説明

情報提供システムおよび情報提供方法

【課題】 携帯端末の位置情報に応じて、リアルタイムかつ自動的に位置情報に関連した情報を携帯端末に提供することができる情報提供システムおよび情報提供方法を提供する。
【解決手段】 所定の情報が記録された記憶手段22を備え、インターネット14に接続されたサーバ装置10と、サーバ装置10にインターネット14を介してアクセス可能であり、位置情報検出手段により端末の位置情報を検出可能な携帯端末16とを備え、サーバ装置10は、携帯端末16からのアクセスに呼応し、携帯端末16の位置情報に基づいて、位置情報に関連した情報を記憶手段より読み出して、リアルタイムにかつ、自動的に音声及び映像によって携帯端末16にサービス情報を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末の位置情報を用いて、位置情報に関連する各種情報を携帯端末にリアルタイムに音声と映像を用いて提供することができる情報提供システムおよび情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯端末、特に携帯電話やPHSを用いた位置情報に関連する情報サービスの提供は行われている。例えば、携帯端末の位置の周辺の施設情報等を携帯端末のユーザが自ら位置情報に基づいて検索する(非特許文献1)。
【非特許文献1】インターネット http://www.ddipocket.co.jp/p_s/service/location/
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上述の構成においては、次のような課題がある。
【0004】
従来の技術においては、携帯端末が位置する場所に応じてリアルタイムに情報を提供することができない。すなわち、携帯端末が移動している場合でも、携帯端末の移動に合わせて提供する情報を自動的に携帯端末に提供、表示することができない。このため、ユーザが自分の希望する情報を自ら選択する必要があり、ユーザの希望にない情報は、周辺のお勧め情報等があっても自動的に表示されることがない。
【0005】
本発明は、上述の事情によりなされたもので、その目的は、携帯端末の位置情報に応じて、リアルタイムかつ自動的に位置情報に関連した情報を携帯端末に提供することができる情報提供システムおよび情報提供方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に鑑み、本発明は、携帯端末の位置情報を用いた情報提供システムであって、所定の情報が記録された記憶手段を備え、ネットワークに接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置に前記ネットワークを介してアクセス可能であり、位置情報検出手段により端末の位置情報を検出可能な携帯端末とを備え、前記サーバ装置は、前記携帯端末からのアクセスに呼応し、前記携帯端末の位置情報に基づいて、前記位置情報に関連した情報を前記記憶手段より読み出して、リアルタイムにかつ、自動的に音声及び映像によって前記携帯端末に情報を提供するようにしたものである。
【0007】
したがって、本発明は、携帯端末の位置情報に応じて、リアルタイムかつ自動的に位置情報に関連した情報を携帯端末に提供することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明を用いることにより、携帯端末の位置情報に応じて、リアルタイムかつ自動的に位置情報に関連した情報を携帯端末に提供することができる情報提供システムおよび情報提供方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0010】
(実施形態)
図1は本発明の実施形態に係る情報提供システムの構成を示した模式図である。
【0011】
当該情報提供システムは、提供情報等のコンテンツを制作提供するコンテンツ提供会社12と、提供されたコンテンツを備え、インターネット14に接続されたサーバ装置10と、インターネット14に接続された携帯端末の基地局15と、当該基地局15と電波を用いて通信を行う携帯電話、PHS、PDA等の携帯端末16とから構成されている。なお、携帯端末16は、1台以上、複数台あってもよく、基地局15も必要に応じて複数箇所に設置することができる。
【0012】
サーバ装置10は、図2に示すように、基地局15から得た携帯端末16の電界強度によって携帯端末16の位置情報の検出等を行う制御手段20と、コンテンツ提供会社12から提供されたコンテンツ等を記憶する記憶手段22と、インターネット14等との通信処理を行う通信手段24とから構成される。
【0013】
携帯端末16は、図3に示すように、受信した情報の処理、表示等を行う制御手段30と、受信した情報等を記憶する記憶手段32と、基地局15との通信処理や人工衛星からのGPS電波の受信等を行う通信手段34と、受信したGPS電波に基づいて、携帯端末16の位置を検出する位置検出手段36とから構成される。
【0014】
以上のように構成された情報提供システムを適用した情報提供方法について、図4のフローチャートを参照して説明する。
【0015】
サーバ装置10は、ステップS1で、携帯端末16からのアクセスの有無を判別する。ステップS1で、サーバ装置10によって携帯端末16からのアクセスがあると判別された場合には、サーバ装置10は、ステップS2で、携帯端末16の位置情報を取得する。この際、携帯端末16の位置情報を人工衛星からのGPS電波で検出する場合、基地局15と携帯端末16との電界強度の強さで検出する場合、および両方の方法を用いて検出する場合(この場合は、どちらか一方の方法を用いた場合よりも精度良く携帯端末16の位置が検出できる)が上げられる。このうち、携帯端末16の位置情報を人工衛星からのGPS電波で検出する場合は、携帯端末16の位置検出手段36から携帯端末16の位置情報を取得する。また、基地局15と携帯端末16との電界強度の強さで検出する場合は、基地局15からの電界強度の強さの情報をインターネット14等を経由して受信し、サーバ装置10の制御手段20によって携帯端末16の位置を演算して検出する。さらに、両方の方法を用いて検出する場合は、上述した2つの情報、すなわち、携帯端末16の位置検出手段36から携帯端末16の位置情報と、電界強度の強さの情報を用いて演算された位置情報との2つの情報を用いて、サーバ装置10の制御手段20によって携帯端末16の位置をさらに正確に演算して検出する。
【0016】
次に、検出された位置情報に基づいて、サーバ装置10は、ステップS3で、対応する提供情報(例えば、周辺のお勧め情報等)をサーバ装置10の記憶手段22から読み出す。ステップS4で、読み出された提供情報をサーバ装置10の通信手段24によってインターネット14経由で携帯端末16に送信、提供する。ステップS5で、サーバ装置10は、携帯端末16からのサービス終了信号が来なければ、引き続きステップS2に戻って、携帯端末16の位置情報に応じた情報提供を続行する。
【0017】
なお、上述した位置情報の提供は、例えば、サーバ装置10が定期的に携帯端末16の位置情報を取得し、取得した位置情報に応じた情報提供を行ってもよいし、位置情報取得にGPS電波を用いている場合は、携帯端末16が所定の距離を移動した場合に、または所定の時間が経過した場合等に、GPS電波から得られた携帯端末16の位置情報を携帯端末16の位置検出手段36からサーバ装置10に対して送信するようにしてもよい。
【0018】
次に図5は、サーバ装置10から携帯端末16に提供される提供情報(サービス情報)の一例を示した携帯端末16の画面の模式図である。
【0019】
例えば、携帯端末16のユーザが、日光東照宮に遊びにきた際に、周辺に関する情報がないか調べるためにサーバ装置10が提供している情報提供サービスのポータルサイトにアクセスする。携帯端末16からのアクセスを受けたサーバ装置10は、携帯端末16の位置情報に基づいて、対応する情報がサーバ装置10の記憶手段22に記憶されていた場合には、対応する周辺地図、例えば、交差点の地図を表示し、付近にある施設としてOX寺42、レストラン43、おみやげSHOP44、OO寺45等を表示する。また、自動で周辺情報46である近くのレストラン、トイレ、お勧め名所等も例えば別ウインドウで表示し、音声ガイドを行う。また、同時に写真や動画等の映像画面47も表示し、任意のBGや解説つきで表示する。
【0020】
また、携帯端末16がユーザの移動等に伴い移動した場合には、リアルタイム(実際には一定時間毎、もしくは一定距離移動した場合等)に情報(地図情報、周辺情報、映像画面等)を自動で更新する。携帯端末16のユーザは、自身の移動に伴い毎回ほしい情報等を表示させる手間無くサービス情報を入手することができる。また、ユーザが思いもつかなかった情報もお勧め情報等として提供されることにより、利便性が向上する。さらに、文字情報だけでサービス情報が提供される技術に比べて、音声と映像を織り交ぜてサービス情報が提供されるので、分かりやすく、さらに、携帯端末16のユーザは、携帯端末16の画面を常に見ていなくともサービス情報を音声で聞き取ることができ、必要に応じて携帯端末16の画面をユーザに見るように促すこともできる。
【0021】
次に、ナビゲーション機能として、携帯端末16のユーザが予め設定した目的地に案内することもできる。その際には、例えば、図6に示すように、交差点であれば行き先への矢印49を表示し、さらに別ウインドウ48で、目的地までの距離や目的地までの時間等を表示させることもできる。また、ナビゲーション機能を用いる際には、予め目的地と目的地までの道のりがわかっているので、ナビゲーション機能を用いない場合よりも、早めに周辺情報等を表示して携帯端末16のユーザの利便性を向上させることもできる。なお、目的地として、表示された周辺情報やサービス情報等を目的地として設定することももちろん可能である。さらに、サービス情報の自動表示のタイミングを秒単位で遅くしたり早くしたり、さらにはOFFにする設定も任意に可能である。
【0022】
以上の構成により、携帯端末のユーザが意識せずとも、携帯端末の位置情報に応じて、リアルタイムかつ自動的に位置情報に関連した情報を携帯端末に提供することができる。
【0023】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係る情報提供システムの構成を示した模式図。
【図2】本発明の実施形態に係るサーバ装置の構成を示したブロック図。
【図3】本発明の実施形態に係る携帯端末の構成を示したブロック図。
【図4】本発明の実施形態に係る情報提供システムを適用した情報提供方法を示したフローチャート。
【図5】本発明の実施形態に係る携帯端末の表示画面を示した模式図。
【図6】本発明の実施形態に係る携帯端末の表示画面を示した模式図。
【符号の説明】
【0025】
10…サーバ装置、12…コンテンツ提供会社、14…インターネット、15…基地局、16…携帯端末、20…制御手段、22…記憶手段、24…通信手段、30…制御手段、32…記憶手段、34…通信手段、36…位置検出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末の位置情報を用いた情報提供システムであって、
所定の情報が記録された記憶手段を備え、ネットワークに接続されたサーバ装置と、
前記サーバ装置に前記ネットワークを介してアクセス可能であり、位置情報検出手段により端末の位置情報を検出可能な携帯端末と
を備え、
前記サーバ装置は、前記携帯端末からのアクセスに呼応し、前記携帯端末の位置情報に基づいて、前記位置情報に関連した情報を前記記憶手段より読み出して、リアルタイムにかつ、自動的に音声及び映像によって前記携帯端末に情報を提供することを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
請求項5に記載の情報提供方法であって、
前記携帯端末の位置を検出するために、GPS機能及び/又は電界強度検出機能を用いることを特徴とする情報提供システム。
【請求項3】
請求項5に記載の情報提供方法であって、
前記所定の情報は、検出された位置の周辺情報、歴史情報、見所情報、宿泊・飲食情報、トイレ情報、特産物情報、遊技情報、地図情報、検出された位置から所定の目的地までの時間情報及び距離情報を含むナビゲーション情報のうちのいずれか1つ以上であることを特徴とする情報提供システム。
【請求項4】
請求項5に記載の情報提供方法であって、
前記サーバ装置はポータルサイト手段を備えており、前記携帯端末は前記ポータルサイト手段にアクセスすることにより、提供されるサービスを選択可能であることを特徴とする情報提供システム。
【請求項5】
所定の情報が記録された記憶手段を備え、ネットワークに接続されたサーバ装置と、前記サーバ装置に前記ネットワークを介してアクセス可能であり、位置情報検出手段により端末の位置情報を検出可能な携帯端末とを備えた情報提供システムで用いられる情報提供方法であって、
前記サーバ装置が、前記携帯端末からのアクセスに呼応し、前記携帯端末の位置情報に基づいて、リアルタイムに前記位置情報に関連した情報を前記記憶手段より読み出す読み出しステップと、
前記読み出しステップによって読み出された情報をリアルタイムかつ、自動的に音声及び映像によって前記携帯端末に情報を提供する提供ステップと
を有することを特徴とする情報提供方法。
【請求項6】
請求項5に記載の情報提供方法であって、
前記携帯端末の位置を検出するために、GPS機能及び/又は電界強度検出機能を用いることを特徴とする情報提供方法。
【請求項7】
請求項5に記載の情報提供方法であって、
前記所定の情報は、検出された位置の周辺情報、歴史情報、見所情報、宿泊・飲食情報、トイレ情報、特産物情報、遊技情報、地図情報、検出された位置から所定の目的地までの時間情報及び距離情報を含むナビゲーション情報のうちのいずれか1つ以上であることを特徴とする情報提供方法。
【請求項8】
請求項5に記載の情報提供方法であって、
前記サーバ装置はポータルサイト手段を備えており、前記携帯端末は前記ポータルサイト手段にアクセスすることにより、提供されるサービスを選択可能であることを特徴とする情報提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−172399(P2006−172399A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−367898(P2004−367898)
【出願日】平成16年12月20日(2004.12.20)
【出願人】(597050853)株式会社コジマ (9)
【Fターム(参考)】