説明

成形品組立体のクリップ装着構造及び成形品並びに成形品の製造方法

【課題】サイドモールに対して装着クリップを間違った装着方向で装着することを防止でき、常に装着クリップを正しい装着方向で装着できるようにする。
【解決手段】サイドモール11の裏面側に設けた突出部14の係合孔19を塞がないように係合阻止部26を設け、この係合阻止部26によって係合孔19の上側の開口部に装着クリップ15の係合凸部24が嵌まり込んで係合するのを阻止し、係合孔19の下側の開口部には装着クリップ15の係合凸部24が嵌まり込んで係合できるようにする。これにより、サイドモール11に対して装着クリップ15を間違った装着方向(係合孔19の上側の開口部側に係合凸部24が位置する装着方向)で装着することを防止することができ、常にサイドモール11に対して装着クリップ15を正しい装着方向(係合孔19の下側の開口部側に係合凸部24が位置する装着方向)でのみ装着することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリップを介して被取付体に取り付け可能な成形品組立体のクリップ装着構造及びその装着構造に用いる成形品並びにその成形品の製造方法に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
自動車のサイドプロテクターモール等の樹脂成形品は、例えば、特許文献1(特開2005−98437号公報)に記載されているように、樹脂成形品の裏面側に装着したクリップによって車体パネルに取り付けるようにしたものがある。この特許文献1では、樹脂成形品の裏面側に設けた突出部に該突出部を貫通する係合孔を形成すると共に、クリップに設けた一対の挟持部のうちの一方の内側面に係合凸部を形成し、樹脂成形品の突出部にクリップの挟持部を被せて、クリップを押し込んで突出部の係合孔にクリップの係合凸部を嵌め込んで係合させることで、樹脂成形品の裏面側にクリップを装着するようにしている。
【特許文献1】特開2005−98437号公報(第4頁〜第5頁、第1図等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、自動車の車体パネルの形状等によっては、樹脂成形品の形状やクリップの形状に方向性を持たせる(例えば、樹脂成形品やクリップを上下方向で非対称な形状にする)ことがある。しかし、上記特許文献1のクリップ装着構造では、樹脂成形品の突出部を貫通する係合孔の上下2つの開口部のいずれにもクリップの係合凸部を嵌め込み可能な構造となっているため、係合孔の上側の開口部に係合凸部を嵌め込んで係合させる装着方向でクリップを装着することもできるし、これとは逆に、係合孔の下側の開口部に係合凸部を嵌め込んで係合させる装着方向でクリップを装着することもできる。このため、樹脂成形品とクリップがそれぞれ上下方向に方向性を持っている場合(例えば、樹脂成形品とクリップがそれぞれ上下方向で非対称な形状の場合)には、樹脂成形品に対してクリップの上下方向を間違った装着方向でクリップを装着してしまい、樹脂成形品を車体パネルに正しい方向で取り付けることができなくなってしまう恐れがある。
【0004】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、従って本発明の目的は、成形品に対してクリップを間違った装着方向で装着することを防止でき、常に成形品に対してクリップを正しい装着方向で装着できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1,7に係る発明は、成形品には、該成形品の裏面から装着孔側に向けて突出する突出部と、該突出部の突出方向と交差する方向に該突出部を貫通する係合孔とを設け、クリップには、成形品の突出部を両側から挟持する一対の挟持部と、該一対の挟持部のうちの一方の挟持部の内側面に形成されて成形品の係合孔の一方の開口部に嵌まり込んで係合する係合凸部と、被取付体の装着孔に係止する弾性変形可能な弾性係止脚とを設け、成形品の係合孔の他方の開口部又はその近傍には、該他方の開口部にクリップの係合凸部が嵌まり込むのを阻止する係合阻止部が該係合孔の貫通部を部分的に残して且つ一方の開口部側にクリップの係合凸部が嵌まり込むのを許容する空間を残して設け、成形品の係合孔の一方の開口部にクリップの係合凸部が嵌まり込んで係合することで、成形品にクリップが装着されるようにしたものである。
【0006】
この構成では、クリップを押し込んで係合孔の他方の開口部に係合凸部を係合させようとしても、係合凸部は、係合孔の他方の開口部の位置に達したとき係合阻止部によって嵌まり込みが阻止されるため、仮にクリップの装着方向を誤ったとき係合孔の他方の開口部に係合凸部が誤って係合することがない。これとは逆に、正しい装着方向で挿入したときだけ係合孔の一方の開口部に係合凸部を嵌め込んで係合させることができる。これにより、成形品に対してクリップを間違った装着方向(係合孔の他方の開口部側に係合凸部が位置する装着方向)で装着することを防止することができ、常に成形品に対してクリップを正しい装着方向(係合孔の一方の開口部側に係合凸部が位置する装着方向)でのみ装着することができる。
【0007】
しかも、成形品の係合孔全面を塞がないように係合阻止部を設けるようにしたので、成形品の表面に塗装やメッキ等の表面処理を施す際に、処理液中に成形品を浸しても、係合孔内に浸入した処理液を簡単に排水することができ、係合孔内に処理液が溜まってしまうことを防止することができる。
【0008】
この場合、請求項2,8のように、係合阻止部は、係合孔の他方の開口部内に設けて該開口部を部分的に遮るように形成するようにしても良い。
【0009】
更に、請求項3,9のように、係合阻止部は、係合孔の他方の開口部の断面積が係合凸部の断面積よりも小さくなるように形成すると良い。このようにすれば、係合孔の他方の開口部に係合凸部が嵌まり込むことを確実に阻止することができる。
【0010】
また、請求項4,10のように、係合阻止部は、突出部の突出方向に沿って柱状に形成するようにしても良い。或は、請求項5,11のように、係合阻止部は、突出部の突出方向と交差する方向に沿って柱状に形成するようにしても良い。いずれの場合も、係合孔の他方の開口部を部分的に遮って係合孔を塞がないように柱状の係合阻止部を設けることができる。
【0011】
また、請求項6,12のように、係合阻止部は、係合孔の他方の開口部の外側に設けて突出部の突出方向に沿って柱状に形成し、クリップの一対の挟持部のうちの係合凸部が設けられていない方の挟持部に、係合阻止部が嵌合可能な形状の嵌合凹溝を形成するようにしても良い。このようにすれば、目視によって正誤方向を気付きやすくなるのに加えて、成形品に対してクリップを正しい装着方向(係合孔の一方の開口部側に係合凸部が位置する装着方向)で装着する際には、挟持部の嵌合凹溝に係合阻止部が嵌合するため、突出部に挟持部をスムーズに被せることができる。一方、成形品に対してクリップを間違った装着方向(係合孔の他方の開口部側に係合凸部が位置する装着方向)で装着しようとすると、嵌合凹溝の形成されてない方の挟持部の先端に係合阻止部の先端が突き当たるため、突出部に挟持部を被せることを阻止できる。しかも、無理に突出部に挟持部を被せたとしても、係合孔の他方の開口部に係合凸部が係合することを係合阻止部によって阻止することができる。
【0012】
本発明の成形品を製造する場合には、請求項13のように、開閉可能で閉じたときに成形品の突出部を含む外形を成形するための本体キャビティが形成された一対の開閉型と、該開閉型の開閉方向と交差する方向にスライド移動可能で係合孔を成形するためのスライド型とを有し、該スライド型の先端部に係合阻止部を成形するための係合阻止部成形用キャビティが形成され、開閉型を閉じてスライド型を前進させたときに本体キャビティと係合阻止部成形用キャビティとが連結される射出成形型を用い、一対の開閉型を閉じると共にスライド型の先端部が該開閉型の本体キャビティのうちの成形品の突出部を成形する部分の壁面に当たるまで該スライド型を前進移動させる型閉じ工程と、一対の開閉型内の本体キャビティに溶融した熱可塑性樹脂材料を射出して両キャビティに充填することで突出部に係合孔と係合阻止部が形成された成形品を成形する射出成形工程と、スライド型を後退移動させると共に一対の開閉型を開いて成形品を取り出す取出工程とを実行すると良い。このようにすれば、成形品を成形する際に、成形品の突出部に係合孔と係合阻止部を同時に成形することができ、本発明の成形品を簡単に製造することができる。
【0013】
この場合、請求項14のように、スライド型の先端部の係合阻止部成形用キャビティは、係合阻止部を突出部の突出方向に沿って柱状に成形する形状に形成するようにしても良い。或は、請求項15のように、スライド型の先端部の係合阻止部成形用キャビティは、係合阻止部を突出部の突出方向と交差する方向に沿って柱状に成形する形状に形成するようにしても良い。いずれの場合も、係合孔の他方の開口部を部分的に遮って係合孔を塞がないように柱状の係合阻止部を成形することができる。
【0014】
また、請求項16のように、取出工程後に、成形品の表面に所定の表面処理を施す表面処理工程を実行するようにしても良い。成形品の係合孔を塞がないように係合阻止部を設けるようにしたので、成形品の表面に塗装やメッキ等の表面処理を施す際に、処理液中に成形品を浸しても、係合孔内に浸入した処理液を簡単に排水することができ、係合孔内に処理液が溜まってしまうことを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を自動車の側面の装飾のためのサイドモール又は側面の装飾兼保護のためのサイドプロテクターモール(以下これらのモールを「サイドモール」と総称する)に適用した幾つかの実施例を説明する。
【実施例1】
【0016】
本発明の実施例1を図1乃至図12に基づいて説明する。
まず、図1乃至図3に基づいてサイドモール11(成形品)の概略構成を説明する。長尺なサイドモール11は、PP(ポリプロピレン)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂等の熱可塑性樹脂のガスアシスト射出成形により成形された中空樹脂成形品である。このサイドモール11は、表面処理を施さずに使用しても良いが、装飾性や耐候性等を向上させる目的で、サイドモール11の表面に、塗装やメッキ等の表面処理を施すようにしても良い。或は、サイドモール11の表面に、着色したフィルムを積層して一体化するようにしても良い。
【0017】
また、サイドモール11の裏面側には、長手方向に延びる突条12が一体成形され、この突条12の内部に、長手方向に延びる中空部13が形成されている。この中空状の突条12の裏面には、長手方向に沿って所定間隔で複数の突出部14が一体成形されている。図1に示すように、各突出部14に装着された装着クリップ15を、それぞれ車体パネル16(被取付体)に設けられた例えば小判形状又は長方形状等の装着孔17(図10参照)に差し込んで係止させることで、サイドモール11を装着クリップ15を介して車体パネル16に取り付けるようにしている。車体パネル16のうちのサイドモール11の取付部よりも上側部分が所定の曲率半径Rで車外方向に湾曲しているため、これに合わせて、サイドモール11と装着クリップ15は、それぞれ車両の上下方向(サイドモール11や装着クリップ15の幅方向)で非対称な形状に形成されている。
【0018】
図4及び図5に示すように、サイドモール11の各突出部14は、それぞれ突条12の裏面から車体パネル16側(装着孔17側)に向かって突出するように形成され、突出部14の幅方向の肉厚寸法T1と長手方向の寸法L1(図4参照)が、それぞれ車体パネル16の装着孔17の幅方向の寸法D1と長手方向の寸法D2(図10参照)よりも小さくなるように形成されている。これにより、サイドモール11が車体パネル16に取り付けられたときに、突出部14が装着孔17を越えて挿通されて車体パネル16の裏面側に突出するようになっている。
【0019】
この突出部14のうちの車体パネル16の裏面側に突出する部分には、装着クリップ15を装着するための係合孔19が突出部14の突出方向と交差する方向、すなわち車両の上下方向(サイドモール11の幅方向)に突出部14を貫通するように形成され、この係合孔19の下側の開口部25Lに、後述する装着クリップ15の係合凸部24(図1参照)が嵌まり込んで係合するようになっている。
【0020】
一方、係合孔19の上側の開口部25U内には、該上側の開口部25Uに装着クリップ15の係合凸部24が嵌まり込むのを阻止する係合阻止部26が設けられている。この係合阻止部26は、上側の開口部25Uの中央部を部分的に遮って(上側の開口部25Uを部分的に残して)且つ下側の開口部25L側に装着クリップ15の係合凸部24が嵌まり込むのを許容する空間を残すように設けられている。この係合阻止部26は、突出部14の突出方向に沿って半円柱状に形成され、係合孔19の外側(突出部14の側面)に突出しないように上側の開口部25U内に設けられている。更に、係合阻止部26は、係合孔19の上側の開口部25Uの断面積が係合凸部24の断面積よりも小さくなるように形成され、係合孔19の上側の開口部25Uに係合凸部24が嵌まり込むことを確実に阻止できるようにしている。
【0021】
また、突出部14の根元部の四隅部には、装着クリップ15の位置決めと突出部14の補強を兼ねるリブ14aが一体成形されている。これらのリブ14aは、長手方向で2つのリブ14a間の内側寸法L2が後述する装着クリップ15の挟持部21の外形寸法L3(図8参照)よりも大きく且つ2つのリブ14aの外側寸法L1(サイドモール11の長手方向における突出部14の寸法L1)が後述する装着クリップ15の2つの弾性係止脚23間の内側寸法L4(図8参照)よりも小さくなるように形成されている。更に、突出部14のうちのリブ14aが形成されている部分の肉厚方向の寸法T2(図4参照)が、車体パネル16の装着孔17の幅方向の寸法D1(図10参照)よりも小さくなるように形成され、サイドモール11を車体パネル16に取り付ける際に、突出部14のリブ14aを装着孔17に挿通できるようになっている。
【0022】
一方、図6乃至図10に示すように、装着クリップ15は、POM(ポリアセタール)、PA(ポリアミド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の弾性のある樹脂の射出成形により成形されている。装着クリップ15には、その底部20と、断面略U字形状になるように底部20の両側に設けられてサイドモール11の突出部14を両側から挟んで保持する弾性変形可能な一対の挟持部21と、車体パネル16の装着孔17の縁に係止される係止爪部22を有する弾性変形可能な二対(合計4個)の弾性係止脚23とが一体成形されている。
【0023】
以下、説明の便宜上、車体パネル16にサイドモール11が装着クリップ15を介して正しく取り付けられたときに、上側になる挟持部21、係止爪部22、弾性係止脚23を、それぞれ上側挟持部21U、上側係止爪部22U、上側弾性係止脚23Uと表記し、下側になる挟持部21、係止爪部22、弾性係止脚23を、それぞれ下側挟持部21L、下側係止爪部22L、下側弾性係止脚23Lと表記する場合もある。
【0024】
前述したように、装着クリップ15は、車体パネル16の形状に合わせて、車両の上下方向(サイドモール11や装着クリップ15の幅方向)で非対称な形状に形成され、図1に示すように、車体パネル16に取り付けたときに、上側弾性係止脚23Uの長さ寸法H1(装着クリップ15の先端から上側係止爪部22Uまでの長さ寸法)が下側弾性係止脚23Lの長さ寸法H2(装着クリップ15の先端から下側係止爪部22Lまでの長さ寸法)よりも大きく、装着クリップ15の幅方向中心から上側係止爪部22Uまでの幅寸法W1が下側係止爪部22Lまでの幅寸法W2よりも大きくなるように形成されている。
【0025】
図6乃至図10に示すように、この装着クリップ15の下側挟持部21Lの内壁面には、突出部14の係合孔19の下側の開口部25Lに嵌まり込んで係合する係合凸部24が底部20よりも突出部14の根元側(下側挟持部21Lの先端側)となる位置に形成されている。また、装着クリップ15の底部20の四隅部で、挟持部21とは長手方向で離れて独立した位置からそれぞれ突出部14の根元側に向けて延びる弾性係止脚23を形成することで、二対(合計4個)の弾性係止脚23が前記突出部14の幅方向及び長手方向のそれぞれの両側に位置するように形成され、各弾性係止脚23の先端にそれぞれ係止爪部22が形成されている。各係止爪部22は、車体パネル16の装着孔17の縁に嵌まり込んで係止するように略凹状形に形成されている。各弾性係止脚23の根元を底部20に位置させると共に係止爪部22の位置を突出部14の係合孔19よりも突出部14の根元側に位置させることで、各弾性係止脚23の長さを十分に確保して、後述する車体パネル16への取付時に各弾性係止脚23が過度に弾性変形しないようにしている。
【0026】
また、装着クリップ15の幅方向において対向する各対の2本の弾性係止脚23(上側弾性係止脚23Uと下側弾性係止脚23L)は、フリー状態で互いに略V字形に拡開するように形成されている(図6及び図9参照)。これにより、装着クリップ15の弾性係止脚23を車体パネル16の装着孔17に差し込んで係合させる際に、装着クリップ15の弾性係止脚23をスムーズに装着孔17に案内して差し込むことができると共に、装着クリップ15の弾性係止脚23を装着孔17に差し込むに従って各対の弾性係止脚23を互いに近付く方向の内側に弾性変形させながら最終的に各対の弾性係止脚23の弾性復元力によって係止爪部22を装着孔17の縁に弾性係合させることができるようになっている。
【0027】
また、装着クリップ15の先端部には、装着クリップ15を装着孔17に挿入する際に、最初に装着孔17に入る薄肉の突条ガイド27が形成され、この突条ガイド27の長手方向両側に、それぞれ装着クリップ15の装着孔17への挿入を容易にするための傾斜ガイド28が形成されている。
【0028】
次に、図11及び図12を用いてサイドモール11の製造方法を説明する。
まず、サイドモール11の射出成形型29について説明する。図11に示すように、射出成形型29は、型を閉じたときサイドモール11の突出部14を含む外形を成形するためのサイドモール成形用キャビティ30(本体キャビティ)が形成された一対の開閉型であるキャビティ型31とコア型32が上下方向に開閉可能に設けられていると共に、係合孔19を成形するためのスライド型33が水平方向にスライド移動可能に設けられている。このスライド型33は、エアシリンダ34のシリンダロッド35に連結され、このエアシリンダ34によってスライド型33がサイドモール成形用キャビティ30のうちの突出部14を成形する部分である突出部成形用キャビティ部30a内に該突出部成形用キャビティ部30aの突出方向と交差する方向に前進移動又は突出部成形用キャビティ部30aから退避する方向に後退移動するようになっている。
【0029】
図12に示すように、スライド型33の先端部には、係合阻止部26を成形するための係合阻止部成形用キャビティ36が形成されている。この係合阻止部成形用キャビティ36は、係合阻止部26を突出部14の突出方向に沿って半円柱状に成形するように凹溝形状に形成されている。キャビティ型31とコア型32を閉じてスライド型33を前進移動させたときに、サイドモール成形用キャビティ30と係合阻止部成形用キャビティ36が連結されるようになっている。
【0030】
サイドモール11を製造する場合には、まず、型閉じ工程を実行する。この型閉じ工程では、キャビティ型31とコア型32を閉じた後に、スライド型33の先端部33aがサイドモール成形用キャビティ30の突出部成形用キャビティ部30aの壁面に圧接するまでスライド型33を前進移動させる。
【0031】
この後、射出成形工程を実行する。この射出成形工程では、サイドモール成形用キャビティ30内に溶融した熱可塑性樹脂材料を射出してサイドモール成形用キャビティ30と係合阻止部成形用キャビティ36に充填すると共に、この熱可塑性樹脂材料の射出中又は射出直後に高圧ガスをサイドモール成形用キャビティ30内に注入するガスアシスト射出成形によって、サイドモール11の突条12の内部に長手方向に延びる中空部13を形成する。この後、サイドモール成形用キャビティ30内に射出充填した熱可塑性樹脂材料を冷却固化させることで、突出部14に係合孔19と係合阻止部26が形成されたサイドモール11を成形する。
【0032】
この後、取出工程を実行する。この取出工程では、スライド型33をサイドモール成形用キャビティ30の突出部成形用キャビティ部30aから退避するまで後退移動させた後に、キャビティ型31とコア型32を開き、キャビティ型又はコア型からサイドモール11を取り外して射出成形型29からサイドモール11を取り出す。
【0033】
この後、サイドモール11の表面に金属メッキや電着塗装等の表面処理を施す場合には、表面処理工程を実行する。この表面処理工程では、サイドモール11を処理液に浸漬して、サイドモール11の表面に金属メッキや電着塗装等の表面処理を施す。これらの工程の後、必要な仕上げ加工等を適宜行い、サイドモール11の製造が完了する。
【0034】
このようにして製造したサイドモール11を装着クリップ15を用いて車体パネル16に取り付ける場合には、予め、サイドモール11の製造工場等で、サイドモール11の裏面側に、装着クリップ15を次のようにして装着しておく。まず、サイドモール11の裏面の各突出部14に装着クリップ15の挟持部21を係合孔19の下側の開口部25L側に係合凸部24が位置する装着方向で被せて、装着クリップ15を押し込んで突出部14の係合孔19の下側の開口部25Lに装着クリップ15の係合凸部24を嵌め込んで係合させる。このようにして、サイドモール11の各突出部14にそれぞれ装着クリップ15を保持させる。
【0035】
その後、自動車組立工場等で、サイドモール11を車体パネル16に向けて押しつけると、サイドモール11の裏面に装着された各装着クリップ15が、それぞれ車体パネル16の表側から車体パネル16の装着孔17に差し込まれて、装着クリップ15の各弾性係止脚23の係止爪部22が装着孔17の縁に弾性係合される。これにより、サイドモール11を装着クリップ15を介して車体パネル16に取り付けることができる。
【0036】
以上説明した本実施例1では、サイドモール11の突出部14の係合孔19の上側の開口部25U内に、該上側の開口部25に装着クリップ15の係合凸部24が嵌まり込んで係合するのを阻止する係合阻止部26を設けたので、誤った向きで装着クリップ15を押し込んで係合孔19の上側の開口部25Uに係合凸部24を係合させようとしても、係合孔19の上側の開口部25Uに係合凸部24が嵌まり込んで係合することを係合阻止部26によって阻止することができる。このため、仮に装着クリップ15を挿入する方向を誤っても係合孔19の上側の開口部25Uには係合凸部24が係合することがなく、これとは逆に、装着クリップ15を正しい方向で挿入させたときだけ係合孔19の下側の開口部25Lに係合凸部24を嵌め込んで係合させることができる。これにより、サイドモール11に対して装着クリップ15を間違った装着方向(係合孔19の上側の開口部25U側に係合凸部24が位置する装着方向)で装着することを防止することができ、常にサイドモール11に対して装着クリップ15を正しい装着方向(係合孔19の下側の開口部25L側に係合凸部24が位置する装着方向)でのみ装着することができる。
【0037】
しかも、サイドモール11の突出部14の係合孔19全面を塞がない(部分的に遮る)ように係合阻止部26を設けたので、サイドモール11の表面に塗装やメッキ等の表面処理を施す際に処理液中にサイドモール11を浸漬しても、係合孔19内に浸入した処理液を簡単に排水することができ、係合孔19内に処理液が溜まってしまうことを防止することができるという利点もある。また、数種類の処理液にサイドモール11を浸漬させる場合でも、係合孔19内に処理液が溜まったまま他の処理液に浸漬してしまうことを防止できて、異なる種類の処理液同士が混ざってしまうことを防止することができる。
【0038】
また、本実施例1では、サイドモール11の突出部14に係合孔19を成形するためのスライド型33の先端部に係合阻止部成形用キャビティ36を形成した射出成形型29を用いてサイドモール11を射出成形するようにしたので、サイドモール11を成形する際に、サイドモール11の突出部14に係合孔19と係合阻止部26を同時に成形することができ、サイドモール11を簡単に製造することができる。
【0039】
更に、本実施例1では、サイドモール11は、ガスアシスト射出成形法で内部に中空部13が形成された突条12の裏面に突出部14を一体成形するようにしたので、サイドモール11の突出部14を成形する部分と突出部14の周辺部分との収縮特性(特に収縮量)の違いが生じにくく、仮にひけが発生しても、そのひけは外部から見えない突条12内部の中空内壁に生じるだけであり、サイドモール11の表面にひけが発生することはない。このため、サイドモール11の表面にひけを発生させることなく表面の外観品質を良好に保って突出部14の高さ寸法や肉厚寸法を自由に設定することができて、装着クリップ15を安定して保持することができる。
【0040】
尚、上記実施例1では、係合阻止部26を突出部14の突出方向に沿って半円柱状に形成するようにしたが、係合阻止部26を突出部14の突出方向と直角に交差する方向又は斜めに交差する方向に沿って半円柱状に形成するようにしても良い。更に、係合阻止部26の形状は、半円柱状に限定されず、例えば三角柱状や四角柱状等、適宜変更しても良い。
【実施例2】
【0041】
次に、図13乃至図17を用いて本発明の実施例2を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分には同一符号を付して説明を簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
【0042】
本実施例2では、図13に示すように、サイドモール11の係合孔19の上側の開口部25Uの外側(突出部14の側面)に、係合阻止部37が該上側の開口部25Uの中央部を部分的に遮って係合孔19の貫通部を部分的に残して設けられている。この係合阻止部37は、突出部14の突出方向に沿って三角柱状に形成され、突出部14の先端部から根元部に亘って設けられている。
【0043】
また、図14乃至図17に示すように、装着クリップ15の上側挟持部21U(係合凸部24が設けられていない方の挟持部)の内壁面には、係合阻止部37が嵌合可能な三角形状の嵌合凹溝38が突出部14の突出方向(装着クリップ15の装着方向)に沿って形成されている。
【0044】
以上説明した本実施例2では、サイドモール11の係合孔19の上側の開口部25Uの外側(突出部14の側面)に係合阻止部37を設けると共に、装着クリップ15の上側挟持部21Uの内壁面に嵌合凹溝38を設けるようにしたので、目視によって装着クリップ15を装着するときの正誤方向を気付きやすくなるのに加えて、サイドモール11に対して装着クリップ15を間違った装着方向(係合孔19の上側の開口部25U側に係合凸部24が位置する装着方向)で装着しようとすると、下側挟持部21L(嵌合凹溝38の形成されてない方の挟持部)の先端に係合阻止部37の先端が突き当たるため、突出部14に挟持部21を被せることが阻止されて、装着方向の誤りにすぐに気付くことができる。しかも、装着クリップ15を押し込んで無理に突出部14に挟持部21を被せたとしても、係合孔19の上側の開口部25Uに係合凸部24が係合することを係合阻止部37によって阻止することができる。
【0045】
これにより、サイドモール11に対して装着クリップ15を間違った装着方向で装着することをより確実に防止することができ、常にサイドモール11に対して装着クリップ5を正しい装着方向で装着することができる。
【0046】
また、サイドモール11に対して装着クリップ15を正しい装着方向(係合孔19の下側の開口部25L側に係合凸部24が位置する装着方向)で装着する際には、上側挟持部21Uの嵌合凹溝38に係合阻止部37が嵌合するため、突出部14に挟持部21をスムーズに被せて押し込むことができる。
【0047】
尚、上記実施例2では、係合阻止部37を三角柱状に形成するようにしたが、係合阻止部37の形状は、三角柱状に限定されず、例えば半円柱状や四角柱状等、適宜変更しても良く、この係合阻止部37の形状に応じて嵌合凹溝38の形状を変更すれば良い。
【0048】
また、上記各実施例1,2では、装着クリップ15の下側挟持部21Lに係合凸部24を設けると共に、サイドモール11の係合孔19の上側の開口部25U側に係合阻止部26,37を設けて、係合孔19の下側の開口部25Lに係合凸部24を係合させる装着方向を正しい装着方向とする構成にしたが、これとは逆に、装着クリップ15の上側挟持部21Uに係合凸部24を設けると共に、サイドモール11の係合孔19の下側の開口部25L側に係合阻止部26,37を設けて、係合孔19の上側の開口部25Uに係合凸部24を係合させる装着方向を正しい装着方向とする構成にしても良い。
【0049】
また、上記各実施例1,2では、装着クリップ15を、弾性のある樹脂により形成するようにしたが、装着クリップ15を、弾性のある金属板(例えばばね鋼板等)のプレス成形により形成するようにしても良い。また、弾性係止脚23の数は限定されず、少なくとも幅方向に対をなして2ヶ成形されていれば良い。
【0050】
また、上記各実施例1,2では、装着クリップ15を用いてサイドモール11を車体パネル16に取り付ける例について説明したが、装着クリップ15に加えて両面粘着テープを併用してサイドモール11を車体パネル16に取り付けるようにしても良い。この場合、図1におけるサイドモール11の幅方向端縁の裏面に長手方向に沿って両面粘着テープを設けると良い。
【0051】
その他、本発明は、自動車のサイドモールに限定されず、樹脂等の成形品の裏面側にクリップを装着して、このクリップを被取付体の装着孔に差し込んで係合させることで、成形品をクリップを介して該被取付体に取り付けるようにしたものに広く適用して実施できる等、種々変更して実施できることは言うまでもない。
【0052】
また、上記実施例の説明等の中で「上」や「下」という表現があるが、上記実施例は実際の自動車の側面に取り付けられるサイドモールにおける上下を便宜的に用いて記述したものであり、成形品やクリップ等の上下方向は、その成形品の取付方向や位置、場所、形状等によって変化することは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施例1におけるサイドモールの取付構造を示す断面図である。
【図2】実施例1のサイドモールの正面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】実施例1の突出部及びその周辺部の拡大平面図である。
【図5】実施例1の突出部及びその周辺部の拡大側面図である。
【図6】実施例1の装着クリップの外観斜視図である。
【図7】実施例1の装着クリップの平面図である。
【図8】実施例1の装着クリップの正面図である。
【図9】実施例1の装着クリップの側面図である。
【図10】装着クリップを車体パネルの装着孔に係合させた状態を車体パネルの裏面側から見た図である。
【図11】サイドモールの射出成形型の断面図である。
【図12】スライド型の先端部の外観斜視図である。
【図13】実施例2のサイドモールの外観斜視図である。
【図14】実施例2の装着クリップの外観斜視図である。
【図15】実施例2の装着クリップの平面図である。
【図16】実施例2の装着クリップの正面図である。
【図17】実施例2の装着クリップの側面図である。
【符号の説明】
【0054】
11…サイドモール(成形品)、13…中空部、14…突出部、15…装着クリップ、16…車体パネル(被取付体)、17…装着孔、19…係合孔、20…底部、21…挟持部、22…係止爪部、23…弾性係止脚、24…係合凸部、26…係合阻止部、29…射出成形型、30…サイドモール成形用キャビティ(本体キャビティ)、31…キャビティ型、32…コア型、33…スライド型、36…係合阻止部成形用キャビティ、37…係合阻止部、38…嵌合凹溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定形状の成形品と、この成形品の裏面側に装着されるクリップとを備え、前記成形品の裏面側に装着したクリップを被取付体の装着孔に係止させることで該クリップを介して該被取付体に取り付け可能な成形品組立体のクリップ装着構造であって、
前記成形品には、該成形品の裏面から前記装着孔側に向けて突出する突出部と、該突出部の突出方向と交差する方向に該突出部を貫通する係合孔とが設けられ、
前記クリップには、前記成形品の突出部を両側から挟持する一対の挟持部と、該一対の挟持部のうちの一方の挟持部の内側面に形成されて前記成形品の係合孔の一方の開口部に嵌まり込んで係合する係合凸部と、前記被取付体の装着孔に係止する弾性変形可能な弾性係止脚とが設けられ、
前記成形品の係合孔の他方の開口部又はその近傍には、該他方の開口部に前記クリップの係合凸部が嵌まり込むのを阻止する係合阻止部が該係合孔の貫通部を部分的に残して且つ一方の開口部側に前記クリップの係合凸部が嵌まり込むのを許容する空間を残して設けられ、前記成形品の係合孔の一方の開口部に前記クリップの係合凸部が嵌まり込んで係合することで、前記成形品に前記クリップが装着されるようにしたことを特徴とする成形品組立体のクリップ装着構造。
【請求項2】
前記係合阻止部は、前記係合孔の他方の開口部内に設けられて該開口部を部分的に遮るように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の成形品組立体のクリップ装着構造。
【請求項3】
前記係合阻止部は、前記係合孔の他方の開口部の断面積が前記係合凸部の断面積よりも小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の成形品組立体のクリップ装着構造。
【請求項4】
前記係合阻止部は、前記突出部の突出方向に沿って柱状に形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の成形品組立体のクリップ装着構造。
【請求項5】
前記係合阻止部は、前記突出部の突出方向と交差する方向に沿って柱状に形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の成形品組立体のクリップ装着構造。
【請求項6】
前記係合阻止部は、前記係合孔の他方の開口部の外側に設けられて前記突出部の突出方向に沿って柱状に形成され、
前記クリップの一対の挟持部のうちの前記係合凸部が設けられていない方の挟持部には、前記係合阻止部が嵌合可能な形状の嵌合凹溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の成形品組立体のクリップ装着構造。
【請求項7】
一対の挟持部と該一対の挟持部のうちの一方の挟持部の内側面に形成された係合凸部と弾性変形可能な弾性係止脚とが設けられたクリップを裏面側に装着可能で該クリップを被取付体の装着孔に係止させることで該クリップを介して該被取付体に取り付け可能な成形品であって、
前記成形品には、該成形品の裏面から前記装着孔側に向けて突出する突出部と、該突出部の突出方向と交差する方向に該突出部を貫通する係合孔とが設けられ、
前記成形品の係合孔の他方の開口部又はその近傍には、該他方の開口部に前記クリップの係合凸部が嵌まり込むのを阻止する係合阻止部が該係合孔の貫通部を部分的に残して且つ一方の開口部側に前記クリップの係合凸部が嵌まり込むのを許容する空間を残して設けられ、前記成形品の係合孔の一方の開口部に前記クリップの係合凸部が嵌まり込んで係合することで、前記成形品に前記クリップが装着されるようにしたことを特徴とする成形品。
【請求項8】
前記係合阻止部は、前記係合孔の他方の開口部内に設けられて該開口部を部分的に遮るように形成されていることを特徴とする請求項7に記載の成形品。
【請求項9】
前記係合阻止部は、前記係合孔の他方の開口部の断面積が前記係合凸部の断面積よりも小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項8に記載の成形品。
【請求項10】
前記係合阻止部は、前記突出部の突出方向に沿って柱状に形成されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の成形品。
【請求項11】
前記係合阻止部は、前記突出部の突出方向と交差する方向に沿って柱状に形成されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の成形品。
【請求項12】
前記係合阻止部は、前記係合孔の他方の開口部の外側に設けられて前記突出部の突出方向に沿って柱状に形成され、且つ、前記クリップの一対の挟持部のうちの前記係合凸部が設けられていない方の挟持部に形成された嵌合凹溝に嵌合可能な形状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の成形品。
【請求項13】
請求項7に記載の成形品を製造する方法であって、
開閉可能で閉じたときに前記成形品の突出部を含む外形を成形するための本体キャビティが形成された一対の開閉型と、該開閉型の開閉方向と交差する方向にスライド移動可能で前記係合孔を成形するためのスライド型とを有し、該スライド型の先端部に前記係合阻止部を成形するための係合阻止部成形用キャビティが形成され、前記開閉型を閉じて前記スライド型を前進させたときに前記本体キャビティと前記係合阻止部成形用キャビティとが連結される射出成形型を用い、
前記一対の開閉型を閉じると共に前記スライド型の先端部が該開閉型の本体キャビティのうちの前記成形品の突出部を成形する部分の壁面に当たるまで該スライド型を前進移動させる型閉じ工程と、
前記一対の開閉型内の本体キャビティに溶融した熱可塑性樹脂材料を射出して前記両キャビティに充填することで前記突出部に前記係合孔と前記係合阻止部が形成された成形品を成形する射出成形工程と、
前記スライド型を後退移動させると共に前記一対の開閉型を開いて前記成形品を取り出す取出工程と
を含むことを特徴とする成形品の製造方法。
【請求項14】
前記スライド型の先端部の係合阻止部成形用キャビティは、前記係合阻止部を前記突出部の突出方向に沿って柱状に成形する形状に形成されていることを特徴とする請求項13に記載の成形品の製造方法。
【請求項15】
前記スライド型の先端部の係合阻止部成形用キャビティは、前記係合阻止部を前記突出部の突出方向と交差する方向に沿って柱状に成形する形状に形成されていることを特徴とする請求項13に記載の成形品の製造方法。
【請求項16】
前記取出工程後に、前記成形品の表面に所定の表面処理を施す表面処理工程を実行することを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載の成形品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−190644(P2008−190644A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−26418(P2007−26418)
【出願日】平成19年2月6日(2007.2.6)
【出願人】(000219705)東海興業株式会社 (147)
【Fターム(参考)】