの検索を行う。検索後、出力判断部5はプライバシー保護情報などを含む登録されている車載周辺情報に基づいて処理を行う。プライバシー保護情報、例えば、公開対象:限定無し、公開範囲:限定無し、公開期限:限定無しなどであれば、出力形式選択部6に処理をすすめる。公開対象:非公開、公開範囲:非公開、公開期限:非公開などであった場合は、出力判断部5は、検索を終えて、出力形式選択部6には処理をすすめない。
【0021】
運転中、本装置を搭載した車両、または本装置が搭載された他の車両が、未踏のある箇所に接近したとする。出力判断部5はコンテンツデータベース4または、共有情報データベース10に登録されている位置情報と車両周辺情報と、現在の車両周辺情報を比較して、コンテンツデータベース4と共有情報データベース10から該当箇所と類似した条件のコンテンツの検索を行う。検索後、出力判断部5はプライバシー保護情報などを含む登録されている車載周辺情報に基づいて処理を行う。プライバシー保護情報、例えば、公開対象:限定無し、公開範囲:限定無し、公開期限:限定無しなどであれば、出力形式選択部6に処理をすすめる。公開対象:非公開、公開範囲:非公開、公開期限:非公開などであった場合は、出力判断部5は、検索を終えて、出力形式選択部6には処理をすすめない。
【0022】
出力形式判選択部6に処理をすすめた場合、出力形式選択部6は現在車速、現在ギアモードなどの車両周辺情報から、映像蓄積部12に蓄積されている映像・音声情報の出力形式を決定する。例えば、当該車両が信号待ちなどで停車中であれば映像情報と音声情報を、R(リバース)にギアが入っておりかつ、車速が0でない場合は、音声情報のみを出力するといったような処理を行う。決定された形式と、コンテンツデータベース4に登録されている該当箇所の映像情報に基づき、映像蓄積部12の映像・音声から、必要情報が車両・映像情報出力部7に送られる。車両・映像情報出力部7は、出力形式選択部6から送られた情報を出力装置に対して出力する。
【0023】
次に表示に関連して利用例を説明する。
(利用例1)図6にコンテンツ提示における提示インタフェースの一例を示す。
該当箇所の実映像601、車内の実映像602が出力される。
また広域地図603に加えて、該当箇所の拡大地図604と出力される情報の詳細605を提示する。
該当箇所の実映像は、きれいな景色、思い出に残る場所、危険箇所などあらかじめ定義されたものと、乗員が定義したものの映像と音声を再生する。車内の実映像は、運転者、同乗者などを映しており、音声等も再生される。広域地図には、現在位置情報が出力されており、車両の現在位置がわかるようになっている。該当箇所の拡大図は、該当箇所に接近した場合に表示されるが、乗員の要求に応じて出してもよい。出力される情報の詳細を知りたい場合は、詳細情報を見ることができる。
【0024】
(利用例2)図7〜9は、前述したコンテンツの登録、編集、削除を行う際の利用画面の例を示した図である。乗員は、ナビゲーション装置内で「登録」のために割り当てられたボタン、または車両中の任意の場所に設置された入力インタフェースを操作することで、車両周辺情報および映像のタイムコード、音声のタイムコードをナビゲーション装置内のコンテンツデータベース4に記録することができる。
【0025】
さらに上述の利用例で、乗員は、ナビゲーション装置内で「登録停止」のために割り当てられたボタン、または車両中の任意の場所に設置された入力インタフェースを操作することで、車両周辺情報および映像のタイムコード、音声のタイムコードをナビゲーション装置内のコンテンツデータベース4へ記録することを中断できる。
【0026】
さらに上述の利用例においては、乗員は、ナビゲーション装置内で「登録情報編集」のために割り当てられたボタン、または車両中の任意の場所に設置された入力インタフェースを操作することで、ナビゲーション装置内のコンテンツデータベース4に記録されている車両周辺情報および映像のタイムコード、音声のタイムコードの内容を編集することができる。
【0027】
さらに上述の利用例においては、乗員は、ナビゲーション装置内で「登録削除」のために割り当てられたボタン、または車両中の任意の場所に設置された入力インタフェースを操作することで、車両周辺情報をナビゲーション装置内のコンテンツデータベース4に記録された情報を消去することができる。
【0028】
(利用例3)乗員は、ナビゲーション装置内で「登録」のために割り当てられたボタン、または車両中の任意の場所に設置された入力インタフェースを操作することで、車両周辺情報および映像のタイムコード、音声のタイムコードを情報センターにある共有情報データベース10に記録することができる。
【0029】
さらに利用例においては、乗員は、ナビゲーション装置内で「登録停止」のために割り当てられたボタン、または車両中の任意の場所に設置された入力インタフェースを操作することで、車両周辺情報および映像のタイムコード、音声のタイムコードを情報センターにある共有情報データベース10へ記録することを中断できる。
【0030】
さらに上述の利用例おいては、乗員は、ナビゲーション装置内で「登録情報編集」のために割り当てられたボタン、または車両中の任意の場所に設置された入力インタフェースを操作することで、情報センターにある共有情報データベース10に記録されている車両周辺情報および映像のタイムコード、音声のタイムコードの内容を編集することができる。
【0031】
さらに上述の利用例においては、乗員は、ナビゲーション装置内で「登録削除」のために割り当てられたボタン、または車両中の任意の場所に設置された入力インタフェースを操作することで、車両周辺情報を情報センターにある共有情報データベース10に記録された情報を消去することができる。
【0032】
(利用例4)図10〜12は、前項〔0015〕で示したコンテンツの提示を行う際の利用画面の例を示した図である。過去に登録したコンテンツ箇所,または登録箇所の持つプロパティと類似した未踏箇所・地点に車両が近づくと、車両・映像情報出力部7を通して自動的に対象箇所のコンテンツの再生が開始され、乗員は、コンテンツを視聴することができる。
【0033】
さらに利用例においては、乗員は、自動的に再生が開始されたコンテンツの視聴を中断する場合、ナビゲーション装置内で「提示中止」のために割り当てられたボタン、または車両中の任意の場所に設置された入力インタフェースを操作することで、前記車両・映像情報出力部7を通して再生されているコンテンツを一時停止、または停止させることができる。
【0034】
さらに上述の利用例においては、乗員は、ナビゲーション装置内で「提示」のために割り当てられたボタン、または車両中の任意の場所に設置された入力インタフェースを操作することで、車両周辺情報および映像のタイムコード、音声のタイムコードをナビゲーション装置内のコンテンツデータベース4から呼び出し、前記車両・映像情報出力部7を通して視聴することができる。
【0035】
さらに上述の利用例においては、乗員は、ナビゲーション装置内で「提示」のために割り当てられたボタン、または車両中の任意の場所に設置された入力インタフェースを操作することで、インターネット8を経由して情報センターに接続し、車両周辺情報および映像データ音声データをナビゲーション装置内にダウンロード後、もしくはダウンロード中に車両・映像情報出力部7を通して視聴することができる。また早送り、巻き戻しなどが割り当てられているボタン、または車両中の任意の場所に設置された入力インタフェースを操作することで、再生されているコンテンツの早送り、巻き戻しなどの操作ができる。
【0036】
さらに上述の利用例においては、乗員は、ナビゲーション装置内で「提示中止」のために割り当てられたボタン、または車両中の任意の場所に設置された入力インタフェースを操作することで、前記車両・映像情報出力部7を通して再生されているコンテンツを一時停止、または停止させることができる。
【0037】
さらに上述の利用例においては、過去に登録したコンテンツの再生が開始されている状態で車両が別のコンテンツ登録箇所に近づいた場合、乗員は、現在再生中のコンテンツの終了後、次のコンテンツを続けて視聴することができる。
【0038】
さらに上述の利用例においては、過去に登録したコンテンツの再生が開始されている状態で乗員がナビゲーション装置内で「提示」のために割り当てられたボタン、または車両中の任意の場所に設置された入力インタフェースを操作した場合、乗員は、現在再生中のコンテンツの終了後、次のコンテンツを続けて視聴することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明による装置は、カーナビゲーション、GPS通信の分野、これらの技術分野に関連する自動車の運転支援のための自動車産業分野で広く利用される。
提供されるコンテンツが増えることで、情報通信分野におけるコンテンツ産業での需要が高まり、活性することが期待される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】カメラ付き車両に搭載される装置全体の概要図である。
【図2】情報加工提示装置の常時動作を示す図である。
【図3】コンテンツ登録の処理動作を示すフロー図である。
【図4】出力判断部の処理動作を示すフロー図である。
【図5】出力形式選択部6および車両映像情報出力部7の動作を示すフロー図である。
【図6】本発明による動画像および地図画面を示す概略図である。
【図7】コンテンツの登録、編集、削除を行う際の利用画面の例を示した図である。
【図8】コンテンツの登録、編集、削除を行う際の利用画面の例を示した図である。
【図9】コンテンツの登録、編集、削除を行う際の利用画面の例を示した図である。
【図10】コンテンツの提示を行う際の利用画面の例を示した図である。
【図11】コンテンツの提示を行う際の利用画面の例を示した図である。
【図12】コンテンツの提示を行う際の利用画面の例を示した図である。
【符号の説明】
【0041】
1 映像記録装置
2 車両情報入力判断部
3 映像情報入力判断部
4 コンテンツデータベース
5 出力判断部
6 出力形式選択部
14 操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載カメラとナビゲーション装置とを連動して運転中の動画像を常時記録する常時記録手段と、
現在地、速度、天候、時刻、指定された道路上の位置の登録箇所および運転環境等の車両情報よりなる車両周辺情報の1または2以上の組み合わせと関連付けて、自車ナビゲーション装置内の記憶部に動画像とその再生開始・終了位置と前記車両周辺情報を登録するナビゲーション装置内コンテンツデータベースと、
車両映像情報出力部と、
車両現在地と登録箇所との接近を常時判断する登録箇所検出部、前記車両周辺情報から車両速度を算出し、車両が走行状態を判断し、判断結果から前記車載カメラから入力する情報を動的に変化させる判断指示手段および前記登録箇所検出部出力、前記車両周辺情報に基づいて前記映像情報出力部に情報提示における表現メディア、情報提示タイミングと内容を選択出力させる選択部、および車両現在地における情報提示の有無を、前記コンテンツデータベースを常時参照しながら監視する判断部よりなる入出力制御部と、
から構成した車両情報加工提示装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両情報加工提示装置において、ネットワークを介して前記コンテンツデータベースおよび、映像蓄積部内の関係する動画像情報を、別に設けられたセンターサーバに転送するとともに前記センターサーバからのデータを受信可能にする手段を含み他の車両情報加工提示装置とセンターサーバを共同利用可能にしたことを特徴とする車両情報加工提示装置。
【請求項3】
請求項1記載の車両情報加工提示装置において、前記入出力制御部は出力判断部と出力形式選択部を含み、前記出力判断部が、取得した車両周辺情報をもとに情報提示のタイミングと内容の選択、および車両現在地と前記コンテンツデータベースから受信する情報を元に、現在地における前記出力部への情報提示の有無を判断、前記出力形式選択部が、前記出力判断部から送られてきた情報をもとに表現メディアを選択して、自動的に選択出力することを特徴とする車両情報加工提示装置。
【請求項4】
請求項1記載の車両情報加工提示装置において、前記装置に関連しガイダンスに関連するガイダンス情報およびその入出力装置を設け、前記自動的な表示以外のガイダンス表示を可能にしたことを特徴とする車両情報加工提示装置。
【請求項5】
請求項1記載の車両情報加工提示装置は、車両周辺情報を判断する運転情報入力判断部の判断結果に基づいて入力する情報を選択制御することを特徴とする車両情報加工提示装置。
【請求項6】
請求項1記載の車両情報加工提示装置は、さらに車両内外の映像と音声の情報を関連付けて、自車ナビゲーション装置内にコンテンツとして蓄積することを特徴とする車両情報加工提示装置。
【請求項7】
請求項2記載の車両情報加工提示装置において、前記装置は、車両が登録箇所に近づいたことを判断し、車両周辺情報から運転の状況を認識判断し、情報センターに蓄積されたコンテンツをナビゲーション装置内に取得し提示する手段を設けて構成したことを特徴とする車両情報加工提示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−242837(P2006−242837A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−60833(P2005−60833)
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【出願人】(304023318)国立大学法人静岡大学 (416)
【Fターム(参考)】