説明

情報通信装置、情報通信システム、情報通信方法、情報通信プログラムおよび記録媒体

【課題】本発明は、探索された経路の通信状態に応じて効率的にデータを受信できるようにするとともにデータの再送による過負荷を最小限に低減させることを可能にした情報通信装置、情報通信システム、情報通信方法、情報通信プログラムおよび記録媒体を提供する。
【解決手段】探索された経路上における1または複数の情報受信回避区間を元にデータの受信が可能な受信可能区間を特定する。このとき、複数のセクタに別けてデータを受信する際に、各受信可能区間において受信するセクタ数を、その受信可能区間において受信可能なデータ容量から算出し、指定された受信条件に応じて設定される受信状態の確認を行う受信確認単位のセクタ数を決定する。そして、この決定したセクタ数ごとにエラーチェックを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報通信装置、情報通信システム、情報通信方法、情報通信プログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
地図情報上の現在位置を探索する際に用いられる測位装置の一例であるカーナビゲーションシステムは、衛星等を用いたGPS(Global Positioning System)や速度情報や構造距離や走行方向に関する情報を用いた自立型検知システムなどによって現在位置を測定している。
【0003】
さらに、カーナビゲーション等では現在位置が刻々と移り変わる状況下で、現在位置から目的地までの移動経路に関連する関連情報や地図情報そのものを更新する更新地図情報等を受信する場合があって、このような場合、現在位置が刻々と移り変わる状況下での通信状態が変化することからその現在位置において受信ができない、リトライが多発することがある。
【0004】
特許文献1では、走行経路における回線状態を把握して、回線状態が悪いエリアではデータ送信を控え、回線状態が良いエリアにおいてデータ送信を行うことを可能にした技術が開示されている。
【0005】
この特許文献1に開示された従来技術では、各エリアの走行時間に単位時間あたりの送信可能データ量を乗算し、さらに各エリアの電波強度に応じた補正係数を乗算して各エリアにおける送信可能データ量を算出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−011077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような従来技術では、各エリアに対して算出した補正係数による補正済みの送信可能データ量のデータを受信することとなる。その算出された送信可能データ量によっては極端に小さなまたは大きなデータ量を受信することとなり、通信障害等によりデータの再受信(リトライ)が発生した場合には帯域幅を占有することとなってしまう。
【0008】
そこで、本発明は、探索された経路の通信状態に応じて効率的にデータを受信できるようにするとともにデータの再送による過負荷を最小限に低減させることを可能にした情報通信装置、情報通信システム、情報通信方法、情報通信プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、探索された経路を元に該経路上の、情報の受信が可能な受信可能区間を特定する受信可能区間特定手段と、前記受信可能区間特定手段によって特定された前記受信可能区間において、所定の情報量の受信単位で前記情報を受信するときに、当該受信可能区間において受信可能な情報容量に基づいて、該受信可能区間ごとの受信単位数を、第1の受信単位数として算出する算出手段と、前記算出手段によって算出した前記第1の受信単位数に基づいて、前記情報を受信する際の受信条件に応じて設定される、前記情報の受信確認を行う受信確認単位となる第2の受信単位数を決定する決定手段と、前記決定手段によって決定した前記第2の受信単位数ごとに前記情報の受信確認を行う受信確認手段とを具備する。
【0010】
また、請求項9の発明は、情報通信装置と、前記情報通信装置と情報の送受信を行う情報処理装置とを備え、前記情報通信装置は、探索された経路を元に該経路上の、前記情報の受信が可能な受信可能区間を特定する受信可能区間特定手段と、前記受信可能区間特定手段によって特定された前記受信可能区間において、所定の情報量の受信単位で前記情報を受信するときに、当該受信可能区間において受信可能な情報容量に基づいて、該受信可能区間ごとの受信単位数を、第1の受信単位数として算出する算出手段と、前記算出手段によって算出した前記第1の受信単位数に基づいて、前記情報を受信する際の受信条件に応じて設定される、前記情報の受信確認を行う受信確認単位となる第2の受信単位数を決定する決定手段と、前記決定手段によって決定した前記受信可能区間ごとの前記第2の受信単位数を記憶する記憶手段と、前記移動経路上の現在位置を特定する現在位置特定手段と、前記現在位置特定手段によって特定した現在位置が前記受信可能区間特定手段によって特定した前記受信可能区間に属する場合に、前記記憶手段で記憶している当該受信可能区間における前記第2の受信単位数の前記情報を前記情報処理装置に要求する要求手段と、前記情報処理装置から前記第2の受信単位数の前記情報を受信した場合、該第2の受信単位数における前記情報の受信確認を行う受信確認手段とを具備し、前記情報処理装置は、前記情報を保存する情報保存手段と、前記要求手段により前記第2の受信単位数の前記情報が要求された場合、前記情報保存手段によって保存している情報の前記受信単位のうち、前記第2の受信単位数を要求元の前記情報通信装置へと送信する送信手段とを具備する。
【0011】
また、請求項10の発明は、情報通信装置に使用される情報通信方法であって、探索された経路を元に該経路上の、情報の受信が可能な受信可能区間を特定する受信可能区間特定工程と、前記受信可能区間特定手段によって特定された前記受信可能区間において、所定の情報量の受信単位で前記情報を受信するときに、当該受信可能区間において受信可能な情報容量に基づいて、該受信可能区間ごとの受信単位数を、第1の受信単位数として算出する算出工程と、前記算出手段によって算出した前記第1の受信単位数に基づいて、前記情報を受信する際の受信条件に応じて設定される、前記情報の受信確認を行う受信確認単位となる第2の受信単位数を決定する決定工程と、前記決定工程によって決定した前記第2の受信単位数ごとに前記情報の受信確認を行う受信確認工程とを含むことを特徴とする。
【0012】
また、請求項11の発明は、請求項10に記載の情報通信方法を演算手段に実行させる、ことを特徴とする。
【0013】
また、請求項12の発明は、請求項11に記載の情報通信プログラムが、演算手段により読み取り可能にされている、ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態における情報通信装置、情報通信システム、情報通信方法、情報通信プログラムおよび記録媒体を適用して構成した情報通信システムの詳細な構成を示す図。
【図2】図1に示す情報通信装置の詳細な構成を示すブロック図。
【図3】地図情報上で移動経路が探索された状態の一例を示す図。
【図4】情報受信回避区間が示された移動経路情報の一例を示す図。
【図5】受信形態を選択する画面の一例を示す図。
【図6】図2に示す受信形態決定処理制御部の詳細な構成を示す図。
【図7】区間割当可能セクタ数テーブルの詳細なテーブル構成を示す図。
【図8】区間割当セクタ数テーブルの詳細なテーブル構成を示す図。
【図9】本発明の実施の形態における情報通信装置、情報通信システム、情報通信方法、情報通信プログラムおよび記録媒体を適用した情報通信システムを構成する情報処理サーバの詳細な構成を示すブロック図。
【図10】複数のセクタによって多重化された状態における探索関連情報のデータ構造を示す図。
【図11】「プラン1」を選択した場合における探索関連情報の受信形態を示す図。
【図12】「プラン2」を選択した場合における探索関連情報の受信形態を示す図。
【図13】「通信量優先」を選択した場合における探索関連情報の受信形態を示す図。
【図14】「時間優先」を選択した場合における探索関連情報の受信形態を示す図。
【図15】本発明の実施の形態における情報通信装置において行われる詳細な処理の流れを示すフローチャート
【図16】本発明の実施の形態における情報通信装置において行われる、各受信可能区間における受信確認単位のセクタ数を割り当てる処理の詳細な流れを示すフローチャート。
【図17】本発明の実施の形態における情報通信装置において行われる、各受信可能区間における受信確認単位のセクタ数を割り当てる処理の詳細な流れを示すフローチャート。
【図18】本発明の実施の形態における情報通信装置において行われる、各受信可能区間における受信確認単位のセクタ数を割り当てる処理の詳細な流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係わる情報通信装置、情報通信システム、情報通信方法、情報通信プログラムおよび記録媒体の一実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例】
【0016】
図1は、本発明の実施の形態における情報通信装置、情報通信システム、情報通信方法、情報通信プログラムおよび記録媒体を適用して構成した情報通信システムの詳細な構成を示す図である。
【0017】
図1における情報通信システムは、1または複数の情報通信装置100(図1には、情報通信装置100−1、情報通信装置100−2、情報通信装置100−3、情報通信装置100−4の全4個の装置を示している)がそれぞれ通信回線(無線通信)によって、その情報通信装置100で用いるさまざまな情報を保存し、これらの情報を情報通信装置100へと提供する情報処理装置200(以下、「情報処理サーバ200」と称する)と接続されている。
【0018】
この情報通信装置100は、例えば、移動経路案内装置である「カーナビケーション」によって構成されるほか、移動経路案内機能を有する情報端末(例えば、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant))によって構成し得るものであって、その移動経路に関連する情報の「地図情報」が登録されている。この情報通信装置100は、自動車や二輪車などの車両等に搭載されてその車両等が移動することにより若しくは人物が持ち運ぶことにより移動されるものである。
【0019】
この情報通信装置100において、移動先の目的地が設定され、現在地からその目的地までの移動経路(「ルート」ともいう)の探索が指示されることによって移動経路の探索処理が行われる。これによって探索された移動経路(単に、「経路」ともいう)は、「経路案内情報」として記憶しておき、車両等や人物などの移動体が移動することによって自動的に現在位置を割り出して地図情報のいずれの位置であるかを照合する作業を行う。
【0020】
このとき、割り出された現在位置が記憶している経路案内情報の移動経路上から外れている場合には、設定された目的地までのルートを再探索する処理が行われるか、移動経路上から外れていることを警告するか、または、記憶している移動経路上と移動する移動経路を案内するか等の処理が行われる。
【0021】
このとき、車両等の現在位置は、GPS(Global Positioning System)などの測位システムを用いて割り出すほか、加速度センサ等を用いて情報通信装置100自体が独立して、自立して割り出す。もちろん、GPS等の測位システムを用いた現在位置の割り出しとともに加速度センサを用いた現在位置の割り出しとを併用するような構成であってもよい。
【0022】
情報通信装置100では、移動経路の探索に関する「探索関連情報」を情報処理サーバ200へと要求することによって、その情報処理サーバ200から探索関連情報を受信(取得)する。受信した探索関連情報は、情報通信装置100において保存されて移動経路の探索に用いられるほか、探索された移動経路とともに表示される。
【0023】
すなわち、探索関連情報とは、地図情報そのもののほか、情報通信装置100に登録されている地図情報を更新する更新地図情報(地図情報全体や登録されている地図情報との差分地図情報)であって、この探索関連情報によって新たに設けられた道路や施設などに関する情報が追加して登録される。これ以外にも、さまざまな情報が含まれるものであって、単に「情報」と称することもある。
【0024】
情報通信装置100が情報処理サーバ200から探索関連情報を受信するとき、予め指定された規定の情報量(「指定情報量」ともいう)である受信単位(以下、「セクタ」と称する)に分割してそのうちの1または複数のセクタを、エラーチェックを行う単位であるエラーチェック単位(以下、「受信確認単位」という)としてそれぞれ別けて受信する。
【0025】
このときの指定情報量は、情報通信装置100と情報処理サーバ200とでデータの送受信を行う通信路における通信プロトコル等によって決定されるものであるほか、予め情報通信装置100と情報処理サーバ200とで取り決めた情報量である。
【0026】
図2は、図1に示す情報通信装置100の詳細な構成を示すブロック図である。
【0027】
図2において、情報通信装置100は、操作U/I101、情報送受信制御部102、受信可能区間算出部103、情報記憶部104、受信形態決定処理制御部105、情報登録部106、データ受信制御部107、走行情報取得部108、データ更新部109、受信データ保存部110、移動経路探索案内制御部111を具備して構成される。
【0028】
操作者が操作U/I101を操作することによって現在地(スタート地点)から目的地(ゴール地点)までの移動経路の探索を指示すると、操作U/I101は、移動経路探索案内制御部111へと目的地に関する情報(「目的地情報」ともいう)を含む探索指示を送出する。操作U/I101は、タッチパネル式の表示ディスプレイのほか、表示画面とともに設けられた操作ボタン、操作ポインティングデバイスなどによって構成される操作者とのインターフェースである。
【0029】
このとき、移動経路探索案内制御部111は、操作U/I101から目的地情報とともに移動経路の探索指示を受信すると、走行情報取得部108に対して現在地に関する情報の取得要求を行う。走行情報取得部108では、GPS衛星等の通信により現在地に関する位置情報を取得し、要求元の移動経路探索案内制御部111へと現在地に関する位置情報(「現在地情報」ともいう)を送出する。
【0030】
これによって、移動経路探索案内制御部111は、走行情報取得部108から送出されてきた現在地情報と操作U/I101によって指定された目的地情報に基づいて受信データ保存部110で保存する地図情報を元に、現在地から目的地までの移動経路を探索する。探索された移動経路は1個とは限らず、複数の移動経路が探索されてもよい。
【0031】
このようにして探索した移動経路に関する情報(以下、「移動経路情報」という)は操作U/I101に送出され、操作U/I101では、移動経路情報を表示して操作者による移動経路の確定操作を受け付ける。複数の移動経路が表示されている場合にはいずれかの移動経路を選択して確定させる操作を受け付ける。
【0032】
これによって、確定した移動経路情報を記憶領域(図示せず)に記憶しておき、当該情報通信装置100を搭載する移動体が移動することによって走行情報取得部108で取得した現在地情報や走行情報に基づいて移動経路探索案内制御部111が、記憶領域に記憶されている移動経路情報を用いて経路案内として現在位置の情報を表示するほか、現在位置と移動経路との関係に関する情報を表示する。
【0033】
また、操作U/I101によって目的地情報が設定され、移動経路探索案内制御部111へと目的地情報が送出されるとともに、操作U/I101は、目的地までの移動経路の探索を行うことおよび移動経路情報を情報送受信制御部102へと通知する。
【0034】
この情報送受信制御部102では、移動経路の探索を行うことが通知されると、予め指定された若しくは検索された情報処理サーバ200に対して移動経路情報を送出する。このとき、情報送受信制御部102は、受信データ保存部110で保存している地図情報のバージョン情報をも送出してそのバージョン情報が情報処理サーバ200で保存している当該地図情報のバージョン情報よりも古いと情報処理サーバ200において判断してその応答があった場合に移動経路情報を送出するような構成として、不要となる情報の送受信による帯域幅を軽減してもよい。

【0035】
このような情報通信装置100から移動経路情報が送出されてきた情報処理サーバ200では、その移動経路情報における移動経路上で、その探索関連情報の通信が不可能な若しくは回避した方が好ましい区間に関する「情報受信回避区間」に関する情報および探索関連情報の情報容量(データサイズ)の情報を情報通信装置100における情報送受信制御部102へと応答する。
【0036】
なお、情報処理サーバ200では、受信データ保存部110で保存している地図情報のバージョン情報が、情報処理サーバ200で保存している当該地図情報のバージョン情報よりも古いと判断する場合に「情報受信回避区間」に関する情報を情報通信装置100に応答するような構成であってもよい。また、受信データ保存部110で保存している地図情報のバージョン情報が、情報処理サーバ200で保存している当該地図情報のバージョン情報よりも古いと判断しない場合にはその旨を応答してもよい。
【0037】
この情報受信回避区間に関する情報および探索関連情報のデータサイズ情報を受信した情報送受信制御部102では、その情報受信回避区間の情報を受信可能区間算出部103および情報記憶部104へと送出する。この情報記憶部104では、情報受信回避区間および探索関連情報のデータサイズ情報を記憶し、受信可能区間算出部103は、その情報受信回避区間を元に情報受信回避区間以外であって情報の受信が可能な若しくは情報の受信が推奨される「受信可能区間」を算出する。
【0038】
例えば、図3に示すような地図情報上で移動経路が探索された状態で図4に示すような移動経路情報が記憶領域(図示せず)に記憶された状態となる。
【0039】
すなわち、図4に示すような移動経路情報では、移動経路の探索が行われた現在地を「地点A」から目的地の「地点J」までの移動経路を示しており、この移動経路上に情報処理サーバ200から受信した情報受信回避区間の情報に基づく情報受信回避区間が4箇所であることを示している。
【0040】
図4に示す情報受信回避区間として、移動経路上の「地点B」から「地点C」までが1箇所目の情報受信回避区間であって、移動経路上の「地点D」から「地点E」までが2箇所目の情報受信回避区間であって、移動経路上の「地点F」から「地点G」までが3箇所目の情報受信回避区間であって、移動経路上の「地点H」から「地点I」までが4箇所目の情報受信回避区間を示している。
【0041】
この図4に示すような情報受信回避区間が示された移動経路情報を元に、受信可能区間算出部103では、「受信可能区間」を算出する。
【0042】
図4に示すような移動経路の場合、受信可能区間として、現在地である「地点A」から1箇所目の情報受信回避区間の開始位置である「地点B」までと、1箇所目の情報受信回避区間の終了位置である「地点C」から2箇所目の情報受信回避区間の開始位置である「地点D」までと、2箇所目の情報受信回避区間の終了位置である「地点E」から3箇所目の情報受信回避区間の開始位置である「地点F」までと、3箇所目の情報受信回避区間の終了位置である「地点G」から4箇所目の情報受信回避区間の開始位置である「地点H」までと、4箇所目の情報受信回避区間の終了位置である「地点I」から目的地である「地点J」までを算出する。
【0043】
この図4に示す例では、受信可能区間として情報受信回避区間以外の区間を選択算出した例を示しているが、これに限定されず、移動体の速度情報など走行情報、走行規制情報(交通ルール)や渋滞情報などに基づいて受信可能区間を算出するような構成であってもよい。
【0044】
このようにして受信可能区間算出部103が受信可能区間を算出すると、算出した受信可能区間の情報を情報記憶部104で記憶し、受信形態決定処理制御部105へと受信可能区間を算出したことを通知する。
【0045】
これにより、情報記憶部104では、情報受信回避区間および探索関連情報のデータサイズ情報のほかに、受信可能区間の情報を記憶した状態となる。
【0046】
また、受信形態決定処理制御部105では、情報記憶部104で記憶する探索関連情報のデータサイズ情報および受信可能区間の情報を用いて、各受信可能区間において割り当て可能なセクタ数と、受信データサイズ情報に基づく割り当てセクタ数とを決定する受信形態の決定処理を行う。
【0047】
この受信形態の決定処理は、図5に示すような情報通信装置100の操作U/I101で表示されるタッチパネル式の表示ディスプレイに表示した受信形態の決定画面において、いずれかの受信方法を操作者が選択することによって受信形態を決定する処理である。
【0048】
図5には、4個の受信方法が示されており、第1の受信方法として「プラン1」、第2の受信方法として「プラン2」、第3の受信方法として「時間優先」、第4の受信方法として「通信量優先」が示されている。
【0049】
「プラン1」が選択されると「プラン1」に基づく情報の受信形態を決定し、「プラン2」が選択されると「プラン2」に基づく情報の受信形態を決定し、「時間優先」が選択されると「時間優先」に基づく情報の受信形態を決定し、「通信量優先」が選択されると「通信量優先」に基づく情報の受信形態を決定する。これらの受信形態における詳細については後述する。
【0050】
受信形態決定処理制御部105において受信形態が決定し、その受信形態における各受信可能区間における割り当て可能なセクタ数と、受信データサイズ情報に基づく割り当てセクタ数とが決定すると、情報登録部106へとこれらの情報を送出する。
【0051】
受信形態決定処理制御部105において行われる受信形態の決定処理の詳細な流れおよび構成を図6に示して後述する。
【0052】
また、情報登録部106では、各受信可能区間における割り当て可能なセクタ数を設定した「区間割当可能セクタ数テーブル」と、各受信可能区間に対して割り当てたセクタ数を設定した「区間割当セクタ数テーブル」とを情報記憶部104へと登録する。この「区間割当可能セクタ数テーブル」の詳細な構成を図7に示し、また、「区間割当セクタ数テーブル」の詳細な構成を図8に示して後述する。
【0053】
このようにして、情報記憶部104に「区間割当可能セクタ数テーブル」と「区間割当セクタ数テーブル」とが登録されたことをデータ受信制御部107において検出すると、若しくは、データ受信制御部107が情報登録部106からこれらの情報を登録したことの通知を受けると、データ受信制御部107は、走行情報取得部108で取得した走行情報を受け付け可能とし、データ受信制御部107が走行情報取得部108から常時、走行情報を受け付ける状態とする。
【0054】
そして、データ受信制御部107は、情報記憶部104に記憶している受信可能区間の情報を作業領域に展開しておき、この受信可能区間の情報と走行情報取得部108から受け付けた走行情報とを元に、走行している現在位置がその受信可能区間に属するか否かを判断する。
【0055】
受信可能区間に属していると判断する場合には、属している受信可能区間かを特定する。例えば、図4に示すような移動経路情報における、「地点A」から「地点B」までの受信可能区間であるか、「地点C」から「地点D」までの受信可能区間であるか、「地点E」から「地点F」までの受信可能区間であるか、「地点G」から「地点H」までの受信可能区間であるか、「地点I」から「地点J」までの受信可能区間であるかを特定する。
【0056】
このように現在位置の受信可能区間を特定すると、データ受信制御部107は、「区間割当セクタ数テーブル」で示される、特定した受信可能区間における割当セクタ数の探索関連情報を情報処理サーバ200に要求する。
【0057】
この要求に対して情報処理サーバ200からエラーチェックを行う受信確認単位のセクタ数で探索関連情報をデータ受信制御部107において受信する。これにより、データ受信制御部107は、その受信確認単位のセクタ数ごとに受信確認(エラーチェック)を行う。この受信確認単位のセクタ数の受信に際してエラーが発生している場合には情報処理サーバ200に対してその受信確認単位のセクタ数の探索関連情報の再送を要求する。
【0058】
そして、エラーが発生していない場合であって正常に受信できている場合、データ受信制御部107は、その受信確認単位のセクタ数の探索確認情報をデータ更新部109へと送出する。このデータ更新部109は、受信した探索関連情報を一時記憶領域に保存しておき、探索関連情報を構成する全てのセクタ数を受信することによって各セクタのヘッダーに規定された探索関連情報の構成順序情報を元に探索関連情報そのものを構成して受信データ保存部110へと保存する、設定登録(インストール)する。
【0059】
受信データ保存部110に探索関連情報を保存する、設定登録(インストール)すると、データ更新部109は、データ受信制御部107に対してその旨を通知する。これによって、データ受信制御部107は、走行情報取得部108において取得する走行情報の受け付けを禁止する設定とする。
【0060】
図6は、図2に示す受信形態決定処理制御部105の詳細な構成を示すブロック図である。
【0061】
図6において、受信形態決定処理制御部105は、受信形態判断部105−1、情報算出部105−2、情報読出し部105−3、情報保持部105−4、状態判断部105−5、演算処理部105−6、割当制御部105−7、テーブル情報生成部105−8を具備して構成される。
【0062】
受信形態判断部105−1は、受信形態決定処理制御部105では、図2に示す受信可能区間算出部103から受信可能区間を算出した通知および操作U/I101から図5に示すような決定画面によって決定された受信形態を受信する。もちろん、操作U/I101を用いて受信形態を指定するほか、予め受信形態を指定しておくような構成であってもよい。
【0063】
この受信形態判断部105−1は、図2に示す受信可能区間算出部103から受信可能区間を算出した旨の通知を受信すると、情報読出し部105−3に対して情報の読み出しを指示する。これにより、情報読出し部105−3は、図6に示す情報記憶部104から「受信可能区間の情報」および「探索関連情報のデータサイズ情報」を読み出して割当制御部105−7へと送出する。
【0064】
さらに、この情報読出し部105−3では、受信確認(エラーチェック)を行う「受信確認用情報割当サイズ情報」を図2に示す情報記憶部104から読み出して割当制御部105−7へと送出する。
【0065】
この割当制御部105−7では、各受信可能区間に対して「受信確認用情報割当サイズ情報」を考慮した割当可能なセクタ数を探索関連情報のデータサイズ情報を元に算出して、受信可能区間ごとの割当可能セクタ数をテーブル情報生成部105−8へと送出する。これによって、テーブル情報生成部105−8は、図7に示すような「区間割当可能セクタ数テーブル」を生成する。
【0066】
「区間割当可能セクタ数テーブル」を生成すると、テーブル情報生成部105−8は、図6に示す情報記憶部104にその「区間割当可能セクタ数テーブル」を登録する。
【0067】
また、図2に示す操作U/I101から図5に示すような決定画面によって決定された受信形態の情報を受信した受信形態判断部105−1は、決定された受信形態を元に受信形態を判断し、この受信形態を特定する情報を情報読出し部105−3へと送出する。この情報読出し部105−3では、図2に示す情報記憶部104からその特定した受信形態に基づく所定の情報を読み出して情報算出部105−2へと送出する。
【0068】
操作U/I101で指定された受信形態若しくは予め指定された受信形態が「プラン1」若しくは「プラン2」である場合、情報読出し部105−3は、区間割当可能セクタ数テーブルを読み出して情報算出部105−2へと送出する。
【0069】
情報算出部105−2では、受信形態が「プラン1」のときには、区間割当可能セクタ数テーブルで指定された各受信可能区間における割当可能なセクタ数のうちの「最小セクタ数」を算出(特定)する。また、受信形態が「プラン2」のときは、区間割当可能セクタ数テーブルで指定された各受信可能区間における割当可能なセクタ数を用いた「最大公約数」を算出(特定)する。
【0070】
そして、情報算出部105−2は、算出した「最小セクタ数」若しくは「最大公約数」を情報保持部105−4で保持し、割当制御部105−7へと送出する。割当制御部105−7は、情報算出部105−2から送出されてきた「最小セクタ数」若しくは「最大公約数」を元に各受信可能区間に対して指定情報量からなる1または複数のセクタを割り当てる処理を行う。
【0071】
各受信可能区間に対して割り当てたセクタ数をテーブル情報生成部105−8に送出し、テーブル情報生成部105−8は、受信可能区間ごとに割り当てたセクタ数を設定した図8に示すような「区間割当セクタ数テーブル」を生成する。
【0072】
「区間割当セクタ数テーブル」を生成すると、テーブル情報生成部105−8は、図6に示す情報記憶部104にその「区間割当セクタ数テーブル」を登録する。
【0073】
以上のような、操作U/I101で指定された受信形態若しくは予め指定された受信形態が「プラン1」若しくは「プラン2」でなく、「時間優先」若しくは「通信量優先」である場合、情報読出し部105−3は、図2に示す情報記憶部104からその特定した受信形態に基づく所定の情報を読み出して情報算出部105−2へと送出する。
【0074】
情報算出部105−2では、「時間優先」、「通信量優先」のそれぞれのときに算出する値(以下に示す「最小セクタ数」と「最大公約数」の少なくとも一方の値)が設定されているとき若しくは「時間優先」、「通信量優先」でセクタの受信が時間優先で若しくは通信量優先で行うことができると設定されているときは、その設定された値をそれぞれ算出する。
【0075】
例えば、「通信量優先」のときに算出する値として「最小セクタ数」が設定され、「時間優先」のときに算出する値としていずれも設定されていない場合において、受信形態が「通信量優先」のときには、区間割当可能セクタ数テーブルで指定された各受信可能区間における割当可能なセクタ数のうちの「最小セクタ数」を算出(特定)する処理を行う。
【0076】
そして、情報算出部105−2は、算出した「最小セクタ数」を情報保持部105−4で保持し、割当制御部105−7へと送出する。割当制御部105−7は、情報算出部105−2から送出されてきた「最小セクタ数」を元に各受信可能区間に対して指定情報量からなる1または複数のセクタを割り当てる処理を行う。
【0077】
各受信可能区間に対して割り当てたセクタ数をテーブル情報生成部105−8に送出し、テーブル情報生成部105−8は、受信可能区間ごとに割り当てたセクタ数を設定した図8に示すような「区間割当セクタ数テーブル」を生成する。
【0078】
また、受信形態が「時間優先」のときには、区間割当可能セクタ数テーブルで指定された各受信可能区間における割当可能なセクタ数のうちの「最小セクタ数」を算出(特定)する処理を行い、さらに、区間割当可能セクタ数テーブルで指定された各受信可能区間における割当可能なセクタ数を用いた「最大公約数」を算出(特定)する処理を行う。
【0079】
そして、情報算出部105−2は、算出した「最小セクタ数」および「最大公約数」を情報保持部105−4で保持し、割当制御部105−7へと送出する。割当制御部105−7は、情報算出部105−2から送出されてきた「最小セクタ数」および「最大公約数」を元に各受信可能区間に対して指定情報量からなる1または複数のセクタを割り当てる処理を行う。
【0080】
各受信可能区間に対して割り当てたセクタ数をテーブル情報生成部105−8に送出し、テーブル情報生成部105−8は、受信可能区間ごとに割り当てたセクタ数を設定した図8に示すような「区間割当セクタ数テーブル」を生成する。
【0081】
また、情報算出部105−2において、「時間優先」、「通信量優先」のそれぞれのときに算出する値(「最小セクタ数」と「最大公約数」の少なくとも一方の値)が設定されていないときは、情報算出部105−2は、状態判断部105−5に対して「最小セクタ数」と「最大公約数」の情報を状態判断部105−5へ送出する。
【0082】
状態判断部105−5は、「最小セクタ数」と「最大公約数」の比較を行い、さらに、指定された受信形態が「時間優先」であるか「通信量優先」であるかを判断する。
【0083】
状態判断部105−5によって、「最大公約数」より「最小セクタ数」が大きいと判断され、指定された受信形態が「通信量優先」である場合、状態判断部105−5は、「最小セクタ数」に基づいてセクタ数の割当を割当制御部105−7へと行う。
【0084】
このとき、割当制御部105−7は、整数倍の最小セクタ数を現在地から近い順の各受信可能区間に割り当てていき、最小セクタ数の整数倍以外のセクタ数(以下、「残セクタ数」という)が存在する場合には、割当可能セクタ数が割当セクタ数よりも大きい受信可能区間に最小セクタ数の整数倍以外の「残セクタ数」を割り当てる。特に、この残セクタ数を、セクタ数を割り当てた受信可能区間のうち、割当可能セクタ数が割当セクタ数よりも大きい受信可能区間における現在地から最も遠い受信可能区間に割り当てられたセクタ数に続けて割り当ててもよい。
【0085】
続いて、状態判断部105−5によって、「最大公約数」より「最小セクタ数」が大きいと判断され、指定された受信形態が「時間優先」である場合、割当制御部105−7は、受信可能区間に割り当てられた「割当可能セクタ数」が「最小セクタ数」で割り切れるかを判断し、割り切れる場合には、最小セクタ数を受信状態確認を行うチェック単位セクタ数としてその受信可能区間に最小セクタ数を割り当てる。
【0086】
また、受信可能区間に割り当てられた「割当可能セクタ数」が「最小セクタ数」で割り切れない場合には、割当制御部105−7は、「割当可能セクタ数」を最大公約数で割ったときの値(整数)をチェック単位セクタ数として割り当てて、最大公約数の整数倍以外のセクタ数(残セクタ数)が存在する場合には、割当可能セクタ数が割当セクタ数よりも大きい受信可能区間に最大公約数の整数倍以外の「残セクタ数」を割り当てる。上記同様、特に、この残セクタ数を、セクタ数を割り当てた受信可能区間のうち、割当可能セクタ数が割当セクタ数よりも大きい受信可能区間における現在地から最も遠い受信可能区間に割り当てられたセクタ数に続けて割り当ててもよい。
【0087】
続いて、状態判断部105−5によって、「最大公約数」が「最小セクタ数」以下であると判断され、指定された受信形態が「通信量優先」である場合、割当制御部105−7は、上記の、「最大公約数」より「最小セクタ数」が大きいと判断され、指定された受信形態が「時間優先」である場合と同様の割り当て処理を行う。
【0088】
そして、状態判断部105−5によって、「最大公約数」が「最小セクタ数」以下であると判断され、指定された受信形態が「時間優先」である場合、割当制御部105−7は、上記の、「最大公約数」より「最小セクタ数」が大きいと判断され、指定された受信形態が「通信量優先」である場合と同様の割り当て処理を行う。
【0089】
そして、割当制御部105−7は、割り当てたセクタに関する情報をテーブル情報生成部105−8へと送出し、テーブル情報生成部105−8は、受信可能区間ごとに割り当てたセクタ数を設定した図8に示すような「区間割当セクタ数テーブル」を生成する。
【0090】
図7は、区間割当可能セクタ数テーブルの一例を示す図である。
【0091】
図7は、[区間情報]項目701、[受信可否]項目702、[割当可能セクタ数]項目703を具備して構成される。
【0092】
[区間情報]項目701は、現在地から目的地までの移動経路を受信可能区間と情報受信回避区間とで区分けしたときのそれぞれの区間を示す情報であって、[受信可否]項目702は、[区間情報]項目701で示している区間それぞれに対する情報の可否が設定されており、その区間が「受信可能区間」である場合には「可」と示されており、「情報受信回避区間」である場合には「否」と示されている。
【0093】
また、[割当可能セクタ数]項目703は、算出された割当可能セクタ数を表している。
【0094】
例えば、[区間情報]項目701に「地点A(現在地)→地点B」が示されており、[受信可否]項目702に「可」が示されており、[割当可能セクタ数]項目703に「32セクタ」が示されているレコードは、受信可能区間である「地点A(現在地)→地点B」では最大「32セクタ」のセクタ数で受信できることを示している。
【0095】
また、[区間情報]項目701に「地点B→地点C」が示されており、[受信可否]項目702に「否」が示されており、[割当可能セクタ数]項目703に「−」が示されているレコードは、「地点B→地点C」では「情報受信回避区間」であるためセクタ数が割り当てられていない状態を示している。
【0096】
図8は、区間割当セクタ数テーブルの一例を示す図である。
【0097】
図8は、[受信形態]項目801、[区間情報]項目802、[割当セクタ数]項目803、[受信確認単位]804を具備して構成される。
【0098】
[受信形態]項目801は、図5に示すような画面によって選択された受信形態を示す情報であって、[区間情報]項目802は、現在地から目的地までの移動経路を受信可能区間と情報受信回避区間とで区分けしたときのそれぞれの区間を示す情報であって、[割当セクタ数]項目803は、割り当てられたセクタ数を表す情報であって、[受信確認単位]項目804は、エラーチェックを行う受信確認単位のセクタ数である。
【0099】
[受信形態]項目801に「受信形態1(プラン1)」が示されており、[区間情報]項目802に「地点A(現在地)→地点B」が示されており、[割当セクタ数]項目803に「最小セクタ数×5」が示されており、[受信確認単位]項目804に「最小セクタ数」が示されているレコードは、受信形態1の「プラン1」であって「地点A(現在地)→地点B」に割り当てられたセクタ数が「最小セクタ数×5」であって、「最小セクタ数」ごとに受信確認(エラーチェック)が行われることを示している。
【0100】
また、[受信形態]項目801に「受信形態1(プラン1)」が示されており、[区間情報]項目802に「地点B→地点C」が示されており、[割当セクタ数]項目803に「−」が示されており、[受信確認単位]804に「−」が示されているレコードは、「地点B→地点C」ではセクタ数が割り当てられていない状態を示している。
【0101】
図9は、図1に示す情報処理サーバ200の詳細な構成を示すブロック図である。
【0102】
図9において、情報処理サーバ200は、送受信制御部201、情報読出し制御部202、保存部203、情報加工制御部204を具備して構成される。
【0103】
情報通信装置100において現在地(スタート地点)から目的地(ゴール地点)までの移動経路が探索されることによって移動経路に関する情報(移動経路情報)および地図情報のバージョン番号などの「地図状態情報」が送信されてくると、送受信制御部201がこれを受信する。
【0104】
送受信制御部201では、移動経路情報の送信元の情報通信装置100を識別して送信元識別情報として記憶領域(図示せず)に一時記憶する。そして、送受信制御部201は、情報読出し制御部202に対して、受信した移動経路情報により示される移動経路上の「情報受信回避区間情報」および「データサイズ情報」の読み出しを指示する。
【0105】
これによって、情報読出し制御部202は、保存部203で保存しているさまざまな移動経路上の情報受信回避区間に関する情報(情報受信回避区間情報)を読み出して収集するほか、地図状態情報により示されるバージョン番号が保存部203で保存する地図情報のバージョン番号と比較して古い場合には、保存部203で保存する新しいバージョン番号の更新地図情報(地図情報全体や登録されている地図情報との差分地図情報)などの探索関連情報のデータ容量を示しているデータサイズ情報を読み出す。なお、同一のバージョン番号の場合にはデータサイズ情報の読み出しは行わない。
【0106】
このようにして読み出した「情報受信回避区間情報」および「データサイズ情報」を送受信制御部201へと送出する。
【0107】
これによって、送受信制御部201は、記憶領域に一時記憶している送信元識別情報により識別される情報通信装置100に対して「情報受信回避区間情報」および「データサイズ情報」を送信する。
【0108】
この保存部203では、地図情報の各地点に対して情報受信回避区間情報や探索関連情報のデータサイズ情報を記憶しているほか、情報通信装置100が移動経路の探索に関する探索関連情報そのものを保存している。
【0109】
さらに、情報通信装置100からセクタ数が指定されている、探索関連情報の送信要求を送受信制御部201において受信すると、送受信制御部201は、送信元の情報通信装置100を識別して送信元識別情報として記憶領域(図示せず)に一時記憶する。そして、送受信制御部201は、探索関連情報の読み出しを情報読出し制御部202へと指示し、情報読出し制御部202は、最新の(バージョン番号が最も新しい)若しくは送信元に最適なバージョン番号の探索関連情報を保存部203から読み出す。
【0110】
そして、情報加工制御部204は、情報読出し制御部202が読み出した探索関連情報に対して加工制御を行う。
【0111】
この加工制御処理は、情報通信装置100の間で指定された指定情報量からなり、情報通信装置100によって指定された1または複数のセクタ数へと探索関連情報を分割する処理を行う。例えば、情報通信装置100において最小セクタ数「6」のセクタ数が指定されている場合、6個のセクタ数からなる探索関連情報へと分割する。また、最大公約数が「2」である場合、2個のセクタ数からなる探索関連情報へと分割する。
【0112】
分割後のセクタが指定情報量よりも小さい場合にはその分割後のセクタを構成する情報にダミーデータを付加して当該セクタの情報量を指定情報量へと修正することにより各セクタの情報量が指定情報量で一定になるようにしてもよい。
【0113】
このようにして分割処理が行われると、続いて、分割後の1または複数のセクタからなる探索関連情報それぞれに通信における伝送損失等の状態を確認するエラーチェックデータ(「受信確認用情報」ともいう)を作成して、その探索関連情報それぞれに付与する処理を行う。このエラーチェックデータは、例えば、巡回冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check)データによって構成される。
【0114】
このようにして、分割後の1または複数のセクタからなる探索関連情報にエラーチェックデータが付与されると、送受信制御部201が、記憶領域に一時記憶している送信元識別情報により識別される送信元の情報通信装置100にそのエラーチェックデータが付与された1または複数のセクタからなる探索関連情報を送信する。
【0115】
図10は、複数のセクタによって多重化された状態における探索関連情報のデータ構造を示す図である。
【0116】
図10に示す探索関連情報は、指定情報量から構成されるセクタが80個から構成された例を示している。
【0117】
図11乃至図14は、図10に示すようなデータ構造からなる探索関連情報をさまざまな受信形態にて受信するときの分割されたデータ受信状態を示している。
【0118】
図11は、「プラン1」の受信形態にて探索関連情報を受信した場合の例を示しており、受信形態の「プラン1」では、最小セクタ数に分割して各受信可能区間で探索関連情報を受信する。
【0119】
図11では、最小セクタ数が「6」である場合の例を示しており、6個のセクタ数を受信確認単位として受信した例であって、この受信確認単位のセクタ数に対してそれぞれ受信確認用情報(エラーチェックデータ)が付与されている。
【0120】
すなわち、この受信確認用情報によってその受信確認単位のセクタ数が正常に受信しているかを確認する。
【0121】
このため、各受信可能区間に対する割当可能セクタ数をこの受信確認単位のセクタ数で割った整数値(商)の受信確認単位のセクタ数を割り当てた状態であって、ある特定の受信可能区間に割り当てられた割当セクタ数は、「受信確認単位数のセクタ数×受信可能区間に対する割当可能セクタ数をこの受信確認単位のセクタ数で割った整数値(商)」である。
【0122】
例えば、「地点A→地点B」の受信可能区間では、割り当て可能セクタ数が「32」であって受信確認単位のセクタ数が最小セクタ数の「6」であることから、受信可能区間に対する割当可能セクタ数をこの受信確認単位のセクタ数で割った整数値(商)は「5」となる。また、この「5」と最小セクタ数の「6」とを掛けた「30」のセクタが割り当てられており、「6」個のセクタ数単位で受信確認が行われることを示している。
【0123】
また、「地点C→地点D」と「地点E→地点F」においても上記と同様に、セクタの割り当てが行われ、「地点C→地点D」では、「18」個のセクタが割り当てられ、「地点E→地点F」では、「6」個のセクタが割り当てられる。
【0124】
さらに、「地点G→地点H」では、上記と同様に計算した場合、割り当て可能セクタ数が「42」であることから、この「42」を最小セクタ数「6」で割った「7」の受信確認単位を割り当て可能であるが、探索関連情報のセクタ数が図10に示すように「80」であって、「地点E→地点F」までに54個のセクタが割り当てられているため、この「地点G→地点H」では、「80」から「54」を減算した「26」個のセクタ数を最小セクタ数「6」で割った整数値(商)である「4」の受信確認単位のセクタ数「24」を割り当てる。
【0125】
これによって、最小セクタ数の「6」の整数倍(商)で割り当てられていないセクタ数(残セクタ数)は「26」から「24」を差し引いた「2」個のセクタであって、この「2」個の残セクタを、割り当て可能セクタ数が「42」から割り当てたセクタ数「26」を引いた残りの割当可能セクタ数が、残セクタ数以上である受信可能区間に割り当てる。すなわち、「地点A→地点B」の受信可能区間、「地点G→地点H」の受信可能区間のいずれかに割り当てる。
【0126】
図11には、現在地から最も遠い「地点G→地点H」へと割り当てた例を示している。
【0127】
図12は、「プラン2」の受信形態にて探索関連情報を受信した場合の例を示しており、受信形態の「プラン2」では、最大公約数に分割して各受信可能区間で探索関連情報を受信するものであって、上記の図11に示す最小セクタ数を最大公約数に置き換えて算出されるセクタ数を割り当てる。
【0128】
図13は、「通信量優先」の受信形態であって、割り当て可能なセクタ数を元に算出した「最小セクタ数」と「最大公約数」とを比較した結果、「最大公約数」よりも「最小セクタ数」の方が大きい場合の例である。
【0129】
この図13に示す割当セクタ数は、結果として受信形態の「プラン1」が選択されたときと同じようにセクタ数の割り当てが行われた状態となる。
【0130】
図14は、「時間優先」の受信形態であって、割り当て可能なセクタ数を元に算出した「最小セクタ数」と「最大公約数」とを比較した結果、「最大公約数」よりも「最小セクタ数」の方が大きい場合の例である。
【0131】
図14では、各受信可能区間における割当可能セクタ数が最小セクタ数で割り切れる場合には、その受信可能区間を最小セクタ数のセクタを割り当ててその最小セクタ数を受信確認単位として割り当てる。また、割当可能セクタ数が最小セクタ数で割り切れない場合には、その最小セクタ数よりも小さい最大公約数でその受信可能区間の割当可能セクタ数を割ったときの整数値(商)を受信確認単位としてそれぞれの受信可能区間に割り当てる。
【0132】
後者の場合であって、最大公約数で割りきれないセクタがある場合にはその「残セクタ数」を割り当て可能セクタ数から割り当てたセクタ数を引いた残りの割当可能セクタ数が、残セクタ数以上である受信可能区間に割り当てる。図14では、現在地から最も遠い「地点G→地点H」へと割り当てた例を示している。
【0133】
図15は、本発明の実施の形態における情報通信装置において行われる詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【0134】
図15において、まず、現在地から指定した目的地までの移動経路(ルート)の探索が行われると(S1501)、探索された移動経路情報を予め指定された情報処理サーバへと送信する(S1502)。
【0135】
これによって、情報処理サーバから「情報受信回避区間情報」及び探索関連情報のサイズ情報である「データサイズ情報」を取得したかを判断する(S1503)。これらの情報を受信するまでは(S1503でNO)待機状態となる。
【0136】
また、上記において示すように、情報通信装置で保存する探索関連情報のバージョン番号が、情報処理サーバで保存する探索関連情報のバージョン番号よりも古い場合にこの「データサイズ情報」を受信し、新しい場合にはこの「データサイズ情報」を受信せず、本フローチャートにおける処理を終了するような構成であってもよい。
【0137】
また、「情報受信回避区間情報」および「データサイズ情報」を受信すると(S1503でYES)、「情報受信回避区間情報」に基づいて移動経路上の「受信可能区間」を算出(特定)する(S1504)。
【0138】
そして、算出した受信可能区間における「割り当て可能なセクタ数」と「データサイズ情報」に基づいて「割り当てセクタ数」とを決定するとともに、各受信可能区間における受信確認単位のセクタ数を割り当てる(S1505)。
【0139】
この処理の詳細な流れを図16乃至図18に示し、以下で説明する。
【0140】
「割り当て可能なセクタ数」と「割り当てセクタ数」が決定し、各受信可能区間における受信確認単位のセクタ数が割り当てられると、これらの情報を各「受信可能区間」に対応付けて登録する(S1506)。
【0141】
このような状態において、情報通信装置が搭載された移動体である車両が移動しており、その車両の現在位置が受信可能区間に属するかを判断する(S1507)。受信可能区間に属するまで(S1507でNO)は常時、その車両の現在位置が受信可能区間に属するかを判断する。
【0142】
また、受信可能区間に属する場合(S1507でYES)には、車両の現在位置情報に基づいて属している「受信可能区間」を特定する(S1508)。さらに、特定した受信可能区間に対して上記で登録した情報を元に、受信確認単位のセクタ数の探索関連情報を受信要求する(S1509)。
【0143】
そして、「情報処理サーバ」から受信確認単位のセクタ数の探索関連情報を受信すると(S1510)、この受信確認単位のセクタ数ごとに受信確認処理を行う(S1511)。この受信確認処理によって正常受信を確認できない場合(S1512でNO)には、S1507に示している車両が「受信可能区間」に属するか否かの判断処理以降を行う。
【0144】
また、この受信確認処理によって正常受信を確認した場合(S1512でYES)には、続いて、移動経路の変更が行われたかを判断して(S1513)移動経路の変更が行われた場合にはS1501で示す移動経路の探索処理から再度行う。
【0145】
なお、探索関連情報を途中まで受信している場合にはその探索関連情報を廃棄する。
【0146】
移動経路の変更も行われていない場合(S1513でNO)には、続いて、その受信可能区間における全ての探索関連情報を受信したかを判断する(S1514)。その受信可能区間における全ての探索関連情報を受信していない場合(S1514でNO)には、次の受信確認単位のセクタ数における探索関連情報を受信するためにS1507に示している車両が受信可能区間に属するか否かの判断処理以降を行う。
【0147】
各受信可能区間における全ての探索関連情報を受信したと判断する場合(S1514でYES)には、続いて、探索関連情報全てを受信したかを判断する(S1515)。探索関連情報全ての受信が完了した場合(S1515でYES)には、本フローチャートにおける処理を終了する。また、探索関連情報全ての受信が完了していない場合(S1515でNO)には、S1507に示している車両が「受信可能区間」に属するか否かの判断処理以降を行い、残りの探索関連情報の受信を行う。
【0148】
図16乃至図18は、図15に示す、算出した受信可能区間における割り当て可能なセクタ数とデータサイズ情報に基づく割り当てセクタ数とを決定するとともに、各受信可能区間における受信確認単位のセクタ数を割り当てる処理の詳細な流れを示すフローチャートである。なお、図16乃至図18は連続した処理フローであって、記号(A、B、C)によって処理の行き先を示している。
【0149】
図16において、まず、受信可能区間の情報、データサイズ情報および「受信確認用情報割当サイズ情報」の読み出しが行われる(S1601)。この情報を用いて、受信可能区間ごとに受信可能なデータサイズを算出する(S1602)。
【0150】
そして、算出したデータサイズを元に、「受信確認用情報割当サイズ情報」を考慮して「データ受信可能区間」ごとのセクタ数(割当可能セクタ数)を算出する(S1603)。
【0151】
このような状態において、受信形態が選択された場合若しくは受信形態が指定されている場合には、まず、その受信形態が「プラン1」であるかを判断する(S1604)。受信形態が「プラン1」である場合(S1604でYES)には、受信可能区画ごとの「最小セクタ数」を割り当てられたセクタ数を元に算出(特定)する(S1605)。
【0152】
続いて、算出した最小セクタ数の整数倍で、車両がいる現在地から近い順に各「データ受信可能区間」にセクタ数を「受信確認単位」として割り当て(S1606)、残セクタ数が存在する場合には、割当可能セクタ数が割当セクタ数よりも大きいいずれかの受信可能区間に最小セクタ数の整数倍以外の「残セクタ数」を「受信確認単位」として割り当てる(S1607)。
【0153】
また、その受信形態が「プラン1」でない場合(S1604でNO)には、続いて、受信形態が「プラン2」であるかを判断する(S1608)。受信形態が「プラン2」である場合(S1608でYES)には、受信可能区画ごとの「最大公約数」を割り当てられたセクタ数を元に算出(特定)する(S1609)。
【0154】
続いて、最大公約数の整数倍で、車両がいる現在地から近い順に各「データ受信可能区間」にセクタ数を「受信確認単位」として割り当て(S1610)、残セクタ数が存在する場合には、割当可能セクタ数が割当セクタ数よりも大きい受信可能区間に最大公約数の整数倍以外の「残セクタ数」を「受信確認単位」として割り当てる(S1611)。
【0155】
また、受信形態が「プラン2」でもない場合(S1608でNO)には、図17若しくは図18に示す行き先の記号(A)の箇所に移動し、受信形態として「プラン1」、「プラン2」以外の受信形態が選択された場合の処理である。
【0156】
図17と図18は、類似する処理を示している。
【0157】
まず、図17では、指定された受信形態が「通信量優先」であるかを判断し(S1621)、受信形態が「通信量優先」である場合(S1621でYES)には、「受信可能区間」ごとの「最小セクタ数」を算出(特定)する(S1622)。最小セクタ数の整数倍を受信確認単位として、車両のいる現在地から近い順の各「受信可能区間」にセクタ数を割り当てて(S1623)、残セクタ数が存在する場合には、割当可能セクタ数が割当セクタ数よりも大きい受信可能区間に最小セクタ数の整数倍以外の「残セクタ数」を「受信確認単位」として割り当てる(S1624)。
【0158】
それに対して、受信形態が「通信量優先」でない場合(S1621でNO)には、続いて、指定された受信形態が「時間優先」であるかを判断する(S1625)。受信形態が「時間優先」でもない場合(S1625でNO)には、予め指定された受信形態によるセクタ数の割り当てる(S1633)。
【0159】
指定された受信形態が「時間優先」である場合(S1625でYES)には、「受信可能区間」ごとの「最小セクタ数」を割当可能なセクタ数を元に算出(特定)し(S1626)、さらに、「受信可能区間」ごとの「最大公約数」を割当可能なセクタ数を元に算出する(S1627)。
【0160】
そして、受信可能区間の「割当可能セクタ数」が「最小セクタ数」で割り切れるかを判断し(S1628)、割り切れる場合(S1628でYES)には、その「受信可能区間」に「最小セクタ数」の整数倍を「受信確認単位」として割り当てる(S1629)。
【0161】
全ての受信可能区間に対する受信確認単位のセクタ数の割り当てを完了したかを判断し(S1630)、完了していない場合(S1630でNO)には、S1628に示す、受信可能区間の「割当可能セクタ数」が「最小セクタ数」で割り切れるかの判断処理から再度行う。割り当てを完了した場合(S1630でYES)には、図16に示す行き先の記号(B)の箇所に移動して処理を終了する。
【0162】
また、受信可能区間の「割当可能セクタ数」が「最小セクタ数」で割り切れるかの判断において、受信可能区間の「割当可能セクタ数」が「最小セクタ数」で割り切れない場合(S1628でNO)には、「割当可能セクタ数」を最大公約数で割ったときの値(整数)を「受信確認単位」として割り当てて(S1631)、残セクタ数が存在する場合には割当可能セクタ数が割当セクタ数よりも大きい受信可能区間に最大公約数の整数倍以外の「残セクタ数」を「受信確認単位」として割り当てる(S1632)。
【0163】
その後、全ての受信可能区間に対する受信確認単位のセクタ数の割り当てを完了したかを判断し(S1630)、完了していない場合(S1630でNO)には、S1628に示す、受信可能区間の「割当可能セクタ数」が「最小セクタ数」で割り切れるかの判断処理から再度行う。割り当てを完了した場合(S1630でYES)には、図16に示す記号(B)の箇所に移動して処理を終了する。
【0164】
次に、図18では、「受信可能区間」ごとの「最小セクタ数」を割当可能なセクタ数を元に算出(特定)し(S1641)、さらに、「受信可能区間」ごとの「最大公約数」を割当可能なセクタ数を元に算出する(S1642)。
【0165】
算出したこれらの情報を用いて、「最大公約数」より「最小セクタ数」が大きいかを判断する(S1643)。「最大公約数」が「最小セクタ数」以下である場合(S1643でNO)には、指定された受信形態が「通信量優先」であるかを判断し(S1648)、指定された受信形態が「通信量優先」でない場合(S1648でNO)には、続いて、指定された受信形態が「時間優先」であるかを判断する(S1649)。指定された受信形態が「時間優先」でもない場合(S1649でNO)には予め指定された受信形態によるセクタ数の割り当てを行う(S1655)。
【0166】
また、受信形態が「時間優先」であると判断する場合(S1649でYES)、および、「最大公約数」より「最小セクタ数」が大きいと判断する場合(S1643でYES)には、続いて、指定された受信形態が「通信量優先」であるかを判断する(S1644)。
【0167】
指定された受信形態が「通信量優先」である場合(S1644でYES)には、最小セクタ数の整数倍を受信確認単位として、車両のいる現在地から近い順の各「受信可能区間」にセクタ数を割り当てて(S1645)、残セクタ数が存在する場合には、割当可能セクタ数が割当セクタ数よりも大きい受信可能区間に最小セクタ数の整数倍以外の「残セクタ数」を「受信確認単位」として割り当てる(S1646)。
【0168】
続いて、「最大公約数」より「最小セクタ数」が大きいと判断され(S1643でYES)、指定された受信形態が「通信量優先」でないと判断された場合(S1644でNO)には、続いて、指定された受信形態が「時間優先」であるかを判断する(S1647)。指定された受信形態が「時間優先」でもない場合(S1647でNO)には予め指定された受信形態によるセクタ数の割り当てを行う(S1655)。
【0169】
また、指定された受信形態が「時間優先」であると判断する場合(S1647でYES)、および、「最大公約数」が「最小セクタ数」以下である場合(S1643でNO)であって、指定された受信形態が「通信量優先」でない場合(S1648でNO)には、受信可能区間の「割当可能セクタ数」が「最小セクタ数」で割り切れるかを判断し(S1650)、割り切れる場合(S1650でYES)には、その「受信可能区間」に「最小セクタ数」の整数倍を「受信確認単位」として割り当てる(S1651)。
【0170】
全ての受信可能区間に対する受信確認単位のセクタ数の割り当てを完了したかを判断し(S1652)、完了していない場合(S1652でNO)には、S1650に示す、受信可能区間の「割当可能セクタ数」が「最小セクタ数」で割り切れるかの判断処理から再度行う。割り当てを完了した場合(S1652でYES)には、図16に示す行き先の記号(B)の箇所に移動して処理を終了する。
【0171】
また、受信可能区間の「割当可能セクタ数」が「最小セクタ数」で割り切れるかの判断において、受信可能区間の「割当可能セクタ数」が「最小セクタ数」で割り切れない場合(S1650でNO)には、「割当可能セクタ数」を最大公約数で割ったときの値(整数)を「受信確認単位」として割り当てて(S1653)、残セクタ数が存在する場合には割当可能セクタ数が割当セクタ数よりも大きい受信可能区間に最大公約数の整数倍以外の「残セクタ数」を「受信確認単位」として割り当てる(S1654)。
【0172】
その後、全ての受信可能区間に対する受信確認単位のセクタ数の割り当てを完了したかを判断し(S1630)、完了していない場合(S1652でNO)には、S1650に示す、受信可能区間の「割当可能セクタ数」が「最小セクタ数」で割り切れるかの判断処理から再度行う。割り当てを完了した場合(S1652でYES)には、図16に示す記号(B)の箇所に移動して処理を終了する。
【0173】
以上に示す実施の形態は、本発明の実施の一形態であって、これらの実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
【0174】
なお、本発明は、上述の手段を構成させるためのプログラムを格納した記録媒体(CD−ROM、DVD−ROM等)から該プログラムをコンピュータにインストールし、これを実行させることにより、上述の処理を実行するコンピュータを構成することも可能である。このときのコンピュータには、システムバスを介してCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクが接続され、CPUは、ROMまたはハードディスクに記憶されているプログラムに従い、RAMを作業領域にして処理を行う。
【0175】
また、プログラムを供給するための媒体は、記録媒体(通信回線、通信システムのように一時的または流動的にプログラムを保持する媒体)でもよい。例えば、通信ネットワークの電子掲示板(BBS:Bulletin Board Service)に該プログラムを掲示し、これを通信回線を介して配信するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0176】
100 情報通信装置
101 操作U/I
102 情報送受信制御部
103 受信可能区間算出部
104 情報記憶部
105 受信形態決定処理制御部
105−1 受信形態判断部
105−2 情報算出部
105−3 情報読出し部
105−4 情報保持部
105−5 状態判断部
105−6 演算処理部
105−7 割当制御部
105−8 テーブル情報生成部
106 情報登録部
107 データ受信制御部
108 走行情報取得部
109 データ更新部
110 受信データ保存部
111 移動経路探索案内制御部
200 情報処理サーバ(情報処理装置)
201 送受信制御部
202 情報読出し制御部
203 保存部
204 情報加工制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
探索された経路を元に該経路上の、情報の受信が可能な受信可能区間を特定する受信可能区間特定手段と、
前記受信可能区間特定手段によって特定された前記受信可能区間において、所定の情報量の受信単位で前記情報を受信するときに、当該受信可能区間において受信可能な情報容量に基づいて、該受信可能区間ごとの受信単位数を、第1の受信単位数として算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出した前記第1の受信単位数に基づいて、前記情報を受信する際の受信条件に応じて設定される、前記情報の受信確認を行う受信確認単位となる第2の受信単位数を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定した前記第2の受信単位数ごとに前記情報の受信確認を行う受信確認手段と
を具備する情報通信装置。
【請求項2】
前記算出手段によって算出した前記第1の受信単位数のうち最小の該第1の受信単位数を特定する最小第1の受信単位数特定手段
をさらに具備し、
前記決定手段は、
前記第2の受信単位数を前記第1の受信単位数特定手段によって特定した前記最小の第1の受信単位数に決定する請求項1記載の情報通信装置。
【請求項3】
前記算出手段によって算出した前記第1の受信単位数における最大公約数を計算する最大公約数計算手段
をさらに具備し、
前記決定手段は、
前記第2の受信単位数を前記最大公約数計算手段によって計算した最大公約数に決定する請求項1記載の情報通信装置。
【請求項4】
前記算出手段によって算出した前記第1の受信単位数のうち最小の該第1の受信単位数を特定する最小第1の受信単位数特定手段と、
前記算出手段によって算出した前記第1の受信単位数における最大公約数を計算する最大公約数計算手段と
をさらに具備し、
前記決定手段は、
前記第2の受信単位数を前記最小第1の受信単位数特定手段によって特定した前記最小の第1の受信単位数若しくは前記最大公約数計算手段によって計算した最大公約数のいずれかに決定する請求項1記載の情報通信装置。
【請求項5】
前記決定手段は、
前記算出手段によって算出した前記受信可能区間における第1の受信単位数が前記第2の受信単位数よりも大きい場合であって、第2の受信単位数に満たない残受信単位数が、前記第1の受信単位数と前記第2の受信単位数との差分以下であるときには、該残受信単位数を当該差分が生じる前記受信可能区間における受信単位数に加えて決定し、
前記受信確認手段は、
前記第2の受信単位数ごとの受信確認と前記決定手段によって加えて決定した受信単位数の受信確認とを行う請求項1乃至4のいずれかに記載の情報通信装置。
【請求項6】
前記決定手段は、
前記算出手段によって算出した前記受信可能区間における第1の受信単位数が前記第2の受信単位数よりも大きい場合であって、第2の受信単位数に満たない残受信単位数が前記第1の受信単位数と前記第2の受信単位数との差分以下であるときには、該残受信単位数を当該差分が生じる前記受信可能区間のうち前記決定手段によって決定した第2の受信単位数のうちで現在地から最遠方の受信可能区間における受信単位数に加えて決定する請求項5記載の情報通信装置。
【請求項7】
前記受信確認手段は、
前記第2の受信単位数に対して設定され、当該第2の受信単位数における情報の受信状態を確認する状態確認情報を元に受信確認を行う請求項1乃至6のいずれかに記載の情報通信装置。
【請求項8】
前記算出手段は、
前記状態確認情報を用いた受信確認を行うことを元に前記第1の受信単位数を算出する請求項7記載の情報通信装置。
【請求項9】
情報通信装置と、
前記情報通信装置と情報の送受信を行う情報処理装置と
を備え、
前記情報通信装置は、
探索された経路を元に該経路上の、前記情報の受信が可能な受信可能区間を特定する受信可能区間特定手段と、
前記受信可能区間特定手段によって特定された前記受信可能区間において、所定の情報量の受信単位で前記情報を受信するときに、当該受信可能区間において受信可能な情報容量に基づいて、該受信可能区間ごとの受信単位数を、第1の受信単位数として算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出した前記第1の受信単位数に基づいて、前記情報を受信する際の受信条件に応じて設定される、前記情報の受信確認を行う受信確認単位となる第2の受信単位数を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定した前記受信可能区間ごとの前記第2の受信単位数を記憶する記憶手段と、
前記移動経路上の現在位置を特定する現在位置特定手段と、
前記現在位置特定手段によって特定した現在位置が前記受信可能区間特定手段によって特定した前記受信可能区間に属する場合に、前記記憶手段で記憶している当該受信可能区間における前記第2の受信単位数の前記情報を前記情報処理装置に要求する要求手段と、
前記情報処理装置から前記第2の受信単位数の前記情報を受信した場合、該第2の受信単位数における前記情報の受信確認を行う受信確認手段と
を具備し、
前記情報処理装置は、
前記情報を保存する情報保存手段と、
前記要求手段により前記第2の受信単位数の前記情報が要求された場合、前記情報保存手段によって保存している情報の前記受信単位のうち、前記第2の受信単位数を要求元の前記情報通信装置へと送信する送信手段と
を具備する情報通信システム。
【請求項10】
情報通信装置に使用される情報通信方法であって、
探索された経路を元に該経路上の、情報の受信が可能な受信可能区間を特定する受信可能区間特定工程と、
前記受信可能区間特定手段によって特定された前記受信可能区間において、所定の情報量の受信単位で前記情報を受信するときに、当該受信可能区間において受信可能な情報容量に基づいて、該受信可能区間ごとの受信単位数を、第1の受信単位数として算出する算出工程と、
前記算出手段によって算出した前記第1の受信単位数に基づいて、前記情報を受信する際の受信条件に応じて設定される、前記情報の受信確認を行う受信確認単位となる第2の受信単位数を決定する決定工程と、
前記決定工程によって決定した前記第2の受信単位数ごとに前記情報の受信確認を行う受信確認工程と
を含むことを特徴とする情報通信方法。
【請求項11】
請求項10に記載の情報通信方法を演算手段に実行させる、ことを特徴とする情報通信プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載の情報通信プログラムが、演算手段により読み取り可能にされている、ことを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−154689(P2012−154689A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−12158(P2011−12158)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】